JPH0116894B2 - - Google Patents

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JPH0116894B2
JPH0116894B2 JP63063446A JP6344688A JPH0116894B2 JP H0116894 B2 JPH0116894 B2 JP H0116894B2 JP 63063446 A JP63063446 A JP 63063446A JP 6344688 A JP6344688 A JP 6344688A JP H0116894 B2 JPH0116894 B2 JP H0116894B2
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JP
Japan
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sintered body
boron nitride
volume
cbn
titanium
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JP63063446A
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Masato Araki
Yutaka Kuroyama
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Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は高硬度焼結体の製造法に関し、比較的
低い焼結圧力及び温度でも製造することが出来、
得られた高硬度焼結体は、特に高硬度の鋼材を高
速度で切削したり、鋳鉄、鋳鋼及び軟鋼などを従
来の工具では不可能とされるものでも高能率で切
削したりする為の工具用素材として、又、各種材
料との接触面や摩擦面に用いて長時間摩耗に耐え
る耐摩耗材として用いられるものである。
<従来の技術> 従来立方晶系窒化ホウ素(以後CBNとする)
及び/又はウルツ鉱型窒化ホウ素(以後WBNと
する)を含有する焼結体は公知であり、これらを
主成分として含有する切削工具又は研削材は、こ
れらを含有しないものに比して高能率で切削でき
かつ耐摩耗性を有することから最近急速にその利
用が拡大されてきた。
まずCBN及び又はWBN(以後高圧相窒化ホウ
素と総称する)を含む焼結体の製造法に関して開
示されている先行文献についてのべる。
特公昭39−8948号公報にはCBNのみ又は3乃
至30重量%の酸化アルミニウム、ベリリウム、タ
ングステン、モリブデン、ニツケル、銅、クロ
ム、マンガン、チタニウムの中から選ばれた添加
物をCBNに添加したものからなるCBNの粒子同
士が結合した焼結体の製造法が記載されている。
また、特開昭49−44014号公報には、WBNと
セラミツクとからなる焼結体とその製造法が記載
され、WBNの量が多い場合にはWBNの連続し
た相が、セラミツクの量が多い場合にはセラミツ
クの連続した相が得られるとされている。また任
意成分としてアルミニウム、ニツケル等の金属で
WBNを被覆することが好ましいとしている。
また、特開昭50−82689号公報には、CBN、ダ
イヤモンド及びそれらの混合物から選択される研
摩材粒子について記載されており、研摩材粒子と
してのCBNに関してはアルミニウム、鉛、スズ、
マグネシウム、リチウム、及びそれらの合金から
選ばれた溶剤物質とホウ化物、窒化物、ケイ化物
などの耐化物で接着して研摩成形体としたものが
記載されている。
また、特開昭56−77359号公報には、CBN4〜
16体積%およびWBN96〜84体積%からなる高圧
相窒化ホウ素を15〜60体積%含有し、窒化物、酸
化物、ホウ化物および炭化物からなる群から選ば
れた1種または2種以上のセラミツク物質70〜95
体積%とニツケル、コバルト、クロム、マンガ
ン、鉄、モリブデン、タングステン、バナジウ
ム、アルミニウム、マグネシウム、ケイ素、チタ
ン、ジルコニウムおよびハフニウムから選ばれた
1種または2種以上の金属からなる焼結体の製造
法が記載されていて、得られた焼結体は焼結後の
加工が容易であるという特徴を有するとしてい
る。
更に、特公昭57−49621号公報には、CBN80〜
20体積%、周期率表第4a、5a、6a族遷移金属の
炭化物、窒化物、ホウ化物、ケイ化物もしくはこ
れらの混合物または相互固溶体化合物を第1の結
合相とし、アルミニウム、ケイ素、ニツケル、コ
バルト、鉄または、これらを含む合金、化合物を
第2の結合相として、該第1、第2の結合相が焼
結体組織中で連続した結合相をなす高硬度工具用
焼結体の製造法が記載されている。
<発明が解決しようとする問題点> 然し前述の各公報に開示されている焼結体の製
造法には次のようになお実用上の問題点を有して
いる。
即ち、特公昭39−8948号公報記載の方法は、
CBNのみからなる焼結体の場合、CBNは高温で
の強度が非常に高い為に、焼結しようとする場合
極めて高い圧力と温度例えば約90000気圧で2100
℃を加えなければならず、焼結する為の超高圧高
温装置に対する負荷が非常に大きくなり、装置の
寿命が極めて短く、事実上工業的に製造しようと
すると採算が成り立たない。
又CBNに添加物を加えた焼結体の製造法が記
載されているが添加物が金属である場合、金属は
高温では強度が低く、切削工具のように使用時に
高温と大きな応力に耐えなければならない材料と
しては適当ではない。即ち単純にCBNと混合し
て焼結しただけでは好ましい焼結体は得られな
い。又添加物として酸化アルミニウムを用いた場
合、又は酸化アルミニウムを金属と共に添加した
焼結体もなおその性能は不充分であつた。
特開昭49−44014号公報に記載の焼結体の製造
法は、表面積の極めて大きいWBNにセラミツク
を添加して焼結することによつて得られるもので
ある。WBNは硬度焼結工具材料の原料として優
れた材料であるが、一般に爆薬の爆発衝撃で瞬時
に合成する為結晶成長を伴わず、個々のWBN粉
末粒子は数10nm程度の微小な結晶粒の集合体か
らなり、粉末粒自体の強度は単結晶より強くな
い。粒子を単結晶迄粉砕して使用すれば粒の強度
上の問題は解決するが、添加したセラミツクや金
属との接合界面の面積が増え、接合界面の強度は
当然WBN自体の強度より低いので、焼結体の強
度もより大きな単結晶を焼結した場合より低い。
即ち本公報記載の焼結体は強度に一定の限界があ
つた。
また、特開昭50−82689号公報に開示の焼結体
の製造方法は、特許請求の範囲に示される添加物
の範囲が非常に広い。然し具体的な実施例として
は、添加物として32重量%のアルミニウムと68重
量%の窒化ケイ素を混合したもの19.5重量%を
80.5重量%のCBNに添加して焼結した例が示さ
れているだけである。また、各成分の粒子につい
ても、“好適には40ミクロン以下、一層好適には
12ミクロン以下にされる”と言う記載があるにす
ぎない。また、特許請求の範囲の記載によれば、
“それら(研摩材粒子…この場合CBN)を少なく
ともある限られた程度まで溶解し得る溶剤物質と
耐火物質とを含むマトリツクスによつて互いに接
着されたものを有することを特徴とする研摩成形
体”とあり、CBN粒子とCBN粒子の接合は溶剤
物質と耐火物質のマトリツクスを介して行われる
ことが理解される。然しこのものの硬度にも一定
の限界がある。
特開昭56−77359号公報に開示の発明は、CBN
とWBNとの両方を焼結体の出発原料として用い
る点に特徴があるが、焼結体中に含まれるCBN
とWBNとの合計量は15〜60体積%であり、CBN
粒子或いはWBN粒子同士又はCBN粒子とWBN
粒子の結合する点が非常に少ない。その為、焼結
体の硬度が低く、研削加工が容易であるという特
徴を示している。
即ち本発明とする高硬度の焼結体の製造法は開
示されていない。
特公昭57−49621号に開示の発明の特徴は、
CBN粒子同士の結合よりCBNが出来るだけ第1
及び第2の結合相によつて結合されるようにした
もので、それによつて優れた性質が得られるとし
ている。上記の結合相はCBN粒子の結合相とし
て非常に優れたものであり、この発明によつて得
られる焼結体も優れたものであるが、前述特公昭
56−77359号に開示の発明と同様にCBN粒子同士
の結合が非常に少ないことが予想され、その為に
焼結体としての強度もCBN同士の結合があるも
のより低く、従つて切削時の負荷が大きい切削や
衝撃が加わる切削には適さない。
上記の従来技術による焼結体の製造方法及び得
られた焼結体の性質をまとめると、以下のように
なる。
1 強度の優れた高圧相窒化ホウ素焼結体をうる
ためには非常に高い圧力と温度が必要で、経済
的に不利である。
2 添加物を高圧相窒化ホウ素と添加した場合、
製造条件は比較的緩やかであるが焼結体の強度
は不十分である。
3 従来のCBN及び又はWBNを含む焼結体、高
圧相窒化ホウ素粒子同士の接合を得ようとする
場合、非常に高い圧力と温度を加え、高圧相窒
化ホウ素の含有量を例えば70体積%を超える程
度に増やさねばならず、たゞ単に高圧相窒化ホ
ウ素の添加量を増しただけでは高圧相窒化ホウ
素粒子同士の接合は不十分である。
従つて、製造コストが従来より低く、且つ焼結
体の強度が高いものを得る為には、例えば焼結圧
力が2万気圧以上というような低い圧力で、高圧
相窒化ホウ素粒子が変形して空隙を埋めるような
厳しい条件で焼結したものと同様に強固な焼結体
を得ることが要求されることになる。
<問題点を解決するための手段> 発明者らは、前項記載の従来技術の問題点を検
討し考察を加えた結果、次の様な結論に達した。
即ち、高圧相窒化ホウ素を含む焼結体の強度を向
上させて、且つ焼結条件を緩やかにするには、高
圧相窒化ホウ素粒子同士の接合機会を増すことが
必要であると言うことである。
粒子同士の接合機会をますために、単純には細
かい高圧相窒化ホウ素粒子を用いればよいことに
なる。然し単に細かい高圧相窒化ホウ素粒子を用
いるだけでは、例えば特開昭49−44014号公報に
ついてのべたような各種の問題を生ずる。
本発明者らは種々研究の結果、焼結原料中の高
圧相窒化ホウ素のCBN、WBNの容積比、添加剤
の種類、粒度を特定した焼結体の製造法が、従来
公知の焼結体の製造法に比し、得られる焼結体が
すぐれた特性を有することを確認して本発明を完
成した。即ち本発明の焼結体の製造方法は、粒子
径最大10〜50μm、最小1μm以下で、その間に連
続的な粒度分布を有する立方晶系窒化ホウ素又は
前記立方晶系窒化ホウ素とウルツ鉱型窒化ホウ素
とからなる高圧相窒化ホウ素65〜95体積%と、チ
タンまたはチタンおよびタンタルのそれぞれの炭
化物、窒化物、炭窒化物のいずれかの少なくとも
1種である添加物を4〜34体積%、およびアルミ
ニウムを加えて100体積%としさらに外割で0.1〜
5体積%のホウ素を加えた混合物を得、該混合物
を最低1200℃、2万気圧で焼結して高圧相窒化ホ
ウ素同士が結合して連続的なマトリツクスを形成
している高硬度焼結体の製造方法である。
本発明の高硬度焼結体の製造法において得られ
る混合物中の高圧相窒化ホウ素は、70〜95体積%
が立方晶系窒化ホウ素で、残部がウルツ鉱型窒化
ホウ素であることが好ましく、更に添加物はチタ
ンの化合物であり、このため2ホウ化チタン
(TiB2)が生成し、高圧相窒化ホウ素が強固に結
合した連続せるマトリツクスが形成されることが
好ましい。
そして本発明の製造法で得られる高硬度焼結体
はとくに高圧相窒化ホウ素が70〜95体積%の立方
晶系窒化ホウ素5〜30体積%のウルツ鉱型窒化ホ
ウ素とからなることが好ましい。
なお前述の連続的な粒度分布とは最大粒子寸法
を有する粒子から1μm以上の粒子寸法を有する粒
子が、5μm毎の級分けをして各級に少なくとも
100粒中1粒はその級に属する粒があり、且つ
1μm以下の粒子数が1μm以上の粒子数の10%以上
確認出来れば良い。
<作用> 本発明の製造法によつて、得られる高硬度焼結
体においては高圧相窒化ホウ素がマトリツクスを
形成し、その空隙をチタンまたはチタンおよびタ
ンタルのそれぞれの炭化物、窒化物、炭窒化物の
いずれかの少なくとも1種およびアルミニウムよ
りなる添加物が埋める役割を果たしている。そし
てチタン化合物は焼結性が良好であり、又それ自
体切削時の耐熱性、熱伝導度がすぐれている。即
ち本発明に於ては、上記化合物は特公昭57−
49621号公報に記載の焼結体中におけるように高
圧相窒化ホウ素を連続的な結合相で結合するため
の材料として用いるだけのものではなく、前記の
ように高圧相窒化ホウ素粒子同士が多くの部分で
結合して、所謂高圧相窒化ホウ素のマトリツクス
を形成した空隙を埋め強硬度の焼結体たりうる役
割を担うものである。また、チタン化合物はチタ
ンが過剰な結合をしていることが多く、この場合
は焼結に際して過剰な部分のチタンがアルミニウ
ムと反応してTi―Al間の化合物を作る。さらに、
チタンは焼結の際に高圧相窒化ホウ素の界面で高
圧相窒化ホウ素と反応してTiB2を、アルミニウ
ムは同様にして窒化アルミニウム(AlN)を作
る。これらは、高圧相窒化ホウ素同士が点で接触
している部分で両者をのり付けして強固な接合を
作り出し、高圧相窒化ホウ素同士が直接接合して
立体的なマトリツクスを構成したような構造とな
る。本発明では広い粒度範囲の高圧相窒化ホウ素
が含まれているので大粒と大粒の間に中粒が入り
込み、中粒と中粒の間に小粒が入り込みといつた
各種の粒が密に充填された構造をつくる為に高圧
相窒化ホウ素同士の接触点が狭い粒度範囲の高圧
相窒化ホウ素を原料として使つた場合より遥かに
多くなり、従つてマトリツクスの強度が向上す
る。なお、焼結の際に生成したAlNはCBNの焼
結触媒であり、本発明方法において高圧相窒化ホ
ウ素同士を極めて低い温度、圧力で焼結し、連続
的なマトリツクスを有する高硬度焼結体を形成す
るに至る。
本発明で、高圧相窒化ホウ素の量が65体積%未
満の場合には、十分な強度を有するマトリツクス
が得られずまた、95体積%を越える場合には、結
合相の量が不足で、目的とする高硬度焼結体をう
ることはできない。
また、チタンまたはチタンおよびタンタルの炭
化物、窒化物、炭窒化物の量を4〜34体積%に限
定する理由を次に示す。即ちそれらとアルミニウ
ムとを合わせたものが高圧相窒化ホウ素の残部を
構成するわけであり、高圧相窒化ホウ素が95体積
%を占める場合チタンまたはチタンおよびタンタ
ルの炭化物、窒化物、炭窒化物は4体積%、アル
ミニウムは1体積%必要であり、又高圧相窒化ホ
ウ素が65体積%を占める場合チタンまたはチタン
およびタンタルの炭化物、窒化物、炭窒化物は4
体積%から34体積%の範囲で、アルミニウムは31
体積%から1体積%の範囲とすることにより、目
的とする高硬度焼結体とすることができる。
更に、焼結する為の圧力が2万気圧以上必要で
ある理由は、それ以下では安定した焼結が困難で
あり、温度が1200℃以上必要な理由は、それ以下
では焼結体の強度が不十分であるからである。
本発明方法を実施するに当つては、原料混合物
を1200℃以上、2万気圧以上で加圧する必要があ
る。なおこの焼結は前記以上の高温高圧で実施し
うるが、実際の温度、圧力は装置自体の条件によ
り定めうるものである。即ち焼結条件としての圧
力はとくに上限はなく、又温度も原料混合物が高
圧相窒化ホウ素が低圧相窒化ホウ素に相転換を起
さない範囲の高温で実施可能である。又ホウ素を
添加することにより焼結体の高温による硬度低下
を防ぐことができる。
更に高圧相窒化ホウ素中、WBNの占める割合
は30体積%以下であることが好ましい。その理由
を次に示す。
WBN粒子の粗いものは、粒としての強度はさ
程高くなく、従つて粒としての強度を求める場合
は大きくても5μmを限度とする可きである。実際
的には、CBN粒子の10μm以上の粒度を有する原
料粉末を粉砕して10μm以上の最大寸法を有する
CBN粒子から1μm以下の最小寸法を有するCBN
粒子迄連続的な粒度分布を有するCBN原料とし
て焼結体に含有させ、粉砕時間を短縮したり、
1μm以下の高圧相BNの含有量を増す目的で
WBNを添加することが適当である。よつて、
WBNはCBNの細かい粒子の含有量を補なうもの
であるから、高圧相BN量全体の中の30体積%以
下に止めることが好ましい。また、CBNを粉砕
して連続的な粒度分布を作る場合には、CBNの
粉砕された粒の破断面はCBNが合成されてから
雰囲気に触れていない新鮮な面であり、従つて雰
囲気によつて汚染されていない為、焼結に際して
不純物を持込むことが少ない点でも好ましい。そ
の為、粉砕後には焼結する迄出来るだけ雰囲気に
触れさせず、真空中や不活性気体中に保管するこ
とが好ましい。更に、必要に応じて複数の粒度分
布を有するCBN粒子群を組合せて粉砕し、連続
的な粒度分布を有する原料を作つても良い。例え
ばボールミル、スタンプミル、エツジランナー、
らい潰機、振動ミルなどを用いることにより連続
的な粒度分布を有する粒体をうることができる。
<実施例> 次に具体的な実施例、比較例を掲げ本発明につ
いて詳群に説明する。
実施例 1 平均粒径15μmのCBNと平均粒径5μmのCBN
との比が3:1である混合物を超硬合金製ボール
ミル中で4時間粉砕混合をした。得られた混合物
の最大粒子は18μmであり、1μm以下の粒子は23
%、そして1μmをこえる粒子は連続した粒度分布
を有することを、水中沈降分級処理および顕微鏡
観察により確認した。
次に前記のCBN混合物72体積%、チタンと炭
素のモル比が1:0.68である炭化チタン10体積
%、タンタルと炭素のモル比が1:1の炭化タン
タル4体積%、チタンと窒素のモル比が1:0.72
である窒化チタン2.6体積%およびアルミニウム
11.4体積%を超硬合金製ボールミルで12時間混合
した。
次いでこの混合物に外割で3.8体積%の無定形
ホウ素を加えて混合した。
さらに外径15mm、高さ6mm、厚さ0.8mmの工業
用純チタンの底付き円筒状カプセルに、まず下か
ら3mmの深さまでコバルト10重量%を有する超硬
合金粉を充填し、その上に前記無定形ホウ素を含
む混合粉を2mmの厚さになるように圧入し、工業
用純チタン円板で封をした。この封入カプセルの
周囲を理論密度に対して98%の密度に成形した食
塩で包囲し、ベルト式超高圧装置に装入して、焼
結圧力、温度を2.5万気圧、1400℃に8分間かけ
て徐々に上昇させ、そのまゝ20分間保持してから
常温常圧12分間かけて下降させてから取り出し
た。
カプセルをグラインダーで除去した処、CBN
を含む混合粉と超硬合金の粉末は強固に焼結さ
れ、かつ両者が2層に分かれて接合された厚さ約
2.8mm、直径約12.3mmの円板状焼結体が得られた。
CBNを含む焼結体の硬度をマイクロビツカー
ス硬度計で荷重を1Kgとして測定した結果、5点
の測定点の平均は4350Kg/mm2であつた。CBNを
含む焼結体部分をダイヤモンドペーストで研摩し
て、1500倍の光学顕微鏡で観察した処、CBN同
士が結合している組織が認められた。
次にこのCBNを含む焼結体を濃度46%のフツ
化水素酸と濃度35%の硝酸との体積で1:1の割
合の混合物に浸漬した。その浸漬後の焼結体は化
学処理後も焼結体の形状が保たれていた。
なおこのCBNを含む焼結体について、化学処
理前後のX線回折測定を行つたが、その結果、炭
窒化チタン、ホウ化チタン及び炭化タンタルのピ
ークが、化学処理後は消失し、強いCBNのピー
クと弱い窒化アルミニウムのピークのみが確認さ
れた。
即ち本発明の方法により製造された高硬度焼結
体は焼結前の連続した粒度分布のCBNが結合し
た連続的なマトリツクスと、炭化チタン、炭化タ
ンタル、窒化タンタル、アルミニウムを含んでな
るものであることがあきらかである。
次に本発明で製造された高硬度焼結体が実用的
に極めてすぐれていることを切削工具として使用
した例により説明する。
即ち実施例1により製造された円板状の焼結体
を直径11mm、厚さ2.5mmでCBNを含む焼結体部分
の厚さが約1mmとなるようにダイヤモンド砥石で
仕上げた。更にダイヤモンドカツターで円の中心
を通る切断線で6等分に切断し、頂角が60゜の扇
形のチツプとし、K20種の超硬合金の台に銀ロウ
によつてろう付けし、ダイヤモンド砥石で研摩し
て頂角60゜、内接円寸法9.525mm、厚さ4.76mm、刃
先R0.8mmのTNG332と称するスローアウエイチツ
プに加工した。
切削試験用の被削材として、SCM415種鋼の直
径120mm、長さ500mmのものに巾20mm、深さ20mmの
断面が矩形の溝を彫り込み、ロツクウエル硬度C
スケール58に熱処理したものを用意して、前記の
スローアウエイチツプで外周を切削した。切削条
件を、周速(以後Vとする)=201m/min、切込
み(以後dとする)=0.5mm、送り(以後fとす
る)=0.2mm/revとして連続60分間切削した処、
刃先の逃げ面摩耗は0.08mmに止まり、欠損やチツ
ピングの傾向は全く認められず、更に切削を続け
ることが可能と判断された。この種の切削方法
は、一般に継続切削と呼ばれ、従来のCBNを含
む焼結体工具では、本試験で実施した様な厳しい
条件では早期に刃先の欠損が発生して全く実施出
来なかつた。
比較例 1 CBNは平均粒径3μmのものを粉砕せずに用い、
無定形ホウ素を添加せず、かつ他の添加物との混
合処理を3時間処理した以外、他はすべて実施例
1と同様に処理した。
得られた焼結体のマイクロビツカース硬度は
3400Kg/mm2で実施例1に比して低い。これは
CBN同士の結合がないためと考えられるが、こ
のことは光学顕微鏡による観察によつてもCBN
の粒が互いに結合相により隔てられていることが
確認されたしかめられた。更に実施例1と同様な
方法で化学処理を行つた。
その結果、焼結体は崩壊し、CBN同士が結合
していないことを示している。
実施例1と同様な切削試験を行つた処、刃先は
2分間切削しただけで欠損し、更に同様な試験を
繰返した処、1分30秒で欠損した。
比較例 2 無定形ホウ素を添加せず、添加物をすべて酸化
アルミニウムに置換した以外、すべて実施例1と
同様に処理した。光学顕微鏡による観察、化学処
理後の観察の何れもCBN同士が結合しているこ
とが確認された。
実施例1と同様な切削試験を実施した処、刃先
は18分間の切削後に逃げ面摩耗0.8mmに達し、以
後の切削が実施できなかつた。
実施例1と比較例1より、本発明においては
CBNが連続的な粒度分布を有することが、又実
施例1と比較例2とよりは添加物の種類がCBN
粒子同士の結合に大きな影響のあることが分か
る。
比較例 3 無定形ホウ素を添加せず、かつ焼結圧力、温度
を3.8万気圧、1520℃とした以外は実施例1と同
様に処理して高硬度焼結体を得た。
得られた焼結体の硬度は4020Kg/mm2で、光学顕
微鏡、化学処理の結果、何れもCBN同士が結合
してることを示した。
実施例1で実施した切削試験と同様な切削試験
をV=188m/minに下げて実施した結果、60分
間切削した後の逃げ面摩耗は周速が低くなつて条
件としてはより緩やかになつたにもかゝわらず、
実施例1と等しく0.08mmで、欠損やチツピングも
殆ど認められなかつた。
実施例1と比較例3とから、本発明においては
ホウ素の添加により、焼結条件が比較例3より緩
やかな条件でも、同等またはそれ以上の切削性能
の焼結体が得られることは明らかである。
比較例 4 用いるCBNをすべて平均粒径5μmの粒体とし
た以外、すべて実施例1と同様に処理して焼結体
を得た。
得られた焼結体の硬度は3800Kg/mm2であつた。
光学顕微鏡、化学処理後の観察の何れもCBN同
士の結合がないか、あつても僅かであることを示
した。
実施例1と同様な切削試験を実施した処、刃先
は8分間切削しただけで欠損し、同様な試験を更
に2回繰返したが、5分及び10分30秒で欠損し
た。
<発明の効果> 本発明は、焼結原料中の高圧相窒化ホウ素の粒
度及び配合割合、特定の添加剤及び配合割合、特
定の金属及び配合割合に加えてホウ素を特定量添
加することによつて、焼結条件(温度、圧力)を
緩和し、かつ高圧相窒化ホウ素同士を結合して連
続的なマトリツクスを形成させる高硬度焼結体の
製造方法である。
従来技術による高圧相窒化ホウ素を含む焼結体
は、他の従来工具材料に比べて鉄系材料の切削に
かけ離れた性能を発揮することが知られている
が、本発明で得られる焼結体においては、それを
更に上回る性能を示した。特に高硬度焼入れ鋼の
高速断続切削、鋳鋼、鋳鉄、型鋼等の生材、焼入
れ材の重切削、高速切削、焼結金属の高速切削に
おいて従来の高圧相窒化ホウ素を含む焼結体に勝
り、更に従来は高圧相窒化ホウ素を含む焼結体に
は向かないとされ、事実切削しても良い結果を示
さなかつた低炭素から高炭素に及ぶ鋼の切削にも
適している。即ち本発明は従来のCBN及び又は
CBNとWBNとを含む焼結体では到底実施できな
いような厳しい条件での切削、特に高硬度の焼入
鋼材や未熱処理の鋼材の高速度での断続切削が可
能な工具用焼結体の製造法を提供する、産業上極
めて有用な発明である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 粒子径最大10〜50μm、最小1μm以下で、そ
    の間に連続的な粒度分布を有する立方晶系窒化ホ
    ウ素又は前記立方晶系窒化ホウ素とウルツ鉱型窒
    化ホウ素とからなる高相圧窒化ホウ素65〜95体積
    %と、チタンまたはチタンおよびタンタルのそれ
    ぞれの炭化物、窒化物、炭窒化物のいずれかの少
    なくとも1種である添加物を4〜34体積%、およ
    びアルミニウムを加えて100体積%としさらに外
    割で0.1〜5体積%のホウ素を加えた混合物を得、
    該混合物を最低1200℃、2万気圧で焼結して高圧
    相窒化ホウ素同士が結合して連続的なマトリツク
    スを形成している高硬度焼結体の製造方法。 2 高圧相窒化ホウ素が70〜95体積%の立方晶系
    窒化ホウ素と5〜30体積%のウルツ鉱型窒化ホウ
    素とからなる特許請求の範囲第1項の高硬度焼結
    体の製造方法。 3 添加物がチタンの炭化物、窒化物、炭窒化物
    の少なくとも1種であり、焼結に際して2ホウ化
    チタン及び窒化アルミニウムが生成して高相圧窒
    化ホウ素が強固に結合した連続せるマトリツクス
    が生成する特許請求の範囲第1項の高硬度焼結体
    の製造方法。
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