JP3633486B2 - 自動車用ワイヤハーネスの製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、自動車用ワイヤハーネスの製造方法に関し、特に、重要回路用電線を含むワイヤハーネスにおいて、該重要回路用電線に断線あるいはショート等の異常が発生する前に、異常発生を予告できるようにするものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車用ワイヤハーネスWHは、図6(A)(B)に示すように、多数本の電線a,b,…を束ねて結束用テープ1で結束している。該各電線a,b,…には、常時電圧が印加されているバッテリーと直接接続した電源線等の重要回路用電線aと一般回路用電線bとが混在するが、重要回路用電線aは、ショートや断線等の異常が発生しにくいように、ワイヤハーネスWHの断面中心に位置させることが好ましい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ワイヤハーネスは、布線図板上に突設した布線治具の電線挿入部に上方から投入され、この投入された電線群をテープ巻きにより集束して形成しているため、重要回路用電線aをワイヤハーネスWHの中心に位置させることは非常に困難であった。
また、重要回路用電線が太い電線aで構成されている場合、電線aの剛性により電線群の表面(外周)に出る確率が高くなっている。例えば、重要回路がヒュージブルリンク等で保護される回路の場合、重要回路用電線aは直径3mm〜5mm程度の太い電線となり、ワイヤハーネスの表面に出ている場合が多い。
【0004】
このように、重要回路用電線aがワイヤハーネスWHの表面に出ると、自動車に配索した時、車体パネル等より突設した金属ブラケット2のエッジ等と干渉しやすくなる。その場合、干渉により、まず、電線群の外周面を集束しているテープが摩耗により破れ、ついで、重要回路用電線が上記エッジと接触して、ショートや断線等の異常が発生しやすい問題がある。
【0005】
本発明は上記問題を解消するためになされたもので、別部材を全く必要とせずに、重要回路用電線を保護すると共に、重要回路用電線に異常が発生する前に、異常発生を予告できるようにしたワイヤハーネスの製造方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、常時電圧が印加されているバッテリーと直接接続した電源線を含む重要回路用電線と、多数本の一般回路用電線を集束して構成しているワイヤハーネスの製造方法であって、
上記重要回路用電線の保護区間において、該重要回路用電線と共に集束する一般回路用電線の少なくとも一部は、予め、その両側を、重要回路用電線を含む幹線の電線群に束ねて治具で位置決めすると共に、両側の間は幹線の電線群の側方にだぶらせておき、
このだぶらせた部分を束ねた状態として、その中央部を把持して両側より幹線の外周面に、隙間が生じない密なピッチで螺旋状に巻き付けていき、
巻き付け後に、巻き付け端である中央部を粘着テープで固着して、重要回路用電線の外周位置に一般回路用電線を位置させ、外部材が干渉する際に上記重要回路用電線に干渉する前に上記一般回路用電線に干渉させて異常発生を予告できる警報手段を設けているワイヤハーネスの製造方法を提供するものである。
【0007】
【作用】
本発明によれば、重要回路用電線を保護する必要がある区間において、ワイヤハーネスの外周には一般回路用電線が位置し、重要回路用電線は外周の一般回路用電線に囲まれて位置するため、ワイヤハーネスが自動車の金属ブラケットのエッジ等と干渉した場合、必ず外周に巻き付けた一般回路用電線が先に接触して、摩耗→ショート→断線等の異常が発生することとなり、重要回路用電線が保護される。
【0008】
また、上記外周に巻き付けた一般回路用電線の一部を警報手段に接続しているため、一般回路用電線に断線、ショート等の異常が発生すると、警報手段で表示でき、重要回路用電線に異常が発生する前に、該重要回路用電線を含むワイヤハーネスに異常が発生したことを知らせることができ、重要回路用電線の異常発生を未然に防止することが出来る。
【0009】
【実施例】
以下、本発明を図面に示す実施例により説明する。
図1および図2に示すように、本発明のワイヤハーネスWHは、車両の電源等と接続した重要回路用電線aを保護すべき区間L、例えば、配線したときに金属ブラケット2のエッジ等に対向する区間Lにおいて、ワイヤハーネスWHの重要回路用電線aを含む幹線Wの外周に、所要数(本実施例では3本)の巻付用の一般回路用電線b’を密なピッチで螺旋状に巻回して結束している。
【0010】
上記巻付用の一般回路用電線b’の長さは、図3に示すように、幹線Wとなる電線群の側方にだぶらせておくことが出来る長さに予め設定しており、布線時に、保護区間Lの両側に配置する布線治具15の間で、幹線Wに対して、巻付用の一般回路用電線b’を図示のようにだぶらせて布線している。
このだぶらせる長さは、保護区間Lにおける幹線Wの外周に隙間無く巻回して被覆できる長さに設定している。
尚、布線時に一般回路用電線のうち、巻付用の一般回路用電線b’を他の一般回路用電線bと識別して、上記のように、だぶらせて布線しておくことが出来るように、巻付用の一般回路用電線b’を他の一般回路用電線bに対して識別可能な配色としておくことが好ましい。
【0011】
図示の実施例では、幹線Wを構成する電線群は、重要回路用電線aと一般回路用電線bからなるものであるが、重要回路用電線aが多数本で、一般回路用電線が少数である場合、幹線Wは重要回路用電線aのみで構成し、一般回路用電線は全て巻付用の一般回路用電線b’としている。
尚、幹線Wにおいては、重要回路用電線aは必ずしも中心位置に位置決めする必要はない。
【0012】
図3に示すように、幹線Wの側方にだぶらせて配置した巻付用の一般回路用電線b’は、束ねた状態として、その中央部を把持して、保護区間Lの両端より、幹線Wの外周面に、隙間が生じない密なピッチで螺旋状に巻回している。
この巻き付け状態では、保護区間Lの中央部が巻回終端位置Pとなり、巻付用の一般回路用電線b’が図示のようにU字状に折り返した状態となっている。
よって、該終端位置Pを固着しないと巻き戻しが発生するため、終端位置Pを図1に示すように、粘着テープ16によりテープ巻きして固着し、巻付用の一般回路用電線b’を巻回状態で保持している。
【0013】
尚、巻付用の一般回路用電線b’の幹線Wへの巻き付けは、上記方法に限定されず、布線時に、巻付用の一般回路用電線b’を幹線に巻き付けながら布線してもよい。この場合、巻回終端位置は巻回部分の中央位置ではなく、先端部分となり、よって、この巻付終端の先端部分をテープで固着して巻回状態を保持しており、かつ、巻付開始位置もテープで固着することが好ましい。
【0014】
上記構成からなるワイヤハーネスWHは、図2に示すように、金属ブラケット2のエッジ等と干渉するのは、重要回路用電線aよりも先に、幹線Wの外周を巻回した巻付用の一般回路用電線b’であるため、重要回路用電線aを確実に保護することが出来る。
【0015】
図4に示す実施例は、幹線Wに巻回した巻付用の一般回路用電線b’のうち1本の一般回路用電線b’−1を警報手段20に接続している。
上記警報手段7は、上記巻付用の一般回路用電線b’と接続するリレー7、該リレー7と接続したセンサ12、警報灯8、リレー7および警報灯8に一端が接続されると共に他端がバッテリー3に接続されたヒューズ6を備えている。
【0016】
よって、上述のように、巻付用の一般回路用電線b’−1が金属ブラケット2のエッジ等と干渉して、摩耗→ショート→断線等の異常が発生した場合、警報手段20で異常が検出され、警告灯8が点灯して、ドライバーに異常を知らせる。このように、重要回路用電線aが損傷する恐れが生じていることを運転者に予告することが出来るため、ワイヤハーネスWHに焼損等が発生する危険性を未然に防止できる。
【0017】
上記実施例は、警報手段を別に設けたが、図5に示すように、故障が容易に判断可能な一般電装システム回路を用いてもよく、例えば、自動車のバックランプ9a,9b及びバックブザー10とバックスイッチ11と接続する一般回路用電線を用いると、バックランプ9a,9b、バックブザー10が警報手段として利用でき、バックランプ9a,9bが点灯しなかったり、バックブザー10が鳴らなかったりすることでドライバーに異常を知らせ、重要回路用電線aの異常発生の予告をすることが出来る。
【0018】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明では、重要回路用電線と一般回路用電線とを含むワイヤハーネスにおいて、重要回路用電線を保護を必要とする区間で、一般回路用電線の少なくとも一部を幹線の外周に螺旋状に巻回しているため、重要回路用電線の外周に必ず一般回路用電線が位置する構成となっている。
よって、金属ブケット等のエッジと接触した場合、損傷が生じる電線は、ワイヤハーネスの外周に位置する巻回した一般回路用電線であり、よって、重要回路用電線を保護することが出来る。
【0019】
また、幹線の外周を巻回した一般回路用電線のうち少なくとも1本を警報手段と接続しているため、エッジと接触して断線等の損傷が生じた場合、上記警報手段により車両の運転者に異常の発生を知らせることが出来る。即ち、保護を必要とする重要回路用電線が損傷する恐れがあることを、運転者に予告することが出来る利点を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】幹線に巻回用の一般回路用電線を巻回した状態を示す斜視図である。
【図2】図1の電線のII−II断面図である。
【図3】ワイヤハーネスの形成方法を示す概略図である。
【図4】警報手段を付設した場合の回路図である。
【図5】警報手段の変形例を示す回路図である。
【図6】(A)は従来のワイヤハーネスの斜視図、(B)は(A)の断面図である。
【符号の説明】
WH ワイヤハーネス
W 幹線
a 重要回路用電線
b 一般回路用電線
b’ 巻付用の一般回路用電線
b’−1 警報手段と接続した一般回路用電線
6 ヒューズ
8 警告灯
9a,9b バックランプ
10 バックブザー
16 粘着テープ
20 警報手段
Claims (1)
- 常時電圧が印加されているバッテリーと直接接続した電源線を含む重要回路用電線と、多数本の一般回路用電線を集束して構成しているワイヤハーネスの製造方法であって、
上記重要回路用電線の保護区間において、該重要回路用電線と共に集束する一般回路用電線の少なくとも一部は、予め、その両側を、重要回路用電線を含む幹線の電線群に束ねて治具で位置決めすると共に、両側の間は幹線の電線群の側方にだぶらせておき、
このだぶらせた部分を束ねた状態として、その中央部を把持して両側より幹線の外周面に、隙間が生じない密なピッチで螺旋状に巻き付けていき、
巻き付け後に、巻き付け端である中央部を粘着テープで固着して、重要回路用電線の外周位置に一般回路用電線を位置させ、外部材が干渉する際に上記重要回路用電線に干渉する前に上記一般回路用電線に干渉させて異常発生を予告できる警報手段を設けているワイヤハーネスの製造方法。
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Country Status (1)
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-
2001
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