JPH0140512B2 - - Google Patents
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- JPH0140512B2 JPH0140512B2 JP56037449A JP3744981A JPH0140512B2 JP H0140512 B2 JPH0140512 B2 JP H0140512B2 JP 56037449 A JP56037449 A JP 56037449A JP 3744981 A JP3744981 A JP 3744981A JP H0140512 B2 JPH0140512 B2 JP H0140512B2
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- Japan
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- heat treatment
- temperature
- thin film
- magnetoelectric effect
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- H10N—ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Hall/Mr Elements (AREA)
Description
この発明はホール定数及び電気伝導度の温度係
数を小さくすることを可能として半導体磁電効果
素子に関するものである。 ホール効果や磁気抵抗効果を利用する磁電効果
用材料としては、一般にはそのキヤリアの移動度
が大きく、又ホール定数の大きな半導体が使用さ
れている。実際にこの目的に使用される材料とし
てはInSbが最も適当であり一般にはInSbを真空
蒸着等の方法で基板上に薄膜状に生成したものが
磁電効果素子として多く用いられている。InSb
のような化合物を真空蒸着すると、これは一旦成
分元素に分離し、それが再び基板表面で再結合す
るので生成物であるInSbの薄膜の組成は必ずし
も化学式で与えられた通りではない。実際の状態
においてはInSbに近い組成の部分と殆んどInに
近い組成の部分とが混入されたものとなつてい
る。そしてその組成を決定するのは主として蒸着
時の蒸着速度、基板温度及び蒸着時間である。な
お蒸着源としてInSbを用いずInとSbとを別々に
蒸発させる方法もしばしば用いられている。しか
し何れの方法を用いるにしても基板上に得られる
薄膜の組成はInSbにほぼ近い結晶粒の集合とそ
の結晶粒間に介在するほとんどInに近い組成をも
つた結晶との混在したものであることが確認され
ている。 従つて得られるInSb薄膜の実際のキヤリア移
動度の値は約1000〜30000cm2/vsでバルクInSbの
キヤリア移動度の値の1/2もしくはそれ以下の値
をもつている。また得られるInSb薄膜のホール
定数の値も100〜500cm2/CでバルクInSbのホー
ル定数の値よりも小さい。このため得られる
InSb薄膜のキヤリア移動度及びホール定数の値
をバルクInSbのキヤリア移動度及びホール定数
の値に近ずけるためにInSb薄膜作成時の蒸着条
件を種々に変化することが行われている。具体的
には基板の種類とその表面処理条件蒸着等の基板
温度と蒸着物の温度とその割合等を変化すること
によつて、必ずしも化合量論的な組成をもつた
InSbを一様な厚さに着けるというものではなく、
InSbの結晶粒の大きさや形状とこのInSb結晶粒
間に介在するIn結晶との割合を変化させて結果と
して得られる薄膜InSbのキヤリア移動度を大き
くし、ホール定数の値も大きくするような条件が
実験的に求められている。 一方一旦生成したInSb薄膜に対して適当な熱
処理を施すことによつてキヤリア移動度やホール
定数など諸特性の向上を図るために各種の実験が
行われている。その一つは再結晶法と呼ばれるも
ので生成されたInSb薄膜をInSbの融点(525゜)
以上の温度に加熱してInSbを融解させた後に
徐々に再結晶させることによつてキヤリア移動度
の増大を図る方法である。具体的にはこの場合
InSb薄膜が基板上で融けると島状に凝集して相
互に隔離されないために薄膜表面を無機絶縁膜で
被覆するとか、狭い帯状に融かして表面に沿つて
移動させる等の方法が採用されている。他の方法
は焼鈍法と呼ばれるものでInSbの融点よりかな
り低い温度で長時間InSb薄膜を加熱することに
よつて結晶粒を発達させ安定化させるものである
が実際にはキヤリア移動度やホール定数などの向
上という点では特別な効果は期待し得ない。 この発明は上述の従来の方法を基礎にし、さら
に考察を深めて得られたもので、特にホール定数
の温度係数と電気伝導度の温度係数を常温におい
て小さくすることを可能にしたInSbを主体とす
る熱処理蒸着薄膜よりなる半導体磁電効果素子を
提供するものである。 この発明はこれら従来の方法を基礎にしてさら
に考察を重ねInSb薄膜を所定の雰囲気中におい
てInSbの融点よりも僅かに低い温度において短
時間加熱することによりInSbの結晶組織及び組
成を変化させることによりその電気伝導型を変化
させて伝導的にはp型を実現させ、InSbを主体
とし薄膜全体に占めるInの組成比が原子百分率で
58%よりも大きい熱処理蒸着膜磁電効果素子を提
供することを可能とする。 以下この発明の半導体磁電効果素子をその実施
例に基づき図面を使用して詳細に説明する。 前述のようにこの発明はInSb薄膜を基にして、
このInSb薄膜を所定の雰囲気中でInSbの融点よ
り僅かに低い温度で短時間加熱してInSb薄膜の
結晶組織並びに組成を変化させ、さらにその電気
伝導の型をも変化させて常温におけるホール定数
の温度係数と電気伝導度の温度係数が小さく、薄
膜全体に占めるIn組成比が原子百分率で58%より
も大きい半導体磁電効果素子を提供するものであ
る。発明者はこの発明の半導体磁電効果素子を二
つの実施例に基づいてそれぞれ特性の測定及び考
究を進めたので、これらの実施例に沿つてこの発
明を説明する。 第1の実施例においてはフエライトを蒸着基板
として使用し、このフエライト基板を430℃の温
度下に保持し、この基板上にInSbが蒸着時間5
分で蒸着された第1の蒸着膜試料を使用する。こ
の第1の蒸着膜試料を一気圧のArガス雰囲気に
おいて処理温度510℃の下に2分間熱処理を行い、
その後直ちに冷却速度90℃/minで冷却する。こ
の発明においては蒸着膜試料をInSbの融点より
僅かに低い温度で短時間加熱することが所望の特
性を得るために必要であり、冷却時においても90
℃/min程度の冷却速度で処理することが必要と
される。 第1図はこのような熱処理を経て得られた第1
の実施例におけるこの発明の半導体磁電効果素子
の諸特性を表わし、熱処理の前後における温度に
対するホール定数RH、キヤリア移動度μ、電気
伝導度σの値を示すものである。図中白色の各側
定点は熱処理前の状態を、又黒色の測定点は熱処
理後の状態を示す。又図中C0及びC100はそれぞれ
0℃及び100℃に対応する温度基線である。 第1図から明らかなようにこの発明の半導体磁
電効果素子は前述の熱処理を経ることによつてキ
ヤリア移動度μが数10%増大し電気伝導度σ及び
ホール定数RHの常温附近における温度係数は数
分の1に減少している。 第2の実施例においてはマイカを蒸着基板とし
て使用し、このマイカ基板を430℃の温度下に保
持し、この基板上にInSb+0.1Inが蒸着時間5分
で蒸着された第2の試料を使用する。この第2の
試料を一気圧のArガス雰囲気中において処理温
度500℃下で10分間熱処理を行い、その後直ちに
90℃/minの冷却速度で却冷する。第1の実施例
と同様にこの発明においては蒸着膜試料をInSb
の融点よりも僅かに低い温度において短時間加熱
することが所望の特性を得る上で必要であり、冷
却時においても90℃/min程度の冷却速度で処理
することが必要である。 第2図はこのような熱処理を経て得られた第2
の実施例におけるこの発明の半導体磁電効果素子
の諸特性を示すもので、図中の各符号は第1図の
それと同様である。第2の試料に対して前述の熱
処理を施すことにより、第2の実施例におけるこ
の発明の半導体磁電効果素子は常温附近において
そのキヤリア移動度μは僅かに減少した傾向をと
つているが電気伝導度σ及びホール定数RHの常
温附近における温度係数は数分の1に減少してい
る。 第1の実施例で使用した第1の試料についてそ
の熱処理時間2分、6分、10分をそれぞれパラメ
ータとし熱処理温度T(℃)とその熱処理を施し
て得られる磁電効果素子のキヤリア移動度μとの
関係を示すと第3図に示すような結果が得られ
る。図中μ0は熱処理前のキヤリア移動度を示し、
□、△、□はそれぞれ熱処理時間2分、6分及び
10分を示す符号である。この場合前述のようにそ
の冷却速度は90℃/minに設定されている。 第3図から明らかなように同一熱処理温度に対
してその熱処理温度での熱処理時間を増加させて
行くと磁電効果素子のキヤリア移動度は増加して
行く。又各熱処理時間を一定に保持してその熱処
理温度を変化させて行くと、ほぼ510℃で熱処理
を施した状態でのキヤリア移動度に極大値が存在
する。これはSbを逸脱させるために試料をInSb
の融点に近い高温度で短時間加熱するために実験
条件上得られるそれぞれの加熱時間に対応した最
大値である。この発明に係る熱処理は蒸着薄膜を
InSbの融点に近い高温度で短時間加熱して所望
の特性を得るものであつて、加熱温度は条件が許
す限り高温度であることが望ましい。又加熱時間
も条件が許す限り短かいことが望ましく、加熱時
間を長くすると蒸着薄膜のInSbに近い組成上に
島状に存在するInの組成部分が蒸着膜のInSbに
近い組成部分内に入り込んで特性を害することに
なる。 第2の実施例で使用した第2の試料についてそ
れぞれの熱処理時間2分、6分、10分をそれぞれ
パラメータとし熱処理時間T(℃)とその熱処理
を施して得られる磁電効果素子のキヤリア移動度
μとの関係を示すと、第4図に示すような結果が
得られる。図中μ0は熱処理前のキヤリア移動度を
示し、□、△、□はそれぞれ熱処理時間2分、6
分及び10分を示す符号である。 第4図から明らかなように例えば熱処理温度
510℃において熱処理時間を増加させて行くと磁
電効果素子のキヤリア移動度μは減少して行き、
特に熱処理時間10分においてその減少の割合が大
きい。しかし熱処理温度500℃においては熱処理
時間を2分、6分と増加させて行つた場合に見ら
れる磁電効果素子のキヤリア移動度μの減少傾向
が熱処理時間10分で反転している。これは加熱時
間の増加により蒸着薄膜のInSbに近い組成上に
島状に存在するInの組成部分が蒸着膜のInSbに
近い組成部分内に入り込んで特性が変化するため
で、10分間の加熱時間に対する加熱温度は2分及
び6分の場合の510℃からほぼ500℃に低下してい
ることを示している。2分及び6分という短時間
の加熱時間に対しては第1の試料と逆方向での同
一の温度特性を示している。 このような特性を有するこの発明の第1、第2
の実施例における半導体磁電効果素子についてX
線マイクロアナライザーの手段により直径40μm
の測定領域に対してそれぞれ熱処理の前後におけ
るInとSbの組成比率を測定して第1表の結果が
得られた。表中(1)に示す試料は第1図及び第3図
にそれぞれの特性を示したこの発明の第1の実施
例での半導体磁電効果素子であり、符号A0はそ
の熱処理前の各測定値、符号A1はその熱処理後
の各測定値にそれぞれ対応するものである。又、
表中(2)に示す試料は第2図及び第4図にそれぞれ
その特性を示したこの発明の第2の実施例での半
導体磁電効果素子であり、同様に符号C0はその
熱処理前の各測定値、符号C1はその熱処理後の
各測定値にそれぞれ対応するものである。
数を小さくすることを可能として半導体磁電効果
素子に関するものである。 ホール効果や磁気抵抗効果を利用する磁電効果
用材料としては、一般にはそのキヤリアの移動度
が大きく、又ホール定数の大きな半導体が使用さ
れている。実際にこの目的に使用される材料とし
てはInSbが最も適当であり一般にはInSbを真空
蒸着等の方法で基板上に薄膜状に生成したものが
磁電効果素子として多く用いられている。InSb
のような化合物を真空蒸着すると、これは一旦成
分元素に分離し、それが再び基板表面で再結合す
るので生成物であるInSbの薄膜の組成は必ずし
も化学式で与えられた通りではない。実際の状態
においてはInSbに近い組成の部分と殆んどInに
近い組成の部分とが混入されたものとなつてい
る。そしてその組成を決定するのは主として蒸着
時の蒸着速度、基板温度及び蒸着時間である。な
お蒸着源としてInSbを用いずInとSbとを別々に
蒸発させる方法もしばしば用いられている。しか
し何れの方法を用いるにしても基板上に得られる
薄膜の組成はInSbにほぼ近い結晶粒の集合とそ
の結晶粒間に介在するほとんどInに近い組成をも
つた結晶との混在したものであることが確認され
ている。 従つて得られるInSb薄膜の実際のキヤリア移
動度の値は約1000〜30000cm2/vsでバルクInSbの
キヤリア移動度の値の1/2もしくはそれ以下の値
をもつている。また得られるInSb薄膜のホール
定数の値も100〜500cm2/CでバルクInSbのホー
ル定数の値よりも小さい。このため得られる
InSb薄膜のキヤリア移動度及びホール定数の値
をバルクInSbのキヤリア移動度及びホール定数
の値に近ずけるためにInSb薄膜作成時の蒸着条
件を種々に変化することが行われている。具体的
には基板の種類とその表面処理条件蒸着等の基板
温度と蒸着物の温度とその割合等を変化すること
によつて、必ずしも化合量論的な組成をもつた
InSbを一様な厚さに着けるというものではなく、
InSbの結晶粒の大きさや形状とこのInSb結晶粒
間に介在するIn結晶との割合を変化させて結果と
して得られる薄膜InSbのキヤリア移動度を大き
くし、ホール定数の値も大きくするような条件が
実験的に求められている。 一方一旦生成したInSb薄膜に対して適当な熱
処理を施すことによつてキヤリア移動度やホール
定数など諸特性の向上を図るために各種の実験が
行われている。その一つは再結晶法と呼ばれるも
ので生成されたInSb薄膜をInSbの融点(525゜)
以上の温度に加熱してInSbを融解させた後に
徐々に再結晶させることによつてキヤリア移動度
の増大を図る方法である。具体的にはこの場合
InSb薄膜が基板上で融けると島状に凝集して相
互に隔離されないために薄膜表面を無機絶縁膜で
被覆するとか、狭い帯状に融かして表面に沿つて
移動させる等の方法が採用されている。他の方法
は焼鈍法と呼ばれるものでInSbの融点よりかな
り低い温度で長時間InSb薄膜を加熱することに
よつて結晶粒を発達させ安定化させるものである
が実際にはキヤリア移動度やホール定数などの向
上という点では特別な効果は期待し得ない。 この発明は上述の従来の方法を基礎にし、さら
に考察を深めて得られたもので、特にホール定数
の温度係数と電気伝導度の温度係数を常温におい
て小さくすることを可能にしたInSbを主体とす
る熱処理蒸着薄膜よりなる半導体磁電効果素子を
提供するものである。 この発明はこれら従来の方法を基礎にしてさら
に考察を重ねInSb薄膜を所定の雰囲気中におい
てInSbの融点よりも僅かに低い温度において短
時間加熱することによりInSbの結晶組織及び組
成を変化させることによりその電気伝導型を変化
させて伝導的にはp型を実現させ、InSbを主体
とし薄膜全体に占めるInの組成比が原子百分率で
58%よりも大きい熱処理蒸着膜磁電効果素子を提
供することを可能とする。 以下この発明の半導体磁電効果素子をその実施
例に基づき図面を使用して詳細に説明する。 前述のようにこの発明はInSb薄膜を基にして、
このInSb薄膜を所定の雰囲気中でInSbの融点よ
り僅かに低い温度で短時間加熱してInSb薄膜の
結晶組織並びに組成を変化させ、さらにその電気
伝導の型をも変化させて常温におけるホール定数
の温度係数と電気伝導度の温度係数が小さく、薄
膜全体に占めるIn組成比が原子百分率で58%より
も大きい半導体磁電効果素子を提供するものであ
る。発明者はこの発明の半導体磁電効果素子を二
つの実施例に基づいてそれぞれ特性の測定及び考
究を進めたので、これらの実施例に沿つてこの発
明を説明する。 第1の実施例においてはフエライトを蒸着基板
として使用し、このフエライト基板を430℃の温
度下に保持し、この基板上にInSbが蒸着時間5
分で蒸着された第1の蒸着膜試料を使用する。こ
の第1の蒸着膜試料を一気圧のArガス雰囲気に
おいて処理温度510℃の下に2分間熱処理を行い、
その後直ちに冷却速度90℃/minで冷却する。こ
の発明においては蒸着膜試料をInSbの融点より
僅かに低い温度で短時間加熱することが所望の特
性を得るために必要であり、冷却時においても90
℃/min程度の冷却速度で処理することが必要と
される。 第1図はこのような熱処理を経て得られた第1
の実施例におけるこの発明の半導体磁電効果素子
の諸特性を表わし、熱処理の前後における温度に
対するホール定数RH、キヤリア移動度μ、電気
伝導度σの値を示すものである。図中白色の各側
定点は熱処理前の状態を、又黒色の測定点は熱処
理後の状態を示す。又図中C0及びC100はそれぞれ
0℃及び100℃に対応する温度基線である。 第1図から明らかなようにこの発明の半導体磁
電効果素子は前述の熱処理を経ることによつてキ
ヤリア移動度μが数10%増大し電気伝導度σ及び
ホール定数RHの常温附近における温度係数は数
分の1に減少している。 第2の実施例においてはマイカを蒸着基板とし
て使用し、このマイカ基板を430℃の温度下に保
持し、この基板上にInSb+0.1Inが蒸着時間5分
で蒸着された第2の試料を使用する。この第2の
試料を一気圧のArガス雰囲気中において処理温
度500℃下で10分間熱処理を行い、その後直ちに
90℃/minの冷却速度で却冷する。第1の実施例
と同様にこの発明においては蒸着膜試料をInSb
の融点よりも僅かに低い温度において短時間加熱
することが所望の特性を得る上で必要であり、冷
却時においても90℃/min程度の冷却速度で処理
することが必要である。 第2図はこのような熱処理を経て得られた第2
の実施例におけるこの発明の半導体磁電効果素子
の諸特性を示すもので、図中の各符号は第1図の
それと同様である。第2の試料に対して前述の熱
処理を施すことにより、第2の実施例におけるこ
の発明の半導体磁電効果素子は常温附近において
そのキヤリア移動度μは僅かに減少した傾向をと
つているが電気伝導度σ及びホール定数RHの常
温附近における温度係数は数分の1に減少してい
る。 第1の実施例で使用した第1の試料についてそ
の熱処理時間2分、6分、10分をそれぞれパラメ
ータとし熱処理温度T(℃)とその熱処理を施し
て得られる磁電効果素子のキヤリア移動度μとの
関係を示すと第3図に示すような結果が得られ
る。図中μ0は熱処理前のキヤリア移動度を示し、
□、△、□はそれぞれ熱処理時間2分、6分及び
10分を示す符号である。この場合前述のようにそ
の冷却速度は90℃/minに設定されている。 第3図から明らかなように同一熱処理温度に対
してその熱処理温度での熱処理時間を増加させて
行くと磁電効果素子のキヤリア移動度は増加して
行く。又各熱処理時間を一定に保持してその熱処
理温度を変化させて行くと、ほぼ510℃で熱処理
を施した状態でのキヤリア移動度に極大値が存在
する。これはSbを逸脱させるために試料をInSb
の融点に近い高温度で短時間加熱するために実験
条件上得られるそれぞれの加熱時間に対応した最
大値である。この発明に係る熱処理は蒸着薄膜を
InSbの融点に近い高温度で短時間加熱して所望
の特性を得るものであつて、加熱温度は条件が許
す限り高温度であることが望ましい。又加熱時間
も条件が許す限り短かいことが望ましく、加熱時
間を長くすると蒸着薄膜のInSbに近い組成上に
島状に存在するInの組成部分が蒸着膜のInSbに
近い組成部分内に入り込んで特性を害することに
なる。 第2の実施例で使用した第2の試料についてそ
れぞれの熱処理時間2分、6分、10分をそれぞれ
パラメータとし熱処理時間T(℃)とその熱処理
を施して得られる磁電効果素子のキヤリア移動度
μとの関係を示すと、第4図に示すような結果が
得られる。図中μ0は熱処理前のキヤリア移動度を
示し、□、△、□はそれぞれ熱処理時間2分、6
分及び10分を示す符号である。 第4図から明らかなように例えば熱処理温度
510℃において熱処理時間を増加させて行くと磁
電効果素子のキヤリア移動度μは減少して行き、
特に熱処理時間10分においてその減少の割合が大
きい。しかし熱処理温度500℃においては熱処理
時間を2分、6分と増加させて行つた場合に見ら
れる磁電効果素子のキヤリア移動度μの減少傾向
が熱処理時間10分で反転している。これは加熱時
間の増加により蒸着薄膜のInSbに近い組成上に
島状に存在するInの組成部分が蒸着膜のInSbに
近い組成部分内に入り込んで特性が変化するため
で、10分間の加熱時間に対する加熱温度は2分及
び6分の場合の510℃からほぼ500℃に低下してい
ることを示している。2分及び6分という短時間
の加熱時間に対しては第1の試料と逆方向での同
一の温度特性を示している。 このような特性を有するこの発明の第1、第2
の実施例における半導体磁電効果素子についてX
線マイクロアナライザーの手段により直径40μm
の測定領域に対してそれぞれ熱処理の前後におけ
るInとSbの組成比率を測定して第1表の結果が
得られた。表中(1)に示す試料は第1図及び第3図
にそれぞれの特性を示したこの発明の第1の実施
例での半導体磁電効果素子であり、符号A0はそ
の熱処理前の各測定値、符号A1はその熱処理後
の各測定値にそれぞれ対応するものである。又、
表中(2)に示す試料は第2図及び第4図にそれぞれ
その特性を示したこの発明の第2の実施例での半
導体磁電効果素子であり、同様に符号C0はその
熱処理前の各測定値、符号C1はその熱処理後の
各測定値にそれぞれ対応するものである。
【表】
第1表から明らかなように熱処理によつて常温
においてのホール定数の温度係数と電気伝導度の
温度係数とを小とすることを実現したこの発明の
半導体磁電効果素子は、第1及び第2の実施例に
示される如くInSbを主体とする熱処理蒸着薄膜
全体に占めるIn組成比は原子百分率でほぼ58%以
上となつている。InSbを主体とする熱処理蒸着
薄膜全体に占めるInの組成比がこのように設定さ
れているこの発明の磁電効果素子は前述のように
常温附近においてそのホール定数RHが平坦とな
り、これに伴つて電気伝導度σの温度係数も小さ
くなる。電気伝導度σの温度係数が小さくなる
と、温度に対する安全度を考慮に入れて半導体磁
電効果素子に電流を流す際に取り得る電流値が大
きくなり磁電効果素子の使用上の自由度が向上す
ることになる。 この発明で得られる組成の磁電効果素子は本願
で述べた方法によつてのみ作成可能であり、この
組成を有する磁電効果素子を直接作成することは
できない。 何故ならば蒸着に際してSbの分量を少なくし
ても生成物は先に述べたIn結晶分が減るのみで、
InSb部分の組成は不変となるからである。一般
にこの種の半導体磁電効果素子においてその組成
を蒸着時に制御することは困難であつて、本願に
述べた手段によりその後の熱処理段階においてそ
の組成の制御を行うことによつて高精度且つ容易
に所望の組成の磁電効果素子を得ることができ。 以上第1、第2の実施例に基づきこの発明を説
明したが、実際には蒸着膜を作成する際の蒸着条
件によつて各種の特性をもつた薄膜が得られ、こ
の薄膜それぞれについてその熱処理条件をそれぞ
れ選ぶことによつてさらに優れた電気特性を有す
る磁電効果素子を得ることができる。この発明の
実施例においては熱処理前のキヤリア移動度μ0が
10000cm2/v・s以下のものでは熱処理によつて
キヤリア移動度μの値が熱処理前の値に比して数
10%〜数100%増大し、しかも常温付近における
電気伝導度σ並びにホール定数RHの温度係数の
値が数分の1となる。又熱処理前のキヤリア移動
度μ0が10000cm2/v・s以上のものではその熱処
理によつてキヤリア移動度μの値は増大すること
も減少することもある。しかしこの発明の半導体
磁電効果素子においてはいずれの場合においても
常温附近における電気伝導度σ並びにホール定数
RHの温度係数の値は数分の1に減少している。 なおこの発明においての熱処理を行うときの雰
囲気は実施例においてはArの場合を説明したが、
この他にもN2、H2等の中性もしくは還元性のガ
スを使用することができ、この場合には圧力は0
〜数気圧が望ましい。又酸化性のガス雰囲気中で
も低気圧なら熱処理を行うことができる。熱処理
の温度は各実施例で具体的に説明したように
InSbの融点以下の温度、即ち520〜400℃の温度
範囲で行うことが望ましく、又その熱処理時間は
2分〜30分の範囲で行われる。 このようにこの発明の半導体磁電効果素子にお
いて熱処理を施すことによつてInSb薄膜のキヤ
リア移動度μ、電気伝導度σ、ホール定数RH等
の値が変化する機構については、以下に述べるよ
うに理論的に説明付けられる。即ちこの発明の半
導体磁電効果素子においてホール定数及び電気伝
導度の温度係数を小さくし得るのは熱処理に際し
ての加熱による結晶粒の発達が行われることも上
げられるが、主要には熱処理によつて結晶中の
Sbを外部へ逸散させることによつて熱処理蒸着
薄膜全体におけるInの組成比率を大とし、ひいて
はアクセプタ不純物とドナー不純物との比を大き
くして伝導的には磁電効果素子がp型半導体に変
換されているためである。一般にInSbにおいて
は電子移動度が正孔移動度にくらべてはるかに大
きいためにたとえドナーにくらべてアクセプタが
多くても高温ではn型半導体として動作し、低温
ではp型半導体として振舞うことが知られてい
る。そしてこの伝導型が変換する附近の温度にお
いては、InSbのホール定数は負値から正値に変
換し、この変換点のやや高温部分においてはホー
ル定数は温度の変化に対して平坦となる。 この発明の半導体磁電効果素子では前述のよう
にしてInSbを主体とする薄膜の不純物量を調整
し組成を変化させることによつて常温附近におい
てのホール定数RHが温度に対して平坦になつて
いる。なお結晶の電気伝導度σはホール定数RH
と逆比例するもので、ホール定数RHの温度係数
が小さければ電気伝導度σの温度係数も小さくな
る。またこの発明の半導体磁電効果素子ではその
キヤリア移動度μは上述の如き熱処理によつて結
晶の組織並びに不純物分布が変化すればほとんど
変化ないか、または増大することも減少すること
もあり得る。 この発明のホール定数RH及び電気伝導度σの
温度変化を小さくした半導体磁電効果素子に関す
るもので、熱処理の温度と熱処理時間とを所定値
に設定した熱処理によつて、不純物分配制御が精
度よく行われていてInSbを主体とする蒸着薄膜
全体に占めるInの組成比がが原子百分率で58%よ
りも大きな値に設定されている。この発明の半導
体磁電効果素子において実施例の説明では熱処理
が施される熱処理蒸着薄膜はInSbを主体として
いるが、InSbに対してGa、As或はGeなどを数%
程度混入した状態においても、この発明は実現可
能である。 以上詳細に説明したようにこの発明によるとホ
ール定数の温度係数及び電気伝導度の温度係数を
常温附近で減少させることが可能で、温度に対す
る安全性を考慮して流し得る電流値を増大させる
ことができるInSbを主体とし、熱処理薄膜全体
に占めるInの組成比率が原子百分率で58%以上の
半導体磁電効果素子を提供することが可能とな
る。
においてのホール定数の温度係数と電気伝導度の
温度係数とを小とすることを実現したこの発明の
半導体磁電効果素子は、第1及び第2の実施例に
示される如くInSbを主体とする熱処理蒸着薄膜
全体に占めるIn組成比は原子百分率でほぼ58%以
上となつている。InSbを主体とする熱処理蒸着
薄膜全体に占めるInの組成比がこのように設定さ
れているこの発明の磁電効果素子は前述のように
常温附近においてそのホール定数RHが平坦とな
り、これに伴つて電気伝導度σの温度係数も小さ
くなる。電気伝導度σの温度係数が小さくなる
と、温度に対する安全度を考慮に入れて半導体磁
電効果素子に電流を流す際に取り得る電流値が大
きくなり磁電効果素子の使用上の自由度が向上す
ることになる。 この発明で得られる組成の磁電効果素子は本願
で述べた方法によつてのみ作成可能であり、この
組成を有する磁電効果素子を直接作成することは
できない。 何故ならば蒸着に際してSbの分量を少なくし
ても生成物は先に述べたIn結晶分が減るのみで、
InSb部分の組成は不変となるからである。一般
にこの種の半導体磁電効果素子においてその組成
を蒸着時に制御することは困難であつて、本願に
述べた手段によりその後の熱処理段階においてそ
の組成の制御を行うことによつて高精度且つ容易
に所望の組成の磁電効果素子を得ることができ。 以上第1、第2の実施例に基づきこの発明を説
明したが、実際には蒸着膜を作成する際の蒸着条
件によつて各種の特性をもつた薄膜が得られ、こ
の薄膜それぞれについてその熱処理条件をそれぞ
れ選ぶことによつてさらに優れた電気特性を有す
る磁電効果素子を得ることができる。この発明の
実施例においては熱処理前のキヤリア移動度μ0が
10000cm2/v・s以下のものでは熱処理によつて
キヤリア移動度μの値が熱処理前の値に比して数
10%〜数100%増大し、しかも常温付近における
電気伝導度σ並びにホール定数RHの温度係数の
値が数分の1となる。又熱処理前のキヤリア移動
度μ0が10000cm2/v・s以上のものではその熱処
理によつてキヤリア移動度μの値は増大すること
も減少することもある。しかしこの発明の半導体
磁電効果素子においてはいずれの場合においても
常温附近における電気伝導度σ並びにホール定数
RHの温度係数の値は数分の1に減少している。 なおこの発明においての熱処理を行うときの雰
囲気は実施例においてはArの場合を説明したが、
この他にもN2、H2等の中性もしくは還元性のガ
スを使用することができ、この場合には圧力は0
〜数気圧が望ましい。又酸化性のガス雰囲気中で
も低気圧なら熱処理を行うことができる。熱処理
の温度は各実施例で具体的に説明したように
InSbの融点以下の温度、即ち520〜400℃の温度
範囲で行うことが望ましく、又その熱処理時間は
2分〜30分の範囲で行われる。 このようにこの発明の半導体磁電効果素子にお
いて熱処理を施すことによつてInSb薄膜のキヤ
リア移動度μ、電気伝導度σ、ホール定数RH等
の値が変化する機構については、以下に述べるよ
うに理論的に説明付けられる。即ちこの発明の半
導体磁電効果素子においてホール定数及び電気伝
導度の温度係数を小さくし得るのは熱処理に際し
ての加熱による結晶粒の発達が行われることも上
げられるが、主要には熱処理によつて結晶中の
Sbを外部へ逸散させることによつて熱処理蒸着
薄膜全体におけるInの組成比率を大とし、ひいて
はアクセプタ不純物とドナー不純物との比を大き
くして伝導的には磁電効果素子がp型半導体に変
換されているためである。一般にInSbにおいて
は電子移動度が正孔移動度にくらべてはるかに大
きいためにたとえドナーにくらべてアクセプタが
多くても高温ではn型半導体として動作し、低温
ではp型半導体として振舞うことが知られてい
る。そしてこの伝導型が変換する附近の温度にお
いては、InSbのホール定数は負値から正値に変
換し、この変換点のやや高温部分においてはホー
ル定数は温度の変化に対して平坦となる。 この発明の半導体磁電効果素子では前述のよう
にしてInSbを主体とする薄膜の不純物量を調整
し組成を変化させることによつて常温附近におい
てのホール定数RHが温度に対して平坦になつて
いる。なお結晶の電気伝導度σはホール定数RH
と逆比例するもので、ホール定数RHの温度係数
が小さければ電気伝導度σの温度係数も小さくな
る。またこの発明の半導体磁電効果素子ではその
キヤリア移動度μは上述の如き熱処理によつて結
晶の組織並びに不純物分布が変化すればほとんど
変化ないか、または増大することも減少すること
もあり得る。 この発明のホール定数RH及び電気伝導度σの
温度変化を小さくした半導体磁電効果素子に関す
るもので、熱処理の温度と熱処理時間とを所定値
に設定した熱処理によつて、不純物分配制御が精
度よく行われていてInSbを主体とする蒸着薄膜
全体に占めるInの組成比がが原子百分率で58%よ
りも大きな値に設定されている。この発明の半導
体磁電効果素子において実施例の説明では熱処理
が施される熱処理蒸着薄膜はInSbを主体として
いるが、InSbに対してGa、As或はGeなどを数%
程度混入した状態においても、この発明は実現可
能である。 以上詳細に説明したようにこの発明によるとホ
ール定数の温度係数及び電気伝導度の温度係数を
常温附近で減少させることが可能で、温度に対す
る安全性を考慮して流し得る電流値を増大させる
ことができるInSbを主体とし、熱処理薄膜全体
に占めるInの組成比率が原子百分率で58%以上の
半導体磁電効果素子を提供することが可能とな
る。
第1図はこの発明の半導体磁電効果素子の第1
の実施例の温度に対する諸特性を示す図、第2図
はこの発明の半導体磁電効果素子の第2の実施例
の温度に対する諸特性を示す図、第3図はこの発
明の半導体磁電効果素子の第1の実施例において
加熱時間をパラメータとした熱処理温度とキヤリ
ア移動度との関係を示す図、第4図はこの発明の
半導体磁電効果素子の第2の実施例において加熱
時間をパラメータとした熱処理温度とキヤリア移
動度との関係を示す図である。 T:温度、RH:ホール定数、μ:キヤリア移
動度、σ:伝導度、μ0:熱処理前のキヤリア移動
度。
の実施例の温度に対する諸特性を示す図、第2図
はこの発明の半導体磁電効果素子の第2の実施例
の温度に対する諸特性を示す図、第3図はこの発
明の半導体磁電効果素子の第1の実施例において
加熱時間をパラメータとした熱処理温度とキヤリ
ア移動度との関係を示す図、第4図はこの発明の
半導体磁電効果素子の第2の実施例において加熱
時間をパラメータとした熱処理温度とキヤリア移
動度との関係を示す図である。 T:温度、RH:ホール定数、μ:キヤリア移
動度、σ:伝導度、μ0:熱処理前のキヤリア移動
度。
Claims (1)
- 1 InSbを主体とする熱処理蒸着薄膜よりなり、
薄膜全体に占めるInの組成比が原子百分率で58%
よりも大きいことを特徴とする半導体磁電効果素
子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56037449A JPS57152175A (en) | 1981-03-16 | 1981-03-16 | Semiconductor magneto-electric effect device |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56037449A JPS57152175A (en) | 1981-03-16 | 1981-03-16 | Semiconductor magneto-electric effect device |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS57152175A JPS57152175A (en) | 1982-09-20 |
| JPH0140512B2 true JPH0140512B2 (ja) | 1989-08-29 |
Family
ID=12497804
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP56037449A Granted JPS57152175A (en) | 1981-03-16 | 1981-03-16 | Semiconductor magneto-electric effect device |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS57152175A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH06105801B2 (ja) * | 1984-03-19 | 1994-12-21 | 株式会社村田製作所 | 厚膜半導体デバイス |
| JPH0666486B2 (ja) * | 1988-10-14 | 1994-08-24 | 工業技術院長 | ホール効果素子用再結晶膜およびその製造方法 |
-
1981
- 1981-03-16 JP JP56037449A patent/JPS57152175A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS57152175A (en) | 1982-09-20 |
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