JPH0130926B2 - - Google Patents
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- JPH0130926B2 JPH0130926B2 JP57020038A JP2003882A JPH0130926B2 JP H0130926 B2 JPH0130926 B2 JP H0130926B2 JP 57020038 A JP57020038 A JP 57020038A JP 2003882 A JP2003882 A JP 2003882A JP H0130926 B2 JPH0130926 B2 JP H0130926B2
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Description
本発明はポリエステル系熱接着性繊維に関する
ものであり、その目的とするところは低温度でも
優れた熱接着性を有すると共に繊維および該繊維
を用いた繊維集合体を製造する際工程トラブルが
なく順調に製造を行なうことのできる繊維を提供
するものである。 繊維間熱融着により不織布等を製造するための
熱接着性繊維は知られている。例えばポリエチレ
ンを接着成分とするポリエチレン−ポリプロピレ
ン複合繊維、共重合ナイロンを接着成分とするポ
リプロピレンとの複合繊維、あるいはエチレン−
ビニルアルコール共重合体を接着成分とするポリ
エチレンテレフタレートとの複合繊維等がある。 近年繊維分野、特に不織布分野でポリエチレン
テレフタレートを代表とするポリエステル繊維の
役割が大きくなり、生産効率、省エネルギー等の
観点より熱接着で繊維集合体あるいは繊維製品、
特に不織布を製造する要求が大となり、ポリエス
テル用の接着繊維が強く望まれている。 上記の公知接着繊維は接着ポリマー同志の熱接
着性はもちろん良好であるが不織布用等として他
の主体繊維と混用して使用する場合は接着可能な
主体繊維の種類が非常に限定されポリエステルに
接着可能なものは得られていない。例えばポリエ
チレンは、自己接着は行なうが化学構造の異なる
一般の市販繊維にはほとんど接着しない。また共
重合ナイロンは、ナイロン繊維には接着するが同
じ縮合系ポリマーよりなるポリエステル繊維には
接着しない。さらにエチレンビニルアルコール共
重合体は、溶解度パラメーターの比較的近いレー
ヨン、ビニロンあるいはナイロンには接着性を示
すが、やはりポリエステルには接着しない。 ポリエステル繊維を接着させるには化学構造お
よび溶解度パラメーターの類似性より、ポリエス
テル系ポリマーを接着成分として用いるのが常識
的にも考え得るところである。実際ポリエステル
を接着相手とする溶剤溶解型あるいはホツトメル
ト型の接着剤としては、多くの共重合ポリエステ
ルが提案されている。 しかるに、共重合ポリエステルを接着繊維とし
て用いる場合には繊維あるいは不織布製造工程で
特有の装置、特有の熱履歴を経由するため、通常
の接着剤用共重合ポリエステルは全く使用するこ
とができない。 例えば、共重合ポリエステルを重合槽より取り
出してペレツト状に切断する際、通常の共重合ポ
リエステルではポリマーが柔らか過ぎて切断が困
難となつてしまう。また溶融ポリマーを紡糸口金
より押し出して繊維状とし、繊維束をケンスに収
めるか、ボビンに巻き取る際、単繊維間あるいは
繊維束間での膠着が激しく、ペレツト化を何とか
通過した場合、あるいは重合器より直接繊維状に
押し出してペレツト化を省略した場合でも紡糸繊
維を得ることは困難になる。さらに続いて、延
伸、捲縮および切断等を行なうとさらに膠着、融
着が起きて良好な繊維を得ることができない。ま
た、たとえ不完全ながら繊維化を行なつたとして
も、例えば不織布化する場合カード通過性が不良
であつたり、接着処理時に粘着トラブルが続発
し、不織布とすることができない。 一方共重合ポリエステルの共重合成分量を小と
し改質度を落したポリマーは繊維あるいは不織布
製造の工程性は良好となるがポリエチレンテレフ
タレート等のポリエステルとの接着性が小となる
ため接着繊維として用いることはできない。また
融着処理に高温を要し従来の融着処理装置に適用
することが困難である。 現在商業的に大量に生産されているポリエステ
ルはポリエチレンテレフタレート(以下、PET
と略記)である。従つてそのポリマー原料である
テレフタル酸(TA)とエチレングリコール
(EG)を含む共重合ポリエステルを接着繊維とし
て用いることができれば原料および重合装置上便
宜でありコスト的に有利である。また同一成分を
含むためPET繊維との接着性良好が期待できる。
また共重合成分としては種々の化合物が考えられ
るが、その中でもイソフタル酸(IPA)は、原料
価格が安いこと、共重合率が制御し易いこと、重
合速度の低下が少ないこと、生成共重合ポリエス
テルの着色が少ないこと、回収系への異物質の混
入が少ないこと等の利点を有しており、IPAを使
用できればそのメリツトは大である。 そこで本発明者らは、ポリエステルとの接着性
等の品質が優れ、繊維および不織布製造等の工程
性が商業生産可能なレベルまで良好な共重合ポリ
エステル繊維について種々研究した結果、特定の
限られた範囲の共重合組成および物性を有する共
重合ポリエステルよりなる繊維により、はじめ
て、上記のトラブルを完全に解決し、低温接着処
理可能で、安価な良品質の接着繊維を得ることを
見出した。 すなわち本発明の繊維は、 全酸成分に対する共重合モル%として、テレフ
タル酸を40モル%以上、イソフタル酸を20〜60モ
ル%、エチレングリコール75モル%以上および下
式(i)、(ii)を満足する共重合成分A、Bよりなり、
かつ結晶融解熱が実質的にOcal/g、二次転移
点温度が50℃〜100℃であり、さらに160℃に於け
るゼロ剪断応力下の溶融粘度が下式(iii)、(vi)を満た
し、固有粘度が下式(v)の範囲に入る非晶性共重合
ポリエステル成分が、繊維断面周率で40%以上を
占める共重合ポリエステルよりなる繊維、であ
る。 5≦A+B≦25 ……(i) Bw≦25 ……(ii) 〔ここで、 A;フタル酸、オキシ安息香酸、ビスフエノール
A B;ジエチレングリコール、ブタンジオール、ヘ
キサンジオール、トリエチレングリコール、ポ
リエチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、アジピン酸、セバシン酸、シクロヘキサン
ジメタノール 式(i)は、全酸成分に対する共重合モル%を、式
(ii)は、B成分原料を〔COOH〕および/または
〔OH〕型とした場合の生成共重合ポリエステル
に対する重量%をそれぞれ示す。〕 2.85≦logη0≦6.10 ……(iii) 5.0(1+log〔η〕)+0.30≦logη0 ≦5.0(1+log〔η〕)+1.30 ……(iv) 0.45≦1+log〔η〕≦1.0 ……(v) 〔ここで η0;160℃に於けるゼロ剪断応力下での溶融粘度
(ポイズ) 〔η〕;固有粘度(dl/g)〕 本発明の組成に類似した共重合ポリエステルが
いわゆる接着剤として用いられることは知られて
いる。接着剤としては、一般に低結晶性で特に非
晶質のものが多く使用され、フイルム状で接着さ
せた場合剥離強度の大きいものが使われている。
しかしこのような接着剤のすばらしい特性を生か
した接着繊維を製造しうることは全く知られてい
なかつた。本発明者らは接着剤の利点を生かした
接着繊維を研究し、前記の組成の共重合ポリエス
テルで、かつ特定の物性を有するポリマーより繊
維あるいは不織布を工程トラブルなく順調に製造
しうることを見出した。ポリエステル接着繊維に
おいて繊維あるいは不織布化可能な物性は本発明
において初めて明らかにされたものである。特に
本発明で重要な点は、従来接着性良好な実質的に
非晶性共重合ポリエステルより繊維を製造する
と、実際にはほとんど繊維化不可能であつたり、
あるいは短時間、少量生産での製造は可能であつ
ても長時間安定して製造を継続することが実質的
に困難であつたが、特定のポリマー物性を有する
共重合ポリエステルを用いることにより、商業生
産、操業生産では絶対の条件である長時間安定生
産が可能になり、なおかつ接着繊維としてすぐれ
た特性を発揮する繊維あるいは不織布を製造する
ことが可能になつたことである。 本発明の共重合ポリエステルは、生成ポリエス
の全酸成分(オキシ酸を含む場合にはその2分の
1を酸成分、2分の1をジオール成分とみなす)
に対する共重合%(以下、共重合%は全酸成分に
対するモル%で示す)として、TAを40モル%以
上、望ましくは50モル%以上含むものが用いられ
る。TAが40モル%以下では繊維の品質、工程性
が良好でなく、またコスト的にも適当でない。 また本発明の共重合ポリエステルは、IPAを25
〜60モル%、望ましくは30〜50モル%含むものが
用いられる。25モル%以下では接着時の剥離強度
が低下してくるのみならず、本発明の特徴である
接着処理温度が200℃以下の低温接着性が低下し
てくるので好ましくない。一方、60モル%以上で
は、繊維製造時の工程性が低下してくるので不適
当である。 さらに本発明の共重合ポリエステルは、EGを
75モル%以上、望ましくは85モル%以上含むもの
が用いられる。EGが75モル%以下では物性的に
好ましくなく、やはり繊維の品質、工程性が低下
し、またコスト的にも適当ではない。 本発明の共重合成分Aとは、TA、IPA以外の
芳香族共重合成分である。各種の芳香族ジカルボ
ン酸、オキシ酸およびジオールが用いられるが、
特に芳香核を1個または2個有するものが使用さ
れる。Aの例としては、フタル酸、メチルテレフ
タル酸、オキシ安息香酸、オキシエトキシ安息香
族、ジフエニルスルホンジカルボン酸、ジフエノ
キシエタンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン
酸、ビスフエノールA、P−キシリレングリコー
ル等がある。 また本発明の共重合ポリエステルは、EGを除
く共重合成分Bとして、脂肪族および/または脂
環族共重合成分を25モル%以下、望ましくは15モ
ル%以下が用いられる。25モル%以上では工程性
が低下する傾向があり、高度の工程性確保の点よ
り好ましくない。どのような共重合成分を選択
し、共重合量を5〜25モル%の範囲で何モル%に
するかの設定は、目的とする繊維あるいは不織布
シートの使用用途によつて異なつてくる。例えば
その具体的例としては、繊維あるいは不織布の接
着処理温度が150℃以下の低温の場合には、接着
繊維のポリマー流動性を適正に調整するために分
子構造的に運動性の大きい嵩高な側鎖を有しない
直線性の分子構造をもつ、アジピン酸、セバシン
酸、ペンタメチレングリコール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、ポリエチレン
グリコール等を用いると好適である。また繊維ま
たは不織布の耐熱性を大きくし、接着処理温度が
150〜200℃の比較的高温の場合には、150℃以下
でのポリマーの流動性を抑制し、150〜200℃の所
定温度でのポリマーの流動性を最適に調整するた
め、嵩高な側鎖を有した低温での分子運動性が少
ない成分を目的に応じて25モル%以下の範囲で所
定量共重合する。例えばシクロヘキサンジメタノ
ール、1,2−プロピレングリコール、ネオペン
チルグリコール等がある。なおB成分の全酸成分
に対する共重合モル%は前記のとおりであるが、
該B成分は、そのエステル形成基を〔COOH〕
および/または〔OH〕基とした場合の生成共重
合ポリエステルに対する重量%としては、25重量
%以下、望ましくは15重量%以下が用いられる。
共重合量が25重量%以上ではポリマーが柔軟とな
り、繊維製造工程性が低下するのが好ましくな
い。 本発明においてA成分とB成分の合計は25モル
%以下が好ましい。25モル%以上では繊維製造工
程性が低下するのみならずコスト的にも好ましく
ない。 本発明の繊維に用いられる共重合ポリエステル
は上記の組成条件をすべて満足することが必要で
あるが、さらに商業的生産レベルでの繊維製造安
定性および接着繊維としての品質を確保するため
には、二次転移点、結晶融解熱および流動性が適
切でなければならない。 すなわち、本発明の共重合ポリエステルは、結
晶融解熱(ΔH)が実質的にOである非晶性ポリ
マーのものが用いられる。ΔHが測定できるポリ
マーになつてくると接着繊維としての品質が低下
し、特に剥離強度の低下が著しくなつてくる。本
発明でのΔHとは、溶融ポリマーより微細な繊維
状または薄膜フイルム小片として取出して冷却
し、3日以上室温で放置した試料を差動走査熱量
計(DSC)にかけ、窒素中、10℃/分の速度で
昇温し、結晶領域の融解時の吸熱ピークの面積よ
り求める値であるが、本発明の共重合ポリエステ
ルは非晶性であるため、結晶領域の融解に基づく
吸熱ピークは発生してこない。従つてΔHは実質
的にOである。吸熱ピークが非常にブロードにな
り明確に吸熱ピークを判断できない場合は、実質
的に吸熱ピークがなく、ΔHはOと判断してさし
つかえない。また、ΔH値は同じポリマー組成で
あれば固有粘度の大小によつて異なつてくること
はなかつた。わずかでも結晶に基ずくΔHの値が
あると実際に接着繊維としての剥離強度が低下し
てきて好ましくない。また本発明で用いるポリマ
ーは実質的に非晶性ポリマーであるため、接着処
理工程での熱処理過程において結晶化に共なう繊
維収縮発生による形態変化の問題もない。しかも
接着処理にいたるまでの前工程での予熱処理が可
能であるため製品管理が容易であるばかりでな
く、熱効率がいい状態で運転可能となり、製品の
寸法安定性等の良好な品質のものが得られるのみ
ならず、運転コスト的にも有利である。 また本発明で用いる共重合ポリエステルは、二
次転移点が50℃〜100℃の範囲に入る必要がある。
好ましくは60℃〜100℃の範囲が好適である。50
℃未満になると極端に繊維製造工程性が悪化して
くるのみならず、製品の形態安定性が低下してく
る。具体的には工程性については、ポリマー製造
時のペレツト状に切断する際のカツテイング性が
困難になつてくる。またミスカツト率が高いにも
かかわらずペレツト化したものを紡糸して繊維を
製造しても、紡糸時の単糸間の膠着、融着あるい
は断糸が頻発してくる。さらに続いて延伸、捲縮
および切断等を行なう時にも膠着、融着が発生し
て良好な繊維を得ることができない。ただし、延
伸工程については、紡糸原糸の状態で目的とする
接着繊維の性質を十分に満たしている場合は省略
しても、勿論さしつかえはない二次転移点が50℃
以上になると、ペレツトの乾燥温度、延伸温度等
を適切に設定してやることにより、商業生産性、
操業生産性を満たす、長時間安定生産が可能とな
る。二次転移点が100℃以上になつても繊維製造
における工程性は、特に悪化しないが、接着繊維
としての品質性能性が低下してくる。特に150℃
以下での低温接着性能が著しく低下してくるので
好ましくない。 ここで述べている二次転移点とは、東洋ボール
ドウイン社製「バイブロン直読式動的粘弾性測定
器DDV−型」で温度分布とtanδの測定を行な
い、tanδ測定値を基に動的損失弾性率(E″)を
求め、E″値が最大となつた時の温度を二次転移
点とした。この時の測定条件は駆動周波数110cps
で行ない、昇温速度は1℃/分で室温からスター
トさせる。測定試料の調整は、溶融ポリマーより
巾5mm、長さ20mm、厚さ0.2mmの薄膜フイルムを
作成し、フイルム形成後ただちに冷却し3日以上
室温で放置したものを測定した。この時フイルム
の厚さ班があるとやや測定値にバラツキが生じる
ため、別々に調整した5個の測定フイルムをそれ
ぞれ測定し、5個の測定値の平均値を二次転移点
と定めた。またE″は、同じポリマー組成であれ
ば固有粘度大小によつて異なつてくることはなか
つた。 さらに本発明における共重合ポリエステルは、
物性上、ΔH値、E″max温度とともに溶融粘度範
囲が適切な範囲に入つていることが重要な条件で
あることが明らかになつた。すなわち、固有粘度
(〔η〕)とゼロ剪断応力下の溶融粘度(η0)が一
定の範囲に入つていること必要であり、具体的に
は温度160℃の場合、 2.85≦logη0≦6.10 ……(iii) かつ 5.0(1+log〔η〕)+0.30≦logη0 ≦5.0(1+log〔η〕)+1.30 ……(iv) の上記2つの式で示される関係を満たす必要があ
ることがわかつた。また本発明における共重合ポ
リエステルの固有粘度は、次式を満たすことによ
つて、はじめて、繊維製造工程性と接着繊維品質
性能性の両方を満足することがわかつた。 0.45≦1+log〔η〕≦1.0 ……(v) 更に好ましくは、 5.0(1+log〔η〕)+0.60≦logη0 ≦5.0(1+log〔η〕)+1.10 ……(iv)′ かつ 0.55≦1+log〔η〕≦0.9 ……(v)′ が好適であつた。ここで規定している〔η〕は繊
維あるいは不織布化後の共重合ポリエステル成分
の固有粘度であり、η0は該〔η〕に対応する溶融
粘度である。 〔η〕とη0の関係を図面を用いて、以下に詳し
く述べる。第1図は160℃におけるlogη0と1+
log〔η〕の関係を、縦軸にlogη0、横軸に1+log
〔η〕で示したものであり、図中のA,B,C,
D,E,Fで囲まれた領域が本発明の範囲であ
る。A点は1+log〔η〕が0.96の場合の許容最大
logη0値を示し、F点は1+log〔η〕が1.0の場合
の許容最大logη0値示す。E点は逆に1+log〔η〕
が1.0の場合の許容最低logη0値を示す。B点は1
+log〔η〕が0.45の場合の許容最大logη0値を示
し、C点は逆に1+log〔η〕が0.45の場合の許容
最低logη0値を示す。またD点は、1+log〔η〕
が0.52の場合の許容最低logη0値を示す。 A点とF点を結ぶ直線AFより上方の領域、つ
まりlogη0が6.10より大きい領域と、F点とE点
を結ぶ直線FEより右側の領域、つまり1+log
〔η〕が1.0より大きい領域では、繊維製造工程性
と接着性能性の両方が悪化しとうてい本発明の目
的とする繊維とはならない。また、B点とC点を
結ぶ直線BCより左側の領域、つまり1+log〔η〕
が0.45より小さい領域と、C点とD点を結ぶ直線
CDより下方の領域、つまりlogη0が2.85より小さ
い領域も、同様に繊維製造工程性と接着性能性共
に低下してくるので好ましくない。特に接着後の
接着点の強度が製品として十分なものが得られず
製品の耐久性がなくなつてくる。 A点とB点を結ぶ直線ABより上の領域は、繊
維製造工程性はあまりトラブルなく操業性は十分
あるが、接着繊維としての接着性能が十分なもの
が得られない。これは接着繊維として十分な接着
性を発揮するための分子の運動性が低く、分子の
流動性が不十分のためと考えられる。すなわち、
所定の〔η〕に対してポリマーの適切な流動範囲
が存在し、その領域内であれば良好な接着性能が
発揮されると考えられる。D点とE点を結ぶ直線
DEより下の領域では、接着性能は十分発揮され
るが繊維製造工程性が低下してくることがわかつ
た。特に乾式カレンダーローラー法により不織布
を製造する際に、カレンダーローラーへの接着繊
維の粘着あるいは融着トラブルが発生し、しばし
ば運転を停止してローラーの掃除をする必要が生
じた。これは所定の〔η〕に対して分子の運動性
が激しくなりすぎたために適正なポリマーの流動
範囲を越えてしまつたためと考えられる。 以上記述したように、η0と〔η〕の関係が第1
図のA,B,C,D,E,Fで囲まれる範囲、よ
り好ましくはG,H,I,Jで囲まれる範囲に入
つていれば繊維製造工程性良好で、かつ接着性能
の良好な繊維が得られる。また第1図で示した関
係は、溶融粘度の測定温度条件が変われば当然前
記範囲が変化してくる。測定温度が160℃より高
くなれば前記範囲が全体的に下方へシフトし、逆
に160℃より低い温度で測定した場合は斜線領域
が全体的に上方へシフトするのは当然のことであ
る。しかしながら本発明における共重合ポリエス
テルは、logη0の絶対値が問題になるのではなく、
温度とlogη0とlog〔η〕の相関関係で適正範囲が
存在するために、代表的な温度として160℃の場
合のlogη0とlog〔η〕の適正領域を規定したにす
ぎない。つまり160℃でのlogη0とlog〔η〕の範囲
が第1図の範囲に入るようにポリマーを規制する
ことにより、繊維製造工程性良好で、かつ接着性
能良好な接着繊維を得ることができることにな
る。良好な接着繊維を製造するためには溶融粘度
の絶対値が問題になるのではなく、温度とlogη0
とlog〔η〕の相関関係で初めて適正範囲が存在す
るという事実は、今迄知られていなかつたことで
あり、本発明者が初めて見出したものである。 ここで述べているゼロ剪断応力下での溶融粘度
η0(ポイズ)の測定は、インストロン社製キヤピ
ラリ−レオメーターシステム・モデル3211を用い
て行なつた。所定温度に加熱されたセル中のポリ
マーに対してずり速度を変化させた時のずり応力
を求め、これより見かけの溶融粘度を求め、ずり
速度と見かけの溶融粘度の関係からゼロ剪断応力
下の溶融粘度を外挿した。ゼロ剪断応力下での溶
融粘度の外挿法としては、種々の方法があるが、
ここでは見かけの溶融粘度(ηa)の逆数(1/
ηa)とずり速度(γw)の関係をグラフにプロツト
し、得られた直線関係からγw→0の所の1/ηa値
を1/η0と仮定してη0を算出した。また測定操作
上の容易さからポリマーはペレツト状のものを測
定サンプルに用いた関係上、繊維あるいは不織布
化後の接着成分である共重合ポリエステルの
〔η〕に対応するη0値を算出する方法として、該
〔η〕値と同じ〔η〕値の同じポリマ組成のポリ
マーペレツトを別に作成し、それを測定すること
により、繊維化後の共重合ポリエステル成分の溶
融粘度を求めた。 また固有粘度〔η〕とは、共重合ポリエステル
をフエノールとテトラクロルエタンの等重量混合
溶剤中、30℃で測定した極限粘度(dl/g)であ
る。 本発明の共重合ポリエステル中には少量の添加
剤、たとえば、酸化チタンなどの艶消し剤、酸化
防止剤、蛍光増白剤、安定剤あるいは紫外線吸収
剤などを含んでいても良い。 本発明の共重合ポリエステル繊維および該繊維
よりつくられる繊維集合体、不織布は、それに最
も適した固有の機械、装置を用いて製造するのが
好ましいが、従来使用されてきた機械・装置をあ
まり変えずに製造することができる。また従来の
機械・装置が使用可能であるように繊維を特定化
した点に本発明の大きな意義がある。 本発明の繊維は単独で紡糸した単独繊維(ホモ
フイラメント)としても用いられるが、他の溶融
紡糸可能なポリマーと共に紡糸して複合繊維とし
ても用いられる。他の複合紡糸成分としては、融
点150℃以上の熱可塑性ポリマーが用いられ、そ
の例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート、ナイロン−6、ナイ
ロン6、6、ポリプロピレン等がある。また、接
着繊維として用いる場合には、複合繊維断面の全
周長に対する共重合ポリエステル成分の占める割
合、すなわち繊維断面周率は40%以上が好まし
い。この際、接着繊維の形態安定性を重視する場
合には他の複合紡糸成分は接着処理温度より融点
が高い熱可塑性ポリマーを使用する必要があるこ
とは言うまでもない事である。 本発明の繊維は共重合ポリエステル単独繊維あ
るいは共重合ポリエステルと他ポリマーとの複合
繊維のみよりなる融着処理繊維集合体としても用
いられるが、該繊維を10重量%以上含む他繊維と
の混合融着処理繊維集合体としても用いられる。 繊維集合体として特に不織布に好適であり、強
度の大きい不織布を得ることができる。なかでも
混合繊維として、ポリエチレンテレフタレートあ
るいはポリブチレンテレフタレートのごときテレ
フタル酸を成分として含むポリエステルの場合に
は、接着繊維間のみならずテレフタル酸系ポリエ
ステルとの間の接着も良好であり、強度の大きい
不織布とすることができる。従来テレフタル酸系
ポリエステルに接着する繊維がなく、良好なポリ
エステル系不織布の製造を可能とし、なおかつコ
スト的に低コストで製造を可能とした点で本発明
の意義は大である。 本発明でいう融着処理繊維集合体は、種々の用
途に対する広い種類の不織布とくに目付が50g/
m2以上のような高目付不織布、織布、およびタフ
ト織物へと加工するために有用であり、特にキル
トした、またはキルトしていない融着結合不織布
の製造に対して適する。具体的な用途としては、
例えば、まくらの詰め物、寝袋用詰め物、クツシ
ヨン、掛けふとん、敷ふとん、ベツトの上掛け、
マツトレス詰め物、家具および自動車の布張り、
寝台掛け、工業用および衣服用パイル織物、毛
布、自動車カバー、芯地用生地、床被覆材料、じ
ゆうたん、バスマツト、などに適当である。 次に本発明を実施例により説明するが、これに
よつて本発明はなんら限定されるものではない。
実施例中で記述している不織布強度は、接着繊維
20重量部とポリエチレンテレフタレート繊維(3d
×51mm)80重量部とを混綿し、カーデイング、ウ
エブ形成後プレス方式により10Kg/cm2で1分間、
接着繊維を溶融させて熱接着を行なつて得た不織
布の裂断長(Km)で示した。 実施例中剥離強度とは、厚さ0.3mmの共重合ポ
リエステルフイルムを15mm平方にカツトしたの
ち、三菱樹脂製二軸延伸ポリエチレンテレフタレ
ートフイルム(商標名ダイヤホイル、厚さ0.1mm)
の間にカツトした共重合ポリエステルフイルム片
をはさみ、温度20℃、相対湿度65%の室内で共重
合ポリエステルの融点あるいは軟化温度より20℃
高い温度に加熱して溶融し、圧力5Kg/cm2で接着
した後24時間放置し、引張り速度20cm/分で測定
した接着強度(g/15mm)の値である。 実施例中、共重合組成を示すモルは、生成ポリ
エステルの全酸成分に対するモル%を示す。 実施例をまとめて第1表に示すが、第1表中の
〔η〕、η0は繊維化後の共重合ポリエステル成分の
値を示す。複合紡糸した場合の繊維化後の共重合
ポリエステル成分の〔η〕値は、共重合ポリエス
テル成分のみを単独紡糸した場合の紡糸後〔η〕
測定値を用いて表示した。 実施例 1 重縮合反応装置を用い、常法により260℃で重
縮合反応を行ない、TA50モル、IPA50モル、
EG90モル、トリエチレングリコール10モルより
なる共重合ポリエステルを製造し、重合器底部よ
りストランド状に水中に押し出しストランドカツ
ターを用いて切断しペレツト化した。押し出し、
切断調子は良好であり、良好な形状のペレツトを
得た。得られたペレツトから共重合ポリエステル
の物性は〔η〕0.72、ΔH Ocal/g、二次転移
点65℃、剥離強度2.5×103g/15mmであつた。 このペレツトを真空乾燥器中60℃で乾燥したと
ころ、膠着は全く認められなかつた。ついで得ら
れた共重合ポリエステルを鞘とし、〔η〕0.67の
ポリエチレンテレフタレートを芯として、芯/鞘
=40/60重量比で芯鞘複合紡糸を行なつた。紡糸
ヘツド温度290℃で押出し1000m/分で巻取つた。
巻取つた繊維は単繊維間および繊維束間での膠着
は全くなく、長時間安定に紡糸を行なうことがで
きた。この紡糸原糸を水浴中67℃で4.0倍に延伸、
続いて水浴中72℃で7%収縮させ、さらにスタフ
イングボツクス型捲縮機で捲縮を行なつた後切断
し、繊度3.0dr、強度3.4g/d、伸度50%の繊維
を得た。繊維化後の共重合ポリエステル成分の
〔η〕は0.64であり、これに対応する160℃のη0は
4.27×104ポイズであつた。 この複合繊維20重量部とポリエチレンテレフタ
レート繊維(3dr×51mm)80重量部とを混綿し、
裂断長4.7Kmの高強力を有する不織布を得た。な
お、不織布化工程中、特にトラブルは認められな
かつた。 本実施例の製造法により繊度を変更して得た
6dr×51mmの複合繊維20重量部とポリエチレンテ
レフタレート繊維(12dr×64mm)80重量部とを混
綿しウエブとした後、熱処理して不織布シートと
したものを敷きふとん用詰め綿として使用したと
ころ、へたりにくく、弾性回復性のすばらしい詰
め綿であることがわかつた。本実施例の複合繊維
とポリエチレンフタレートの混綿したウエブの接
着熱処理温度は熱風処理方式でも130℃の低温で
十分に性能が発揮され、比較的耐熱性の要求され
ない、まくらの詰め物、クツシヨン、掛けふとん
用詰め綿、敷ふとん用詰め綿、マツトレス用詰め
物などの用途に好都合であつた。 実施例 2 実施例4の共重合ポリエステルを鞘とし、〔η〕
0.92のポリブチレンテレフタレートを芯として
芯/鞘=40/60重量比で芯鞘複合紡糸を行なつ
た。紡糸ヘツド温度260℃で押出し1800m/分で
巻取つた。巻取つた繊維は単繊維間および繊維束
間での膠着は全くなく長時間安定に紡糸を行なう
ことができた。 この紡糸原糸を延伸することなく直接スタフイ
ングボツクス型捲縮機で捲縮を行なつた後切断
し、繊度3.0drの繊維を得た。この複合繊維20重
量部とポリエチレンテレフタレート繊維(3dr×
51mm)80重量部とを混綿し、裂断長4.5Kmの高強
力を有する不織布を得た。不織布化工程中トラブ
ルもなく、全く問題がなかつた。 実施例 3 常法により重縮合反応を行ない、TA50モル、
IPA50モル、EG85モル、ジエチレングリコール
15モルよりなり、〔η〕0.77、ΔH Ocal/g、二
次転移点67℃、剥離強度2.7×103g/15mmの共重
合ポリエステルを得た。ペレツト化までの工程中
トラブルは全くなかつた。 この共重合ポリエステルを鞘とし、ナイロン−
6を芯として、芯/鞘=50/50重量比で芯鞘複合
紡糸を行なつた。紡糸ヘツド温度270℃で押出し
1000m/分で紡糸を行ない、ついで延伸、収縮、
捲縮、切断を行ない、繊度3.0dr、強度4.0g/
dr、伸度50%の繊維を得た。工程性は良好で特に
トラブルはなく、また単繊維間および繊維束間で
の膠着は認められなかつた。繊維化後の共重合ポ
リエステル成分の〔η〕は0.69で、これに対応す
る160℃でのη0は6.31×104ポイズであつた。 この複合繊維とポリエチレンテレフタレート繊
維より、実施例1と同様にして不織布を作製し、
特に工程トラブルなく裂断長3.9Kmの不織布を得
た。 実施例 4 常法により重縮合反応を行ない、TA55モル、
IPA30モル、EG100モル、セバシン酸15モルより
なり、〔η〕0.90、ΔH Ocal/g、二次転移点50
℃、剥離強度2.1×103g/15mmの共重合ポリエス
テルを得た。ペレツト化までの工程中トラブルは
全くなかつた。 この共重合ポリエステルを鞘とし、ポリプロピ
レンを芯として、芯/鞘=50/50重量比で芯鞘複
合紡糸を行なつた。紡糸ヘツド温度270℃で押出
し1000m/分で紡糸を行ない、ついで延伸、収
縮、捲縮、切断を行ない、繊度3.0dr、強度3.8
g/d、伸度43%の繊維を得た。工程性は良好で
特にトラブルはなく、また単繊維間および繊維束
間での膠着は認められなかつた。繊維化後の共重
合ポリエステル成分の〔η〕は0.80で、これに対
応する160℃でのη0は1.26×105ポイズであつた。 この複合繊維とポリエチレンテレフタレート繊
維より、実施例1と同様にして不織布を作製し、
特に工程トラブルなく裂断長3.5Kmの不織布を得
た。 実施例 5〜19 第1表に示すような共重合組成、物性の共重合
ポリエステルを鞘とし、ポリエチレンテレフタレ
ートを芯として、芯/鞘=50/50重量比で実施例
3と同様にして繊維化、不織布化を行ない、強度
良好な不織布を得た。 繊維化および不織布化の工程性は良好であり、
特にトラブルは認められず操業性は問題なかつ
た。 比較例 1 常法により重縮合反応を行ない、TA80モル、
IPA20モル、EG100モルよりなり、〔η〕0.76、
ΔH0.7cal/g、二次転移点76℃、の共重合ポリ
エステルを得た。160℃ではポリマーの流動性が
全くなく、溶融粘度の測定は不可能であつた。こ
のペレツトを実施例1と同じ方法により紡糸し紡
糸原糸を得た。ついで延伸、収縮、捲縮、切断を
行ない、繊度3.0dr、強度4.5g/dr、伸度30%の
繊維を得た。工程性は良好で特にトラブルはな
く、また単繊維間および繊維束間での膠着は認め
られなかつた。 しかしながら実施例1と同様にして不織布を作
製し裂断長を測定したところ、0.2Kmと非常に不
織布強度の低いものしか得られなかつた。 比較例 2 常法により重縮合反応を行ない、TA45モル、
IPA25モル、EG100モル、セバシン酸30モルより
なる共重合ポリエステルを製造し、重合器底部よ
りストランド状に水中に押し出し、ストランドカ
ツターを用いて切断し、第1表記載の物性を有す
るペレツトを得た。しかしながらポリマーの二次
転移点が低いためにストランドが柔らかく、カツ
ターへの挿入がかなり困難であり、未切断ストラ
ンドが蓄積したりカツターへのポリマーの融着の
ためしばしばカツターの運転を停止した。このた
めストランドを0℃の氷水中に押し出すことによ
り、ペレツト化の収率をアツプさせた。 このペレツトを真空乾燥器中45℃で乾燥したと
ころ、膠着した塊りができるので室温で長時間行
なつた。ついで押出機に供給し、紡糸ヘツド温度
を240℃とし1000m/分で紡糸を行なつたが、単
繊維間および繊維束間での膠着が多数発生し良好
な繊維を得ることができなかつた。 比較例 3 比較例2の共重合ポリエステルを鞘とし、〔η〕
0.67のポリエチレンテレフタレートを芯として、
芯/鞘=50/50重量比で芯鞘複合紡糸を行なつ
た。紡糸ヘツド温度を275℃より290℃まで変えて
1000m/分で紡糸を行なつたが、単繊維間および
繊維束間での膠着が多数発生し良好な繊維を得る
ことができなかつた。 比較例 4 常法により重縮合反応を行ない、TA100モル、
EG50モル、ブタジオール50モルよりなる共重合
ポリエステルを製造し、第1表記載の物性を有す
るペレツトを得た。160℃ではポリマーの流動性
が全くなく、溶融粘度の測定は不可能であつた。
ついで実施例1に従つて繊維化、不織布化を行な
い、不織布を得た。工程性は良好で特に問題とな
ることはなかつた。 しかしながら比較例1と同様に200℃以下の接
着処理温度では非常に不織布強度の低いものしか
得られなかつた。もつと融着温度を高める必要が
あり、実用性がないことが明らかになつた。 比較例 5 常法により重縮合反応を行ない、TA100モル、
EG50モル、ヘキサンジオール50モルよりなる共
重合ポリエステルを製造し、重合器底部よりスト
ランドを0℃の氷水中に押し出しストランドカツ
ターを用いて切断し、第1表記載の物性を有する
ペレツトを得た。0℃の氷水でストランドを冷却
することになり、ストランド切断調子は大略良好
であつた。 室温で真空乾燥したペレツトを押出機に供給し
紡糸ヘツド温度を240℃とし1000m/分で紡糸を
行なつたが、繊維に膠着が多数発生し順調に繊維
を得ることができなかつた。 比較例 6 比較例5の共重合ポリエステルを鞘とし、比較
例3と同様にして芯鞘複合紡糸を行なつた。しか
しながら紡糸原糸の単繊維間および繊維束間での
膠着が多数発生し良好な繊維を得ることができな
かつた。 比較例 7 常法によりTA50モル、IPA50モル、ビスフエ
ノールA100モルよりなる共重合ポリエステルを
製造し、第1表記載の物性を有するペレツトを得
た。溶融粘度は比較例1、4と同様に測定不能で
あつた。ついで実施例1に従つて繊維化、不織布
化を行ない不織布を得た。工程性は良好で特に問
題となることはなかつた。 しかしながら比較例1、4と同様に200℃以下
の接着処理温度では非常に不織布強度の低いもの
しか得られなかつた。融着温度を250℃にしても
十分ではなく全く本発明の目的とすることに対し
て実用性がなかつた。 比較例 8〜12 第1表に示すような共重合組成、物性の共重合
ポリエステルを鞘とし、ポリエチレンテレフタレ
ートを芯として、芯/鞘=50/50重量比で比較例
3と同様にして芯鞘複合紡糸を行なつたが、いず
れも紡糸、延伸、捲縮、切断工程のいずれかで膠
着が多数発生したり、あるいは不織布化工程で粘
着トラブルが発生したりして工程性が悪いのみな
らず良好な繊維あるいは不織布を得ることができ
なかつた。 比較例 13 実施例2と同様の方法により重縮合を行ない
TA50モル、IPA50モル、EG100モルよりなる
〔η〕1.25の共重合ポリエステルを製造した。得
られたペレツトを実施例1と同様の方法により繊
維化した後更に不織布化した。繊維化工程中、紡
糸糸の断糸、単糸切れが多かつた。不織布強度を
測定したところ、裂断長0.7Kmと低強度のものし
か得られなかつた。この時の繊維化後の共重合ポ
リエステル成分の〔η〕は1.15で、これに対応す
るη0は7.96×105ポイズであつた。 比較例 14 実施例2と同様の方法により重縮合を行ない
TA50モル、IPA50モル、EG100モルよりなる
〔η〕0.25の共重合ポリエステルを製造した。得
られたペレツトは単独紡糸は断糸が頻発して不可
能であつたため、実施例3と同じく芯鞘複合紡糸
を行なつた。紡糸ヘツド温度290℃で押出し1000
m/分で巻取つたが、共重合ポリエステル成分の
溶融粘度が低いため安定に長時間紡糸することが
難しく、均斉度良好な繊維が得られなかつた。
ものであり、その目的とするところは低温度でも
優れた熱接着性を有すると共に繊維および該繊維
を用いた繊維集合体を製造する際工程トラブルが
なく順調に製造を行なうことのできる繊維を提供
するものである。 繊維間熱融着により不織布等を製造するための
熱接着性繊維は知られている。例えばポリエチレ
ンを接着成分とするポリエチレン−ポリプロピレ
ン複合繊維、共重合ナイロンを接着成分とするポ
リプロピレンとの複合繊維、あるいはエチレン−
ビニルアルコール共重合体を接着成分とするポリ
エチレンテレフタレートとの複合繊維等がある。 近年繊維分野、特に不織布分野でポリエチレン
テレフタレートを代表とするポリエステル繊維の
役割が大きくなり、生産効率、省エネルギー等の
観点より熱接着で繊維集合体あるいは繊維製品、
特に不織布を製造する要求が大となり、ポリエス
テル用の接着繊維が強く望まれている。 上記の公知接着繊維は接着ポリマー同志の熱接
着性はもちろん良好であるが不織布用等として他
の主体繊維と混用して使用する場合は接着可能な
主体繊維の種類が非常に限定されポリエステルに
接着可能なものは得られていない。例えばポリエ
チレンは、自己接着は行なうが化学構造の異なる
一般の市販繊維にはほとんど接着しない。また共
重合ナイロンは、ナイロン繊維には接着するが同
じ縮合系ポリマーよりなるポリエステル繊維には
接着しない。さらにエチレンビニルアルコール共
重合体は、溶解度パラメーターの比較的近いレー
ヨン、ビニロンあるいはナイロンには接着性を示
すが、やはりポリエステルには接着しない。 ポリエステル繊維を接着させるには化学構造お
よび溶解度パラメーターの類似性より、ポリエス
テル系ポリマーを接着成分として用いるのが常識
的にも考え得るところである。実際ポリエステル
を接着相手とする溶剤溶解型あるいはホツトメル
ト型の接着剤としては、多くの共重合ポリエステ
ルが提案されている。 しかるに、共重合ポリエステルを接着繊維とし
て用いる場合には繊維あるいは不織布製造工程で
特有の装置、特有の熱履歴を経由するため、通常
の接着剤用共重合ポリエステルは全く使用するこ
とができない。 例えば、共重合ポリエステルを重合槽より取り
出してペレツト状に切断する際、通常の共重合ポ
リエステルではポリマーが柔らか過ぎて切断が困
難となつてしまう。また溶融ポリマーを紡糸口金
より押し出して繊維状とし、繊維束をケンスに収
めるか、ボビンに巻き取る際、単繊維間あるいは
繊維束間での膠着が激しく、ペレツト化を何とか
通過した場合、あるいは重合器より直接繊維状に
押し出してペレツト化を省略した場合でも紡糸繊
維を得ることは困難になる。さらに続いて、延
伸、捲縮および切断等を行なうとさらに膠着、融
着が起きて良好な繊維を得ることができない。ま
た、たとえ不完全ながら繊維化を行なつたとして
も、例えば不織布化する場合カード通過性が不良
であつたり、接着処理時に粘着トラブルが続発
し、不織布とすることができない。 一方共重合ポリエステルの共重合成分量を小と
し改質度を落したポリマーは繊維あるいは不織布
製造の工程性は良好となるがポリエチレンテレフ
タレート等のポリエステルとの接着性が小となる
ため接着繊維として用いることはできない。また
融着処理に高温を要し従来の融着処理装置に適用
することが困難である。 現在商業的に大量に生産されているポリエステ
ルはポリエチレンテレフタレート(以下、PET
と略記)である。従つてそのポリマー原料である
テレフタル酸(TA)とエチレングリコール
(EG)を含む共重合ポリエステルを接着繊維とし
て用いることができれば原料および重合装置上便
宜でありコスト的に有利である。また同一成分を
含むためPET繊維との接着性良好が期待できる。
また共重合成分としては種々の化合物が考えられ
るが、その中でもイソフタル酸(IPA)は、原料
価格が安いこと、共重合率が制御し易いこと、重
合速度の低下が少ないこと、生成共重合ポリエス
テルの着色が少ないこと、回収系への異物質の混
入が少ないこと等の利点を有しており、IPAを使
用できればそのメリツトは大である。 そこで本発明者らは、ポリエステルとの接着性
等の品質が優れ、繊維および不織布製造等の工程
性が商業生産可能なレベルまで良好な共重合ポリ
エステル繊維について種々研究した結果、特定の
限られた範囲の共重合組成および物性を有する共
重合ポリエステルよりなる繊維により、はじめ
て、上記のトラブルを完全に解決し、低温接着処
理可能で、安価な良品質の接着繊維を得ることを
見出した。 すなわち本発明の繊維は、 全酸成分に対する共重合モル%として、テレフ
タル酸を40モル%以上、イソフタル酸を20〜60モ
ル%、エチレングリコール75モル%以上および下
式(i)、(ii)を満足する共重合成分A、Bよりなり、
かつ結晶融解熱が実質的にOcal/g、二次転移
点温度が50℃〜100℃であり、さらに160℃に於け
るゼロ剪断応力下の溶融粘度が下式(iii)、(vi)を満た
し、固有粘度が下式(v)の範囲に入る非晶性共重合
ポリエステル成分が、繊維断面周率で40%以上を
占める共重合ポリエステルよりなる繊維、であ
る。 5≦A+B≦25 ……(i) Bw≦25 ……(ii) 〔ここで、 A;フタル酸、オキシ安息香酸、ビスフエノール
A B;ジエチレングリコール、ブタンジオール、ヘ
キサンジオール、トリエチレングリコール、ポ
リエチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、アジピン酸、セバシン酸、シクロヘキサン
ジメタノール 式(i)は、全酸成分に対する共重合モル%を、式
(ii)は、B成分原料を〔COOH〕および/または
〔OH〕型とした場合の生成共重合ポリエステル
に対する重量%をそれぞれ示す。〕 2.85≦logη0≦6.10 ……(iii) 5.0(1+log〔η〕)+0.30≦logη0 ≦5.0(1+log〔η〕)+1.30 ……(iv) 0.45≦1+log〔η〕≦1.0 ……(v) 〔ここで η0;160℃に於けるゼロ剪断応力下での溶融粘度
(ポイズ) 〔η〕;固有粘度(dl/g)〕 本発明の組成に類似した共重合ポリエステルが
いわゆる接着剤として用いられることは知られて
いる。接着剤としては、一般に低結晶性で特に非
晶質のものが多く使用され、フイルム状で接着さ
せた場合剥離強度の大きいものが使われている。
しかしこのような接着剤のすばらしい特性を生か
した接着繊維を製造しうることは全く知られてい
なかつた。本発明者らは接着剤の利点を生かした
接着繊維を研究し、前記の組成の共重合ポリエス
テルで、かつ特定の物性を有するポリマーより繊
維あるいは不織布を工程トラブルなく順調に製造
しうることを見出した。ポリエステル接着繊維に
おいて繊維あるいは不織布化可能な物性は本発明
において初めて明らかにされたものである。特に
本発明で重要な点は、従来接着性良好な実質的に
非晶性共重合ポリエステルより繊維を製造する
と、実際にはほとんど繊維化不可能であつたり、
あるいは短時間、少量生産での製造は可能であつ
ても長時間安定して製造を継続することが実質的
に困難であつたが、特定のポリマー物性を有する
共重合ポリエステルを用いることにより、商業生
産、操業生産では絶対の条件である長時間安定生
産が可能になり、なおかつ接着繊維としてすぐれ
た特性を発揮する繊維あるいは不織布を製造する
ことが可能になつたことである。 本発明の共重合ポリエステルは、生成ポリエス
の全酸成分(オキシ酸を含む場合にはその2分の
1を酸成分、2分の1をジオール成分とみなす)
に対する共重合%(以下、共重合%は全酸成分に
対するモル%で示す)として、TAを40モル%以
上、望ましくは50モル%以上含むものが用いられ
る。TAが40モル%以下では繊維の品質、工程性
が良好でなく、またコスト的にも適当でない。 また本発明の共重合ポリエステルは、IPAを25
〜60モル%、望ましくは30〜50モル%含むものが
用いられる。25モル%以下では接着時の剥離強度
が低下してくるのみならず、本発明の特徴である
接着処理温度が200℃以下の低温接着性が低下し
てくるので好ましくない。一方、60モル%以上で
は、繊維製造時の工程性が低下してくるので不適
当である。 さらに本発明の共重合ポリエステルは、EGを
75モル%以上、望ましくは85モル%以上含むもの
が用いられる。EGが75モル%以下では物性的に
好ましくなく、やはり繊維の品質、工程性が低下
し、またコスト的にも適当ではない。 本発明の共重合成分Aとは、TA、IPA以外の
芳香族共重合成分である。各種の芳香族ジカルボ
ン酸、オキシ酸およびジオールが用いられるが、
特に芳香核を1個または2個有するものが使用さ
れる。Aの例としては、フタル酸、メチルテレフ
タル酸、オキシ安息香酸、オキシエトキシ安息香
族、ジフエニルスルホンジカルボン酸、ジフエノ
キシエタンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン
酸、ビスフエノールA、P−キシリレングリコー
ル等がある。 また本発明の共重合ポリエステルは、EGを除
く共重合成分Bとして、脂肪族および/または脂
環族共重合成分を25モル%以下、望ましくは15モ
ル%以下が用いられる。25モル%以上では工程性
が低下する傾向があり、高度の工程性確保の点よ
り好ましくない。どのような共重合成分を選択
し、共重合量を5〜25モル%の範囲で何モル%に
するかの設定は、目的とする繊維あるいは不織布
シートの使用用途によつて異なつてくる。例えば
その具体的例としては、繊維あるいは不織布の接
着処理温度が150℃以下の低温の場合には、接着
繊維のポリマー流動性を適正に調整するために分
子構造的に運動性の大きい嵩高な側鎖を有しない
直線性の分子構造をもつ、アジピン酸、セバシン
酸、ペンタメチレングリコール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、ポリエチレン
グリコール等を用いると好適である。また繊維ま
たは不織布の耐熱性を大きくし、接着処理温度が
150〜200℃の比較的高温の場合には、150℃以下
でのポリマーの流動性を抑制し、150〜200℃の所
定温度でのポリマーの流動性を最適に調整するた
め、嵩高な側鎖を有した低温での分子運動性が少
ない成分を目的に応じて25モル%以下の範囲で所
定量共重合する。例えばシクロヘキサンジメタノ
ール、1,2−プロピレングリコール、ネオペン
チルグリコール等がある。なおB成分の全酸成分
に対する共重合モル%は前記のとおりであるが、
該B成分は、そのエステル形成基を〔COOH〕
および/または〔OH〕基とした場合の生成共重
合ポリエステルに対する重量%としては、25重量
%以下、望ましくは15重量%以下が用いられる。
共重合量が25重量%以上ではポリマーが柔軟とな
り、繊維製造工程性が低下するのが好ましくな
い。 本発明においてA成分とB成分の合計は25モル
%以下が好ましい。25モル%以上では繊維製造工
程性が低下するのみならずコスト的にも好ましく
ない。 本発明の繊維に用いられる共重合ポリエステル
は上記の組成条件をすべて満足することが必要で
あるが、さらに商業的生産レベルでの繊維製造安
定性および接着繊維としての品質を確保するため
には、二次転移点、結晶融解熱および流動性が適
切でなければならない。 すなわち、本発明の共重合ポリエステルは、結
晶融解熱(ΔH)が実質的にOである非晶性ポリ
マーのものが用いられる。ΔHが測定できるポリ
マーになつてくると接着繊維としての品質が低下
し、特に剥離強度の低下が著しくなつてくる。本
発明でのΔHとは、溶融ポリマーより微細な繊維
状または薄膜フイルム小片として取出して冷却
し、3日以上室温で放置した試料を差動走査熱量
計(DSC)にかけ、窒素中、10℃/分の速度で
昇温し、結晶領域の融解時の吸熱ピークの面積よ
り求める値であるが、本発明の共重合ポリエステ
ルは非晶性であるため、結晶領域の融解に基づく
吸熱ピークは発生してこない。従つてΔHは実質
的にOである。吸熱ピークが非常にブロードにな
り明確に吸熱ピークを判断できない場合は、実質
的に吸熱ピークがなく、ΔHはOと判断してさし
つかえない。また、ΔH値は同じポリマー組成で
あれば固有粘度の大小によつて異なつてくること
はなかつた。わずかでも結晶に基ずくΔHの値が
あると実際に接着繊維としての剥離強度が低下し
てきて好ましくない。また本発明で用いるポリマ
ーは実質的に非晶性ポリマーであるため、接着処
理工程での熱処理過程において結晶化に共なう繊
維収縮発生による形態変化の問題もない。しかも
接着処理にいたるまでの前工程での予熱処理が可
能であるため製品管理が容易であるばかりでな
く、熱効率がいい状態で運転可能となり、製品の
寸法安定性等の良好な品質のものが得られるのみ
ならず、運転コスト的にも有利である。 また本発明で用いる共重合ポリエステルは、二
次転移点が50℃〜100℃の範囲に入る必要がある。
好ましくは60℃〜100℃の範囲が好適である。50
℃未満になると極端に繊維製造工程性が悪化して
くるのみならず、製品の形態安定性が低下してく
る。具体的には工程性については、ポリマー製造
時のペレツト状に切断する際のカツテイング性が
困難になつてくる。またミスカツト率が高いにも
かかわらずペレツト化したものを紡糸して繊維を
製造しても、紡糸時の単糸間の膠着、融着あるい
は断糸が頻発してくる。さらに続いて延伸、捲縮
および切断等を行なう時にも膠着、融着が発生し
て良好な繊維を得ることができない。ただし、延
伸工程については、紡糸原糸の状態で目的とする
接着繊維の性質を十分に満たしている場合は省略
しても、勿論さしつかえはない二次転移点が50℃
以上になると、ペレツトの乾燥温度、延伸温度等
を適切に設定してやることにより、商業生産性、
操業生産性を満たす、長時間安定生産が可能とな
る。二次転移点が100℃以上になつても繊維製造
における工程性は、特に悪化しないが、接着繊維
としての品質性能性が低下してくる。特に150℃
以下での低温接着性能が著しく低下してくるので
好ましくない。 ここで述べている二次転移点とは、東洋ボール
ドウイン社製「バイブロン直読式動的粘弾性測定
器DDV−型」で温度分布とtanδの測定を行な
い、tanδ測定値を基に動的損失弾性率(E″)を
求め、E″値が最大となつた時の温度を二次転移
点とした。この時の測定条件は駆動周波数110cps
で行ない、昇温速度は1℃/分で室温からスター
トさせる。測定試料の調整は、溶融ポリマーより
巾5mm、長さ20mm、厚さ0.2mmの薄膜フイルムを
作成し、フイルム形成後ただちに冷却し3日以上
室温で放置したものを測定した。この時フイルム
の厚さ班があるとやや測定値にバラツキが生じる
ため、別々に調整した5個の測定フイルムをそれ
ぞれ測定し、5個の測定値の平均値を二次転移点
と定めた。またE″は、同じポリマー組成であれ
ば固有粘度大小によつて異なつてくることはなか
つた。 さらに本発明における共重合ポリエステルは、
物性上、ΔH値、E″max温度とともに溶融粘度範
囲が適切な範囲に入つていることが重要な条件で
あることが明らかになつた。すなわち、固有粘度
(〔η〕)とゼロ剪断応力下の溶融粘度(η0)が一
定の範囲に入つていること必要であり、具体的に
は温度160℃の場合、 2.85≦logη0≦6.10 ……(iii) かつ 5.0(1+log〔η〕)+0.30≦logη0 ≦5.0(1+log〔η〕)+1.30 ……(iv) の上記2つの式で示される関係を満たす必要があ
ることがわかつた。また本発明における共重合ポ
リエステルの固有粘度は、次式を満たすことによ
つて、はじめて、繊維製造工程性と接着繊維品質
性能性の両方を満足することがわかつた。 0.45≦1+log〔η〕≦1.0 ……(v) 更に好ましくは、 5.0(1+log〔η〕)+0.60≦logη0 ≦5.0(1+log〔η〕)+1.10 ……(iv)′ かつ 0.55≦1+log〔η〕≦0.9 ……(v)′ が好適であつた。ここで規定している〔η〕は繊
維あるいは不織布化後の共重合ポリエステル成分
の固有粘度であり、η0は該〔η〕に対応する溶融
粘度である。 〔η〕とη0の関係を図面を用いて、以下に詳し
く述べる。第1図は160℃におけるlogη0と1+
log〔η〕の関係を、縦軸にlogη0、横軸に1+log
〔η〕で示したものであり、図中のA,B,C,
D,E,Fで囲まれた領域が本発明の範囲であ
る。A点は1+log〔η〕が0.96の場合の許容最大
logη0値を示し、F点は1+log〔η〕が1.0の場合
の許容最大logη0値示す。E点は逆に1+log〔η〕
が1.0の場合の許容最低logη0値を示す。B点は1
+log〔η〕が0.45の場合の許容最大logη0値を示
し、C点は逆に1+log〔η〕が0.45の場合の許容
最低logη0値を示す。またD点は、1+log〔η〕
が0.52の場合の許容最低logη0値を示す。 A点とF点を結ぶ直線AFより上方の領域、つ
まりlogη0が6.10より大きい領域と、F点とE点
を結ぶ直線FEより右側の領域、つまり1+log
〔η〕が1.0より大きい領域では、繊維製造工程性
と接着性能性の両方が悪化しとうてい本発明の目
的とする繊維とはならない。また、B点とC点を
結ぶ直線BCより左側の領域、つまり1+log〔η〕
が0.45より小さい領域と、C点とD点を結ぶ直線
CDより下方の領域、つまりlogη0が2.85より小さ
い領域も、同様に繊維製造工程性と接着性能性共
に低下してくるので好ましくない。特に接着後の
接着点の強度が製品として十分なものが得られず
製品の耐久性がなくなつてくる。 A点とB点を結ぶ直線ABより上の領域は、繊
維製造工程性はあまりトラブルなく操業性は十分
あるが、接着繊維としての接着性能が十分なもの
が得られない。これは接着繊維として十分な接着
性を発揮するための分子の運動性が低く、分子の
流動性が不十分のためと考えられる。すなわち、
所定の〔η〕に対してポリマーの適切な流動範囲
が存在し、その領域内であれば良好な接着性能が
発揮されると考えられる。D点とE点を結ぶ直線
DEより下の領域では、接着性能は十分発揮され
るが繊維製造工程性が低下してくることがわかつ
た。特に乾式カレンダーローラー法により不織布
を製造する際に、カレンダーローラーへの接着繊
維の粘着あるいは融着トラブルが発生し、しばし
ば運転を停止してローラーの掃除をする必要が生
じた。これは所定の〔η〕に対して分子の運動性
が激しくなりすぎたために適正なポリマーの流動
範囲を越えてしまつたためと考えられる。 以上記述したように、η0と〔η〕の関係が第1
図のA,B,C,D,E,Fで囲まれる範囲、よ
り好ましくはG,H,I,Jで囲まれる範囲に入
つていれば繊維製造工程性良好で、かつ接着性能
の良好な繊維が得られる。また第1図で示した関
係は、溶融粘度の測定温度条件が変われば当然前
記範囲が変化してくる。測定温度が160℃より高
くなれば前記範囲が全体的に下方へシフトし、逆
に160℃より低い温度で測定した場合は斜線領域
が全体的に上方へシフトするのは当然のことであ
る。しかしながら本発明における共重合ポリエス
テルは、logη0の絶対値が問題になるのではなく、
温度とlogη0とlog〔η〕の相関関係で適正範囲が
存在するために、代表的な温度として160℃の場
合のlogη0とlog〔η〕の適正領域を規定したにす
ぎない。つまり160℃でのlogη0とlog〔η〕の範囲
が第1図の範囲に入るようにポリマーを規制する
ことにより、繊維製造工程性良好で、かつ接着性
能良好な接着繊維を得ることができることにな
る。良好な接着繊維を製造するためには溶融粘度
の絶対値が問題になるのではなく、温度とlogη0
とlog〔η〕の相関関係で初めて適正範囲が存在す
るという事実は、今迄知られていなかつたことで
あり、本発明者が初めて見出したものである。 ここで述べているゼロ剪断応力下での溶融粘度
η0(ポイズ)の測定は、インストロン社製キヤピ
ラリ−レオメーターシステム・モデル3211を用い
て行なつた。所定温度に加熱されたセル中のポリ
マーに対してずり速度を変化させた時のずり応力
を求め、これより見かけの溶融粘度を求め、ずり
速度と見かけの溶融粘度の関係からゼロ剪断応力
下の溶融粘度を外挿した。ゼロ剪断応力下での溶
融粘度の外挿法としては、種々の方法があるが、
ここでは見かけの溶融粘度(ηa)の逆数(1/
ηa)とずり速度(γw)の関係をグラフにプロツト
し、得られた直線関係からγw→0の所の1/ηa値
を1/η0と仮定してη0を算出した。また測定操作
上の容易さからポリマーはペレツト状のものを測
定サンプルに用いた関係上、繊維あるいは不織布
化後の接着成分である共重合ポリエステルの
〔η〕に対応するη0値を算出する方法として、該
〔η〕値と同じ〔η〕値の同じポリマ組成のポリ
マーペレツトを別に作成し、それを測定すること
により、繊維化後の共重合ポリエステル成分の溶
融粘度を求めた。 また固有粘度〔η〕とは、共重合ポリエステル
をフエノールとテトラクロルエタンの等重量混合
溶剤中、30℃で測定した極限粘度(dl/g)であ
る。 本発明の共重合ポリエステル中には少量の添加
剤、たとえば、酸化チタンなどの艶消し剤、酸化
防止剤、蛍光増白剤、安定剤あるいは紫外線吸収
剤などを含んでいても良い。 本発明の共重合ポリエステル繊維および該繊維
よりつくられる繊維集合体、不織布は、それに最
も適した固有の機械、装置を用いて製造するのが
好ましいが、従来使用されてきた機械・装置をあ
まり変えずに製造することができる。また従来の
機械・装置が使用可能であるように繊維を特定化
した点に本発明の大きな意義がある。 本発明の繊維は単独で紡糸した単独繊維(ホモ
フイラメント)としても用いられるが、他の溶融
紡糸可能なポリマーと共に紡糸して複合繊維とし
ても用いられる。他の複合紡糸成分としては、融
点150℃以上の熱可塑性ポリマーが用いられ、そ
の例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リブチレンテレフタレート、ナイロン−6、ナイ
ロン6、6、ポリプロピレン等がある。また、接
着繊維として用いる場合には、複合繊維断面の全
周長に対する共重合ポリエステル成分の占める割
合、すなわち繊維断面周率は40%以上が好まし
い。この際、接着繊維の形態安定性を重視する場
合には他の複合紡糸成分は接着処理温度より融点
が高い熱可塑性ポリマーを使用する必要があるこ
とは言うまでもない事である。 本発明の繊維は共重合ポリエステル単独繊維あ
るいは共重合ポリエステルと他ポリマーとの複合
繊維のみよりなる融着処理繊維集合体としても用
いられるが、該繊維を10重量%以上含む他繊維と
の混合融着処理繊維集合体としても用いられる。 繊維集合体として特に不織布に好適であり、強
度の大きい不織布を得ることができる。なかでも
混合繊維として、ポリエチレンテレフタレートあ
るいはポリブチレンテレフタレートのごときテレ
フタル酸を成分として含むポリエステルの場合に
は、接着繊維間のみならずテレフタル酸系ポリエ
ステルとの間の接着も良好であり、強度の大きい
不織布とすることができる。従来テレフタル酸系
ポリエステルに接着する繊維がなく、良好なポリ
エステル系不織布の製造を可能とし、なおかつコ
スト的に低コストで製造を可能とした点で本発明
の意義は大である。 本発明でいう融着処理繊維集合体は、種々の用
途に対する広い種類の不織布とくに目付が50g/
m2以上のような高目付不織布、織布、およびタフ
ト織物へと加工するために有用であり、特にキル
トした、またはキルトしていない融着結合不織布
の製造に対して適する。具体的な用途としては、
例えば、まくらの詰め物、寝袋用詰め物、クツシ
ヨン、掛けふとん、敷ふとん、ベツトの上掛け、
マツトレス詰め物、家具および自動車の布張り、
寝台掛け、工業用および衣服用パイル織物、毛
布、自動車カバー、芯地用生地、床被覆材料、じ
ゆうたん、バスマツト、などに適当である。 次に本発明を実施例により説明するが、これに
よつて本発明はなんら限定されるものではない。
実施例中で記述している不織布強度は、接着繊維
20重量部とポリエチレンテレフタレート繊維(3d
×51mm)80重量部とを混綿し、カーデイング、ウ
エブ形成後プレス方式により10Kg/cm2で1分間、
接着繊維を溶融させて熱接着を行なつて得た不織
布の裂断長(Km)で示した。 実施例中剥離強度とは、厚さ0.3mmの共重合ポ
リエステルフイルムを15mm平方にカツトしたの
ち、三菱樹脂製二軸延伸ポリエチレンテレフタレ
ートフイルム(商標名ダイヤホイル、厚さ0.1mm)
の間にカツトした共重合ポリエステルフイルム片
をはさみ、温度20℃、相対湿度65%の室内で共重
合ポリエステルの融点あるいは軟化温度より20℃
高い温度に加熱して溶融し、圧力5Kg/cm2で接着
した後24時間放置し、引張り速度20cm/分で測定
した接着強度(g/15mm)の値である。 実施例中、共重合組成を示すモルは、生成ポリ
エステルの全酸成分に対するモル%を示す。 実施例をまとめて第1表に示すが、第1表中の
〔η〕、η0は繊維化後の共重合ポリエステル成分の
値を示す。複合紡糸した場合の繊維化後の共重合
ポリエステル成分の〔η〕値は、共重合ポリエス
テル成分のみを単独紡糸した場合の紡糸後〔η〕
測定値を用いて表示した。 実施例 1 重縮合反応装置を用い、常法により260℃で重
縮合反応を行ない、TA50モル、IPA50モル、
EG90モル、トリエチレングリコール10モルより
なる共重合ポリエステルを製造し、重合器底部よ
りストランド状に水中に押し出しストランドカツ
ターを用いて切断しペレツト化した。押し出し、
切断調子は良好であり、良好な形状のペレツトを
得た。得られたペレツトから共重合ポリエステル
の物性は〔η〕0.72、ΔH Ocal/g、二次転移
点65℃、剥離強度2.5×103g/15mmであつた。 このペレツトを真空乾燥器中60℃で乾燥したと
ころ、膠着は全く認められなかつた。ついで得ら
れた共重合ポリエステルを鞘とし、〔η〕0.67の
ポリエチレンテレフタレートを芯として、芯/鞘
=40/60重量比で芯鞘複合紡糸を行なつた。紡糸
ヘツド温度290℃で押出し1000m/分で巻取つた。
巻取つた繊維は単繊維間および繊維束間での膠着
は全くなく、長時間安定に紡糸を行なうことがで
きた。この紡糸原糸を水浴中67℃で4.0倍に延伸、
続いて水浴中72℃で7%収縮させ、さらにスタフ
イングボツクス型捲縮機で捲縮を行なつた後切断
し、繊度3.0dr、強度3.4g/d、伸度50%の繊維
を得た。繊維化後の共重合ポリエステル成分の
〔η〕は0.64であり、これに対応する160℃のη0は
4.27×104ポイズであつた。 この複合繊維20重量部とポリエチレンテレフタ
レート繊維(3dr×51mm)80重量部とを混綿し、
裂断長4.7Kmの高強力を有する不織布を得た。な
お、不織布化工程中、特にトラブルは認められな
かつた。 本実施例の製造法により繊度を変更して得た
6dr×51mmの複合繊維20重量部とポリエチレンテ
レフタレート繊維(12dr×64mm)80重量部とを混
綿しウエブとした後、熱処理して不織布シートと
したものを敷きふとん用詰め綿として使用したと
ころ、へたりにくく、弾性回復性のすばらしい詰
め綿であることがわかつた。本実施例の複合繊維
とポリエチレンフタレートの混綿したウエブの接
着熱処理温度は熱風処理方式でも130℃の低温で
十分に性能が発揮され、比較的耐熱性の要求され
ない、まくらの詰め物、クツシヨン、掛けふとん
用詰め綿、敷ふとん用詰め綿、マツトレス用詰め
物などの用途に好都合であつた。 実施例 2 実施例4の共重合ポリエステルを鞘とし、〔η〕
0.92のポリブチレンテレフタレートを芯として
芯/鞘=40/60重量比で芯鞘複合紡糸を行なつ
た。紡糸ヘツド温度260℃で押出し1800m/分で
巻取つた。巻取つた繊維は単繊維間および繊維束
間での膠着は全くなく長時間安定に紡糸を行なう
ことができた。 この紡糸原糸を延伸することなく直接スタフイ
ングボツクス型捲縮機で捲縮を行なつた後切断
し、繊度3.0drの繊維を得た。この複合繊維20重
量部とポリエチレンテレフタレート繊維(3dr×
51mm)80重量部とを混綿し、裂断長4.5Kmの高強
力を有する不織布を得た。不織布化工程中トラブ
ルもなく、全く問題がなかつた。 実施例 3 常法により重縮合反応を行ない、TA50モル、
IPA50モル、EG85モル、ジエチレングリコール
15モルよりなり、〔η〕0.77、ΔH Ocal/g、二
次転移点67℃、剥離強度2.7×103g/15mmの共重
合ポリエステルを得た。ペレツト化までの工程中
トラブルは全くなかつた。 この共重合ポリエステルを鞘とし、ナイロン−
6を芯として、芯/鞘=50/50重量比で芯鞘複合
紡糸を行なつた。紡糸ヘツド温度270℃で押出し
1000m/分で紡糸を行ない、ついで延伸、収縮、
捲縮、切断を行ない、繊度3.0dr、強度4.0g/
dr、伸度50%の繊維を得た。工程性は良好で特に
トラブルはなく、また単繊維間および繊維束間で
の膠着は認められなかつた。繊維化後の共重合ポ
リエステル成分の〔η〕は0.69で、これに対応す
る160℃でのη0は6.31×104ポイズであつた。 この複合繊維とポリエチレンテレフタレート繊
維より、実施例1と同様にして不織布を作製し、
特に工程トラブルなく裂断長3.9Kmの不織布を得
た。 実施例 4 常法により重縮合反応を行ない、TA55モル、
IPA30モル、EG100モル、セバシン酸15モルより
なり、〔η〕0.90、ΔH Ocal/g、二次転移点50
℃、剥離強度2.1×103g/15mmの共重合ポリエス
テルを得た。ペレツト化までの工程中トラブルは
全くなかつた。 この共重合ポリエステルを鞘とし、ポリプロピ
レンを芯として、芯/鞘=50/50重量比で芯鞘複
合紡糸を行なつた。紡糸ヘツド温度270℃で押出
し1000m/分で紡糸を行ない、ついで延伸、収
縮、捲縮、切断を行ない、繊度3.0dr、強度3.8
g/d、伸度43%の繊維を得た。工程性は良好で
特にトラブルはなく、また単繊維間および繊維束
間での膠着は認められなかつた。繊維化後の共重
合ポリエステル成分の〔η〕は0.80で、これに対
応する160℃でのη0は1.26×105ポイズであつた。 この複合繊維とポリエチレンテレフタレート繊
維より、実施例1と同様にして不織布を作製し、
特に工程トラブルなく裂断長3.5Kmの不織布を得
た。 実施例 5〜19 第1表に示すような共重合組成、物性の共重合
ポリエステルを鞘とし、ポリエチレンテレフタレ
ートを芯として、芯/鞘=50/50重量比で実施例
3と同様にして繊維化、不織布化を行ない、強度
良好な不織布を得た。 繊維化および不織布化の工程性は良好であり、
特にトラブルは認められず操業性は問題なかつ
た。 比較例 1 常法により重縮合反応を行ない、TA80モル、
IPA20モル、EG100モルよりなり、〔η〕0.76、
ΔH0.7cal/g、二次転移点76℃、の共重合ポリ
エステルを得た。160℃ではポリマーの流動性が
全くなく、溶融粘度の測定は不可能であつた。こ
のペレツトを実施例1と同じ方法により紡糸し紡
糸原糸を得た。ついで延伸、収縮、捲縮、切断を
行ない、繊度3.0dr、強度4.5g/dr、伸度30%の
繊維を得た。工程性は良好で特にトラブルはな
く、また単繊維間および繊維束間での膠着は認め
られなかつた。 しかしながら実施例1と同様にして不織布を作
製し裂断長を測定したところ、0.2Kmと非常に不
織布強度の低いものしか得られなかつた。 比較例 2 常法により重縮合反応を行ない、TA45モル、
IPA25モル、EG100モル、セバシン酸30モルより
なる共重合ポリエステルを製造し、重合器底部よ
りストランド状に水中に押し出し、ストランドカ
ツターを用いて切断し、第1表記載の物性を有す
るペレツトを得た。しかしながらポリマーの二次
転移点が低いためにストランドが柔らかく、カツ
ターへの挿入がかなり困難であり、未切断ストラ
ンドが蓄積したりカツターへのポリマーの融着の
ためしばしばカツターの運転を停止した。このた
めストランドを0℃の氷水中に押し出すことによ
り、ペレツト化の収率をアツプさせた。 このペレツトを真空乾燥器中45℃で乾燥したと
ころ、膠着した塊りができるので室温で長時間行
なつた。ついで押出機に供給し、紡糸ヘツド温度
を240℃とし1000m/分で紡糸を行なつたが、単
繊維間および繊維束間での膠着が多数発生し良好
な繊維を得ることができなかつた。 比較例 3 比較例2の共重合ポリエステルを鞘とし、〔η〕
0.67のポリエチレンテレフタレートを芯として、
芯/鞘=50/50重量比で芯鞘複合紡糸を行なつ
た。紡糸ヘツド温度を275℃より290℃まで変えて
1000m/分で紡糸を行なつたが、単繊維間および
繊維束間での膠着が多数発生し良好な繊維を得る
ことができなかつた。 比較例 4 常法により重縮合反応を行ない、TA100モル、
EG50モル、ブタジオール50モルよりなる共重合
ポリエステルを製造し、第1表記載の物性を有す
るペレツトを得た。160℃ではポリマーの流動性
が全くなく、溶融粘度の測定は不可能であつた。
ついで実施例1に従つて繊維化、不織布化を行な
い、不織布を得た。工程性は良好で特に問題とな
ることはなかつた。 しかしながら比較例1と同様に200℃以下の接
着処理温度では非常に不織布強度の低いものしか
得られなかつた。もつと融着温度を高める必要が
あり、実用性がないことが明らかになつた。 比較例 5 常法により重縮合反応を行ない、TA100モル、
EG50モル、ヘキサンジオール50モルよりなる共
重合ポリエステルを製造し、重合器底部よりスト
ランドを0℃の氷水中に押し出しストランドカツ
ターを用いて切断し、第1表記載の物性を有する
ペレツトを得た。0℃の氷水でストランドを冷却
することになり、ストランド切断調子は大略良好
であつた。 室温で真空乾燥したペレツトを押出機に供給し
紡糸ヘツド温度を240℃とし1000m/分で紡糸を
行なつたが、繊維に膠着が多数発生し順調に繊維
を得ることができなかつた。 比較例 6 比較例5の共重合ポリエステルを鞘とし、比較
例3と同様にして芯鞘複合紡糸を行なつた。しか
しながら紡糸原糸の単繊維間および繊維束間での
膠着が多数発生し良好な繊維を得ることができな
かつた。 比較例 7 常法によりTA50モル、IPA50モル、ビスフエ
ノールA100モルよりなる共重合ポリエステルを
製造し、第1表記載の物性を有するペレツトを得
た。溶融粘度は比較例1、4と同様に測定不能で
あつた。ついで実施例1に従つて繊維化、不織布
化を行ない不織布を得た。工程性は良好で特に問
題となることはなかつた。 しかしながら比較例1、4と同様に200℃以下
の接着処理温度では非常に不織布強度の低いもの
しか得られなかつた。融着温度を250℃にしても
十分ではなく全く本発明の目的とすることに対し
て実用性がなかつた。 比較例 8〜12 第1表に示すような共重合組成、物性の共重合
ポリエステルを鞘とし、ポリエチレンテレフタレ
ートを芯として、芯/鞘=50/50重量比で比較例
3と同様にして芯鞘複合紡糸を行なつたが、いず
れも紡糸、延伸、捲縮、切断工程のいずれかで膠
着が多数発生したり、あるいは不織布化工程で粘
着トラブルが発生したりして工程性が悪いのみな
らず良好な繊維あるいは不織布を得ることができ
なかつた。 比較例 13 実施例2と同様の方法により重縮合を行ない
TA50モル、IPA50モル、EG100モルよりなる
〔η〕1.25の共重合ポリエステルを製造した。得
られたペレツトを実施例1と同様の方法により繊
維化した後更に不織布化した。繊維化工程中、紡
糸糸の断糸、単糸切れが多かつた。不織布強度を
測定したところ、裂断長0.7Kmと低強度のものし
か得られなかつた。この時の繊維化後の共重合ポ
リエステル成分の〔η〕は1.15で、これに対応す
るη0は7.96×105ポイズであつた。 比較例 14 実施例2と同様の方法により重縮合を行ない
TA50モル、IPA50モル、EG100モルよりなる
〔η〕0.25の共重合ポリエステルを製造した。得
られたペレツトは単独紡糸は断糸が頻発して不可
能であつたため、実施例3と同じく芯鞘複合紡糸
を行なつた。紡糸ヘツド温度290℃で押出し1000
m/分で巻取つたが、共重合ポリエステル成分の
溶融粘度が低いため安定に長時間紡糸することが
難しく、均斉度良好な繊維が得られなかつた。
【表】
【表】
【表】
第1図は本発明において必要とする共重合ポリ
エステルの溶融粘度範囲を示した図であり、図中
A,B,C,D,E,Fで囲まれる範囲は式(iii)、
(iv)、(v)を満足する範囲であり、またG,H,I,
Jで囲まれる範囲は式(iv)′および(v)′を満足するよ
り好適な範囲である。
エステルの溶融粘度範囲を示した図であり、図中
A,B,C,D,E,Fで囲まれる範囲は式(iii)、
(iv)、(v)を満足する範囲であり、またG,H,I,
Jで囲まれる範囲は式(iv)′および(v)′を満足するよ
り好適な範囲である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 全酸成分に対する共重合モル%としてテレフ
タル酸を40モル%以上、イソフタル酸を20〜60モ
ル%、エチレングリコール75モル%以上および下
式(i)、(ii)を満足する共重合成分A、Bよりなり、
かつ結晶融解熱が実質的に0cal/g、二次転移点
温度が50℃〜100℃であり、さらに160℃に於ける
ゼロ剪断応力下の溶融粘度が下式(iii)、(iv)を満たし
固有粘度が下式(v)の範囲に入る非晶性共重合ポリ
エステル成分と、融点が150℃以上の熱可塑性ポ
リマー成分とからなる複合繊維であり、該非晶性
共重合ポリエステル成分が繊維断面周率で40%以
上を占める共重合ポリエステルよりなる繊維。 5≦A+B≦25 ……(i) Bw≦25 ……(ii) 〔ここで、 A;フタル酸、オキシ安息香酸、ビスフエノール
A B;ジエチレングリコール、ブタンジオール、ヘ
キサンジオール、トリエチレングリコール、ポ
リエチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、アジピン酸、セバシン酸、シクロヘキサン
ジメタノール 式(i)は全酸成分に対する共重合モル%を、式(ii)
はB成分原料を〔COOH〕および/または
〔OH〕型とした場合の生成共重合ポリエステル
に対する重量%をそれぞれ示す。〕 2.85≦logη0≦6.10 ……(iii) 5.0(1+log〔η〕)+0.30≦logη0 ≦5.0(1+log〔η〕)+1.30 ……(iv) 0.45≦1+log〔η〕≦1.0 ……(v) 〔ここで η0;160℃に於けるゼロ剪断応力下での溶融粘度
(ポイズ) 〔η〕;固有粘度(dl/g)〕 2 非晶性共重合ポリエステル成分として、全酸
成分に対する共重合モル%で、テレフタル酸が50
モル%以上、イソフタル酸が30〜50モル%、エチ
レングリコールが80モル%以上であり、さらに二
次転移点温度が60〜100℃、160℃に於けるゼロ剪
断応力下での溶融粘度η0。および固有粘度ηが下
式(iv)′および(v)′を満足する特許請求の範囲第1項
記載の共重合ポリエステルよりなる繊維。 5.0(1+log〔η〕)+0.60≦logη0 ≦5.0(1+log〔η〕)+1.0 ……(iv)′ 0.55≦1+log〔η〕≦0.9 ……(v)′
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57020038A JPS58136828A (ja) | 1982-02-09 | 1982-02-09 | 共重合ポリエステルよりなる繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57020038A JPS58136828A (ja) | 1982-02-09 | 1982-02-09 | 共重合ポリエステルよりなる繊維 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58136828A JPS58136828A (ja) | 1983-08-15 |
| JPH0130926B2 true JPH0130926B2 (ja) | 1989-06-22 |
Family
ID=12015885
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP57020038A Granted JPS58136828A (ja) | 1982-02-09 | 1982-02-09 | 共重合ポリエステルよりなる繊維 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58136828A (ja) |
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-
1982
- 1982-02-09 JP JP57020038A patent/JPS58136828A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58136828A (ja) | 1983-08-15 |
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