JP5456471B2 - 塩化ビニリデンポリマー組成物の製造方法ならびにその組成物から得られるフィルムおよびパッケージング - Google Patents
塩化ビニリデンポリマー組成物の製造方法ならびにその組成物から得られるフィルムおよびパッケージング Download PDFInfo
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Description
塩化ビニリデンポリマーの1つの欠点は、それらが熱の作用下に分解する傾向を有することである。それ故、この欠点を回避するためにそれらの熱安定性を考慮することが必要である。それらの加工は、それらの潤滑が好適な添加剤の添加によって改善される場合にさらに容易にされる。ある種の添加剤がこれらのポリマーのバリア性に影響を及ぼし得る限りにおいて、添加剤添加後に、それらがガスおよび臭気の、特に酸素のおよび二酸化炭素の透過性について必要とされる特性を有することを確認することはなお重要である。
これらのうちで、ε−カプロラクトンポリマーは、塩化ビニリデンポリマーに対して可塑化効果を有することが知られている。米国特許第3,762,979号明細書はこのように、塩化ビニリデンポリマーの質量に対して、2〜6質量%の、11,400〜114,000g/モルと変わる分子量によって特徴付けられる、それ故室温で固体のε−カプロラクトンポリマーを含有する、塩化ビニリデンポリマーの組成物を開示している。前記組成物は、粉末状または粉末状態での2つのポリマーの単純混合;一般に均一性を欠き、それ故それらの特性の再現性がいくらか欠如した組成物をもたらすのが好ましくない方法によって製造される。従って、上記により、塩化ビニリデンポリマーと少なくとも1つのε−カプロラクトンポリマーとの組成物の製造中に困難に直面し得ることが明らかである。
このモノマーの重合中の第3物質の添加が、これの良好な操作に影響を及ぼすのみならず、加えてまた、塩化ビニリデンポリマーに特有である、そして塩化ビニルポリマーによって示されない、優れたガスおよび臭気透過性特性に有害な結果をもたらすかもしれないことは、なお塩化ビニリデンの重合の当業者によく知られている。このように、イルガノックス(IRGANOX)(登録商標)化合物の系統からの化合物の組み込みが塩化ビニリデンの重合を妨げる影響を有することは既に観察されてきた。
この方法は、前述の混合プロセスによって提示される欠点を回避することを可能にするが、それは依然としてなお、実施するのが複雑であり、かつ、それが比較的長い重合時間を伴う限りにおいて低い生産性によって特徴付けられ、その結果としてそれが経済的にそれほど有利であるわけでなく、それ故工業的規模で実行可能ではない方法のままである。
a)塩化ビニリデンと、それと共重合可能である少なくとも1つのコモノマーとの重合による塩化ビニリデンポリマーの製造中に、塩化ビニリデン重合の媒体以外の媒体中で予め形成された、少なくとも1つのε−カプロラクトンポリマーが加えられる工程と、
b)場合により、加えて、少なくとも1つのε−カプロラクトンポリマーが工程a)の終わりに単離された塩化ビニリデンポリマーに加えられる工程と
による塩化ビニリデンポリマーと少なくとも1つのε−カプロラクトンポリマーとの組成物の製造方法に関する。
表現「塩化ビニリデンコポリマー」は、主モノマーである、塩化ビニリデンとそれが共重合可能である少なくとも1つのコモノマーとのコポリマーを意味すると理解される。
CH2=CR1R2
(式中、R1は水素およびメチル基から選択され、そしてR2は−CN基および−CO−R3基から選択され、ここで、R3は−OH基と1つ以上の−OH基を場合により有する1〜18個の炭素原子を含有する線状または分岐アルキル基、2〜10個の炭素原子を含有するエポキシアルキル基および計2〜10個の炭素原子を含有するアルコキシアルキル基から選択されたR4の−O−R4基とから選択され、そして最終的にR4はまた、−NR5R6基から選択され、ここで、同じまたは異なるものである、R5およびR6は、水素および、1〜10個の炭素原子を含有する、場合により1つ以上の−OH基、前述の共重合可能な界面活性剤およびメタクリレート末端ポリプロピレングリコールのホスフェートエステルまたはその塩の1つ、例えばナトリウム塩を有する、アルキル基から選択される)
に相当する(メタ)アクリルモノマーから選択された少なくとも1つのモノマーから選択された少なくとも1つのコモノマーとからなるコポリマーである。
CH2=CR1R2
(式中、R1は水素およびメチル基から選択され、そしてR2は−CO−R3基であり、ここで、R3は−OH基と1つ以上の−OH基を場合により有する1〜18個の炭素原子を含有する線状または分岐アルキル基、2〜10個の炭素原子を含有するエポキシアルキル基および計2〜10個の炭素原子を含有するアルコキシアルキル基から選択されたR4の−O−R4基とから選択される)
に相当する(メタ)アクリルモノマーから選択された少なくとも1つのモノマーから選択された少なくとも1つのコモノマーとからなるコポリマーである。
CH2=CR1R2
(式中、R1は水素およびメチル基から選択され、そしてR2は−CO−R3基であり、ここで、R3は−OH基と1つ以上の−OH基を場合により有する1〜18個の炭素原子を含有する線状または分岐アルキル基、2〜10個の炭素原子を含有するエポキシアルキル基および計2〜10個の炭素原子を含有するアルコキシアルキル基から選択されたR4の−O−R4基とから選択される)
に相当する(メタ)アクリルモノマーから選択された少なくとも1つのコモノマーとからなるコポリマーである。
CH2=CR1R2
に相当するコモノマーのうちで、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸グリシジル、アクリル酸およびメタクリル酸が言及されてもよい。
有利には、塩化ビニリデンコポリマー中の塩化ビニリデンの量は50〜95質量%、好ましくは60〜95質量%、特に好ましくは70〜95質量%、より特に好ましくは80〜95質量%と変わる。
有利には、塩化ビニリデンコポリマー中の塩化ビニルの量は0.5〜50質量%、好ましくは5〜40質量%、特に好ましくは5〜30質量%、より特に好ましくは5〜20質量%と変わる。
有利には、塩化ビニリデンコポリマー中のアクリル酸メチルの量は5〜50質量%、好ましくは5〜40質量%、特に好ましくは5〜30質量%、より特に好ましくは5〜20質量%と変わる。
ε−カプロラクトンポリマーは互いに異なる構造を有してもよい。このように、それらは、例えば、それらの製造方法、特に使用される重合開始剤を考慮して線状または分岐構造を有してもよい。それらが分岐構造を有するとき、それらは特に、3または4もの分岐を有する構造の形態にあってもよい。それらの鎖端はヒドロキシル基あるいはカルボン酸基であってもよい。
一般に、分子量が10,000g/モルより大きいε−カプロラクトンポリマーは室温で固体形態にあるが、分子量が10,000g/モル以下のものはその代わりに粘稠な製品または液体の形態にある。
分子量が10,000g/モルより大きいε−カプロラクトンポリマーは好ましくは、15,000g/モル以上、特に好ましくは20,000g/モル以上の分子量によって特徴付けられる。これらの同じポリマーは好ましくは、100,000g/モル以下、特に好ましくは80,000g/モル以下の分子量によって特徴付けられる。
分子量が10,000g/モル以下のε−カプロラクトンポリマーは好ましくは、60℃で9500mPa・s以下、特に好ましくは8000mPa・s以下、より特に好ましくは7000mPa・s以下、最も特に好ましくは5000mPa・s以下の粘度によって特徴付けられる。
表現「塩化ビニリデン重合の媒体以外の媒体中で予め形成された」は、ε−カプロラクトンポリマーが塩化ビニリデン重合媒体中で製造されず、それが塩化ビニリデンポリマーの前におよびそれとは独立して、別の重合媒体中で製造され、それが塩化ビニリデンを次に重合させる媒体中へ加えられる前にそれから単離されたことを意味すると理解される。それ故、ε−カプロラクトンポリマーは有利には、それが塩化ビニリデン重合媒体に加えられる前に製造されたポリマーである。
表現「水性分散系での重合」は、重合プロセスが少なくとも1つの界面活性剤の存在下に水中で行われることを意味すると理解される。
表現「少なくとも1つの界面活性剤」は、重合プロセスが1つ以上の界面活性剤の存在下に行われてもよいことを意味すると理解される。
界面活性剤のうちで、保護コロイドまたは懸濁剤(本明細書で以下分散系と呼ばれる)とも呼ばれる、分散剤が、また乳化剤も言及されてもよい。
表現「水性懸濁液でのラジカル重合」は、界面活性剤としての分散剤と油溶性ラジカル発生剤との存在下に水性媒体中で行われる任意のラジカル重合法を意味すると理解される。
表現「水性ミニエマルジョンでの重合」は、油溶性ラジカル発生剤および/または水溶性ラジカル発生剤と同様に疎水性試剤とが使用され、そしてモノマー小滴のエマルジョンが強力な機械撹拌によって製造され、かつ、界面活性剤としての乳化剤と場合により分散剤との存在によって特徴付けられる任意のラジカル重合法を意味すると理解される。
分散剤の例として、部分的に加水分解されたポリ酢酸ビニル、ゼラチン、デンプン、ポリビニルピロリドン、酢酸ビニル/無水マレイン酸コポリマー、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロースエーテルの水溶性誘導体が言及されてもよい。
好ましくは、分散剤は、セルロースエーテルの水溶性誘導体である。それらのうちで、メチルヒドロキシプロピルセルロースが特に好ましい。
ラジカル発生剤の例として、ジアゾ化合物、過酸化物およびジアルキルジフェニルアルカンが言及されてもよい。
ジアゾ化合物および過酸化物が好ましい。
油溶性ジアゾ化合物の例として、
−2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、
−2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、
−(1−フェニルエチル)アゾジフェニルメタン、
−2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、
−ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、
−1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、
−2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、
−2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、
−2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル、および
−2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン)
が言及されてもよい。
−ジラウロイルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシドおよびジデカノイルペルオキシドなどのジアシルペルオキシド、
−スクシノイルペルオキシド、
−クミルヒドロペルオキシドおよび第三アミルヒドロペルオキシドなどの有機ヒドロペルオキシド、
−ジエチルペルオキシジカーボネート、ジイソプロピルペルオキシジカーボネート、ジミリスチルペルオキシジカーボネート、ジシクロヘキシルペルオキシジカーボネート、ジ[2−エチルヘキシル]ペルオキシジカーボネート、ジ[4−第三ブチル]シクロヘキシルペルオキシジカーボネートおよびジセチルペルオキシジカーボネートなどのジアルキルペルオキシジカーボネート、ならびに
−t−アミルパーピバレート、t−ブチルパーピバレート、t−アミルペルオキシネオデカノエート、t−ブチルペルオキシネオデカノエートおよびクミルペルオキシネオデカノエートなどのパーエステル
が言及されてもよい。
a1)重合のために必要とされる原材料の少なくとも1つの画分およびまた、場合より、少なくとも1つの添加剤が反応器へ導入される工程と、
a2)反応器の内容物が、少なくとも1つの添加剤を場合により添加して、前記原材料の残りを場合により導入しながら反応させられ、そして、反応後に、残存モノマーを含有するスラリーが得られる工程と、
a3)残存モノマーが、少なくとも1つの添加剤を場合により添加して、工程a2)で得られたスラリーから除去され、そして残存モノマーを除かれたスラリーが得られる工程と、
a4)塩化ビニリデンポリマーが工程a3)で得られたスラリーから単離される工程と
による工程に分かれる。
表現「原材料」は、重合のために必要とされる原料全て、特に水、分散剤、ラジカル発生剤、塩化ビニリデンおよびそれと共重合可能であるコモノマーを意味すると理解される。
原材料は、工程a1)中に任意の順番で導入されてもよい。
工程a1)への少なくとも1つの添加剤の添加は任意である。好ましくは、工程a1)へ少なくとも1つの添加剤は加えられる。
表現「重合のために必要とされる原材料の少なくとも1つの画分およびまた、場合により、少なくとも1つの添加剤」は、原材料の少なくとも幾らかおよび場合により少なくとも1つの添加剤が工程a1)に加えられることを意味すると理解される。
反応器の内容物を工程a2)により反応させるために、ラジカルがその内部で発生する手段が有利には用いられる。この目的のために、反応器の太陽物を加熱すること、またはそれを強力な光放射に露光させることが特に可能である。好ましくは、反応器の内容物は加熱される。
重合のために必要とされる原材料の残りは場合により工程a2)中に導入される。好ましくは、重合のために必要とされる原材料は全て、工程a1)中に導入される。
工程a2)への少なくとも1つの添加剤の添加は任意である。好ましくは、工程a2)へ少なくとも1つの添加剤は加えられない。
工程a2)の終わりに、残存モノマーを含有するスラリーが有利には得られる。
表現「残存モノマー」は、反応しなかった、かつ、重合媒体中に存在するモノマーを意味すると理解される。
工程a2)で得られたスラリーから残存モノマーを除去する任意の手段が用いられてもよい。好ましくは、工程a2)で得られたスラリーからの残存モノマーの除去(ストリッピングとして知られる)は、減圧下にストリッピングすることによって、あるいは減圧およびスラリー中への水蒸気の同時注入下にストリッピングすることによって実施される。有利には、上述のストリッピングに冷却段階が続く。
工程a3)の終わりに、残存モノマーを除かれたスラリーが有利には得られる。
工程a4)は好ましくは、工程a3)で得られたスラリーを濾過し、引き続く濾過後に得られたケーキの洗浄および乾燥によって実施される。
a1)重合のために必要とされる原材料の全ておよびまた少なくとも1つの添加剤が反応器へ導入される工程、
a2)反応器の内容物が反応させられ、反応後に、残存モノマーを含有するスラリーが得られる工程と、
a3)残存モノマーが工程a2)で得られたスラリーから除去され、残存モノマーを除かれたスラリーが得られる工程と、
a4)塩化ビニリデンポリマーが工程a3)で得られたスラリーから単離される工程と
による工程に分かれる。
それらが工程a3)中に導入されるとき、ε−カプロラクトンポリマーは、ストリッピング段階の初めに、これが進行中であるときに、またはストリッピング段階後に、言い換えれば冷却段階中に導入されてもよい。
第1の特に好ましい変形は、第2の特に好ましい変形より好ましい。
本発明による塩化ビニリデンポリマー組成物の製造方法は、工程a)中に加えられるε−カプロラクトンポリマーの少なくとも1つが10,000g/モル以下の分子量によって特徴付けられるときに特に好適である。
本発明による塩化ビニリデンポリマー組成物の製造方法は、単一のε−カプロラクトンポリマーが工程a)中に加えられ、そして10,000g/モル以下の分子量によって特徴付けられるときに最も特に好適である。
好ましくは、場合により、加えて、単一のε−カプロラクトンポリマーは工程a)の終わりに回収された塩化ビニリデンポリマーに加えられる。これは、10,000g/モル以下の分子量によって、またはこの値より大きい分子量によって特徴付けられる。好ましくは、これは、10,000g/モルより大きい分子量によって特徴付けられる。
工程b)中の任意の添加は、予混合による混合によって実施される。
用語「予混合」は、ミキサーの使用を含み、かつ、本発明による組成物の様々な成分の混合を実施することを可能にする任意の方法を意味すると理解される。
ε−カプロラクトンポリマーの総量は有利には、組成物の総質量に対して少なくとも1、好ましくは少なくとも2、特に好ましくは少なくとも3質量%である。
ε−カプロラクトンポリマーの総量は有利には、組成物の総質量に対して50質量%以下、好ましくは30質量%以下、特に好ましくは20質量%以下、より特に好ましくは15質量%以下である。
組成物の総質量に対して3〜15質量%の総量のε−カプロラクトンポリマーが最も特に好ましい。
特に有益な一添加剤はエポキシ化大豆油である。
好ましくは、第1実施形態によれば、本発明による方法は、組成物の総質量に対して0.1〜7質量%の量のエポキシ化大豆油が原材料と同時に工程a1)中に添加剤として加えられることを特徴とする。
好ましくは、第2実施形態によれば、本発明による方法は、組成物の総質量に対して0.1〜7質量%の量のエポキシ化大豆油が工程a3)中に添加剤として加えられることを特徴とする。
第1および第2実施形態により加えられるエポキシ化大豆油の量は有利には、組成物の総質量に対して7質量%以下、好ましくは6質量%以下、特に好ましくは5質量%以下、より特に好ましくは4質量%以下、最も特に好ましくは2.5質量%以下である。
組成物の総質量に対して1.5〜2.5質量%のエポキシ化大豆油の総量が最も特に好ましい。
第1実施形態が第2実施形態より好ましい。
物品はフィルム、フォイル、シート、単層もしくは多層フィルムまたは成形物体であってもよい。好ましくは、物品は単層もしくは多層フィルムである。これらは伸縮自在であってもなくてもよい。
本発明の別の主題は、本発明による製造方法によって製造された組成物を含む単層もしくは多層フィルムである。
単層もしくは多層フィルムは好ましくは、本発明による製造方法によって製造された組成物を含むバリア層を含む。
最後に、本発明の主題は、本発明によるフィルムから形成されたパッケージングまたはバッグである。
パッケージングまたはバッグは、任意の使用向けであってもよい。好ましくは、それは食品包装または医療用途向けである。
それが食品包装向けであるとき、それは好ましくは、チーズまたは他の食品の包装向けである。
それが医療用途向けであるとき、それは好ましくはオストミーパウチの製造向けである。
特に好ましくは、それは食品包装向けである。より特に好ましくは、それはチーズ包装向けである。
本方法はまた有利には、二酸化炭素透過速度対酸素透過速度の比が先行技術で製造されたフィルムについてより高いような二酸化炭素バリアによって特徴付けられるフィルムを得ることを可能にする塩化ビニリデンポリマー組成物を得ることを可能にすることを特徴とする。これらの組成物はまた、非常に良好な押出性によっても特徴付けられる。
得られたフィルムはまた有利には、長期にわたる酸素および二酸化炭素バリアの変化が先行技術で製造されたフィルムに対して減少することを特徴とする。
塩化ビニリデンポリマーの組成物中のε−カプロラクトンポリマーの量は、物質収支によってか、またはトリクロロベンゼンに溶解した組成物の、およびオクタメチルシクロテトラシロキサンを内部標準として用いるプロトンNMRスペクトルの積分によって測定した。
塩化ビニリデンポリマーの組成物中のエポキシ化大豆油の量は、物質収支によってか、またエポキシ化大豆油標準を用いる薄層クロマトグラフィーによって測定した。クロマトグラフィーにかけるサンプルは、塩化ビニリデンポリマーの組成物のテトラヒドロフランへの溶解、引き続くメタノール中での沈澱操作によって得た。沈澱した部分を次に濾過し、テトラヒドロフランの溶液へ戻した後2回目の沈澱にかけた。2つの可溶性画分を次に一緒にし、エバポレーターを用いて蒸発させた。得られた濃縮物を薄層クロマトグラフィーにかけた。移行後に、顕色剤を使用し、デンシトメトリー測定を実施した。
熱安定性測定の原理は、応力下でのその挙動を分析するために混合チャンバーで塩化ビニリデンポリマー組成物を処理すること、および押出機で使用できるその能力について判断することにある。
測定のために用いた機械は、ブラベンダー(Brabender)PL2100プラスチ−コーダー(Plasti−Corder)機であった。
測定を実施するために、機械の混合チャンバーの上方に置かれたホッパーを95gのサンプルで満たした。サンプルの全体が混合チャンバーへ導入されるように、ゲージを用いてホッパー一面に圧力をかけた。力スケールでのトルク(Nm)の特定を実施してゲージで圧力を止めることができた。ゲージおよびホッパーを次に取り外した。混合チャンバーへのサンプルの導入は、試験のおよび時間カウントダウンの自動開始点を構成した。トルクおよび材料温度(設定点に関して±5℃)の変動を、試験の継続期間の全体にわたって監視した。
フィルムを、以下の例によって該当する塩化ビニリデンポリマー組成物から製造した。
このために、3層フィルムA/B/A(A=エクソン・モービル(Exxon Mobil)製のエチレン/酢酸ビニルポリマー・エスコレン(ESCORENE)(登録商標)UL2020、B=塩化ビニリデンポリマー組成物である)を、2つの押出機、4つの温度ゾーンのフィードブロックおよび200×0.6mmシートダイを用いる共押出によって製造した。ダイを出るとすぐに、フィルムを冷却し、3−ロールカレンダーによって縦方向に、程度の差はあるが延伸した。
試験する各塩化ビニリデンポリマー組成物について、10〜60μmと変わる厚さの7つのフィルムを、フィルムの延伸率を変えることによって製造した。
これらの7つのフィルムのそれぞれの半分を冷蔵庫中10℃未満で保管し(本明細書では以下フレッシュフィルムと呼ぶ)、他の半分をオーブン中40℃で2日間処理し、次に23℃および50%相対湿度で保管した(本明細書では以下エージングしたフィルムと呼ぶ)。
本方法の原理は、規定の温度および相対湿度について、単位時間および単位面積当たり、塩化ビニリデンポリマー組成物のフィルムを通過する酸素の量を測定することにある。
このために、フィルムをセルに、それがこのセルを2つに分けるように置いた。第1部分に酸素を供給し、第2部分を窒素でフラッシュした。フィルムを通過した酸素を、窒素によって電量検出器に運んだ。こうして電量検出器により単位時間当たりの酸素の量を測定した。セルの表面積を求めてから、1日当たりおよび1m2当たりのcm3単位での酸素の量が求められた。
用いた機械は、25℃および85%相対湿度に調整された、オックス−トラン(OX−TRAN)1000−Hヒュミディコン(H HUMIDICON)(モコン(Mocon))機械であった。
23℃および50%相対湿度で保管した、エージングしたフィルムに関する測定をフレッシュフィルムと同様に実施した。
フィルムの層Bの厚さを、酸素透過速度の測定を実施する前に測定した。
酸素透過速度を、各塩化ビニリデンポリマー組成物について製造した、異なる厚さの7つのフィルムについて測定し、こうして7つの酸素透過性測定値を与えた。
厚さに応じた透過速度の対数回帰を次に、10μmの層Bの標準厚さについての透過速度を計算するために実施した。
比[(PO2フレッシュ−PO240°,2日)/PO2フレッシュ]×100(%単位)(デルタPO2と呼ばれる)もまた求めた。
本方法の原理は、規定の温度および相対湿度について、単位時間および単位面積当たり、塩化ビニリデンポリマー組成物のフィルムを通過する二酸化炭素の量を測定することである。
このために、フィルムをセルに、それがこのセルを2つに分けるように置いた。第1部分に二酸化炭素を供給し、第2部分を窒素でフラッシュした。フィルムを通過した二酸化炭素を、窒素によって電量検出器に運んだ。こうして電量検出器により単位時間当たりの二酸化炭素の量を測定した。セルの表面積を求めてから、1日当たりおよび1m2当たりのcm3単位での二酸化炭素の量が求められる。
用いた機械は、25℃および50%相対湿度に調整された、パーマトラン(Permatran)C4(モコン(Mocon))機械であった。
二酸化炭素透過速度を、各塩化ビニリデンポリマー組成物について製造した、異なる厚さの3つのフィルムについて測定し、こうして3つの二酸化炭素透過性測定値を与えた。
厚さに応じた透過速度の対数回帰を次に、10μmの層Bの標準厚さについての透過速度を計算するために実施した。
エージングしたフィルムについての二酸化炭素透過速度の値(PCO240°,2日)をこのように測定した。二酸化炭素透過速度はそれ故、25℃で10μmの厚さについてcm3/m2・日・気圧の単位で表される。
使用したε−カプロラクトンポリマーは、
−室温でワックスの形態にあり(それがわずかに加熱されたときに無色透明になり)、そして線状構造、1000g/モルの分子量、60℃で150mPa・sの粘度および30〜40℃の融点によって特徴付けられるカパ(登録商標)PL1000ポリマー、
−室温でワックスの形態にあり、そして(3分岐)星形構造、2000g/モルの分子量、60℃で355mPa・sの粘度および40〜50℃の融点によって特徴付けられるカパ(登録商標)3201ポリマー、ならびに
−室温でワックスの形態にあり、そして線状構造、4000g/モルの分子量、60℃で1670mPa・sの粘度および55〜60℃の融点によって特徴付けられるカパ(登録商標)2403ポリマー。塩化ビニリデンの重合中のその組み込みを容易にするために、ポリマー・カパ(登録商標)2403を、約3mmの小片へカットしてしまった後に、かつ、その粒子が100〜700μm(平均約500μm)の平均直径によって特徴付けられる粉末を得るために回転ミル(固定子/回転子)中へ次に注入する前に、先ずそれを液体窒素中に浸漬することによって、予め低温で粉砕した(カパ(登録商標)2403Dポリマー)
であった。
160rpmでの機械撹拌付きおよび温度が15℃に設定された外套を備えた40リットルのオートクレーブへ、21,000gの脱塩水を導入した。次に、135gのジラウロイルペルオキシドおよび1350cm3のメチルヒドロキシプロピルセルロース溶液を導入した。オートクレーブを次に脱気した。40℃で予め液化させた300gのエポキシ化大豆油、ドラペックス(DRAPEX)392および1050gのカパ(登録商標)PL1000ポリマーを次にオートクレーブへ導入した。次に、塩化ビニリデン(13,744.5g)とアクリル酸メチル(1255.5g)との混合物をオートクレーブへ導入した。
オートクレーブを開ける前に、残存モノマーを、形成したスラリーのストリッピングによって除去した。ここで、ストリッピングは、減圧(−0.8バール)下に75℃の温度で5時間実施した。オートクレーブを次に冷却し、排出させた。
残存モノマーを除いたスラリーを回収し、それを次に濾過した。得られたケーキを次に水を吹き付けることによって洗浄し、最後に流動床下に乾燥させて塩化ビニリデンポリマーを得た。収率は92質量%であった。
組成物の総質量に対して質量%単位で表され、そして上に説明されたように測定した、組成物中のエポキシ化大豆油(ESO)の量およびε−カプロラクトンポリマー(PCL)の量を表1および2に示す。表1はまた、実施例1で得られた組成物に関して測定し、上記のように測定した熱安定性データも示す。
表2は一方、上記の方法でフィルムに関して測定した、酸素透過速度PO2フレッシュ、酸素透過速度PO240°,2日、比率[(PO2フレッシュ−PO240°,2日)/PO2フレッシュ]×100(デルタPO2と呼ばれる)、二酸化炭素透過速度(PCO240°,2日)および比PCO240°,2日/PO240°,2日(比と呼ばれる)を示す。
160rpmでの機械撹拌付きおよび温度が15℃に設定された外套を備えた40リットルのオートクレーブへ、21,000gの脱塩水を導入した。次に、135gのジラウロイルペルオキシドおよび1350cm3のメチルヒドロキシプロピルセルロース溶液を導入した。2100gのε−カプロラクトンポリマー・カパ(登録商標)PL1000を次にオートクレーブへ導入した。オートクレーブを次に脱気した。40℃で予め液化させた300gのエポキシ化大豆油、ドラペックス392を次にオートクレーブへ導入した。次に、塩化ビニリデン(13,744.5g)とアクリル酸メチル(1255.5g)との混合物をオートクレーブへ導入した。
モノマーを導入した後、オートクレーブを72℃に加熱した。重合反応を、オートクレーブでの圧力降下によって示唆されるように、所望の程度の転化率に達するまで続行した。
残存モノマーを除いたスラリーを回収し、それを次に濾過した。得られたケーキを次に水を吹き付けることによって洗浄し、最後に流動床下に乾燥させて塩化ビニリデンポリマーを得た。収率は89質量%であった。
組成物の総質量に対して質量%単位で表され、そして上に説明されたように測定した、組成物中のエポキシ化大豆油(ESO)の量およびε−カプロラクトンポリマー(PCL)の量を表1および2に示す。表1はまた、実施例2で得られた組成物に関して測定し、上記に記載したように測定した熱安定性データも示す。
表2は一方、上記の方法でフィルムに関して測定した、酸素透過速度PO2フレッシュ、酸素透過速度PO240°,2日、比率[(PO2フレッシュ−PO240°,2日)/PO2フレッシュ]×100(デルタPO2と呼ばれる)、二酸化炭素透過速度(PCO240°,2日)および比PCO240°,2日/PO240°,2日(比と呼ばれる)を示す。
240rpmでの機械撹拌付きおよび温度が15℃に設定された外套を備えた40リットルのオートクレーブへ、21,000gの脱塩水を導入した。次に、予め製造し、そして60℃に保った、2100gのカパ(登録商標)3201ポリマーと300gのエポキシ化大豆油、ドラペックス390との混合物をオートクレーブへ導入した。次に、135gのジラウロイルペルオキシドおよび1350cm3のメチルヒドロキシプロピルセルロース溶液を導入した。オートクレーブを次に脱気した。次に、塩化ビニリデン(13,744.5g)とアクリル酸メチル(1255.5g)との混合物をオートクレーブへ導入した。
モノマーを導入した後、オートクレーブを72℃に加熱した。重合反応を、オートクレーブでの圧力降下によって示唆されるように、所望の程度の転化率に達するまで続行した。
残存モノマーを除いたスラリーを回収し、それを次に濾過した。得られたケーキを次に水を吹き付けることによって洗浄し、最後に流動床下に乾燥させて塩化ビニリデンポリマーを得た。収率は81質量%であった。
160rpmでの機械撹拌付きおよび温度が15℃に設定された外套を備えた40リットルのオートクレーブへ、135gのジラウロイルペルオキシドを、次に40℃で予め液化させた300gのエポキシ化大豆油、ドラペックス392、および1050gのカパ(登録商標)PL1000ポリマーを導入した。オートクレーブを次に脱気した。1255.5gのアクリル酸メチルを次に、引き続き13,744.5gの塩化ビニリデンをオートクレーブへ導入した。10,500gの脱塩水を次に、1350cm3のメチルヒドロキシプロピルセルロース溶液の前に、最後に10500gの脱塩水を導入した。
その後、オートクレーブを72℃に加熱した。重合反応を、オートクレーブでの圧力降下によって示唆されるように、所望の程度の転化率に達するまで続行した。
残存モノマーを除いたスラリーを回収し、それを次に濾過した。得られたケーキを次に水を吹き付けることによって洗浄し、最後に流動床下に乾燥させて塩化ビニリデンポリマーを得た。収率は92質量%であった。
組成物の総質量に対して質量%単位で表され、そして上に説明されたように測定した、組成物中のエポキシ化大豆油(ESO)の量およびε−カプロラクトンポリマー(PCL)の量を表1に示す。表1はまた、実施例4で得られた組成物に関して測定し、上記のように測定した熱安定性データも示す。
110rpmでの機械撹拌付きおよび温度が15℃に設定された外套を備えた176リットルのオートクレーブへ、91,000gの脱塩水を導入した。次に、650gのジラウロイルペルオキシドおよび5850cm3のメチルヒドロキシプロピルセルロース溶液を導入した。9100gのε−カプロラクトンポリマー・カパ(登録商標)PL1000を次にオートクレーブへ導入した。オートクレーブを次に脱気した。40℃で予め液化させた1300gのエポキシ化大豆油、ドラペックス392を次にオートクレーブへ導入した。5440.5gのアクリル酸メチルを次に、引き続き59,559.5gの塩化ビニリデンをオートクレーブへ導入した。
モノマーを導入した後、オートクレーブを72℃に加熱した。重合反応を、オートクレーブでの圧力降下によって示唆されるように、所望の程度の転化率に達するまで続行した。
残存モノマーを除いたスラリーを回収し、それを次に濾過した。得られたケーキを次に水を吹き付けることによって洗浄し、最後に流動床下に乾燥させて塩化ビニリデンポリマーを得た。
実施例1を再現したが、1050gのカパ(登録商標)PL1000ポリマーを、原材料と共にではなく、冷却段階中に導入し、それにストリッピングが続いた。温度はそのとき約70℃であった。残存モノマーを除いたスラリーを次に回収し、実施例1に記載したように処理した。
幾つかのフィルムを次に、上記の方法で、実施例6で得られた塩化ビニリデンポリマー組成物を使用して製造した。
表2は一方、上記の方法でフィルムに関して測定した、酸素透過速度PO2フレッシュ、酸素透過速度PO240°,2日、比率[(PO2フレッシュ−PO240°,2日)/PO2フレッシュ]×100(デルタPO2と呼ばれる)、二酸化炭素透過速度(PCO240°,2日)および比PCO240°,2日/PO240°,2日(比と呼ばれる)を示す。
比較として、実施例1を、ε−カプロラクトンポリマーを導入することなく再現した。
幾つかのフィルムを次に、上記の方法で、実施例7で得られた塩化ビニリデンポリマー組成物を使用して製造した。
組成物の総質量に対して質量%単位で表され、そして上に説明されたように測定した、組成物中のエポキシ化大豆油(ESO)の量を表1および2に示す。表1はまた、実施例7で得られた組成物に関して測定し、上記に記載したように測定した熱安定性データも示す。
表2は一方、上記の方法でフィルムに関して測定した、酸素透過速度PO2フレッシュ、酸素透過速度PO240°,2日、比率[(PO2フレッシュ−PO240°,2日)/PO2フレッシュ]×100(デルタPO2と呼ばれる)、二酸化炭素透過速度(PCO240°,2日)および比PCO240°,2日/PO240°,2日(比と呼ばれる)を示す。
実施例7で得られた塩化ビニリデンポリマー組成物に、その総量が組成物の総質量に対して8質量%であるような量のエポキシ化大豆油を添加剤添加した。この添加剤添加は予混合によって実施した。
そのために、実施例7で得られた組成物を、室温でのチャンバーに入れ、600rpmで撹拌した。チャンバーの温度を次に35℃に上げた。35℃の温度に達したときに、55℃に予熱した、エポキシ化大豆油をチャンバーへ導入した。温度を次に70℃に上げた。この温度に達したとき、チャンバーの内容物を、170rpmで撹拌され、そしてチャンバーの内容物を冷却させる水が循環する外套を備えた別のチャンバーに排出した。組成物の温度をこうしてそれ故、30℃未満になるまで低下させた。得られた組成物を次に回収した。
幾つかのフィルムを次に、上記の方法で、実施例8で得られた塩化ビニリデンポリマー組成物を使用して製造した。
表2は一方、上記の方法でフィルムに関して測定した、酸素透過速度PO2フレッシュ、酸素透過速度PO240°,2日、比率[(PO2フレッシュ−PO240°,2日)/PO2フレッシュ]×100(デルタPO2と呼ばれる)を示す。
カーボイへ、8400gの塩化ビニリデン、1171.8gのアクリル酸メチル、280gのエポキシ化大豆油ドラペックス392および1078gのカパ(登録商標)2403Dポリマーを導入した。このプレミックスを次に撹拌し、室温で約1時間30分間放置してエポキシ化大豆油およびカパ(登録商標)2403Dポリマーを完全に溶解させた。完全な溶解は、そのとき無色透明な外観によって特徴付けられる、粒子をもはや混合物での分散系中に全く見ることができないときに達成された。
モノマーを導入した後、オートクレーブを72℃に加熱した。重合反応を、オートクレーブでの圧力降下によって示唆されるように、所望の程度の転化率に達するまで続行した。
残存モノマーを除いたスラリーを回収し、それを次に濾過した。得られたケーキを次に水を吹き付けることによって洗浄し、最後に流動床下に乾燥させて塩化ビニリデンポリマーを得た。収率は94質量%であった。
幾つかのフィルムを次に、上記の方法で、実施例9で得られた塩化ビニリデンポリマー組成物を使用して製造した。
表2は一方、上記の方法でフィルムに関して測定した、酸素透過速度PO2フレッシュ、酸素透過速度PO240°,2日および比率[(PO2フレッシュ−PO240°,2日)/PO2フレッシュ]×100(デルタPO2と呼ばれる)を示す。
カーボイへ、9600gの塩化ビニリデン、320gのエポキシ化大豆油ドラペックス392および1232gのカパ(登録商標)2403Dポリマーを導入した。このプレミックスを次に撹拌し、室温で約1時間30分間放置してエポキシ化大豆油およびカパ(登録商標)2403Dポリマーを完全に溶解させた。完全な溶解は、そのとき無色透明な外観によって特徴付けられる、粒子をもはや混合物の分散系中に全く見ることができないときに達成された。
160rpmでの機械撹拌付きおよび温度が15℃に設定された外套を備えた40リットルのオートクレーブへ、21,760gの脱塩水を導入した。次に、160gのジラウロイルペルオキシドおよび2080cm3のメチルヒドロキシプロピルセルロース溶液を導入した。オートクレーブを次に脱気した。1339gのアクリル酸メチルを次に、引き続き塩化ビニリデン/エポキシ化大豆油/カパ(登録商標)2403Dポリマー・プレミックスを、最後に5061gの塩化ビニリデンをオートクレーブへ導入した。
モノマーを導入した後、オートクレーブを72℃に加熱した。重合反応を、オートクレーブでの圧力降下によって示唆されるように、所望の程度の転化率に達するまで続行した。
残存モノマーを除いたスラリーを回収し、それを次に濾過した。得られたケーキを次に水を吹き付けることによって洗浄し、最後に流動床下に乾燥させて塩化ビニリデンポリマーを得た。収率は99.7質量%であった。
幾つかのフィルムを次に、上記の方法で、実施例10で得られた塩化ビニリデンポリマー組成物を使用して製造した。
表2は一方、上記の方法でフィルムに関して測定した、酸素透過速度PO2フレッシュ、酸素透過速度PO240°,2日および比率[(PO2フレッシュ−PO240°,2日)/PO2フレッシュ]×100(デルタPO2と呼ばれる)を示す。
Claims (18)
- a)塩化ビニリデン重合の媒体中での、塩化ビニリデンと、それと共重合可能である少なくとも1つのコモノマーとの重合による塩化ビニリデンポリマーの製造中に、該塩化ビニリデンポリマーの前、かつ、該塩化ビニリデンポリマーとは独立して、該塩化ビニリデン重合の媒体とは別の重合媒体中で製造され、該別の重合媒体から単離された、少なくとも1つのε−カプロラクトンポリマーが、該塩化ビニリデン重合の媒体中に加えられる工程による、塩化ビニリデンポリマーと少なくとも1つのε−カプロラクトンポリマーとの組成物の製造方法であって、
該塩化ビニリデンポリマーが、少なくとも50質量%の量の塩化ビニリデンと、一般式:CH 2 =CR 1 R 2
(式中、R 1 は水素およびメチル基から選択され、そしてR 2 は−CO−R 3 基であり、ここで、R 3 は−OH基と、1〜18個の炭素原子を含有する線状または分岐アルキル基、2〜10個の炭素原子を含有するエポキシアルキル基および計2〜10個の炭素原子を含有するアルコキシアルキル基から選択されたR 4 の−O−R 4 基とから選択される)
に相当する少なくとも1つのアクリルモノマー又はメタクリルモノマーから選択された少なくとも1つのコモノマーとからなるコポリマーである、製造方法。 - 工程a)による重合が水性懸濁液でラジカルルートによって実施されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 工程a)による重合が、少なくとも1つのε−カプロラクトンポリマーの添加に加えて、
a1)重合のために必要とされる原材料の少なくとも1つの画分が反応器へ導入される工程と、
a2)反応器の内容物が反応させられ、そして、反応後に、残存モノマーを含有するスラリーが得られる工程と、
a3)残存モノマーが、工程a2)で得られたスラリーから除去され、そして残存モノマーを除かれたスラリーが得られる工程と、
a4)塩化ビニリデンポリマーが工程a3)で得られたスラリーから単離される工程とによる工程に分かれることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。 - 少なくとも1つのε−カプロラクトンポリマーが工程a1)中、及び/又は、工程a3)中に導入されることを特徴とする請求項3に記載の方法。
- 少なくとも1つのε−カプロラクトンポリマーが原材料および少なくとも1つの添加剤と同時に工程a1)中に導入されることを特徴とする請求項3に記載の方法。
- 少なくとも1つのε−カプロラクトンポリマーが工程a3)中に加えられることを特徴とする請求項3に記載の方法。
- 製造方法が、
b)少なくとも1つのε−カプロラクトンポリマーが、工程a)の終わりに単離された塩化ビニリデンポリマーに加えられる工程
を含み、
工程b)中の添加が予混合による混合によって実施されることを特徴とする請求項1に記載の方法。 - ε−カプロラクトンポリマーの総量が組成物の総質量に対して1〜50質量%であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 組成物の総質量に対して0.1〜7質量%の量の、エポキシ化大豆油が原材料と同時に工程a1)中に添加剤として加えられることを特徴とする請求項3に記載の方法。
- 組成物の総質量に対して0.1〜7質量%の量の、エポキシ化大豆油が工程a3)中に添加剤として加えられることを特徴とする請求項3に記載の方法。
- 塩化ビニリデンポリマーが少なくとも50質量%の量の塩化ビニリデンとアクリル酸メチルとからなるコポリマーであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法によって製造された組成物の使用を含む物品の製造方法。
- 物品が単層または多層フィルムであることを特徴とする請求項12に記載の方法。
- 請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法によって製造された組成物を含む単層または多層フィルム。
- 請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法によって製造された組成物を含むバリア層を含む請求項14に記載のフィルム。
- 請求項14または15に記載のフィルムから形成されたパッケージングまたはバッグ。
- 食品包装または医療用途向けの請求項16に記載のパッケージングまたはバッグ。
- チーズ包装向けの請求項17に記載のパッケージングまたはバッグ。
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