JP3148072B2 - 露光制御方法および露光制御装置 - Google Patents

露光制御方法および露光制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、レーザプリンタ等に
おいて、レーザ出力を制御するための露光制御方法およ
び露光制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的なレーザプリンタの概略構成を図
28に示す。
【0003】レーザプリンタは、光導電性を有するドラ
ム状の感光体51a、および該感光体51aに対向配置
された帯電器51b、現像器51c等を含み、静電潜像
に基づいて形成されたトナー像を用紙へ転写する像形成
ユニット51と、半導体レーザを含み、前記感光体51
aに対して画像データを担持したレーザ光を照射する
(感光体51aをレーザ露光する)ことで静電潜像を形
成させるレーザユニット52と、前記像形成ユニット5
1に対して用紙を給紙する給紙部53と、用紙上に転写
されたトナー像を定着する定着部54と、像形成された
用紙が排出される排紙部55と、を有している。なお、
56は、レーザプリンタ全体に電源を供給する電源ユニ
ットである。
【0004】静電潜像の形成時、レーザユニット52か
ら出力されたレーザ光は、感光体51aを軸方向に沿っ
てライン走査する。この動作を主走査といい、その走査
方向を主走査方向という。そして、レーザ光の1ライン
走査が終わると、感光体51aは図中矢印で示した方向
へ回転し、次のラインにレーザ光が照射されるようにす
る。この回転を副走査といい、その走査方向を副走査方
向という。このような走査により、感光体51a上に静
電潜像が形成される。
【0005】上記ライン走査時の1ラインは、複数の画
素から構成されている。半導体レーザは、個々の画素に
対してそれぞれ所定時間点灯することで各画素を形成す
るための光エネルギを感光体51aに与える。この動作
を画素露光といい、各画素に対する画素露光時に、半導
体レーザの点灯時間や、出力するレーザ光の強さを変え
ることでその画素のサイズや濃度が決定する。なお、半
導体レーザの点灯時間はパルスで表され、点灯時間を変
えることをパルス変調という。また、レーザ光の強さを
パワーといい、変えることをパワー変調という。
【0006】ところで、従来のレーザプリンタにおいて
は、画素間を斜めに横切る線を描いたときに、ジャギー
と呼ばれる段階形状(ギザギザ模様)が現れてしまうこ
とがある。特に、解像度の低いプリンタの場合には、ジ
ャギーが大きくなって画像品質が低くなる問題があっ
た。
【0007】一方、従来のレーザプリンタ用の画素デー
タ処理装置には、一つの画素の露光データを得る場合
に、その画素を含む一塊の画素群のデータを、予め記憶
されているパターンマッチングデータと比較し、両者が
一致したとに、前記一つの画素の露光データを、予め記
憶されている露光データとするものがあり、この方法に
よって、斜め線に現れるジャギーは緩和されていた。
【0008】なお、この方法は、例えば特開平3−33
769号公報に開示されている。この公報では、第17
図〜第22図等に示されるようなパターンマッチングデ
ータ、および各パターンマッチングデータに対応する露
光データが予め記憶されている。露光データを得る方法
を具体的に説明する。パターンマッチングデータは、第
17図(a)のます目で表されるように複数の画素から
なり、中央の画素が前記“一つの画素”である。プリン
ト画像のある画素群のデータがこのパターンと一致した
とき、前記“一つの画素”の露光データは第17図
(b)に示すように「3333」に設定される。ここ
で、露光データの値『3』はパワー変調の度数を表して
おり、数値が大きくなる程レーザ光のパワーが増す。ま
た、数値が4個並んでいるのは、第6図に示すように、
一つの画素が横方向に4分割されていることを表してい
る。したがって、第17図(a)のパターンマッチング
データと一致した“一つの画素”の記録結果は、第17
図(b)に示すように大きなドットとなる。第18図〜
第22図も同様で、パターンマッチングデータおよびそ
の中央の画素についての露光データが記憶され、画素群
のデータがパターンマッチングデータと一致したときに
該当する露光データが中央の画素の露光データとして設
定される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たような従来のパターンマッチングによる方法では、予
め用意されたパターンマッチングデータに当てはまるも
のしか露光データの調整が行われず、また、全ての画素
について検索を行うためにパターンマッチングに時間が
掛かる問題があった。
【0010】この発明の目的は、入力された画素群のデ
ータに基づいて曲線近似法による演算を行い、それに基
づいて各画素ごとに光エネルギ量を制御することによ
り、簡単に、しかも様々なパターンに対応して光エネル
ギ量を制御することのできる露光制御方法および露光制
御装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、感光体に照射するレーザ光の光エネルギ量を画素ご
とに制御することによって潜像形成を行う露光制御方法
であって、つ以上の黒画素からなる黒画素群中の各画
素について上下左右における他の画素の有無を判定し、
この判定結果に基づいて左又は下に他の画素が無い画素
中の真左の位置に左の代表点を付加するとともに右又は
上に他の画素が無い画素中の真右の位置に右の代表点を
付加し、左右の代表点の位置に基づいて曲線近似法によ
り曲線を描画し、この曲線に基づいて各画素ごとの光エ
ネルギ量を制御することを特徴とする。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の露光制御方法において、各黒画素を細分割し、前記曲
線の内側に属する分割画素に対してレーザ光照射を行う
ことで、前記曲線に基づく各画素ごとの光エネルギ量を
制御することを特徴とする。
【0013】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の露光制御方法において、各黒画素を細分割し、一つの
黒画素中で前記曲線の内側に属する領域の割合に応じて
レーザ光照射する分割画素数を設定することで、前記曲
線に基づく各画素ごとの光エネルギ量を制御することを
特徴とする。
【0014】請求項4に記載の発明は、感光体に照射す
るレーザ光の光エネルギ量を画素ごとに制御することに
よって潜像形成を行う露光制御装置において、つ以上
の黒画素からなる黒画素群を取り出し、該黒画素群の端
部の画素の位置に基づいて代表点を設定する代表点設定
手段と、曲線近似法により前記代表点を結ぶ曲線を形成
する曲線描画手段と、各黒画素を細分割した分割画素毎
の前記曲線の内側に属する領域の面積に基づいて各画素
に照射すべき光エネルギ量に対応するレーザの点灯時
間、強さ等のレーザ出力条件を求める手段と、を備えた
ことを特徴とする。請求項5に記載した発明は、感光体
に照射するレーザ光の光エネルギ量を画素ごとに制御す
ることによって潜像形成を行う露光制御方法であって、
2つ以上の黒画素からなる黒画素群中の端部の画素の位
置に基づいて曲線近似法により曲線を描画し、各黒画素
を細分割し、一つの黒画素中で前記曲線の内側に属する
領域の割合に応じてレーザ光照射する分割画素数を設定
することで、前記曲線に基づいて各画素ごとの光エネル
ギ量を制御することを特徴とする。 請求項6に記載した
発明は、感光体に照射するレーザ光の光エネルギ量を画
素ごとに制御することによって潜像形成を行う露光制御
装置において、 前記代表点設定手段が、黒画素群の各画
素について上下左右における他の画素の有無を判定し、
この判定結果に基づいて左又は上に他の画像が無い画素
中の真左の位置に左の代表点を設定するとともに右又は
下に他の画像が無い画素中の真右の位置に右の代表点を
設定する手段であることを特徴とする
【0015】
【作用】請求項1に記載の発明においては、黒画素群の
左端の画素中における真左の位置、及び、右端の画素中
における真右の位置に代表点が設定され、この代表点の
位置に基づいて曲線近似法により曲線が描画され、その
曲線に基づいて各画素ごとの光エネルギ量が制御され
る。したがって、従来のように、画素群のパターンマッ
チングを行う必要がない。
【0016】請求項2に記載の発明においては、各画素
が細分割され、曲線の内側に属する分割画素のみがレー
ザ露光され、曲線に沿った部分が画像としてプリントさ
れる。
【0017】請求項3に記載の発明においては、各画素
が細分化され、曲線の内側に属する領域の割合に応じて
レーザ露光される分割画素数が設定される。例えば、曲
線の内側に属する領域の割合が多ければ多くの分割画素
が露光され、曲線の内側に属する領域の割合が少なけれ
ば露光される分割画素数が少なくなる。これにより、プ
リント画像のエッジが曲線に沿うようになる。
【0018】請求項4に記載の発明においては、代表点
設定手段により黒画素群の左端の画素中における真左の
位置、及び、右端の画素中における真右の位置に代表点
が設定され、曲線描画手段により前記代表点を結ぶ曲線
が描画される。そして、レーザ出力条件を求める手段に
より各画素が複数の分割画素に細分割された後に各分
割画素における曲線の内側に属する領域の割合に基づい
て各画素に照射すべき光エネルギ量に対応するレーザの
点灯時間、強さ等のレーザ出力条件が求められる。請求
項5に記載した発明においては、黒画素群の端部の画
素、つまり黒画素群中の輪郭部分の画素の位置に基づい
て曲線近似法により曲線が描画された後、各画素が複数
の分割画素に細分割され、曲線の内側に属する領域の割
合に応じてレーザ露光される分割画素数が設定される。
請求項6に記載した発明においては、代表点設定手段に
より黒画素群の左端の画素中における真左の位置、及
び、右端の画素中における真右の位置に代表点が設定さ
れ、曲線描画手段により前記代表点を結ぶ曲線が描画さ
れる。そして、レーザ出力条件を求める手段により各画
素を複数の分割画素に細分割した後に各分割画素におけ
る曲線の内側に属する領域の割合に基づいて、各画素に
照射すべき光エネルギ量に対応するレーザの点灯時間、
強さ等のレーザ出力条件が求められる。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の実施例を説
明する。
【0020】まず、画素ごとの光エネルギ量を求める手
順を図1〜図26を参照して説明する。
【0021】まず一塊の画素群1を取り出す(図1)。
画素群1は、複数の画素2で構成されており、ハッチン
グで示した画素は黒画素、空白の画素は白画素である。
以下、黒画素をドットという。この例では、斜め線の処
理を説明するために適当な画素数の画素群1を取り出し
ているが、実際の処理時には、画素群1のサイズは適宜
設定され、例えば文字の場合には1文字単位で設定され
る。なお、図中、左右方向がレーザ露光時の主走査方向
である。ここで、画素群1のデータをそのままの状態で
プリントアウトしたとすると、図2に示すように、エッ
ジラインに段階状のジャギーが現れてしまう。そこで、
次のように画素ごとの光エネルギ量を求めることでジャ
ギーを緩和する。
【0022】まず、各ドットを横方向に細分割する(図
3)。この分割数は、使用する半導体レーザのパルス幅
変調段階数に対応し、例えばパルス幅が10段階に設定
できる半導体レーザの場合には10分割される。この分
割数が多い程、ジャギーがより良く緩和される。以後、
分割した部分を分割画素2a,2b・・・という。1画
素中の黒色の分割画素(分割ドットという)の部分で
は、半導体レーザがオンし、レーザ光露光が行われる。
なおこの実施例では、1画素は内部処理において、10
0×100ピクセルで表される。したがって、各分割画
素は10×100ピクセルとなる。以下、画素中の座標
位置は、(縦のピクセル座標位置,横のピクセル座標位
置)で表す。例えば、画素の最も左上は(0,0)で、
最も右下は(99,99)で表される。
【0023】各ドット2について、次の方法でドットの
中央(49,49)に左の代表点3aおよび右の代表点
3bを付加する(図4)。
【0024】左の代表点3a:左か下にドットが無い場
合 右の代表点3b:右か上にドットが無い場合 さらに、各ドットについて、左の代表点3aはドット内
の真左の位置(0,49)へ、右の代表点3bはドット
内の真右の位置(99,49)へ移動させる(図5)。
これにより、左右の代表点3a,3bは、ドット群の輪
郭を表す点となる。
【0025】そして、上記左右の代表点3a,3bを、
曲線近似法を用いて滑らかに結ぶ曲線を描く(図6,図
7)。曲線近似法としては、公知の2次元のBスプライ
ン曲線、ベジェ曲線等を用いることができる。この方法
を簡単に説明する。
【0026】まず、2次元のBスプライン曲線を説明す
る。2次元のBスプライン曲線は、代表点に近い点を通
る曲線を描くために原形をあまり崩さないので本発明に
適切である。また、計算量も少ない利点がある。Bスプ
ライン曲線は次のようなアルゴリズムによる。
【0027】 近似させたい点を与える。点は3個以
上なければいけない。与えられた点の個数をn、座標を
(Xi ,Yi )(iは1からnまで)とする。ここで、
i=1のときにi−1の点(つまり0の点)を参照する
ため、その点に(X1 ,Y1 )の値を与える。また、i
=nのときにi+1の点(つまりn+1の点)を参照す
るため、その点に(Xn ,Yn )の値を与える。
【0028】 iからi+1までの区間を近似するに
は次の式を使う。x,yは近似された点である。
【0029】
【数1】
【0030】 Bの値は次のようにして求める。
【0031】
【数2】
【0032】 Tを0から1まである一定の幅で変化
させ、Bの各値を求める。例えば、幅を0.2 とすると、
0.2 ,0.4 ,0.6 ,0.8 ,1.0 というようになる。幅が
0.2 のときのBの値は次のようになる。
【0033】
【表1】
【0034】 で求めたBを使って(Xi ,Yi
から(Xi+1 ,Yi+1 )までのx,yを求める。例え
ば、Tが0.2 の場合は6点まで求めることができる。
【0035】 iを一つ増やし、iがnになるまで
x,yを求める。このとき、Bはiによらず一定なの
で、最初に計算した値を再度使うことができる。
【0036】図6は、このようなアルゴリズムによって
描かれるBスプライン曲線4を表している。
【0037】一方、ベジェ曲線は与えられた点から大き
く離れて描画されるので原形をとどめるのが困難である
が、Bスプライン曲線よりも自然な曲線を描画できる点
で優れている。ベジェ曲線は次のようなアルゴリズムに
よる。
【0038】 近似させたい点を与える。点は4個以
上なければいけない。与えられた点の個数をn、座標を
(Xi ,Yi )(iは1からnまで)とする。ここで、
i=1のときにi−1の点(つまり0の点)を参照する
ため、その点に(X1 ,Y1 )の値を与える。また、i
=nのときにi+1とi+2の点(つまりn+1とn+
2の点)を参照するため、それぞれの点に(Xn
n )の値を与える。
【0039】 iからi+1までの区間を近似するに
は次の式を使う。x,yは近似された点である。
【0040】
【数3】
【0041】 Bの値は次のようにして求める。
【0042】
【数4】
【0043】 Tを0から1まである一定の幅で変化
させ、Bの各値を求める。例えば、幅を0.2 とすると、
0.2 ,0.4 ,0.6 ,0.8 ,1.0 というようになる。幅が
0.2 のときのBの値は次のようになる。
【0044】
【表2】
【0045】 で求めたBを使って(Xi ,Yi
から(Xi+1 ,Yi+1 )までのx,yを求める。例え
ば、Tが0.2 の場合は6点まで求めることができる。
【0046】 iを一つ増やし、iがnになるまで
x,yを求める。このとき、Bはiによらず一定なの
で、最初に計算した値を再度使うことができる。
【0047】図7は、このようなアルゴリズムによって
描かれるベジェ曲線5を表している。
【0048】上記のようにして曲線4,5を描いた後、
この曲線4,5に基づいて各画素ごとに半導体レーザの
出力条件を求め、各画素が適切な光エネルギ量を得られ
るようにする。半導体レーザの出力条件には、パルス幅
変調時のパルス幅と、パワー変調時のパワーとがあり、
パルス幅変調のみで制御してもよいが、パルス幅変調と
パワー変調とを組み合わせて制御してもよい。パルス幅
変調とパワー変調を組み合わせて制御する方法について
は後に説明するが、パルス幅変調のみで制御する場合
に、前記曲線4,5に基づいてパルス幅を求める方法と
しては、 (1)曲線4,5の内側に属する分割画素に対してレー
ザ光照射を行うべくパルス幅を設定する(請求項2) (2)一つの黒画素中で前記曲線の内側に属する領域の
割合に応じてレーザ光照射を行うべくパルス幅を設定す
る(請求項3) がある。
【0049】まず、(1)の方法を説明する。なお、以
下の手順において示す図面は、Bスプライン曲線のもの
と、ベジェ曲線のものの2種類の例を示すものである。
【0050】各ドット2の縦の中間点をレーザ光の主走
査方向の走査線6とし(図8,9)、該走査線6と曲線
4,5との交点7に注目する。そして、次のように、左
右の代表点3a,3bから交点7までの間に、分割ドッ
トを追加または削除する(図10,図11)。
【0051】左の代表点3aにおいては、交点7が代表
点3aよりも左側にある場合に、その間の分割画素(2
a,2b・・)に分割ドットを追加する。交点7が代表
点3aよりも右側にある場合に、その間の分割画素(2
a,2b・・)に分割ドットを削除する。
【0052】右の代表点3bにおいては、交点7が代表
点3bよりも右側にある場合に、その間の分割画素(2
a,2b・・)に分割ドットを追加する。交点7が代表
点3bよりも左側にある場合に、その間の分割画素(2
a,2b・・)に分割ドットを削除する。
【0053】このようにして分割ドットの追加または削
除がなされ、各画素毎に半導体レーザをオンすべき分割
ドットが決定する。レーザ露光時には、この分割ドット
数に応じてパルス露光が行われる。つまり、画素中の分
割ドット部で半導体レーザがオンし、感光体を露光す
る。このようにしてプリントされた画像を図12,図1
3に示している。
【0054】つぎに、(2)の方法を説明する。
【0055】まず、曲線4,5に囲まれた領域を塗りつ
ぶす(図14,図15)。つまり、曲線4,5に囲まれ
た領域を曲線領域4a,5aとして表す。そして、曲線
領域4a,5a内にドットがなければ、そこに分割ドッ
ト(2a,2b・・)を追加したのち(図16,図1
7)、各分割ドット(2a,2b・・)ごとに、曲線領
域4a,5aの占める割合(面積)を演算する。これ
は、 曲線領域面積(%)=(分割ドットの曲線領域4a,5
a内のピクセル数)÷(分割ドットのピクセル数)×1
00 で求めることができる。例として、図16,図17に画
素21,22中の各分割ドットの曲線領域面積を示して
いる。
【0056】その後、各ドット(画素)ごとに画素内に
含まれる分割ドットの曲線領域面積を足し、その積算面
積に応じてパルス幅を決定する。つまりレーザを照射す
る分割画素の数およびその位置を求める(図18,図1
9)。これは、以下のようにして求める。
【0057】左の代表点3aを有するドット、またはそ
のドットの左に追加されたドットの場合には、積算面積
÷10の数だけ右から分割ドットを記す。右の代表点3
bを有するドット、またはそのドットの右に追加された
ドットの場合には、積算面積÷10の数だけ左から分割
ドットを記す。左右両代表点3a,3bを有するドット
の場合には、ドットを中央点で2分し、左の代表点3a
側の積算面積÷10の数だけ中央から左に向かって分割
ドットを有効にし、右の代表点側の積算面積÷10の数
だけ中央から右に向かって分割ドットを記す。
【0058】この処理を要約すると、画素中で、曲線領
域4a,5aが占める割合(ピクセル数)に応じて幾つ
の分割画素をオン(レーザ光照射)するか、を求めるも
のである。したがって、分割ドットごとに曲線領域面積
(割合)を求め、各分割ドットの曲線領域面積を加算す
る処理を、直接ドット内の曲線領域面積(割合)を求め
る処理としてもよい。
【0059】パルス幅を求めるための具体例を示すと、
図18中、画素21は右の代表点を有するドットの右側
に追加されたドットであり、積算面積が520であるか
ら、「520÷10=52(%)」となる。以下、この
値(52%)を有効面積という。そして、画素21にお
いて、左から有効面積(52%)分の分割画素を黒分割
画素とし、半導体レーザ制御時にオンするパルス幅を求
める。これは、 パルス幅=有効面積/単位パルス幅 で求めることができる。なお、単位パルス幅は、単位パ
ルス幅=100/パルス幅変調段階数である。なお、求
められたパルス幅の少数点以下の値は、四捨五入等で処
理される。このような処理により、図18の画素21で
は、左から5パルス分だけ半導体レーザがオンされる。
【0060】このようにして得られた分割ドットデータ
に基づいてレーザ露光が行われる。図20,図21はこ
のプリントアウト結果を示している。
【0061】上記(2)の方法では、曲線4,5に基づ
いて個々の分割ドットごとに曲線領域が占める割合(面
積)を求め、その面積に応じて各分割ドット(2a,2
b・・)ごとにレーザ光のパルスを設定した、すなわち
パルス幅変調のみで制御したが、パルス幅変調とともに
パワー変調を組み合わせて制御してもよい。つまり、各
分割画素ドット2a,2b・・ごとに、曲線領域4a,
5aが占める曲線領域面積に応じて半導体レーザのパワ
ーを設定してもよい。
【0062】図23は、説明を分かり易くするための例
を示したものであり、半導体レーザのパワーが0〜10
0の段階に設定できるとして、求められた曲線領域面積
の値をそのままレーザ光のパワー値として設定する。例
えば、分割画素26の曲線領域面積は5であり、半導体
レーザのパワーは5に設定する。また、分割画素27の
曲線領域面積は12であり、半導体レーザのパワーは1
2に設定する(図22,図23参照)。半導体レーザ
は、図26に示すように、例えば1画素(1ドット)内
の曲線領域面積が図中上部のような状態であるとき、図
中、中部に示すように、各分割画素2a,2b・・の曲
線領域面積に応じてレーザパワーを設定する。これによ
り、図24,図25に示すようにジャギーの少ないプリ
ント画像を得ることができる。
【0063】なお、曲線領域面積が半導体レーザのパワ
ー段階にそのまま対応できないときには、半導体レーザ
のパワーの段階数に応じて、上記の曲線領域面積を係数
としてパワー出力を求めればよい。
【0064】以上のようにして各画素(分割画素)ごと
に適切な光エネルギを得ることができる。
【0065】図27は、上記の露光制御方法を備えるレ
ーザプリンタの露光制御に係る部分のブロック図であ
る。
【0066】メモリ31には、文字等の画素群を含むプ
リント用データが記憶されている。代表点設定部32
は、メモリ31から『1文字』等の画素群のデータ(ド
ットデータ)を取り込んで左右の代表点3a,3bを付
加する。曲線描画部33は、その左右の代表点3a,3
bに基づいてBスプライン法またはブジェ法により曲線
4,5を描画する。なお、この時、画素群の種類に応じ
ていずれの曲線近似法を選択するかを決めておき、画素
群の種類に応じていずれかの曲線近似法が選択されるよ
うにしてもよい。例えば、画素群が文字である場合に
は、Bスプライン曲線法を用い、図形データの場合には
ベジェ曲線法を用いるようにできる。光エネルギ設定部
34は、その曲線4,5に基づいて(1)〜(3)のい
ずれかの方法により、半導体レーザのパルス幅やパワー
を求め、それらのデータをバッファメモリ35へと記憶
する。プリント時には、プリントすべきデータが代表点
設定部32、曲線描画部33、光エネルギ設定部34に
より全て処理されるまで繰り返し処理を行い、全ての処
理が終了すれば、半導体レーザドライバ36が、バッフ
ァメモリ35のデータを読みだしてプリント処理を実行
する。
【0067】
【発明の効果】請求項1,5に記載の発明によれば、従
来のようなパターンマッチングの必要がなく、処理時間
を短縮することができるとともに、パターンマッチング
データを予め記憶しておく必要がない。そして、近似曲
線法により形成された曲線に基づいて各画素ごとの光エ
ネルギ量が制御されるために、ジャギーの発生を緩和で
きる。
【0068】請求項2,3に記載の発明によれば、曲線
に沿った画像がプリントされるため、ジャギーが緩和さ
れて、解像度の低いプリンタにおいても品質の良い画像
を得ることができる。このように、ソフト側の処理によ
って画像品質を向上させることができるため、ハード
(プリンタ)本体のコストを安くすることができる。
【0069】請求項4,6に記載の発明によれば、低コ
ストの低解像度のプリンタにおいても、ジャギーの少な
い品質の良い画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】黒画素群(ドット群)を示す図である。
【図2】同ドット群のデータのプリント結果を示す図で
ある。
【図3】各画素を細分割した状態を示す図である。
【図4】各画素に代表点を付加した状態を示す図であ
る。
【図5】各画素の代表点を描画のための位置へ移動した
状態を示す図である。
【図6】Bスプライン曲線が描画された状態を示す図で
ある。
【図7】ベジェ曲線が描画された状態を示す図である。
【図8】請求項2に係る例を示し、レーザ光の走査線を
付加している(Bスプライン曲線)。
【図9】請求項2に係る例を示し、レーザ項の走査線を
付加している(ベジェ曲線)。
【図10】請求項2に係る例を示し、分割ドットの追加
および削除を行った状態を示している(Bスプライン曲
線)。
【図11】請求項2に係る例を示し、分割ドットの追加
および削除を行った状態を示している(ベジェ曲線)。
【図12】請求項2に係る例を示し、処理データのプリ
ント結果を示している(Bスプライン曲線)。
【図13】請求項2に係る例を示し、処理データのプリ
ント結果を示している(ベジェ曲線)。
【図14】請求項3に係る例を示し、曲線内の領域を塗
りつぶした(認識した)状態を示している(Bスプライ
ン曲線)。
【図15】請求項3に係る例を示し、曲線内の領域を塗
りつぶした(認識した)状態を示している(ベジェ曲
線)。
【図16】請求項3に係る例を示し、分割画素内で曲線
領域が占める割合を示している(Bスプライン曲線)。
【図17】請求項3に係る例を示し、分割画素内で曲線
領域が占める割合を示している(ベジェ曲線)。
【図18】請求項3に係る例を示し、レーザ露光を行う
分割画素(レーザ項のパルス幅)を示している(Bスプ
ライン曲線)。
【図19】請求項3に係る例を示し、レーザ露光を行う
分割画素(レーザ項のパルス幅)を示している(ベジェ
曲線)。
【図20】請求項3に係る例を示し、処理データのプリ
ント結果を示している(Bスプライン曲線)。
【図21】請求項3に係る例を示し、処理データのプリ
ント結果を示している(ベジェ曲線)。
【図22】パルス幅変調とパワー変調とを組み合わせて
制御する場合の例を示し、レーザ露光を行う各分割画素
のパワー設定例を示している(Bスプライン曲線)。
【図23】パルス幅変調とパワー変調とを組み合わせて
制御する場合の例を示し、レーザ露光を行う各分割画素
のパワー設定例を示している(ベジェ曲線)。
【図24】図22に示す例のプリント結果を示している
(Bスプライン曲線)。
【図25】図23に示す例のプリント結果を示している
(ベジェ曲線)。
【図26】パルス幅変調とパワー変調とを組み合わせて
制御する場合の例を示し、レーザ光の出力例を示してい
る。
【図27】本方法が適用されるレーザプリンタの露光制
御部のブロック図である。
【図28】一般的なレーザプリンタの概略構成を示す図
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/44 B41J 2/485 G09G 5/28

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光体に照射するレーザ光の光エネルギ量
    を画素ごとに制御することによって潜像形成を行う露光
    制御方法であって、 つ以上の黒画素からなる黒画素群中の各画素について
    上下左右における他の画素の有無を判定し、この判定結
    果に基づいて左又は下に他の画素が無い画素中の真左の
    位置に左の代表点を付加するとともに右又は上に他の画
    素が無い画素中の真右の位置に右の代表点を付加し、左
    右の代表点の位置に基づいて曲線近似法により曲線を描
    画し、この曲線に基づいて各画素ごとの光エネルギ量を
    制御することを特徴とする露光制御方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の露光制御方法において、 各黒画素を細分割し、前記曲線の内側に属する分割画素
    に対してレーザ光照射を行うことで、前記曲線に基づく
    各画素ごとの光エネルギ量を制御することを特徴とする
    露光制御方法。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の露光制御方法において、 各黒画素を細分割し、一つの黒画素中で前記曲線の内側
    に属する領域の割合に応じてレーザ光照射する分割画素
    数を設定することで、前記曲線に基づく各画素ごとの光
    エネルギ量を制御することを特徴とする露光制御方法。
  4. 【請求項4】感光体に照射するレーザ光の光エネルギ量
    を画素ごとに制御することによって潜像形成を行う露光
    制御装置において、 つ以上の黒画素からなる黒画素群を取り出し、該黒画
    素群の端部の画素の位置に基づいて代表点を設定する代
    表点設定手段と、 曲線近似法により前記代表点を結ぶ曲線を形成する曲線
    描画手段と、各黒画素を細分割した分割画素毎の前記曲線の内側に属
    する領域の面積に 基づいて各画素に照射すべき光エネル
    ギ量に対応するレーザの点灯時間、強さ等のレーザ出力
    条件を求める手段と、 を備えたことを特徴とする露光制御装置。
  5. 【請求項5】感光体に照射するレーザ光の光エネルギ量
    を画素ごとに制御することによって潜像形成を行う露光
    制御方法であって、 2つ以上の黒画素からなる黒画素群中の端部の画素の位
    置に基づいて曲線近似 法により曲線を描画し、各黒画素
    を細分割し、一つの黒画素中で前記曲線の内側に属する
    領域の割合に応じてレーザ光照射する分割画素数を設定
    することで、前記曲線に基づいて各画素ごとの光エネル
    ギ量を制御することを特徴とする露光制御方法。
  6. 【請求項6】感光体に照射するレーザ光の光エネルギ量
    を画素ごとに制御することによって潜像形成を行う露光
    制御装置において、 前記代表点設定手段が、黒画素群の各画素について上下
    左右における他の画素の有無を判定し、この判定結果に
    基づいて左又は上に他の画像が無い画素中の真左の位置
    に左の代表点を設定するとともに右又は下に他の画像が
    無い画素中の真右の位置に右の代表点を設定する手段で
    あることを特徴とする請求項4に記載の画像露光装置。
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