JPH0127116B2 - - Google Patents
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- JPH0127116B2 JPH0127116B2 JP12786279A JP12786279A JPH0127116B2 JP H0127116 B2 JPH0127116 B2 JP H0127116B2 JP 12786279 A JP12786279 A JP 12786279A JP 12786279 A JP12786279 A JP 12786279A JP H0127116 B2 JPH0127116 B2 JP H0127116B2
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Description
本発明は、スチレン系樹脂と金属の貼合せに好
適な新規な接着剤組成物に関し、詳しくは耐衝撃
ポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル・ブ
タジエン・スチレン共重合体(ABS)などのス
チレン系樹脂とアルミニウム、鉄などの金属との
貼合せ用に用いることのできるホツトメルト型接
着剤組成物に関するものである。 一般にスチレン系樹脂は他樹脂、他材料との接
着性に乏しく、接着剤の選定が非常にむずかし
い。現在よく用いられる接着剤としては酢酸ビニ
ル樹脂やネオプレンゴム等の合成樹脂、合成ゴム
を溶剤に溶解した溶剤型接着剤、あるいはエポキ
シ系やポリエステル系などの反応硬化型接着剤が
ある。前者の場合は溶剤型であり、接着後の乾燥
が必要であるため、溶剤取扱いに伴なう公害、安
全衛生面の問題及び溶剤によるポリスチレン系樹
脂表面の化学劣化に伴なう品質への影響、更には
脱溶剤のためのオープンタイムが長い等、種々の
問題点を有している。また後者の反応硬化型の場
合は硬化剤の配合、塗布等が必要となりアプリケ
ーターに工夫がいること、ポツトライフが短か
く、接着剤の適用範囲がせまいこと、更には接着
層が三次元構造を形成するため剪断接着力と剥離
接着力のバランスが悪い等、種々の問題点を有し
ている。 本発明の第一の目的は、スチレン系樹脂と金属
の貼合せに十分な接着力を与えるホツトメルト型
接着剤組成物を提供するにある。 本発明の第二の目的は、ポツトライフが半永久
的であり、フイルム状、ペレツト状等の所望の状
態で保存することができ、接着プロセスに最適の
形式を選択しうる接着剤組成物を提供するにあ
る。 本発明の第三の目的は、剪断接着強度と剥離接
着強度のバランスの良好な接着剤組成物を提供す
るにある。 本発明は上記の目的を達成するものであつて、
次の3種類の樹脂 (a) エチレン・酢酸ビニル共重合体と芳香族ビニ
ル化合物をグラフト反応条件に付して得られ
る、芳香族ビニル化合物単位濃度が10〜70重量
%の改質エチレン・酢酸ビニル共重合体を10〜
100重量%の割合で含むエチレン・酢酸ビニル
共重合体樹脂60〜95重量部、 (b) 共役ジオレフインと芳香族ビニル化合物より
なる熱可塑性ブロツク弾性共重合体樹脂5〜40
重量部、および (c) エチレン・酢酸ビニル共重合体とエチレン性
不飽和カルボン酸をグラフト反応条件に付して
得られる、エチレン性不飽和カルボン酸単位濃
度が0.01〜10重量%の改質エチレン・酢酸ビニ
ル共重合体を0.5〜100重量%の割合で含むエチ
レン・酢酸ビニル共重合体樹脂の(a)+(b)100重
量部に対して5〜50重量部 を配合してなることを特徴とする接着剤組成物で
ある。 以下本発明を各項に分けて具体的に説明する。 (1) 芳香族ビニル化合物改質エチレン・酢酸ビニ
ル共重合体 この共重合体は、芳香族ビニル化合物とエチレ
ン・酢酸ビニル共重合体をグラフト反応条件に付
して得られるが、好適には次の方法で得られる。
即ち、酢酸ビニル含量が2〜50重量%でメルトイ
ンデツクスが0.1〜200g/10分のエチレン・酢酸
ビニル重合体粒子100重量部と芳香族ビニル化合
物5〜230重量部、および10時間の半減期を得る
ための分解温度が50〜130℃であるラジカル重合
開始剤を芳香族ビニル化合物100重量部に対し
0.01〜5.0重量部を、水性懸濁重合に使用される
懸濁剤、例えばポリビニルアルコール、ポリビニ
ルピロリドン、メチルセルロースその他、或は難
溶性無機物質例えばリン酸カルシウム、酸化マグ
ネシウムその他の存在下に、水性媒体中に系のか
くはんが容易に行われる任意の濃度で(一般に水
100重量部に対して重合体および芳香族ビニル化
合物5〜100重量部)添加し、かくはん分散する。
次いでこの水性懸濁液を使用重合開始剤の分解が
実質的におこらない範囲内で加熱して、芳香族ビ
ニル化合物を重合体粒子中に含浸させる。含浸処
理は含浸促進の点から考えれば加熱温度は高い方
が良いが、重合開始剤の過早分解によつて含浸前
の芳香族ビニル化合物が単独で重合するのを防止
する点からは加熱温度は低い方が良く、好ましく
は室温から50℃である。このような温度条件に芳
香族ビニル化合物の80重量%以上、好ましくは90
重量%以上が重合体粒子中に含浸または附着され
る迄、すなわち遊離の芳香族ビニル化合物液滴が
20重量%、好ましくは10重量%未満の量となるま
で、水性懸濁液を好ましくはかくはん下に1〜5
時間程度放置する。未含浸の芳香族ビニル化合物
が20重量%以上の場合には、独立のビニル重合体
粒子が析出する可能性があり、また重合体粒子中
のビニル重合体の分散が不均一となる。なお、遊
離の芳香族ビニル化合物は次の重合工程において
重合体粒子内に含浸され、或は重合体粒子表面に
附着して重合するため、生成物中にはビニル重合
体粒子がエチレン・酢酸ビニル共重合体粒子と独
立して存在することは事実上認められない。この
ようにして用意した水性懸濁液を更に高温に加熱
して芳香族ビニル化合物の重合を完成させること
により、改質エチレン・酢酸ビニル共重合体が得
られる。この際加熱温度は使用重合開始剤の充分
な分解が生じる温度であるべきである。しかし
130℃を越えないことが好ましい。130℃を越える
と生成改質重合体中にゲル状物質が生じる傾向が
ある。一般には50〜130℃の温度が適当である。 芳香族ビニル化合物としては、一般式 (式中R1は水素原子または炭素数1〜4のア
ルキル基、R2〜R6はそれぞれ単独に水素原子、
塩素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示
す)で表わされるスチレン系モノマー、たとえば
スチレン、核置換スチレンたとえばメチルスチレ
ン、ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプ
ロピルスチレン、およびクロルスチレン、α置換
スチレン例えばαメチルスチレン、およびαエチ
ルスチレンなどが挙げられる。またスチレンとア
クリル酸エステル、スチレンとメタクリル酸エス
テル、スチレンとアクリロニトリルなどの混合系
も適用される。 重合開始剤としては、水性懸濁重合の技術に従
うものによるため油溶性のものが使用される。重
合開始剤は10時間の半減期を得るための分解温度
が50〜130℃であるものでなければならない。特
に55〜110℃の範囲内にあるのが好ましい。50℃
未満では含浸工程中に芳香族ビニルモノマーの重
合が生じるため均質な生成物が得られない。130
℃以上では生成物にゲルが生じ物性上好まくな
い。これは過度に温度を上げる結果、該エチレ
ン・酢酸ビニル共重合体の分子間架橋反応が起き
るためと考えられる。重合開始剤の具体例として
は、オクタノイルパーオキサイド、ベンゾイルパ
ーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイ
ド、t―ブチルパーオキシベンゾエート、メチル
エチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキ
サイド、ジ―t―ブチルパーオキサイド、2,5
―ジメチル―2,5―ジベンゾイルパーオキシヘ
キサン、ジ―t―ブチル―ジ―パーオキシフタレ
ート、ラウロイルパーオキサイド、t―ブチルパ
ーオキシピパレート、3,5,5―トリメチルヘ
キサノイルパーオキサイドなどが挙げられる。重
合開始剤の使用量は芳香族ビニル化合物100重量
部に対して0.01〜5.0重量部である。 このようにして得られた芳香族ビニル化合物改
質エチレン・酢酸ビニル共重合体は、芳香族ビニ
ル化合物単位濃度が10〜70重量%のものであり、
本発明においてはこれを10〜100重量%の割合で
含むエチレン・酢酸ビニル共重合体として用いる
ものである。 この芳香族ビニル化合物改質エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体の芳香族ビニル化合物濃度が10重量
%未満では、上記(b)成分との良好な相溶性が得ら
れず、また、組成物として特にポリスチレン系樹
脂に対しての十分な接着強度が得られない。一
方、70重量%超過では、接着剤自体が硬くなるた
め、接着剤としての物性を損ねることとなる。 また、(a)成分における配合量が10重量%未満で
は、特にポリスチレン系樹脂に対しての接着強度
の改良効果が見られないほか、上記(b)成分との相
溶性も悪化して層剥離等の原因となる傾向があ
る。 (2) 熱可塑性ブロツク弾性体 共役ジオレフインと芳香族ビニル化合物よりな
る一般式が次式で表わされる熱可塑性ブロツク弾
性体であり、例えば特公昭42−17492号公報の方
法で作られるものである。 (A−B)n+1、B−(A−B)n+1、 A−B−(B−A)n+1および/または A−(B−A)n。 ここにAは芳香族ビニル化合物よりなる非弾性
的なポリマーブロツクを表わし、Bは共役ジオレ
フインの弾性的ポリマーブロツクを表わす。ま
た、nは1から20の整数を表わし、Aブロツクの
全体の分子に占める割合は1〜50重量%である。 この弾性体の平均分子量は10000ないし1000000
好ましくは50000ないし250000である。本発明に
使用される共役ジオレフインとしては、1,3―
ブタジエン、イソプレン、n―1―3―ペンタジ
エン等が使用される。更に芳香族ビニル化合物と
してはスチレン、メチルスチレン、ジメチルスチ
レン等が使用される。なお、共役ジオレフイン重
合体ブロツクを水添した熱可塑性ブロツク弾性体
も本発明に適用される。 (3) エチレン性不飽和カルボン酸またはその無水
物改質エチレン・酢酸ビニル共重合体 好適には酢酸ビニル含量が2〜50重量%でメル
トインデツクスが0.1〜200g/10分のエチレン・
酢酸ビニル共重合体をエチレン性不飽和カルボン
酸またはその無水物で変性するものであつて、後
者をグラフト重合することによつて改質する。 エチレン性不飽和カルボン酸またはその無水物
としてはアクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、
ハイミツク酸またはこれらの無水物が適用され
る。特に無水マレイン酸、アクリル酸を用いるこ
とが好ましい。 エチレン・酢酸ビニル共重合体をこれらエチレ
ン性不飽和カルボン酸またはその無水物で改質す
るにはイオン化性放射線、紫外線等の照射による
方法、ラジカル開始剤を使用する方法、酸素、オ
ゾン、熱等の作用で過酸化する方法、混練機中で
熱と剪断力を利用する方法等種々の開始方法によ
つてグラフト重合をおこなう。該グラフト重合
は、溶液状態、スラリー状態、溶融状態等公知の
方法でおこなうことができる。 このようにしてえられた改質エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体は、エチレン性不飽和カルボン酸単
位濃度が0.01〜10重量%のものであり、本発明に
おいてはこれを0.5〜100重量%の割合で含むエチ
レン・酢酸ビニル共重合体として用いるものであ
る。 この改質エチレン・酢酸ビニル共重合体のエチ
レン性不飽和カルボン酸単位濃度が0.01重量%未
満では、特に金属に対しての十分な接着強度が得
られず、一方、10重量%超過のものを得ようとす
ると、架橋ゲルや劣化を生じて好ましくない。 また、これの(c)成分中への配合量が0.5重量%
未満では、特に金属に対しての接着強度が劣り好
ましくない。 エチレン性不飽和カルボン酸またはこの無水物
を作用して改質する場合、変性を受けないエチレ
ン・酢酸ビニル共重合体が残存することがある。
このような未改質エチレン・酢酸ビニル共重合体
は、上記の改質エチレン・酢酸ビニル共重合体に
配合したものとして取扱う。 本発明の接着剤組成物は特にポリスチレン系樹
脂に対してすぐれた接着性を示す。ここでポリス
チレン系樹脂とは下記一般式で示される構造単位
を樹脂中に少くとも25重量%以上含有する樹脂で
ある。 (ここでRは水素原子またはメチル基を、Zは
ハロゲン原子またはメチル基を、pは0または1
〜3の整数である。) 具体的にはポリスチレン、ゴム変性ポリスチレ
ン、スチレン・アクリルニトリル共重合体、スチ
レン・ブタジエン・アクリルニトリル共重合体、
スチレン・ブタジエン・メチルメタアクリレート
共重合体、スチレン・αオレフインゴム・アクリ
ルニトリル共重合体、スチレン・αメチルスチレ
ン共重合体などで例示されるスチレンおよびその
誘導体の単独重合体および共重合体が挙げられ
る。特にポリスチレン、ゴム変性ポリスチレン、
スチレン・ブタジエン・アクリルニトリル共重合
体が好ましい。 以上に述べた本発明の接着剤組成物の各構成成
分は以下の様な配合で実施される。即ち、(a)芳香
族ビニル化合物単位濃度が10〜70重量%の改質エ
チレン・酢酸ビニル共重合体を10〜100重量%の
割合で含むエチレン・酢酸ビニル共重合体60〜95
重量%と、(b)共役ジオレフインと芳香族ビニル化
合物よりなる(b)熱可塑性ブロツク弾性体5〜40重
量%とからなる樹脂100重量部に対し、(c)エチレ
ン性不飽和カルボン酸単位濃度が0.01〜10重量%
の改質エチレン・酢酸ビニル共重合体を0.5〜100
重量%の割合で含むエチレン・酢酸ビニル共重合
体を5〜50重量部配合したものである。 ここで、(a)成分が95重量%超過、すなわち(b)成
分が5重量%未満では、特にポリスチレン系樹脂
に対しての接着強度が十分で無く、一方、(a)成分
が60重量%未満、すなわち(b)成分が40重量%超過
では、押出成形性を損ねる欠点を有する。また、
(c)成分が5重量部未満では、特に金属との接着性
が劣り、一方、50重量部超過では、金属との接着
強度の改質効果が飽和するばかりでなく、逆にポ
リスチレン系樹脂との接着強度が低下して好まし
くない。 以上のように、本発明はおのおの異なる接着特
性を有する3つの成分が均質に混合されており、
ポリスチレン系樹脂および金属の双方にきわめて
優れた接着性を示す接着剤組成物であり、その均
質性の故に、溶融混練してフイルム状、シート
状、粒状、ペレツト状に自由に成形することがで
きる。溶融混練法としては、押出機、バンバリ
ー、ロール等の公知の方法を用いることができ
る。この種の方法によつて均質化した接着剤組成
物は、インフレーシヨン法、T―ダイ法等の公知
のフイルム成形法によりフイルム状に成形し、フ
イルム状接着剤として使用することができる。ま
た押出機等によつてペレツト状にし、ペレツト状
の接着剤として使用するか、機械粉砕、化学粉砕
等の公知の手法によつて微粉化し、粉状接着剤と
して使用し、ポリスチレン系樹脂と金属を積層す
ることが出来る。また本発明の接着性組成物とポ
リスチレン系樹脂を公知のダイ内、ダイ外ラミネ
ート法などの共押出法で積層し、接着剤層面に金
属を圧着積層することもできる。 積層の際の加熱温度は、各樹脂の融点以上、分
解温度以下すなわち70〜300℃、好ましくは100〜
250℃であり、圧力は1Kg/cm2以上、150Kg/cm2以
下、好ましくは10〜50Kg/cm2でおこなうことが望
ましい。また本発明の接着剤は上記の性能から見
て、ポリスチレン系樹脂同志、または金属と金属
との間の接着剤としてもも使用し得ることは自明
である。また接着に当つては必ずしもベタ付(積
層型)による必要はなく、場合によつては必要個
所を点接着することもできる。 以下、本発明の実施例について説明する。 実施例 1 内容量50のオートクレーブ内に純水20Kg及び
懸濁剤として第三リン酸カルシウム600gとドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.65gとを加
えて水性媒質となし、これにエチレン・酢酸ビニ
ル共重合体(MI12゜、密度0.948、酢酸ビニル含量
20重量%)粒子6Kgをかくはんにより懸濁させ
た。別に重合開始剤として過酸化ベンゾイル8g
およびt―ブチルパーオキシベンゾエート4gを
スチレン4Kg(エチレン・酢酸ビニル共重合体に
対し60重量%)に溶解させ、これを前記懸濁系に
投入し、オートクレーブ内温度を45℃に昇温さ
せ、該温度で3時間保持して重合開始剤を含むス
チレンをエチレン・酢酸ビニル共重合体粒子中に
含浸させた。 この水性懸濁液を80℃に昇温し、該温度で5時
間、更に125℃で5時間維持して重合を完結させ
た。得られた改質粒子中にはポリスチレンがほぼ
定量的に60重量%存在することが確認された。ま
た、エチレン・酢酸ビニル共重合体(MI12゜、密
度0.948、酢酸ビニル含量20重量%)に2,5―
ジメチル―ヘキサン―2,5―ジハイドロパーオ
キサイド0.6重量%と無水マレイン酸1.0重量%を
ヘンシエルミキサーを用いて充分に混合し、40mm
φ押出機(L/D=28)を用いて押出温度150℃
でペレツト化した。得られたペレツトを粉砕後、
アセトンにて未反応の無水マレイン酸を充分抽出
したのち、赤外線吸収スペクトルによつて0.76重
量%の無水マレイン酸が付加していることを確認
した。以上のようにして得られたスチレン改質エ
チレ・酢酸ビニル共重合体と無水マレイン酸改質
エチレン・酢酸ビニル共重合体と、スチレン・ブ
タジエンブロツク弾性体(シエル化学社、カリフ
レツクスTR−1102)および/または未変性エチ
レン・酢酸ビニル共重合体を所定量ブレンドし、
40mmφ押出機にて160℃の温度で溶融混練し、均
質に混合されたペレツトを得た。このペレツトを
Tダイフイルム成形機を用いて厚み50μのフイル
ムに成形し、このフイルムを接着剤として、別途
作製したABS樹脂(三菱モンモント社、タフレ
ツクス410)の1mm厚シートと50μ厚のアルミ箔
をヒートシーラーを用いて熱圧着した。ヒートシ
ール条件は、温度160℃、圧力1.4Kg/cm2、時間10
秒である。圧着面積は200mm×15mmである。この
ようにして得られたABS樹脂/アルミ箔積層物
を20mm巾にカツトし、180℃剥離テストを行なつ
た(剥離スピード500mm/分)。結果を表−1に示
す。 比較例 1 実施例1において接着剤としてエチレン・酢酸
ビニル共重合体のみを用いた結果を表−1に示
す。 比較例 2 実施例1において、接着剤として該スチレン改
質エチレン・酢酸ビニル共重合体のみを用いた結
果を表−1に示す。 比較例 3 実施例1において、接着剤として該スチレン改
質エチレン・酢酸ビニル共重合体80重量%とブロ
ツク弾性体(シエル化学社、カリフレツクス、
TR−1102)20重量%のブレンド物を用いた結果
を表−1に示す。 比較例 4 実施例1において、接着剤として該無水マレイ
ン酸改質エチレン・酢酸ビニル共重合体を用いた
結果を表−1に示す。 比較例 5 実施例1において、接着剤として該スチレン改
質エチレン・酢酸ビニル共重合体100重量部と該
無水マレイン酸改質エチレン・酢酸ビニル共重合
体20重量部のブレンド物を用いた結果を表−1に
示す。 実施例 2 実施例1において、スチレン3Kgとアクリルニ
トリル1Kgを用いて重合したスチレン・アクリル
ニトリル改質エチレン・酢酸ビニル共重合体と、
スチレン・ブタジエンブロツク弾性体(旭化成、
タフプレン)と、無水マレイン酸改質エチレン・
酢酸ビニル共重合体とを所定量ブレンドした接着
剤を、50mmφラミネーターを用いて210℃の押出
温度で50μのアルミ箔上に30μの厚さで押出ラミ
ネートした。この接着剤がコートされたアルミ箔
とABS樹脂の0.5mm厚シートとをプレス成形機に
て、温度200℃、圧力10Kg/cm2の条件下で熱圧着
し、20mm巾の180゜剥離テスト(剥離スピード500
mm/分)を行なつた。結果を表−2に示す。また
このものを0℃の低温下、90゜の折れ曲げテスト
を行なつたが、曲げR部分での剥離現象もみられ
ず、低温でも良好な接着性を有することが確認さ
れた。 比較例 6 実施例2において、接着剤としてエチレン・酢
酸ビニル共重合体100重量部と無水マレイン酸改
質エチレン・酢酸ビニル共重合体20重量部のブレ
ンド物を用いた結果を表−2に示す。 実施例 3 エチレン・酢酸ビニル共重合体(MI4、密度
0.938、酢酸ビニル含量15重量%)100部をトルエ
ンに懸濁させ、これにアクリル酸3部を添加し、
室温にて30分間かくはんした。その後かくはんし
ながら100℃迄昇温し、3,5,5―トリメチル
ヘキサノイルパーオキサイド2部をトルエンに希
釈し、30分で滴下した。滴下後2時間30分100℃
に保持し反応を続けた。反応完了後、過剰のアセ
トンを用いてポリマーを再沈し、かつ未反応モノ
マーを充分に除き、遠心分離によつて粉末状ポリ
マーを得た。このポリマーのアクリル酸含量を赤
外線吸収スペクトルによつて定量したところ、
0.9重量%のアクリル酸が付加していた。このよ
うにして得られたアクリル酸改質エチレン・酢酸
ビニル共重合体と実施例1に用いたエチレン改質
エチレン・酢酸ビニル共重合体及びスチレン・ブ
タジエンブロツク弾性体を所定量配合し、40mmφ
押出機(L/D=28)を用いて190℃で溶融混練
して均質なペレツトを得た。このペレツトをTダ
イフイルム成形機を用いて厚み50μのフイルムに
成形し、このフイルムを接着剤として、別途作製
したゴム変性ポリスチレン(三菱モンサント社、
ダイヤレツクスHT190)の1mm厚シートと金属
箔をプレス成形によつて、接着条件140℃、40
Kg/cm2、3分間で貼合せて、180゜剥離強度を測定
した。結果を表−3に示す。(箔として、鋼箔、
Al箔を使用)
適な新規な接着剤組成物に関し、詳しくは耐衝撃
ポリスチレン(HIPS)、アクリロニトリル・ブ
タジエン・スチレン共重合体(ABS)などのス
チレン系樹脂とアルミニウム、鉄などの金属との
貼合せ用に用いることのできるホツトメルト型接
着剤組成物に関するものである。 一般にスチレン系樹脂は他樹脂、他材料との接
着性に乏しく、接着剤の選定が非常にむずかし
い。現在よく用いられる接着剤としては酢酸ビニ
ル樹脂やネオプレンゴム等の合成樹脂、合成ゴム
を溶剤に溶解した溶剤型接着剤、あるいはエポキ
シ系やポリエステル系などの反応硬化型接着剤が
ある。前者の場合は溶剤型であり、接着後の乾燥
が必要であるため、溶剤取扱いに伴なう公害、安
全衛生面の問題及び溶剤によるポリスチレン系樹
脂表面の化学劣化に伴なう品質への影響、更には
脱溶剤のためのオープンタイムが長い等、種々の
問題点を有している。また後者の反応硬化型の場
合は硬化剤の配合、塗布等が必要となりアプリケ
ーターに工夫がいること、ポツトライフが短か
く、接着剤の適用範囲がせまいこと、更には接着
層が三次元構造を形成するため剪断接着力と剥離
接着力のバランスが悪い等、種々の問題点を有し
ている。 本発明の第一の目的は、スチレン系樹脂と金属
の貼合せに十分な接着力を与えるホツトメルト型
接着剤組成物を提供するにある。 本発明の第二の目的は、ポツトライフが半永久
的であり、フイルム状、ペレツト状等の所望の状
態で保存することができ、接着プロセスに最適の
形式を選択しうる接着剤組成物を提供するにあ
る。 本発明の第三の目的は、剪断接着強度と剥離接
着強度のバランスの良好な接着剤組成物を提供す
るにある。 本発明は上記の目的を達成するものであつて、
次の3種類の樹脂 (a) エチレン・酢酸ビニル共重合体と芳香族ビニ
ル化合物をグラフト反応条件に付して得られ
る、芳香族ビニル化合物単位濃度が10〜70重量
%の改質エチレン・酢酸ビニル共重合体を10〜
100重量%の割合で含むエチレン・酢酸ビニル
共重合体樹脂60〜95重量部、 (b) 共役ジオレフインと芳香族ビニル化合物より
なる熱可塑性ブロツク弾性共重合体樹脂5〜40
重量部、および (c) エチレン・酢酸ビニル共重合体とエチレン性
不飽和カルボン酸をグラフト反応条件に付して
得られる、エチレン性不飽和カルボン酸単位濃
度が0.01〜10重量%の改質エチレン・酢酸ビニ
ル共重合体を0.5〜100重量%の割合で含むエチ
レン・酢酸ビニル共重合体樹脂の(a)+(b)100重
量部に対して5〜50重量部 を配合してなることを特徴とする接着剤組成物で
ある。 以下本発明を各項に分けて具体的に説明する。 (1) 芳香族ビニル化合物改質エチレン・酢酸ビニ
ル共重合体 この共重合体は、芳香族ビニル化合物とエチレ
ン・酢酸ビニル共重合体をグラフト反応条件に付
して得られるが、好適には次の方法で得られる。
即ち、酢酸ビニル含量が2〜50重量%でメルトイ
ンデツクスが0.1〜200g/10分のエチレン・酢酸
ビニル重合体粒子100重量部と芳香族ビニル化合
物5〜230重量部、および10時間の半減期を得る
ための分解温度が50〜130℃であるラジカル重合
開始剤を芳香族ビニル化合物100重量部に対し
0.01〜5.0重量部を、水性懸濁重合に使用される
懸濁剤、例えばポリビニルアルコール、ポリビニ
ルピロリドン、メチルセルロースその他、或は難
溶性無機物質例えばリン酸カルシウム、酸化マグ
ネシウムその他の存在下に、水性媒体中に系のか
くはんが容易に行われる任意の濃度で(一般に水
100重量部に対して重合体および芳香族ビニル化
合物5〜100重量部)添加し、かくはん分散する。
次いでこの水性懸濁液を使用重合開始剤の分解が
実質的におこらない範囲内で加熱して、芳香族ビ
ニル化合物を重合体粒子中に含浸させる。含浸処
理は含浸促進の点から考えれば加熱温度は高い方
が良いが、重合開始剤の過早分解によつて含浸前
の芳香族ビニル化合物が単独で重合するのを防止
する点からは加熱温度は低い方が良く、好ましく
は室温から50℃である。このような温度条件に芳
香族ビニル化合物の80重量%以上、好ましくは90
重量%以上が重合体粒子中に含浸または附着され
る迄、すなわち遊離の芳香族ビニル化合物液滴が
20重量%、好ましくは10重量%未満の量となるま
で、水性懸濁液を好ましくはかくはん下に1〜5
時間程度放置する。未含浸の芳香族ビニル化合物
が20重量%以上の場合には、独立のビニル重合体
粒子が析出する可能性があり、また重合体粒子中
のビニル重合体の分散が不均一となる。なお、遊
離の芳香族ビニル化合物は次の重合工程において
重合体粒子内に含浸され、或は重合体粒子表面に
附着して重合するため、生成物中にはビニル重合
体粒子がエチレン・酢酸ビニル共重合体粒子と独
立して存在することは事実上認められない。この
ようにして用意した水性懸濁液を更に高温に加熱
して芳香族ビニル化合物の重合を完成させること
により、改質エチレン・酢酸ビニル共重合体が得
られる。この際加熱温度は使用重合開始剤の充分
な分解が生じる温度であるべきである。しかし
130℃を越えないことが好ましい。130℃を越える
と生成改質重合体中にゲル状物質が生じる傾向が
ある。一般には50〜130℃の温度が適当である。 芳香族ビニル化合物としては、一般式 (式中R1は水素原子または炭素数1〜4のア
ルキル基、R2〜R6はそれぞれ単独に水素原子、
塩素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示
す)で表わされるスチレン系モノマー、たとえば
スチレン、核置換スチレンたとえばメチルスチレ
ン、ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプ
ロピルスチレン、およびクロルスチレン、α置換
スチレン例えばαメチルスチレン、およびαエチ
ルスチレンなどが挙げられる。またスチレンとア
クリル酸エステル、スチレンとメタクリル酸エス
テル、スチレンとアクリロニトリルなどの混合系
も適用される。 重合開始剤としては、水性懸濁重合の技術に従
うものによるため油溶性のものが使用される。重
合開始剤は10時間の半減期を得るための分解温度
が50〜130℃であるものでなければならない。特
に55〜110℃の範囲内にあるのが好ましい。50℃
未満では含浸工程中に芳香族ビニルモノマーの重
合が生じるため均質な生成物が得られない。130
℃以上では生成物にゲルが生じ物性上好まくな
い。これは過度に温度を上げる結果、該エチレ
ン・酢酸ビニル共重合体の分子間架橋反応が起き
るためと考えられる。重合開始剤の具体例として
は、オクタノイルパーオキサイド、ベンゾイルパ
ーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイ
ド、t―ブチルパーオキシベンゾエート、メチル
エチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキ
サイド、ジ―t―ブチルパーオキサイド、2,5
―ジメチル―2,5―ジベンゾイルパーオキシヘ
キサン、ジ―t―ブチル―ジ―パーオキシフタレ
ート、ラウロイルパーオキサイド、t―ブチルパ
ーオキシピパレート、3,5,5―トリメチルヘ
キサノイルパーオキサイドなどが挙げられる。重
合開始剤の使用量は芳香族ビニル化合物100重量
部に対して0.01〜5.0重量部である。 このようにして得られた芳香族ビニル化合物改
質エチレン・酢酸ビニル共重合体は、芳香族ビニ
ル化合物単位濃度が10〜70重量%のものであり、
本発明においてはこれを10〜100重量%の割合で
含むエチレン・酢酸ビニル共重合体として用いる
ものである。 この芳香族ビニル化合物改質エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体の芳香族ビニル化合物濃度が10重量
%未満では、上記(b)成分との良好な相溶性が得ら
れず、また、組成物として特にポリスチレン系樹
脂に対しての十分な接着強度が得られない。一
方、70重量%超過では、接着剤自体が硬くなるた
め、接着剤としての物性を損ねることとなる。 また、(a)成分における配合量が10重量%未満で
は、特にポリスチレン系樹脂に対しての接着強度
の改良効果が見られないほか、上記(b)成分との相
溶性も悪化して層剥離等の原因となる傾向があ
る。 (2) 熱可塑性ブロツク弾性体 共役ジオレフインと芳香族ビニル化合物よりな
る一般式が次式で表わされる熱可塑性ブロツク弾
性体であり、例えば特公昭42−17492号公報の方
法で作られるものである。 (A−B)n+1、B−(A−B)n+1、 A−B−(B−A)n+1および/または A−(B−A)n。 ここにAは芳香族ビニル化合物よりなる非弾性
的なポリマーブロツクを表わし、Bは共役ジオレ
フインの弾性的ポリマーブロツクを表わす。ま
た、nは1から20の整数を表わし、Aブロツクの
全体の分子に占める割合は1〜50重量%である。 この弾性体の平均分子量は10000ないし1000000
好ましくは50000ないし250000である。本発明に
使用される共役ジオレフインとしては、1,3―
ブタジエン、イソプレン、n―1―3―ペンタジ
エン等が使用される。更に芳香族ビニル化合物と
してはスチレン、メチルスチレン、ジメチルスチ
レン等が使用される。なお、共役ジオレフイン重
合体ブロツクを水添した熱可塑性ブロツク弾性体
も本発明に適用される。 (3) エチレン性不飽和カルボン酸またはその無水
物改質エチレン・酢酸ビニル共重合体 好適には酢酸ビニル含量が2〜50重量%でメル
トインデツクスが0.1〜200g/10分のエチレン・
酢酸ビニル共重合体をエチレン性不飽和カルボン
酸またはその無水物で変性するものであつて、後
者をグラフト重合することによつて改質する。 エチレン性不飽和カルボン酸またはその無水物
としてはアクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、
ハイミツク酸またはこれらの無水物が適用され
る。特に無水マレイン酸、アクリル酸を用いるこ
とが好ましい。 エチレン・酢酸ビニル共重合体をこれらエチレ
ン性不飽和カルボン酸またはその無水物で改質す
るにはイオン化性放射線、紫外線等の照射による
方法、ラジカル開始剤を使用する方法、酸素、オ
ゾン、熱等の作用で過酸化する方法、混練機中で
熱と剪断力を利用する方法等種々の開始方法によ
つてグラフト重合をおこなう。該グラフト重合
は、溶液状態、スラリー状態、溶融状態等公知の
方法でおこなうことができる。 このようにしてえられた改質エチレン・酢酸ビ
ニル共重合体は、エチレン性不飽和カルボン酸単
位濃度が0.01〜10重量%のものであり、本発明に
おいてはこれを0.5〜100重量%の割合で含むエチ
レン・酢酸ビニル共重合体として用いるものであ
る。 この改質エチレン・酢酸ビニル共重合体のエチ
レン性不飽和カルボン酸単位濃度が0.01重量%未
満では、特に金属に対しての十分な接着強度が得
られず、一方、10重量%超過のものを得ようとす
ると、架橋ゲルや劣化を生じて好ましくない。 また、これの(c)成分中への配合量が0.5重量%
未満では、特に金属に対しての接着強度が劣り好
ましくない。 エチレン性不飽和カルボン酸またはこの無水物
を作用して改質する場合、変性を受けないエチレ
ン・酢酸ビニル共重合体が残存することがある。
このような未改質エチレン・酢酸ビニル共重合体
は、上記の改質エチレン・酢酸ビニル共重合体に
配合したものとして取扱う。 本発明の接着剤組成物は特にポリスチレン系樹
脂に対してすぐれた接着性を示す。ここでポリス
チレン系樹脂とは下記一般式で示される構造単位
を樹脂中に少くとも25重量%以上含有する樹脂で
ある。 (ここでRは水素原子またはメチル基を、Zは
ハロゲン原子またはメチル基を、pは0または1
〜3の整数である。) 具体的にはポリスチレン、ゴム変性ポリスチレ
ン、スチレン・アクリルニトリル共重合体、スチ
レン・ブタジエン・アクリルニトリル共重合体、
スチレン・ブタジエン・メチルメタアクリレート
共重合体、スチレン・αオレフインゴム・アクリ
ルニトリル共重合体、スチレン・αメチルスチレ
ン共重合体などで例示されるスチレンおよびその
誘導体の単独重合体および共重合体が挙げられ
る。特にポリスチレン、ゴム変性ポリスチレン、
スチレン・ブタジエン・アクリルニトリル共重合
体が好ましい。 以上に述べた本発明の接着剤組成物の各構成成
分は以下の様な配合で実施される。即ち、(a)芳香
族ビニル化合物単位濃度が10〜70重量%の改質エ
チレン・酢酸ビニル共重合体を10〜100重量%の
割合で含むエチレン・酢酸ビニル共重合体60〜95
重量%と、(b)共役ジオレフインと芳香族ビニル化
合物よりなる(b)熱可塑性ブロツク弾性体5〜40重
量%とからなる樹脂100重量部に対し、(c)エチレ
ン性不飽和カルボン酸単位濃度が0.01〜10重量%
の改質エチレン・酢酸ビニル共重合体を0.5〜100
重量%の割合で含むエチレン・酢酸ビニル共重合
体を5〜50重量部配合したものである。 ここで、(a)成分が95重量%超過、すなわち(b)成
分が5重量%未満では、特にポリスチレン系樹脂
に対しての接着強度が十分で無く、一方、(a)成分
が60重量%未満、すなわち(b)成分が40重量%超過
では、押出成形性を損ねる欠点を有する。また、
(c)成分が5重量部未満では、特に金属との接着性
が劣り、一方、50重量部超過では、金属との接着
強度の改質効果が飽和するばかりでなく、逆にポ
リスチレン系樹脂との接着強度が低下して好まし
くない。 以上のように、本発明はおのおの異なる接着特
性を有する3つの成分が均質に混合されており、
ポリスチレン系樹脂および金属の双方にきわめて
優れた接着性を示す接着剤組成物であり、その均
質性の故に、溶融混練してフイルム状、シート
状、粒状、ペレツト状に自由に成形することがで
きる。溶融混練法としては、押出機、バンバリ
ー、ロール等の公知の方法を用いることができ
る。この種の方法によつて均質化した接着剤組成
物は、インフレーシヨン法、T―ダイ法等の公知
のフイルム成形法によりフイルム状に成形し、フ
イルム状接着剤として使用することができる。ま
た押出機等によつてペレツト状にし、ペレツト状
の接着剤として使用するか、機械粉砕、化学粉砕
等の公知の手法によつて微粉化し、粉状接着剤と
して使用し、ポリスチレン系樹脂と金属を積層す
ることが出来る。また本発明の接着性組成物とポ
リスチレン系樹脂を公知のダイ内、ダイ外ラミネ
ート法などの共押出法で積層し、接着剤層面に金
属を圧着積層することもできる。 積層の際の加熱温度は、各樹脂の融点以上、分
解温度以下すなわち70〜300℃、好ましくは100〜
250℃であり、圧力は1Kg/cm2以上、150Kg/cm2以
下、好ましくは10〜50Kg/cm2でおこなうことが望
ましい。また本発明の接着剤は上記の性能から見
て、ポリスチレン系樹脂同志、または金属と金属
との間の接着剤としてもも使用し得ることは自明
である。また接着に当つては必ずしもベタ付(積
層型)による必要はなく、場合によつては必要個
所を点接着することもできる。 以下、本発明の実施例について説明する。 実施例 1 内容量50のオートクレーブ内に純水20Kg及び
懸濁剤として第三リン酸カルシウム600gとドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.65gとを加
えて水性媒質となし、これにエチレン・酢酸ビニ
ル共重合体(MI12゜、密度0.948、酢酸ビニル含量
20重量%)粒子6Kgをかくはんにより懸濁させ
た。別に重合開始剤として過酸化ベンゾイル8g
およびt―ブチルパーオキシベンゾエート4gを
スチレン4Kg(エチレン・酢酸ビニル共重合体に
対し60重量%)に溶解させ、これを前記懸濁系に
投入し、オートクレーブ内温度を45℃に昇温さ
せ、該温度で3時間保持して重合開始剤を含むス
チレンをエチレン・酢酸ビニル共重合体粒子中に
含浸させた。 この水性懸濁液を80℃に昇温し、該温度で5時
間、更に125℃で5時間維持して重合を完結させ
た。得られた改質粒子中にはポリスチレンがほぼ
定量的に60重量%存在することが確認された。ま
た、エチレン・酢酸ビニル共重合体(MI12゜、密
度0.948、酢酸ビニル含量20重量%)に2,5―
ジメチル―ヘキサン―2,5―ジハイドロパーオ
キサイド0.6重量%と無水マレイン酸1.0重量%を
ヘンシエルミキサーを用いて充分に混合し、40mm
φ押出機(L/D=28)を用いて押出温度150℃
でペレツト化した。得られたペレツトを粉砕後、
アセトンにて未反応の無水マレイン酸を充分抽出
したのち、赤外線吸収スペクトルによつて0.76重
量%の無水マレイン酸が付加していることを確認
した。以上のようにして得られたスチレン改質エ
チレ・酢酸ビニル共重合体と無水マレイン酸改質
エチレン・酢酸ビニル共重合体と、スチレン・ブ
タジエンブロツク弾性体(シエル化学社、カリフ
レツクスTR−1102)および/または未変性エチ
レン・酢酸ビニル共重合体を所定量ブレンドし、
40mmφ押出機にて160℃の温度で溶融混練し、均
質に混合されたペレツトを得た。このペレツトを
Tダイフイルム成形機を用いて厚み50μのフイル
ムに成形し、このフイルムを接着剤として、別途
作製したABS樹脂(三菱モンモント社、タフレ
ツクス410)の1mm厚シートと50μ厚のアルミ箔
をヒートシーラーを用いて熱圧着した。ヒートシ
ール条件は、温度160℃、圧力1.4Kg/cm2、時間10
秒である。圧着面積は200mm×15mmである。この
ようにして得られたABS樹脂/アルミ箔積層物
を20mm巾にカツトし、180℃剥離テストを行なつ
た(剥離スピード500mm/分)。結果を表−1に示
す。 比較例 1 実施例1において接着剤としてエチレン・酢酸
ビニル共重合体のみを用いた結果を表−1に示
す。 比較例 2 実施例1において、接着剤として該スチレン改
質エチレン・酢酸ビニル共重合体のみを用いた結
果を表−1に示す。 比較例 3 実施例1において、接着剤として該スチレン改
質エチレン・酢酸ビニル共重合体80重量%とブロ
ツク弾性体(シエル化学社、カリフレツクス、
TR−1102)20重量%のブレンド物を用いた結果
を表−1に示す。 比較例 4 実施例1において、接着剤として該無水マレイ
ン酸改質エチレン・酢酸ビニル共重合体を用いた
結果を表−1に示す。 比較例 5 実施例1において、接着剤として該スチレン改
質エチレン・酢酸ビニル共重合体100重量部と該
無水マレイン酸改質エチレン・酢酸ビニル共重合
体20重量部のブレンド物を用いた結果を表−1に
示す。 実施例 2 実施例1において、スチレン3Kgとアクリルニ
トリル1Kgを用いて重合したスチレン・アクリル
ニトリル改質エチレン・酢酸ビニル共重合体と、
スチレン・ブタジエンブロツク弾性体(旭化成、
タフプレン)と、無水マレイン酸改質エチレン・
酢酸ビニル共重合体とを所定量ブレンドした接着
剤を、50mmφラミネーターを用いて210℃の押出
温度で50μのアルミ箔上に30μの厚さで押出ラミ
ネートした。この接着剤がコートされたアルミ箔
とABS樹脂の0.5mm厚シートとをプレス成形機に
て、温度200℃、圧力10Kg/cm2の条件下で熱圧着
し、20mm巾の180゜剥離テスト(剥離スピード500
mm/分)を行なつた。結果を表−2に示す。また
このものを0℃の低温下、90゜の折れ曲げテスト
を行なつたが、曲げR部分での剥離現象もみられ
ず、低温でも良好な接着性を有することが確認さ
れた。 比較例 6 実施例2において、接着剤としてエチレン・酢
酸ビニル共重合体100重量部と無水マレイン酸改
質エチレン・酢酸ビニル共重合体20重量部のブレ
ンド物を用いた結果を表−2に示す。 実施例 3 エチレン・酢酸ビニル共重合体(MI4、密度
0.938、酢酸ビニル含量15重量%)100部をトルエ
ンに懸濁させ、これにアクリル酸3部を添加し、
室温にて30分間かくはんした。その後かくはんし
ながら100℃迄昇温し、3,5,5―トリメチル
ヘキサノイルパーオキサイド2部をトルエンに希
釈し、30分で滴下した。滴下後2時間30分100℃
に保持し反応を続けた。反応完了後、過剰のアセ
トンを用いてポリマーを再沈し、かつ未反応モノ
マーを充分に除き、遠心分離によつて粉末状ポリ
マーを得た。このポリマーのアクリル酸含量を赤
外線吸収スペクトルによつて定量したところ、
0.9重量%のアクリル酸が付加していた。このよ
うにして得られたアクリル酸改質エチレン・酢酸
ビニル共重合体と実施例1に用いたエチレン改質
エチレン・酢酸ビニル共重合体及びスチレン・ブ
タジエンブロツク弾性体を所定量配合し、40mmφ
押出機(L/D=28)を用いて190℃で溶融混練
して均質なペレツトを得た。このペレツトをTダ
イフイルム成形機を用いて厚み50μのフイルムに
成形し、このフイルムを接着剤として、別途作製
したゴム変性ポリスチレン(三菱モンサント社、
ダイヤレツクスHT190)の1mm厚シートと金属
箔をプレス成形によつて、接着条件140℃、40
Kg/cm2、3分間で貼合せて、180゜剥離強度を測定
した。結果を表−3に示す。(箔として、鋼箔、
Al箔を使用)
【表】
【表】
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 (a) エチレン・酢酸ビニル共重合体と芳香族
ビニル化合物をグラフト反応条件に付して得ら
れる、芳香族ビニル化合物単位濃度が10〜70重
量%の改質エチレン・酢酸ビニル共重合体を10
〜100重量%の割合で含むエチレン・酢酸ビニ
ル共重合体樹脂60〜95重量部、 (b) 共役ジオレフインと芳香族ビニル化合物より
なる熱可塑性ブロツク弾性共重合体樹脂5〜40
重量部、および (c) エチレン・酢酸ビニル共重合体とエチレン性
不飽和カルボン酸をグラフト反応条件に付して
得られる、エチレン性不飽和カルボン酸単位濃
度が0.01〜10重量%の改質エチレン・酢酸ビニ
ル共重合体を0.5〜100重量%の割合で含むエチ
レン・酢酸ビニル共重合体樹脂の(a)+(b)100重
量部に対して5〜50重量部 を配合してなることを特徴とする接着剤組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12786279A JPS5653165A (en) | 1979-10-05 | 1979-10-05 | Adhesive composition |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12786279A JPS5653165A (en) | 1979-10-05 | 1979-10-05 | Adhesive composition |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5653165A JPS5653165A (en) | 1981-05-12 |
| JPH0127116B2 true JPH0127116B2 (ja) | 1989-05-26 |
Family
ID=14970490
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12786279A Granted JPS5653165A (en) | 1979-10-05 | 1979-10-05 | Adhesive composition |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5653165A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5924665A (ja) * | 1982-07-31 | 1984-02-08 | 大日本印刷株式会社 | 積層体 |
| JPS59152852A (ja) * | 1983-02-22 | 1984-08-31 | 株式会社クラレ | 積層体およびその製造方法 |
| DE3321797A1 (de) * | 1983-06-16 | 1984-12-20 | Röhm GmbH, 6100 Darmstadt | Heisssiegelfaehige beschichtungsmassen |
| US4813947A (en) * | 1985-12-30 | 1989-03-21 | Personal Products Company | Closure system for resealably attaching a tape tab to a fabric surface |
-
1979
- 1979-10-05 JP JP12786279A patent/JPS5653165A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5653165A (en) | 1981-05-12 |
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