JP2003184996A - チェーンおよびスプロケットシステム - Google Patents

チェーンおよびスプロケットシステム

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    • F16H55/00Elements with teeth or friction surfaces for conveying motion; Worms, pulleys or sheaves for gearing mechanisms
    • F16H55/02Toothed members; Worms
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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  • Mechanical Engineering (AREA)
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  • Gears, Cams (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 最大チェーン緊張力を増加させることなく、
ランダムスプロケットのノイズ特性を発揮できるチェー
ンおよびスプロケットシステムを実現する。 【解決手段】 ピン84によって相互に連結されたリン
ク82を有するチェーン80と、周方向に隔てられた複
数の歯32および隣り合う各歯32の間に配置された歯
底部34を有するスプロケット30とを設ける。各歯底
部34は、スプロケット中心から半径方向においてスプ
ロケット中心に最も接近した歯底部34上の点までの距
離で定義される歯底半径R1 、R2 、R3 を有してい
る。第1、第2の歯底半径R3 ,R2 は、当該スプロケ
ット30からチェーン80に作用する緊張力を、予め設
定された一つまたはそれ以上のスプロケット次数に再分
配するのに効果的なパターンで配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般に、スプロケ
ットに関し、とくに、チェーンの緊張力を低減させるた
めのスプロケットに関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】自動車エンジンシステム
において、シャフト間で回転力を伝達するために、チェ
ーンおよびスプロケットシステムがしばしば用いられて
いる。たとえば、ドリブンシャフト上のスプロケット
は、チェーンを介してアイドラーシャフト上のスプロケ
ットに連結されている。
【0003】このようなチェーンおよびスプロケットシ
ステムにおいては、ドライブスプロケットおよびドリブ
ンスプロケットの回転は、チェーンを介してアイドラー
シャフトおよびアイドラースプロケットの回転を生じさ
せる。自動車エンジンシステムでは、クランクシャフト
上のスプロケットは、たとえば、一つまたはそれ以上の
カムシャフトスプロケットを駆動するのに用いられてい
る。
【0004】チェーンおよびスプロケットシステムに用
いられるチェーンは、一般に、ピンまたはローラで連結
された複数の噛合リンクプレートから構成されている。
スプロケットは、一般に、その円周の回りに配置された
複数の歯を有する円形のプレートから構成されている。
【0005】隣り合う各歯の間には、チェーンのピンま
たはローラを受け入れるための概略円弧状または半円状
の形状を有する歯底部が配置されている。各歯底部は、
スプロケット中心からスプロケット中心に最も接近した
歯底上の点までの距離で定義される歯底半径を有してい
る。
【0006】歯底半径が一定のストレートスプロケット
においては、歯底半径は実質的にすべて等しくなってい
る。しかしながら、チェーンがこのストレートスプロケ
ットの回りを回転すると、チェーンのリンクを連結する
ピンまたはローラがスプロケット歯と接触してスプロケ
ットの隣り合う歯の間の歯底部と衝突するときに、不快
なノイズを生成する可聴音周波数がしばしば発生すると
いうことが分かってきた。
【0007】このようなノイズの大きさおよび音の周波
数は、一般に、チェーンおよびスプロケットの構造、チ
ェーンの回転速度、その他の音、または運転環境におけ
るノイズ源に応じて変化する。チェーンおよびスプロケ
ットシステムの設計においては、チェーンのローラがス
プロケットの歯底部と噛み合う時に発生するノイズレベ
ルを減少させることが望ましいといえる。
【0008】チェーンのスプロケットとの噛合いによっ
て発生するノイズレベルを低減させるのために、「ラン
ダム」スプロケットが開発されてきた。ランダムスプロ
ケットは、異なる複数の歯底半径を有することによって
特徴付けられる。この異なる歯底半径は、チェーンのロ
ーラまたはピンがスプロケットの歯または歯底部と噛み
合うことによって発生する音の周波数を変調させるため
に、スプロケットの周囲において或る特定のパターンで
配置されている。このような音の周波数の変調によっ
て、チェーンがスプロケット回りを回転する時に発生す
るノイズが減少する。
【0009】チェーンおよびスプロケット間の噛合いに
よって発生するノイズを低減させることに加えて、スプ
ロケットからチェーンに作用する緊張力を減少させるこ
ともまた望ましいことである。チェーン緊張力の減少
は、チェーンの摩耗低減につながり、それによって、チ
ェーンの寿命が伸びるので、有利である。さらに、チェ
ーン緊張力の減少は、スプロケットの摩耗低減にもつな
がり、それによっても、スプロケットの寿命が伸びる。
【0010】ある特定のシステムにおいて、チェーン緊
張力が周期的にまたは反復して変化するということは、
緊張力が引き起こす事象と相関関係があることが多い
が、このような周期的または反復的な変化がチェーン緊
張力を測定することによって観測されてきた。
【0011】たとえば、自動車用タイミングチェーンシ
ステムにおいては、各スプロケット歯および(または)
歯底部とチェーンピンとの噛合いおよび噛合い離れが、
反復する緊張力の変化に帰着することが多いということ
が、チェーン緊張力の測定から観測されてきた。このよ
うなチェーン緊張力の変化は、エンジンシリンダの点火
やトランスミッションの噛合いのような、潜在的に緊張
力が引き起こす事象と相関関係がある。
【0012】このようなシステムにおいては、たとえ
ば、シャフトまたはスプロケットの回転につき1回発生
する緊張力の事象は、第1次の事象とみなされ、各シャ
フトまたはスプロケットの回転につき4回発生する事象
は、第4次の事象とみなされる。相対的な基準周期つま
りクランクシャフトまたはスプロケットの回転(あるい
は他の基準)およびシステムに応じて、クランクシャフ
トまたはスプロケットの回転には、一つまたはそれ以上
の緊張力の発生源から生じる多数次の事象が存在する。
【0013】同様に、スプロケット回転のある特定の次
数が、一つ以上の緊張力の事象の累積的な影響を含む。
ここで用いられているように、スプロケット(またはク
ランクシャフト)の回転中に生じるこのような緊張力の
事象の次数は、スプロケット(またはクランクシャフ
ト)の次数および(または)スプロケット次数(または
クランクシャフト次数)とも称される。
【0014】ストレートスプロケットにおいては、一般
に、予測可能な緊張力が、ピッチ次数としても知られた
スプロケットの歯数に対応するプロケット次数でチェー
ンに作用する。
【0015】このため、19枚の歯のスプロケットで
は、19次の次数またはピッチ次数で、すなわちスプロ
ケットの回転の19倍の次数で、緊張力がチェーンに作
用する。スプロケットの構造に応じて、ストレートスプ
ロケットの次数は、概略均等の緊張力の変化または大き
さをもって、スプロケット回転に対して均等間隔で発生
する。
【0016】これに対して、ランダムスプロケットは、
異なる歯底半径を有していることにより、ストレートス
プロケットと比較すると、一般に、異なる緊張力特性を
有している。チェーンがランダムスプロケットの回りを
回転すると、異なる歯底半径の各々がチェーンに対して
異なる緊張力の事象を与える。
【0017】たとえば、チェーンのローラが第1の歯底
半径の歯底部と噛み合うとき、チェーンのローラが第1
の歯底半径よりも大きな第2の歯底半径の歯底部と噛み
合うときと異なる緊張力の作用を受ける。また、異なる
歯底半径の相対的配置により、緊張力の変化がランダム
スプロケットによってチェーンに作用する。
【0018】同じ歯底半径を有する隣り合う歯底部間を
移動するローラは、異なる歯底半径を有する隣り合う歯
底部間を移動するローラとは異なるチェーン緊張力の変
化に帰着することになる。
【0019】ランダムスプロケットから受けるチェーン
緊張力の変化は、スプロケットが二つ以上の異なる歯底
半径を有しているときに、より強く現れる。連続して大
きくなる歯底半径を有する第1、第2および第3のラン
ダムスプロケットにおいては、チェーンローラが第1の
歯底半径の歯底部から第2の歯底半径の歯底部に移動す
るときよりも、チェーンローラが第1の歯底半径の歯底
部から第3の歯底半径の歯底部に移動するときに、チェ
ーンに作用する緊張力が大きくなる。
【0020】このように、主にノイズ低減のために設計
されたランダムスプロケットは、ストレートスプロケッ
トによりチェーンに作用する最大の緊張力に比較して、
チェーン緊張力の増加やチェーン緊張力の変化をしばし
ば生じさせる。たとえば、ランダムスプロケット構造
は、スプロケットのピッチ次数を減少させることによっ
て、チェーンノイズまたはチェーンの高周波音(chain w
hine) を低減させる。
【0021】しかしながら、スプロケットのピッチ次数
を減少させることは、スプロケットの低い次数にわたっ
てスプロケットからチェーンに作用する緊張力を再分配
し、または集中させることに帰着することになる。この
ことにより、ランダムスプロケットの低い次数に対応す
るチェーン緊張力の増加にしばしば帰着することにな
る。
【0022】スプロケットの低い次数において増加した
チェーン緊張力は、チェーンおよびスプロケットに作用
する最大チェーン緊張力全体をしばしば増加させる。そ
の結果、このような緊張力にさらされるチェーンおよび
スプロケットシステムは、低い次数に緊張力が集中する
ことにより、摩耗が大きく進行して破損の機会が増える
とともに、その他の悪影響を受ける。
【0023】したがって、最大チェーン緊張力を増加さ
せることなく、ランダムスプロケットのノイズ低減特性
を有するスプロケット構造およびスプロケット設計手法
の必要性が存在している。また、チェーンおよびスプロ
ケットシステムまたはその他匹敵するシステムにおい
て、性能、耐久性および効率を向上させるために、緊張
力を異なるスプロケット(またはその他の)次数に移行
させる柔軟性を提供するためのスプロケット構造および
スプロケット設計手法の必要性が存在している。
【0024】本発明は、このような従来の実情に鑑みて
なされたもので、最大チェーン緊張力を増加させること
なく、ランダムスプロケットのノイズ低減特性を有する
チェーンおよびスプロケットシステムを提供することを
目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るチ
ェーンおよびスプロケットシステムは、複数対のリンク
を有し、ピンによって相互に連結されたチェーンと、カ
ムシャフトに設けられ、周方向に隔てられた複数の歯を
有するとともに、ピンを受け入れるための歯底部を隣り
合う各歯の間に有する一つまたはそれ以上の概略円形状
のスプロケットとを備えている。各歯底部は、スプロケ
ット中心から半径方向においてスプロケット中心に最も
接近した歯底部上の点までの距離である歯底半径を有し
ている。各歯底部の少なくとも一つが第1の歯底半径を
有し、各歯底部の少なくとも一つが第2の歯底半径を有
しており、第2の歯底半径が第1の歯底半径よりも小さ
くなっている。第1および第2の歯底半径が、チェーン
に作用する緊張力を再分配するのに効果的なパターンで
配置されており、システムの運転中にチェーンに作用す
る緊張力全体を減少させている。
【0026】請求項2の発明においては、チェーン緊張
力が、スプロケットの運転中にチェーンに作用する緊張
力全体を減少させるのに効果的なスプロケット次数に再
分配されている。
【0027】請求項3の発明においては、歯底部半径が
大きなパターンおよび小さなパターンで配置されてい
る。
【0028】請求項4の発明においては、緊張力が、ス
プロケットのあらゆる回転に対して少なくとも4倍の集
中した緊張力を有するように再分配されている。
【0029】請求項5の発明においては、歯底半径が、
チェーンのスプロケットとの相互作用によって発生する
ノイズを低減するパターンで配置されている。
【0030】請求項6の発明においては、スプロケット
以外の発生源から外部の緊張力がチェーンに作用してお
り、スプロケットには、チェーンの外部の緊張力をオフ
セットするのに効果的な歯底半径パターンが形成されて
おり、チェーンに作用する緊張力全体を減少させてい
る。
【0031】請求項7の発明においては、スプロケット
以外の発生源から外部の緊張力がチェーンに作用してお
り、スプロケットには、チェーンの外部の緊張力を増加
させるのに効果的な歯底半径パターンが形成されてい
る。
【0032】請求項8の発明においては、歯底部の少な
くとも一つが第3の歯底半径を有しており、第3の歯底
半径が第2の歯底半径よりも小さくなっている。
【0033】請求項9の発明においては、第1、第2お
よび第3の歯底半径が、スプロケットの回りに実質的に
4回繰り返すパターンで配置されている。
【0034】請求項10の発明に係るスプロケットは、
スプロケットの円周に沿って配置された複数の歯を有
し、隣り合う各歯がそれらの間に歯底部を有しており、
各歯底部が、スプロケット中心から半径方向に沿ってス
プロケット中心に最も接近した歯底部上の点までの距離
で定義される歯底半径を有しており、互いに異なる歯底
半径が、スプロケットの回転に対して予め選択された一
つまたはそれ以上の次数でチェーンへの緊張力を分配す
るのに効果的なパターンで配置されている。
【0035】請求項11の発明においては、歯底半径が
複数のパターンで配置されており、そのうちの少なくと
も一つは大きなパターンであり、そのうちの少なくとも
一つは小さなパターンである。
【0036】請求項12の発明においては、歯底半径の
パターンが、スプロケットおよびチェーンの相互作用に
よって発生するノイズを低減するのに効果的なものにな
っている。
【0037】請求項13の発明においては、予め選択さ
れた次数が第4次の次数を構成している。
【0038】請求項14の発明においては、スプロケッ
ト以外の発生源から外部の緊張力がチェーンに作用して
おり、予め選択された一つまたはそれ以上のスプロケッ
ト次数が、チェーンの外部の緊張力を少なくとも部分的
にオフセットするように、選択されている。
【0039】請求項15の発明においては、スプロケッ
ト以外の発生源から外部の緊張力がチェーンに作用して
おり、予め選択された一つまたはそれ以上のスプロケッ
ト次数が、チェーンの外部の緊張力に付加するように、
選択されている。
【0040】請求項16の発明においては、互いに異な
る歯底半径が、少なくとも、第1の歯底半径と、第1の
歯底半径より小さい第2の歯底半径とから構成されてい
る。
【0041】請求項17の発明においては、第1および
第2の歯底半径が、スプロケットの回りに実質的に4回
繰り返すパターンで配置されている。
【0042】請求項18の発明においては、互いに異な
る歯底半径が、第2の歯底半径より小さい第3の歯底半
径を有している。
【0043】請求項19の発明においては、第1、第
2、第3の歯底半径がスプロケットの回りに実質的に4
回繰り返すパターンで配置されている。
【0044】請求項20の発明に係る、チェーンおよび
スプロケットシステムに作用する緊張力を分配するため
の方法は、以下の工程から構成されている。すなわち
(a)歯底部によって隔てられた複数の歯を有するスプ
ロケットを提供し、(b)各歯底部に、スプロケット中
心から半径方向に沿って該スプロケット中心に最も接近
した歯底部上の点まで延びる歯底半径を与え、(c)異
なる複数の歯底半径を与え、(d)チェーンおよびスプ
ロケットシステムに作用する緊張力を分配するのに効果
的なパターンで、隣り合うスプロケット歯間に歯底半径
を配置して、システムに作用する緊張力全体を減少させ
る。
【0045】請求項21の発明においては、予め設定さ
れた一つまたはそれ以上のスプロケット次数においてチ
ェーン緊張力を集中させるのに効果的な歯底半径のパタ
ーンを選択することを含んでいる。
【0046】請求項22の発明においては、そのうちの
少なくとも一つが大きなパターンから構成されかつその
うちの少なくとも一つが小さなパターンから構成された
複数の歯底半径のパターンが選択されている。
【0047】請求項23の発明においては、チェーンが
スプロケットと相互作用することによって発生するノイ
ズを低減させるのにも効果的な歯底半径パターンを選択
することを含んでいる。
【0048】請求項24の発明においては、スプロケッ
トからチェーンに作用する緊張力を第4次のスプロケッ
ト次数に集中させることを含んでいる。
【0049】請求項25の発明においては、あらゆる緊
張力発生源からシステムに作用する緊張力全体を釣り合
わせるために、スプロケット以外の発生源からチェーン
に作用する緊張力を少なくとも部分的にオフセットする
のに効果的な歯底半径パターンを選択することを含んで
いる。
【0050】請求項26の発明においては、あらゆる緊
張力発生源からシステムに作用する緊張力全体を少なく
とも部分的に釣り合わせるために、スプロケット以外の
発生源からチェーンに作用する緊張力に少なくとも部分
的に付加するのに効果的な歯底半径パターンを選択する
ことを含んでいる。
【0051】請求項27の発明に係るシステムは、シス
テム内のチェーン緊張力を低減するように設けられたチ
ェーンおよびスプロケットシステムであって、スプロケ
ットが、スプロケットからチェーンに作用する緊張力
を、予め設定された一つまたはそれ以上のスプロケット
次数に集中させるための手段と、スプロケット以外の発
生源からチェーンに作用する緊張力を少なくとも部分的
にオフセットさせるための手段とから構成されている。
【0052】請求項28の発明においては、スプロケッ
ト次数が少なくとも第4次の次数である。
【0053】請求項29の発明に係る自動車用タイミン
グシステムは、ピンによって相互に連結された複数対の
リンクを有するチェーンと、周方向に隔てられた複数の
歯を有するとともに、ピンを受け入れるために隣り合う
各歯の間に配置された歯底部を有し、カムシャフトに取
り付けられた概略円形状のスプロケットとを備えてい
る。各歯底部は、スプロケット中心から半径方向に沿っ
てスプロケット中心に最も接近した歯底部上の点まで延
びる歯底半径を有している。少なくとも一つの歯底部が
第1の歯底半径を有し、少なくとも一つの歯底部が第2
の歯底半径を有し、少なくとも一つの歯底部が第3の歯
底半径を有しており、第2の歯底半径が第1の歯底半径
よりも小さく、第3の歯底半径が第2の歯底半径よりも
小さくなっている。第1、第2および第3の歯底半径
が、チェーンに作用する緊張力を再分配して、システム
の運転中にチェーンに作用する緊張力を低減させるのに
効果的なパターンで配置されている。
【0054】請求項30の発明においては、前記パター
ンが、第2歯底半径、第3歯底半径、第3歯底半径、第
2歯底半径、第1歯底半径、第2歯底半径、第3歯底半
径、第3歯底半径、第2歯底半径、第1歯底半径、第2
歯底半径、第3歯底半径、第3歯底半径、第2歯底半
径、第1歯底半径、第2歯底半径、第3歯底半径、第3
歯底半径、第2歯底半径という一連の歯底半径から構成
されている。
【0055】請求項31の発明においては、歯底半径パ
ターンが、チェーンおよびスプロケットの相互作用によ
って発生するノイズを低減させるのにも効果的なものに
なっている。
【0056】請求項32の発明に係るスプロケットは、
スプロケットの外周に沿って配置された複数の歯を有
し、隣り合う各歯がサイレントチェーンの歯と接触する
ように設けられている。サイレントチェーンの連結部に
隣り合う歯がスプロケットの隣り合う歯の間に着座して
いるときに、スプロケットがスプロケット中心からサイ
レントチェーンの連結部の中心までの距離で定義される
ピッチ半径を有している。複数のピッチ半径が、サイレ
ントチェーンに作用する緊張力をスプロケット回転に対
して予め選択された一つまたはそれ以上の次数に分配す
るのに効果的なパターンで配置されている。
【0057】本発明の一つの特徴にしたがって、自動車
用タイミングチェーンシステムにおけるクランクシャフ
ト回転のようなスプロケット回転または他の基準に対
し、予め設定された一つまたは多数の次数において最大
チェーン緊張力を集中させるように選択された歯底形態
および歯底半径を有するスプロケットが提供されてい
る。この特徴部分においては、減少しまたは制御された
チェーン緊張力を促進して、同時にチェーンノイズを低
減させるスプロケットが提供されている。
【0058】本発明の他の重要な特徴部分においては、
集中したチェーン緊張力を有するスプロケットの次数
が、スプロケット外部からチェーンに与えられる対応し
た緊張力を少なくとも一部相殺しまたは該緊張力に付加
されるように、選択されている。
【0059】最大または最小の緊張力がスプロケット外
部からチェーンに作用した状態で、スプロケットからチ
ェーンに作用する最大緊張力を調整することにより、シ
ステム全体の最大緊張力が減少しまたは有益な方法で再
分配される。
【0060】本発明のもう一つの重要な特徴部分におい
ては、予め設定されたスプロケット(またはその他の基
準)の次数において最大チェーン緊張力を集中させるよ
うに選択された不規則な歯配列および歯底半径を有する
スプロケットが提供されている。スプロケットは、その
外周に沿って配置された、半径方向に延びる複数の歯を
有している。
【0061】歯底部は、隣り合う歯の間で限定されてお
り、チェーンリンクを連結するローラまたはピンと噛み
合うための概略凹面形状または半円形状を有している。
各歯底部は、スプロケット中心から、半径方向において
スプロケット中心にもっとも接近した歯底部上の点まで
の距離である歯底半径を有している。
【0062】本発明のもう一つの特徴部分にしたがっ
て、チェーンのローラがスプロケットの歯および歯底部
と噛み合うときに発生する音の周波数と、チェーンおよ
びスプロケットシステムにおける全体の緊張力とを効果
的に低減させるために、ランダムスプロケットの歯は、
予め設定されたパターンでスプロケットの外周に配置さ
れた隣り合う各歯の間において、二つまたはそれ以上の
異なる歯底半径を有している。
【0063】本発明のもう一つの重要な特徴部分におい
ては、異なる三つの歯底半径がスプロケットの回りに或
るパターンで配置されている。隣り合う各歯の間の間隔
の深さを変えるために異なる三つの歯底半径を使用する
ことは、システムに作用する全体の緊張力と音の周波数
をさらに低減させる。
【0064】本発明のもう一つの特徴部分を含むスプロ
ケットにおける歯底半径のパターンは、スプロケットか
らチェーンに作用する第1次、第2次、第3次および第
4次の緊張力をスプロケット回転の第4次に再分配する
ように選択されていてもよい。
【0065】本発明のさらに他の実施態様においては、
主にノイズ低減のために設計された典型的なランダムス
プロケットと比較して、チェーン緊張力およびチェーン
ノイズを低減させるスプロケットが設けられている。
【0066】本発明の別の実施態様においては、スプロ
ケットからチェーンに作用する最大緊張力が、スプロケ
ット回転の第4次に集中している。したがって、スプロ
ケットから作用するチェーン緊張力のピークは、スプロ
ケットの各回転に対して4倍発生する。
【0067】本発明の他の特徴部分によれば、緊張力が
スプロケット外部からチェーンに作用するチェーンおよ
びスプロケットシステムにスプロケットが使用される。
スプロケット外部からチェーンに作用する最大緊張力が
スプロケット回転のほぼ所定の次数で発生するとき、ス
プロケット歯底半径の配列は、外部からチェーンに作用
する緊張力を少なくとも部分的に相殺し、分散させ、ま
たは該緊張力に付加するように選択されている。
【0068】本発明の他の特徴部分においては、ランダ
ムスプロケットが、該スプロケットにチェーンが着座し
ているときにスプロケット中心からチェーン連結部まで
の距離である、異なる複数のピッチ半径を有している。
【0069】異なる複数のピッチ半径は、チェーンの歯
がスプロケット歯と接触するサイレントチェーンのよう
なチェーンにとって、スプロケット回転の一つまたはそ
れ以上の所定の次数でチェーン緊張力を分配するのに効
果的な或るパターンで配置されている。
【0070】本発明のこれらおよびその他の特徴・目的
をよく理解するためには、添付図面に関連して以下の詳
細な記述が参照されるべきである。
【0071】
【発明の実施の形態】本発明は、その重要な一つの特徴
部分において、自動車用エンジンタイミングシステムの
ようなチェーンおよびスプロケットシステムに使用され
るランダムスプロケットに具現化されている。本発明の
このような特徴部分においては、チェーン緊張力をスプ
ロケット回転の一つまたはそれ以上の所定の次数に再分
配するのに効果的なスプロケット歯底部の半径およびパ
ターンが選択されている。
【0072】もう一つの重要な特徴部分においては、ラ
ンダムスプロケットが、スプロケットからチェーンに作
用する緊張力を低減させるのに効果的なパターンで配置
された複数の異なる歯底半径を有している。さらに他の
特徴部分においては、歯底部の半径およびパターンが、
チェーンにとって重要な緊張力を低減させかつチェーン
のスプロケットとの接触時に発生するノイズを低減させ
るように、選択されている。
【0073】図1は、従来の典型的なスプロケット10
を示している。スプロケット10は、外周に沿って配置
されかつ半径方向に延びる19枚の歯12を有してお
り、これらの歯は、図4に示すようなチェーン80のリ
ンク82の連結ピン84と噛み合うように構成されてい
る。スプロケット10は種々の大きさを有しており、た
とえば約3.0915cmの歯先半径を有している。この
歯先半径は、スプロケット中心から歯12の先端までの
距離である。
【0074】スプロケットの歯底部14は、チェーン8
0のリンク82を連結するピンまたはローラ84を受け
入れるように、隣り合う各歯12の間に限定されてい
る。歯底部14は、チェーンのピン84との噛合いを容
易にするように、概略弧状の形状を有している。
【0075】各歯底部14は、スプロケット中心からス
プロケット中心に最も接近した歯底部14上の点までの
距離で定義される歯底半径RRを有している。図示され
たスプロケット10においては、歯底半径RRは、スプ
ロケット中心から歯底部14上の最も内側の点までの距
離で測るとき、約2.57685cmである。
【0076】図1のスプロケット10は、すべての歯底
半径RRが互いに等しくなっており、一般に、ストレー
トスプロケットとして知られている。したがって、この
タイプのスプロケット10においては、第1の歯底半径
RRに対応する参照符号1で示されるように、各歯底部
14の深さは同じである。
【0077】チェーン80において緊張力が異なる事象
は、スプロケット10の各回転の間に周期的に繰り返さ
れる。上述したように、与えられた緊張力の事象がスプ
ロケット10の一回転中に繰り返される回数が、スプロ
ケット回転に対する次数とされる。
【0078】たとえば、スプロケット10の各回転中に
一度発生する、チェーン80についての緊張力の事象
は、第1次の事象とされ、スプロケット一回転の間に二
度発生する事象は、第2次の事象とされる。
【0079】チェーン80の緊張力がシステムの運転中
に観察される場合、チェーン80の緊張力の増加は、ス
プロケット10の回転の或る次数で発生する。図1に示
されるような歯底半径が一定のストレートスプロケット
10の場合には、チェーン緊張力のただ一つの大きなピ
ークは、スプロケット10の歯数に応じたスプロケット
10の次数で発生する。この次数は、上述のように、ピ
ッチ次数としても知られている。
【0080】このように、19枚の歯12を有するスプ
ロケット10の回りに回転するチェーンは、スプロケッ
ト回転の第19次において、すなわちスプロケット10
のあらゆる回転に対して19倍の回数で、スプロケット
からチェーン80に作用する緊張力のピークを有してい
る。スプロケット10からチェーン80に作用する緊張
力のピークはまた、スプロケット10の歯数に加えて他
の要因によるものである。
【0081】たとえば、その正確な中心の回りに回転し
ないスプロケット10は、スプロケット10の偏心回転
により、第1次のスプロケット次数で、つまりスプロケ
ット10のあらゆる回転に対して一度だけ、チェーン8
0に緊張力を作用させる。
【0082】チェーン80のピンまたはローラ84と、
スプロケット10の歯底部14および歯12との接触に
より発生するノイズを低減させるために、異なる複数の
歯底半径を有する「ランダム」スプロケットが開発され
てきた。たとえば、ランダムスプロケットは、ノイズを
低減させるように選択された所望のパターンで配置され
た、異なる二つの歯底半径を有している。
【0083】また、ランダムスプロケットは、チェーン
との噛合いにより発生するノイズをさらに低減させるた
めに所望のパターンで配置された、異なる三つの歯底半
径を有するように設計されている。なお、歯底半径は、
特定のシステムおよびスプロケット設計に基づいて変え
るようにしてもよい。
【0084】実例1 図2に示されたランダムスプロケット20は、チェーン
80がスプロケット20と噛み合うことによって発生す
るノイズを低減するように設計されている。ランダムス
プロケット20は、図1のストレートスプロケット10
と似ているが、異なる三つの歯底半径R1 ,R2 ,R3
を有しており、したがって、三つの異なる歯底深さ1〜
3を有している。
【0085】図2に示されたスプロケット20において
は、スプロケット中心から歯底部24の最内側の点まで
の距離で測るとき、第1の歯底半径R1 が約2.546
85cmであり、第2の歯底半径R2 が約2.57685
cmであり、第3の歯底半径R3 が約2.60685cmで
ある。
【0086】歯底深さ1〜3は、ノイズの発生を抑制す
るために、スプロケット20の隣り合う各歯22の間の
歯底部24とチェーン80のピン84との間の噛合周波
数を調整するように選択されたパターンで配置されてい
る。
【0087】チェーン80のピン84がスプロケット2
0の隣り合う歯22の歯底部24の間を移動するとき、
ピン84が着座する半径方向位置が、最大半径、公称半
径および最小半径の間で変化する。図2のノイズ低減ス
プロケットにおいては、タイミングマークTで始まる歯
底部24の深さのパターンは、2,2,3,3,2,
1,1,2,2,3,2,1,1,2,1,2,1,
1,1である。
【0088】スプロケット20は、シャフト上に取り付
けられ、チェーン80を駆動するのに使用される。また
緊張力測定装置は、チェーン80がスプロケット20に
より駆動されるときにチェーン80の緊張力を測定する
ために、チェーン80と接触して配置されている。
【0089】図5は、最大チェーン緊張力を、図2のラ
ンダムスプロケット20が取り付けられたシャフトの回
転の対応する次数とともに示すグラフ40を含んでい
る。したがって、この例では、スプロケット20の回転
速度は、シャフトの回転速度と同じであり、このため、
スプロケット20はシャフトと同じ相対的次数を有して
いる。
【0090】もしスプロケットがドリブンスプロケット
であれば、回転速度およびシャフトに対する次数は、ド
リブンスプロケットの大きさや、ドライブスプロケット
20に対するドリブンスプロケットの相対回転数に応じ
て、この例とは異なってくる。
【0091】また図5は、シャフトおよびランダムスプ
ロケット20の回転の最初の19次に対応する最大チェ
ーン緊張力を記載した表42を含んでいる。グラフ40
および表42に示すように、最大チェーン緊張力は第1
6次および第19次で発生するが、最小のスプロケット
次数もまた、相対的に高い最大チェーン緊張力を有して
いる。
【0092】たとえば、第1次、第2次、第3次および
第4次のスプロケット次数は、スプロケットの第5次か
ら第13次において発生するチェーン緊張力よりもかな
り大きなチェーン緊張力を有している。
【0093】したがって、図2に示されるように、ノイ
ズ低減のために選択されたパターンで配置された、異な
る三つの歯底半径を有するランダムスプロケット20に
おいては、第1次、第2次、第3次および第4次のスプ
ロケット次数が、残りのスプロケット次数に比べて、相
対的に大きな緊張力をチェーン80に作用させる。
【0094】低いスプロケット次数に対応するこのよう
なチェーン緊張力の増加は、全体の最大チェーン緊張力
を増加させ、チェーン緊張力の不均衡を発生させ、チェ
ーンおよび(または)スプロケットの全体寿命を低減さ
せるという好ましくない影響を及ぼす。
【0095】実例1におけるようなランダムスプロケッ
トに起因するチェーン緊張力を低減させるために、本発
明の一実施態様を使用するスプロケットによりチェーン
80に作用する緊張力は、選択されたスプロケット次数
の間に再分配されるか、または所定のスプロケット次数
に集中される。
【0096】このような観点から、異なる複数の歯底半
径が用いられており、これらの歯底半径は、一つまたは
それ以上のスプロケット次数で発生するチェーン緊張力
を他のスプロケット次数に再分配するのに効果的な一つ
またはそれ以上のパターンで配置されている。歯底の半
径およびパターンはまた、上述したようなおよび実例1
で説明したようなランダムスプロケットの欠点なしに、
チェーンノイズを低減させるように選択されている。
【0097】この観点から、スプロケットの歯底半径
は、チェーンリンクの大きさおよび形状、チェーンを連
結するピンの大きさおよび間隔、スプロケット歯の枚
数、歯の形状、スプロケットの大きさから決定された最
大歯底半径および最小歯底半径に対して選択されてい
る。
【0098】歯底半径はまた、典型的には、最大歯底半
径および最小歯底半径間の中間点でありかつ類似のスト
レートスプロケットに対して選択された歯底半径にしば
しば類似している公称歯底半径に対しても選択されてい
る。
【0099】変化する歯底半径を選択することにより、
チェーンとスプロケット歯またはスプロケット歯底部と
の接触により発生するピッチ緊張力を分配できるように
なる。このことは、スプロケット歯底部の深さを変えた
ことによって、異なる回数および異なる緊張力で、チェ
ーンピン(または均等なチェーン部材)がスプロケット
歯またはスプロケット歯底部と接触することによるもの
であると考えられる。
【0100】さらに、歯底半径は、スプロケットの周囲
に繰り返されるパターンで配置されている。このパター
ンは、典型的には、一つまたはそれ以上の組、あるいは
多数の一定でないまたは不規則な歯底半径を有してい
る。各組は、典型的には、同じ長さを有しかつ同じ次数
で配置された同じ数の歯底半径を有している。異なる組
の歯底半径は、異なる長さ、数および配置を有する半径
を有している。
【0101】スプロケットの周囲に沿って反復される別
の不規則な歯底半径の組にこのようなパターンを用いる
ことによって、これらの緊張力を特定のスプロケット次
数(または適用可能な基準に基づいた他の次数)に移行
させることができる。そうすることにより、緊張力を移
行させることの累積的な影響が、予定された減少を許容
する。あるいは、チェーン緊張量の増加が、特定のスプ
ロケット次数(または他の基準の次数)においてスプロ
ケットによりシステムに組み込まれる。
【0102】一定でないつまり不規則な歯底半径のパタ
ーンおよびこれらの歯底半径の長さの選択はさらに、歯
底半径の大きなパターンおよび小さなパターンの使用、
またはサブパターンの使用を許容する。このような大き
なパターンおよび小さなパターンは、チェーン(および
システム全体)に作用する緊張力を多数のスプロケット
次数(または適用可能な他の次数)に異なる大きさで再
分配するのに効果的である。
【0103】このことは、システム内の多数の緊張力発
生源を相殺させ、他の緊張力発生源にも拘らずチェーン
およびスプロケットに対する緊張力全体を均衡させるた
めに、スプロケット歯底部の半径およびパターンの選択
における柔軟性を付与する。
【0104】さらに、このような歯底部の半径およびパ
ターンの選択は、チェーンまたはシステム全体の緊張力
を過度に増加させることなく、低減したチェーンノイズ
のレベルに一組の半径の範囲内で歯底半径の適切な選択
を提供するスプロケット・チェーンシステムの設計を許
容する。同様に、このような設計は、チェーンノイズ寿
命の減少と、チェーンの耐久性と、スプロケットシステ
ムを伸ばす緊張力の均衡状態とを提供できる。
【0105】次の図2は、本発明におけるいくつかの重
要な特徴部分を示している。本発明の他の変形例および
適用例についても以下に記述される。
【0106】実例2 図3は、予め設定されたスプロケット次数にチェーン緊
張力を再分配するとともに、チェーン80とスプロケッ
ト30との噛合いによって発生するノイズを低減させる
ためのランダムスプロケットが提供されている、本発明
の一実施態様によるスプロケット30を示している。
【0107】図1のスプロケット10と、主にノイズ低
減のために設計された図2のランダムスプロケット20
と同様に、スプロケット30は、外周の回りに配置され
た半径方向の複数の歯32を有している。歯底部34
は、チェーン80のリンク82を連結するピン84を受
け入れるために、隣り合う歯32の間に限定されてい
る。
【0108】図3のスプロケット30は、最大歯底半径
R3 、公称歯底半径R2 、最小歯底半径R1 を有してい
る。上述したように、最大歯底半径および最小歯底半径
は、リンクの大きさ、ピンの間隔、スプロケット歯の形
状などによる。図3のスプロケット30における歯底部
のパターンは、図2のスプロケット20における歯底部
のパターンと異なっている。
【0109】図3に示されるように、それぞれ約2.5
4685cm、2.57685cm、2.60685c
mの歯底半径R1 、R2 、R3 が用意されている。タイ
ミングマークTで始まる歯底部の深さのパターンは、
2,3,3,2,1,2,3,3,2,1,2,3,
3,2,1,2,3,3,2である。
【0110】スプロケット30の歯底部半径のパターン
は、2,3,3,2,1という配列を含んでおり、この
配列は、スプロケット30の外周回りにおいて実質的に
4回繰り返されている。
【0111】したがって、この実例の歯底半径の組にお
いてグループ化された歯底半径の不規則なパターンの反
復は、スプロケット30の第4次の次数においてチェー
ン80の低い次数の緊張力を効果的に移行させて集中さ
せるのに使用される。これにより、スプロケット30か
らチェーン80に作用する最大緊張力全体を低減させ
る。
【0112】スプロケット30からチェーン80に作用
する緊張力を移行させる、このような不規則な歯底半径
と歯底半径の繰り返しパターンを組み合わせて使用する
ことは、最大チェーン緊張力全体が減少する一方、チェ
ーンノイズも減少するという利点を提供する。
【0113】図3のスプロケット30の詳細部分図であ
る図4に示されるように、スプロケットは、三つの異な
る歯底半径R1 ,R2 ,R3 と、三つの異なる歯底深さ
1,2,3とを有している。
【0114】図4はまた、チェーンピン84の中心を通
り、最大着座半径R3 、最小着座半径R1 および公称着
座半径R2 にそれぞれ対応する円弧A3 ,A1 ,A2 を
示している。異なる歯底半径1〜3は、スプロケット3
0からチェーン80に作用する緊張力を予め設定された
スプロケット次数に集中させるように選択されたパター
ンでスプロケット外周に沿って配置されている。
【0115】歯底半径の配置は、チェーン緊張力を集中
させることが望ましいスプロケット次数と同じ回数だけ
歯底半径のパターンを実質的に繰り返すことによって選
択されている。たとえば、本発明のスプロケット30か
らチェーン80に作用する緊張力を第4次のスプロケッ
ト次数に集中させるには、歯底半径の配置が、スプロケ
ット30の回りに4回実質的に繰り返されるパターンを
構成すればよい。
【0116】図6は、図5のグラフに類似したグラフ6
0を含んでおり、このグラフは、予想される最大チェー
ン緊張力を、ランダムスプロケット30が取り付けられ
るシャフトの回転の対応する次数とともに示している。
【0117】このため、スプロケット30の次数はシャ
フトの次数と直接対応している。図6の表62において
は、予想される最大チェーン緊張力のうち、スプロケッ
ト回転の最初の19次に対応するものが記載されてい
る。
【0118】図6のグラフ60および表62に示すよう
に、図3のスプロケット30は、図2のスプロケット2
0の低い次数と比較すると(図5のグラフ42参照)、
低いスプロケット次数において、減少したチェーン緊張
力を有している。
【0119】ノイズ低減のためだけに設計された図2の
スプロケット20と異なり、図3のスプロケット30
は、最大チェーン緊張力をスプロケット回転の第4次お
よび第19次の次数に集中させるように構成されてお
り、低いスプロケット次数に対応する最大チェーン緊張
力を減少させている。
【0120】たとえば、図3のスプロケット30につい
ての第1、第2および第3のスプロケット次数は、図2
のスプロケット20と比較して、対応するチェーン緊張
力がそれぞれ約76%、約73%、約30%減少してい
る。
【0121】スプロケット30は、これらの緊張力を低
い次数から第4次の次数まで再分配しており、このこと
は、主にノイズ低減のため設計された図2のランダムス
プロケット20よりもほぼ400%大きい最大チェーン
緊張力を有することが期待される。
【0122】上述したように、反復する不規則な歯底半
径パターンは、スプロケット30からチェーン80に作
用する最大緊張力を減少させる利点を提供する一方、ス
プロケット30およびチェーン80間の接触により発生
するノイズを低減させる。
【0123】本発明によるランダムスプロケット30の
影響を減少させる最大緊張力の期待値が、図7に示され
ている。図1ないし図3のスプロケット10,20,3
0からチェーンに作用することが期待される最大緊張力
が、図7において、対応するエンジン速度とともに示さ
れている。
【0124】図7に示されるように、図1のストレート
スプロケット10は、ノイズ低減のためだけに設計され
たランダムスプロケット20に対して、種々のエンジン
速度を通じてかなり低い最大緊張力をチェーン80に与
える。
【0125】とくに、主にノイズ低減のために設計され
たランダムスプロケット20からチェーン80に作用す
る最大緊張力は、4000rpm近辺のエンジン速度で
高くなっているが、ストレートスプロケット10は、同
じエンジン速度においてかなり低い最大緊張力をチェー
ンに与える。
【0126】ノイズおよび最大チェーン緊張力を低減さ
せるように設計されたランダムスプロケット30からチ
ェーン80に作用する最大緊張力は、主にノイズ低減の
ために設計されたランダムスプロケット20に対するよ
りもかなり低くなることが期待される。
【0127】実際上、緊張力低減スプロケット30は、
チェーン80に対し、図7に示されたエンジン速度にお
いてストレートスプロケット10よりも低い最大緊張力
を与える。したがって、図7は、本発明による改良され
たランダムスプロケット30が、従来のランダムスプロ
ケットでは応じられない効果である最大チェーン緊張力
の低減をもたらすことを期待されているということを示
している。
【0128】図3に示された本発明の特徴部分において
第4次の次数が選択されているが、チェーンの緊張力
は、スプロケット回転の他の次数に集中されていてもよ
い。たとえば、スプロケット回転の第3次の次数にチェ
ーン緊張力を集中させるのに効果的な歯底半径パターン
が選択されてもよい。このようなパターンは、スプロケ
ットの回りに実質的に3回繰り返される歯底半径配列を
含んでいる。
【0129】たとえば、第3次のスプロケット次数でチ
ェーン緊張力を集中させるための歯底深さのパターン
は、1,2,3,3,3,2,1,2,3,3,3,
2,1,2,3,3,3,2,1である。ここで、歯底
深さのパターン、つまり1,2,3,3,3,2が、ス
プロケットの各回転に対して実質的に3回繰り返されて
いる。
【0130】また、スプロケットからチェーン80に作
用する緊張力は、1次以上のスプロケット次数に集中し
ている。たとえば、各スプロケット回転に対して2回繰
り返す歯底半径の大きな配列と、この大きな各配列の中
で2回繰り返す小さな配列とを有する歯底半径パターン
が選択されている。
【0131】これにより、本発明のこの特徴部分におい
て、大きな繰り返しパターンの中に小さな繰り返しパタ
ーンを含むことによって、大きな歯底半径および小さな
歯底半径が与えられている。大きな繰り返しパターンお
よび小さな繰り返しパターンの双方を有することの利点
は、スプロケットからチェーン80への緊張力が生じる
スプロケット次数をさらに再分配できるということであ
る。
【0132】したがって、このようなパターンを有する
スプロケットの各回転に対して、大きな歯底半径配列が
二つの緊張力の事象を与え、小さな歯底半径配列が四つ
の緊張力の事象を与える。小さな歯底半径配列により与
えられる緊張力の事象は、大きな歯底半径配列により与
えられる緊張力の事象に比べて大きさが小さい。
【0133】またチェーンの緊張力は、シャフト、ピス
トンおよび(または)チェーンテンショナのような、ス
プロケット外部の自動車用エンジンシステムの種々の部
品によってチェーン80に与えられる。チェーン緊張力
は、さらに、システムの運転温度に応じて変化する。た
とえば、エンジンの周囲温度が低下すると、チェーン8
0は冷却されて収縮し、その結果、チェーン緊張力が増
加する。
【0134】これとは逆に、エンジンの周囲温度が上昇
すると、チェーン80は伸長し、その結果、チェーン緊
張力が低下する。これらの外部要因は、上記実例のスプ
ロケット20,30によりチェーン80に与えられる緊
張力の事象に加えて、チェーン80に緊張力の事象を与
える。これらの外部要因による緊張力の事象は、スプロ
ケット回転の次数に対応する間隔で発生する。
【0135】チェーンおよびスプロケットシステムにお
いて全体のチェーン緊張力を低減させるために、スプロ
ケット30におけるような本発明のランダム反復歯底半
径パターンによりチェーン80に作用する緊張力は、ス
プロケット30およびチェーン80の外部からチェーン
80に作用する緊張力を少なくとも部分的に相殺するよ
うに選択されている。本発明の一つの特徴部分において
は、外部要因によるチェーン緊張力のピークに対応する
スプロケット回転の次数は、スプロケット30による次
数と同様にして、決定されている。
【0136】次に、スプロケット30は、外部要因によ
るチェーン緊張力が最小になるスプロケット次数にチェ
ーン緊張力を集中させるように構成されている。このこ
とは、スプロケット30によるチェーン緊張力および外
部要因によるチェーン緊張力の双方が最大になれば発生
するような、チェーン80の緊張力全体を低減させる可
能性を提供する。
【0137】本発明の他の実施態様においては、スプロ
ケット30は、外部要因により与えられる緊張力に付加
する次数でチェーン80に最大の緊張力を与えるように
構成されている。このことは、スプロケット30および
外部要因の双方による最大のチェーン緊張力を所定のス
プロケット次数に集中する能力を提供する。
【0138】たとえば、外部要因による緊張力がスプロ
ケット30の各回転に対して4回発生する場合、スプロ
ケット30の歯底半径は、チェーンに作用する外部要因
による緊張力を少なくとも部分的に相殺するように位相
調整されたスプロケット次数に、スプロケット30から
チェーン80への最大緊張力を集中するように、配置さ
れている。
【0139】このようにして、チェーン80の外部要因
による緊張力が、チェーン80のスプロケット緊張力に
より少なくとも部分的に相殺され、これにより、チェー
ン80の緊張力全体が減少し、チェーン80およびスプ
ロケット30双方の寿命が増加する。
【0140】本発明の他の実施態様においては、スプロ
ケット30が、一つまたはそれ以上の所定の次数におい
て増加したチェーン緊張力を与えて、低い次数の緊張力
変動を生じさせるように、構成されている。低い次数に
おける緊張力の変動は、可変カムタイミングユニットを
駆動するのを補助するように用いられる。
【0141】図8は、サイレントチェーン90とともに
使用される本発明の一実施態様によるスプロケット10
0を示している。サイレントチェーン90は、複数のリ
ンクプレート92から構成されており、各リンクプレー
ト92は、連結部94の回りを互いに枢支可能な一つま
たはそれ以上の歯96を有している。サイレントチェー
ン90がスプロケット100の回りを回転すると、チェ
ーン90の歯96がスプロケット100の歯102と噛
み合う。
【0142】スプロケット100は、異なる三つのピッ
チ半径PR1 ,PR2 ,PR3 を有している。ピッチ半
径は、スプロケット歯102の間に着座した歯96を有
するリンクプレート92において、スプロケット中心か
ら連結部94までの距離で測られる。
【0143】図8は、チェーン連結部94の中心を通
り、ピッチ半径PR1 ,PR2 ,PR3 に対応する円弧
PA1 ,PA2 ,PA3 を図示している。ピッチ半径P
R1 ,PR2 ,PR3 は、スプロケット100からチェ
ーン90に作用する緊張力をスプロケット回転の一つま
たはそれ以上の所定の次数に分配するのに効果的なパタ
ーンで配置されている。
【0144】上述したように、本発明は、チェーンおよ
びスプロケット間の噛合いにより発生するノイズを低減
させる一方、スプロケットからチェーンに作用する緊張
力を減少させるための方法および装置を提供するという
ことが理解されるだろう。
【0145】図面は本発明の特徴部分を例示している
が、本発明は、図面に示された特徴部分に限定されるも
のではない。さらに、本発明は、ここに記述された特徴
部分または任意の特定の特徴部分には限定されない。
【0146】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、最
大チェーン緊張力を増加させることなく、ランダムスプ
ロケットのノイズ低減特性を発揮するチェーンおよびス
プロケットシステムを実現できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のストレートスプロケットを示す側面図で
ある。
【図2】従来のランダムスプロケットを示す側面図であ
る。
【図3】本発明の一実施態様によるランダムスプロケッ
トを示す側面図である。
【図4】図3の4−4線で囲まれた領域の詳細図であっ
て、スプロケット歯底部におけるチェーンピンを示して
いる。
【図5】スプロケット回転に対する次数で発生する最大
チェーン緊張力を、図1に示された従来のランダムスプ
ロケットを使用するスプロケット次数とともに示すグラ
フである。
【図6】図3に示された本発明によるランダムスプロケ
ットを使用するスプロケット回転に対して選択された次
数で発生する最大チェーン緊張力を示すグラフである。
【図7】図1ないし図3のスプロケットにおける最大チ
ェーン緊張力をエンジン速度とともに示すグラフであ
る。
【図8】スプロケットの詳細図であって、隣り合うスプ
ロケット歯間のチェーン歯とともに示している。
【符号の説明】
30, 100: スプロケット 32, 102: 歯 34: 歯底部 80: チェーン 82: リンク 84: ピン 90: サイレントチェーン 92: リンクプレート 94: 連結部 R1 : 第3の歯底半径 R2 : 第2の歯底半径 R3 : 第1の歯底半径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 500124378 Powetrain Technical Center 3800 Automati on Avenue Suite 100, Auburn Hills,Michig an 48326−1782 U.S.A (72)発明者 ケビン・ビー・トッド アメリカ合衆国 ニューヨーク州 13068 フリービル オーシャン・ドライブ 7 Fターム(参考) 3J030 AA08 BA07 BB08 CA10

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チェーンおよびスプロケットシステムで
    あって、 複数対のリンク82を有し、ピン84によって相互に連
    結されたチェーン80と、 カムシャフトに設けられ、周方向に隔てられた複数の歯
    32を有するとともに、ピン84を受け入れるための歯
    底部34を隣り合う各歯32の間に有する一つまたはそ
    れ以上の概略円形状のスプロケット30とを備え、 各歯底部34が、スプロケット中心から半径方向におい
    てスプロケット中心に最も接近した歯底部34上の点ま
    での距離である歯底半径R2 またはR3 を有しており、 各歯底部34の少なくとも一つが第1の歯底半径R3 を
    有し、各歯底部34の少なくとも一つが第2の歯底半径
    R2 を有しており、第2の歯底半径R2 が第1の歯底半
    径R3 よりも小さくなっており、 第1および第2の歯底半径R3 ,R2 が、チェーン80
    に作用する緊張力を再分配するのに効果的なパターンで
    配置されており、システムの運転中にチェーン80に作
    用する緊張力全体を減少させている、ことを特徴とする
    チェーンおよびスプロケットシステム。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 チェーン緊張力が、スプロケット30の運転中にチェー
    ン80に作用する緊張力全体を減少させるのに効果的な
    スプロケット次数に再分配されている、ことを特徴とす
    るチェーンおよびスプロケットシステム。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 歯底部半径R2 ,R3 が、大きなパターンおよび小さな
    パターンで配置されている、ことを特徴とするチェーン
    およびスプロケットシステム。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 緊張力が、スプロケット30のあらゆる回転に対して少
    なくとも4倍の集中した緊張力を有するように再分配さ
    れている、ことを特徴とするチェーンおよびスプロケッ
    トシステム。
  5. 【請求項5】 請求項1において、 歯底半径R2 ,R3 が、チェーン80のスプロケット3
    0との相互作用によって発生するノイズを低減するパタ
    ーンで配置されている、ことを特徴とするチェーンおよ
    びスプロケットシステム。
  6. 【請求項6】 請求項1において、 スプロケット30以外の発生源から外部の緊張力がチェ
    ーン80に作用しており、スプロケット30には、チェ
    ーン80の外部の緊張力をオフセットするのに効果的な
    歯底半径パターンが形成されており、チェーン80に作
    用する緊張力全体を減少させている、ことを特徴とする
    チェーンおよびスプロケットシステム。
  7. 【請求項7】 請求項1において、 スプロケット30以外の発生源から外部の緊張力がチェ
    ーン80に作用しており、スプロケット30には、チェ
    ーン80の外部の緊張力を増加させるのに効果的な歯底
    半径パターンが形成されている、ことを特徴とするチェ
    ーンおよびスプロケットシステム。
  8. 【請求項8】 請求項1において、 歯底部34の少なくとも一つが第3の歯底半径R1 を有
    しており、第3の歯底半径R1 が第2の歯底半径R2 よ
    りも小さくなっている、ことを特徴とするチェーンおよ
    びスプロケットシステム。
  9. 【請求項9】 請求項8において、 第1、第2および第3の歯底半径R3 ,R2 ,R1 が、
    スプロケット30の回りに実質的に4回繰り返すパター
    ンで配置されている、ことを特徴とするチェーンおよび
    スプロケットシステム。
  10. 【請求項10】 スプロケット30であって、 スプロケット30の円周に沿って配置された複数の歯3
    2を有し、隣り合う各歯32がそれらの間に歯底部34
    を有しており、各歯底部34が、スプロケット中心から
    半径方向に沿ってスプロケット中心に最も接近した歯底
    部34上の点までの距離で定義される歯底半径R1 ,R
    2 ,R3 を有しており、 互いに異なる歯底半径R1 ,R2 ,R3 が、スプロケッ
    ト30の回転に対して予め選択された一つまたはそれ以
    上の次数でチェーン80への緊張力を分配するのに効果
    的なパターンで配置されている、ことを特徴とするスプ
    ロケット。
  11. 【請求項11】 請求項10において、 歯底半径R1 ,R2 ,R3 が複数のパターンで配置され
    ており、そのうちの少なくとも一つは大きなパターンで
    あり、そのうちの少なくとも一つは小さなパターンであ
    る、ことを特徴とするスプロケット。
  12. 【請求項12】 請求項10において、 歯底半径のパターンはまた、スプロケット30およびチ
    ェーン80の相互作用によって発生するノイズを低減す
    るのに効果的なものになっている、ことを特徴とするス
    プロケット。
  13. 【請求項13】 請求項10において、 予め選択された次数が第4次の次数を有している、こと
    を特徴とするスプロケット。
  14. 【請求項14】 請求項10において、 スプロケット30以外の発生源からの外部の緊張力がチ
    ェーン80に作用しており、予め選択された一つまたは
    それ以上のスプロケット次数が、チェーン80の外部の
    緊張力を少なくとも部分的にオフセットするように、選
    択されている、ことを特徴とするスプロケット。
  15. 【請求項15】 請求項10において、 スプロケット30以外の発生源からの外部の緊張力が、
    チェーン80に作用しており、予め選択された一つまた
    はそれ以上のスプロケット次数が、チェーン80の外部
    の緊張力に付加するように、選択されている、ことを特
    徴とするスプロケット。
  16. 【請求項16】 請求項10において、 互いに異なる歯底半径R1 ,R2 ,R3 が、少なくと
    も、第1の歯底半径R3と、第1の歯底半径R3 より小
    さい第2の歯底半径R2 とから構成されている、ことを
    特徴とするスプロケット。
  17. 【請求項17】 請求項16において、 第1および第2の歯底半径R3 ,R2 が、スプロケット
    30の回りに実質的に4回繰り返すパターンで配置され
    ている、ことを特徴とするスプロケット。
  18. 【請求項18】 請求項16において、 互いに異なる歯底半径R3 ,R2 が、第2の歯底半径R
    2 より小さい第3の歯底半径R1 を有している、ことを
    特徴とするスプロケット。
  19. 【請求項19】 請求項18において、 第1、第2、第3の歯底半径R3 ,R2 ,R1 が、スプ
    ロケット30の回りに実質的に4回繰り返すパターンで
    配置されている、ことを特徴とするスプロケット。
  20. 【請求項20】 チェーンおよびスプロケットシステム
    に作用する緊張力を分配するための方法であって、 歯底部34によって隔てられた複数の歯32または10
    2を有するスプロケット30または100を提供し、 各歯底部34に、スプロケット中心から半径方向に沿っ
    て該スプロケット中心に最も接近した歯底部上の点まで
    延びる歯底半径R1 ,R2 またはR3 を与え、 異なる複数の歯底半径R1 ,R2 およびR3 を与え、 チェーンおよびスプロケットシステムに作用する緊張力
    を分配するのに効果的なパターンで、隣り合うスプロケ
    ット歯間に歯底半径R1 ,R2 ,R3 を配置して、シス
    テムに作用する緊張力全体を減少させた、ことを特徴と
    する方法。
  21. 【請求項21】 請求項20において、 予め設定された一つまたはそれ以上のスプロケット次数
    においてチェーン緊張力を集中させるのに効果的な歯底
    半径のパターンを選択することを含んでいる、ことを特
    徴とする方法。
  22. 【請求項22】 請求項21において、 そのうちの少なくとも一つが大きなパターンから構成さ
    れかつそのうちの少なくとも一つが小さなパターンから
    構成された複数の歯底半径のパターンが選択されてい
    る、ことを特徴とする方法。
  23. 【請求項23】 請求項21において、 チェーン80,90がスプロケット30,100と相互
    作用することによって発生するノイズを低減させるのに
    も効果的な歯底半径パターンを選択することを含んでい
    る、ことを特徴とする方法。
  24. 【請求項24】 請求項20において、 スプロケット30,100からチェーン80,90に作
    用する緊張力を第4次のスプロケット次数に集中させる
    ことを含んでいる、ことを特徴とする方法。
  25. 【請求項25】 請求項20において、 あらゆる緊張力発生源からシステムに作用する緊張力全
    体を釣り合わせるために、スプロケット30,100以
    外の発生源からチェーン80,90に作用する緊張力を
    少なくとも部分的にオフセットするのに効果的な歯底半
    径パターンを選択することを含んでいる、ことを特徴と
    する方法。
  26. 【請求項26】 請求項20において、 あらゆる緊張力発生源からシステムに作用する緊張力全
    体を少なくとも部分的に釣り合わせるために、スプロケ
    ット30,100以外の発生源からチェーン80,90
    に作用する緊張力に少なくとも部分的に付加するのに効
    果的な歯底半径パターンを選択することを含んでいる、
    ことを特徴とする方法。
  27. 【請求項27】 システム内のチェーン緊張力を低減す
    るように設けられたチェーンおよびスプロケットシステ
    ムであって、 スプロケット30,100が、 スプロケット30,100からチェーン80,90に作
    用する緊張力を、予め設定された一つまたはそれ以上の
    スプロケット次数に集中させるための手段と、 スプロケット30,100以外の発生源からチェーン8
    0,90に作用する緊張力を少なくとも部分的にオフセ
    ットさせるための手段とから構成されている、ことを特
    徴とするチェーンおよびスプロケットシステム。
  28. 【請求項28】 請求項27において、 前記スプロケット次数が、少なくとも第4次の次数であ
    る、ことを特徴とするチェーンおよびスプロケットシス
    テム。
  29. 【請求項29】 自動車用タイミングシステムであっ
    て、 ピン84によって相互に連結された複数対のリンク82
    を有するチェーン80と、 周方向に隔てられた複数の歯32を有するとともに、ピ
    ン84を受け入れるために隣り合う各歯32の間に配置
    された歯底部34を有し、カムシャフトに取り付けられ
    た概略円形状のスプロケット30とを備え、 各歯底部34が、スプロケット中心から半径方向に沿っ
    てスプロケット中心に最も接近した歯底部34上の点ま
    で延びる歯底半径R1 ,R2 またはR3 を有しており、 少なくとも一つの歯底部34が第1の歯底半径R3 を有
    し、少なくとも一つの歯底部34が第2の歯底半径R2
    を有し、少なくとも一つの歯底部34が第3の歯底半径
    R1 を有しており、第2の歯底半径R2 が第1の歯底半
    径R3 よりも小さく、第3の歯底半径R1 が第2の歯底
    半径R2 よりも小さくなっており、 第1、第2および第3の歯底半径R3 ,R2 ,R1 が、
    チェーン80に作用する緊張力を再分配して、システム
    の運転中にチェーン80に作用する緊張力を低減させる
    のに効果的なパターンで配置されている、ことを特徴と
    する自動車用タイミングシステム。
  30. 【請求項30】 請求項29において、 前記パターンが、第2歯底半径R2 、第3歯底半径R1
    、第3歯底半径R1 、第2歯底半径R2 、第1歯底半
    径R3 、第2歯底半径R2 、第3歯底半径R1 、第3歯
    底半径R1 、第2歯底半径R2 、第1歯底半径R3 、第
    2歯底半径R2 、第3歯底半径R1 、第3歯底半径R1
    、第2歯底半径R2 、第1歯底半径R3 、第2歯底半
    径R2 、第3歯底半径R1 、第3歯底半径R1 、第2歯
    底半径R2 という一連の歯底半径から構成されている、
    ことを特徴とする自動車用タイミングシステム。
  31. 【請求項31】 請求項29において、 歯底半径パターンが、チェーン80およびスプロケット
    30の相互作用によって発生するノイズを低減させるの
    にも効果的なものになっている、ことを特徴とする自動
    車用タイミングシステム。
  32. 【請求項32】 スプロケット100であって、 スプロケット100の外周に沿って配置された複数の歯
    102を有し、隣り合う各歯102がサイレントチェー
    ン90の歯96と接触するように設けられており、サイ
    レントチェーン90の連結部94に隣り合う歯96がス
    プロケット100の隣り合う歯102の間に着座してい
    るときに、スプロケット100がスプロケット中心から
    サイレントチェーン90の連結部94の中心までの距離
    で定義されるピッチ半径PR1 ,PR2 ,PR3 を有し
    ており、 複数のピッチ半径PR1 ,PR2 ,PR3 が、サイレン
    トチェーン90に作用する緊張力をスプロケット回転に
    対して予め選択された一つまたはそれ以上の次数に分配
    するのに効果的なパターンで配置されている、ことを特
    徴とするスプロケット。
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