JPH0258339B2 - - Google Patents
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- JPH0258339B2 JPH0258339B2 JP56140237A JP14023781A JPH0258339B2 JP H0258339 B2 JPH0258339 B2 JP H0258339B2 JP 56140237 A JP56140237 A JP 56140237A JP 14023781 A JP14023781 A JP 14023781A JP H0258339 B2 JPH0258339 B2 JP H0258339B2
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- alloy
- gauge
- gauge factor
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- Heat Treatment Of Nonferrous Metals Or Alloys (AREA)
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Description
本発明は鉄(Fe)、クロム(Cr)、コバルト
(Co)およびニツケル(Ni)を主成分とし、少量
の不純物を含むストレインゲージ用合金およびそ
の製造方法に関するもので、その目的とするとこ
ろはゲージ率が大きく、ゲージ率の組成に対する
変化が小さく、他の諸特性に優れ、かつ加工が容
易なストレインゲージ用合金を提供するにある。 ストレインゲージは、一般に弾性歪によつてゲ
ージ細線またはゲージ箔の電気抵抗が変化する現
象を利用し、逆に抵抗変化を測定することによつ
て歪の量あるいは応力を計測するもので、広く歪
測定に用いられるばかりでなく、近年は平衡型記
録計等の工業機器の機械量−電気量変換器要素、
所謂、ストレインセンサとしても利用される。 ストレインゲージ材料に課せられる条件は、 1 ゲージ率が大きいこと 2 対銅熱起電力が小さいこと 3 比電気抵抗が大きいこと 4 比電気抵抗の温度係数が小さいこと 5 加工性がよく、機械的性質がよいこと 6 安価なこと などに要約される。 ところで、ストレインゲージは、その構造が金
属細線(13〜25μm)または箔(3〜5μm)を格
子状あるいはロゼツト状に配置してなり、またそ
の使用法としては前記ゲージを被測定物に接着剤
で貼付し、被測定物に生じた歪を、ゲージの抵抗
変化から間接的に測定するものである。 ストレインゲージの感度はゲージ率Kによつて
決まり、Kの値は一般に次の式で表される。 K=ΔR/R/Δl/l=1+2δ+Δρ/ρ/Δl
/l ここでRはゲージ細線の全抵抗 δはゲージ細線のポアソン比 ρはゲージ細線の比電気抵抗 lはゲージ細線の全長 この式でδは金属においてほぼ0.3であるから、
ゲージ率Kを大きくするためにはΔρ/ρ・(Δl/
l)-1を大きくしなければならない。すなわち、
引張変形を与えた時に、材料の長さ方向の電子構
造が大幅に変化して、ρが増すという性質を具備
する必要がある。 さてストレインゲージは、近年マイクロコンピ
ユーターの進歩に伴つて、その応用領域がますま
す拡大して高感度な圧力変換器やロードセルに多
用されつつある。特にロードセルにおいては、商
業面における料金秤の他にホツパースケールやタ
ンクスケールの力量計、圧延や押出における圧力
計、コンスタントフイーダや車両重量計やクレー
ン荷重計等の工業用秤に用いられ、マイクロコン
ピユーターと共に部品の個数、重量あるいは圧力
等の検出と指示の他に、自動制御による工場管理
において製品の高品位安定化が歩留まりの向上ば
かりでなく、省力および省エネルギーの目的も担
つている。 ところが自動制御技術において、計測機器の高
精度および高信類性を得るためにはロードセルに
用いられているストレインゲージ素子の特性が重
要な決定要因となる。第1表には、現在知られて
いる主要なストレインゲージ素子の材料につい
て、そのゲージ率K、対銅熱起電力Emf、比電気
抵抗ρと比較気抵抗ρの温度係数Cfが示してあ
る。
(Co)およびニツケル(Ni)を主成分とし、少量
の不純物を含むストレインゲージ用合金およびそ
の製造方法に関するもので、その目的とするとこ
ろはゲージ率が大きく、ゲージ率の組成に対する
変化が小さく、他の諸特性に優れ、かつ加工が容
易なストレインゲージ用合金を提供するにある。 ストレインゲージは、一般に弾性歪によつてゲ
ージ細線またはゲージ箔の電気抵抗が変化する現
象を利用し、逆に抵抗変化を測定することによつ
て歪の量あるいは応力を計測するもので、広く歪
測定に用いられるばかりでなく、近年は平衡型記
録計等の工業機器の機械量−電気量変換器要素、
所謂、ストレインセンサとしても利用される。 ストレインゲージ材料に課せられる条件は、 1 ゲージ率が大きいこと 2 対銅熱起電力が小さいこと 3 比電気抵抗が大きいこと 4 比電気抵抗の温度係数が小さいこと 5 加工性がよく、機械的性質がよいこと 6 安価なこと などに要約される。 ところで、ストレインゲージは、その構造が金
属細線(13〜25μm)または箔(3〜5μm)を格
子状あるいはロゼツト状に配置してなり、またそ
の使用法としては前記ゲージを被測定物に接着剤
で貼付し、被測定物に生じた歪を、ゲージの抵抗
変化から間接的に測定するものである。 ストレインゲージの感度はゲージ率Kによつて
決まり、Kの値は一般に次の式で表される。 K=ΔR/R/Δl/l=1+2δ+Δρ/ρ/Δl
/l ここでRはゲージ細線の全抵抗 δはゲージ細線のポアソン比 ρはゲージ細線の比電気抵抗 lはゲージ細線の全長 この式でδは金属においてほぼ0.3であるから、
ゲージ率Kを大きくするためにはΔρ/ρ・(Δl/
l)-1を大きくしなければならない。すなわち、
引張変形を与えた時に、材料の長さ方向の電子構
造が大幅に変化して、ρが増すという性質を具備
する必要がある。 さてストレインゲージは、近年マイクロコンピ
ユーターの進歩に伴つて、その応用領域がますま
す拡大して高感度な圧力変換器やロードセルに多
用されつつある。特にロードセルにおいては、商
業面における料金秤の他にホツパースケールやタ
ンクスケールの力量計、圧延や押出における圧力
計、コンスタントフイーダや車両重量計やクレー
ン荷重計等の工業用秤に用いられ、マイクロコン
ピユーターと共に部品の個数、重量あるいは圧力
等の検出と指示の他に、自動制御による工場管理
において製品の高品位安定化が歩留まりの向上ば
かりでなく、省力および省エネルギーの目的も担
つている。 ところが自動制御技術において、計測機器の高
精度および高信類性を得るためにはロードセルに
用いられているストレインゲージ素子の特性が重
要な決定要因となる。第1表には、現在知られて
いる主要なストレインゲージ素子の材料につい
て、そのゲージ率K、対銅熱起電力Emf、比電気
抵抗ρと比較気抵抗ρの温度係数Cfが示してあ
る。
【表】
第1表のうちCu−Ni系合金が従来最も多く用
いられている。この合金は比電気抵抗ρの温度係
数Cfの小さい特長を有する反面、ゲージ率Kお
よび比電気抵抗ρの値も小さすぎ、また対銅熱起
電力Emfが大きいために、ストレインゲージ用材
料の特性としては十分とはいえない。また同一ロ
ツト内またはロツト間における性能のばらつきは
5〜10%にも達し非常に不安定である。その他の
合金の特性についても一長一短があり、従来用い
られてきたストレインゲージ材料の代替用として
は、その特性が十分とはいい難かつた。 本発明者らは先にゲージ率Kが大きく、かつ他
の諸特性に優れたストレインゲージ用材料とし
て、Fe−Cr−Co系合金が非常に有望であること
を提案してきた(特公昭45−13229)。しかし上記
合金系はそのゲージ率Kが組成に対して大きく変
化する欠点、即ち組成に対するゲージ率の変動が
20%にも達するため、ばらつきの少ない安定した
製品を製造することは至難であつた。 よつて本発明者らは、ばらつきの少ない高性能
なストレインゲージ用材料を得るために、ゲージ
率Kが大きく、組成に対するゲージ率の変化が少
なく、他の諸特性も優れ、そして鍛造や圧延、引
抜きの如き加工性の良好なストレインゲージ用合
金の開発およびその製造方法を得る目的で研究を
続け、上記Fe−Cr−Co系合金の改良を試みた結
果、Cr3〜15%、Co17〜40%、Ni0.01〜28.6%お
よび残部Feからなる合金を主成分とし、少量の
不純物とからなる合金は、ゲージ率Kが大きく、
組成に対するゲージ率の変化が極めて小さく、そ
の他の諸特性に優れ、かつ加工が容易であるスト
レインゲージ用合金を見い出した。 以下、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。 本発明合金を製造するには、上記合金組成にな
るようにまず主成分のCr3〜15%、Co17〜40%、
Ni0.01〜28.6%残部Feとよりなる適当量を含有す
る合金を空気中、好ましくは非酸化性雰囲気中あ
るいは真空中において適当な溶解炉を用いて溶解
した後、カルシウム合金、マグネシウム合金ある
いはその他の脱酸剤、脱硫剤を少量(溶湯に対し
1%以下)添加してできるだけ不純物を取り除
き、十分に撹拌し、組成的に均一な溶融合金を得
る。 次にこれを適当な形および大きさの鋳型に注入
して健全な鋳魂を得、さらにこの鋳魂を高温ある
いは常温において、鍛造、圧延あるいは引抜き等
の方法によつて、加工率10%以上の冷間加工を施
し、目的の形状のもの例えば直径0.06mmの線材あ
るいは厚さ0.02mmの箔材を造り、この線材または
箔材を上記の加工後そのまま、あるいは水素中そ
の他の適当な非酸化性ガス中もしくは真空中で
400℃以下の温度で1分以上10時間以下加熱する
熱処理を加えて目的の試料を得る。そして上記方
法により得られた合金試料について、ゲージ率
K、対銅熱起電力Emf、比電気抵抗ρおよび比電
気抵抗ρの温度係数Cfを測定したところ、ゲー
ジ率K:3〜5.7、対銅起電力Emf:±3μV/℃
以下、比電気抵抗ρの最大値:90μΩ−cmおよび
ρの温度係数Cf:±10×10-4/℃以下の特性を有
し、かつゲージ率Kの組成依存性が極めて小さい
特長を有するストレインゲージ用合金が得られ
る。 第1図はゲージ率Kにおよぼす冷間加工率の効
果を調べたものである。図からわかるように、加
工を加える前のゲージ率Kはいずれの合金試料の
場合でも2以下であるが、加工処理を施すことに
よつてゲージ率は急激に増加して、ほぼ一定値と
なる。そしてゲージ率Kが3以上を示す加工率は
いずれの合金試料の場合においても、10%以上で
あることが明白である。したがつて上記冷間加工
は緻密な加工組織を形成することにより、高いゲ
ージ率を得る効果があるが、特に加工率70%以上
の加工を施した場合に著しい。また上記の冷間加
工について行われる加熱処理(再結晶温度以下の
温度と時間)は加工による内部歪の一部を除去
し、ゲージ率およびその他の諸特性を安定化する
効果がある。その場合加熱温度が高いほど、ある
いは加熱時間が長いほど効果が著しい。ここで加
熱温度が高ければ加熱時間はより短くてよく、ま
た逆に加熱温度が低ければ加熱時間はより長くし
なければならないことは当然である。 次に本発明の実施例について述べる。 実施例 1 合金番号30(組成Fe=45.8%、Cr=12.5%、Co
=25.0%、Ni=16.7%)の製造) 原料としては99.97%純度の電解鉄、99.44%純
度の金属クロム、99.59%純度の電解コバルトお
よび99.8%純度の電解ニツケルを用いた。試料を
造るには原料を全重量100gでアルミナ坩堝に入
れ、酸化を防ぐため表面にアルゴンガスを吹きつ
けながら、空気中で高周波誘導電気炉を用いて溶
かした。その後よく撹拌して均質な溶融合金とし
た。次にその溶融合金を内径10mm、高さ120mmの
鉄型に鋳込み、得られた鋳塊を1000℃で鍛造して
外径5mmの丸棒とした。さらに1000℃で中間焼鈍
した後、スエージングおよび冷間引抜きにより直
径0.5mmとし、再び1000℃で中間焼鈍をして冷間
引抜きにより直径0.06mmの細線とし、長さ70cmに
切断して試料とした。この場合の最終加工率〔減
面率)は98%である。これらの各種加工は高温に
おいても常温においても容易に行うことができ
た。この試料の加工および熱処理条件と対応した
特性は第2表のとおりである。
いられている。この合金は比電気抵抗ρの温度係
数Cfの小さい特長を有する反面、ゲージ率Kお
よび比電気抵抗ρの値も小さすぎ、また対銅熱起
電力Emfが大きいために、ストレインゲージ用材
料の特性としては十分とはいえない。また同一ロ
ツト内またはロツト間における性能のばらつきは
5〜10%にも達し非常に不安定である。その他の
合金の特性についても一長一短があり、従来用い
られてきたストレインゲージ材料の代替用として
は、その特性が十分とはいい難かつた。 本発明者らは先にゲージ率Kが大きく、かつ他
の諸特性に優れたストレインゲージ用材料とし
て、Fe−Cr−Co系合金が非常に有望であること
を提案してきた(特公昭45−13229)。しかし上記
合金系はそのゲージ率Kが組成に対して大きく変
化する欠点、即ち組成に対するゲージ率の変動が
20%にも達するため、ばらつきの少ない安定した
製品を製造することは至難であつた。 よつて本発明者らは、ばらつきの少ない高性能
なストレインゲージ用材料を得るために、ゲージ
率Kが大きく、組成に対するゲージ率の変化が少
なく、他の諸特性も優れ、そして鍛造や圧延、引
抜きの如き加工性の良好なストレインゲージ用合
金の開発およびその製造方法を得る目的で研究を
続け、上記Fe−Cr−Co系合金の改良を試みた結
果、Cr3〜15%、Co17〜40%、Ni0.01〜28.6%お
よび残部Feからなる合金を主成分とし、少量の
不純物とからなる合金は、ゲージ率Kが大きく、
組成に対するゲージ率の変化が極めて小さく、そ
の他の諸特性に優れ、かつ加工が容易であるスト
レインゲージ用合金を見い出した。 以下、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。 本発明合金を製造するには、上記合金組成にな
るようにまず主成分のCr3〜15%、Co17〜40%、
Ni0.01〜28.6%残部Feとよりなる適当量を含有す
る合金を空気中、好ましくは非酸化性雰囲気中あ
るいは真空中において適当な溶解炉を用いて溶解
した後、カルシウム合金、マグネシウム合金ある
いはその他の脱酸剤、脱硫剤を少量(溶湯に対し
1%以下)添加してできるだけ不純物を取り除
き、十分に撹拌し、組成的に均一な溶融合金を得
る。 次にこれを適当な形および大きさの鋳型に注入
して健全な鋳魂を得、さらにこの鋳魂を高温ある
いは常温において、鍛造、圧延あるいは引抜き等
の方法によつて、加工率10%以上の冷間加工を施
し、目的の形状のもの例えば直径0.06mmの線材あ
るいは厚さ0.02mmの箔材を造り、この線材または
箔材を上記の加工後そのまま、あるいは水素中そ
の他の適当な非酸化性ガス中もしくは真空中で
400℃以下の温度で1分以上10時間以下加熱する
熱処理を加えて目的の試料を得る。そして上記方
法により得られた合金試料について、ゲージ率
K、対銅熱起電力Emf、比電気抵抗ρおよび比電
気抵抗ρの温度係数Cfを測定したところ、ゲー
ジ率K:3〜5.7、対銅起電力Emf:±3μV/℃
以下、比電気抵抗ρの最大値:90μΩ−cmおよび
ρの温度係数Cf:±10×10-4/℃以下の特性を有
し、かつゲージ率Kの組成依存性が極めて小さい
特長を有するストレインゲージ用合金が得られ
る。 第1図はゲージ率Kにおよぼす冷間加工率の効
果を調べたものである。図からわかるように、加
工を加える前のゲージ率Kはいずれの合金試料の
場合でも2以下であるが、加工処理を施すことに
よつてゲージ率は急激に増加して、ほぼ一定値と
なる。そしてゲージ率Kが3以上を示す加工率は
いずれの合金試料の場合においても、10%以上で
あることが明白である。したがつて上記冷間加工
は緻密な加工組織を形成することにより、高いゲ
ージ率を得る効果があるが、特に加工率70%以上
の加工を施した場合に著しい。また上記の冷間加
工について行われる加熱処理(再結晶温度以下の
温度と時間)は加工による内部歪の一部を除去
し、ゲージ率およびその他の諸特性を安定化する
効果がある。その場合加熱温度が高いほど、ある
いは加熱時間が長いほど効果が著しい。ここで加
熱温度が高ければ加熱時間はより短くてよく、ま
た逆に加熱温度が低ければ加熱時間はより長くし
なければならないことは当然である。 次に本発明の実施例について述べる。 実施例 1 合金番号30(組成Fe=45.8%、Cr=12.5%、Co
=25.0%、Ni=16.7%)の製造) 原料としては99.97%純度の電解鉄、99.44%純
度の金属クロム、99.59%純度の電解コバルトお
よび99.8%純度の電解ニツケルを用いた。試料を
造るには原料を全重量100gでアルミナ坩堝に入
れ、酸化を防ぐため表面にアルゴンガスを吹きつ
けながら、空気中で高周波誘導電気炉を用いて溶
かした。その後よく撹拌して均質な溶融合金とし
た。次にその溶融合金を内径10mm、高さ120mmの
鉄型に鋳込み、得られた鋳塊を1000℃で鍛造して
外径5mmの丸棒とした。さらに1000℃で中間焼鈍
した後、スエージングおよび冷間引抜きにより直
径0.5mmとし、再び1000℃で中間焼鈍をして冷間
引抜きにより直径0.06mmの細線とし、長さ70cmに
切断して試料とした。この場合の最終加工率〔減
面率)は98%である。これらの各種加工は高温に
おいても常温においても容易に行うことができ
た。この試料の加工および熱処理条件と対応した
特性は第2表のとおりである。
【表】
実施例 2
合金番号32(組成Fe=43.4%、Cr=10.7%、Co
=17.3%、Ni=28.6%)の合金の製造 原料は実施例1と同じ鈍度の鉄、クロム、コバ
ルトおよびニツケルを用いた。試料の製造方法は
実施例1と同じである。試料に種々な加工および
熱処理を施して第3表に示すような特性を得た。 なお本発明合金領域に属する代表的な合金は特
性値を、Fe−Cr−Co系三元合金との比較で示す
と第4表のとおりである。
=17.3%、Ni=28.6%)の合金の製造 原料は実施例1と同じ鈍度の鉄、クロム、コバ
ルトおよびニツケルを用いた。試料の製造方法は
実施例1と同じである。試料に種々な加工および
熱処理を施して第3表に示すような特性を得た。 なお本発明合金領域に属する代表的な合金は特
性値を、Fe−Cr−Co系三元合金との比較で示す
と第4表のとおりである。
【表】
【表】
第2図は加工率98%で冷間引抜きして得たFe
−15%Cr−0〜50%Co比較合金(Ni=0%)お
よびこの合金に異なつたNi量を添加した(Fe−
15%Cr−0〜50%Co)+Ni系合金についてNi+
20〜+60%を組成パラメーターとした場合のゲー
ジ率KとCo量との関係を示す曲線図である。 ここで図に示したFe、Cr、CoおよびNiそれぞ
れの組成はNi添加量によつて異なるので、次に
それらの求め方を説明する。 合金組成は、Fe−15%Cr−0〜50%Co系合金
を100%として、これにNiを20%、30%、40%、
50%あるいは60%添加した合計量がそれぞれ120
%、130%、140%、150%あるいは160%とした。
すなわち第2図の各曲線の組成式は次のように書
ける。 Ni=+20%の曲線の場合では (Fe−15%Cr−0〜50%Co)+20%Ni →組成の合計120% Ni=+30%の曲線の場合では (Fe−15%Cr−0〜50%Co)+30%Ni →組成の合計130% Ni=+40%の曲線の場合では (Fe−15%Cr−0〜50%Co)+40%Ni →組成の合計140% Ni=+50%の曲線の場合では (Fe−15%Cr−0〜50%Co)+50%Ni →組成の合計150% Ni=+60%の曲線の場合では (Fe−15%Cr−0〜50%Co)+60%Ni →組成の合計160% 上述のように合金の合計量はNiの添加量によ
つて異なつていることがわかる。合金全体の合計
量を100%に変換する表示法は、上記組成式の各
成分の組成量をNiを添加した組成の合計量で割
り、さらに100倍することによつて得られる。 すなわち換算式は V=(Vo/VT)×100% ……(1) ここでVは100%表示法における各元素の組成
量、VoおよびVTはそれぞれNi添加の組成式に
おける各元素の組成量および組成の合計量であ
る。 例えばNi=+20%の曲線の場合では、換算式
(1)を用いて(組成量/120)×100から Fe−12.5%Cr−0〜41.7%Co−16.7%Ni と表され、この合金の組成の合計量は100%とな
る。以下第3図乃至第5図においても第2図の場
合と同様な方法で組成量を求めることができる。 さて第2図にみるようにFe−15%Cr−Co3元
合金のゲージ率KはCo量の増加とともに減少す
るが、本発明合金である(Fe−15%C−0〜50
%Co)+Ni系合金の場合、Niを添加することに
よつて低Co側におけるゲージ率Kは急激に減少
する。そのためCo軸に対してゲージ率Kの極大
を示す領域が出現する。すなわちゲージ率Kが極
大を示す部分においてはCo量に対して不変のゲ
ージ率を有することを示している。この極大は
Ni添加量が増加するとともに漸次Co量の少ない
側に移動し、それとともに極大の値も小さくな
り、Ni=+60%の曲線においてはCo量に関係な
くゲージ率が3以下となる。例えば、Ni=+20
%の曲線についてみると、Co27〜30%の範囲に
おけるゲージ率Kは3.90〜3.91で、ほとんど一定
値とみなしてもよいほどで、Fe−15%Cr−Co3
元系比較合金(Ni=0%)の曲線には全くみら
れない大きな特長である。 当然ゲージ率Kが3以下を示す合金組成は本発
明の請求範囲からはずれることはいうまでもな
い。 第3図は加工率98%で冷間引抜きして得た
(Fe−15%Cr−Co)+0〜60%Ni系合金の各試料
について、Co25〜40%を組成パラメータとした
場合におけるゲージ率KとNi量との関係を示す
曲線図である。Ni量に対するゲージ率の変化は
一般にNi=+10〜+15%において極小、および
Ni=+20〜+25%において極大を示した後、Ni
量の増加とともに漸次減少する。そしてその変化
の様子は、Co=0%曲線の場合を除いて、Co量
にはほとんど関係がないことが明らかである。 第3図においても、第2図と同様極小と極大を
有する組成領域ではKが不変であることを示すの
がわかる。第3図より明らかなように、Fe−Cr
−Co系合金にNiを添加することによりゲージ率
Kの組成依存性が少なくなりK=3〜4の間で安
定となることがわかる。 第4図は、第2図および第3図と同様の加工率
で冷間引抜きして得た(Fe−0〜30%Cr−25%
Co)+Ni合金(およびFe−0〜30%Cr−30%Co)
+Ni合金について、それぞれNi=0%、+20%、
+30%あるいは+40%を組成パラメータとした場
合のゲージ率KとCr量との関係を示す曲線図で
ある。Cr量に対するゲージ率の変化は一般に
(Fe−0〜30%Cr−25%Co)+Ni合金あるいは
(Fe−0〜30%Cr−30%Co)+Ni合金のいずれの
曲線の場合でもCr量約10%において極大を示し、
Ni量とともに減少する。 第5図は上記第3図と同じ試料について、対銅
熱起電力Emf、比電気抵抗ρおよび比電気抵抗ρ
の温度係数Cfの特性を示してある。第5図にみ
るように対銅熱起電力EmfはNi量やCo量に対し
て複雑に変化し、その最大の変化量は+3〜−
4μV/℃であるが、従来のCu−Ni系合金(第1
表参照)の値に比べると非常に小さいことがわか
る。特に対銅熱起電力Emfの極大を示すNi=+
35%の組成において約1μV/℃下となり、合金組
成を任意に選ぶことにより極めて小さい値を示す
ため、応用上直流電源を用いる装置においては安
定した性能を発揮できる。比電気抵抗ρはCoを
含まないFe−15%Cr−Ni比較合金を除いた本発
明合金ではCo量に関係なくNi=約+15%におい
て極小を示す。そしてその値は68〜72μΩ・cmで
Cu−Ni系合金のそれより大きい。比電気抵抗ρ
の温度係数Cfはρの組成変化にほぼ対応してお
り、Ni=+15%において極大を示す。Cfの値は
最高+10×10-4/℃でCu−Ni系合金の+20×
10-6/℃と比べるとはるかに大きいが、±10×
10-4/℃以下の場合には補償回路を用いることに
よつて相殺可能である。 第6A図は本発明合金No.30と比較合金No.7の加
工率90%の冷間加工後におけるゲージ率Kの加熱
温度(歪取り熱処理温度)依存性を示すもので、
冷間加工後に400℃以下の歪取り熱処理を施すこ
とはゲージ率Kを3〜4に保持する上で極めて有
効であるが、加熱温度を400℃以上とし、加熱時
間を長くするとゲージ率Kは下がることを示して
いる。 第6B図は本発明合金のゲージ率Kの加工依存
性を示すもので、加工率を10〜90%と上昇させる
とゲージ率K=3〜4となることを示している。
比較合金No.7(Fe−15Cr−35Co)と比較して加
工率10〜50%の範囲で比較合金より良い値を示し
ており、加工率50%以上ではほぼ同じ値を示して
いる。以上の理由で冷間加工率は10%以上と限定
した。 第7図は本発明合金の冷間加工(加工率90%)
後におけるゲージ率Kの加熱時間依存性を示すも
のである。1分ないし100時間および200〜500℃
で熱処理を行つた結果、100時間以上では加熱温
度の高い程、ゲージ率Kが低下する傾向にあり、
400℃の曲線では加熱時間が10時間ではゲージ率
K=3以上の値を示している。従つて熱処理の限
界である加熱温度および時間はそれぞれ400℃以
下および10時間以下であることが必要である。 以上のように本発明合金のゲージ特性は広い範
囲の組成に亘つて優秀である。すなわち上記実施
例1乃至実施例2、第5表および第2図乃至第4
図からもわかるように、Cr=3〜35%、Co=17
%〜40%、Ni=0.01〜28.6%、および残部Feから
なるFe−Cr−Co−Ni系4元合金においてゲージ
率Kが3〜5.7、対銅熱起電力Emfが±3μV/℃
以下、比電気抵抗ρが68〜90μΩ−cm、ρの温度
係数Cfが+10×10-4/℃以下の特性が得られる。 第5表に主成分の組成と各種条件の関係を示
す。
−15%Cr−0〜50%Co比較合金(Ni=0%)お
よびこの合金に異なつたNi量を添加した(Fe−
15%Cr−0〜50%Co)+Ni系合金についてNi+
20〜+60%を組成パラメーターとした場合のゲー
ジ率KとCo量との関係を示す曲線図である。 ここで図に示したFe、Cr、CoおよびNiそれぞ
れの組成はNi添加量によつて異なるので、次に
それらの求め方を説明する。 合金組成は、Fe−15%Cr−0〜50%Co系合金
を100%として、これにNiを20%、30%、40%、
50%あるいは60%添加した合計量がそれぞれ120
%、130%、140%、150%あるいは160%とした。
すなわち第2図の各曲線の組成式は次のように書
ける。 Ni=+20%の曲線の場合では (Fe−15%Cr−0〜50%Co)+20%Ni →組成の合計120% Ni=+30%の曲線の場合では (Fe−15%Cr−0〜50%Co)+30%Ni →組成の合計130% Ni=+40%の曲線の場合では (Fe−15%Cr−0〜50%Co)+40%Ni →組成の合計140% Ni=+50%の曲線の場合では (Fe−15%Cr−0〜50%Co)+50%Ni →組成の合計150% Ni=+60%の曲線の場合では (Fe−15%Cr−0〜50%Co)+60%Ni →組成の合計160% 上述のように合金の合計量はNiの添加量によ
つて異なつていることがわかる。合金全体の合計
量を100%に変換する表示法は、上記組成式の各
成分の組成量をNiを添加した組成の合計量で割
り、さらに100倍することによつて得られる。 すなわち換算式は V=(Vo/VT)×100% ……(1) ここでVは100%表示法における各元素の組成
量、VoおよびVTはそれぞれNi添加の組成式に
おける各元素の組成量および組成の合計量であ
る。 例えばNi=+20%の曲線の場合では、換算式
(1)を用いて(組成量/120)×100から Fe−12.5%Cr−0〜41.7%Co−16.7%Ni と表され、この合金の組成の合計量は100%とな
る。以下第3図乃至第5図においても第2図の場
合と同様な方法で組成量を求めることができる。 さて第2図にみるようにFe−15%Cr−Co3元
合金のゲージ率KはCo量の増加とともに減少す
るが、本発明合金である(Fe−15%C−0〜50
%Co)+Ni系合金の場合、Niを添加することに
よつて低Co側におけるゲージ率Kは急激に減少
する。そのためCo軸に対してゲージ率Kの極大
を示す領域が出現する。すなわちゲージ率Kが極
大を示す部分においてはCo量に対して不変のゲ
ージ率を有することを示している。この極大は
Ni添加量が増加するとともに漸次Co量の少ない
側に移動し、それとともに極大の値も小さくな
り、Ni=+60%の曲線においてはCo量に関係な
くゲージ率が3以下となる。例えば、Ni=+20
%の曲線についてみると、Co27〜30%の範囲に
おけるゲージ率Kは3.90〜3.91で、ほとんど一定
値とみなしてもよいほどで、Fe−15%Cr−Co3
元系比較合金(Ni=0%)の曲線には全くみら
れない大きな特長である。 当然ゲージ率Kが3以下を示す合金組成は本発
明の請求範囲からはずれることはいうまでもな
い。 第3図は加工率98%で冷間引抜きして得た
(Fe−15%Cr−Co)+0〜60%Ni系合金の各試料
について、Co25〜40%を組成パラメータとした
場合におけるゲージ率KとNi量との関係を示す
曲線図である。Ni量に対するゲージ率の変化は
一般にNi=+10〜+15%において極小、および
Ni=+20〜+25%において極大を示した後、Ni
量の増加とともに漸次減少する。そしてその変化
の様子は、Co=0%曲線の場合を除いて、Co量
にはほとんど関係がないことが明らかである。 第3図においても、第2図と同様極小と極大を
有する組成領域ではKが不変であることを示すの
がわかる。第3図より明らかなように、Fe−Cr
−Co系合金にNiを添加することによりゲージ率
Kの組成依存性が少なくなりK=3〜4の間で安
定となることがわかる。 第4図は、第2図および第3図と同様の加工率
で冷間引抜きして得た(Fe−0〜30%Cr−25%
Co)+Ni合金(およびFe−0〜30%Cr−30%Co)
+Ni合金について、それぞれNi=0%、+20%、
+30%あるいは+40%を組成パラメータとした場
合のゲージ率KとCr量との関係を示す曲線図で
ある。Cr量に対するゲージ率の変化は一般に
(Fe−0〜30%Cr−25%Co)+Ni合金あるいは
(Fe−0〜30%Cr−30%Co)+Ni合金のいずれの
曲線の場合でもCr量約10%において極大を示し、
Ni量とともに減少する。 第5図は上記第3図と同じ試料について、対銅
熱起電力Emf、比電気抵抗ρおよび比電気抵抗ρ
の温度係数Cfの特性を示してある。第5図にみ
るように対銅熱起電力EmfはNi量やCo量に対し
て複雑に変化し、その最大の変化量は+3〜−
4μV/℃であるが、従来のCu−Ni系合金(第1
表参照)の値に比べると非常に小さいことがわか
る。特に対銅熱起電力Emfの極大を示すNi=+
35%の組成において約1μV/℃下となり、合金組
成を任意に選ぶことにより極めて小さい値を示す
ため、応用上直流電源を用いる装置においては安
定した性能を発揮できる。比電気抵抗ρはCoを
含まないFe−15%Cr−Ni比較合金を除いた本発
明合金ではCo量に関係なくNi=約+15%におい
て極小を示す。そしてその値は68〜72μΩ・cmで
Cu−Ni系合金のそれより大きい。比電気抵抗ρ
の温度係数Cfはρの組成変化にほぼ対応してお
り、Ni=+15%において極大を示す。Cfの値は
最高+10×10-4/℃でCu−Ni系合金の+20×
10-6/℃と比べるとはるかに大きいが、±10×
10-4/℃以下の場合には補償回路を用いることに
よつて相殺可能である。 第6A図は本発明合金No.30と比較合金No.7の加
工率90%の冷間加工後におけるゲージ率Kの加熱
温度(歪取り熱処理温度)依存性を示すもので、
冷間加工後に400℃以下の歪取り熱処理を施すこ
とはゲージ率Kを3〜4に保持する上で極めて有
効であるが、加熱温度を400℃以上とし、加熱時
間を長くするとゲージ率Kは下がることを示して
いる。 第6B図は本発明合金のゲージ率Kの加工依存
性を示すもので、加工率を10〜90%と上昇させる
とゲージ率K=3〜4となることを示している。
比較合金No.7(Fe−15Cr−35Co)と比較して加
工率10〜50%の範囲で比較合金より良い値を示し
ており、加工率50%以上ではほぼ同じ値を示して
いる。以上の理由で冷間加工率は10%以上と限定
した。 第7図は本発明合金の冷間加工(加工率90%)
後におけるゲージ率Kの加熱時間依存性を示すも
のである。1分ないし100時間および200〜500℃
で熱処理を行つた結果、100時間以上では加熱温
度の高い程、ゲージ率Kが低下する傾向にあり、
400℃の曲線では加熱時間が10時間ではゲージ率
K=3以上の値を示している。従つて熱処理の限
界である加熱温度および時間はそれぞれ400℃以
下および10時間以下であることが必要である。 以上のように本発明合金のゲージ特性は広い範
囲の組成に亘つて優秀である。すなわち上記実施
例1乃至実施例2、第5表および第2図乃至第4
図からもわかるように、Cr=3〜35%、Co=17
%〜40%、Ni=0.01〜28.6%、および残部Feから
なるFe−Cr−Co−Ni系4元合金においてゲージ
率Kが3〜5.7、対銅熱起電力Emfが±3μV/℃
以下、比電気抵抗ρが68〜90μΩ−cm、ρの温度
係数Cfが+10×10-4/℃以下の特性が得られる。 第5表に主成分の組成と各種条件の関係を示
す。
【表】
−:変化なし
×:悪化
本発明合金は特にゲージ率Kが大きく、かつK
の組成依存性がほとんどないという従来比類をみ
ない特長を有しているので、高感度高安定性を要
求されているロードセル用ストレインゲージとし
て非常に好適である。本発明合金は加工状態があ
るいは約400℃以下の低温度の熱処理を施して使
用するが、実施例にみられるように300℃以下で
は諸特性は僅かの変化しか示さない。しかし400
℃以上では特性が急速に変化する。また本発明合
金は常温においてもまた高温においても鍛造、圧
延、引抜き、スエージングなどの加工が容易で工
業上利するところが大きい。 次に本発明合金においては、合金の組成をCr
=3〜15%、Co=17〜40%、Ni=0.01〜28.6%、
および残部Feと限定した理由は、第2図乃至第
5図、各実施例、第4表および第5表で明らかな
ように、その組成範囲のゲージ率Kは3以上で、
しかも優れたゲージ特性を示し、かつ加工性も良
好であるが、組成がこの範囲をはずれるとゲージ
特性は劣化し所期の特性は得られなくなるばかり
でなく、加工が困難となり、ストレインゲージ用
合金として不適当となるからである。 また本発明合金においては、冷間加工率(減面
率)を20%以上と限定した理由は第1図で明らか
なように、加工率10%以上のゲージ率Kは3以上
の高い値を示すが、これ以下の加工率ではゲージ
率Kが小さいばかりでなく、製造における加工率
の制御が困難となるので、ストレインゲージ用合
金の製造方法として不適当となるからである。 また本発明合金において冷間加工後の加熱温度
を400℃以下と限定した理由は、第2表乃至第3
表、第6図および第7図からも明らかなように、
400℃以下ではゲージ特性は僅かしか変化しない
が、400℃以上の加熱を行うと比電気抵抗の温度
係数Cfが10×10-4/℃の値を越え、しかもゲージ
率Kが急激に低下してしまい、ストレインゲージ
の要求特性からはずれてしまうため、ストレイン
ゲージ用合金の製造方法として不適当となるから
である。 最後に本発明合金において、冷間加工後、さら
に400℃以下の温度で加熱を行う場合、加熱時間
を1分以上10時間以下と限定した理由は、第2表
乃至第4表および第7図からも明らかなように、
上記時間の範囲内で加熱処理を行うと加工歪が一
部除去されてゲージ特性が安定化するので、経年
変化の少ないストレインゲージ用合金を提供する
ことが可能である。しかし、加熱時間を1分未満
とする場合はゲージの安定性が悪く、また10時間
以上の場合にはゲージ率Kが急速に劣化すること
によるため、ストレインゲージ用合金の製造方法
として不適当となるからである。 以上本発明によれば従来実用化されているNi
−Cu系合金あるいは公知のFe−Cr−Co系合金な
どに比較してゲージ率の組成に対するばらつきが
皆無な材料を得ることができるばかりでなく、か
つ優れたゲージ特性と良好な加工性を有する合金
とその製造方法を提供することができる。
×:悪化
本発明合金は特にゲージ率Kが大きく、かつK
の組成依存性がほとんどないという従来比類をみ
ない特長を有しているので、高感度高安定性を要
求されているロードセル用ストレインゲージとし
て非常に好適である。本発明合金は加工状態があ
るいは約400℃以下の低温度の熱処理を施して使
用するが、実施例にみられるように300℃以下で
は諸特性は僅かの変化しか示さない。しかし400
℃以上では特性が急速に変化する。また本発明合
金は常温においてもまた高温においても鍛造、圧
延、引抜き、スエージングなどの加工が容易で工
業上利するところが大きい。 次に本発明合金においては、合金の組成をCr
=3〜15%、Co=17〜40%、Ni=0.01〜28.6%、
および残部Feと限定した理由は、第2図乃至第
5図、各実施例、第4表および第5表で明らかな
ように、その組成範囲のゲージ率Kは3以上で、
しかも優れたゲージ特性を示し、かつ加工性も良
好であるが、組成がこの範囲をはずれるとゲージ
特性は劣化し所期の特性は得られなくなるばかり
でなく、加工が困難となり、ストレインゲージ用
合金として不適当となるからである。 また本発明合金においては、冷間加工率(減面
率)を20%以上と限定した理由は第1図で明らか
なように、加工率10%以上のゲージ率Kは3以上
の高い値を示すが、これ以下の加工率ではゲージ
率Kが小さいばかりでなく、製造における加工率
の制御が困難となるので、ストレインゲージ用合
金の製造方法として不適当となるからである。 また本発明合金において冷間加工後の加熱温度
を400℃以下と限定した理由は、第2表乃至第3
表、第6図および第7図からも明らかなように、
400℃以下ではゲージ特性は僅かしか変化しない
が、400℃以上の加熱を行うと比電気抵抗の温度
係数Cfが10×10-4/℃の値を越え、しかもゲージ
率Kが急激に低下してしまい、ストレインゲージ
の要求特性からはずれてしまうため、ストレイン
ゲージ用合金の製造方法として不適当となるから
である。 最後に本発明合金において、冷間加工後、さら
に400℃以下の温度で加熱を行う場合、加熱時間
を1分以上10時間以下と限定した理由は、第2表
乃至第4表および第7図からも明らかなように、
上記時間の範囲内で加熱処理を行うと加工歪が一
部除去されてゲージ特性が安定化するので、経年
変化の少ないストレインゲージ用合金を提供する
ことが可能である。しかし、加熱時間を1分未満
とする場合はゲージの安定性が悪く、また10時間
以上の場合にはゲージ率Kが急速に劣化すること
によるため、ストレインゲージ用合金の製造方法
として不適当となるからである。 以上本発明によれば従来実用化されているNi
−Cu系合金あるいは公知のFe−Cr−Co系合金な
どに比較してゲージ率の組成に対するばらつきが
皆無な材料を得ることができるばかりでなく、か
つ優れたゲージ特性と良好な加工性を有する合金
とその製造方法を提供することができる。
第1図は代表的な本発明合金のゲージ率Kと冷
間加工率との関係を示す曲線図、第2図は98%冷
間加工を施したFe−15%Cr−0〜50%Co比較合
金(Ni=0%)と、この合金に異なつた量のNi
(+20、+30、+40、+50あるいは+60%)を添加し
た合金のゲージ率KとCo量との関係を示す曲線
図、第3図は98%冷間加工を施した(Fe−15%
Cr)+0〜60%Ni比較合金(Co=0%)と、異
なつた量のCo(25、30、35あるいは40%)を含む
(Fe−15%Cr−Co)+0〜60%Ni合金のゲージ率
KとNi添加量との関係を示す曲線図、第4図は
98%冷間加工を施した{(Fe−Cr−25%Co)+Ni
(0%、+20%、+30%、+40%)}合金及び{(Fe
−Cr−30%Co)+Ni(0%、+20%、+30、+40
%)}合金のゲージ率KとCr量との関係を示す特
性図、第5図は{(Fe−15%Cr−Co)+Ni}合金
の対銅熱起電力Emf、比電気抵抗ρおよび比電気
抵抗の温度係数CrとNi量との関係を示す特性図、
第6A図は本発明合金の試料No.30の冷間加工(加
工率90%)後におけるゲージ率Kの加熱温度依存
性を示す特性図、第6B図は本発明合金の試料No.
30と比較合金No.7のゲージ率Kの加工率依存性を
示す特性図、第7図は本発明合金の試料No.30と比
較合金No.7の冷間加工(加工率90%)後における
ゲージ率Kの加熱時間依存性を示す特性図であ
る。
間加工率との関係を示す曲線図、第2図は98%冷
間加工を施したFe−15%Cr−0〜50%Co比較合
金(Ni=0%)と、この合金に異なつた量のNi
(+20、+30、+40、+50あるいは+60%)を添加し
た合金のゲージ率KとCo量との関係を示す曲線
図、第3図は98%冷間加工を施した(Fe−15%
Cr)+0〜60%Ni比較合金(Co=0%)と、異
なつた量のCo(25、30、35あるいは40%)を含む
(Fe−15%Cr−Co)+0〜60%Ni合金のゲージ率
KとNi添加量との関係を示す曲線図、第4図は
98%冷間加工を施した{(Fe−Cr−25%Co)+Ni
(0%、+20%、+30%、+40%)}合金及び{(Fe
−Cr−30%Co)+Ni(0%、+20%、+30、+40
%)}合金のゲージ率KとCr量との関係を示す特
性図、第5図は{(Fe−15%Cr−Co)+Ni}合金
の対銅熱起電力Emf、比電気抵抗ρおよび比電気
抵抗の温度係数CrとNi量との関係を示す特性図、
第6A図は本発明合金の試料No.30の冷間加工(加
工率90%)後におけるゲージ率Kの加熱温度依存
性を示す特性図、第6B図は本発明合金の試料No.
30と比較合金No.7のゲージ率Kの加工率依存性を
示す特性図、第7図は本発明合金の試料No.30と比
較合金No.7の冷間加工(加工率90%)後における
ゲージ率Kの加熱時間依存性を示す特性図であ
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 重量比にてクロム3〜15%、コバルト17〜40
%、ニツケル0.01〜28.6%および残部鉄と、少量
の不純物からなり、ゲージ率が3以上を有するこ
とを特徴とするストレインゲージ用合金。 2 重量比にてクロム3〜15%、コバルト17〜40
%、ニツケル0.01〜28.6%および残部鉄と、少量
の不純物からなる合金に加工率10%以上の冷間加
工を施し、さらにこれを400℃以下の温度で1分
以上10時間以下加熱することによりゲージ特性が
安定で、ゲージ率が3以上を有する合金を得るこ
とを特徴とするストレインゲージ用合金の製造方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14023781A JPS5842750A (ja) | 1981-09-08 | 1981-09-08 | ストレインゲ−ジ用合金およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14023781A JPS5842750A (ja) | 1981-09-08 | 1981-09-08 | ストレインゲ−ジ用合金およびその製造方法 |
Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19074189A Division JPH066774B2 (ja) | 1989-07-24 | 1989-07-24 | ストレインゲージ用合金およびその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5842750A JPS5842750A (ja) | 1983-03-12 |
| JPH0258339B2 true JPH0258339B2 (ja) | 1990-12-07 |
Family
ID=15264092
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14023781A Granted JPS5842750A (ja) | 1981-09-08 | 1981-09-08 | ストレインゲ−ジ用合金およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5842750A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4926543B2 (ja) * | 2006-05-24 | 2012-05-09 | 中国電力株式会社 | 歪測定装置 |
| JP4840218B2 (ja) * | 2007-03-28 | 2011-12-21 | 栗田工業株式会社 | クロマトグラフィカラム用の液導入ユニット、整流部材およびクロマトグラフィ装置 |
| CN115927945B (zh) * | 2022-10-11 | 2024-07-23 | 中国矿业大学 | 一种高流动性、超细共晶高熵合金及其制备方法 |
-
1981
- 1981-09-08 JP JP14023781A patent/JPS5842750A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5842750A (ja) | 1983-03-12 |
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