JPH0141380B2 - - Google Patents
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- JPH0141380B2 JPH0141380B2 JP58175945A JP17594583A JPH0141380B2 JP H0141380 B2 JPH0141380 B2 JP H0141380B2 JP 58175945 A JP58175945 A JP 58175945A JP 17594583 A JP17594583 A JP 17594583A JP H0141380 B2 JPH0141380 B2 JP H0141380B2
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Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は、主として、酸素および窒素ガスから
なる混合気体から吸着法により酸素および窒素ガ
スを分離、精製、または濃縮するに適した新規な
ゼオライト系組成物からなる分離剤に関するもの
である。 〔発明の目的〕 本発明の目的とするところは、上記のガスの分
離や濃縮に適合した2価金属で置換したY型ゼオ
ライトの特定組成を有する活性なゼオライト系組
成物からなる分離剤を提供するにある。 〔従来の技術〕 吸着法による酸素および窒素ガスの分離や精製
に際して、分子篩作用を有する細孔径5Å前後の
A型ゼオライトが広く使用されている。典型的な
吸着剤として市販のMS−5Aが例示される。 〔発明の構成〕 本発明者は上記ガスの分離や濃縮を改善する目
的で、ゼオライト系吸着剤に対する主として酸素
ならびに窒素ガスの吸着ならびに脱着速度をより
大にするべく研究を重ねたところ、細孔径約8Å
のナトリウム型のY型ゼオライトを一定量以上の
2価金属で置換した組成物が公知のゼオライトと
比較してN2/O2吸着比がより大になり、さらに
気体の吸着及び脱着速度もより大になり、従つて
2価金属置換型のゼオライト組成物は吸着法にも
とづく上記の酸素および窒素ガスの分離や濃縮に
対して極めて効果の高いことが判明した。 本発明について詳しく説明すれば、以下の通り
である。 本発明は、酸素および窒素ガスの分離、精製、
ならびに濃縮に有効な2価金属置換型のゼオライ
ト系組成物からなる酸素と窒素との分離剤に関す
るものである。本発明に係る分離剤は、Y型ゼオ
ライトのイオン交換可能なナトリウムを2価金属
イオン(M2+)で置換することにより得られる酸
素および窒素ガスの分離、精製、濃縮に適した下
記の活性なゼオライト系組成物より構成されてい
る。即ち、 Y型ゼオライト中に含まれるナトリウムが、カ
ルシウムで0.8当量分率以上、又はストロンチウ
ムで0.9当量分率以上、又はバリウムで0.7当量分
率以上イオン交換されてなるゼオライト系組成
物。 NaCaY(≧0.8) NaSrY(≧0.9) NaBaY(≧0.7) 但し、上記YはY型ゼオライトを表わしてお
り、また括弧内の値はゼオライト固相中の2価金
属()の当量分率を示している(ゼオライト固
相中のイオン交換可能な金属の総和:+=
1当量分率)。 本発明の分離剤を構成する、2価金属で置換し
たY型ゼオライト系組成物は、細孔径約8ÅのY
型ゼオライトを水溶性の2価金属の塩化物、硝酸
等の溶液を用いてイオン交換を常温から高温(20
〜90℃)で実施することにより得られる。本発明
のNaCaY、NaSrY、およびNaBaYの3種のゼ
オライト固相中の2価金属の最適な含有量は、下
記の如くである。 即ち、NaCaY組成物では≧0.8、NaSrY組
成物では≧0.9、さらにNaBaY組成物では
≧0.7(当量分率)が、酸素および窒素ガスに対す
る分離効率を大にするために必要である。上述し
たの下限当量分率から飽和値(=1)の間で
は前記の3種のゼオライト系組成物の活性化品を
使用してG.C.法により空気成分の分離を行つた
際、酸素および窒素ガスのピークは完全に分離し
ており、G.C.評価に関連したS、Q、R値は
NaYのこれらの値に比較して改善されることが
認められた。また上記の3種のNaMY組成物に
対する空気成分の吸着、脱着は極めて迅速に好ま
しい状態で行われることが確認された。さらに上
記のの下限値以下ではの減少にともない、
S、Q、およびR値は次第に小さくなる傾向にあ
る。かゝる理由にもとづいて、本発明のNaMY3
種組成物中のの数値限定を上述の如く実施し
た。 次に、酸素および窒素ガスの分離、精製、およ
び濃縮に有効な2価金属置換型のゼオライト組成
物の成型法について説明する。X型、Y型及び/
又はA型ゼオライト中に含まれるナトリウムがア
ルカリ土金属で0.7当量分率以上イオン交換され
てなるゼオライト組成物の粉末または小粒状品に
対して無機系および/または有機系の結合剤の存
在下に湿式混和を実施して均質な混和物を得、こ
れを所定の形状に成型し、引続き得られた成型体
を乾燥し、最終的に400〜580℃の温度域で焼成す
ることにより、活性化されたゼオライト組成物の
成型体を製造するものである。成型に際して使用
される無機系の結合剤の好適なものとして、ベン
トナイト、ケイソウ土、カオリン、コロイダルシ
リカやコロイダルアルミナ等のコロイド性物質が
例示される。一方、有機系の結合剤の好ましいも
のとして、メチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース等の結
晶性セルロースや糖蜜等が挙げられる。湿式成型
に際して、上述の無機および有機系の結合剤は単
独または併用を行つても差支えない。湿式混和の
工程で必要とする水分は、素材の2価金属置換型
ゼオライト組成物の物性により支配されるが、通
常の場合は、20〜50%の含水率が適量の範囲であ
る。次に、結合剤の使用量はそれの種類や成型用
素材の物性により当然異なるが、無機系の結合剤
のみを使用する場合はゼオライト組成物素材に対
して6〜36%が適量の範囲であり、一方、有機系
の結合剤のみを使用する場合は1〜5%が適量の
範囲である。上述の量の水や結合剤を使用するこ
とにより成型容易な混和物が得られ、これを用い
て成型して球状、柱状、ペレツト状、円筒状、板
状、ハニカム状その他の形状の成型品に加工する
ことが出来る。次に、得られた成型体は100℃前
後で乾燥されてそれの形状調整が行われた後、ゼ
オライト組成物の熱分解開始温度以下の温度域で
焼成されて、酸素および窒素ガスの精製ならびに
濃縮に適した2価金属置換型のゼオライト組成物
の成型体が得られる。上記の焼成温度は使用する
ゼオライト組成物の種類により異なるが、通常の
場合、400〜580℃が適当であり、450〜560℃はも
つとも好ましい焼成温度域である。 以下、上記したような結合剤を使用すること及
び混和物の含水率と焼成温度を上記した範囲に設
定することによる効果を列挙すると、 (i) ゼオライト系組成物からなる成型体を製造す
るに際し、ベントナイト、ケイソウ土などの無
機系の結合剤を使用した場合は、それにより、
ゼオライト微粒子間の結合が強化される。又、
上記の無機系の結合剤は、熱的にも安定であ
り、上述した400〜580℃の温度での成型体の焼
成に際しても、ゼオライト本来の特性に悪影響
を与えず、従つて得られる最終製品のガス吸着
特性にほとんど悪影響を与えないという利点を
有する。 (ii) 上述した有機系及び/又は無機系の結合剤を
使用することにより、ゼオライトの均一な湿式
混和物を容易に得ることができる。又、有機系
の結合剤を使用することにより、ゼオライトの
湿式混和物の成型が極めて容易になる。 (iii) 有機系の結合剤を使用すると、上述した温度
範囲による成型体の焼成により有機系の結合剤
が完全に熱分解してしまうので、ゼオライト本
来の吸着能を結合剤による希釈で低下させない
という利点を有する。 (iv) 無機系の結合剤と有機系の結合剤とを併用す
れば、無機系の結合剤の使用量を、無機系の結
合剤のみを使用する場合に比して減少させるこ
とができる。 (v) 上述のように、無機系及び/又は有機系の結
合剤を使用し、かつ、混和物中の含水率を20〜
50%の範囲に設定し、さらに焼成温度を400〜
580℃の範囲に設定することにより、得られる
成型体のN2/O2吸着比は極めて高い値を示し、
選択吸着性に優れた成型体の製造が可能とな
る。 (vi) 上記のような結合剤を使用すること及び含水
率、焼成温度を上記の範囲に設定することによ
り、得られる成型体の窒素又は酸素の吸着速度
及び脱着速度は大である。 (vii) 得られる成型体の比表面積は大で多孔質であ
り、これにより、酸素及び窒素の選択吸着性を
高めることができる。 (viii) 得られる成型体の機械的強度も充分大であ
り、その破損や摩耗がなく、吸着塔への充填吸
着剤として好適である。 なお、結合剤と混和されるゼオライト系組成物
の好適な組成は、その出発原料としてY型ゼオラ
イトを使用する場合については、上述した本発明
で限定された通りである。 次に、参考までに、ゼオライト系組成物とし
て、X型ゼオライトもしくはA型ゼオライトを出
発原料とした下記の組成のものについて説明す
る。 (1) X型ゼオライト中に含まれるナトリウムが、
カルシウム、ストロンチウム及び/又はバリウ
ムで0.8当量分率以上イオン交換されてなるゼ
オライト系組成物。 NaCaX(≧0.8) NaCaX(≧0.8) NaSrX(≧0.8) (2) A型ゼオライト中に含まれるナトリウムがカ
ルシウムで0.9当量分率以上イオン交換されて
なるゼオライト系組成物。 NaCaZ(≧0.9) 但し、上記XおよびZはそれぞれX型ゼオライ
トおよびA型ゼオライトを表わしている。 細孔径約10ÅのX型ゼオライト(NaX)を水
溶性の2価金属の塩化物、硝酸塩等の水溶液を用
いて2価金属イオンでイオン交換反応を常温から
高温、例えば20〜90℃で実施することにより得ら
れる10Åよりも小さい細孔径を有するNaCaX、
NaSrX、ならびにNaBaXの3種のゼオライト組
成物中の2価金属の含有量は、何れの場合も、少
なくとも0.8当量分率以上の存在が酸素および窒
素ガスの選択的吸着法による分離効率を増大する
ためにも必要である。かゝる組成を有する上述の
3種の熱的活性化品に対するN2/O2吸着比は、
何れの場合も、NaXのそれに比較して改善され
て5〜33%増大する利点がある。さらに上記3種
の2価金属で置換したX型ゼオライトのガスクロ
マトグラフの特性はNaXのそれに比較してより
改善される特徴がある。即ち、上記の3種の
NaMX活性化品(≧0.8当量分率)を使用して
ガスクロマトグラフ法(G.C.)により空気成分を
分離した際に得られる酸素および窒素ガスのクロ
マトグラフの分離性は、NaX活性化品使用時と
比較してより好ましい方向に改善され、さらに得
られたガスクロマトグラフの評価を相対分離度
(S)、相対尖鋭度(Q)、および分離能(R)を
測定することにより実施したが、これらの何れの
値も、前者の3種の2価金属置換体では後者の
NaXと比較して著しく増大することが確認され
た。上記S、Q、およびRの評価はW.L.Jones、
R.Kieselbach、Anal.chem.、30、1590(1958)の
方法によつた。かゝるS、Q、およびR値の増大
の傾向は、上述の3種のNaMX(≧0.8)の活
性化品を吸着法による空気成分等より酸素および
窒素ガスを分離または濃縮する際に分離剤として
使用することにより、公知の分離剤所要量に比較
してそれの使用量を軽減できるのみならず、吸着
床の吸着工程や再生工程の所要時間を著しく短縮
する効果をもたらすことを意味している。 換言すれば、上記した組成を有するNaMXを
使用することにより、吸着法により経済的に上記
の目的ガスが得られる利点がある。 前述の3種のNaMX組成物では、何れも≧
0.8当量分率と限定している。=0.8〜1.0の当量
分率の範囲ではS、Q、R値はNaXのそれらの
値に比較して優れており、一方、上記のの下限
値以下ではMの減少にともないS、Q、およびR
値は徐々に減少する傾向が認められた。これによ
り、NaMXよりなる3種のゼオライト系組成物
中のを上記のように0.8以上と設定した。 次に、A型ゼオライトを出発原料としたゼオラ
イト組成物を使用する場合について述べる。細孔
径約4ÅのA型ゼオライトを水溶性のカルシウム
の塩化物、硝酸塩等の溶液を使用して、常温から
高温(20〜90℃)下でイオン交換反応を実施する
ことにより得られる細孔径約5ÅのNaCaZゼオ
ライト組成物中の固相のカルシウムの最適量は、
Ca≧0.9当量分率である。 NaCaZ中の=0.9〜1.0当量分率の範囲内で
は、N2/O2吸着比(B・E・T法、760mmHg;
25℃)はカルシウムの含量に比例して若干増大す
る傾向にあるが、この比は3.18〜3.3の範囲内に
ある。NaCaZ組成物(≧0.9当量分率)の
N2/O2吸着比は、市販のモレキユラーシーブ
MS−5A(粉末)のN2/O2=3.0(760mmHg;25
℃)に比較して6〜10%高い特徴がある。かゝる
事実は、参考例2のNaCaZ(≧0.9)組成物を
使用して、吸着法により空気を原料ガスとして、
それより酸素または窒素ガスを分離、または濃縮
する際に、上記の如く選択吸着性の差異が発揮で
きて、公知の同種の吸着剤と比較して、より高い
効率で目的ガスが容易に得られることを示してい
るに外ならない。 〔実施例〕 次に、本発明の具体的態様を実施例に基いて説
明するが、本発明はその要旨を越えぬ限り本実施
例に限定されるものではない。 本実施例は、Y型ゼオライト(NaY)のイオ
ン交換可能なナトリウムを2価金属(M2+)で置
換することにより得られるNaMY型ゼオライト
組成物の製造例に関するものである。 第1表に記載したように、出発原料として
NaYを用い、2M SrCl2、1.8M BaCl2、および
2M CaCl2水溶液を用いてバツチ法によるイオン
交換を3〜4回実施して表記の組成を有する
NaSrY(≧0.9)、NaCaY(≧0.8)、および
NaBaY(≧0.7当量分率)ゼオライト組成物を
調製した。本実施例の出発原料のNaYゼオライ
トとしては1.09Na2O・Al2O3・3.98SiO2・XH2O
の化学組成を有する乾燥粉末を使用した。これの
活性化粉末の比表面積(S.S.A)は937m2/gで
あつた。 参考例 1 次に、X型ゼオライトを出発原料としたゼオラ
イト系組成物の製造例を参考例1として示す。 本参考例はX型ゼオライト(NaX)のイオン
交換可能なナトリウムを2価金属イオン(M2+)
で置換することにより得られる酸素および窒素ガ
スの分離、精製、または濃縮に適したNaCaX
(≧0.8)、NaSrX(≧0.8)、およびNaBaX
(≧0.8当量分率)の活性なゼオライト組成物
の製造例に関するものである。出発原料のNaX
型ゼオライトとしては、1.00Na2O・Al2O3・
2.29SiO2・XH2Oの化学組成を有する乾燥微粉末
を使用した。これを熱的活性化して比表面積(S.
S.A)を測定し、838m2/gを得た。上記のNaX
に対して、第2表の処理条件で示したように、
2M SrCl2、1M BaCl2、および2M CaCl2水溶液
を用いてバツチ法によるイオン交換を60℃で4〜
5時間攪拌下に保持して3〜4回実施して、それ
ぞれNaSrX、NaBaX、およびNaCaXに転換さ
せた。バツチ法による最終処理を終了した
NaMXは遠心分離された後、水洗した。水洗は
塩素イオンがなくなるまで実施した。水洗を終了
したNaMX組成物は100〜110℃で乾燥された後、
微粉末とした。 本参考例1により得られたゼオライト組成物
NaMXの組成と収量を第2表に記載した。参考
例1で得られたゼオライト組成物を熱的に活性化
して無水物とすれば、酸素および窒素ガスの分離
や濃縮に適した分離剤が得られる。 参考例 2 参考例2は、A型ゼオライトを出発原料とする
ゼオライト系組成物の製造例である。すなわち、
A型ゼオライト(NaZ)のイオン交換可能なナ
トリウムをカルシウムイオンで置換することによ
り得られる酸素および窒素ガスの分離、精製、お
よび濃縮に適したNaCaZ(≧0.9当量分率)の
活性なゼオライト組成物の製造例に関するもので
ある。本例に於いては出発原料のNaZゼオライ
トとしては1.02Na2O・Al2O3・1.92SiO2・XH2O
の化学組成を有する乾燥粉末を使用した。これの
活性化粉末の比表面積(S.S.A)は665m2/gで
あつた。本例のイオン交換は、2.5M CaCl2水溶
液を用いて60℃で4時間攪拌下に保持する操作を
4回実施して行われ、第3表に表記した如き組成
を有するNaCaZ組成物が得られた。本品の熱的
活性化品は後述の如き特徴を有し、酸素および窒
素の分離剤として優れていることが判明した。 第4表は参考例1により得られるゼオライト組
成物のN2/O2吸着比に関するものであり、参考
例1のNaMX型ゼオライト組成物のN2/O2吸着
比が出発原料に使用したNaXに比較して如何に
改善されるかを表は示したものである。比較例1
のNaXの活性化品のN2/O2吸着比は2.81(760mm
Hg;25℃)であるが、これのイオン交換により
得られた表記の参考例1のNaMX型のゼオライ
ト組成物の活性化品のN2/O2吸着比は2.94〜3.75
の範囲内にあり、従つて、上記の吸着比が
NaMXではNaXに比較して5〜33%改善される
ことが判明した。さらに参考例2のNaCaZ(
=0.9165当量分率)の活性化品のN2/O2吸着比
は3.18であり、一方同種の市販品NS−5A(比較
例2)のそれは2.9〜3.0の範囲内にある。従つて
前者は後者に対して6〜10%高い吸着比を示して
いる。上記の事実は、参考例1および2のゼオラ
イト組成物の活性化品を酸素および窒素ガスの分
離や濃縮目的に吸着剤として使用時に、より分離
効率を増大させることを表わしているに外ならな
い。 参考例 3 本参考例は、酸素および窒素ガスの分離、精
製、濃縮に適した活性化されたゼオライト組成物
の成型体を製造する方法に関するものである。 成型用ゼオライト組成物の素材としては、参考
例2の方法に準じて製造されたNaCaZ組成物
(=0.9186;=0.0814当量分率)の乾燥粉末
60Kgを使用した。上記のゼオライト組成物の素材
に対してベントナイトの微粉末13.8Kgとメチルセ
ルロース1.2Kgを添加し、Vミキサーを用いて2
時間30分混合を行つて混合物を調製した。次に、
上記の混合物に対して水を添加して混和を3時間
50分実施した。混和終了時の混和物中の水分は35
〜36%に保持された。次に混和物を用いて、湿式
成型を行つて1/16″ペレツトに調整した後、得ら
れた1/16″ペレツトの乾燥を100〜110℃で実施し
た。さらに乾燥ペレツトの長さの調整をフラツシ
ヤーを用いて実施した後、最終的に上記のペレツ
トは530〜550℃に4.5hrs焼成されて活性なゼオラ
イト組成物の成型体が得られた。 本成型に於いては焼成済1/16″ペレツトとして
45Kgが得られた。尚、本参考例で得られた1/16″
成型体の物性値は下記の如くであつた。 1/16″ペレツトの平均強度:=3.04Kg/pellet 1/16″ペレツトの見掛密度:=1.308 1/16″ペレツトのS.S.A.:569m2/g 1/16″ペレツトのN/O吸着比:3.17(760mmHg;
25℃) 本参考例で得られた焼成済みの1/16″ペレツト
のN2/O2吸着比は上述の如く3.17を示し、一方、
市販のMS−5A、1/16″ペレツトのN2/O2吸着比
は2.93である。これを見ても本参考例で得られた
1/16″ペレツトは、酸素や窒素ガスの分離や濃縮
に対して、市販品と比較して、より効果を発揮す
ることは明白である。尚、本成型品、NaCaZ、
1/16″ペレツトを破砕して40〜60メツシユの粒度
分布を示すものを用いてG.C.試験を実施したが、
空気中の酸素および窒素のピークの分離は完全に
行われ、得られたS.Q.R値は何れも優れているこ
とが判明した。 次に参考例1で得られたNaMX型ゼオライト
組成物ならびに実施例で得られたNaMY型ゼオ
ライト組成物の成型が上記参考例3と全く同様な
方法で行われ、最終的に焼成されて1/16″ペレツ
トが調整された。さらに参考例1で出発原料とし
て使用したNaX(1.00Na2O・Al2O3・2.29SiO2・
XH2O)粉末および実施例で出発原料として使用
したNaY(1.09Na2O・Al2O3・3.98SiO2・XH2O)
粉末の成型も参考例3に準じて行われ、最終的に
成型体を530〜550℃で4.5hrs焼成することによ
り、活性化されたNaX・1/16″ペレツトおよび
NaY・1/16″ペレツトが調整された。試作された
NaSrX・1/16″ペレツト、NaCaX・1/16″ペレツ
トおよびNaX・1/16″ペレツト、NaSrY・1/1
6″ペレツト、NaBaY・1/16″ペレツト、
NaCaY・1/16″ペレツトおよびNaY・1/16″ペレ
ツトの7種の成型体は粉砕されて粗粒子とした
後、分級され40〜60メツシユの粒度範囲のものを
G.C.テスト用試料とした。G.C.試験に際しては、
ガスクロマトグラフイー充填管(3φ×2000mm)
に上記のゼオライト組成物の成型体(40〜60メツ
シユ)を8〜9g充填した。カーラムのエージン
グを260℃で15時間実施した後、第5表ならびに
第6表記載のG.C.測定条件で被検気体として空気
を用い、ヘリウムをキヤリヤーガスとしてG.C.試
験を行つた。 第5表に示した如く、NaSrXおよびNaCaX成
型体の活性化品を用いたG.C.試験では、空気を被
検気体として使用時に、酸素および窒素のピーク
の分離は好ましい状態で行われ、これら2種の成
型体を用いて得られたS、Q、およびR値は比較
例1のNaX成型体のこれらの値に比較して増大
することが認められた。キヤリヤーガスの流速を
4.5倍に増大してもNaSrX成型体使用時のS、
Q、R値はほゞ不変であつた。またNaCaX成型
体使用時のS、Q、R値はキヤリヤーガスの流速
を3倍に増大しても減少の傾向は僅少である。こ
れらの事実はNaMX(M=Sr、Ca)成型体が酸
素や窒素ガスの分離、濃縮用の吸着剤として好適
であることを示している。第6表はNaMY成型
体の活性化品を用いたG.C.試験に関するものであ
る。表示したG.C.測定条件では、NaMY成型体
(M=Sr、Ba、Ca)使用時に得られるS、Q、
およびR値は比較例3のNaY成型体使用時のそ
れらの値に比較して優れていることが判明した。
NaMX型吸着剤やNaMY型吸着剤に対する酸素
や、窒素ガスの吸着や脱着は、G.C.データーより
見ても、公知の吸着剤に比較してより迅速に行わ
れるので、吸着法による上記ガスの分離や精製に
際して上記の型の吸着剤が高能率を発揮する特徴
があることは明白である。 要するに、本発明は酸素および窒素ガスの分
離、精製および濃縮に適したY型ゼオライトを出
発原料とする3種のゼオライト系組成物
〔NaMY(M=Ca、Sr、Ba)〕を提供したもので
あつて、本発明の吸着法を利用したガス分野での
利用度は大きいものと認められる。
なる混合気体から吸着法により酸素および窒素ガ
スを分離、精製、または濃縮するに適した新規な
ゼオライト系組成物からなる分離剤に関するもの
である。 〔発明の目的〕 本発明の目的とするところは、上記のガスの分
離や濃縮に適合した2価金属で置換したY型ゼオ
ライトの特定組成を有する活性なゼオライト系組
成物からなる分離剤を提供するにある。 〔従来の技術〕 吸着法による酸素および窒素ガスの分離や精製
に際して、分子篩作用を有する細孔径5Å前後の
A型ゼオライトが広く使用されている。典型的な
吸着剤として市販のMS−5Aが例示される。 〔発明の構成〕 本発明者は上記ガスの分離や濃縮を改善する目
的で、ゼオライト系吸着剤に対する主として酸素
ならびに窒素ガスの吸着ならびに脱着速度をより
大にするべく研究を重ねたところ、細孔径約8Å
のナトリウム型のY型ゼオライトを一定量以上の
2価金属で置換した組成物が公知のゼオライトと
比較してN2/O2吸着比がより大になり、さらに
気体の吸着及び脱着速度もより大になり、従つて
2価金属置換型のゼオライト組成物は吸着法にも
とづく上記の酸素および窒素ガスの分離や濃縮に
対して極めて効果の高いことが判明した。 本発明について詳しく説明すれば、以下の通り
である。 本発明は、酸素および窒素ガスの分離、精製、
ならびに濃縮に有効な2価金属置換型のゼオライ
ト系組成物からなる酸素と窒素との分離剤に関す
るものである。本発明に係る分離剤は、Y型ゼオ
ライトのイオン交換可能なナトリウムを2価金属
イオン(M2+)で置換することにより得られる酸
素および窒素ガスの分離、精製、濃縮に適した下
記の活性なゼオライト系組成物より構成されてい
る。即ち、 Y型ゼオライト中に含まれるナトリウムが、カ
ルシウムで0.8当量分率以上、又はストロンチウ
ムで0.9当量分率以上、又はバリウムで0.7当量分
率以上イオン交換されてなるゼオライト系組成
物。 NaCaY(≧0.8) NaSrY(≧0.9) NaBaY(≧0.7) 但し、上記YはY型ゼオライトを表わしてお
り、また括弧内の値はゼオライト固相中の2価金
属()の当量分率を示している(ゼオライト固
相中のイオン交換可能な金属の総和:+=
1当量分率)。 本発明の分離剤を構成する、2価金属で置換し
たY型ゼオライト系組成物は、細孔径約8ÅのY
型ゼオライトを水溶性の2価金属の塩化物、硝酸
等の溶液を用いてイオン交換を常温から高温(20
〜90℃)で実施することにより得られる。本発明
のNaCaY、NaSrY、およびNaBaYの3種のゼ
オライト固相中の2価金属の最適な含有量は、下
記の如くである。 即ち、NaCaY組成物では≧0.8、NaSrY組
成物では≧0.9、さらにNaBaY組成物では
≧0.7(当量分率)が、酸素および窒素ガスに対す
る分離効率を大にするために必要である。上述し
たの下限当量分率から飽和値(=1)の間で
は前記の3種のゼオライト系組成物の活性化品を
使用してG.C.法により空気成分の分離を行つた
際、酸素および窒素ガスのピークは完全に分離し
ており、G.C.評価に関連したS、Q、R値は
NaYのこれらの値に比較して改善されることが
認められた。また上記の3種のNaMY組成物に
対する空気成分の吸着、脱着は極めて迅速に好ま
しい状態で行われることが確認された。さらに上
記のの下限値以下ではの減少にともない、
S、Q、およびR値は次第に小さくなる傾向にあ
る。かゝる理由にもとづいて、本発明のNaMY3
種組成物中のの数値限定を上述の如く実施し
た。 次に、酸素および窒素ガスの分離、精製、およ
び濃縮に有効な2価金属置換型のゼオライト組成
物の成型法について説明する。X型、Y型及び/
又はA型ゼオライト中に含まれるナトリウムがア
ルカリ土金属で0.7当量分率以上イオン交換され
てなるゼオライト組成物の粉末または小粒状品に
対して無機系および/または有機系の結合剤の存
在下に湿式混和を実施して均質な混和物を得、こ
れを所定の形状に成型し、引続き得られた成型体
を乾燥し、最終的に400〜580℃の温度域で焼成す
ることにより、活性化されたゼオライト組成物の
成型体を製造するものである。成型に際して使用
される無機系の結合剤の好適なものとして、ベン
トナイト、ケイソウ土、カオリン、コロイダルシ
リカやコロイダルアルミナ等のコロイド性物質が
例示される。一方、有機系の結合剤の好ましいも
のとして、メチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース等の結
晶性セルロースや糖蜜等が挙げられる。湿式成型
に際して、上述の無機および有機系の結合剤は単
独または併用を行つても差支えない。湿式混和の
工程で必要とする水分は、素材の2価金属置換型
ゼオライト組成物の物性により支配されるが、通
常の場合は、20〜50%の含水率が適量の範囲であ
る。次に、結合剤の使用量はそれの種類や成型用
素材の物性により当然異なるが、無機系の結合剤
のみを使用する場合はゼオライト組成物素材に対
して6〜36%が適量の範囲であり、一方、有機系
の結合剤のみを使用する場合は1〜5%が適量の
範囲である。上述の量の水や結合剤を使用するこ
とにより成型容易な混和物が得られ、これを用い
て成型して球状、柱状、ペレツト状、円筒状、板
状、ハニカム状その他の形状の成型品に加工する
ことが出来る。次に、得られた成型体は100℃前
後で乾燥されてそれの形状調整が行われた後、ゼ
オライト組成物の熱分解開始温度以下の温度域で
焼成されて、酸素および窒素ガスの精製ならびに
濃縮に適した2価金属置換型のゼオライト組成物
の成型体が得られる。上記の焼成温度は使用する
ゼオライト組成物の種類により異なるが、通常の
場合、400〜580℃が適当であり、450〜560℃はも
つとも好ましい焼成温度域である。 以下、上記したような結合剤を使用すること及
び混和物の含水率と焼成温度を上記した範囲に設
定することによる効果を列挙すると、 (i) ゼオライト系組成物からなる成型体を製造す
るに際し、ベントナイト、ケイソウ土などの無
機系の結合剤を使用した場合は、それにより、
ゼオライト微粒子間の結合が強化される。又、
上記の無機系の結合剤は、熱的にも安定であ
り、上述した400〜580℃の温度での成型体の焼
成に際しても、ゼオライト本来の特性に悪影響
を与えず、従つて得られる最終製品のガス吸着
特性にほとんど悪影響を与えないという利点を
有する。 (ii) 上述した有機系及び/又は無機系の結合剤を
使用することにより、ゼオライトの均一な湿式
混和物を容易に得ることができる。又、有機系
の結合剤を使用することにより、ゼオライトの
湿式混和物の成型が極めて容易になる。 (iii) 有機系の結合剤を使用すると、上述した温度
範囲による成型体の焼成により有機系の結合剤
が完全に熱分解してしまうので、ゼオライト本
来の吸着能を結合剤による希釈で低下させない
という利点を有する。 (iv) 無機系の結合剤と有機系の結合剤とを併用す
れば、無機系の結合剤の使用量を、無機系の結
合剤のみを使用する場合に比して減少させるこ
とができる。 (v) 上述のように、無機系及び/又は有機系の結
合剤を使用し、かつ、混和物中の含水率を20〜
50%の範囲に設定し、さらに焼成温度を400〜
580℃の範囲に設定することにより、得られる
成型体のN2/O2吸着比は極めて高い値を示し、
選択吸着性に優れた成型体の製造が可能とな
る。 (vi) 上記のような結合剤を使用すること及び含水
率、焼成温度を上記の範囲に設定することによ
り、得られる成型体の窒素又は酸素の吸着速度
及び脱着速度は大である。 (vii) 得られる成型体の比表面積は大で多孔質であ
り、これにより、酸素及び窒素の選択吸着性を
高めることができる。 (viii) 得られる成型体の機械的強度も充分大であ
り、その破損や摩耗がなく、吸着塔への充填吸
着剤として好適である。 なお、結合剤と混和されるゼオライト系組成物
の好適な組成は、その出発原料としてY型ゼオラ
イトを使用する場合については、上述した本発明
で限定された通りである。 次に、参考までに、ゼオライト系組成物とし
て、X型ゼオライトもしくはA型ゼオライトを出
発原料とした下記の組成のものについて説明す
る。 (1) X型ゼオライト中に含まれるナトリウムが、
カルシウム、ストロンチウム及び/又はバリウ
ムで0.8当量分率以上イオン交換されてなるゼ
オライト系組成物。 NaCaX(≧0.8) NaCaX(≧0.8) NaSrX(≧0.8) (2) A型ゼオライト中に含まれるナトリウムがカ
ルシウムで0.9当量分率以上イオン交換されて
なるゼオライト系組成物。 NaCaZ(≧0.9) 但し、上記XおよびZはそれぞれX型ゼオライ
トおよびA型ゼオライトを表わしている。 細孔径約10ÅのX型ゼオライト(NaX)を水
溶性の2価金属の塩化物、硝酸塩等の水溶液を用
いて2価金属イオンでイオン交換反応を常温から
高温、例えば20〜90℃で実施することにより得ら
れる10Åよりも小さい細孔径を有するNaCaX、
NaSrX、ならびにNaBaXの3種のゼオライト組
成物中の2価金属の含有量は、何れの場合も、少
なくとも0.8当量分率以上の存在が酸素および窒
素ガスの選択的吸着法による分離効率を増大する
ためにも必要である。かゝる組成を有する上述の
3種の熱的活性化品に対するN2/O2吸着比は、
何れの場合も、NaXのそれに比較して改善され
て5〜33%増大する利点がある。さらに上記3種
の2価金属で置換したX型ゼオライトのガスクロ
マトグラフの特性はNaXのそれに比較してより
改善される特徴がある。即ち、上記の3種の
NaMX活性化品(≧0.8当量分率)を使用して
ガスクロマトグラフ法(G.C.)により空気成分を
分離した際に得られる酸素および窒素ガスのクロ
マトグラフの分離性は、NaX活性化品使用時と
比較してより好ましい方向に改善され、さらに得
られたガスクロマトグラフの評価を相対分離度
(S)、相対尖鋭度(Q)、および分離能(R)を
測定することにより実施したが、これらの何れの
値も、前者の3種の2価金属置換体では後者の
NaXと比較して著しく増大することが確認され
た。上記S、Q、およびRの評価はW.L.Jones、
R.Kieselbach、Anal.chem.、30、1590(1958)の
方法によつた。かゝるS、Q、およびR値の増大
の傾向は、上述の3種のNaMX(≧0.8)の活
性化品を吸着法による空気成分等より酸素および
窒素ガスを分離または濃縮する際に分離剤として
使用することにより、公知の分離剤所要量に比較
してそれの使用量を軽減できるのみならず、吸着
床の吸着工程や再生工程の所要時間を著しく短縮
する効果をもたらすことを意味している。 換言すれば、上記した組成を有するNaMXを
使用することにより、吸着法により経済的に上記
の目的ガスが得られる利点がある。 前述の3種のNaMX組成物では、何れも≧
0.8当量分率と限定している。=0.8〜1.0の当量
分率の範囲ではS、Q、R値はNaXのそれらの
値に比較して優れており、一方、上記のの下限
値以下ではMの減少にともないS、Q、およびR
値は徐々に減少する傾向が認められた。これによ
り、NaMXよりなる3種のゼオライト系組成物
中のを上記のように0.8以上と設定した。 次に、A型ゼオライトを出発原料としたゼオラ
イト組成物を使用する場合について述べる。細孔
径約4ÅのA型ゼオライトを水溶性のカルシウム
の塩化物、硝酸塩等の溶液を使用して、常温から
高温(20〜90℃)下でイオン交換反応を実施する
ことにより得られる細孔径約5ÅのNaCaZゼオ
ライト組成物中の固相のカルシウムの最適量は、
Ca≧0.9当量分率である。 NaCaZ中の=0.9〜1.0当量分率の範囲内で
は、N2/O2吸着比(B・E・T法、760mmHg;
25℃)はカルシウムの含量に比例して若干増大す
る傾向にあるが、この比は3.18〜3.3の範囲内に
ある。NaCaZ組成物(≧0.9当量分率)の
N2/O2吸着比は、市販のモレキユラーシーブ
MS−5A(粉末)のN2/O2=3.0(760mmHg;25
℃)に比較して6〜10%高い特徴がある。かゝる
事実は、参考例2のNaCaZ(≧0.9)組成物を
使用して、吸着法により空気を原料ガスとして、
それより酸素または窒素ガスを分離、または濃縮
する際に、上記の如く選択吸着性の差異が発揮で
きて、公知の同種の吸着剤と比較して、より高い
効率で目的ガスが容易に得られることを示してい
るに外ならない。 〔実施例〕 次に、本発明の具体的態様を実施例に基いて説
明するが、本発明はその要旨を越えぬ限り本実施
例に限定されるものではない。 本実施例は、Y型ゼオライト(NaY)のイオ
ン交換可能なナトリウムを2価金属(M2+)で置
換することにより得られるNaMY型ゼオライト
組成物の製造例に関するものである。 第1表に記載したように、出発原料として
NaYを用い、2M SrCl2、1.8M BaCl2、および
2M CaCl2水溶液を用いてバツチ法によるイオン
交換を3〜4回実施して表記の組成を有する
NaSrY(≧0.9)、NaCaY(≧0.8)、および
NaBaY(≧0.7当量分率)ゼオライト組成物を
調製した。本実施例の出発原料のNaYゼオライ
トとしては1.09Na2O・Al2O3・3.98SiO2・XH2O
の化学組成を有する乾燥粉末を使用した。これの
活性化粉末の比表面積(S.S.A)は937m2/gで
あつた。 参考例 1 次に、X型ゼオライトを出発原料としたゼオラ
イト系組成物の製造例を参考例1として示す。 本参考例はX型ゼオライト(NaX)のイオン
交換可能なナトリウムを2価金属イオン(M2+)
で置換することにより得られる酸素および窒素ガ
スの分離、精製、または濃縮に適したNaCaX
(≧0.8)、NaSrX(≧0.8)、およびNaBaX
(≧0.8当量分率)の活性なゼオライト組成物
の製造例に関するものである。出発原料のNaX
型ゼオライトとしては、1.00Na2O・Al2O3・
2.29SiO2・XH2Oの化学組成を有する乾燥微粉末
を使用した。これを熱的活性化して比表面積(S.
S.A)を測定し、838m2/gを得た。上記のNaX
に対して、第2表の処理条件で示したように、
2M SrCl2、1M BaCl2、および2M CaCl2水溶液
を用いてバツチ法によるイオン交換を60℃で4〜
5時間攪拌下に保持して3〜4回実施して、それ
ぞれNaSrX、NaBaX、およびNaCaXに転換さ
せた。バツチ法による最終処理を終了した
NaMXは遠心分離された後、水洗した。水洗は
塩素イオンがなくなるまで実施した。水洗を終了
したNaMX組成物は100〜110℃で乾燥された後、
微粉末とした。 本参考例1により得られたゼオライト組成物
NaMXの組成と収量を第2表に記載した。参考
例1で得られたゼオライト組成物を熱的に活性化
して無水物とすれば、酸素および窒素ガスの分離
や濃縮に適した分離剤が得られる。 参考例 2 参考例2は、A型ゼオライトを出発原料とする
ゼオライト系組成物の製造例である。すなわち、
A型ゼオライト(NaZ)のイオン交換可能なナ
トリウムをカルシウムイオンで置換することによ
り得られる酸素および窒素ガスの分離、精製、お
よび濃縮に適したNaCaZ(≧0.9当量分率)の
活性なゼオライト組成物の製造例に関するもので
ある。本例に於いては出発原料のNaZゼオライ
トとしては1.02Na2O・Al2O3・1.92SiO2・XH2O
の化学組成を有する乾燥粉末を使用した。これの
活性化粉末の比表面積(S.S.A)は665m2/gで
あつた。本例のイオン交換は、2.5M CaCl2水溶
液を用いて60℃で4時間攪拌下に保持する操作を
4回実施して行われ、第3表に表記した如き組成
を有するNaCaZ組成物が得られた。本品の熱的
活性化品は後述の如き特徴を有し、酸素および窒
素の分離剤として優れていることが判明した。 第4表は参考例1により得られるゼオライト組
成物のN2/O2吸着比に関するものであり、参考
例1のNaMX型ゼオライト組成物のN2/O2吸着
比が出発原料に使用したNaXに比較して如何に
改善されるかを表は示したものである。比較例1
のNaXの活性化品のN2/O2吸着比は2.81(760mm
Hg;25℃)であるが、これのイオン交換により
得られた表記の参考例1のNaMX型のゼオライ
ト組成物の活性化品のN2/O2吸着比は2.94〜3.75
の範囲内にあり、従つて、上記の吸着比が
NaMXではNaXに比較して5〜33%改善される
ことが判明した。さらに参考例2のNaCaZ(
=0.9165当量分率)の活性化品のN2/O2吸着比
は3.18であり、一方同種の市販品NS−5A(比較
例2)のそれは2.9〜3.0の範囲内にある。従つて
前者は後者に対して6〜10%高い吸着比を示して
いる。上記の事実は、参考例1および2のゼオラ
イト組成物の活性化品を酸素および窒素ガスの分
離や濃縮目的に吸着剤として使用時に、より分離
効率を増大させることを表わしているに外ならな
い。 参考例 3 本参考例は、酸素および窒素ガスの分離、精
製、濃縮に適した活性化されたゼオライト組成物
の成型体を製造する方法に関するものである。 成型用ゼオライト組成物の素材としては、参考
例2の方法に準じて製造されたNaCaZ組成物
(=0.9186;=0.0814当量分率)の乾燥粉末
60Kgを使用した。上記のゼオライト組成物の素材
に対してベントナイトの微粉末13.8Kgとメチルセ
ルロース1.2Kgを添加し、Vミキサーを用いて2
時間30分混合を行つて混合物を調製した。次に、
上記の混合物に対して水を添加して混和を3時間
50分実施した。混和終了時の混和物中の水分は35
〜36%に保持された。次に混和物を用いて、湿式
成型を行つて1/16″ペレツトに調整した後、得ら
れた1/16″ペレツトの乾燥を100〜110℃で実施し
た。さらに乾燥ペレツトの長さの調整をフラツシ
ヤーを用いて実施した後、最終的に上記のペレツ
トは530〜550℃に4.5hrs焼成されて活性なゼオラ
イト組成物の成型体が得られた。 本成型に於いては焼成済1/16″ペレツトとして
45Kgが得られた。尚、本参考例で得られた1/16″
成型体の物性値は下記の如くであつた。 1/16″ペレツトの平均強度:=3.04Kg/pellet 1/16″ペレツトの見掛密度:=1.308 1/16″ペレツトのS.S.A.:569m2/g 1/16″ペレツトのN/O吸着比:3.17(760mmHg;
25℃) 本参考例で得られた焼成済みの1/16″ペレツト
のN2/O2吸着比は上述の如く3.17を示し、一方、
市販のMS−5A、1/16″ペレツトのN2/O2吸着比
は2.93である。これを見ても本参考例で得られた
1/16″ペレツトは、酸素や窒素ガスの分離や濃縮
に対して、市販品と比較して、より効果を発揮す
ることは明白である。尚、本成型品、NaCaZ、
1/16″ペレツトを破砕して40〜60メツシユの粒度
分布を示すものを用いてG.C.試験を実施したが、
空気中の酸素および窒素のピークの分離は完全に
行われ、得られたS.Q.R値は何れも優れているこ
とが判明した。 次に参考例1で得られたNaMX型ゼオライト
組成物ならびに実施例で得られたNaMY型ゼオ
ライト組成物の成型が上記参考例3と全く同様な
方法で行われ、最終的に焼成されて1/16″ペレツ
トが調整された。さらに参考例1で出発原料とし
て使用したNaX(1.00Na2O・Al2O3・2.29SiO2・
XH2O)粉末および実施例で出発原料として使用
したNaY(1.09Na2O・Al2O3・3.98SiO2・XH2O)
粉末の成型も参考例3に準じて行われ、最終的に
成型体を530〜550℃で4.5hrs焼成することによ
り、活性化されたNaX・1/16″ペレツトおよび
NaY・1/16″ペレツトが調整された。試作された
NaSrX・1/16″ペレツト、NaCaX・1/16″ペレツ
トおよびNaX・1/16″ペレツト、NaSrY・1/1
6″ペレツト、NaBaY・1/16″ペレツト、
NaCaY・1/16″ペレツトおよびNaY・1/16″ペレ
ツトの7種の成型体は粉砕されて粗粒子とした
後、分級され40〜60メツシユの粒度範囲のものを
G.C.テスト用試料とした。G.C.試験に際しては、
ガスクロマトグラフイー充填管(3φ×2000mm)
に上記のゼオライト組成物の成型体(40〜60メツ
シユ)を8〜9g充填した。カーラムのエージン
グを260℃で15時間実施した後、第5表ならびに
第6表記載のG.C.測定条件で被検気体として空気
を用い、ヘリウムをキヤリヤーガスとしてG.C.試
験を行つた。 第5表に示した如く、NaSrXおよびNaCaX成
型体の活性化品を用いたG.C.試験では、空気を被
検気体として使用時に、酸素および窒素のピーク
の分離は好ましい状態で行われ、これら2種の成
型体を用いて得られたS、Q、およびR値は比較
例1のNaX成型体のこれらの値に比較して増大
することが認められた。キヤリヤーガスの流速を
4.5倍に増大してもNaSrX成型体使用時のS、
Q、R値はほゞ不変であつた。またNaCaX成型
体使用時のS、Q、R値はキヤリヤーガスの流速
を3倍に増大しても減少の傾向は僅少である。こ
れらの事実はNaMX(M=Sr、Ca)成型体が酸
素や窒素ガスの分離、濃縮用の吸着剤として好適
であることを示している。第6表はNaMY成型
体の活性化品を用いたG.C.試験に関するものであ
る。表示したG.C.測定条件では、NaMY成型体
(M=Sr、Ba、Ca)使用時に得られるS、Q、
およびR値は比較例3のNaY成型体使用時のそ
れらの値に比較して優れていることが判明した。
NaMX型吸着剤やNaMY型吸着剤に対する酸素
や、窒素ガスの吸着や脱着は、G.C.データーより
見ても、公知の吸着剤に比較してより迅速に行わ
れるので、吸着法による上記ガスの分離や精製に
際して上記の型の吸着剤が高能率を発揮する特徴
があることは明白である。 要するに、本発明は酸素および窒素ガスの分
離、精製および濃縮に適したY型ゼオライトを出
発原料とする3種のゼオライト系組成物
〔NaMY(M=Ca、Sr、Ba)〕を提供したもので
あつて、本発明の吸着法を利用したガス分野での
利用度は大きいものと認められる。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 Y型ゼオライト中に含まれるナトリウムが、
アルカリ土金属で0.7当量分率以上イオン交換さ
れたゼオライト系組成物からなる酸素と窒素との
分離剤。 2 アルカリ土金属が、カルシウム、ストロンチ
ウム及び/又はバリウムである特許請求の範囲第
1項記載のゼオライト系組成物からなる酸素と窒
素との分離剤。 3 Y型ゼオライト中に含まれるナトリウムが、
カルシウムで0.8当量分率以上、又はストロンチ
ウムで0.9当量分率以上、又はバリウムで0.7当量
分率以上イオン交換されてなる特許請求の範囲第
1項記載のゼオライト系組成物からなる酸素と窒
素との分離剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17594583A JPS6068052A (ja) | 1983-09-22 | 1983-09-22 | ゼオライト系組成物からなる酸素と窒素との分離剤 |
Applications Claiming Priority (1)
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|---|---|---|---|
| JP17594583A JPS6068052A (ja) | 1983-09-22 | 1983-09-22 | ゼオライト系組成物からなる酸素と窒素との分離剤 |
Related Child Applications (1)
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Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6068052A JPS6068052A (ja) | 1985-04-18 |
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| JP17594583A Granted JPS6068052A (ja) | 1983-09-22 | 1983-09-22 | ゼオライト系組成物からなる酸素と窒素との分離剤 |
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-
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Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6068052A (ja) | 1985-04-18 |
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