JP2000297337A - 電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔及びその製造方法 - Google Patents

電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔及びその製造方法

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JP2000297337A
JP2000297337A JP10349499A JP10349499A JP2000297337A JP 2000297337 A JP2000297337 A JP 2000297337A JP 10349499 A JP10349499 A JP 10349499A JP 10349499 A JP10349499 A JP 10349499A JP 2000297337 A JP2000297337 A JP 2000297337A
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Kaneshige Yamamoto
兼滋 山本
Tsugio Kataoka
次雄 片岡
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Nippon Foil Manufacturing Co Ltd
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Nippon Foil Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エッチング時に、未エッチング部が生じにく
い電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔を提供する。 【解決手段】 この電解コンデンサ陽極用アルミニウム
箔には、Fe5〜50ppm,Si6〜70ppm,C
u12〜80ppm,Pb0.1〜5.0ppmが、各
々含有されている。そして、Si含有量/Fe含有量の
比が1.1〜3.4であり、Cu含有量/Si含有量の
比が2.0〜4.8である。なお、アルミニウム純度は
99.9%以上である。このような電解コンデンサ陽極
用アルミニウム箔は、所定のアルミニウム鋳塊に、均質
化処理,熱間圧延,冷間圧延,中間焼鈍,仕上圧延及び
最終焼鈍を施して、得ることができる。特に、最終焼鈍
の条件を、保持温度を520〜570℃とし、最終焼鈍
の開始から終了までの総供給熱量を7.5×103〜1
8.0×103℃・h.とし、雰囲気中の総酸素濃度を
150ppm・h.以下とするのが良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エッチング時に均
一溶解しやすい電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔及
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、電解コンデンサ用電極箔(特
に中高圧用陽極箔)は、電解コンデンサ陽極用アルミニ
ウム箔にエッチングを施すことにより、作成されてい
る。エッチングによって、アルミニウム箔表面に多数の
トンネルピットが形成され、アルミニウム箔の表面積が
拡大し、静電容量の高い陽極箔が得られるのである。
【0003】しかるに、このようなエッチングして得ら
れた陽極箔には、点状光沢が生じることが多く、陽極箔
の製品価値を著しく低下させるということがあった。点
状光沢とは、電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔にエ
ッチング処理を施した際、局部的且つ散点状に未エッチ
ング部が生じ、この未エッチング部における光の反射率
が、エッチング部における光の反射率よりも大きいため
に生じるものである。このような点状光沢は、エッチン
グ特性が良好であると言われている電解コンデンサ陽極
用アルミニウム箔についても生じる。
【0004】例えば、Cu含有量を0.004〜0.0
1%とした電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔(特公
昭45−25978号公報)、Si含有量とFe含有量
との比を、一定範囲に規定した電解コンデンサ陽極用ア
ルミニウム箔(特開平1−104743号公報)、Cu
含有量を10〜60ppmとし、In含有量とSn含有
量を5ppm≦In+Sn/1.5≦10ppmとした
電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔(特開平3−28
3526号公報)、アルミニウム箔表面層0.1μmに
おけるPb,In又はBiの元素濃度を、アルミニウム
箔表面層を除く他の部位におけるこれらの元素濃度より
も高くした電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔(特開
昭57−194516号公報)は、各々、エッチング時
の溶解性が良好で、高静電容量の陽極箔を得ることので
きものである。しかし、いずれの電解コンデンサ陽極用
アルミニウム箔についても、局部的且つ散点状に未エッ
チング部が生じ、点状光沢が生じる。即ち、このような
点状光沢は、静電容量に対して悪影響を及ぼす(即ち、
静電容量が低下する)ということは少ないが、外観が不
良のため、消費者(コンデンサの製造業者)に嫌われる
ということがあったのである。
【0005】そこで、本件出願人は、特願平11−15
424号において、エッチングしても点状光沢の生じに
くい電解コンデンサ電極用アルミニウムに関する提案を
行った。即ち、この提案内容は、エッチング時にアルミ
ニウム箔表面の特定箇所(例えば、γ−Al23が存在
する箇所)で生じる、Al→Al3+ +3eなる反応
(アノード反応)と、他の特定箇所(例えば、露出Pb
が存在する箇所)で生じる、2H++2e→H2なる反応
(カソード反応)を緩やかに起こさせることによって、
アルミニウム箔表面で均一にエッチングが生じるように
し、もって、未エッチング部が生じにくいようにすると
いうものである。なお、アノード反応とカソード反応と
が過激になると、隣り合う両特定箇所同士でのみ反応が
進行し、隣り合わずに距離を隔てた両特定箇所同士では
反応が進行しにくくなり、この反応が進行しない部分が
未エッチング部になると考えられるのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者等
は、上記した特願平11−15424号に係る提案に関
連するもので、アノード反応を生じさせる特定箇所と、
カソード反応を生じさせる特定箇所とを、バランスよ
く、電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔表面に存在さ
せ、もって、エッチングしても未エッチング部(点状光
沢)が生じにくいようにした発明を、特願平11−47
151号として提案した。本発明は、この発明の更に改
良発明に係るもので、電解コンデンサ陽極用アルミニウ
ム箔中における、Si含有量とFe含有量の比、及びC
u含有量とSi含有量の比とを一定範囲に規定すること
により、アノード反応を生じさせる特定箇所と、カソー
ド反応を生じさせる特定箇所とを、バランスよく、電解
コンデンサ陽極用アルミニウム箔表面に存在させるよう
にしたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、アルミ
ニウム純度が99.9%以上で、Fe含有量:5〜50
ppm,Si含有量:6〜70ppm,Cu含有量:1
2〜80ppm,Pb含有量:0.1〜5.0ppmで
あり、Si含有量/Fe含有量が1.1〜3.4で、且
つ、Cu含有量/Si含有量が2.0〜4.8であるこ
とを特徴とする電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔及
びその製造方法に関するものである。
【0008】本発明に係る電解コンデンサ陽極用アルミ
ニウム箔のアルミニウム純度は、99.9%以上であ
る。アルミニウム純度が99.9%未満になると、Fe
含有量及びSi含有量が多くなり、その結果、析出Fe
量及び析出Si量も多くなって、エッチング時に過溶解
を生じやすくなり、アルミニウム箔表面積の拡大が図ら
れないため、好ましくない。なお、本明細書において、
アルミニウム箔中の元素の含有量の%表示は、全て重量
%である。
【0009】本発明に係る電解コンデンサ陽極用アルミ
ニウム箔において、Fe含有量は5〜50ppmであ
り、特に、7〜25ppmであるのが好ましい。Fe含
有量が5ppm未満となると、Fe析出物の絶対量が少
なくなり、エッチング時における溶解開始点(エッチン
グ開始点)が少なくなって、アルミニウム箔の表面積の
拡大を図りにくくなる。また、Fe含有量が少ないと、
アルミニウム箔自体の強度も弱くなる。一方、Fe含有
量が50ppmを超えると、析出Fe量が多くなって、
エッチング時に過溶解を生じやすくなり、アルミニウム
箔表面積の拡大が図られないため、好ましくない。
【0010】Si含有量は6〜70ppmであり、特に
7〜25ppmであるのが好ましい。Si含有量が6p
pm未満となると、Si析出物の絶対量が少なくなり、
エッチング時における溶解開始点(エッチング開始点)
が少なくなって、アルミニウム箔の表面積の拡大を図り
にくくなる。また、Si含有量が少ないと、アルミニウ
ム箔自体の強度も弱くなる。一方、Si含有量が70p
pmを超えると、析出Si量が多くなって、エッチング
時に過溶解を生じやすくなり、アルミニウム箔表面積の
拡大が図られないため、好ましくない。
【0011】Cu含有量は12〜80ppmであり、特
に20〜60ppmであるのが好ましい。Cu含有量が
12ppm未満となると、アルミニウム箔表面において
アノード反応が十分に促進されず、エッチング性が不良
となり、アルミニウム箔表面積の拡大が図られないた
め、好ましくない。一方、Cu含有量が80ppmを超
えると、孔食電位が高くなり、アルミニウム箔全体を均
一にエッチング処理しにくくなり、未エッチング部が生
じる恐れがある。
【0012】Pb含有量は0.1〜5.0ppmであ
り、特に0.3〜1.2ppmであるのが好ましい。P
b含有量が0.1ppm未満であると、アルミニウム箔
表面に濃縮するPb量も少なくなり、アルミニウム箔表
面においてカソード反応が十分に促進されず(従って、
カソード反応に対応するアノード反応も促進されず)、
エッチング性不良となり、アルミニウム箔表面積の拡大
が図られないため、好ましくない。Pb含有量が5.0
ppmを超えると、カソード反応が過激となり(従っ
て、カソード反応に対応するアノード反応を過激とな
り)、アルミニウム箔全体を均一にエッチング処理しに
くくなり、未エッチング部が生じる恐れがある。
【0013】本発明に係る電解コンデンサ陽極用アルミ
ニウム中において、Si含有量とFe含有量との比、即
ち、Si含有量/Fe含有量は、1.1〜3.4であ
る。Fe含有量に対するSi含有量の比が1.1未満に
なると、エッチング時における開始点が少なくなり、エ
ッチング特性が不良になる恐れがある。即ち、Si含有
量が少ないと、アルミニウム箔の表面皮膜に欠陥を生じ
させ、エッチング開始点となる析出Siが少なくなり、
エッチング特性が不良となる恐れがある。また、Si含
有量が少ないと、Fe含有量が多くてもFeが析出しに
くくなり、このためアノード反応を促進させる析出Fe
が少なくなって、エッチング性不良となり、アルミニウ
ム箔表面積の拡大が図られないため、好ましくない。一
方、Fe含有量に対するSi含有量の比が3.4を超え
ると、アルミニウム箔の表面皮膜中で欠陥部となる析出
Siが多くなると共に、析出Feも相対的に多くなり、
アノード反応が過激となって、アルミニウム箔全体を均
一にエッチング処理しにくくなり、未エッチング部が生
じる恐れがある。
【0014】Cu含有量とSi含有量との比、即ち、C
u含有量/Si含有量は、2.0〜4.8である。Si
含有量に対するCu含有量の比が2.0未満になると、
Si含有量に対して相対的にCu含有量が少なくなるた
め、エッチング開始点は形成されるものの、アノード反
応が進行しにくくなり、深さの深いエッチングピットが
形成されにくくなり、表面積の拡大を十分に図れない恐
れがある。一方、Si含有量に対するCu含有量の比が
4.8を超えると、Cuがアルミニウム箔表面に過剰に
濃縮しやすくなる。そして、過剰に濃縮した部分は、エ
ッチング時に反応しない複合酸化皮膜となり、この箇所
が未エッチング部として残る恐れがある。
【0015】本発明に係る電解コンデンサ陽極用アルミ
ニウム箔は、例えば、以下のようにして製造することが
できる。まず、アルミニウム純度が99.9%以上で、
Fe含有量:5〜50ppm,Si含有量:6〜70p
pm,Cu含有量:12〜80ppm,Pb含有量:
0.1〜5.0ppmであり、Si含有量/Fe含有量
が1.1〜3.4で、且つ、Cu含有量/Si含有量が
2.0〜4.8であるアルミニウム鋳塊を準備する。そ
して、このアルミニウム鋳塊に、通常の圧延アルミニウ
ム箔を製造する要領で、均質化処理,熱間圧延,冷間圧
延,中間焼鈍,仕上圧延及び最終焼鈍を施せばよい。
【0016】この際、最終焼鈍の条件を、以下のように
設定して行うと、最も点状光沢の発生しにくい電解コン
デンサ陽極用アルミニウム箔を得ることができるので好
ましい。即ち、まず、保持温度を520〜570℃とす
ることである。保持温度が520℃未満であると、Pb
がアルミニウム箔表面に濃縮しにくくなり、エッチング
時におけるカソード反応が十分に進行せず、未エッチン
グ部が残る傾向が生じる。一方、保持温度が570℃を
超えると、PbやCuが、アルミニウム箔表面に過剰に
濃縮して、複合酸化皮膜となり、この箇所が未エッチン
グ部として残る傾向が生じる。
【0017】また、最終焼鈍の開始から終了までの総供
給熱量を7.5×103〜18.0×103℃・h.とす
ることである。ここで、総供給熱量とは、以下のような
意味である。即ち、最終焼鈍は、図1に示す如き、アル
ミニウム箔を常温から所定の温度(保持温度)まで昇温
する昇温過程と、アルミニウム箔を所定の温度に保持す
る保持過程と、アルミニウム箔を所定の温度から常温ま
で冷却する冷却過程とよりなるものである。このとき、
アルミニウム箔に熱が与えられるのは、各過程で与えら
れる。従って、与えられる総熱量は、図1の台形で囲ま
れた斜線部の面積ということになり、これを本発明では
総供給熱量と表現している。つまり、総供給熱量は、保
持温度と保持時間だけで決定されるものではなく、昇温
速度,昇温時間,冷却速度及び冷却時間も含めて決定さ
れるものである。なお、図1に示した台形以外に、二
段,三段の昇温過程及び/又は冷却過程を経るパターン
で最終焼鈍を行っても良いことは、言うまでもない。総
供給熱量が7.5×103℃・h.未満であると、Pb
がアルミニウム箔表面に濃縮しにくくなり、エッチング
時におけるカソード反応が十分に進行せず、未エッチン
グ部が残る傾向が生じる。一方、総供給熱量が18.0
×103℃・h.を超えると、PbやCuが、アルミニ
ウム箔表面に過剰に濃縮して、複合酸化皮膜となり、こ
の箇所が未エッチング部として残る傾向が生じる。
【0018】また、最終焼鈍の開始から終了までの雰囲
気中の総酸素濃度を、150ppm・h.以下とするこ
とである。ここで、雰囲気中の総酸素濃度とは、焼鈍雰
囲気の平均酸素濃度に、焼鈍時間を乗じたものを意味し
ている。また、焼鈍時間とは、昇温時間,保持時間及び
冷却時間を加えたものである。雰囲気中の総酸素濃度が
150ppm・h.を超えると、表面に濃縮するPbや
Cu、或いは析出Feや析出Siが酸化されやすくな
り、エッチング性に悪影響を与え、未エッチング部が残
る傾向が生じる。
【0019】
【実施例】実施例1〜12、参考例及び比較例1〜9 厚さ500mmで、表1に示す含有量のFe,Si,C
u,Pbを含むアルミニウム純度99.99%のアルミ
ニウム鋳塊を準備した。この鋳塊に、560℃×5h.
で均質化処理を施した後、熱間圧延を直ちに行い、厚さ
6mmのアルミニウム板を得た。このアルミニウム板
に、冷間圧延、中間焼鈍(220℃×15h.)、仕上
圧延を施し、アルカリ洗浄を行った。この後、最終焼鈍
を、アルゴンガス雰囲気下において、以下の条件で行っ
た。即ち、平均昇温速度30℃/h.で、保持温度55
0℃,保持時間5時間とし、平均冷却速度30℃/h.
とした。従って、最終焼鈍における総供給熱量は、1
2.0×103℃・h.であった。また、最終焼鈍の雰
囲気中における平均酸素濃度は2.98ppmであり、
焼鈍時間は40.3時間であった。従って、雰囲気中の
総酸素濃度は120ppm・h.であった。以上のよう
にして、厚さ0.1mmの電解コンデンサ陽極用アルミ
ニウム箔を得た。
【0020】以上の方法で得られた各電解コンデンサ陽
極用アルミニウム箔について、以下の条件でエッチング
処理及び化成処理を施した。 〔エッチング処理〕:50℃の0.1%NaOH水溶液
中に、各電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔を、60
秒間浸漬して前処理した。その後、85℃の1モル濃度
HCl+3モル濃度H2SO4水溶液中に、アルミニウム
箔を浸漬して、DC0.2A/cm2の電流密度で4分
間、電解エッチングを行った。次いで、前記1モル濃度
HCl+3モル濃度H2SO4水溶液中に、電解エッチン
グ後のアルミニウム箔を10分間浸漬して、エッチング
処理を終えた。なお、水溶液中におけるモル濃度は、m
ol/lのことを意味している。 〔化成処理〕:上記エッチング処理を施した後の各アル
ミニウム箔を、EIAJ法に則って、対向電極をSUS
304として、化成処理を375Vf.で行った。
【0021】そして、エッチング処理した後の各箔につ
いて、以下の方法で未エッチング部の面積率を測定し、
表1に示した。未エッチング部の面積率が小さい方が、
表面が均一にエッチングされていることを意味し、点状
光沢が起きにくいものである。 〔未エッチング部の面積率〕:エッチング処理を終えた
箔を、光学顕微鏡にて37.5倍で、10視野撮影し
た。そして、各写真を画像解析装置を用いて、画像を二
値化し、各々の未エッチング部の面積率を求め、その平
均値を未エッチング部の面積率として表2に示した。
【0022】エッチング処理及び化成処理を終えた、各
電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔について、以下の
条件で静電容量(μF/cm2)を測定した。そして、
参考例に係る方法で得られた電解コンデンサ陽極用アル
ミニウム箔の静電容量を基準(100%)として、これ
との相対比較で、各電解コンデンサ陽極用アルミニウム
箔の静電容量を%表示し、これを表1に示した。 〔静電容量〕:上記エッチング処理及び化成処理を終え
た各箔から、巾10mm×長さ50mmの大きさの試料
箔を、各々1枚採取した。そして、この試料箔を、30
℃の13%五硼酸アンモニウム水溶液中に浸漬し、対向
電極を静電容量が40000μF以上のエッチドアルミ
ニウム箔として、120Hzの直列等価回路でLCRメ
ーターを用いて、静電容量(μF/cm2)を測定し
た。
【0023】
【表1】
【0024】表1に示した結果から明らかなように、実
施例1〜12に係る電解コンデンサ陽極用アルミニウム
箔を用いれば、比較例1〜9に係る電解コンデンサ陽極
用アルミニウム箔の場合に比べて、Fe含有量,Si含
有量,Cu含有量,Pb含有量が特定の範囲内にあり、
且つ、Si含有量/Fe含有量,Cu含有量/Si含有
量が特定の範囲内にあるので、高静電容量で未エッチン
グ部が少ない陽極箔を得ることができる。
【0025】実施例13〜24 実施例1で用いたアルミニウム鋳塊に、実施例1と同一
の条件で、均質化処理,熱間圧延,冷間圧延,中間焼
鈍,仕上圧延及びアルカリ洗浄を施した。この後、最終
焼鈍を、アルゴンガス雰囲気下において、表2の条件で
行い、厚さ0.1mmの電解コンデンサ陽極用アルミニ
ウム箔を得た。
【0026】そして、実施例1と同一の条件で、エッチ
ング処理及び化成処理を施し、実施例1と同様の方法
で、未エッチングの面積率及び静電容量(μF/c
2)を測定し、その結果を表2に示した。なお、静電
容量については、実施例19に係るものの静電容量を基
準(100%)として、これとの相対比較で、各電解コ
ンデンサ陽極用アルミニウム箔の静電容量を%表示し、
これを表2に示した。
【0027】
【表2】
【0028】表2に示した結果から明らかなように、実
施例13〜18に係る方法で得られた電解コンデンサ陽
極用アルミニウム箔を用いれば、実施例19〜24に係
る方法で得られた電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔
の場合に比べて、最終焼鈍条件が好適範囲に設定されて
いるので、高静電容量で未エッチング部が少ない陽極箔
を得ることができる。
【0029】
【作用】本発明に係る電解コンデンサ陽極用アルミニウ
ム箔を、エッチング処理して陽極箔を作成した場合、未
エッチング部の面積率が少なくなる確定的な作用は、不
明である。しかしながら、アルミニウム箔中のFe含有
量,Si含有量,Cu含有量,Pb含有量を特定範囲内
にすると共に、Si含有量/Fe含有量,Cu含有量/
Si含有量を特定範囲内にすることによって、エッチン
グ時において、アノード反応を生じさせる特定箇所と、
カソード反応を生じさせる特定箇所とを、バランスよ
く、電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔表面に存在さ
せることができ、この結果、未エッチング部が生じにく
くなると、本発明者等は推定している。
【0030】
【発明の効果】以上のとおり、本発明に係る電解コンデ
ンサ陽極用アルミニウム箔を用いれば、未エッチング部
の面積率が少なくなり、全体に均一にエッチングされる
ため、点状光沢の少ない陽極箔が得られ、陽極箔の商品
価値が高められるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】最終焼鈍における温度変化を示す図の一例であ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22F 1/00 685 C22F 1/00 685Z 686 686B 691 691Z 691B 1/02 1/02 1/04 1/04 K H01G 9/055 H01G 9/04 337

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム純度が99.9%以上で、
    Fe含有量:5〜50ppm,Si含有量:6〜70p
    pm,Cu含有量:12〜80ppm,Pb含有量:
    0.1〜5.0ppmであり、Si含有量/Fe含有量
    が1.1〜3.4で、且つ、Cu含有量/Si含有量が
    2.0〜4.8であることを特徴とする電解コンデンサ
    陽極用アルミニウム箔。
  2. 【請求項2】 アルミニウム純度が99.9%以上で、
    Fe含有量:5〜50ppm,Si含有量:6〜70p
    pm,Cu含有量:12〜80ppm,Pb含有量:
    0.1〜5.0ppmであり、Si含有量/Fe含有量
    が1.1〜3.4で、且つ、Cu含有量/Si含有量が
    2.0〜4.8であるアルミニウム鋳塊に、均質化処
    理,熱間圧延,冷間圧延,中間焼鈍,仕上圧延及び最終
    焼鈍を施して、電解コンデンサ陽極用アルミニウム箔を
    製造する方法であって、該最終焼鈍の保持温度は520
    〜570℃の範囲であると共に、該最終焼鈍の開始から
    終了までの総供給熱量が7.5×103〜18.0×1
    3℃・h.であり、雰囲気中の総酸素濃度が150p
    pm・h.以下であることを特徴とする電解コンデンサ
    陽極用アルミニウム箔の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006152437A (ja) * 2004-10-29 2006-06-15 Showa Denko Kk 電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法、電解コンデンサ電極用アルミニウム材、アルミニウム電解コンデンサ用陽極材およびアルミニウム電解コンデンサ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006152437A (ja) * 2004-10-29 2006-06-15 Showa Denko Kk 電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法、電解コンデンサ電極用アルミニウム材、アルミニウム電解コンデンサ用陽極材およびアルミニウム電解コンデンサ

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