JP2000297218A - 電子線硬化性樹脂組成物およびそれを用いたシート状複合材料 - Google Patents

電子線硬化性樹脂組成物およびそれを用いたシート状複合材料

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JP2000297218A
JP2000297218A JP11105138A JP10513899A JP2000297218A JP 2000297218 A JP2000297218 A JP 2000297218A JP 11105138 A JP11105138 A JP 11105138A JP 10513899 A JP10513899 A JP 10513899A JP 2000297218 A JP2000297218 A JP 2000297218A
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Hirotake Fujita
裕丈 藤田
Kazuhiko Shirai
和彦 白井
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 滑り性に優れ、ブロッキングを起こすことが
なく、白紙光沢度の高いシート状複合材料、およびそれ
に使用可能な電子線硬化性樹脂組成物を提供。 【解決手段】 電子線硬化性有機化合物100重量部中
に、炭素数が少なくとも8個の直鎖状アルキル側鎖構造
を少なくとも1個有し、かつ分子量450〜5000で
あるジ(メタ)アクリレートオリゴマーを10〜90重
量部含有する電子線硬化性樹脂組成物である。またシー
ト状支持体と、この少なくとも一面に形成され、かつ前
記電子線硬化性樹脂組成物の電子線硬化樹脂被覆層とを
有するシート状複合材料であり、その表面の水に対する
接触角が、70°以上であることが好ましく、さらにそ
の表面の、JIS K7125に基づく静摩擦係数が
0.7以下であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、電子線硬化性樹
脂組成物およびそれを用いたシート状複合材料に関し、
さらに詳しく述べるならば、表面エネルギーの低い電子
線硬化樹脂を与える電子線硬化性樹脂組成物、およびそ
れを被覆してなり、滑り性および耐ブロッキング性に優
れた高い光沢を有するシート状複合材料に関する。
【0002】
【従来の技術】 従来、キャスト塗被紙と呼ばれる光沢
塗被紙は、顔料および接着剤を主成分とする塗被層を、
それが水を含んで可塑状態にある間に加熱された鏡面に
圧接し、乾燥仕上げして形成された強光沢塗被層を設け
たものであるが、強光沢塗被紙としての光沢度は満足の
できるものではなく、さらに高い光沢度を有するものが
望まれている。
【0003】この問題点を解決するために、シート状支
持体に溶融した樹脂をフィルム状にして重ね、これを平
滑で強光沢な金属製円筒型回転体に圧接して冷却し、冷
却後に金属製円筒型回転体から剥離して強光沢塗被層を
形成する、いわゆるラミネートコーティング方式や、前
記のラミネートコーティング方式の溶融樹脂の代わり
に、電子線硬化性有機化合物を主成分とした塗料組成物
(以下、電子線硬化性樹脂組成物という。)から形成さ
れた塗布液層を、成型面あるいは金属製円筒型回転体に
圧接し、これに電子線を照射して硬化するキャスト電子
線照射方式が行われ、これらの方式により高い光沢度を
有するシート状複合材料が得られるようになった。
【0004】しかしながら、前記のようにしてキャスト
電子線照射方式により作製したシート状複合材料(以
下、EBシート材料と称する。)は、その表面が高平滑で
あるがゆえに、シート状支持体裏面との摩擦抵抗が大き
く、滑り性が芳しくないため、例えば、このEBシート材
料を用いて印刷作業や他の加工作業を行なう場合、自動
給紙機や自動折り機などを用いた際に重送やジャミング
を起こしたり、積層して保管する際にもブロッキングを
起こすなどの作業性が問題となっていた。また電子線硬
化樹脂被覆層の表面同士を直接接した場合も同様で、平
滑性が高いがゆえに、真空接着のような現象が起き、摩
擦抵抗が大きくなる場合、その現象によって貼り付いて
しまう場合、また一度貼り付いてしまうと、それらを簡
単には分離開放できない場合もあり、これらの問題がEB
シート材料を硬化樹脂層面同士が直接接する書籍の表装
や、袋もの、箱ものなどの包装材料、ポスターやカレン
ダーなど平板状で使用される以外の印刷材料などの各種
用途への展開を困難としている大きな要因の一つにもな
っていた。
【0005】従来、前記の問題点を解決するために、シ
リコーン樹脂やフッ素樹脂を含む樹脂組成物を用いる方
法が特開昭63−9580号公報や特開平5−5189
7号公報などに開示されており、また特開昭59−17
1030号公報、特開平8−283529号公報、特開
平9−21093号公報、特開平9−208853号公
報および特開平9−309905号公報などには、側鎖
を有する電子線硬化性樹脂組成物または熱硬化性樹脂組
成物を用いたコーティング材や表面保護材などが開示さ
れているが、それらの材料を単純に転用するだけでは、
要求される諸物性を満たしながら、EBシート材料の滑り
性および耐ブロッキング性を向上させるという目的を達
成することはできなかった。
【0006】また本発明の構成と一定の共通点を持つ他
の分野における従来技術として、例えば、E. D. Jorda
n, Jr., J. Poly. Sci., 10, 3347(1972), N. A.Palate
et al., J. Poly. Sci.: Macromol. Rev., 8, 117(197
4), P. L. Magagnini et al.,Macromolecules, 13, 12
(1980)などや、特開平8−258038号公報、特開平
9−251272号公報、特開平9−251273号公
報などを挙げることができるが、本発明とそれらとは樹
脂そのもの、その組成物の構成や組成比、および樹脂硬
化体の製造方法など数多くの点において異なるばかりで
なく、課題や目的も異なっている。さらにそれらの明細
書の中には、本発明の技術内容についての示唆も教示も
されていない。
【0007】一方、従来型の光沢塗被紙における同様の
問題を解決するために、印刷やその他の加工などを施し
た半製品の表面にクリアラッカー状の塗料を塗布乾燥す
るプレスコート法や、前記のラミネートコーティング法
による保護層を設けることが提案されているが、これら
の方法では半製品にさらに加工を施す工程が加わるた
め、作業が煩雑となるばかりでなく、製品納入までの作
業日程を余分に要する上、歩留まりの低下を招き、光沢
感や美粧性などの品質も十分満足できるものではなかっ
た。
【0008】以上のように、前記既存の技術は高い平滑
性や光沢などの諸物性をも満たすと同時に、EBシート材
料を被覆している硬化樹脂フィルム層とその支持体裏面
との摩擦抵抗を低減させ、重送やブロッキングを防ぎ、
作業性を低下させることがなく、さらにその硬化樹脂フ
ィルム層同士が直接接した場合にも貼り付いたりするこ
とがなく、実用に耐え得るEBシート材料を製造するため
の十分な問題解決策を与えていないのが現状であり、根
本的な解決策の提案が望まれていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】 本発明は従来技術の
前記の問題点を解決し、電子線硬化樹脂被覆面とシート
状支持体裏面との滑り性を改善することにより、自動給
紙機や自動折り機などでの重送やジャミングを低減し、
さらに電子線硬化樹脂被覆面とシート状支持体裏面とを
積層して接触させた場合ばかりではなく、電子線硬化樹
脂被覆面同士を積層して接触させた場合にもブロッキン
グを起こさない高い光沢有するシート状複合材料を提供
しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】 本発明者らは、鋭意研
究の結果、電子線硬化性樹脂被覆層を形成するための電
子線硬化性樹脂塗料組成物中に、特定の直鎖状アルキル
側鎖を有する分子量450〜5000のジ(メタ)アク
リレートオリゴマーを含有させることにより、前記問題
点を解決し得ることを見いだし、滑り性および耐ブロッ
キング性に優れた高い光沢を有するシート状複合材料の
作製を可能とすることを見出し、本発明を完成させたの
である。
【0011】すなわち本発明に係る電子線硬化性樹脂組
成物は、電子線硬化性有機化合物100重量部中に、下
記一般式(1)で表される炭素数が少なくとも8個の直
鎖状アルキル側鎖構造(−S−R)を少なくとも1個有
し、かつ分子量450〜5000であるジ(メタ)アク
リレートオリゴマーを10〜90重量部含有することを
特徴とするものである。
【化2】 [式中のRは炭素数が少なくとも8個の直鎖状アルキル
基、Sはスペーサーユニット、およびJは、少なくとも
1個の(メタ)アクリロイル基含有構造と、主鎖骨格
と、直鎖状アルキル側鎖構造(−S−R)とを繋ぐ結合
ユニットを表す。]
【0012】また前記電子線硬化性樹脂組成物は、電子
線を照射して得られた硬化体表面の水に対する接触角
が、70°以上であることが好ましい。
【0013】本発明に係るシート状複合材料は、シート
状支持体と、この少なくとも一面に形成され、かつ前記
電子線硬化性樹脂組成物の電子線硬化樹脂被覆層とを有
することを特徴とするものである。
【0014】さらに前記シート状複合材料は、前記電子
線硬化樹脂被覆層表面の水に対する接触角が、70°以
上であることが好ましく、また前記電子線硬化樹脂被覆
層表面の、JIS K7125に基づく静摩擦係数が
0.7以下であることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】 本発明に係るシート状複合材料
には、下記一般式(1)で表される少なくとも炭素数が
少なくとも8個の直鎖状アルキル側鎖構造(−S−R)
を分子中に少なくとも1個有する分子量450〜500
0、好ましくは650〜3000のジ(メタ)アクリレ
ートオリゴマーを含む電子線硬化性樹脂組成物を使用す
る。
【化3】 [式中のRは炭素数が少なくとも8個の直鎖状アルキル
基、Sはスペーサーユニット、およびJは、少なくとも
1個の(メタ)アクリロイル基含有構造と、主鎖骨格
と、直鎖状アルキル側鎖構造(−S−R)とを繋ぐ結合
ユニットを表す。]
【0016】ここで、前記一般式(1)中、結合ユニッ
トJは、主鎖骨格部分と直鎖状アルキル側鎖構造(−S
−R)とを繋ぎ、さらに1個以上の原子または分子と結
合可能な構造を取りうる有機構造体であり、好ましくは
脂肪族または芳香族の炭化水素、アミド基などであり、
より好ましくは下記一般式(2)で表される脂肪族炭化
水素のユニットである。ここで式中のm、nは互いに独
立に0〜2の整数である。
【化4】
【0017】また前記一般式(1)中、Sで表されるス
ペーサーユニットは、主鎖骨格部分と直鎖状アルキル側
鎖Rとを結合ユニットJを介して繋ぐことの可能な有機
構造体であり、好ましくは酸素原子、メチレン基、カル
ボニル基、オキシカルボニル基、オキシカルバモイル基
およびアミノカルボニル基から選ばれた1種であり、よ
り好ましくは酸素原子、オキシカルボニル基、オキシカ
ルバモイル基およびアミノカルボニル基から選ばれた1
種である。
【0018】さらに前記一般式(1)中、Rで表される
直鎖状アルキル基の炭素数は8〜50であることが好ま
しく、より好ましくは12〜30、特に好ましくは14
〜22である。
【0019】本発明に用いられる電子線硬化性の直鎖状
アルキル側鎖構造を有するジ(メタ)アクリレートオリ
ゴマーは、主鎖骨格となる単量体あるいは重合体と、一
般式(1)で表される直鎖状アルキル基を含む側鎖ユニ
ット前駆体化合物および(メタ)アクリロイル基を有す
る化合物とを反応させて得られる。
【0020】すなわち本発明に用いられる直鎖状アルキ
ル側鎖構造を有するジ(メタ)アクリレートオリゴマー
は、既知の方法により合成することができるが、一般的
には、主鎖骨格となる単量体あるいは重合体と、一般式
(1)中のJで表されるジョイントを形成する前駆体化
合物とを反応させた後、直鎖状アルキル基を含むユニッ
ト(−S−R)を導入し、さらにこれをヒドロキシ(メ
タ)アクリレートと反応させるか、あるいは主鎖骨格と
なる単量体あるいは重合体と、ジョイント(J)となる
前駆体との反応生成物にヒドロキシ(メタ)アクリレー
トと反応させた後、直鎖状アルキル基を含むユニット
(−S−R)とを導入することで得られる。
【0021】本発明の直鎖状アルキル側鎖構造を有する
ジ(メタ)アクリレートオリゴマーに直鎖状アルキル側
鎖Rを導入するために用いられる化合物は、炭素数は8
〜50の直鎖状アルキル基を有する化合物である限り、
特に制限はなく、例えばオクタン酸(C8)、ノナン酸
(C9)、デカン酸(C10)、ラウリン酸(C12)、ト
リデカン酸(C13)、ミリスチン酸(C14)、パルミチ
ン酸(C16)、ステアリン酸(C18)、ベヘニン酸(C
22)などのカルボン酸、およびそれらのエステル誘導
体、酸塩化物誘導体、それらを還元して得られるアルコ
ール誘導体、およびそれらのイソシアネート誘導体など
であり、好ましくはラウリン酸(C12)、トリデカン酸
(C13)、ミリスチン酸(C14)、パルミチン酸
(C16)、ステアリン酸(C18)、ベヘニン酸(C22
などのカルボン酸、それらの酸塩化物誘導体、それらを
還元して得られるアルコール誘導体、およびそれらのイ
ソシアネート誘導体などである。
【0022】本発明の直鎖状アルキル側鎖構造を有する
ジ(メタ)アクリレートオリゴマーを合成するために用
いられ、本発明の直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ
(メタ)アクリレートオリゴマーの主鎖骨格部分を形成
する単量体あるいは重合体、およびヒドロキシ(メタ)
アクリレートの種類には特に制限はない。
【0023】本発明の直鎖状アルキル側鎖構造を有する
ジ(メタ)アクリレートオリゴマーを合成するために用
いられ、本発明のジ(メタ)アクリレートオリゴマーの
主鎖骨格部分を形成する単量体あるいは重合体として
は、 (1)直鎖状もしくは側鎖を有する分子量50〜300
0のアルキル構造含有有機化合物 (2)分子量30〜300のアルキルジオールと硬化ヒ
マシ油との反応生成物の構造含有有機化合物 (3)不飽和高級脂肪酸の二量体に由来するダイマー酸
構造含有有機化合物 (4)分子量100〜3000のポリエーテル構造含有
有機化合物 (5)分子量100〜3000のポリエステル構造含有
有機化合物 などを挙げることができる。
【0024】これらの前記の有機化合物を、後に前記一
般式(1)中のジョイントJとなる前駆体化合物と反応
させる必要があり、その分子両末端が水酸基、アミノ
基、カルボン酸基あるいはチオール基などの官能基で置
換されていることが好ましく、水酸基あるいはカルボン
酸基で置換されていることがより好ましい。
【0025】前記直鎖状もしくは側鎖を有する分子量5
0〜3000のアルキル構造含有有機化合物としては、
低分子量アルカンのジオールやジカルボン酸であり、ポ
リオレフィンのジオールやカルボン酸、前記不飽和高級
脂肪酸の二量体に由来するダイマー酸構造含有有機化合
物としては、ダイマー酸、または水素化ダイマー酸のジ
オールやジカルボン酸であり、前記分子量100〜30
00のポリエーテル構造含有有機化合物としては、ポリ
エーテルジオール類であり、また前記分子量100〜3
000のポリエステル構造含有有機化合物としては、ポ
リエステルジオール類が好ましい。
【0026】さらに具体例で示すと、前記低分子量アル
カンのジオールやジカルボン酸、またはポリオレフィン
のジオールやカルボン酸としては、その分子量が50〜
3000の範囲のものであれば、特に制限はない。前記
低分子量アルカンのジオールとしては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコー
ル、ブチレングリコール、イソブチレングリコール、ヘ
キサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、
ドデカンジオール、テトラデカンジオール、ヘキサデカ
ンジオール、オクタデカンジオールやエイコサンジオー
ルなどを挙げることが出来、また前記ポリオレフィンの
ジオールとしては、ポリエチレンのジオールやポリプロ
ピレンのジオール、ポリブタジエンのジオール、水添ポ
リブタジエンのジオールやポリイソプレンのジオールな
どを挙げることが出来る。これらの低分子量アルカンジ
オールまたはポリオレフィンジオールのそれぞれに対応
するジカルボン酸を、前記低分子量アルカンのジカルボ
ン酸およびポリオレフィンのジカルボン酸の例として挙
げることが出来る。
【0027】また前記ポリエーテルジオールとしては、
その分子量が100〜3000の範囲のものであれば、
特に制限はないが、例えば、ポリエチレングリコール、
1、2−ポリプロピレングリコール、1、3−ポリプロ
ピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、
1、2−ポリブチレングリコール、ポリイソブチレング
リコール、ポリテトラヒドロフランジオールなど、また
は前記ポリエーテルジオール化合物と他の化合物とのブ
ロックおよびランダム共重合体のジオールなどをを挙げ
ることが出来る。
【0028】さらに前記ポリエステルジオールとして
は、その分子量が100〜3000の範囲のものであれ
ば、特に制限はないが、例えば、1、2−プロパンジオ
ール、1、3−ブタンジオール、1、4−ブタンジオー
ル、1、5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、イソプレングリコール、1、6−ヘキサンジオー
ル、2−メチル−2、4−ペンタンジオール、3−メチ
ル−1、5−ペンタンジオール、へキシレングリコー
ル、2、5−ジメチル−2、5−ヘキサンジオールなど
の脂肪族ジオール類、カテコール、レゾルシン、ハイド
ロキノン、4−t−ブチルカテコール、2−t−ブチル
カテコール、1、4−ジヒドロキシナフタレン、p−ヒ
ドロキシフェネチルアルコール、ビスフェノールA、ビ
スフェノールF、ビスフェノールSなどの芳香族ジオー
ル類、および水素化ビスフェノールA、水素化ビスフェ
ノールF、水素化ビスフェノールSなどの脂環式ジオー
ル類と、シュウ酸、マロン酸、琥珀酸、グルタール酸、
アジピン酸などの脂肪族ジカルボン酸類、フタル酸、イ
ソフタル酸、テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸
類、または水素化フタル酸のような脂環式ジカルボン酸
などのジカルボン酸系化合物とから合成されるポリエス
テルジオールや、前記の分子量が100〜3000の範
囲のポリエステルジオールと他の化合物との、ブロック
共重合体およびランダム共重合体が好ましく用いられ
る。
【0029】本発明の直鎖状アルキル側鎖構造を有する
ジ(メタ)アクリレートの合成に用いられるヒドロキシ
(メタ)アクリレートとしては、例えば2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキ
シプロピル(メタ)アクリレートなどが挙げられ、これ
らのなかで、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
トが好ましい。
【0030】本発明の前記特定の直鎖状アルキル基を側
鎖に有するジ(メタ)アクリレートオリゴマーの分子量
は、450〜5000であり、好ましくは650〜30
00である。その分子量が450未満であれば、電子線
照射によって硬化された塗膜は柔軟性が極端に乏しくな
り、僅かに折り曲げた際にも塗膜表面にひび割れを生じ
やすく、本発明のシート状材料としての商品価値を著し
く損ねてしまう場合があり、またそれが5000を越え
ると、粘度が極端に高くなりすぎて、流動性が不良とな
り、取り扱いやシート状支持体への塗工が困難となるば
かりか、電子線照射によって硬化された塗膜には硬化不
良によるベタつき感が残り、本発明に係るシート状複合
材料として使用に耐えない場合がある。
【0031】上述のように本発明の直鎖状アルキル側鎖
構造を有するジ(メタ)アクリレートは、直鎖状アルキ
ル基を含む側鎖ユニットを有していれば、ウレタン変
性、エステル変性、エポキシ変性などの変性がされてい
ても何ら差し支えがなく、その合成の簡便性、および電
子線照射によって得られるその硬化体の強靭性が向上す
るなどの効果が期待できる時には、本発明の直鎖状アル
キル側鎖構造を有するジ(メタ)アクリレートオリゴマ
ーを変性することが好ましく、既知の方法により合成す
ることができる
【0032】例えば、ポリウレタン変性された本発明の
直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ(メタ)アクリレー
トオリゴマーは、主骨格となる単量体あるいは重合体
と、一般式(1)中にJで表されるジョイントを形成す
る前駆体化合物とを反応させた後、直鎖状アルキル基を
含むユニット(−S−R)を導入し、ポリイソシアネー
トと反応させた後、ヒドロキシ(メタ)アクリレートを
反応させるか、あるいは主骨格となる単量体あるいは重
合体とジョイント(J)の前駆体との反応生成物にポリ
イソシアネートと作用させた後、ヒドロキシ(メタ)ア
クリレートを反応させ、最後に直鎖状アルキル基を含む
ユニット(−S−R)とを導入することにより得られ
る。
【0033】ここで、前記ポリイソシアネートの種類に
は特に制限はなく、例えば、2、4−トリレンジイソシ
アネート、2、6−トリレンジイソシアネート、1、3
−キシリレンジイソシアネート、1、4−キシリレンジ
イソシアネート、1、5−ナフタレンジイソシアネー
ト、p−フェニレンジイソシアネート、4、4’−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、3、3’−ジメチル−
4、4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4、
4’−ビフェニレンジイソシアネート、ヘキサメチレン
ジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、ジ
シクロヘキシルメタンジイソシアネート、メチレンビス
(4−シクロヘキシルイソシアネート)、水添ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、2、2、4−トリメチルヘ
キサメチレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアナ
トエチル)フマレート、6−イソプロピル−1、3−フ
ェニルジイソシアネート、4−ジフェニルプロパンジイ
ソシアネート、およびリジンジイソシアネートなどを用
いてウレタン変性された本発明の直鎖状アルキル側鎖構
造を有するジ(メタ)アクリレートを合成することがで
きる。
【0034】これらのポリイソシアネートのうち2、6
−トリレンジイソシアネート、イソフォロンジイソシア
ネート、または4、4’−ジフェニルメタンジイソシア
ネートなどが、本発明の直鎖状アルキル側鎖構造を有す
るジ(メタ)アクリレートをウレタン変性するために好
ましく用いられる。
【0035】本発明において、これらの直鎖状アルキル
側鎖構造を有するジ(メタ)アクリレートオリゴマーは
単独で、あるいはこれらのうちのいくつかを組み合わせ
て使用することができる。
【0036】本発明に用いられるシート状支持体被覆用
電子線硬化性樹脂組成物は、前記直鎖型アルキル側鎖構
造を有する分子量450〜5000のジ(メタ)アクリ
レートオリゴマーを含む限り、特に限定されるものでは
ないが、前記直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ(メ
タ)アクリレートオリゴマーが、そのもの単体では比較
的高粘度の液体または油脂状の固体であるので、そのハ
ンドリング、およびシート状支持体上への塗工性を改良
する目的から、下記の希釈剤モノマーを配合することが
好ましい。
【0037】本発明に用いる希釈剤モノマーの種類は特
に限定されるものではないが、下記の電子線硬化性化合
物を単独あるいは数種類併用することが可能である。
【0038】希釈剤モノマーとしては、 (1)脂肪族、脂環族および芳香族の1〜6価のアルコ
ールおよびポリアルキレングリコールのジ(メタ)アク
リレート化合物類 (2)脂肪族、脂環族および芳香族の1〜6価のアルコ
ールにポリアルキレンオキシドを付加させたもののジ
(メタ)アクリレート化合物類 (3)ポリ(メタ)アクリロイルアルキルリン酸エステ
ル類 (4)多塩基酸とポリオールと(メタ)アクリル酸との
反応生成物 (5)イソシアネートとポリオールと(メタ)アクリル
酸との反応生成物 (6)エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応生
成物 (7)エポキシ化合物とポリオールと(メタ)アクリル
酸との反応生成物 (8)N−ビニルラクタム化合物類 などを挙げることができる。
【0039】具体的に述べるならば、単官能希釈剤モノ
マーとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレー
ト、ステアリル(メタ)アクリレート、 (メタ)アク
リロイルモルホリン、2−エチルヘキシル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、テトラヒド
ロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変
性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、シク
ロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシルメタ
クリレート、ジシクロヘキシル(メタ)アクリレート、
イソボロニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)
アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)
アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メ
タ)アクリレート、メトキシプロピレングリコール(メ
タ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタ
クリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)
アクリレート、ω−カルボキシポリカプロラクタンモノ
(メタ)アクリレート、フタル酸モノヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、アクリル酸ダイマー、アクリル
酸−9,10−エポキシ化オレイル、メタクリル酸−
9,10−エポキシ化オレイル、マレイン酸エチレング
リコールモノ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニ
ル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)
アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチレン(メ
タ)アクリレート、4,4−ジメチル−1,3−ジオキ
ソランのカプロラクタン付加物の(メタ)アクリレー
ト、3−メチル−5,5−ジメチル−1,3−ジオキソ
ランのカプロラクトン付加物の(メタ)アクリレート、
エチレンオキシド変性フェノキシ化リン酸(メタ)アク
リレート、N−ビニルピロリドン、 N−ビニルカプロ
ラクタムなどが用いられる。
【0040】多官能希釈剤モノマーとしては、エタンジ
オールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロパンジオ
ールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオール
ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メ
タ)アクリレート、1,14−テトラデカンジオールジ
(メタ)アクリレート、1,15−ペンタデカンジオー
ルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリレート、2−ブチル−2−エチルプロパンジオー
ルジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性ビス
フェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリエチレンオ
キシド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、
ポリエチレンオキシド変性水添ビスフェノールAジ(メ
タ)アクリレート、プロピレンオキシド変性ビスフェノ
ールAジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンオキシ
ド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ヒド
ロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールエス
テルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸エ
ステルネオペンチルグリコールエステルのカプロラクト
ン付加物ジ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変
性イソシアヌル酸ジ(メタ)アクリレート、ペンタエリ
スリトールジ(メタ)アクリレートモノステアレート、
1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルアクリ
ル酸付加物、ポリオキシエチレンエピクロロヒドリン変
性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリシク
ロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、トリメ
チロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレン
オキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アク
リレート、ポリエチレンオキシド変性トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド
変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ポリプロピレンオキシド変性トリメチロールプロパ
ントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールト
リ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性イソシ
アヌル酸トリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド
変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、ポリエチ
レンオキシド変性グリセロールトリ(メタ)アクリレー
ト、プロピレンオキシド変性グリセロールトリ(メタ)
アクリレート、ポリプロピレンオキシド変性グリセロー
ルトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテ
トラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパン
テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペ
ンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ポリ
カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メ
タ)アクリレートなどがある。
【0041】本発明に用いられるシート状支持体被覆用
電子線硬化性樹脂組成物に、電子線硬化体の物性、特に
柔軟性や強靭性を付与する目的から、下記の電子線硬化
性オリゴマーを配合しても良い。
【0042】本発明に用いられる電子線硬化性オリゴマ
ーとしては、 (1)直鎖状もしくは側鎖を有する分子量300〜10
000のアルキル構造を有するオリゴマー (2)分子量30〜300のアルキルジオールと硬化ヒ
マシ油の反応生成物の構造を有するオリゴマー (3)不飽和高級脂肪酸の二量体に由来するダイマー酸
構造を有するオリゴマー (4)分子量400〜10000のポリエーテル構造を
有するオリゴマー (5)分子量1000〜10000のポリエステル構造
を有するオリゴマー などを挙げることができる。これら電子線硬化性オリゴ
マーは、前記の構造のいずれかを有していれば、ウレタ
ン変性、エステル変性、エポキシ変性等の変性がされて
いても何ら差し支えない。
【0043】本発明の電子線硬化性樹脂組成物中におけ
るこれらの直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ(メタ)
アクリレートオリゴマーの含有量は、電子線硬化性樹脂
組成物に含まれる電子線硬化性有機化合物100重量部
中に10〜90重量部であり、好ましくは20〜80重
量部である。直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ(メ
タ)アクリレートオリゴマーの含有量を電子線硬化性樹
脂組成物に含まれる電子線硬化性有機化合物100重量
部中に90重量部を越えて多くすると、電子線硬化性樹
脂組成物の粘度が高くなりすぎ、取り扱いが困難とな
り、硬化塗膜表面ににベタつき感が残る問題が発生する
ことがある。一方、直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ
(メタ)アクリレートオリゴマーの含有量を10重量部
よりも少なくすると、硬化体の柔軟性が損なわれて脆く
なり、硬化塗膜がひび割れを起こしやすくなることがあ
る。
【0044】本発明の係るシート状複合材料の表面平滑
性および光沢度を高めるためには、電子線硬化樹脂被覆
層をキャストEB法によって製造することが好ましく、そ
の具体的な製造方法としては、例えば、シート状支持体
の一面上に、電子線硬化性樹脂組成物を塗布して塗布液
層を形成し、これを平滑で強光沢な成型体である金属製
円筒型回転体表面と重ね合わせ、それによって形成され
た重層体に電子線照射を施して、塗布液層硬化するとと
もに、シート状支持体と接合して積層体を形成し、この
積層体を前記金属製円筒型回転体表面から剥離する直接
塗工法を用いることができる。また他の製造方法として
は、前記金属製円筒型回転体の一面上に、電子線硬化性
樹脂組成物を塗布して塗布液層を形成し、これにシート
状支持体表面を重ね合わせて、塗布液層を支持体表面に
転写し、それによって形成された重層体に電子線照射を
施して、塗布液層を硬化するとともに、電子線硬化樹脂
被覆層とシート状支持体を接合して積層体を形成し、こ
の積層体を前記金属製円筒型回転体表面から剥離する転
写塗工法も用いることができる。
【0045】本発明に用いられるシート状支持体の種類
に関しては特に制限はなく、紙(例えば上質紙、コート
紙など)、プラスチックフィルム、布、不織布、または
アルミニウム箔など、その厚さが6〜500μm程度の
ものを用いることができるが、好ましくは紙基体を用い
る。紙基体としては、通常50〜300g/m2の坪量
を有し、表面の平滑な紙基体が用いられる。本発明で用
いられる紙基体の種類には、特に制限は無い。紙基体を
形成するパルプとしては、一般には、樅、栂などから製
造した針葉樹パルプ、楓、ブナ、ポプラなどから製造し
た広葉樹パルプ、針葉樹広葉樹混合パルプなどの天然パ
ルプを主成分とするものが広く用いられ、クラフトパル
プ、サルファイトパルプ、ソーダパルプなどの晒パルプ
を使用できる。また合成繊維や合成パルプを含むパルプ
から製造した紙基体も使用できる。前記紙基体には、通
常の各種添加剤、例えば乾燥紙力増強剤、サイズ剤、填
料、湿潤紙力増強剤、定着剤、pH調整剤などを一種類
以上含むことができる。
【0046】また本発明に用いられるシート状支持体
は、特にその材質を限定するものではないが、例えば上
質紙のような紙基体の片面または両面にクレー、タル
ク、カオリン、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、
二酸化チタン、水酸化マグネシウム、プラスチックピグ
メントなどの顔料、およびアクリル樹脂、ポリウレタン
樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体樹脂、酢酸ビニル
−エチレン共重合体樹脂、スチレン−ブタジエン共重合
体樹脂、塩化ビニリデン樹脂などの合成樹脂とを主成分
とする顔料塗被層を有するコート紙、キャストコート
紙、アート紙などの顔料塗被紙であってもよい。
【0047】さらに本発明に用いられる紙基体の代わり
に、プラスチックフィルムや、いわゆる合成紙のような
シート状支持体を使用することは、何ら差し支えない。
例えば、ポリプロピレン樹脂やポリエチレン樹脂等のポ
リオレフィン系樹脂を含む熱可塑性樹脂組成物を溶融押
し出し法で形成したフィルムをシート状支持体として使
用することもできる。また合成樹脂フィルムを擬紙化し
たいわゆる合成紙もシート状支持体として用いることが
できる。シート状支持体として用いられるプラスチック
フィルムや、いわゆる合成紙には、クレー、タルク、カ
オリン、炭酸カルシウム、二酸化チタン、水酸化マグネ
シウムなどの顔料、ステアリン酸亜鉛のような金属石鹸
や各種の界面活性剤などの分散剤、および有色顔料など
が一種類以上が含まれてもよい。
【0048】成型体として使用する金属製円筒型回転体
は、その材質形状を特に限定するものではなく、例えば
ステンレススチール、銅、クロムなどから形成され、鏡
面仕上げされた平滑な周面を有しているものが用いられ
る。また電子線硬化樹脂被覆層と成型体表面との剥離を
容易にするために、金属製円筒型回転体の表面にシリコ
ーンオイルやワックスなどの剥離助剤を供給することも
できる。
【0049】一方、金属製円筒型回転体の他に成型体と
してシート状の材料を使用することもできる。成型体と
して使用する成型用シート状材料としては、平滑かつ柔
軟であればその材質に限定はないが、具体的にはポリエ
ステルフィルムのようなプラスチックフィルム、金属シ
ート、樹脂塗工紙、金属蒸着フィルム、金属蒸着紙等が
好ましく、成型用シート状材料の表面には、電子線硬化
樹脂被覆層の剥離を容易にするために、シリコーンやワ
ックス等の剥離助剤を供給しても良い。さらにシート状
材料の表面に予め適宜の処理、例えばシリコーン処理の
ような処理を施して、硬化した電子線硬化樹脂被覆層の
剥離を容易にしても良い。成型体として使用するシート
状材料は、エンドレスベルト状に加工されていても良
い。成型体として使用するシート状材料は繰り返して使
用することもできるが、度重なる電子線照射による衝撃
はシート状材料を劣化させるために、この繰り返し使用
の回数には限度がある。
【0050】金属製円筒型回転体の表面あるいは成型用
シート状材料の表面に電子線硬化性樹脂組成物を塗被す
る方法としては、例えばバーコート法、エアードクター
コート法、ブレードコート法、スクイズコート法、エア
ーナイフコート法、ロールコート法、グラビアコート
法、トランスファーコート法、コンマコート法、スムー
ジィングコート法、マイクログラビアコート法、リバー
スロールコート法、マルチロールコート法、ディップコ
ート法、キスコート法、ゲートロールコート法、落下カ
ーテンコート法、スライドコート法、ファウンテンコー
ト法、およびスリットダイコート法などの塗工法を用い
ることができる。特に成型体として金属製円筒型回転体
を使用する場合には、金属製円筒型回転体の表面に傷を
付けないために、塗布用ゴムロールを使用するロールコ
ート法あるいはオフセットグラビアコート法を用いるこ
とが好ましく、さらには非接触タイプのファウンテンコ
ーターやスリットダイコーターなどが有利に用いられ
る。
【0051】本発明のシート状複合材料において、電子
線硬化樹脂被覆層の塗被量は、硬化後において3〜60
g/m2であることが好ましく、より好ましくは5〜4
0g/m2である。この塗被量が3g/m2未満では、得
られる塗被体の平滑性が不十分になり、美粧性が得られ
ず、光沢度が低下することがある。またそれが60g/
2より多くなると、効果が飽和し、コスト高になるこ
とがある。
【0052】特にシート状支持体として紙基体を用いる
場合には、電子線硬化樹脂被覆層の硬化後の塗被量が3
g/m2以上であることが好ましく、より好ましくは5
〜20g/m2である。樹脂被覆量の塗被量が3g/m2
未満では紙基体の地合ムラを埋めきれず、電子線硬化樹
脂被覆層の平滑性や美粧性を損なう場合がある。
【0053】なお本発明においては、シート状複合材料
の平滑性を向上し、シート状支持体とそれに接する電子
線硬化樹脂被覆層との接着性を向上させるために、シー
ト状支持体とそれに接する電子線硬化樹脂被覆層との間
に合成樹脂を主成分とするアンダーコート層を設けても
何ら差し支えない。アンダーコート層に使用される合成
樹脂としては、例えばアルキッド系樹脂、(メタ)アク
リル系樹脂、ビニル系樹脂、セルロース系樹脂、ウレタ
ン系樹脂、ポリエステル系樹脂またはこれらの共重合体
樹脂などが挙げられ、溶剤系あるいは水性系媒体に溶解
または分散して塗布する。またアンダーコート層形成の
ために電子線硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂も使用する
ことができる。
【0054】また紙基体をシート状支持体として使用す
る場合には電子線硬化性樹脂組成物の紙基体への浸透を
防止するために、別途ポリビニルアルコール、ヒドロキ
シエチルセルロース、酸化澱粉などのバリヤー剤でアン
ダーコート層を設けてもよい。
【0055】前記のようにシート状支持体とそれに接す
る電子線硬化樹脂被覆層との間にアンダーコート層を設
けることは、シート状支持体上に電子線硬化性樹脂組成
物を塗被して電子線硬化樹脂被覆層を形成する分野では
一般に行われている手段であり、例えば電子線硬化性樹
脂組成物を塗被した写真印画紙用支持体、電子写真用転
写紙、感熱用基紙、工程用剥離紙、熱転写受容紙、イン
クジェット記録用紙、包装紙などで用いられている。
【0056】また本発明に用いられる電子線硬化性樹脂
組成物には、分散剤、離型剤、消泡剤、着色剤、染料、
防腐剤などの公知の助剤を必要に応じて配合することも
できる。
【0057】電子線照射に用いられる電子線照射装置と
しては、特にその方式に限定はないが、例えばハンデグ
ラーフ型スキャニング方式、ダブルスキャニング方式、
ブロードビーム方式、およびカーテンビーム方式等の電
子線照射装置を用いることができる。これらの中でも比
較的安価で大出力の得られるカーテンビーム方式が本発
明に有効に用いられる。
【0058】電子線照射の際の加速電圧は100〜30
0kVであることが好ましく、吸収線量としては、0.
1〜8Mradであることが好ましく、0.5〜6Mr
adが特に好ましい。
【0059】
【実施例】 以下に実施例を挙げて本発明を、より具体
的に説明するが、本発明は勿論これらにより限定される
ものではない。
【0060】以下に示すシート状複合材料作製の実施例
1〜14において使用された本発明の特定の直鎖状アル
キル側鎖構造を有するジ(メタ)アクリレートオリゴマ
ー1〜9は次の通りである。
【0061】
【化5】
【0062】直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ(メ
タ)アクリレートオリゴマー1 分子中に多くとも2つ以下の前記一般式(1)で表され
る直鎖状アルキル側鎖構造を有するアルキル系ジアクリ
レートオリゴマー [分子量約1600、前記一般式(1)において、J、
SおよびRは、それぞれ−CH2CHCH2−、−O(C
O)−、平均炭素数17の直鎖アルキル基である。]
【0063】直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ(メ
タ)アクリレートオリゴマー2 分子中に多くとも4つ以下の前記一般式(1)で表され
る直鎖状アルキル側鎖構造を有するアルキル系ジアクリ
レートオリゴマー [分子量約3600、前記一般式(1)において、J、
SおよびRは、それぞれ−CH2CHCH2−、−O(C
O)−、平均炭素数17の直鎖アルキル基である。]
【0064】直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ(メ
タ)アクリレートオリゴマー3 分子中に多くとも6つ以下の前記一般式(1)で表され
る直鎖状アルキル側鎖構造を有するアルキル系ジアクリ
レートオリゴマー [分子量約2600、前記一般式(1)において、J、
SおよびRは、それぞれ−CH2CHCH2−、−O(C
O)−、平均炭素数17の直鎖アルキル基である。]
【0065】直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ(メ
タ)アクリレートオリゴマー4 分子中に多くとも2つ以下の前記一般式(1)で表され
る直鎖状アルキル側鎖構造を有するアルキル系ジアクリ
レートオリゴマーを主成分として含有する電子線硬化性
有機化合物 [分子量約1800、前記一般式(1)において、J、
SおよびRは、それぞれ−CH2CHCH2−、−O(C
O)−、平均炭素数17の直鎖アルキル基である。]
【0066】直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ(メ
タ)アクリレートオリゴマー5 分子中に多くとも2つ以下の前記一般式(1)で表され
る直鎖状アルキル側鎖構造を有する水添ダイマー酸系ジ
アクリレートオリゴマー [分子量約2200、前記一般式(1)において、J、
SおよびRは、それぞれ−CH2CHCH2−、−O(C
O)−、平均炭素数17の直鎖アルキル基である。]
【0067】直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ(メ
タ)アクリレートオリゴマー6 分子中に多くとも2つ以下の前記一般式(1)で表され
る直鎖状アルキル側鎖構造をを有するアルキル系ジアク
リレートオリゴマーを主成分として含有する電子線硬化
性有機化合物 [分子量約1650、前記一般式(1)において、J、
SおよびRは、それぞれ−CH2CHCH2−、−O(C
O)−、平均炭素数19の直鎖アルキル基である。]
【0068】直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ(メ
タ)アクリレートオリゴマー7 分子中に多くとも2つ以下の前記一般式(1)で表され
る直鎖状アルキル側鎖構造を有するアルキル系ジアクリ
レートオリゴマー [分子量約1700、前記一般式(1)において、J、
SおよびRは、それぞれ−CH2CHCH2−、−O(C
O)−、平均炭素数21の直鎖アルキル基である。]
【0069】直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ(メ
タ)アクリレートオリゴマー8 分子中に多くとも2つ以下の前記一般式(1)で表され
る直鎖状アルキル側鎖構造を有するポリエーテル系ジア
クリレートオリゴマー [分子量約2300、前記一般式(1)において、J、
SおよびRは、それぞれ−CH2CHCH2−、−O(C
O)−、平均炭素数17の直鎖アルキル基である。]
【0070】直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ(メ
タ)アクリレートオリゴマー9 分子中に多くとも2つ以下の前記一般式(1)で表され
る直鎖状アルキル側鎖構造を有するポリエーテル−アル
キル系ジアクリレートオリゴマー [分子量約2600、前記一般式(1)において、J、
SおよびRは、それぞれ−CH2CHCH2−、−O(C
O)−、平均炭素数17の直鎖アルキル基である。]
【0071】また比較例1〜5において使用されたジア
クリレートオリゴマーは次の通りであり、本発明の特定
の直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ(メタ)アクリレ
ートオリゴマーとは異なり、前記一般式(1)で表され
る炭素数が少なくとも8個の直鎖状アルキル側鎖構造を
分子中に含まない。 ジアクリレートオリゴマー1
【0072】直鎖状アルキル側鎖構造を持たないアルキ
ル系ジアクリレートオリゴマー [分子量約2000、前
記一般式(1)で表される炭素数が少なくとも8個の直
鎖状アルキル側鎖構造を分子中に含まない](商標:KU5
11-1B)
【0073】ジアクリレートオリゴマー2 炭素数が平均2つの直鎖状アルキル側鎖構造ユニットを
多くとも24個有するアルキル系ジアクリレートオリゴ
マー [分子量約2000、分子中に直鎖状アルキル側鎖
構造を含むが、それは前記一般式(1)で表される本発
明の特定の直鎖状アルキル側鎖構造には該当しない]
(商標: KU511-17B)
【0074】ジアクリレートオリゴマー3 炭素数が平均1個の直鎖状アルキル側鎖構造ユニットを
多くとも35個有するポリエーテル系ジアクリレートオ
リゴマー [分子量約2000、分子中に直鎖状アルキル
側鎖構造を含むが、それは前記一般式(1)で表される
本発明の特定の直鎖状アルキル側鎖構造には該当しな
い](商標:PPG2000-U)
【0075】実施例1 下記の操作によりシート状複合材料を作製した。 組成物1 成 分 配合量 直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ(メタ)アクリレート オリゴマー1を主成分として含有する電子線硬化性有機化合物 50重量部 (荒川化学工業社製) 1,9−ノナンジオールジアクリレート 50重量部 (商標:ニューフロンティアL−C9A,第一工業製薬社製)
【0076】シート状複合材料の作製 前記組成物1を、坪量157g/m2の両面コート紙
(商標:OKトップコートダル,王子製紙製)からなる
シート状支持体の表面に、メイヤーバーを用いて、硬化
後の塗被量が10g/m2になるように内側塗布液層を
塗被し、その上に成型体として用いられる厚さ75μm
のポリエステルフィルムを重ね合わせ圧着した後、この
重層体に、ポリエステルフィルムの背面から加速電圧1
75kV、吸収線量3Mrad、酸素濃度500ppm
以下の条件で電子線を照射し、樹脂塗布液層を硬化さ
せ、同時に得られた樹脂被覆層およびシート状支持体を
一体に接着させた。その後、樹脂被覆層よりポリエステ
ルフィルムを剥離し、電子線硬化樹脂被覆層を有するシ
ート状複合材料を得た。
【0077】下記のように評価し、その評価結果を表1
に示す。試験並びに評価方法 (1)白紙光沢度 白紙光沢度は、JIS Z8741によりグロスメータ
ーVGS−1D(日本電色工業社製)を用い、60゜/
60゜の光沢度を測定した。測定数値が75以上のもの
は光沢度に優れていると評価した。 (2)滑り性 滑り性の評価は、JIS K7125に準拠し、相手材
料として前記方法により本発明のシート状複合材料を作
製する際に用いた坪量157g/m2の両面コート紙
(商標:OKトップコートダル、王子製紙製)を使用
し、小型万能測定機(テスター産業社製)を用いて静摩
擦係数を測定した。測定数値が0.70以下のものは滑
り性に優れていると評価した。 (3)水接触角 水の接触角は、FIBRO 1100DAT MkII
(FIBRO社製)を使用して、マイクロシリンジから
滴下される水滴(5μl)の形成するシート状複合材料
表面上の液滴をビデオカメラを用いてストロボ撮影し、
得られた画像からその接触角を求める方法により測定し
た。接触角が70°以上のものは、十分に臨界表面エネ
ルギーが低く、滑り性に優れていると評価した。 (4)耐ブロッキング性 耐ブロッキング性は、前記方法で作製したシート状複合
材料の電子線硬化樹脂被覆層と、別に用意したシート状
複合材料の裏面(電子線硬化樹脂で被覆されていない
面)とを重ね合わせ、プレス機(ラボプレス:熊谷理機
社製)を用いて4.8kg/cm2の荷重で3時間加
圧、荷重開放後にブロキング状態を目視観察し、重ね合
わさった試験片を二枚に引き剥がして分離する際の手応
えを官能評価した。○および△を合格、×は不合格と評
価した。 ○はブロッキングが全く起こっていないもの △はブロッキングが軽度で、簡単にサンプルを分離でき
るもの ×はブロッキングが激しく、簡単にはサンプルを分離で
きないもの
【0078】実施例2 実施例1と同様の操作を行った。ただし組成物1の代わ
りに下記の組成物2を調製し、使用した。実施例1と同
様にシート状複合材料を評価した。評価結果を表1に示
す。 組成物2 成 分 配合量 直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ(メタ)アクリレート オリゴマー1を主成分として含有する電子線硬化性有機化合物 65重量部 (荒川化学工業社製) 1,9−ノナンジオールジアクリレート 35重量部 (商標:ニューフロンティアL−C9A,第一工業製薬社製)
【0079】実施例3 実施例1と同様の操作を行った。ただし組成物1の代わ
りに下記の組成物3を調製し、使用した。実施例1と同
様に強光沢印刷用紙を評価した。評価結果を表1に示
す。 組成物3 成 分 配合量 直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ(メタ)アクリレート オリゴマー2を主成分として含有する電子線硬化性有機化合物 50重量部 (荒川化学工業社製) 1,9−ノナンジオールジアクリレート 50重量部 (商標:ニューフロンティアL−C9A,第一工業製薬社製)
【0080】実施例4 実施例1と同様の操作を行った。ただし組成物1の代わ
りに下記の組成物4を調製し、使用した。実施例1と同
様にシート状複合材料を評価した。評価結果を表1に示
す。 組成物4 成 分 配合量 直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ(メタ)アクリレート オリゴマー3を主成分として含有する電子線硬化性有機化合物 50重量部 (荒川化学工業社製) 1,9−ノナンジオールジアクリレート 50重量部 (商標:ニューフロンティアL−C9A,第一工業製薬社製)
【0081】実施例5 実施例1と同様の操作を行った。ただし組成物1の代わ
りに下記の組成物5を調製し、使用した。実施例1と同
様にシート状複合材料を評価した。評価結果を表1に示
す。 組成物5 成 分 配合量 直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ(メタ)アクリレート オリゴマー4を主成分として含有する電子線硬化性有機化合物 50重量部 (荒川化学工業社製) 1,9−ノナンジオールジアクリレート 50重量部 (商標:ニューフロンティアL−C9A,第一工業製薬社製)
【0082】実施例6 実施例1と同様の操作を行った。ただし組成物1の代わ
りに下記の組成物6を調製し、使用した。実施例1と同
様にシート状複合材料を評価した。評価結果を表1に示
す。 組成物6 成 分 配合量 直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ(メタ)アクリレート オリゴマー5を主成分として含有する電子線硬化性有機化合物 50重量部 (荒川化学工業社製) 1,9−ノナンジオールジアクリレート 50重量部 (商標:ニューフロンティアL−C9A,第一工業製薬社製)
【0083】実施例7 実施例1と同様の操作を行った。ただし組成物1の代わ
りに下記の組成物7を調製し、使用した。実施例1と同
様にシート状複合材料を評価した。評価結果を表1に示
す。 組成物7 成 分 配合量 直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ(メタ)アクリレート オリゴマー6を主成分として含有する電子線硬化性有機化合物 50重量部 (荒川化学工業社製) 1,9−ノナンジオールジアクリレート 50重量部 (商標:ニューフロンティアL−C9A,第一工業製薬社製)
【0084】実施例8 実施例1と同様の操作を行った。ただし組成物1の代わ
りに下記の組成物8を調製し、使用した。実施例1と同
様にシート状複合材料を評価した。評価結果を表1に示
す。 組成物8 成 分 配合量 直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ(メタ)アクリレート オリゴマー7を主成分として含有する電子線硬化性有機化合物 50重量部 (荒川化学工業社製) 1,9−ノナンジオールジアクリレート 50重量部 (商標:ニューフロンティアL−C9A,第一工業製薬社製)
【0085】実施例9 実施例1と同様の操作を行った。ただし組成物1の代わ
りに下記の組成物9を調製し、使用した。実施例1と同
様にシート状複合材料を評価した。評価結果を表1に示
す。 組成物9 成 分 配合量 直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ(メタ)アクリレート オリゴマー8を主成分として含有する電子線硬化性有機化合物 50重量部 (荒川化学工業社製) 1,9−ノナンジオールジアクリレート 50重量部 (商標:ニューフロンティアL−C9A,第一工業製薬社製)
【0086】実施例10 実施例1と同様の操作を行った。ただし組成物1の代わ
りに下記の組成物10を調製し、使用した。実施例1と
同様にシート状複合材料を評価した。評価結果を表1に
示す。 組成物10 成 分 配合量 直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ(メタ)アクリレート オリゴマー9を主成分として含有する電子線硬化性有機化合物 50重量部 (荒川化学工業社製) 1,9−ノナンジオールジアクリレート 50重量部 (商標:ニューフロンティアL−C9A,第一工業製薬社製)
【0087】実施例11 実施例1と同様の操作を行った。ただし組成物1の代わ
りに下記の組成物11を調製し、使用した。実施例1と
同様にシート状複合材料を評価した。評価結果を表1に
示す。 組成物11 成 分 配合量 直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ(メタ)アクリレート オリゴマー1を主成分として含有する電子線硬化性有機化合物 50重量部 (荒川化学工業社製) 2−ブチル−2−エチルプロパンジオールジアクリレート 50重量部 (商標:KU-C9A, 荒川化学工業社製)
【0088】実施例12 実施例1と同様の操作を行った。ただし組成物1の代わ
りに下記の組成物12を調製し、使用した。実施例1と
同様にシート状複合材料を評価した。評価結果を表1に
示す。 組成物12 成 分 配合量 直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ(メタ)アクリレート オリゴマー1を主成分として含有する電子線硬化性有機化合物 50重量部 (荒川化学工業社製) ジジクロペンタジエンジアクリレート 50重量部 (商標:KAYARAD R-684,日本化薬社製)
【0089】実施例13 実施例1と同様の操作を行った。ただし組成物1の代わ
りに下記の組成物13を調製し、使用した。実施例1と
同様にシート状複合材料を評価した。評価結果を表1に
示す。 組成物13 成 分 配合量 直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ(メタ)アクリレート オリゴマー1を主成分として含有する電子線硬化性有機化合物 50重量部 (荒川化学工業社製) イソボロニルアクリレート 50重量部 (商標:ライトアクリレートIB−XA,共栄社化学社製)
【0090】実施例14 実施例1と同様の操作を行った。ただし組成物1の代わ
りに下記の組成物14を調製し、使用した。実施例1と
同様にシート状複合材料を評価した。評価結果を表1に
示す。 組成物14 成 分 配合量 直鎖状アルキル側鎖構造を有するジ(メタ)アクリレート オリゴマー1を主成分として含有する電子線硬化性有機化合物 50重量部 (荒川化学工業社製) トリメチロールプロパントリアクリレート 50重量部 (商標:M309、東亞合成社製)
【0091】比較例1 実施例1と同様の操作を行った。ただし組成物1の代わ
りに下記の組成物15を調製し、使用した。実施例1と
同様にシート状複合材料を評価した。評価結果を表1に
示す。 組成物15 成 分 配合量 ジアクリレートオリゴマー1を主成分として含有する 電子線硬化性有機化合物 50重量部 (商標:KU511-1B,荒川化学工業社製) 1,9−ノナンジオールジアクリレート 50重量部 (商標:ニューフロンティアL−C9A,第一工業製薬社製)
【0092】比較例2 実施例1と同様の操作を行った。ただし組成物1の代わ
りに下記の組成物16を調製し、使用した。実施例1と
同様にシート状複合材料を評価した。評価結果を表1に
示す。 組成物16 成 分 配合量 ジアクリレートオリゴマー2を主成分として含有する 電子線硬化性有機化合物 50重量部 (商標: KU511-17B ,荒川化学工業社製) 1,9−ノナンジオールジアクリレート 50重量部 (商標:ニューフロンティアL−C9A,第一工業製薬社製)
【0093】比較例3 実施例1と同様の操作を行った。ただし組成物1の代わ
りに下記の組成物17を調製し、使用した。実施例1と
同様にシート状複合材料を評価した。評価結果を表1に
示す。 組成物17 成 分 配合量 ジアクリレートオリゴマー3を主成分として含有する 電子線硬化性有機化合物 50重量部 (商標:PPG2000-U,荒川化学工業社製) 1,9−ノナンジオールジアクリレート 50重量部 (商標:ニューフロンティアL−C9A,第一工業製薬社製)
【0094】比較例4 実施例1と同様の操作を行った。ただし組成物1の代わ
りに下記の組成物18を調製し、使用した。実施例1と
同様にシート状複合材料を評価した。評価結果を表1に
示す。 組成物18 成 分 配合量 ステアリルアクリレート 50重量部 (商標:ライトアクリレートS-A,大阪有機社製) 1,9−ノナンジオールジアクリレート 50重量部 (商標:ニューフロンティアL−C9A,第一工業製薬社製)
【0095】比較例5 実施例1と同様の操作を行った。ただし組成物1の代わ
りに下記の組成物19を調製し、使用した。実施例1と
同様にシート状複合材料を評価した。評価結果を表1に
示す。 組成物19 成 分 配合量 ジアクリレートオリゴマー1を主成分として含有する 電子線硬化性有機化合物 50重量部 (商標:KU511-1B,荒川化学工業社製) ステアリルアクリレート 50重量部 (商標:ライトアクリレートS-A,大阪有機社製)
【0096】比較例6 坪量128g/m2の片面コート紙(商標:ミラーコー
トプラチナ、王子製紙製)のキャストコート面を実施例
1と同様に評価した。評価結果を表1に示す。
【0097】
【表1】
【0098】表1からわかるように、本発明によるシー
ト状複合材料は白紙光沢度が極めて高いだけでなく、滑
り性、耐ブロッキング性にも優れる(実施例1〜1
4)。しかし、本発明の特定の直鎖状アルキル側鎖構造
を有するジ(メタ)アクリレートオリゴマーを含まない
電子線硬化樹脂被覆層を有するシート状複合材料は白紙
光沢度こそ高いが、滑り性、耐ブロッキング性に劣る
(比較例1〜3)、またアルキル長鎖を有するが、本発
明の特定のジ(メタ)アクリレートオリゴマーに該当し
ない電子線硬化性有機化合物を含む電子線硬化樹脂被覆
層は相分離が激しく、シート状複合材料としての体をな
さず、実用に耐えない(比較例4、5)。さらに、一般
のキャストコート紙は、滑り性には問題はないものの、
白紙光沢度に劣る(比較例6)。
【0099】
【発明の効果】 本発明は、シート状支持体とその少な
くとも一面上に、電子線硬化性樹脂組成物の電子線硬化
体からなる電子線硬化樹脂被覆層を設けてなり、滑り性
に優れ、長期に積み重ねて保存した場合にも前記電子線
硬化樹脂が被覆された面と被覆されていない面、あるい
は被覆された面同士がブロキングを起こすことがなく、
しかも白紙光沢度の高いシート状複合材料を提供するた
めの技術として実用上極めて有用である。また本発明の
シート状複合材料は前記のような優れた特質を備えてい
るので、印刷材料、包装材料などとして好適ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H023 FA04 FA12 4F100 AH00A AK25A AL05A AT00B BA02 DG10B EJ53A EJ91 GB15 JB14A JK15 JK16A JN21 YY00A 4J002 BG001 BG071 EH076 ET006 EU026 GG02 GK03 GS00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子線硬化性有機化合物100重量部中
    に、下記一般式(1)で表される炭素数が少なくとも8
    個の直鎖状アルキル側鎖構造(−S−R)を少なくとも
    1個有し、かつ分子量450〜5000であるジ(メ
    タ)アクリレートオリゴマーを10〜90重量部含有す
    ることを特徴とする電子線硬化性樹脂組成物。 【化1】 [式中のRは炭素数が少なくとも8個の直鎖状アルキル
    基、Sはスペーサーユニット、およびJは、少なくとも
    1個の(メタ)アクリロイル基含有構造と、主鎖骨格
    と、直鎖状アルキル側鎖構造(−S−R)とを繋ぐ結合
    ユニットを表す。]
  2. 【請求項2】 電子線を照射して得られた硬化体表面の
    水に対する接触角が、70°以上である請求項1記載の
    電子線硬化性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 シート状支持体と、この少なくとも一面
    上に形成され、かつ前記電子線硬化性樹脂組成物の電子
    線硬化樹脂被覆層とを有することを特徴とするシート状
    複合材料。
  4. 【請求項4】 前記電子線硬化樹脂被覆層表面の水に対
    する接触角が、70°以上である請求項3記載のシート
    状複合材料。
  5. 【請求項5】 前記電子線硬化樹脂被覆層表面の、JI
    S K7125に基づく静摩擦係数が0.7以下である
    請求項3記載のシート状複合材料。
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