JP2575006B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2575006B2
JP2575006B2 JP58196722A JP19672283A JP2575006B2 JP 2575006 B2 JP2575006 B2 JP 2575006B2 JP 58196722 A JP58196722 A JP 58196722A JP 19672283 A JP19672283 A JP 19672283A JP 2575006 B2 JP2575006 B2 JP 2575006B2
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Description

【発明の詳細な説明】 I発明の背景 技術分野 本発明は、磁気記録媒体、特に連続薄膜型の磁性層を
有する磁気記録媒体のトップコート膜の改良に関する。
先行技術とその問題点 ビデオ用、オーディオ用等の磁気記録媒体として、テ
ープ化して巻回したときのコンパクト性から、連続薄膜
型の磁性層を有するものの開発が活発に行われている。
このような連続薄膜型の媒体の磁性層としては、特性
上、基体法線に対し所定の傾斜角にて蒸着を行う、いわ
ゆる斜め蒸着法によって形成したCo、Co−Ni、Co−O、
Co−Ni−O系等の蒸着膜が最も好適である。
しかし、このような磁性層は、走行摩擦が大きく、膜
強度が低く、ヘッドタッチも悪く、特に、走行耐久性が
低く、くりかえし走行によって出力が低下してしまう。
また、ビデオ用の媒体では、スチルと称される静止画
像モードでの耐久時間が小さい。
さらに、いわゆるドロップアウトも多い。
このような実状から、従来、斜め蒸着膜磁性層のトッ
プコート膜が種々提案されている。
例えば、直鎖の飽和脂肪酸ないしそのエステルの蒸着
膜や塗布膜(特開昭53−88704号公報、同55−93533号公
報等)等である。
しかし、従来のトップコート膜はいずれも、上記走行
耐久性、スチル特性、ドロップアウト等の点で、未だ不
十分な結果しかえられていない。
II 発明の目的 本発明は、このような実状に鑑みなされたものであっ
て、その主たる目的は、走行摩擦が小さく、膜強度、潤
滑性、ヘッドタッチ性にすぐれ、走行耐久性、スチル耐
久性が高く、ドロップアウトの発生の少ない、新規なト
ップコート膜を有する連続薄膜型の磁性層をもつ磁気記
録媒体を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明によって達成され
る。
すなわち本発明は、 基体上に斜め蒸着法によって形成された磁性層を有
し、この磁性層上に、下記式で示される化合物の膜を有
することを特徴とする磁気記録媒体である。
{上記式において、 Rは、炭素原子数10〜22のフッ素置換、アルコキシ置
換、フェノキシ置換または非置換のアルキル基を表わす
が、このアルキル基は飽和であっても、内部に不飽和二
重結合を有するものであってもよい。
また、Y1およびY2は、互いに同一であっても異なってい
てもよく、それぞれ、水素原子、アンモニウムカチオ
ン、4級非置換アルキルアンモニウムカチオンまたはフ
ッ素置換、アルコキシ置換、フェノキシ置換もしくは非
置換のアルキル基または非置換のフェニル基を表わす
が、このアルキル基は、飽和であっても、内部に不飽和
二重結合を有するものであってもよく、Y1および/また
はY2がアルキル基またはフェニル基であり、ジエステル
またはトリエステルを形成するとき、エステルを構成す
るアルキル基とフェニル基との炭素原子数の総計は44以
下である。
ただし、Y1およびY2が、それぞれ、水素原子またはカ
チオンであるときには、Rが非置換の直鎖の飽和アルキ
ル基となることはない。
また、Y1および/またはY2がアルキル基であるときに
は、RならびにY1および/またはY2が、すべて非置換の
直鎖の飽和アルキル基となることはない。} なお、本発明者らは、上記式において、Rが直鎖の飽
和アルキル基である化合物をトップコート膜に用いる旨
を、この出願の先願として提案している(特願昭57−23
4816号同58−18706号式で示される化合物は、この先の
提案のものと同等の効果をもつものである。
III 発明の具体的構成 以下、本発明の具体的構成について詳細に説明する。
本発明の磁気記録媒体は、基体上に磁性層を有する。
磁性層は、蒸着法による磁性層とした公知の種々のも
のであってよく、通常、コバルト、ニッケルあるいはこ
れらを主成分とする。
この場合、本発明においては、Coを必須成分とし、C
o,Co+Ni,Co+O,またはCo+Ni+Oからなることが好ま
しい。
すなわち、Co単独からなってもよく、CoとNiとからな
ってもよい。
Co+Niである場合、Co+Niの重量比は、1.5以上であ
ることが好ましい。
さらに、CoまたはCo+Niに加え、Oが含まれていても
よい。Oが含まれたときには、電磁変換特性や走行耐久
性の点で、より好ましい結果をうる。
このような場合、O/Co(Niが含まれない場合)あるい
はO/(Co+Ni)の原子比は、0.45以下、特に0.15〜0.4
であることが好ましい。
一方、磁性層中には、Co,Co+Ni,Co+OあるいはCo+
Ni+Oに加え、Crが含有されると、より一層好ましい結
果を得る。
これは、電磁変換特性が向上し、出力およびS/N比が
向上し、さらに膜強度が向上するからである。
このような場合、Cr/Co(Niが含まれない場合)ある
いはCr/(Co+Ni)の重量比は、0.001〜0.1であること
が好ましい。
この場合、Cr/CoあるいはCr/(Co+Ni)の重量比は、
0.005〜0.05であると、より一層好ましい結果を得る。
なお、このような磁性層中には、さらに、他の微量成
分、特に遷移金属元素、例えば、Fe,Mn,V,Zr,Nb,Ta,Mo,
W,Ti,Cu,Zn等が含まれていてもよい。
このような磁性層は、基体主面の法線に対して傾斜し
た柱状結晶構造の粒子の集合体であることが好ましい。
これにより、電磁変換特性が向上する。
このような場合、柱状結晶構造の粒子は、基体の主面
の法線に対して、20〜60°の範囲で傾斜していることが
好ましい。
また、各柱状結晶粒子は、通常、磁性層の厚さ方向全
域に亘る長さをもち、その短径は一般に、50〜500Å程
度とされる。
そして、Coと必要に応じ添加されるNi,Cr等は、この
柱状結晶自体を構成するものであり、Oが添加されたと
き、Oは通常、各柱状結晶粒子の表面に、主として酸化
物の形で存在している。
このような磁性層は、通常、0.05〜0.5μmの厚さに
形成される。
この場合、磁性層は、基体上に直接設けられていても
よく、あるいは基体上に下地層を介して設けられていて
もよい。
また、磁性層は通常、単一の層として形成されるが、
場合によっては中間層を介して、複数の層を積層して形
成されていてもよい。
このような磁性層は、通常、斜め蒸着法によって形成
される。
用いる斜め蒸着法としては、公知の斜め蒸着法を用い
ればよく、基体法線に対する入射角の最小値は、30°以
上とすることが好ましい。
なお、蒸着条件および後処理法等は、公知の条件およ
び方法に従えばよい。この場合、有効な後処理法として
は、磁性層中へのO導入のための公知の各種処理法等が
ある。
このような磁性層上には、上記式にて示されるリン酸
エステルからなる膜が形成される。
上記式において、Rは、炭素原子数10〜22のアルキル
基である。
Rの炭素原子数が10未満となると、臨界的に走行摩擦
が大きくなってしまい、しかも走行耐久性、スチル耐久
性が臨界的に減少し、ドロップアウトも臨界的に増大し
てしまう。
また、Rの炭素原子数が22をこえると、臨界的にドロ
ップアウトが増大してしまう。
このような炭素原子数のRは、飽和体であっても、内
部に不飽和二重結合をもつものであってもよい。
不飽和二重結合をもつ場合、二重結合の数については
特に制限はないが、特に1〜4であることが好ましい。
また、飽和体あるいは不飽和体である場合とも、Rは
鎖状であるが、場合によっては、5員ないし6員の環
(通常、飽和環)状部を、鎖状部中ないし鎖状部端部に
有していてもよい。
そして、これらは直鎖であっても、また分岐を有する
ものであってもよい。
分岐を有する場合、分岐は、Rの結合手と逆側の端部
側に存在し、特に未端に、例えばジメチル、ジエチル、
ジプロピル等が結合した直鎖アルキルであることが好ま
しい。
このようなRは、非置換体であっても、また置換体で
あってもよい。
置換体である場合、置換基の数には特に制限はない。
好適な置換基としては、フッ素、アルコキシ基、フェ
ノキシ基等がある。
そして、このような置換体では、置換基のアルキル部
ないし場合によってはフェニル部の炭素原子数を含めた
総炭素原子数が、上記の範囲でなければならない。
他方、Y1およびY2は、互いに同一であっても異なるも
のであってもよく、それぞれ、水素原子、カチオンまた
は置換もしくは非置換のアルキル基もしくはアリール基
を表わす。
Y1およびY2が、水素原子またはカチオンであるときに
は、リン酸モノエステルとなる。
この場合、カチオンは、1価のカチオンである。
1価のカチオンはアンモニウムイオンまたは4級アル
キルアンモニウムイオンである。
アンモニウムカチオンNH4 +の他、 4級アルキルアンモニウムカチオンとしては、メチル
基、エチル基、n−ブチル基、i−アミル基、n−ドデ
シル、n−オクタデシル基等の各種非置換アルキル基を
有する4級のアンモニウムイオンがある。
なお、1価のカチオン2つを有する場合、2つのカチ
オンは、同一でも異なっていてもよい。
さらに、上記式で示される化合物は、水素やカチオン
を有するリン酸モノエステルの他、ジエステルまたはト
リエステルであってもよい。
ジないしトリエステルであるときには、Y1および/ま
たはY2は、置換または非置換のアルキル基またはアリー
ル基である。
ジないしトリエステルであるとき、R,Y1および/また
はY2の総炭素原子数は44以下であることが好ましい。44
をこえるとドロップアウトが多くなるからである。な
お、Y1および/またはY2がカチオンであるとき、カチオ
ン中の炭素原子数は算入しない。
Y1および/またはY2のアルキル基としては、飽和であ
っても不飽和であってもよく、また直鎖であっても分岐
を含むものであってもよく、さらに環状部を有していて
もよい。
そして、アルキル基は、非置換体であっても、前記R
と同様の基で置換されていてもよい。
なお、本発明においては、Y1およびY2が水素原子また
はカチオンであるモノエステルであるときには、Rが非
置換の直鎖の飽和アルキル基であることはない。
また、Y1および/またはY2がアルキル基であるリン酸
ジアルキルエステルまたはリン酸トリアルキルエステル
であるときには、RとY1またはY2、あるいはRとY1とY2
が、すべて非置換の直鎖のアルキル基であることはな
い。
これは、先願(特願昭57−234816号等)との重複範囲
を除外するためである。
これら各化合物は、公知の方法に従い合成して用いて
もよく、また市販のものを用いてもよい。
次に、上記式で示される化合物の具体例を挙げる。
これら上記式で示される化合物は、公知の方法に従い
合成して使用したり、あるいは市販のものを用いればよ
い。この場合、化合物は、複数種併用して用いてもよ
い。
このようなリン酸エステルからなるトップコート膜
は、単分子層以上0.3μm以下、より好ましくは0.005〜
0.1μmの厚さとされる。
そして、このようなトップコート膜は、蒸着ないしス
パッタリングによって形成することが好ましい。
蒸着ないしスパッタリングによらず、塗布等によると
きには、膜厚をうすくして、しかも均一な厚さで設層す
ることがむずかしい。
なお、蒸着ないしスパッタリングの際の条件は、公知
の条件に従えばよい。
用いる基体には特に制限はないが、特に可とう性の基
体、特にポリエステル、ポリイミド、ポリプロピレン等
の樹脂製のものであることが好ましい。
また、その厚さは、種々のものであってよいが、特に
5〜20μmであることが好ましい。
そして、その磁性層形成面の裏面の表面あらさ高さの
RMS値は、0.05μm以上であることが好ましい。
これにより、電磁変換特性が向上する。
IV 発明の具体的作用効果 本発明の磁気記録媒体は、ビデオ用、オーディオ用等
の磁気記録媒体として有用である。
本発明によれば、炭素原子数10〜22のアルキル基を有
するリン酸エステルからなるトップコート膜を用いるの
で、走行摩擦が臨界的に減少する。
また、その膜強度、潤滑性、ヘッドタッチ性もきわめ
て高い。
このため、走行耐久性、スチル耐久性が臨界的に向上
し、ドロップアウトが臨界的に減少する。
そして、これらの効果は、アルキル基として直鎖のも
のを用いたときと同等である。
V 発明の具体的実施例 以下に本発明の具体的実施例について詳細に説明す
る。
実施例 Co/Niの重量比4/1のCoNi合金、およびCo/Ni/Crの重量
比75/20/5のCoNiCr合金を用い、10μm厚のポリエチレ
ンテレフタレート(PET)フィルム上に、それぞれ、斜
め蒸着法により、磁性層を0.2μm厚にて形成し、サン
プルA0およびB0を作製した。
斜め蒸着における入射角は45°とし、蒸着雰囲気はP
Ar=2×10-2Pa、PO2=1×10-2Paとした。
得られた磁性層は、ともに対応する合金の組成をも
ち、ともにO/(Co+Ni)=0.2(原子比)であり、基体
主面法線に対し約40°傾斜した、短径0.01μmの厚さ方
向全域に亘って成長した柱状結晶粒子の集合体であっ
た。
また、イオンミリングを行いながらオージェ分光分析
を行ったところ、Coは表面近くで少なく、またOは化学
シフトしており、しかも表面近くに多いプロファイルを
もち、Oが柱状粒子の表面に金属と結合した状態で存在
していることが確認された。
次いで、上記A0およびB0の磁性層上に、各種有機化合
物を蒸着源として、PAr=4×10-3Paの雰囲気にて、0.0
1μm厚の表1に示されるトップコート膜を形成して、
サンプルA1〜A5およびB1〜B2を得た。
なお、表1における本発明のサンプルのトップコート
膜組成は、前記した化合物の具体例のNo.で示される。
これら各サンプルにつき、以下の測定を行った。
1)走行摩擦 サンプルの動摩擦係数μを、40℃、相対湿度80%で、
初期と50パス後に測定した。
2)走行耐久性 各サンプルに対し、市販のVTR装置を用いて50パス試
験を行い、4MHzの信号の減少量(dB)を測定した。
3)スチル耐久性 市販のVTR装置で、スチルモードにて画像が消失する
に至る時間(分)を測定した。
4)ドロップアウト 1分間あたりの16dB以上の出力低下(個/分)を測定
した。
これらの結果を表1に示す。
表1に示される結果から、本発明による効果があきら
かである。
なお、前記の各例示化合物はすべて表1の本発明のサ
ンプルと同等の結果を与えた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉原 洋 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 テ イーデイーケイ株式会社内 (72)発明者 西松 正治 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 テ イーデイーケイ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−80131(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体上に斜め蒸着法によって形成された磁
    性層を有し、この磁性層上に、下記式で示される化合物
    の膜を有することを特徴とする磁気記録媒体。 式 {上記式において、 Rは、炭素原子数10〜22のフッ素置換、アルコキシ置
    換、フェノキシ置換または非置換のアルキル基を表わす
    が、このアルキル基は飽和であっても、内部に不飽和二
    重結合を有するものであってもよい。 また、Y1およびY2は、互いに同一であっても異なってい
    てもよく、それぞれ、水素原子、アンモニウムカチオ
    ン、4級非置換アルキルアンモニウムカチオンまたはフ
    ッ素置換、アルコキシ置換、フェノキシ置換もしくは非
    置換のアルキル基または非置換のフェニル基を表わす
    が、このアルキル基は、飽和であっても、内部に不飽和
    二重結合を有するものであってもよく、Y1および/また
    はY2がアルキル基またはフェニル基であり、ジエステル
    またはトリエステルを形成するとき、エステルを構成す
    るアルキル基とフェニル基との炭素原子数の総計は44以
    下である。 ただし、Y1およびY2が、それぞれ、水素原子またはカチ
    オンであるときには、Rが非置換の直鎖の飽和アルキル
    基となることはない。 また、Y1および/またはY2がアルキル基であるときに
    は、RならびにY1および/またはY2が、すべて非置換の
    直鎖の飽和アルキル基となることはない。}
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