JP3665343B2 - α−ハロケトン、α−ハロヒドリン及びエポキシドの製造法 - Google Patents

α−ハロケトン、α−ハロヒドリン及びエポキシドの製造法 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、α−ハロ酢酸を利用してカルボン酸誘導体、又はエステルからα−ハロケトンを製造する方法、そうして得られたα−ハロケトンを還元してα−ハロヒドリンを製造する方法、及び、そうして得られたα−ハロヒドリンを還元してエポキシドを製造する方法に関する。
更に詳しくは、本発明は、アミノ酸誘導体、又はアミノ酸エステルからアミノハロケトン、アミノハロヒドリン及びアミノエポキシドを製造する方法に関し、特に、アミノ基を保護した光学活性なフェニルアラニンエステルから、対応する光学活性なα−ハロケトン、α−ハロヒドリン及びエポキシドを製造する方法に関する。光学活性なフェニルアラニン由来のα−ハロケトン、α−ハロヒドリン及びエポキシドは、医薬品の中間体として有用な化合物である。
背景技術
アミノハロケトンの従来の製造法としては、次のような方法が知られている。
(1)アミノ基を保護したアミノ酸を混合酸無水物に変換した後、ジアゾメタンでアミノジアゾケトンに変換し、ついで塩酸で処理することによりクロロケトン又はアミノクロロケトンを製造する方法(ジークフリード フィットカウ(Siegfried Fittkau)ら、ジャーナル・フュア・プラクティッシェ・ヘミー、529頁、1986年)。
(2)アミノ基を保護したアミノ酸を混合酸無水物に変換した後、ジアゾメタンでアミノジアゾケトンに変換し、ついで金属塩化物で処理することによりアミノクロロケトンを製造する方法(特開平5−117169号公報)。
(3)アミノ基を保護したアミノ酸エステルをハロメチルリチウムと反応させてクロロケトン又はアミノクロロケトンを製造する方法(ジャーナル・オブ・ケミカル・ソサイアティ・ケミカル・コミュニケーション(J.Chem.Soc.Chem.Commun.)、969頁、1994年)。
また、アミノハロヒドリン及びアミノエポキシドの従来の製造法としては、次のような方法が知られている。
(4)例えば(1)又は(2)の方法で得られたα−クロロケトンを水素化ほう素ナトリウム等の還元剤でハロヒドリンに変換する方法、及び、更に塩基で処理してエポキシドを製造する方法(テトラヘドロン(Tetrahedron)、50巻、6333頁、1994年;ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J.Medic.Chem.)、37巻、1758頁、1994年;ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J.Medic.Chem.)、34巻、1221頁、1991年)。
(5)アミノ基を保護したα−アミノアルデヒドにスルフォニウムイリドを作用させてエポキシドを製造する方法(テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron Lett.)、30巻、5425頁、1989年;ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.Org.Chem.)、50巻、4615頁、1985年)。
(6)アミノ基を保護したアリルアミン誘導体に過酸を作用させてエポキシドを合成する方法(テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron Lett.)、35巻、4939頁、1994年)。
(7)アミノ基を保護したα−アミノアルデヒドにハロメチルリチウムを作用させてアミノエポキシドを製造する方法(WO93/23388)。
(1)及び(2)の方法では、爆発性のジアゾメタンを使用するので、工業的製法としては問題があった。(3)の方法では、−70℃以下の低温反応を必要とするので工業化に難点があり、しかも、アミノ基の保護基がジベンジル基である特殊な例に限られていた。
また、(4)のクロロケトンを還元するクロロヒドリンの製法は、クロロケトンの工業的製造法が開発されておらず、工業化に難点があった。(5)、(6)及び(7)のエポキシドの製造法は、スレオ型の立体配置を有するエポキシドが優先的に生成してくる欠点を有し、また、特殊なアミノ基保護基を用いないとエリスロ型のエポキシドが得られない等の問題を有していた。
発明の開示
上記現状に鑑み、本発明は、工業的規模での生産が可能な効率的なα−ハロケトン、α−ハロヒドリン及びエポキシドの製造法を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、カルボン酸誘導体をα−クロロケトンに変換する効率的且つ工業的製法を確立することが、対応するクロロヒドリン及びエポキシドの効率的且つ工業的製法の確立につながると考え、鋭意研究を重ねた結果、α−ハロ酢酸又はその塩から調製されるα−ハロ酢酸塩の金属エノラートをカルボン酸誘導体、特にエステルと反応させることにより、系中で脱炭酸を経由して目的のα−ハロケトンを1段階で安全に製造する方法を見いだした。また、この方法が光学活性なα−アミノ酸誘導体、特にα−アミノ酸エステル誘導体を対応する光学活性なα−ハロケトンに変換するのに適用できることを見い出した。
更にこうして得られたα−ハロケトンを還元してハロヒドリン及びエポキシドに変換することにより、α−アミノ酸誘導体、特にα−アミノ酸エステル誘導体から2又は3工程で対応する光学活性なハロヒドリン又はエポキシドを製造する方法を見いだし、これらのことから、本発明を完成するに至ったものである。
即ち、本発明は、
一般式(1)
R1COA (1)
(式中、R1は、アルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。Aは、脱離基を表す。)で表されるカルボン酸誘導体又は一般式(4)
R CO2R3 (4)
(式中、R1、R3は、独立して、アルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。)で表されるエステルと、一般式(2)
Figure 0003665343
(式中、R2は、水素原子、アルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。Xは、ハロゲン原子を表す。)で表されるα−ハロ酢酸又はその許容される塩から調製されるハロ酢酸塩の金属エノラートとを反応させ、脱炭酸することにより、一般式(3)
Figure 0003665343
(式中R1、R2、Xは、前記と同じ。)で表されるα−ハロケトンを製造する方法、更にこうして得られたα−ハロケトンを還元することにより一般式(11)
Figure 0003665343
(式中、R1、R2、Xは、前記と同じ。)で表わされるハロヒドリンを製造する方法、更にこうして得られたハロヒドリンを塩基で処理することにより、一般式(13)
Figure 0003665343
(式中、R1、R2は、前記と同じ。)で表わされるエポキシドを製造する方法、更には、一般式(8)
Figure 0003665343
(式中、R5は、水素原子、アルキル、アラルキル基又はアリール基を表す。Aは、脱離基を表す。P1、P2は、独立して、水素原子若しくはアミノ基保護基を表すか、又は、P1、P2が一緒になってフタロイル基を表す。)又は一般式(10)
Figure 0003665343
(式中、R3は、アルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。R5は、水素原子、アルキル、アラルキル基又はアリール基を表す。P1、P2は、独立して、水素原子若しくはアミノ基保護基を表すか、又は、P1、P2が一緒になってフタロイル基を表す。)で表されるアミノ酸エステル誘導体を用いてそれぞれ対応するクロルケトン(9)、クロルヒドリン(12)及びエポキシド(14)を製造する方法、特には、光学活性なL−フェニルアラニンエステル誘導体又はD−フェニルアラニンエステル誘導体を用いてそれぞれ対応する光学活性なクロルケトン、クロルヒドリン及びエポキシドを製造する方法からなる。
【図面の簡単な説明】
図1は、実施例10で得られたL−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(II)のNMRチャートを示す図である。
図2は、実施例10で得られたL−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(II)のIRチャートを示す図である。
図3は、実施例13で得られたL−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(III)のNMRチャートを示す図である。
図4は、実施例13で得られたL−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(III)のIRチャートを示す図である。
図5は、実施例14で得られたL−[N−(t−ブトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(IV)のNMRチャートを示す図である。
図6は、実施例14で得られたL−[N−(t−ブトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(IV)のIRチャートを示す図である。
図7は、実施例22で得られたL−[N−(エトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(V)のNMRチャートを示す図である。
図8は、実施例22で得られたL−[N−(エトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(V)のIRチャートを示す図である。
図9は、実施例24で得られたL−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]クロロヒドリン(VI)のNMRチャートを示す図である。
図10は、実施例24で得られたL−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]クロロヒドリン(VI)のIRチャートを示す図である。
図11は、実施例25で得られたL−(N−メトキシカルボニル)−フェニルアラニルエポキシド(VII)のNMRチャートを示す図である。
図12は、実施例25で得られたL−(N−メトキシカルボニル)−フェニルアラニルエポキシド(VII)のIRチャートを示す図である。
図13は、実施例26で得られたL−[N−(t−ブトキシカルボニル)−フェニルアラニル]クロロヒドリン(VIII)のNMRチャートを示す図である。
図14は、実施例26で得られたL−[N−(t−ブトキシカルボニル)−フェニルアラニル]クロロヒドリン(VIII)のIRチャートを示す図である。
図15は、実施例27で得られたL−(N−t−ブトキシカルボニル)−フェニルアラニルエポキシド(IX)のNMRチャートを示す図である。
図16は、実施例27で得られたL−(N−t−ブトキシカルボニル)−フェニルアラニルエポキシド(IX)のIRチャートを示す図である。
図17は、実施例28で得られたL−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−フェニルチオアラニル]メチルクロリド(X)のNMRチャートを示す図である。
図18は、実施例28で得られたL−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−フェニルチオアラニル]メチルクロリド(X)のIRチャートを示す図である。
発明の詳細な開示
本発明範囲内の各種基質、反応剤の組み合わせのなかから、一形態を選び、反応式で例示すると以下のようになる。
Figure 0003665343
本発明の製造法により得られるL−フェニルアラニン由来のα−ハロヒドリン及びエポキシドは、例えば、ケビン・イービー・パークス(Kevin E.B.Parkes)らによって報告されているように(ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.Org.Chem.)、59巻、3656頁、1994年)、HIVプロテアーゼ阻害剤に誘導することができる。
以下に本発明を詳述する。
上記Aは、通常脱離能を有しているとされており、COAとして反応性カルボン酸誘導体を形成するものを表し、具体例としては例えば、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;OLi、ONa等のカルボン酸金属塩を形成する基;Cl、Br等のハロゲン原子等が挙げられる。
上記R1は、それぞれ置換されていてもよい直鎖状又は分岐状の炭素数1〜30のアルキル基、炭素数6〜35のアリール基、炭素数7〜36のアラルキル基を表し、例えば、CH3−、CH3(CH2)n−{nは1〜29の整数}、(CH3)2−CH−、(CH3)3C(CH2)−、(CH3)2CH(CH2)2−、Ph−{Phはフェニル基}、Ph(CH2)m−{mは1〜9の整数}等を挙げることができる。
上記R2は、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数7〜11のアラルキル基を表し、なかでも水素原子が好ましい。
上記R3は、それぞれ置換されていてもよい直鎖状又は分岐状の炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜15のアリール基、炭素数7〜21のアラルキル基を表し、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、フェニル基、ベンジル基、α−メチルベンジル基、フェニルプロピル基等が挙げられ、なかでもメチル基、エチル基が好ましい。
上記金属エノラートとしては、例えば、一般式(5)
Figure 0003665343
(式中、B、Dは、独立して、アルキル基、アラルキル基、アリール基若しくはシリル基を表すか、又は、一緒になってシクロアルキル基を表す。Yは、
Figure 0003665343
又は、ハロゲン原子を表す。)で表されるマグネシウムアミドと、上記一般式(2)で表されるα−ハロ酢酸又はその許容される塩との反応により調製されるマグネシウムエノラート、又は、下記一般式(6)
R4MgZ (6)
(式中、R4は、アルキル基、アラルキル基、又は、アリール基を表す。Zは、ハロゲン原子又はR4を表す。)で表されるグリニヤ試薬と、上記一般式(2)で表されるα−ハロ酢酸又はその許容される塩との反応により調製されるマグネシウムエノラート等が好ましく挙げられる。
なお、本発明において、「金属エノラート」、「エノラート」及び「エノラートアニオン」は、モノクロロ酢酸等のα−ハロ酢酸、又はその塩とクロロマグネシウムジイソプロピルアミド等の塩基との反応により生成するアニオン性の活性種を表す。また、「Mgエノラート」は、α−ハロ酢酸、又はその塩とクロロマグネシウムジイソプロピルアミド、t−ブチルマグネシウムアミド等のMg塩基との反応により生成するアニオン性の活性種を表す。
上記B、上記Dは、独立して、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜15のアリール基、炭素数7〜21のアラルキル基、炭素数3〜10のシリル基を表し、具体例としてはイソプロピル基、メチル基、エチル基、フェニル基、ベンジル基、トリメチルシリル基、一緒になったシクロヘキシル基等が挙げられ、なかでもB、Dが供にイソプロピル基、B、Dが供にトリメチルシリル基、B、Dが一緒になったシクロヘキシル基等が好ましい。
上記R4は、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜15のアリール基、炭素数7〜21のアラルキル基を表し、例えば、t−ブチル基、t−アミル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、メチル基、エチル基、ベンジル基、フェニル基等が挙げられる。なかでも、t−ブチル基、t−アミル基、イソプロピル基、sec−ブチル基等の4級、又は3級アルキル基が好ましい。
上記R5としては、水素原子、それぞれヘテロ原子で置換されていてもよい直鎖状又は分岐状の炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜25のアリール基、炭素数7〜26のアラルキル基を表し、代表的には、一般的なアミノ酸の側鎖、又は一般的なアミノ酸を加工して得られたアミノ酸誘導体の側鎖である。
具体例としてはメチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、ヒドロキシメチル基、l−ヒドロキシエチル基、メルカプトメチル基、メチルチオメチル基、フェニルチオメチル基、フェニル基、p−メトキシフェニル基、p−ヒドロキシフェニル基、ベンジル基、p−メトキシベンジル基等を挙げることができる。
上記P1、上記P2は、独立して、水素原子又はアミノ保護基を表す。上記アミノ基保護基は、通常アミノ基の保護に用いられる保護基であれば特に限定されるものではなく、例えば、プロテクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス第2版(Protective Groups in Organic Synthesis、2nd Ed.(テオドラ・ダブリュ.グリーン(Theodora W.Green)著、ジョン・ウイリー・アンド・サンズ(JOHN WILEY & SONS)出版、1990年)の309頁〜384頁に記載されているようなメトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アセチル基、トリフルオロアセチル基、ベンジル基、ジベンジル基、フタルイミド基、トシル基、ベンゾイル基等が挙げられる。なかでもメトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ベンゾイルオキシカルボニル基、ジベンジル基等が好ましい。上記P1、P2は、両者が一緒になってフタロイル基である場合も上記アミノ保護基の一形態と考えられる。
Xは、ハロゲン原子を表し、具体的にはCl、Br、I、Fを挙げることができ、なかでもClが好ましい。また、Y、Z、Wは、それぞれ場合により、ハロゲン原子を表し、その場合、具体的にはCl、Br、I、Fを挙げることができる。
上記α−ハロ酢酸の許容される塩としては、ナトリウム塩、マグネシウム塩、リチウム塩、カリウム塩、亜鉛塩、カルシウム塩、銅塩、トリメチルシリル塩、アンモニウム塩等が挙げられ、これらは系中で調製してそのまま用いても良いし、予め調製して用いてもよい。
上記一般式(2)で表されるα−ハロ酢酸又はその許容される塩の具体例としては、モノクロロ酢酸、モノブロモ酢酸、モノフルオロ酢酸、モノクロロ酢酸ナトリウム、モノクロロ酢酸マグネシウムクロライド、モノクロロ酢酸マグネシウムブロマイド、ビス(モノクロロ酢酸)マグネシウム、モノクロロ酢酸リチウム、モノクロロ酢酸カリウム、モノクロロ酢酸トリメチルシリル、モノクロロプロピオン酸等が挙げられる。
また、例えば、モノクロロ酢酸とアンモニア、t−ブチルアミン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、2,6−ルチジン、N,N−ジメチルアニリン、N−エチルピペリジン、N−メチルモルホリン、ジアザビシクロトリエチレンジアミン等からなる各種アンモニウム塩を挙げることもできる。アンモニウム塩としては、これらに限定されるものではないが、第2級アミン或いは第3級アミンからなるアンモニウム塩が好ましく用いられる。
次に本発明の製造法の条件について説明する。
上記一般式(2)で表されるα−ハロ酢酸の塩を調製する方法は、塩を形成する金属の種類に応じて種々挙げることができる。例えば、モノクロロ酢酸ナトリウムを、適当な溶媒中、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム等の金属塩と処理することにより、それぞれ対応する金属塩を調製することができる。また、モノクロロ酢酸等のα−ハロ酢酸を適当な溶媒中、前記のアミン類と処理することにより、各種アンモニウム塩を調製することができる。更に、モノクロロ酢酸のマグネシウム塩を調製する場合を例にとると、以下の方法を挙げることができる。
▲1▼モノクロル酢酸ナトリウムをこれに対して好ましくは1〜2モル当量の塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム等の無機マグネシウム塩でテトラヒドロフラン(THF)、t−ブチルメチルエーテル(MTBE)等の溶媒中で、処理し、そのまま反応に用いるか、生成する食塩等のナトリウム塩を濾別する方法。
▲2▼モノクロル酢酸をTHF、MTBE等の溶媒中でモノクロル酢酸に対して、好ましくは1〜2モル当量のマグネシウムで処理した後、そのままモノクロル酢酸マグネシウムとして用いるか、又は、モノクロル酢酸に対して好ましくは1〜2モル当量の塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム等の無機マグネシウム塩と処理することにより、モノクロル酢酸マグネシウムクロライド等の塩化物として用いる方法。
上記金属エノラートは、ハロ酢酸に2モル当量以上の塩基を作用させることにより調製するか、又は予め調製したハロ酢酸の許容される塩を塩基で処理することにより調製する。
上記塩基としては、クロロマグネシウムジイソプロピルアミド、ブロモマグネシウムジイソプロピルアミド、マグネシウムビスジイソプロピルアミド、クロロマグネシウムジシクロヘキシルアミド、クロロマグネシウムt−ブチルアミド、クロロマグネシウムヘキサメチルジシラジド等のマグネシウムアミド類;t−ブチルマグネシウムクロライド、t−ブチルマグネシウムブロマイド、t−アミルマグネシウムクロライド、ジt−ブチルマグネシウム、イソプロピルアミノマグネシウムクロライド等のアルキルマグネシウム化合物;リチウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、リチウムシクロヘキシルアミド、ノルマルブチルリチウム、t−ブチルリチウム等の有機リチウム化合物;カリウムt−ブトキシド、水素化ナトリウム、マグネシウムエトキシド、ナトリウムエトキシド等を挙げることができるが、なかでもクロロマグネシウムジイソプロピルアミド等のマグネシウムアミド類、t−ブチルマグネシウムクロライド等の4級アルキルマグネシウム化合物が好ましい。これらは、単独でも組み合わせて用いても良い。
上記塩基の量としては、α−ハロ酢酸を用いて系中でその許容される塩を調製する場合には、α−ハロ酢酸に対して2モル当量〜6モル当量、好ましくは2モル当量〜3モル当量用いる。また、予めハロ酢酸の許容される塩を調製して用いる場合、塩基はα−ハロ酢酸に対して1〜3モル当量、好ましくは1〜1.5モル当量用いる。
本発明において、特に塩基としてt−ブチルマグネシウムクロライド等のグリニヤ試薬を用いた場合、別途アミンを添加することで収率を向上することができる。この場合、使用するアミン類としては、普通、第2級或いは第3級アミン、好ましくは第3級アミンが用いられる。具体例としては、ジイソプロピルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、2,6−ルチジン、N,N−ジメチルアニリン、N−エチルピペリジン、N−メチルモルホリン、ジアザビシクロトリエチレンジアミン等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。アミン類の添加量に特に制限はないが、一般式(1)、一般式(8)で表されるカルボン酸誘導体、特に一般式(4)又は(10)で表されるエステルに対して、好ましくは0.01モル当量〜10モル当量、更に好ましくは0.1モル当量から6モル当量である。これらのアミン類は、反応系中に予め添加しておいても良いし、反応の進行とともに反応系中に添加しても良い。
反応溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、t−ブチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、トルエン等を挙げることができる。これらは、単独又は組み合わせて用いる。
ハロ酢酸の塩のエノラートの調製は、上記溶媒中、−70〜40℃、好ましくは−50〜20℃、更に好ましくは−30℃〜0℃でハロ酢酸又はその塩を、上記塩基を上記のモル当量用いて処理し、10分〜20時間、好ましくは30分から5時間攪拌することにより調製できる。
このようにして発生させたα−ハロ酢酸塩のエノラートアニオンと一般式(1)、一般式(8)で表されるカルボン酸誘導体、特に一般式(4)又は一般式(10)で表されるエステルとを反応させ、反応系中で脱炭酸を経由して目的のα−ハロケトンに変換する。ここで、「反応系中」は、試薬の混合開始から後処理終了までを表す。ハロ酢酸又はその塩のカルボン酸誘導体、又はエステルに対するモル比は、1〜4当量、好ましくは1〜3当量である。
反応操作としては、例えば上記のようにして調製したエノラートアニオンの溶液に、−70〜40℃、好ましくは−50〜30℃、更に好ましくは−30℃〜20℃で、カルボン酸誘導体、又はエステルを単独又は、反応溶媒に溶解して添加した後、10分〜20時間、好ましくは30分〜10時間攪拌することにより行える。
また、カルボン酸誘導体、又はエステルにα−ハロ酢酸塩のエノラートアニオンを添加して、同様の条件下攪拌してもよいし、更には、カルボン酸誘導体、又はエステルの存在下に、ハロ酢酸又はその塩を、上記塩基と反応させ、生成してくるα−ハロ酢酸塩のエノラートアニオンを、反応に供しても良い。
一般式(8)のN−保護アミノ酸誘導体、又は一般式(10)のN−保護アミノ酸エステルのうち、Nに結合する水素を有しているものは、あらかじめ塩基存在下、トリメチルシリルクロリド等のシリル化剤と反応させN原子をトリメチルシリル保護しておくか、又は保護せずに反応させることができる。保護する場合、溶媒としては例えば上記反応溶媒を用いることができる。
反応後の後処理としては、例えば、上記の反応時間の後、希塩酸、塩化アンモニウム水溶液等を加えて反応を止め、酢酸エチル、ジエチルエーテル、トルエン等の溶媒で抽出し、抽出液を飽和重曹水、飽和食塩水等で洗浄し、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム等の乾燥剤で乾燥した後、これらを濾取し、濃縮したのち再結晶やカラムクロマトグラフィー等当業者には一般的な方法により一般式(3)又は一般式(9)で表されるα−ハロケトンを分離することができる。
次に一般式(3)又は一般式(9)で表されるα−ハロケトンを還元して一般式(11)又は一般式(12)で表されるα−ハロヒドリンを製造する工程を説明する。
本還元反応は、例えば、ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー、37巻、1758頁、1994年に記載されているような条件で行うことができる。還元剤としては水素化ホウ素ナトリウムが好適に用いられる。その使用量はα−ハロケトンに対して1〜10当量モル、好ましくは2〜5当量モルである。
反応溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール等の低級アルコール、水、トルエン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン等を用いることができる。これらは単独で又は混合溶媒として用いることができる。
反応は、−10〜40℃、好ましくは−10〜10℃で、10分〜120分、好ましくは30分〜60分攪拌することにより行う。
反応後の後処理としては、例えば、上記の反応時間の後、希塩酸、塩化アンモニウム水溶液等を加えて反応を止め、酢酸エチル、ジエチルエーテル、トルエン等の溶媒で抽出し、抽出液を飽和重曹水、飽和食塩水等で洗浄し、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム等の乾燥剤で乾燥した後、これらを濾取し、濃縮したのち、晶析やカラムクロマトグラフィー等当業者には一般的な方法により一般式(11)又は一般式(12)のα−ハロヒドリンを分離することができる。
次に一般式(11)又は一般式(12)で表されるα−ハロヒドリンを塩基で処理して一般式(13)又は一般式(14)で表されるエポキシドを製造するが、この工程において、塩基としては例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシド、水素化ナトリウム等が好適に用いられる。その使用量はα−ハロヒドリンに対して1〜10当量モル、好ましくは1〜4当量モルである。反応溶媒としてはメタノール、エタノール等の低級アルコール、水、トルエン、アセトン、テトラヒドロフラン等が、単独又は混合物として用いられる。反応は、ハロヒドリンを上記塩基で、−10〜80℃、好ましくは0〜40℃で、10分〜180分、好ましくは30分〜60分処理することにより行う。
上記の反応時間の後、希塩酸、塩化アンモニウム水溶液等を加えて反応を止め、酢酸エチル、ジエチルエーテル、トルエン等の溶媒で抽出し、抽出液を飽和重曹水、飽和食塩水等で洗浄し、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム等の乾燥剤で乾燥した後、これらを濾取し、濃縮したエポキシドを分離することができる。
発明を実施するための最良の形態
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
実施例1 フェナシルクロリド(I)の製造
Figure 0003665343
窒素ガス雰囲気下、テトラヒドロフラン(20mL)にジイソプロピルアミン(2.42g、24.0mmol)を溶解し、0℃に冷却した。これにノルマルブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液、13.8mL、22.0mmol)を添加し、10分攪拌した。この溶液を−30℃に冷却し、モノクロロ酢酸(0.946g、10.0mmol)を加え、30分攪拌した。この溶液に安息香酸エチル(0.514g、3.33mmol)を添加して−30℃で30分攪拌した後、30分かけて溶液温度を25℃まで上昇させた。反応溶液を1NHCl(50mL)に投入し、酢酸エチルで抽出(50mL×2回)、抽出液を飽和重曹水(50mL×1回)で、ついで水(50mL×1回)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、これを濾過し濾液を濃縮し、淡黄色油状物(0.654g)を得た。HPLCで標品と比較分析した結果、目的とするフェナシルクロリド(反応収率57.7%)が主成分であることが確認された。この際、安息香酸ジイソプロピルアミド(反応収率3.4%)が副生成物として得られ、安息香酸エチルが0.5%残留した。
実施例2〜7 フェナシルクロリド(I)の製造
以下の反応温度及び時間で実施例1と同様に実施例2〜7を行った結果を表1に示した。
Figure 0003665343
実施例8 フェナシルクロリド(I)の製造
窒素ガス雰囲気下、n−ブチルマグネシウムクロライドの0.9Mテトラヒドロフラン溶液6.67mL(6mmol)にジイソプロピルアミン(0.668g)を加え、室温で4時間攪拌した後、この溶液を0℃に冷却し、モノクロロ酢酸284mg(3.0mmol)、安息香酸メチル136mg(1mmol)及びテトラヒドロフラン5mLからなる溶液を5分で滴下した。この溶液を0℃で30分、室温に昇温しながら30分攪拌した後、反応溶液を1NHCl(30mL)に投入し、酢酸エチルで抽出(30mL×2回)、抽出液を飽和重曹水(30mL×1回)で、ついで水(30mL×1回)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、これを濾過し濾液を濃縮し、得られた淡黄色油状物をHPLCで標品と比較分析した結果、目的とするフェナシルクロリド(反応収率73.7%)が主成分であることが確認され、安息香酸ジイソプロピルアミド(反応収率0.4%)が副生成物として得られた。
実施例9 フェナシルクロリド(I)の製造
窒素ガス雰囲気下、テトラヒドロフラン5mLにヘキサメチルジシラザン(6.6mmol)を加え、0℃に冷却し、n−ブチルマグネシウムクロライドの0.9Mテトラヒドロフラン溶液6.67mL(6mmol)を添加して0℃で10分攪拌した。この溶液を−30℃に冷却し、モノクロロ酢酸284mg(3.0mmol)、安息香酸メチル136mg(1mmol)及びテトラヒドロフラン5mLからなる溶液を5分で滴下した。この溶液を−30℃で30分、室温に昇温しながら1時間攪拌した後、反応溶液を1NHCl(50mL)に投入し、酢酸エチルで抽出(50mL×2回)、抽出液を飽和重曹水(50mL×1回)で、ついで水(30mL×1回)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、これを濾過し濾液を濃縮し、得られた淡黄色油状物をHPLCで標品と比較分析した結果、目的とするフェナシルクロリド(反応収率84.3%)が主成分であることが確認され、安息香酸メチルが17.5%残存した。
実施例10 L−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(II)の製造
Figure 0003665343
窒素ガス雰囲気下、テトラヒドロフラン(20mL)にジイソプロピルアミン(2.42g、24.0mmol)を溶解し、0℃に冷却した。これにノルマルブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液、13.8mL、22.0mmol)を添加し、10分攪拌した。この溶液を−30℃に冷却し、モノクロロ酢酸(0.946g、10.0mmol)を加え、30分攪拌した。別の容器に窒素ガス雰囲気下、テトラヒドロフラン(10mL)にL−N−(メトキシカルボニル)フェニルアラニンメチルエステル(純度83.0%、0.950g、3.33mmol)を溶解させて−78℃でノルマルブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液、2.1mL、3.33mmol)を添加し、10分攪拌した。これにトリメチルシリルクロリド(0.363g、3.33mmol)を添加し、30分かけて溶液温度を室温まで上昇させた。−30℃に冷却した上記のリチウムジイソプロピルアミド溶液にこの溶液をゆっくり添加し−30℃で30分反応させ、溶液温度を室温まで上昇させながら30分反応させた。次に、反応溶液を1NHCl(50mL)に投入し、酢酸エチルで抽出(50mL×2回)、抽出液を飽和重曹水(50mL×1回)で、ついで水(50mL×1回)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、これを濾過し濾液を濃縮し、淡黄色結晶(0.888g)を得た。これを酢酸エチル/ヘキサン(2mL/10mL)から再結晶してL−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリドの白色結晶を得た(0.261g、再結晶後収率30.7%)。目的物の反応収率は上記の抽出液をHPLCで分析して算出した結果、41.6%であった。原料のN−メトキシカルボニルフェニルアラニンメチルエステルは12.3%残留していた。得られたL−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリドのNMRを図1にIRを図2に示した。
実施例11 L−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(II)の製造
窒素ガス雰囲気下、テトラヒドロフラン(50mL)にジイソプロピルアミン(4.90g、48.4mmol)を溶解し、0℃に冷却した。これにノルマルブチルリチウム(1.66Mヘキサン溶液、26.5mL、44mmol)を添加し、10分攪拌した。この溶液を−30℃に冷却し、モノクロロ酢酸(1.89g、20.0mmol)のテトラヒドロフラン(10mL)溶液を加え、30分攪拌した。この溶液に、テトラヒドロフラン(10mL)にL−N−(メトキシカルボニル)フェニルアラニンメチルエステル(純度88.0%、1.348g、5mmol)を溶解させた溶液をゆっくり添加し−30℃で30分反応させ、溶液温度を室温まで上昇させながら30分反応させた。次に、反応溶液を1NHCl(50mL)に投入し、酢酸エチルで抽出(50mL×2回)、抽出液を飽和重曹水(50mL×1回)で、ついで水(50mL×1回)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、これを濾過し濾液を濃縮し、淡黄色結晶(1.683g)を得た。これを酢酸エチル/ヘキサン(2mL/10mL)から再結晶してL−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリドの白色結晶を得た(0.546g、再結晶後収率42.7%)。
実施例12 L−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(II)の製造
窒素ガス雰囲気下、n−ブチルマグネシウムクロライドの0.9Mテトラヒドロフラン溶液6.67mL(6mmol)にジイソプロピルアミン(0.668g)を加え、0℃で10分攪拌した後、モノクロロ酢酸284mg(3.0mmol)、L−N−(メトキシカルボニル)フェニルアラニンメチルエステル(純度88.0%)201mg(0.75mmol)とテトラヒドロフラン5mLからなる溶液を5分で添加し、室温までゆっくり昇温しながら1時間攪拌した。次に、反応溶液を1NHCl(30mL)に投入し、酢酸エチルで抽出(30mL×2回)、抽出液を飽和重曹水(50mL×1回)で、ついで飽和食塩水(50mL×1回)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、これを濾過し濾液を濃縮し、淡黄色結晶(0.253g)を得た。これを酢酸エチル/ヘキサン(0.5mL/5mL)から再結晶してL−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリドの白色結晶を得た(0.042g、再結晶後収率21.9%)。
実施例13 L−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(III)の製造
Figure 0003665343
L−N−(メトキシカルボニル)フェニルアラニンメチルエステルの代わりにL−N−(ベンジルオキシカルボニル)フェニルアラニンメチルエステル(純度89.8%、1.16g、3.33mmol)を用いた以外は実施例10と同様に反応を行い、淡黄色結晶(0.99g)を得た。これを酢酸エチル/ヘキサン(2mL/10mL)から再結晶してL−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリドの白色結晶を得た(0.340g、再結晶後収率32.3%)。得られたL−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリドのNMRを図3に、IRを図4に示した。
実施例14 L−[N−(t−ブトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(IV)の製造
Figure 0003665343
窒素ガス雰囲気下、テトラヒドロフラン(40mL)にジイソプロピルアミン(3.68g、37mmol)を溶解し、0℃に冷却した。これにノルマルブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液、30mL、48mmol)を添加し、10分攪拌した。この溶液を−30℃に冷却し、モノクロロ酢酸(2.25g、23.8mmol)を加え、30分攪拌した。別の容器に窒素ガス雰囲気下、テトラヒドロフラン(10mL)にL−N−(t−ブトキシカルボニル)フェニルアラニンメチルエステル(純度87.0%、1.61g、5mmol)を溶解させて−78℃でノルマルブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液、3.17mL、5mmol)を添加し、10分攪拌した。これにトリメチルシリルクロリド(0.545g、5mmol)を添加し、30分かけて溶液温度を室温まで上昇させた。−30℃に冷却した上記のリチウムジイソプロピルアミド溶液にこの溶液をゆっくり添加し−30℃で30分反応させ、溶液温度を室温まで上昇させながら60分反応させた。次に、反応溶液を飽和NH4Cl水(50mL)に投入し、酢酸エチルで抽出(50mL×2回)、抽出液を飽和重曹水(50mL×1回)で、ついで水(50mL×1回)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、これを濾過し濾液を濃縮し、淡黄色結晶(2.062g)を得た。これを酢酸エチル/ヘキサン(2mL/10mL)から再結晶してL−[N−(t−ブトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリドの白色結晶を得た(0.37g、収率25%)。得られたL−[N−(t−ブトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリドのNMRを図5に、IRを図6に示した。
[α]D 25=−54.92(c=1.0、EtOH)
融点:103.5〜105.2℃
実施例15 L−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(II)の製造
窒素ガス雰囲気下、L−N−(メトキシカルボニル)フェニルアラニンメチルエステル(純度94%、25.33g、100mmol)、モノクロロ酢酸ナトリウム(17.48g、150mmol)、塩化マグネシウム(14.29g、150mmol)、テトラヒドロフラン(78.3ml)からなる溶液を、20〜25℃で3時間攪拌した(A液とする)。一方、窒素ガス雰囲気下、n−ブチルマグネシウムクロリド(2.5mol/kg溶液159.7g、400mmol)とテトラヒドロフラン(12.8ml)からなる溶液に、ジイソプロピルアミン(44.52g、440mmol)を40℃で30分かけて添加した後、40℃で更に2時間攪拌した(B液とする)。A液に、B液を、内温10℃前後で、約30分かけて添加し、添加終了後、内温40℃に昇温して更に2時間攪拌した。次に、反応溶液に35%塩酸(91.7g)と水(200ml)からなる溶液を添加し、30分攪拌して反応液を水解した。分液後、有機層を飽和重曹水(200ml)、ついで飽和食塩水(200ml)で順次洗浄した。得られた有機層を減圧濃縮し、淡黄色固体(23.5g)を得た。HPLCにより定量分析した結果、L−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(II)が、22.45g(87.8mmol)生成していることが判った。得られた固体をイソプロパノールから再結晶してL−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(19.8g、77.6mmol、収率77.6%)の白色結晶を得た。
実施例16 L−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(II)の製造
窒素ガス雰囲気下、L−N−(メトキシカルボニル)フェニルアラニンメチルエステル(2.37g、10mmol)、モノクロロ酢酸ナトリウム(1.74g、15mmol)、トリエチルアミン(1.52g、15mmol)、テトラヒドロフラン(40ml)からなる溶液に、t−ブチルマグネシウムクロライド(2M/L THF溶液、30.0ml、60mmol)を内温10℃以下で、約3時間かけて添加し、添加終了後、内温20℃に昇温して更に2時間攪拌した。次に、反応溶液に35%塩酸(10.0g)と水(100ml)からなる溶液とトルエン(100ml)を添加し、30分攪拌して反応液を水解した。分液後、有機層を飽和重曹水(50ml)、ついで飽和食塩水(50ml)で順次洗浄した。得られた有機層をHPLCにより定量分析した結果、L−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(II)が、2.17g(8.51mmol、収率85%)生成していることが判った。
実施例17 L−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(II)の製造
窒素ガス雰囲気下、金属マグネシウム(1.216g、50mmol)、塩化マグネシウム(4.76g、50mmol)、テトラヒドロフラン(20ml)からなる溶液に、内温30℃前後で、モノクロロ酢酸(9.45g、0.1mmol)とテトラヒドロフラン(42ml)からなる溶液を滴下した。室温で更に24時間攪拌した後、この溶液に、L−N−(メトキシカルボニル)フェニルアラニンメチルエステル(15.82g、66.6mmol)を加えた(A液とする)。一方、窒素ガス雰囲気下、n−ブチルマグネシウムクロリド(2.5mol/kg溶液、106.36g、266.4mmol)とテトラヒドロフラン(8.5ml)からなる溶液に、ジイソプロピルアミン(29.65g、290.4mmol)を40℃で30分かけて添加した後、40℃で更に2時間攪拌した(B液とする)。A液に、B液を、内温10℃前後で、約30分かけて添加し、添加終了後、内温40℃に昇温して更に2時間攪拌した。次に、反応溶液に35%塩酸(66.7g)と水(260ml)からなる溶液を添加し、30分攪拌して反応液を水解した。分液後、有機層を飽和重曹水(260ml)、ついで飽和食塩水(260ml)で順次洗浄した。得られた有機層を減圧濃縮し、淡黄色固体(16.5g)を得た。HPLCにより定量分析した結果、L−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(II)が、14.4g(56.6mmol、収率85%)生成していることが判った。
実施例18 L−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(II)の製造
窒素ガス雰囲気下、n−ブチルマグネシウムクロリド(6.67ml、6mmol)にジイソプロピルアミン(668mg、6.60mmol)を室温付近で添加した後、30分リフラックスした(A液とする)。一方、モノクロロ酢酸ナトリウム(669mg、5.74mmol)、塩化亜鉛(408.8mg、3mmol)、テトラヒドロフラン(5ml)からなる溶液を室温付近で15時間攪拌した(B液とする)。A液に、B液を室温付近で添加した後、L−N−(メトキシカルボニル)フェニルアラニンメチルエステル(404mg、1.71mmol)、テトラヒドロフラン(5ml)からなる溶液を、0〜5℃で添加した。添加終了後、0℃〜室温付近で1時間攪拌した後、30分リフラックスした。次に、反応溶液に1N塩酸(30ml)を添加し、30分攪拌して反応液を水解した。分液後、有機層をHPLCにより定量分析した結果、L−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(II)が、263.1mg(1.03mmol)生成していることが判った。
実施例19 L−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(II)の製造
窒素ガス雰囲気下、L−N−(メトキシカルボニル)フェニルアラニンメチルエステル(2.37g、10mmol)、モノクロロ酢酸ナトリウム(1.74g、15mmol)、2,6−ルチジン(3.21g、30mmol)、テトラヒドロフラン(40ml)からなる溶液に、t−ブチルマグネシウムクロライド(2M/L テトラヒドロフラン溶液、30.0ml、60mmol)を内温10℃以下で、約3時間かけて添加し、添加終了後、内温20℃に昇温して更に2時間攪拌した。次に、反応溶液に35%塩酸(10.0g)と水(100ml)からなる溶液とトルエン(100ml)を添加し、30分攪拌して反応液を水解した。分液後、有機層を飽和重曹水(50ml)、ついで飽和食塩水(50ml)で順次洗浄した。得られた有機層をHPLCにより定量分析した結果、L−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(II)が、2.17g(8.51mmol、収率85%)生成していることが判った。
実施例20 L−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(II)の製造
窒素ガス雰囲気下、L−N−(メトキシカルボニル)フェニルアラニンメチルエステル(2.37g、10mmol)、モノクロロ酢酸ナトリウム(1.74g、15mmol)、2,6−ルチジン(3.21g、30mmol)、テトラヒドロフラン(4ml)からなる溶液に、t−ブチルマグネシウムクロライド(2M/L テトラヒドロフラン溶液、20.0ml、40mmol)を内温10℃以下で、約3時間かけて添加し、添加終了後、内温20℃に昇温して更に2時間攪拌した。次に、反応溶液に35%塩酸(10.0g)と水(100ml)からなる溶液とトルエン(100ml)を添加し、30分攪拌して反応液を水解した。分液後、有機層を飽和重曹水(50ml)、ついで飽和食塩水(50ml)で順次洗浄した。得られた有機層をHPLCにより定量分析した結果、L−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(II)が、1.87g(7.31mmol、収率73%)生成していることが判った。
実施例21 L−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(II)の製造
窒素ガス雰囲気下、L−N−(メトキシカルボニル)フェニルアラニンメチルエステル(474mg、2mmol)とテトラヒドロフラン(1ml)からなる溶液に、t−ブチルマグネシウムクロライド(2M/L テトラヒドロフラン溶液、20.0ml、40mmol)を内温約20℃で、約15分かけて攪拌下、滴下した。得られた溶液に内温約20℃で、モノクロロ酢酸(284mg、3mmol)、トリエチルアミン(610mg、12mmol)及びテトラヒドロフランb(2ml)からなる溶液を、約15分かけて攪拌下、滴下し、滴下終了後、更に2時間攪拌した。反応溶液を35%塩酸(2.5g)と水(20ml)からなる溶液に添加し、15分攪拌して水解した。トルエン(25ml)で抽出し、有機層を飽和重曹水(10ml)、ついで飽和食塩水(10ml)で順次洗浄した。得られた有機層をHPLCにより定量分析した結果、L−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(II)が、435mg(1.70mmol、収率85%)生成していることが判った。
実施例22 L−[N−(エトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(V)の製造
Figure 0003665343
窒素ガス雰囲気下、L−N−(エトキシカルボニル)フェニルアラニンメチルエステル(5.02g、20mmol)、モノクロロ酢酸ナトリウム(3.49g、30mmol)、塩化マグネシウム(2.86g、30mmol)、テトラヒドロフラン(18.3ml)からなる溶液を、20〜25℃で3時間攪拌した(A液とする)。一方、窒素ガス雰囲気下、n−ブチルマグネシウムクロリド(2.5mol/kg溶液、31.6g、80mmol)とテトラヒドロフラン(10ml)からなる溶液に、ジイソプロピルアミン(9.92g、88mmol)を40℃で30分かけて添加した後、40℃で更に2時間攪拌した(B液とする)。A液に、B液を、内温10℃〜15℃で、約30分かけて添加し、添加終了後、内温40℃に昇温して更に1.5時間攪拌した。次に、反応溶液に10%硫酸(132g)と酢酸エチル(80ml)からなる溶液を添加し、30分攪拌して反応液を水解した。分液後、有機層を飽和重曹水(60ml)、ついで飽和食塩水(60ml)で順次洗浄した。得られた有機層を減圧濃縮し、淡黄色固体(5.41g)を得た。得られた固体をトルエン/ヘキサンから再結晶してL−[N−(エトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(V)(2.04g、7.95mmol、収率79.5%)の白色結晶を得た。得られたL−[N−(エトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(V)のNMRを図7に、IRを図8に示した。
[α]D 20=−47.92(c=1.06、EtOH)
融点:83.0〜84.0℃
実施例23 L−[N−(t−ブトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(IV)の製造
窒素ガス雰囲気下、L−N−(t−ブトキシカルボニル)フェニルアラニンメチルエステル(20.64g、71.6mmol)、モノクロロ酢酸ナトリウム(12.5g、107.4mmol)、塩化マグネシウム(10.23g、107.4mmol)、テトラヒドロフラン(59ml)からなる溶液を、20〜25℃で3時間攪拌した(A液とする)。一方、窒素ガス雰囲気下、n−ブチルマグネシウムクロリド(2.5mol/kg溶液、115g、286.4mmol)とテトラヒドロフラン(9.2ml)からなる溶液に、ジイソプロピルアミン(31.9g、315mmol)を40℃で30分かけて添加した後、40℃で更に2時間攪拌した(B液とする)。A液に、B液を、内温10℃前後で、約30分かけて添加し、添加終了後、内温40℃に昇温して更に2時間攪拌した。次に、反応溶液に60%硫酸(45.0g)と水(170ml)からなる溶液を添加し、30分攪拌して反応液を水解した。分液後、有機層を5%重曹水(90ml)、ついで5%硫酸ナトリウム水(90ml)で順次洗浄した。得られた有機層を減圧濃縮し、淡黄色固体(20.5g)を得た。HPLCにより定量分析した結果、L−[N−(t−ブトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(IV)が、18.36g(61.5mmol、収率86%)生成していることが判った。得られた固体をトルエン/ヘキサンから再結晶してL−[N−(t−ブトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(IV)(17.1g、57.3mmol、収率80%)の白色結晶を得た。
実施例24 L−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]クロロヒドリン(VI)の製造
Figure 0003665343
氷冷したL−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(2.00g、7.82mmol)のエタノール(20mL)溶液に水素化ホウ素ナトリウム(0.296g、7.82mmol)を添加し、その温度で30分攪拌を続けた。この反応溶液を希硫酸(0.383g、391mmolを水50mLに溶解)に投入し、酢酸エチルで抽出(100mL×2回)、抽出液を飽和重曹水(50mL×1回)で、ついで水(50mL×1回)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、これを濾過し濾液を濃縮し、白色結晶を得た。これをエタノール/酢酸エチル/ヘキサン(1mL/2mL/10mL)から再結晶してL−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]クロロヒドリン(VI)の白色結晶を得た(1.39g、エリスロ体/スレオ体=98.6/1.4)。目的物の反応収率は上記の抽出液をHPLCで分析して算出した結果、エリスロ体74.4%、スレオ体20.8%であった。得られたL−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]クロロヒドリン(VI)のNMRを図9にIRを図10に示した。
実施例25 L−(N−メトキシカルボニル)フェニルアラニルエポキシド(VII)の製造
Figure 0003665343
実施例24で得られたL−[N−(メトキシカルボニル)−フェニルアラニル]クロロヒドリン(VI)(0.077g、0.30mmol)のメタノール(5mL)溶液をナトリウムメチラート(0.080g、1.50mmol)のメタノール(5mL)溶液に室温で添加し、その温度で1時間攪拌を続けた。この反応溶液を水(15mL)に投入し、酢酸エチルで抽出(20mL×2回)、抽出液を水(10mL×1回)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、これを濾過し、濾液を濃縮し、L−(N−メトキシカルボニル)フェニルアラニルエポキシドを無色油状物(0.050g)として得た。得られたL−(N−メトキシカルボニル)−フェニルアラニルエポキシド(VII)のNMRを図11にIRを図12に示した。
実施例26 L−[N−(t−ブトキシカルボニル)−フェニルアラニル]クロロヒドリン(VIII)の製造
Figure 0003665343
水素化ホウ素ナトリウム6.34g(168mmol)とテトラヒドロフラン(100ml)からなる溶液に、25℃前後で、エタノール100mlを添加し、更に同温度で2時間攪拌した。この溶液を、L−[N−(t−ブトキシカルボニル)−フェニルアラニル]メチルクロリド(IV)(100g、335mmol)、テトラヒドロフラン(400ml)、エタノール(400ml)からなる溶液に、内温l0〜15℃で約40分かけて添加した。更に、内温10℃前後で30分攪拌した後、濃硫酸(8.23g)、水(500ml)からなる溶液を内温12〜17℃で添加した。30%水酸化ナトリウムpH約6.5に調整した後、50℃に加温し、同温度で30分攪拌した。10℃前後に冷却し、同温度で1時間攪拌した後、濾過し、水、エタノールで順次洗浄後、乾燥することにより、L−[N−(t−ブトキシカルボニル)−フェニルアラニル]クロロヒドリン(VIII)の結晶を得た(59.1g、197mmol、エリスロ体/スレオ体=98.4/1.6)。得られたL−[N−(t−ブトキシカルボニル)−フェニルアラニル]クロロヒドリン(VIII)のNMRを図13にIRを図14に示した。
[α]D 25=−3.44(c=1.05、MeOH)
融点:168.5〜169.5℃
実施例27 L−(N−t−ブトキシカルボニル)フェニルアラニルエポキシド(IX)の製造
Figure 0003665343
実施例25で得られたL−[N−(t−ブトキシカルボニル)−フェニルアラニル]クロロヒドリン(VIII)(17.0g、56.7mmol)とアセトン136mlからなるスラリー溶液に、水酸化ナトリウム(3.4g)と水(34ml)からなる溶液を、25℃付近で15分かけて添加した。更に25〜40℃で1時間攪拌した後、静置、分液した。上層のアセトン層を50℃に加温した後、攪拌しながら、水200mlを1時間かけて添加し、更に、攪拌しながら2時間かけて25℃付近まで冷却した。同温度で1時間攪拌した後、濾過し、アセトン/水により洗浄し、乾燥することにより、L−(N−t−ブトキシカルボニル)−フェニルアラニルエポキシド(IX)の結晶を得た(13.73g、52.2mmol、エリスロ体/スレオ体=99.6/0.4、収率92.1%)。得られたL−[N−(t−ブトキシカルボニル)−フェニルアラニル]エポキシド(IX)のNMRを図15にIRを図16に示した。
[α]D 20=−27.4(c=1.0、アセトニトリル)
融点:125.5〜126.0℃
実施例28 L−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−フェニルチオアラニル]メチルクロリド(X)の製造
Figure 0003665343
窒素ガス雰囲気下、L−N−(ベンジルオキシカルボニル)フェニルチオアラニンメチルエステル(2.0g、5.8mmol)、モノクロロ酢酸ナトリウム(1.35g、11.6mmol)、塩化マグネシウム(1.105g、11.6mmol)、THF(8ml)からなる溶液を、25℃で1時間攪拌した(A液とする)。一方、窒素ガス雰囲気下、n−ブチルマグネシウムクロリド(2.0mol/l、THF溶液11.6ml、23.2mmol)に、ジイソプロピルアミン(2.35g、23.2mmol)を室温で30分かけて添加した後、70℃で更に30分攪拌した(B液とする)。A液に、B液を、内温5℃前後で、約15分かけて添加し、添加終了後、内温70℃に昇温して更に30分攪拌した。次に、反応溶液を硫酸(2.28g)、水(20ml)と酢酸エチル30mlからなる溶液に添加し、30分攪拌して反応液を水解した。分液後、有機層を飽和重曹水(20ml)で洗浄した。得られた有機層を減圧濃縮し、黄色油状物(2.249g)を得た。得られた油状物をシリカゲルのカラム(ヘキサン/酢酸エチル=5/1)で分離することにより、L−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−フェニルチオアラニル]メチルクロリドの結晶を得た。(1.097g、52.0%収率)。得られたL−[N−(ベンジルオキシカルボニル)−フェニルチオアラニル]メチルクロリド(X)のNMRを図17に、IRを図18に示した。
[α]D 20=−67.9
融点:87〜88℃
産業上の利用可能性
本発明は、上述したように、α−ハロ酢酸を利用してエステル等のカルボン酸誘導体からα−ハロケトン、α−ハロヒドリン及びエポキシドを効率的かつ工業的に製造することができるので、アミノ基を保護された光学活性なフェニルアラニンエステルから、対応する光学活性なα−ハロケトン、α−ハロヒドリン及びエポキシドを製造することができ、有用な医薬品の中間体を提供することができる。

Claims (55)

  1. 一般式(1)
    R1COA (1)
    (式中、R1は、アルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。Aは、脱離基を表す。)で表されるカルボン酸誘導体と、
    一般式(2)
    Figure 0003665343
    (式中、R2は、水素原子、アルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。Xは、ハロゲン原子を表す。)で表されるα−ハロ酢酸又はその許容される塩から調製される金属エノラートと
    を反応させ、脱炭酸することを特徴とする一般式(3)
    Figure 0003665343
    (式中、R1、R2、Xは前記と同じ。)で表されるα−ハロケトンの製造法。
  2. 一般式(4)
    R1CO2R3 (4)
    (式中、R1、R3は、独立して、アルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。)で表されるエステルと、
    一般式(2)
    Figure 0003665343
    (式中、R2は、水素原子、アルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。Xは、ハロゲン原子を表す。)で表されるα−ハロ酢酸又はその許容される塩から調製される金属エノラートと
    を反応させ、脱炭酸することを特徴とする一般式(3)
    Figure 0003665343
    (式中、R1、R2、Xは、前記と同じ。)で表されるα−ハロケトンの製造法。
  3. α−ハロ酢酸又はその許容される塩から調製される金属エノラートが、マグネシウムエノラートである請求の範囲第1項記載のα−ハロケトンの製造法。
  4. マグネシウムエノラートが、一般式(5)
    Figure 0003665343
    (式中、B、Dは、独立して、アルキル基、アラルキル基、アリール基若しくはシリル基を表すか、又は、一緒になってシクロアルキル基を表す。Yは、
    Figure 0003665343
    又は、ハロゲン原子を表す。)で表されるマグネシウムアミドと、
    一般式(2)
    Figure 0003665343
    (式中、R2は、水素原子、アルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。Xは、ハロゲン原子を表す。)で表されるα−ハロ酢酸又はその許容される塩との反応により調製されるものである請求の範囲第3項記載のα−ハロケトンの製造法。
  5. 一般式(5)で表される化合物が、クロロマグネシウムジイソプロピルアミドである請求の範囲第4項記載のα−ハロケトンの製造法。
  6. マグネシウムエノラートが、一般式(6)
    R4MgZ (6)
    (式中、R4は、アルキル基、アラルキル基、アリール基を表す。Zは、ハロゲン原子又はR4を表す。)で表されるグリニヤ試薬と、
    一般式(2)
    Figure 0003665343
    (式中、R2は、水素原子、アルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。Xは、ハロゲン原子を表す。)で表されるα−ハロ酢酸又はその許容される塩との反応により調製されるものである請求の範囲第3項記載のα−ハロケトンの製造法。
  7. 一般式(6)で表される化合物が、t−ブチルマグネシウムクロライドである請求の範囲第6項記載のα−ハロケトンの製造法。
  8. アミン存在下に反応を行う請求の範囲第6項又は第7項記載のα−ハロケトンの製造法。
  9. アミンが、2級アミン又は3級アミンである請求の範囲第8項記載のα−ハロケトンの製造法。
  10. α−ハロ酢酸の許容される塩が、α−ハロ酢酸ナトリウムである請求の範囲第1、2、3、4、5、6、7、8項又は第9項記載のα−ハロケトンの製造法。
  11. α−ハロ酢酸の許容される塩が、一般式(7)
    Figure 0003665343
    (式中、R2は、前記と同じ。Wは、ハロゲン原子、又は、
    Figure 0003665343
    を表す。)で表されるα−ハロ酢酸のマグネシウム塩である請求の範囲第1、2、3、4、5、6、7、8項又は第9項記載のα−ハロケトンの製造法。
  12. α−ハロ酢酸のマグネシウム塩が、α−ハロ酢酸ナトリウムと、ハロゲン化マグネシウム又は硫酸マグネシウムとから調製されたものである請求の範囲第11項記載のα−ハロケトンの製造法。
  13. α−ハロ酢酸のマグネシウム塩が、α−ハロ酢酸と、金属マグネシウムとの反応により調製されたものである請求の範囲第11項記載のα−ハロケトンの製造法。
  14. ハロ酢酸が、モノクロル酢酸である請求の範囲第1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12項又は第13項記載のα−ハロケトンの製造法。
  15. α−ハロ酢酸の許容される塩が、α−ハロ酢酸のアンモニウム塩である請求の範囲第1、2、3、4、5、6、7、8、9項又は第10項記載のα−ハロケトンの製造法。
  16. α−ハロ酢酸又はその許容される塩から調製される金属エノラートが、モノクロル酢酸のリチウムジアニオンである請求の範囲第1項又は第2項記載のα−ハロケトンの製造法。
  17. α−ハロ酢酸又はその許容される塩から調製される金属エノラートが、モノクロル酢酸のマグネシウムジアニオンである請求の範囲第1項又は第2項記載のα−ハロケトンの製造法。
  18. 一般式(8)
    Figure 0003665343
    (式中、R5は、水素原子、アルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。Aは、脱離基を表す。P1、P2は、独立して、水素原子若しくはアミノ基保護基を表すか、又は、P1、P2が一緒になってフタロイル基を表す。)で表されるアミノ酸誘導体と、
    一般式(2)
    Figure 0003665343
    (式中、R2は、水素原子、アルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。Xは、ハロゲン原子を表す。)で表されるα−ハロ酢酸又はその許容される塩から調製される金属エノラートと
    を反応させ、脱炭酸することを特徴とする一般式(9)
    Figure 0003665343
    (式中、R3、R5、P1、P2、Xは、前記と同じ。)で表されるα−ハロケトンの製造法。
  19. 一般式(10)
    Figure 0003665343
    (式中、R3は、アルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。R5は水素原子、アルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。P1、P2は、独立して、水素原子若しくはアミノ基保護基を表すか、又は、P1、P2が一緒になってフタロイル基を表す。)で表されるアミノ酸エステル誘導体と、
    一般式(2)
    Figure 0003665343
    (式中、R2は、水素原子、アルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。Xは、ハロゲン原子を表す。)で表されるα−ハロ酢酸又はその許容される塩から調製される金属エノラートとを反応させ、脱炭酸することを特徴とする一般式(9)
    Figure 0003665343
    (式中、R2、R5、P1、P2、Xは、前記と同じ。)で表されるα−ハロケトンの製造法。
  20. アミノ酸エステル誘導体が、光学活性なL−アミノ酸エステル誘導体又は光学活性なD−アミノ酸エステル誘導体である請求の範囲第19項記載のα−ハロケトンの製造法。
  21. アミノ酸エステル誘導体が、光学活性なL−フェニルアラニンエステル誘導体又は光学活性なD−フェニルアラニンエステル誘導体である請求の範囲第20項記載のα−ハロケトンの製造法。
  22. 光学活性なL−フェニルアラニンエステル誘導体又は光学活性なD−フェニルアラニンエステル誘導体が、t−ブトキシカルボニル基で保護されたL−フェニルアラニンエステル、ベンジルオキシカルボニル基で保護されたL−フェニルアラニンエステル、メトキシカルボニル基で保護されたL−フェニルアラニンエステル、又は、エトキシカルボニル基で保護されたL−フェニルアラニンエステルである請求の範囲第21項記載のα−ハロケトンの製造法。
  23. α−ハロ酢酸又はその許容される塩から調製される金属エノラートが、マグネシウムエノラートである請求の範囲第18、19、20、21項又は第22項記載のα−ハロケトンの製造法。
  24. マグネシウムエノラートが、一般式(5)
    Figure 0003665343
    (式中、B、Dは、独立して、アルキル基、アラルキル基、アリール基、シリル基を表すか、又は、一緒になってシクロアルキル基を表す。Yは、
    Figure 0003665343
    又は、ハロゲン原子を表す。)で表わされるマグネシウムアミドと、
    一般式(2)
    Figure 0003665343
    (式中、R2は、水素原子、アルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。Xは、ハロゲン原子を表す。)で表わされるα−ハロ酢酸又はその許容される塩との反応により調製されるものである請求の範囲第23項記載のα−ハロケトンの製造法。
  25. 一般式(5)で表される化合物が、クロロマグネシウムジイソプロピルアミドである請求の範囲第24項記載のα−ハロケトンの製造法。
  26. マグネシウムエノラートが、一般式(6)
    R4MgZ (6)
    (式中、R4は、アルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。Zは、ハロゲン原子又はR4を表す。)で表されるグリニヤ試薬と、
    一般式(2)
    Figure 0003665343
    (式中、R2は、水素原子、アルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。Xは、ハロゲン原子を表す。)で表されるα−ハロ酢酸又はその許容される塩との反応により調製されるものである請求の範囲第23項記載のα−ハロケトンの製造法。
  27. 一般式(6)で表される化合物が、t−ブチルマグネシウムクロライドである請求の範囲第26項記載のα−ハロケトンの製造法。
  28. アミン存在下に反応を行う請求の範囲第26項又は第27項記載のα−ハロケトンの製造法。
  29. アミンが、2級アミン又は3級アミンである請求の範囲第28項記載のα−ハロケトンの製造法。
  30. α−ハロ酢酸の許容される塩が、モノクロル酢酸ナトリウムである請求の範囲第18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28項又は第29項記載のα−ハロケトンの製造法。
  31. α−ハロ酢酸の許容される塩が、一般式(7)
    Figure 0003665343
    (式中、R2は、前記と同じ。Wは、ハロゲン原子、又は、
    Figure 0003665343
    を表す。)で表されるα−ハロ酢酸のマグネシウム塩である請求の範囲第18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28項又は第29項記載のα−ハロケトンの製造法。
  32. α−ハロ酢酸マグネシウム塩が、α−ハロ酢酸ナトリウムと、ハロゲン化マグネシウム又は硫酸マグネシウムとから調製されたものである請求の範囲第31項記載のα−ハロケトンの製造法。
  33. α−ハロ酢酸マグネシウム塩が、α−ハロ酢酸と金属マグネシウムとの反応により調製されたものである請求の範囲第31項記載のα−ハロケトンの製造法。
  34. α−ハロ酢酸が、モノクロル酢酸である請求の範囲第18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32項又は第33項記載のα−ハロケトンの製造法。
  35. α−ハロ酢酸の許容される塩が、α−ハロ酢酸のアンモニウム塩である請求の範囲第18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28項又は第29項記載のα−ハロケトンの製造法。
  36. α−ハロ酢酸又はその許容される塩から調製される金属エノラートが、モノクロル酢酸のマグネシウムジアニオンである請求の範囲第18項又は第19項記載のα−ハロケトンの製造法。
  37. α−ハロ酢酸又はその許容される塩から調製される金属エノラートが、モノクロル酢酸のリチウムジアニオンである請求の範囲第18項又は第19項記載のα−ハロケトンの製造法。
  38. 請求の範囲第1項又は第2項記載の方法により、一般式(3)
    Figure 0003665343
    (式中、R1、R2は、独立して、水素原子、アルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。Xは、ハロゲン原子を表す。)で表されるα−ハロケトンを製造し、更にこれを還元することを特徴とする一般式(11)
    Figure 0003665343
    (式中、R1、R2、Xは、前記と同じ)で表されるα−ハロヒドリンの製造法。
  39. 請求の範囲第18項又は第19項記載の方法により、一般式(9)
    Figure 0003665343
    (式中、R2、R5は、独立して、水素原子、アルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。P1、P2は、独立して、水素原子若しくはアミノ基保護基を表すか、又は、P1、P2が一緒になってフタロイル基を表す。Xはハロゲン原子を表す。)で表されるα−ハロケトンを製造し、更にこれを還元することを特徴とする一般式(12)
    Figure 0003665343
    (式中、R2、R5、P1、P2、Xは、前記と同じ。)で表されるα−ハロヒドリンの製造法。
  40. アミノ酸エステル誘導体が、光学活性なL−アミノ酸エステル誘導体又は光学活性なD−アミノエステル誘導体である請求の範囲第39項記載のα−ハロヒドリンの製造法。
  41. 光学活性なL−アミノ酸エステル誘導体又は光学活性なD−アミノエステル誘導体が、光学活性なL−フェニルアラニンエステル誘導体又は光学活性なD−フェニルアラニンエステル誘導体である請求項40記載のα−ハロヒドリンの製造法。
  42. アミノ酸エステル誘導体が、t−ブトキシカルボニル基で保護されたL−フェニルアラニンエステル、ベンジルオキシカルボニル基で保護されたL−フェニルアラニンエステル、メトキシカルボニル基で保護されたL−フェニルアラニンエステル、エトキシカルボニル基で保護されたL−フェニルアラニンエステル、t−ブトキシカルボニル基で保護されたD−フェニルアラニンエステル、ベンジルオキシカルボニル基で保護されたD−フェニルアラニンエステル、メトキシカルボニル基で保護されたD−フェニルアラニンエステル、又は、エトキシカルボニル基で保護されたD−フェニルアラニンエステルである請求の範囲第41項記載のα−ハロヒドリンの製造法。
  43. 請求の範囲第38項記載の方法により、一般式(11)
    Figure 0003665343
    (式中、R1、R2は、独立して、水素原子、アルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。Xは、ハロゲン原子を表す。)で表わされるα−ハロヒドリンを製造し、更にこれを塩基で処理することを特徴とする一般式(13)
    Figure 0003665343
    (式中、R1、R2は、前記と同じ。)で表わされるエポキシドの製造法。
  44. 請求の範囲第39項記載の方法により、一般式(12)
    Figure 0003665343
    (式中、R2、R5は、独立して、水素原子、アルキル基、アラルキル基又はアリール基を表す。P1、P2は、独立して、水素原子若しくはアミノ保護基を表すか、又はP1、P2が一緒になってフタロイル基を表す。Xは、ハロゲン原子を表す。)で表わされるα−ハロヒドリンを製造し、更にこれを塩基で処理することを特徴とする一般式(14)
    Figure 0003665343
    (式中、R2、R5、P1、P2は、前記と同じ。)で表わされるエポキシドの製造法。
  45. アミノ酸エステル誘導体が、光学活性なL−アミノ酸エステル誘導体又は光学活性なD−アミノ酸エステル誘導体である請求の範囲第44項記載のエポキシドの製造法。
  46. 光学活性なL−アミノ酸エステル誘導体又は光学活性なD−アミノ酸エステル誘導体が、光学活性なL−フェニルアラニンエステル誘導体又は光学活性なD−フェニルアラニンエステル誘導体である請求の範囲第45項記載のエポキシドの製造法。
  47. アミノ酸エステル誘導体が、t−ブトキシカルボニル基で保護されたL−フェニルアラニンエステル、ベンジルオキシカルボニル基で保護されたL−フェニルアラニンエステル、メトキシカルボニル基で保護されたL−フェニルアラニンエステル、エトキシカルボニル基で保護されたL−フェニルアラニンエステル、t−ブトキシカルボニル基で保護されたD−フェニルアラニンエステル、ベンジルオキシカルボニル基で保護されたD−フェニルアラニンエステル、メトキシカルボニル基で保護されたD−フェニルアラニンエステル、又は、エトキシカルボニル基で保護されたD−フェニルアラニンエステルである請求の範囲第45項記載の製造法。
  48. 光学活性なD−アミノ酸エステル誘導体又は光学活性なL−アミノ酸エステル誘導体が、D−フェニルチオアラニンエステル誘導体又はL−フェニルチオアラニンエステル誘導体である請求の範囲第20項記載のα−ハロケトンの製造法。
  49. D−フェニルチオアラニンエステル誘導体又はL−フェニルチオアラニンエステル誘導体が、ベンジルオキシカルボニル基で保護されたD−フェニルチオアラニンエステル誘導体又はL−フェニルチオアラニンエステル誘導体である請求の範囲第48項記載のα−ハロケトンの製造法。
  50. 光学活性なD−アミノ酸エステル誘導体又は光学活性なL−アミノ酸エステル誘導体が、D−フェニルチオアラニンエステル誘導体又はL−フェニルチオアラニンエステル誘導体である請求の範囲第40項記載のα−ハロヒドリンの製造法。
  51. D−フェニルチオアラニンエステル誘導体又はL−フェニルチオアラニンエステル誘導体が、ベンジルオキシカルボニル基で保護されたD−フェニルチオアラニンエステル誘導体又はL−フェニルチオアラニンエステル誘導体である請求の範囲第50項記載のα−ハロヒドリンの製造法。
  52. 光学活性なD−アミノ酸エステル誘導体又は光学活性なL−アミノ酸エステル誘導体が、D−フェニルチオアラニンエステル誘導体又はL−フェニルチオアラニンエステル誘導体である請求の範囲第45項記載のエポキシドの製造法。
  53. D−フェニルチオアラニンエステル誘導体又はL−フェニルチオアラニンエステル誘導体が、ベンジルオキシカルボニル基で保護されたD−フェニルチオアラニンエステル誘導体又はL−フェニルチオアラニンエステル誘導体である請求の範囲第52項記載のエポキシドの製造法。
  54. 塩基による処理を非プロトン性極性溶媒又は非プロトン性極性溶媒と水の混合溶媒中で行い、非プロトン性極性溶媒と水の混合溶媒より結晶化させる請求の範囲第44項記載のエポキシドの製造法。
  55. 非プロトン性極性溶媒がアセトンである請求の範囲第54項記載のエポキシドの製造法。
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