JP3237375B2 - 記録紙再生用熱定着性トナー組成物および記録紙再生方法 - Google Patents

記録紙再生用熱定着性トナー組成物および記録紙再生方法

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JP3237375B2
JP3237375B2 JP04477894A JP4477894A JP3237375B2 JP 3237375 B2 JP3237375 B2 JP 3237375B2 JP 04477894 A JP04477894 A JP 04477894A JP 4477894 A JP4477894 A JP 4477894A JP 3237375 B2 JP3237375 B2 JP 3237375B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印字された記録紙上の
画像を消去して、記録紙として再使用可能にするための
記録紙再生用熱定着性トナー組成物および該トナー組成
物による加熱定着像が形成された記録紙の再生方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】複写機あるいはプリンター等で使用され
る記録紙は、その記録紙表面にインクやトナー等を付着
させることによって可視化される。記録紙の消費量は膨
大な量に昇り、しかも年々増加の傾向にあり、資源保護
の観点から、近年再生紙の利用が重要視されている。こ
の再生紙とは、インクやトナー等を脱墨し、繊維化して
再生した紙である。しかしながら、再生紙はコストが高
く、また新しい記録紙に比べてやや黒ずんでいるため、
使用者に好まれないのが現状である。このような記録紙
再生における問題点を改善するために、特開平4−35
6085号公報および特開平4−356089号公報に
は、使用済記録紙を繊維化することなく、オフィス内で
記録紙を再生できる装置が提案されている。この装置で
は、光分解性樹脂を含有するトナーを用いており、記録
紙上に付着しているトナーを光分解し、分解後に残留ト
ナーを除去した上で、再使用可能か否かを検出判別し、
記録紙を再生紙として再利用するものである。しかしな
がら、光分解性樹脂を含有する上記の光分解性トナーで
は、記録紙とトナーの接着界面に着色剤が存在するた
め、光分解したトナーを除去した後にも記録紙上に着色
剤が残留することがある。このため、着色剤の有無を検
出して使用済記録紙が再使用可能か否かを判別する手段
が必要となる。したがって、従来、使用済み記録紙の全
てについて再使用することが求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
上述のような要求を満たすことを目的としてなされたも
のである。本発明の目的の一つは、定着像に熱エネルギ
ーを付与して記録紙からトナーのみを分離する記録紙再
生方法を提供することにある。本発明の他の目的は、定
着像に光照射を行って分解した定着像からトナーを除去
する記録紙再生方法を提供することにある。本発明のさ
らに他の目的は、光分解性樹脂の光分解処理後に、使用
済記録紙からトナーのみを容易に取り除くことができ、
使用済記録紙を再使用することが可能な記録紙再生用熱
定着性トナー組成物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、着色剤と
結着樹脂または光分解性樹脂を含有する熱定着性トナー
を用いて、印字された記録紙の再生化について鋭意研究
を重ねた結果、トナー成分を外殻で被覆したトナー組成
物を用いて形成された加熱定着像に熱エネルギーを付与
するか、或いは光分解処理を行うと、記録紙上からトナ
ー中の着色剤を容易に除去できることを見出し、本発明
を完成するに至った。すなわち、本発明の記録紙再生方
法の第1のものは、画像保持体上の画像に熱エネルギー
を加えて、画像を形成する組成物を画像保持体から分離
する工程よりなり、そして、画像保持体上の該画像が、
着色剤を含有する芯物質と該芯物質を封入した外殻とか
らなるトナー組成物から形成された加熱定着像であるこ
とを特徴とする。本発明の記録紙再生方法の第2のもの
は、画像保持体上の画像に光照射して画像を分解する工
程を有するものであって、該画像保持体上の画像が、着
色剤および光分解性樹脂を含有する芯物質と該芯物質を
封入した外殻とからなるトナー組成物から形成された
定着像であることを特徴とする。また、本発明の記録
紙再生用熱定着性トナー組成物は、上記第2の記録紙再
生方法に使用するためのものであって、着色剤および光
分解性樹脂を含有する芯物質と該芯物質を封入した外殻
とからなることを特徴とする。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
記録紙再生方法において加熱定着像を形成する熱定着性
トナー組成物は、芯物質と外殻とから構成されており、
そして、芯物質は少なくとも着色剤を含有する。芯物質
の構成成分である着色剤としては、カーボンブラック、
ニグロシン、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロ
ムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレ
ッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フ
タロシアニンブルー、マラカイトグリーン・オキサレー
ト、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメ
ント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド1
22、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.
ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエ
ロー97、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.
I.ピグメント・ブルー15:3等を代表的なものとし
て例示することができる。着色剤は、上記のような顔料
が好ましく使用できるが、鉄粉、磁性粉等も使用でき
る。
【0006】本発明の上記第1の記録紙再生方法が適用
される場合のトナー組成物においては、芯物質に結着樹
脂が使用されるが、結着樹脂としては、具体的には、ポ
リエステル、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アル
キル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合
体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−
ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合
体、ポリエチレン、ポリプロピレン等をあげることがで
きる。これらの結着樹脂を使用する場合は、単独または
混合物のいずれの状態で使用してもよい。
【0007】また、本発明の上記第2の記録紙再生方法
が適用される場合のトナー組成物においては、芯物質に
光分解性樹脂が使用される。光分解性樹脂としては、例
えば、ポリフェニルメチルシラン等の有機ポリシラン、
ポリメチルメタクリレート、ポリメチルビニルケトン、
ポリエチルビニルケトン、ポリ−t−ブチルビニルケト
ン、ポリフェニルビニルケトン、ポリジビニルケトン、
ポリメチルイソプロペニルケトン、ポリアセトキシメチ
ルビニルケトン、ポリクロロビニルメチルケトン、ポリ
クロロメチルビニルケトン等のビニルケトン類、メチル
メタクリレートと3−メタクリロキシ−2−ブタノンオ
キシムの共重合体等のメチルメタアクリレートにヒドロ
キシイミノ結合を導入した樹脂、メチルメタクリレート
とインダノンの共重合体、グルタルイミド基含有樹脂、
ポリオレフィンスルホン系樹脂などがあげられる。これ
らの光分解性樹脂は単独でもあるいは2種以上併用して
もよい。また、トナーの定着性樹脂用モノマーと上記光
分解性樹脂用モノマーとの共重合体や定着性樹脂をグラ
フトした光分解性樹脂でもよい。更に光分解性樹脂は上
記した結着樹脂と併用することもできる。また、芯物質
に光分解性樹脂を含有させる場合には、光分解を促進す
る増感剤を含有させておくことが好ましく、その具体例
としては、安息香酸、p−メトキシ安息香酸、アルドー
ル−α−ナフチルアミン縮合体、アセチルアセトナト鉄
等のアセチルアセトン金属錯体、ジエチルジチオカルバ
ミン酸鉄、サリチルアルデヒド、α−メルカプトベンゾ
チアゾール、ステアリン酸金属塩、チオプロピオン酸、
p−ベンゾキノン、α−ナフトキノン、アントラキノン
およびその誘導体などが挙げられる。これらは単独でも
あるいは2種以上併用してよい。
【0008】芯物質の粒子サイズは、特に画像の解像度
向上および保存性、取り扱い性の観点から、例えば特開
昭60−214990号公報に記載されている測定法に
よる体積平均粒子サイズが、20μm以下であることが
好ましく、特に12μm以下であることが好ましい。し
かし、粒子が小さすぎる場合には、外殻の厚みが薄くな
りすぎて後述する定着工程やクリーニング処理での電子
写真プロセス適性の問題もあるので、一般には0.1μ
m以上が好ましい。
【0009】本発明の記録紙再生用熱定着性トナー組成
物は、芯物質を外殻で被覆したいわゆるカプセルトナー
の形態をなす。外殻を形成する樹脂としては、エポキシ
系樹脂、ウレタン系樹脂、ウレア系樹脂、ポリアミド系
樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、尿
素−ホルムアルデヒド系樹脂、メラミン−ホルムアルデ
ヒド系樹脂、スチレン−(メタ)アクリレート共重合体
系樹脂、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ポリビニル
アルコール等が挙げられる。これらの樹脂のうち縮重合
系の樹脂ないし熱硬化性樹脂が好ましく、例えばポリウ
レタン系樹脂、ポリウレア系樹脂、ポリアミド系樹脂、
ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等が好ま
しく、特にポリウレタン、ポリウレアが好ましい。これ
らの樹脂は単独でもあるいは二種以上併用してもよい。
【0010】この外殻を形成する方法は、界面重合法、
in situ重合法、液中硬化被覆法、コアセルベー
ション法等、種々の技法が適応可能である。これらの中
でも、水と非混和性の油性相に含まれる疎水性モノマー
が水性相中に微小滴の形で分散し、この水性相に親水性
モノマーを存在させて、水性相と油性相の界面で重合さ
せる界面重合法が好ましい。ここで、界面重合法によ
り、本発明のトナー組成物を製造する方法について以下
に説明する。トナー組成物の外殻は、少なくとも着色剤
と結着樹脂および/または光分解性樹脂を含有する芯物
質を水性相に乳化した後、芯物質よりなる油滴の周囲に
高分子物質の膜を形成して、マイクロカプセル化するこ
とにより形成される。この場合、高分子物質を生成する
反応成分を油滴の内部および/または油滴の外部に添加
する。マイクロカプセルの製造法等、本発明で好ましく
使用することのできるマイクロカプセルについての詳細
は、米国特許第3726504号明細書および同第37
96696号明細書に記載されている。例えば、外殻と
してポリウレタンを形成する場合には、第一成分の多価
イソシアネートおよびそれと反応する第二成分(例えば
ポリオール)を水性相またはマイクロカプセル化すべき
芯物質の油性相中に混合し、水中に乳化分散した後、昇
温して油滴界面で界面重合反応を生起させることによ
り、外殻を形成する。上記第二成分を例えばポリアミン
に置換すれば、ポリウレアが生成する。また、第二成分
として多価ヒドロキシ化合物およびポリアミンを使用す
れば、公知の重合反応に従って、ウレタンとウレアが独
立して重合した重合体、ウレタン−ウレアランダム共重
合体、そのグラフト共重合体およびブロック共重合体の
少なくとも1種が生成する。この場合に、多価イソシア
ネートおよびそれと反応する多価ヒドロキシ化合物やポ
リアミンについては、米国特許第3281383号明細
書、同第3773695号明細書、同第3793265
号明細書、特公昭48−40347号公報、同49−2
4159号公報、特開昭48−80191号公報、同4
8−84056号公報に開示されており、それらを使用
することができる。
【0011】第一成分の多価イソシアネートとしては、
例えば、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニ
レンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネ
ート、2,6−トリレンジイソシアネート、ナフタレン
−1,4−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,
4′−ジイソシアネート、3,3′−ジメトキシ−4,
4′−ビフェニルジイソシアネート、3,3′−ジメチ
ルジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、キ
シリレン−1,4−ジイソシアネート、4,4′−ジフ
ェニルプロパンジイソシアネート、トリメチレンジイソ
シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、プロピ
レン−1,2−ジイソシアネート、ブチレン−1,2−
ジイソシアネート、シクロヘキシレン−1,2−ジイソ
シアネート、シクロヘキシレン−1,4−ジイソシアネ
ート等のジイソシアネート類、4,4′,4″−トリフ
ェニルメタントリイソシアネート、トルエン−2,4,
6−トリイソシアネート等のトリイソシアネート類、
4,4′−ジメチルジフェニルメタン−2,2′,5,
5′−テトライソシアネート等のテトライソシアネート
類、ヘキサメチレンジイソシアネートとトリメチロール
プロパンの付加物、2,4−トリレンジイソシアネート
とトリメチロールプロパンの付加物、キシリレンジイソ
シアネートとトリメチロールプロパンの付加物、トリレ
ンジイソシアネートとヘキサントリオールの付加物等の
イソシアネートプレポリマーなどが挙げられる。
【0012】第二成分の多価ヒドロキシ化合物として
は、脂肪族多価アルコール、芳香族多価アルコール、多
価フェノール、ヒドロキシポリエステル、ヒドロキシポ
リアルキレンエーテル等が挙げられる。例えば、特開昭
60−49991号公報に記載された下記の多価ヒドロ
キシ化合物を使用することができる。すなわち、エチレ
ングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブ
タンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘ
キサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−
オクタンジオール、プロピレングリコール、1,2−ブ
タンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタ
ンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオ
ール、2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジ
オール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,
4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−ジヒドロキ
シシクロヘキサン、ジエチレングリコール、グリセリ
ン、1,1,1−トリメチロールプロパン、ヘキサント
リオール、ペンタエリスリトール、グリセリンのエチレ
ンオキサイド付加物、ペンタエリスリトールのエチレン
オキサイド付加物、2−フェニルプロピレングリコー
ル、m−キシリレングリコール、p−キシリレングリコ
ール、α,α′−ジヒドロキシ−p−ジイソプロピルベ
ンゼン等の芳香族多価アルコール、1,3−ジ(2−ヒ
ドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ジ(2−ヒドロ
キシエトキシ)ベンゼン、ビスフェノールAのエチレン
オキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキ
サイド付加物等の多価フェノールのアルキレンオキサイ
ド付加物、4,4′−ジヒドロキシジフェニルメタン、
ビスフェノールA、2−(p,p′−ジヒドロキシジフ
ェニルメチル)ベンジルアルコール等の多価フェノール
などが挙げられる。
【0013】同じく第二成分のポリアミンとしては、例
えば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テト
ラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサ
メチレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェ
ニレンジアミン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、
2,5−ジメチルピペラジン、2−ヒドロキシトリメチ
レンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテ
トラミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチルアミノ
エチルアミノプロピルアミン、エポキシ化合物のアミン
付加物の他、水等が挙げられる。第一成分中のイソシア
ネート基1モルに対する第二成分中の水酸基および/ま
たはアミノ基の割合は、0.02〜2モルで使用するの
が好ましい。
【0014】芯物質を水性相中に乳化するために、芯物
質は有機溶媒に溶解または分散して水性相中に添加され
る。有機溶媒としては、例えば酢酸エチル、酢酸イソプ
ロピル、酢酸ブチルおよびメチレンクロライド等が特に
好ましく使用される。一方、芯物質に乳化するための水
性相には、予め保護コロイドを含有させてもよい。保護
コロイドとしては、水溶性高分子が使用でき、公知のア
ニオン性高分子、ノニオン性高分子、両性高分子の中か
ら適宜選択することができるが、ポリビニルアルコー
ル、ゼラチン、セルロース誘導体等が特に好ましい。ま
た、水性相には界面活性剤を含有させてもよい。界面活
性剤としては、アニオン性またはノニオン性の界面活性
剤の中から、上記保護コロイドと作用して沈澱や凝集を
起こさないものを適宜選択して使用することができる。
好ましい界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム塩、ラウリル硫酸ナトリウム塩、スルホ
コハク酸ジオクチルナトリウム塩、ポリアルキレングリ
コールエーテル(例えばポリオキシエチレンノニルフェ
ニルエーテル)等を挙げることができる。以上のように
して、マイクロカプセル状のトナー組成物を調製した
後、このトナー組成物を水相から分離し、水洗した後乾
燥することにより、記録紙再生用熱定着性トナー組成物
が製造される。この分離・乾燥のための操作は、通常マ
イクロカプセル状のトナー組成物を含有するスラリーを
乾燥する方法等により行うことができる。
【0015】本発明のトナー組成物には、所望により公
知の帯電制御剤、定着助剤等の添加剤を含有させてもよ
い。また、シリカ、チタニア、アルミナ等の流動化剤や
ポリスチレン微粒子、ポリメチルメタクリレート微粒
子、ポリフッ化ビニリデン微粒子等のクリーニング助剤
等の外添剤を添加することができる。必要に応じて表面
処理を施したものを使用してもよい。本発明のトナー組
成物は、キャリアを用いない一成分系現像剤であっても
よく、また、キャリアを用いる二成分系現像剤として用
いてもよい。特に二成分系現像剤として用いるのが好ま
しい。キャリアを使用する場合には、公知のキャリアで
あれば特に制限されるものではなく、鉄粉系キャリア、
フェライト系キャリア、表面コートフェライトキャリ
ア、磁性粉末分散型キャリア等が使用できる。
【0016】次に、記録紙再生方法について説明する。
本発明の第1の記録紙再生方法は、少なくとも、前記し
た結着樹脂を使用したトナー組成物(現像剤)を定着し
た画像保持体上のトナー画像に熱エネルギーを加え、紙
或いはOHPフィルム等の画像保持体からトナー画像を
分離工程を有することよりなる。より具体的には、潜像
保持体上の潜像を現像剤を用いて現像する現像工程およ
び現像されたトナー画像を画像保持体上に熱定着する定
着工程によって形成された画像保持体上のトナーの加熱
定着像に、加熱ロール等によって熱エネルギーを印加
し、加熱ロール等に溶融したトナーを移行させることに
より画像保持体からトナーの加熱定着像を分離する工程
からなる。本発明の第2の記録紙再生方法は、少なくと
も、前記した光分解性樹脂を使用したトナー組成物(現
像剤)を定着した画像保持体上の画像に光照射して該画
像を分解する工程よりなる。より具体的には、潜像保持
体上の潜像を現像剤を用いて現像する現像工程および現
像されたトナーの定着像を画像保持体上に熱定着する定
着工程によって形成された画像保持体上のトナーの加熱
定着像に、光照射してトナーの定着像を分解する工程か
らなる。
【0017】本発明のトナー組成物は、芯物質および外
殻の二重構造からなり、現像工程に続く熱定着工程で、
芯物質の定着性樹脂が溶融し、この溶融物がポリウレタ
ン、ポリウレア等で形成された外殻を通過して滲出し、
トナー組成物は紙やOHPフィルム等の画像保持体に接
着して加熱定着像が形成される。また、芯物質中の顔料
等の着色剤は粒状物であるため、外殻を通過できない
か、または通過できたとしてもごくわずかの量であるた
め、加熱定着像において、トナー組成物と画像保持体と
の接着界面には、樹脂のみが存在し着色剤を実質的に含
まない。本発明の第1の記録紙再生方法により使用済記
録紙を再使用する場合、加熱を行う工程は、熱エネルギ
ーを用いるものであって、例えば、ヒートロールの如き
熱および圧力を用いるものが好ましい。使用済記録紙を
再使用する場合、画像部の背面から熱を印加し、紙およ
びトナー界面のトナーを熱溶融させ、紙とトナーの付着
力を低下させると同時に、画像部側のロールにトナーを
移行させ、記録紙を再生させる。この際、必要に応じ
て、記録紙に水、有機溶剤、脱墨剤等を含ませてもよ
い。この場合、画像部側のトナーを移行させる場合の力
としては、トナーとロールの付着力であり、粘着力およ
びロール表面の表面エネルギーを制御することにより、
トナーを紙から取り去ることができる。上記のようにし
て再生した記録紙には、若干の結着樹脂が残留するが、
上記の如く接着界面で結着樹脂中にほとんど着色剤を含
むことがないため、ほぼ完全に記録紙を再生することが
できる。
【0018】また、本発明の第2の記録紙再生方法によ
り使用済記録紙を再使用する場合、光照射を行う工程は
下記のようなものである。すなわち、画像分解部とクリ
ーニング部を主構成要素とする記録紙再生装置の画像分
解部において、画像保持体上の画像に光照射して芯物質
中の光分解性樹脂を分解すると、画像保持体とトナーお
よびトナー同士の接着力を低下または消滅させることが
できる。光照射は、画像分解部の正面側あるいはその背
面側または内部に配置された光源から、紫外光、遠紫外
光、レーザ光等の光線が照射される。使用済記録紙に光
照射した後は、クリーニング部において、機械力、粘着
力、吸引力、音波等の除去手段により、記録紙上のトナ
ーを除去する。このように、光照射して光分解性樹脂を
分解し、クリーニング処理した後には、画像保持体に接
着した状態で若干残存する樹脂中に着色剤を含むような
ことがないから、ほぼ完全に使用済記録紙を再生するこ
とができる。
【0019】
【実施例】以下に実施例をもって本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、実施例および比較例において「部」は「重量部」
を意味する。 実施例1 線状ポリエステル樹脂(Tg:46℃、Tm:80℃、
酸価:2.7、水酸価:34.4)2部、銅フタロシア
ニン顔料(フタロシアニンブルー4933M、大日精化
(株)製)2部、顔料分散剤としてソルパース5000
およびソルパース24000(ICIジャパン社製)の
それぞれ0.15部および0.55部を酢酸エチル20
0部と混合し、サンドミルで分散液を調製した。この分
散液20部に、上記線状ポリエステル樹脂15部、メチ
ルシリルトリイソシアネート1部、キシリレンジイソシ
アネート3モルとトリメチロールプロパン1モルの付加
物(タケネートD110N、武田薬品工業(株)製)2
部を混合し、油性相を調製した。カルボキシメチルセル
ロース(セロゲンBS−H、第一工業製薬(株)製)の
2重量%水溶液80部に上記油性相を乳化機により乳化
分散し、油性液滴のコールターカウンター法による体積
平均粒子サイズ5.2μmの水中油型エマルジョンを得
た。この水中油型エマルジョンを40℃の恒温槽で3時
間撹拌し、水との界面重合反応および脱溶媒を終了させ
た。得られた界面重合粒子分散液を遠心分離器で処理し
てカプセルトナー粒子を沈澱させ、上部の水相を除去
し、代わりに洗浄水を加えて撹拌し、再分散させた。こ
の洗浄操作を6回繰り返し、界面重合粒子の表面に付着
していたカルボキシメチルセルロース等を除去した。こ
れに蒸留水100部を加え、凍結乾燥機で水分を除去し
て着色カプセルトナーを得た。収率は95%であった。
【0020】コールターカウンターの大粒子側からの積
算体積粒子径の16%粒子径を84%粒子径で割り、そ
の値の平方根で粒子の粒度分布を示すと、得られた着色
カプセルトナー粒子の粒度分布は1.22になり、非常
にシャープな粒度分布を有していた。また、平均粒子径
は4.9μmであり、ほぼ真球状であった。このシアン
トナー10部に対し疎水性シリカ(R972、日本アエ
ロジル(株)製)0.3部を添加混合して、本発明の記
録紙再生用熱定着性トナー組成物を製造した。さらに、
キャリアとして含フッ素アクリル系樹脂を被覆した平均
粒子径40μmのフェライトコアを用い、このキャリア
400部に対し上記トナー組成物28部を混合して現像
剤とした。上記現像剤を複写機(Acolor、富士ゼ
ロックス(株)製)にセットし、普通紙上に画像を形成
した。この使用済み記録紙を、複写機の定着器(Aco
lor用定着器、富士ゼロックス社製)をフューザーオ
イルを使用しない状態で処理し、再生を行った。この
際、画像面側ロールは80℃、背面側ロールは160℃
に設定して使用した。また、搬送速度は100mm/s
ecであった。再生記録紙は、表面にトナーの結着樹脂
が僅かに残留していたが、顔料がほとんど含まれていな
いため、ほぼ完全に記録紙を再生することができた。
【0021】実施例2 実施例1と同様の現像剤を複写機(前記Acolor)
にセットし、OHPフィルム上に画像を形成した。この
画像に背面から実施例1と同様にしてOHPフィルムを
再生した。実施例1と同様に、ほぼ完全に記録済OHP
フィルムを再生することができた。
【0022】比較例1 線状ポリエステル樹脂(実施例1と同一) 15部 銅フタロシアニン顔料(実施例1と同一) 0.6部 上記の組成物を溶融混練し、粉砕、分級後に、平均粒子
径5.8μmのトナー組成物を製造した。このトナー組
成物を用い、実施例1と同様にして現像剤を得た。そし
て、同様にして記録紙の再生を行った。大部分のトナー
組成物は普通紙上から取り除くことができたが、僅かに
残留するトナー構成成分中に顔料が含まれているため、
再生記録紙として再使用できるレベルではなかった。
【0023】実施例3 線状ポリエステル樹脂(Tg:46℃、Tm:80℃、
酸価:2.7、水酸価:34.4)2部、銅フタロシア
ニン顔料(フタロシアニンブルー4933M、大日精化
(株)製)2部、顔料分散剤としてソルパース5000
およびソルパース24000(ICIジャパン社製)の
それぞれ0.15部および0.55部を酢酸エチル20
0部と混合し、サンドミルで分散液を調製した。この分
散液20部に光分解性樹脂としてポリメチルイソプロペ
ニルケトン4部、増感剤としてp−メトキシ安息香酸1
部、上記線状ポリエステル樹脂15部、メチルシリルト
リイソシアネート1部、キシリレンジイソシアネート3
モルとトリメチロールプロパン1モルの付加物(タケネ
ートD110N、武田薬品工業(株)製)2部を混合
し、油性相を調製した。カルボキシメチルセルロース
(セロゲンBS−H、第一工業製薬(株)製)の2重量
%水溶液80部に上記油性相を乳化機により乳化分散
し、油性液滴のコールターカウンター法による体積平均
粒子サイズ5.2μmの水中油型エマルジョンを得た。
この水中油型エマルジョンを40℃の恒温槽で3時間撹
拌し、水との界面重合反応および脱溶媒を終了させた。
得られた界面重合粒子分散液を遠心分離器で処理してカ
プセルトナー粒子を沈澱させ、上部の水相を除去し、代
わりに洗浄水を加えて撹拌し、再分散させた。この洗浄
操作を6回繰り返し、界面重合粒子の表面に付着してい
たカルボキシメチルセルロース等を除去した。これに蒸
留水100部を加え、凍結乾燥機で水分を除去して着色
カプセルトナーを得た。収率は95%であった。
【0024】コールターカウンターの大粒子側からの積
算体積粒子径の16%粒子径を84%粒子径で割り、そ
の値の平方根で粒子の粒度分布を示すと、得られた着色
カプセルトナー粒子の粒度分布は1.22になり、非常
にシャープな粒度分布を有していた。また、平均粒子径
は4.9μmであった。このシアントナー10部に対し
疎水性シリカ(R972、日本アエロジル(株)製)
0.3部を添加混合して、本発明の記録紙再生用熱定着
性トナー組成物を製造した。さらに、キャリアとして含
フッ素アクリル系樹脂を被覆した平均粒子径40μmの
フェライトコアを用い、このキャリア400部に対し上
記トナー組成物28部を混合して現像剤とした。上記現
像剤を複写機(Acolor、富士ゼロックス(株)
製)にセットし、普通紙上に画像を形成した。この画像
にキセノン水銀ランプを2分間照射し、トナー組成物を
光分解した。光分解を行った記録紙にファーブラシを押
し当て、さらに回転させて、記録紙上のトナーを掃き取
り、この操作を繰り返して記録紙を再生させた。この再
生記録紙は、表面にトナー構成成分の透明樹脂が僅かに
残留していたが、顔料が殆ど含まれていないため、ほぼ
完全に記録紙を再生することができた。
【0025】実施例4 光分解性樹脂としてメチルメタアクリレートにヒドロキ
シイミノ結合を導入したポリマー4部を用い、光増感剤
を配合しなかった以外は、実施例3と同様にして現像剤
を製造した。なお、記録紙再生用熱定着性トナー組成物
の粒子径は5.4μmであった。上記現像剤を複写機
(前記Acolor)にセットし、OHPフィルム上に
画像を形成した。この画像に背面から実施例3と同様の
光分解処理およびクリーニング処理を行い、OHPフィ
ルムを再生した。実施例3と同様に、ほぼ完全に記録済
OHPフィルムを再生することができた。
【0026】比較例2 線状ポリエステル樹脂(実施例1と同一) 15部 ポリメチルイソプロペニルケトン 4部 p−メトキシ安息香酸 1部 銅フタロシアニン顔料(実施例1と同一) 0.6部 上記の組成物を溶融混練し、粉砕、分級後に、平均粒子
径5.8μmのトナー組成物を製造した。このトナー組
成物を用い、実施例3と同様にして現像剤を得た。そし
て、同様にして記録紙の再生を行った。大部分のトナー
組成物は普通紙上から取り除くことができたが、僅かに
残留するトナー構成成分中に顔料が含まれているため、
再生記録紙として再使用できるレベルではなかった。
【0027】
【発明の効果】本発明における記録紙再生用熱定着性ト
ナー組成物は、上述のように、芯物質と外殻の二重構造
からなり、熱定着時に、芯物質の定着性樹脂が溶融して
外殻を通過して紙やOHPフィルム等の画像保持体に接
着するが、芯物質中の着色剤は外殻を殆ど通過しないこ
とから、形成された加熱定着像において、トナーと画像
保持体の接着界面には、樹脂のみが存在し着色剤を実質
的に含まない。したがって、定着像に熱エネルギーの印
加または光の照射した後には、画像保持体に接着した状
態で若干残存する樹脂中に、着色剤がほぼ含まれないた
めに、ほぼ完全に使用済記録紙を再生することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G03G 21/00 578 G03G 9/08 361 (56)参考文献 特開 平4−333088(JP,A) 特開 平4−356089(JP,A) 特開 平5−61246(JP,A) 特開 平4−333699(JP,A) 特開 平4−356085(JP,A) 特開 平2−55195(JP,A) 特開 平5−142847(JP,A) 特開 平4−81767(JP,A) 特開 昭57−179860(JP,A) 特開 昭63−191153(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 7/00,9/08

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像保持体上の画像に熱エネルギーを加
    えて、画像を形成する組成物を画像保持体から分離する
    工程よりなり、画像保持体上の該画像が、着色剤を含有
    する芯物質と該芯物質を封入した外殻とからなるトナー
    組成物から形成された加熱定着像であることを特徴とす
    る記録紙再生方法。
  2. 【請求項2】 画像保持体上の画像に光照射して画像を
    分解する工程を有する記録紙再生方法において、該画像
    保持体上の画像が、着色剤および光分解性樹脂を含有す
    る芯物質と該芯物質を封入した外殻とからなるトナー組
    成物から形成された加熱定着像であることを特徴とする
    記録紙再生方法。
  3. 【請求項3】 画像を分解する工程において、紫外光を
    照射する請求項2記載の記録紙再生方法。
  4. 【請求項4】 外殻が界面重合反応により形成された樹
    脂からなる請求項1または2記載の記録紙再生方法。
  5. 【請求項5】 外殻がポリウレタンおよび/またはポリ
    ウレアからなる請求項1または2記載の記録紙再生方
    法。
  6. 【請求項6】 着色剤および光分解性樹脂を含有する芯
    物質と該芯物質を封入した外殻とからなることを特徴と
    する記録紙再生用熱定着性トナー組成物。
  7. 【請求項7】 外殻が界面重合反応により形成された樹
    脂からなる請求項6記載の記録紙再生用熱定着性トナー
    組成物。
  8. 【請求項8】 外殻がポリウレタンおよび/またはポリ
    ウレアからなる請求項6または7記載の記録紙再生用熱
    定着性トナー組成物。
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