【発明の詳細な説明】
ベンゾチオフエン類、それらを含む製剤、および方法
発明の分野
この発明は医薬化学および有機化学分野に関するものであり、ベンゾチオフエ
ン化合物を提供するものであって、それらは閉経期の症候群に関する種々の医学
的な徴候の処置、並びに乳癌の治療および予防に対して有効である。本発明はさ
らに医薬的組成物に関するものである。
発明の背景
骨粗鬆症は、種々の病因から生ずるが、単位体積当りの骨重量の正味の損失に
よって特徴づけられる一群の病気を言う。骨重量のかかる損失の結果およびその
結果生じる骨折は、身体の適切な構造的支持を与える骨格の損傷となる。骨粗鬆
症の最も一般的なタイプの一つは、閉経期に関係するものである。大抵の女性は
、月経の停止後3〜6年以内に骨の小柱コンパートメントにおける骨重量の約2
0%から約60%を失う。この急激な損失は一般的には骨の再吸収および形成の
増加に関係している。しかしながら再吸収のサイクルがより優性でありその結果
、骨重量の正味の損失となる。骨粗鬆症は閉経した女性の間では一般的な重大な
病気である。
米国にはこの病気に苦しめられている推定2千5百万人の女性がいる。骨粗鬆
症の結果は個人的に有害であり、またその慢性化およびこの病気の後遺症から来
る広範な長期間にわたる支援(入院加療および家庭看病)が必要なため、大きな経
済的損失を引き起こす。これはより年配の患者の場合特にそうである。加うるに
、骨粗鬆症は一般的には生命を脅かす状態とは考えられていないけれども、20
〜30%の死亡率は年配の女性における腰部骨折に関係している。この死亡率の
大部分は閉経後の骨粗鬆症と直接に関係づけることが出来る。
閉経後の骨粗鬆症の効果に対して最も損傷を受け易い骨の中の組織は小柱の骨
である。この組織はしばしば海綿状、または網状骨と呼ばれ、(関節近くの)骨端
近くおよび脊椎の脊椎骨内に特に集中している。小柱組織は、骨の外表面および
中心シャフトを構成するより固くて密なる皮層組織と同様に、互いに相互連結し
ている小さな骨構造によって特徴づけられる。小柱のこの相互に連結している網
目は、外側の皮層構造に対する横方向の支持を与え、全構造の生体力学的強度に
とって不可欠なものである。閉経後の骨粗鬆症に於いて、骨の不全および骨折の
原因となるのは、主に小柱の正味の再吸収および損失である。閉経後の女性にお
ける小柱の損失を考慮すると、最も一般的な骨折が、例えば脊椎骨,大腿骨およ
び前腕のような重量を支える骨の頸部と言った、小柱の支持に強く依存している
骨に関係していることは驚くべきことではない。実際、腰部骨折,コリース(col
lies)骨折および脊椎の挫傷骨折は閉経後の骨粗鬆症の特徴である。
今日に於いて閉経後の骨粗鬆症の処置に対して一般的に受容されているたった
2つの方法は、エストロゲン置換療法およびビスホスホネートの投与である。治
療は一般的には成功しているが、エステロゲン治療についての患者のコンプライ
アンスは、主としてエストロゲンの処置がしばしば好ましくはない副作用を引起
こすため低い。ビス−ホスホネート治療は重大な副作用が少なく骨粗鬆症の処置
に成功しているが、それは他の閉経に関する症候については何らの効果もない。
閉経前の時期を通して、大抵の女性は、同年令の男性達より心血管の病気にか
かることは少ない。しかしながら閉経後には女性における心血管の病気の割合は
男性に見られる割合と同じようにゆっくりと増加して来る。この保護の損失は、
エストロゲンの低下、なかんずく血清脂質の水準を調整するエストロゲンの能力
の低下と結びづけられて来た。血清脂質を調整するエストロゲンの能力について
の性質は十分に理解されていないが、今までのところ、エストロゲンは肝臓にあ
る低密度脂質(LDL)の受容体を調整して過剰のコレステロールを除去すること
が出来ることを証拠は示している。加うるにエストロゲンはコレステロールの生
合成にある影響を有し、心血管の健康に対する他の有益な影響を有しているよう
である。
エストロゲン置換療法を受けた閉経後の女性は閉経前の状態の水準まで血清脂
質の濃度水準を回復させていることが文献で報告されている。従って、エストロ
ゲンはかかる状態に対する理にかなった処置であるようである。しかしながら、
エストロゲン置換療法の副作用は多くの女性に受け入れられず、従ってこの療法
の使用は限定される。この状態に対する理想的な療法は、エストロゲンと同じよ
うに血清脂質の水準を調整するが、エストロゲン療法に伴う副作用および危険を
もたない薬剤であろう。
エストロゲン依存性の癌、特に乳癌は、とりわけ35〜65才の間の女性にお
ける主要な医学的問題である。大抵の女性はその生涯に於いて乳癌を発生させる
10分の1のチャンスを有すると推定されている。乳癌は、廃疾,精神的衝撃およ
び経済的な損害の原因であると同様に女性に於ける死の大きな原因となっている
。この病にかかっている女性の大部分は、例えば転移、総合的な健康の喪失と言
った合併症、または外科的処置,放射線療法若しくは化学治療のような治療を受
けることによる間接的な影響から、直接的または間接的のいずれかで、この病気
の影響によってついには死に至る。
ホルモンをベースとする治療的な介入によって大変な利益が達成されている。
最も広く用いられる治療はタモキシフエンの使用である。乳癌をもつ女性の5年
生存率はこの治療で劇的に改善された;しかしながらより長い(10年+)生存率
では同程度にまでは改善されていない。例えば外科的処置,放射線療法および/
または化学療法と言った処置様式の最良の組合せをもってしても、特にもし転移
した病気が存在するなら、患者に対する長期間の予後はよくない。明らかに治療
法の改善に対し大きなニーズがあり、そして恐らくまず第一にこの病気の予防に
対してはより重要なるニーズがある。
特に閉経後の症候群の症状を緩和することが出来る新しい医薬品およびエスト
ロゲン依存性の癌の処置に対する明白なニーズに応じて、本発明は、ベンゾチオ
フエン化合物、それらの医薬組成物、並びに血清コレステロールの水準を低下さ
せ、骨の損失/骨粗鬆症を阻止し、およびエストロゲン依存性を阻止するための
かかる化合物の使用方法を提供するものである。
化合物中にある窒素の酸化は、塩基度を低下させてその極性を増加することに
なる、すなわちこれらの化合物がより中性となって、かつ一般的にはより水可溶
性となることは、有機化学の業界ではよく知られていることである。生きている
生物組織体が塩基性化合物を排除することが普通のメカニズムであるように、イ
ンビボでは多くのアミンを含む薬剤が、その代謝作用と排泄作用の一部としてそ
のN−酸化物に酸化されることは一般的である。しばしば窒素の酸化によって、
その元の塩基に比べ薬理的に活性が小さくなるか、または不活性化な化合物へと
変わる;しかしながらこれは予測出来ないものであり、ケースバイケースについ
て調べなければならない(GoodmanおよびGilman著「The Pharmacological Basis o
f Therapeutics」,第6版,Macmillan Publishing Co.NYC,第1章,198
0年を参照)。例えば、抗癌化合物であるVinca アルカロイドをN−酸化すると
生物学的に不活性となる(Barnett,C.J.他,J.Med.Chem.,21巻(1号),88−96
頁,1978年を参照)。
発明の要旨
この発明は、化学式I
[式中
換されたフェニルである)、または−OSO2(C4−C6直鎖アルキル)であり;
R2は、R1,ClまたはFであり;
R3およびR4は、独立にC1−C4アルキルであるか、または結合してC4−C6
ポリメチレンを形成するか、若しくはそれらが結合している窒素と共にモルフィ
リンを形成し、
の化合物、または医薬的に受容し得るそれらの塩若しくは溶媒和物を提供する。
本発明はさらに、化学式Iの化合物を、単独で、または他の活性成分と組み合
わせて含む医薬的組成物に関するものである。
発明の詳細な説明
本発明は、2−アリール−3−アロイル(3−アリールメチル,または3−フ
ェノキシ)べンゾ[b]チオフエンアミンN−酸化物の選択された群、すなわち化学
式Iの化合物が、骨粗鬆症,高脂肪血症およびエストロゲン依存性の癌,特に乳
癌の治療または予防に有効であると言う発見に関するものである。
上の化学式において、用語「C1−C6アルキル」は、1〜6個の炭素原子を有す
る直鎖または分岐のアルキル鎖を表わす。典型的なC1−C6アルキル基は、メチ
ル,エチル,n−プロピルおよび−n−ブチルを含む。用語「C1−C4アルコキシ」
は、メトキシ,エトキシ,n−プロポキシおよびn−ブトキシのような基を表わす
。
場合によって置換されたフエニルは、フエニル、および1若しくは2回C1−
C6アルキル,C1−C4アルコキシ,ヒドロキシ,ニトロ,クロロ,フルオロまたは
トリ(クロロ若しくはフルオロ)メチルで置換されたフエニルを含む。
R3およびR4がC4−C6ポリメチレンを形成している時は、それらはテトラメ
チレン,ペンタメチレンおよびヘキサメチレンを含む。それらが結合している窒
素と共に、R3およびR4は例えばピロリジノ,ピペリジノおよびヘキサメチレン
イミノを形成する。
用語「溶媒和物」は、溶媒分子を有する、1個またはそれ以上の化学式Iのよう
な溶質を含む集合体を表わす。
用語「阻止」は、進行若しくは激しさを阻み,防止し,抑制し,緩和し,改善し,
遅らせ,停止させ若しくは逆転させること、または結果として生じる症状に及ぼ
すそのような作用を含む、その一般に受容されている意味を含むよう定義する。
かくの如く本発明は医学的な治療上の、および/または予防的な投与のいずれを
も含むものである。
本発明の好ましい化合物は、
[2−(4−ヒドロキシフエニル)−6−ヒドロキシベンゾ[b]チエン−3−イル][
4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フエニル]メタノン N−オキシド,
[2−(4−ヒドロキシフエニル)−6−ヒドロキシベンゾ[b]チエン−3−イル][
4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フエニル]メタノン N−オキシド ヒ
ドロクロリド、
[2−(4−ヒドロキシフエニル)−6−ヒドロキシベンゾ[b]チエン−3−イル][
4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フエニル]メタン N−オキシド、
[6−ヒドロキシ−3−[4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェノキシ]−
2−(4−メトキシフエニル)]ベンゾ[b]チオフエン−N−オキシド、
[6−ヒドロキシ−3−[4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェノキシ]−
2−(4−ヒドロキシフエニル)]ベンゾ[b]チオフエン−N−オキシド、
を含む。
本発明の化合物(化学式I)は、下の化学式II
の化合物の塩基性窒素の選択的な酸化によって製造する。
化学式IIの化合物は確立されている方法に従って製造することが出来る。Xが
−CO−である化学式IIの化合物は、米国特許第4,133,814号,第4,41
8,068号および第4,380,635号に詳述された方法によって製造するこ
とが出来、これらのすべては本明細書の一部を構成する。
一般的には、一つのヒドロキシル基と一つの2−(4−ヒドロキシフエニル)基
を有するベンゾ[b]チオフエンから出発する。その出発物質を保護し、アシル化
して、脱保護を行って化学式IIの化合物を形成する。これらの化合物の製造例は
上述の米国特許で与えられている。
カルボン酸のエステルまたはスルホン酸塩である化学式IIの化合物は、米国特
許第5,393,763号、同第5,482,949および5,482,949号に記
述されている方法によって製造することが出来、これらは本明細書の一部を構成
する。個別の置換基の反応的官能性に適合させるためには、上記の方法に対し修
正が必要であるかも知れない。かかる修正は有機化学の当業者にとっては明白で
かつ容易に確かめられるであろう。
Xが−CH2−または−CHOH−である化学式IIの化合物は、本明細書の一
部を構成する米国特許第5,484,798号に記載されている方法によって製造
することが出来る。簡単に言えば、カルボニルからカルビノールへの、およびさ
らにメチレンへの還元は、段階的に行うか、または単一工程でカルボニルからメ
チレンへ達成することも出来る。
化学式IIのカルボニル化合物を、クロロカーボン,THF,エーテルなどの適切
な溶媒中で、LiA1H4,NaBH4あるいは類似のものを用いて、0−30℃の温度でカル
ビノールへ還元することが出来る。カルビノールは、例えばメチレンクロリドま
たはTHFのような適切な溶媒中で、例えばトリエチルシランのようなアルキル
シランおよびトリフルオロ酢酸を用いて周囲温度にてメチレンへ還元することが
出来る。別法として、還流温度でプロピルベンゼンのような高沸点の溶媒中でLi
AlH4を用いて、カルボニル化合物をメチレンに直接還元することも出来る。
Xが−O−である化学式IIの化合物は、米国特許第5,488,058号に記載
されている方法によって製造することが出来、該特許は本明細書の一部を構成す
る。簡単には、2−アリールベンゾ[b]チオフエンを3の位置で臭素化する。こ
の臭化物をウルマン反応条件下で塩基性の側鎖を含むフェノキシドで置換する。
化学式のII化合物の3−アロイル,3−フェノキシまたは3−アリールメチル
側鎖上の窒素の酸化は、メタノールまたはエタノールまたはハロゲン化炭化水素
のような共溶媒と共にH2O2希薄水溶液を用いて行なう。この反応のための反応
条件は周囲温度から100℃の範囲とし、および時間は1〜72時間の範囲にと
ることが出来る。酸化剤の選択には注意をしなければならないこと、そして窒素
を酸化することが出来る多くの通常用いられる試薬、例えばCrO3,KMnO4並びにそ
れの類似のものはそれらがベンゾ[b]チオフエンの硫黄をも酸化するであろう故
に用い得ないことに気をつけるべきである。従ってH2O2のような緩やかな薬剤
が好ましい。この方法を用いる化学式Iの化合物の製造例を以下に列挙する。
以下のものは化学式Iの化合物の合成例である。それらは説明する目的で提示
したものであって、決してこの発明の範囲を限定すると考えるべきではない。
実施例1 [2−(4−ヒドロキシフエニル)−6−ヒドロキシベンゾ[b]チエン−3−イル ][4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フエニル]メタノン N−オキシド
[2−(4−ヒドロキシフエニル)−6−ヒドロキシベンゾ[b]チエン−3−イル
]
[4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フエニル]メタノンの2グラム(4.23mm
ol)を150mLの還流中のEtOHに溶かして、30%のH2O2の水溶液15
mLを加えた。反応混合物を18時間還流して後、tlcによって完了したことを確
認した。30%のH2O215mLをさらに加えて還流温度にてさらに18時間反応
を継続した。反応を冷却し、揮発性の溶媒を真空中で蒸発させて除去した。粗製
物をCHCl3に溶解し、水で分配した。CHCl3相を無水のNa2SO4に通し
て濾過乾燥し、乾燥するまで蒸発させた。標題の化合物1590mgを明るい黄
色の非晶質の粉末として得た。
PMR:(CDCl3−DMSO−d6)7.70δ(d,J=6Hz,2H),7.43
(d,J=4Hz,1H),7.27(d,J=1Hz,1H),7.15(D,J=5Hz,2
H),6.87(dd,J,=4Hz,J2=1Hz,1H),6.77(d,J=5Hz,2H
),6.65(d,
J=6Hz,2H),4.54(t,J=2Hz,2H),3.71(t,J=2Hz,2H),
3.38(m,4H),2.16(m,2H),1.72(m,3H),1.48(m,1H)
MS:m/e=490(M+)FD
pKa:6.28 見掛けの分子量(amw)=487(66%DMF)
Rf:0.05シリカゲルCHC13−MeOH(19:1)(v/v)
元素分析:計算値C,66.3;H,5.73;N,2.76 測定値C,66.46;
H,5.62;N,2.76 C28H27NO5S−H2O
実施例2 [2−(4−メトキシフエニル)−6−メトキシベンゾ[b]チエン−3−イル][4 −[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フエニル]メタノン N−オキシド
1190mg(2.38mmol)の[2−(4−メトキシフエニル)−6−メトキシベ
ンゾ[b]チエン−3イル][4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フエニル]メタノ
ンをメタノール100mLに溶解し、30%H2O2の30mLを加えた。反応混
合物は濁ったが数時間後には透明となった。周囲温度で72時間反応を進行させ
た。反応混合物を乾燥するまで蒸発して、EtOAcの100mL中へ抽出した
。EtOAc溶液をNalcoの希薄水溶液で洗滌し、無水のNa2SO2を通す濾過
により乾燥した。ヘキサンを加えて、その溶液を−20℃にて結晶化させた。黄
褐色の固体を濾過乾燥し、標題の化合物720mgを得た。
PMR:提案された構造と一致
MS:m/e=501(M−16)FD
pKa:6.39 amw=517(66% DMF)
Rf:0.07シリカゲル CHC13−MeOH(19:1)(v/v)
実施例3 [ 2−(4−ヒドロキシフエニル)−6−ヒドロキシベンゾ[b]チエン−3−イル ][4−[2−(N,N−ジエチル)エトキシ]フエニル]メタノン N−オキシド
2000mg(4.33mmol)の[2−(4−ヒドロキシフエニル)−6−ヒドロキ
シベンゾ[b]チエン−3−イル][4−[2−(N,N−ジエチル)エトキシ]フエニ
ル]メタノンを60mLのメタノールに溶解し、30%のH2O2を10mL加え
た。周
囲温度で18時間反応を進行させた。反応混合物を乾燥まで蒸発させ100mL
のEtOAcに再溶解した。EtOAc溶液を水で洗滌し、Na2SO4で乾燥し
て乾燥するまで蒸発させた。この結果、標題の化合物1150mgを黄褐色の非
晶質の粉末として得た。
PMR:提案された構造と一致
MA:m/e=478(M+)および462(M−16)FD
pKa:6.15 amw=498(66% DMF)
Rf:0.14シリカゲル CHCl3−MeOH(19:1)(v/v)
実施例4 [ 2−(4−ヒドロキシフエニル)−6−ヒドロキシベンゾ[b]チエン−3−イル ][4−[2−(1−モルホリノ)エトキシ]フエニル]メタノン N−オキシド
1100mg(2.23mmol)の[2−(4−ヒドロキシフエニル)−6−ヒドロキ
シベンゾ[b]チエン−3−イル][4−[2−(1−モルホリノ)エトキシ]フエニル]
メタノンを50mLのメタノールに溶解し、10%H2O2を30mL加えた。周
囲温度で18時間反応を進行させた。反応をtlcによって確認し、30%のH2
O21OmLをさらに加えた。さらに18時間反応を継続した。反応混合物を蒸
発乾燥させて100mLのEtOAc中に溶解させた。EtOAc溶液をNaC
1の稀薄水溶液で洗滌し、Na2SO4で乾燥し、蒸発乾燥をした。460mgの
標題化合物を黄褐色の非晶質の粉末として得た。
PMR:提案された構造と一致
MS:m/e=492(M+)および475(M−16)FD
Rf:0.04シリカゲル CHC13−MeOH(19:1)(v/v)
実施例5 [ 2−(4−n−ブチルスルフォノイルフエニル)−6−n−ブチルスルフォノ イルベンゾ[b]チエン−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フエ ニル]メタノン N−オキシド
1250mg(1.27mmo1)の[2−[4−n−ブチルスルフォノイルフエニル)
−6−n−ブチルスルフォノイルベンゾ[b]チエン−3−イル][4−[2−(1−
ピペ
リジニル)エトキシ]フエニル]メタノンを125mLのMeOHに溶解し、25
mLのEtOHおよび30mLの30%H2O2を加えた。周囲温度で18時間反
応を継続した。反応混合物を蒸発乾燥し、100mLのEtOAcに再溶解した
。EtOAc溶液を水で洗滌し、Na2SO4で乾燥して蒸発乾燥した。この結果
390mgの標題の化合物を黄褐色の非晶質の粉末として得た。
PMR:提案された構造と一致
MS:m/e=730(M+)および714(M−16)FD
Rf:0.16シリカゲル CHCl3−MeOH(19:1)(v/v(
実施例6 [ 2−(4−ヒドロキシフエニル)−6−ヒドロキシベンゾ[b]チエン−3−イル ][4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フエニル]メタノール N−オキシド
10mLの10%H2O2および100mLのメタノールから溶液を調製した。
この溶液に476mg(1mmol)の[2−(4−ヒドロキシフエニル)−6−ヒドロキ
シベンゾ[b]チエン−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フエニ
ル]メタノールを加えた。周囲温度で20時間反応を進行させた。反応混合物を
蒸発乾燥し、トルエンと共に数回すり砕いた。生成物を真空乾燥した。これによ
り230mgの標題化合物を黄褐色の非晶質粉末として得た。
PMR:提案された構造と一致
MS:m/e=492(M+)および476(M−16)FD
pKa:6.41
元素分析:C28H29NO5S−2H2Oに対する計算値:C,63.7;H,5.87
;N,2.65 測定値:C,63.13;H,5.81;N,2.43。
実施例7 [ 2−(4−ヒドロキシフエニル)−6−ヒドロキシベンゾ[b]チエン−3−イル ][4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フエニル]メタン N−オキシド
20mLの10%H2O2および100mLのMeOHの溶液を調製した。これ
に1500mg(3.27mmol)の[2−(4−ヒドロキシフエニル)−6−ヒ
ドロキシべンゾ[b]チエン−3−イル][4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]
フエニル]メ
タンを加えた。反応混合物を周囲温度で20時間撹拌した。反応混合物を真空中
で蒸発乾燥し、トルエンと共に数回粉砕した。反応生成物を周囲温度で数日間真
空乾燥した。これにより1090mgの標題化合物を黄褐色の非晶質粉末として
得た。
元素分析:C28H29NO4Sに対する計算値;C,70.71;H,6.15;N,
2.95 測定値;C,70.12;H,6.11;N,3.09。
実施例9 [ 6−ヒドロキシ−3−[4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェノキシ] −2−(4−メトキシフエニル)]ベンゾ[b]チオフエン−N−オキシド 1:1 CH3OH/CHCl3の3mL中に[6−ヒドロキシ−3−[4−[2−(
1−ピペリジニル)エトキシ]フェノキシ]−2−(4−メトキシフエニル)ベンゾ[
b]チオフエン(50mg,0.10mmol)を含む溶液に対してH2O2(30%溶液0
.5mL)を加えた。得られた混合物を、反応が完了した(1−2時間)ことをT
LC分析が示すまで、蒸気浴上でゆるやかに暖めた。溶媒を真空で除去し、黄色
の固体を得て、それをEtOH/Et2Oら粉砕した。濾過することにより46m
g(92%)の[6−ヒドロキシ−3−[4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フ
ェノキシ]−2−(4−メトキシフエニル)]ベンゾ[b]チオフエン−N−オキシド
]を黄色
の固体として得た。
FD質量スペクトル:492,475,390,364.元素分析:C28H29NO5
S・0.45H2Oに対する計算値:C,67.30;H,6.03;N,2.80測定
値:C,67.31;H,5.96;N,2.57。
実施例10 [ 6−ヒドロキシ−3−[4−[2−(1−ピペリジニル)エトキシ]フェノキシ] −2−(4−ヒドロキシフエニル)]ベンゾ[b]チオフエン−N−オキシド 実施例10に記載されたのと同様の方法によって、上の標題の化合物を製造し
た。
FD質量スペクトル:477,460.元素分析:C27H27NO5S・0.5H2O
に対する計算値:C,66.5;H,5.80;N,288.測定値:C,66.66;
H,5.98;N,2.89。
次の実施例は実験モデルまたは臨床的研究における化学式Iの化合物について
の使用方法を説明するものである。試験方法 一般的な準備方法
該方法を説明する実施例では、閉経後のモデルを用いて、循環脂質についての
異なった処置の影響を測定した。
Charles River Laboratories(Portage,ミシガン州)から75日齢の雌のSpragu
e Dawleyラット(重量範囲は200〜225g)を入手した。その動物はCharlesR
iverLaboratoriesで左右両側の卵巣を切除(OVX)されるかまたはSham外科処置
を受けて、その後1週間で出荷されている。到着後直ちにそれらは1篭当り3〜
4匹の群で金属製の吊篭に入れられ、1週間は任意に食物(カルシウム含有率は
ほぼ0.5%)および水を摂取させる。最低相対湿度が40%で、室温は22.2
°±1.7℃に保つ。部屋の光周期は12時間は明るく12時間は暗くしている
。
投与レジメ組織収集
1週間の順応期間(従ってOVX後2週間)後に試験化合物の毎日の投与を始め
る。17α−エチニルエストラジオールまたは試験化合物を、特記しない限り1
%のカルボキシメチルセルロース中の懸濁液として、または20%のシクロデキ
ストリン中に溶解して、経口により与える。動物に4日間毎日投与した。投与レ
ジメに従って動物の重量を秤り、ケタミン:キシラジン(2:1,v:v)混合物
で麻酔をかけ、心臓穿剌法で血液試料を集める。その後その動物をCO2で窒息
させて殺し、正中線切開によって子宮を取り、湿潤状態の子宮の重さを測定する
。
コレステロール分析
血液試料は室温にて2時間凝血させ、10分間3000rpmで遠心分離を行っ
て血清を得る。血清コレステロールはBoehringer Mannheim Diagnostics高性能
コレステロール検定を用いて測定する。簡単にいえば、コレステロールをコレス
ト−4−エン−3−オンおよび過酸化水素へ酸化する。次に過酸化水素をパーオ
キシダーゼの存在下でフェノールおよび4−アミノフェナゾンと反応させてp−
キノンイミン染料を作り、それを分光光度計的に500nmで読みとる。その後コ
レステロールの濃度を標準曲線と対照して計算する。全体の検定はBiomek
Automated Workstationを用いて自動化される。
子宮好酸球パーオキシダーゼ(EPO)検定
酵素分析時まで子宮を4℃に保つ。その後0.005%のTriton X−100
を含む50容積の50mMトリス緩衝液(pH−8.0)中で均一にする。トリス
緩衝液中の0.01%の過酸化水素および10mM O−フェニレンジアミン(最
終濃度)を加えて、吸光度の増加を450nmで1分間モニターする。子宮におけ
る好酸球の存在が化合物のエストロゲン活性の指標となる。15秒間隔の最高速
度を、反応曲線の初期直線部について決定する。
化合物の出所:17α−エチニルエストラジオールはSigma Chemical Co.,St
,Louis,ミズリー州から入手した。
高脂肪血症:
表1に示すデーターは、卵巣切除が行われたラット,17−a−エチニルエス
トラジオール(EE2)で処置されたラット、および本発明のいくつかの化合物で
処置されたラットについての比較結果を示すものである。EE2は、0.1mg/k
g/日の割合で経口投与される場合、血清中のコレステロールの減少を引き起こ
しているが、子宮に剌激的な効果を及ぼしておりEE2子宮の重量は卵巣切除さ
れた動物の子宮重量よりもかなり大であった。このエストロゲンに対する子宮の
反応は当業者にはよく認められているものである。
本発明の化合物は卵巣切除の動物に比べ血清コレステロールを減少させた。
下のデーターに表わされているように、エストロゲン性を、子宮内への好酸球
の浸透反応を評価することによっても評価した。本発明の化合物は、卵巣切除さ
れたラットの子宮の間質層で観察される好酸球数の大きな増加を引き起こすこと
はなかった。EE2は好酸球の浸透性のかなりの、予期された増加を引き起こし
ていた。
表1に示すデーターは、処置群当り5または6匹のラットの反応を表わしてい
る。表1
化合物番号 投与量 子宮重量 子宮の好酸球 血清コレステロール
(試料番号) mg/kga (増加%b) (Vmax)c (低下%d)
EE2 e 0.1* 207.5* 205.8* 87.3
1 0.1 31.2* 4.4 44.9*
1.0 29.6* 4.6 68.7*
10.0 8.3 2.5 70.3*
2 1.0 49.2* 11.2 65.7*
3 1.0 77.5* 21.7* 64.2*
4 1.0 62.5* 4.1 56.2*
5 1.0 44.4* 4.7 74.9*
a 17−a−エチニルエストラジオール
b 卵巣切除されたコントロールに対する子宮重量の増加%
c 好酸球のパーキンダーゼVmaxium
d 卵巣切除されたコントロールに対する血清コレステロールの低下
*p<.05
骨粗鬆症試験法
以下の一般的準備方法に従って、35日間毎日ラットを処置し、(処置群当り
6匹)、36日目に二酸化炭素による窒息によって屠殺する。35日と言う期間
は、ここに記述されているようにして測定される、骨密度の最大の減少を得るの
に十分なものである。屠殺時に子宮を取り除き、無関係な組織を含まないよう分
離し、完全な卵巣切除に関係するエストロゲン欠乏を確認するために、湿潤重量
の測定前に液体の内容物を排出する。子宮重量は、卵巣切除に応じて通常通り約
75%減少する。その後の組織学的分析をするために、子宮を10%の中性緩衝
処理をしたフォルマリンの中に置く。
右の大腿骨を切り取り、デジタル化したX線を発生させ遠位の骨幹端に於いて
映像解析プログラム(NIH)によって解析する。これらの動物からの脛骨の近位
の様子も定量的コンピューター断層写真撮影装置によって走査する。
上の方法に従って、20%のヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリン中の
本発明の化合物およびエチニルエストラジオール(EE2)を、試験動物に経口
投与する。
要約すると、試験動物の卵巣切除は、無傷の、ビヒクルで処置されたコントロ
ールに比べ、大腿骨密度の著しい減少を引きおこす。経口投与されたエチニルエ
ストラジオール(EE2)はこの損失を防止したが、この処置による子宮刺戟の
リスクは引き続いて存在する。
本発明の化合物は、一般的な投与量依存性の方法で骨の損失を防止するもので
ある。
MCF−7増殖検定
MCF−7乳腺癌細胞(ATCC HTB22)を、10%のウシ胎児血清(F
BS)(v/v),L−グルタミン(2mM),ピルビン酸ナトリウム(1mM),HEP
ES{(N−[2−ヒドロキシエチル]ピペラジン−N'−[2−エタンスルホン酸]
10mM},非必須アミノ酸およびウシインスリン(1μg/mL)を補ったMEM(フ
ェノールレッドを含まない最小必須培地Sigma,St.Louis,ミズリー州)に保持す
る(維持培地)。
検定に先だつ10日前に内部に残っているステロイドを空にするために、10
%FBSの代わりに10%デキストランでコートした木炭でストリップしたウシ
胎児血清(DCC−FBS)を補った維持培地にMCF−7細胞を移す。細胞解
離培地(10mMHEPESおよび2mM EDTAを補ったCa++/Mg++
を含まないHBSS(フェニノールレットを含まない))を用いて、MCF−7細
胞を維持フラスコから取り去る。細胞を検定培地を用い2回洗滌して、80,0
00細胞/mLに調整する。ほぼ100pL(8,000細胞)を平底の微量培養
ウエル(コスター3596)に加えて、移植後に細胞を固着し、平衡ならしめるた
め、5%のCO2の調湿した恒温器中にて37℃で48時間培養する。薬剤の連
続的な希釈物または希釈剤のコントロールとしてのDMSOを検定培地で調製し
、50μLを3組のミクロ培養に移し、200μLの最終容量とするため50μ
L検定培地に移す。5%CO2の調湿した恒温器中で37℃にてさらに48時間
経過さ
せた後、ミクロ培養に4時間トリチウム化したチミジン(1μCi/well)をパルス
する。培養を−70℃で24時間凍結することで終了し、続いて解凍してSkatro
n Semiautomatic Cell Harvesterを用いてミクロ培養を取り入れる。Wallac
Betaplaceβカウンターを用い、液体シンチレーションによって試料をカウン
トする。例えばこの検定の場合実施例1の化合物はほぼ1μMのIC50を有する
。
DMBA−誘発の乳房腫瘍阻害
Harlan Industries,Indianapolis,インデアナ州から購入した雌のSprague−D
awleyラットにエストロゲン依存性の乳房腫瘍をつくる。生後約55日目にその
ラットに一回の経口飼料として20mgの7,12−ジメチルベンズ[a]アントラ
セン(DMBA)を与える。DMBA投与の約6週後に腫瘍の出現を見るため毎週
乳腺の触診をする。一つまたはそれ以上の腫瘍が現れると、各腫瘍の最大直径と
最小直径をメトリックカリパスで測定し、測定値を記録して、その動物を実験の
ために選び出す。試験グループ間で、平均的な大きさの腫瘍が同等に分布するよ
うに、処置群とコントロール群における種々の大きさの腫瘍を均一に分布するよ
う試みる。各試験に対するコントロール群および試験群は、5〜9の動物を含む
。
化学式Iの化合物は、2%アカシアで腹膜内注射かまたは経口的に投与する。
経口的に投与される化合物は0.2mLのトウモロコシ油に溶解させるか、懸濁さ
せる。アカシアおよびトウモロコシ油のコントロール処置を含めて各処置は、各
試験動物に対して1日1度の投与とする。試験動物の初期腫瘍の測定および選択
に続き、上述の方法によって毎週腫瘍を測定する。動物の処置と測定を3〜5週
間継続しその時点で腫瘍の最終面積を測定する。各化合物およびコントロールの
処置に対して平均腫瘍面積の変化を決定する。
上記検定の少なくとも一つにおける活性により化学式Iの化合物の有効性を説
明する。
本発明の化合物は、種々の有機および無機の酸並びに塩基と、医薬的に受容し
得る酸および塩基の付加塩を形成し、しばしば医薬化学に用いられる生理学的に
受容し得る塩を含む。それらの塩もまた本発明の一部である。そのような塩を形
成するために用いられる典型的な無機酸は、塩化水素酸,塩化臭素酸,沃化水素酸
,硝酸,硫酸,燐酸,次燐酸およびその類似のものを含む。脂肪酸のモノおよびジ
カルボン酸,フェニル置換のアルカン酸,ヒドロキシアルカン酸およびヒドロキシ
アルカンニ酸,芳香族の酸,脂肪酸および芳香族のスルホン酸のような有機酸から
誘導された塩も、用いることが出来る。このような医薬的に受容し得る塩として
は、酢酸塩,フエニル酢酸塩,トリフルオロ酢酸塩,アクリル酸塩,アスコルビン酸
塩,安息香酸,クロロ安息香酸塩,ジニトロ安息香酸塩,ヒドロキシ安息香酸塩,メ
トキシ安息香酸塩,メチル安息香酸塩,O−アセトオキシ安息香酸塩,ナフタレン
−2−安息香酸塩,臭化物,イソブチレート,フェニルブチレート,β−ヒドロキシ
ブチレート,ブチン−1,4−ジオエート,ヘキシン−1,4−ジオエート,カプ
リン酸塩,カプリル酸塩,塩化物,桂皮酸塩,クエン酸塩,蟻酸塩,フマール酸塩,グ
リコレート,ヘプタノエート,馬尿酸塩,乳酸塩,りんご酸塩,マレイン酸塩,ヒドロ
キシマレイン酸塩,マロン酸塩,マンデル酸塩,メシレート,ニコチン酸塩,イソニ
コチン酸塩,硝酸塩,蓚酸塩,フタール酸塩,テレフタール酸塩,燐酸塩,燐酸−水素
塩,燐酸二水素塩,メタ燐酸塩,ピロ燐酸塩,プロピオレート,プロピオン酸塩,フエ
ニルプロピオン酸塩,サリシレート,セバケート,琥珀酸塩,スベレート,硫酸塩,硫
酸水素塩,ピロ硫酸塩,亜硫酸塩,亜硫酸水素塩,スルフォン酸塩,ベンゼン−スル
フォン酸塩,p−臭化フエニルスルフォン酸塩,塩化ベンゼンスルフォン酸塩,エタ
ンスルフォン酸塩,2−ヒドロキシエタンスルフォン酸塩,メタンスルフォン酸塩
,ナフタレン−1−スルホン酸塩,ナフタレン−2−スルフォン酸塩,p−トルエン
スルフォン酸塩,キシレンスルフォン酸塩,酒石酸塩,およびその他類似のものを
含む。好ましい塩は塩酸塩である。
医薬的に受容し得る酸付加塩は化学式Iの化合物を等モルまたは過剰の酸と反
応させることにより典型的には形成する。反応物質をジエチルエーテル若しくは
ベンゼンメタノール,エタノールまたはアセトンのような共通の溶媒中で一般的
には結合させる。塩は通常、約1時間から10日以内に溶液から沈澱し、濾過に
よって単離することが出来、または溶媒を通常の手段によって取り除くことが出
来る。
塩の形成に通常用いられる塩基は、水酸化アンモニウム並びにアルカリおよび
アルカリ土類金属の水酸化物,炭酸塩、そしてまた脂肪属の第一,第二および第
三アミン、脂肪酸ジアミンを含む。付加塩の製造に特に有用な塩基は、水酸化ア
ンモニウム,炭酸カリウム,メチルアミン,ジエチルアミン,エチレンジアミンおよ
びシクロヘキシルアミンである。
医薬的に受容し得る塩は、一般にはそれらが誘導される元の化合物に比較して
高い溶解特性を持っており、したがってしばしば液体または乳濁液としてより容
易に製剤化され易い。
ピペリジノ環のような塩基を有する医薬の投与に習慣的であるように、酸付加
塩の形での化学式1の化合物の投与が、通常は好ましい。この様な化合物を経口
経路によって投与することもまた有益である。
本明細書で用いられる、用語「効果的な量」とは、本明細書に記述した種々の病
理学的状況の症状を軽減することが出来る、化学式Iの化合物のある量、あるい
は場合によっては化学式IIの化合物のある量と組み合わせた化学式Iの化合物の
ある量を意味する。本発明に従って投与される化合物の具体的な用量は、もちろ
ん、例えば投与する化合物,投与の方法,患者の状態および処置される病理学的
な状態を含むそのケースを取りまく個々の環境によって決定されるであろう。典
型的な一日の用量は本発明化合物、約0.1mgから約1000mg/日の、無毒
な投与水準を含むものであり、より特別には約20mgから約200mg/日であ
ろう。
本発明の化合物は経口の,経腸の,経皮の,皮下の,静脈の,筋肉内のおよび
,鼻からのルートを含む色々なルートによって投与することが出来る。これらの
化合物は好ましくは投与の前に製剤化され、その選択は主治医によって決定され
るものである。
そのような製剤における総活性成分はその製剤重量の0.1%から99%から
なるものである。「医薬的に受容し得る」とは、担体,稀釈剤,賦形剤および塩が、
他の製剤の成分と共存できる(compatible)ものでなければならないこと、およ
びそれが用いられる者にとって有害であってはならないことを意味する。
以下の製剤中の活性成分は化学式Iの化合物を意味する。
本発明の医薬的製剤はよく知られた、容易に入手し得る成分を用いる、当業者
に知られた方法によって製造することができる。例えば化学式Iの化合物を化学
式IIの化合物のような他の活性な薬剤と共に、または他の活性な薬剤を用いない
で、通常の賦形剤,稀釈剤または担体と共に製剤化することが出来、錠剤,カプセ
ル,懸濁液,粉末およびそれらの類似のものに形成することが出来る。そのような
製剤に適する賦形剤,希釈剤および担体の例は次のものを含む:澱粉,砂糖,マニ
トールおよびケイ素誘導体のような充填剤並びに増量剤;カルボキシメチルセル
ロースおよび他のセルロース誘導体,アルギン酸塩,ゼラチン並びにポリビニルー
ピロリドンのような結合剤;グリセロールのような湿潤剤;炭酸カルシウムおよ
び重炭酸ナトリウムのような崩解剤;パラフィンのような溶解遅延剤;第四級ア
ンモニウム化合物のような吸収促進剤;セチルアルコール,モノステアリン酸グ
リセリンのような表面活性剤;カオリンおよびベントナイトのような吸着性担体
;並びにタルク,ステアリン酸カルシウムおよびステアリン酸マグネシウム,およ
び固体のポリエチルグリコールのような湿潤剤。
該化合物はまた、便利な経口投与のためのエリキシル若しくは溶液として、ま
たは例えば筋肉内の、皮下の若しくは静脈経由による非経口的な投与に適した溶
液として、製剤化することが出来る、さらに該化合物は、徐放性の投薬形体とし
ておよびそれに類似のものの製剤に十分適している。該製剤は活性成分を、特別
な生理学的場所でのみ、または好ましくはその場所で一定の期間に亘って放出す
るよう構成することが出来る。被覆,包被および保護となる基質は、例えば、重
合体の物質またはワックスから作ることが出来る。
次の製剤例は単なる説明としてのものであり、本発明の範囲を限定しているも
のではない。
製剤例
製剤例1:ゼラチンカプセル
硬質ゼラチンカプセルを次のものを用いて製造する:上の製剤は与えられた変更量が正当ならばそれに従って変化させてもよい。
錠剤の製剤を下の成分を用いて製造する:
製剤例2:錠剤
成分を混合し、錠剤に圧縮成型する。
別法として、各々2.5−1000mgの活性成分を含む錠剤を次のように製
造する:
製造例3:錠剤
活性成分,澱粉およびセルロースを45番メッシュのU.S.ふるいに通し、
十分混合する。ポリビニルピロリドンの溶液を次に14番メッシュのU.S.ふ
るいに通して得られた粉末と混合する。そのようにして作った顆粒を50°−6
0℃で乾燥し、18番メッシュのU.S.ふるいに通す。ナトリウムカルボキシ
メチル澱粉,ステアリン酸マグネシウムおよびタルクを予め60番のU.S.ふ
るいに通して、次いで顆粒に加え、混合した後錠剤機で圧縮して錠剤を得る。
5mlの用量につき夫々0.1−1000mgの薬剤を含む懸濁液を以下のように
製造する:
製造例4:懸濁液
薬剤を45番メッシュのU.S.ふるいに通してナトリウムカルボキシメチル
セルロースおよびシロップと混合して滑らかなペーストをつくる。安息香酸溶液
、香料および色素を若干の水で稀釈して、撹拌しながら加える。、その後十分水
を加えて必要とする容積にする。
次の成分を含むエアゾール溶液を製造する:
製剤例5:エアゾール
活性成分をエタノールと混合し、そめ混合物を少量のプロペラント22に加え
、30℃に冷却して充填装置に移し換える。次の必要量をステンレススチールの
コンテナーに入れ、残りのプロペラントで稀釈する。その後バルブユニットをコ
ンテナーに取りつける。
坐薬を次の如く製造する:
製剤例6:坐薬
活性成分を60番メッシュのU.S.ふるいに通して、必要な最少の熱を用い
て予め溶融した飽和脂肪酸のグリセライド中に懸濁させる。次いで混合物を公称
2g容量の坐薬鋳型に流し込み冷却する。
静脈注射用の製剤を次のように製造する:
製剤例7:静脈注射用溶液
上の成分溶液を1分間当り約1mLの速度で患者に対し静脈投与する。
製剤例8:組合せカプセルI
製剤例9:組合せカプセルII
製剤例10:錠剤の組合せ
製剤例8:ゼラチンカプセル
硬質ゼラチンカプセルを次の成分を用いて製造する: 上の製剤例は与えられた変更量が正当なものならそれに従って変えてもよい。
錠剤の製剤を下の成分を用いて製造する:
製剤例9:錠剤
成分を混合し、錠剤に圧縮成型する。
別法として活性成分を各25−1000mg含む錠剤を以下の如く製造する:
製剤例10:錠剤
タルク 1
活性成分,澱粉およびセルロースを45番メッシュのU.S.ふるいに通し、十
分混合する。ポリビニルピロリドンの溶液を、次いで14番メッシュのU.S.
ふるいを通して出来た粉末と混合する。そのようにしてつくった顆粒を50゜−6
0℃で乾燥して、18番メッシュのU.S.ふるいに通す。予め60番のU.S
.ふるいに通したナトリウムカルボキシメチル澱粉,ステアリン酸マグネシウム
およびタルクを、次いで顆粒に加え、混合した後錠剤機で圧縮し錠剤を生産する
。
製剤例11:錠剤
活性成分,澱粉およびセルロースを45番メッシュのU.S.ふるいに通して
十分混合する。ポリビニルピロリドンの溶液を、次いで14番メッシュのU.S
.ふるいに通して得られた粉末を混合する。そのようにしてつくった顆粒を50
゜−60℃で乾燥して、18番のU.S.ふるいに通す。予め60番のU.S.
ふるいに通してナトリウムカルボキシメチル澱粉,ステアリン酸マグネシウムお
よびタルクを、次いで顆粒に加え、混合した後錠剤機で圧縮し錠剤を得る。
製剤例12:錠剤
活性成分,澱粉およびセルロースを45番メッシュのU.S.ふるいに通し、
十分に混合する。次いでポリビニルピロリドンの溶液を、14番メッシュのU.
S.ふるいに通して得られた粉末と混合する。そのようにしてつくった顆粒を5
0°−60℃で乾燥し、18番メッシュのU.S.ふるいに通す。予め60番の
U.S.ふるいに通したナトリウムカルボキシメチル澱粉,ステアリン酸マグネ
シウムおよびタルクを次いで顆粒に加え混合した後、錠剤機で圧縮し錠剤を生産
する。
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フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
A61K 31/381 A61K 31/38 601
31/4535 31/445 613
31/5377 31/535 606
C07D 333/56 C07D 333/56
(81)指定国 OA(BF,BJ,CF,CG,
CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,T
D,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,UG
),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,
TJ,TM),AL,AM,AU,AZ,BA,BB,
BG,BR,BY,CA,CN,CU,CZ,EE,G
E,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR
,KZ,LC,LK,LR,LS,LV,MD,MG,
MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,RO,R
U,SD,SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT
,UA,UG,US,UZ,YU