JP2000325453A - 消臭剤 - Google Patents

消臭剤

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JP2000325453A JP11144677A JP14467799A JP2000325453A JP 2000325453 A JP2000325453 A JP 2000325453A JP 11144677 A JP11144677 A JP 11144677A JP 14467799 A JP14467799 A JP 14467799A JP 2000325453 A JP2000325453 A JP 2000325453A
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保夫 芝
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多種多様な臭気に対して優れた消臭効果を発
揮し、長時間放置しても、色相が変化したり、沈澱が生
成したり、消臭力が劣化したりすることがないようにす
る。 【解決手段】 消臭剤が、植物から抽出された抽出物よ
りなる消臭有効成分に、L−酒石酸、マレイン酸、コハ
ク酸、リンゴ酸、クエン酸および乳酸よりなる群から選
ばれた1種以上の有機酸またはそのアルカリ塩と、グリ
オキシル酸と、グリセリン、プロピレングリコールおよ
びエチレングリコールよりなる群から選ばれた1種以上
の湿潤剤とを、添加してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この出願の発明は、消臭剤に
関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明
は、種々の臭気に対して有効な消臭剤に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、悪臭、異臭等として発生する臭
気としては、住宅内における便所の屎尿、台所の厨房、
煙草、ペット等から発生する臭気や、工場の排煙等、多
種多様な臭気がある。特に、住宅内における臭気は、不
快感、イライラ、頭痛等を引き起こす原因となってい
る。
【0003】他方、冷暖房装置の作動時においては、住
宅内が密室状態(密閉状態)に保たれることが多く、か
つ、近年、省エネ等の観点から住宅の気密性(密閉性)
も高まっており、臭気が屋外に排出せずに住宅内に滞溜
し易いため、臭気の消臭対策が大きな問題となってきて
いる。このような臭気の消臭方法として、従来より次の
4つの方法が知られている。
【0004】(1)感覚的消臭法…芳香性物質(例え
ば、臭気製油、その他)の香気によって臭気をマスクし
て消臭する方法 (2)物理的消臭法…換気・拡散によって臭気を希釈、
除去したり、シリカゲル、活性炭、その他の吸着材によ
って臭気を吸着したり、シクロデキストリン、その他の
包摂化合物によって臭気物質を包摂したりして消臭する
方法 (3)化学的消臭法…臭気物質と化学反応(例えば、中
和、付加、縮合、酸化、その他)させて無臭化する方
法。例えば、直火燃焼法や、オゾン、過マンガン酸カリ
ウム、その他の酸化剤による酸化法 (4)生物的消臭法…腐敗を生起する微生物を滅殺して
腐敗を防止し、臭気の発生を阻止する方法
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(1)の感覚的消臭法は、主に一般家庭で実施されてい
る方法であるが、芳香性物質による臭気除去能力には限
界があり、満足すべき消臭効果は期待し難く、また、芳
香性物質の香気と臭気のバランスをとって消臭すること
は難しく、さらに、芳香性物質の香気は人によって好み
があり、時には他人に嫌悪感を催させることがあり、誰
にでも快感を与えるとともに消臭効果も優れた一般的な
消臭法であるとは言い難いという問題があった。
【0006】(2)の物理的消臭法は、古くから実施さ
れている方法であるが、換気・拡散のための特別の装置
が必要であるとともに、換気・拡散によって室温が変動
したりし、また、吸着剤の臭気吸着効果や包摂化合物の
臭気包摂効果の持続性の点で満足すべきものであるとは
言い難いとともに、飽和状態に到達すると臭気成分が放
出するという問題があった。
【0007】(3)の化学的消臭法は、多種多様な化学
成分よりなる臭気物質と効果的に化学反応する薬剤の選
定がきわめて困難であり、さらに、使用する薬剤の取り
扱いに注意を要したり、薬剤が空気中で劣化したりする
ことがあり、一般的な消臭法であるとは言い難いという
問題があった。(4)の生物的消臭法は、一般の生活雰
囲気中の臭気を消臭する目的で実施するのには適さず、
また、実施に際して特別の装置が必要であるとともに、
消臭効果の発現も遅いという問題があった。
【0008】以上のような問題を解消するために、それ
自身が無臭、かつ、安全であるとともに、消臭のための
大がかりな特別の装置を必要としないという利点を有す
る天然の植物から抽出された抽出物よりなる消臭有効成
分を消臭剤として活用することが考えられており、今後
の期待も大きい。しかしながら、天然の植物から抽出さ
れた抽出物よりなる消臭有効成分は、そのままでは消臭
能力に限界があり、また、液状にして長時間放置する
と、色相が変化したり、沈澱が生成したり、消臭力が劣
化したりし、経時安定性が悪いという問題があった。
【0009】この出願の発明は、以上のとおりの事情に
鑑みてなされたものであり、上記天然の植物から抽出さ
れた抽出物よりなる消臭有効成分を消臭剤として活用す
る場合の問題点を解消し、多種多様な臭気に対して優れ
た消臭効果を発揮し、また、液状にして長時間放置して
も、色相が変化したり、沈澱が生成したり、消臭力が劣
化したりすることがなく、経時安定性の優れた消臭剤を
提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】この出願の発明は、上記
の課題を解決するためになされたものであって、第1の
発明は、植物から抽出された抽出物よりなる消臭有効成
分に、L−酒石酸、マレイン酸、コハク酸、リンゴ酸、
クエン酸および乳酸よりなる群から選ばれた1種以上の
有機酸またはそのアルカリ塩と、グリオキシル酸と、グ
リセリン、プロピレングリコールおよびエチレングリコ
ールよりなる群から選ばれた1種以上の湿潤剤とを、添
加してなることを特徴とする消臭剤を提供する。
【0011】また、第2の発明は、pHを3〜5に調整
した上記の消臭剤を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】この出願の発明は、以上のとおり
の特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態につ
いて説明する。この出願の発明の消臭剤において、消臭
有効成分を抽出する植物としては、各種の植物が使用で
き、特に限定されず、例えば、ドクダミ、イチョウ、ク
ロマツ、キリ、ヒイラギモクセイ、ライラック、キンモ
クセイ、レンギョウ等が好ましく、その他のモクセイ科
植物、マツ科植物等も広く使用することができる。
【0013】上記植物から消臭有効成分を抽出する場合
には、上記植物の葉、葉柄、実、茎、根、樹皮等の各器
官から抽出された抽出物を消臭有効成分とするのである
が、その抽出方法は特に限定されず、例えば、エタノー
ル、メタノール等のアルコール類や、メチルエチルケト
ン、アセトン等のケトン類のような親水性有機溶媒の1
種以上を上記植物の各器官に添加し、ソックスレー抽出
器等を使用して消臭有効成分を熱抽出すれば良い。ま
た、必要に応じて、抽出に先立って、その他の親水性有
機溶媒、例えば、ヘキサン、石油エーテル等を使用し
て、前もって植物の臭気成分を溶出除去しておいても良
い。また、水蒸気蒸留法によって、植物の臭気成分の除
去と消臭有効成分の抽出を同時に行ってもよい。
【0014】このようにして植物から抽出された抽出物
よりなる消臭有効成分に添加物を添加して消臭剤を得る
場合には、例えば、上記抽出液から溶媒を留去または濃
縮して液体または固形物にした後、所望の溶媒で希釈
し、次いで、添加物を添加して消臭剤を得れば良い。上
記消臭有効成分に添加する添加物としては、L−酒石
酸、マレイン酸、コハク酸、リンゴ酸、クエン酸および
乳酸よりなる群から選ばれた1種以上の有機酸またはそ
のナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ塩と、グリオ
キシル酸と、グリセリン、プロピレングリコールおよび
エチレングリコールよりなる群から選ばれた1種以上の
湿潤剤とを使用する。
【0015】以上のように、植物から抽出された抽出物
よりなる消臭有効成分に対して、上記特定の添加物を添
加した理由は、次のとおりである。前記有機酸またはそ
のアルカリ塩を添加することにより、魚や肉の腐敗臭で
あるトリメチルアミン、その他のアミン類や、便所の屎
尿から発生するトイレ臭であるアンモニア等の窒素系臭
気に対する消臭力を増強することができる。また、有機
酸またはそのアルカリ塩の添加量は、特に限定されない
が、消臭有効成分である、植物から抽出された抽出物1
重量部に対して、0.1〜250重量部(複数の有機酸
またはそのアルカリ塩を使用する場合には、それらの合
計量)であることが好ましい。
【0016】グリオキシル酸を添加することにより、卵
や牛乳の腐敗臭である硫化水素や、野菜やゴミの腐敗臭
であるメチルメルカプタン、その他のメルカプタン類等
の硫黄系臭気に対する消臭力を増強することができる。
そのうえ、消臭剤を液状にして長時間放置した場合にお
ける色相の変化、沈澱の生成、消臭剤の劣化等を抑制す
ることができ、経時安定性の優れた消臭剤が得られる。
また、グリオキシル酸の添加量は、特に限定されない
が、植物から抽出された抽出物1重量部に対して、0.
1〜500重量部であることが好ましい。
【0017】前記湿潤剤を添加することにより、消臭剤
の均一性が保持され、そのうえ、防腐効果が発揮され
る。また、湿潤剤の添加量は、特に限定されないが、植
物から抽出された抽出物1重量部に対して、10〜10
00重量部であることが好ましい。また、このようにし
て得られた消臭剤に、例えば、水酸化ナトリウム、水酸
化カリウム等のアルカリ性溶液や緩衝作用を有する液等
を添加してpHを3〜5に調整すると、消臭剤の消臭効
果をさらに高めることができる。
【0018】この出願の発明にかかる消臭剤の使用形態
については、特に限定される使用形態はないが、液剤や
スプレー剤の形で使用したり、活性炭、シリカゲル、ゼ
オライト等の多孔質担体に含浸、担持させて使用した
り、粉末、錠剤、顆粒剤の形に成型して使用したりする
等、目的、用途等に応じて適宜選択、決定して使用すれ
ば良い。
【0019】なお、この出願の発明においては、以上の
実施形態によって限定されるものではなく、植物の種
類、添加物の種類、消臭剤の配合等、詳細な仕様につい
ても、目的、用途等に応じて適宜選択、決定すれば良
い。以下に実施例を示し、さらに詳しくこの出願の発明
について説明する。
【0020】
【実施例】(実施例1〜4)レンギョウを使用して、5
0℃の水で4時間(または60℃の水で3時間)の抽出
を行って得られた抽出液をロータリエバポレータ(また
は凍結乾燥機)で濃縮乾固することにより、固形状の抽
出物を得た。得られた抽出物に、後記表1に示す組成に
なるように、水、有機酸のアルカリ塩、グリオキシル酸
および湿潤剤(グリセリン)を加えて混合し、得られた
水溶液に水酸化ナトリウムを加えて水溶液のpHを後記
表1に示す所定の値に調製して消臭剤を得た。
【0021】
【表1】
【0022】(比較例1)実施例1において、グルオキ
シル酸を添加しない以外は実施例1と同様にして、消臭
剤を得た。 (比較例2)実施例2において、L−酒石酸ナトリウム
を添加しない以外は実施例2と同様にして、消臭剤を得
た。 (比較例3)実施例3において、クエン酸ナトリウムお
よびグリオキシル酸を添加しないようにした以外は実施
例3と同様にして、消臭剤を得た。
【0023】前記実施例1〜4および比較例1〜3で得
られた消臭剤は、以下のようにして消臭力試験を行っ
た。前記実施例1〜4および比較例1〜3で得られた消
臭剤をそれぞれ水で10倍に希釈し、1l容三角フラス
コに5ml入れ、さらに、それらの容器にアンモニアガ
ス、トリメチルアミンガス、硫化水素ガス、メチルメル
カプタンガスを後記表2に示す濃度になるように入れて
密栓した。次に、それらの試験体は30分後にガス検知
管を用いて残存ガス濃度を測定し、次式により消臭率を
算定した。
【0024】
【数1】
【0025】
【表2】
【0026】消臭率の算定結果は、表3に示すとおりで
ある。
【0027】
【表3】
【0028】表3にみられるように、実施例1〜4にか
かる消臭剤は、アンモニアについては90%以上、トリ
メチルアミンについては80%以上、硫化水素について
は70%以上、メチルメルカプタンについては60%以
上の消臭率を達成している。これに対し、比較例1〜3
にかかる消臭剤は、実施例1〜4にかかる消臭剤に比べ
て消臭力が劣っている。
【0029】すなわち、グリオキシル酸が添加されてい
ない比較例1にかかる消臭剤、有機酸のアルカリ塩が添
加されていない比較例2にかかる消臭剤、グリオキシル
酸および有機酸のアルカリ塩のいずれも添加されていな
い比較例3にかかる消臭剤はすべてアンモニア、トリメ
チルアミン、硫化水素、メチルメルカプタンの臭気に対
する消臭率が低下しており、特に、硫化水素、メチルメ
ルカプタンといった硫黄系臭気に対する消臭率はかなり
低下している。
【0030】さらに、実施例および比較例にかかる消臭
剤の状態を観察したところ、実施例1〜4にかかる消臭
剤のいずれについても液の色相の変化や沈殿の生成が見
られず、経時安定性が優れていた。これに対し、比較例
1〜3にかかる消臭剤については、その液の色相等に変
化が見られた。このように、この発明にかかる消臭剤
は、3タイプの添加物のうちいずれかが欠けると、消臭
力および経時安定性が低下することがわかる。 (実施例5)実施例1で調整した消臭剤を多孔質担体
(ゼオライト)に所定量含浸、担持させて吸着消臭剤を
得た。また、比較のため、ブランク試験体として、消臭
剤を含浸、担持させていないゼオライト単独のものを、
比較例4として準備した。
【0031】前記実施例5で得られた消臭剤および比較
例4のブランク試験体は、以下のようにして消臭力試験
を行った。前記実施例5で得られた消臭剤および比較例
4のブランク試験体5gをそれぞれ1l容三角フラスコ
に入れ、さらに、それらの容器にアンモニアガス、トリ
メチルアミンガス、硫化水素ガス、メチルメルカプタン
ガスを前記表2に示す濃度になるように入れて密栓し
た。次に、それらの試験体は30分後にガス検知管を用
いて残存ガス濃度を測定し、前述の式により消臭率を算
定した。
【0032】消臭率の算定結果は、表4に示すとおりで
ある。
【0033】
【表4】
【0034】表4にみるように、実施例5にかかる消臭
剤は、アンモニアおよびトリメチルアミンについては9
0%以上、硫化水素およびメチルメルカプタンについて
は60%以上の消臭率を達成している。これに対し、比
較例4にかかるブランク試験体は、実施例5にかかる消
臭剤に比べて消臭力が劣っている。特に、硫化水素、メ
チルメルカプタンといった硫黄系臭気については殆んど
性能の発現が見られない。
【0035】すなわち、ゼオライトよりなる多孔質担体
を例にとった場合、本来消臭性能のない多孔質担体に消
臭剤を含浸、担持させたことにより、特に、硫化水素や
メチルメルカプタンの悪臭ガスに対する除去性能を付与
したことがわかる。
【0036】
【発明の効果】以上詳しく説明したとおり、この出願の
発明の消臭剤は、多種多様な臭気に対して優れた消臭効
果を発揮し、また、液状にして長時間放置しても、色相
が変化したり、沈澱が生成したり、消臭力が劣化したり
することがなく、経時安定性が優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C080 AA03 BB02 CC04 CC05 CC08 CC09 HH03 HH09 JJ09 KK08 LL08 MM13 MM14 MM31 NN15 QQ03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物から抽出された抽出物よりなる消臭
    有効成分に、L−酒石酸、マレイン酸、コハク酸、リン
    ゴ酸、クエン酸および乳酸よりなる群から選ばれた1種
    以上の有機酸またはそのアルカリ塩と、グリオキシル酸
    と、グリセリン、プロピレングリコールおよびエチレン
    グリコールよりなる群から選ばれた1種以上の湿潤剤と
    を、添加してなることを特徴とする消臭剤。
  2. 【請求項2】 pHを3〜5に調整した請求項1の消臭
    剤。
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