JP2000334310A - 光触媒の製造方法 - Google Patents

光触媒の製造方法

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JP2000334310A
JP2000334310A JP11149174A JP14917499A JP2000334310A JP 2000334310 A JP2000334310 A JP 2000334310A JP 11149174 A JP11149174 A JP 11149174A JP 14917499 A JP14917499 A JP 14917499A JP 2000334310 A JP2000334310 A JP 2000334310A
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titanium
titanium dioxide
polycarboxylic acid
titanium alkoxide
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JP11149174A
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Timothy Kemmitt
ティモシー ケミット
Naja Arusarimu
ナジャ アルサリム
Toshio Ono
寿男 小野
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JSR Corp
Callaghan Innovation Research Ltd
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JSR Corp
Industrial Research Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アナターゼ型結晶構造の含有率が高い二酸化
チタンからなる光触媒の製造方法を提供する。 【解決手段】 光触媒の製造方法において、第1の工程
として、チタンアルコキシドとポリカルボン酸との反応
工程と、第2の工程として、チタンアルコキシドとポリ
カルボン酸との反応物にポリオールおよびポリアミンあ
るいはずれか一方の化合物を添加する工程と、第3の工
程として、チタンアルコキシドとポリカルボン酸との反
応物を焼成する工程とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二酸化チタンから
なる光触媒の製造方法に関する。より詳しくは、アナタ
ーゼ結晶を多く含み、光触媒能が高い二酸化チタンから
なる光触媒の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、二酸化チタンの光触媒活性が注目
されており、光触媒能を有効に発するために、二酸化チ
タン中のアナターゼ型結晶構造の含有率を高めることが
望まれている。このため、例えば、イルメナイトを原料
として硫酸法により硫酸化チタンを得て、この硫酸化チ
タンを加熱分解してメタチタン酸(Ti(OH)2また
はTi02・H2O)を作製し、さらにこのメタチタン酸
を硝酸などの一塩基酸で解膠する方法が知られている。
【0003】また、蒸留を繰り返して精製された四塩化
チタン、(NH42(TiO(C242)およびイソ
プロピルチタネート等が二酸化チタン原料として検討さ
れている。例えば、文献1:「ジャーナル ヨーロピア
ン セラミック ソサイアティ(J European Ceramic S
ociety), 1988, 287-297」には、イソプロピルチタネ
ート等と、トリエタノールアミンおよびエチレングリコ
ールとを反応させて得られる前駆体から、二酸化チタン
粉末を製造する方法が記載されている。
【0004】さらに、最近開発されているゾル−ゲル法
によれば、イソプロピルチタネート等のチタンアルコキ
サイドを出発原料として用い、それにアセチルアセトネ
ート等の調節剤を添加した上で加熱することにより、粉
末状、繊維状、フィルム状などのチタン化合物(チタン
酸化物)が得られるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、硫酸法
を用いた方法で得られるチタンゾルは、pHが1〜2程
度の強酸であるため取り扱いが困難であり、製造設備が
高価になるなどの問題が見られた。また、得られたチタ
ンゾルをフィルムにした場合、被着体(基材)への接着
力に乏しく、被着体から容易に剥がれてしまうという問
題も見られた。また、文献1に記載された方法で得られ
る二酸化チタン粉末は、ルチル型結晶構造を10〜15
%の範囲内で含んでいる。したがって、二酸化チタン中
のアナターゼ型結晶構造の含有率が未だ不十分であっ
た。また、ゾル−ゲル法において、チタンアルコキサイ
ドからなるチタンゾル(チタンゾル溶液)は、保存安定
性に乏しく、安定して均一な特性を有するチタン化合物
を得ることが困難であった。さらに、ゾル−ゲル法を用
いて得られる二酸化チタンにおいて、調節剤を添加した
場合であってもアナターゼ型結晶構造の含有率が充分高
いとは言えなかった。
【0006】このような状況下、発明者らは、上述した
問題を鋭意検討し、ゾルーゲル法において、チタンアル
コキシドおよびポリカルボン酸とを予め反応させて前駆
体を作成し、それを焼成することによりアナターゼ型結
晶構造が高い含有率で得られることを見出し、本発明を
完成させたものである。すなわち、本発明の目的は、ア
ナターゼ型結晶構造を高い含有率で含み、高い光触媒能
を有する二酸化チタンからなる光触媒の製造方法を提供
することである。
【0007】
【課題を解決するための手投】本発明は、第1の工程と
して、チタンアルコキシドとポリカルボン酸との反応工
程を含むことを特徴とする光触媒の製造方法である。こ
のようにチタンアルコキシドとポリカルボン酸とを反応
させて、エステル結合を含む反応物(前駆体と称する場
合がある。)を得た後、この前駆体を加熱、焼成するこ
とにより、光触媒として好適なアナターゼ型結晶構造を
多く含む二酸化チタンを効率的に得ることができる。
【0008】また、本発明を実施するにあたり、第1の
工程後に、第2の工程としてポリオールおよびポリアミ
ンあるいはいずれか一方の化合物の添加工程を含むこと
が好ましい。このように実施することにより、得られる
二酸化チタンの透明度を向上させることができ、しかも
光触媒としての触媒活性をより向上させることができ
る。
【0009】また、本発明を実施するにあたり、第2の
工程後に、第3の工程として焼成工程を含むことが好ま
しい。チタンアルコキシドとポリカルボン酸とを反応さ
せて得られる前駆体は、140〜200℃の温度範囲で
加熱すれば焼成することなく所定の光触媒効果が得られ
ことが判明している。しかしながら、このように焼成す
ることにより、チタンアルコキシドとポリカルボン酸と
の反応物である前駆体から、光触媒としてさらに好適な
アナターゼ型結晶構造を多く含む二酸化チタンを得るこ
とができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明における光触媒の製造方法
に関する実施形態を具体的に説明する。
【0011】[第1の実施形態]第1の実施形態は、第
1の工程として、チタンアルコキシドとポリカルボン酸
との反応工程と、第3の工程として、チタンアルコキシ
ドとポリカルボン酸との反応物を焼成する工程と、を含
む光触媒の製造方法である。以下、第1の実施形態を実
施するための反応原料や反応条件等について具体的に説
明する。
【0012】(1)チタンアルコキシド 第1の実施形態において使用されるチタンアルコキシド
は、チタン原子に少なくとも一つのアルコキシ基が結合
した化合物と定義されるが、一般式(1)で表される化
合物が好ましい。なお、一般式(1)で表される化合物
には、アルコキシ基以外の加水分解性基や、非加水分解
性基を含む場合があるが、本発明においては、このよう
な場合であっても、チタンアルコキシドに含めるものと
する。さらに、一般式(1)で表されるアルコキシ基の
一部が既に加水分解した化合物についても、チタンアル
コキシドに含めるものとする。
【0013】Ti(OR14 (1) [一般式(1)中、R1はアルキル基、アリール基また
はアシル基を示す。]
【0014】ここで、一般式(1)中におけるR1はア
ルキル基、アリール基またはアシル基からなる群から選
択される少なくとも1つであることが好ましい。このよ
うな官能基であれば容易に加水分解し、効率的に二酸化
チタン結晶を得ることが出来るためである。
【0015】一般式(1)中におけるR1の具体例とし
ては、メチル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル
基、n−ブチル基、i−ブチル基等のアルキル基が好適
に挙げられる。また同様に好ましいアリール基として、
フェニル基、ベンジル基、ナフチル基等が挙げられる。
さらに好ましいアシル基として、ホルミル基、アセチル
基、プロピオニル基等が挙げられる。また、より保存安
定性に優れた前駆体が得られることから、一般式(1)
中におけるR1は直鎖または分岐を有するアルキル基で
あることがより好ましく、特に、分岐を有するアルキル
基、例えば、i−プロピル基であることがさらに好まし
い。
【0016】また、具体的に一般式(1)で表されるチ
タンアルコキシドとしては、テトラメトキシチタン、テ
トラエトキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトラ
イソプロポキシチタン、テトラブトキシチタン等の一種
単独あるいは二種以上の組み合わせが挙げられる。特
に、保存安定性に優れた前駆体が得られることからテト
ライソプロポキシチタンがより好ましい。
【0017】(2)ポリカルボン酸 第1の実施形態において使用されるポリカルボン酸は、
一分子中に、カルボキシル基を有する化合物と定義され
るが、例えば、一般式(2)で表される化合物が好まし
い。
【0018】X−(COOH)n (2) [一般式(2)中、Xは置換可能なn価の炭化水素基で
あり、nは1〜10の整数である。]
【0019】このようなポリカルボン酸の具体例として
は、乳酸等のモノカルボン酸、クエン酸、酒石酸、シュ
ウ酸、オキシ二酢酸、フタル酸、マレイン酸等のジカル
ボン酸、またはピロリット酸などのテトラカルボン酸等
の一種単独あるいは二種以上の組み合わせが挙げられ
る。特に、アナターゼ型結晶構造を多く含む二酸化チタ
ンを得ることができることからクエン酸を使用すること
が好ましい。また、これらポリカルボン酸の水和物を使
用することも好ましい。このようなポリカルボン酸の水
和物を用いることにより、チタンアルコキシドとの相溶
性や反応性がよリ良好となる。
【0020】(3)チタンアルコキシドとポリカルボン
酸との反応条件 チタンアルコキシドとポリカルボン酸との反応は、水ま
たは有機溶媒の存在下に行うのが好ましい。これら溶媒
の存在下に反応させることにより、チタンアルコキシド
とポリカルボン酸との反応をより均一に生じさせること
ができる。また、チタンアルコキシドは加水分解性を有
するため、反応を向上させる目的で、有機溶媒の一部を
無水有機溶媒として、これにチタンアルコキシドを溶解
させた後、ポリカルボン酸と反応させることが好まし
い。なお、溶媒として水を使用する場合には、チタンア
ルコキシドとポリカルボン酸とを混合する際にすばやく
撹拌することが望ましい。また、好ましい有機溶媒とし
ては、例えばモノアルコール、ジオールまたはトリオー
ルのアルコール化合物が挙げられる。あるいは、有機溶
媒として、過剰のアミノアルコールを使用することもゲ
ル化防止の観点から好ましい。
【0021】具体的に、好ましいモノアルコールとして
は、式R2OHで示されるアルコール化合物が挙げられ
る。この式中のR2は、炭素数1〜10の直鎖状または
分岐状のアルキル基、もしくは炭素数1〜10の直鎖状
または分岐状の酸素結合を有するアルキル基である。し
たがって、好ましいモノアルコールの具体例として、メ
タノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール
等が挙げられる。また、ジオールとして式HO(R3
OHで示されるアルコール化合物が挙げられる。この式
中のR3は、炭素数1〜10の、直鎖状または分岐状の
アルキレン基である。したがって、好ましいジオールの
具体例として、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオー
ル、ヘキサメチレンジオール等を挙げることができる。
さらに、好ましいトリオールの具体例としては、グリセ
リン、1,2,6−ヘキサントリオールなどを挙げるこ
とができる。
【0022】また、チタンアルコキシドとポリカルボン
酸との反応比率は、特に制限されるものではないが、例
えば、チタンアルコキシドのチタン元素(Ti)とカル
ボキシル基(C)とのモル比(Ti:C)において、
1:10〜10:1の範囲内の値とすることが好まし
く、1:5〜5:1の範囲内の値とすることがより好ま
しく、1:2〜2:1の範囲内の値とすることがさらに
好ましい。
【0023】また、チタンアルコキシドとポリカルボン
酸との反応温度についても、特に制限されるものではな
いが、具体的に、当該反応温度を−20〜100℃の範
囲内の値とするのが好ましい。この理由は、反応温度が
−20℃未満となると、チタンアルコキシドとポリカル
ボン酸との反応性が著しく低下する場合があるためであ
り、一方、反応温度が100℃を超えると、これらの反
応を制御することが困難となる場合があるためである。
したがって、チタンアルコキシドとポリカルボン酸との
反応温度を、0〜90℃の範囲内の値とすることがより
好ましく、20〜80℃の範囲内の値とすることがさら
に好ましい。また、反応時間は反応温度との関係がある
が、好ましくは5分〜40時間の範囲内、より好ましく
は10分〜10時間の範囲内の値である。さらに、反応
圧力についても、特に制限されるものではないが、好ま
しくは0.01〜1.0気圧の範囲内の値、より好まし
くは0.01〜0.2気圧の範囲内の値とすることであ
る。
【0024】(4)チタンアルコキシドとポリカルボン
酸との反応物の焼成条件 チタンアルコキシドとポリカルボン酸との反応物(前駆
体)は、一部上述したように、焼成する前であっても、
140〜200℃の温度範囲で加熱すれば所定の光触媒
効果を発揮することができるものの、チタンアルコキシ
ドとポリカルボン酸との反応物を200〜1000℃の
範囲内で焼成するのが好ましい。この理由は、前駆体の
焼成温度が200℃未満となると、アナターゼ結晶構造
を有する二酸化チタンを得ることが困難となる場合があ
り、一方、二酸化チタンの焼成温度が1000℃を超え
ると、過度に酸化して、逆にアナターゼ結晶構造を有す
る二酸化チタンを得ることが困難となる場合があるため
である。したがって、前駆体の焼成温度を300〜80
0℃の範囲内の値とすることがより好ましく、最も好ま
しくは400〜700℃の範囲内の温度とすることであ
る。
【0025】また、二酸化チタンの焼成方法についても
特に制限されるものではないが、より具体的には、前駆
体(前駆体溶液、あるいはこれから得られるゾルを含
む。)を基材上に塗布して塗膜を形成した後、加熱する
ことが好ましい。この方法を採用することにより、アナ
ターゼ結晶構造の含有率が多い二酸化チタンを基材上に
容易に形成することが可能である。より具体的には、ア
ナターゼ型結晶構造の含有率を80重量%以上とするこ
とができ、さらに加熱条件等を調節することにより、ア
ナターゼ型結晶構造の含有率を90重量%以上の値とす
ることができる。また、このようにして得られた二酸化
チタンは、650℃以上に長期間加熱してもアナターゼ
型結晶構造を維持し、ルチル型結晶構造に変換しないと
いう特徴がある。
【0026】さらに、二酸化チタン(薄膜)を形成する
基材についても特に制限されるものでなく、例えば、ソ
ーダガラスおよび石英ガラスなどのガラス、ジルコニア
およびチタニアなどのセラミックス、鉄およびステンレ
ススチールなどの金属等を挙げることができる。したが
って、例えばガラス上に形成した場合、自動車などの車
両用ガラス、住宅用ガラス、ビル用ガラスなどの建築物
用ガラスとして広く使用することができる。なお、前駆
体の基材上への形成方法についても特に制限されるもの
でなく、例えば、ディップ法、キャスト法、ロールコー
ト法、スピンコート法等を採ることができる。
【0027】[第2の実施形態]第2の実施形態は、第
1の工程として、チタンアルコキシドとポリカルボン酸
との反応工程と、第2の工程として、チタンアルコキシ
ドとポリカルボン酸との反応物にポリオールおよびポリ
アミンあるいはずれか一方の化合物を添加する工程と、
第3の工程として、チタンアルコキシドとポリカルボン
酸との反応物を焼成する工程と、を含む光触媒の製造方
法である。以下、第2の工程を実施するために使用する
ポリオールやポリアミン、あるいは反応条件等について
具体的に説明するものとし、第1工程や第3工程につい
ては、第1の実施形態と同様の内容とすることができる
ため、ここでの詳細な説明は省略する。
【0028】(1)ポリオールおよびポリアミン ポリオールおよびポリアミンあるいはいずれか一方の化
合物を添加することにより、得られる二酸化チタンの透
明性を向上させることができるとともに、光触媒として
の触媒活性を併せて向上させることができる。
【0029】ここで、好ましいポリオールとしては、エ
チレングリコール、プロピレングリコール、1,2−ブ
タンジオール、ヘキサチレンジオール、グリセリン、
1,2,6−ヘキサントリオール、トリエタノールアミ
ン等の一種単独または二種以上の組み合わせが挙げられ
る。また、ポリアミンとしては、エチレンジアミン、ヘ
キサメチレンジアミン、p−フェニレンジアミン、アミ
ノジフェニルプロパン等の一種単独または二種以上の組
み合わせが挙げられる。
【0030】また、ポリオールおよびポリアミンの添加
量についても特に制限されるものではないが、チタンア
ルコキシドとポリカルボン酸との反応物(前駆体)10
0重量部あたり、ポリオールおよびポリアミンの添加量
を10〜500重量部の範囲内の値とするのが好まし
い。この理由は、ポリオールおよびポリアミンの添加量
が10重量部未満となると、添加効果が発揮されない場
合があるためであり、一方、かかる添加量が500重量
部を超えると、アナターゼ結晶構造を有する二酸化チタ
ンを得ることが困難となる場合があるためである。した
がって、ポリオールおよびポリアミンの添加量を、チタ
ンアルコキシドとポリカルボン酸との反応物100重量
部あたり、50〜300重量部の範囲内の値とするのが
より好ましく、80〜200重量部の範囲内の値とする
のがさらに好ましい。
【0031】(3)添加剤 第2の工程において、PVA(ポリビニルアルコー
ル)、シリカ粒子、カルシウム等の添加剤を添加するの
が好ましい。例えば、全体量に対して、PVAを10〜
15重量%の範囲内で添加することにより、得られる二
酸化チタンの透明性を著しく向上させることができると
ともに、触媒活性を併せて向上させることができる。ま
た、PVAは、特に1〜10重量%のポリエチレングリ
コールと併用することにより、特異的に触媒活性を向上
させることもできる。また、全体量に対して、シリカ粒
子(SiO2)を0.1〜10重量%の範囲内で添加す
ることにより、得られる二酸化チタンの触媒活性を向上
させることができる。さらに、全体量に対して、カルシ
ウムを0.1〜10重量%の範囲内で添加することが好
ましい。このようにカルシウムを添加することにより、
得られる二酸化チタンの触媒活性をより向上させること
ができる。
【0032】
【実施例】以下実施例をもとに、さらに本発明を説明す
る。ただし、言うまでもなく、本発明の範囲は実施例の
記載に制限されるものではない。
【0033】[実施例1] (1)前駆体ゾルの調製 容量500mlの丸底フラスコ内に、チタンアルコキシ
ドとして、無水イソプロパノール20mlに溶解させた
チタニウムテトライソプロポキシド56.8gと、ポリカ
ルボン酸として、加熱したイソプロパノール100ml
に溶解させたクエン酸一水和物42gとを、それぞれ収
容した。その後、撹拌機を用いて30分間撹拌し、チタ
ンアルコキシドとポリカルボン酸とをエステル反応させ
て、反応物を含む前駆体溶液を得た。この前駆体溶液を
ロータリーエバポレーターにより、室温条件で、80T
orrになるまで徐々に減圧し、さらにヒーターを用い
て、丸底フラスコ内の温度を80℃まで昇温させること
により、溶媒であるイソプロパノールを揮発させて、二
酸化チタンの白色固形物を得た。ただし、収率を下げな
いで乾燥させるために、ロータリーエバポレーターの回
転を停止し、20Torrにまで内圧を低下させた。そ
して、得られた白色固形物(約63g)を50℃、50
mlの水に溶かし、最終的に容量が100mlとなるま
で水を添加して、濃度2Mのチタンゾルとした。
【0034】(2)塗布液の調製 次いで、得られた2Mのチタンゾル10gに対して、濃
度2重量%の水性界面活性剤Briji98(商品名)
1gを添加して均一に撹拌した。さらに、10gのグリ
セロールを添加して溶液が均一になるまで撹拌し、必要
に応じて溶液を濾過して、塗布液を調製した。
【0035】(3)二酸化チタン薄膜の作製 ガラス基材の表面に、塗布液をスピンコート(回転数4
00rpm)した後、140℃のオーブンを用いて30
分間加熱乾燥して、エステル結合を含む塗膜を得た。次
いで、温度600℃、時間6分の条件で焼成し、厚さ
0.61μmの透明な二酸化チタン薄膜を得た。
【0036】(4)二酸化チタン薄膜の評価 得られた二酸化チタン薄膜に回折角度2θのX線(出力
条件:400kv×100mA・CuK波長)を照射し
たところ、図1に示す回折ピークが得られた。なお、図
1中の記号Aは、アナターゼ型結晶構造のピーク強度、
記号Rは、ルチル型結晶構造のピーク強度をそれぞれ表
している。そして、2θ=25.3〜25.5のピーク
強度(アナターゼ型結晶構造)をIaとし、2θ=2
7.5〜27.9のピーク強度(ルチル型結晶構造Ti
O2 )をIrとして、下記式から、得られた二酸化チ
タンにおけるアナターゼ結晶構造の含有率(f)を求め
た。 f=1/(1+1.265×Ir/Ia) その結果、得られた二酸化チタン薄膜中のアナターゼ結
晶構造の含有率は実質的に100%であることを確認し
た。
【0037】[比較例1] (1)塗布液の調製 ジイソプロポキシチタンビス(トリエタノールアミネー
ト)の80重量%イソプロパノール溶液(松本製薬
(株)製)5mlを無水エタノール10mlに溶解させ
てチタン溶液とした。得られたチタン溶液を撹拌しつ
つ、50重量%含水エタノール10mlを滴下してゾル
化させた。このゾルを撹拌しつつ、28重量%アンモニ
ア水を3ml滴下し、さらに70℃で1時間熟成し、ゲ
ル化させて塗布液を調製した。
【0038】(2)二酸化チタン薄膜の作製および評価 得られた塗布液を実施例1と同様にスピンコートした
後、12時間風乾し、さらに80℃で2時間加熱乾燥し
た。その後、室温から500℃まで5℃/分の昇温速度
で昇温させ、そのまま500℃の温度に15分間保持し
た。次いで、500℃から650℃まで5℃/分の昇温
速度でさらに昇温させ、そのまま650℃の温度に5分
間保持して、二酸化チタン薄膜を得た。得られた二酸化
チタン薄膜について、実施例1と同様にしてX線回折測
定したところ、図2に示す回折ピークが得られた。そし
て、同様にアナターゼ結晶構造の含有率を求めたところ
72.5%であった。
【0039】
【発明の効果】本発明の光触媒の製造方法によれば、チ
タンアルコキシドとポリカルボン酸とを反応させること
により、アナターゼ型結晶構造の含有率が高い二酸化チ
タンが得られる前駆体を効率的に、しかも安定して得る
ことができるようになった。したがって、この前駆体を
焼成することにより、光触媒能に優れた二酸化チタンが
容易に得られるようになった。よって、このようなアナ
ターゼ型結晶構造の含有率が高い二酸化チタンを光触媒
として含む製品は、光触媒能や親水性に優れており、建
築、車両部品などの表面改質の用途等に好適に用いるこ
とが期待される。また、本発明の光触媒の製造方法によ
れば、粒子状の光触媒ばかりでなく、均一な厚さを有す
る薄膜の二酸化チタンからなる光触媒を効率的に得るこ
とができるようになった。したがって、上述した表面改
質の用途等にさらに好適に用いることが期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた二酸化チタンのX線解析ス
ペクトルである。
【図2】比較例1で得られた二酸化チタンのX線解析ス
ペクトルである。
フロントページの続き (72)発明者 アルサリム ナジャ ニュージーランド国 ロウワーハット ロ パタクレッセント 4B (72)発明者 小野 寿男 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 Fターム(参考) 4D048 AA22 BA07X BA41X BB03 EA01 4G069 AA08 AA09 BA04A BA04B BA04C BA48A BA48C CA01 CA07 CA10 CA11 CA17 DA06 EA11 FB08 FB30 FC02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の工程として、チタンアルコキシド
    とポリカルボン酸との反応工程を含むことを特徴とする
    光触媒の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の工程後に、第2の工程として
    ポリオールおよびポリアミンあるいはいずれか一方の化
    合物の添加工程を含むことを特徴とする請求項1記載の
    光触媒の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第2の工程後に、第3の工程として
    焼成工程を含むことを特徴とする請求項1記載の光触媒
    の製造方法。
JP11149174A 1999-05-28 1999-05-28 光触媒の製造方法 Pending JP2000334310A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005082527A1 (en) * 2004-02-20 2005-09-09 Arkema Inc. Polyester synthesis with enhanced titanium catalyst composition
JP2009525246A (ja) * 2006-02-01 2009-07-09 コロロッビア イタリア ソシエタ ペル アチオニ ナノ粒子の形態のTiO2の水性分散液の製造方法、及びこの方法で得られる分散体

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