JPH0143080B2 - - Google Patents
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- JPH0143080B2 JPH0143080B2 JP55188676A JP18867680A JPH0143080B2 JP H0143080 B2 JPH0143080 B2 JP H0143080B2 JP 55188676 A JP55188676 A JP 55188676A JP 18867680 A JP18867680 A JP 18867680A JP H0143080 B2 JPH0143080 B2 JP H0143080B2
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Description
本発明は、改良されたキヤスト紙被覆用塗工液
組成物に関する。さらに詳しくいえば、本発明は
白紙光沢度、印刷光沢度及び接着強度が優れ、さ
らにキヤストコーテイング時の離型性、インキ着
肉が向上した塗工紙を与えるキヤスト紙被覆用塗
工液組成物に関するものである。 近年、印刷物の増加に伴い、高度の平滑性、及
び強光沢度などの優れた印刷適性を備えているキ
ヤストコート紙は、その特徴を生かして多色刷の
美術印刷、高級包装紙、雑誌表紙などの用途に需
要が著しく伸びている。 キヤスト紙とは、発明者である米国ザ・チヤン
ピオン社ブラツドナー氏(D.B.Bradner)(米国
特許第1719166号明細書)によれば「原紙に鉱物
質顔料を塗布し、それがまだ流動性のある間に所
望の表面状態に仕上げられた固体表面に圧着し、
塗料の可塑性が失われてから固体表面より剥がし
取り、固体表面を写しとる方法により製造される
塗工紙」であり、従来この製法として例えば、鉱
物質顔料を含む水性塗工液を原紙表面に塗布後、
直ちに加熱された鏡面仕上げ表面に接触させなが
ら乾燥する直接法(特公昭38−25160号公報、米
国特許第1719166号明細書)、鉱物質顔料を含む水
性塗工液を原紙表面に塗布乾燥後、必要に応じて
カレンダー処理し、その後塗工層を湿潤剤溶液に
より再湿潤可塑化し、加熱された鏡面仕上げ表面
に接触させながら乾燥するリウエツト法(特公昭
32−7604号公報、米国特許第2759847号明細書)、
鉱物質顔料を含む水性塗工液を原紙表面に塗布
後、凝固剤溶液と接触させて塗工層をゲル化させ
てから加熱された鏡面仕上げ表面に接触させなが
ら乾燥する凝固法(特公昭38−15751号公報、特
公昭40−7207号公報、特開昭47−7555号公報、米
国特許第2919205号明細書、米国特許第3377192号
明細書)などが知られている。 しかしながら、キヤストコート紙には大きな問
題点として、外観上は高度の白紙光沢を保持して
いるにもかかわらずスーパーカレンダー仕上げさ
れた通常のコート紙に比べ、印刷インキが吸収さ
れやすく印刷後の印刷光沢は必ずしも向上しない
欠点が存在し、しかもこの傾向は濃色印刷部分に
おいて顕著である。これは淡色部分においては白
紙光沢の影響が強く残るため印刷光沢は一見良好
な感じを与えるが、濃色部分においてはインキの
沈みによる印刷光沢の低下がかなり顕著となるた
めである。したがつてこの問題を解決し、濃色部
分の印刷光沢が向上するキヤストコート紙の製造
が実現可能になれば、商業上極めて大きな利点と
なるため、従来から印刷光沢を高度に保つ試みが
種々提案されている。 たとえば、塗工液配合中の接着剤を顔料の30%
以上も加えることにより、インキの沈みを抑え印
刷光沢を保持する方法(米国特許第2214564号明
細書)、あるいは塗工工程において塗工原紙に第
1塗工を施したのち、これが湿潤状態にある間に
第2塗工を行う、いわゆるダブルコーテイング法
(米国特許第3044869号明細書)が提案されてい
る。このダブルコーテイング法では、第2塗工層
の接着剤は第1塗工層に移行することなく表層に
保持されるため、印刷インキの吸収を抑えること
が可能で印刷光沢を高度に保つことができると説
明されている。 しかしながら、これらの方法においては、製品
コストの上昇、装置及び工程の複雑化などの問題
点も多く、工業的に有利な方法であるとは云えな
い。 さらに、キヤストコート紙のもう一つの問題点
として一般コート紙に比較して生産速度が遅い欠
点がある。 この原因としては、山口氏、吉丸氏共著「キヤ
スト・コーター」に、「キヤステインドラムは表
面温度が100℃近い高温になると湿潤した塗被面
をドラム表面に圧着したとき、塗料中の水分が急
激に蒸発し、塗層表面とキヤステイングドラム表
面の間の密着を妨げるため、作業不可能となる。
したがつて作業スピードは一般のコーターに比較
すると遥かに遅い」と説明されている(第526頁
28行目〜527頁3行目)。 このように、キヤストコート紙の生産速度が遅
いことは、その製造工程から考えてある程度やむ
を得ないが、可能な限り生産速度を向上させるこ
とは、生産性を高めるためにも工業的に極めて重
要なことである。 したがつて、従来から生産速度を向上させる手
段が種々提案されている。 例えば、キヤステイングドラムの表面温度を
130℃以上に上げて操業できるとされている凝固
法(米国特許第3078181号明細書、米国特許第
2950214号明細書、米国特許第2919205号明細書)
及び圧力ベルト法(米国特許第3110612号明細書)
などがある。 この中の凝固法は、流動性の塗工層表面をドラ
ム表面上で乾燥する前に酸、あるいはカルシウ
ム、亜鉛、バリウム、マグネシウム及びアルミニ
ウムなどの水溶性塩類を含む凝固浴に浸せきし
て、塗工層中のタンパク質接着剤或は顔料をゲル
化させてから、加熱キヤストドラムの表面に圧着
し乾燥する方法である。 また、圧力ベルト法は、塗料中の水分が加熱キ
ヤストドラムと接触している間、急激に沸騰しな
いように圧力ベルトで紙の裏面から加圧すること
により、高温乾燥を可能としたものである。 しかしながら、凝固法では、種々の塩類により
塗工紙の耐水性に対する悪影響が与えられ、また
圧力ベルト法は、装置的及び工程的に複雑化する
など問題点も多い。 他方、キヤストドラムからの剥離のしやすさ、
いわゆる離型性が良好であれば、ドラムの回転速
度を早めることが可能となり、生産速度を増大さ
せることができるので、離型性改良(粘着防止)
の手段も種々提案されている。 例えば、キヤステイングドラム表面を油性物質
で処理したのち、使用する塗料中に油性物質を添
加することにより離型性を改良する方法(米国特
許第2568288号明細書)、あるいはドラム表面をポ
リエチレンまたはポリエチレンとパラフインワツ
クスのエマルジヨンで処理するか、塗料中に該エ
マルジヨンを添加する方法(特公昭35−13705号
公報)、あるいは塗工料に使用する顔料をあらか
じめ疎水性物質で処理する方法(特公昭33−
10004号公報)、あるいは鏡面仕上げしたクロムめ
つきドラム表面を、2〜10%の酢酸またはPH1〜
2の硝酸である特定の条件で処理することにより
離型を容易にする方法(米国特許第2943954号明
細書)などが提案されている。 しかしながら、本発明者らが検討したところ、
最も一般的な粘着防止法である油性物質を添加す
る方法は、離型性が良好になるにしたがい、キヤ
スト紙として最も大きなセールスポイントの一つ
である光沢が低下する傾向にあり、商品価値が著
しく低下する。また、その他の前述した方法も工
程の複雑化が免れないという欠点がある。さら
に、キヤストコート紙の生産速度が遅い理由の一
つとして、キヤストコート紙の製造工程における
乾燥方式がアート紙、コート紙の乾燥方式とは全
く異なる特異な方式であることが挙げられる。す
なわち、キヤストコート紙ではコート層がキヤス
トドラムに密着した状態で乾燥されるため、塗工
液組成物中の水分はコート層及び原紙層を通し乾
燥されなくてはならず、両面さらにはコート層面
から乾燥される一般のアート紙、コート紙に比較
して、生産速度が著しく遅くなるものである。そ
のため、コート層の透気性を改良すべく重質ある
いは沈降性炭酸カルシウムを塗工顔料として用い
る方法が提案されているが、生産速度の改良に伴
い得られるキヤストコート紙のインキ吸収性が速
くなり印刷光沢が低下し、かつ接着強度の低下を
も招くといつた欠点を伴うため、必ずしも満足す
べき結果は得られていない。 本発明者らが検討したところ、従来、離型性と
白紙光沢及び印刷光沢度は逆相関関係にあり、例
えば合成共重合体ラテツクスの粒径を大きくする
ことにより、あるいはモノエチレン系不飽和カル
ボン酸含有量を減少させることにより離型性は改
良されるが、反面白紙及び印刷後の光沢度は低下
するのが常であつた。 本発明者らは、キヤストコート紙において、最
も重要な物性である印刷光沢度、離型性及び生産
速度を改良すべく種々検討を重ねた結果、極めて
特異な構造を有する合成共重合体ラテツクスを使
用した新規なキヤスト用塗工液組成物は、非常に
優れた印刷光沢度、及び驚くべきことには極めて
優れた離型性を同時に与え、しかも接着強度及び
インキ着肉においても優れた改良効果を有すると
いう、意外な事実を見出し、本発明を完成するに
至つた。 すなわち、本発明は、 (A) 脂肪族共役ジオレフイン20〜50重量%、脂肪
族共役ジオレフインと共重合可能な芳香族ビニ
ル化合物及びビニル系不飽和酸の脂肪族アルキ
ルエステルの中から選ばれた少なくとも1種の
単量体7〜73重量%、アクリロニトリル7〜40
重量%、及びモノエチレン系不飽和カルボン酸
0〜3重量%から成る単量体混合物をフリーラ
ジカル的に乳化共重合させることによつて得ら
れる平均粒径が0.1〜0.3ミクロンの合成共重合
体ラテツクスと、 (B) 水溶性高分子物質の中から選ばれた接着性付
与成分と、 (C) 塗工顔料 とを含有し、かつ(A)成分の量が(C)成分100重量部
当り2〜30重量部、(B)成分に対する(A)成分の重量
比が1/9よりも大きく、31/9よりも小さいこ
とを特徴とするキヤスト紙被覆用塗工液組成物を
提供するものである。 本発明組成物の(A)成分は、前記したように脂肪
族共役ジオレフインと、この共役ジオレフインと
共重合可能な芳香族ビニル化合物及びビニル系不
飽和酸の脂肪族アルキルエステルの中から選ばれ
た単量体と、アクリロニトリルと、場合により用
いられるモノエチレン系不飽和カルボン酸から成
つているが、この脂肪族共役ジオレフインとして
は、4〜10個の炭素原子を持つものから選ばれ、
1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメ
チル−1,3−ブタジエン、2−クロル−1,3
−ブタジエンなどが挙げられる。 脂肪族共役ジオレフインは、合成共重合体ラテ
ツクスに接着性を与え、重合可能な単量体混合物
中の含有量は、20〜50重量%好ましくは25〜40重
量%の範囲で選ばれる。脂肪族共役ジオレフイン
の含有量が50重量%を超える場合は、印刷光沢度
が低下し、一方20重量%未満の含有量では接着性
が充分でない。 本発明に用いる芳香族ビニル化合物としては、
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、ジビニルベンゼンなどが挙げられる。 また本発明に用いるビニル系不飽和酸の脂肪族
アルキルエステルは、アクリル酸、メタアクリル
酸などのモノカルボン酸、またはフマール酸、マ
レイン酸、イタコン酸などのポリカルボン酸の脂
肪族アルキルエステルである。具体的には、アク
リル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル
酸ブチル、フマール酸ジメチル、アクリル酸2−
ヒドロキシエチルなどが挙げられる。 芳香族ビニル化合物及びビニル系不飽和酸の脂
肪族アルキルエステルは、合成共重合体ラテツク
スに剛性を与える。 この芳香族ビニル化合物や、ビニル系不飽和酸
の脂肪族アルキルエステルの含有量は、単量体混
合物当り7〜73重量%の範囲で選ばれる。これら
の含有量が73重量%を超える場合は、剛性が高く
なりすぎ接着性の低下をもたらすし、一方7重量
%未満の含有量では、光沢度の向上が期待できな
い。 本発明に用いるモノエチレン系不飽和カルボン
酸としては、アクリル酸、メタクリル酸などのモ
ノカルボン酸、あるいはフマール酸、イタコン
酸、マレイン酸などのジカルボン酸が挙げられ、
これらは単独または混合物の形で用いられる。 所望に応じ加えられるモノエチレン系不飽和カ
ルボン酸は、合成共重合体ラテツクスの機械的、
熱的安定性を向上させるが、これはキヤスト紙に
おいて必須の性質ではない。それの重合可能な単
量体混合物中の含有量は、3重量%以下特に0.4
重量%以下が好適である。 モノエチレン系不飽和カルボン酸の含有量が3
重量%を超える場合は、期待するほど機械的、熱
的安定性の向上が認められないばかりか、合成共
重合体ラテツクス自体及び塗工液の粘度上昇をも
たらし、かつキヤストコート時の離型性を低下さ
せる。 本発明に用いるアクリロニトリルは、キヤスト
コート紙の白紙及び印刷光沢度を高め、かつ接着
性、離型性を向上させる。このアクリロニトリル
の重合可能な単量体混合物中の含有量は、7〜40
重量%の範囲で選ばれるが、特に8〜35重量%の
範囲が好ましい。アクリロニトリルの含有量が40
重量%を超える場合は、上記効果が飽和するばか
りか、合成共重合体ラテツクスの機械的安定性を
低下せしめる。また、7重量%未満の含有量で
は、光沢度、接着性及び離型性向上に対する効果
が不充分である。また、必要があれば、アクリロ
ニトリルの代りに、メタクリロニトリルを使用す
ることも、本発明と同様の効果を及ぼすものであ
る。 本発明で目的とする合成共重合体ラテツクスを
得るために用いる界面活性剤としては、通常アニ
オン系界面活性剤が適当であるが、非イオン系界
面活性剤の単独使用若しくはアニオン系界面活性
剤との併用も可能である。このようなものとして
は、例えば高級アルコール硫酸エステル塩、アル
キルアリールスルホン酸塩、アルキルナフタリン
スルホン酸塩及びその誘導体、あるいはアルキル
スルホン酸塩、ポリエチレングリコール及びポリ
プロピレングリコールの脂肪酸エステルなどが挙
げられる。 本発明で目的とする合成共重合体ラテツクスを
得るために用いるフリーラジカル触媒としては、
過流酸塩、過酸化水素などの無機過酸化物類、あ
るいはベンゾイルパーオキシド、キユメンヒドロ
パーオキシドなどの有機過酸化物類が挙げられ
る。さらに、過酸化物と還元剤を組み合わせた、
いわゆるレドツクス系触媒も使用可能である。 また、必要に応じて連鎖移動剤としてメルカプ
タン類、ハロゲン化炭化水素なども使用しうる。 本発明の骨子となる合成共重合体ラテツクスの
組成は、脂肪族共役ジオレフインと、芳香族ビニ
ル化合物及びビニル系不飽和酸の脂肪族アルキル
エステルの中の少なくとも1種と、所望に応じて
配合させるモノエチレン系不飽和カルボン酸と、
アクリロニトリルを含有する単量体混合物の乳化
共重合によつて得られるが、他のフリーラジカル
的乳化共重合可能な単量体、例えばビニリデンク
ロリド、アクリルアミドなどをさらに含有するこ
とを妨げるものではない。 本発明で目的とする合成共重合体ラテツクスを
得る手段として、通常のバツチ方式あるいはセミ
バツチ方式がある。例えば、単量体混合物の一部
と、単量体混合物以外の重合に必要な薬品類とで
先行乳化共重合を行い、それに残りの単量体混合
物とを一時に仕込むか、連続的に添加しながら乳
化共重合させる方法、あるいは種ラテツクスを用
いて単量体混合物と配合物とを一時に仕込むが、
連続的に添加しながら乳化共重合させる、極めて
粒径制御の優れた方法などがある。 本発明組成物においては、(B)成分として接着性
付与成分を用いることが必要であるが、このもの
は通常の接着剤組成物で接着性を付与するための
成分として使用されている水溶性高分子物質の中
から任意に選ぶことができる。 このようなものの例としては、デンプン、変性
デンプン、カゼイン、大豆タンパクその他のタン
パク質のような水溶性天然高分子物質や、ポリビ
ニルアルコールのような水溶性合成高分子物質が
ある。 次に、本発明組成物の(C)成分として加えられる
塗工顔料としては、通常の紙塗工液に使用されて
いる顔料を用いることができる。このようなもの
としては、例えばカオリン、クレー、硫酸バリウ
ム、水酸化アルミニウム、サチンホワイト、二酸
化チタン、亜硫酸カルシウム及びプラスチツクピ
グメントなどを挙げることができるが、特に炭酸
カルシウムが好ましい。 本発明組成物においては、前記したように、(A)
成分合成共重合体ラテツクスの量を(C)成分の塗工
顔料100重量部当り2〜30重量部の範囲に選ぶこ
とが必要であるが、それと共に、(B)成分に対する
(A)成分の重量比を1/9よりも大きく、また31/
9よりも小さい範囲にすることが必要である。(A)
成分の割合がこれよりも小さいとドライピツクと
ウエツトピツクが著しく低下するし、またこれよ
りも大きくなると離型性が著しく低下する。 本発明組成物においては、前記した合成共重合
体ラテツクスの特異な性質と相まつて、平均粒径
1.0ミクロン以下の炭酸カルシウム20重量%以上
を含む塗工顔料を用いたときに、いつそう優れた
効果が発揮される。 前述したように、キヤストコート紙の生産速度
を改良する目的で重質炭酸カルシウム又は沈降性
炭酸カルシウム塗工顔料に配合することは知られ
ているが、この場合は新たな欠点を生じるため満
足すべき結果は得られていなかつた。 しかしながら、本発明に係る特異な合成共重合
体ラテツクスを併用した場合には、印刷光沢及び
接着強度などの低下が効果的に補われるため、炭
酸カルシウムを塗工顔料として有効に使用しうる
ものである。特に、本発明者らの検討によれば、
炭酸カルシウムの平均粒径と湿潤コート層の乾燥
速度(生産速度)との間には、特異な相関関係が
あり、平均粒径が1.0ミクロン以下の炭酸カルシ
ウムを、特に全塗工顔料当り20重量%以上含有さ
せた場合に生産速度の改良効果が顕著であること
が明らかとなつた。 本発明組成物には、(A)〜(C)成分に加えて、所望
に応じ、通常の接着剤に慣用されている合成重合
体ラテツクス、分散剤、耐水化剤、離型剤をはじ
めとする各種の周知の添加剤を配合することもで
きる。 本発明の合成共重合体ラテツクスを使用した場
合の特徴は、本発明の実施例により明らかである
が、従来知られているキヤストコート紙用合成共
重合体ラテツクスに比較して、白紙光沢度及び広
範囲なインキ濃度での印刷光沢度が優れ、かつキ
ヤストコーテイング時の離型性が優れ、さらに接
着強度、インキ着肉が向上した塗工紙を極めて効
率よく得ることができる。 次に、実施例及び参考例によつて本発明をさら
に詳細に説明するが、本発明はこれによりなんら
限定されるものではない。 実施例 1 窒素ガスで置換した反応器中に、スチレン96重
量%、アクリル酸4重量%から成る乳化共重合体
であつて、及び粒径300Åを有する種ラテツクス
0.7重量部、重合水90重量部、キレート剤0.01重
量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
0.5重量部及びイタコン酸0.4重量部を仕込み加熱
した。90℃に到達した時点で、ブタジエン35重量
部、スチレン17.9重量部、メタクリル酸メチル25
重量部、アクリロニトリル21重量部、tert−ドデ
シルメルカプタン0.6重量部からなる単量体混合
物と、重合水30重量部に水酸化ナトリウム0.3重
量部、過硫酸アンモニウム1.0重量部を溶解して
調製した触媒系水溶液とを、5時間定率添加し、
合成共重合体ラテツクスを得た。 得られた合成共重合体ラテツクス(1−A)
は、水酸化アンモニウムでPH8.0±0.2に調整し
た。 上記と同様の重合方法によつて、第1表に示す
ように、乳化共重合に使用した単量体混合物組成
物及び平均粒径を変化させた合成共重合体ラテツ
クスを調製し、それぞれ(1−B)〜(1−E),
F〜Pとした。
組成物に関する。さらに詳しくいえば、本発明は
白紙光沢度、印刷光沢度及び接着強度が優れ、さ
らにキヤストコーテイング時の離型性、インキ着
肉が向上した塗工紙を与えるキヤスト紙被覆用塗
工液組成物に関するものである。 近年、印刷物の増加に伴い、高度の平滑性、及
び強光沢度などの優れた印刷適性を備えているキ
ヤストコート紙は、その特徴を生かして多色刷の
美術印刷、高級包装紙、雑誌表紙などの用途に需
要が著しく伸びている。 キヤスト紙とは、発明者である米国ザ・チヤン
ピオン社ブラツドナー氏(D.B.Bradner)(米国
特許第1719166号明細書)によれば「原紙に鉱物
質顔料を塗布し、それがまだ流動性のある間に所
望の表面状態に仕上げられた固体表面に圧着し、
塗料の可塑性が失われてから固体表面より剥がし
取り、固体表面を写しとる方法により製造される
塗工紙」であり、従来この製法として例えば、鉱
物質顔料を含む水性塗工液を原紙表面に塗布後、
直ちに加熱された鏡面仕上げ表面に接触させなが
ら乾燥する直接法(特公昭38−25160号公報、米
国特許第1719166号明細書)、鉱物質顔料を含む水
性塗工液を原紙表面に塗布乾燥後、必要に応じて
カレンダー処理し、その後塗工層を湿潤剤溶液に
より再湿潤可塑化し、加熱された鏡面仕上げ表面
に接触させながら乾燥するリウエツト法(特公昭
32−7604号公報、米国特許第2759847号明細書)、
鉱物質顔料を含む水性塗工液を原紙表面に塗布
後、凝固剤溶液と接触させて塗工層をゲル化させ
てから加熱された鏡面仕上げ表面に接触させなが
ら乾燥する凝固法(特公昭38−15751号公報、特
公昭40−7207号公報、特開昭47−7555号公報、米
国特許第2919205号明細書、米国特許第3377192号
明細書)などが知られている。 しかしながら、キヤストコート紙には大きな問
題点として、外観上は高度の白紙光沢を保持して
いるにもかかわらずスーパーカレンダー仕上げさ
れた通常のコート紙に比べ、印刷インキが吸収さ
れやすく印刷後の印刷光沢は必ずしも向上しない
欠点が存在し、しかもこの傾向は濃色印刷部分に
おいて顕著である。これは淡色部分においては白
紙光沢の影響が強く残るため印刷光沢は一見良好
な感じを与えるが、濃色部分においてはインキの
沈みによる印刷光沢の低下がかなり顕著となるた
めである。したがつてこの問題を解決し、濃色部
分の印刷光沢が向上するキヤストコート紙の製造
が実現可能になれば、商業上極めて大きな利点と
なるため、従来から印刷光沢を高度に保つ試みが
種々提案されている。 たとえば、塗工液配合中の接着剤を顔料の30%
以上も加えることにより、インキの沈みを抑え印
刷光沢を保持する方法(米国特許第2214564号明
細書)、あるいは塗工工程において塗工原紙に第
1塗工を施したのち、これが湿潤状態にある間に
第2塗工を行う、いわゆるダブルコーテイング法
(米国特許第3044869号明細書)が提案されてい
る。このダブルコーテイング法では、第2塗工層
の接着剤は第1塗工層に移行することなく表層に
保持されるため、印刷インキの吸収を抑えること
が可能で印刷光沢を高度に保つことができると説
明されている。 しかしながら、これらの方法においては、製品
コストの上昇、装置及び工程の複雑化などの問題
点も多く、工業的に有利な方法であるとは云えな
い。 さらに、キヤストコート紙のもう一つの問題点
として一般コート紙に比較して生産速度が遅い欠
点がある。 この原因としては、山口氏、吉丸氏共著「キヤ
スト・コーター」に、「キヤステインドラムは表
面温度が100℃近い高温になると湿潤した塗被面
をドラム表面に圧着したとき、塗料中の水分が急
激に蒸発し、塗層表面とキヤステイングドラム表
面の間の密着を妨げるため、作業不可能となる。
したがつて作業スピードは一般のコーターに比較
すると遥かに遅い」と説明されている(第526頁
28行目〜527頁3行目)。 このように、キヤストコート紙の生産速度が遅
いことは、その製造工程から考えてある程度やむ
を得ないが、可能な限り生産速度を向上させるこ
とは、生産性を高めるためにも工業的に極めて重
要なことである。 したがつて、従来から生産速度を向上させる手
段が種々提案されている。 例えば、キヤステイングドラムの表面温度を
130℃以上に上げて操業できるとされている凝固
法(米国特許第3078181号明細書、米国特許第
2950214号明細書、米国特許第2919205号明細書)
及び圧力ベルト法(米国特許第3110612号明細書)
などがある。 この中の凝固法は、流動性の塗工層表面をドラ
ム表面上で乾燥する前に酸、あるいはカルシウ
ム、亜鉛、バリウム、マグネシウム及びアルミニ
ウムなどの水溶性塩類を含む凝固浴に浸せきし
て、塗工層中のタンパク質接着剤或は顔料をゲル
化させてから、加熱キヤストドラムの表面に圧着
し乾燥する方法である。 また、圧力ベルト法は、塗料中の水分が加熱キ
ヤストドラムと接触している間、急激に沸騰しな
いように圧力ベルトで紙の裏面から加圧すること
により、高温乾燥を可能としたものである。 しかしながら、凝固法では、種々の塩類により
塗工紙の耐水性に対する悪影響が与えられ、また
圧力ベルト法は、装置的及び工程的に複雑化する
など問題点も多い。 他方、キヤストドラムからの剥離のしやすさ、
いわゆる離型性が良好であれば、ドラムの回転速
度を早めることが可能となり、生産速度を増大さ
せることができるので、離型性改良(粘着防止)
の手段も種々提案されている。 例えば、キヤステイングドラム表面を油性物質
で処理したのち、使用する塗料中に油性物質を添
加することにより離型性を改良する方法(米国特
許第2568288号明細書)、あるいはドラム表面をポ
リエチレンまたはポリエチレンとパラフインワツ
クスのエマルジヨンで処理するか、塗料中に該エ
マルジヨンを添加する方法(特公昭35−13705号
公報)、あるいは塗工料に使用する顔料をあらか
じめ疎水性物質で処理する方法(特公昭33−
10004号公報)、あるいは鏡面仕上げしたクロムめ
つきドラム表面を、2〜10%の酢酸またはPH1〜
2の硝酸である特定の条件で処理することにより
離型を容易にする方法(米国特許第2943954号明
細書)などが提案されている。 しかしながら、本発明者らが検討したところ、
最も一般的な粘着防止法である油性物質を添加す
る方法は、離型性が良好になるにしたがい、キヤ
スト紙として最も大きなセールスポイントの一つ
である光沢が低下する傾向にあり、商品価値が著
しく低下する。また、その他の前述した方法も工
程の複雑化が免れないという欠点がある。さら
に、キヤストコート紙の生産速度が遅い理由の一
つとして、キヤストコート紙の製造工程における
乾燥方式がアート紙、コート紙の乾燥方式とは全
く異なる特異な方式であることが挙げられる。す
なわち、キヤストコート紙ではコート層がキヤス
トドラムに密着した状態で乾燥されるため、塗工
液組成物中の水分はコート層及び原紙層を通し乾
燥されなくてはならず、両面さらにはコート層面
から乾燥される一般のアート紙、コート紙に比較
して、生産速度が著しく遅くなるものである。そ
のため、コート層の透気性を改良すべく重質ある
いは沈降性炭酸カルシウムを塗工顔料として用い
る方法が提案されているが、生産速度の改良に伴
い得られるキヤストコート紙のインキ吸収性が速
くなり印刷光沢が低下し、かつ接着強度の低下を
も招くといつた欠点を伴うため、必ずしも満足す
べき結果は得られていない。 本発明者らが検討したところ、従来、離型性と
白紙光沢及び印刷光沢度は逆相関関係にあり、例
えば合成共重合体ラテツクスの粒径を大きくする
ことにより、あるいはモノエチレン系不飽和カル
ボン酸含有量を減少させることにより離型性は改
良されるが、反面白紙及び印刷後の光沢度は低下
するのが常であつた。 本発明者らは、キヤストコート紙において、最
も重要な物性である印刷光沢度、離型性及び生産
速度を改良すべく種々検討を重ねた結果、極めて
特異な構造を有する合成共重合体ラテツクスを使
用した新規なキヤスト用塗工液組成物は、非常に
優れた印刷光沢度、及び驚くべきことには極めて
優れた離型性を同時に与え、しかも接着強度及び
インキ着肉においても優れた改良効果を有すると
いう、意外な事実を見出し、本発明を完成するに
至つた。 すなわち、本発明は、 (A) 脂肪族共役ジオレフイン20〜50重量%、脂肪
族共役ジオレフインと共重合可能な芳香族ビニ
ル化合物及びビニル系不飽和酸の脂肪族アルキ
ルエステルの中から選ばれた少なくとも1種の
単量体7〜73重量%、アクリロニトリル7〜40
重量%、及びモノエチレン系不飽和カルボン酸
0〜3重量%から成る単量体混合物をフリーラ
ジカル的に乳化共重合させることによつて得ら
れる平均粒径が0.1〜0.3ミクロンの合成共重合
体ラテツクスと、 (B) 水溶性高分子物質の中から選ばれた接着性付
与成分と、 (C) 塗工顔料 とを含有し、かつ(A)成分の量が(C)成分100重量部
当り2〜30重量部、(B)成分に対する(A)成分の重量
比が1/9よりも大きく、31/9よりも小さいこ
とを特徴とするキヤスト紙被覆用塗工液組成物を
提供するものである。 本発明組成物の(A)成分は、前記したように脂肪
族共役ジオレフインと、この共役ジオレフインと
共重合可能な芳香族ビニル化合物及びビニル系不
飽和酸の脂肪族アルキルエステルの中から選ばれ
た単量体と、アクリロニトリルと、場合により用
いられるモノエチレン系不飽和カルボン酸から成
つているが、この脂肪族共役ジオレフインとして
は、4〜10個の炭素原子を持つものから選ばれ、
1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメ
チル−1,3−ブタジエン、2−クロル−1,3
−ブタジエンなどが挙げられる。 脂肪族共役ジオレフインは、合成共重合体ラテ
ツクスに接着性を与え、重合可能な単量体混合物
中の含有量は、20〜50重量%好ましくは25〜40重
量%の範囲で選ばれる。脂肪族共役ジオレフイン
の含有量が50重量%を超える場合は、印刷光沢度
が低下し、一方20重量%未満の含有量では接着性
が充分でない。 本発明に用いる芳香族ビニル化合物としては、
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、ジビニルベンゼンなどが挙げられる。 また本発明に用いるビニル系不飽和酸の脂肪族
アルキルエステルは、アクリル酸、メタアクリル
酸などのモノカルボン酸、またはフマール酸、マ
レイン酸、イタコン酸などのポリカルボン酸の脂
肪族アルキルエステルである。具体的には、アク
リル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル
酸ブチル、フマール酸ジメチル、アクリル酸2−
ヒドロキシエチルなどが挙げられる。 芳香族ビニル化合物及びビニル系不飽和酸の脂
肪族アルキルエステルは、合成共重合体ラテツク
スに剛性を与える。 この芳香族ビニル化合物や、ビニル系不飽和酸
の脂肪族アルキルエステルの含有量は、単量体混
合物当り7〜73重量%の範囲で選ばれる。これら
の含有量が73重量%を超える場合は、剛性が高く
なりすぎ接着性の低下をもたらすし、一方7重量
%未満の含有量では、光沢度の向上が期待できな
い。 本発明に用いるモノエチレン系不飽和カルボン
酸としては、アクリル酸、メタクリル酸などのモ
ノカルボン酸、あるいはフマール酸、イタコン
酸、マレイン酸などのジカルボン酸が挙げられ、
これらは単独または混合物の形で用いられる。 所望に応じ加えられるモノエチレン系不飽和カ
ルボン酸は、合成共重合体ラテツクスの機械的、
熱的安定性を向上させるが、これはキヤスト紙に
おいて必須の性質ではない。それの重合可能な単
量体混合物中の含有量は、3重量%以下特に0.4
重量%以下が好適である。 モノエチレン系不飽和カルボン酸の含有量が3
重量%を超える場合は、期待するほど機械的、熱
的安定性の向上が認められないばかりか、合成共
重合体ラテツクス自体及び塗工液の粘度上昇をも
たらし、かつキヤストコート時の離型性を低下さ
せる。 本発明に用いるアクリロニトリルは、キヤスト
コート紙の白紙及び印刷光沢度を高め、かつ接着
性、離型性を向上させる。このアクリロニトリル
の重合可能な単量体混合物中の含有量は、7〜40
重量%の範囲で選ばれるが、特に8〜35重量%の
範囲が好ましい。アクリロニトリルの含有量が40
重量%を超える場合は、上記効果が飽和するばか
りか、合成共重合体ラテツクスの機械的安定性を
低下せしめる。また、7重量%未満の含有量で
は、光沢度、接着性及び離型性向上に対する効果
が不充分である。また、必要があれば、アクリロ
ニトリルの代りに、メタクリロニトリルを使用す
ることも、本発明と同様の効果を及ぼすものであ
る。 本発明で目的とする合成共重合体ラテツクスを
得るために用いる界面活性剤としては、通常アニ
オン系界面活性剤が適当であるが、非イオン系界
面活性剤の単独使用若しくはアニオン系界面活性
剤との併用も可能である。このようなものとして
は、例えば高級アルコール硫酸エステル塩、アル
キルアリールスルホン酸塩、アルキルナフタリン
スルホン酸塩及びその誘導体、あるいはアルキル
スルホン酸塩、ポリエチレングリコール及びポリ
プロピレングリコールの脂肪酸エステルなどが挙
げられる。 本発明で目的とする合成共重合体ラテツクスを
得るために用いるフリーラジカル触媒としては、
過流酸塩、過酸化水素などの無機過酸化物類、あ
るいはベンゾイルパーオキシド、キユメンヒドロ
パーオキシドなどの有機過酸化物類が挙げられ
る。さらに、過酸化物と還元剤を組み合わせた、
いわゆるレドツクス系触媒も使用可能である。 また、必要に応じて連鎖移動剤としてメルカプ
タン類、ハロゲン化炭化水素なども使用しうる。 本発明の骨子となる合成共重合体ラテツクスの
組成は、脂肪族共役ジオレフインと、芳香族ビニ
ル化合物及びビニル系不飽和酸の脂肪族アルキル
エステルの中の少なくとも1種と、所望に応じて
配合させるモノエチレン系不飽和カルボン酸と、
アクリロニトリルを含有する単量体混合物の乳化
共重合によつて得られるが、他のフリーラジカル
的乳化共重合可能な単量体、例えばビニリデンク
ロリド、アクリルアミドなどをさらに含有するこ
とを妨げるものではない。 本発明で目的とする合成共重合体ラテツクスを
得る手段として、通常のバツチ方式あるいはセミ
バツチ方式がある。例えば、単量体混合物の一部
と、単量体混合物以外の重合に必要な薬品類とで
先行乳化共重合を行い、それに残りの単量体混合
物とを一時に仕込むか、連続的に添加しながら乳
化共重合させる方法、あるいは種ラテツクスを用
いて単量体混合物と配合物とを一時に仕込むが、
連続的に添加しながら乳化共重合させる、極めて
粒径制御の優れた方法などがある。 本発明組成物においては、(B)成分として接着性
付与成分を用いることが必要であるが、このもの
は通常の接着剤組成物で接着性を付与するための
成分として使用されている水溶性高分子物質の中
から任意に選ぶことができる。 このようなものの例としては、デンプン、変性
デンプン、カゼイン、大豆タンパクその他のタン
パク質のような水溶性天然高分子物質や、ポリビ
ニルアルコールのような水溶性合成高分子物質が
ある。 次に、本発明組成物の(C)成分として加えられる
塗工顔料としては、通常の紙塗工液に使用されて
いる顔料を用いることができる。このようなもの
としては、例えばカオリン、クレー、硫酸バリウ
ム、水酸化アルミニウム、サチンホワイト、二酸
化チタン、亜硫酸カルシウム及びプラスチツクピ
グメントなどを挙げることができるが、特に炭酸
カルシウムが好ましい。 本発明組成物においては、前記したように、(A)
成分合成共重合体ラテツクスの量を(C)成分の塗工
顔料100重量部当り2〜30重量部の範囲に選ぶこ
とが必要であるが、それと共に、(B)成分に対する
(A)成分の重量比を1/9よりも大きく、また31/
9よりも小さい範囲にすることが必要である。(A)
成分の割合がこれよりも小さいとドライピツクと
ウエツトピツクが著しく低下するし、またこれよ
りも大きくなると離型性が著しく低下する。 本発明組成物においては、前記した合成共重合
体ラテツクスの特異な性質と相まつて、平均粒径
1.0ミクロン以下の炭酸カルシウム20重量%以上
を含む塗工顔料を用いたときに、いつそう優れた
効果が発揮される。 前述したように、キヤストコート紙の生産速度
を改良する目的で重質炭酸カルシウム又は沈降性
炭酸カルシウム塗工顔料に配合することは知られ
ているが、この場合は新たな欠点を生じるため満
足すべき結果は得られていなかつた。 しかしながら、本発明に係る特異な合成共重合
体ラテツクスを併用した場合には、印刷光沢及び
接着強度などの低下が効果的に補われるため、炭
酸カルシウムを塗工顔料として有効に使用しうる
ものである。特に、本発明者らの検討によれば、
炭酸カルシウムの平均粒径と湿潤コート層の乾燥
速度(生産速度)との間には、特異な相関関係が
あり、平均粒径が1.0ミクロン以下の炭酸カルシ
ウムを、特に全塗工顔料当り20重量%以上含有さ
せた場合に生産速度の改良効果が顕著であること
が明らかとなつた。 本発明組成物には、(A)〜(C)成分に加えて、所望
に応じ、通常の接着剤に慣用されている合成重合
体ラテツクス、分散剤、耐水化剤、離型剤をはじ
めとする各種の周知の添加剤を配合することもで
きる。 本発明の合成共重合体ラテツクスを使用した場
合の特徴は、本発明の実施例により明らかである
が、従来知られているキヤストコート紙用合成共
重合体ラテツクスに比較して、白紙光沢度及び広
範囲なインキ濃度での印刷光沢度が優れ、かつキ
ヤストコーテイング時の離型性が優れ、さらに接
着強度、インキ着肉が向上した塗工紙を極めて効
率よく得ることができる。 次に、実施例及び参考例によつて本発明をさら
に詳細に説明するが、本発明はこれによりなんら
限定されるものではない。 実施例 1 窒素ガスで置換した反応器中に、スチレン96重
量%、アクリル酸4重量%から成る乳化共重合体
であつて、及び粒径300Åを有する種ラテツクス
0.7重量部、重合水90重量部、キレート剤0.01重
量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
0.5重量部及びイタコン酸0.4重量部を仕込み加熱
した。90℃に到達した時点で、ブタジエン35重量
部、スチレン17.9重量部、メタクリル酸メチル25
重量部、アクリロニトリル21重量部、tert−ドデ
シルメルカプタン0.6重量部からなる単量体混合
物と、重合水30重量部に水酸化ナトリウム0.3重
量部、過硫酸アンモニウム1.0重量部を溶解して
調製した触媒系水溶液とを、5時間定率添加し、
合成共重合体ラテツクスを得た。 得られた合成共重合体ラテツクス(1−A)
は、水酸化アンモニウムでPH8.0±0.2に調整し
た。 上記と同様の重合方法によつて、第1表に示す
ように、乳化共重合に使用した単量体混合物組成
物及び平均粒径を変化させた合成共重合体ラテツ
クスを調製し、それぞれ(1−B)〜(1−E),
F〜Pとした。
【表】
備考 ※(1) 種ラテツクスの量も含む。
※(2) 光散乱法によつて測定した。
※(3) メタクリル酸ノルマルブチル
参考例 1 実施例(1−A)〜(1−D)及び比較例F〜
Nで得られた合成共重合体ラテツクスを使用し
て、第2表に示す配合によつて塗工液を製造し、
米坪75g/m2の原紙に、コート量が乾燥重量で20
g/m2となるようにワイヤーバーにて塗布し、た
だちに80℃のクロムめつき仕上げされた熱盤に密
着させて、各試験紙を得た。
※(2) 光散乱法によつて測定した。
※(3) メタクリル酸ノルマルブチル
参考例 1 実施例(1−A)〜(1−D)及び比較例F〜
Nで得られた合成共重合体ラテツクスを使用し
て、第2表に示す配合によつて塗工液を製造し、
米坪75g/m2の原紙に、コート量が乾燥重量で20
g/m2となるようにワイヤーバーにて塗布し、た
だちに80℃のクロムめつき仕上げされた熱盤に密
着させて、各試験紙を得た。
【表】
【表】
得られた塗工紙の物性及び塗工液物性を第3表
に示す。組成物の配合率は、乾燥重量固形分で示
した。
に示す。組成物の配合率は、乾燥重量固形分で示
した。
【表】
実施例 2
実施例1の(1−E)及び比較例Oの合成共重
合体ラテツクスを使用して第4表に示す配合によ
つて塗工液を製造し、米坪90g/m2の原紙に、特
公昭38−25160号公報に示されるウエツトキヤス
ト法によつてキヤストドラム温度85℃にてキヤス
ト塗工仕上げをして各試験紙を得た。キヤストコ
ート量は20g/m2であつた。キヤスト紙塗工液組
成及び得られた結果を第4表に示す。組成物の配
合率は、乾燥重量固形分で示した。
合体ラテツクスを使用して第4表に示す配合によ
つて塗工液を製造し、米坪90g/m2の原紙に、特
公昭38−25160号公報に示されるウエツトキヤス
ト法によつてキヤストドラム温度85℃にてキヤス
ト塗工仕上げをして各試験紙を得た。キヤストコ
ート量は20g/m2であつた。キヤスト紙塗工液組
成及び得られた結果を第4表に示す。組成物の配
合率は、乾燥重量固形分で示した。
【表】
実施例 3
第5表に示す塗被組成物配合によつてキヤスト
コート紙用塗工液を製造し、米坪150g/m2の原
紙にエヤーナイフコーターを用いて乾燥固形分25
g/m2になるように塗被乾燥後引き続き直径1.2
mのキヤストドラムと直径0.75mのゴム被覆プレ
スロールよりなるキヤストコーターを使用しポリ
エチレンエマルジヨン0.1%を含むリ・ウエツト
液を用いてリ・ウエツトキヤスト仕上げを行い、
リ・ウエツト液を乾燥後、キヤストドラムより紙
を離型させ、紙のカール調節後巻き取つた。キヤ
ストドラム表面温度110℃、ニツプ圧は50Kg/cm2
であつた。塗被液組成及び得られた結果を第5表
に示す。組成物の配合率は、乾燥重量固形分で示
した。
コート紙用塗工液を製造し、米坪150g/m2の原
紙にエヤーナイフコーターを用いて乾燥固形分25
g/m2になるように塗被乾燥後引き続き直径1.2
mのキヤストドラムと直径0.75mのゴム被覆プレ
スロールよりなるキヤストコーターを使用しポリ
エチレンエマルジヨン0.1%を含むリ・ウエツト
液を用いてリ・ウエツトキヤスト仕上げを行い、
リ・ウエツト液を乾燥後、キヤストドラムより紙
を離型させ、紙のカール調節後巻き取つた。キヤ
ストドラム表面温度110℃、ニツプ圧は50Kg/cm2
であつた。塗被液組成及び得られた結果を第5表
に示す。組成物の配合率は、乾燥重量固形分で示
した。
【表】
【表】
実施例 4
第6表に示す塗被組成物配合によつてキヤスト
コート紙用塗工液を製造し、米坪120g/m2の原
紙に特公昭40−7207号公報に示されるゲル化キヤ
スト法によつて、キヤストドラム温度105℃にて
キヤスト塗工を仕上げをして各試験紙を得た。キ
ヤストコート量は、25g/m2であつた。キヤスト
紙塗工液組成及び得られた結果を第6表に示す。
組成物の配合率は、乾燥重量固形分で示した。
コート紙用塗工液を製造し、米坪120g/m2の原
紙に特公昭40−7207号公報に示されるゲル化キヤ
スト法によつて、キヤストドラム温度105℃にて
キヤスト塗工を仕上げをして各試験紙を得た。キ
ヤストコート量は、25g/m2であつた。キヤスト
紙塗工液組成及び得られた結果を第6表に示す。
組成物の配合率は、乾燥重量固形分で示した。
【表】
【表】
実施例 5
実施例1で得られた合成共重合体ラテツクス1
−Aと1−Cを使用して、第7表に示す配合によ
つて塗工液を調製し、米坪75g/m2原紙に、コー
ト量が乾燥重量で20g/m2になるようにワイヤー
パーにて塗布し、ただちに80℃のクロムめつき仕
上げされた熱盤に密着させ、各試験紙を得た。 得られた塗工紙の物性及び塗工液物性を第8表
に示す。組成物の配合率は、乾燥重量固形分で示
す。
−Aと1−Cを使用して、第7表に示す配合によ
つて塗工液を調製し、米坪75g/m2原紙に、コー
ト量が乾燥重量で20g/m2になるようにワイヤー
パーにて塗布し、ただちに80℃のクロムめつき仕
上げされた熱盤に密着させ、各試験紙を得た。 得られた塗工紙の物性及び塗工液物性を第8表
に示す。組成物の配合率は、乾燥重量固形分で示
す。
【表】
【表】
【表】
実施例 6
実施例1で得られた合成共重合体ラテツクス1
−Aと第9表に示す各種接着剤を使用し、塗工液
を調製した。その塗工液を米坪75g/m2原紙に、
コート量が乾燥重量で20g/m2になるようにワイ
ヤーパーに塗布し、ただちに80℃のクロムめつき
仕上げされた熱盤に密着させ、各試験紙を得た。 得られた塗工紙の物性及び塗工液物性を第10表
に示す。組成物の配合率は、乾燥重量固形分で示
す。
−Aと第9表に示す各種接着剤を使用し、塗工液
を調製した。その塗工液を米坪75g/m2原紙に、
コート量が乾燥重量で20g/m2になるようにワイ
ヤーパーに塗布し、ただちに80℃のクロムめつき
仕上げされた熱盤に密着させ、各試験紙を得た。 得られた塗工紙の物性及び塗工液物性を第10表
に示す。組成物の配合率は、乾燥重量固形分で示
す。
【表】
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 (A) 脂肪族共役ジオレフイン20〜50重量%、
脂肪族共役ジオレフインと共重合可能な芳香族
ビニル化合物及びビニル系不飽和酸の脂肪族ア
ルキルエステルの中から選ばれた少なくとも1
種の単量体7〜73重量%、アクリロニトリル7
〜40重量%、及びモノエチレン系不飽和カルボ
ン酸0〜3重量%から成る単量体混合物をフリ
ーラジカル的に乳化共重合させることによつて
得られる平均粒径が0.1〜0.3ミクロンの合成共
重合体ラテツクスと、 (B) 水溶性高分子物質の中から選ばれた接着性付
与成分と、 (C) 塗工顔料 とを含有し、かつ(A)成分の量が(C)成分100重量部
当り2〜30重量部、(B)成分に対する(A)成分の重量
比が1/9よりも大きく、31/9よりも小さいこ
とを特徴とするキヤスト紙被覆用塗工液組成物。 2 塗工顔料100重量部中に、平均粒径が1.0ミク
ロン以下である炭酸カルシウムを少なくとも20重
量部含有するキヤスト紙被覆用塗工液組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP55188676A JPS57117694A (en) | 1980-12-30 | 1980-12-30 | Coating liquid composition for cast coat paper |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP55188676A JPS57117694A (en) | 1980-12-30 | 1980-12-30 | Coating liquid composition for cast coat paper |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS57117694A JPS57117694A (en) | 1982-07-22 |
| JPH0143080B2 true JPH0143080B2 (ja) | 1989-09-18 |
Family
ID=16227891
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP55188676A Granted JPS57117694A (en) | 1980-12-30 | 1980-12-30 | Coating liquid composition for cast coat paper |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS57117694A (ja) |
Cited By (1)
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|---|---|---|---|---|
| JP2013040417A (ja) * | 2011-08-15 | 2013-02-28 | Hokuetsu Kishu Paper Co Ltd | キャストコート紙及びその製造方法 |
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|---|---|---|---|---|
| US4474860A (en) * | 1983-05-16 | 1984-10-02 | The Dow Chemical Company | High solids latexes for paper coatings |
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| JPS60139762A (ja) * | 1983-12-28 | 1985-07-24 | Japan Synthetic Rubber Co Ltd | キヤストコ−ト紙用塗被組成物 |
| JPS60199997A (ja) * | 1984-03-19 | 1985-10-09 | ジェイエスアール株式会社 | 紙用塗工液組成物 |
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| US4567099A (en) * | 1984-12-21 | 1986-01-28 | The Dow Chemical Company | High solids latexes for paper coatings |
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| JPH0826272B2 (ja) * | 1988-03-02 | 1996-03-13 | 三井東圧化学株式会社 | 塗料組成物および該組成物を塗工してなるキャストコート紙 |
| JPH0826274B2 (ja) * | 1988-03-02 | 1996-03-13 | 三井東圧化学株式会社 | 塗料組成物および該組成物を塗工してなるキャストコート紙 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6017879B2 (ja) * | 1973-12-24 | 1985-05-07 | 住友ノ−ガタツク株式会社 | 紙被覆用組成物 |
| JPS5188705A (en) * | 1975-01-29 | 1976-08-03 | Kyokotakutohishino seizohoho | |
| GB1514428A (en) * | 1975-05-05 | 1978-06-14 | Champion Int Corp | Starch/latex cast coatings for paper |
-
1980
- 1980-12-30 JP JP55188676A patent/JPS57117694A/ja active Granted
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013040417A (ja) * | 2011-08-15 | 2013-02-28 | Hokuetsu Kishu Paper Co Ltd | キャストコート紙及びその製造方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS57117694A (en) | 1982-07-22 |
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