JP2807836B2 - 光ディスク製造用スタンパの裏面研磨方法 - Google Patents

光ディスク製造用スタンパの裏面研磨方法

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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、例えば光記録ディスク、光磁気記録ディス
ク、光再生専用ディスク等に代表される光ディスクの製
造に用いられるスタンパの裏面研磨方法に関する。
<従来の技術> 光記録ないし光磁気ディスクや光再生専用ディスクで
は、記録点として、あるいはトラッキングや各種アドレ
ス用に各種のグルーブやピットが形成されている。
そして、この光再生専用ディスクや、光記録ディスク
ないし光磁気記録ディスク基板の製造に際しては、基板
の射出成型時にグルーブやピットを一体的に形成するイ
ンジェクション法の場合でも、基板上にフォトポリマー
層を形成して、このフォトポリマー層にグルーブやピッ
トを形成するいわゆる2P法の場合でも、これらのグルー
ブやピットを転写するためのスタンパを使用して複製的
に製造する。
この場合、スタンパは、通常、以下のように製造され
る。
1)スタンパ作製時の基板(原板)となる例えば円板状
ガラス板を平坦面に研磨する工程 2)この研磨面をスクラブ処理する工程 3)スクラブ処理後の研磨面を洗浄する工程 4)この研磨面にフォトレジスト層を形成する工程 5)このフォトレジスト層に例えばレーザビームを照射
して、光ディスクのグルーブおよび/またはピット転写
用のスタンパパターンに対応する母型パターンを露光す
る工程 6)露光後のフォトレジスト層を現像処理して母型パタ
ーン(原盤パターン)を形成する工程 7)この母型パターンの上に金属下地層を形成する工程 8)この金属下地層の上に金属電鋳膜をメッキする工程 9)この金属下地層と金属下地層から形成される金属膜
をガラス板から剥離する工程 10)その外周面および孔部内周面を整形する工程 11)内外周を整形した後の転写面の裏面を平坦面に研磨
する工程 12)その他の必要工程 ところで、光ディスクの場合には、グルーブおよび/
またはピット(以下、通常はグルーブをもって代表させ
る)の形成面の平坦精度がそのまま光ディスクの性能に
影響するため、スタンパ作製時の基板となるガラス板の
表面およびスタンパ裏面の面精度をいかに高めるかが、
光ディスク製造上の重要な問題となってくる。
特に、スタンパ裏面の場合には、インジェクション法
の場合にはスタンパを金型内の所定位置に取付け、ま
た、2P法の場合にはスタンパをスタンピングマシンのプ
レス面に取付けて使用する関係で、スタンパ裏面の面精
度は、製造される光ディスクのグルーブの深さや幅に直
接的な影響を及ぼすため、スタンパ裏面を研磨するなど
してスタンパ裏面の精度を高めるような対策がとられて
いる。
スタンパの裏面研磨法としては、フリーアブレッシブ
加工法など、遊離砥粒を用いる方法、あるいは研磨テー
プを用いる方法などが利用されている。
研磨テープを用いる場合、例えば特開昭58−196962号
公報に記載されているように、ゴムローラ等の押圧部材
により研磨テープをスタンパ裏面に押圧しながら、スタ
ンパを回転させることにより研磨を行なう。
<発明が解決しようとする課題> 光ディスクでは、情報記録面あるいは情報担持面上に
再生ヘッドからレーザ光等の再生光を照射し、情報の再
生を行なう。このとき情報記録面あるいは情報担持面に
凹凸があると、再生ヘッドはフォーカシングを行なうた
めに下方あるいは上方に加速する。
このときの加速度は面振れ加速度と呼ばれ、これはデ
ィスク回転数が高いほど大きくなる。
例えば、光再生専用ディスクであるコンパクトディス
ク(CD)の使用時の回転数は最大でも600rpm程度である
が、光磁気記録ディスク等の情報記録用光ディスクは、
アクセス速度やデータ転送速度が高速であることが要求
されるので、1800〜3600rpm程度の高回転にて使用され
る。例えば1800rpmで使用する場合、ディスク中心から
半径方向に55mmの位置での面振れ加速度は、CDの8倍程
度にも達する。
従って、高速回転させて使用する情報記録用光ディス
クでは、ディスク基板表面の凹凸を極めて小さく抑える
必要があり、このため、スタンパ裏面の研磨精度をさら
に向上させる必要がある。
本発明は、このような事情からなされたものであり、
原盤フォトレジスト層から剥離したスタンパ用金属膜の
裏面を高精度に研磨することのできる光ディスク製造用
スタンパの裏面研磨方法を提供することを目的とする。
<課題を解決するための手段> このような目的は、下記(1)〜(3)の本発明によ
って達成される。
(1)回転する光ディスク製造用スタンパの裏面に、押
圧ローラにより研磨テープを押圧してスタンパ裏面を研
磨するに際し、 前記押圧ローラの裏面が、JIS K 6301に規定された硬
度で表示したとき80度以下である厚さ5mm以上のゴムで
被覆されている押圧ローラを用い、 前記押圧ローラの押圧力が、0.5〜3.0kgf/cm2とする
ことを特徴とする光ディスク製造用スタンパの裏面研磨
方法。
(2)前記研磨テープの移送速度が1.0〜4.0mm/secであ
る上記(1)に記載の光ディスク製造用スタンパの裏面
研磨方法。
(3)前記スタンパの回転数が100〜400rpmである上記
(1)または(2)に記載の光ディスク製造用スタンパ
の裏面研磨方法。
<作 用> 本発明では、研磨テープをスタンパ裏面に押圧するた
めの押圧ローラ表面が、上記硬度のゴムで構成されてい
るため、押圧ローラが研磨機の振動を拾うことが顕著に
減少し、スタンパ裏面を極めて平滑かつ均一に研磨する
ことができる。
このため、本発明により得られたスタンパを用いて製
造された光ディスクは、面振れ加速度が極めて小さい。
本発明のスタンパを用いて製造された光ディスクは、面
振れ加速度を例えば1800rpmにて10m/sec2以下、さらに
は5m/sec2以下とすることができる。
なお、特開昭58−196962号公報では、研磨テープをス
タンパに押圧するための部材としてゴムローラを用いる
旨が開示されているが、ゴムの硬度についての開示はな
い。また、同公報に開示されているスタンパはオーディ
オレコードやビデオディスク製造に用いられるものであ
り、同公報には高速回転が要求される情報記録用光ディ
スクに関する記載はない。
<具体的構成> 以下、本発明の具体的構成を詳細に説明する。
本発明に用いるスタンパ裏面研磨装置の概略図を、第
1図に示す。
第1図に示す研磨装置では、送出リール1から研磨テ
ープ2が送り出され、図示しない駆動手段により回転さ
れる巻き取りリール3に巻き取られる。
研磨テープ2は、その走行経路の途中で、押圧ローラ
4によりスタンパ10の裏面に押し付けられる。押圧ロー
ラ4は、自由回転ローラであり、図示しない弾性部材に
より研磨テープ2を介してスタンパ10裏面に押圧され
る。
スタンパ10は、通常、Ni電鋳膜等の金属膜であり、そ
の直径は通常80〜300mm程度、厚さは0.2〜0.5mm程度で
ある。
スタンパ10は、ターンテーブル8上に治具により固定
される。図示例では、ガラス原盤9をターンテーブル8
上に載置し、両面テープ11を用いてスタンパ10を貼り付
けている。
ターンテーブル8の回転軸12は図示しない駆動手段に
より接続され、スタンパ10は回転可能となっている。
スタンパ10の裏面研磨に際しては、スタンパ10を回転
させながら、巻き取りリール3に研磨テープ2を巻き取
り、同時に送出リール1、研磨テープ2、巻き取りリー
ル3および押圧ローラ4を、図示しない駆動手段によ
り、スタンパ10の半径方向に一体的に往復運動させる。
このとき、押圧ローラ4は、研磨テープ2の移送に伴
って回転する。また、研磨時、スタンパ裏面上には、研
磨カスを除去するため、あるいは研磨時の温度上昇を抑
えるために、水や洗剤、潤滑油等が流される。
本発明では、このような研磨装置によりスタンパ裏面
を研磨するに際し、表面がゴムで構成されている押圧ロ
ーラ4を用いる。図示例では、押圧ローラ4の表面を、
ゴム層41で被覆している。
そして、本発明では、JIS K 6301に規定された硬度で
表示したとき、80度以下の硬度を有するゴムを押圧ロー
ラに用いる。ゴムの硬度が80度を超えると、スタンパ10
を駆動するモータ等の振動がスタンパ10と研磨テープ2
との接触状態に与える影響が大きくなり、研磨を均一に
行なうことが困難となる。
なお、用いるゴムの硬度の下限は特にないが、硬度が
20度未満となると研磨レートが極端に低下するため好ま
しくない。
押圧ローラ4の表面のゴム層41は、厚さが5mm以上、
特に8mm以上であることが好ましい。ゴム層41の厚さが
上記範囲未満となると、本発明の効果が十分には発現し
ない。
なお、押圧ローラ4の中心部は、通常、金属等の剛性
材質で構成される。
押圧ローラ4に用いるゴムは上記範囲の硬度を有して
いればその材質に特に制限はないが、加工が容易である
ことから、ウレタンゴムを用いることが好ましい。
押圧ローラ4の直径および幅に特に制限はなく、研磨
するスタンパの寸法等に応じて適宜決定すればよいが、
通常、直径40〜60mm程度、幅20〜100mm程度である。ま
た、スタンパの研磨面は、通常環状となるが、押圧ロー
ラ幅はこの研磨面の幅の50〜100%程度であることが好
ましい。
研磨テープ2に対する押圧ローラ4の押圧力は、0.5
〜3.0kgf/cm2、特に0.5〜2.0kgf/cm2であることが好ま
しい。押圧力が上記範囲未満となると研磨速度が低下
し、上記範囲を超えると研磨面の均一性が低下する。
研磨テープ2の移送速度は、1.0〜4.0mm/sec、特に1.
5〜3.0mm/secであることが好ましい。移送速度が上記範
囲未満となると研磨くずを巻き込んで研磨キズが発生す
ることがあり、上記範囲を超えると研磨テープが上すべ
りして研磨面にムラが生じることがある。
研磨時に、スタンパ10の回転数は100〜400rpm、特に1
50〜300rpmであることが好ましい。回転数が上記範囲未
満となると研磨レートが低下し、上記範囲を超えると研
磨時に発生する熱により、スタンパに歪みが発生するこ
とがある。
押圧ローラ4と研磨テープ2とを、スタンパ10の半径
方向に一体的に往復運動させるに際し、往復速度は3〜
30秒/往復、特に5〜10秒/往復とすることが好まし
い。1往復あたりの所要時間が上記範囲未満となると研
磨キズが発生することがあり、上記範囲を超えると径方
向での厚みムラが発生することがある。
本発明は、スタンパ裏面の荒研磨および仕上げ研磨の
いずれにも適用されることが好ましい。
研磨レートは、押圧ローラの押圧力、スタンパ、研磨
テープ等の各種条件によって異なるが、荒研磨が10/100
μm/min〜1μm/min程度、仕上げ研磨が2/100μm/min〜
20/100μm/min程度であることが好ましい。
また、研磨により削り取られる厚さは、荒研磨で2.0
〜10.0μm程度、仕上げ研磨で0.5〜2.0μm程度である
ことが好ましい。
本発明に用いる研磨テープ2に特に制限はなく、プラ
スチックベースにホワイトアルミナ等の各種砥粒をバイ
ンダで固定した通常のものを用いればよい。
本発明で用いる研磨装置は、前述した押圧ローラを有
するものであれば特に制限はなく、市販の各種研磨装置
を用いて、前記各種条件を満足するようにして研磨を行
なえばよい。本発明に好適な研磨装置としては、(株)
今井製作所製2ヘッドスタンパー研磨機、(株)サンシ
ン製スタンパー研磨機等が挙げられる。
<実施例> 以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明す
る。
[実施例1] トラッキング用の母型パターンが形成されたフォトレ
ジスト層を有するNi電鋳膜を作製し、スタンパとした。
スタンパの直径は148mm、厚さは0.3mmとし、表面のパタ
ーンはスパイラル状のプリグルーブで、トラックピッチ
は1.6μm、グルーブ深さは0.07〜0.08μmとした。
次に、第1図に示す構成を有する研磨機(サンシン工
業社製スタンパ用テープ研磨機)を用い、下記の条件で
スタンパ裏面の研磨を行なった。
(押圧ローラ) ゴム層厚さ:10mm ゴム材質 :ウレタンゴム 押圧力 :1kgf/cm2 ローラ直径:40mm ローラ幅 :50mm スタンパ半径方向の往復速度:6秒/往復 (スタンパ) 回転数 :250rpm (研磨テープ) 日本ミクロコーティング社製のWA2000(砥粒の平均粒
径約6μm)およびWA4000(砥粒の平均粒径約3μm)
を使用した。
荒研磨は、WA2000を用いて研磨レート0.5μm/minにて
10分間行なった。また、仕上げ研磨は、WA4000を用いて
研磨レート0.1μm/minにて10分間行った。
なお、下記表1に示されるように、硬度の異なるゴム
を有する押圧ローラを用いて、複数のスタンパの裏面研
磨を行なった。
これらのスタンパにて、射出圧縮機構をもった成形機
を用いポリカーボネート樹脂にて成形を行ない光ディス
ク基板No.1〜3を得た。
各光ディスク基板製造に用いたスタンパ作製時の押圧
ローラのゴム硬度を、表1に示す。
これらの光ディスク基板について、面振れ加速度の測
定を行なった。
面振れ加速度の測定は、基板回転数1800rpmにて基板
中心から55mmの位置で行なった。なお、測定サンプル数
は、各光ディスク基板について3個とし、各サンプルの
最大面振れ加速度の平均値を表1に示した。
面振れ加速度は、フォーカシングサーボ時の光ピック
アップの加速度で表わされ、トラッキング用グルーブが
形成された基板の平坦度を示すものである。
面振れ加速度は10m/sec2以下であることが好ましく、
1800rpmにおける面振れ加速度が5m/sec2以下であれば、
3600rpmでも十分に使用可能となる。
なお、硬度20度未満のゴムを有する押圧ローラを用い
てスタンパ裏面の研磨を行なったところ、実用不可能な
程度まで研磨レートが低下した。
また、No.2を用い、押圧ローラの押圧力を0.3kgf/cm2
および3.5kgf/cm2としたときの面振れ加速度は、それぞ
れ20.9m/sec2および15.3m/sec2となった。
以上の実施例の結果から、本発明の効果が明らかであ
る。
<発明の効果> 以上述べたように、本発明によれば、光ディスク製造
用スタンパの裏面を高精度に研磨することのできる方法
が実現する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に用いるスタンパ裏面研磨装置の概略
図である。 符号の説明 1……送出リール 2……研磨テープ 3……巻き取りリール 4……押圧ローラ 41……ゴム層 8……ターンテーブル 9……ガラス原盤 10……スタンパ 11……両面テープ 12……回転軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−196962(JP,A) 特開 昭63−89264(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 7/26 511 B29C 33/38 B29L 17:00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転する光ディスク製造用スタンパの裏面
    に、押圧ローラにより研磨テープを押圧してスタンパ裏
    面を研磨するに際し、 前記押圧ローラの裏面が、JIS K 6301に規定された硬度
    で表示したとき80度以下である厚さ5mm以上のゴムで被
    覆されている押圧ローラを用い、 前記押圧ローラの押圧力が、0.5〜3.0kgf/cm2とするこ
    とを特徴とする光ディスク製造用スタンパの裏面研磨方
    法。
  2. 【請求項2】前記研磨テープの移送速度が1.0〜4.0mm/s
    ecである請求項1に記載の光ディスク製造用スタンパの
    裏面研磨方法。
  3. 【請求項3】前記スタンパの回転数が100〜400rpmであ
    る請求項1または2に記載の光ディスク製造用スタンパ
    の裏面研磨方法。
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