JP3993982B2 - データ符号化/復号化装置及び同装置を用いた機器 - Google Patents
データ符号化/復号化装置及び同装置を用いた機器 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ符号化装置及びデータ復号化装置に関し、特にシリアルデジタルデータ用のデータ符号化装置及びデータ復号化装置に関する。このシリアルデジタルデータの具体例としては、オーディオデータ処理システムにおける異なるパーツ間の伝送用データを挙げることができる。
【0002】
【従来の技術】
オーディオ若しくはビデオの再生用機器からの出力は、所定のインターフェースプロトコルに従って形式されたデータを集積したものである。CDやCD−ROM等に記憶されている情報をデジタル的に複製できないようにするために、このような再生用機器からのデジタル出力信号の符号化処理が望まれている。本発明は、データの符号化に関し、特に、オーディオ若しくはビデオ用データ処理装置間のインターフェースにおけるデータの符号化に関する。
【0003】
本発明は、デジタルデータが表す元の信号の種類に係わらず、全てのデジタルシリアルデータに適用可能であるが、デジタルオーディオデータと、現在オーディオ機器間でこの種のデータの伝送に用いられている特定のデータ形式に関連して問題が存在する。
【0004】
デジタルオーディオデータの符号化のために、2つの同様な規格が世界的に認知され、使用されている。2つの規格の一方は、ソニー・フィリップス・データ・インターフェース形式(Sony Philips Data Interface Format)(“SPDIF”)であり、他方は、オーディオ学会/ヨーロッパ放送組合形式(Audio Engineering Society/European Broadcasting Union format)(“AES/EBU”)である。SPDIF形式は消費者向けの製品に多く用いられており、AES/EBU形式はプロ用機器に多く用いられている。
【0005】
これら2つの規格では、共にバイフェーズマーク(biphase-mark)符号化データストリームを用いてデジタルオーディオ情報をシリアル形式で伝送している。このバイフェーズマーク符号化では、データの各ビットは常に信号の遷移点で始まり信号の遷移点で終わる。期間の途中で遷移点が発生すると、1が符号化されるか、あるいは0が符号化される。
【0006】
バイフェーズマーク符号の使用によりいくつかの利点がある。これらの利点はよく知られたものであるが、そのなかで本願にとって最も重要なことは、バイフェーズマーク符号がセルフクロックであるということである。かくして、各ビットが遷移点で始まり遷移点で終わるので、バイフェーズマーク符号化データは、データに使用するクロック信号を生成あるいは取り出すことができる。従って、SPDIF若しくはAES/EBU形式で符号化したデータを受け取る機器には、ローカルクロックは必要ではないが、その代わり受け取った符号化データからクロック信号を取り出す必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
受け取った符号化入力からクロック信号を再生する上での問題は、オーディオ機器に使用されているデジタル・アナログ変換器のクロック信号がスペクトル的に純粋なものでなくてはならないということである。これは高解像度で満足な動作をさせるためである。符号化データから取り出されたクロック信号の純粋度は、例えば、同軸ケーブル中のデータ伝送によって悪化していく。しかしながら、クロック信号を担持する符号化データが平坦な周波数スペクトルを有していれば、このクロック信号の伝送効果は低減する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、シリアルデータ入力と符号化シリアルデータ出力を備え、前記シリアルデータ入力を符号化ユニットに供給して、各入力ビットと複数の付加符号化ビットを結合し符号化出力ビットと複数の更新符号化ビットを生成し、ある時間に亘る符号化出力ビットストリームが実質的にホワイトノイズとなるように前記符号化ユニットによって実行される機能が選択されるデータ符号化装置が提供される。
【0009】
本発明による符号化装置は符号化ユニットが付加ビットを提供するように構成されており、付加ビットが入力データに作用して一定の平坦な周波数応答特性を有する出力を提供する。斯くして、符号化装置の出力としてのノイズの伝送により、データ信号から抽出されるクロック信号の伝送が最小劣化状態で可能となる。これは伝送するデータの種類に係わらず言えることであるが、とりわけオーディオデータについてはスペクトル的に純粋なクロック信号の抽出が望まれる。
【0010】
付加符号化ビットは、最初はランダム発生器から取り出され、符号化装置の初期化を可能にしている。ランダムな要素を導入することで符号化装置のエントロピーが増大する。
【0011】
次に行う復号化を可能ならしめるために、符号化動作に使われるランダムな要素に関する情報を符号化データと共に伝送する必要がある。ここで、この情報が伝送チャンネルの帯域幅を占有しているという問題がある。符号化の安全度を上げるためには符号化ビット数を増やすことが望まれる。これに対して、この種のコントロールデータに割り当てられている伝送チャンネルの利用可能な帯域幅における乱数のビット数は少なくてよい。
【0012】
従って、乱数を拡張する変換ユニットを用いて、乱数を内部で符号化するのが好ましい。シリアル入力はデジタルワード列で構成され、各デジタルワードは所定数のビットからなり、入力されるデジタルワードのそれぞれに対して、新たな乱数ビットが生成されるように前記乱数発生器がワードクロックを用いてクロック化されるのが好ましい。変換ユニットは、多ビットランダムワードを抽出するために、1ビットの乱数の前の値の複数個を記憶する手段を備えている。
【0013】
出力として付加符号化ビットを生成するために、多ビットランダムワードに対して作用する置換ユニットを備えているのが好ましい。この置換ユニットは、付加符号化ビットからは変換ユニットのラッチ動作を抽出できないという機能を有している。
【0014】
乱数を符号化するには別の変換ユニットを用いるのが好ましい。変換された乱数は、データ符号化装置の出力として提供される。これによって変換された乱数を対応する復号化装置に提供し、元のデータを再構成することができる。
【0015】
符号化ユニットは、各ワードに対して一度置換ユニットの出力によって再初期化するのが好ましい。かかる構成により、各ワードの終わりで符号化装置が自身を再初期化することが可能となる。オーディオへの応用では、1つのデータサンプルが一方のステレオ出力に対応するように、ワードは通常2つのデータサンプルにより構成されている。かかる構成により、符号化装置と復号化装置とを備えたシステムは、2つの機器での通信が失敗した場合に、最小の遅延で通信を確保できるようになっている。また、符号化装置により行われる符号化あるいはスクランブル処理は最小の混乱でオン・オフができる。
【0016】
符号化装置は、符号化出力ビットがゼロビット遅延の入力ビットを表すよう構成されているのが好ましい。
【0017】
また、デジタルオーディオ信号源と、本発明のデータ符号化装置と、符号化シリアルデータ出力を機器の出力ポートに供給する送信機とからなるデジタルオーディオデータを発生する機器を提供する。この機器はコンパクトディスクプレーヤであってもよく、シリアルデータ出力は、SPDIF若しくはAES/EBU形式のデジタルオーディオデータであることが好ましい。
【0018】
また、本発明による符号化装置によって符号化されたシリアルデータストリームを復号化するためのデータ復号化装置が提供される。この復号化装置は、デジタルオーディオ信号を再構成する、例えば、スピーカのような機器内で用いられる。
【0019】
本発明の第2の観点によれば、符号化されたオーディオ出力が実質的にホワイトノイズであるようにオーディオ入力が符号化され、出力に相当する復号化装置でオーディオ入力を再構成できるようにするコントロールデータが付加的に含まれることを特徴とする、専用のクロック信号チャンネルを含む形式のオーディオ入力端と出力データストリーム中に本来的に決められたクロック信号を含む形式の符号化オーディオ出力端を備え、デジタルオーディオ信号を符号化する機器が提供される。
【0020】
この機器では、データ伝送の安全性を向上することができる一方、符号化信号からのクロック信号の取り出しにおいて有利性がある。
【0021】
本来的に決められたクロック信号を有する出力形式は、例えば、SPDIF若しくはAES/EBUデータ形式である。この場合、コントロールデータは少なくともUチャンネル状に担持されている。このことは、これらの形式で動作する従来の記録用機器はUチャンネルを記録しないので、符号化の安全度が向上するという点で特に好ましい。別のクロックチャンネルを備えた形式はI2Cデータ形式である。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1は、データ処理装置間でデータの転送を行う従来のデータ送信システムを示したものである。図1に示した送信装置Txがコンパクトディスクプレイヤ内に、受信装置Rxがスピーカ内に配設された場合を一例に説明する。この場合の転送データはオーディオデータである。以下、本発明をオーディオに適用した場合を具体例として説明する。ただし、本発明はオーディオデータに限定されるものではない。
【0023】
データ送信を制御するために、送信装置Txにはコントロールデータと送信データとが入力される。更に、タイミング情報を提供するクロック信号CLKも送信装置Txに入力される。
【0024】
デジタルオーディオデータの符号化のために、広く知られた2つの類似した規格が存在する。一つはソニー・フィリップス・データ・インターフェース・形式(“SPDIF”)であり、もう一つは音響学会/ヨーロッパ放送組合規格(“AES/EBU”)である。これらの規格では共に、シリアル形式でデジタルオーディオ情報を送信するのに、バイフェーズマーク符号化データストリームを使用している。このバイフェーズマーク符号化はよく知られた技術であるので、ここで詳細に説明することはしない。しかしながら、次の点に留意する必要がある。すなわち、この符号化技術が自己クロックを採用しているため、受信機側で、送信回路の制御を管理するクロック信号を符号化データストリーム自体から取り出すことができる点である。この結果、受信機には独立した同期クロックは必要とならない。
【0025】
SPDIF及びAES/EBU規格は、データをフレーム及びサブフレームとするための様式についても規格を有している。図2はSPDIFとAES/EBU規格において用いられているフレーム形式を示したものである。各フレームF0、F1,F2...内では、オーディオデータの2チャンネル分が送信される。すなわち、チャンネルAとチャンネルBであり、それぞれChAとChBと表記されている。各チャンネルAとBの開始はそれぞれプリアンブルXとYにより規定されている。
【0026】
フレームは、チャンネルAとチャンネルB用のオーディオデータの1サンプルと、プリアンブルXとY、それの補助データあるいは非オーディオデータビットから構成されている。よって、各フレームFは、それぞれのチャンネルに対応する2つのサブフレームを含むことになる。拡大した形のサブフレームを図2に示す。サブフレームには、各チャンネルのオーディオデータAUDIOと、プリアンブルPREAMB、補助データAUX、及び非オーディオ付加データビットV,U,C,Pが含まれる。斯くして、図2に示したように、ビットポジションb0からb31によりサブフレームが構成されている。プリアンブルPREAMBはビットポジションb0からb3を占有し、ビットポジションb4からb7を占有する補助データAUXは、非オーディオ情報を提供するか、あるいはオーディオデータの一部として使われる。このオーディオデータはビットポジションb8からb27を占有し、利用可能な補助データを含めると、各チャンネルにつき24ビットサンプルとなる。非オーディオデータである4つの付加ビットが更に含まれている。付加ビットは、サブフレーム内のデータがアナログへの変換に適しているかどうかを示す有効ビットVと、いかなる目的にも使用しうるユーザデータビットUと、チャンネル状態ビットCと、パリティビットPの4つである。
【0027】
各プリアンブルX、Yが、サンプルタイムの時間幅の1.5倍の時間幅を持つデジタルパルスとともに開始することは当業者には知られていることである。このことは、各セルが遷移点に隣接するというバイフェーズマーク符号化のルールに反することになる。斯くして、各プリアンブルはデータストリーム中の他のイベントとプリアンブルを区別するコード違反と共に開始する。
【0028】
上記した範囲では、SPDIFとAES/EBU規格は変わるところがないが、これら二つの規格では、ユーザデータビットとチャンネル状態ビットの使用方法が異なる。
【0029】
上記したように、バイフェーズマーク符号化では自己クロックデジタル信号を提供する。従来は、フェーズロックループを用いて送信されたデータ信号中からクロック信号を抽出していた。このような装置では、デジタル方式のエッジトリガーフェーズディテクタが電圧制御発振器に接続されていた。帰還ループを介して、電圧制御発振器を用いて独立したクロック信号を発生させていた。このクロック信号は、到来するバイフェーズマーク符合化信号のクロックに同期するような周波数設計となっている。あるいは、プリアンブル信号間の経過時間に応じたクロック信号としても良いが、この場合、本発明の符号化スキームでは、各ビットの伝送レートのクロックサイクルが必要となる。この点に関し、以下説明する。
【0030】
データ処理システム内の異なる機器間で転送されるデータの安全性を確保することの要求が増大する傾向にある。例えば、図1に示されるような従来のデータ伝送システムでは、シリアルな同軸ケーブルを介して伝送されるデータ10は単純にデジタル記録用機器により記録されるため、オリジナルデータのコピーを作成することが可能である。禁止された複製を防止するために、異なる機器間(例えば、コンパクトディスクプレーヤとスピーカの間)で行なうデータ伝送は符号化形式で行うべきとの要請がある。
【0031】
更に、自己クロック用デジタルインターフェースを用いることの問題として、抽出したクロックにインターフェース上のデータと相関関係にあるジッターが含まれるという点が挙げられる。多くの応用例において、受信機Rxによって抽出されたクロックの精度とスペクトルの純粋性は重要であって、インターフェース上のデータがよりランダムビットストリームに近づけば、クロックの抽出精度はより向上する。
【0032】
図3は、本発明による符号化技術を示したブロック図である。図3において、符号化器20はオリジナルデータソースと送信機Txの間に介在し、復号化器50は送信機Rxと出力端の間に介在している。この符号化器と復号化器と共に従来の標準化された送信機Txと受信機Rxを使用することができる。そのような送信機Txや受信機Rxとしては、例えば、SPDIFあるいはAES/EBU形式に従って動作するものがある。本発明では、少なくとも入力されたオーディオデータを符号化して、符号化出力Dが実質的にホワイトノイズになるようにし、符号化されたコントロールデータCによりオーディオ入力データが復号化器50で再構成されるようにしている。データ出力Dが実質的にホワイトノイズとなるようにする符号化スキームを提供することによって、クロック信号の抽出精度が大幅に向上し、このことは次段で行うデジタル・アナログ変換に有利に作用することになる。更に、伝送セキュリティも向上することになる。
【0033】
すべての機器に対して符号化器20と復号化器50の機能を標準化するようにしても良く、そのようにするとデータ10と入力データの関係を知ることができる。しかしながら、データ変換をすることによってデータがスクランブルされるようにすることが望ましい。そうすることにより符号化器20と復号化器50の具体的な構造を秘匿状態におくことができ、またその具体的な構造はデータ10から有用な情報を抽出する際には知得できなければならない。この場合、クロックの抽出とデータスクランブルの機能を併合して、これらの機能は装置を構成する一部品で実現できるようにする。本発明による好ましい態様のスクランブル技術について、以下詳述する。
【0034】
図4は、符号化データDATAを生成するための装置18を示したものである。機器18には、図3に示されるように、符号化器20が含まれている。
【0035】
符号化器20は、例えば、オーディオデータあるいはビデオデータ用のコンパクトディスクリーダのようなデータソース22から、デジタル信号を受け取る。データソース22からのデータは符号化ユニット24に供給され、符号化ユニット24からは符号化されたデータDATAが供給される。データソース22からのデータには従来のコントロールデータが含まれていてもよく、その場合には出力データDATAには図3に示される符号化コントロールデータCの一部が含まれることになる。
【0036】
符号化ユニット24はシリアルデータビットストリーム25の入力データを受け取り、その入力データは結合ユニット26に供給される。結合ユニット26はシリアルデータビットストリーム25からの各入力ビットを符号化ビット27の付加数αを結合され、符号化データ出力ビット28とα符号化ビットの更新セット27とを生成する。これらの更新された符号化ビット27はラッチ機構(図示せず)を介した帰還路によりマルチプレクサ30に供給される。マルチプレクサ30は、通常、シリアルデータビットストリーム25の次のビットの処理のために、これらの更新された符号化ビット27を結合ユニット26に引き渡す。マルチプレクサ30の動作について以下詳述する。
【0037】
結合ユニット26の目的は、実質的にホワイトノイズのスペクトル応答特性、すなわち、対象周波数範囲に亘って実質的に平坦なスペクトル応答特性を有する出力データビットストリームDATAを提供することにある。これを実現するためには、シリアルデータビットストリーム25からの入力データを、XOR関数を使った符号化ビット27の公知の関数と結合すればよい。すなわち、
【0038】
DATA=DATA?f(EB)
ここで、EBは符号化ビット27である。
【0039】
上記関数はルックアップテーブルとして簡単に実現することができる。また、上記関数はデータ入力と現符号化ビットの関数としての更新された符号化ビット27を提供している。
【0040】
EB=g(DATA,EB)
ここで、EBは更新された符号化ビット27である。
【0041】
符号化ビットの更新は、入力ビットストリーム25の新しいビットのそれぞれに対して一度実行される。そのため、符号化ユニット24はビットクロック信号BCLKを必要とする。ビットクロック信号BCLKは、符号化ユニット24に供給される信号として図4に示されている。符号化ユニット24で必要となるラッチ及びシーケンス素子の具体的配列については、当業者には明らかな事項であるので、説明を省略する。
【0042】
従って、符号化ユニットは、本質的には、符号化キーを構成するビット列で各入力ビットを符号化するという動作を行い、次に入力されるビットのそれぞれは、キーと入力ビットの前の値から求められる変更キーを用いて符号化される。
【0043】
上記したように符号化ユニット24を設計することにより、符号化出力データにホワイトノイズの特性を持たせることができるようになる。しかしながら、データ構造は維持されているので、従来の標準化されたインターフェースプロトコルの使用は可能である。更に、上記した符号化ビットをフェードバックすることにより、ゼロビット遅延の符号化出力データDATAを生成することができる。なぜなら、シリアルデータビットストリーム25からの各ビットの受け取りに伴う時間よりも短い時間でルックアップテーブルあるいは結合ユニット26を構成する他の関数ユニットのアドレス指定が可能だからである。符号化ユニット24のゼロビット遅延により、所望の場合には、最小の遅延で、符号化のオン、オフの切り替えが可能となる。
【0044】
機器18の動作開始時には、符号化ユニット24を予測したように動作させる更新した符号化ビット27は存在しない。結局、符号化器20の初期化のために符号化ビット一組が必要となる。この目的のために符号化された乱数が用いられる。斯くして、機器18は乱数発生装置32を有し、この乱数発生装置32からランダムな、あるいは疑似ランダムな出力ビットストリームが提供される。一例として、乱数発生装置は、数千回の繰り返し周期の疑似乱数発生装置と、非予測可能なデータソース(ホワイトでない)とで構成されている。両者を結合してホワイトで非予測可能なデータソースを提供するようにしてもよい。非予測データソースは、関連性のない関数を実行している、好ましくは異なるクロックで動作している別の機器(例えば、マイクロコントローラ)のデータから抽出するようにしてもよいし、あるいは別の非関連パラメータから抽出するようにしてもよい。疑似乱数発生器を、(図示されていないが)符号化器20の一部としてもよいが、この場合には出力は容易には得られない。
【0045】
初期符号化ビットは、符号化情報が伝送されるシステムの復号化器に送られなければならない。しかしながら、この種のコントロールデータの伝送に利用可能な帯域では、符号化ユニット24に適当な数のビットを提供するには十分とは言えない。例えば、SPDIFの場合、ランダムビットストリームから抽出された信号は、(次に説明するような)データ構造のうちUチャンネルに提供され、図2に示されているように、Uチャンネルはチャンネルサンプルにつき1ビットだけで構成されている。
【0046】
このため、各入力ワードに対して、新たなランダム(あるいは疑似ランダム)ビットが一度だけ生成される。このランダムあるいは疑似ランダム出力ビットストリームは変換ユニット34に供給される。変換ユニット34は、ラッチ36が縦列配列された構図で、ラッチ36には乱数発生器32の前回のビット数を記憶している。その結果、初期符号化ビットを生成するのに適した大ランダムワードが生成される。
【0047】
ラッチ列はβ個のラッチ36で構成されており、これらのラッチはサンプルクロック信号SCLKでトリガーされる。例えば、もし符号化対象のデータがデジタルオーディオデータからなる2つの24ビットワードからなる場合には、サンプルクロックSCLKは、ビットクロックBCLKよりも48倍低い周波数を有することになる。従って、各デジタルワードに対して、新たな乱数がラッチ列36に記憶される。もっとも、ランダムワードのビットのうち1つを除くすべてのビットは前のランダムワードと共通している。
【0048】
各ランダムワードの前回のランダムワードへの依存性を隠蔽するために、置換ユニット38の(βビットの)ランダムワードに対して変換操作を行う。変換操作により符号化ユニット24の符号化ビットの必要数に対応したビット数がαの出力が得られる。このように、出力40と乱数発生器の履歴間の関係は第三者にとっては自明なものではない。この出力40は図4に示されている符号化ユニット24に供給される。具体例では、入力の各ワードの始まりにおいて、変換ユニットの出力40は符号化ユニット24にある第1組の符号化ビット27を提供するために用いられる。その後、帰還ループにより次の符号化操作のための更新符号化ビット27が生成される。
【0049】
もし初期化ビット数αが十分に大きな数であれば、ワード毎の符号化スキームのリキーイング(re-keying)のために、以下に説明するように、単純な検索では結合ユニット26の動作を判定することができない。
【0050】
結合ユニット26には2αの内部状態があり、そのため各内部状態の結果を完全に検索するには、入力25が1の場合に一度、入力25が0の場合に一度ずつ、2αの周期で結合ユニット26の出力を検証しなければならない。従って、符号化ビットの数αは、好ましくは、2α+1が各ワードのビット数よりも大きくなるように選択される。そうすることにより、全体の検索が完了する前に、符合化ユニット24の再キー化を行うことができる。符号化ビット数の適正値を得るためには、ユニット34内のラッチ構成は、前回の値を記憶することによりランダムビットストリームを拡張することが必要となる。
【0051】
上記した構成によれば、最大1ワードの遅れをもってデータ信号の中断があった後に受信内容を再構成することができる。もしコントロールデータの伝送が中断すると、伝送再開のための正しい制御情報は、βワード後に得られることになる。全体のラッチ構成34に保持されているデータが遮断後に引き続き伝送されることになるからである。
【0052】
符号化データストリームを復号化するには、符号化ユニット24の動作と逆の動作を行えばよい。更に、符号化ユニット24が使った初期符号化ビット27がわかっていればよい。そこで、乱数発生器32が発生した乱数を機器18の出力として提供する。もっとも、このランダムなビット列は、更なる安全性確保のために、変換ユニット42を介して提供されている。好適な例としては、データがデジタルオーディオデータであり、機器18の出力がSPDIF若しくはAES/EBU形式に変換されており、符号化データDATAは、図2に示すように、各チャンネルの補助的なオーディオセグメントを占有している。これに対して、変換された乱数(すなわち、図4に示されているコントロールデータ)は図2に示されているようなUチャンネルを占有し、更に1以上の非オーディオビットをオプションで占有している。これらの規格に則りオーディデータを形式するには、この構成が好適である。なぜなら、従来のデジタルオーディオ記録機器は規格化されたSPDIF若しくはAES/EBU形式の入力端子を備えており、フレーム構造内の非オーディオチャンネルは記録しないからである。また、Uチャンネル(若しくは他の選択されたチャンネル)に、例えば、不正な同期とするような、何らかの改変を加えると正しい復号化ができないようになっているからである。
【0053】
符号化ユニット20が行う任意の付加的動作として、送られてきたデータのD/A変換が不適切であることを示す値に有効ビットVを設定するというのがある。SPDIF形式では、有効ビットVはこのためのフラグとして用いられている。有効ビットVを設定すると、従来の受信機の復号器により出力が出ないように、従来の復号器を不能にすることができる。それでもデータの復号化が標準の受信機で行われると、出力はホワイトノイズとなる。
【0054】
ユニット42は、(例えば、Uチャンネルのような)ある非オーディオチャンネルに入力信号の各立ち上がりで転移する信号を供給し、(例えば、Vチャンネルのような)別の非オーディオチャンネルに入力信号の各立ち下がりで転移する信号を供給する動作を行う。勿論、他の多くの符号化スキームを用いて、ランダムなデータビット列を非オーディオチャンネルに符号化されるように提供してもよい。
【0055】
上記した符号化操作は、チャンネルフレーム構成内に記憶されているユーザデータに対してのみ行っても良いし、あるいはチャンネルのコントロールデータに対して行っても良い。而して、図3にはコントロールデータとユーザデータに対して動作する符号化器と復号化器とは示されているが、制御情報は実際のところ符号化回路をバイパスしてもよい。もっとも、付加コントロールデータは乱数発生器より抽出される。この付加コントロールデータを既存の定義されたフレーム構造にあるデータに置換するようにしてもよい。この置換するデータとコントロールデータはI2Sデジタルオーディオストリームで構成されていてもよい。
【0056】
図4に示した機器18の出力は従来の送信回路Txに提供される。この送信回路Txは、標準インターフェースプロトコルに適合するようにデータを再構成する。よって、デジタルオーディオデータの例では、符号化データストリームDATA、必要なコントロールデータ(DATAに含まれていない場合)及び乱数から取り出された付加コントロール信号は、図2に示すフレーム構成に形式される。このデータ形式は従来の同軸ケーブルを介してデータ処理装置内の異なる機器間で伝送される。
【0057】
上述してCDプレーヤの例とは別の例としては、機器18がデジタルラジオ、デジタルテレビ、デジタル衛生用受信機、DVDプレーヤ、サラウンドサウンドデコーダ、多数の部屋への分配システム、あるいは他の信号処理ユニット等がある。送信は有線、無線を問わない。
【0058】
図5は、送信情報を受信し、元データを再構成するための復号化器の構成を示したものである。
【0059】
復号化器50は、図4で説明した符号化器20とは逆の機能を有するユニットで構成されている。すなわち、復号化器50は逆変換ユニット52を備えている。この逆変換ユニット52では、コントロール信号中に符号化され、好ましくは、(デジタルオーディオデータ伝送の場合には)非オーディオチャンネルに送信された乱数を取り出すことができる。この乱数は、符号化器20に含まれる符号化ユニット24への初期値を抽出するために、符号化ユニットで使用されるので、復号化処理を行うためには同じ初期値を取り出す必要がある。符号化器内のユニット34の構成と同じ構成の変換ユニット54が、各データワードの始まりにおける符号化器で用いられる初期データの数αを取り出す。変換ユニット54は、符号化器20に備わっている構成に対応したラッチ群56と変換ユニット58とを備えている。ラッチ群56は再度サンプルクロックSCLKによりトリガーされる。復号化器50を制御するために用いられるクロック信号は、従来と同様に、受信機Rxによって伝送されたデータから取り出される。逆変換ユニット54の出力を構成する初期値は復号化器ユニット62に供給される。その復号化器ユニット62は、符号化器ユニット24が遂行する機能とは逆の機能を遂行する。この目的のために、結合ユニット64が設けられており、一組の復号化ビット66と符号化データ入力68から元のデータ信号DATAを再構成する。符号化ユニット24に対するのと同じ方法で、各ワードの始めにおいて、逆変換ユニット54の出力から復号化ビット66が得られるのであるが、復号化ビット66は、初期化後の帰還路70により得られる。
【0060】
復号化データ出力DATAは、機器48の通常の機能を遂行するプロセッサ72に供給される。図5に示された機器48は、スピーカとは別の例として、サラウンドサウンドデコーダ、グラフィックイコライザー、多数部屋への分配システム、デジタル/アナログ変換器、パワーアンプ、ビデオディスプレイ装置、グラフィック処理装置、あるいはシリアルデジタル入力を受け取るその他の信号処理装置である。
【0061】
採用可能なスクランブル機能についての詳細な説明は省略したが、符号化スキームの一例は以上詳述した通りである。しかしながら、当業者にとっては上述した以外の他の可能性が種々存在することは容易に理解されよう。更に、符号化ユニット24あるいは復号化ユニット62における符号化ビットあるいは復号化ビットとして用いるビット数の正確な数αは、任意の適当な値でよい。αの数が大きくなると、符号化データ出力DATAの白の程度が増加するが、処理には負担がかかる。一例として、数αが16であると、結合ユニット26と64は、17ビットワードに作用する変換機能を遂行する。ランダムワードのビット数ベータは同じ長さである必要はない。従って、例えば、変換ユニット38は、符号化ユニット24用に65ビットのランダムワードを16の初期ビット列に変換してもよい。
【0062】
上記した符号化技術は、汎用CPU、ゲートアレイIC、ASIC、OCB上のディスクリートロジック、あるいはこれらの組み合わせたものにおいてソフトウエアで実現してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のシリアルデータ伝送を示した図。
【図2】 SPDIFあるいはAES/EBUデータのフレーム構造及び個々のサブフレームの構造を示した図。
【図3】 本発明による符号化及び復号化によるデータ伝送システムを示した図。
【図4】 本発明による符号化ユニットの詳細を示した図。
【図5】 本発明による復号化ユニットの詳細を示した図。
【符号の説明】
20 符号化器
22 データソース
24 復号化ユニット
26 結合ユニット
30 マルチプレクサ
32 乱数発生装置
34 変換ユニット
36 ラッチ
38 置換ユニット
50 復号化器
52 逆変換ユニット
54 変換ユニット
62 復号化器ユニット
Claims (15)
- シリアルデータ入力端と符号化シリアルデータ出力端を備えたデータ符号化装置であって、シリアル入力を符号化ユニットに供給すると、該符号化ユニットは各入力ビットと暗号化キーを形成する複数の付加符号化ビットを結合して符号化出力ビットと、前記暗号化キーの前回の値と前記入力ビットの前回の値から得られる更新暗号化キーを形成する複数の更新符号化ビットを取り出せるようにし、前記更新暗号化キーを用いて、次の各入力ビットを符号化するようにし、ある時間に亘る符号化出力ビットストリームが実質的にホワイトノイズとなるように、前記符号化ユニットによって実行される結合機能は入力ビットと暗号化キーを結合するものであることを特徴とするデータ符号化装置。
- ビットストリームを生成する乱数発生器を設け、前記乱数発生器の出力から複数の初期符号化ビットを抽出して、前記データ符号化装置の初期化を行うことを特徴とする請求項1記載のデータ符号化装置。
- 各ランダムビットが変換ユニットに提供され、該変換ユニットは、多ビットランダムワードを抽出するために、複数の前のランダムビット値を記憶する手段を備えていること特徴とする請求項2記載のデータ符号化装置。
- 前記ランダムワードは、複数の初期符号化ビットを生成する置換ユニットに供給されることを特徴とする請求項3記載のデータ符号化装置。
- シリアル入力はデジタルワード列で構成され、各デジタルワードは所定数のビットからなり、入力されるデジタルワードのそれぞれに対して、新たな乱数ビットが生成されるように前記乱数発生器がワードクロックを用いてクロック化されており、前記符号化ユニットが各ワードに対して一度置換ユニットの出力によって再初期化されることを特徴とする請求項4記載のデータ符号化装置。
- 前記符号化ユニットによる結合は、前記シリアルデータ入力端からの各入力ビットの受信に係わる時間よりも短い時間で実行され、前記符号化出力ビットがゼロビットの遅延の入力ビットを表していること特徴とする先行する請求項のうちのいずれか一の請求項に記載のデータ符号化装置。
- 前記入力がデジタルオーディオデータであることを特徴とする先行する請求項のうちのいずれか一の請求項に記載のデータ符号化装置。
- デジタルオーディオ信号源と、先行する請求項のいずれか一の請求項に記載のデータ符号化装置と、符号化シリアルデータ出力を機器の出力ポートに供給する送信機とからなることを特徴とするデジタルオーディオデータを発生する機器。
- 前記出力ポートの出力がSPDIF若しくはAES/EBU形式であることを特徴とする請求項8記載の機器。
- コンパクトディスクプレーヤからなることを特徴とする請求項8若しくは9記載の機器。
- 入力ビットストリームが復号化ユニットに供給され、該復号化ユニットがそれぞれの符号化入力ビットと複数の付加復号化ビットとを結合して、復号化出力ビットと更新された複数の復号化ビットを抽出することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の符号化ユニットにより符号化されたシリアルデータストリームを復号化するためのデータ復号化装置。
- 前記復号化装置への入力から乱数を抽出するための乱数抽出器が備えられており、当該乱数抽出機は復号化装置を初期化するために複数の復号化ビットを提供することを特徴とする請求項11記載のデータ復号化装置。
- 符号化されたデジタルオーディオ信号を受信する入力端と、請求項11若しくは12に記載の復号化装置に符号化されたデジタルオーディオ信号を供給する受信機と、再構成されたデジタルオーディオ信号を出力する出力端とを備えたことを特徴とするデジタルオーディオ信号を再構成するための機器。
- スピーカを備えたことを特徴とする請求項13記載の機器。
- 符号化されたデジタルオーディオ出力を供給するための請求項8,9若しくは10のいずれかに記載の機器と、デジタルオーディオ信号を再構成するための請求項13若しくは14に記載の機器とからなることを特徴とするデータ通信システム。
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