JP2021091202A - ガスバリアフィルム - Google Patents
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Abstract
Description
ガスバリア性を有する包装材料として、温度、湿度などの影響が少ないアルミ等の金属箔をガスバリア層として用いたガスバリアフィルムが知られている。
基材フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)製のものがよく用いられている。
しかし、発明者の検討により、PP製の基材フィルムに単にバリア層を形成しただけのガスバリアフィルムは、実際にはボイルやレトルトなど熱水処理に対する耐性が十分でないことが明らかになった。
このガスバリアフィルムは、第一面の赤外分光測定において、1360〜1390cm−1に存在するピーク強度I1と、1440〜1480cm−1に存在するピーク強度I2との比が、下記式(1)を満たす。
I1/I2≦1.65 …(1)
図1は、本実施形態に係るガスバリアフィルム1の模式断面図である。ガスバリアフィルム1は、基材10と、ガスバリア層20と、被覆層30と、接着剤層40と、シーラント層50とを備えている。
2以上の樹脂層を有する基材10は、例えば、共押出により形成できる。基層11および表層12の合計である基材10の総厚は、例えば3〜200μmとでき、15〜60μmが好ましい。
ガスバリア層20は、選択する材料により、透明、不透明のいずれにも構成できる。
コーティング剤に用いられる水溶性高分子として、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等を例示できる。特に、PVAを用いると、優れたガスバリア性が得られるため好ましい。PVAは、一般にポリ酢酸ビニルをけん化することで得られる。PVAとして、酢酸基が数十%残存している、いわゆる部分けん化PVA、酢酸基が数%しか残存していない完全PVAのいずれも用いることができる。両者の中間のPVAを用いてもよい。
コーティング剤の塗布方法に制限はなく、通常用いられるディッピング法、ロールコーティング法、スクリーン印刷法、スプレー法、グラビア印刷法などの従来公知の方法を適宜選択できる。
被覆層30の上に印刷層、介在フィルム、シーラント層等を積層させて、包装材料とすることができる。積層する際は、接着剤を介さずに被覆層30の上に直接シーラント層を形成する押出ラミネート法を用いてもよい。
I1/I2≦1.65 …(1)
発明者らは、ポリプロピレンを主成分とする基材を用いてガスバリアフィルムを構成するにあたり、様々な検討を行った。その結果、ガスバリア層20が形成される第一面10aにおいては、ポリプロピレンを主成分とする範囲で、第一面10aにおける式(1)の値が1.65以下であると、ガスバリア層が欠陥のない良好な状態で形成されること、および、凝集力に優れ、ガスバリア層の密着強度が向上することを見出した。第一面10aにおける式(1)の値は、1.30から1.60が好ましく、1.30から1.55がより好ましい。1.30以下であると耐熱性に劣るためガスバリア性が悪くなる。また、1.60以上になると凝集力が劣るため密着強度が低下する傾向がある。
本実施形態のガスバリアフィルム1は、上記により、ポリプロピレンを主成分とするモノマテリアルの構成を保持して環境負荷を抑制しつつ、好適なガスバリア性を発揮するガスバリア層が基材と良く接合し、剥離しにくいように構成されている。
基材10の表層12は、プロピレンのホモポリマーに対して0.1〜数十%の融点の低いHDPE(高密度ポリエチレン)、LDPE(低密度ポリエチレン)、LLDPE(線状低密度ポリエチレン)などのポリエチレンや、1−ブテンなどのαオレフィン系の樹脂、エラストマーなどのゴム成分等を共重合した樹脂、またはポリエチレン樹脂とポリプロピレン樹脂を所定の割合で混合し、基層11はプロピレンホモポリマーの樹脂を使用し、複数のスクリューで混錬し、押し出し製膜(フィルム化)することで制御できる。一般に、ポリプロピレンフィルムはPETフィルムに比べて耐熱性が低いが、上記のように製造することで、基層11に耐熱性の高いプロピレンホモポリマーを有しつつ、表面を構成する表層12を式(1)を満たすように制御することで耐熱性に優れた基材10を実現できる。
このような観点からは、基層11が構成する第二面10bにおける上記式(1)の値は、第一面の値よりも大きいことが好ましく、1.65以上であることがより好ましい。
これらの添加剤が基材10内で粒状の状態を保持する場合、第一面10a上に過度に突出すると、ガスバリア層20や被覆層30に微小な欠陥が生じる原因となる。発明者の検討では、第一面上に突出するポリプロピレン以外の材料からなる微粒子の数および突出高さを所定値以下にすることで、微小欠陥が生じにくいことが分かった。所定値の一例を示すと、一辺250μmの正方形領域あたり100個以下、かつ平均突出長5μm以下であるが、これと実質的に同一の内容を意味するものであれば、指標の具体的内容は問わない。
微粒子の数が100個を超え、平均突出高さが5μmを超えるとバリア性が低下するため、微粒子の数は100個以下、平均突出高さは5μm以下が良い。
まず、基材10の第一面10a上に適宜の方法で処理面上にガスバリア層20を形成する(第一工程)。第一工程において、ガスバリア層を形成する前に、第一面10aにバリア性や密着性を向上させるために熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化樹脂などのコーティング層を形成したり、第一面10aにコロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理、火炎処理等の前処理を行ったりして、第一面10aとガスバリア層20との間に前処理層を設けてもよい。前処理層を設けることにより、基材10とガスバリア層20との密着性をさらに高めることができる。
上述した前処理の中では、生産性の観点からインラインで行うことが可能なプラズマ処理が好ましい。プラズマ処理はグロー放電、イオンビームなど特に限定されず、プラズマ密度を高めるために磁石を用いてもよい。またプラズマ処理を行う際に使用するガスは酸素、窒素、アルゴンのいずれかもしくは複数から選択することができる。
さらに、被覆層30上に接着剤層40となる接着剤を塗布し、シーラント層50となる樹脂フィルムを貼り合わせる(第三工程)と、ガスバリアフィルム1が完成する。
基材10として、厚み20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムAを用いた。ポリプロピレンフィルムAは、基層11および表層12の二層を有する共押出フィルムである。
表層12からなるポリプロピレンフィルムAの第一面にコロナ処理を行った。真空装置内において、珪素と酸化珪素との混合物を昇華させ、電子ビーム蒸着法により酸化珪素からなるガスバリア層20(厚さ30nm)を形成した。
(1)液:テトラエトキシシラン10.4gに塩酸(0.1N)89.6gを加え、30分間撹拌し加水分解させた固形分3wt%(SiO2換算)の加水分解溶液
(2)液:ポリビニルアルコールの3wt%水/イソプロピルアルコール溶液(水:イソプロピルアルコール重量比 90:10)
蒸着材料をアルミニウムとし、電子ビーム蒸着法により金属アルミニウムからなる厚さ10nmのガスバリア層20を形成した点を除き、実施例1と同様にして実施例2のガスバリアフィルムを作製した。
蒸着材料をアルミニウムとし、酸素導入下の電子ビーム蒸着法により酸化アルミニウムからなる厚さ10nmのガスバリア層20を形成した点を除き、実施例1と同様にして実施例3のガスバリアフィルムを作製した。
基材10として、厚み20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムBを用いた。ポリプロピレンフィルムBは、基層11および表層12の二層を有する共押出フィルムであるが、ポリプロピレンフィルムBとは異なるフィルムである。
上記以外は実施例1と同様にして実施例4のガスバリアフィルムを作製した。
ポリプロピレンフィルムBを基材10に用いた点を除き、実施例2と同様にして実施例5のガスバリアフィルムを作製した。
ポリプロピレンフィルムBを基材10に用いた点を除き、実施例3と同様にして実施例6のガスバリアフィルムを作製した。
基材10として、厚み20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムCを用いた。ポリプロピレンフィルムCは、基層11および表層12の二層を有する共押出フィルムであるが、ポリプロピレンフィルムAおよびBのいずれとも異なるフィルムである。
上記以外は実施例1と同様にして実施例7のガスバリアフィルムを作製した。
ポリプロピレンフィルムCを基材10に用いた点を除き、実施例2と同様にして実施例8のガスバリアフィルムを作製した。
ポリプロピレンフィルムCを基材10に用いた点を除き、実施例3と同様にして実施例9のガスバリアフィルムを作製した。
基材10として、厚み20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムDを用いた。ポリプロピレンフィルムDは、基層11および表層12の二層を有する共押出フィルムであるが、ポリプロピレンフィルムAからCのいずれとも異なるフィルムである。
上記以外は実施例1と同様にして実施例10のガスバリアフィルムを作製した。
ポリプロピレンフィルムDを基材10に用いた点を除き、実施例2と同様にして実施例11のガスバリアフィルムを作製した。
ポリプロピレンフィルムDを基材10に用いた点を除き、実施例3と同様にして実施例12のガスバリアフィルムを作製した。
基材10として、厚み20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムEを用いた。ポリプロピレンフィルムEは、基層11および表層12の二層を有する共押出フィルムであるが、ポリプロピレンフィルムAからDのいずれとも異なるフィルムである。
上記以外は実施例1と同様にして実施例13のガスバリアフィルムを作製した。
ポリプロピレンフィルムEを基材10に用いた点を除き、実施例2と同様にして実施例14のガスバリアフィルムを作製した。
ポリプロピレンフィルムEを基材10に用いた点を除き、実施例3と同様にして実施例15のガスバリアフィルムを作製した。
基材10として、厚み15μmのポリプロピレンフィルムAを用いた点を除き、実施例1と同様にして実施例16のガスバリアフィルムを作製した。
基材を実施例16と同一とした点を除き、実施例2と同様にして実施例17のガスバリアフィルムを作製した。
基材を実施例16と同一とした点を除き、実施例3と同様にして実施例18のガスバリアフィルムを作製した。
基材10として、厚み40μmのポリプロピレンフィルムAを用いた点を除き、実施例1と同様にして実施例19のガスバリアフィルムを作製した。
基材を実施例19と同一とした点を除き、実施例2と同様にして実施例20のガスバリアフィルムを作製した。
基材を実施例19と同一とした点を除き、実施例3と同様にして実施例21のガスバリアフィルムを作製した。
基材10として、厚み20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムFを用いた。ポリプロピレンフィルムFは、基層11および表層12の二層を有する共押出フィルムであるが、ポリプロピレンフィルムAからEのいずれとも異なるフィルムである。
上記以外は実施例1と同様にして実施例22のガスバリアフィルムを作製した。
基材10として、厚み20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムGを用いた。ポリプロピレンフィルムGは、基層11および表層12の二層を有する共押出フィルムであるが、ポリプロピレンフィルムAからFのいずれとも異なるフィルムである。
上記以外は実施例1と同様にして実施例23のガスバリアフィルムを作製した。
基材10として、厚み20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムHを用いた。ポリプロピレンフィルムHは、基層11および表層12の二層を有する共押出フィルムであるが、ポリプロピレンフィルムAからGのいずれとも異なるフィルムである。
上記以外は実施例1と同様にして実施例24のガスバリアフィルムを作製した。
基材10として、厚み20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムIを用いた。ポリプロピレンフィルムIは、基層11および表層12の二層を有する共押出フィルムであるが、ポリプロピレンフィルムAからHのいずれとも異なるフィルムである。
上記以外は実施例1と同様にして実施例25のガスバリアフィルムを作製した。
基材に前処理としてArガスによるプラズマ処理を行い連続して酸化珪素を形成した点を除き、実施例1と同様にして実施例26のガスバリアフィルムを作製した。
基材に前処理として基材表面に前処理として水酸基を含有するアクリル樹脂とイソシアネート硬化剤のNCO/OH比が1.0になるように調整した厚み50nmのアクリルウレタン樹脂層を設けた点を除き、実施例1と同様にして実施例27のガスバリアフィルムを作製した。
基材10として、厚み20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムJを用いた。ポリプロピレンフィルムJは、基層11および表層12の二層を有する共押出フィルムであるが、ポリプロピレンフィルムAからIのいずれとも異なるフィルムである。
上記以外は実施例1と同様にして実施例28のガスバリアフィルムを作製した。
基材10として、厚み20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムKを用いた。ポリプロピレンフィルムKは、基層11および表層12の二層を有する共押出フィルムであるが、ポリプロピレンフィルムAからJのいずれとも異なるフィルムである。
上記以外は実施例1と同様にして実施例29のガスバリアフィルムを作製した。
基材10として、厚み20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムLを用いた。ポリプロピレンフィルムLは、基層11および表層12の二層を有する共押出フィルムであるが、ポリプロピレンフィルムAからKのいずれとも異なるフィルムである。
上記以外は実施例1と同様にして実施例30のガスバリアフィルムを作製した。
基材10として、厚み20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムMを用いた。ポリプロピレンフィルムMは、基層11および表層12の少なくとも二層を有する共押出フィルムであるが、ポリプロピレンフィルムAからLのいずれとも異なるフィルムである。
上記以外は実施例1と同様にして比較例1のガスバリアフィルムを作製した。
ポリプロピレンフィルムMを基材10に用いた点を除き、実施例3と同様にして比較例2のガスバリアフィルムを作製した。
基材10として、厚み20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムNを用いた。ポリプロピレンフィルムNは、基層11および表層12の少なくとも二層を有する共押出フィルムであるが、ポリプロピレンフィルムAからMのいずれとも異なるフィルムである。
上記以外は実施例1と同様にして比較例3のガスバリアフィルムを作製した。
ポリプロピレンフィルムNを基材10に用いた点を除き、実施例3と同様にして比較例4のガスバリアフィルムを作製した。
基材10として、厚み20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムOを用いた。ポリプロピレンフィルムOは、基層11および表層12の少なくとも二層を有する共押出フィルムであるが、ポリプロピレンフィルムAからNのいずれとも異なるフィルムである。
上記以外は実施例1と同様にして比較例5のガスバリアフィルムを作製した。
ポリプロピレンフィルムOを基材10に用いた点を除き、実施例3と同様にして比較例6のガスバリアフィルムを作製した。
基材10として、厚み20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムPを用いた。ポリプロピレンフィルムPは、基層11および表層12の少なくとも二層を有する共押出フィルムであるが、ポリプロピレンフィルムAからOのいずれとも異なるフィルムである。
上記以外は実施例1と同様にして比較例7のガスバリアフィルムを作製した。
ポリプロピレンフィルムPを基材10に用いた点を除き、実施例3と同様にして比較例8のガスバリアフィルムを作製した。
基材10として、厚み20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムQを用いた。ポリプロピレンフィルムQは、基層11および表層12の少なくとも二層を有する共押出フィルムであるが、ポリプロピレンフィルムAからPのいずれとも異なるフィルムである。
上記以外は実施例1と同様にして比較例9のガスバリアフィルムを作製した。
ポリプロピレンフィルムQを基材10に用いた点を除き、実施例3と同様にして比較例10のガスバリアフィルムを作製した。
基材10として、厚み20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムRを用いた。ポリプロピレンフィルムRは、基層11および表層12の少なくとも二層を有する共押出フィルムであるが、ポリプロピレンフィルムAからQのいずれとも異なるフィルムである。
上記以外は実施例1と同様にして比較例11のガスバリアフィルムを作製した。
ポリプロピレンフィルムRを基材10に用いた点を除き、実施例3と同様にして比較例12のガスバリアフィルムを作製した。
基材10として、厚み20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムSを用いた。ポリプロピレンフィルムSは、基層11および表層12の少なくとも二層を有する共押出フィルムであるが、ポリプロピレンフィルムAからRのいずれとも異なるフィルムである。
上記以外は実施例1と同様にして比較例13のガスバリアフィルムを作製した。
ポリプロピレンフィルムSを基材10に用いた点を除き、実施例3と同様にして比較例14のガスバリアフィルムを作製した。
基材10として、厚み20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムTを用いた。ポリプロピレンフィルムTは、基層11および表層12の少なくとも二層を有する共押出フィルムであるが、ポリプロピレンフィルムAからSのいずれとも異なるフィルムである。
上記以外は実施例1と同様にして比較例15のガスバリアフィルムを作製した。
ポリプロピレンフィルムTを基材10に用いた点を除き、実施例3と同様にして比較例16のガスバリアフィルムを作製した。
基材10として、厚み20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルムUを用いた。ポリプロピレンフィルムUは、基層11および表層12の少なくとも二層を有する共押出フィルムであるが、ポリプロピレンフィルムAからTのいずれとも異なるフィルムである。
上記以外は実施例1と同様にして比較例17のガスバリアフィルムを作製した。
ポリプロピレンフィルムUを基材10に用いた点を除き、実施例3と同様にして比較例18のガスバリアフィルムを作製した。
ポリプロピレンフィルムUを基材10に用いた点を除き、実施例2と同様にして比較例19のガスバリアフィルムを作製した。
(第一面および第二面の赤外線分光測定)
フーリエ変換赤外分光光度計FT/IR−4000(日本分光株式会社製)を用いて、ガスバリアフィルム作製前の各基材の厚さ方向両面に対して行った。測定条件等は以下の通りである。
測定条件:ATR法
プリズム:Ge
分解能:4cm−1
積算回数:64
なお、作製されたガスバリアフィルムを用いて上記測定を行う場合は、切削によりガスバリアフィルムの断面を形成し、この断面を用いて基層および表層の測定を行うことができる。
製造前の各基材を用い、以下の内容で行った。
・平均表面粗さSa
走査型プローブ顕微鏡を用いて第一面10aのうち無作為に選択した1μm×1μmの範囲を測定して平均面粗さSaを算出した。測定は、微粒子の存在しない部位で行った。
・微粒子の個数及び突出高さ
レーザー顕微鏡を用いて第一面10aの表面観察を行い、微粒子の単位エリアあたりの数および突出高さを計測した。観察倍率は50倍とした。単位エリアあたりの数は、無作為に選択した257μm×259μmの範囲(0.067mm2)、およびその右側に隣接する同一サイズの2エリアで測定し、3エリアの算術平均値とした。突出高さは、3エリアでカウントされたすべての微粒子の算術平均値とした。
各例のガスバリアフィルムからJIS K 6854−2、JIS K 6854−3に準拠して試験片を切り出し、オリエンテック社テンシロン万能試験機RTC−1250を用いて測定したガスバリア層20の剥離強度を密着性の指標として測定した。測定は、T形剥離と180°剥離の2種類を、それぞれ常態(Dry)および測定部位湿潤(Wet)で行った。
各例のガスバリアフィルム2枚を、シーラント層50を対向させて重ね、三辺を熱融着により接合して、各例のパウチ(包装容器)を作製した。各例のパウチに内容物として水を充填した後、開放している一辺を熱融着により封止した。その後、熱水処理として、レトルト殺菌処理(121℃30分)を行った。
熱水処理後、JIS K 6854−2、JIS K 6854−3に準拠して各例のパウチの内容物と接していた部位から試験片を切り出し、RTC−1250を用いて測定したガスバリア層20の剥離強度を密着性の指標として測定した。測定は、T形剥離と180°剥離の2種類を、それぞれ常態(Dry)および測定部位湿潤(Wet)で行った。
上記手順で作製した各例のパウチを作製直後および熱水処理した後、パウチを開封してガスバリアフィルムの酸素透過度(OTR)(単位:cc/m2・day・atm、測定条件:30℃−70%RH)、および水蒸気透過度(WVTR)(単位:g/m2・day、測定条件:40℃−90%RH)を評価した。
第一面および第二面の式(1)の値がいずれも1.65未満である比較例1〜8では、OTR、WVTRのいずれも熱水処理後に低下した。これは、熱水処理により基材が収縮してガスバリア層20および被覆層30がダメージを受けたことによると考えられた。
10 基材
10a 第一面
10b 第二面
11 基層
12 表層
20 ガスバリア層
30 被覆層
40 接着剤層
50 シーラント層
Claims (10)
- ポリプロピレンを主成分とする基材と、
前記基材の第一面上に形成されたガスバリア層と、
前記ガスバリア層上に形成された被覆層と、
を備え、
前記第一面の赤外分光測定において、1360〜1390cm−1に存在するピーク強度I1と、1440〜1480cm−1に存在するピーク強度I2との比が下記式(1)を満たす、ガスバリアフィルム。
I1/I2≦1.65 …(1) - 前記基材は、
前記第一面を構成する表層と、
前記第一面と反対側の第二面を構成する基層と、を有し、
前記第二面の赤外分光測定における前記式(1)の値が、前記第一面における前記式(1)の値よりも大きい、
請求項1に記載のガスバリアフィルム。 - 前記第一面上には、ポリプロピレン以外の材料からなる微粒子が突出しており、
前記微粒子の数が、一辺250μmの領域あたり100個以下であり、
前記微粒子の平均突出高さが5μm以下である、
請求項1に記載のガスバリアフィルム。 - 前記第一面の平均面粗さSaが10nm以下である、
請求項1に記載のガスバリアフィルム。 - 前記ガスバリア層は、アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化珪素、炭素を含む酸化珪素のいずれかを主成分とする、
請求項1に記載のガスバリアフィルム。 - 前記被覆層は、1種以上のアルコキシドまたはその加水分解物と、水溶性高分子とを含有する、
請求項1に記載のガスバリアフィルム。 - 熱融着可能なシーラント層をさらに備え、前記シーラント層が接着剤層により前記被覆層に接合されている、
請求項1に記載のガスバリアフィルム。 - 酸素透過度が3.0cc/m2・day以下、かつ水蒸気透過度が1.5g/m2・day以下であり、
前記基材と前記ガスバリア層とのJIS K 6854−2およびJIS K 6854−3に準拠した剥離強度が1.0N/15mm以上である、
請求項1に記載のガスバリアフィルム。 - 121℃、30分の熱水処理後において、
酸素透過度が5.0cc/m2・day以下、かつ水蒸気透過度が2.0g/m2・day以下であり、
前記基材と前記ガスバリア層とのJIS K 6854−2およびJIS K 6854−3に準拠した剥離強度が1.0N/15mm以上である、
請求項1に記載のガスバリアフィルム。 - 前記第一面と前記ガスバリア層との間に、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、およびプラズマ処理のいずれかからなる前処理層を有する、
請求項1に記載のガスバリアフィルム。
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