JP2001177902A - 電動車両の制御装置 - Google Patents
電動車両の制御装置Info
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Abstract
る。 【解決手段】 操作力検知部71R,71Lに与えられ
る操作力と駆動輪の回転方向とに基づいて、制御部12
が、操作力の方向に対応する回転方向と実際の駆動輪の
回転方向とが互いに一致していないと判断する場合に
は、該当するモータ31R,31Lを発電制動の状態に
して減速させ、操作者の操作力負担を軽減する。
Description
置に関する。
10−99378号公報に記載された電動車椅子は、介
護者が車体を押し引きする操作力と、この操作力に基づ
いてモータで発生させた駆動力とによって推進される。
ここで、介護者の操作力の方向及び大きさは、介護者用
のハンドルに設けた操作力検知手段により検知され、介
護者がこのハンドルに加えた操作力が所定の設定値を超
えると、モータにより駆動力が生じる。なお、このよう
な操作力検知手段は、車輪に沿って設けられたハンドリ
ムに内蔵することもできる。
ンドルに付与する操作力若しくは搭乗者自身がハンドリ
ムに付与する操作力が操作力検知手段によって検知さ
れ、その検知結果に応じた駆動力がモータにより提供さ
れる。従って、例えば上り坂においては、操作力に応じ
た前進方向への駆動力がモータにより提供され、操作者
の負担は軽減される。また、下り坂においては、操作者
が後退方向への操作をすることにより、モータに逆方向
への駆動力を発生させて、電動車椅子の加速を防止す
る。従って、操作者の負担は軽減される。
ような従来の電動車両では、例えば下り坂において操作
者がある程度の速度を維持したい場合に、重力により車
輪が進行方向に回転しようとする力と、車輪を逆方向に
回転させようとする駆動力とのバランスをとるのが難し
い。その結果、操作力が不安定となって車両の挙動を安
定させることができない。上記のような従来の問題点に
鑑み、本発明は、坂道でも電動車両の操作力を安定させ
て、操作性を向上させる制御装置を提供することを目的
とする。
装置は、操作者により電動車両に与えられる操作力の方
向と大きさとを検知する操作力検知手段と、前記電動車
両における車輪の回転方向を検知する回転方向検知手段
と、前記操作力検知手段によって検知された操作力に基
づいた駆動力を、前記車輪を駆動するモータに発生させ
るとともに、前記回転方向検出手段によって検知された
車輪の回転方向が、前記操作力検知手段によって検知さ
れた操作力に対応する回転方向と一致しないと判断した
場合、当該車輪を駆動するモータによって発電制動力を
発生させる制御部とを備えたものである(請求項1)。
上記のように構成された電動車両の制御装置は、制御部
が、車輪の回転方向と、操作力に対応する回転方向とが
互いに一致しないと判断した場合、モータに発電制動力
を発生させて減速を行う。従って、坂道を走行中に操作
者が進行方向と逆の操作力を加えれば、発電制動力が発
生して操作者の操作力負担が軽減される。このため、必
要以上に大きな操作力を加えることなく車両の速度が抑
制される。
いて、制御部は、車輪の回転方向と逆の回転方向に対応
する方向の操作力の増大に応じて発電制動力を増大させ
るものであってもよい(請求項2)。この場合、車輪の
回転方向と逆の回転方向に対応する方向の操作力の強弱
に応じて、適切な発電制動力が生じる。
2)において、制御部は、発電制動力が発生している状
態において、車輪の回転方向に対応する方向の操作力の
増大に応じて発電制動力を減少させるものであってもよ
い(請求項3)。この場合、発電制動力が徐々に小さく
なり、急に発電制動力が解除されることはない。
又は3)において、制御部は、操作力の増大に応じて絶
対値が増大する変化量を累積した発電制動力を発生させ
るものであってもよい(請求項4)。この場合、操作力
の増大に応じて発電制動力が急速に変化するため、発電
制動力の迅速な応答性が確保される。
いて、操作力が所定値に達しないとき発電制動力の変化
量は0であり、操作力が所定値を超えると、当該変化量
の絶対値は操作力の増大に対して加速的に増大するもの
であってもよい(請求項5)。この場合、微小な操作力
に対して過敏に発電制動力が発生することを防止でき
る。また、操作力の増大に応じて発電制動力が加速的に
変化するため、発電制動力の迅速な応答性が確保され
る。
いて、発電制動力の初期値は固定値であってもよい(請
求項6)。この場合、最初に作用する発電制動力が一定
になる。
いて、制御部は、左右の車輪について互いに別々に発電
制動力を発生させ、小さい方の発電制動力を逐次増大さ
せることにより大きい方の発電制動力に合わせる補整を
行うものであってもよい(請求項7)。この場合、左右
両輪の発電制動力を協調させて、車両の挙動を安定させ
ることができる。
いて、制御部は、車輪が停止した状態であって、かつ、
操作力が所定値に達しない状態が所定時間続いたとき、
発電制動力を0とするものであってもよい(請求項
8)。この場合、発電制動力が0になることにより、停
止後の再スタート時に発電制動力が残っていないので発
進しやすい。
作者により電動車両に与えられる操作力の方向と大きさ
とを検知する操作力検知手段と、前記電動車両における
車輪の回転方向及び回転量を検知する回転方向検知手段
と、前記操作力検知手段によって検知された操作力に基
づいた駆動力を、前記車輪を駆動するモータに発生させ
るとともに、前記回転方向検出手段の検知に基づいて、
前記車輪が同一の回転方向に所定量回転し、かつ、その
回転方向が、前記操作力検知手段によって検知された操
作力に対応する回転方向と一致しないと判断した場合、
当該車輪を駆動するモータによって発電制動力を発生さ
せる制御部とを備えたものであってもよい(請求項
9)。上記のように構成された電動車両の制御装置(請
求項9)において、制御部は、車輪の回転方向と、操作
力に対応する回転方向とが互いに一致しないと判断した
場合、モータに発電制動力を発生させて減速を行う。従
って、坂道を走行中に操作者が進行方向と逆の操作力を
加えれば、発電制動力が発生して操作者の操作力負担が
軽減される。このため、必要以上に大きな操作力を加え
ることなく車両の速度が抑制される。また、制御部は、
車輪が同一の回転方向に所定量回転しなければ発電制動
力を発生させないので、登坂時の一時停止で車輪が一時
的に逆転しても、所定量回転しない限り発電制動力の発
生が抑制される。
作者により電動車両に与えられる操作力の方向と大きさ
とを検知する操作力検知手段と、前記電動車両における
車輪の回転方向を検知する回転方向検知手段と、前記操
作力検知手段によって検知された操作力に基づいて、前
記車輪を駆動するモータを制御する制御部とを備え、前
記制御部は、前記操作力検知手段によって検知された操
作力に基づく駆動力を発生させる駆動モードと、前記操
作力検知手段によって検知された操作力の大きさの絶対
値が所定値以下のとき、前記モータに発電制動力を発生
させる制動モードと、前記回転方向検出手段によって検
知された車輪の回転方向が、前記操作力検知手段によっ
て検知された操作力に対応する回転方向と一致しないと
判断した場合、前記モータに発電制動力を発生させる下
り坂ブレーキモードとを選択的に切り換えるものであっ
てもよい(請求項10)。上記のように構成された電動
車両の制御装置(請求項10)において、制御部は、車
輪の回転方向と、操作力に対応する回転方向とが互いに
一致しないと判断した場合、下り坂ブレーキモードへの
切り換えを行い、モータに発電制動力を発生させて減速
を行う。従って、坂道を走行中に操作者が進行方向と逆
の操作力を加えれば、発電制動力が発生して操作者の操
作力負担が軽減される。このため、必要以上に大きな操
作力を加えることなく車両の速度が抑制される。また、
操作力検知手段によって検知された操作力の大きさの絶
対値が所定値以下のとき、制御部は制動モードを実行
し、モータに発電制動力を発生させて減速を行う。従っ
て、操作力が失われた場合に、電動車両は安全に減速さ
れる。
おいて、前記制御部は、前記下り坂ブレーキモードから
前記制動モードへ切り換えたとき、当該下り坂ブレーキ
モードにおいて発生させた発電制動力を初期値とする発
電制動力を、当該制動モードにおいて発生させるもので
あってもよい(請求項11)。この場合、下り坂ブレー
キモードにおける発電制動力が、制動モードにおける最
初の発電制動力として引き継がれる。
おいて、前記制御部は、前記制動モードから前記下り坂
ブレーキモードへ復帰するとき、前回の下り坂ブレーキ
モードにおいて発生させた発電制動力を初期値とする発
電制動力を、新たな下り坂ブレーキモードにおいて発生
させるものであってもよい(請求項12)。この場合、
前回の下り坂ブレーキモードにおける発電制動力に基づ
いて、新たな下り坂ブレーキモードにおける最初の発電
制動力が設定される。
本発明の第1の実施形態による電動車両の制御装置を搭
載した電動車椅子の側面図及び背面図である。図13及
び図14において、電動車椅子の車体1は、複数のパイ
プ部材からなるフレーム2と、モータ及び減速機構等を
内蔵した左右一対の駆動部ユニット3とによって構成さ
れている。一対の駆動輪4(図13は輪郭のみを略記)
は各駆動部ユニット3に取り付けられ、一対のキャスタ
5は車体1の前部に取り付けられている。アームレスト
6は、左右のフレーム2の上部に取り付けられている。
左右のフレーム2間には、座シートS1及び背シートS
2(図14)が張設されている。背シートS2の背面側
には、バッテリポケットP1及び制御部ポケットP2が
設けられている。
(グリップ)7が設けられ、その下部にブレーキレバー
8が取り付けられている。操作部7は内部に操作力検知
部としての例えばポテンショメータを有しており、電動
車椅子を押し引きする介護者の操作力を検知することが
できるようになっている。なお、ポテンショメータに代
えて、ストレインゲージを含むブリッジ回路を用いても
よい。また、介護者なしでも電動補助ができるタイプの
電動車椅子では、駆動輪4のハンドリム(図示せず)に
操作力検知部が設けられ、この操作力検知部により、搭
乗者がハンドリムに与える操作力が検知される。上記ブ
レーキレバー8は、他のブレーキレバー9とワイヤ10
を介して連係しており、どちらか一方からのブレーキ操
作により、機械的に駆動輪4を制動することができる。
1及び制御部ポケットP2にはそれぞれ、バッテリ11
及び制御部12が収納されている。バッテリ11と制御
部12とは、ケーブルC1により互いに接続されてい
る。また、制御部12と、左右の駆動部ユニット3及び
左右の操作部7とは、それぞれ、ケーブルC2,C3及
びケーブルC4,C5によって接続されている。
る。車体1の右側に設けられているものには符号にRを
付けて表記し、車体1の左側に設けられているものには
符号にLを付けて表記している。駆動部ユニット3R及
び3L内のモータはそれぞれ、31R及び31L(31
で総称する。)とする。また、操作部7R及び7L内の
操作力検知部は、それぞれ71R及び71Lとする。図
1において、制御部12のケースの表面には、スイッチ
13及び表示灯14が設けられている(図14も参
照)。なお、図1におけるケーブルC1〜C5はそれぞ
れ、図14において示したものに相当する。
電源回路122、駆動回路123R及び123Lが設け
られており、相互に接続されている。電源回路122に
は、バッテリ11から直流電圧が供給される。電源回路
122は、供給された直流電圧に基づいて、制御回路1
21並びに駆動回路123R及び123Lに所定の電源
電圧を供給する。制御回路121は、スイッチ13及び
表示灯14と接続されており、スイッチ13のオン操作
によって作動し、表示灯14を点灯させる。なお、制御
部ポケットP2(図14)の上部には透明な柔らかいカ
バーが設けられており、このカバー越しにスイッチ13
の操作や、表示灯14の点灯確認が可能である。
半導体スイッチング素子のブリッジ回路を含んでおり、
電源回路122から供給された直流電圧を、制御回路1
21から供給されたPWM信号に基づいてスイッチング
し、モータ31R及び31Lを駆動する。また、電気制
動時における駆動回路123R及び123Lは、モータ
31R及び31Lが回転している状態で電圧の供給を停
止するとともに、例えばPWM信号のHレベルの期間に
各巻線端子を短絡し、Lレベルの期間に開放する。これ
により、モータ31R及び31Lは、PWM信号のデュ
ーティ比に応じた発電制動を行う状態となる。
Dコンバータ等を含むものであり、操作力検知部71R
及び71Lから入力される操作力に相当する操作力信号
をディジタル値に変換した後、所定の処理を施す。操作
力検知部71R及び71Lは、介護者が付与した押し引
きの操作力をそれぞれ独立に検知して、操作力信号を発
生させる。操作力検知部71R及び71Lはそれぞれ、
操作部7R及び7Lが操作されていない中立位置を基点
としてそこから前方又は後方に操作部7R及び7Lが操
作されたとき、その操作力に従って出力値を変化させ
る。例えば、操作力が付与されていない状態の中立位置
では、操作力信号は所定の値(通常、0でない値)であ
る。前進方向への操作力が操作部7R及び7Lに付与さ
れたときは、その操作力に応じて操作力信号の電圧値が
上記所定の値から増加する。後退方向への操作力が操作
部7R及び7Lに付与されたときは、その操作力に応じ
て操作力信号の電圧値は上記所定の値から減少する。
び71Lと共に操作力検知手段を構成しており、上記の
ように変化する操作力信号から上記所定の値を減算して
得られる操作力検知信号に基づいて、モータ31R及び
31Lの駆動又は制動を行う。なお、操作部7R及び7
Lに付与された操作力は、モータ31R及び31Lの発
生する駆動力とは別に、それ自体が、それぞれ車体1を
介して左右の駆動輪4(図13,図14)に伝達され、
人力による駆動力となる。
相ブラシレスモータであり、ステータ側に3個のホール
素子Hが内蔵されている(図1)。ホール素子Hは、ロ
ータの回転に応じてパルスを出力する。このパルスは、
対応する駆動回路123R及び123Lを介して、制御
回路121に送られる。制御回路121は単位時間あた
りのパルス数をカウントすることにより、モータ31R
及び31Lの回転速度、すなわち、電動車椅子の速度を
検知する。また、制御回路121は、3個のホール素子
Hと共に回転方向検出手段を構成しており、ホール素子
Hから出力されるパルスの位相に基づいて、モータ31
R及び31Lの回転方向、すなわち、対応する左右の駆
動輪4の回転方向を検知する。なお、ホール素子Hの出
力によらず、モータ31R,31L又は駆動輪4に付帯
してタコジェネレータ等の速度センサを設けてもよい。
この場合は、タコジェネレータの出力電圧により速度
が、出力電圧の極性により回転方向が、それぞれ検出さ
れる。
に説明する。図2は、制御回路121のCPU(以下、
単にCPUという。)によって実行されるモータ駆動又
は制動のためのルーチンを示すフローチャートである。
このルーチンは図示しないメインルーチンから高速に繰
り返し実行される。まず、ステップS1においてCPU
は、付与された操作力に対応して操作力検知部71R及
び71Lより出力される操作力信号の値から、操作力が
付与されていないときの操作力信号の値を減算する処理
(入力値変換)を行う。これにより、操作力検知部71
Rに対する操作力に対応する操作力検知信号FinR
と、操作力検知部71Lに対する操作力に対応する操作
力検知信号FinLとが得られる。図10は、このとき
の「操作力」対「操作力検知信号」の関係を示すグラフ
である。操作力が付与されていないとき操作力検知信号
は0であり、前進方向(押し方向)の操作力が付与され
たときは一定勾配で増加する正の値となり、後退方向
(引き方向)の操作力が付与されたときは、上記一定勾
配で負の方向に増加する値となる。従って、前進又は後
退の識別は操作力検知信号の正負をもって、また、操作
力の大きさは操作力検知信号の絶対値によって検知する
ことができる。なお、図10において、操作力の「+F
s」及び「−Fs」は、所定の設定値である。
作力変動量を算出する。操作力変動量を算出するには、
まず、ステップの実行回数をtとして、ステップS1で
得られる操作力検知信号の現在値FinR(t)と前回
値FinR(t−1)との差dFinR(t)、及び、
現在値FinL(t)と前回値FinL(t−1)との
差dFinL(t)求める。すなわち、 dFinR(t)=FinR(t)−FinR(t−1) ...(1) dFinL(t)=FinL(t)−FinL(t−1) ...(2) とする。これを基に、操作力変動量dFinRT及びd
FinLTを以下の演算により求める。 dFinRT={dFinR(t)+dFinRT(t−1)}/2 ...(3) dFinLT={dFinL(t)+dFinLT(t−1)}/2 ...(4)
ータへの要求動作(以下mstという。)を設定する。
図3は、このステップS3の内容を示すサブルーチンで
ある。このサブルーチンは、操作力検知部71R,71
L及びこれに対応する左右の駆動輪4に関して、左右そ
れぞれに実行される。まず、ステップS3−1におい
て、CPUは操作力検知信号FinR及びFinLに基
づいて操作力方向の判断を行う。また、ホール素子Hの
出力に基づいて駆動輪4の回転方向の判断を行う。次
に、ステップS3−2において、CPUは、操作力方向
と駆動輪4の回転方向とが同じであるか否かの判断を行
う。この判断結果がイエスである場合、CPUはmst
を「アシスト」に設定し(ステップS3−3)、ノーの
場合にはmstを「ブレーキ」に設定する(ステップS
3−4)。こうして、左右両輪に関して、それぞれms
tが設定される。
は、操作力検知信号FinR又はFinLの各絶対値
が、前述の所定値Fsより大きいか否かを判断する。こ
の判断結果がイエスすなわち所定値を超える操作力Fi
nR又はFinLが付与されている場合、CPUはステ
ップS6の駆動モードにジャンプする。一方、ノーの場
合、CPUはステップS5において、操作力変動量dF
inRT又はdFinLTの各絶対値が所定値Fsd
(<<Fs)より大きいか否かを判断する。当該ステッ
プS5は、操作者(介護者)が手を離している状態を検
出するために設けられている。この判断結果がイエスの
場合、操作者は操作をしていると認定し、CPUはステ
ップS6において駆動モードを実行する。また、ノーの
場合は、操作者は手を離していると認定し、CPUは制
動モード(ステップS10)を実行する。制動モードの
実行により、発電制動力は0から最大値まで増大する。
従って、操作者が操作部7R及び7Lから手を離すと、
最大の発電制動力が発生して、車両は急速に減速され
る。
内容を示すサブルーチンである。このサブルーチンは、
左右の駆動輪4に関してそれぞれに実行される。図にお
いて、CPUはまず、制御回路121から左右の駆動回
路123R及び123Lに供給される駆動力信号Fou
tR及びFoutL(モータ31R及び31Lが発生す
る駆動力に相当する。)について、FoutR=0又は
FoutL=0が成り立つか否かを判断する(ステップ
S6−1)。この論理が成り立たないのは、既に左右の
駆動力信号(0以外の)を出力中である場合であり、そ
の場合は既に駆動力の方向が決まっているため、CPU
はステップS6−3にジャンプする。一方、駆動力信号
FoutR及びFoutLのいずれか1つでも0であれ
ば、CPUはステップS6−2に進む。ステップS6−
2においてCPUは、駆動力信号が0である方の操作力
検知信号FinR又はFinLの符号(正負)を参照し
て、対応するモータ31R又は31Lを正転させるの
か、逆転させるのかを決定する。なお、駆動モードに入
った初期の時点では、双方のモータ31R及び31Lに
ついて、正転・逆転の決定が行われる。
て、駆動力変化量dFaの算出を行う。駆動力変化量d
Faとは、モータ31が発生する駆動力の基になる駆動
力信号Faの変化量である。駆動力信号Faは、図2の
フローチャートの実行回数をtとして、 Fa(t)=Fa(t−1)+dFa ...(5) と表される。すなわち、駆動力信号Faは、駆動力変化
量dFaの累積値として表される。従って、駆動力信号
Faは駆動力変化量dFaが正のとき増加し、負のとき
減少する。また、モータ31の駆動方向は、駆動力信号
Faが正のとき正転方向であり、負のとき逆転方向であ
る。なお、実際には後のステップS6−4において後述
の補整が行われるため、上記駆動力信号Faは、最終的
に出力されるものではないが、基本的な駆動力の指令値
として取り扱うことができる。
力変化量の比例成分dFapに所定の係数kを乗じて求
められる。すなわち、 dFa=k・dFap ...(6) である。駆動力変化量の比例成分dFapは、例えば図
11に示す関数に従って算出される。この関数は、以下
のように表される。 Fin>Fsのとき、 dFap=KDFAP_H・(Fin−Fs) ...(7) Fs−Fh≦Fin≦Fsのとき、 dFap=0 ...(8) Fin<Fs−Fhのとき、 dFap=KDFAP_L・(Fin−(Fs−Fh)) ...(9) 但し、Fs及びFhは所定の設定値、KDFAP_H及
びKDFAP_Lは所定の定数である。
(ステップS6−4)。左右協調補整とは、直進性を高
めるための既知の補整方法である。図5は、左右協調補
整の内容と、続くステップS6−5(図4,図5)にお
ける駆動力信号の算出との対応関係とを示した図であ
る。図において、ar,bl,br及びalは所定の補
整係数(0から1までの正の数)であり、予め制御回路
121(図1)に設定されている。これらの補整係数
と、車両の右側における駆動力変化量dFa_r及び左
側における駆動力変化量dFa_lとに基づいて、右側
の補整変化量dFa_rw及び左側の補整変化量dFa
_lwが算出される。すなわち、変化量dFa_rに補
整係数arを乗じたものと、変化量dFa_lに補整係
数brを乗じたものとの和が補整変化量dFa_rwで
ある。また、変化量dFa_lに補整係数alを乗じた
ものと、変化量dFa_rに補整係数blを乗じたもの
との和が補整変化量dFa_lwである。
での前回の駆動力信号Fa_r(t−1)と補整変化量
dFa_rwとの和が次に出力される駆動力信号Fa_
r(t)となる。また、左側での前回の駆動力信号Fa
_l(t−1)と補整変化量dFa_lwとの和が次に
出力される駆動力信号Fa_l(t)となる。最後にC
PUは、駆動力信号Fa_r(t)及びFa_l(t)
をPWM信号に変換し、駆動力信号FoutR及びFo
utLとして、それぞれ駆動回路123R及び123L
(図1)に供給する(図4のステップS6−5)。これ
らの駆動力信号FoutR及びFoutLに基づいて、
モータ31R及び31Lが駆動される。
は、左右のモータによる発電制動力brkR及びbrk
Lについて、brkR>0、又は、brkL>0である
か否かを判断する。判断結果がイエスすなわち既に発電
制動力brkが発生している場合、CPUはステップS
9に進み、判断結果がノーの場合はステップS8に進
む。なお、初めは発電制動力brkが発生していないの
で、CPUはステップS8に進む。ステップS8におい
てCPUは、左右のmstが共に「ブレーキ」となって
いるか否かを判断し、判断結果がイエスであればステッ
プS9を実行する。一方、判断結果がノーとなるのは、
左右のmstが共に「アシスト」の場合、及び、左右の
mstのうち一方が「アシスト」であり、他方が「ブレ
ーキ」である場合である。前者の場合は当然に、ステッ
プS9の下り坂ブレーキモードを実行する必要はなく、
CPUはステップS11を実行する。また、後者の場合
は、車両がその場で旋回しようとしている。このような
場合に「ブレーキ」側で発電制動力を発生させると、急
な旋回を促すことになり却って危険である。そこで、こ
のような場合には、ステップS9の下り坂ブレーキモー
ドを実行せず、CPUはステップS11を実行する。
モードについて、図6のサブルーチンを参照して詳細に
説明する。なお、図6におけるステップS9−6がさら
に図7に示すサブルーチンを構成しており、ステップS
9−9がさらに図8に示すサブルーチンを構成してい
る。図6のステップS9−1においてCPUは、操作力
検知信号FinR及びFinLについて、|FinR|
≦Fs、及び、|FinL|≦Fsが成り立つか否かを
判断する。判断結果がイエスである場合、CPUはステ
ップS9−2に進み、左右の駆動輪4(又はモータ3
1)の回転数(回転速度)が0であるか否かを判断す
る。ステップS9−1及びS9−2において判断結果が
ノーである場合、CPUはステップS9−5に進み、カ
ウンタbrk・offを、brk・off=0とした
後、ステップS9−6に進む。
がイエス、すなわち車両が停止状態であるときは、ステ
ップS9−3においてbrk・offの値を1増加させ
る。次にCPUは、brk・offの値が30以上かど
うかを判断し(ステップS9−4)、イエスであればb
rkR=0,brkL=0として(ステップS9−1
1)当該ルーチンを終える。また、ノーであれば、CP
UはステップS9−6に進む。従って、カウンタbrk
・offが30カウントになるまで当該ルーチンが実行
されても車両が停止の状態であれば、発電制動力brk
が0になる。これにより、停止後の再スタート時に発電
制動力brkが残っていて発進しにくい、という状態を
回避することができる。
電制動力の設定(詳細後述)を行った後、CPUはステ
ップS9−7において、左右のmstのいずれかが「ア
シスト」であるか否かを判断する。判断結果がノーであ
ればCPUはステップS9−9においてbrkR及びb
rkLの協調補整(詳細後述)を実行する。一方、判断
結果がイエスであれば、CPUはステップS9−8に進
み、mstが「アシスト」であった側の操作力検知信号
Finについて、|Fin|>Fintであるか否かを
判断する。ここで、Fintは所定値である。判断結果
がノーであれば、CPUはステップS9−9を実行す
る。ステップS9−9の実行後に、CPUは、ステップ
S9−10においてブレーキ力信号(PWM信号)の算
出を行い、当該ルーチンを終了する。一方、ステップS
9−8における判断結果がイエス、すなわち、左右のm
stのうち一方が「アシスト」であり、かつ、その操作
力が所定値Fintより大きい場合には、車両が発電制
動力を発生させた状態で旋回しようとしている。この場
合、mstが「アシスト」である方の発電制動力が減少
していくため、brkR及びbrkLの協調補整を行う
ことは好ましくない。そこで、ステップS9−8におけ
る判断結果がイエスの場合、CPUはステップS9−9
を実行せず、ステップS9−10を実行して当該ルーチ
ンを終了する。
て図7及び図8を参照して説明する。図7は、発電制動
力の設定(図6のステップS9−6)のサブルーチンの
内容を示すフローチャートである。このフローチャート
も、左右両輪に関してそれぞれに実行される。まず、C
PUはステップS9−6−1において、mstが「ブレ
ーキ」であるか否かを判断する。「ブレーキ」であれば
CPUはさらにステップS9−6−2においてbrk>
0であるか否かを判断する。brk>0であればCPU
は、ステップS9−6−3において操作力検知信号Fi
n(FinR,FinL)に対応する領域を図12の
(a)に示すグラフに基づいて判別し、発電制動力の変
化量を決定する。
知信号Finの絶対値であり、縦軸は発電制動力brk
の変化量dbrkである。例えば、0≦|Fin|<1
のとき変化量は0、1≦|Fin|<2のとき変化量は
2、2≦|Fin|<3のとき変化量は5というように
して変化量が求められる。なお、4≦|Fin|のとき
変化量は30となる。このような、操作力検知信号に対
する変化量の変化特性は、マクロ的に見れば2次関数的
なものであり、操作力検知信号Finの絶対値の増加に
伴って変化量が加速的に増加する特性を構成している。
このような特性により、発電制動力brkの迅速な応答
性が確保される。なお、操作力検知信号が0≦|Fin
|<1のように小さいとき変化量を与えないこととした
のは、操作者の意図が必ずしも明確に反映されない微小
な操作力に対して発電制動力が過敏に応答することを防
止するためである。
(図7)において発電制動力brkの算出を行う。ここ
では、変化量dbrkは図12の(a)に示した正の値
であり、brkは累積的に増加する。一方、ステップS
9−6−1においてmstが「ブレーキ」でなければ
(すなわち「アシスト」であれば)、CPUはステップ
S9−6−5において操作力検知信号Finに対応する
領域を図12の(b)のグラフに基づいて判別し、ステ
ップS9−6−6において発電制動力brkの算出を行
う。(b)のグラフは、発電制動力brkの変化量db
rkの符号が(a)のグラフとは逆であり、操作力を付
与するほど、変化量dbrkの絶対値が負の方向に増大
して、発電制動力brkが減少する。従って、左右のm
stが「アシスト」であっても発電制動力brkが発生
している(残っている)状態(brk>0)であれば、
まず、発電制動力brkを徐々に小さくしていく。これ
により、発電制動力brkが急に解除されることがなく
なり、安全であるとともに車両の挙動の安定を損なわな
い。また、ステップS9−6−2において判断結果がノ
ーであれば、CPUはステップS9−6−7においてb
rkを初期値に設定する。これにより、brk≦0にな
ると、発電制動力brkは初期値に戻される。従って、
最初に作用する発電制動力は一定である。
Uは、brk<0であるか否かを判断し、ノーであれば
ステップS9−6−10にジャンプし、イエスであれば
ステップS9−6−9でbrk=0としてからステップ
S9−6−10に進む。ステップS9−6−10におい
てCPUは、brk>brk・maxであるか否かを判
断する。ここで、brk・maxとは、brkとして設
定できる最大値である。brk>brk・maxでなけ
ればCPUはそのまま当該ルーチンの処理を終えるが、
brk>brk・maxであればbrk=brk・ma
xすなわちbrkの値を最大値に制限して処理を終え
る。
テップS9−9)のサブルーチンの内容を示すフローチ
ャートである。まず、ステップS9−9−1において、
CPUはbrkR>brkLであるか否かを判断する。
ここで、ノーの場合、CPUはステップS9−9−2に
おいて補整定数をbrkRに加算した後、ステップS9
−9−3において再びbrkR>brkLであるか否か
の判断を行う。ここでノーであればそのまま処理を終
え、イエスであれば、ステップS9−9−4においてb
rkRを強制的にbrkR=brkLとした後、処理を
終える。一方、ステップS9−9−1においてイエスで
あれば、CPUはステップS9−9−5において補整定
数をbrkLに加算した後、ステップS9−9−6にお
いてbrkL>brkRであるか否かの判断を行う。こ
こでノーであればそのまま処理を終え、イエスであれ
ば、ステップS9−9−7においてbrkLを強制的に
brkL=brkRとした後、処理を終える。このよう
なサブルーチンの実行により、左右両輪に関して発生す
る発電制動力brkのうち、小さい方の発電制動力br
kは、ルーチンの実行回数に応じて逐次増大し、最終的
に他方と一致する。こうして、左右両輪に対する制動力
は、互いに協調するように補整され、車両の挙動の安定
に寄与する。
処理(図2のステップS9)を終えると、CPUは図2
のステップS11において、モータ動作信号の決定を行
う。図9は、このステップS11のサブルーチンを示す
フローチャートである。このサブルーチンも左右両輪に
関してそれぞれ実行される。ステップS11−1におい
てCPUは、brk=0であるか否かを判断する。CP
Uは、判断結果がイエスであれば、モータ動作信号を
「アシスト」に設定して(ステップS11−2)処理を
終え、ノーであれば「ブレーキ」に設定して(S11−
3)処理を終える。
おいて、上記のモータ動作信号に応じて、PWM信号を
駆動回路123R及び123Lに出力する。モータ動作
信号が「アシスト」であれば、図4のステップS6−5
において算出された駆動力信号のPWM信号が出力され
る。駆動回路123R及び123LはPWM信号に応じ
てモータ31R及び31Lを駆動する。また、モータ動
作信号が「ブレーキ」であれば、図6のステップS9−
10において算出されたブレーキ力信号のPWM信号が
出力される。駆動回路123R及び123LはPWM信
号に応じてモータ31R及び31Lを制動する。制動に
より、操作者の操作力負担が軽減されるので、操作者は
必要以上に大きな操作力を加えることなく、車両の速度
を抑制することができる。従って、車両の挙動が安定
し、坂道における操作性が向上する。
ぞれ行われるため、一方のモータが駆動され、他方のモ
ータが制動される場合もある(例えば下り坂での旋
回)。また、上記の実施形態において「下り坂ブレーキ
モード」は下り坂を前進しながら降りる状態を想定して
説明したが、上り坂において車体を後退させながら降り
る場合にも、同様の動作が行われる。この場合は、重力
によって後退する車両に対して前進方向への操作力が付
与されることにより、回転方向と操作力方向との不一致
が生じ、mstが「ブレーキ」の状態となる。
御装置について図15〜図20を参照して説明する。な
お、図15〜図20に示す内容以外は、第1の実施形態
と同様である。図15は、第1の実施形態における図2
に相当するフローチャートである。図2と同一の処理を
行うステップには同一のステップ符号を付している。図
16は、駆動輪4の回転方向の判別を行うフローチャー
トであり、当該フローチャートは、ホール素子H(図
1)からパルスが出力される毎に実行される。なお、こ
のフローチャートの実行時間はパルスの発生周期より十
分に短い。パルスは、例えば駆動輪4のサイズが22イ
ンチの場合、約1.8cmの前進又は後退で1パルス出
力される。
1で現時点での駆動輪4の回転方向の検知を行い、検知
した回転方向の現在情報をmcwとする。続いてCPU
は、当該mcwを、回転方向の前回情報であるmcw_
bkと比較する(ステップS02)。ここで、両者が相
異なる場合は回転量mcw_cntを0にセットして
(ステップS03)、回転方向の現在情報mcwを、前
回情報mcw_bkとして記憶する(ステップS0
7)。
mcw_bkとが互いに一致した場合、CPUは回転量
mcw_cntを1増加させ(ステップS04)、増加
させたmcw_cntが所定値MCW_FIXより大き
いか否かを判断する(ステップS05)。この所定値M
CW_FIXは例えば5であり、これは、車体の移動距
離でいえば、22インチの駆動輪4の場合、9cm
(1.8cm×5)に相当する。mcw_cntがMC
W_FIX以下である場合、CPUはステップS07に
進み、回転方向の現在情報mcwを、前回情報mcw_
bkとして記憶する。一方、ステップS05においてm
cw_cntがMCW_FIXより大きい場合、CPU
はステップS06に進み、回転方向の現在情報mcw
を、確定した回転方向の情報brs_mcwとする。ま
た、回転量mcw_cntを所定値MCW_FIXとす
る。
によりCPUは、回転方向が変化しない場合には回転量
mcw_cntを一定限度まで積算しつつ、確定した回
転方向の情報brs_mcwを保有している。一方、回
転方向が変化した場合には、回転量mcw_cntをリ
セットしてカウントを開始し、カウントした回転量mc
w_cntが所定値MCW_FIXを超えたとき初め
て、そのときの回転方向を、確定した回転方向の情報b
rs_mcwとして扱う。従って、回転方向が変化した
場合でも、変化後の回転量が所定値を超えなければ、そ
の回転方向は確定した回転方向として認知されない。
て説明する。まずCPUは、第1の実施形態の場合と同
様に、ステップS1で入力値変換を、ステップS2で操
作力変動量の算出をそれぞれ行う。次にCPUは、モー
タへの要求動作の設定を行う(ステップS3)。要求動
作は、後述するmst及びbrs_mstによって表さ
れる。図17は、上記ステップS3の内容を示すサブル
ーチンである。図において、CPUは、操作力検知信号
FinR及びFinLに基づいて操作力方向の判断を行
う(ステップS3−A)。次に、CPUは、下り坂ブレ
ーキモードへの移行決定(ステップS3−B)及び、ブ
レーキ力の増減決定(ステップS3−C)を行う。
図18のサブルーチンに示す内容である。すなわち、C
PUは、操作力方向と、確定した回転方向の情報brs
_mcwとが互いに一致するか否かを判断し(ステップ
S3−B1)、一致する場合はbrs_mstを「アシ
スト」に設定し(ステップS3−B2)、一致しない場
合はbrs_mstを「ブレーキ」に設定する(ステッ
プS3−B3)。また、ブレーキ力の増減決定とは、図
19のサブルーチンに示す内容である。すなわち、CP
Uは、操作力方向と、回転方向の現在情報mcwとが互
いに一致するか否かを判断し(ステップS3−C1)、
一致する場合はmstを「アシスト」に設定し(ステッ
プS3−C2)、一致しない場合はmstを「ブレー
キ」に設定する(ステップS3−C3)。このようにし
て、左右両輪の各々に対して、brs_mst及びms
tが設定される。これらは、後述の処理において使用さ
れる情報となる。
おいてbrk_cntが0より大きいか否かを判断す
る。brk_cntとは、制動モードでの発電制動力で
あり、詳細は後述する。この判断結果がノーであれば、
以下、第1の実施形態の場合と同様にステップS4〜S
7,S9,S11,S12の処理が行われる。第1の実
施形態と異なるのは、ステップS7で判断結果がノーで
あった場合に進むステップSBにおける判断内容であ
る。すなわち、CPUはステップSBにおいて左右のb
rs_mst(mstではなく)が共に「ブレーキ」で
あるか否かを判断し、イエスならばステップS9へ進
み、ノーならばステップS11に進む。ここで、左右の
brs_mstが共に「ブレーキ」であるということ
は、左右両輪のそれぞれについて、操作力方向と、確定
した回転方向の情報brs_mcwとが互いに一致しな
い状態であることを意味する。
tに基づいてステップSBの判断が行われることには以
下のような意義がある。例えば、介護者が電動車椅子を
前進方向に操作しながら上り坂を進むとき、電動車椅子
はmst=アシストの状態であり、介護者の押す力に電
動補助を加えた状態で登坂している。ここで、登坂途中
に介護者が前進方向への操作力をある程度維持したまま
電動車椅子を一時停止させた場合、重力により駆動輪4
がわずかに逆転する。この逆転により、操作力方向と駆
動輪4の回転方向とは互いに逆になり、mstは「ブレ
ーキ」に設定される。従って、もし、第1の実施形態と
同様にステップSBの判断にmstを用いていたなら
ば、下り坂ブレーキモードS9が実行され、発電制動力
が発生する。この状態で介護者が再度登坂を開始しよう
とすると、残っている発電制動力brkにより、モータ
動作信号がすぐには「アシスト」に変わらないため(図
9参照)、介護者には重い負担がかかる。これに対し
て、brs_mstに基づいてステップSBの判断を行
うと、上記のようなわずかな逆転ではbrs_mstが
変化しないので、下り坂ブレーキモードへの移行が行わ
れない。従って、モータ動作信号は「アシスト」に維持
されており、介護者が再度登坂を開始しようとすると即
座に、電動補助が開始される。このため、介護者には負
担がかからない。
制動力の設定(図7参照)に関しては、第1の実施形態
と同様であり、ステップS9−6−1では、mstを判
断に用いる。ここで仮に、mstではなく、brs_m
stを判断に用いたとすると、以下のような弊害を生じ
る。例えば、車体を坂の上方向に向けたまま、介護者が
後ずさりして降りることにより、いわば、バックで坂を
降りている状態であるとする。この状態においては、介
護者の操作力方向と、駆動輪4の回転方向とが互いに逆
になるため、下り坂ブレーキモードが実行される。ここ
で、介護者が登坂に転じようとすると、操作力方向と駆
動輪4の回転方向とが互いに一致するが、brs_ms
tは駆動輪4が所定距離移動しなければブレーキからア
シストに変化しない。従って、所定距離移動するまで
は、図7におけるステップS9−6−6が実行されず、
発電制動力brkが減少しない。これでは、車体が重
く、介護者の負担が大きい。これに対して、mstは、
登坂に転じると即座にブレーキからアシストに変化す
る。従って、ステップS9−6−1にmstを用いるこ
とにより、登坂に転じると直ちに発電制動力brkが減
少し始め、介護者の負担を軽減することができる。
力方向と駆動輪4の回転方向とが互いに一致するか否か
の判断に、迅速に応答して変化するmstと、所定の回
転量を条件として変化するbrs_mstとの2種類の
要素を用意し、これらを使い分けることにより、状況に
応じた最適な制御を可能としている。
ドについて説明する。図20は、制動モードの内容を示
すフローチャートである。例えば、下り坂を前向きで降
りているであって、下り坂ブレーキモードを実行してか
ら介護者が手を離したことにより制動モードに入ったと
する。まずCPUは、ステップSC−1において、前述
のbrk_cntが0であるか否かを判断する。通常、
最初に制動モードに入ったときは、brk_cnt=0
であるので、CPUはステップSC−2に進み、左右の
発電制動力brkL及びbrkRを互いに比較し、大き
い方の値をbrkとする(ステップSC−3及びSC−
4)。次にCPUは、このbrkを、初期値brk_b
asisとして保存するとともに、制動モードでの発電
制動力brk_cntとする(ステップSC−5)。
発電制動力の変化量d_brk_cntの算出を行い
(ステップSC−6)、これを発電制動力brk_cn
tの初期値に加算(変化量が負の場合は減算)して新た
な発電制動力brk_cntとし(ステップSC−
7)、これに基づいてブレーキ力信号(PWM信号)の
算出を行う(ステップSC−8)。次に、ステップSC
−9においてCPUは発電制動力brk_cntが初期
値brk_basisより小さくなったか否かを判断す
る。判断結果がノーの場合はそのままルーチンを終了
し、イエスの場合は発電制動力brk_cnt及び初期
値brk_basisを共に0とする(ステップSC−
10)。
記制動モードの1回目の実行が終わった場合において、
次に図15のステップSAが実行されると、判断結果は
イエスとなり、制動モード(ステップSC)が繰り返し
実行される。また、ステップSC−10を実行すること
なく2回目以降の制動モードの実行に入った場合は、ス
テップSC−1において発電制動力brk_cntが0
でないため、ステップSC−6にジャンプして以下同様
な処理が行われる。一方、ステップSC−10を実行し
た後、次に図15のステップSAが実行されると、br
k_cnt=0であるから判断結果はノーとなり、操作
力検知信号及び操作力変動量についての判断が行われる
(図15のステップS4,S5)。従って、介護者が再
び操作力を付与していれば、下り坂ブレーキモードが実
行可能となる。操作力がまだ付与されていない場合(手
を離したままの場合)は、図15のステップS5からス
テップSCに進み、再び制動モードが実行される。この
場合、図20のステップSC−1において、brk_c
nt=0であるため、ステップSC−1からSC−2へ
進み、以下同様な処理が繰り返される。
ステップSC−7において、発電制動力brk_cnt
の初期値とは、ステップSC−5において設定された下
り坂ブレーキモードの発電制動力brkである。従っ
て、下り坂ブレーキモードにおける発電制動力が、制動
モードにおける最初の発電制動力として引き継がれる。
このため、制動モードに移行直後に、ブレーキ抜け(ブ
レーキ力が一時的に失われること)が生じることはな
い。また、制動モードでは、下り坂ブレーキモードにお
ける発電制動力brkをbrk_basis及びbrk
_cntに置き換え(ステップSC−5)、brk_c
ntに基づいて制動モードでのブレーキ力信号の算出を
行っている。従って、下り坂ブレーキモードにおける発
電制動力brkの値は、制動モードで変更されることな
く温存される。そして、制動モードから再び下り坂ブレ
ーキモードに戻ると、温存された発電制動力brkに基
づいて新たな発電制動力の設定が行われ(図7)、その
発電制動力に基づいて下り坂ブレーキモードが実行され
る。このため、制動モードから下り坂ブレーキモードに
復帰直後に、ブレーキ抜けが生じることはない。
効果を奏する。請求項1の電動車両の制御装置によれ
ば、制御部が、車輪の回転方向と、操作力に対応する回
転方向とが互いに一致しないと判断した場合、モータに
発電制動力を発生させて減速を行うので、坂道を走行中
に操作者が進行方向と逆の操作力を加えれば、発電制動
力が発生して操作者の操作力負担が軽減される。このた
め、必要以上に大きな操作力を加えることなく車両の速
度が抑制される。この結果、車両の挙動が安定し、坂道
における操作性が向上する。
車輪の回転方向と逆の回転方向に対応する方向の操作力
の強弱に応じて、適切な発電制動力を発生させることが
できるので、坂道における操作性がさらに向上する。
発電制動力が徐々に小さくなり、急に発電制動力が解除
されることはない。従って、安全であるとともに車両の
挙動の安定を損なわない。
操作力の増大に応じて発電制動力が急速に変化するた
め、発電制動力の迅速な応答性を確保することができ
る。従って、安全であるとともに応答性に優れている。
微小な操作力に対して過敏に発電制動力が発生すること
を防止できるので、車両の挙動がさらに安定する。ま
た、操作力の増大に応じて発電制動力が加速的に変化す
るため、発電制動力の迅速な応答性を確保することがで
きる。従って、安全であるとともに応答性に優れてい
る。
最初に作用する発電制動力を一定にすることができるの
で、制動操作の操作性が安定したものとなる。
左右両輪の発電制動力を協調させて、車両の挙動をさら
に安定させることができる。
発電制動力が0になることにより、停止後の再スタート
時に発電制動力が残っていないので発進しやすい。従っ
て、操作性に優れている。
制御部は、車輪の回転方向と、操作力に対応する回転方
向とが互いに一致しないと判断した場合、モータに発電
制動力を発生させて減速を行うので、坂道を走行中に操
作者が進行方向と逆の操作力を加えれば、発電制動力が
発生して操作者の操作力負担が軽減される。従って、必
要以上に大きな操作力を加えることなく車両の速度が抑
制される。この結果、車両の挙動が安定し、坂道におけ
る操作性が向上する。また、制御部は、車輪が同一の回
転方向に所定量回転しなければ発電制動力を発生させな
いので、登坂時の一時停止で車輪が一時的に逆転して
も、所定量回転しない限り発電制動力の発生が抑制され
る。従って、かかる一時停止からの再登坂開始時に、直
ちにモータによる電動補助を行うことができ、これによ
って操作性をさらに向上させることができる。
ば、制御部は、車輪の回転方向と、操作力に対応する回
転方向とが互いに一致しないと判断した場合、モータに
発電制動力を発生させて減速を行うので、坂道を走行中
に操作者が進行方向と逆の操作力を加えれば、発電制動
力が発生して操作者の操作力負担が軽減される。このた
め、必要以上に大きな操作力を加えることなく車両の速
度が抑制される。この結果、車両の挙動が安定し、坂道
における操作性が向上する。また、操作力の大きさの絶
対値が所定値以下のとき、制御部は制動モードを実行
し、モータに発電制動力を発生させて減速を行うので、
操作力が失われた場合に、電動車両は安全に減速され
る。
ば、下り坂ブレーキモードにおける発電制動力が、制動
モードにおける最初の発電制動力として引き継がれるの
で、モード切り換えの際の、ブレーキ抜けを防止するこ
とができる。
ば、前回の下り坂ブレーキモードにおける発電制動力に
基づいて、新たな下り坂ブレーキモードにおける最初の
発電制動力が設定されるので、制動モードから下り坂ブ
レーキモードへの復帰の際の、ブレーキ抜けを防止する
ことができる。
装置の電気回路図である。
ローチャートである。
動作内容を示すフローチャートである。
動作内容を示すフローチャートである。
4及びS6−5の動作内容を示すフローチャートであ
る。
動作内容を示すフローチャートである。
6の動作内容を示すフローチャートである。
9の動作内容を示すフローチャートである。
の動作内容を示すフローチャートである。
信号の関係を示すグラフである。
nと駆動力変化量dFapとの関係を示すグラフであ
る。
キ力の変化量dbrkとの関係を示すグラフであり、
(a)はモータへの要求動作が「ブレーキ」の場合を、
(b)はモータへの要求動作が「アシスト」の場合を、
それぞれ示している。
である。
である。
の動作を示すフローチャートである。
の回転方向の判別を行うフローチャートである。
3の動作内容を示すフローチャートである。
3−Bの動作内容を示すフローチャートである。
3−Cの動作内容を示すフローチャートである。
Cの動作内容を示すフローチャートである。
Claims (12)
- 【請求項1】操作者により電動車両に与えられる操作力
の方向と大きさとを検知する操作力検知手段と、 前記電動車両における車輪の回転方向を検知する回転方
向検知手段と、 前記操作力検知手段によって検知された操作力に基づい
た駆動力を、前記車輪を駆動するモータに発生させると
ともに、前記回転方向検出手段によって検知された車輪
の回転方向が、前記操作力検知手段によって検知された
操作力に対応する回転方向と一致しないと判断した場
合、当該車輪を駆動するモータによって発電制動力を発
生させる制御部とを備えたことを特徴とする電動車両の
制御装置。 - 【請求項2】前記制御部は、前記車輪の回転方向と逆の
回転方向に対応する方向の操作力の増大に応じて発電制
動力を増大させる請求項1記載の電動車両の制御装置。 - 【請求項3】前記制御部は、前記発電制動力が発生して
いる状態において、前記車輪の回転方向に対応する方向
の操作力の増大に応じて前記発電制動力を減少させる請
求項1又は2記載の電動車両の制御装置。 - 【請求項4】前記制御部は、操作力の増大に応じて絶対
値が増大する変化量を累積した発電制動力を発生させる
請求項2又は3記載の電動車両の制御装置。 - 【請求項5】操作力が所定値に達しないとき前記発電制
動力の変化量は0であり、操作力が所定値を超えると、
当該変化量の絶対値は操作力の増大に対して加速的に増
大する請求項4記載の電動車両の制御装置。 - 【請求項6】前記発電制動力の初期値は固定値である請
求項4記載の電動車両の制御装置。 - 【請求項7】前記制御部は、左右の車輪について互いに
別々に前記発電制動力を発生させ、小さい方の発電制動
力を逐次増大させることにより大きい方の発電制動力に
合わせる補整を行う請求項1記載の電動車両の制御装
置。 - 【請求項8】前記制御部は、前記車輪が停止した状態で
あって、かつ、操作力が所定値に達しない状態が所定時
間続いたとき、前記発電制動力を0とする請求項1記載
の電動車両の制御装置。 - 【請求項9】操作者により電動車両に与えられる操作力
の方向と大きさとを検知する操作力検知手段と、 前記電動車両における車輪の回転方向及び回転量を検知
する回転方向検知手段と、 前記操作力検知手段によって検知された操作力に基づい
た駆動力を、前記車輪を駆動するモータに発生させると
ともに、前記回転方向検出手段の検知に基づいて、前記
車輪が同一の回転方向に所定量回転し、かつ、その回転
方向が、前記操作力検知手段によって検知された操作力
に対応する回転方向と一致しないと判断した場合、当該
車輪を駆動するモータによって発電制動力を発生させる
制御部とを備えたことを特徴とする電動車両の制御装
置。 - 【請求項10】操作者により電動車両に与えられる操作
力の方向と大きさとを検知する操作力検知手段と、 前記電動車両における車輪の回転方向を検知する回転方
向検知手段と、 前記操作力検知手段によって検知された操作力に基づい
て、前記車輪を駆動するモータを制御する制御部とを備
え、 前記制御部は、 前記操作力検知手段によって検知された操作力に基づく
駆動力を発生させる駆動モードと、 前記操作力検知手段によって検知された操作力の大きさ
の絶対値が所定値以下のとき、前記モータに発電制動力
を発生させる制動モードと、 前記回転方向検出手段によって検知された車輪の回転方
向が、前記操作力検知手段によって検知された操作力に
対応する回転方向と一致しないと判断した場合、前記モ
ータに発電制動力を発生させる下り坂ブレーキモードと
を選択的に切り換えるものであることを特徴とする電動
車両の制御装置。 - 【請求項11】前記制御部は、前記下り坂ブレーキモー
ドから前記制動モードへ切り換えたとき、当該下り坂ブ
レーキモードにおいて発生させた発電制動力を初期値と
する発電制動力を、当該制動モードにおいて発生させる
請求項10記載の電動車両の制御装置。 - 【請求項12】前記制御部は、前記制動モードから前記
下り坂ブレーキモードへ復帰するとき、前回の下り坂ブ
レーキモードにおいて発生させた発電制動力を初期値と
する発電制動力を、新たな下り坂ブレーキモードにおい
て発生させる請求項10記載の電動車両の制御装置。
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