JP2752995B2 - 積分処理装置 - Google Patents

積分処理装置

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JP2752995B2
JP2752995B2 JP63210015A JP21001588A JP2752995B2 JP 2752995 B2 JP2752995 B2 JP 2752995B2 JP 63210015 A JP63210015 A JP 63210015A JP 21001588 A JP21001588 A JP 21001588A JP 2752995 B2 JP2752995 B2 JP 2752995B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明はディジタル適応フィルタ等に用いるに好適な
量子化誤差の少ない積分処理装置に関する。
(従来の技術) 適応フィルタはエコー・キャンセラー装置やイコライ
ザ装置等の主要構成要素として広く用いられる。第2図
はこの種の適応フィルタの基本的な使用例を示すもの
で、例えばエコー・キャンセラー装置の場合、エコー・
パス(反響路)を形成する未知系1に対して適応フィル
タ2は疑似反響信号を生成する為の系として作用する。
そして入力信号x(k)に対して上記未知系1を介して出力
される反響信号y(k)から適応フィルタ2にて生成された
疑似反響信号(k)を減算器3にて差引くことにより、
上記反響信号y(k)を打消すものとなっている。ここで未
知系1に対する同定は、例えば学習同定法により上記減
算器3の出力残差信号e(k)の電力を最小とするように前
記適応フィルタ2のタップ係数を変化させることによっ
て行われる。
第3図は適応フィルタ2の一般的な構成例を示すもの
で、4(4a,4b,〜4n)はタップ遅延線、5(5a,5b,〜5n
+1)は上記タップ遅延線4のタップ出力にタップ係数
推定部(EST)6にて求められたタップ係数hi(k)をそれ
ぞれ乗じる乗算器,そして7は上記乗算器5の出力の総
和を求めて疑似反響信号(k)を生成するアキュムレー
タである。
しかしてこのように構成された適応フィルタ2は、未
知系1のインパルス応答が H=(h1,h2,…hN [但し、Tは転置を示す。] として与えられるものとすると、例えば学習同定法を用
いて次のようにして上記未知系1の推定を行なう。即
ち、適応フィルタ2の出力信号(k)は前記タップ遅延
線4のタップ出力として求められる入力信号系列X(k)を X(k)=(x(k),x(k-1),…x(k-N+1) とし、アキュムレータ6から出力されるタップ係数H(k)
(k)=(h1(k),h2(k),…hN(k) で与えられるものとすると、 (k)(k) T・X(k) …(1) なる演算を実行することにより求められる。そして未知
系1の出力y(k)に対する残差信号e(k)を e(k)=y(k)(k) …(2) として求め、タップ係数推定部6にて学習同定法により [但し、0<α<2である。] としてサンプル毎にそのタップ係数を修正(更新)して
その推定が行われる。
以上のようにして学習処理が進められ、 (k)→H としてタップ係数が収束して前記未知系1の同定が行わ
れることになる。
ところで近年、この種の適応フィルタ2をディジタル
信号処理用プロセッサ(DSP)を用いて実現することが
種々試みられるようになってきた。しかして上記DSPの
演算部は、通常、少ない語長で広いダイナミックレンジ
をカバーするべく浮動小数点方式を採用して構成される
ことが多い。
第4図は浮動小数点方式のディジタル乗算器の構成例
を示すもので、小数点乗算器11と加算器12、およびこれ
らの各出力をそれぞれ正規化する正規化回路13,14によ
って構成される。このディジタル乗算器は、乗算すべき
2つの入力データX,Yが、例えば指数部Eと仮数部Mと
により、 X=2E(X)*M(X),Y=2E(Y)*M(Y) としてそれぞれ示されるとき、上記小数点乗算器11にて
仮数部の演算を M(Z)′=M(X)*M(Y) として行い、加算器12にてその指数部の演算を E(Z)′=E(X)+E(Y) として行なう。その後、正規化回路13にて仮数部の正規
化(小数点合せ)を行い、その情報を下に指数部の正規
化を正規化回路14にて行ない、乗算値Zの指数部E(Z)
仮数部M(Z)とをそれぞれ求めて、その乗算処理が実行さ
れる。
しかしてこのような浮動小数点乗算を実行する際、上
記小数点乗算器11で求められるデータのビット数は2倍
となり、データ形式を統一する為には語長制限する必要
が生じる。この語長制限は、例えば丸め処理や切捨て
(切上げ)処理によって行われるが、これによって第5
図にその入出力特性を示すように量子化誤差が発生す
る。第5図(b)に切捨て処理での量子化誤差に比較し
て同図(a)に示す丸め処理での量子化誤差の方が少な
いが、丸め処理を行なうには小数点乗算器11の次段に新
たな丸め処理回路を設けることが必要となる。この点、
切捨て処理は、冗長となるビットの小数点乗算器11から
の出力を阻止するだけでよいので、前述した浮動小数点
乗算にあっては、専ら切捨て処理を採用することが多
い。しかしこの切捨て処理によって生じる量子化誤差は
次のような問題を含んでいる。
即ち、前述した適応フィルタ2(タップ係数推定部
6)におけるi番目のタップでの第(3)式に示したタ
ップ係数修正処理は、DSPにおける積分演算として、例
えば第6図に示すようにタップ係数メモリ15,浮動小数
点加算器16,浮動小数点乗算器17によって構成される演
算モデルとして表現できる。更に上記浮動小数点加算器
16,浮動小数点乗算器17においてそれぞれ発生する量子
化誤差を考慮した場合、その量子化誤差δh(k)d(k)
を挿入する加算器18,19を加えて、上記タップ係数修正
処理の演算モデルは第7図に示すように表現できる。
このような演算モデルによってタップ係数メモリ15に
格納されているi番目のタップのタップ係数h(k)は、 として実行されることになる。そして一般的には上式の
第1項目の収束によりe(k)が零(o)となったとき、こ
こでのタップ係数修正処理が停止する。
しかし第2項目に示す雑音成分は、通常、その平均値
が零(o)であるが、前述した切捨て処理の場合には零
にはならない為、大きな問題となる。即ち、上記第2項
の雑音成分δ(k)(=δh(k)+δd(k))は、タップ係数
の収束によって発散する。
具体的には、(k→∞)によりタップ係数が収束する
ものとすると、そのときの量子化誤差の成分は (但し、は平均値) となり、負の方向に発散してしまう。そしてその値はタ
ップ係数h(k)よりも大きくなる可能性がある。
(発明が解決しようとする問題点) このように従来のDSPによる積分演算、例えばタップ
係数修正処理にあっては、その切捨て処理によって量子
化誤差が蓄積的に増大すると云う不都合があり、従って
量子化誤差が蓄積的に増大すると云う不都合があり、従
ってタップ係数修正処理等に用いられるディジタル積分
処理において、その処理手続の簡単な切捨て処理を採用
するには問題があった。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、
その目的とするところは、処理手続の複雑化を招来する
ことなしに量子化誤差の発散を抑えて効果的なディジタ
ル積分演算を実現する積分処理装置を提供することにあ
る。
(問題点を解決するための手段) 本発明に係わる積分処理装置は、積分データを格納す
る積分用アキュムレータと、この積分用アキュムレータ
が読み出した積分データを被積分データから減算し、こ
の1回の減算毎に極性が交互に反転する積分データを出
力して前記積分用アキュムレータに格納させる浮動小数
点減算器と、前記積分用アキュムレータから前記浮動小
数点減算器に供される積分データの極性が正極性のとき
には前記被積分データの極性を負極性に設定して前記浮
動小数点減算器に供し、一方前記積分用アキュムレータ
から前記浮動小数点減算器に供される積分データの極性
が負極性のときには前記被積分データの極性を正極性に
設定して前記浮動小数点減算器に供する被積分データ供
給回路とを具備したことを特徴とするものである。
即ち、従来、加算によって行われていた積分演算を減
算と、被積分データの極性の交互反転によって実現した
ことを特徴とするものである。
(作用) 本発明によれば、積分用アキュムレータに格納されて
いる積分データの極性に応じて被積分データの極性を反
転処理した上で減算処理を行なうので、この減算によっ
て求められるデータは、一回の減算処理毎にその極性を
反転したものとなるが、その絶対値に着目すれば被積分
データを順次加算したものとなり、ここにその積分演算
が実現される。
この際、上記積分処理出の切捨て処理によって生じる
量子化誤差も1回毎に極性反転したものとなるので、実
質的には切捨て・切上げ処理が交互に繰返されることに
なる。そしてこの積分処理によって生じる量子化誤差成
分は1回毎に加算・減算が繰返されることになるので、
平均的には零(0)となり、従来のように発散すること
がなくなる。この結果、量子化誤差の発生を効果的に抑
えてその積分演算を簡易に、且つ効果的に実行すること
が可能となる。
(実施例) 以下、図面を参照して本発明の一実施例につき説明す
る。
第1図は本発明の実施例に係る積分処理装置における
演算モデルを示す図であり、前述したタップ係数修正処
理に適用した例を示している。
このタップ係数修正演算は、本質的には先の第7図に
示した演算処理と同じ演算機能を実現するものである
が、浮動小数点加算器16に代えて浮動小数点減算器21を
用い、また浮動小数点乗算器17に与えるデータをスイッ
チ22を介して1回の積分処理毎に極性反転するようにし
たことを特徴としている。
即ち、浮動小数点減算器21は、浮動小数点乗算器17か
ら与えられる被積分データからタップ係数メモリ15に格
納されている積分データを減算し、その減算値を新たな
積分データとして前記タップ係数メモリ15に格納するも
のとなっている。尚、加算器18は浮動小数点減算器21に
よって生じた量子化誤差δh(k)をモデル表現するもので
あり、加算器19は浮動小数点乗算器17によって生じた量
子化誤差δd(k)をモデル表現するものである。
しかしてスイッチ22は、前記タップ係数メモリ15から
浮動小数点減算器21に読出される積分データ(タップ係
数(hi(k))が正極性のとき、浮動小数点乗算器17に与
えるデータとして負極性のデータ(−αe(k)/‖X(k)
)を選択し、浮動小数点乗算器17から上記浮動小数点
減算器21に与える被積分データの極性を負極性としてい
る。また逆に、前記タップ係数メモリ15から浮動小数点
減算器21に読出された積分データ(タップ係数hi(k)
が負極性のときには、前記浮動小数点乗算器17に与える
データとして正極性のデータ(αe(k)/‖X(k))を
選択し、浮動小数点乗算器17から上記浮動小数点減算器
21に与える被積分データの極性を正極性としている。
しかしてこのような積分演算モデルによれば、浮動小
数点減算器21で1回の積分演算が行われたとき、これに
よって求められる新たな積分データは、その極性が反転
されたものとなる。従ってタップ係数メモリ15に格納さ
れる積分データ(タップ係数hi(k))は1回毎に極性反
転されたものとなる。そしてこの積分データに応じて前
記スイッチ22により選択されるデータの極性が交互に反
転処理されることになる。この結果、積分データは極性
反転されながらその値(絶対値)をタップ係数メモリ15
に累積加算されていくことになり、ここにその積分処理
が実現される。
ここで上記線分演算モデルによって生じる量子化誤差
について考察してみると次の通りである。即ち、上述し
た積分演算モデルによるタップ係数の修正演算は、 として表現できる。この式は、 として変形することができる。しかしてここでの量子化
誤差成分は第3項で示される (−1)(δd(k)+δh(k))=(−1)δ(k) であり、タップ係数h(k)が収束したときの量子化誤差の
値は、各回に生じる量子化誤差δ(k)が定常的であると
して となる。つまり量子化誤差の発散を防ぎ、その値を平均
的に零(0)に保つことが可能となる。換言すれば、1
回の積分演算での切捨て処理によって生じた量子化誤差
を次回の積分演算における極性反転された切捨て(切上
げ)によって補い(打消し)、切捨て処理による量子化
誤差を平均的に零(0)に抑えることが可能となる。
以上のように本装置によれば、切捨て処理を用いた積
分演算を行なうに際して、その量子化誤差の発生(増
大;発散)を効果的に抑えることができるので、その積
分演算精度を十分高くすることができる。しかも従来の
ように丸め処理を必要としないので、その処理機能構成
を非常に単純なものとすることができ、DSPによる演算
処理にも容易に適用することが可能となる。従って前述
したタップ係数修正演算を始めとして、種々のディジタ
ル積分演算に効果的に供することが可能となる。
尚、本発明は上述した実施例に限定されるものではな
い。ここではタップ係数の修正演算を例に説明したが、
基本的には浮動小数点減算器21に入力する被積分データ
の極性を反転処理するだけでその積分処理が実現でき
る。またこの極性反転処理を含む積分演算は、専用のハ
ードウェアで実現することは勿論可能であるが、ソフト
ウェアにより実現することも可能である。その他、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施する
ことができる。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、切捨て処理を用
いた積分演算を、その切捨て処理による量子化誤差の増
大を招来することなしに高精度に実行することができ、
例えばエコー・キャンセラー装置におけるタップ係数修
正演算等に効果的に適用することができる等の実用上多
大なる効果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る積分処理装置の演算機
能モデルを示す図、第2図は一般的な適応フィルタの使
用モデルを示す図、第3図は適応フィルタの構成例を示
す図、第4図は浮動小数点乗算器の構成例を示す図、第
5図は浮動小数点乗算における量子化誤差特性を示す
図、第6図および第7図はそれぞれ従来のディジタル積
分器の演算機能モデルを示す図である。 15……タップ係数メモリ(積分用アキュムレータ)、17
……浮動小数点乗算器、18,19……加算器、21……浮動
小数点減算器、22……スイッチ(極性反転処理)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 及川 弘 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−111514(JP,A) 特公 昭54−2053(JP,B2) 特公 昭55−24728(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】切捨て演算を用いてディジタル信号を積分
    処理する積分処理装置において、 積分データを格納する積分用アキュムレータと、 この積分用アキュムレータが読み出した積分データを被
    積分データから減算し、この1回の減算毎に極性が交互
    に反転する積分データを出力して前記積分用アキュムレ
    ータに格納させる浮動小数点減算器と、 前記積分用アキュムレータから前記浮動小数点減算器に
    供される積分データの極性が正極性のときには前記被積
    分データの極性を負極性に設定して前記浮動小数点減算
    器に供し、一方前記積分用アキュムレータから前記浮動
    小数点減算器に供される積分データの極性が負極性のと
    きには前記被積分データの極性を正極性に設定して前記
    浮動小数点減算器に供する被積分データ供給回路とを具
    備したことを特徴とする積分処理装置。
JP63210015A 1988-08-24 1988-08-24 積分処理装置 Expired - Lifetime JP2752995B2 (ja)

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