JPH0213023B2 - - Google Patents
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- JPH0213023B2 JPH0213023B2 JP57053691A JP5369182A JPH0213023B2 JP H0213023 B2 JPH0213023 B2 JP H0213023B2 JP 57053691 A JP57053691 A JP 57053691A JP 5369182 A JP5369182 A JP 5369182A JP H0213023 B2 JPH0213023 B2 JP H0213023B2
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- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
本発明は鉄(Fe),クロム(Cr),コバルト
(Co)にタングステン(W),モリブデン(Mo),
ニオブ(Nb)およびタンタル(Ta)の1種ある
いは2種以上の合計が0.01〜15%の添加元素と、
少量の不純物を含むストレインゲージ用合金およ
びその製造方法に関するもので、その目的とする
ところはゲージ率が大きく、ゲージ率の組成に対
する変化が小さく、他の諸特性に優れかつ加工が
容易なストレインゲージ用合金を提供するにあ
る。 ストレインゲージは、一般に弾性歪によつてゲ
ージ細線またはゲージ箔の電気抵抗が変化する現
象を利用し、逆にその抵抗変化を測定することに
よつて歪の量あるいは応力を計測するもので、広
く歪測定に用いられるばかりでなく、近年は平衡
型記録計等の工業機器の機械量−電気量変換器要
素、所謂ストレインセンサとしても利用される。 ストレインゲージ材料に課せられる条件は、 1 ゲージ率が大きいこと 2 対銅熱起電力が小さいこと 3 比電気抵抗が大きいこと 4 比電気抵抗の温度係数が小さいこと 5 加工性がよく、機械的性質がよいこと 6 安価なこと などに要約される。 ところで、ストレインゲージはその構造が金属
細線(13〜25μmφ)または箔(厚さ3〜5μm)
を格子状あるいはロゼツト状に配置してなり、ま
たその使用法としては前記ゲージを被測定物に接
着剤で貼付し、被測定物に生じた歪をゲージの抵
抗変化から間接的に測定するものである。 ストレインゲージの感度はゲージ率Kによつて
決まり、Kの値は一般に次の式で表わされる。 K=ΔR/R/Δl/l=1+2σ+Δρ/ρ/Δl
/l ここでRはゲージ細線の全抵抗 σはゲージ細線のボアソン比 ρはゲージ細線の比電気抵抗 lはゲージ細線の全長 上式でσは金属においてほぼ0.3であるから、
ゲージ率Kを大きくするためにはΔρ/ρ・(Δl/
l)-1を大きくしなければならない。すなわち引
張変形を与えた時に、材料の長さ方向の電子構造
が大幅に変化して、ρが増すという性質を具備す
る必要がある。 さてストレインゲージは、近年マイクロコンピ
ユーターの進歩に伴つて、その応用領域がますま
す拡大して高感度な圧力変換器やロードセルに多
用されつつある。特にロードセルにおいては、民
生面での料金ばかりの他にホツパースケールやタ
ンクスケールの力量計、圧延や押出加工機におけ
る圧力計、コンスタントフイーダや車輌重量計や
クレーン荷重計等の工業用はかりに用いられ、マ
イクロコンピユータと共に部品の個数、重量ある
いは圧力等の検出と指示の他に、自動制御による
工場管理において製品の高品位安定化や歩留まり
の向上ばかりでなく、省力および省エネルギーの
目的も担つている。 ところが自動制御技術において、計測機器の高
精度および高信頼性を得るためにはロードセルに
用いられているストレインゲージ素子の特性が重
要な決定要因となる。第1表には、現在知られて
いる主要なストレインゲージ素子の材料につい
て、そのゲージ率K,対銅熱起電力Emf、比電気
抵抗ρとρの温度係数Cfが示してある。
(Co)にタングステン(W),モリブデン(Mo),
ニオブ(Nb)およびタンタル(Ta)の1種ある
いは2種以上の合計が0.01〜15%の添加元素と、
少量の不純物を含むストレインゲージ用合金およ
びその製造方法に関するもので、その目的とする
ところはゲージ率が大きく、ゲージ率の組成に対
する変化が小さく、他の諸特性に優れかつ加工が
容易なストレインゲージ用合金を提供するにあ
る。 ストレインゲージは、一般に弾性歪によつてゲ
ージ細線またはゲージ箔の電気抵抗が変化する現
象を利用し、逆にその抵抗変化を測定することに
よつて歪の量あるいは応力を計測するもので、広
く歪測定に用いられるばかりでなく、近年は平衡
型記録計等の工業機器の機械量−電気量変換器要
素、所謂ストレインセンサとしても利用される。 ストレインゲージ材料に課せられる条件は、 1 ゲージ率が大きいこと 2 対銅熱起電力が小さいこと 3 比電気抵抗が大きいこと 4 比電気抵抗の温度係数が小さいこと 5 加工性がよく、機械的性質がよいこと 6 安価なこと などに要約される。 ところで、ストレインゲージはその構造が金属
細線(13〜25μmφ)または箔(厚さ3〜5μm)
を格子状あるいはロゼツト状に配置してなり、ま
たその使用法としては前記ゲージを被測定物に接
着剤で貼付し、被測定物に生じた歪をゲージの抵
抗変化から間接的に測定するものである。 ストレインゲージの感度はゲージ率Kによつて
決まり、Kの値は一般に次の式で表わされる。 K=ΔR/R/Δl/l=1+2σ+Δρ/ρ/Δl
/l ここでRはゲージ細線の全抵抗 σはゲージ細線のボアソン比 ρはゲージ細線の比電気抵抗 lはゲージ細線の全長 上式でσは金属においてほぼ0.3であるから、
ゲージ率Kを大きくするためにはΔρ/ρ・(Δl/
l)-1を大きくしなければならない。すなわち引
張変形を与えた時に、材料の長さ方向の電子構造
が大幅に変化して、ρが増すという性質を具備す
る必要がある。 さてストレインゲージは、近年マイクロコンピ
ユーターの進歩に伴つて、その応用領域がますま
す拡大して高感度な圧力変換器やロードセルに多
用されつつある。特にロードセルにおいては、民
生面での料金ばかりの他にホツパースケールやタ
ンクスケールの力量計、圧延や押出加工機におけ
る圧力計、コンスタントフイーダや車輌重量計や
クレーン荷重計等の工業用はかりに用いられ、マ
イクロコンピユータと共に部品の個数、重量ある
いは圧力等の検出と指示の他に、自動制御による
工場管理において製品の高品位安定化や歩留まり
の向上ばかりでなく、省力および省エネルギーの
目的も担つている。 ところが自動制御技術において、計測機器の高
精度および高信頼性を得るためにはロードセルに
用いられているストレインゲージ素子の特性が重
要な決定要因となる。第1表には、現在知られて
いる主要なストレインゲージ素子の材料につい
て、そのゲージ率K,対銅熱起電力Emf、比電気
抵抗ρとρの温度係数Cfが示してある。
【表】
第1表のうちCu−Ni系合金が従来最も多く用
いられている。この合金は比電気抵抗ρの温度係
数Cfの小さい特長を有する反面、ゲージ率Kおよ
び比電気抵抗ρの値も小さすぎ、また対銅熱起電
力Emfが大きいために、ストレインゲージ用材料
の特性としては十分とはいえない。また同一ロツ
ト内またはロツト間における性能のばらつきが5
〜10%にも達し非常に不安定である。その他の合
金の特性についても一長一短があり、従来用いら
れてきたストレインゲージ用材料の代替として
は、その特性が十分とはいい難かつた。 本発明者らは先にゲージ率Kが大きく、かつ他
の諸特性に優れたストレインゲージ用材料として
Fe−Cr−Co系合金が非常に有望であることを提
案してきた(特公昭45−13229号)。しかし上記合
金系はそのゲージ率Kが組成に対して大きく変化
する欠点、即ち組成に対するゲージ率Kの変動が
20%にも達するため、ばらつきの少ない安定した
製品を製造することは至難であつた。そこで上記
の欠点を解決するために本発明者らはさらに研究
を続けた結果、上記Fe−Cr−Co系合金における
ゲージ率Kの組成に対する大きなばらつきがNi
添加によつて改善されることを明らかにした。こ
の合金はNi量の極く狭い範囲に限つて安定なゲ
ージ率が得られるだけでなく、ゲージ率KもFe
−Cr−Co3元系合金より小さくなる欠点がある。 よつて本発明者らは、ゲージ率Kが大きく、し
かも組成に対するゲージ率の変化が少なく、他の
諸特性が優れ、そして鍛造や圧延、引抜きの如き
加工性の良好なストレインゲージ用合金の開発お
よびその製造方法を得る目的で研究を続け、上記
Fe−Cr−Co系合金の改良を試みた結果、Cr3〜
35%,Co17〜70%およびW9%以下、Mo10%以
下、Nb7%以下、Ta10%以下のうち1種または
2種以上の合計0.01〜15%,少量の不純物を含有
し、残部は実質的にFeからなる合金はゲージ率
Kが大きく、組成に対するゲージ率Kの変化が極
めて小さく、その他の諸特性に優れ、かつ加工が
容易であるストレインゲージ用合金を見い出し
た。 以下、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。 本発明合金を製造するには、上記合金組成にな
るようにCr3〜35%,Co17〜70%およびW9%以
下、Mo10%以下、Nb7%以下、Ta10%以下のう
ち1種または2種以上の合計0.01〜15%と残部Fe
の適量を空気中、好ましくは非酸化性雰囲気中あ
るいは真空中において適当な溶解炉を用いて溶解
した後、カルシウム合金、マグネシウム合金ある
いはその他の脱酸剤、脱硫剤を少量(1%以下)
添加してできるだけ不純物を取り除き、充分に撹
拌し、組成的に均一な溶融合金を得る。 つぎにこれを適当な形および大きさの鋳型に注
入して健全な鋳魂を得、さらにこの鋳魂を高温あ
るいは常温において、鍛造、圧延あるいは引抜き
等の方法によつて、加工率1%以上の冷間加工を
施し、目的の形状のもの例えば直径0.06mmの線材
あるいは厚さ0.02mmの箔材を造り、この線材また
は箔材を上記の加工後そのまま、あるいは水素中
その他の適当な非酸化性ガス中もしくは真空中で
400℃以下の温度で1分以上100時間以下加熱する
熱処理を加えて目的の試料を得る。そして上記方
法により得られた合金試料についてゲージ率K,
対銅熱起電力Emf、比電気抵抗ρおよび比電気抵
抗の温度係数Cfを測定したところ、K:2〜5.7,
Emf:±3μV/℃以下、ρの最大値:90μΩ−cm
およびCf:+7×10-4/℃以下の特性を有し、か
つゲージ率Kの組成依存性が極めて小さい特長を
有するストレインゲージ用合金が得られる。 第1図は4種類の合金試料のゲージ率Kにおよ
ぼす冷間加工率の効果を調べたものである。図か
らわかるように、加工を施す前のゲージ率Kはい
ずれの合金試料の場合でも2以下で小さいが、加
工率が増すとともにゲージ率Kは急激に増加し
て、ほぼ一定値となる。そしてゲージ率Kが2以
上を示す加工率はいずれの合金試料の場合におい
ても1%以上であることが明白である。したがつ
て上記冷間加工は緻密な加工組成を形成すること
により、高いゲージ率Kを得る効果があるが、特
に加工率約20%以上を施した場合が著しい。また
上記の冷間加工についで行われる加熱処理(再結
晶温度以下の温度と時間)は加工による内部歪の
一部を除去し、ゲージ率およびその他の諸特性を
安定化する効果がある。その場合加熱温度が高い
ほど、あるいは加熱時間が長いほど効果が著し
い。ここで加熱温度が高ければ加熱時間はより短
かくてよく、また逆に加熱温度が低ければ加熱時
間はより長くしなければならないことは当然であ
る。 次に本発明の実施例について述べる。 実施例 1 合金番号111(組成Fe=52.3%,Cr=14.3%,
Co=28.6%,W=4.8%)の合金の製造 原料としては99.97%純度の電解鉄、99.44%純
度の金属クロム、99.59%純度の電解コバルトお
よび99.9%純度の金属タングステンを用いた。試
料を造るには原料を全重量100gでアルミナ坩堝
に入れ、酸化を防ぐため表面にアルゴンガスを吹
きつけながら、空気中で高周波誘導電気炉を用い
て溶かした。その後よく撹拌して均質な溶融合金
とした。つぎにその溶融合金を内径10mm、高さ
120mmの鉄型に鋳込み、得られた鋳塊を1000℃で
鍛造して外径5mmの丸棒とした。さらに1000℃で
中間焼鈍した後、スエージングおよび冷間引抜き
により直径0.5mmとし、再び1000℃で中間焼鈍を
して冷間引抜きにより直径0.06mmの細線とし、長
さ70cmに切断して試料とした。この場合の最終加
工率(減面率)は98%である。これらの各種加工
は高温においても常温においても容易に行うこと
ができた。この試料の加工および熱処理条件と対
応した特性は第2表のとおりである。
いられている。この合金は比電気抵抗ρの温度係
数Cfの小さい特長を有する反面、ゲージ率Kおよ
び比電気抵抗ρの値も小さすぎ、また対銅熱起電
力Emfが大きいために、ストレインゲージ用材料
の特性としては十分とはいえない。また同一ロツ
ト内またはロツト間における性能のばらつきが5
〜10%にも達し非常に不安定である。その他の合
金の特性についても一長一短があり、従来用いら
れてきたストレインゲージ用材料の代替として
は、その特性が十分とはいい難かつた。 本発明者らは先にゲージ率Kが大きく、かつ他
の諸特性に優れたストレインゲージ用材料として
Fe−Cr−Co系合金が非常に有望であることを提
案してきた(特公昭45−13229号)。しかし上記合
金系はそのゲージ率Kが組成に対して大きく変化
する欠点、即ち組成に対するゲージ率Kの変動が
20%にも達するため、ばらつきの少ない安定した
製品を製造することは至難であつた。そこで上記
の欠点を解決するために本発明者らはさらに研究
を続けた結果、上記Fe−Cr−Co系合金における
ゲージ率Kの組成に対する大きなばらつきがNi
添加によつて改善されることを明らかにした。こ
の合金はNi量の極く狭い範囲に限つて安定なゲ
ージ率が得られるだけでなく、ゲージ率KもFe
−Cr−Co3元系合金より小さくなる欠点がある。 よつて本発明者らは、ゲージ率Kが大きく、し
かも組成に対するゲージ率の変化が少なく、他の
諸特性が優れ、そして鍛造や圧延、引抜きの如き
加工性の良好なストレインゲージ用合金の開発お
よびその製造方法を得る目的で研究を続け、上記
Fe−Cr−Co系合金の改良を試みた結果、Cr3〜
35%,Co17〜70%およびW9%以下、Mo10%以
下、Nb7%以下、Ta10%以下のうち1種または
2種以上の合計0.01〜15%,少量の不純物を含有
し、残部は実質的にFeからなる合金はゲージ率
Kが大きく、組成に対するゲージ率Kの変化が極
めて小さく、その他の諸特性に優れ、かつ加工が
容易であるストレインゲージ用合金を見い出し
た。 以下、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。 本発明合金を製造するには、上記合金組成にな
るようにCr3〜35%,Co17〜70%およびW9%以
下、Mo10%以下、Nb7%以下、Ta10%以下のう
ち1種または2種以上の合計0.01〜15%と残部Fe
の適量を空気中、好ましくは非酸化性雰囲気中あ
るいは真空中において適当な溶解炉を用いて溶解
した後、カルシウム合金、マグネシウム合金ある
いはその他の脱酸剤、脱硫剤を少量(1%以下)
添加してできるだけ不純物を取り除き、充分に撹
拌し、組成的に均一な溶融合金を得る。 つぎにこれを適当な形および大きさの鋳型に注
入して健全な鋳魂を得、さらにこの鋳魂を高温あ
るいは常温において、鍛造、圧延あるいは引抜き
等の方法によつて、加工率1%以上の冷間加工を
施し、目的の形状のもの例えば直径0.06mmの線材
あるいは厚さ0.02mmの箔材を造り、この線材また
は箔材を上記の加工後そのまま、あるいは水素中
その他の適当な非酸化性ガス中もしくは真空中で
400℃以下の温度で1分以上100時間以下加熱する
熱処理を加えて目的の試料を得る。そして上記方
法により得られた合金試料についてゲージ率K,
対銅熱起電力Emf、比電気抵抗ρおよび比電気抵
抗の温度係数Cfを測定したところ、K:2〜5.7,
Emf:±3μV/℃以下、ρの最大値:90μΩ−cm
およびCf:+7×10-4/℃以下の特性を有し、か
つゲージ率Kの組成依存性が極めて小さい特長を
有するストレインゲージ用合金が得られる。 第1図は4種類の合金試料のゲージ率Kにおよ
ぼす冷間加工率の効果を調べたものである。図か
らわかるように、加工を施す前のゲージ率Kはい
ずれの合金試料の場合でも2以下で小さいが、加
工率が増すとともにゲージ率Kは急激に増加し
て、ほぼ一定値となる。そしてゲージ率Kが2以
上を示す加工率はいずれの合金試料の場合におい
ても1%以上であることが明白である。したがつ
て上記冷間加工は緻密な加工組成を形成すること
により、高いゲージ率Kを得る効果があるが、特
に加工率約20%以上を施した場合が著しい。また
上記の冷間加工についで行われる加熱処理(再結
晶温度以下の温度と時間)は加工による内部歪の
一部を除去し、ゲージ率およびその他の諸特性を
安定化する効果がある。その場合加熱温度が高い
ほど、あるいは加熱時間が長いほど効果が著し
い。ここで加熱温度が高ければ加熱時間はより短
かくてよく、また逆に加熱温度が低ければ加熱時
間はより長くしなければならないことは当然であ
る。 次に本発明の実施例について述べる。 実施例 1 合金番号111(組成Fe=52.3%,Cr=14.3%,
Co=28.6%,W=4.8%)の合金の製造 原料としては99.97%純度の電解鉄、99.44%純
度の金属クロム、99.59%純度の電解コバルトお
よび99.9%純度の金属タングステンを用いた。試
料を造るには原料を全重量100gでアルミナ坩堝
に入れ、酸化を防ぐため表面にアルゴンガスを吹
きつけながら、空気中で高周波誘導電気炉を用い
て溶かした。その後よく撹拌して均質な溶融合金
とした。つぎにその溶融合金を内径10mm、高さ
120mmの鉄型に鋳込み、得られた鋳塊を1000℃で
鍛造して外径5mmの丸棒とした。さらに1000℃で
中間焼鈍した後、スエージングおよび冷間引抜き
により直径0.5mmとし、再び1000℃で中間焼鈍を
して冷間引抜きにより直径0.06mmの細線とし、長
さ70cmに切断して試料とした。この場合の最終加
工率(減面率)は98%である。これらの各種加工
は高温においても常温においても容易に行うこと
ができた。この試料の加工および熱処理条件と対
応した特性は第2表のとおりである。
【表】
実施例 2
合金番号222(組成Fe=51.5%,Cr=14.0%,
Co=28.0%,Mo=6.5%)の合金の製造 原料は実施例1と同じ純度の鉄、クロム、コバ
ルトと99.9%純度のモリブデンを用いた。試料の
製造方法は実施例1と同じである。試料に種々の
加工および熱処理を施して第3表に示すような特
性を得た。
Co=28.0%,Mo=6.5%)の合金の製造 原料は実施例1と同じ純度の鉄、クロム、コバ
ルトと99.9%純度のモリブデンを用いた。試料の
製造方法は実施例1と同じである。試料に種々の
加工および熱処理を施して第3表に示すような特
性を得た。
【表】
実施例 3
合金番号333(組成Fe=53.4%,Cr=14.6%,
Co=29.1%,Nb=2.9%)の合金の製造 原料は実施例1および実施例2と同じ純度の
鉄、クロム、コバルトと99.95%純度の金属ニオ
ブを用いた。試料の製造方法は実施例1と同じで
ある。試料に種々の加工および熱処理を施して第
4表に示すような特性を得た。
Co=29.1%,Nb=2.9%)の合金の製造 原料は実施例1および実施例2と同じ純度の
鉄、クロム、コバルトと99.95%純度の金属ニオ
ブを用いた。試料の製造方法は実施例1と同じで
ある。試料に種々の加工および熱処理を施して第
4表に示すような特性を得た。
【表】
実施例 4
合金番号444(組成Fe=50.4%,Cr=13.8%,
Co=27.5%,Ta=8.3%)の合金の製造 原料は実施例1乃至実施例3と同じ純度の鉄、
クロム、コバルトと99.9%純度の金属タンタルを
用いた。試料の製造方法は実施例1と同じであ
る。試料に種々の加工および熱処理を施して第5
表に示すような特性を得た。
Co=27.5%,Ta=8.3%)の合金の製造 原料は実施例1乃至実施例3と同じ純度の鉄、
クロム、コバルトと99.9%純度の金属タンタルを
用いた。試料の製造方法は実施例1と同じであ
る。試料に種々の加工および熱処理を施して第5
表に示すような特性を得た。
【表】
実施例 5
合金番号555(組成Fe=36.9%,Cr=13.9%,
Co=41.7%,W=6.5%,Nb=1.0%)の合金の製
造 原料は実施例1乃至実施例4と同じ純度の鉄、、
クロム、コバルトと実施例1と同じ純度のタング
ステン並びに実施例3と同じ純度のニオブを用い
た。試料の製造方法は実施例1と同じである。試
料に種々な加工および熱処理を施して第6表に示
すような特性を得た。
Co=41.7%,W=6.5%,Nb=1.0%)の合金の製
造 原料は実施例1乃至実施例4と同じ純度の鉄、、
クロム、コバルトと実施例1と同じ純度のタング
ステン並びに実施例3と同じ純度のニオブを用い
た。試料の製造方法は実施例1と同じである。試
料に種々な加工および熱処理を施して第6表に示
すような特性を得た。
【表】
なお本発明合金領域に属する代表的な合金の特
性値を、Fe−Cr−Co3元合金およびFe−Cr−Co
−Ni4元合金との比較で示すと第7表のとおりで
ある。
性値を、Fe−Cr−Co3元合金およびFe−Cr−Co
−Ni4元合金との比較で示すと第7表のとおりで
ある。
【表】
【表】
第2図乃至第5図はそれぞれFe−Cr−Co3元
系合金にW5%,Mo5%,Nb3%あるいはTa9%
を添加した各種試料について、Cr一定量で加工
率98%の場合におけるゲージ率KとCo量との関
係を示す曲線図である。これらの図には参考のた
めに比較合金として、Fe−15%Cr−Co3元合金
およびFe−15%Cr−Co+20%Ni4元合金の曲線
が示してある。いずれの図からもわかるように、
本発明合金のゲージ率KはCo量の増加とともに
減少するが、比較合金であるFe−Cr−Co系の減
少より少なく、緩やかな曲線を示している。これ
らの曲線からW,Mo,NbおよびTa元素はゲー
ジ率Kを高める効果のあることがわかる。また本
発明合金のゲージ率Kは比較合金Fe−Cr−Co−
Ni系のそれより大きく、第2図乃至第5図のい
ずれの場合もCo70%において3以上の値を示す。 すなわち本発明合金のゲージ率Kは組成に対す
る変化が極めて少ないばかりでなく、その値も
Co20〜40%の範囲では実用材のそれより約2倍
大きい等の特長を有している。 第6図は加工率20%以上で冷間引抜して得た
Fe−Cr−Co−W系合金、Fe−Cr−Co−Mo系合
金、Fe−Cr−Co−Nb系合金ならびにFe−Cr−
Co−Ta系合金の各試料(但し、全てCr15%,
Co30%一定量を含有)について、ゲージ率Kと
W,Mo,NbならびにTaの各添加量との関係を
示す曲線図である。全ての合金のゲージ率Kは4
±0.2の範囲内の値を示しており、W,Mo,Nb
あるいはTa量に対する変化が非常に少ない。特
にW添加の場合、W9%まではK=4.1の一定値を
示す。図において破線で示す組成の合金は細線お
よび圧延加工が困難であつた。 以上のように本発明合金のゲージ特性は広い範
囲の組成に亘つて優秀である。すなわち前記実施
例1乃至実施例5、第7表および第2図乃至第6
図からもわかるように、Cr3〜35%、Co17〜70%
およびW9%以下、Mo10%以下、Nb7%以下、
Ta10%以下のうち1種または2種以上の合計
0.01〜15%および残部Feからなる多元合金におい
てゲージ率Kが2〜5.7、対銅熱起電力Emfが±
3μV/℃以下、比電気抵抗ρが60〜90μΩ−cm、
ρの温度係数Cfが7×10-4/℃以下の特性が得ら
れる。これらのゲージ特性は先の第1表に示した
実用材Cu−Ni合金の各値、K=2.04〜2.12、Emf
=−43μV/℃、ρ=45〜49μΩ−cmおよびCf=±
0.2×10-4/℃に比較して総合的評価を行うと全
く孫色なく、極めて優秀である。 本発明合金は特にゲージ率Kが大きく、かつK
の組成依存性がほとんどないという従来比類をみ
ない特長を有しているので、高感度高安定性が要
求されているロードセル用ストレインゲージ用材
料として非常に好適である。本発明合金は加工状
態かあるいは約400℃以下の低温度の熱処理を施
して使用するが、実施例にみられるように300℃
以下ではゲージ特性は僅かの変化しか示さない。
しかし400℃以上では特性が急速に変化する。ま
た本発明合金は常温においてもまた高温において
も鍛造、圧延、引抜き、スエージング等の加工が
容易で工業上利するところが大きい。 第7図は80%冷間加工後250℃で12時間加熱し
たFe−Cr−30%Co+5%W+5%Moの組成の
本発明合金とFe−Cr−30%Coの比較合金のゲー
ジ特性(K,ρ,CfおよびEmf)とCr量との関
係を示す特性図である。 第8図は80%冷間加工後250℃で12時間加熱し
たFe−15%Cr−Co+5%W+5%Moの組成の
本発明合金とFe−15%Cr−Co比較合金のゲージ
特性(K,ρ,CfおよびEmf)とC量との関係を
示す特性図である。第9図乃至第12図は80%冷
間加工後250℃で12時間加熱したFe−15%Cr−
Co+(W,Mo,NbあるいはTa)合金について
それぞれCo量とW量、Mo量、Nb量あるいはTa
量に対してK,ρ,Cfおよび加工範囲を示した
特性図である。 次に本発明合金において、合金の組成をCr3〜
35%、Co17〜70%、W9%以下、Mo10%以下、
Nb7%以下、Ta10%以下のうち1種または2種
以上の合計0.01〜15%および残部Feと限定した理
由は次の通りである。 (1) クロム(Cr)8〜35%; 第7図において、Cr8%以下の組成の場合で
は、加工性は優れているが、ゲージ率Kが著しく
減少し2以下の小さい値となり、比電気抵抗ρが
急激に小さくなるだけでなく比電気抵抗の温度係
数Cfが10×10-4/℃以上の大きな値を有するもの
となるので、本発明合金としては不適当である。
またCr35%以上の組成では比電気抵抗ρが
90μΩ・cm以上で極めて大きくなり、また比電気
抵抗の温度係数Cfと対銅熱起電力Emfの両者が小
さくなるので、ストレインゲージ用合金として好
ましいがゲージ率Kが2以下で小さくしかも加工
性が極めて悪化するので、本発明合金としては不
適当である。 (2) コバルト(Co)17〜70%; 第8図において、Co17%以下の組成では、ゲ
ージ率Kが4以上で大きな値を示しストレインゲ
ージ用合金としては好ましいが、Co量の減少と
ともに比電気抵抗ρが急激に低下し、比電気抵抗
の温度係数Cfと対銅熱起電力Emfが増加するので
本発明合金としては不適当である。またCo70%
以上の組成では、対銅熱起電力Emfは極めて小さ
いが、ゲージ率Kが急激に減少するだけでなく比
電気抵抗の温度係数Cfが10×10-4/℃以上の大き
な値を示し、しかも第9図〜第12図に示すよう
に加工性が悪化するので、本発明合金として不適
当である。 (3) タングステン(W)9%以下; Wを含む合金の加工性はCr量やCo量などによ
つても異なるが、第9図に示すようにCr15%一
定のFe−Cr−Co−W系の場合では0〜9%Wの
範囲において冷間加工が可能であり、ゲージ率K
が約3以上および比電気抵抗ρが50〜90μΩ・cm
のようにそれぞれ大きな値を有するので、ストレ
インゲージ用合金として適している。しかしWを
含まない合金(W=0%)の場合では、比電気抵
抗の温度係数Cfが10×10-4/℃以上の大きな値と
なるので、本発明合金としては不適当である。ま
たWが9%を越えると加工が著しく困難となるの
で、本発明合金としては不適当である。 (4) モリブデン(Mo)10%以下; Moを含む合金の加工性はCr量やCo量などによ
つても異なるが、第10図に示すようにCr15%
一定のFe−Cr−Co−Mo系の場合では0〜10Mo
の範囲において冷間加工が可能であり、ゲージ率
Kが約3以上および比電気抵抗ρが50〜90μΩ・
cmのそれぞれ大きな値を有するので、ストレイン
ゲージ用合金としては適している。しかしMoを
含まない合金(Mo=0%)の場合では比電気抵
抗の温度係数Cfが10×10-4/℃以上の大きな値と
なるので、本発明合金としては不適当である。ま
たMo量が10%を越えると加工が著しく困難とな
るので、本発明合金として不適当である。 (5) ニオブ(Nb)7%以下; Nbを含む合金の加工性はCr量やCo量などによ
つても異なるが、第11図に示すようにCr15%
一定のFe−Cr−Co−Nb系の場合では0〜7%
Nbの範囲において冷間加工が可能であり、ゲー
ジ率Kが約3以上および比電気抵抗ρが50〜
90μΩ・cmのそれぞれ大きな値を有するので、ス
トレインゲージ用合金としては適している。しか
しNbを含まない合金(Nb=0%)の場合では、
比電気抵抗の温度係数Cfが10×10-4/℃以上の大
きな値となるので、本発明合金としては不適当で
ある。またNb量が7%を越えると加工が著しく
困難となるので、本発明合金としては不適当であ
る。 (6) タンタル(Ta)10%以下; Taを含む合金の加工性はCr層やCo量などによ
つても異なるが、第12図に示すようにCr15%
一定のFe−Cr−Co−Ta系の場合では0〜10Ta
の範囲において冷間加工が可能であり、ゲージ率
Kが約3以上および比電気抵抗ρが50〜90μΩ・
cmのそれぞれ大きな値を有するので、ストレイン
ゲージ用合金としては適している。しかしTaを
含まない合金(Ta=0%)の場合では、比電気
抵抗の温度係数Cfが10×10-4/℃以上の大きな値
となるので、本発明合金としては不適当である。
またTa量が10%を越えると加工が著しく困難と
なるので、本発明合金としては不適当である。 第2図乃至第6図、第7図乃至第12図、各実
施例および第7表で明らかなように、その組成範
囲のゲージ率Kは2以上で、その他のゲージ特性
も優れ、かつ加工性も良好であるが、組成がこの
範囲をはずれるとゲージ特性は劣化し初期の要求
特性が得られなくなるはかりでなく、加工が困難
となりストレインゲージ用合金として不適当とな
るので本発明合金の組成を上記のとおり限定し
た。 また本発明合金において冷間加工率(減面率)
を1%以上98%以下と限定した理由は第1図で明
らかなように加工率1%以上のゲージ率Kは2以
上の高い値を示すが、これ以下の加工率ではゲー
ジ率Kが小さいばかりでなく、製造工程における
加工率の制御が困難となるので、ストレインゲー
ジ用合金の製造方法として不適当となるからであ
る。また加工率が98%を越えると、加工が極端に
悪化し極細線や箔材など所望の形状のものが得ら
れないので、ストレインゲージ用合金の製造方法
としては不適当である。 以上の理由で冷間加工率は1%以上98%以下と
限定した。 また本発明合金において冷間加工後の加熱温度
を120℃以上400℃以下と限定した理由は、第2表
乃至第8表からも明らかなように、400℃以下で
はゲージ特性は僅かしか変化しないが、400℃の
温度で加熱を行うと比電気抵抗の温度係数Cfが
10×10-4/℃以上の値を越えてしまい、ストレイ
ンゲージの要求特性からはずれるため、ストレイ
ンゲージ用合金の製造方法として不適当となるか
らである。また加熱温度が120℃以下の場合では、
本発明合金を極細線や箔材としてストレインゲー
ジ素子に応用化した場合、該極細線や箔材の表面
にコーテイングした電気的絶縁材の乾燥が100時
間以上でも不十分となるだけでなく、合金の内部
応力により絶縁材と合金に生ずる見掛けの歪みが
発生してゲージ率Kの値が不安定となるので、ス
トレインゲージ用合金の製造法としては不適当で
ある。 第8表に組成と各種条件の関係を示す。
系合金にW5%,Mo5%,Nb3%あるいはTa9%
を添加した各種試料について、Cr一定量で加工
率98%の場合におけるゲージ率KとCo量との関
係を示す曲線図である。これらの図には参考のた
めに比較合金として、Fe−15%Cr−Co3元合金
およびFe−15%Cr−Co+20%Ni4元合金の曲線
が示してある。いずれの図からもわかるように、
本発明合金のゲージ率KはCo量の増加とともに
減少するが、比較合金であるFe−Cr−Co系の減
少より少なく、緩やかな曲線を示している。これ
らの曲線からW,Mo,NbおよびTa元素はゲー
ジ率Kを高める効果のあることがわかる。また本
発明合金のゲージ率Kは比較合金Fe−Cr−Co−
Ni系のそれより大きく、第2図乃至第5図のい
ずれの場合もCo70%において3以上の値を示す。 すなわち本発明合金のゲージ率Kは組成に対す
る変化が極めて少ないばかりでなく、その値も
Co20〜40%の範囲では実用材のそれより約2倍
大きい等の特長を有している。 第6図は加工率20%以上で冷間引抜して得た
Fe−Cr−Co−W系合金、Fe−Cr−Co−Mo系合
金、Fe−Cr−Co−Nb系合金ならびにFe−Cr−
Co−Ta系合金の各試料(但し、全てCr15%,
Co30%一定量を含有)について、ゲージ率Kと
W,Mo,NbならびにTaの各添加量との関係を
示す曲線図である。全ての合金のゲージ率Kは4
±0.2の範囲内の値を示しており、W,Mo,Nb
あるいはTa量に対する変化が非常に少ない。特
にW添加の場合、W9%まではK=4.1の一定値を
示す。図において破線で示す組成の合金は細線お
よび圧延加工が困難であつた。 以上のように本発明合金のゲージ特性は広い範
囲の組成に亘つて優秀である。すなわち前記実施
例1乃至実施例5、第7表および第2図乃至第6
図からもわかるように、Cr3〜35%、Co17〜70%
およびW9%以下、Mo10%以下、Nb7%以下、
Ta10%以下のうち1種または2種以上の合計
0.01〜15%および残部Feからなる多元合金におい
てゲージ率Kが2〜5.7、対銅熱起電力Emfが±
3μV/℃以下、比電気抵抗ρが60〜90μΩ−cm、
ρの温度係数Cfが7×10-4/℃以下の特性が得ら
れる。これらのゲージ特性は先の第1表に示した
実用材Cu−Ni合金の各値、K=2.04〜2.12、Emf
=−43μV/℃、ρ=45〜49μΩ−cmおよびCf=±
0.2×10-4/℃に比較して総合的評価を行うと全
く孫色なく、極めて優秀である。 本発明合金は特にゲージ率Kが大きく、かつK
の組成依存性がほとんどないという従来比類をみ
ない特長を有しているので、高感度高安定性が要
求されているロードセル用ストレインゲージ用材
料として非常に好適である。本発明合金は加工状
態かあるいは約400℃以下の低温度の熱処理を施
して使用するが、実施例にみられるように300℃
以下ではゲージ特性は僅かの変化しか示さない。
しかし400℃以上では特性が急速に変化する。ま
た本発明合金は常温においてもまた高温において
も鍛造、圧延、引抜き、スエージング等の加工が
容易で工業上利するところが大きい。 第7図は80%冷間加工後250℃で12時間加熱し
たFe−Cr−30%Co+5%W+5%Moの組成の
本発明合金とFe−Cr−30%Coの比較合金のゲー
ジ特性(K,ρ,CfおよびEmf)とCr量との関
係を示す特性図である。 第8図は80%冷間加工後250℃で12時間加熱し
たFe−15%Cr−Co+5%W+5%Moの組成の
本発明合金とFe−15%Cr−Co比較合金のゲージ
特性(K,ρ,CfおよびEmf)とC量との関係を
示す特性図である。第9図乃至第12図は80%冷
間加工後250℃で12時間加熱したFe−15%Cr−
Co+(W,Mo,NbあるいはTa)合金について
それぞれCo量とW量、Mo量、Nb量あるいはTa
量に対してK,ρ,Cfおよび加工範囲を示した
特性図である。 次に本発明合金において、合金の組成をCr3〜
35%、Co17〜70%、W9%以下、Mo10%以下、
Nb7%以下、Ta10%以下のうち1種または2種
以上の合計0.01〜15%および残部Feと限定した理
由は次の通りである。 (1) クロム(Cr)8〜35%; 第7図において、Cr8%以下の組成の場合で
は、加工性は優れているが、ゲージ率Kが著しく
減少し2以下の小さい値となり、比電気抵抗ρが
急激に小さくなるだけでなく比電気抵抗の温度係
数Cfが10×10-4/℃以上の大きな値を有するもの
となるので、本発明合金としては不適当である。
またCr35%以上の組成では比電気抵抗ρが
90μΩ・cm以上で極めて大きくなり、また比電気
抵抗の温度係数Cfと対銅熱起電力Emfの両者が小
さくなるので、ストレインゲージ用合金として好
ましいがゲージ率Kが2以下で小さくしかも加工
性が極めて悪化するので、本発明合金としては不
適当である。 (2) コバルト(Co)17〜70%; 第8図において、Co17%以下の組成では、ゲ
ージ率Kが4以上で大きな値を示しストレインゲ
ージ用合金としては好ましいが、Co量の減少と
ともに比電気抵抗ρが急激に低下し、比電気抵抗
の温度係数Cfと対銅熱起電力Emfが増加するので
本発明合金としては不適当である。またCo70%
以上の組成では、対銅熱起電力Emfは極めて小さ
いが、ゲージ率Kが急激に減少するだけでなく比
電気抵抗の温度係数Cfが10×10-4/℃以上の大き
な値を示し、しかも第9図〜第12図に示すよう
に加工性が悪化するので、本発明合金として不適
当である。 (3) タングステン(W)9%以下; Wを含む合金の加工性はCr量やCo量などによ
つても異なるが、第9図に示すようにCr15%一
定のFe−Cr−Co−W系の場合では0〜9%Wの
範囲において冷間加工が可能であり、ゲージ率K
が約3以上および比電気抵抗ρが50〜90μΩ・cm
のようにそれぞれ大きな値を有するので、ストレ
インゲージ用合金として適している。しかしWを
含まない合金(W=0%)の場合では、比電気抵
抗の温度係数Cfが10×10-4/℃以上の大きな値と
なるので、本発明合金としては不適当である。ま
たWが9%を越えると加工が著しく困難となるの
で、本発明合金としては不適当である。 (4) モリブデン(Mo)10%以下; Moを含む合金の加工性はCr量やCo量などによ
つても異なるが、第10図に示すようにCr15%
一定のFe−Cr−Co−Mo系の場合では0〜10Mo
の範囲において冷間加工が可能であり、ゲージ率
Kが約3以上および比電気抵抗ρが50〜90μΩ・
cmのそれぞれ大きな値を有するので、ストレイン
ゲージ用合金としては適している。しかしMoを
含まない合金(Mo=0%)の場合では比電気抵
抗の温度係数Cfが10×10-4/℃以上の大きな値と
なるので、本発明合金としては不適当である。ま
たMo量が10%を越えると加工が著しく困難とな
るので、本発明合金として不適当である。 (5) ニオブ(Nb)7%以下; Nbを含む合金の加工性はCr量やCo量などによ
つても異なるが、第11図に示すようにCr15%
一定のFe−Cr−Co−Nb系の場合では0〜7%
Nbの範囲において冷間加工が可能であり、ゲー
ジ率Kが約3以上および比電気抵抗ρが50〜
90μΩ・cmのそれぞれ大きな値を有するので、ス
トレインゲージ用合金としては適している。しか
しNbを含まない合金(Nb=0%)の場合では、
比電気抵抗の温度係数Cfが10×10-4/℃以上の大
きな値となるので、本発明合金としては不適当で
ある。またNb量が7%を越えると加工が著しく
困難となるので、本発明合金としては不適当であ
る。 (6) タンタル(Ta)10%以下; Taを含む合金の加工性はCr層やCo量などによ
つても異なるが、第12図に示すようにCr15%
一定のFe−Cr−Co−Ta系の場合では0〜10Ta
の範囲において冷間加工が可能であり、ゲージ率
Kが約3以上および比電気抵抗ρが50〜90μΩ・
cmのそれぞれ大きな値を有するので、ストレイン
ゲージ用合金としては適している。しかしTaを
含まない合金(Ta=0%)の場合では、比電気
抵抗の温度係数Cfが10×10-4/℃以上の大きな値
となるので、本発明合金としては不適当である。
またTa量が10%を越えると加工が著しく困難と
なるので、本発明合金としては不適当である。 第2図乃至第6図、第7図乃至第12図、各実
施例および第7表で明らかなように、その組成範
囲のゲージ率Kは2以上で、その他のゲージ特性
も優れ、かつ加工性も良好であるが、組成がこの
範囲をはずれるとゲージ特性は劣化し初期の要求
特性が得られなくなるはかりでなく、加工が困難
となりストレインゲージ用合金として不適当とな
るので本発明合金の組成を上記のとおり限定し
た。 また本発明合金において冷間加工率(減面率)
を1%以上98%以下と限定した理由は第1図で明
らかなように加工率1%以上のゲージ率Kは2以
上の高い値を示すが、これ以下の加工率ではゲー
ジ率Kが小さいばかりでなく、製造工程における
加工率の制御が困難となるので、ストレインゲー
ジ用合金の製造方法として不適当となるからであ
る。また加工率が98%を越えると、加工が極端に
悪化し極細線や箔材など所望の形状のものが得ら
れないので、ストレインゲージ用合金の製造方法
としては不適当である。 以上の理由で冷間加工率は1%以上98%以下と
限定した。 また本発明合金において冷間加工後の加熱温度
を120℃以上400℃以下と限定した理由は、第2表
乃至第8表からも明らかなように、400℃以下で
はゲージ特性は僅かしか変化しないが、400℃の
温度で加熱を行うと比電気抵抗の温度係数Cfが
10×10-4/℃以上の値を越えてしまい、ストレイ
ンゲージの要求特性からはずれるため、ストレイ
ンゲージ用合金の製造方法として不適当となるか
らである。また加熱温度が120℃以下の場合では、
本発明合金を極細線や箔材としてストレインゲー
ジ素子に応用化した場合、該極細線や箔材の表面
にコーテイングした電気的絶縁材の乾燥が100時
間以上でも不十分となるだけでなく、合金の内部
応力により絶縁材と合金に生ずる見掛けの歪みが
発生してゲージ率Kの値が不安定となるので、ス
トレインゲージ用合金の製造法としては不適当で
ある。 第8表に組成と各種条件の関係を示す。
【表】
○:良化 −:変化なし ×:悪化
また本発明合金において、冷間加工率(減面
率)を1%以上と限定した理由は第1図で明らか
なように加工率1%以上のゲージ率Kは2以上の
高い値を示すが、これ以下の加工率ではゲージ率
Kが小さいばかりでなく、製造工程における加工
率の制御が困難となるので、ストレインゲージ用
合金の製造方法として不適当となるからである。 また本発明合金において冷間加工後の加熱温度
を400℃以下と限定した理由は、第2表乃至第6
表からも明らかなように、400℃以下ではゲージ
特性は僅かしか変化しないが、400℃の温度で加
熱を行うと比電気抵抗の温度係数Cfが10×10-4以
上の値を越えてしまい、ストレインゲージの要求
特性からはずれてしまうため、ストレインゲージ
用合金の製造方法として不適当となるからであ
る。 最後に本発明合金において、冷間加工後、さら
に400℃以下の温度で加熱を行う場合、加熱時間
を1分以上100時間以下と限定した理由は、第2
表乃至第6表からも明らかなように、上記時間の
範囲内で加熱処理を行うとゲージ特性はあまり変
化しないだけでなく、加工歪の一部が除去される
ためゲージ特性が安定し、そのため経年変化の少
ないストレインゲージ用合金を提供することが可
能である。しかし加熱時間を1分未満とする場合
はゲージ特性の安定性が劣り、また100時間を越
えるとゲージ特性が急速に劣化することによるた
め、ストレインゲージ用合金の製造方法として不
適当となるからである。 以上本発明によれば従来実用されているNi−
Cu系合金あるいは公知のFe−Cr−Co系合金やFe
−Cr−Co−Ni系合金等に比較してゲージ率Kの
組成に対するばらつきが皆無な材料を得ることが
できるばかりでなく、かつ優れたゲージ特性と良
好な加工性を有する合金とその製造方法を提供す
ることができる。
また本発明合金において、冷間加工率(減面
率)を1%以上と限定した理由は第1図で明らか
なように加工率1%以上のゲージ率Kは2以上の
高い値を示すが、これ以下の加工率ではゲージ率
Kが小さいばかりでなく、製造工程における加工
率の制御が困難となるので、ストレインゲージ用
合金の製造方法として不適当となるからである。 また本発明合金において冷間加工後の加熱温度
を400℃以下と限定した理由は、第2表乃至第6
表からも明らかなように、400℃以下ではゲージ
特性は僅かしか変化しないが、400℃の温度で加
熱を行うと比電気抵抗の温度係数Cfが10×10-4以
上の値を越えてしまい、ストレインゲージの要求
特性からはずれてしまうため、ストレインゲージ
用合金の製造方法として不適当となるからであ
る。 最後に本発明合金において、冷間加工後、さら
に400℃以下の温度で加熱を行う場合、加熱時間
を1分以上100時間以下と限定した理由は、第2
表乃至第6表からも明らかなように、上記時間の
範囲内で加熱処理を行うとゲージ特性はあまり変
化しないだけでなく、加工歪の一部が除去される
ためゲージ特性が安定し、そのため経年変化の少
ないストレインゲージ用合金を提供することが可
能である。しかし加熱時間を1分未満とする場合
はゲージ特性の安定性が劣り、また100時間を越
えるとゲージ特性が急速に劣化することによるた
め、ストレインゲージ用合金の製造方法として不
適当となるからである。 以上本発明によれば従来実用されているNi−
Cu系合金あるいは公知のFe−Cr−Co系合金やFe
−Cr−Co−Ni系合金等に比較してゲージ率Kの
組成に対するばらつきが皆無な材料を得ることが
できるばかりでなく、かつ優れたゲージ特性と良
好な加工性を有する合金とその製造方法を提供す
ることができる。
第1図は代表的な本発明合金のゲージ率Kと冷
間加工率との関係を示す曲線図、第2図乃至第5
図は98%冷間加工を施したFe−15%Cr−Co+
(5%W,5%Mo,3%Nbあるいは9%Ta)合
金と、Fe−15%Cr−Co比較合金ならびにFe−15
%Cr−Co+20%Ni比較合金のゲージ率KとCo量
との関係を示す曲線図および第6図は20%以上の
冷間加工を施したFe−15%Cr−30%Co+(W,
Mo,NbあるいはTa)合金のゲージ率KとW,
Mo,NbあるいはTa量との関係を示す曲線図、
第7図は80%冷間加工後250℃で12時間加熱した
Fe−Cr−30%Co+5%W+5%Moの組成の本
発明合金とFe−Cr−30%Coより成る比較合金の
ゲージ特性(K,ρ,CfおよびEmf)とCr量と
の関係を示す特性図、第8図は80%冷間加工後
250℃で12時間加熱したFe−15%Cr−Co+5%
W+5%Moより成る本発明合金とFe−15%Cr−
Co比較合金のゲージ特性(K,ρ,Cfおよび
Emf)とCo量との関係を示す特性図および第9
図乃至第12図は80%冷間加工後250℃で12時間
加熱したFe−15%Cr−Co+(W,Mo,Nbある
いはTa)合金についてそれぞれCo量とW量、
Mo量、Nb量あるいはTa量に対してK,ρ,Cf
および加工範囲を示した特性図である。
間加工率との関係を示す曲線図、第2図乃至第5
図は98%冷間加工を施したFe−15%Cr−Co+
(5%W,5%Mo,3%Nbあるいは9%Ta)合
金と、Fe−15%Cr−Co比較合金ならびにFe−15
%Cr−Co+20%Ni比較合金のゲージ率KとCo量
との関係を示す曲線図および第6図は20%以上の
冷間加工を施したFe−15%Cr−30%Co+(W,
Mo,NbあるいはTa)合金のゲージ率KとW,
Mo,NbあるいはTa量との関係を示す曲線図、
第7図は80%冷間加工後250℃で12時間加熱した
Fe−Cr−30%Co+5%W+5%Moの組成の本
発明合金とFe−Cr−30%Coより成る比較合金の
ゲージ特性(K,ρ,CfおよびEmf)とCr量と
の関係を示す特性図、第8図は80%冷間加工後
250℃で12時間加熱したFe−15%Cr−Co+5%
W+5%Moより成る本発明合金とFe−15%Cr−
Co比較合金のゲージ特性(K,ρ,Cfおよび
Emf)とCo量との関係を示す特性図および第9
図乃至第12図は80%冷間加工後250℃で12時間
加熱したFe−15%Cr−Co+(W,Mo,Nbある
いはTa)合金についてそれぞれCo量とW量、
Mo量、Nb量あるいはTa量に対してK,ρ,Cf
および加工範囲を示した特性図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量比にてクロム3〜35%、コバルト17〜70
%およびW9%以下、Mo10%以下、Nb7%以下、
Ta10%以下のうち1種または2種以上の合計
0.01〜15%と少量の不純物を含有し、残部は実質
的に鉄からなり、ゲージ率が2以上を有すること
を特徴とするストレインゲージ用合金。 2 重量比にてクロム3〜35%、コバルト17〜70
%およびW9%以下、Mo10%以下、Nb7%以下、
Ta10%以下のうち1種または2種以上の合計
0.01〜15%と少量の不純物を含有し、残部は実質
的に鉄からなる合金に加工率1%以上98%以下の
冷間加工を施し、さらにこれを120℃以上400℃以
下の温度で1分以上100時間以下加熱することに
よりゲージ特性が安定で、ゲージ率が2以上を有
する合金を得ることを特徴とするストレインゲー
ジ用合金の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57053691A JPS58171557A (ja) | 1982-04-02 | 1982-04-02 | ストレインゲ−ジ用合金およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57053691A JPS58171557A (ja) | 1982-04-02 | 1982-04-02 | ストレインゲ−ジ用合金およびその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58171557A JPS58171557A (ja) | 1983-10-08 |
| JPH0213023B2 true JPH0213023B2 (ja) | 1990-04-03 |
Family
ID=12949832
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP57053691A Granted JPS58171557A (ja) | 1982-04-02 | 1982-04-02 | ストレインゲ−ジ用合金およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58171557A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0627288B2 (ja) * | 1984-06-29 | 1994-04-13 | 財団法人電気磁気材料研究所 | ストレインゲ−ジ用合金およびストレインゲ−ジの製造法 |
-
1982
- 1982-04-02 JP JP57053691A patent/JPS58171557A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58171557A (ja) | 1983-10-08 |
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