JPH0216722B2 - - Google Patents
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- JPH0216722B2 JPH0216722B2 JP59148624A JP14862484A JPH0216722B2 JP H0216722 B2 JPH0216722 B2 JP H0216722B2 JP 59148624 A JP59148624 A JP 59148624A JP 14862484 A JP14862484 A JP 14862484A JP H0216722 B2 JPH0216722 B2 JP H0216722B2
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Description
本発明は、歯科用接着剤に関する。詳しくは、
カルボン酸の遷移金属塩、第3級アミン及び芳香
族スルフイン酸の塩とよりなる歯科用接着剤に関
する。 従来、歯科分野等でカルボン酸基および/また
は無水カルボン酸基を有する化合物の存在下に重
合可能なビニル化合物の重合を行なう場合に於て
有機過酸化物及びアミンよりなる二元系触媒を使
用することが知られている。 しかしながら、前記のカルボン酸基および/ま
たは無水カルボン酸基を有する化合物の存在下に
重合可能なビニル化合物を比較的低温で重合させ
る場合、従来公知の有機過酸化物およびアミンよ
りなる二元系触媒では、重合硬化速度が極めて遅
いという欠点があつた。特に、カルボン酸基およ
び/または無性カルボン酸基を有する化合物が重
合体の場合、重合可能なビニル化合物の重合に於
いて上記の欠点が著しかつた。 カルボン酸基および/または無水カルボン酸基
を有する化合物の存在下、重合可能なビニル化合
物を比較的低温で重合させる技術としては、特開
昭58−189213号公報に記載された遷移金属石鹸お
よびアミンからなる二元系触媒あるいは特開昭56
−163106号公報及び特開昭57−75907号公報に記
載された有機過酸化物、アミンおよびスルフイン
酸の塩からなる三元系触媒が公知である。しかし
ながら遷移金属石鹸およびアミンからなる二元系
触媒では酢酸、アクリル酸等の比較的酸解離定数
の高い一塩基酸の存在下に於ける重合可能なビニ
ル化合物の重合にのみ比較的有効であるが、無水
酢酸、無水フタル酸等の無水カルボン酸基を有す
る化合物の存在下に於ける重合可能なビニル化合
物の重合、アジピン酸、フマル酸等の二ないしは
多塩基酸の存在下に於ける重合可能なビニル化合
物の重合、あるいはポリアクリル酸、無水マレイ
ン酸−スチレン共重合体等のカルボン酸基およ
び/または無水カルボン酸基を有する重合体の存
在下に於ける重合可能なビニル化合物の重合を比
較的低温で行なう場合、重合硬化速度が極めて遅
いという欠点がある。また、有機過酸化物、アミ
ンおよびスルフイン酸の塩からなる三元系触媒で
は重合硬化速度は速いが、有機過酸化物を用いる
為、長期間の保存によつて有機過酸化物が分解す
る問題がある。例えば、重合可能なビニル化合物
と有機過酸化物を共存させて長期間保存した場合
には、有機過酸化物の分解により該ビニル化合物
が保存中に重合硬化してしまつたり、保存後にア
ミンおよびスルフイン酸の塩と混合し使用する際
に重合硬化速度が大幅に遅延するという欠点があ
つた。さらに、有機過酸化物は、爆発性を有する
ことからその取扱いに注意を要する等、作業性に
問題があつた。 本発明者らは、上記の如き欠点を改良すべく鋭
意研究を重ねて来た。その結果、重合可能なビニ
ル化合物の重合、特にカルボン酸基および/また
は無水カルボン酸基を有する化合物がどのような
ものであつても、これの存在下に重合可能なビニ
ル化合物を比較的低温で迅速に重合させ、且、長
期的に安定で作業性の良好な新規な触媒を見い出
し本発明を完成させるに至つた。 即ち、本発明は、 (イ) カルボン酸の遷移金属塩 (ロ) 第3級アミン (ハ) 芳香族スルフイン酸の塩 及び (ニ) 重合可能なビニル化合物(但し、1分子中に
少なくとも2個のヒドロキシル基を有するアル
カンポリオールまたはポリオキシアルカンポリ
オールのうちの少なくとも1個のヒドロキシル
基が(メタ)アクリル酸のエステルを形成し、
かつ少なくとも1個のヒドロキシル基が少なく
とも3個のカルボキシル基を有する芳香族ポリ
カルボン酸の1個のカルボキシル基とエステル
を形成した構造を有する(メタ)アクリロイル
オキシル基含有芳香族ポリカルボン酸又はその
酸無水物を除く) よりなり、構成成分(ロ)及び(ハ)が(イ)1重量部に対し
てそれぞれ0.01〜200重量部の範囲で混合され且
つ構成成分(イ)、(ロ)及び(ハ)の合計が(ニ)に対して
0.001〜20重量%の範囲で混合されてなる歯科用
接着剤である。 本発明の歯科用接着剤の一成分であるカルボン
酸遷移金属塩としては従来公知のカルボン酸の遷
移金属塩から何ら制限なく使用し得る。 カルボン酸は一価カルボン酸であつても良く、
またジカルボン酸やトリカルボン酸のような多価
カルボン酸であつても良い。 カルボン酸として、具体的なものを例示する
と、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草
酸、ヘキサン酸、ナフテン酸、2−エチルヘキサ
ン酸、カプリル酸、オクテン酸、ラムリン酸、ス
テアリン酸、ピルビン酸、メトキシ酢酸、アセト
酢酸等の脂肪族カルボン酸;安息香酸、フエニル
酢酸、サリチル酸等の芳香族カルボン酸;グリコ
ール酸、乳酸等のヒドロキシカルボン酸;シユウ
酸、コハク酸、アジピン酸、酒石酸、マレイン
酸、フマル酸、フタル酸等のジカルボン酸;アク
リル酸、メタクリル酢酸等のビニルカルボン酸な
どがあげられる。本発明で使用するカルボン酸遷
移金属塩としては前記カルボン酸の遷移金属塩が
何ら制限なく使用される。例えば、クロム塩、マ
ンガン塩、鉄塩、コバルト塩、ニツケル塩、銅
塩、スズ塩、セリウム塩等を挙げることができ
る。就中、マンガン塩、コバルト塩、銅塩は、カ
ルボン酸基および/または無水カルボン酸基を有
する化合物の存在下での重合可能なビニル化合物
の重合硬化速度が速いため、本発明で好適に使用
される。 次に本発明の歯科用接着剤の他の一成分である
アミンとしては、通常重合開始剤として用いられ
るものであれば特に制限なく使用できる。例えば
アミンとしては、トリエチルアミン、トリブチル
アミン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、
N,N−ジメチル−P−トルイジン、N,N−ジ
メチル−P−キシリジン、N,N−ジヒドロキシ
エチル−P−トルイジン等の第3級アミンが好適
に使用される。 さらに、本発明の歯科用接着剤の他の一成分で
ある芳香族スルフイン酸の塩としては、公知のも
のが何ら制限なく使用し得るが、芳香族スルフイ
ン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、第
3級アミン塩が好適に使用される。本発明に於い
て好適に使用される芳香族スルフイン酸の塩を具
体的に例示すると、ベンゼンスルフイン酸ナトリ
ウム、ベンゼンスルフイン酸カリウム、ベンゼン
スルフイン酸カルシウム、ベンゼンスルフイン酸
N,N−ジメチルアニリン塩、p−トルエンスル
フイン酸ナトリウム、p−トルエンスルフイン酸
カリウム、p−トルエンスルフイン酸カルシウ
ム、p−トルエンスルフイン酸−N,N−ジメチ
ル−p−トルイジン塩等が挙げられる。 以上に説明したカルボン酸遷移金属塩、第3級
アミン及び芳香族スルフイン酸の塩の混合割合
は、重合可能なビニル化合物の種類によつても異
なるが、一般には、カルボン酸遷移金属塩1重量
部に対して、アミン及びスルフイン酸がそれぞれ
0.01〜200重量部の範囲で、好ましくは、0.1〜
100重量部の範囲で用いられる。 本発明の前記触媒成分は、重合可能なビニル化
合物の重合に好適に使用される。特に、カルボン
酸基および/または無水カルボン酸基を有する化
合物の存在下に重合可能なビニル化合物を重合す
る場合に好適である。 さらに、本発明の前記触媒成分、重合可能なビ
ニル化合物及びカルボン酸基および/または無水
カルボン酸基を有する化合物からなる接着用組成
物は、歯科用接着剤として使用することができる
という利点を有する。 本発明の触媒成分を用いて重合し得る重合可能
なビニル化合物としては、従来公知のものが何ら
制限されず用いうる。特に好適に重合し得るもの
を具体的に例示すれば次のとおりである。例え
ば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニル
エステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニ
ルエーテル、イソブチルビニルエーテル等ビニル
エーテル類;スチレン、ビニルトルエン、α−メ
チルスチレン、クロルメチルスチレン、スチルベ
ン等のアルケニルベンゼン類;メチルアクリレー
ト、メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、ブチルメタクリレート、グリシジルメタクリ
レート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、
3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、等のア
クリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステル又
はグリシジルエステル類;エチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、テトラエチレングリコール、ジプロピレング
リコール、ブチレングリコール等のジアクリル酸
エステル及びジメタクリル酸エステル類;トリメ
チロールプロパン、トリメチロールエタン等のト
リアクリル酸エステルおよびトリメタクリル酸エ
ステル類;テトラメチロールエタンのトリアクリ
ル酸エステルおよびトリメタクリル酸エステル
類;テトラメチロールエタンのテトラアクリル酸
エステルおよびテトラメタクリル酸エステル類;
ビスフエノール−A−ジメタクリレート、ビスフ
エノールA−ジグリシジルメタクリレート、2,
2−ビス(4−メタクリロキシエトキシフエニ
ル)プロパン;アクリル酸、メタクリル酸、無水
メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マ
レイン酸、P−メタクリロキシ安息香酸、N−2
−ヒドロキシ−3−メタクリロキシプロピル−N
−フエニルグリシン、等が好適に重合される。 また前記の重合可能なビニル化合物は単独で用
いることも二種以上のものを混合して用いること
も可能である。 また、カルボン酸基および/または無水カルボ
ン酸基を有する化合物としては従来より公知のも
のが何ら制限されず用いられる。例えばギ酸、酢
酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ヘキサン酸、
カプリル酸、ラウリン酸、ピルビン酸、メトキシ
酢酸、アセト酢酸等の脂肪族カルボン酸;安息香
酸、フエニル酢酸、サリチル酸、トレイル酸、ア
ニル酸、エトキシ安息香酸、アントラニル酸等の
芳香族カルボン酸;グリコール酸、乳酸等のヒド
ロキシカルボン酸;シユウ酸、コハク酸、アジピ
ン酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸
等のジカルボン酸;アクリル酸、メタクリル酸、
ビニル酢酸、メタクリロキシ安息香酸、N−2−
ヒドロキシ−3−メタクリロキシプロピル−N−
フエニルグリシン、4−メタクリロキシエチルト
リメリツト酸等のビニルカルボン酸;無水酢酸、
無水アクリル酸、無水メタクリル酸、無水マレイ
ン酸、無水フタル酸、等のカルボン酸無水物;あ
るいはポリアクリル酸、スチレン−無水マレイン
酸共重合体等のカルボン酸基および/または無水
カルボン酸基を有する重合体等が好適に使用され
る。カルボン酸基および/または無水カルボン酸
基を有する重合体の存在下に重合可能なビニル化
合物を重合する場合に本発明の触媒成分は特に好
適である。該重合体は前述のカルボン酸基およ
び/または無水カルボン酸基を有する化合物のう
ち、重合可能なものを単独で重合させたものであ
つても良く、また、既述の共重合可能な他のビニ
ル化合物と共重合させたものであつても良い。ま
た、カルボン酸基および/または無水カルボン酸
基に変換し得る基、例えばカルボン酸エステル基
等を有する重合可能なビニル化合物を単独で又は
共重合可能な他のビニル化合物と共重合させたの
ち、カルボン酸基および/または無水カルボン酸
基に変換した重合体であつても良い。カルボン酸
基および/または無水カルボン酸基を有する重合
体をさらに詳しく例示すると、例えば、ポリアク
リル酸、ポリメタクリル酸、スチレン−マレイン
酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合
体、スチレン−マレイン酸−無水マレイン酸共重
合体、スチレン−マレイン酸−メチルエステル共
重合体ビニルナフタレン−フマル酸共重合体、酢
酸ビニル−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−無
水マレイン酸共重合体等である。 カルボン酸基および/または無水カルボン酸基
を有する化合物は、重合可能なビニル化合物に任
意の割合で含まれていても良いが、本発明の歯科
用接着剤を含む重合用組成物の接着性を良好にす
るためには一般に重合可能なビニル化合物に対し
て、0.01〜30wt%好ましくは0.1〜20wt%の範囲
で用いることが好ましい。但し、重合可能なビニ
ル化合物が、カルボン酸基および/または無水カ
ルボン酸基を有するものであるときは、カルボン
酸基および/または無水カルボン酸基を有する化
合物の添加は不要である。 本発明の歯科用接着剤における触媒成分即ちカ
ルボン酸の遷移金属塩、第3級アミン及び芳香族
スルフイン酸の塩はこれらの合計がは、重合可能
なビニル化合物に対して、0.001〜20重量%の範
囲で、さらに好ましくは0.01〜10重量%の範囲で
用いれば十分である。 前記した重合可能なビニル化合物の重合に際
し、重合硬化時の体積収縮等の調節のため、カオ
リン、タルク、シリカ、アルミナ、チタニア、シ
リカ−チタニア、炭酸カルシウム、ガラス繊維、
カーボン繊維等の無機化合物;ポリメチルメタク
リレート、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂等の高分子化合物;スピロオルソエステル類、
ビツクロオルソエステル類等の添加が有効であ
る。また、粘度の調節のため有機溶媒を添加する
こともできる。有機溶媒のうち、アセトン、クロ
ロホルム、エタノール、塩化メチレン等の低沸点
溶媒を用いた場合、溶媒を蒸発させることにより
重合硬化させることができるために好ましい。さ
らに、ハイドロキノン、ブチレイテツドヒドロキ
シトルエン等の重合禁止剤;2−ヒドロキシ−4
−メトキシベンゾフエノン、2(2′−ヒドロキシ
−5′−メチルフエニル)ベンゾトリアゾール等の
紫外線吸収剤等を添加することができる。 本発明で使用する触媒成分を用いて重合可能な
ビニル化合物を重合するに際しては、カルボン酸
遷移金属塩、第3級アミンおよび芳香族スルフイ
ン酸の塩からなる触媒成分をカルボン酸基およ
び/または無水カルボン酸基を有する化合物を必
要に応じて混合した重合可能なビニル化合物に添
加してもよいし、あらかじめ重合可能なビニル化
合物及び必要に応じて加えられるカルボン酸基お
よび/または無水カルボン酸基を有する化合物を
二ないし三以上の包装に分割保存しておき、重合
直前に混合してもよい。但し、カルボン酸遷移金
属塩と第3級アミンあるいはカルボン酸遷移金属
塩と芳香族スルフイン酸の塩を同一包装内保存し
た場合には触媒の劣化や好ましくない副反応が起
る為、本発明で使用する触媒成分の成分のうち少
なともカルボン酸遷移金属塩と第3級アミンある
いはカルボン酸遷移金属塩と芳香族スルフイン酸
の塩は別々に保存しておき、重合時に両者を混合
することにより重合反応を行なうことが好まし
い。例えば、一方にカルボン酸遷移金属塩とカル
ボン酸基および/または無水カルボン酸基を有す
る化合物を必要に応じて混合した重合可能なビニ
ル化合物を、他方に第3級アミンと芳香族スルフ
イン酸の塩を含む混合物をあらかじめ調製し、使
用直前に両者を混合する等の方法が採用されう
る。このように、少なくともカルボン酸遷移金属
塩と第3級アミンあるいはカルボン酸遷移金属塩
と芳香族スルフイン酸の塩を別々に保存しておく
ことにより必要時に必要量だけ重合させることが
できるという利点がある。重合は、比較的低温、
即ち0℃〜40℃の範囲で行なうことができる。こ
のような低温で重合を行なつた場合であつても重
合硬化時間が数分〜数十分という極めて短い時間
で重合硬化が行なえる。 以上の説明で明らかなように、カルボン酸遷移
金属塩、第3級アミンと芳香族スルフイン酸の塩
触媒成分を用いることにより、カルボン酸およ
び/または無水カルボン酸基を有する化合物の存
在下であつても重合可能なビニル化合物を熱や光
等のエネルギーを必要とすることなく、低温で迅
速の重合硬化させることができる。また、本発明
の触媒成分は長期の保存によつても全く安定で作
業性が良好であるという利点をも有する。さらに
カルボン酸基および/または無水カルボン酸基を
有する化合物の存在下に重合化合なビニル化合物
を重合して得られる重合硬化体は金属、ガラス、
歯芽等に対する接着性にすぐれているため、歯科
用接着剤、金属用接着剤として有用である。 特に、上記の重合硬化体と歯芽とは緊密に接着
し、両方の接着面へのだ液等の液体の侵入が全く
認められないため、本発明の接着用組成物は特に
歯科用接着剤として好適に用いられる。 本発明を更に具体的に説明するためには、以下
実施例を挙げて説明するが本発明はこれらの実施
例に限定されるものではない。 尚、以下の実施例、比較例、参考例では、次の
化合物を下記のとおり略記する。 化合物名 略 称 トリエチレングリコールジメタクリレート
TEGDMA スチレン−マレイン酸共重合体 ST−MA N,N−ジメチル−4−トルイジン DMPT p−トルエンスルフイン酸ナトリウム
PTSA−Na 2−ヒドロキシメタクリレート HEMA ビスフエノールAジグリシジルメタクリレート
Bis−GMA N,N−ジメチルアニリン DMA N,N−ジメチル−3,5−キシリジン DMX ベンゼンスルフイン酸ナトリウム BSA−Na p−トルエンスルフイン酸−N,N−ジメチル−
p−トルイジン塩 PTSA・DMPT メチルメタクリレート MMA テトラメチロールメタントリアクリレート
TMMTA スチレン−無水マレイン酸共重合体 ST−MAn スチレン−マレイン酸メチルエステル共重合体
ST−MAME インブテン−マレイン酸共重合体 IB−MA ベンゾイルパーオキサイド BPO 実施例1〜15、比較例1〜3 表1に示される処方に従つて(a)液、(b)液および
(c)液を調製した。次いで(a)液、(b)液および(c)液を
夫々等量混和皿に採り、窒素ガスを吹きつけなが
ら30秒間混合した。その後、内径3mmのパイレツ
クス製ガラスチユーブに混合物を投入し、23℃の
恒温槽中でその流動性を傾斜法により観察した。
ガラスチユーブ中の混合物が重合硬化する事によ
り流動性を失い、固化する時点を重合硬化時間と
した。重合硬化時間の測定結果は表−1に併記し
た。また比較として夫々カルボン酸遷移金属塩、
アミン、スルフイン酸塩を添加しない場合の重合
硬化時間を同様に測定し結果を表1に併記した。
カルボン酸の遷移金属塩、第3級アミン及び芳香
族スルフイン酸の塩とよりなる歯科用接着剤に関
する。 従来、歯科分野等でカルボン酸基および/また
は無水カルボン酸基を有する化合物の存在下に重
合可能なビニル化合物の重合を行なう場合に於て
有機過酸化物及びアミンよりなる二元系触媒を使
用することが知られている。 しかしながら、前記のカルボン酸基および/ま
たは無水カルボン酸基を有する化合物の存在下に
重合可能なビニル化合物を比較的低温で重合させ
る場合、従来公知の有機過酸化物およびアミンよ
りなる二元系触媒では、重合硬化速度が極めて遅
いという欠点があつた。特に、カルボン酸基およ
び/または無性カルボン酸基を有する化合物が重
合体の場合、重合可能なビニル化合物の重合に於
いて上記の欠点が著しかつた。 カルボン酸基および/または無水カルボン酸基
を有する化合物の存在下、重合可能なビニル化合
物を比較的低温で重合させる技術としては、特開
昭58−189213号公報に記載された遷移金属石鹸お
よびアミンからなる二元系触媒あるいは特開昭56
−163106号公報及び特開昭57−75907号公報に記
載された有機過酸化物、アミンおよびスルフイン
酸の塩からなる三元系触媒が公知である。しかし
ながら遷移金属石鹸およびアミンからなる二元系
触媒では酢酸、アクリル酸等の比較的酸解離定数
の高い一塩基酸の存在下に於ける重合可能なビニ
ル化合物の重合にのみ比較的有効であるが、無水
酢酸、無水フタル酸等の無水カルボン酸基を有す
る化合物の存在下に於ける重合可能なビニル化合
物の重合、アジピン酸、フマル酸等の二ないしは
多塩基酸の存在下に於ける重合可能なビニル化合
物の重合、あるいはポリアクリル酸、無水マレイ
ン酸−スチレン共重合体等のカルボン酸基およ
び/または無水カルボン酸基を有する重合体の存
在下に於ける重合可能なビニル化合物の重合を比
較的低温で行なう場合、重合硬化速度が極めて遅
いという欠点がある。また、有機過酸化物、アミ
ンおよびスルフイン酸の塩からなる三元系触媒で
は重合硬化速度は速いが、有機過酸化物を用いる
為、長期間の保存によつて有機過酸化物が分解す
る問題がある。例えば、重合可能なビニル化合物
と有機過酸化物を共存させて長期間保存した場合
には、有機過酸化物の分解により該ビニル化合物
が保存中に重合硬化してしまつたり、保存後にア
ミンおよびスルフイン酸の塩と混合し使用する際
に重合硬化速度が大幅に遅延するという欠点があ
つた。さらに、有機過酸化物は、爆発性を有する
ことからその取扱いに注意を要する等、作業性に
問題があつた。 本発明者らは、上記の如き欠点を改良すべく鋭
意研究を重ねて来た。その結果、重合可能なビニ
ル化合物の重合、特にカルボン酸基および/また
は無水カルボン酸基を有する化合物がどのような
ものであつても、これの存在下に重合可能なビニ
ル化合物を比較的低温で迅速に重合させ、且、長
期的に安定で作業性の良好な新規な触媒を見い出
し本発明を完成させるに至つた。 即ち、本発明は、 (イ) カルボン酸の遷移金属塩 (ロ) 第3級アミン (ハ) 芳香族スルフイン酸の塩 及び (ニ) 重合可能なビニル化合物(但し、1分子中に
少なくとも2個のヒドロキシル基を有するアル
カンポリオールまたはポリオキシアルカンポリ
オールのうちの少なくとも1個のヒドロキシル
基が(メタ)アクリル酸のエステルを形成し、
かつ少なくとも1個のヒドロキシル基が少なく
とも3個のカルボキシル基を有する芳香族ポリ
カルボン酸の1個のカルボキシル基とエステル
を形成した構造を有する(メタ)アクリロイル
オキシル基含有芳香族ポリカルボン酸又はその
酸無水物を除く) よりなり、構成成分(ロ)及び(ハ)が(イ)1重量部に対し
てそれぞれ0.01〜200重量部の範囲で混合され且
つ構成成分(イ)、(ロ)及び(ハ)の合計が(ニ)に対して
0.001〜20重量%の範囲で混合されてなる歯科用
接着剤である。 本発明の歯科用接着剤の一成分であるカルボン
酸遷移金属塩としては従来公知のカルボン酸の遷
移金属塩から何ら制限なく使用し得る。 カルボン酸は一価カルボン酸であつても良く、
またジカルボン酸やトリカルボン酸のような多価
カルボン酸であつても良い。 カルボン酸として、具体的なものを例示する
と、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草
酸、ヘキサン酸、ナフテン酸、2−エチルヘキサ
ン酸、カプリル酸、オクテン酸、ラムリン酸、ス
テアリン酸、ピルビン酸、メトキシ酢酸、アセト
酢酸等の脂肪族カルボン酸;安息香酸、フエニル
酢酸、サリチル酸等の芳香族カルボン酸;グリコ
ール酸、乳酸等のヒドロキシカルボン酸;シユウ
酸、コハク酸、アジピン酸、酒石酸、マレイン
酸、フマル酸、フタル酸等のジカルボン酸;アク
リル酸、メタクリル酢酸等のビニルカルボン酸な
どがあげられる。本発明で使用するカルボン酸遷
移金属塩としては前記カルボン酸の遷移金属塩が
何ら制限なく使用される。例えば、クロム塩、マ
ンガン塩、鉄塩、コバルト塩、ニツケル塩、銅
塩、スズ塩、セリウム塩等を挙げることができ
る。就中、マンガン塩、コバルト塩、銅塩は、カ
ルボン酸基および/または無水カルボン酸基を有
する化合物の存在下での重合可能なビニル化合物
の重合硬化速度が速いため、本発明で好適に使用
される。 次に本発明の歯科用接着剤の他の一成分である
アミンとしては、通常重合開始剤として用いられ
るものであれば特に制限なく使用できる。例えば
アミンとしては、トリエチルアミン、トリブチル
アミン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、
N,N−ジメチル−P−トルイジン、N,N−ジ
メチル−P−キシリジン、N,N−ジヒドロキシ
エチル−P−トルイジン等の第3級アミンが好適
に使用される。 さらに、本発明の歯科用接着剤の他の一成分で
ある芳香族スルフイン酸の塩としては、公知のも
のが何ら制限なく使用し得るが、芳香族スルフイ
ン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、第
3級アミン塩が好適に使用される。本発明に於い
て好適に使用される芳香族スルフイン酸の塩を具
体的に例示すると、ベンゼンスルフイン酸ナトリ
ウム、ベンゼンスルフイン酸カリウム、ベンゼン
スルフイン酸カルシウム、ベンゼンスルフイン酸
N,N−ジメチルアニリン塩、p−トルエンスル
フイン酸ナトリウム、p−トルエンスルフイン酸
カリウム、p−トルエンスルフイン酸カルシウ
ム、p−トルエンスルフイン酸−N,N−ジメチ
ル−p−トルイジン塩等が挙げられる。 以上に説明したカルボン酸遷移金属塩、第3級
アミン及び芳香族スルフイン酸の塩の混合割合
は、重合可能なビニル化合物の種類によつても異
なるが、一般には、カルボン酸遷移金属塩1重量
部に対して、アミン及びスルフイン酸がそれぞれ
0.01〜200重量部の範囲で、好ましくは、0.1〜
100重量部の範囲で用いられる。 本発明の前記触媒成分は、重合可能なビニル化
合物の重合に好適に使用される。特に、カルボン
酸基および/または無水カルボン酸基を有する化
合物の存在下に重合可能なビニル化合物を重合す
る場合に好適である。 さらに、本発明の前記触媒成分、重合可能なビ
ニル化合物及びカルボン酸基および/または無水
カルボン酸基を有する化合物からなる接着用組成
物は、歯科用接着剤として使用することができる
という利点を有する。 本発明の触媒成分を用いて重合し得る重合可能
なビニル化合物としては、従来公知のものが何ら
制限されず用いうる。特に好適に重合し得るもの
を具体的に例示すれば次のとおりである。例え
ば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニル
エステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニ
ルエーテル、イソブチルビニルエーテル等ビニル
エーテル類;スチレン、ビニルトルエン、α−メ
チルスチレン、クロルメチルスチレン、スチルベ
ン等のアルケニルベンゼン類;メチルアクリレー
ト、メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、ブチルメタクリレート、グリシジルメタクリ
レート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、
3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、等のア
クリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステル又
はグリシジルエステル類;エチレングリコール、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、テトラエチレングリコール、ジプロピレング
リコール、ブチレングリコール等のジアクリル酸
エステル及びジメタクリル酸エステル類;トリメ
チロールプロパン、トリメチロールエタン等のト
リアクリル酸エステルおよびトリメタクリル酸エ
ステル類;テトラメチロールエタンのトリアクリ
ル酸エステルおよびトリメタクリル酸エステル
類;テトラメチロールエタンのテトラアクリル酸
エステルおよびテトラメタクリル酸エステル類;
ビスフエノール−A−ジメタクリレート、ビスフ
エノールA−ジグリシジルメタクリレート、2,
2−ビス(4−メタクリロキシエトキシフエニ
ル)プロパン;アクリル酸、メタクリル酸、無水
メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マ
レイン酸、P−メタクリロキシ安息香酸、N−2
−ヒドロキシ−3−メタクリロキシプロピル−N
−フエニルグリシン、等が好適に重合される。 また前記の重合可能なビニル化合物は単独で用
いることも二種以上のものを混合して用いること
も可能である。 また、カルボン酸基および/または無水カルボ
ン酸基を有する化合物としては従来より公知のも
のが何ら制限されず用いられる。例えばギ酸、酢
酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ヘキサン酸、
カプリル酸、ラウリン酸、ピルビン酸、メトキシ
酢酸、アセト酢酸等の脂肪族カルボン酸;安息香
酸、フエニル酢酸、サリチル酸、トレイル酸、ア
ニル酸、エトキシ安息香酸、アントラニル酸等の
芳香族カルボン酸;グリコール酸、乳酸等のヒド
ロキシカルボン酸;シユウ酸、コハク酸、アジピ
ン酸、酒石酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸
等のジカルボン酸;アクリル酸、メタクリル酸、
ビニル酢酸、メタクリロキシ安息香酸、N−2−
ヒドロキシ−3−メタクリロキシプロピル−N−
フエニルグリシン、4−メタクリロキシエチルト
リメリツト酸等のビニルカルボン酸;無水酢酸、
無水アクリル酸、無水メタクリル酸、無水マレイ
ン酸、無水フタル酸、等のカルボン酸無水物;あ
るいはポリアクリル酸、スチレン−無水マレイン
酸共重合体等のカルボン酸基および/または無水
カルボン酸基を有する重合体等が好適に使用され
る。カルボン酸基および/または無水カルボン酸
基を有する重合体の存在下に重合可能なビニル化
合物を重合する場合に本発明の触媒成分は特に好
適である。該重合体は前述のカルボン酸基およ
び/または無水カルボン酸基を有する化合物のう
ち、重合可能なものを単独で重合させたものであ
つても良く、また、既述の共重合可能な他のビニ
ル化合物と共重合させたものであつても良い。ま
た、カルボン酸基および/または無水カルボン酸
基に変換し得る基、例えばカルボン酸エステル基
等を有する重合可能なビニル化合物を単独で又は
共重合可能な他のビニル化合物と共重合させたの
ち、カルボン酸基および/または無水カルボン酸
基に変換した重合体であつても良い。カルボン酸
基および/または無水カルボン酸基を有する重合
体をさらに詳しく例示すると、例えば、ポリアク
リル酸、ポリメタクリル酸、スチレン−マレイン
酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合
体、スチレン−マレイン酸−無水マレイン酸共重
合体、スチレン−マレイン酸−メチルエステル共
重合体ビニルナフタレン−フマル酸共重合体、酢
酸ビニル−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−無
水マレイン酸共重合体等である。 カルボン酸基および/または無水カルボン酸基
を有する化合物は、重合可能なビニル化合物に任
意の割合で含まれていても良いが、本発明の歯科
用接着剤を含む重合用組成物の接着性を良好にす
るためには一般に重合可能なビニル化合物に対し
て、0.01〜30wt%好ましくは0.1〜20wt%の範囲
で用いることが好ましい。但し、重合可能なビニ
ル化合物が、カルボン酸基および/または無水カ
ルボン酸基を有するものであるときは、カルボン
酸基および/または無水カルボン酸基を有する化
合物の添加は不要である。 本発明の歯科用接着剤における触媒成分即ちカ
ルボン酸の遷移金属塩、第3級アミン及び芳香族
スルフイン酸の塩はこれらの合計がは、重合可能
なビニル化合物に対して、0.001〜20重量%の範
囲で、さらに好ましくは0.01〜10重量%の範囲で
用いれば十分である。 前記した重合可能なビニル化合物の重合に際
し、重合硬化時の体積収縮等の調節のため、カオ
リン、タルク、シリカ、アルミナ、チタニア、シ
リカ−チタニア、炭酸カルシウム、ガラス繊維、
カーボン繊維等の無機化合物;ポリメチルメタク
リレート、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂等の高分子化合物;スピロオルソエステル類、
ビツクロオルソエステル類等の添加が有効であ
る。また、粘度の調節のため有機溶媒を添加する
こともできる。有機溶媒のうち、アセトン、クロ
ロホルム、エタノール、塩化メチレン等の低沸点
溶媒を用いた場合、溶媒を蒸発させることにより
重合硬化させることができるために好ましい。さ
らに、ハイドロキノン、ブチレイテツドヒドロキ
シトルエン等の重合禁止剤;2−ヒドロキシ−4
−メトキシベンゾフエノン、2(2′−ヒドロキシ
−5′−メチルフエニル)ベンゾトリアゾール等の
紫外線吸収剤等を添加することができる。 本発明で使用する触媒成分を用いて重合可能な
ビニル化合物を重合するに際しては、カルボン酸
遷移金属塩、第3級アミンおよび芳香族スルフイ
ン酸の塩からなる触媒成分をカルボン酸基およ
び/または無水カルボン酸基を有する化合物を必
要に応じて混合した重合可能なビニル化合物に添
加してもよいし、あらかじめ重合可能なビニル化
合物及び必要に応じて加えられるカルボン酸基お
よび/または無水カルボン酸基を有する化合物を
二ないし三以上の包装に分割保存しておき、重合
直前に混合してもよい。但し、カルボン酸遷移金
属塩と第3級アミンあるいはカルボン酸遷移金属
塩と芳香族スルフイン酸の塩を同一包装内保存し
た場合には触媒の劣化や好ましくない副反応が起
る為、本発明で使用する触媒成分の成分のうち少
なともカルボン酸遷移金属塩と第3級アミンある
いはカルボン酸遷移金属塩と芳香族スルフイン酸
の塩は別々に保存しておき、重合時に両者を混合
することにより重合反応を行なうことが好まし
い。例えば、一方にカルボン酸遷移金属塩とカル
ボン酸基および/または無水カルボン酸基を有す
る化合物を必要に応じて混合した重合可能なビニ
ル化合物を、他方に第3級アミンと芳香族スルフ
イン酸の塩を含む混合物をあらかじめ調製し、使
用直前に両者を混合する等の方法が採用されう
る。このように、少なくともカルボン酸遷移金属
塩と第3級アミンあるいはカルボン酸遷移金属塩
と芳香族スルフイン酸の塩を別々に保存しておく
ことにより必要時に必要量だけ重合させることが
できるという利点がある。重合は、比較的低温、
即ち0℃〜40℃の範囲で行なうことができる。こ
のような低温で重合を行なつた場合であつても重
合硬化時間が数分〜数十分という極めて短い時間
で重合硬化が行なえる。 以上の説明で明らかなように、カルボン酸遷移
金属塩、第3級アミンと芳香族スルフイン酸の塩
触媒成分を用いることにより、カルボン酸およ
び/または無水カルボン酸基を有する化合物の存
在下であつても重合可能なビニル化合物を熱や光
等のエネルギーを必要とすることなく、低温で迅
速の重合硬化させることができる。また、本発明
の触媒成分は長期の保存によつても全く安定で作
業性が良好であるという利点をも有する。さらに
カルボン酸基および/または無水カルボン酸基を
有する化合物の存在下に重合化合なビニル化合物
を重合して得られる重合硬化体は金属、ガラス、
歯芽等に対する接着性にすぐれているため、歯科
用接着剤、金属用接着剤として有用である。 特に、上記の重合硬化体と歯芽とは緊密に接着
し、両方の接着面へのだ液等の液体の侵入が全く
認められないため、本発明の接着用組成物は特に
歯科用接着剤として好適に用いられる。 本発明を更に具体的に説明するためには、以下
実施例を挙げて説明するが本発明はこれらの実施
例に限定されるものではない。 尚、以下の実施例、比較例、参考例では、次の
化合物を下記のとおり略記する。 化合物名 略 称 トリエチレングリコールジメタクリレート
TEGDMA スチレン−マレイン酸共重合体 ST−MA N,N−ジメチル−4−トルイジン DMPT p−トルエンスルフイン酸ナトリウム
PTSA−Na 2−ヒドロキシメタクリレート HEMA ビスフエノールAジグリシジルメタクリレート
Bis−GMA N,N−ジメチルアニリン DMA N,N−ジメチル−3,5−キシリジン DMX ベンゼンスルフイン酸ナトリウム BSA−Na p−トルエンスルフイン酸−N,N−ジメチル−
p−トルイジン塩 PTSA・DMPT メチルメタクリレート MMA テトラメチロールメタントリアクリレート
TMMTA スチレン−無水マレイン酸共重合体 ST−MAn スチレン−マレイン酸メチルエステル共重合体
ST−MAME インブテン−マレイン酸共重合体 IB−MA ベンゾイルパーオキサイド BPO 実施例1〜15、比較例1〜3 表1に示される処方に従つて(a)液、(b)液および
(c)液を調製した。次いで(a)液、(b)液および(c)液を
夫々等量混和皿に採り、窒素ガスを吹きつけなが
ら30秒間混合した。その後、内径3mmのパイレツ
クス製ガラスチユーブに混合物を投入し、23℃の
恒温槽中でその流動性を傾斜法により観察した。
ガラスチユーブ中の混合物が重合硬化する事によ
り流動性を失い、固化する時点を重合硬化時間と
した。重合硬化時間の測定結果は表−1に併記し
た。また比較として夫々カルボン酸遷移金属塩、
アミン、スルフイン酸塩を添加しない場合の重合
硬化時間を同様に測定し結果を表1に併記した。
【表】
【表】
【表】
実施例16〜20、比較例4〜6
表2に示される処方に従つて(a)液および(b)液を
調製した。次いで(a)液、(b)液を夫々等量混和皿に
採り、以下実施例1〜15と同様な方法により重合
硬化時間を測定した。その結果は表3に併記し
た。また比較として夫々カルボン酸遷移金属塩ア
ミン、スルフイン酸塩を添加しない場合の重合硬
化時間を同様に測定し結果を表2に併記した。
調製した。次いで(a)液、(b)液を夫々等量混和皿に
採り、以下実施例1〜15と同様な方法により重合
硬化時間を測定した。その結果は表3に併記し
た。また比較として夫々カルボン酸遷移金属塩ア
ミン、スルフイン酸塩を添加しない場合の重合硬
化時間を同様に測定し結果を表2に併記した。
【表】
【表】
実施例 21〜24
表−3に示される処方に従つて(a)液および(b)液
を調製し実施例16〜20と同様な方法により重合硬
化時間を測定した。その結果は表3に併記した。
を調製し実施例16〜20と同様な方法により重合硬
化時間を測定した。その結果は表3に併記した。
【表】
実施例 25〜31
表4に示される処方に従つて(a)液および(b)液を
調製し実施例16〜20と同様な方法により重合硬化
時間を測定した。その結果は表4に併記した。
調製し実施例16〜20と同様な方法により重合硬化
時間を測定した。その結果は表4に併記した。
【表】
実施例 32〜39
表5に示される処方に従つて(a)液および(b)液を
調製し実施例16〜20と同様な方法により重合硬化
時間を測定した。その結果は表5に併記した。
調製し実施例16〜20と同様な方法により重合硬化
時間を測定した。その結果は表5に併記した。
【表】
実施例40〜45、比較例7、8
実施例16〜21で調製した(a)液を夫々5mlのガラ
ス製サンプル管に投入密栓した後、45℃に保つた
恒温槽中に保存し貯蔵安定性を調べた。保存中サ
ンプル管を随時取り出し、その流動性を観察し
た。サンプル管中の組成物が流動性を失い固化す
るまでの期間を保存安定な期間とした。その結果
は表6に示した。また比較としてカルボン酸遷移
金属塩にかえて有機過酸化物であるBPOを同量
添加混合した場合の保存安定な期間を同様に測定
し、結果を表6に併記した。
ス製サンプル管に投入密栓した後、45℃に保つた
恒温槽中に保存し貯蔵安定性を調べた。保存中サ
ンプル管を随時取り出し、その流動性を観察し
た。サンプル管中の組成物が流動性を失い固化す
るまでの期間を保存安定な期間とした。その結果
は表6に示した。また比較としてカルボン酸遷移
金属塩にかえて有機過酸化物であるBPOを同量
添加混合した場合の保存安定な期間を同様に測定
し、結果を表6に併記した。
【表】
【表】
実施例 46
実施例16〜24、26、30〜31、34〜35、37〜39お
よび比較例4、5、6において処方した(a)液、(b)
液を用いて牛歯象芽質との接着強度を以下の方法
で測定した。 まず以下の処方によりペースト()およびペ
ースト()を調製した。 ()Bis−GWA TEGDMA DMPT シラン処理石英粉末 11.0重量部 10.5 〃 0.5 〃 78.0 〃 (粒径80μm以下) Bis−SMA 11.0重量部 TEGDMA 10.5 〃 BPO 0.5 〃 シラン処理石英粉末 78.0 〃 (粒径80μm以下) 次に新鮮抜去牛歯の唇面表面をエメリーペーパ
ー(#320)で研摩し平滑な象牙質を露出させ窒
素ガスを吹きつけて表面を乾燥した。そして直径
4mmの孔の空いた厚さ2mmの板状ワツクスを乾燥
表面に両面テープにて取り付けた。次に前記(a)液
および(b)液を1:1の割合で混合し、板状ワツク
スでかこまれた象牙質表面に塗布し、窒素ガスを
吹きつけエタノールと余剰の接着材を飛ばした。
その上に前記ペースト()および()を1:
1の割合で混合し充填した。一時間放置後板状ワ
ツクスを取り除き、37℃の水中に一昼夜浸漬した
後引張り強度を測定した。測定には東洋ボールド
ウイン社製テンシロンを用い、引張り速度は10
mm/分とした。 得られた結果を表7に示した。 尚表7のNo.19〜21は比較例である。
よび比較例4、5、6において処方した(a)液、(b)
液を用いて牛歯象芽質との接着強度を以下の方法
で測定した。 まず以下の処方によりペースト()およびペ
ースト()を調製した。 ()Bis−GWA TEGDMA DMPT シラン処理石英粉末 11.0重量部 10.5 〃 0.5 〃 78.0 〃 (粒径80μm以下) Bis−SMA 11.0重量部 TEGDMA 10.5 〃 BPO 0.5 〃 シラン処理石英粉末 78.0 〃 (粒径80μm以下) 次に新鮮抜去牛歯の唇面表面をエメリーペーパ
ー(#320)で研摩し平滑な象牙質を露出させ窒
素ガスを吹きつけて表面を乾燥した。そして直径
4mmの孔の空いた厚さ2mmの板状ワツクスを乾燥
表面に両面テープにて取り付けた。次に前記(a)液
および(b)液を1:1の割合で混合し、板状ワツク
スでかこまれた象牙質表面に塗布し、窒素ガスを
吹きつけエタノールと余剰の接着材を飛ばした。
その上に前記ペースト()および()を1:
1の割合で混合し充填した。一時間放置後板状ワ
ツクスを取り除き、37℃の水中に一昼夜浸漬した
後引張り強度を測定した。測定には東洋ボールド
ウイン社製テンシロンを用い、引張り速度は10
mm/分とした。 得られた結果を表7に示した。 尚表7のNo.19〜21は比較例である。
【表】
【表】
実施例 47
実施例16、17、18、31、38、および39において
処方した(a)液、(b)液を用いて辺縁封鎖性試験を以
下の方法により行なつた。 まず新鮮抜去牛歯の唇側表面に直後約3mm、深
さ約2mmの窩洞を形成した。次いで窩壁を37%オ
ルトリン酸水溶液で一分間処理し、30秒間水洗し
た後窒素ガスを吹きつけて表面を乾燥した。次に
前記(a)液および(b)液を1:1の割合で混合し窩壁
に塗布し窒素ガスを吹きつけたエタノールと余剰
の接着材を飛ばした後前記ペースト()および
()を1:1の割合で混合し充填した。一時間
放置後、37℃の水中に一昼夜浸漬後、余剰の複合
レジンを除去し、4℃と60℃のフクシン水溶液中
に1分交互に60回づつ浸漬するパーコレーシヨン
テストを行なつた。次いで充填歯を頬側面側から
唇面に直角に研磨しながら、窩壁と充填物の間に
色素(フクシン)の侵入があるかどうかを調べ
た。 実施例16、17、18、31、38および39の接着性組
性物を接着剤として用いた結果いずれの場合も色
素の侵入は認められず辺縁封鎖性は良好であつ
た。 実施例 48 以下の処方で調製したペースト()およびペ
ースト()を用いて各種金属との接着強度を測
定した。 ()HEMA TEGDMA Bis−SMA ST−MA カプリル酸銅 シラン処理石英粉末 12.1重量部 26.6 〃 16.9 〃 4.5 〃 0.4 〃 40.0 〃 (粒径80μm以下) ()HEMA TEGDMA Bis−GMA DMPT PTSA−Na シラン処理石英粉末 13.0重量部 28.7 〃 18.2 〃 0.5 〃 1.0 〃 40.0 〃 (粒径80μm以下) 先ず直径5mmの条種金属製円柱試験片の一方の
円型表面をエメリーペーパー(#320)で研磨し、
この研磨面をメチレンクロライドで洗浄後乾燥さ
せた。次にこの研磨面に上記ペースト()およ
びペースト()を等量ずつ採り練和混合したペ
ースト泥を付着させた後もう一つの試験片の研磨
面をこの付着面に対して突き合わせた。これら2
個の試験片は止め具により固定した。一時間放置
後、試験片を37℃の水中に一昼夜浸漬した後引張
り強度を測定した。測定には東洋ボールドウイン
社製テンシロンを用い、引張り速度は2mm/分と
した。得られた結果を表8に示した。
処方した(a)液、(b)液を用いて辺縁封鎖性試験を以
下の方法により行なつた。 まず新鮮抜去牛歯の唇側表面に直後約3mm、深
さ約2mmの窩洞を形成した。次いで窩壁を37%オ
ルトリン酸水溶液で一分間処理し、30秒間水洗し
た後窒素ガスを吹きつけて表面を乾燥した。次に
前記(a)液および(b)液を1:1の割合で混合し窩壁
に塗布し窒素ガスを吹きつけたエタノールと余剰
の接着材を飛ばした後前記ペースト()および
()を1:1の割合で混合し充填した。一時間
放置後、37℃の水中に一昼夜浸漬後、余剰の複合
レジンを除去し、4℃と60℃のフクシン水溶液中
に1分交互に60回づつ浸漬するパーコレーシヨン
テストを行なつた。次いで充填歯を頬側面側から
唇面に直角に研磨しながら、窩壁と充填物の間に
色素(フクシン)の侵入があるかどうかを調べ
た。 実施例16、17、18、31、38および39の接着性組
性物を接着剤として用いた結果いずれの場合も色
素の侵入は認められず辺縁封鎖性は良好であつ
た。 実施例 48 以下の処方で調製したペースト()およびペ
ースト()を用いて各種金属との接着強度を測
定した。 ()HEMA TEGDMA Bis−SMA ST−MA カプリル酸銅 シラン処理石英粉末 12.1重量部 26.6 〃 16.9 〃 4.5 〃 0.4 〃 40.0 〃 (粒径80μm以下) ()HEMA TEGDMA Bis−GMA DMPT PTSA−Na シラン処理石英粉末 13.0重量部 28.7 〃 18.2 〃 0.5 〃 1.0 〃 40.0 〃 (粒径80μm以下) 先ず直径5mmの条種金属製円柱試験片の一方の
円型表面をエメリーペーパー(#320)で研磨し、
この研磨面をメチレンクロライドで洗浄後乾燥さ
せた。次にこの研磨面に上記ペースト()およ
びペースト()を等量ずつ採り練和混合したペ
ースト泥を付着させた後もう一つの試験片の研磨
面をこの付着面に対して突き合わせた。これら2
個の試験片は止め具により固定した。一時間放置
後、試験片を37℃の水中に一昼夜浸漬した後引張
り強度を測定した。測定には東洋ボールドウイン
社製テンシロンを用い、引張り速度は2mm/分と
した。得られた結果を表8に示した。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 (イ) カルボン酸の遷移金属塩 (ロ) 第3級アミン (ハ) 芳香族スルフイン酸の塩 及び (ニ) 重合可能なビニル化合物(但し、1分子中に
少なくとも2個のヒドロキシル基を有するアル
カンポリオールまたはポリオキシアルカンポリ
オールのうちの少なくとも1個のヒドロキシル
基が(メタ)アクリル酸のエステルを形成し、
かつ少なくとも1個のヒドロキシル基が少なく
とも3個のカルボキシル基を有する芳香族ポリ
カルボン酸の1個のカルボキシル基とエステル
を形成した構造を有する(メタ)アクリロイル
オキシル基含有芳香族ポリカルボン酸又はその
酸無水物を除く)よりなり、構成成分(ロ)及び(ハ)
が(イ)1重量部に対してそれぞれ0.01〜200重量
部の範囲で混合され且つ構成成分(イ)、(ロ)及び(ハ)
の合計が(ニ)に対して0.001〜20重量%の範囲で
混合されてなる歯科用接着剤。 2 重合可能なビニル化合物が0.01〜30重量%の
不飽和結合を有しないカルボン酸基又は無水カル
ボン酸基を有する化合物を含有する重合可能なビ
ニル化合物である特許請求の範囲1記載の歯科用
接着剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59148624A JPS6128505A (ja) | 1984-07-19 | 1984-07-19 | 歯科用接着剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59148624A JPS6128505A (ja) | 1984-07-19 | 1984-07-19 | 歯科用接着剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6128505A JPS6128505A (ja) | 1986-02-08 |
| JPH0216722B2 true JPH0216722B2 (ja) | 1990-04-18 |
Family
ID=15456946
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59148624A Granted JPS6128505A (ja) | 1984-07-19 | 1984-07-19 | 歯科用接着剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6128505A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0625389U (ja) * | 1992-09-09 | 1994-04-05 | オキナ株式会社 | 慶弔事用等の商品外装材 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4895589B2 (ja) * | 2005-09-28 | 2012-03-14 | 博 北村 | コンクリート製品成形用型枠のフランジ締結構造とフランジ締結方法及びコンクリート製品成形用型枠装置 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6044508A (ja) * | 1983-08-22 | 1985-03-09 | Mitsui Petrochem Ind Ltd | 硬化性組成物 |
-
1984
- 1984-07-19 JP JP59148624A patent/JPS6128505A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0625389U (ja) * | 1992-09-09 | 1994-04-05 | オキナ株式会社 | 慶弔事用等の商品外装材 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6128505A (ja) | 1986-02-08 |
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