JP3581999B2 - ガラスの固定構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラスの固定構造に関し、詳しくは、間仕切りを構成するアルミニウム押出形材製の縦材及び横材からなる開口部にガラスを嵌込み固定するためのガラスの固定構造に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
図5は、従来のガラス間仕切りにおけるガラス取付部を示す断面図であって、ガラス1は、該ガラス1の室外側及び室内側にそれぞれ設けられるガラスパッキン2,3に挟まれた状態で固定されている。このようなガラス固定構造では、まず、室外側に位置するガラスパッキン2を枠材4の室外側のパッキン溝5に装着し、次いでガラス1を所定位置にセットした後、枠材4の室内側のパッキン溝6にガラスパッキン3を嵌込む手順でガラス1を固定する。
【0003】
したがって、枠材4をパネル7等の内周に取付けた後、ガラス1を固定するためには、室外側及び室内側の四周にガラスパッキン2,3をそれぞれ別個に取付ける必要があり、さらに、パッキン溝5,6にガラスパッキン2,3を強い力で押込まなければならなかった。
【0004】
また、ガラスパッキン2,3のガラス支持部には、剥離辺2a,3aがそれぞれ2枚ずつ設けられており、固定するガラス1の厚みに応じて剥離辺2a,3aを所定枚数剥離するようにしていた。このため、施工位置等によって厚みが異なるガラスを使用する場合は、その都度ガラスの厚みを確認して剥離辺2a,3aを剥離しなければならなかった。
【0005】
そこで本発明は、間仕切り等へのガラスの嵌込み固定を簡単に行うことができ、厚みの異なるガラスにも対応することができるガラスの固定構造を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のガラスの固定構造は、左右一対の縦材及び上下一対の横材を四方組したガラス装着用開口部内にガラスを固定するための構造であって、前記縦材に設けたガスケット取付溝に嵌着される縦用ガスケットと、前記横材に設けたガスケット取付溝に嵌着される横用ガスケットとを備え、該縦用ガスケット及び横用ガスケットの内の一方のガスケットは、開口部外周側に縦材及び横材の内の一方の前記ガスケット取付溝に嵌着する嵌着用突出部と、開口部内周側にガラスの端部両側面を支持するガラス支持部と、前記一方のガスケット取付溝の溝底部近傍の両側壁の係止段部にそれぞれ係止される係止凸条と、前記一方のガスケット取付溝の溝面に押し付けられる先端膨出部とを有し、該先端膨出部の前記ガスケット取付溝底面への押し付けにより、前記両係止凸条を押し広げる方向に変形して前記一方のガスケットの前記一方のガスケット取付溝への係止力を高めるとともに、他方のガスケットは、開口部外周側に他方の前記ガスケット取付溝に嵌着する嵌着用突出部と、開口部内周側にガラスの端部一側面に当接するガラス支持部を有するガスケット本体と、該ガスケット本体の係合溝に係合する係合辺及びガラスの他側面を支持するガラス支持部を有するガラス押え材と、前記他方のガスケット取付溝開口部両側のガスケット保持辺にそれぞれ当接する凸状部とを有し、前記係合辺の前記係合溝への係合により、両凸状部を広げる方向に変形して前記ガスケット保持辺に強く圧着せしめることを特徴としている。
【0007】
さらに、本発明は、前記ガスケットが、前記ガラス支持部となる軟質合成樹脂と、該ガラス支持部以外の部分となる硬質合成樹脂とを一体成形したものであることを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1乃至図4は、本発明のガラスの固定構造の一形態例を示すもので、図1は縦材部分の縦断面図、図2は同じく斜視図、図3は横材部分の縦断面図、図4は同じく斜視図である。
【0009】
まず、本形態例に示すガラスの固定構造は、図1及び図2に示す左右一対の縦材10と、図3及び図4に示す上下一対の横材20とを四方組した開口部内にガラス1を固定するものであって、縦材10及び横材20の開口部内周側には、ガラス1を固定するための縦用ガスケット30及び横用ガスケット40をそれぞれ装着するためのガスケット取付溝11,21が設けられている。
【0010】
縦材10に設けられているガスケット取付溝11は、溝底部近傍の両側壁にガスケット係止用の係止段部12を有するもので、開口側が僅かに拡開した形状を有している。このガスケット取付溝11に装着される縦用ガスケット30は、略ハット状の断面形状を有するもので、ガスケット取付溝11の両側の見込み面(内周面)に沿う基板部31に対して、ガスケット取付溝11内の方向に嵌着用突出部32が突設され、その先端部両側には、前記係止段部12に係止する係止凸条33が設けられている。また、嵌着用突出部32の側壁部の外面幅は、ガスケット取付溝11の内面幅よりも狭く形成されており、この嵌着用突出部32の内部側が、ガラス1の端部を挿入するガラス溝34となる。
【0011】
ガラス溝34の開口部には、前記基板部31からガラス溝34内に延出したガラス支持部35がそれぞれ設けられている。このガラス支持部35は、適度な弾力性を有する軟質合成樹脂により他の部分の硬質合成樹脂と一体成形されたものであって、ガラス溝34の開口端から溝底部方向に向かって互いの間隔が少しずつ狭くなるように延出している。このガラス支持部35同士の間隔は、軟質合成樹脂の弾性変形により、通常の間仕切りに用いられる3〜6.8mmの範囲の厚みのガラスを挿入可能で、かつ、ガラス両側面を支持した状態でガラス1を安定した状態で支持できるように設定されている。
【0012】
すなわち、図1に実線で示すように薄手のガラス1を支持する場合は、ガラス支持部35が僅かに弾性変形した状態でガラス1を支持し、想像線で示す厚手のガラス1aを支持する場合は、ガラス支持部35が想像線で示す位置まで弾性変形した状態でガラス1aを支持するように形成されている。また、前述のように、嵌着用突出部32の側壁部をガスケット取付溝11より幅狭に形成しているので、厚手のガラス1aを挿入した際には、この嵌着用突出部32の側壁部も広がる方向に変形してガラスの厚みの差を吸収する。
【0013】
しかも、この側壁部が広がる方向の変形が係止段部12と係止凸条33との係止力を強めるように作用するので、縦用ガスケット30がガスケット取付溝11に確実に嵌着された状態となる。さらに、嵌着用突出部32の先端膨出部36がガスケット取付溝11の底面に押し付けられることにより、係止凸条33を押し広げる方向に変形するので、これによっても、係止段部12と係止凸条33との係止力を高めることができる。
【0014】
一方、横材20に設けられているガスケット取付溝21は、横材20の内周側見込み面を所定幅で開口させたものであって、開口部には、溝内側方向が拡開したガスケット保持辺22が設けられている。このガスケット取付溝21に装着される横用ガスケット40は、ガスケット取付溝21に嵌着する嵌着用突出部41を有するガスケット本体42と、このガスケット本体42に係合するガラス押え材50とにより形成されている。
【0015】
上記ガスケット本体42には、ガスケット取付溝21の一側方の見込み面に沿う位置からガスケット取付溝21の開口の大部分を覆う位置までの長さを有する基板部43と、該基板部43からガスケット取付溝21内に突出した前記嵌着用突出部41と、該嵌着用突出部41の基部に設けられて前記ガスケット保持辺22に当接する凸状部44と、基板部43の裏面中間部の補強辺45とが設けられるとともに、基板部43と一方の凸状部44との間には、前記ガラス押え材50の係合辺51を係合するための係合溝46が設けられている。また、係合溝46の反対側の基板部43の端部には、開口部内周側に湾曲状態で突出するガラス支持辺47が設けられ、このガラス支持辺47の先端に前記縦用ガスケット30と同様に軟質合成樹脂により形成されたガラス支持部48が設けられている。
【0016】
また、前記ガラス押え材50は、上記ガスケット本体42のガラス支持辺47と同一形状に湾曲したガラス支持辺52を有するもので、このガラス支持辺52の先端部にも、前記同様のガラス支持部53が設けられている。また、前記係合辺51の先端には、前記係合溝46に係合してガラス押え材50の抜止めとなる係合突起54が設けられている。
【0017】
この横用ガスケット40においても、図3に実線で示すように薄手のガラス1を支持する場合は、ガラス支持部48,53が僅かに弾性変形した状態でガラス1を支持し、想像線で示す厚手のガラス1aを支持する場合は、ガラス支持部48,53が想像線で示す位置まで弾性変形した状態でガラス1aを支持する。また、ガラス支持辺47,52を湾曲形状で形成したので、厚手のガラス1aを挿入した際には、このガラス支持辺47,52も広がる方向に変形してガラスの厚みの差を吸収する。
【0018】
さらに、ガラス押え材50を係合溝46内に挿入される前のガスケット本体42は、係合溝46の幅分だけ凸状部44間を狭める方向の変形量が大きくなるので、ガスケット取付溝21内への挿入も容易に行うことができ、逆に、ガラス押え材50が係合してガラス1を支持した状態になると、ガラス支持辺47やガラス押え材50を介して凸状部44が広がる方向に力が作用するので、凸状部44とガスケット保持辺22とが強く圧着した状態になり、横用ガスケット40がガスケット取付溝21に確実に嵌着された状態となる。
【0019】
次に、このように形成した両ガスケット30,40を用いてガラス1を固定する手順を説明する。まず、四方組した縦材10のガスケット取付溝11に縦用ガスケット30を装着した後、横材20のガスケット取付溝21に横用ガスケット40のガスケット本体42を装着する。このとき、縦用ガスケット30は、その両端が横材20の見込み面に当接する状態で装着し、横用ガスケット40は、その両端が縦用ガスケット30の基板部31に当接する状態とする。さらに、縦用ガスケット30にはガラスが挿入されておらず、また、横用ガスケット40のガスケット本体42にはガラス押え材50が係合していないので、両者共に容易に弾性変形させることができ、軽い力でそれぞれガスケット取付溝11,21に装着することができる。
【0020】
次に、ガスケット本体42のガラス押え材取付け側からガラス1を開口部内に挿入し、ガラス1の縦辺の一方を、一方の縦用ガスケット30のガラス溝34内に深く挿入する。この状態でガラス1をガスケット本体42のガラス支持辺47方向に押付けるとともに、ガラス1の縦辺の他方を、他方の縦用ガスケット30の内部側に位置させる。また、ガラス1の上下方向の位置合わせは、通常は、下側の横材20に装着したガスケット本体42の基板部43の中央部上面(補強辺45部分)に所定の高さのガラスライナーを設置しておき、ガラス1の下端をこのガラスライナーに載置することによって行われ、この状態でガラス1の上下方向が位置決めされるとともに、ガラス1の重量が支えられた状態となる。
【0021】
次に、ガラス1を他方の縦用ガスケット30の方向に移動させ、該縦用ガスケット30のガラス溝34内にガラス1の縦辺の他方を所定量挿入する。このときも、他方の縦用ガスケット30のガラス溝34内に所定の大きさのガラスライナーを接着剤等で取付けておくことにより、ガラス1の横方向の位置決めを行うことができる。
【0022】
最後に、ガスケット本体42の係合溝46にガラス押え材50の係合辺51を挿入し、突起54を係合させてガスケット本体42とガラス押え材50とを一体化し、横用ガスケット40を完成させる。これにより、ガラス1は、縦用ガスケット30及び横用ガスケット40を介して縦材10及び横材20に固定されたことになる。
【0023】
このように、本形態例に示すガラスの固定構造は、ガラス嵌込み用開口部を形成する縦材10や横材20へのガスケット30,40の装着を容易に行えるとともに、該ガスケット30,40へのガラス1の装着も容易に行うことができる。また、上述のように、ガラス装着後には、縦材10や横材20へのガスケット30,40の嵌着力が強く作用するような形状に形成することにより、ガラス1を確実に支持することができる。さらに、各ガスケット30,40のガラス支持部35,48,53のみを軟質合成樹脂で形成し、他の部分を硬質合成樹脂で一体に形成することにより、ガスケットとしての剛性を確保しながら厚みの異なるガラスにも対応することができ、しかも、ガラス支持部とガラス面の密着性も十分に得ることができる。また、上記形態例に示す縦用ガスケットのように、ガラス嵌込み用開口部内への突出量を最小にしておくことにより、ガラス面積の増大による視覚的効果が得られるだけでなく、横用ガスケットに対する干渉も最小にすることができるので、コーナー部の処理も簡単に行うことができる。なお、縦横の向きは上記形態例に限定されるものではなく、縦横を逆にしてもよい。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のガラスの固定構造によれば、間仕切り等へのガラスの嵌込み固定を簡単に行うことができ、作業性を大幅に向上させることができる。また、ガラス支持部を軟質合成樹脂で形成することにより、厚みの異なるガラスにもそのままで対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガラスの固定構造の一形態例を示すもので、ガラス間仕切りにおける縦材部分の横断面図である。
【図2】同じく縦材部分の斜視図である。
【図3】同じく横材部分の縦断面図である。
【図4】同じく横材部分の斜視図である。
【図5】従来のガラス間仕切りにおけるガラス取付部を示す断面図である。
【符号の説明】
1…ガラス、10…縦材、11…ガスケット取付溝、12…係止段部、20…横材、21…ガスケット取付溝、22…ガスケット保持辺、30…縦用ガスケット、31…基板部、32…嵌着用突出部、33…係止凸条、34…ガラス溝、35…ガラス支持部、36…先端膨出部、40…横用ガスケット、41…嵌着用突出部、42…ガスケット本体、43…基板部、44…凸状部、45…補強辺、46…係合溝、47…ガラス支持辺、48…ガラス支持部、50…ガラス押え材、51…係合辺、52…ガラス支持辺、53…ガラス支持部、54…係合突起
Claims (2)
- 左右一対の縦材及び上下一対の横材を四方組したガラス装着用開口部内にガラスを固定するための構造であって、
前記縦材に設けたガスケット取付溝に嵌着される縦用ガスケットと、前記横材に設けたガスケット取付溝に嵌着される横用ガスケットとを備え、
該縦用ガスケット及び横用ガスケットの内の一方のガスケットは、開口部外周側に縦材及び横材の内の一方の前記ガスケット取付溝に嵌着する嵌着用突出部と、開口部内周側にガラスの端部両側面を支持するガラス支持部と、前記一方のガスケット取付溝の溝底部近傍の両側壁の係止段部にそれぞれ係止される係止凸条と、前記一方のガスケット取付溝の溝面に押し付けられる先端膨出部とを有し、該先端膨出部の前記ガスケット取付溝底面への押し付けにより、前記両係止凸条を押し広げる方向に変形して前記一方のガスケットの前記一方のガスケット取付溝への係止力を高めるとともに、
他方のガスケットは、開口部外周側に他方の前記ガスケット取付溝に嵌着する嵌着用突出部と、開口部内周側にガラスの端部一側面に当接するガラス支持部を有するガスケット本体と、該ガスケット本体の係合溝に係合する係合辺及びガラスの他側面を支持するガラス支持部を有するガラス押え材と、前記他方のガスケット取付溝開口部両側のガスケット保持辺にそれぞれ当接する凸状部とを有し、前記係合辺の前記係合溝への係合により、両凸状部を広げる方向に変形して前記ガスケット保持辺に強く圧着せしめることを特徴とするガラスの固定構造。 - 前記ガスケットは、前記ガラス支持部となる軟質合成樹脂と、該ガラス支持部以外の部分となる硬質合成樹脂とを一体成形したものであることを特徴とする請求項1記載のガラスの固定構造。
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