JP2950152B2 - スラブ用連続鋳造鋳型 - Google Patents
スラブ用連続鋳造鋳型Info
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- JP2950152B2 JP2950152B2 JP14613094A JP14613094A JP2950152B2 JP 2950152 B2 JP2950152 B2 JP 2950152B2 JP 14613094 A JP14613094 A JP 14613094A JP 14613094 A JP14613094 A JP 14613094A JP 2950152 B2 JP2950152 B2 JP 2950152B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スラブの幅方向中
央部の表面割れを防止するための連続鋳造鋳型に関す
る。
央部の表面割れを防止するための連続鋳造鋳型に関す
る。
【0002】
【従来の技術】連続鋳造鋳型では、鋳型壁内部の外面側
(溶鋼と接しない面側)に水冷用のスリット溝を設けた
ものが用いられることが多い。スラブ用連続鋳造鋳型の
長辺側、すなわち幅方向の鋳型壁においては、このスリ
ット溝は、深さ、幅が同一で、しかも幅方向に等間隔で
並列に設けられている。このようなスリット溝中に冷却
水を等流速で流通させることにより、幅方向の均一冷却
性が確保されている。通常、この種の鋳型壁の材質に
は、高い熱伝導性を有する銅または銅合金が用いられ
る。
(溶鋼と接しない面側)に水冷用のスリット溝を設けた
ものが用いられることが多い。スラブ用連続鋳造鋳型の
長辺側、すなわち幅方向の鋳型壁においては、このスリ
ット溝は、深さ、幅が同一で、しかも幅方向に等間隔で
並列に設けられている。このようなスリット溝中に冷却
水を等流速で流通させることにより、幅方向の均一冷却
性が確保されている。通常、この種の鋳型壁の材質に
は、高い熱伝導性を有する銅または銅合金が用いられ
る。
【0003】しかし、上記のような水冷構造の鋳型によ
る連続鋳造において、鋳型内における凝固初期では鋳型
抜熱量が大きいために、鋳片の幅方向中央部に表面割れ
が発生することがある〔例えば「連鋳鋳型内不均一凝固
に及ぼす抜熱速度の影響」鉄と鋼、第67年(1981) 第9
号、P.1508〜1514参照〕。この表面割れ対策として、従
来から鋳片の緩冷却が指向され、種々の冷却構造または
冷却手段を有する鋳型が提案されてきた。これらは次の
(1)〜(3) のように分類される。
る連続鋳造において、鋳型内における凝固初期では鋳型
抜熱量が大きいために、鋳片の幅方向中央部に表面割れ
が発生することがある〔例えば「連鋳鋳型内不均一凝固
に及ぼす抜熱速度の影響」鉄と鋼、第67年(1981) 第9
号、P.1508〜1514参照〕。この表面割れ対策として、従
来から鋳片の緩冷却が指向され、種々の冷却構造または
冷却手段を有する鋳型が提案されてきた。これらは次の
(1)〜(3) のように分類される。
【0004】(1)鋳型内表面に凹凸を設け、鋳型内表面
と鋳片との間にエアーギャップを生じさせて、鋳型抜熱
量を小さくする(特開昭57−11735 号公報、特開昭61−
18049号公報、特開平2−70358 号公報等参照) 。
と鋳片との間にエアーギャップを生じさせて、鋳型抜熱
量を小さくする(特開昭57−11735 号公報、特開昭61−
18049号公報、特開平2−70358 号公報等参照) 。
【0005】(2)鋳型内表面にセラミックチップを内張
りし、またはセラミック材料を塗布し、鋳型抜熱量を小
さくする(特開昭63−160751号公報、特開平4-59153号
公報等参照) 。
りし、またはセラミック材料を塗布し、鋳型抜熱量を小
さくする(特開昭63−160751号公報、特開平4-59153号
公報等参照) 。
【0006】(3)スリット溝深さなどのスリット形状ま
たはスリット内の冷却水流速の変更により、鋳型抜熱量
を小さくする。
たはスリット内の冷却水流速の変更により、鋳型抜熱量
を小さくする。
【0007】上記(1) の方法では、連続鋳造を行ってい
るうちに鋳型内表面の凹凸が摩耗してしまい、鋳型抜熱
量を小さくする効果を持続させることが困難である。
(2)の方法でも同様に、鋳型内表面のセラミック材料が
摩耗してしまう。(3) の方法は鋳型全体の抜熱量を低下
させてしまうような手段であるため、高速鋳造を行う場
合に、鋳型下端部の凝固シェル厚の不足によってブレー
クアウトなどのトラブルが発生しやすくなる。
るうちに鋳型内表面の凹凸が摩耗してしまい、鋳型抜熱
量を小さくする効果を持続させることが困難である。
(2)の方法でも同様に、鋳型内表面のセラミック材料が
摩耗してしまう。(3) の方法は鋳型全体の抜熱量を低下
させてしまうような手段であるため、高速鋳造を行う場
合に、鋳型下端部の凝固シェル厚の不足によってブレー
クアウトなどのトラブルが発生しやすくなる。
【0008】そこで、(3) の方法では部分的に緩冷却を
行うことが指向されている。例えば特開平3−47654 号
公報には、メニスカス部に相当する鋳型上部の冷却水路
幅を下部の幅よりも大きくし、冷却水流速が遅くなるよ
うな冷却構造にすることによって、メニスカス部の緩冷
却を幅方向にわたって均一にすることができる鋳型が示
されている。また、鋳型全体を緩冷却せずに幅方向の一
部を緩冷却するものとして、特開平3− 453号公報にコ
ーナー部すなわち幅方向の両端部分を緩冷却することが
できる鋳型が示されている。
行うことが指向されている。例えば特開平3−47654 号
公報には、メニスカス部に相当する鋳型上部の冷却水路
幅を下部の幅よりも大きくし、冷却水流速が遅くなるよ
うな冷却構造にすることによって、メニスカス部の緩冷
却を幅方向にわたって均一にすることができる鋳型が示
されている。また、鋳型全体を緩冷却せずに幅方向の一
部を緩冷却するものとして、特開平3− 453号公報にコ
ーナー部すなわち幅方向の両端部分を緩冷却することが
できる鋳型が示されている。
【0009】上記のような従来の冷却構造の鋳型の場合
にスラブに発生する品質上の問題点の例を次に説明す
る。
にスラブに発生する品質上の問題点の例を次に説明す
る。
【0010】本発明者らは、図7に示す従来の冷却スリ
ット溝を備えたスラブ用連続鋳造鋳型を用いて、中炭素
鋼(〔C〕=0.16%)を鋳造速度2.0m/分で連続鋳造
し、幅1600mm、厚さ200mm のスラブを製造する際に、鋳
型内S(硫黄)添加試験を実施し、鋳型内の凝固シェル
厚分布と鋳片割れ発生との関係についての調査を実施し
た。
ット溝を備えたスラブ用連続鋳造鋳型を用いて、中炭素
鋼(〔C〕=0.16%)を鋳造速度2.0m/分で連続鋳造
し、幅1600mm、厚さ200mm のスラブを製造する際に、鋳
型内S(硫黄)添加試験を実施し、鋳型内の凝固シェル
厚分布と鋳片割れ発生との関係についての調査を実施し
た。
【0011】図7は、従来の鋳型の長辺側、すなわち幅
方向の鋳型壁の一部の水平断面図である。この鋳型は、
鋳型1の幅方向の鋳型壁2の幅全長にわたり、深さ20m
m、幅5mmのスリット溝3が8mmの等間隔で設けられて
いるものである。鋳型の短辺側、すなわち厚さ方向と鋳
造方向(鋳型の長さ方向)の全長とにおけるスリット構
造も基本的に同じである。この鋳型を用いて連続鋳造を
行った結果を図8および図9に示す。
方向の鋳型壁の一部の水平断面図である。この鋳型は、
鋳型1の幅方向の鋳型壁2の幅全長にわたり、深さ20m
m、幅5mmのスリット溝3が8mmの等間隔で設けられて
いるものである。鋳型の短辺側、すなわち厚さ方向と鋳
造方向(鋳型の長さ方向)の全長とにおけるスリット構
造も基本的に同じである。この鋳型を用いて連続鋳造を
行った結果を図8および図9に示す。
【0012】図8は、スラブ4の水平断面において幅方
向の初期凝固シェル厚と表面割れの発生部位の例を示す
図である。図8に示すように、Aの近傍すなわち幅方向
中央部のシェル厚は、幅方向両端部のシェル厚に対して
厚いこと、表面割れが発生している幅方向中央部の一部
では局所的にシェル厚が薄いことが確認された。
向の初期凝固シェル厚と表面割れの発生部位の例を示す
図である。図8に示すように、Aの近傍すなわち幅方向
中央部のシェル厚は、幅方向両端部のシェル厚に対して
厚いこと、表面割れが発生している幅方向中央部の一部
では局所的にシェル厚が薄いことが確認された。
【0013】この現象をさらに調査するために、図8に
示すスラブのA、B、Cの3箇所の位置の表皮下5mm
で、デンドライト二次アーム間隔L(μm )を測定し
た。
示すスラブのA、B、Cの3箇所の位置の表皮下5mm
で、デンドライト二次アーム間隔L(μm )を測定し
た。
【0014】図9は、デンドライト二次アーム間隔と幅
方向との関係を冷却速度の要因を加えて示す図である。
ここで、冷却速度R(℃/秒)の算出は次式によった。
方向との関係を冷却速度の要因を加えて示す図である。
ここで、冷却速度R(℃/秒)の算出は次式によった。
【0015】L= 710R-0.39 図9に示すように、鋳片の幅方向中央部では、両端部に
比較して冷却速度が大きくなっていることがわかった。
比較して冷却速度が大きくなっていることがわかった。
【0016】従来から、C含有量が0.10〜0.16Wt%の中
炭素鋼を連続鋳造する場合、幅方向中央部に縦割れが集
中することが知られているが、この発生位置の特異性は
上記の調査結果により説明できる。
炭素鋼を連続鋳造する場合、幅方向中央部に縦割れが集
中することが知られているが、この発生位置の特異性は
上記の調査結果により説明できる。
【0017】すなわち、冷却速度の大きいスラブの幅方
向中央部では、凝固収縮およびδからγへの変態に伴う
収縮が大きいために、凝固シェル表面が鋳型壁面から剥
離しエアーギャップを生じる。発生したエアーギャップ
内には局所的に溶融パウダーが流入する。このエアーギ
ャップでは、溶鋼静圧によって凝固シェル表面が再度鋳
型内表面に押し戻されるバルジング現象によりギャップ
が減少するが、一度エアーギャップが生成した部分や局
所的に溶融パウダーが流入した部分は、エアーギャップ
やパウダーの介在により凝固シェルと鋳型内表面との間
の伝熱抵抗が増大し、凝固シェル表面からの抜熱量が大
きく低下するため凝固遅れとなって局所的にシェル厚が
薄くなり、この結果、凝固シェルの強度と溶鋼静圧や収
縮圧とのバランスが崩れ、表面割れが生じるのである。
向中央部では、凝固収縮およびδからγへの変態に伴う
収縮が大きいために、凝固シェル表面が鋳型壁面から剥
離しエアーギャップを生じる。発生したエアーギャップ
内には局所的に溶融パウダーが流入する。このエアーギ
ャップでは、溶鋼静圧によって凝固シェル表面が再度鋳
型内表面に押し戻されるバルジング現象によりギャップ
が減少するが、一度エアーギャップが生成した部分や局
所的に溶融パウダーが流入した部分は、エアーギャップ
やパウダーの介在により凝固シェルと鋳型内表面との間
の伝熱抵抗が増大し、凝固シェル表面からの抜熱量が大
きく低下するため凝固遅れとなって局所的にシェル厚が
薄くなり、この結果、凝固シェルの強度と溶鋼静圧や収
縮圧とのバランスが崩れ、表面割れが生じるのである。
【0018】スラブの幅方向中央部で冷却速度が大きく
なる原因としては、鋳型上部では浸漬ノズルから供給
される高温溶鋼流が、通常、幅方向両端部に存在するた
め、この両端部では冷却速度が小さくなる、幅方向中
央部では、バルジングにより凝固シェルと鋳型壁表面と
の接触状態が良好となるため冷却速度が大きくなる、等
が考えられる。
なる原因としては、鋳型上部では浸漬ノズルから供給
される高温溶鋼流が、通常、幅方向両端部に存在するた
め、この両端部では冷却速度が小さくなる、幅方向中
央部では、バルジングにより凝固シェルと鋳型壁表面と
の接触状態が良好となるため冷却速度が大きくなる、等
が考えられる。
【0019】最近の調査では、鋳型内で生じた幅方向で
不均一厚さの初期凝固シェルが凝固末期まで持ち越さ
れ、スラブの中心偏析に悪影響を及ぼすこともわかって
きた。これは、鋳型内で幅方向中央部の凝固進行が両端
部に比較して大きいために、中央部ではシェル厚大、両
端部ではシェル厚小という幅方向シェル厚の不均一分布
が生じ、鋳型出側からの二次冷却帯ではシェル厚が十分
厚く、凝固の進行がシェルの伝熱抵抗によって律速され
るため、この不均一凝固シェル厚が解消されないことに
起因する。すなわち、凝固完了時期は幅方向中央部で早
くなり、凝固末期の濃化溶鋼が凝固完了時期の遅れる両
端部に移動して、中心偏析を悪化させることになる。
不均一厚さの初期凝固シェルが凝固末期まで持ち越さ
れ、スラブの中心偏析に悪影響を及ぼすこともわかって
きた。これは、鋳型内で幅方向中央部の凝固進行が両端
部に比較して大きいために、中央部ではシェル厚大、両
端部ではシェル厚小という幅方向シェル厚の不均一分布
が生じ、鋳型出側からの二次冷却帯ではシェル厚が十分
厚く、凝固の進行がシェルの伝熱抵抗によって律速され
るため、この不均一凝固シェル厚が解消されないことに
起因する。すなわち、凝固完了時期は幅方向中央部で早
くなり、凝固末期の濃化溶鋼が凝固完了時期の遅れる両
端部に移動して、中心偏析を悪化させることになる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、スラ
ブの幅方向中央部の冷却速度を幅方向両端部よりも小さ
くすることで、表面割れを低減するとともに、中心偏析
を改善することができる連続鋳造鋳型を提供することに
ある。
ブの幅方向中央部の冷却速度を幅方向両端部よりも小さ
くすることで、表面割れを低減するとともに、中心偏析
を改善することができる連続鋳造鋳型を提供することに
ある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、次の
(1)〜(4)の連続鋳造鋳型にある。
(1)〜(4)の連続鋳造鋳型にある。
【0022】(1)鋳型壁の外面側に冷却のための複数
のスリット溝を有するスラブ用連続鋳造鋳型であって、
幅方向の鋳型壁内に設けられるスリット溝の幅が、幅方
向の中央部の鋳型全長またはメニスカス部で両端部より
も狭い連続鋳造鋳型。
のスリット溝を有するスラブ用連続鋳造鋳型であって、
幅方向の鋳型壁内に設けられるスリット溝の幅が、幅方
向の中央部の鋳型全長またはメニスカス部で両端部より
も狭い連続鋳造鋳型。
【0023】(2)幅方向の中央部のスリット溝の幅お
よび深さが、鋳型全長またはメニスカス部において、
幅方向の両端部のスリット溝の幅の30〜60%であ
り、かつ、幅方向の両端部のスリット溝の深さの30〜
80%である上記(1)に記載の連続鋳造鋳型。
よび深さが、鋳型全長またはメニスカス部において、
幅方向の両端部のスリット溝の幅の30〜60%であ
り、かつ、幅方向の両端部のスリット溝の深さの30〜
80%である上記(1)に記載の連続鋳造鋳型。
【0024】(3)幅方向の中央部のスリット溝の幅お
よびスリット溝間の間隔が、鋳型全長またはメニスカス
部において、幅方向の両端部のスリット溝の幅の30〜
60%であり、かつ、幅方向の両端部のスリット溝間の
間隔の120〜200%である上記(1)に記載の連続
鋳造鋳型。
よびスリット溝間の間隔が、鋳型全長またはメニスカス
部において、幅方向の両端部のスリット溝の幅の30〜
60%であり、かつ、幅方向の両端部のスリット溝間の
間隔の120〜200%である上記(1)に記載の連続
鋳造鋳型。
【0025】(4)幅方向の中央部のスリット溝の幅、
深さおよびスリット溝間の間隔が、鋳型全長またはメニ
スカス部において、幅方向の両端部のスリット溝の幅の
30〜60%であり、幅方向の両端部のスリット溝の深
さの30〜80%であり、かつ、幅方向の両端部のスリ
ット溝間の間隔の120〜200%である上記(1)に
記載の連続鋳造鋳型。
深さおよびスリット溝間の間隔が、鋳型全長またはメニ
スカス部において、幅方向の両端部のスリット溝の幅の
30〜60%であり、幅方向の両端部のスリット溝の深
さの30〜80%であり、かつ、幅方向の両端部のスリ
ット溝間の間隔の120〜200%である上記(1)に
記載の連続鋳造鋳型。
【0026】ここで、「中央部」は、鋳型内面の長辺側
幅、すなわち幅方向の内面長さのうちの(1/5)以
上、(1/3)以下の範囲とし、「両端部」は、その残
りとするのが望ましい。
幅、すなわち幅方向の内面長さのうちの(1/5)以
上、(1/3)以下の範囲とし、「両端部」は、その残
りとするのが望ましい。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の連続鋳造鋳型は、前述の
図8および図9に示すような、幅方向中央部の冷却速度
が大きいことに起因するスラブ品質の悪化を防止するた
めのものである。このためには、鋳型内のメニスカス部
を幅方向で全体的に緩冷却するのではなく、鋳型全長ま
たはメニスカス部において、鋳型幅方向中央部では、両
端部に比較して冷却能が低くなるようなスリット構造を
有する鋳型が必要になる。図1に本発明のスリット溝の
深さだけを変更する場合の連続鋳造鋳型の例を示す。
図8および図9に示すような、幅方向中央部の冷却速度
が大きいことに起因するスラブ品質の悪化を防止するた
めのものである。このためには、鋳型内のメニスカス部
を幅方向で全体的に緩冷却するのではなく、鋳型全長ま
たはメニスカス部において、鋳型幅方向中央部では、両
端部に比較して冷却能が低くなるようなスリット構造を
有する鋳型が必要になる。図1に本発明のスリット溝の
深さだけを変更する場合の連続鋳造鋳型の例を示す。
【0028】図1は、鋳型の長辺側、すなわち幅方向中
央部の鋳型壁内のスリット溝の深さが、鋳型全長にわた
ってその両端部よりも浅い連続鋳造鋳型の要部を示す水
平断面図である。なお、スリット溝の一部の図示は省略
されている。鋳型1の幅方向の鋳型壁2の外面側の中央
部のスリット溝6の深さyは両端部のスリット溝5の深
さxよりも浅い。
央部の鋳型壁内のスリット溝の深さが、鋳型全長にわた
ってその両端部よりも浅い連続鋳造鋳型の要部を示す水
平断面図である。なお、スリット溝の一部の図示は省略
されている。鋳型1の幅方向の鋳型壁2の外面側の中央
部のスリット溝6の深さyは両端部のスリット溝5の深
さxよりも浅い。
【0029】スリット深さxに対するyの比率は30〜80
%とすること、さらに、鋳型内表面と深いスリット溝5
の突き当たり(溝底)との距離d1 は10〜15mmとするこ
とが望ましく、鋳型内表面と浅いスリット溝6の突き当
たりとの距離d2 は、スリット深さを浅くした量(x−
y)によって決定される。
%とすること、さらに、鋳型内表面と深いスリット溝5
の突き当たり(溝底)との距離d1 は10〜15mmとするこ
とが望ましく、鋳型内表面と浅いスリット溝6の突き当
たりとの距離d2 は、スリット深さを浅くした量(x−
y)によって決定される。
【0030】中央部のスリット溝幅bは両端部のスリッ
ト溝幅aに、かつ中央部のスリット溝間の間隔c2 は両
端部のスリット溝間の間隔c1 に、それぞれ等しい。望
ましいスリット溝幅とスリット溝間の間隔は、それぞれ
5〜10mm、5〜20mmの範囲である。
ト溝幅aに、かつ中央部のスリット溝間の間隔c2 は両
端部のスリット溝間の間隔c1 に、それぞれ等しい。望
ましいスリット溝幅とスリット溝間の間隔は、それぞれ
5〜10mm、5〜20mmの範囲である。
【0031】鋳造方向(鋳型の長さ方向)におけるスリ
ット深さでは、2種類の構造が選択できる。一つは、上
記のように鋳型上端から下端までの鋳造方向の全長にお
いて、スリット深さxおよびyがそれぞれ一定のもので
ある。他の一つは、鋳造方向において、中央部のスリッ
ト溝6の深さyを、両端部のスリット溝5の深さxより
も浅くする範囲を、鋳型内の溶鋼メニスカス部のみに止
め、メニスカス部から離れた鋳型下部では両端部のスリ
ット溝5の深さxと同じにするものである。メニスカス
部は、鋳込み中または鋳込み条件により多少変動する
が、鋳型内の予想溶鋼面から約100mm の範囲である。
ット深さでは、2種類の構造が選択できる。一つは、上
記のように鋳型上端から下端までの鋳造方向の全長にお
いて、スリット深さxおよびyがそれぞれ一定のもので
ある。他の一つは、鋳造方向において、中央部のスリッ
ト溝6の深さyを、両端部のスリット溝5の深さxより
も浅くする範囲を、鋳型内の溶鋼メニスカス部のみに止
め、メニスカス部から離れた鋳型下部では両端部のスリ
ット溝5の深さxと同じにするものである。メニスカス
部は、鋳込み中または鋳込み条件により多少変動する
が、鋳型内の予想溶鋼面から約100mm の範囲である。
【0032】スリット溝の深さを浅くする幅方向中央部
の長さw1 は、鋳型内面の長辺側幅、すなわち幅方向の
内面長さWの(1/5)以上、このw1 の上限はWの
(1/3)とすることが望ましい。
の長さw1 は、鋳型内面の長辺側幅、すなわち幅方向の
内面長さWの(1/5)以上、このw1 の上限はWの
(1/3)とすることが望ましい。
【0033】鋳型の短辺側、すなわち厚さ方向における
スリット溝は、従来の鋳型と同様にスリット溝深さとス
リット溝間の間隔をいずれも一定とすることでよい。
スリット溝は、従来の鋳型と同様にスリット溝深さとス
リット溝間の間隔をいずれも一定とすることでよい。
【0034】図1に示す本発明の鋳型では、幅方向中央
部と幅方向両端部との境界にあたる部分でスリット溝深
さが極端に異なり、これは望ましい緩冷却を達成する上
では好ましくないため、この境界部では幅方向中央部に
向かって段階的にスリット溝の深さを浅くしていく構造
を採用してもよい。
部と幅方向両端部との境界にあたる部分でスリット溝深
さが極端に異なり、これは望ましい緩冷却を達成する上
では好ましくないため、この境界部では幅方向中央部に
向かって段階的にスリット溝の深さを浅くしていく構造
を採用してもよい。
【0035】このような構造で中央部のスリット溝の深
さを浅くすることによって幅方向中央部の冷却能が低下
し、この部分の緩冷却が達成される。中央部のスリット
溝深さを適正に浅くすれば、図9に示す幅方向の冷却速
度差が解消されるので、幅方向の不均一凝固が防止さ
れ、鋳型幅方向の中央部に相当するスラブ表面に発生す
る割れが減少する。さらに、凝固末期における中心偏析
の悪化も解消される。
さを浅くすることによって幅方向中央部の冷却能が低下
し、この部分の緩冷却が達成される。中央部のスリット
溝深さを適正に浅くすれば、図9に示す幅方向の冷却速
度差が解消されるので、幅方向の不均一凝固が防止さ
れ、鋳型幅方向の中央部に相当するスラブ表面に発生す
る割れが減少する。さらに、凝固末期における中心偏析
の悪化も解消される。
【0036】図2は、本発明のスリット溝の幅だけを変
更する場合の連続鋳造鋳型の要部のを示す水平断面図で
ある。この図2でもスリット溝の一部の図示は省略され
ている。この連続鋳造鋳型は、幅方向の鋳型壁内に設け
られるスリット溝の幅が、鋳型全長にわたって幅方向の
中央部で両端部よりも狭い構造を有するものである。す
なわち、図2に示す中央部のスリット溝幅bおよび両端
部のスリット溝幅aの関係において、a>bの条件を満
たすものである。望ましいスリット溝幅aとbは、それ
ぞれ5〜10mm、3〜6mmの範囲である。この場合、aに
対するbの比率は30〜60%とするのが望ましい。
更する場合の連続鋳造鋳型の要部のを示す水平断面図で
ある。この図2でもスリット溝の一部の図示は省略され
ている。この連続鋳造鋳型は、幅方向の鋳型壁内に設け
られるスリット溝の幅が、鋳型全長にわたって幅方向の
中央部で両端部よりも狭い構造を有するものである。す
なわち、図2に示す中央部のスリット溝幅bおよび両端
部のスリット溝幅aの関係において、a>bの条件を満
たすものである。望ましいスリット溝幅aとbは、それ
ぞれ5〜10mm、3〜6mmの範囲である。この場合、aに
対するbの比率は30〜60%とするのが望ましい。
【0037】スリット溝幅を狭くする幅方向中央部の長
さの望ましい範囲は、図1の場合と同様に、鋳型内面の
長辺側幅、すなわち幅方向の内面長さの(1/5)〜
(1/3)である。
さの望ましい範囲は、図1の場合と同様に、鋳型内面の
長辺側幅、すなわち幅方向の内面長さの(1/5)〜
(1/3)である。
【0038】図2の場合、スリット溝間の間隔は等間隔
であり、かつスリット溝の深さも中央部と両端部とで等
しいが、後述する本発明のスリット溝間の間隔だけを変
更する場合の鋳型(図3)のように幅方向中央部のスリ
ット溝間の間隔を両端部のそれより大きくしてもよい。
スリット溝の深さは、図1と同様に中央部で浅くしても
よい。また、この浅くする部分が前述のようにメニスカ
ス部のみに止まるものであってもよい。さらに、スリッ
ト溝幅を狭くするのは、メニスカス部のみとしてもよ
い。
であり、かつスリット溝の深さも中央部と両端部とで等
しいが、後述する本発明のスリット溝間の間隔だけを変
更する場合の鋳型(図3)のように幅方向中央部のスリ
ット溝間の間隔を両端部のそれより大きくしてもよい。
スリット溝の深さは、図1と同様に中央部で浅くしても
よい。また、この浅くする部分が前述のようにメニスカ
ス部のみに止まるものであってもよい。さらに、スリッ
ト溝幅を狭くするのは、メニスカス部のみとしてもよ
い。
【0039】図3は、本発明のスリット溝間の間隔だけ
を変更する場合の連続鋳造鋳型の要部を示す水平断面図
である。同様にスリット溝の一部の図示は省略されてい
る。この連続鋳造鋳型は、幅方向の鋳型壁内に設けられ
るスリット溝間の間隔が、鋳型全長にわたって幅方向中
央部で両端部よりも大きい構造を有するものである。す
なわち、両端部のスリット溝間の間隔c1 および中央部
のスリット溝間の間隔c2 との関係において、c2 >c
1 の条件を満たすものである。望ましいスリット溝間の
間隔c1 とc2 は、それぞれ5〜20mm、10〜25mmの範囲
である。この場合、c1 に対するc2 の比率は 120〜20
0 %とするのが望ましい。
を変更する場合の連続鋳造鋳型の要部を示す水平断面図
である。同様にスリット溝の一部の図示は省略されてい
る。この連続鋳造鋳型は、幅方向の鋳型壁内に設けられ
るスリット溝間の間隔が、鋳型全長にわたって幅方向中
央部で両端部よりも大きい構造を有するものである。す
なわち、両端部のスリット溝間の間隔c1 および中央部
のスリット溝間の間隔c2 との関係において、c2 >c
1 の条件を満たすものである。望ましいスリット溝間の
間隔c1 とc2 は、それぞれ5〜20mm、10〜25mmの範囲
である。この場合、c1 に対するc2 の比率は 120〜20
0 %とするのが望ましい。
【0040】スリット溝間の間隔を大きくする幅方向中
央部の長さの望ましい範囲は、図1および図2の場合と
同様に、鋳型内面の長辺側幅、すなわち幅方向の内面長
さの(1/5)〜(1/3)である。
央部の長さの望ましい範囲は、図1および図2の場合と
同様に、鋳型内面の長辺側幅、すなわち幅方向の内面長
さの(1/5)〜(1/3)である。
【0041】図3の場合、スリット溝の深さと幅は、中
央部と両端部とで等しいが、図1に示す本発明のスリッ
ト溝の幅だけを変更する場合の鋳型のように中央部のス
リット溝の深さを浅くしてもよい。
央部と両端部とで等しいが、図1に示す本発明のスリッ
ト溝の幅だけを変更する場合の鋳型のように中央部のス
リット溝の深さを浅くしてもよい。
【0042】スリット溝幅は、図2に示す本発明のスリ
ット溝間の間隔だけを変更する場合の鋳型のように中央
部で狭くしてもよい。さらに、スリット溝間の間隔を大
きくするのは、メニスカス部のみとしてもよい。
ット溝間の間隔だけを変更する場合の鋳型のように中央
部で狭くしてもよい。さらに、スリット溝間の間隔を大
きくするのは、メニスカス部のみとしてもよい。
【0043】本発明のスリット溝の幅だけを変更する場
合及びスリット溝間の間隔だけを変 更する場合の連続鋳
造鋳型の場合でも、鋳型の短辺側、すなわち厚さ方向に
おけるスリット溝は、従来の鋳型と同様のものとするこ
とでよい。
合及びスリット溝間の間隔だけを変 更する場合の連続鋳
造鋳型の場合でも、鋳型の短辺側、すなわち厚さ方向に
おけるスリット溝は、従来の鋳型と同様のものとするこ
とでよい。
【0044】本発明のスリット溝の幅だけを変更する場
合及びスリット溝間の間隔だけを変更する場合の連続鋳
造鋳型では、上記の構造とすることで幅方向中央部の冷
却能を低下させ、スラブの幅方向中央部に緩冷却を施す
ことができる。
合及びスリット溝間の間隔だけを変更する場合の連続鋳
造鋳型では、上記の構造とすることで幅方向中央部の冷
却能を低下させ、スラブの幅方向中央部に緩冷却を施す
ことができる。
【0045】したがって、それぞれ前述のスリット溝の
深さだけを変更する場合の発明の連続鋳造鋳型の場合と
同じ効果を得ることができる。
深さだけを変更する場合の発明の連続鋳造鋳型の場合と
同じ効果を得ることができる。
【0046】前述のように本発明の連続鋳造鋳型では、
スリット溝の深さだけを変更する場合、スリット溝の幅
だけを変更する場合およびスリット溝間の間隔だけを変
更する場合の鋳型のスリット構造を任意に組み合わせた
ものとすることもできる。たとえば、スリット溝の幅お
よび深さを組み合わせる場合には、幅方向の中央部のス
リット溝の幅および深さが、幅方向の両端部のスリット
溝の幅の30〜60%であり、かつ、幅方向の両端部の
スリット溝の深さの30〜80%であることが望まし
い。また、スリット溝の幅およびスリット溝間の間隔を
組み合わせる場合には、幅方向の中央部のスリット溝の
幅およびスリット溝間の間隔が、幅方向の両端部のスリ
ット溝の幅の30〜60%であり、かつ、幅方向の両端
部のスリット溝間の間隔の120〜200%であること
が望ましい。さらに、スリット溝の幅、深さおよびスリ
ット溝間の間隔を組み合わせる場合には、幅方向の両端
部のスリット溝の幅の30〜60%であり、幅方向の両
端部のスリット溝の深さの30〜80%であり、かつ、
幅方向の両端部のスリット溝間の間隔の120〜200
%であることが望ましい。
スリット溝の深さだけを変更する場合、スリット溝の幅
だけを変更する場合およびスリット溝間の間隔だけを変
更する場合の鋳型のスリット構造を任意に組み合わせた
ものとすることもできる。たとえば、スリット溝の幅お
よび深さを組み合わせる場合には、幅方向の中央部のス
リット溝の幅および深さが、幅方向の両端部のスリット
溝の幅の30〜60%であり、かつ、幅方向の両端部の
スリット溝の深さの30〜80%であることが望まし
い。また、スリット溝の幅およびスリット溝間の間隔を
組み合わせる場合には、幅方向の中央部のスリット溝の
幅およびスリット溝間の間隔が、幅方向の両端部のスリ
ット溝の幅の30〜60%であり、かつ、幅方向の両端
部のスリット溝間の間隔の120〜200%であること
が望ましい。さらに、スリット溝の幅、深さおよびスリ
ット溝間の間隔を組み合わせる場合には、幅方向の両端
部のスリット溝の幅の30〜60%であり、幅方向の両
端部のスリット溝の深さの30〜80%であり、かつ、
幅方向の両端部のスリット溝間の間隔の120〜200
%であることが望ましい。
【0047】本発明の連続鋳造鋳型は、割れ感受性の高
い中炭素鋼を連続鋳造する場合に限らず、低炭素鋼や高
炭素鋼を鋳造する場合にも十分適用可能である。
い中炭素鋼を連続鋳造する場合に限らず、低炭素鋼や高
炭素鋼を鋳造する場合にも十分適用可能である。
【0048】
【実施例】表1に示す化学組成の中炭素鋼および低炭素
鋼を対象として、湾曲半径が10mの垂直型スラブ連続鋳
造機(ストランド数2)を用いて、幅1200mm、厚さ 200
mmのスラブの鋳造速度を 1.0〜2.4m/minの範囲で変化さ
せて鋳造した。ただし、本発明例では鋳造速度は2.4m/m
inのみである。
鋼を対象として、湾曲半径が10mの垂直型スラブ連続鋳
造機(ストランド数2)を用いて、幅1200mm、厚さ 200
mmのスラブの鋳造速度を 1.0〜2.4m/minの範囲で変化さ
せて鋳造した。ただし、本発明例では鋳造速度は2.4m/m
inのみである。
【0049】
【表1】
【0050】用いた鋳型は、図7に示す従来構造の鋳型
と図4に示す構造の本発明の鋳型である。図4は、本発
明の鋳型の長辺側、すなわち幅方向の鋳型壁の一部の水
平断面図である。なお、スリット溝の一部の図示は省略
されている。
と図4に示す構造の本発明の鋳型である。図4は、本発
明の鋳型の長辺側、すなわち幅方向の鋳型壁の一部の水
平断面図である。なお、スリット溝の一部の図示は省略
されている。
【0051】図4の鋳型は基本的には図1のものと同じ
構造である。幅方向両端部のスリット溝幅は5mm、その
深さは20mm、幅方向中央部のスリット溝幅は5mm、その
深さは8mmである。スリット溝間隔は全て8mmの一定と
し、溝深さを変更する中央部分の幅方向長さは300mm と
した。これは鋳型長辺の内面側の全体幅1200mmの 1/4の
長さに相当している。本発明鋳型の鋳型壁厚は35mm、鋳
型内表面とスリット溝の突き当たりとの距離は中央部で
20mm、両端部で15mmである。
構造である。幅方向両端部のスリット溝幅は5mm、その
深さは20mm、幅方向中央部のスリット溝幅は5mm、その
深さは8mmである。スリット溝間隔は全て8mmの一定と
し、溝深さを変更する中央部分の幅方向長さは300mm と
した。これは鋳型長辺の内面側の全体幅1200mmの 1/4の
長さに相当している。本発明鋳型の鋳型壁厚は35mm、鋳
型内表面とスリット溝の突き当たりとの距離は中央部で
20mm、両端部で15mmである。
【0052】図7の従来構造の鋳型では、鋳型壁厚は同
じく35mm、鋳型内表面とスリット溝の突き当たりとの距
離は中央部と両端部で15mmの同一である。
じく35mm、鋳型内表面とスリット溝の突き当たりとの距
離は中央部と両端部で15mmの同一である。
【0053】鋳型の全長、ずなわち鋳込み方向長さはい
ずれも800 mm、スリット溝の構造はいずれも鋳型上端か
ら下端まで同一である。
ずれも800 mm、スリット溝の構造はいずれも鋳型上端か
ら下端まで同一である。
【0054】鋳型短辺側のスリット溝では、いずれも溝
間隔が13mm、鋳型内表面と溝の突き当たりとの距離が15
mm、溝幅が5mmで同一とした。その他の鋳込み条件は次
のとおりである。
間隔が13mm、鋳型内表面と溝の突き当たりとの距離が15
mm、溝幅が5mmで同一とした。その他の鋳込み条件は次
のとおりである。
【0055】鋳込温度:タンディッシュ内の溶鋼過熱度
20〜25℃鋳型の冷却水条件:幅方向両端部における鋳型
の総括熱伝達係数が1.2 ×104 W/m2・Kとなるように
通水二次冷却条件:従来鋳型、本発明鋳型ともに、比水
量1.8 リットル/kg・鋼以上の条件で鋳込んだスラブに
ついて、表面割れ発生率と中心偏析度を比較調査した。
その結果を図5および図6に示す。
20〜25℃鋳型の冷却水条件:幅方向両端部における鋳型
の総括熱伝達係数が1.2 ×104 W/m2・Kとなるように
通水二次冷却条件:従来鋳型、本発明鋳型ともに、比水
量1.8 リットル/kg・鋼以上の条件で鋳込んだスラブに
ついて、表面割れ発生率と中心偏析度を比較調査した。
その結果を図5および図6に示す。
【0056】図5は、中炭素鋼の場合の表面割れ発生率
に及ぼす鋳造速度の影響を示す図である。表面割れ発生
率とは、スラブ(片側1面のみ)に発生した割れ長さの
総和を鋳込み長さで除した値である。図5から明らかな
ように、本発明の鋳型では表面割れ発生率が大きく低減
している。
に及ぼす鋳造速度の影響を示す図である。表面割れ発生
率とは、スラブ(片側1面のみ)に発生した割れ長さの
総和を鋳込み長さで除した値である。図5から明らかな
ように、本発明の鋳型では表面割れ発生率が大きく低減
している。
【0057】図6は、低炭素鋼の場合の、スラブの片幅
方向に対する中心偏析の状況を示す図である。縦軸の中
心偏析度は、中心偏析部の炭素濃度をスラブの代表成分
(表1)で除した値である。図6から、従来鋳型で偏析
度が高い両端部も、本発明の鋳型では改善方向にあるこ
とがわかる。
方向に対する中心偏析の状況を示す図である。縦軸の中
心偏析度は、中心偏析部の炭素濃度をスラブの代表成分
(表1)で除した値である。図6から、従来鋳型で偏析
度が高い両端部も、本発明の鋳型では改善方向にあるこ
とがわかる。
【0058】これらの結果は、本発明の鋳型による幅方
向中央部の緩冷却効果により、鋳型幅方向の不均一冷却
速度分布を解消し、不均一凝固を低減したことによって
もたらされたものである。
向中央部の緩冷却効果により、鋳型幅方向の不均一冷却
速度分布を解消し、不均一凝固を低減したことによって
もたらされたものである。
【0059】
【発明の効果】本発明の連続鋳造鋳型によれば、幅方向
中央部の緩冷却により、不均一凝固を防止することがで
きるため、炭素鋼全般において品質上問題となる中心偏
析を改善するとともに、中炭素鋼などの割れ感受性の高
い鋼種において発生する表面割れを低減することができ
る。
中央部の緩冷却により、不均一凝固を防止することがで
きるため、炭素鋼全般において品質上問題となる中心偏
析を改善するとともに、中炭素鋼などの割れ感受性の高
い鋼種において発生する表面割れを低減することができ
る。
【図1】スリット溝の深さだけを変更する場合の例を示
す連続鋳造鋳型の要部の水平断面図である。
す連続鋳造鋳型の要部の水平断面図である。
【図2】スリット溝の幅だけを変更する場合の例を示す
連続鋳造鋳型の要部の水平断面図である。
連続鋳造鋳型の要部の水平断面図である。
【図3】スリット溝間の間隔だけを変更する場合の例を
示す連続鋳造鋳型の要部の水平断面図である。
示す連続鋳造鋳型の要部の水平断面図である。
【図4】実施例で用いた本発明鋳型の幅方向の鋳型壁の
一部の水平断面図である。
一部の水平断面図である。
【図5】中炭素鋼の場合の表面割れ発生率に及ぼす鋳造
速度の影響を示す図である。
速度の影響を示す図である。
【図6】低炭素鋼の場合のスラブの片幅方向での中心偏
析の状況を示す図である。
析の状況を示す図である。
【図7】従来鋳型の幅方向の鋳型壁の一部の水平断面図
である。
である。
【図8】従来鋳型の場合の、スラブ幅方向の初期凝固シ
ェル厚と表面割れの発生部位の例を示す図である。
ェル厚と表面割れの発生部位の例を示す図である。
【図9】従来の鋳型の場合の、デンドライト二次アーム
間隔とスラブの幅方向との関係を示す図である。
間隔とスラブの幅方向との関係を示す図である。
【符号の説明】 1:鋳型、2:幅方向の鋳型壁、 3:従来鋳型のスリ
ット溝、4:スラブ、 5:両端部のスリット溝、 6:中央部のスリッ
ト溝、 a:両端部のスリット溝幅、 b:中央部のスリッ
ト溝幅、 c1:両端部のスリット溝間の間隔、c2:中央部のスリッ
ト溝間の間隔、 d1:鋳型内表面と両端部のスリット溝の突き当たりとの
距離、 d2:鋳型内表面と中央部のスリット溝の突き当たりとの
距離、 x:両端部のスリット溝深さ、 y:中央部のスリッ
ト溝深さ、 W:鋳型幅(内面側の長さ)、 w1:幅方向中央部の
長さ
ット溝、4:スラブ、 5:両端部のスリット溝、 6:中央部のスリッ
ト溝、 a:両端部のスリット溝幅、 b:中央部のスリッ
ト溝幅、 c1:両端部のスリット溝間の間隔、c2:中央部のスリッ
ト溝間の間隔、 d1:鋳型内表面と両端部のスリット溝の突き当たりとの
距離、 d2:鋳型内表面と中央部のスリット溝の突き当たりとの
距離、 x:両端部のスリット溝深さ、 y:中央部のスリッ
ト溝深さ、 W:鋳型幅(内面側の長さ)、 w1:幅方向中央部の
長さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−206555(JP,A) 実開 平2−1536(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 11/04 314
Claims (4)
- 【請求項1】鋳型壁の外面側に冷却のための複数のスリ
ット溝を有するスラブ用連続鋳造鋳型であって、幅方向
の鋳型壁内に設けられるスリット溝の幅が、幅方向の中
央部の鋳型全長またはメニスカス部で両端部よりも狭い
ことを特徴とする連続鋳造鋳型。 - 【請求項2】幅方向の中央部のスリット溝の幅および深
さが、鋳型全長またはメニスカス部において、幅方向の
両端部のスリット溝の幅の30〜60%であり、かつ、
幅方向の両端部のスリット溝の深さの30〜80%であ
ることを特徴とする請求項1に記載の連続鋳造鋳型。 - 【請求項3】幅方向の中央部のスリット溝の幅およびス
リット溝間の間隔が、鋳型全長またはメニスカス部にお
いて、幅方向の両端部のスリット溝の幅の30〜60%
であり、かつ、幅方向の両端部のスリット溝間の間隔の
120〜200%であることを特徴とする請求項1に記
載の連続鋳造鋳型。 - 【請求項4】幅方向の中央部のスリット溝の幅、深さお
よびスリット溝間の間隔が、鋳型全長またはメニスカス
部において、幅方向の両端部のスリット溝の幅の30〜
60%であり、幅方向の両端部のスリット溝の深さの3
0〜80%であり、かつ、幅方向の両端部のスリット溝
間の間隔の120〜200%であることを特徴とする請
求項1に記載の連続鋳造鋳型。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14613094A JP2950152B2 (ja) | 1994-06-28 | 1994-06-28 | スラブ用連続鋳造鋳型 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14613094A JP2950152B2 (ja) | 1994-06-28 | 1994-06-28 | スラブ用連続鋳造鋳型 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0810905A JPH0810905A (ja) | 1996-01-16 |
| JP2950152B2 true JP2950152B2 (ja) | 1999-09-20 |
Family
ID=15400827
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14613094A Expired - Lifetime JP2950152B2 (ja) | 1994-06-28 | 1994-06-28 | スラブ用連続鋳造鋳型 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2950152B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE19802809A1 (de) * | 1998-01-27 | 1999-07-29 | Km Europa Metal Ag | Flüssigkeitsgekühlte Kokille |
| TWI268821B (en) * | 2002-04-27 | 2006-12-21 | Sms Demag Ag | Adjustment of heat transfer in continuous casting molds in particular in the region of the meniscus |
| DE102006001812A1 (de) * | 2005-12-05 | 2007-06-06 | Km Europa Metal Ag | Kokille zum Stranggießen von Metall |
| WO2011093563A1 (ko) * | 2010-01-29 | 2011-08-04 | 주식회사 풍산 | 주조용 몰드플레이트, 주조용 몰드플레이트 어셈블리 및 이를 구비하는 주조용 몰드 |
| KR101660773B1 (ko) | 2014-11-13 | 2016-09-28 | 주식회사 포스코 | 주조용 몰드 |
-
1994
- 1994-06-28 JP JP14613094A patent/JP2950152B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0810905A (ja) | 1996-01-16 |
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