JP2000226529A - 銅フタロシアニン系染料 - Google Patents

銅フタロシアニン系染料

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JP2000226529A
JP2000226529A JP11027264A JP2726499A JP2000226529A JP 2000226529 A JP2000226529 A JP 2000226529A JP 11027264 A JP11027264 A JP 11027264A JP 2726499 A JP2726499 A JP 2726499A JP 2000226529 A JP2000226529 A JP 2000226529A
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    • C09B47/04Phthalocyanines abbreviation: Pc
    • C09B47/08Preparation from other phthalocyanine compounds, e.g. cobaltphthalocyanineamine complex
    • C09B47/24Obtaining compounds having —COOH or —SO3H radicals, or derivatives thereof, directly bound to the phthalocyanine radical
    • C09B47/26Amide radicals

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 染着性に優れ、排水公害の怖れがなく、斑染
めおよび髭染めが起きず鮮明美麗なトルコ玉青色の染色
が可能な、また、水性液体染料にして長期保存しても変
質しない銅フタロシアニン系染料を提供する。 【解決手段】 1〜4の−[SO2−N(R)(R1)]基
(式中、Rは水素、C1〜C 4のアルキルまたはヒドロキ
シアルキル基を表し、R1はC1〜C12のアルキレン鎖中
に1〜11の−OH基を含有するヒドロキシアルキル基
を表す)を、銅フタロシアニン骨格に導入した新規銅フ
タロシアニン系染料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な銅フタロシ
アニン系染料に関し、さらに詳しくは、水溶性のトルコ
玉青色染料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からCIダイレクト ブルー86、
CIベーシック ブルー140などのフタロシアニン系
染料が、紙、繊維、皮革などのトルコ玉青色染色に多用
されている。前者のような直接染料による染色、特に紙
染色においては、染着率を向上させ、そして優れた品質
の染色物品を得るために多量の種々の助剤を使用しなけ
ればならないので、染色コストが高くなるだけでなく、
高度の染色排水処理も必要となる。一方、後者のような
塩基性染料は一般に染着力が極めて強く、多種類のセル
ロースが混在し組成の一定しないパルプなどを原料とし
た紙料の染色に使用した場合、染着性の良好な部分と悪
い部分との間に極端に色濃度の異なった、「斑染め」や
「髭染め」と呼ばれている染色物が得られやすい。
【0003】さらに近年においては、染色コストを低減
し、衛生的な作業環境を保持するために、染料の飛散が
なく、計量、移送および溶解操作が比較的容易な水性液
体染料が多用され始めている。しかしながら、フタロシ
アニン系の水性液体染料は塩感受性が強く、長期保存中
に結晶が析出し易く、また染色浴においても使用する水
の硬度による影響を受け易い。
【0004】特開平10−130517号公報は、フタ
ロシアニン骨格に、−[SO2NR2(Y−COOM)]基
(ここで、R2は水素原子または炭素数1〜4のアルキ
ル基、Yは炭素数1〜6の直鎖状または枝分れしたアル
キレン基、または水酸基、カルボキシル基またはアミノ
基で置換されている炭素数1〜6の直鎖状または枝分れ
したアルキレン基、およびMは1価のカチオン、または
多価のカチオンの1当量である)を導入した水溶性銅フ
タロシアニン染料を開示し、紙またはパルプ中のセルロ
ースを染色する場合に、高い染着力および、たとえば、
耐水性、シリンダー処理耐久性、耐ブリード性、耐酸
性、耐アルカリ性および耐光性などに優れた良好な堅牢
性を有するブリリアント・トルコブルーの染色物が得ら
れるとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、染着力が極
めて強く、それを調整することによりどのような染色条
件においても被染物に全量染着し、かつ斑染めや髭染め
が発生しない、また水性液体とした場合、水硬度の影響
を受けず、かつ長期保存安定性の優れた新規銅フタロシ
アニン染料を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するべく鋭意研究した結果、銅フタロシアニン染
料骨格に、ヒドロキシ基を1以上好ましくは3以上を含
有するアルカノールアミノ基を導入することにより、実
用上十分な染着性を有し、かつ水溶液とした場合に塩感
受性が抑制されて極めて優れた安定性を示すことを見出
し、本発明を完成した。
【0007】本発明は、下記一般式(1)
【化3】 〔式中、[Cu−PC]は、銅フタロシアニン骨格を表
し、Aは、−N(R)(R1)(ここで、Rは水素、C1〜C
4のアルキル基またはヒドロキシアルキル基を表し、R1
はC1〜C12の直鎖状または分枝鎖状のアルキレン鎖中
に1〜11の−OH基を含有するヒドロキシアルキル基
を表す)で表されるアミノ基であり、複数のAが存在す
る場合、それらは同一でも異なっていてもよい、Bは、
−N(R)[R2−N(R3)2](ここで、Rは前記定義した
とおりの意味を有し、R2はC1〜C6の直鎖状または分
枝鎖状のアルキレン鎖を表し、R3はそれぞれ独立して
1〜C3のアルキル基またはヒドロキシアルキル基を表
す)で表されるアミノ基を表し、複数のBが存在する場
合、それらは同一でも異なっていてもよい、Mは水素、
アルカリ金属または塩形成性有機アミンを表し、そして
pは1〜4の数、mおよびnはそれぞれ独立して0また
は1〜3の数であり、かつ(p+m+n)は2〜4の数
である〕で表される銅フタロシアニン系染料を提供す
る。
【0008】
【発明を実施するための形態】本発明の銅フタロシアニ
ン系染料は、前記一般式(1)中のAが−N(R)(R1)お
よびBが−N(R)[R2−N(R3)2]である、下記一般式
(2)で表される染着性の優れた水溶性染料である。
【化4】 式中、各符号は、すべて前記定義のとおりの意味を有す
る。
【0009】前記一般式(2)において、Rのそれぞれ
は、たとえば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピ
ル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、sec−
ブチルなどのC1〜C4のアルキル基、ヒドロキシエチ
ル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチルなどのC1
〜C4のようなヒドロキシアルキル基または水素であ
り、好ましくはメチル、エチル、ヒドロキシエチル、ヒ
ドロキシプロピルまたは水素、さらに好ましくはメチル
基または水素であり、それぞれのRは相互に同一でも異
なっていてもよい。
【0010】R1は、たとえば、メチレン、エチレン、
プロピレン、イソプロピレン、ブチレン、イソブチレ
ン、ヘプチレン、イソヘプチレン、2−エチルプロピレ
ン、ヘキシレン、エチルブチレン、オクチレン、エチル
ヘキシレン、デセン、ドデセン、エチルデセンなど、C
1〜C12、好ましくはC2〜C6の直鎖状または分岐鎖状
のアルキレン鎖中に、1〜11、好ましくは1〜6、さ
らに好ましくは2〜5のOH基を含有するヒドロキシア
ルキル基である。
【0011】R2は、前記R1で例示したアルキレン鎖の
うち、C1〜C6の直鎖状または分岐鎖状のアルキレン
鎖、好ましくはエチレンおよびプロピレンである。R3
として、水素、ならびに前記Rとして例示したアルキル
基およびヒドロキシアルキル基のうち、C1〜C3のアル
キル基およびヒドロキシアルキル基が挙げられる。好ま
しいR3は、水素、メチル、エチル、ヒドロキシエチル
およびヒドロキシプロピル、さらに好ましくはメチル、
エチルおよびヒドロキシエチル基であり、R3のそれぞ
れは同一でも異なっていてもよい。
【0012】Mとして、水素、リチウム、ナトリウム、
カリウムなどのアルカリ金属、エタノールアミン、プロ
パノールアミン、メチルエタノールアミンなどの塩形成
性有機アミンおよびアンモニアが挙げられ、好ましくは
水素、リチウム、ナトリウム、トリエタノールアミンお
よびジイソプロパノールアミンである。
【0013】本発明の前記一般式(1)で表される銅フタ
ロシアニン系染料は、下記の方法で製造することができ
る。銅フタロシアニンに、公知の方法でスルホクロリド
基2〜4個を導入する。次いで、水性アルカリ媒体中で
前記一般式(1)中のAに相当する下記一般式(3)で表さ
れるヒドロキシアルキル基含有アミンを反応させる。 H−N(R)(R1) (3) 式中のRおよびR1は、それぞれ前記定義のとおりの意
味を有する。
【0014】前記一般式(1)において、−[SO2−B]
が存在する、すなわち式中のnが0ではない場合には、
Bに相当する下記一般式(4)で表されるアルキルアミノ
基含有アミンを反応させる。 H−N(R)[R2−N(R3)2] (4) 式中のR、R2およびR3は、それぞれ前記定義のとおり
の意味を有する。さらに、残余のスルホクロリドを、ア
ルカリ媒体中で加水分解してスルホン酸に変換すること
により、一般式(1)および(2)で表される銅フタロシア
ニン系染料が得られる。
【0015】さらにまた、化学量論量の塩酸、硫酸、硝
酸、リン酸などの無機酸、蟻酸、酢酸、乳酸、クエン
酸、グリコール酸、スルファミン酸、メタンスルホン酸
などの有機酸、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水
酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸カ
リウム、アンモニア、水酸化アンモニウムなどの無機ア
ルカリ、エタノールアミン、プロパノールアミン、メチ
ルエタノールアミンなどの有機アルカリ等を反応させる
ことにより、所望の銅フタロシアニン系染料を得ること
ができる。また、この染料は、当業者間に既知の方法を
使用して粉末、顆粒、液状などの任意の形態で製造する
ことができる。
【0016】本発明の銅フタロシアニン系染料は、紙、
パルプ、天然または合成されたセルロース繊維、天然ま
たは合成されたポリアミド繊維、天然または合成された
皮革などに適用して基質を鮮明美麗なトルコ玉青色に着
色、印字、捺染することができ、さらに印刷インク、記
録用インクとしても使用することができる。特に、紙、
パルプなどへの染着性、および水に対する溶解性ならび
に安定性に優れているので、液体染料およびインクに好
適である。
【0017】
【実施例】本発明の銅フタロシアニン系染料を、実施例
によりさらに詳細に説明する。以下の実施例において、
特に断りのない限り、「%」および「部」は重量基準で
ある。
【0018】実施例1 銅フタロシアニン57.3部より製造し、低温保管され
た銅フタロシアニンテトラスルホニルクロリド96.7
部を含む湿ケーキ300部を水1,000部および氷1,
000部中に導入して30分間攪拌した後、20%炭酸
ナトリウム水溶液を添加してpH値を6.5に調整し
た。この溶液を氷で温度を0℃以下に保持しながら、N
−メチルグルカミン40.0部を含む5%水溶液を2時
間にわたって滴下し、さらに20%炭酸ナトリウム水溶
液を添加してpH値を8〜9に、1時間調整保持した。
【0019】反応液のpH値の下降が認められなくなっ
た後、反応温度を5℃に上昇させ、ジメチルアミノプロ
ピルアミン30.0部を添加した。添加終了後、反応液
の温度を5時間かけて80℃に上昇させた。この期間
中、20%炭酸ナトリウム水溶液を添加してpH値を
9.5〜10.5に調整保持した。さらに80℃に1時間
攪拌保持した後、室温にまで冷却して濾過し、得られた
ケーキを水500部で水洗し、乾燥して、下記式(5)を
ほぼ有する銅フタロシアニン系染料137.0部を得
た。
【0020】
【化5】
【0021】この染料の最大吸収スペクトルλmaxは、
pH4.2の水溶液において599.5nmであった。ま
た、この染料は、酢酸、蟻酸、乳酸、グリコール酸、ク
エン酸などの有機酸および塩酸、硫酸、リン酸などの無
機酸の稀酸水溶液に溶解する。さらに、この染料溶液
は、如何なる染色方法を採用した場合にも、紙料を斑染
めおよび髭染めの認められない鮮明美麗なトルコ玉青色
に染色し、それらの染色排水は実質的に無色であった。
【0022】実施例2 銅フタロシアニン57.3部より製造し、低温保管され
た銅フタロシアニンテトラスルホニルクロリド96.7
部を含む湿ケーキ300部を水1,000部および氷1,
000部中に導入して30分間攪拌した後、20%炭酸
ナトリウム水溶液を添加してpH値を6.5に調整し
た。この溶液を氷で温度を0℃以下に保持しながら、N
−メチルグルカミン20.0部を含む5%水溶液を2時
間にわたって滴下し、さらに20%炭酸ナトリウム水溶
液を添加してpH値を8〜9に、1時間調整保持した。
【0023】反応液のpH値の下降が認められなくなっ
た後、反応温度を5℃に上昇させ、ジエチルアミノプロ
ピルアミン26.0部を添加した。添加終了後、反応液
の温度を5時間かけて80℃に上昇させた。この期間
中、10%水酸化ナトリウム水溶液を添加してpH値を
10.5〜11.0に調整保持した。さらに80℃に1時
間攪拌保持した後、室温にまで冷却して濾過し、得られ
たケーキを水500部で水洗して、遊離酸の状態でほぼ
下記式(6)を有する銅フタロシアニン系染料129.0
部を含む湿ケーキ370.0部を得た。
【0024】
【化6】
【0025】さらに、得られた湿ケーキに酢酸60.0
部、尿素90.0部および水80.0部を添加して60℃
に昇温し、上記式(6)の遊離酸状態の染料21.5%を
含有する安定な水性溶液600.0部を得た。この染料
の最大吸収スペクトルλmaxは、pH4.2の水溶液にお
いて604.3nmであった。また、この染料の水性溶液
は長期間の保存中に結晶析出などの変質は認められなか
った。さらに、この染料の水性溶液は、如何なる染色方
法を採用した場合にも、紙料を斑染めおよび髭染めの認
められない鮮明美麗なトルコ玉青色に染色し、それらの
染色排水は実質的に無色であった。
【0026】実施例3〜9 前記実施例1または2と同様の方法で、原料の種類、添
加量などを変えて、銅フタロシアニン系染料を製造し
た。製造した染料の化学構造および最大吸収スペクトル
λmaxを、実施例1および2、ならびに後述する実施例
10〜13で製造した化合物と共に表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】実施例10 銅フタロシアニン57.3部より製造し、低温保管され
た銅フタロシアニントリスルホニルクロリド86.9部
を含む湿ケーキ285部を水100部および氷100部
中に導入して30分間攪拌した後、トリエタノールアミ
ンを添加してpH値を6.5に調整した。この溶液を氷
で温度を0℃以下に保持しながら、N−メチルグルカミ
ン40.0部を含む5%水溶液を2時間にわたって滴下
し、さらにトリエタノールアミン水溶液を添加してpH
値を8〜9に保持した。
【0029】反応液のpH値の下降が認められなくなっ
た後、反応温度を5℃に上昇させ、トリエタノールアミ
ン30.0部を添加した。添加終了後、反応液の温度を
5時間かけて95℃に上昇させた。さらに95℃に2時
間保持した後、放冷して尿素65部および全量が650
部となる水を添加し、表1中に示す化学構造を有する染
料20%を含有する液体染料を得た。この液体染料は長
期間の保存中に結晶析出などの変質は認められなかっ
た。さらに、この液体染料は、公知の染色方法で、レー
ヨンおよび皮革を耐水性および耐光性に優れた美麗なト
ルコ玉青色に染色した。
【0030】実施例11 銅フタロシアニン57.3部より製造し、低温保管され
た銅フタロシアニントリスルホニルクロリド86.9部
を含む湿ケーキ285部を水1,000部および氷1,0
00部中に導入して30分間攪拌した後、20%炭酸ナ
トリウム水溶液を添加してpH値を6.5に調整した。
この溶液を氷で温度を0℃以下に保持しながら、アラビ
ナミン15.1部を含む5%水溶液を2時間にわたって
滴下し、さらに20%炭酸ナトリウム水溶液を添加して
pH値を8〜9に1時間保持した。
【0031】反応液のpH値の下降が認められなくなっ
た後、反応温度を5℃に上昇させ、N−メチル−N−ヒ
ドロキシエチル−1,3−ジアミノプロパン12.8部を
添加し、添加終了後反応温度を5時間かけて20℃に上
昇させた。pHの下降がほぼ終了した時点で、さらに
N,N−ジエチルアミノ−1,3−ジアミノプロパン1
3.3部を添加し、反応温度を2時間かけて85℃まで
上昇させ、同温度で2時間攪拌保持した。次いで、水酸
化ナトリウムでpHを11.0に調整し、冷却、濾過、
乾燥して、表1に示す化学構造をほぼ有する染料120
部を得た。
【0032】この染料は、酢酸、蟻酸、乳酸、グリコー
ル酸、クエン酸などの有機酸および塩酸、硫酸、リン酸
などの無機酸の稀酸水溶液に溶解する。さらに、この染
料溶液は、如何なる染色方法を採用した場合にも、紙料
を斑染めおよび髭染めの認められない鮮明美麗なトルコ
玉青色に染色し、それらの染色排水は実質的に無色であ
った。
【0033】実施例12 銅フタロシアニン57.3部より製造し、低温保管され
た銅フタロシアニントリスルホニルクロリド86.9部
を含む湿ケーキ285部を水1,000部および氷1,0
00部中に導入して30分間攪拌した後、20%炭酸ナ
トリウム水溶液を添加してpH値を6.5に調整した。
この溶液を氷で温度を0℃以下に保持しながら、H2
C(CH2OH)312.1部を含む5%水溶液を2時間に
わたって滴下し、さらに20%炭酸ナトリウム水溶液を
添加してpH値を8〜9に1時間保持した。
【0034】反応液のpH値の下降が認められなくなっ
た後、20%炭酸ナトリウム水溶液を添加してpH値を
10〜11に保持しながら、反応液の温度を約3時間か
けて95℃に上昇させた。さらに95℃に1時間保持し
た後、室温まで冷却し塩酸を添加してpHを1以下に調
整し、濾過、乾燥して表1中に示す化学構造をほぼ有す
る染料90部を得た。
【0035】この染料は、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナ
トリウム、水酸化ナトリウム、炭酸リチウム、水酸化リ
チウム、炭酸カリウム、水酸化カリウムなどの無機アル
カリ、エタノールアミン、プロパノールアミン、その他
の塩形成性有機アミンなどの稀アルカリ溶液に溶解す
る。この染料の溶液を印字用インクに適用して、耐水性
および耐光性に優れたシアン色調の印刷物を得た。
【0036】実施例13 銅フタロシアニン57.3部より製造し、低温保管され
た銅フタロシアニンジスルホニルクロリド80.1部を
含む湿ケーキ260部を水1,050部および氷1,00
0部中に導入して30分間攪拌した後、20%炭酸ナト
リウム水溶液を添加してpH値を6.5に調整した。こ
の溶液を氷で温度を0℃以下に保持しながら、グルカミ
ン18.7部を含む5%水溶液を2時間にわたって滴下
し、さらに20%炭酸ナトリウム水溶液を添加してpH
値を8〜9に1時間調整保持した。
【0037】20%炭酸ナトリウム水溶液でpH値を前
記値に保持しながら反応液の温度を約4時間かけて95
℃に上昇させた。さらに90〜95℃に1時間保持した
後、食塩300部を添加して染料を析出させ、濾過、乾
燥して前記表1に示す化学構造をほぼ有する染料92.
1部を得た。この染料は、特に皮革を耐水堅牢度および
耐光堅牢度の高いトルコ玉青色に染色した。
【0038】応用例1 叩解度25度SRのLBKP30部/1,000部のパ
ルプ溶液330部に、実施例2で製造した液体染料3.
0部を添加して5分間攪拌し、パルプを染色した。この
パルプ溶液から抄紙して日光堅牢度および耐水堅牢度の
極めて高い、髭染めの認められない美麗な濃トルコ玉青
色の紙を得た。抄紙後の染色排水は無色であった。
【0039】応用例2 実施例11で製造した染料2.0部、水85.0部、トリ
エチレングリコール10.0部およびトリエタノールア
ミン3.0部で記録液を調製した。この記録液をインク
カートリッジに入れ、インクジェットプリンター(エプ
ソン 2000C)に装着して普通紙上に印字し、耐光
堅牢度および耐水堅牢度の優れたシアン色調の印字物を
得た。
【0040】
【発明の効果】本発明の銅フタロシアニン系染料は、前
記一般式(1)に示したように、フタロシアニン骨格に−
[SO2−A]で表されるヒドロキシアルキルアミノスル
ホニル基を導入したことにより、稀酸および稀アルカリ
水溶液に可溶性で、かつ長期保存期間中に結晶析出がな
く変質の認められない安定性の優れた水溶性染料であ
る。
【0041】また、この染料は、染着性が優れ、公知の
方法で種々の基質に染色でき、耐水堅牢度および耐光堅
牢度の高い、斑染めおよび髭染めの認められない鮮明美
麗なトルコ玉青色の染色を与え、その染色排水は実質的
に無色であり、特別な排水処理を必要としない。また、
印刷インクや記録インクとしても美麗な印刷物や印字を
与える。本発明は、新規な水溶性の銅フタロシアニン系
染料を提供するものであり、その産業的意義は極めて大
きい。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 〔式中、[Cu−PC]は、銅フタロシアニン骨格を表
    し、 Aは、−N(R)(R1)(ここで、Rは水素、C1〜C4
    アルキル基またはヒドロキシアルキル基を表し、R1
    1〜C12の直鎖状または分枝鎖状のアルキレン鎖中に
    1〜11の−OH基を含有するヒドロキシアルキル基を
    表す)で表されるアミノ基であり、複数のAが存在する
    場合、それらは同一でも異なっていてもよい、 Bは、−N(R)[R2−N(R3)2](ここで、Rは前記定
    義のとおりの意味を有し、R2はC1〜C6の直鎖状また
    は分枝鎖状のアルキレン鎖を表し、R3はそれぞれ独立
    してC1〜C3のアルキル基またはヒドロキシアルキル基
    を表す)で表されるアミノ基を表し、複数のBが存在す
    る場合、それらは同一でも異なっていてもよい、 Mは、水素、アルカリ金属または塩形成性有機アミンを
    表し、そしてpは1〜4の数、mおよびnはそれぞれ独
    立して0または1〜3の数であり、かつ(p+m+n)
    は2〜4の数である〕で表される銅フタロシアニン系染
    料。
  2. 【請求項2】 下記一般式(2) 【化2】 (式中、各符号は、すべて前記定義のとおりの意味を有
    する)で表される請求項1記載の銅フタロシアニン系染
    料。
JP02726499A 1999-02-04 1999-02-04 銅フタロシアニン系染料 Expired - Lifetime JP4718655B2 (ja)

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