JPH0144723B2 - - Google Patents
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- JPH0144723B2 JPH0144723B2 JP54166347A JP16634779A JPH0144723B2 JP H0144723 B2 JPH0144723 B2 JP H0144723B2 JP 54166347 A JP54166347 A JP 54166347A JP 16634779 A JP16634779 A JP 16634779A JP H0144723 B2 JPH0144723 B2 JP H0144723B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- parts
- emulsion
- vinyl acetate
- cationic
- ethylenically unsaturated
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- Nonwoven Fabrics (AREA)
- Paper (AREA)
- Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
本発明は、性能、安定性および経済性に優れた
新規なカチオン性の重合体エマルジヨンの製造方
法に関し、更に詳しくは次式()で示される共
重合単位を含むカチオン性の変化ポリビニルアル
コール(以下、ポリビニルアルコールをPVAと
略記する)の存在下でエチレン性不飽和単量体を
乳化重合することを特徴とするカチオン性エマル
ジヨンの製造方法に関する。 (ここで、Aは
新規なカチオン性の重合体エマルジヨンの製造方
法に関し、更に詳しくは次式()で示される共
重合単位を含むカチオン性の変化ポリビニルアル
コール(以下、ポリビニルアルコールをPVAと
略記する)の存在下でエチレン性不飽和単量体を
乳化重合することを特徴とするカチオン性エマル
ジヨンの製造方法に関する。 (ここで、Aは
【式】または
【式】R2、R3は低級アルキル基で置
換基を含んでいてもよく、また、Xはアンモニウ
ム窒素と塩を形成する陰性の基、をそれぞれ意味
している。) 従来、ビニル重合体エマルジヨンの製造時に用
いる乳化安定剤としてはノニオン型乳化剤あるい
はアニオン型乳化剤などの界面活性剤、あるいは
PVA、ヒドロキシエチルセルロースなどの水溶
性高分子を単独であるいは相互に併用して用いる
のが通常であつた。こうして製造されたエマルジ
ヨン粒子は必然的に電気的にはほぼ中性であるか
あるいは負に帯電している。一方、正に帯電した
粒子からなるエマルジヨンすなわちカチオン性エ
マルジヨンも知られており、定着性、接着性が顕
著に優れるなどの大きな特徴を有することが確認
されていながら、従来は特殊な分野に使用されて
いるだけであつた。これは安定性、性能あるいは
毒性の点で満足できるカチオン性エマルジヨンの
有効な製造方法が今なお知られていなかつたこと
によるものと考えられる。 従来より、カチオン性界面活性剤を乳化剤に用
いた乳化重合によりカチオン性エマルジヨンが得
られることは知られており、ラウリルアミン塩、
オクタデシルアミン塩、ラウリルピリジニウムク
ロライドあるいはオクチルベンジルトリメチルア
ンモニウムクロライドなどを乳化剤として使用し
たカチオン性クロロプレンラテツクスなどが製造
されている。また、ノニオン性乳化剤あるいはア
ニオン性乳化剤を用いてビニル系重合体エマルジ
ヨンを製造した後、前述したカチオン性界面活性
剤あるいはアルキルアミン・ポリオキシエチレン
などのカチオン型界面活性剤を後添加混合し、PH
調整をしてエマルジヨン粒子をカチオン化する技
術も公知である。しかしながら、カチオン性界面
活性剤は毒性の観点からその応用範囲が限定され
ているのが現状である。また、2−アゾ−ビス−
(2−メチルプロパミジニウム)二塩酸塩あるい
は2−アゾ−ビス−(2′−イソプロピルイミダゾ
リニウム)二塩酸塩などのカチオン型の重合開始
剤を使用しエマルジヨン粒子をカチオン化する方
法も公知であるが、一般にはこの方法ではカチオ
ン性能の低いものしか得られない。また、四級カ
チオン基を含有する単量体とそれ以外の単量体を
重合初期において共重合し、しかる後にこの生成
共重合体を保護コロイドとして乳化重合を実施す
る所謂「無乳化剤乳化重合」も提唱されているが
工程の制御が複雑で安定なエマルジヨンの製造が
困難である。また、保護コロイドとして、カチオ
ン性澱粉、カチオン性セルロースあるいはカチオ
ン性のポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン
を使用して乳化重合することにより、カチオン性
エマルジヨンを製造することも提唱されている
が、これらの水溶性高分子は乳化安定性能が低
く、単独ではエマルジヨンの安定性に欠けるため
一般にノニオン界面活性剤が併用されているが、
カチオン性能とエマルジヨンの安定性のバランス
になお問題がある。 従来より、PVAは優れた保護コロイド作用の
ある水溶性高分子として知られており、多くのエ
チレン性不飽和単量体の乳化重合エマルジヨンに
おいて使用されているが、なかでも酢酸ビニルを
主体としたエマルジヨン、あるいは酢酸ビニルと
エチレン、アクリル酸エステル、マレイン酸ジエ
ステル、あるいはバーサチツク酸ビニルなどの共
重合エマルジヨンにおいてはPVAは特に優れた
乳化安定作用を示し、界面活性剤などの乳化剤を
併用することなく安定なエマルジヨンの製造が可
能である。このようにPVAは優れた乳化安定剤
として著名であるが、カチオン変性したPVAを
乳化安定剤として用いる思想は従来全く知られて
いなかつた。これは、従来よりカチオン基を
PVAに付与する方法がいくつか提唱されている
がいずれも変性方法が高価で工業的製造が困難で
あることに加えて、従来より提唱されている方法
の多くは強アルカリ性あるいは強酸性下でPVA
をカチオン変性する方法であるため酢酸ビニル単
位を含む変性PVAすなわち変性PVAの部分ケン
化物を得ることが実際上不可能であつたためと考
えられる。というのは、一般的にいつて乳化安定
作用はPVAの完全ケン化物では小さく、適度な
ケン化度と酢酸基の分布を有する部分ケン化物に
おいて優れているからである。 本発明者らは、乳化安定性能の優れたカチオン
変性PVAとそれを乳化剤として用いて製造した
カチオン性エマルジヨンの工業的有用性に着目
し、その工業的製造について検討し、その方法
を、特願昭54−124865号明細書(特開昭56−
47402号公報参照)において開示したが、更に工
業的に有利な方法について検討した結果、次式
() (ここで、Aは
ム窒素と塩を形成する陰性の基、をそれぞれ意味
している。) 従来、ビニル重合体エマルジヨンの製造時に用
いる乳化安定剤としてはノニオン型乳化剤あるい
はアニオン型乳化剤などの界面活性剤、あるいは
PVA、ヒドロキシエチルセルロースなどの水溶
性高分子を単独であるいは相互に併用して用いる
のが通常であつた。こうして製造されたエマルジ
ヨン粒子は必然的に電気的にはほぼ中性であるか
あるいは負に帯電している。一方、正に帯電した
粒子からなるエマルジヨンすなわちカチオン性エ
マルジヨンも知られており、定着性、接着性が顕
著に優れるなどの大きな特徴を有することが確認
されていながら、従来は特殊な分野に使用されて
いるだけであつた。これは安定性、性能あるいは
毒性の点で満足できるカチオン性エマルジヨンの
有効な製造方法が今なお知られていなかつたこと
によるものと考えられる。 従来より、カチオン性界面活性剤を乳化剤に用
いた乳化重合によりカチオン性エマルジヨンが得
られることは知られており、ラウリルアミン塩、
オクタデシルアミン塩、ラウリルピリジニウムク
ロライドあるいはオクチルベンジルトリメチルア
ンモニウムクロライドなどを乳化剤として使用し
たカチオン性クロロプレンラテツクスなどが製造
されている。また、ノニオン性乳化剤あるいはア
ニオン性乳化剤を用いてビニル系重合体エマルジ
ヨンを製造した後、前述したカチオン性界面活性
剤あるいはアルキルアミン・ポリオキシエチレン
などのカチオン型界面活性剤を後添加混合し、PH
調整をしてエマルジヨン粒子をカチオン化する技
術も公知である。しかしながら、カチオン性界面
活性剤は毒性の観点からその応用範囲が限定され
ているのが現状である。また、2−アゾ−ビス−
(2−メチルプロパミジニウム)二塩酸塩あるい
は2−アゾ−ビス−(2′−イソプロピルイミダゾ
リニウム)二塩酸塩などのカチオン型の重合開始
剤を使用しエマルジヨン粒子をカチオン化する方
法も公知であるが、一般にはこの方法ではカチオ
ン性能の低いものしか得られない。また、四級カ
チオン基を含有する単量体とそれ以外の単量体を
重合初期において共重合し、しかる後にこの生成
共重合体を保護コロイドとして乳化重合を実施す
る所謂「無乳化剤乳化重合」も提唱されているが
工程の制御が複雑で安定なエマルジヨンの製造が
困難である。また、保護コロイドとして、カチオ
ン性澱粉、カチオン性セルロースあるいはカチオ
ン性のポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン
を使用して乳化重合することにより、カチオン性
エマルジヨンを製造することも提唱されている
が、これらの水溶性高分子は乳化安定性能が低
く、単独ではエマルジヨンの安定性に欠けるため
一般にノニオン界面活性剤が併用されているが、
カチオン性能とエマルジヨンの安定性のバランス
になお問題がある。 従来より、PVAは優れた保護コロイド作用の
ある水溶性高分子として知られており、多くのエ
チレン性不飽和単量体の乳化重合エマルジヨンに
おいて使用されているが、なかでも酢酸ビニルを
主体としたエマルジヨン、あるいは酢酸ビニルと
エチレン、アクリル酸エステル、マレイン酸ジエ
ステル、あるいはバーサチツク酸ビニルなどの共
重合エマルジヨンにおいてはPVAは特に優れた
乳化安定作用を示し、界面活性剤などの乳化剤を
併用することなく安定なエマルジヨンの製造が可
能である。このようにPVAは優れた乳化安定剤
として著名であるが、カチオン変性したPVAを
乳化安定剤として用いる思想は従来全く知られて
いなかつた。これは、従来よりカチオン基を
PVAに付与する方法がいくつか提唱されている
がいずれも変性方法が高価で工業的製造が困難で
あることに加えて、従来より提唱されている方法
の多くは強アルカリ性あるいは強酸性下でPVA
をカチオン変性する方法であるため酢酸ビニル単
位を含む変性PVAすなわち変性PVAの部分ケン
化物を得ることが実際上不可能であつたためと考
えられる。というのは、一般的にいつて乳化安定
作用はPVAの完全ケン化物では小さく、適度な
ケン化度と酢酸基の分布を有する部分ケン化物に
おいて優れているからである。 本発明者らは、乳化安定性能の優れたカチオン
変性PVAとそれを乳化剤として用いて製造した
カチオン性エマルジヨンの工業的有用性に着目
し、その工業的製造について検討し、その方法
を、特願昭54−124865号明細書(特開昭56−
47402号公報参照)において開示したが、更に工
業的に有利な方法について検討した結果、次式
() (ここで、Aは
【式】または
【式】R1、R2、R3は低級アルキル
基(置換基を含んでもよい)、Xはアンモニウム
窒素と塩を形成する陰性の基、をそれぞれ意味し
ている。) を共重合単位として含むカチオン性の変性PVA
は乳化安定性能に優れ、これを乳化安定剤として
各種のエチレン性不飽和単量体を乳化重合して得
られたエマルジヨンは安定かつカチオン性能が高
く、製紙・土木・建築などの用途において高い有
用性を有することを確認して本発明を完成したも
のである。 本発明のカチオン性重合体エマルジヨンの製造
方法において用いる変性PVAはビニルエステル
とりわけ酢酸ビニルと次式(イ) (ここで、Aは
窒素と塩を形成する陰性の基、をそれぞれ意味し
ている。) を共重合単位として含むカチオン性の変性PVA
は乳化安定性能に優れ、これを乳化安定剤として
各種のエチレン性不飽和単量体を乳化重合して得
られたエマルジヨンは安定かつカチオン性能が高
く、製紙・土木・建築などの用途において高い有
用性を有することを確認して本発明を完成したも
のである。 本発明のカチオン性重合体エマルジヨンの製造
方法において用いる変性PVAはビニルエステル
とりわけ酢酸ビニルと次式(イ) (ここで、Aは
【式】または
【式】R1、R2、R3は低級アルキル
基(置換基を含んでもよい)、Xはアンモニウム
窒素と塩を形成する陰性の基、をそれぞれ意味し
ている。) で示される重合性単量体とをラジカル重合開始剤
の存在下に共重合させ、しかる後にAが
窒素と塩を形成する陰性の基、をそれぞれ意味し
ている。) で示される重合性単量体とをラジカル重合開始剤
の存在下に共重合させ、しかる後にAが
【式】である場合には四級化剤で四級化しあ
るいはしないで該共重合体のアルコール溶液にア
ルカリあるいは酸触媒を作用させて、共重合体中
のビニルエステル単位を目的に応じて部分的にあ
るいは高度にケン化せしめてビニルアルコール単
位とし、またAが
ルカリあるいは酸触媒を作用させて、共重合体中
のビニルエステル単位を目的に応じて部分的にあ
るいは高度にケン化せしめてビニルアルコール単
位とし、またAが
【式】である場合でありか
つ前記の四級化反応を実施していない場合にケン
化反応の後で四級化剤で四級化しあるいはしない
で有効かつ簡便に製造される。上記一般式(イ)で示
される単量体の代表的な例として次のものがあげ
られる。 N−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリ
ルアミド トリメチル−3−(1−メタクリルアミド−プ
ロピル)アンモニウムクロリド 本発明のエマルジヨンの製造方法で使用する乳
化安定剤としてのカチオン変性PVA中のカチオ
ン基を含む共重合単位の量、ビニルエステル単位
のケン化度あるいは変性PVAの重合度は目的に
応じて滴宜選択され特に制限は無いが、安定性の
高いエマルジヨンを製造する上でこれらの三つの
要素の適当な組合せが重要である。多くの目的に
対してはカチオン基の量は0.01〜10モル%、ケン
化度は60〜100モル%、重合度は300〜3000の範囲
から選ばれる。一般的に、完全ケン化物より適度
な部分ケン化物が乳化安定性に優れ、酢酸ビニル
系エマルジヨンなどの重合時には界面活性剤を併
用しないで良いという大きい利点がある。また、
高粘度のエマルジヨンを得るなどの目的で、変性
PVA中の酢酸基が分子鎖に沿つてブロツク状に
配列するようなケン化方法を採用して製造された
部分ケン化物を使用してもよい。完全ケン化物あ
るいは高ケン化度物は一般に乳化安定性が劣るの
で、これを乳化重合に使用するに際してカチオン
変性PVAの部分ケン化物あるいは通常のPVAの
部分ケン化物を併用するか、または界面活性剤を
併用する方法を採用してもよい。 本発明のエマルジヨンの製造方法において用い
る前述したカチオン基で変性したPVAの使用量
はエチレン性不飽和単量体100重量部に対して、
0.01〜20重量部がよい。カチオン基で変性した
PVAと通常の完全ケン化PVA、部分ケン化PVA
を併用することも可能であり、全PVAの使用量
はエチレン性不飽和単量体100重量部に対して通
常1〜20重量部がよい。 また本発明のエマルジヨンの製造方法では乳化
重合系に必要に応じてノニオン系界面活性剤ある
いはカチオン系界面活性剤を添加することも差遣
えない。特に、酢酸ビニル系以外のエチレン性不
飽和単量体を使用する場合にはエマルジヨンの機
械的安定性を向上させる目的でエチレン性不飽和
単量体100重量部に対して最高5重量部の範囲で
使用するとよい。しかし界面活性剤を多量に使用
するとエマルジヨンを使用したとき耐水性の低
下、接着力の低下などの欠点があるので目的によ
つては注意が必要である。またカチオン界面活性
剤は毒性の点を考慮して使用量を決める必要があ
る。こうして併用されるノニオン界面活性剤の例
としてはポリオキシエチレンアルキルエーテル、
ポリオキシエチレンアルキルフエニルエーテル、
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルあ
るいはエチレンオキシド−プロピレンオキシドブ
ロツクコポリマーなどを挙げることができる。カ
チオン界面活性剤の具体例については前述したも
のを用いることができる。また、アニオン界面活
性剤は電荷の不整合の故に一般には使用しない方
がよい。 本発明のエマルジヨンの製造方法で使用し得る
エチレン性不飽和単量体としては酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニルおよび高級脂肪酸ビニルエステ
ルであるバーサチツク酸ビニルなどのビニルエス
テル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸ブチルおよびアクリル酸オクチルなど
のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチルお
よびメタクリル酸エチルなどのメタクリル酸エス
テル類、あるいは塩化ビニル、塩化ビニリデン、
アクリロニトリル、エチレン、スチレン、ビニル
トルエン、クロルスチレン、α−メチルスチレ
ン、アクリルアミド、N−メチロールアクリルア
ミド、メタクリルアミド、マレイン酸ジエステ
ル、フマル酸ジエステル、イタコン酸ジエステル
あるいはブタジエン、イソプレンなどのジエン類
あるいはジメチルアミノアルキルアクリレート、
ジメチルアミノアルキルメタクリレート、ジメチ
ルアミノアルキルアクリルアミド、ジメチルアミ
ノアルキルメタクリルアミドなどのアミン含有単
量体あるいはその四級化物あるいは2−ヒドロキ
シ−3−メタクリルオキシプロピルトリメチルア
ンモニウムクロリドなどが挙げられ、いずれも単
独重合あるいは共重合により重合が実施される。
この中で、酢酸ビニルを含む単量体による乳化重
合、すなわち、酢酸ビニル単独重合、酢酸ビニル
−エチレン共重合、酢酸ビニル−アクリル酸エス
テル共重合、酢酸ビニル−マレイン酸ジエステル
共重合、酢酸ビニル−高級脂肪酸ビニルエステル
共重合あるいは酢酸ビニル−塩化ビニル共重合に
おいてはカチオン基で変性されたPVAが特に優
れた乳化安定効果を示す点で、本発明の製造方法
で得られるエマルジヨンの中でも特に重要であ
る。また、塩化ビニル単独重合、(メタ)アクリ
ル酸エステルの単独あるいは相互共重合において
も良好な安定性が得られるため本発明の製造方法
で得られるエマルジヨンの中でも重要である。 本発明のカチオン性エマルジヨンの製造方法
は、前述したカチオン基で変性されたPVAの存
在下で、水の共存下において上述したエチレン性
不飽和単量体を通常用いられる重合開始剤である
過酸化水素、過硫化カリウム、過硫化アンモニウ
ム、第3級ハイドロパーオキシドあるいはキユメ
ンハイドロパーオキシドあるいはカチオン性の重
合開始剤である2−アゾ−ビス−(2−メチルプ
ロパミジニウム)二塩酸塩、2−アゾ−ビス−
(2′−イソプロピルイミダゾリニウム)二塩酸塩
などを用いて撹拌下に重合させることにより行な
われる。重合開始剤としては上記のものを単独で
使用することができるが上記開始剤に重亜硫酸ナ
トリウム、ピロ亜硫酸ナトリウムあるいはナトリ
ウム・メタサルフアイト、ホルムアルデヒド付加
物などの還元剤を併用した公知のレドツクス系を
採用してもよい。これらの重合開始剤の使用量は
エチレン性不飽和単量体100重量部に対して0.05
〜5重量部の範囲であるのがよい。 本発明のエマルジヨンの製造方法に伴う乳化重
合の温度は30〜120℃好ましくは40〜90℃、重合
時のPHは3〜8である。PH緩衝剤としては炭酸ナ
トリウム、重炭酸ナトリウム、オルトリン酸ナト
リウム、第一リン酸ナトリウム、第二リン酸ナト
リウム、酢酸ナトリウムなどの塩をエチレン性不
飽和単量体100重量部に対して0.05〜2重量部の
範囲で使用するとよい。また、変性PVA中のカ
チオン基が三級のアミノ基である場合は、酢酸、
ギ酸、リン酸、塩酸あるいは硫酸を添加してPH3
〜8の範囲に調節することが好ましい。 本発明の製造方法で得られるエマルジヨンの粒
子がカチオン性であることはゼーターメーターな
どにより測定される電気泳動の観察により、粒子
が陰極側に移動することから知ることができ、更
に電気泳動速度(移動度)を測定することによ
り、流動電位(ゼーター電位)を算出することが
できる。エマルジヨン粒子が正の電気泳動を示す
ことはエマルジヨンがカチオン性能を示す上で基
本的な性質であるが、一方、その流動電位の大き
さとカチオン性によると考えられる諸性能は必ず
しも相関しないことを本発明者らは見出してい
る。すなわち、単に正の電気泳動を示すカチオン
エマルジヨンであるならば、前述した従来公知の
製造方法によるエマルジヨンが少数ではあるが知
られているが、それらの見かけの流動電位が同等
である場合でも本発明の製造方法で得られるカチ
オンエマルジヨンはカチオン性に基づくと考えら
れる種々の性等が顕著に高い点で従来公知のカチ
オンエマルジヨンと容易に区別され得る。例え
ば、本発明の製造方法で得られるエマルジヨンを
適度に希釈して調製した液を砂の上に振りかける
と、エマルジヨンが直ちに砂と反応し砂の表面に
皮膜を形成する様子が観察される。アニオン性あ
るいはノニオン性のエマルジヨンについては勿論
このような現象は全く見られず、エマルジヨン液
は砂層内部に浸透してしまう。また、市販のカチ
オンエマルジヨンあるいは従来公知の製造方法に
よるカチオンエマルジヨンにおいては、このよう
な現象は全く見られないか、たとえ見られてもそ
の効果が弱い。同じ流動電位を示しながら従来の
カチオンエマルジヨンには無く、本発明の製造方
法で得られるエマルジヨンにのみこのような性質
が発揮される理由は明らかではないが、乳化安定
剤としてカチオン基で変性したPVAを使用した
ことに基づくものであると考えられる。以上のよ
うに砂の表面で本発明の製造方法で得られるカチ
オンエマルジヨンが皮膜を形成するメカニズムも
また充分明らかではないが、砂粒子の表面は一般
に水の存在下で負に帯電しており、ここに正に帯
電したエマルジヨン粒子が接触すると直ちに反応
し、エマルジヨンが砂粒子表面上に凝集するため
と考えられる。 同様に負に帯電する傾向のある物質例えばパル
プ、繊維類、ガラスなどに対し、本発明の製造方
法で得られるエマルジヨンは従来にない高い接着
力を示す。この意味で、本発明の製造方法で得ら
れるエマルジヨンはその応用範囲が広く、例えば
ビーター添加法による紙力増強剤、不織布または
無機材料のバインダー、織物の風合改良剤、繊維
処理剤、家庭用糊料、接着剤、セメント打継剤、
塗料、農場のマルチング、斜面補強剤、アスフア
ルトエマルジヨンとのブレンドによる土木、建築
材などの用途があげられる。 以下、実施例によつて本発明を具体的に説明す
るが、これらの実施例は本発明を何等限定するも
のではない。 尚、特に断りのない限り部あるいは%はすべて
重量基準である。 実施例 1 撹拌機、温度計、滴下ロートおよび還流冷却器
を付した反応槽に酢酸ビニル1400部、メタノール
2500部およびN−(3−ジメチルアミノプロピル)
メタクリルアミド1.0部とそれに中和量の酢酸の
混合物を仕込み恒温槽内に据えて撹拌しながら系
内を窒素置換した後、内温を60℃まで上げた。こ
の系に2,2′−アゾビスイソブチロニトリル23部
をメタノール100部と共に添加し重合を開始した。
重合時間2時間40分の間にN−(3−ジメチルア
ミノプロピル)メタクリルアミド8部とそれに中
和量の酢酸を含むメタノール溶液32部を系内の固
形分濃度に応じて滴下した。重合停止時の系内の
固形分濃度は25.9%であつた。常法により系内に
残存する酢酸ビニル単量体を追出した。この共重
合体はN−(3−ジメチルアミノプロピル)メタ
クリルアミド単位を0.4モル%と酢酸ビニル単位
を99.6モル%含有することが核磁気共鳴分析およ
び窒素分析より確認された。この共重合体の65%
メタノール溶液414部に酢酸メチルを79部加えた
後40℃で撹拌しながらこの中に1Nの苛性ソーダ
メタノール溶液を28部添加しケン化反応を実施し
た。得られたゲルを粉砕し、メタノールで洗浄後
乾燥して白色の重合体粉末を得た。得られた変性
PVAはN−(3−ジメチルアミノプロピル)メタ
クリルアミド単位を0.4モル%含有し、酢酸ビニ
ル単位のケン化度が80モル%であつた。この変性
PVAの4%水溶液、20℃における粘度は7.3cp
(センチポイズ)であつた。(粘度測定はブルツク
フイールド型粘度計による。以下同じ。) 次に、撹拌機、温度計、滴下ロートおよび還流
冷却器を付した反応槽中に、上記変性PVA80部
と蒸留水850部を入れ撹拌昇温して変性PVAを溶
解後冷却した。撹拌しながら50%酢酸水溶液にて
系のPHを4.0に調節した。続いて酢酸ビニル単量
体1000部を加え60℃に昇温し、過酸化水素水溶液
とピロ亜硫酸ナトリウム水溶液を用いて2時間15
分の間乳化重合を実施した。かくして得られたカ
チオン性ポリ酢酸ビニルエマルジヨンは樹脂分50
%で25℃における粘度は98cpであり、機械的安
定性、希釈安定性に優れており、電気泳動測定機
(ゼーターメーター)によるゼーター電位は+
10.2mVであつた。 実施例 2 撹拌機、温度計、滴下ロートおよび還流冷却器
を付した反応槽に酢酸ビニル2500部、メタノール
1000部およびトリメチル−3−(1−メタクリル
アミド−プロピル)アンモニウムクロリド2.2部
を仕込み恒温槽内に据えて撹拌しながら系内を窒
素置換した後、内温を60℃まで上昇させた。この
系に2,2′−アゾビスイソブチロニトリル3.1部
をメタノール71部と共に添加し重合を開始した。
重合時間2時間20分の間にトリメチル−3−(1
−メタクリルアミド−プロピル)アンモニウムク
ロリドの25部%メタノール溶液54部を系内の固形
分濃度に応じて滴下した。重合停止時の系内の固
形分濃度は39.5%であつた。常法により系内に残
存する酢酸ビニル単量体を追出した。この共重合
体を実施例1と同様な方法でケン化し白色の変性
PVA粉末を得た。この変性PVAはトリメチル−
3−(1−メタクリルアミド−プロピル)アンモ
ニウムクロリド単位を0.4モル%含有し、酢酸ビ
ニル単位のケン化度が80モル%であつた。この変
性PVAの4%水溶液の20℃における粘度は
20.0cpであつた。 次に、撹拌機、温度計、滴下ロートおよび還流
冷却器を付した反応槽中で、上記変性PVA80部
を蒸留水950部に溶解し、撹拌しながら50%酢酸
水溶液によりPHを4.0に調節した。続いて、酢酸
ビニル単量体200部を加え60℃に昇温し60%過酸
化水素水溶液6部を添加し、70℃に昇温した。こ
の温度を保持しながら酢酸ビニル800部を3時間
で連続滴下し乳化重合した。重合開始より1.5時
間後に過酸化水素水溶液4部を添加した。酢酸ビ
ニルの滴下終了後80℃に昇温し、30分間保持した
後室温まで冷却し、アンモニア水溶液でPHを6.0
に調節した。かくして得られたカチオン性ポリ酢
酸ビニルエマルジヨンは樹脂濃度50%で25℃にお
ける粘度は510cpであり、機械的安定性、希釈安
定性に優れており、ゼーターメーターによるゼー
ター電位は+26.4mVであつた。 実施例 3 実施例2と同様にして、トリメチル−3−(1
−メタクリルアミド−プロピル)アンモニウムク
ロリド単位を0.2モル%含有し、酢酸ビニル単位
のケン化度が81モル%、4%水溶液の20℃におけ
る粘度が8.6cpの変性PVAを合成した。 次に、撹拌機、温度検出端、液体仕込装置を付
した耐圧反応槽中に上記変性PVA600部と蒸留水
10000部を入れ撹拌下に昇温して上記の変性PVA
を溶解した。冷却後、撹拌しながらこの系に酢酸
ビニル単量体を12000部加え、更にエチレンガス
を導入して系の圧力を45Kg/cm2に調節しながら系
内を60℃に昇温した。60℃の温度で過酸化水素水
溶液およびピロ亜硫酸ナトリウム水溶液を加え3
時間乳化重合し、重合終了後アンモニア水溶液で
PHを6.0に調節した。得られたカチオン性のエチ
レン−酢酸ビニル共重合エマルジヨンはエチレン
単位45.4モル%、樹脂分濃度50%、25℃における
粘度は61cpであり、機械的安定性、希釈安定性
に優れており、ゼーターメーターによるゼーター
電位は+27.0mVであつた。 実施例 4 実施例1と同様にして、N−(3−ジメチルア
ミノプロピル)メタクリルアミド単位を0.6モル
%含有し、酢酸ビニル単位のケン化度が79モル
%、4%水溶液の20℃における粘度が14.2cpの変
性PVAを合成した。 次に、撹拌機、温度検出端、液体仕込装置を付
した耐圧反応槽中に上記変性PVAの5.4%水溶液
740部、および酢酸ビニル単量体800部を入れエチ
レンガスを導入して系の圧力を50Kg/cm2に調節し
ながら系内を60℃に昇温した。過酸化水素水溶液
およびピロ亜硫酸ナトリウム水溶液を加え2時間
で重合を完結し、室温まで冷却した。得られたカ
チオン性のエチレン−酢酸ビニル共重合エマルジ
ヨンはエチレン単位46モル%、樹脂濃度50%、25
℃における粘度は105cpであり、機械的安定性、
希釈安定性に優れており、ゼーターメーターによ
るゼーター電位は+28.7mVであつた。 実施例 5 実施例2と同様にして、トリメチル−3−(1
−メタクリルアミド−プロピル)アンモニウムク
ロリド単位を1.5モル%含有し、酢酸ビニル単位
のケン化度が70モル%、4%水溶液の20℃におけ
る粘度が11.0cpの変性PVAを合成した。 撹拌機、温度計、滴下ロートおよび還流冷却器
を付した反応槽中に上記変性PVAの10%水溶液
450部、アクリル酸エチル9部および酢酸ビニル
51部を仕込み、均一に乳濁させた後、5.7%の過
硫酸アンモニウム43部および13%の重亜硫酸ナト
リウム46部を添加し、重合を開始した。系内の温
度を60℃に保持しながらアクリル酸エチル81部と
酢酸ビニル459部の混合物と2%の過硫酸アンモ
ニウム水溶液80部を滴下しながら3時間乳化重合
した。滴下終了後、70℃に昇温し、30分間保持し
た後、室温まで冷却して10%アンモニア水溶液で
PHを5.0に調節した。得られたカチオン性の酢酸
ビニル−アクリル酸エチル共重合体エマルジヨン
は樹脂分が50%で25℃における粘度は130cpであ
り、ゼーターメーターによるゼーター電位は+
11.5mVであつた。 実施例 6 撹拌機、温度計、滴下ロートを有する反応槽中
に、実施例5で合成した変性PVAの9.6%水溶液
450部、酢酸ビニル42部、バーサチツク酸ビニル
(シエル社製、商品名Veova−10)18部を仕込み、
均一に乳濁させた後、6%の過硫酸アンモニウム
水溶液43部および13%の重亜硫酸ナトリウム水溶
液46部を添加し、重合を開始した。系内の温度を
60℃に保持しながら酢酸ビニル378部とバーサチ
ツク酸ビニル162部の混合物と、2%の過硫酸ア
ンモニウム水溶液90部を滴下しながら3時間重合
した。滴下終了後、70℃に昇温して40分間保持し
た後室温まで冷却し、10%アンモニア水溶液でPH
を5.0に調節した。得られたカチオン性の酢酸ビ
ニル−バーサチツク酸ビニル共重合体エマルジヨ
ンは樹脂分が50%で25℃における粘度は98cpで
あり、ゼーターメーターによるゼーター電位は+
28.3mVであつた。 実施例 7 撹拌機、温度計、滴下ロートを有する反応槽中
に実施例5において合成した変性PVAの10%水
溶液450部、酢酸ビニル45部、マレイン酸ジ−n
−ブチル15部を仕込み、均一に乳濁させた後、7
%の過硫酸アンモニウム水溶液43部および16%の
重亜硫酸ナトリウム水溶液48部を添加し重合を開
始した。系内の温度を60℃に保持しながら酢酸ビ
ニル405部とマレイン酸ジ−n−ブチル135部の混
合物と2.5%の過硫酸アンモニウム水溶液93部を
滴下しながら3.5時間重合した。滴下終了後、70
℃に昇温し、50分保持した後室温まで冷却し、10
%アンモニア水溶液でPHを5.0に調節した。得ら
れたカチオン性の酢酸ビニル−マレイン酸−ジ−
n−ブチル共重合体エマルジヨンは樹脂分が50
%、25℃における粘度は95cpで、ゼーターメー
ターによるゼーター電位は+28.4mVであつた。 実施例 8 実施例2と同様にして、トリメチル−3−(1
−メタクリルアミド−プロピル)アンモニウムク
ロリド単位を0.8モル%含有し、酢酸ビニル単位
のケン化度が84モル%、4%水溶液の20℃におけ
る粘度が13.8cpの変性PVAを合成した。 次に、撹拌機、温度検出端子を有する耐圧容器
中に、上記変性PVAの2.6%水溶液660部、塩化
ビニル単量体500部、ポリオキシエチレンノニル
フエニルエーテル6部および過硫酸カリウム0.9
部を仕込み密封撹拌しながら45℃で13時間重合し
た後室温まで冷却した。得られたカチオン性塩化
ビニルエマルジヨンは樹脂濃度30%、25℃におけ
る粘度は26cpで、ゼーターメーターによるゼー
ター電位は+20.5mVであつた。 実施例 9 撹拌機、温度計、滴下ロートを有する反応槽中
に、実施例8で合成した変性PVAの10%水溶液
420部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル型
乳化剤16部、N−メチロールアクリルアミド0.6
部、アクリル酸エチル29.4部およびメタクリル酸
エチル30部を仕込み均一に乳濁せしめた後、ポリ
オキシエチレンラウリルエーテル型乳化剤4部と
キユメンハイドロパーオキシド3部を含む乳濁液
47部および無水ピロリン酸ナトリウム3部を含む
水溶液43部を添加した重合を開始した。系内の温
度を60℃に保持しながら、N−メチロールアクリ
ルアミド10%水溶液54部、アクリル酸エチル
264.6部とメタクリル酸メチル270部の混合物、ポ
リオキシエチレンラウリルエーテル型乳化剤4部
とキユメンハイドロパーオキシド1.8部を含む乳
濁液142部および無水ピロリン酸ナトリウムの1.8
%水溶液100部を滴下しながら3時間重合した。
滴下終了後、70℃に昇温し、1時間保持した後室
温まで冷却し、10%アンモニア水溶液でPHを5.0
に調節した。得られたカチオン性のアクリル酸エ
チル−メタクリル酸メチル−N−メチロールアク
リルアミド三元共重合体エマルジヨンは樹脂分が
40%で、25℃における粘度は130cp、ゼーター電
位は+23.4mVであつた。 実施例 10 実施例2と同様にしてトリメチル−3−(1−
メタクリルアミド−プロピル)アンモニウムクロ
リド単位を3モル%含有し、酢酸ビニル単位のケ
ン化度が65モル%、4%水溶液の20℃における粘
度が15.5cpの変性PVAを合成した。 次いで、撹拌機、温度計、滴下ロートおよび還
流冷却器を付した反応槽中に、上記変性PVAの
9.3%水溶液930部、酢酸ビニル単量体1000部を仕
込み、60℃に昇温し、過酸化水素水溶液とピロ亜
硫酸ナトリウム水溶液を添加して2時間15分の間
重合した。得られたカチオン性ポリ酢酸ビニルエ
マルジヨンが樹脂分50%で、25℃における粘度は
109cp、ゼーター電位は+27.5mVであつた。 比較例 1 実施例1において、変性PVAに代つて変性基
を含まない、ケン化度88モル%、4%水溶液の20
℃における粘度が8.0cpのPVAを用いて実施例1
と同様の操作によりポリ酢酸ビニルエマルジヨン
を製造した。得られたエマルジヨンは樹脂分50%
で25℃におけるブルツクフイールド粘度は80cp、
ゼーター電位は−25.0mVでありアニオン性を示
した。 比較例 2 2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピ
ルトリメチルアンモニウムクロリドと酢酸ビニル
との共重合体の存在下に酢酸ビニルを乳化重合し
てカチオン性ポリ酢酸ビニルエマルジヨンを得
た。 比較例 3 ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリンの存
在下で乳化重合してカチオン性ポリ酢酸ビニルエ
マルジヨンを得た。 比較例 4 カルボキシル基変性スチレン−ブタジエンラテ
ツクスにアルキルアミン・ポリオキシエチレン系
界面活性剤を添加処理してカチオン耐ラテツクス
を得た。 実施例 11 実施例及び比較例で得られたエマルジヨン希釈
液(樹脂分10%)を砂にふりかけた場合の現象を
下記の表に示す。尚、砂は豊浦標準砂を使用し
た。
化反応の後で四級化剤で四級化しあるいはしない
で有効かつ簡便に製造される。上記一般式(イ)で示
される単量体の代表的な例として次のものがあげ
られる。 N−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリ
ルアミド トリメチル−3−(1−メタクリルアミド−プ
ロピル)アンモニウムクロリド 本発明のエマルジヨンの製造方法で使用する乳
化安定剤としてのカチオン変性PVA中のカチオ
ン基を含む共重合単位の量、ビニルエステル単位
のケン化度あるいは変性PVAの重合度は目的に
応じて滴宜選択され特に制限は無いが、安定性の
高いエマルジヨンを製造する上でこれらの三つの
要素の適当な組合せが重要である。多くの目的に
対してはカチオン基の量は0.01〜10モル%、ケン
化度は60〜100モル%、重合度は300〜3000の範囲
から選ばれる。一般的に、完全ケン化物より適度
な部分ケン化物が乳化安定性に優れ、酢酸ビニル
系エマルジヨンなどの重合時には界面活性剤を併
用しないで良いという大きい利点がある。また、
高粘度のエマルジヨンを得るなどの目的で、変性
PVA中の酢酸基が分子鎖に沿つてブロツク状に
配列するようなケン化方法を採用して製造された
部分ケン化物を使用してもよい。完全ケン化物あ
るいは高ケン化度物は一般に乳化安定性が劣るの
で、これを乳化重合に使用するに際してカチオン
変性PVAの部分ケン化物あるいは通常のPVAの
部分ケン化物を併用するか、または界面活性剤を
併用する方法を採用してもよい。 本発明のエマルジヨンの製造方法において用い
る前述したカチオン基で変性したPVAの使用量
はエチレン性不飽和単量体100重量部に対して、
0.01〜20重量部がよい。カチオン基で変性した
PVAと通常の完全ケン化PVA、部分ケン化PVA
を併用することも可能であり、全PVAの使用量
はエチレン性不飽和単量体100重量部に対して通
常1〜20重量部がよい。 また本発明のエマルジヨンの製造方法では乳化
重合系に必要に応じてノニオン系界面活性剤ある
いはカチオン系界面活性剤を添加することも差遣
えない。特に、酢酸ビニル系以外のエチレン性不
飽和単量体を使用する場合にはエマルジヨンの機
械的安定性を向上させる目的でエチレン性不飽和
単量体100重量部に対して最高5重量部の範囲で
使用するとよい。しかし界面活性剤を多量に使用
するとエマルジヨンを使用したとき耐水性の低
下、接着力の低下などの欠点があるので目的によ
つては注意が必要である。またカチオン界面活性
剤は毒性の点を考慮して使用量を決める必要があ
る。こうして併用されるノニオン界面活性剤の例
としてはポリオキシエチレンアルキルエーテル、
ポリオキシエチレンアルキルフエニルエーテル、
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルあ
るいはエチレンオキシド−プロピレンオキシドブ
ロツクコポリマーなどを挙げることができる。カ
チオン界面活性剤の具体例については前述したも
のを用いることができる。また、アニオン界面活
性剤は電荷の不整合の故に一般には使用しない方
がよい。 本発明のエマルジヨンの製造方法で使用し得る
エチレン性不飽和単量体としては酢酸ビニル、プ
ロピオン酸ビニルおよび高級脂肪酸ビニルエステ
ルであるバーサチツク酸ビニルなどのビニルエス
テル類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸ブチルおよびアクリル酸オクチルなど
のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチルお
よびメタクリル酸エチルなどのメタクリル酸エス
テル類、あるいは塩化ビニル、塩化ビニリデン、
アクリロニトリル、エチレン、スチレン、ビニル
トルエン、クロルスチレン、α−メチルスチレ
ン、アクリルアミド、N−メチロールアクリルア
ミド、メタクリルアミド、マレイン酸ジエステ
ル、フマル酸ジエステル、イタコン酸ジエステル
あるいはブタジエン、イソプレンなどのジエン類
あるいはジメチルアミノアルキルアクリレート、
ジメチルアミノアルキルメタクリレート、ジメチ
ルアミノアルキルアクリルアミド、ジメチルアミ
ノアルキルメタクリルアミドなどのアミン含有単
量体あるいはその四級化物あるいは2−ヒドロキ
シ−3−メタクリルオキシプロピルトリメチルア
ンモニウムクロリドなどが挙げられ、いずれも単
独重合あるいは共重合により重合が実施される。
この中で、酢酸ビニルを含む単量体による乳化重
合、すなわち、酢酸ビニル単独重合、酢酸ビニル
−エチレン共重合、酢酸ビニル−アクリル酸エス
テル共重合、酢酸ビニル−マレイン酸ジエステル
共重合、酢酸ビニル−高級脂肪酸ビニルエステル
共重合あるいは酢酸ビニル−塩化ビニル共重合に
おいてはカチオン基で変性されたPVAが特に優
れた乳化安定効果を示す点で、本発明の製造方法
で得られるエマルジヨンの中でも特に重要であ
る。また、塩化ビニル単独重合、(メタ)アクリ
ル酸エステルの単独あるいは相互共重合において
も良好な安定性が得られるため本発明の製造方法
で得られるエマルジヨンの中でも重要である。 本発明のカチオン性エマルジヨンの製造方法
は、前述したカチオン基で変性されたPVAの存
在下で、水の共存下において上述したエチレン性
不飽和単量体を通常用いられる重合開始剤である
過酸化水素、過硫化カリウム、過硫化アンモニウ
ム、第3級ハイドロパーオキシドあるいはキユメ
ンハイドロパーオキシドあるいはカチオン性の重
合開始剤である2−アゾ−ビス−(2−メチルプ
ロパミジニウム)二塩酸塩、2−アゾ−ビス−
(2′−イソプロピルイミダゾリニウム)二塩酸塩
などを用いて撹拌下に重合させることにより行な
われる。重合開始剤としては上記のものを単独で
使用することができるが上記開始剤に重亜硫酸ナ
トリウム、ピロ亜硫酸ナトリウムあるいはナトリ
ウム・メタサルフアイト、ホルムアルデヒド付加
物などの還元剤を併用した公知のレドツクス系を
採用してもよい。これらの重合開始剤の使用量は
エチレン性不飽和単量体100重量部に対して0.05
〜5重量部の範囲であるのがよい。 本発明のエマルジヨンの製造方法に伴う乳化重
合の温度は30〜120℃好ましくは40〜90℃、重合
時のPHは3〜8である。PH緩衝剤としては炭酸ナ
トリウム、重炭酸ナトリウム、オルトリン酸ナト
リウム、第一リン酸ナトリウム、第二リン酸ナト
リウム、酢酸ナトリウムなどの塩をエチレン性不
飽和単量体100重量部に対して0.05〜2重量部の
範囲で使用するとよい。また、変性PVA中のカ
チオン基が三級のアミノ基である場合は、酢酸、
ギ酸、リン酸、塩酸あるいは硫酸を添加してPH3
〜8の範囲に調節することが好ましい。 本発明の製造方法で得られるエマルジヨンの粒
子がカチオン性であることはゼーターメーターな
どにより測定される電気泳動の観察により、粒子
が陰極側に移動することから知ることができ、更
に電気泳動速度(移動度)を測定することによ
り、流動電位(ゼーター電位)を算出することが
できる。エマルジヨン粒子が正の電気泳動を示す
ことはエマルジヨンがカチオン性能を示す上で基
本的な性質であるが、一方、その流動電位の大き
さとカチオン性によると考えられる諸性能は必ず
しも相関しないことを本発明者らは見出してい
る。すなわち、単に正の電気泳動を示すカチオン
エマルジヨンであるならば、前述した従来公知の
製造方法によるエマルジヨンが少数ではあるが知
られているが、それらの見かけの流動電位が同等
である場合でも本発明の製造方法で得られるカチ
オンエマルジヨンはカチオン性に基づくと考えら
れる種々の性等が顕著に高い点で従来公知のカチ
オンエマルジヨンと容易に区別され得る。例え
ば、本発明の製造方法で得られるエマルジヨンを
適度に希釈して調製した液を砂の上に振りかける
と、エマルジヨンが直ちに砂と反応し砂の表面に
皮膜を形成する様子が観察される。アニオン性あ
るいはノニオン性のエマルジヨンについては勿論
このような現象は全く見られず、エマルジヨン液
は砂層内部に浸透してしまう。また、市販のカチ
オンエマルジヨンあるいは従来公知の製造方法に
よるカチオンエマルジヨンにおいては、このよう
な現象は全く見られないか、たとえ見られてもそ
の効果が弱い。同じ流動電位を示しながら従来の
カチオンエマルジヨンには無く、本発明の製造方
法で得られるエマルジヨンにのみこのような性質
が発揮される理由は明らかではないが、乳化安定
剤としてカチオン基で変性したPVAを使用した
ことに基づくものであると考えられる。以上のよ
うに砂の表面で本発明の製造方法で得られるカチ
オンエマルジヨンが皮膜を形成するメカニズムも
また充分明らかではないが、砂粒子の表面は一般
に水の存在下で負に帯電しており、ここに正に帯
電したエマルジヨン粒子が接触すると直ちに反応
し、エマルジヨンが砂粒子表面上に凝集するため
と考えられる。 同様に負に帯電する傾向のある物質例えばパル
プ、繊維類、ガラスなどに対し、本発明の製造方
法で得られるエマルジヨンは従来にない高い接着
力を示す。この意味で、本発明の製造方法で得ら
れるエマルジヨンはその応用範囲が広く、例えば
ビーター添加法による紙力増強剤、不織布または
無機材料のバインダー、織物の風合改良剤、繊維
処理剤、家庭用糊料、接着剤、セメント打継剤、
塗料、農場のマルチング、斜面補強剤、アスフア
ルトエマルジヨンとのブレンドによる土木、建築
材などの用途があげられる。 以下、実施例によつて本発明を具体的に説明す
るが、これらの実施例は本発明を何等限定するも
のではない。 尚、特に断りのない限り部あるいは%はすべて
重量基準である。 実施例 1 撹拌機、温度計、滴下ロートおよび還流冷却器
を付した反応槽に酢酸ビニル1400部、メタノール
2500部およびN−(3−ジメチルアミノプロピル)
メタクリルアミド1.0部とそれに中和量の酢酸の
混合物を仕込み恒温槽内に据えて撹拌しながら系
内を窒素置換した後、内温を60℃まで上げた。こ
の系に2,2′−アゾビスイソブチロニトリル23部
をメタノール100部と共に添加し重合を開始した。
重合時間2時間40分の間にN−(3−ジメチルア
ミノプロピル)メタクリルアミド8部とそれに中
和量の酢酸を含むメタノール溶液32部を系内の固
形分濃度に応じて滴下した。重合停止時の系内の
固形分濃度は25.9%であつた。常法により系内に
残存する酢酸ビニル単量体を追出した。この共重
合体はN−(3−ジメチルアミノプロピル)メタ
クリルアミド単位を0.4モル%と酢酸ビニル単位
を99.6モル%含有することが核磁気共鳴分析およ
び窒素分析より確認された。この共重合体の65%
メタノール溶液414部に酢酸メチルを79部加えた
後40℃で撹拌しながらこの中に1Nの苛性ソーダ
メタノール溶液を28部添加しケン化反応を実施し
た。得られたゲルを粉砕し、メタノールで洗浄後
乾燥して白色の重合体粉末を得た。得られた変性
PVAはN−(3−ジメチルアミノプロピル)メタ
クリルアミド単位を0.4モル%含有し、酢酸ビニ
ル単位のケン化度が80モル%であつた。この変性
PVAの4%水溶液、20℃における粘度は7.3cp
(センチポイズ)であつた。(粘度測定はブルツク
フイールド型粘度計による。以下同じ。) 次に、撹拌機、温度計、滴下ロートおよび還流
冷却器を付した反応槽中に、上記変性PVA80部
と蒸留水850部を入れ撹拌昇温して変性PVAを溶
解後冷却した。撹拌しながら50%酢酸水溶液にて
系のPHを4.0に調節した。続いて酢酸ビニル単量
体1000部を加え60℃に昇温し、過酸化水素水溶液
とピロ亜硫酸ナトリウム水溶液を用いて2時間15
分の間乳化重合を実施した。かくして得られたカ
チオン性ポリ酢酸ビニルエマルジヨンは樹脂分50
%で25℃における粘度は98cpであり、機械的安
定性、希釈安定性に優れており、電気泳動測定機
(ゼーターメーター)によるゼーター電位は+
10.2mVであつた。 実施例 2 撹拌機、温度計、滴下ロートおよび還流冷却器
を付した反応槽に酢酸ビニル2500部、メタノール
1000部およびトリメチル−3−(1−メタクリル
アミド−プロピル)アンモニウムクロリド2.2部
を仕込み恒温槽内に据えて撹拌しながら系内を窒
素置換した後、内温を60℃まで上昇させた。この
系に2,2′−アゾビスイソブチロニトリル3.1部
をメタノール71部と共に添加し重合を開始した。
重合時間2時間20分の間にトリメチル−3−(1
−メタクリルアミド−プロピル)アンモニウムク
ロリドの25部%メタノール溶液54部を系内の固形
分濃度に応じて滴下した。重合停止時の系内の固
形分濃度は39.5%であつた。常法により系内に残
存する酢酸ビニル単量体を追出した。この共重合
体を実施例1と同様な方法でケン化し白色の変性
PVA粉末を得た。この変性PVAはトリメチル−
3−(1−メタクリルアミド−プロピル)アンモ
ニウムクロリド単位を0.4モル%含有し、酢酸ビ
ニル単位のケン化度が80モル%であつた。この変
性PVAの4%水溶液の20℃における粘度は
20.0cpであつた。 次に、撹拌機、温度計、滴下ロートおよび還流
冷却器を付した反応槽中で、上記変性PVA80部
を蒸留水950部に溶解し、撹拌しながら50%酢酸
水溶液によりPHを4.0に調節した。続いて、酢酸
ビニル単量体200部を加え60℃に昇温し60%過酸
化水素水溶液6部を添加し、70℃に昇温した。こ
の温度を保持しながら酢酸ビニル800部を3時間
で連続滴下し乳化重合した。重合開始より1.5時
間後に過酸化水素水溶液4部を添加した。酢酸ビ
ニルの滴下終了後80℃に昇温し、30分間保持した
後室温まで冷却し、アンモニア水溶液でPHを6.0
に調節した。かくして得られたカチオン性ポリ酢
酸ビニルエマルジヨンは樹脂濃度50%で25℃にお
ける粘度は510cpであり、機械的安定性、希釈安
定性に優れており、ゼーターメーターによるゼー
ター電位は+26.4mVであつた。 実施例 3 実施例2と同様にして、トリメチル−3−(1
−メタクリルアミド−プロピル)アンモニウムク
ロリド単位を0.2モル%含有し、酢酸ビニル単位
のケン化度が81モル%、4%水溶液の20℃におけ
る粘度が8.6cpの変性PVAを合成した。 次に、撹拌機、温度検出端、液体仕込装置を付
した耐圧反応槽中に上記変性PVA600部と蒸留水
10000部を入れ撹拌下に昇温して上記の変性PVA
を溶解した。冷却後、撹拌しながらこの系に酢酸
ビニル単量体を12000部加え、更にエチレンガス
を導入して系の圧力を45Kg/cm2に調節しながら系
内を60℃に昇温した。60℃の温度で過酸化水素水
溶液およびピロ亜硫酸ナトリウム水溶液を加え3
時間乳化重合し、重合終了後アンモニア水溶液で
PHを6.0に調節した。得られたカチオン性のエチ
レン−酢酸ビニル共重合エマルジヨンはエチレン
単位45.4モル%、樹脂分濃度50%、25℃における
粘度は61cpであり、機械的安定性、希釈安定性
に優れており、ゼーターメーターによるゼーター
電位は+27.0mVであつた。 実施例 4 実施例1と同様にして、N−(3−ジメチルア
ミノプロピル)メタクリルアミド単位を0.6モル
%含有し、酢酸ビニル単位のケン化度が79モル
%、4%水溶液の20℃における粘度が14.2cpの変
性PVAを合成した。 次に、撹拌機、温度検出端、液体仕込装置を付
した耐圧反応槽中に上記変性PVAの5.4%水溶液
740部、および酢酸ビニル単量体800部を入れエチ
レンガスを導入して系の圧力を50Kg/cm2に調節し
ながら系内を60℃に昇温した。過酸化水素水溶液
およびピロ亜硫酸ナトリウム水溶液を加え2時間
で重合を完結し、室温まで冷却した。得られたカ
チオン性のエチレン−酢酸ビニル共重合エマルジ
ヨンはエチレン単位46モル%、樹脂濃度50%、25
℃における粘度は105cpであり、機械的安定性、
希釈安定性に優れており、ゼーターメーターによ
るゼーター電位は+28.7mVであつた。 実施例 5 実施例2と同様にして、トリメチル−3−(1
−メタクリルアミド−プロピル)アンモニウムク
ロリド単位を1.5モル%含有し、酢酸ビニル単位
のケン化度が70モル%、4%水溶液の20℃におけ
る粘度が11.0cpの変性PVAを合成した。 撹拌機、温度計、滴下ロートおよび還流冷却器
を付した反応槽中に上記変性PVAの10%水溶液
450部、アクリル酸エチル9部および酢酸ビニル
51部を仕込み、均一に乳濁させた後、5.7%の過
硫酸アンモニウム43部および13%の重亜硫酸ナト
リウム46部を添加し、重合を開始した。系内の温
度を60℃に保持しながらアクリル酸エチル81部と
酢酸ビニル459部の混合物と2%の過硫酸アンモ
ニウム水溶液80部を滴下しながら3時間乳化重合
した。滴下終了後、70℃に昇温し、30分間保持し
た後、室温まで冷却して10%アンモニア水溶液で
PHを5.0に調節した。得られたカチオン性の酢酸
ビニル−アクリル酸エチル共重合体エマルジヨン
は樹脂分が50%で25℃における粘度は130cpであ
り、ゼーターメーターによるゼーター電位は+
11.5mVであつた。 実施例 6 撹拌機、温度計、滴下ロートを有する反応槽中
に、実施例5で合成した変性PVAの9.6%水溶液
450部、酢酸ビニル42部、バーサチツク酸ビニル
(シエル社製、商品名Veova−10)18部を仕込み、
均一に乳濁させた後、6%の過硫酸アンモニウム
水溶液43部および13%の重亜硫酸ナトリウム水溶
液46部を添加し、重合を開始した。系内の温度を
60℃に保持しながら酢酸ビニル378部とバーサチ
ツク酸ビニル162部の混合物と、2%の過硫酸ア
ンモニウム水溶液90部を滴下しながら3時間重合
した。滴下終了後、70℃に昇温して40分間保持し
た後室温まで冷却し、10%アンモニア水溶液でPH
を5.0に調節した。得られたカチオン性の酢酸ビ
ニル−バーサチツク酸ビニル共重合体エマルジヨ
ンは樹脂分が50%で25℃における粘度は98cpで
あり、ゼーターメーターによるゼーター電位は+
28.3mVであつた。 実施例 7 撹拌機、温度計、滴下ロートを有する反応槽中
に実施例5において合成した変性PVAの10%水
溶液450部、酢酸ビニル45部、マレイン酸ジ−n
−ブチル15部を仕込み、均一に乳濁させた後、7
%の過硫酸アンモニウム水溶液43部および16%の
重亜硫酸ナトリウム水溶液48部を添加し重合を開
始した。系内の温度を60℃に保持しながら酢酸ビ
ニル405部とマレイン酸ジ−n−ブチル135部の混
合物と2.5%の過硫酸アンモニウム水溶液93部を
滴下しながら3.5時間重合した。滴下終了後、70
℃に昇温し、50分保持した後室温まで冷却し、10
%アンモニア水溶液でPHを5.0に調節した。得ら
れたカチオン性の酢酸ビニル−マレイン酸−ジ−
n−ブチル共重合体エマルジヨンは樹脂分が50
%、25℃における粘度は95cpで、ゼーターメー
ターによるゼーター電位は+28.4mVであつた。 実施例 8 実施例2と同様にして、トリメチル−3−(1
−メタクリルアミド−プロピル)アンモニウムク
ロリド単位を0.8モル%含有し、酢酸ビニル単位
のケン化度が84モル%、4%水溶液の20℃におけ
る粘度が13.8cpの変性PVAを合成した。 次に、撹拌機、温度検出端子を有する耐圧容器
中に、上記変性PVAの2.6%水溶液660部、塩化
ビニル単量体500部、ポリオキシエチレンノニル
フエニルエーテル6部および過硫酸カリウム0.9
部を仕込み密封撹拌しながら45℃で13時間重合し
た後室温まで冷却した。得られたカチオン性塩化
ビニルエマルジヨンは樹脂濃度30%、25℃におけ
る粘度は26cpで、ゼーターメーターによるゼー
ター電位は+20.5mVであつた。 実施例 9 撹拌機、温度計、滴下ロートを有する反応槽中
に、実施例8で合成した変性PVAの10%水溶液
420部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル型
乳化剤16部、N−メチロールアクリルアミド0.6
部、アクリル酸エチル29.4部およびメタクリル酸
エチル30部を仕込み均一に乳濁せしめた後、ポリ
オキシエチレンラウリルエーテル型乳化剤4部と
キユメンハイドロパーオキシド3部を含む乳濁液
47部および無水ピロリン酸ナトリウム3部を含む
水溶液43部を添加した重合を開始した。系内の温
度を60℃に保持しながら、N−メチロールアクリ
ルアミド10%水溶液54部、アクリル酸エチル
264.6部とメタクリル酸メチル270部の混合物、ポ
リオキシエチレンラウリルエーテル型乳化剤4部
とキユメンハイドロパーオキシド1.8部を含む乳
濁液142部および無水ピロリン酸ナトリウムの1.8
%水溶液100部を滴下しながら3時間重合した。
滴下終了後、70℃に昇温し、1時間保持した後室
温まで冷却し、10%アンモニア水溶液でPHを5.0
に調節した。得られたカチオン性のアクリル酸エ
チル−メタクリル酸メチル−N−メチロールアク
リルアミド三元共重合体エマルジヨンは樹脂分が
40%で、25℃における粘度は130cp、ゼーター電
位は+23.4mVであつた。 実施例 10 実施例2と同様にしてトリメチル−3−(1−
メタクリルアミド−プロピル)アンモニウムクロ
リド単位を3モル%含有し、酢酸ビニル単位のケ
ン化度が65モル%、4%水溶液の20℃における粘
度が15.5cpの変性PVAを合成した。 次いで、撹拌機、温度計、滴下ロートおよび還
流冷却器を付した反応槽中に、上記変性PVAの
9.3%水溶液930部、酢酸ビニル単量体1000部を仕
込み、60℃に昇温し、過酸化水素水溶液とピロ亜
硫酸ナトリウム水溶液を添加して2時間15分の間
重合した。得られたカチオン性ポリ酢酸ビニルエ
マルジヨンが樹脂分50%で、25℃における粘度は
109cp、ゼーター電位は+27.5mVであつた。 比較例 1 実施例1において、変性PVAに代つて変性基
を含まない、ケン化度88モル%、4%水溶液の20
℃における粘度が8.0cpのPVAを用いて実施例1
と同様の操作によりポリ酢酸ビニルエマルジヨン
を製造した。得られたエマルジヨンは樹脂分50%
で25℃におけるブルツクフイールド粘度は80cp、
ゼーター電位は−25.0mVでありアニオン性を示
した。 比較例 2 2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピ
ルトリメチルアンモニウムクロリドと酢酸ビニル
との共重合体の存在下に酢酸ビニルを乳化重合し
てカチオン性ポリ酢酸ビニルエマルジヨンを得
た。 比較例 3 ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリンの存
在下で乳化重合してカチオン性ポリ酢酸ビニルエ
マルジヨンを得た。 比較例 4 カルボキシル基変性スチレン−ブタジエンラテ
ツクスにアルキルアミン・ポリオキシエチレン系
界面活性剤を添加処理してカチオン耐ラテツクス
を得た。 実施例 11 実施例及び比較例で得られたエマルジヨン希釈
液(樹脂分10%)を砂にふりかけた場合の現象を
下記の表に示す。尚、砂は豊浦標準砂を使用し
た。
【表】
【表】
【表】
本発明の製造方法に従う実施例で得られたエマ
ルジヨンの砂上の皮膜形成能は、同程度のゼータ
ー電位を有する、本発明の製造方法とは異なる製
造方法に従う比較例で得られたエマルジヨンと著
しい差異を示す。
ルジヨンの砂上の皮膜形成能は、同程度のゼータ
ー電位を有する、本発明の製造方法とは異なる製
造方法に従う比較例で得られたエマルジヨンと著
しい差異を示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 次式()で示される共重合単位を含む変性
ポリビニルアルコールの存在下でエチレン性不飽
和単量体を乳化重合することを特徴とするカチオ
ン性エマルジヨンの製造方法。 (ここで、Aは【式】または 【式】R1、R2、R3は低級アルキル 基(置換基を含んでもよい)、Xはアンモニウム
窒素と塩を形成する陰性の基、をそれぞれ意味し
ている。) 2 ()式においてR1、R2、R3がメチル基で
ある特許請求の範囲第1項記載の製造方法。 3 エチレン性不飽和単量体が主として酢酸ビニ
ルである特許請求の範囲第1項または第2項記載
の製造方法。 4 エチレン性不飽和単量体が主として酢酸ビニ
ルとエチレンとの混合物である特許請求の範囲第
1項または第2項記載の製造方法。 5 エチレン性不飽和単量体が主として酢酸ビニ
ルとアクリル酸エステルとの混合物である特許請
求の範囲第1項または第2項記載の製造方法。 6 エチレン性不飽和単量体が主として酢酸ビニ
ルと高級脂肪酸エステルとの混合物である特許請
求の範囲第1項または第2項記載の製造方法。 7 エチレン性不飽和単量体が主として酢酸ビニ
ルとマレイン酸ジエステルとの混合物である特許
請求の範囲第1項または第2項記載の製造方法。 8 エチレン性不飽和単量体が主としてアクリル
酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステル
である特許請求の範囲第1項または第2項記載の
製造方法。 9 エチレン性不飽和単量体が主として塩化ビニ
ルである特許請求の範囲第1項または第2項記載
の製造方法。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16634779A JPS5688401A (en) | 1979-12-20 | 1979-12-20 | Cationic polymer emulsion |
| GB8030151A GB2061979B (en) | 1979-09-27 | 1980-09-18 | Cationic polymer emulsions and their production |
| DE3036437A DE3036437C2 (de) | 1979-09-27 | 1980-09-26 | Kationische Polymeremulsion |
| FR8020744A FR2466474A1 (fr) | 1979-09-27 | 1980-09-26 | Emulsion de polymere a caractere cationique |
| US06/191,665 US4308189A (en) | 1979-09-27 | 1980-09-29 | Cationic polymer emulsion |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16634779A JPS5688401A (en) | 1979-12-20 | 1979-12-20 | Cationic polymer emulsion |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5688401A JPS5688401A (en) | 1981-07-17 |
| JPH0144723B2 true JPH0144723B2 (ja) | 1989-09-29 |
Family
ID=15829683
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16634779A Granted JPS5688401A (en) | 1979-09-27 | 1979-12-20 | Cationic polymer emulsion |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5688401A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0615756B2 (ja) * | 1987-03-24 | 1994-03-02 | 王子建材工業株式会社 | 紙用不透明度向上剤 |
| JP4514851B2 (ja) * | 1999-06-21 | 2010-07-28 | 花王株式会社 | 糊剤 |
| JP5647934B2 (ja) * | 2011-04-07 | 2015-01-07 | 三井化学株式会社 | ポリアクリルアミド系吸水性ポリマー及びその製造方法 |
-
1979
- 1979-12-20 JP JP16634779A patent/JPS5688401A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5688401A (en) | 1981-07-17 |
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