JPH0140727B2 - - Google Patents

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JPH0140727B2
JPH0140727B2 JP58068954A JP6895483A JPH0140727B2 JP H0140727 B2 JPH0140727 B2 JP H0140727B2 JP 58068954 A JP58068954 A JP 58068954A JP 6895483 A JP6895483 A JP 6895483A JP H0140727 B2 JPH0140727 B2 JP H0140727B2
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gypsum
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molding
fibers
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Yoshiaki Hatsutori
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、強度特性に優れ、しかも単繊維の径
が極めて小さい炭素繊維を石膏内に均一に混入し
て、吸水率を低下せしめることなく機械的・熱的
強度を向上せしめた陶磁器成形用炭素繊維強化石
膏型に関するものである。 従来、陶磁器成形用石膏型(以下、単に石膏型
という)の強度を増大させるには種々の方法があ
り、例えばβ型半水石膏を主体としてその中にα
型半水石膏を混合して混水量を減少せしめたり、
石膏内にセメント或るいは樹脂を混入させたりす
る方法があり、更に石膏内に麻等の天然繊維、或
るいはガラス繊維を混入させる方法もある。 しかし、β型半水石膏内にα型半水石膏を混合
して混水量を減少せしめた場合には、強度自体は
向上するが、吸水率が低下するという欠点を有し
ている。 石膏型の吸水率、特に泥漿流し込み時の吸水率
が良好であることは、石膏型に要求される最も重
要な要素の一つである。即ち、石膏型の吸水率が
悪い場合には、製品一個当りの成形時間が長くな
つて成形効率の低下を招来し、特に吸水率が悪い
場合には、取り出し時の生成度が弱いため変形
し、製品の仕上り形状が悪くなる。よつて、石膏
型において吸水率の低下は致命的な欠点である。 又、石膏内にセメント或るいは樹脂を混入する
場合も、強度自体の向上は図られるが、同様に吸
水率が低下するという欠点を有している。又、石
膏内に麻等の天然繊維を混入する場合には、天然
繊維は引張強さが小さいので、石膏に対する混入
量を多くしなければ強度の増大を図ることができ
ないと共に、天然繊維の混入量の増大により石膏
型の吸水率の低下を招来し、しかも天然繊維は単
繊維自体が太いので、石膏型の表層部に入り込ん
だ繊維の端部が成形面に露出し易く、露出した繊
維端により成形品の表面が傷付けられ、成形不良
を生じ易い等の欠点を有している。更に、石膏内
にガラス繊維を混入する場合は、石膏型の強度は
僅かに向上するが、ガラス繊維は硬直性を有する
ので、表層部に入り込んだガラス繊維の端部が成
形面に露出し、これにより成形品の表面が傷付け
られるという欠点がある。 本発明は、上述した従来技術に鑑み、炭素繊維
の有する優れた強度特性、柔軟性、軽量性、径の
細さ、熱膨張率が極めて小さい等の特質に着目
し、所定長さに切断した僅かの炭素繊維を石膏型
の母材の石膏組織内に均一に分散せしめて吸水率
を低下せしめることなく石膏型の機械的、熱的強
度を増大せしめることを目的としてなされたもの
で、その要旨は、陶磁器成形用石膏型の母材の石
膏組織内に長さ5乃至70mmの炭素繊維を単繊維に
離散された状態で母材の石膏に対して0.02乃至
0.9重量%の割合で均一に混入分散し、或るいは、
陶磁器成形用石膏型の母材の石膏組織内に長さ5
乃至70mmの炭素繊維を単繊維に離散された状態で
石膏に対して0.2乃至0.9重量%の割合で均一に混
入分散し、しかも石膏型の成形面を炭素繊維が混
入されていない純粋な石膏で被覆したことであ
る。 以下、好ましい実施態様を挙げて本発明に係る
石膏型を製造方法とともに説明する。本発明に係
る陶磁器成形用石膏型としては、ロクロ成形用石
膏型、鋳込み成形用石膏型、プレス成形用石膏
型、射出成形用石膏型、耐火物成形用石膏型は勿
論のこと、更にアルミナ、炭化珪素、部分安定化
ジルコニア、サイアロン等の原料調合に粘土類を
含まないいわゆるニユーセラミツク用のプレス成
形用石膏型、射出成形用石膏型、鋳込み成形用石
膏型、ロクロ成形用石膏型等のほぼすべてのセラ
ミツク成形用石膏型が含まれる。又、本発明に用
いる炭素繊維の種類は、ポリアクリロニトリル
系、ピツチ系、レーヨン系或るいはリグニンポバ
ール系のいずれでもよいが、石膏型の強度を増大
させる関係から高強度或るいは高弾性の炭素繊維
が望ましく、具体的には引張強さ200Kgf/mm2
(Kg/mm2)以上、引張弾性係数20000Kgf/mm2
(Kg/mm2)以上のものが望ましい。 本発明においては、団塊状になり易い炭素繊維
を母材の石膏組織内に団塊を生ずることなく均一
に分散せしめて混入することが極めて重要な要素
であり、かかる観点からの強化材として石膏内に
混入せしめる炭素繊維の長さ、および石膏に対す
る重量割合が定められる。 炭素繊維を無数本の単繊維に離散せしめて母材
の石膏組織内に混入するのであるが、後述する理
由により炭素繊維の長さは5乃至70mm、望ましく
は20乃至30mmにすることが必要である。 第1図に、半水石膏粉末100重量部、水60重量
部、炭素繊維0.5重量部の割合から成る15mm×25
mm×250mmの石膏試験片における炭素繊維の長さ
と、抗折曲度(曲げ強度)との関係を示す試験結
果のグラフが表されており、これから明らかのよ
うに炭素繊維の長さが15mm以下では抗折強度が急
激に低下することがわかる。ここで、母材の石膏
組織内に混入分散せしめる炭素繊維の長さを5乃
至70mmと限定したのは、3mm未満であると母材の
石膏粒子と炭素繊維の単繊維との総接着面積の不
足により石膏型の十分な強度の向上が図れなく、
又100mmを超えると、単繊維への離散時、半水石
膏粉末および水との混合かく拌時或るいはケース
型内への流し込み時における取扱いが面倒になる
と共に、石膏型内への均一分散が困難となるため
である。 まず、常法により製造された炭素繊維を5乃至
70mmの長さに切断した後に、所定の方法により無
数本の単繊維に離散させる。離散方法の一例とし
て、5乃至70mmに切断した炭素繊維を酸化雰囲気
中で300℃加熱処理するか、又はアセトン溶剤で
洗い流し処理して、サイジング剤を除去し、しか
る後に水槽中に投入して超音波振動を加えつつか
く拌羽根により緩やかにかく拌して無数本の、径
の極めて小さい単繊維に離散させる方法がある。
離散方法の他の例として、炭素繊維を予め水溶性
サイジング剤でサイジング処理しておき、この炭
素繊維を5乃至70mmに切断した後に水中に投入さ
せて水溶性サイジング剤を水中に溶出しめて無数
本の単繊維に離散させる方法がある。 次に、単繊維に離散された上記炭素繊維を混入
した石膏泥漿をつくるのであるが、半水石膏粉末
に対する炭素繊維の割合は、後述する理由により
0.03乃至1重量%(石膏型の母材の石膏に対する
炭素繊維の割合に換算するとほぼ0.02乃至0.9重
量%)、望ましくは0.1乃至0.3重量%にすること
が必要である。第2図に、半水石膏粉末100重量
部、水60重量部、長さ20mmの炭素繊維所要重量部
の割合から成る15mm×25mm×250mmの石膏試験片
における混入炭素繊維の半水石膏粉末に対する重
量%と、抗折強度との関係を示す試験結果のグラ
フが表されており、第3図に、半水石膏粉末に混
入する炭素繊維の割合と、吸水率との関係を示す
試験結果のグラフが表されており、各図から明ら
かのように、半水石膏粉末に混入する炭素繊維の
重量割合が大きくなる程、抗折強度が大きくなる
と共に、吸水率が高くなることがわかる。炭素繊
維の混入により石膏の吸水率が高くなるのは、石
膏の粒子が針状であると共に、炭素繊維の断面形
状が円形若しくはこれに近似した形状であり、し
かも石膏の粒子の大きさと炭素繊維の直径とが余
り異ならないために、炭素繊維と石膏粒子との間
に新たな空隙が形成されることに起因しているも
のと解される。ここで、石膏粉末に対する炭素繊
維の混入割合を0.03乃至1重量%とするのは、
0.01重量%未満では石膏に対する割合が少な過ぎ
て石膏型の十分な強度の向上を図ることができ
ず、又1.2重量%を超えると石膏泥漿をつくる際
に炭素繊維の割合が多過ぎて、石膏泥漿内に炭素
繊維を均一に分散させることができず団塊を生じ
易くなると共に、石膏泥漿をケース型内に流し込
む際の流動性が悪くなつて作業困難となり、更に
成形される石膏型の吸水性等の物性が変化し、陶
磁器用成形型材としての条件を満足していないこ
と、および石膏の石膏組織内部に炭素繊維の団塊
が生じ易くなるためである。 そして、炭素繊維が均一に分散された石膏泥漿
をつくるには、第4図に示されるような容器1内
に、一回の混合量に適合した水および硬化遅延
剤、減水剤等の必要な添加剤を予め入れておき、
次にこの容器1内に予め計量された所定量の単繊
維に離散された炭素繊維を投入し、最後に所定量
の半水石膏粉末を投入し、この容器1を真空かく
拌機に装着すると共に、かく拌羽根を低速回転さ
せて混合かく拌すると、炭素繊維の単繊維が石膏
泥漿内に団塊を生ずることなく均一に分散されて
炭素繊維の入つた石膏泥漿が得られる。ここで、
炭素繊維が石膏泥漿内に団塊を生ずることなく均
一に分散されるのは、石膏に対する炭素繊維の割
合が極めて少ないからである。 次に、炭素繊維が均一に分散された上記石膏泥
漿を、第5図に示されるようなゲース型2内に静
かに流し込んで所定時間放置し、硬化後に軽い衝
撃を与えてケース2を互いに分離させて脱型し、
しかる後に所定温度で十分乾燥すると、第6図に
示されるような皿をロクロ成形するための外鏝用
石膏型(使用型)Aが得られる。炭素繊維は豊か
な柔軟性を有しているので、流し込み成形後も自
在に変形して石膏の粒子の間に無理なく入り込ん
でいると解され、又流し込み成形された石膏型の
表層部に混入された炭素繊維の端部が成形面に露
出することは殆んどないが、仮に露出しても、前
述の如く炭素繊維の単繊維の径は極めて小さく、
しかも豊かな柔軟性を有しているので、成形面に
露出した炭素繊維により成形品の表面が傷付けら
れることは殆んどない。このように、仮に炭素繊
維の端部が成形面に露出しても、成形品の表面が
傷付けられることは殆んどないが、特に成形品が
高級品であつて極めて滑らかな成形面を得る必要
がある場合には、第7図に示されるように、ケー
ス型2を低速回転させつつ純石膏泥漿を少量流し
込んで厚さ1乃至3mmの薄膜3を予め形成してお
き、その後ケース型2の回転を停止させて直ちに
炭素繊維が均一に分散された前記石膏泥漿を静か
に流し込み、以後上述と同様の操作を行うこと、
第8図に示されるように、成形面である外周面に
純石膏から成る薄膜3が被覆された皿をロクロ成
形するための外鏝用石膏型(使用型)A′が得ら
れ、炭素繊維が成形面に露出するのを確実に防止
できる。 又、上記外鏝用石膏型A′は、成形品の内周面
を成形するための石膏型において、成形面に純石
膏から成る薄膜3を被覆して、成形面に炭素繊維
が露出するのを防止したものであるが、成形品の
外周面を成形するための内鏝用石膏型において
は、第9図に示されるように、ケース型4を低速
回転させつつ純石膏泥漿を流し込んで、ケース型
4に突出した成形部4aの外周面に厚さ1乃至3
mmの薄膜5を予め形成しておき、しかる後にケー
ス型4の回転を停止させて直ちに炭素繊維が均一
に分散された前記石膏泥漿を静かに流し込み、以
後上述と同様の工程を経ると、第10図に示され
るように、成形面である内周面に純石膏から成る
薄膜5が被覆されたカツプをロクロ成形するため
の内鏝用石膏型(使用型)Bが得られる。 次に、本発明の実施例並びに比較例を挙げる。 実施例 1 ポリアクリロニトリル系繊維を約300℃で熱処
理した後に、更に窒素ガス雰囲気中で約1300℃で
熱処理して黒鉛化し、直径7μmの単繊維を約
6000本一束とした炭素繊維を用いた。この炭素繊
維の物性は、引張強さ300Kgf/mm2(Kg/mm2)、引
張通性係数、23000Kgf/mm2(Kg/mm2)、密度1.75
g/cm3、線膨張係数0.0×10-6/℃、熱伝導率
15Kcal/m・hr・℃、熱容量0.17cal/g・℃で
あつた。この炭素繊維を約20mmの長さに切断して
水中にて超音波振動とかく拌の相乗作用により無
数本の単繊維に離散させ、しかる後に半水石膏粉
末100重量部、水60重量部、炭素繊維0.1重量部お
よび硼砂(硬化遅延剤)0.2重量部の割合で混合
かく拌して、炭素繊維の単繊維が均一に分散され
た石膏泥漿をつくり、この石膏泥漿をケース型内
に流し込んで皿をロクロ成形するための外鏝用石
膏型を得た。この外鏝用石膏型は、断面を含めて
全体に亘つて炭素繊維の単繊維が均一に分散さ
れ、この分散状況は肉眼で見ることが可能な程度
であつた。 実施例 2 実施例1と同一の条件並びに方法により炭素繊
維の単繊維が均一に分散された石膏泥漿をつく
り、ケース型を低速回転させつつ炭素繊維の混入
されていない純粋な石膏泥漿を予め流し込んで厚
さ1乃至3mmの薄膜を形成しておき、しかる後に
ケース型の回転を停止させて炭素繊維が混入され
た石膏泥漿を流し込んで、皿をロクロ形成するた
めの外鏝用石膏型を得た。この外鏝用石膏型の成
形面である外周面は、純石膏から成る薄膜で被覆
されており、炭素繊維は成形面に全く露出してい
なかつた。 実施例 3 ポリアクリロニトリル系繊維を約300℃で熱処
理した後に、更に窒素ガス雰囲気中において約
2500℃で特殊熱処理して黒鉛化し、直径約7μm
単繊維をポリビニールピロリドンでサイジング処
理して約6000本を一束にした炭素繊維を用いた。
この炭素繊維の物性は、引張強さ250Kgf/mm2
(Kg/mm2)、引張弾性係数35000Kgf/mm2(Kg/
mm2)、密度1.77g/cm3、線膨張率0.0×10-6/℃、
熱伝導率100Kcal/m・hr・℃、熱容量0.17cal/
g・℃であつた。この束状の炭素繊維を25mmの長
さに切断し、半水石膏粉末に対して炭素繊維の割
合が0.3重量部となるように炭素繊維を予め計量
しておき、この炭素繊維を予め計量された水の入
つた容器に投入して補助的にかく拌すると束状の
炭素繊維は自己分散して無数本の単繊維に離散さ
れると共に、かく拌作用により水中に均一に分散
され、しかる後に半水石膏粉末、硼砂(硬化遅延
剤)および昭和電工株式会社製メルメントF−20
(減水剤)を投入して混合かく拌することにより、
半水石膏粉末100重量部、水60重量部、炭素繊維
0.3重量部、硬化遅延剤0.2重量部、減水剤0.2重量
部の割合から成る石膏泥漿をつくり、この石膏泥
漿をケース型内に流し込んで楕円皿を成形するた
めの鋳込み成形用石膏型を得た。この鋳込み成形
用石膏型の炭素繊維の分散状況は、実施例1と同
様にほぼ均一であつた。 比較例 半水石膏粉末100重量部、水60重量部、硼砂0.2
重量部の割合で混合かく拌して炭素繊維の入つて
いない石膏泥漿をつくり、この石膏泥漿をケース
型内に流し込んで皿をロクロ成形するための外鏝
用石膏型を得た。 上記各実施例1、2、3および比較例の各石膏
型の抗折強度、吸水率、大気中における破壊温度
差、嵩比重並びに硬化時膨張率は、下記の通りで
あつた。
【表】 上表から明らかのように、炭素繊維を混入した
石膏型は、混入しない石膏型に比較して抗折強度
および大気中における破壊温度差は大巾に向上し
ていると共に、他の物性においても優れているこ
とが判明した。 又、第11図に、半水石膏粉末100重量部、水
60重量部、長さ25mmのピツチ系炭素繊維所要重量
部の割合から成る15mm×25mm×250mmの石膏試験
片における混入炭素繊維の半水石膏粉末に対する
重量%と、抗折力との関係を示す試験結果のグラ
フが表されており、このグラフから明らかのよう
に混入炭素繊維の割合が大きくなる程抗折力が大
きくなると共に、最大抗折力で単純破断するもろ
さが解消されて素材としてのいわゆる粘りが生じ
ることがわかる。尚、本試験のスパンは200mmで、
中央に加えられる荷重による変位速度は1mm/
minであつた。 ここで、抗折強度および抗折力の大巾な向上に
より、石膏型の機械的強度が増大され、従来成形
時の外圧力により破損されていた部分の機械的強
度が増大せしめられることにより石膏型の破損が
防止されると共に、高(速い)サイクルの成形が
可能となつて成形効率が向上し、しかも石膏型の
寿命が長くなる。又、成形中の石膏型の破損によ
り成形機が損傷され、これに起因して生産が中断
するのを防止できると共に、成形機の損傷部品を
交換して再調整する等の手間を省くことができ
る。更に、機械的強度の大巾な向上により、石膏
型の肉厚を薄くすることが可能となり、ひいては
使用石膏量が削減される。 又、炭素繊維の混入により大気中における破壊
温度差が向上するのは、温度上昇により石膏自体
は所定量膨張するが、炭素繊維自体は殆んど膨張
しないので、石膏型内部において炭素繊維にはそ
の長さ方向に引張力が加わると共に、石膏には圧
縮力が加わり、このため炭素繊維の長さ方向に内
部応力が生じてプレストレスが導入された状態に
なつているためであると解される。大気中におけ
る破壊温度差の大巾な上昇は、石膏型が大きな温
度差に対しても耐え得ることを意味し、石膏型の
乾燥温度を上げることが可能となる。従つて、成
形毎の石膏型の乾燥時間を短縮させることが可能
となると共に、完全乾燥が可能となつて乾燥工程
を含む成形サイクルを向上せしめることができ、
乾燥装置内に保持すべき成形型数が少なくて済
み、ひいては成形効率が向上する。従つて、成形
品の生産個数に対する稼動石膏型の数を減少せし
めることができることになり、少量多品種の製品
の成形に適していると共に、製品原価の低減を図
ることができる。同様の理由により、石膏型成形
時における石膏型自体の成形効率(成形型一個に
ついての成形所要時間)も向上する。 又、吸水率の向上は、ロクロ成形用石膏型にお
いては、成形を終了してから脱型までの時間が短
くなり、又鋳込み成形用石膏型においては、前述
の如く石膏型強度が向上されるので高圧鋳込みが
でき、これと相俟つて泥漿の着肉時間が短くな
り、いずれの場合も成形工程内での石膏型滞留
(保有)数が少なくて済み、成形効率が向上する。
嵩比重の低下により石膏型が軽量化され、石膏型
の運搬或るいは取扱い性が向上する。更に、硬化
時膨張率の僅かの減少により、石膏型成形時にお
いてケース型に加わる圧力が小さくなつて脱型が
容易になると同時に、ケース型の破損を防止する
ことができる。 上述したことを総合すると、本発明には次のよ
うな効果がある。 (1) 石膏型の強化材として、径が極めて小さくて
引張強度等が大きく、かつ柔軟性に富む単繊維
状態の炭素繊維を用いているので、母材の石膏
に対する炭素繊維の混入割合が少なくても石膏
型の機械的及び熱的強度を大幅に増大できて、
陶磁器の成形時に生じる外圧力による石膏型の
破損を防止できるとともに、石膏型の乾燥温度
を上げることができるので乾燥時間を短縮して
成形効率を向上することができ、また完全乾燥
が可能となる。そして、石膏に対する炭素繊維
の混入量が少ないことから、石膏型の基本的な
機能(物性)である吸水率(吸水機能)の低下
を防止することができる。 (2) 炭素繊維は柔軟性を有するので、石膏型の成
形面の表層部に露出しても成形品の表面を傷つ
けることはないが、成形面を純粋な石膏の薄膜
で被覆すると、炭素繊維の端部の成形面からの
露出を防止できて、成形品の表面に傷がつくの
を確実に防止することができる。 (3) 加熱焼失性を有する炭素繊維を強化材として
混入してあるので、使用中に破損したり、或い
は使用不可能となつた石膏型は、長時間にわた
つての加熱処理により内部に混入された炭素繊
維のみを容易に焼失除去せしめることができ、
石膏型の再利用が可能となる。この点、ガラス
繊維等の加熱焼失性を有しない無機質繊維を強
化材として混入した場合は、混入物のみを除去
して石膏型を再生或いは再利用することは極め
て困難か、或いは不可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、石膏内に混入する炭素繊維の長さ
と、石膏の抗折強度との関係を示すグラフ、第2
図は、石膏内に混入する炭素繊維の石膏に対する
重量割合と、石膏の抗折強度との関係を示すグラ
フ、第3図は、石膏内に混入する炭素繊維の石膏
に対する重合割合と、石膏の吸水率との関係を示
すグラフ、第4図イ,ロは、それぞ石膏泥漿をつ
くるための容器1の平面図および正面断面図、第
5図は、皿内周面成形用の外鏝用石膏型の一成型
工程の断面図、第6図は、成型された外鏝用石膏
型Aの一部を破断した斜視図、第7図は、外周面
を純石膏から成る薄膜で被覆した皿内周面成形用
の外鏝用石膏型の一成型工程の断面図、第8図
は、成型された外鏝用石膏型A′の一部を破断し
た斜視図、第9図は、内周面を純石膏から成る薄
膜で被覆したカツプ外周面成形用の内鏝用石膏型
の一成型工程の断面図、第10図は、成型された
内鏝用石膏型Bの断面図、第11図は、石膏内に
混入する炭素繊維の石膏に対する重量割合と、石
膏の抗折力との関係を示すグラフである。 (主要部分の符号の説明)、1:容器、2,
4:ケース型、3,5:薄膜、A,A′:外鏝用
石膏型、B:内鏝用石膏型。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 陶磁器成形用石膏型の母材の石膏組織内に長
    さ5乃至70mmの炭素繊維を単繊維に離散された状
    態で母材の石膏に対して0.02乃至0.9重量%の割
    合で均一に混入分散したことを特徴とする陶磁器
    成形用炭素繊維強化石膏型。 2 陶磁器成形用石膏型の母材の石膏組織内に長
    さ5乃至70mmの炭素繊維を単繊維に離散された状
    態で母材の石膏に対して0.02乃至0.9重量%の割
    合で均一に混入分散し、かつ石膏型の成形面を炭
    素繊維が混入されていない純粋な石膏の薄膜によ
    り被覆したことを特徴とする陶磁器成形用炭素繊
    維強化石膏型。
JP6895483A 1983-04-19 1983-04-19 陶磁器成形用炭素繊維強化石膏型 Granted JPS59194804A (ja)

Priority Applications (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6895483A JPS59194804A (ja) 1983-04-19 1983-04-19 陶磁器成形用炭素繊維強化石膏型
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