JP3857230B2 - 位相比較回路 - Google Patents

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Description

技 術 分 野
本発明は、位相比較回路に関し、特にランダムNRZ信号からクロック抽出を行うための位相同期回路の一構成要素として用いられる位相比較回路に関する。
背 景 技 術
ランダムNRZ(Non−Return−to−Zero)信号からクロックを抽出し、信号を再生する用途に用いられる位相比較回路は、(1)ランダムNRZ信号に含まれる同符号データ入力時に同期が大きく外れないようなしくみ、かつ(2)位相同期時の位相変換特性の線形性が要求される。ここでランダムNRZ信号は、パルス幅が符号の長さと等しいパルス符号形式である。上述の(1)は主に再生された信号のビット誤り率を著しく低下させないための要求項目であり、(2)は主に抽出されたクロックの高品質性を実現するための要求項目である。
上述の(1)の要求項目である同符号入力時に同期が大きく外れないようにすることに対処するため、位相比較回路としては、同符号データ入力時にいかなる波形も出力しないという手法がしばしば採られる。一方、上述の(2)の要求項目である位相同期時の位相変換特性の線形性の確保の為には、位相同期時に、位相比較回路の出力波形のパルス幅をある程度の広さに保つ必要がある。
図13は、従来のクロック抽出および信号再生の用途に用いられる位相比較回路の回路図を示す。図13において、符号80は位相比較回路、符号81と82とはランダムNRZ信号入力の差動端子対、83と84とは端子81と82とに入力された信号と同じパターンを持ちかつ位相がθだけ遅れたランダムNRZ信号を入力する差動端子対、85と86とは端子81と82とに入力された信号の周期Tの半周期分である時間T/2だけ遅延したランダムNRZ信号を入力する差動端子対、91と92とは位相比較回路80の出力の差動端子対であり、87は高電位電源(Vcc)端子、88は低電位電源(G)端子、93(R1)と94(R2)とは抵抗、71ないし78はバイポーラトランジスタ、95と96とは低電流回路である。以下の文献を参照されたい(N.Ishihara and Y.Akazawa,”A Monolithic 156Mb/s Clock and Data Recovery PLL Circuit Using the Sample−and−Hold Technique”,IEEE J.Solid State Circuits,Vol.29,pp.1566−1571,Dec,1994)。
図14は、図13に示される位相比較回路80を用いた位相同期回路(PLL)のタイミングチャートを示す。図14(A)に示されるように位相比較回路80の差動端子対81と82とにランダムNRZ信号を入力し、図14(B)に示されるように差動端子対83と84とに図14(A)と同じパターンを持ちかつ位相がθだけ遅れたランダムNRZ信号を入力する。この結果、位相同期回路80の出力の差動端子対91と92とには、図14(C)に示されるように、この位相差θに対応したパルス幅aを持つ信号が出力される。位相同期回路では、この位相差が180°になるように、すなわちランダムNRZ信号の半周期分である時間T/2だけ遅延させるように負帰還がかかり、この結果、図14(C)に示されるように、位相同期状態に近くなるほど、出力の差動端子対91と92とにおけるパルス幅aが狭くなる。図14(A)ないし(C)に示されるように、ある一定量より狭くなったパルス幅に対して、位相比較回路80は容量等の影響により物理的に追従出来なくなり、不正確となる。
図15は、従来の位相比較回路80の位相変換特性を示す。図15で、縦軸は差動端子対91と92とにおける直流電圧成分であり、横軸は上述の位相差である。図15に示されるように、理想的には点線で示される位相変換特性が、上述の位相比較回路80では歪みのあるような特性となり、位相変換特性の線形性が損なわれている。このように線形性が損なわれた位相変換特性を有する位相比較回路80をクロック抽出及び信号再生の用途として位相同期回路に用いた場合、位相比較回路80で正確に位相差検出が出来ないために、抽出されたクロックにはジッタと呼ばれる時間軸方向の波形の揺れが発生する。
上述のように、位相変換特性の線形性の悪い位相比較回路を用いた位相同期回路から抽出されたクロックは、クロックとしての品質を著しく欠くものとなるという問題があった。
発 明 の 開 示
そこで、本発明の目的は、上記問題を解決するためになされたものであり、位相同期回路におけるランダムNRZ信号同士の位相比較を行う動作において、同符号入力時に同期が大きく外れることがなく、かつ位相同期時における位相変換特性が高い線形性を有する位相比較回路を提供することにある。
この発明の位相比較回路は、周期TのランダムNRZ信号Vi(t)と、Vi(t)と同じ周期およびパターンを有し、かつVi(t)から位相がθだけ遅れた信号Vi(t−θT/2π)とを入力し、前記2つの信号の間の位相差θに対応する直流電圧成分を含む信号を出力する位相比較回路であって、該位相比較回路の出力Vo(t)が、
Figure 0003857230
であり、ここで、信号Vi(t−T)は信号Vi(t)の周期Tだけ遅延した信号であることを特徴とするものである。
この発明の位相比較回路は、2つの入力信号の間の位相差に対応する直流電圧成分を含む信号を出力する位相比較回路であって、入力されたランダムNRZ信号の1周期である時間Tだけ遅延させた信号を出力する遅延回路と、前記入力されたランダムNRZ信号と前記遅延回路によって遅延された信号との差を出力する減算回路と、前記入力されたランダムNRZ信号と同じパターンおよび前記位相差を有する他の入力されたランダムNRZ信号と前記減算回路の出力との積を出力する乗算回路とを備えたことを特徴とするものである。
この発明の位相比較回路は、2つの入力信号の間の位相差に対応する直流電圧成分を含む信号を出力する位相比較回路であって、入力されたランダムNRZ信号と該信号と同じパターンおよび前記位相差を有する他の入力されたランダムNRZ信号との積を出力する第1乗算回路と、前記入力されたランダムNRZ信号の1周期分である時間Tだけ遅延させた信号を出力する遅延回路と、前記他の入力されたランダムNRZ信号と前記遅延回路の出力との積を出力する前記第1乗算回路と異なる第2乗算回路と、前記第1乗算回路の出力と前記第2乗算回路の出力との差を出力する減算回路とを備えたことを特徴とするものである。
この発明の位相比較回路は、2つの入力信号間の位相差に対応する直流電圧成分を含む信号を出力する位相比較回路であって、入力されたランダムNRZ信号に対する遅延量を所定の第1信号により制御して出力する第1電圧制御遅延回路と、入力されたランダムNRZ信号と前記第1電圧制御遅延回路から出力された信号との差を出力する減算回路と、入力されたランダムNRZ信号と同じ周期とパターンおよび位相差を有する他の入力されたランダムNRZ信号と前記減算回路の出力との積を出力する乗算回路と、前記第1電圧制御遅延回路を制御する制御回路であって、入力されたランダムNRZ信号の周期Tと同じ周期を有するクロック信号を出力する発振回路と、前記発振回路が出力するクロック信号と所定の第2信号との位相差を検出して出力する位相差検出回路と、前記位相差検出回路が出力する信号から低周波成分を抽出し、前記所定の第1信号として出力するローパス・フィルタと、前記ローパス・フィルタが出力する前記所定の第1信号に基づいて前記位相差検出回路へ前記所定の第2信号を送信することにより、前記発振回路が出力する信号に対する遅延量を制御する第2電圧制御遅延回路とを有する制御回路とを備えたことを特徴とする。
この発明の位相比較回路は、2つの入力信号間の位相差に対応する直流電圧成分を含む信号を出力する位相比較回路であって、入力されたランダムNRZ信号を入力されたクロック信号でサンプリングする第1識別回路と、前記第1識別回路の出力を前記入力されたクロック信号でサンプリングする第2識別回路と、前記第1識別回路の出力信号と前記第2識別回路の出力信号との差を出力する減算回路と、前記入力されたランダムNRZ信号の1周期である時間Tだけ遅延させた信号を出力する遅延回路と、前記減算回路の出力信号と前記遅延回路の出力信号との積を出力する乗算回路とを備えたことを特徴とする。
この発明の位相比較回路は、2つの入力信号の間の位相差に対応する直流電圧成分を含む信号を出力する位相比較回路であって、入力されたランダムNRZ信号の1周期である時間Tよりやや短い時間(T−δT)だけ遅延させた信号を出力する遅延回路と、前記入力されたランダムNRZ信号と前記遅延回路によって遅延された信号との差を出力する減算回路と、前記入力されたランダムNRZ信号と同じパターンおよび前記位相差を有する他の入力されたランダムNRZ信号と前記減算回路の出力との積を出力する乗算回路とを備えたことを特徴とする。
この発明の位相比較回路は、周期TのランダムNRZ信号Vi(t)と、Vi(t)と同じ周期およびパターンを有し、かつVi(t)から位相がθだけ遅れた信号Vi(t−θT/2π)とを入力し、前記2つの信号の間の位相差θに対応する直流電圧成分を含む信号を出力する位相比較回路であって、該位相比較回路の出力Vo(t)が、
Figure 0003857230
であり、ここで、信号Vi(t−(T−δT)))は信号Vi(t)の周期Tよりやや短い時間(T−δT)だけ遅延した信号であることを特徴とする。
発明を実施するための最良の形態
以下、図面を参照して本発明の各実施の形態を詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1におけるランダムNRZ信号に対する位相比較回路のブロック図を示す。図1において、符号10は本発明の位相比較回路、1はランダムNRZ信号の入力端子、2は端子1に入力された信号と同じパターンを持ちかつ位相がθだけ遅れたランダムNRZ信号を入力する端子、11は端子1に入力されたランダムNRZ信号の1周期分である時間Tだけを遅延させる遅延回路、11aは遅延回路11の出力端子、13は端子1に入力された信号と遅延回路11によって時間Tだけ遅延させた信号との差を得る減算回路、21は減算回路13の減算結果4と端子2に入力されたランダムNRZ信号との積を得る乗算回路、3は乗算回路21の出力端子である。
図1に示されるように、入力は、端子1と端子2とに印加されるランダムNRZ信号であり、両信号のパターンは同じものである。但し、この両信号の位相は異なっており、その位相差が後述の位相同期回路によって負帰還され、位相同期を実現することができる。
図2は、本発明の実施の形態1における位相同期回路のブロック図を示す。図2で図1と同じ符号を付した個所は同じ要素を示すため説明は省略する。図2において、符号30は本発明の位相同期回路、12は端子1から入力されるランダムNRZ信号と同じパターンを持ち、かつ電圧制御発振回路32(後述)の端子5から出力された信号の位相情報を持つランダムNRZ信号を乗算回路への入力となる端子2に供給するための識別回路であり、D型フリップ・フロップ等が用いられる。符号31はローパス・フィルタであり、位相同期回路30の特徴の1つである同符号データ入力時に同期が大きく外れない機能を助けるために、チャージ・ポンプを通常のフィルタと併用する等、その伝達関数に積分項を持たせたものが用いられる。符号32はローパス・フィルタ31の出力電圧によって発振周波数(出力5)を可変にできる電圧制御発振回路である。
図3は、本発明の実施の形態1の位相同期回路30におけるタイミングチャートを示す。図3(A)は端子1に入力されたランダムNRZ信号、図3(B)は減算回路13の端子4における信号であって乗算回路21の片方の入力信号、図3(C)は識別回路12の端子2における信号であって乗算回路21の他の入力信号、図3(D)は乗算回路13の出力端子3における信号を示す。
図3(A)ないし(D)に示されるように、端子1に入力されたランダムNRZ信号の符号変化状況(符号変化時、同符号入力時)に応じて、減算回路13の出力端子4には、立ち上がり変化(“1状態”)、立ち下がり変化(“−1状態”)および変化無し(“0状態”)の3状態が現れている。このことは、ランダムNRZ信号の1周期分を遅延させる遅延回路11と減算回路13とからなる回路ブロックが、端子1に入力されたランダムNRZ信号の符号変化検出回路Aとして機能していることを意味する。符号変化時には、この符号変化検出回路Aは立ち上がり変化(“1状態”)または立ち下がり変化(“−1状態”)のいずれかを検出する。このため、端子4に現れる符号変化検出回路Aの出力信号と端子2に入力されたランダムNRZ信号とが乗算回路21において乗算されると、端子1と端子2とに各々印加されたランダムNRZ信号の位相差に対応したデューティー比をもつパルスが乗算回路21の出力端子3に現れる。このデューティー比は、端子1と端子2とに各々印加されるランダムNRZ信号の立ち上がり変化(“1状態”)または立ち下がり変化(“−1状態”)の状態には依存しない。このデューティー比がローパス・フィルタ31により直流電圧成分を生成し、負帰還により位相同期機能を実現する。
一方、同符号入力時には、符号変化検出回路Aは変化無し(“0状態”)を検出するため、端子4に現れる符号変化検出回路Aの出力信号と端子2に入力されたランダムNRZ信号とが乗算回路21において乗算されても、その出力端子3にはいかなる波形も現れない。これによりローパス・フィルタ31へはいかなる波形も伝えられず現状を維持するため、本発明の位相比較回路の特徴の1つである、位相同期回路として同期が大きく外れない機能を実現することができる。
位相同期回路では、上記位相差が180°になるように、すなわちランダムNRZ信号の半周期分である時間T/2だけ遅延させるように負帰還がかかり、この結果、図3に示すように、位相同期状態に近くなるほど乗算回路21の出力端子3に現れるパルスのデューティー比は50%へ近づく。これにより、図15に示すような従来の位相比較回路80における位相変換特性の歪みは現れず、もう1つの本発明の位相比較回路の特徴である、位相同期時の位相変換特性の高い線形性を実現することができる。
図1に示される本発明の位相比較回路10において、端子1と2とへの入力信号をそれぞれVi(t)、Vi(t−θT/2π)とする。ここで、θは端子1の入力信号から見た端子2の信号の位相差を示し、よってθT/2πは端子1の入力信号から見た端子2の信号の時間的遅れを示す。端子1に入力されたランダムNRZ信号の1周期分である時間Tだけ遅延させる遅延回路11の出力信号は、Vi(t−T)と記述できるため、位相比較回路10の出力である乗算回路21の出力端子3の信号Vo(t)は、
Figure 0003857230
と表すことができる。よって、図1に示される位相比較回路10の回路構成の代わりに、この式(1)を実現するような他の回路構成であっても良い。
以上より、実施の形態1によれば、式(1)に示されるような回路構成の位相比較回路、例えば図1に示されるような回路構成の位相比較回路を用いることにより、位相同期回路として同期が大きく外れない機能を実現することができる。さらに、位相同期状態に近くなるほど乗算回路21の出力端子3に現れるパルスのデューティー比は50%へ近づくため、位相変換特性の歪みは現れず、位相同期時の位相変換特性の高い線形性を実現することができる。
実施の形態2.
図4は、本発明の実施の形態2におけるランダムNRZ信号に対する位相比較回路のブロック図を示す。図4で図1と同じ符号を付した個所は同じ要素を示すため説明は省略する。図4において、符号40は本発明の位相比較回路、21aは端子1に入力された信号と端子2に入力された信号との積を得る乗算回路、21bは端子2に入力された信号と遅延回路11によって時間Tだけ遅延させた信号との積を得る乗算回路、13は乗算回路21aと21bとの差を得る減算回路である。
図4に示されるような回路構成において、端子1と2とに印加される入力信号をそれぞれVi(t)、Vi(t−θT/2π)とすると、遅延回路11の出力信号が、Vi(t−T)で記述できることを考慮して、位相比較回路40の出力である減算回路13の出力端子3の信号Vo(t)は、
Figure 0003857230
と表すことができる。式(1)と式(2)とを比較することにより、図1に示される回路構成と図4に示される回路構成とは同等の機能を持つことが確認できる。図1に示された回路構成は、式(1)で記述された演算を行うための必要最低限の構成であり、回路の小型化および低消費電力化に適しているという利点を有する。一方、図4に示された回路構成は、回路としての対称性に優れ、集積回路化に適しているという利点を有する。
以上より、実施の形態2によれば、式(2)に示されるような回路構成の位相比較回路、例えば図4に示されるような回路構成の位相比較回路を用いることにより、実施の形態1と同様の機能を有し、さらに回路としての対称性に優れ、集積回路化に適しているという利点を実現することができる。
実施の形態3.
図1に示した位相比較回路10は、遅延回路11における遅延量を端子1に入力されるランダムNRZ信号の周期である時間Tとするよう限定しており、この時は、同符号信号入力時に同期が大きく外れないようなしくみや、位相同期時の位相変換特性の線形性を実現することができる。ここで、遅延回路11に、仮にバッファ回路など簡易な構成の回路が用いられた場合、その遅延量は一般に電源電圧変動や温度変動、製造ばらつきに起因してずれる場合もあり得る。
図5は、本発明の実施の形態3における遅延量が時間Tよりも大きい時間(T+δT)へとずれた遅延回路を使用した位相比較回路のタイミングチャートを示す。図5(A)は端子1に入力されたランダムNRZ信号、図5(B)は遅延回路11の出力端子11aにおける信号、図5(C)は減算回路13の出力端子4における信号であって乗算回路21の片方の入力信号、図5(D)は乗算回路21の他の入力端子2における信号、図5(E)は乗算回路21の出力端子3における信号であって位相比較回路10の出力信号を示す。
図5(A)ないし(E)に示されるように、端子1に入力されたランダムNRZ信号の符号変化状況(符号変化時、同符号信号入力時)に応じて、減算回路13の出力端子4には、立ち上がり変化(“1状態”)、立ち下がり変化(“−1状態”)および変化無し(“0状態”)の3状態が現れている。但し、遅延回路11における遅延時間のずれδTに起因して、端子1において符号変化があった周期の次の周期における最初のδT時間は、状態の誤判断がなされる。この波形と、端子2に入力されたランダムNRZ信号とを乗算回路21にて乗算した結果、その出力端子3には、端子1と端子2とに入力された信号間の位相差に対応するデューティー比を持つ波形が現れているが、ここでも周期の最初のδT時間には理想と異なる振る舞いが起こり、入力信号パターンに依存する波形歪みとなって現れている。この波形において、各周期の平均出力レベルは、周期によって異なるものとなっている。例えば、第1周期では、高レベルと低レベルとを占める時間は等しい一方で、第2周期では、高レベルを占める時間の方が低レベルを占める時間より長いため、周期毎の平均値としては、第2周期の出力レベルの方が第1周期のものよりも高い。このことは、ローパス・フィルタ31(図2)の出力レベルが周期によって異なり、変則的に揺らぐことを意味している。結果として、この揺らいだ信号を入力する電圧制御発振回路32(図2)の出力端子5におけるクロック信号には、ジッタと呼ばれる時間軸方向の波形の揺れが発生し、クロック信号の品質が著しく低下する場合があり得る。
上述のように、図1に示した位相比較回路10の構成では、電源電圧変動や温度変動、製造ばらつきなどに起因した出力波形の変則的な歪みを如何に抑え、位相同期回路にて抽出されるクロック信号の高品質性、特に低ジッタ特性を如何に保つかがポイントであった。
本実施の形態3は、ランダムNRZ信号からのクロック信号抽出及び信号再生の用途に用いられる位相同期回路において、同符合信号入力時に同期が大きく外れない仕組みを実現し、位相同期時の位相変換特性の高い線形性を有し、さらに出力波形の変則的な歪みを抑えることによって、結果として低ジッタ特性を持つ高品質クロック信号の抽出が可能な位相同期回路を実現できるような位相比較回路を提供することを目的としている。
図6は、本発明の実施の形態3における位相比較回路のブロック図を示す。図6において、符号60は本発明の実施の形態3における位相比較回路、1は周期TのランダムNRZ信号の入力端子、2は端子1に入力された信号と同じ周期Tおよびパターンを持ちかつ位相がθだけ遅れたランダムNRZ信号を入力する端子、66は端子1に入力された信号に対する遅延量を後述するローパス・フィルタ65の出力端子65aにおける信号(所定の第1信号)で制御する電圧制御遅延回路(第1電圧制御遅延回路)、61は端子1に入力された信号と電圧制御遅延回路66の出力信号との差を得る減算回路、62は減算回路61における減算結果と端子2に入力された信号との積を得る乗算回路、3は乗算回路62の出力端子であり、位相比較回路60の出力端子である。符号63は端子1に入力された信号の周期Tと同じ周期を持つクロック信号を発振する発振回路、64は発振回路63の出力クロック信号と後述する電圧制御遅延回路67の出力信号(所定の第2信号)との位相差を検出する位相差検出回路であり、入力される2つのクロック信号間の位相差を検出する一般的な位相差検出回路を用いることができる。符号65は位相差検出回路64の検出結果から低周波成分を抽出するローパス・フィルタ、67は発振回路63の出力クロック信号に対する遅延量をローパス・フィルタ65の出力端子65aにおける信号で制御する電圧制御遅延回路(第2電圧制御遅延回路)である。
図6に示されるように、入力は端子1と端子2とへのランダムNRZ信号であり、両信号のパターンは同一である。但し、この両信号の位相は異なっており、その位相差が後述の位相同期回路によって負帰還され、位相同期を実現することができる。
図7は、本発明の実施の形態3における位相同期回路のブロック図を示す。図7で図2または図6と同じ符号を付した個所は同じ要素を示すため、説明は省略する。図7において、符号100は本発明の位相比較回路を用いた位相同期回路、60は本発明の位相比較回路、12は端子1から入力されるランダムNRZ信号と同じパターンを持ち、かつ電圧制御発振回路32(図2)の端子5から出力されたクロック信号の位相情報を持つランダムNRZ信号を乗算回路の入力端子2に供給するための識別回路であり、D型フリップ・フロップ回路等が用いられる。符号31はローパス・フィルタであり、位相同期回路100の特徴の1つである同符号信号入力時に同期が大きく外れない機能を助けるために、チャージ・ポンプ回路と併用する等、その伝達関数に積分項を持たせたものが用いられる。符号32はローパス・フィルタ31の出力によって発振周波数を可変にできる電圧制御発振回路である。
図8は、本発明の実施の形態3における位相比較回路の、位相同期状態でのタイミングチャートを示す。図8(A)は端子1に入力されたランダムNRZ信号、図8(B)は電圧制御遅延回路66の出力端子66aにおける信号、図8(C)は減算回路61の出力端子61aにおける信号であって乗算回路62の片方の入力信号、図8(D)は乗算回路62の別の入力端子2における信号、図8(E)は乗算回路62の出力端子3における信号であって位相比較回路60の出力信号を示す。
図8(A)ないし(E)に示されるように、端子66aの信号は端子1に入力されたランダムNRZ信号の正確に1周期分である時間Tだけ遅れた波形となっている。このことは、発振回路63、位相差検出回路64、ローパス・フィルタ65、電圧制御遅延回路66及び67から構成される回路群が、端子1と端子66a間に対して正確に時間Tの遅延をもたらす理想遅延回路Bとして機能していることを示している。これは以下の3つの原理により実現される。
(1)発振回路63の出力クロック信号の周期は端子1に入力されるランダムNRZ信号の周期Tと同じである。
(2)位相差検出回路64、ローパス・フィルタ65、電圧制御遅延回路67から構成される帰還回路が負帰還を構成しており、これにより電圧制御遅延回路67の入出力間の遅延量は、発振回路63の出力クロック信号の1周期分になるように遅延同期される。
(3)集積回路技術を導入するなどして、電圧制御遅延回路66と67とに全く同じ制御特性を持たせた場合、電圧制御遅延回路67における入出力間の遅延量は、そのまま電圧制御遅延回路66における入出力間の遅延量となる。
上述のように、電圧制御遅延回路66における入力端子1と出力端子66aとの間の遅延量は、間接的に負帰還により制御されているため、電源電圧変動や温度変動、製造ばらつきなどにも影響されない。この理想遅延は、減算回路61の2つの入力端子1および66aでの波形の間に、これらの波形の1周期分である時間Tの時間差を正確に実現する。これにより、端子61aには、端子1に入力されたランダムNRZ信号の符号変化状況(符号変化時、同符号信号入力時)に応じた3状態(“1状態”、“−1状態”、“0状態”)が理想的に現れており、図5(C)に見られたような状態の誤判断は現れていない。この端子61aの信号と端子2に入力されたランダムNRZ信号とが乗算回路62において乗算されると、端子1と端子2とに入力されたランダムNRZ信号の位相差に対応したデューティー比を持つパルスが端子3に現れる。この信号にも、図5(E)に見られたような歪みは現れておらず、各周期の平均出力レベルは、どの周期も同じレベルを示している。このことは、ローパス・フィルタ31の出力レベルが変則的に揺らがないことを意味しており、結果として、電圧制御発振回路32から出力されるクロック信号のジッタを抑えることができ、高いクロック品質を保つことが可能となる。
さらに、図8(E)に示したように、位相同期状態に位相比較回路60の出力端子3のデューティー比が50%になるということは、位相変換特性の高い線形性を実現することを意味している。一方、同符号信号入力時にはいかなるパルスも現れず、ローパス・フィルタ31へはいかなる波形も伝えられず現状を維持するため、位相同期回路として同期が大きく外れない機能も実現できる。この点に関しては実施の形態1等で詳述した通りである。
本実施の形態3における位相比較回路60は、図1に示した実施の形態1の位相比較回路10において、遅延回路11を理想遅延回路Bに交換したことを特徴とするものである。したがって、理想遅延を実現する他の回路構成であっても良いことはもちろんである。
さらに、図4に示した実施の形態2の位相比較回路40において、遅延回路11を理想遅延を実現する回路、例えば理想遅延回路Bに交換したものでも良い。
以上より、実施の形態3によれば、図6に示されるような回路構成の位相比較回路を用いることにより、ランダムNRZ信号に含まれる同符合入力時に同期が大きく外れないような位相同期回路を実現できる。また位相同期時の位相変換特性の高い線形性を有し、さらに、負帰還制御を用いて理想遅延を実現することにより位相比較回路の出力波形の歪みを抑えることができるため、結果として低ジッタ特性を持つ高品質クロック信号の抽出が可能な位相同期回路を実現できる。実施の形態4.
図9は、本発明の実施の形態4における位相比較回路のブロック図を示す。図9において、符号110は本発明の位相比較回路、1はランダムNRZ信号の入力端子、118はクロック信号の入力端子、111は端子1に入力された信号を端子118に入力されたクロック信号でサンプリングする識別回路(第1識別回路)、112は識別回路111の出力信号を端子118に入力されたクロック信号でサンプリングする識別回路(第2識別回路)であり、これらの識別回路111および112にはD型フリップ・フロップ回路等が用いられる。符号113は識別回路111の出力信号と識別回路112の出力信号との差を得る減算回路、115は端子1に入力されたランダムNRZ信号をその1周期である時間Tだけ遅延させる遅延回路、114は減算回路113の出力信号(出力端子113a)と遅延回路115の出力信号(出力端子115a)との積を得る乗算回路、3は乗算回路114の出力端子であり、位相比較回路110の出力端子である。
図9に示されるように、入力は、端子1へのランダムNRZ信号および端子118へのクロック信号である。位相同期回路では、ランダムNRZ信号の変化端(立ち上がり若しくは立ち下がり)とクロック信号の立ち上がりとの間の位相差が負帰還されることにより、位相同期を実現することができる。
この位相比較回路110を用いた位相同期回路は、図7に示した実施の形態3における位相同期回路100において、位相比較回路60および識別回路12を位相比較回路110に置き換えたものである。
図10は、本発明の実施の形態4における位相比較回路の、位相同期状態でのタイミングチャートを示す。図10(A)は端子1に入力されたランダムNRZ信号、図10(B)は端子118に入力されたクロック信号、図10(C)は識別回路111の出力端子111aにおける信号、図10(D)は識別回路112の出力端子112aにおける信号、図10(E)は減算回路113の出力端子113aにおける信号、図10(F)は遅延回路115の出力端子115aにおける信号、図10(G)は乗算回路114の出力端子3における信号であって位相比較回路110の出力信号を示す。
図10(A)ないし(G)に示されるように、減算回路113の2つの入力端子111aと112aとの波形の間には、これらの波形の1周期分である時間Tの差が正確に現れている。この理想的な遅延は、これらの波形を出力する識別回路111および112が、端子118に入力された同一のクロック信号で動作することに起因するため、電源電圧変動や温度変動、製造ばらつきなどにも影響されない。この理想遅延の実現により、実施の形態3と全く同じように、位相比較回路110の出力端子3には、符号変化時にはこれらの2信号の位相差に対応したデューティー比を持つパルスがいかなる歪みも伴わずに現れ、一方、同号入力時にはパルスが現れないという動作を実現できる。
尚、位相比較回路110を構成する遅延回路115において、その遅延時間のずれは、端子1に入力されるランダムNRZ信号と端子118に入力されるクロック信号との位相同期状態における位相差に影響する。ただし、実施の形態1の位相比較回路10に含まれる遅延回路11の場合とは異なり、その遅延時間のずれは位相同期回路で抽出されるクロック信号のジッタなどの品質を悪化させない。よって遅延回路115は、図6の理想遅延回路Aのような回路のほか、バッファ回路などの簡易な回路でも実現することができる。
以上より、実施の形態4によれば、図9に示されるような回路構成の位相比較回路を用いることにより、実施の形態3と同様の利点、すなわち、ランダムNRZ信号に含まれる同符合入力時に同期が大きく外れないような位相同期回路の実現でき、また位相同期時の位相変換特性の高い線形性を有し、さらに2つの識別回路を用いて理想遅延を実現することにより位相比較回路の出力波形の歪みを抑えることができるため、結果として低ジッタ特性を持つ高品質クロック信号の抽出が可能な位相同期回路を実現できるという利点を有する。さらに、実施の形態1に比べ、回路の小型化および低消費電力化に適しているという利点も有する。
実施の形態5.
図11は、本発明の実施の形態5における位相比較回路のブロック図を示す。図11において、符号120は本発明の位相比較回路、1はランダムNRZ信号の入力端子、2は端子1に入力された信号と同じ周期とパターンを持ちかつ位相がθだけ遅れたランダムNRZ信号を入力する端子、121は端子1に入力されたランダムNRZ信号をその1周期である時間Tよりやや短い時間(T−δT)だけ遅延させた信号を出力する遅延回路、61は端子1に入力された信号と遅延回路121の出力信号(出力端子121a)との差を得る減算回路、62は減算回路61の出力信号(出力端子61a)と端子2に入力された信号との積を得る乗算回路、3は乗算回路62の出力端子であり、位相比較回路120の出力端子である。
図11に示されるように、入力は、端子1と端子2とへのランダムNRZ信号であり、両信号のパターンは同一である。但し、この両信号の位相は異なっており、その位相差が位相同期回路によって負帰還され、位相同期を実現することができる。
この位相比較回路を用いた位相同期回路は、図7に示した実施の形態3における位相同期回路100において、位相比較回路60を位相比較回路120に置き換えたものである。
図12は、本発明の実施の形態5における位相比較回路の、位相同期状態でのタイミングチャートを示す。図12(A)は端子1に入力されたランダムNRZ信号、図12(B)は遅延回路121の出力端子121aにおける信号、図12(C)は減算回路61の出力端子61aにおける信号であって乗算回路62の片方の入力信号、図12(D)は乗算回路62の他の入力端子2における信号、図12(E)は乗算回路62の出力端子3における信号であって位相比較回路120の出力信号を示す。
図12(A)ないし(E)に示されるように、端子61aには、端子1に入力されたランダムNRZ信号の符号変化状況(符号変化時、同符号信号入力時)に応じた3状態(“1状態”、“−1状態”、“0状態”)が現れている。但し、遅延回路121における遅延時間のずれδTに起因して、端子1において符号変化が起こった周期における最後のδT時間は必ず“0状態”となる。この波形と、端子2に入力されたランダムNRZ信号とを乗算回路61にて乗算した結果、その出力端子3には、端子1と端子2に入力された信号間の位相差に対応するデューティー比を持つ波形が現れるが、ここでも周期の最後のδT時間では波形は歪んでいる。しかし、この波形において、各周期の平均出力レベルは、どの周期も同じレベルを示している。このことは、位相比較回路120の出力信号は歪んではいるものの変則的ではないため、位相同期回路のローパス・フィルタ31の出力レベルが揺らがないことを意味しており、結果として、電圧制御発振回路32から出力されるクロック信号のジッタを抑えることができ、高いクロック品質を保つことが可能となる。
以上の結果は、遅延回路121での遅延量が周期Tよりやや小さい時間(T−δT)であるとき、すなわちδT>0について成り立つものである。遅延回路121は、図7に示した理想遅延回路Bのような回路の他、バッファ回路など簡易な回路でも実現できる。
δTを周期Tに比べ十分に小さく設定すれば、位相比較回路120の出力端子3における波形のパルス幅は、図12(E)に示されるようにさほど狭くならない為、位相変換特性の高い線形性を確保できる。さらに、同符号信号入力時には、端子3にはいかなる波形も出力しないため、位相同期回路として現状を維持することにより、同期が大きく外れない機能を実現することができる。
図11に示される本発明の位相比較回路120において、端子1と2とへの入力信号をそれぞれVi(t)、Vi(t−θT/2π)とする。ここで、θは端子1の入力信号から見た端子2の信号の位相差を示し、よって、θT/2πは端子1の入力信号から見た端子2の信号の時間的遅れを示す。端子1に入力されたランダムNRZ信号の1周期分である時間Tよりやや短い時間T−δTだけ遅延させる遅延回路121の出力信号は、Vi(t−(T−δT))と記述できるため、位相比較回路120の出力である乗算回路62の出力端子3の信号Vo(t)は、式(3)のように、
Figure 0003857230
と表すことができる。よって、図11に示される位相比較回路120の回路構成の代わりに、この式を実現するような他の回路構成であっても良い。
以上より、実施の形態5によれば、図11に示されるような回路構成の位相比較回路を用いることにより、遅延量が様々なばらつき要因によってずれても、実施の形態3または4と同様の利点、すなわち、ランダムNRZ信号に含まれる同符合入力時に同期が大きく外れないような位相同期回路を実現でき、また位相同期時の位相変換特性の高い線形性を有し、さらに位相比較回路の出力波形に変則的な歪みを生じないため、結果として低ジッタ特性を持つ高品質クロック信号の抽出が可能な位相同期回路を実現できるという利点を有する。さらに、回路の小型化および低消費電力化に適しているという利点も有する。
実施の形態3ないし5は、図1に示した実施の形態1の位相比較回路10において、電源電圧変動や温度変動、製造ばらつきなどに起因した出力波形の歪みを如何に抑えるかという命題のもとに考案したものであり、実施の形態3および4は、この実施の形態1の位相比較回路10に含まれる遅延回路11の、上記変動要因による遅延量のずれを抑えることにより命題を解決したもの、実施の形態5は、遅延量のずれが生じても、クロック品質を悪化させるような変則的な出力波形の歪みを生じないようにすることにより命題を解決したものである。
以上説明したように、本発明の位相比較回路によれば、式(1)(図1、図6、図9)または式(2)(図4)に示されるような回路構成を用いることにより、位相同期回路におけるランダムNRZ信号同士の位相比較を行う動作において、同符号データ入力時に同期が大きく外れることがなく、かつ位相同期時における位相変換特性が高い線形性を有する位相比較回路を提供することができる。
さらに、本発明の位相比較回路によれば、式(3)(図11)に示されるような回路構成を用いることにより、ランダムNRZ信号からのクロック抽出及び信号再生の用途に用いられる位相同期回路において、同符合信号入力時に同期が大きく外れないしくみを実現し、位相同期時の位相変換特性の高い線形性を有し、さらに出力波形の変則的な歪みを抑えることによって、結果として低ジッタ特性を持つ高品質クロック信号の抽出が可能な位相同期回路を実現できるような位相比較回路を提供することができる。
産業上の利用可能性
以上説明したように、本発明の位相比較回路は、位相同期回路におけるランダムNRZ信号同士の位相比較を行う動作において、同符号データ入力時に同期が大きく外れることがなく、かつ位相同期時における位相変換特性が高い線形性を有することができる位相比較回路として有用である。特に、ランダムNRZ信号からのクロック抽出及び信号再生の用途に用いられる位相同期回路において、同符合信号入力時に同期が大きく外れないしくみを実現し、位相同期時の位相変換特性の高い線形性を有し、さらに出力波形の変則的な歪みを抑えることによって、結果として低ジッタ特性を持つ高品質クロック信号の抽出が可能な位相同期回路を実現できるような位相比較回路として適している。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の実施の形態1におけるランダムNRZ信号に対する位相比較回路を示すブロック図である。
図2は、本発明の実施の形態1における位相同期回路を示すブロック図である。
図3は、本発明の実施の形態1の位相同期回路30におけるタイミングチャートを示す図である。
図4は、本発明の実施の形態2におけるランダムNRZ信号に対する位相比較回路を示すブロック図である。
図5は、本発明の実施の形態3における遅延量が時間Tよりも大きい時間(T+δT)へとずれた遅延回路を使用した位相比較回路のタイミングチャートを示す図である。
図6は、本発明の実施の形態3における位相比較回路を示すブロック図である。
図7は、本発明の実施の形態3における位相同期回路を示すブロック図である。
図8は、本発明の実施の形態3における位相比較回路の、位相同期状態でのタイミングチャートを示す図である。
図9は、本発明の実施の形態4における位相比較回路を示すブロック図である。
図10は、本発明の実施の形態4における位相比較回路の、位相同期状態でのタイミングチャートを示す図である。
図11は、本発明の実施の形態5における位相比較回路を示すブロック図である。
図12は、本発明の実施の形態5における位相比較回路の、位相同期状態でのタイミングチャートを示す図である。
図13は、従来のクロック抽出および信号再生の用途に用いられる位相比較回路を示す回路図である。
図14は、図13に示される位相比較回路80を用いた位相同期回路(PLL)のタイミングチャートを示す図である。
図15は、従来の位相比較回路80の相変換特性を示す図である。

Claims (6)

  1. Tは入力されたランダムNRZ信号の1周期の時間であり、2つの入力信号Vi(t)とVi(t−θT/2π)の間の位相差θに対応する直流電圧成分を含む信号を出力する位相比較回路であって、
    前記信号Vi(t)を入力して、(T−δT)だけ遅延させた信号Vi(t−(T−δT))を出力する遅延回路と、
    前記入力されたランダムNRZ信号Vi(t)と前記遅延回路によって遅延された信号Vi(t−(T−δT))との差を出力する減算回路と、
    前記入力されたランダムNRZ信号と同じパターンおよび前記位相差θを有する他の入力されたランダムNRZ信号Vi(t−θT/2π)と前記減算回路の出力との積を出力する乗算回路とを備え、
    該位相比較回路の出力Vo(t)が、
    Vo(t)=(Vi(t)−Vi(t−(T−δT)))×Vi(t−θT/2π)
    であることを特徴とする位相比較回路。
  2. δT=0であることを特徴とする請求項1に記載の位相比較回路。
  3. Tは入力されたランダムNRZ信号の1周期の時間であり、2つの入力信号Vi(t)とVi(t−θT/2π)の間の位相差θに対応する直流電圧成分を含む信号を出力する位相比較回路であって、
    入力されたランダムNRZ信号Vi(t)と該信号Vi(t)と同じパターンおよび前記位相差θを有する他の入力されたランダムNRZ信号Vi(t−θT/2π)との積を出力する第1乗算回路と、
    前記信号Vi(t)を入力して、(T−δT)だけ遅延させた信号Vi(t−(T−δT))を出力する遅延回路と、
    前記他の入力されたランダムNRZ信号Vi(t−θT/2π)と前記遅延回路の出力との積を出力する、前記第1乗算回路と異なる第2乗算回路と、
    前記第1乗算回路の出力と前記第2乗算回路の出力との差を出力する減算回路とを備え、
    該位相比較回路の出力Vo(t)が、
    Vo(t)=(Vi(t)−Vi(t−(T−δT)))×Vi(t−θT/2π)
    であることを特徴とする位相比較回路。
  4. δT=0であることを特徴とする請求項3に記載の位相比較回路。
  5. 2つの入力信号間の位相差に対応する直流電圧成分を含む信号を出力する位相比較回路であって、
    入力されたランダムNRZ信号に対する遅延量を所定の第1信号により制御して出力する第1電圧制御遅延回路と、
    入力されたランダムNRZ信号と前記第1電圧制御遅延回路から出力された信号との差を出力する減算回路と、
    入力されたランダムNRZ信号と同じ周期とパターンおよび位相差を有する他の入力されたランダムNRZ信号と前記減算回路の出力との積を出力する乗算回路と、
    前記第1電圧制御遅延回路を制御する制御回路であって、
    入力されたランダムNRZ信号の周期Tと同じ周期を有するクロック信号を出力する発振回路と、
    前記発振回路が出力するクロック信号と所定の第2信号との位相差を検出して出力する位相差検出回路と、
    前記位相差検出回路が出力する信号から低周波成分を抽出し、前記所定の第1信号と して出力するローパス・フィルタと、
    前記ローパス・フィルタが出力する前記所定の第1信号に基づいて前記位相差検出回路へ前記所定の第2信号を送信することにより、前記発振回路が出力する信号に対する遅延量を制御する第2電圧制御遅延回路とを有する制御回路と
    を備えたことを特徴とする位相比較回路。
  6. 2つの入力信号間の位相差に対応する直流電圧成分を含む信号を出力する位相比較回路であって、
    入力されたランダムNRZ信号を入力されたクロック信号でサンプリングする第1識別回路と、
    前記第1識別回路の出力を前記入力されたクロック信号でサンプリングする第2識別回路と、
    前記第1識別回路の出力信号と前記第2識別回路の出力信号との差を出力する減算回路と、
    前記入力されたランダムNRZ信号の1周期である時間Tだけ遅延させた信号を出力する遅延回路と、
    前記減算回路の出力信号と前記遅延回路の出力信号との積を出力する乗算回路と
    を備えたことを特徴とする位相比較回路。
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