JPH0125764B2 - - Google Patents

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JPH0125764B2
JPH0125764B2 JP8272880A JP8272880A JPH0125764B2 JP H0125764 B2 JPH0125764 B2 JP H0125764B2 JP 8272880 A JP8272880 A JP 8272880A JP 8272880 A JP8272880 A JP 8272880A JP H0125764 B2 JPH0125764 B2 JP H0125764B2
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JP
Japan
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catalyst component
polymerization
compound
solid catalyst
compounds
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Application number
JP8272880A
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English (en)
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Inventor
Kiwamu Hirota
Hideki Tamano
Kazumi Naito
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP8272880A priority Critical patent/JPS578204A/ja
Publication of JPS578204A publication Critical patent/JPS578204A/ja
Publication of JPH0125764B2 publication Critical patent/JPH0125764B2/ja
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔〕 発明の目的 本発明はオレフイン重合用固形触媒成分に関す
る。さらにくわしくは、(A)(1)エーテル化合物と(2)
マグネシウムジハロゲン化物とを共粉砕すること
によつて得られる固形物に(B)(1)ハロゲン原子を含
有する四価のチタン化合物と(2)有機カルボン酸エ
ステルとの付加生成物を該付加生成物が液体状態
または溶液状態である条件下で接触させて得られ
るオレフイン重合用固形触媒成分に関し、その目
的は、重合活性が極めて高く、かつすぐれた機械
的性質と成形性とをあわせもつばかりでなく、嵩
密度が高いオレフイン重合体を製造するための新
規なオレフイン重合用固形触媒成分を得ることで
ある。 〔〕 発明の背景 最近、ハロゲン化マグネシウムにチタン化合物
を担持させた固形成分と有機アルミニウム化合物
とから得られる触媒系(以下「A触媒系」と云
う)が数多く提案されている。これらの触媒系
は、従来の触媒系に比べて重合活性が高く、重合
体から触媒残を除去する必要がなくなる可能性を
もつているとされている。しかしながら、得られ
る重合体の結晶性は比較的低く、重合体中に存在
する非晶性ポリマーを除去することなく、そのま
ま使用するには、実用物性上、満足すべきもので
あるとは云い難い。さらに、担体当りの重合活性
はかならずしも満足すべきものではないため、生
成重合体中にマグネシウムジハロゲン化物が比較
的多量に残存し、重合装置の腐蝕、製品の色に悪
影響を及ぼす等の製造上の困難が大きいなどの欠
点がある。 さらに、これらの触媒系は、オレフインの重合
時に失活があること、また後に記す「触媒ローリ
ングによる生成重合体の嵩比重の低下」があるな
どの欠点があつた。すなわち、重合時の失活があ
るため、実用化に際し、当業界では常識化になつ
ている連続重合反応器を使用した場合、特に顕著
に現われるのであるが、単位触媒当りの生成する
重合体の量(以下「プロダクテイビテイ」と云
う)が低く、生成重合体中の触媒残の量が多くな
りがちであつた。また、生成重合体の嵩比重は一
定容量規模の反応器を用いる場合の単位時間当り
の生産量を決める主要因であり、この値を大きい
値に保つことは工業経済の上で重要なことである
が、前記の触媒系はこの点において満足し得るも
のではなかつた。しかしながら、触媒を重合反応
器に供給する方法としてスラリー状態で供給する
場合、均一なスラリー状態を保持するためにはス
ラリー流を常に作つておき、その流路よりポンプ
によつて触媒スラリーを重合反応器に仕込む方法
をとるのが一般に行なわれているが、このスラリ
ー流によるせん断力によつて触媒粒子の微細化が
起こり、生成重合体の微粉化および嵩比重の低下
を招くことがある。微粉化にともなつてかならず
しも嵩比重の低下が起きるわけではないことは当
然であるが、不幸にして前記触媒系は生成粉体の
微構造のためと思われるが、可成り大きな嵩比重
の低下を招いた(以下、この現象を「触媒ローリ
ングによる嵩比重の低下」という)。 本発明者らは、重合活性および立体特異性を高
い値に保持したまま、これらの欠点を改善した触
媒系を得ることを目的として研究を進めた結果、
触媒ローリングによる嵩比重の低下が主として担
体構造に依存することおよび立体特異性の高さを
発揮する鍵がチタン化合物を有機カルボン酸エス
テルとの錯体の形で、かつ液体状態または溶液状
態で担体上に担持させることにあることを見出し
た。 従来、有機酸エステルと或る種のチタン系化合
物との付加物をハロゲン化マグネシウムと粉砕接
触させて触媒成分を得ることは公知である(特開
昭48−16986、同50−108385号、同49−86482号、
同51−57789号、)。しかしながら、より秀れた触
媒性能、特に立体特異性の高い触媒を得るために
は有機酸エステルとの接触とチタン系化合物との
接触とを逐次的に行なうのが好ましいといわれチ
タン系化合物の接触に先立つて担体と有機酸エス
テルの接触を行なうものが多い(特開昭48−
48584号、同48−79290号、同49−86482号、同49
−16784号が、逆の接触順予の物もある(特開昭
51−57789号)。上記のように、付加生成物を担持
させた触媒成分が性能的に劣るとされた原因は、
従来の実施態様に於いては付加生成物が溶媒に溶
けず沈澱するためと思われ、担体上に少しでも効
率良く担持する為にメカノケミカルなエネルギー
を与える方法が採られたものと思われる。我々は
更に効率的に担持する方法を鋭意検討した結果、
限られた条件下に付加生成分を液体状態もしくは
溶液状態とすることによつて、むしろ前述の逐次
接触処理物よりも秀れた立体特異性触媒を得るこ
とができることを見出し、本発明に到達した。 〔〕 発明の構成 すなわち、本発明は、 (A)『(1) 「エーテル化合物」(以下「エーテル系
化合物」と云う) と (2) マグネシウムジハロゲン化物 とを共粉砕することによつて得られる固形
物』(以下『共粉砕固形物』と云う) に (B)『(1) ()式で示される少なくとも一個のハ
ロゲン原子を含有する四価のチタン化合物」
(以下「チタン系化合物」と云う)と TiX1 o(OR14-o () 〔()式において、X1は塩素原子、臭素原
子またはヨウ素原子であり、R1は炭素数が
多くとも12個の脂肪族、四環族または芳香族
の炭化水素基であり、nは1〜4の数であ
る。〕 (2) 有機カルボン酸エステル との付加生成物』(以下『付加生成物』と云
う) を該付加生成物が液体状態または溶液状である条
件下で接触させることによつて得られる炭素数が
3〜12個のα―オレフイン重合用固形触媒成分で
ある。 〔〕 発明の効果 本触媒成分が従来の付加生成物担持型触媒と異
なつていることは後述する効果の差によつても示
されるが、以下のように構造的な差も示される。 すなわち、第3図aは従来の共粉砕操作によつ
て付加生成物を担持させた触媒成分(比較例1)
の赤外線吸収スペクトル(以下「I.R.」と云う)
であり、第3図bは本発明の固形触媒成分(実施
例1)のI.R.である。これらの図面から、p―ア
ニス酸エチルに基づく吸収の波数の差異が認めら
れる。厳密なことは詳細な分析研究を行なわねば
判定できないが、p―アニス酸エチルが、第3図
aでは担体成分の塩化マグネシウムと主として相
互作用しているのに対し、第3図bでは四塩化チ
タンと主として相互作用しているものと推測され
る。触媒成分中の活性点はチタン原子の近傍とさ
れており、第3図aに示した触媒成分では、p―
アニス酸エチルが活性点に直接には作用していな
いのに対して、本発明の固形触媒成分にあつて
は、p―アニス酸エチルが直接的に活性点に作用
しているために秀れた触媒性能が発揮されるもの
と推測される。さらに、本発明の固形触媒成分の
形成のためには、担体としての共粉砕固形物も重
要な役割りを果しており、マグネシウムジハロゲ
ン化物とエーテル系化合物の共粉砕物が特異的に
秀れた効果を有するが、この理由については未解
明である。 該固形触媒成分と他の触媒成分として有機アル
ミニウム化合物のごとき有機金属化合物またはこ
れらと適当な電子供与体とから得られる触媒系で
オレフイン(エチレン、α―オレフイン)を重合
特にエチレンもしくはプロピレンの単独重合また
は共重合した場合、下記のごとき効果を発揮す
る。 (1) ポリプロピレンを例にとれば、第2図から明
白なごとく、従来の触媒系、つまり、三塩化チ
タンを主体とする触媒系〔第2図のE〕、A触
媒系〔第2図のC〕およびDのいづれも、その
生成重合体のH.R.はMFIの増加とともに急激
に低下する。この理由は、一般に、次のように
考えられている。重合体中には種々の分子量の
ものとともに種々の立体規則性のものが含まれ
ており、沸騰n―ヘプタンによる抽出はほぼ低
規則性部分を選択的に抽出するが、低規則性高
分子量部分は抽出せず、そのため、MFIの低
い(分子量の大きい)重合体中では、低規則性
部分も完全には抽出しきれないのに対して、
MFIが上がる(分子量が小さい)とともに高
分子量部分が減少する結果、抽出が比較的に完
全に近い形で行なわれることにより、MFIの
上昇とともにn―ヘプタンによる抽出残の減
少、つまり、立体規則性の低下が起るのであ
る。このような具合に、この現象はポリオレフ
インの製造に関してむしろ当然のことと考えら
れたが、本発明の方法により得られる重合体に
あつては、驚くべきことにMFIを種々に変え
たとしても、ほとんどH.R.値に変化を生じな
いという関係を示している。この現象の現因は
現在、明らかでないが、本発明において使用さ
れる触媒系は高分子量低規則性部分をほとんど
生成しない型の触媒であるという点で、従来の
型の触媒と非常に異なつた活性点分布を有して
いるものと推測される。 (2) また、前記触媒系は重合時の失活および立体
特異性の低下が少ない。プロピレンの重合を例
にとれば、同一の高い立体特異性(この尺度と
して、沸騰n―ヘプタンの6時間抽出後の抽出
残割合をとり、H.R.と表示することとする)
を示す触媒系として本発明者らが以前に提出し
た触媒系C(該触媒系については後記する)と
本発明の固形触媒成分を用いることによつて得
られる触媒系〔第1図のAおよびB〕につい
て、それぞれの触媒系の重合時間とプロダクテ
イビテイの関係を示す第1図から明らかな如
く、本発明の固形触媒成分を用いることによつ
て得られる触媒系が、重合時の失活が可成り少
ない。 (3) さらに、本発明の固形触媒成分は、せん断力
をかけられたために起こる固形触媒成分の形状
変化に伴なう生成重合体の嵩比重の低下が非常
に少ない。 本発明の固形触媒成分を触媒系の一成分として
オレフインを重合した場合、以上のような効果を
発揮するために、下記に示すような各種の利点が
ある。 (i) 三塩化チタンを主体とする触媒系、A触媒系
でオレフインを重合した場合、低MFIのとき
は高立体規則性ではあつても、実用的MFI領
域では、立体規則性が低下する結果、実用的製
品として比較する場合、本発明の方法により得
られる製品が格段に良好な立体規則性を有し、
したがつて、すぐれた成形性と機械的性質をあ
わせもつ重合体を得ることができる。 (ii) 特に実用的MFI領域の重合体の製造時に重
合触媒体中への可溶分がはるかに少ないため、
反応器およびフラツシユホツパーなどの装置内
における付着、互着、団塊化などのプロセス上
の問題を一挙に解決し、一切の非結晶性部分を
除かなくとも、重合溶液または重合スラリーを
そのまま蒸発乾燥することによつて、良好な流
動性(さらさらしていること)の重合体の粉体
を得ることができる。 (iii) 低結晶性部分をなんらかの形で除去する場合
にも、溶媒に対する可溶分が非常に少なく、し
たがつて、一般に行なわれている溶媒を用いて
除去するさい、溶媒によつて除去されるものが
非常に僅かであるから、原料オレフインの利用
度が高い。 (iv) 本発明において使われる触媒系の重合活性が
非常に高く、かつ失活が少ないため、特に、生
成重合体の着色、臭い、腐蝕性などに密接な関
係を有するハロゲン化されたチタン化合物当り
の重合活性が極めて高く、なんら特別の触媒残
除去操作や触媒残不活性化のための後処理をし
なくとも通常の使用に供しうる重合体を容易に
製造することができる。 (v) 重合反応器への触媒供給をスラリー状態で行
なつても、嵩密度の高い重合体を得ることがで
き、重合体製造設備の容量を有効に利用するこ
とができる。その上、高せん断速度をかけるこ
とが可能となつたため、均一な濃度のスラリー
を得ることができる。したがつて、重合反応器
への触媒を安定に供給することができるため、
重合条件の制御が安定になるばかりでなく、容
易になる。 〔〕 発明の具体的説明 (A) 共粉砕固形物の製造 該共粉砕固形物はエーテル系化合物とマグネ
シウムジハロゲン化物とを共粉砕することによ
つて得られる。 (1) エーテル系化合物 該共粉砕固形物を製造するために使われる
エーテル化合物としては、脂肪族、脂環式脂
肪族および芳香族炭化水素基(一部ハロゲン
置換されてもよい)を有する炭素数が多くと
も40個のエーテル化合物であり、その代表例
としては、ジメチルエーテル、メチル・エチ
ルエーテル、ジエチルエーテル、ジ―n―プ
ロピルエーテル、ジ―イソ―プロピルエーテ
ル、ジ―n―ブチルエーテル、ジ―イソ―ブ
チルエーテル、ジ―イソ―アミルエーテル、
ジオクチルエーテル、ジドデシルエーテル、
ジアリル(allyl)エーテル、イソ―ブチ
ル・ビニルエーテル、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、エチレング
リコールジメチルエーテル、ジエチルセロソ
ルプおよびベンジル・メチルエーテルのごと
き鎖状脂肪族エーテル;ジフエニルエーテ
ル、ジ―p―トリルエーテル、アニソール、
エトキシベンゼン、ジメトキシベンゼン、ブ
ロムアニソールおよびクロルアニソールのご
とき鎖状芳香族エーテルならびにフラン、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、クマロン、
クマランおよびテトラヒドロピランのごとき
環状エーテル類をあげることができる。なか
でも単官能エーテル類が好ましく、特に、ジ
エチルエーテル、ジ―n―プロピルエーテ
ル、ジ―イソプロピルエーテル、ジ―n―ブ
チルエーテル、ジ―イソブチルエーテル、ア
ニソール、エトキシベンゼンおよびジフエニ
ルエーテルが好適である。 (2) マグネシウムジハロゲン化物 また、本発明において用いられるマグネシ
ウムジハロゲン化物は結晶水を含有しない、
いわゆる無水物であつて、市販品は、一般に
は、200〜630℃で乾燥することが望ましい。
この代表例としては、塩化マグネシウム、臭
化マグネシウムおよびヨウ化マグネシウムが
あげられ、とりわけ、塩化マグネシウムが好
ましい。 (3) 共粉砕の方法 エーテル系化合物とマグネシウムジハロゲ
ン化物との共粉砕はボールミル、振動ミル、
衝撃式粉砕機およびコロイドミルのごとき粉
砕機を使用すればよい。この処理による発熱
が激しい場合には、操作上の便宜のために冷
却してもよいが、通常は室温下で行なえばよ
い。共粉砕に要する時間は粉砕機の性能など
によつて異なるから一概に規定することはで
きないが、両化合物の界面の単純な接触では
なく、両者の均質な接触反応をもたらすこと
が必要である。この接触反応は両者の単純撹
拌混合によつては達成されないが、メカノケ
ミカルなエネルギーを与える共粉砕操作によ
つて容易に達成されるものである。この接触
反応が起きていることは、たとえばI.R.を観
測することによつて明らかである。すなわ
ち、エーテル系化合物はO―C―O結合の特
性振動に基づくと考えられる強い吸収は1000
〜1200cm-1付近に有するが、マグネシウムジ
ハロゲン化物との共粉砕によつて50〜100cm
-1程低波数にシフトされるほか、少なからず
の吸収の移動消滅出現が観察される。 1モルのマグネシウムジハロゲン化物に対
するエーテル化合物の割合は0.002ないし10
モルであり、0.04ないし5モルが望ましく、
とりわけ0.01ないし2モルが好適である。こ
の値が小さすぎる場合には、得られる触媒系
の活性および立体特異性がともに低いばかり
でなく、触媒ローリングによる嵩比重の低下
が生じるため好ましくない。一方、この値が
大きすぎる場合には、得られる触媒系の活性
の極端な低下を招くため望ましくない。 (B) 付加生成物の製造 チタン系化合物と有機カルボン酸エステルと
から付加生成物が得られる。 (1) チタン系化合物 さらに、本発明において使われるチタン系
化合物は少なくとも一個のハロゲン原子を有
する四価のチタン系化合物であり、その一般
式は下式〔()式〕で示されるものである。 TiX1n(OR14-o () ()式において、X1は塩素原子、臭素
原子またはヨウ素原子であり、R1は炭素数
が多くとも12個の脂肪族、脂環族または芳香
族の炭化水素基であり、nは1〜4の数であ
る。 チタン系化合物の代表例としては、四塩化
チタン、四臭化チタン、四ヨウ化チタン、メ
トキシチタントリクロライド、ジメトキシチ
タンジクロライド、トリメトキシチタンクロ
ライド、エトキシチタントリクロライド、ジ
エトキシチタンジクロライド、トリエトキシ
チタンクロライド、プロポキシチタントリク
ロライドおよびブトキシチタントリクロライ
ドがあげられる。なかでも、四ハロゲン化チ
タンおよびアルコキシハロゲン化チタンが望
ましく、とりわけ、四塩化チタン、メトキシ
チタントリクロライドおよびエトキシチタン
トリクロライドが好適である。 (2) 有機カルボン酸エステル 該有機カルボン酸エステルは、通常、炭素
数が多くとも24個のモノまたは多価カルボン
酸と炭素数が多くとも24個のモノ―もしくは
多価アルコールまたはフエノール系化合物か
ら誘導されるものである。これらのカルボン
酸およびアルコール(フエノール系化合物も
含む、以下同じ)のなかの炭化水素基の水素
原子はハロゲン原子、水酸基、M―O―基
(Mは金属元素ならびにB、SiおよびPから
選ばれる)または炭素数が多くとも12個のア
ルコキシ基、アリールオキシ基、アシル基も
しくはシリル基あるいはその他の置換基で置
換されてもよい。これらのうち、無置換体、
ハロゲン原子、アルコキシ基、アリールオキ
シ基またはM―O―基によつて一部が置換さ
れたものは好ましい結果を与える。前記有機
カルボン酸のうち、とりわけ炭素数が多くと
も24個のカルボン酸、特に芳香族カルボン酸
と炭素数が多くとも12個のアルコールとのエ
ステルが望ましい。特に好適なものとしては
下式〔()式〕で一般式が表わされるもの
である。 ()式において、R2は炭素数が多くと
も8個の炭化水素基(多くとも3個のハロゲ
ン原子またはアルコキシ基で置換されてもよ
い)であり、またY1、Y2およびY3は水素原
子、ハロゲン原子または炭素数が多くとも12
個の炭化水素基、アルコキシ基もしくはアリ
ールオキシ基である。 好適な有機カルボン酸エステルの代表例と
しては、安息香酸メチル、安息香酸エチル、
安息香酸プロピル、トルイル酸メチル、トル
イル酸エチル、p―アニス酸メチル、p―ア
ニス酸エチル、p―アニス酸プロピル、p―
アニス酸ブチル、安息香酸フエニル、p―ア
ニス酸フエニル、m―クロル安息香酸エチル
などがあげられる。 (3) 付加生成物の製造方法 該付加生成物はチタン系化合物と有機カル
ボン酸エステルを混合することによつて得る
ことができる。チタン系化合物中のチタン原
子に対する有機カルボン酸エステル中のエス
テル基のモル比は0.05ないし2.5であり0.1な
いし1.5が望ましく、とりわけ0.2ないし1.2が
好適である。液体あるいは溶液状態における
付加生成物の厳密な組成を知ることは難かし
く、一般にはチタン原子に対してエステル基
が0.5、1、および2のごときものが生成す
ると考えられているが、上記の好適モル比範
囲はこれらの付加生成物の生成の最も多くな
る範囲に一致している。 混合接触させる方法としては、ルイス酸と
ルイス塩基より付加生成物を得る通常の方法
によつて得ることができる。即ち、特に限定
される条件は無いが、一般には−50℃ないし
+300℃の温度で、濃度は10-5モル/以上
で、0.1分間以上(通常5分間で十分)両者
を接触させれば良く、均一な接触を保つ為、
炭化水素、ハロゲン化炭化水素の有機溶剤を
使用することもできる。 また、付加生成物を製造し、これを共粉砕
固形物と接触させる方法の他、後述するよう
に共粉砕固形物の存在下に両者を接触させて
付加生成物を製造する方法をとることもでき
る。 (C) 固形触媒成分 本発明の固形触媒成分はあらかじめ製造した
付加生成物と共粉砕固形物とを接触させること
によつて得られるけれども、共粉砕固形物の存
在下でチタン系化合物と有機カルボン酸とから
付加生成物を生成しながら同時に生成する付加
生成物と共粉砕固形物とが接触して固形触媒成
分を得ることもできる。 溶液状態で接触させるときおよび洗浄のさい
に使われる溶媒としては、一般に脂肪族炭化水
素、脂環族炭化水素、芳香族炭化水素およびそ
れらのハロゲン置換体があげられる。好ましい
溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン
およびケロシンのごとき脂肪族炭化水素、シク
ロヘキサンのごとき脂環族炭化水素、ベンゼ
ン、トルエンおよびキシレンのごとき芳香族炭
化水素ならびにクロルベンゼン、クロロホル
ム、四塩化素のごときハロゲン置換体があげら
れる。しかし、アルコール類およびケトン類は
付加生成物の分解をもたらすため、いずれも使
用することはできない。 付加生成物と共粉砕固形物とを接触させる
際、当初固形状の付加生成物と共粉砕固形物の
接触があつてもよいが、最終的には付加生成物
がそれ自体で融解しているか、あるいは完全に
溶けて溶液状態となつている中に共粉砕固形物
を分散させることが必要である。 以上のいずれの方法によつて固形触媒成分を
製造するさいにも接触時の条件として、重要な
条件は付加生成物を液状状態または溶液状態に
保つことであるが、付加生成物の濃度も重要で
あり、全体中に占めるチタン原子の濃度が0.02
モル/以上が好ましく、特に0.1モル/以
上が好適である。また、マグネシウム原子に対
するチタン原子の割合が0.1以上が望ましく、
とりわけ0.5以上が好適である(5以上として
も、新たな利点はなく、原料の浪費となるので
この点から好まれない)。 また接触温度は、一般には−20〜+250℃で
あり、特に+10〜200℃が好ましい。 全体中に占めるチタン原子の濃度が薄過ぎる
場合およびマグネシウム原子に対するチタン原
子の割合が小さ過ぎる場合、いずれの場合に
も、得られる触媒系の重合活性および立体特異
性が減少するため望ましくない。また、接触温
度が低過ぎる場合には、触媒系の重合活性が低
く、一方高過ぎる場合には、触媒系の立体特異
性の低下をもたらす。 接触時間は特に制約はないが、付加生成物と
共粉砕固形物との接触を十分にさせるため、通
常1分以上とるのが好ましく、60分で充分であ
る。たとえ、3時間以上接触させても利点は認
められない。 以上のいずれの方法によつても固形触媒成分
が得られるが、共粉砕固形物上に担持されなか
つた付加生成物が固形触媒成分中に残存する量
を微少量に抑えるために前記の溶媒を使つて洗
浄するか、あるいは分散懸濁液から液の振切り
率の高い過操作を用いて溶媒可溶物を除去す
ればよい。 以上のようにして得られる固形触媒成分中の
マグネシウム原子に対するチタン原子のモル比
は一般には2以下に抑える必要があり、1以下
が望ましく、とりわけ0.4以下が好適である。 (D) オレフインの重合 以上のようにして得られる本発明の固形触媒
成分は有機金属化合物または有機金属化合物と
電子供与性有機化合物と組合わせることにより
前記した効果を発揮するようなオレフイン重合
をすることができる。 (1) 有機金属化合物 該有機金属化合物のうち、有機アルミニウ
ム化合物が望ましく、代表的なものの一般式
は下式〔()式および()式〕で表わさ
れる。 AlR3R4R5 () R6R7Al―O―AlR8R9 () ()式および()式において、R3
R4およびR5は同一でも異種でもよく、炭素
数が多くとも12個の炭化水素基、ハロゲン原
子または水素原子であるが、それらのうち少
なくとも1個は炭化水素基であり、R6、R7
R8およびR9は同一でも異種でもよく、炭素
数が多くとも12個の炭化水素基である。 ()式で示される有機アルミニウム化合
物のうち代表的なものとしては、トリエチル
アルミニウム、トリプロピルアルミニウム、
トリブチルアルミニウム、トリヘキシルアル
ミニウムおよびトリオクチルアルミニウムの
ごときトリアルキルアルミニウム、ジエチル
アルミニウムハイドライドおよびジイソブチ
ルアルミニウムハイドライドのごときアルキ
ルアルミニウムハイドライドならびにジエチ
ルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミ
ニウムブロマイドおよびエチルアルミニウム
セスキクロライドがあげられる。 また、()式で示される有機アルミニウ
ム化合物のうち、代表的なものとしては、テ
トラエチルジアルモキサンおよびテトラブチ
ルジアルモキサンのごときアルキルジアルモ
キサン類があげられる。 これらの有機アルミニウム化合物のうち、
トリアルキルアルミニウム、アルキルアルミ
ニウムハイドライドおよびアルキルアルモキ
サン類が特に好ましい結果を与えるため好適
である。 (2) 電子供与性有機化合物 該電子供与性有機化合物は酸素原子、窒素
原子、硫黄原子およびりん原子のうち、少な
くとも一つを含む電子供与性基を有する化合
物である。この電子供与性有機化合物の代表
的なものとしては、アルコール系化合物、エ
ーテル系化合物、アルデヒド系化合物、ケト
ン系化合物、カルボン酸、カルボン酸エステ
ル系化合物、オルト酸エステル系化合物、カ
ルボン酸無水物系化合物、アセタール系化合
物、アミン系化合物、亜硝酸エステル系化合
物、ニトロ系化合物、ジアゾ系化合物、アミ
ド系化合物、イミド系化合物、チオール系化
合物、亜硫酸エステル系化合物、硫酸エステ
ル系化合物、スルホン系化合物、スルホン酸
アミド系化合物、ホスフイン系化合物、ホス
フインオキシド系化合物、亜りん酸エステル
系化合物、りん酸エステル系化合物、りん酸
アミド系化合物、アルコキシシラン系化合
物、シロキサン系化合物、アルコキシホウ素
系化合物およびアルコキシアルミニウム系化
合物があげられる。電子供与性基に結合する
炭化水素基は脂肪族炭化水素基、脂環族炭化
水素基および芳香族炭化水素基のうち、いず
れでもよいが、一般にはこれらの炭化水素基
は多くとも18個の炭素原子を有するものであ
る。これらの電子供与性有機化合物のうち、
エーテル系化合物、ケトン系化合物、カルボ
ン酸エステル系化合物、オルト酸エステル系
化合物、アセタール系化合物、アミン系化合
物、亜硝酸エステル系化合物、亜硫酸エステ
ル系化合物、りん酸エステル系化合物、りん
酸アミド系化合物およびアルコキシシラン系
化合物が重合活性および立体特異性のバラン
スの点で望ましく、とりわけ前記の有機カル
ボン酸エステル系化合物、オルト酸エステル
系化合物およびアルコキシシラン系化合物
(ケイ素化合物)が卓越した立体特異性を現
わすため好適である。アルコキシシラン系化
合物(以下「ケイ素系化合物」と云う)の代
表例は下式〔()式〕で表わされるもので
ある。 R10 lSi(OR114−l () ()式において、R10およびR11は同一
でも異種でもよく、炭素数が多くとも18個の
炭化水素基であり、0l<3である。これ
らのうち、とりわけR10およびR11が炭素数
が多くとも8個の脂肪族炭化水素基または炭
素数が多くとも15個の芳香族炭化水素基であ
るケイ素系化合物が好適である。 好適なケイ素系化合物の代表例としては、
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラ
ン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキ
シシラン、テトラ(2―エチルヘキソキシ)
シラン、テトラフエノキシシラン、テトラ
(p―メチルフエノキシ)シラン、テトラベ
ンジルオキシシラン、ジエトキシジメトキシ
シランおよびジエトキシジフエノキシシラン
のごときテトラヒドロカルビルオキシシラン
ならびにトリメトキシメチルシラン、トリエ
トキシメチルシラン、エチルトリメトキシシ
ラン、エチルエトキシジメチルシラン、ジメ
トキシジメチルシラン、ジエトキシジフエニ
ルシラン、ジエトキシメチルフエニルシラ
ン、エトキシトリメチルシランおよびフエノ
キシトリメチルシランのごときヒドロカルビ
ルヒドロカルビルオキシシランがあげられ
る。 また、オルト酸エステル系化合物の代表例
は下式〔()式および()式〕で表わさ
れる。 R12C(OR133 () C(OR144 () ()式および()式において、R12
R13およびR14は同一でも異種でもよく、炭
素数が多くとも12個の炭化水素である。代表
的なものとしては、オルト蟻酸エチル、オル
ト酢酸エチルおよびオルト安息香酸エチルが
あげられる。 (3) 使用割合 オレフインの重合において、重合系内にお
ける有機金属化合物の使用量は、一般には
10-4ミリモル/以上であり、10-3ミリモ
ル/以上が好適である。また、固形触媒成
分中のチタン原子に対する使用割合は、モル
比で一般には0.5以上であり、1以上が望ま
しく、とりわけ2以上が好適である。なお、
有機金属化合物の使用量が小さ過ぎる場合に
は、重合活性の大幅な低下を招く。なお、重
合系内における有機金属化合物の使用量が20
ミリモル/以上でかつチタン原子に対する
割合が、モル比で100以上の場合さらにこれ
らの値を高くしても、触媒性能がさらに向上
することは見られない。 さらに、電子供与性有機化合物の使用割合
は有機金属化合物に対してモル比で通常5以
下である。ただし、これらのモル比(以下
「D/Me比」と云う)は有機金属化合物にあ
つては金属の原子、また電子供与性有機化合
物にあつては電子供与性基の数をもつて算出
するものとする。 電子供与性有機化合物として有機カルボン
酸エステル系化合物を使つた場合には、D/
Me比が0.8以下が望ましく、とりわけ0.6以
下が好適である。また、オルト酸エステル系
化合物を使用した場合には、D/Meが1.5以
下が好ましく、特に1.0以下が好適である。
さらに、ケイ素系化合物を用いた場合には、
D/Meが4以下が望ましく、とりわけ2.5以
下が好適である。 共粉砕固形物を製造するために使われるエ
ーテル系化合物およびマグネシウムジハロゲ
ン化物、付加生成物を得るために使用される
チタン系化合物および有機カルボン酸エステ
ル、固形触媒成分を製造するために用いられ
る共粉砕固形物および付加生成物ならびに重
合に使われる固形触媒成分、有機金属化合物
および電子供与性有機化合物は、それぞれ一
種のみを使用してもよく、二種以上を併用し
てもよい。 (4) オレフイン 重合に使用されるオレフインは炭素数が3
〜12個のα―オレフインであり、その代表例
としては、ピロピレン、ブテン―1、4―メ
チルペンテン―1、ヘキセン―1、オクテン
―1などがあげられる。重合を実施するにあ
たり、これらのオルフインを単独重合しても
よいが、二種以上のオレフインを共重合して
もよい。さらに、プロピレンと少量のエチレ
ンとを共重合してもよい。 (5) 重合方法およびその条件 重合を実施するにあたり、本発明の固形触
媒成分、有機金属化合物あるいはこれらと電
子供与性有機化合物は重合容器に別個に導入
してもよいが、それらのうちの二種類または
全部を事前に混合してもよい。特に、重合を
行なう直前に全部を混合することが望まし
い。 重合は、不活性溶媒中、液体モノマー(オ
レフイン)中あるいは気相のいずれでも行な
うことができる。また、実用可能な溶融流れ
を有する重合体を得るために、分子量調節剤
(一般には、水素)を共存させてもよい。 重合温度は、一般には−10℃ないし180℃
であり、実用的には20℃以上130℃以下であ
る。 そのほか、重合反応器の形態、重合の制御
法、後処理方法などについては、本触媒系固
有の制限はなく、公知のすべての方法を適用
することができる。 〔〕 実施例および比較例 以下、実施例によつて本発明をさらにくわしく
説明する。 なお、実施例および比較例において、ヘプタン
インデツクス(すなわちH.R.)は沸騰n―ヘプ
タンで得られた重合体を6時間抽出した後の残量
を%で表わしたものである。メルト・フローイン
デツクス(すなわち、MFI)はJIS K―6758―
1968によつて230℃の温度で荷重が2.16Kgの条件
で測定した。曲げ剛性率および引張降伏強度は
JIS K―6758−1968にしたがつて得られたプレス
片につき、それぞれASTM D―747−63および
ASTM D―638―64Tにしたがつて測定した。 各実施例および比較例において、固形触媒成分
の製造および重合に使用した各化合物(有機溶
媒、オレフイン、水素、チタン系化合物、マグネ
シウムジハロゲン化物、エーテル系化合物、電子
供与性有機化合物など)はすべて実質的に水分を
除去したものである。また、触媒成分の製法およ
び重合については、実質的に水分が存在せず、か
つ窒素の雰囲気下で行なつた。 実施例 1 〔(A) 固形触媒成分(A)の製造〕 無水塩化マグネシウム(市販の無水塩化マグネ
シウムを乾燥した窒素気流中で約500℃において
15時間加熱乾燥することによつて得られたもの)
20g(0.21モル)と6.0gのジエチルエーテル
(エーテル系化合物として、0.081モル)とを振動
ボールミル用の容器(ステンレス製の円筒型、内
容積1、直径が10mmの磁製ボールを見かけ容積
で約50%充填)に入れた。これを振幅が6mm、振
動数が30Hzの振動ボールミルに取付け、10時間共
粉砕を行なうことによつて共粉砕固形物が得られ
た。 別途、内容が500mlのフラスコに120mlのキシレ
ン(溶媒として)を入れ、82.8g(0.44モル)の
四塩化チタン(チタン系化合物として)および
39.6g(0.22モル)のp―アニス酸エチル(有機
カルボン酸エステルとして)を加えて反応し、
100℃に加熱することによつて濃赤色の均一な液
が得られた(付加生成物の作成)。この液に15g
の前記の共粉砕固形物を入れ、100℃の温度にお
いて60分間撹拌を行なつた(担体担持物の作成)。
得られた固形分を別した後、約100℃のキシレ
ンを使つて液中にもはや四塩化チタンとp―ア
ニス酸エチルとの付加生成物が認められなくなる
まで洗浄した。洗浄後、その一部を40℃の温度に
おいて乾燥することにより、粉末状の固形触媒成
分(A)が得られた。得られた固形触媒成分(A)の化学
分析を行なつたところ、この固形触媒成分(A)のチ
タン原子の含有量は1.8重量%であつた。 〔(B) 重合および生成重合体の物性〕 3.0のステンレス製のオートクレーブに以上
の方法で製造された固形触媒成分(A)を9.7mg、有
機アルミニウム化合物として0.54g(4.7ミリモ
ル)のトリエチルアルミニウムおよび電子供与性
化合物として0.18g(1.2ミリモル)の安息香酸
エチルを入れ、ついで直ちに760gのプロピレン
および0.10gの水素を入れた。オートクレーブを
昇温し内温(重合系)を70℃に保つた。3時間
後、内容ガスを放出して重合を終結した。その結
果、169gの粉末状のポリプロピレンが得られた。
すなわち、重合活性は5810g/g―固形触媒成分
(A)・時間、323Kg/g―Ti・時間である。このポ
リプロピレン粉末のH.R.は95.2%であつた。 この粉末を特に精製することなく、100重量部
の粉末ならびに安定剤として0.15重量部のテトラ
キス〔メチレン―3―(3′5′―ジ―第三級―ブチ
ル―4′―ヒドロキシフエニル)プロピオネート〕
メタン(チバ・ガイギー社製、商品名
Irganox1010)、0.20重量部のジステアリルチオジ
プロピオネートおよび0.10重量部のステアリン酸
カルシウムとを内径が20mm、L/Dが40の押出機
を用いて窒素雰囲気下で210℃において混練しな
がらペレツトを作成した。得られたペレツトは通
常の市販品と同程度の白色度および透明度を示し
ていた。MFIは5.2g/10分であつた。このペレ
ツトのブレス板の曲げ剛性率は12300Kg/cm2であ
り、引張降伏強度は320Kg/cm2であり、すぐれた
物性値を示した。 〔(C) 固形触媒成分(A)のせん断力による性状変
化〕 せん断力のかかつた場合における固形触媒成分
(A)の性状変化をみるために下記の実験を行なつ
た。 長さが30mmのテフロン製棒状マグネツトロータ
ーを入れた内容が500mlのフラスコに(A)において
得られた固形触媒成分(A)を洗浄した後、乾燥する
前のマツドの一部を入れ、ついで100mlのn―ヘ
キサンを加え、スラリーを作成した〔このスラリ
ー中の固形触媒成分の濃度30mg/ml〕。底部誘導
撹拌方式によつて500回転/分の速度で1分間撹
拌を行なつた。(B)において使つた固形触媒成分(A)
のかわりに、このスラリーの0.30mlを抜き出して
使用したほかは、(B)と全く同じ条件でプロピレン
の重合を行なつた。その結果、140gの細かい粉
末状のポリプロピレンが得られた。このポリプロ
ピレン粉末の嵩比重は0.35であつた。また、この
スラリーをさらに15時間撹拌を続けた後、0.30ml
を抜き出し、(B)と同一の条件でプロピレンの重合
を行なつた。その結果、155gの細かい粉末状の
ポリプロピレンが得られた。このポリプロピレン
粉末の嵩比重は0.32であつた。 これらのことから、せん断力による固形触媒成
分(A)の性状変化に基づく重合体の嵩比重の低下が
ほとんどないことが明白である。 実施例 2〜6 〔(A) 各種固形触媒成分の製造〕 実施例1の(A)においてエーテル系化合物として
使つたジエチルエーテル〔以下「化合物(a)」と云
う〕のかわりに、アニソール〔以下「化合物(c)」
と云う〕またはジ―n―ブチルエーテル〔以下
「化合物(d)」と云う〕をそれぞれ第1―1表に示
す使用量を用いたほかは、実施例1の(A)と同様に
共粉砕を行なつた。実施例1の(A)において使つた
共粉砕固形物のかわりに、以上のようにして得ら
れた各共砕固形物をそれぞれ15g使つたほかは、
実施例1の(A)と同じ条件で固形触媒成分を作成し
た。ついで得られた各固形触媒成分の別および
洗浄を実施例1の(A)と同様に行なつた。各固形触
媒成分中のチタン原子の含有量を第1―1表に示
す(実施例2、3)。 実施例1の(A)において有機カルボン酸エステル
として使用したp―アニス酸エチル〔以下「化合
物(b)」と云う〕のかわりに、安息香酸エチル〔以
下「化合物(e)」と云う〕またはp―トルイル酸メ
チル〔以下「化合物(f)」と云う〕をそれぞれ第1
―2表に示す使用量を用い、また化合物(b)の使用
量を第1―2表に示すようにかえたほかは、実施
例1の(A)と同じ条件で固形触媒成分を作成した。
(ただし、実施例6は溶媒としてデカンを用い、
また実施例4および5の付加生成物の作成および
担体担持物の作成における温度は120℃、さらに、
実施例6の付加生成物の作成および担体担持物の
作成の温度は130℃)。ついで得られた各固形触媒
分を実施例1の(A)と同様に別および洗浄を行な
つた(ただし、実施例6の付加生成物の洗浄液は
デカンを使用)。各固形触媒成分中のチタン原子
の含有量を第1―2表に示す(実施例4〜6)。 〔(B) 重合および生成重合体の物性〕 実施例1の(B)において使つた固形触媒成分(A)の
かわり、第1―3表にそれらの使用量を示す各種
の固形触媒成分を用いたほかは、実施例1の(B)と
同じ条件でプロピレンの重合を行なつた〔ただ
し、実施例6は電子供与性有機化合物として1.4
ミリモルの化合物(b)を使用〕。それぞれのポリプ
ロピレンの収量および重合活性ならびにそれぞれ
のポリプロピレン粉末のH.R.を第1―3表に示
す。 各種のポリプロピレン粉末を実施例1の(B)と同
様に押出機を用いてペレツトを作成した。各ペレ
ツトのMFIならびにプレス板の曲げ剛性率およ
び引張降伏強度を第1―3表に示す。
【表】
【表】
〔(C) 各固形触媒成分のせん断力による性質変化〕
実施例1の(C)において使つた固形触媒成分(A)の
かわりに、実施例2〜6によつて得られた固形触
媒成分(B)ないし(F)を使用したほかは、実施例1の
(C)と同様にスラリーを作成した。それぞれのスラ
リーを実施例1の(C)と同様に1分間撹拌を行なつ
た。実施例2〜6において使用した固形触媒成分
(B)ないし(F)のかわりに、これらのスラリーをそれ
ぞれ0.30ml用いたほかは、実施例2〜9と全く同
じ条件でプロピレンの重合を行なつた。得られた
各ポリプロピレンの収量および嵩比重を第1―4
表に示す。 これらのスラリーをさらに実施例1の(C)と同様
に15時間撹拌を行なつた後、それぞれのスラリー
からそれぞれを0.30ml抜き取り、実施例2〜6と
同様にプロピレンの重合を行なつた。得られた各
ポリプロピレンの収量および嵩比重を第1―4表
に示す。
【表】 実施例 7〜10 実施例1の(B)において使つた固形触媒成分(A)を
第2―1表に示す使用量を使用し、実施例1の(B)
において有機アルミニウム化合物として用いたト
リエチルアルミニウム〔TEA〕の使用量をかえ
るか、またはTEAのかわりに、テトラエチルジ
アルモキサン(TEDAO)を使用し(使用量を第
2―1表に示す)、さらに実施例1の(B)において
電子供与性有機化合物として用いた化合物(e)の使
用量をかえるか、あるいは化合物(e)のかわりに化
合物(b)を使用し(使用量を第2―1表に示す)、
また実施例10では重合時間を15分間にかえたほか
は、実施例1の(B)と同じ条件でプロピレンの重合
を行なつた。得られたそれぞれのポリプロピレン
の収量および重合活性ならびに各ポリプロピレン
のH.R.を第2―2表に示す。
【表】
【表】 比較例 1〜7 〔(A) 各種固形触媒成分の製造〕 実施例1の(A)と同じ条件で四塩化チタンと化合
物(b)との付加生成物のキシレン溶液を得た。この
溶液を40℃の温度において減圧下で乾燥すること
によつて赤色の固形物が得られた。別途、実施例
1の(A)と同様にして得られた共粉砕固形物にこの
付加生成物の固形物4.2gを加え、実施例1の(A)
と同様に30分間共粉砕を行なつた。このようにし
て得られた粉末固形物〔以下「固形触媒成分(G)」
と云う〕中のチタン原子の含有量は1.8重量%で
あつた(比較例1)。 実施例1の(A)において共粉砕固形物を製造する
さいに使つた化合物(a)のかわりに、6.0g(0.033
モル)の化合物(b)を用いたほかは、実施例1の(A)
と同様に共粉砕固形物を作成した。この共粉砕固
形物を使用し、さらに化合物(b)のかわりに、16.3
g(0.22モル)の化合物(a)を使つたほかは、実施
例1の(A)と同じ条件で固形触媒成分〔以下「固形
触媒成分(H)」と云う〕を製造した。この固形触媒
成分(H)中のチタン原子の含有量は2.1重量%であ
つた(比較例2)。 実施例1の(A)において固形触媒成分(A)を製造す
るさいに使つた四塩化チタンを用いなかつたほか
は、実施例1の(A)と同様にして得られた乾燥前の
固形物マツドを120mlのキシレン中に分散させた。
ついで、82.8gの四塩化チタンを加え、100℃に
反応系を昇温した。30分後に固形物を別し、熱
したキシレンで洗浄し、固形触媒成分〔以下「固
形触媒成分(J)」と云う〕を得た。固形触媒成分(J)
中のチタン原子の含有量は1.3重量%であつた
(比較例3)。 実施例1の(A)において固形触媒成分(A)を製造す
るさいに使つた化合(b)を用いなかつたほかは、実
施例1の(A)と同様にして得られた乾燥前の固形物
マツドを120mlのキシレン中に分散させた。つい
で39.6gの化合物(b)を加え、100℃に反応系を昇
温した。30分後に固形物を別し、熱したキシレ
ンで洗浄することによつて固形触媒成分〔以下
「固形触媒成分(K)」と云う〕を得た。この固形触
媒成分(K)中のチタン原子の含有量は2.0重量%で
あつた(比較例4)。 実施例1の(A)において固形触媒成分(A)を製造す
るさいに使つた化合物(a)を用いなかつたほかは、
実施例1の(A)と同様に固形触媒成分〔以下「固形
触媒成分(L)」と云う〕を製造した。この固形触媒
成分(L)中のチタン原子の含有量は1.2重量%であ
つた(比較例5)。 実施例1の(A)において共粉砕固形物を製造する
さいに使つた化合物(a)のかわりに、6.0g(0.043
モル)の塩化ベンゾイルを用いたほかは、実施例
1の(A)と同じ条件で共粉砕固形物を製造した。ま
た、実施例1の(A)において付加生成物を製造する
さいに使用した化合物(b)のかわりに、33.7g
(0.45モル)のジエチルエーテルを用い、さらに
溶媒として使つたキシレンのかわりに、50mlのn
―ヘプタンを用い、その上反応温度を65℃にかえ
たほかは、実施例1の(A)と同様に固形触媒成分
〔以下「固形触媒成分(M)」と云う〕が得られ
た。固形触媒成分(M)中のチタン原子の含有量
は3.3重量%であつた(比較例6、7)。 〔(B) 重量および各重合体の物性〕 実施例1の(B)において使つた固形触媒成分(A)の
かわりに、以上のようにして得られた固形触媒成
分(G)ないし(M)を第3表にそれらの使用量を示
す量を用いたほかは、実施例1の(B)と同じ条件で
プロピレンの重合を行なつた。ただし、比較例7
は化合物(b)を0.24g(1.6ミリモル)使用した。
得られたそれぞれのポリプロピレンの収量および
重合活性ならびに各ポリプロピレン粉末のH.R.
を第3表に示す。 それぞれのポリプロピレン粉末を実施例1の(B)
と同様に押出機を用いてペレツトを作成した。得
られた各ペレツトのMFIならびにプレス板の曲
げ剛性率および引張強度を第3表に示す。
〔(C) 固形触媒成分(M)のせん断力による性質変化〕
比較例6によつて得られた固形触媒成分(M)
のキシレンのスラリー〔固形触媒成分(M)の濃
度29mg/ml〕0.3mlを触媒成分として用いたほか
は、比較例6の(B)と全く同じ条件でプロピレンの
重合を行なつた。1分間撹拌した後のスラリーを
使つた場合、得られたポリプロピレン粉末の収量
は108gであり、嵩比重は0.32であつた。さらに、
15時間撹拌した後のスラリーを用いた場合、得ら
れたポリプロピレン粉末の収量は109gであり、
嵩比重は0.21であつた。 比較例7によつて得られた固形触媒成分(M)
のキシレンのスラリー〔固形触媒成分(M)の濃
度37mg/ml〕を触媒成分として用いたほかは、比
較例7の(B)と全く同じ条件でプロピレンの重合を
行なつた。1分間撹拌した後のスラリーを使つた
場合、得られたポリプロピレンの収量は95gであ
り、嵩比重は0.35であつた。さらに、15時間撹拌
したスラリーを使用した場合、得られたポリプロ
ピレン粉末の収量は102gであり、嵩比重は0.20
であつた。 実施例1の(B)、実施例4の(B)および比較例7の
(B)においてプロピレンを重合したと全く同じ条件
で1時間、2時間および3時間、それぞれプロピ
レンの重合を行なつた。その結果を第4表に示
す。
【表】 第4表から、本発明の触媒系は重合時における
失活が他の担体担持型触媒系に比べて少ないこと
が明らかである。 水素の使用量を第5表に示すようにかえたほか
は、実施例1、実施例6、比較例1、比較例3お
よび参考例(0.20gのAA型三塩化チタンと0.58
gのジエチルアルミニウムクロライド)から得ら
れる触媒系を用いて実施例1の(B)と同じ条件でプ
ロピレンの重合を行なつた。得られたそれぞれの
プロピレン粉末のH.R.および各ポリプロピレン
粉末を実施例1の(B)と同じ条件で作成したペレツ
トのMFIを第5表に示す。
【表】
【表】 第5表において各触媒系を用いて得られたそれ
ぞれのポリプロピレン粉末のH.R.とペレツトの
MFIとの関係を第2図に示す。 第2図から本発明において用いられる触媒系を
使用してプロピレンを重合した場合、得られるポ
リプロピレンのMFIを高くしたとしても、ポリ
プロピレン粉末のH.R.はほとんど変化しないが、
比較例および参考例において使用した触媒系を用
いてプロピレンを重合すれば、得られるポリプロ
ピレンのMFIを高くすると、そのH.Rが大幅に低
下することが明らかである。第3図に実施例1の
(A)によつて得られた固形触媒成分(A)の赤外吸収ス
ペクトルを(b)として示す。また、比較例1によつ
て得られた固形触媒成分(G)の赤外吸収スペクトル
を(a)として示す。いずれもヌジヨール法によつて
測定した。 遊離状態のp―アニス酸エチルは1710cm-1およ
び1100cm-1に吸収を持ち、これらは付加物の形成
によつて吸収波数が変化する。 これらの吸収は(a)および(b)の両スペクトルにお
いては観察されないので、p―アニス酸エチルは
遊離の状態では存在しない。 (b)の1680cm-1の吸収は塩化マグネシウムと弱く
付加生成物を形成しているp―アニス酸エチルの
存在を示している。一方、(a)では、これは観測す
ることはできない。 (a)の1660cm-1の吸収はメカノケミカルな作用に
よつて塩化マグネシウムと強く付加生成物を形成
しているp―アニス酸エチルの存在を示している
が、これは(b)では観測することはできない。 (b)の1600cm-1付近の幅広の吸収は四塩化チタン
と付加生成物を形成しているp―アニス酸エチル
の存在を示している。一方、(a)では、この吸収は
観測されない。なお、1600cm-1の鋭い吸収(芳香
環に由来する)は付加生成物の有無にかかわらず
存在する。 (b)の1410cm-1の吸収は四塩化チタンと付加生成
物を形成しているp―アニス酸エチルの存在を示
している。一方、(a)では、これを観測することは
できない。 (a)では、890、1000、1040、1090および1150cm
-1に吸収があり、(b)では、これらを観測すること
はできない。これらの吸収はジエチルエーテルと
塩化マグネシウムとの付加生成物に由来してお
り、(b)では(a)と異なり、塩化マグネシウムとジエ
チルエーテルとの有互作用が大部分断ち切られて
いることがわかる。 以上の内で“観測することはできない”の語
は、I.R.で常識的に知られているように、問題に
している吸収の分子吸光係数の大小によるもので
あつて、“存在しない”と直ちに断ずることはで
きないのであつて、(a)と(b)間に存在量に大きな差
が存在すると解釈すべきである。 以上を総合的にみると、(a)では、p―アニス酸
エチルは塩化マグネシウムと強固な付加生成物を
作る形で主として存在し、一方(b)では塩化マグネ
シウムに弱く付加しているほかに、四塩化チタン
と付加生成物を作る形で主として存在しているこ
とがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1(A)、実施例6(B)および比較例
7(C)の重合時間(横軸、単位は分)に対するプロ
ダクテイブイテイ(1gの各触媒成分に対する重
合体の生産性、縦軸)との関係図である。第2図
は、第5表において実施例1、実施例6、比較例
1、比較例3および参考例の触媒系を用いて得ら
れたそれぞれのポリプロピレン粉末のH.R.(縦軸
単位は%)とベレツトのMFI(横軸単位はg/10
分)との関係図である。第3図は、実施例1の(A)
によつて得られた固形触媒成分(A)〔(b)として〕お
よび比較例1によつて得られた固形触媒成分(G)の
赤外吸収スペクトルである。第4図は本発明の触
媒の調製工程のフローチヤート図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A)(1) エーテル化合物と (2) マグネシウムジハロゲン化物 とを共粉砕することによつて得られる固形物 および (B)(1) ()式で示される少なくとも一個のハロ
    ゲン原子を含有する四価のチタン化合物と TiX1 o(OR14-o () 〔()式において、X1は塩素原子、臭素原
    子またはヨウ素原子であり、R1は炭素数が
    多くとも12個の脂肪族、四環族または芳香族
    の炭化水素基であり、nは1〜4の数であ
    る。〕 (2) 有機カルボン酸エステル との付加生成物 を該付加生成物が液体状態または溶液状態である
    条件下で接触させることによつて得られる炭素数
    が3〜12個のα―オレフイン重合用固形触媒成
    分。
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IT1213474B (it) * 1986-07-31 1989-12-20 Montedison Spa Procedimento per preparare componenti solidi di catalizzatori, o precursori di tali componenti, in forma di particellmicrosferoidali per la polimerizzazione delle alfa-olefine.

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