JPH0216943B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0216943B2 JPH0216943B2 JP59224971A JP22497184A JPH0216943B2 JP H0216943 B2 JPH0216943 B2 JP H0216943B2 JP 59224971 A JP59224971 A JP 59224971A JP 22497184 A JP22497184 A JP 22497184A JP H0216943 B2 JPH0216943 B2 JP H0216943B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- monomer
- meth
- emulsion
- acrylate
- parts
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
- Adhesive Tapes (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
この発明は接合当初は粘着性を有して種々の被
着体に対して仮接着できるとともに光照射により
硬化して充分な接着力を発揮するテープ状,シー
ト状などの光硬化型粘着剤成形物に関する。 〔従来の技術〕 従来より、種々の被着体の接合に用いられてい
る液状接着剤として溶剤含有型、エマルジヨン
型、シアノアクリレートの如き吸湿硬化モノマー
型などのものが知られている。しかし、これらは
いずれも溶媒やモノマーの揮散に時間を要すると
ともに作業環境上の問題があり、液状であるため
取り扱いにくく作業性が悪いという欠点がある。 また、上記問題を解決するものとして、熱硬化
型、吸湿硬化型、ホツトメルト型などの接着テー
プが存在するが、これらにおいても種々の難点が
ある。たとえば、熱硬化型では硬化させるのに高
温で加熱する必要があるため熱に弱いプラスチツ
ク類には適用できず、かつ充分に硬化させるのに
かなりの長時間を要する。また吸湿硬化型でも充
分な硬化を得るために長時間を要して作業効率上
で問題がある。さらに、ホツトメルト型では高温
下での接着力に欠け、また常態下で粘着力を持た
ないため仮接着を行えず被着体に対する位置決め
作業性が悪い。 そこで、上述の欠点をすべて克服する有効なも
のとして、水分散性光硬化型粘着組成物を用いて
これをテープ状などに成形したものが提案されて
いる。このものは、テープ状物などの製造段階に
おいて有機溶剤を用いないため作業環境上などの
問題が一切ないうえ、使用に際してはその粘着性
により、被着体面に良好に仮接着できるととも
に、この仮接着後光照射することによつて常温下
で短時間に硬化でき、これにより強力な接着力を
得ることができる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかるに、上記提案の水分散性光硬化型粘着組
成物は、通常(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルとアクリル酸のような酸性基を有する不飽和単
量体とを乳化重合して得たアクリル系重合体エマ
ルジヨンを主剤として用いて、これに光重合性化
合物と光重合開始剤を含ませた構成からなり、こ
の場合光硬化後の接着特性が上記エマルジヨン自
体の特性に左右されやすく、特に乳化剤の使用に
よる耐水性不良などの問題を引きおこすおそれが
あつた。 このため、上記エマルジヨンに添加する光重合
性化合物の量を多くするなどして上記問題を克服
する試みもなされているが、この場合はエマルジ
ヨンの安定性が著しく低下したり、また光硬化に
伴う体積収縮が大きくなりすぎて所期の接着目的
を充分に達成できなくなるなど、好ましい結果は
得られていない。 したがつて、この発明は、かかる問題のない水
分散性光硬化型粘着組成物を用いて、接合当初は
粘着性を有して種々の被着体に対し仮接着できる
とともに光照射により硬化して充分な接着力を発
揮するうえに、この接着力が高湿下などにおいて
大きく低下することのない、つまり前記提案のも
のに比し耐湿性,耐水性などが良好な接着特性を
示す光硬化型粘着剤成形物を得ることを目的とす
る。 〔問題点を解決するための手段〕 この発明者らは、上記目的を達成するために鋭
意検討を重ねた結果、水分散性光硬化型粘着組成
物の主剤となる前記アクリル系重合体エマルジヨ
ンの製造に際して、単量体成分として重合後のエ
マルジヨン粒子中に未反応のエチレン性不飽和結
合を残存させうるような不飽和単量体を用いたと
きには、このエマルジヨンの製造後添加される光
重合性化合物が光重合する際にこれがエマルジヨ
ンポリマーの上記不飽和結合にグラフト化し、そ
の結果光硬化後の3次元網目構造中にエマルジヨ
ンポリマーが組み込まれることになり、これによ
り光硬化後の接着特性が大きく改良され、前記提
案のものに比し耐水性,耐湿性などが向上し、ま
た被膜性などの面でも良好な結果が得られること
を見出し、この発明をなすに至つた。 すなわち、この発明は、a)エチレン性不飽和結
合を2個以上有する不飽和単量体と、b)(メタ)
アクリル酸アルキルエステルを主体とする不飽和
単量体と、c)酸性基を有する共重合性不飽和単
量体とを、a単量体:b単量体:c単量体の重量
比が5:94:1〜50:40:10となるように乳化重
合して得られるエマルジヨン粒子中に未反応のエ
チレン性不飽和結合が残存するアクリル系重合体
エマルジヨンに、光重合性化合物および光重合開
始剤を添加した水分散性光硬化型粘着組成物をテ
ープ状,シート状などに成形してなる光硬化型粘
着剤成形物に係るものである。 〔発明の構成・作用〕 この発明において用いられるa単量体としての
エチレン性不飽和結合を2個以上有する不飽和単
量体とは、エマルジヨン粒子中に未反応のエチレ
ン性不飽和結合を残存させるためのものであり、
たとえば、エチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、トリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメ
タンテトラ(メタ)アクリレートの如き(メタ)
アクリル酸の多価低級アルコールエステルおよび
ジビニルベンゼンなどが好適であり、これらは必
要に応じて2種以上を併用してもよい。 また、上記単量体とともに乳化重合されるb単
量体としての(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルを主体とする不飽和単量体としては、(メタ)
アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、
(メタ)アクリル酸2―エチルヘキシル、(メタ)
アクリル酸イソオクチルなどのアルキル基の炭素
数が2〜15のアクリル酸アルキルエステルないし
メタクリル酸アルキルエステルを主体とし、これ
と共重合可能な他の不飽和単量体を併用したもの
があつてもよい。 上記他の不飽和単量体としては、(メタ)アク
リル酸メチルの如きアルキル基の炭素数が前記範
囲外のアクリル酸ないしメタクリル酸のアルキル
エステル、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリ
ル、スチレン、(メタ)アクリル酸2―メトキシ
エチル、ビニルエーテルなどのほか、(メタ)ア
クリル酸グリシジル、ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、(メタ)アクリルアミド、メチロ
ール(メタ)アクリルアミドなどの各種の官能性
単量体が広く含まれる。これら他の単量体の使用
量としては、一般に主体である(メタ)アクリル
酸アルキルエステル単量体との合計量中50重量%
以下の割合とされる。 さらに、c単量体としての酸性基を有する不飽
和単量体としては、たとえば(メタ)アクリル
酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマ
ル酸などの酸性基としてカルボキシル基を有する
不飽和カルボン酸、りん酸(メタ)アクリロイル
オキシエチル、りん酸(メタ)アクリロイルオキ
シプロピルなどの酸性基としてりん酸基を有する
不飽和りん酸、スチレンスルホン酸、アリルスル
ホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、
2―(メタ)アクリロイルオキシナフタレン―2
―スルホン酸、2―(メタ)アクリルアミド―2
―メチルプロパンスルホン酸、2―(メタ)アク
リロイルオキシベンゼンスルホン酸などの酸性基
としてスルホン基を有する不飽和スルホン酸など
を挙げることができ、またその他の酸性基を有す
るものであつてもよく、これらの1種もしくは2
種以上を使用する。 これら不飽和単量体の使用量比(重量比)は、
エチレン性不飽和結合を2個以上有する不飽和単
量体a単量体:(メタ)アクリル酸アルキルエス
テルを主体とする不飽和単量体(b単量体):酸
性基を有する共重合性不飽和単量体(c単量体)
が、5:94:1〜50:40:10、好ましくは10:
89:1〜30:60:10の範囲とするのがよい。 これら単量体を乳化重合する場合の乳化剤とし
ては、通常の乳化重合に使用される各種乳化剤を
いずれも使用でき、その具体例として、脂肪酸
塩、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルベ
ンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホ
ン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキル
フオスフエート塩、ポリオキシエチレンサルフエ
ート塩などの陰イオン性界面活性剤、ポリエチレ
ンオキサイドの脂肪酸エステルや長鎖アルキルモ
ノエーテルなどの非イオン界面活性剤が挙げられ
る。 重合開始剤としては、過硫酸アンモニウム、過
硫酸カリウムの如き過硫酸塩、過酸化水素、過酸
化ベンゾイルの如き過酸化物、あるいは過硫酸塩
とアルカリ金属の亜硫酸塩、重亜硫酸塩などのよ
うな還元剤を組み合わせてなるレドツクス系、ア
ゾビス吉草酸、アゾビス(2―アミジノプロパ
ン)塩酸塩の如きアゾ化合物が挙げられる。 乳化重合に際しては、エマルジヨン粒子中に未
反応のエチレン性不飽和結合を残存させるため
に、上記不飽和結合を2個以上有する不飽和単量
体の添加方法につき配慮するのが望ましい。すな
わち、上記単量体の不飽和結合が重合反応に全て
関与してしまわないように、重合初期より添加す
る場合はその添加量を多めにし、逆に重合後期に
添加する場合は重合反応に全く関与しない未反応
の単量体が残存しないようにその添加量を少なめ
にすることが好ましい。その他の点は通常の乳化
重合法と同様にして行えばよく、これにより目的
とするアクリル系重合体エマルジヨンを得ること
ができる。 アクリル系重合体エマルジヨンに添加される光
重合性化合物としては、分子中に重合しうる不飽
和結合としてのメタクリロイル基またはアクリロ
イル基を少なくとも1個、好ましくは2個以上有
するものであり、たとえば、1・4―ブチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、1・6―ヘキ
サングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペ
ンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アク
リレートなどの単量体またはエポキシ(メタ)ア
クリレート、ウレタン変性(メタ)アクリレー
ト、オリゴエステル(メタ)アクリレートなどの
オリゴマーなどが挙げられ、これらは必要に応じ
て2種以上を併用してもよい。 この光重合性化合物の配合割合は、これとアク
リル系重合体エマルジヨンの固型分との合計量中
光重合性化合物が10〜90重量%、好ましくは20〜
70重量%となるようにするのがよい。光重合性化
合物が過多になると光硬化型粘着剤成形物の光照
射前の凝集性に劣り、側面への糊食み出しなどが
おこるため好ましくなく、また過少では充分な硬
化が得られないため好ましくない。 光重合開始剤としては、前記光重合性化合物の
光重合反応を促進させるものであれば特に制限さ
れない。たとえばベンゾイン、ベンゾインメチル
エーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイ
ンイソプロピルエーテル、α―メチルベンゾイン
などのベンゾイン類、1―クロロアントラキノ
ン、2―クロロアントラキノンなどのアントラキ
ノン類、ベンゾフエノン、p―クロロベンゾフエ
ノン、p―ジメチルアミノベンゾフエノンなどの
ベンゾフエノン類、ジフエニルジスルフイド、テ
トラメチルチウラムジスルフイドなどの含イオウ
化合物類などを挙げることができる。この光重合
開始剤は光重合性化合物100重量部に対して
0.0001〜10重量部、好ましくは0.01〜5重量部の
範囲で添加される。 上記光重合性化合物と光重合開始剤とアクリル
系重合体エマルジヨンとからなる水分散性光硬化
型粘着組成物の調製は、一般に光重合性化合物に
光重合開始剤を溶解しこの際要すれば少量の有機
溶剤を用いてよく混合し、これをアクリル系重合
体エマルジヨンに添加し充分に撹拌混合して、エ
マルジヨン粒子中に上記光重合性化合物と光重合
開始剤とを吸収含浸させるようにすればよい。 このようにして調製される水分散性光硬化型粘
着組成物には、目的に応じて他の配合剤を適量添
加することができる。この配合剤の例としては、
製造中の熱重合や保存中の反応を防止する重合禁
止剤、たとえばハイドロキノン、ハイドロキノン
モノメチルエーテル、tert―ブチルカテコール、
p―ベンゾキノン、2・5―tert―ブチルハイド
ロキノン、フエノチアジンなど、着色または装飾
などを目的とするたとえば亜鉛華、黄鉛、ベンガ
ラなどの顔料、トルイジンレツド、フタロシアニ
ンブルー、フタロシアニングリーンなどの染料、
その他の金属粉、ガラスビーズ、ガラス粉末、ガ
ラスフレークなど、また被着体面への接着力の向
上を目的とするたとえばキシレン樹脂、クマロン
樹脂などの接着性付与樹脂などが挙げられる。 この発明においては、上記の水分散性光硬化型
粘着組成物を、低接着性の樹脂加工紙、プラスチ
ツクフイルムなどの剥離性に富むテープもしくは
シート上、あるいは他の剥離性表面上に流延して
加熱乾燥することにより、テープ状,シート状な
どに成形し、この発明の光硬化型粘着剤成形物と
する。テープ状やシート状物ではその厚みが一般
に10〜300μm程度となるようにすればよい。 なお、この成形物は、補強や衝撃機能を付与す
るために、レーヨン不織布,ナイロン不織布の如
き不織布類,寒冷紗の如き布類などの芯材を埋入
させたものであつてもよい。また、上記の剥離性
に富むテープもしくはシートは、使用時に上記成
形物から剥がして分離する剥離性支持体としてそ
のまま用いられる。 以上のようにして製造されるこの発明の光硬化
型粘着剤成形物は、たとえば少なくとも一方が光
透過能を有するものからなる2つの接合すべき物
品の間に介在させて、その粘着性により両物品を
仮接着したのち、上記光透過能を有する物品を通
して高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライド
ランプ、カーボンアーク灯、キセノン灯などの光
源を用いて0.3秒以上、好ましくは3秒以上の光
照射を行つて光硬化にて硬化させることにより、
両物品を強固に接着する機能を発揮させることが
できる。 しかも、光照射後の粘着層は、エマルジヨンポ
リマー鎖が光重合硬化物とグラフト化し、網目構
造の中に組み込まれることとなるから、耐水性や
耐湿性などが良好な接着特性を示し、また被膜性
も改善されるなど前記提案のものに比しその性能
に著しくすぐれたものとなる。 〔発明の効果〕 以上のように、この発明の光硬化型粘着剤成形
物は、それ自体で両面テープもしくはシートとし
て使用でき、接合すべき2つの物品を仮接着しう
る粘着性を備え、この仮接着後に光照射を行うだ
けで両物品を極めて短時間に強固に接着すること
ができる。さらに、エマルジヨン粒子中に未反応
のエチレン性不飽和結合を残存させることによ
り、光重合性化合物が光重合する際にこれがエマ
ルジヨンポリマーにグラフト化し、その結果光硬
化後の3次元網目構造の中にエマルジヨンポリマ
ーが組み込まれることとなるため、エマルジヨン
自体の耐水性などの特性不良を光重合硬化物によ
つて大幅に補うことが可能となり、良好な接着特
性が得られる。 〔実施例〕 以下に、この発明の実施例を記載する。なお、
以下において部および%とあるのは重量部および
重量%を意味する。 実施例 1 メタクリル酸メチル 40部 アクリル酸ブチル 40部 アクリル酸 3部 エチレングリコールジメタクリレート 15部 ポリエチレングリコールラウリルエーテル
3部 イオン交換水 162部 上記配合組成物を500mlのフラスコに仕込み、
不活性ガス下70℃で1時間加熱撹拌したのち0.05
部の過硫酸アンモニウムを加えて70℃で3時間反
応させることにより、アクリル系重合体エマルジ
ヨンを得た。重合率は99.4%であり、赤外線吸収
スペクトル(IR)により、エマルジヨンポリマ
ー中に未反応のエチレン性不飽和結合が11%残存
していることがわかつた。 つぎに、このエマルジヨン100部(固型分38%)
に、トリメチロールプロパントリアクリレート15
部にベンジルジメチルケタール0.7部を溶解した
ものを添加し、均一に混合して水分散性光硬化型
粘着組成物とした。この組成物をシリコーン処理
紙上に乾燥後の厚みが50μmになるように塗布
し、100℃で5分間乾燥して光硬化型粘着剤シー
トを得た。 実施例 2 メタクリル酸エチル 50部 アクリル酸2―エチルヘキシル 35部 アクリル酸ヒドロキシエチル 3部 リン酸メタクリロイルオキシエチル 3部 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 2部 イオン交換水 165部 上記配合組成物を500mlのフラスコに仕込み、
不活性ガス下70℃で1時間加熱撹拌したのち0.05
部の過硫酸アンモニウムを加えて70℃で3時間反
応させたのち、同温度で過硫酸アンモニウム
0.001部を加え、ついでテトラメチロールメタン
テトラメタクリレート9部を撹拌しながら徐々に
滴下してさらに30分間反応させることにより、ア
クリル系重合体エマルジヨンを得た。重合率は
98.8%であり、IRによりエマルジヨンポリマー中
に未反応のエチレン性不飽和結合が12%残存して
いることがわかつた。 つぎに、このエマルジヨン100部(固型分38%)
に、ネオペンチルグリコールジアクリレート20部
にベンゾインイソプロピルエーテル0.8部を溶解
したものを添加し、均一に混合して水分散性光硬
化型粘着組成物を得た。この組成物をシリコーン
処理紙上に、厚さ50μmのナイロン不織布を芯材
として介在させて、乾燥後の厚みが130μmとな
るように塗布し、100℃で5分間乾燥して光硬化
型粘着剤シートを得た。 実施例 3 メタクリル酸エチル 65部 アクリロニトリル 15部 アクリル酸 5部 トリメチロールプロパントリアクリレート
15部 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 2部 イオン交換水 165部 上記配合組成物を実施例1と同様にして反応さ
せてアクリル系重合体エマルジヨンを得た。重合
率は99.2%であり、IRによりエマルジヨンポリマ
ー中に未反応のエチレン性不飽和結合が17%残存
していることがわかつた。 つぎに、このエマルジヨン100部(固型分38%)
に、ベンゾフエノン0.8部を1・6―ヘキサング
リコールジアクリレート20部に溶解したものを添
加し、均一に混合して水分散性光硬化型粘着組成
物を得た。この組成物を用いて以下実施例1と同
様にして光硬化型粘着剤シートを得た。 比較例 実施例1と配合組成物中、エチレングリコール
ジメタクリレートを用いなかつた以外は、実施例
1と同様にしてアクリル系重合体エマルジヨンを
得た。重合率はほぼ99.5%であり、IRによりエマ
ルジヨンポリマー中に残存するエチレン性不飽和
結合は認められなかつた。このエマルジヨンを用
いて以下実施例1と同様にして光硬化型粘着剤シ
ートを得た。 上記実施例および比較例で得られた各光硬化型
粘着剤シートについて特性試験を行つた結果を下
表に示す。なお、各測定項目の試験方法はつぎの
とおりである。 <剥離接着力> 光硬化型粘着剤シートの一方の粘着面に厚さ
60μmの塩化ビニルシートを貼り付けて幅20mmに
切断し、他方の粘着面をBA仕上げステンレス板
SUS304に貼り付けて30分間放置後、20℃,65%
RHにおいて引き剥がし速度300mm/分で塩化ビ
ニルシートの180度引き剥がし接着力を測定した
(光照射前)。 また、上記同様に塩化ビニルシートおよびステ
ンレス板に貼り付けたものに、高圧水銀灯
(80W/cm/1灯)で塩化ビニルシートの背面よ
り10cmの距離から約5秒間紫外線照射して上記の
粘着剤シートを硬化させ、その後20℃で24時間放
置したもの(室温保存)および20℃のイオン交換
水中で24時間放置したもの(水中保存)につい
て、上記と同様にして180度引き剥がし接着力を
測定した(光照射後)。 <タツク> 傾斜角30度の斜面で20℃,65%RHの条件で助
走距離10cmのところから光硬化型粘着剤シートの
粘着面にステンレス製の球をころがし、粘着面の
10cmのところで停止する最大の球(大きさ=ボー
ルNo.×1/36インチ)のボールNo.で示した。 <剪断接着力> 光硬化型粘着剤シートを20mm×20mmの大きさに
切断し、その両面に厚さ3mmのアクリル板を貼り
付け、高圧水銀灯(80W/cm/1灯)で10cmの距
離から約5秒間紫外線照射後、20℃で24時間放置
したもの(室温保存)および20℃のイオン交換水
中で24時間放置したもの(水中保存)について、
20℃,65%RHの条件で引張り速度50mm/分にて
引つ張り剪断力を測定した。
着体に対して仮接着できるとともに光照射により
硬化して充分な接着力を発揮するテープ状,シー
ト状などの光硬化型粘着剤成形物に関する。 〔従来の技術〕 従来より、種々の被着体の接合に用いられてい
る液状接着剤として溶剤含有型、エマルジヨン
型、シアノアクリレートの如き吸湿硬化モノマー
型などのものが知られている。しかし、これらは
いずれも溶媒やモノマーの揮散に時間を要すると
ともに作業環境上の問題があり、液状であるため
取り扱いにくく作業性が悪いという欠点がある。 また、上記問題を解決するものとして、熱硬化
型、吸湿硬化型、ホツトメルト型などの接着テー
プが存在するが、これらにおいても種々の難点が
ある。たとえば、熱硬化型では硬化させるのに高
温で加熱する必要があるため熱に弱いプラスチツ
ク類には適用できず、かつ充分に硬化させるのに
かなりの長時間を要する。また吸湿硬化型でも充
分な硬化を得るために長時間を要して作業効率上
で問題がある。さらに、ホツトメルト型では高温
下での接着力に欠け、また常態下で粘着力を持た
ないため仮接着を行えず被着体に対する位置決め
作業性が悪い。 そこで、上述の欠点をすべて克服する有効なも
のとして、水分散性光硬化型粘着組成物を用いて
これをテープ状などに成形したものが提案されて
いる。このものは、テープ状物などの製造段階に
おいて有機溶剤を用いないため作業環境上などの
問題が一切ないうえ、使用に際してはその粘着性
により、被着体面に良好に仮接着できるととも
に、この仮接着後光照射することによつて常温下
で短時間に硬化でき、これにより強力な接着力を
得ることができる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかるに、上記提案の水分散性光硬化型粘着組
成物は、通常(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルとアクリル酸のような酸性基を有する不飽和単
量体とを乳化重合して得たアクリル系重合体エマ
ルジヨンを主剤として用いて、これに光重合性化
合物と光重合開始剤を含ませた構成からなり、こ
の場合光硬化後の接着特性が上記エマルジヨン自
体の特性に左右されやすく、特に乳化剤の使用に
よる耐水性不良などの問題を引きおこすおそれが
あつた。 このため、上記エマルジヨンに添加する光重合
性化合物の量を多くするなどして上記問題を克服
する試みもなされているが、この場合はエマルジ
ヨンの安定性が著しく低下したり、また光硬化に
伴う体積収縮が大きくなりすぎて所期の接着目的
を充分に達成できなくなるなど、好ましい結果は
得られていない。 したがつて、この発明は、かかる問題のない水
分散性光硬化型粘着組成物を用いて、接合当初は
粘着性を有して種々の被着体に対し仮接着できる
とともに光照射により硬化して充分な接着力を発
揮するうえに、この接着力が高湿下などにおいて
大きく低下することのない、つまり前記提案のも
のに比し耐湿性,耐水性などが良好な接着特性を
示す光硬化型粘着剤成形物を得ることを目的とす
る。 〔問題点を解決するための手段〕 この発明者らは、上記目的を達成するために鋭
意検討を重ねた結果、水分散性光硬化型粘着組成
物の主剤となる前記アクリル系重合体エマルジヨ
ンの製造に際して、単量体成分として重合後のエ
マルジヨン粒子中に未反応のエチレン性不飽和結
合を残存させうるような不飽和単量体を用いたと
きには、このエマルジヨンの製造後添加される光
重合性化合物が光重合する際にこれがエマルジヨ
ンポリマーの上記不飽和結合にグラフト化し、そ
の結果光硬化後の3次元網目構造中にエマルジヨ
ンポリマーが組み込まれることになり、これによ
り光硬化後の接着特性が大きく改良され、前記提
案のものに比し耐水性,耐湿性などが向上し、ま
た被膜性などの面でも良好な結果が得られること
を見出し、この発明をなすに至つた。 すなわち、この発明は、a)エチレン性不飽和結
合を2個以上有する不飽和単量体と、b)(メタ)
アクリル酸アルキルエステルを主体とする不飽和
単量体と、c)酸性基を有する共重合性不飽和単
量体とを、a単量体:b単量体:c単量体の重量
比が5:94:1〜50:40:10となるように乳化重
合して得られるエマルジヨン粒子中に未反応のエ
チレン性不飽和結合が残存するアクリル系重合体
エマルジヨンに、光重合性化合物および光重合開
始剤を添加した水分散性光硬化型粘着組成物をテ
ープ状,シート状などに成形してなる光硬化型粘
着剤成形物に係るものである。 〔発明の構成・作用〕 この発明において用いられるa単量体としての
エチレン性不飽和結合を2個以上有する不飽和単
量体とは、エマルジヨン粒子中に未反応のエチレ
ン性不飽和結合を残存させるためのものであり、
たとえば、エチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、トリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)
アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメ
タンテトラ(メタ)アクリレートの如き(メタ)
アクリル酸の多価低級アルコールエステルおよび
ジビニルベンゼンなどが好適であり、これらは必
要に応じて2種以上を併用してもよい。 また、上記単量体とともに乳化重合されるb単
量体としての(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルを主体とする不飽和単量体としては、(メタ)
アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、
(メタ)アクリル酸2―エチルヘキシル、(メタ)
アクリル酸イソオクチルなどのアルキル基の炭素
数が2〜15のアクリル酸アルキルエステルないし
メタクリル酸アルキルエステルを主体とし、これ
と共重合可能な他の不飽和単量体を併用したもの
があつてもよい。 上記他の不飽和単量体としては、(メタ)アク
リル酸メチルの如きアルキル基の炭素数が前記範
囲外のアクリル酸ないしメタクリル酸のアルキル
エステル、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリ
ル、スチレン、(メタ)アクリル酸2―メトキシ
エチル、ビニルエーテルなどのほか、(メタ)ア
クリル酸グリシジル、ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレート、(メタ)アクリルアミド、メチロ
ール(メタ)アクリルアミドなどの各種の官能性
単量体が広く含まれる。これら他の単量体の使用
量としては、一般に主体である(メタ)アクリル
酸アルキルエステル単量体との合計量中50重量%
以下の割合とされる。 さらに、c単量体としての酸性基を有する不飽
和単量体としては、たとえば(メタ)アクリル
酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマ
ル酸などの酸性基としてカルボキシル基を有する
不飽和カルボン酸、りん酸(メタ)アクリロイル
オキシエチル、りん酸(メタ)アクリロイルオキ
シプロピルなどの酸性基としてりん酸基を有する
不飽和りん酸、スチレンスルホン酸、アリルスル
ホン酸、スルホプロピル(メタ)アクリレート、
2―(メタ)アクリロイルオキシナフタレン―2
―スルホン酸、2―(メタ)アクリルアミド―2
―メチルプロパンスルホン酸、2―(メタ)アク
リロイルオキシベンゼンスルホン酸などの酸性基
としてスルホン基を有する不飽和スルホン酸など
を挙げることができ、またその他の酸性基を有す
るものであつてもよく、これらの1種もしくは2
種以上を使用する。 これら不飽和単量体の使用量比(重量比)は、
エチレン性不飽和結合を2個以上有する不飽和単
量体a単量体:(メタ)アクリル酸アルキルエス
テルを主体とする不飽和単量体(b単量体):酸
性基を有する共重合性不飽和単量体(c単量体)
が、5:94:1〜50:40:10、好ましくは10:
89:1〜30:60:10の範囲とするのがよい。 これら単量体を乳化重合する場合の乳化剤とし
ては、通常の乳化重合に使用される各種乳化剤を
いずれも使用でき、その具体例として、脂肪酸
塩、高級アルコール硫酸エステル塩、アルキルベ
ンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホ
ン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキル
フオスフエート塩、ポリオキシエチレンサルフエ
ート塩などの陰イオン性界面活性剤、ポリエチレ
ンオキサイドの脂肪酸エステルや長鎖アルキルモ
ノエーテルなどの非イオン界面活性剤が挙げられ
る。 重合開始剤としては、過硫酸アンモニウム、過
硫酸カリウムの如き過硫酸塩、過酸化水素、過酸
化ベンゾイルの如き過酸化物、あるいは過硫酸塩
とアルカリ金属の亜硫酸塩、重亜硫酸塩などのよ
うな還元剤を組み合わせてなるレドツクス系、ア
ゾビス吉草酸、アゾビス(2―アミジノプロパ
ン)塩酸塩の如きアゾ化合物が挙げられる。 乳化重合に際しては、エマルジヨン粒子中に未
反応のエチレン性不飽和結合を残存させるため
に、上記不飽和結合を2個以上有する不飽和単量
体の添加方法につき配慮するのが望ましい。すな
わち、上記単量体の不飽和結合が重合反応に全て
関与してしまわないように、重合初期より添加す
る場合はその添加量を多めにし、逆に重合後期に
添加する場合は重合反応に全く関与しない未反応
の単量体が残存しないようにその添加量を少なめ
にすることが好ましい。その他の点は通常の乳化
重合法と同様にして行えばよく、これにより目的
とするアクリル系重合体エマルジヨンを得ること
ができる。 アクリル系重合体エマルジヨンに添加される光
重合性化合物としては、分子中に重合しうる不飽
和結合としてのメタクリロイル基またはアクリロ
イル基を少なくとも1個、好ましくは2個以上有
するものであり、たとえば、1・4―ブチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、1・6―ヘキ
サングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペ
ンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリ
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アク
リレートなどの単量体またはエポキシ(メタ)ア
クリレート、ウレタン変性(メタ)アクリレー
ト、オリゴエステル(メタ)アクリレートなどの
オリゴマーなどが挙げられ、これらは必要に応じ
て2種以上を併用してもよい。 この光重合性化合物の配合割合は、これとアク
リル系重合体エマルジヨンの固型分との合計量中
光重合性化合物が10〜90重量%、好ましくは20〜
70重量%となるようにするのがよい。光重合性化
合物が過多になると光硬化型粘着剤成形物の光照
射前の凝集性に劣り、側面への糊食み出しなどが
おこるため好ましくなく、また過少では充分な硬
化が得られないため好ましくない。 光重合開始剤としては、前記光重合性化合物の
光重合反応を促進させるものであれば特に制限さ
れない。たとえばベンゾイン、ベンゾインメチル
エーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイ
ンイソプロピルエーテル、α―メチルベンゾイン
などのベンゾイン類、1―クロロアントラキノ
ン、2―クロロアントラキノンなどのアントラキ
ノン類、ベンゾフエノン、p―クロロベンゾフエ
ノン、p―ジメチルアミノベンゾフエノンなどの
ベンゾフエノン類、ジフエニルジスルフイド、テ
トラメチルチウラムジスルフイドなどの含イオウ
化合物類などを挙げることができる。この光重合
開始剤は光重合性化合物100重量部に対して
0.0001〜10重量部、好ましくは0.01〜5重量部の
範囲で添加される。 上記光重合性化合物と光重合開始剤とアクリル
系重合体エマルジヨンとからなる水分散性光硬化
型粘着組成物の調製は、一般に光重合性化合物に
光重合開始剤を溶解しこの際要すれば少量の有機
溶剤を用いてよく混合し、これをアクリル系重合
体エマルジヨンに添加し充分に撹拌混合して、エ
マルジヨン粒子中に上記光重合性化合物と光重合
開始剤とを吸収含浸させるようにすればよい。 このようにして調製される水分散性光硬化型粘
着組成物には、目的に応じて他の配合剤を適量添
加することができる。この配合剤の例としては、
製造中の熱重合や保存中の反応を防止する重合禁
止剤、たとえばハイドロキノン、ハイドロキノン
モノメチルエーテル、tert―ブチルカテコール、
p―ベンゾキノン、2・5―tert―ブチルハイド
ロキノン、フエノチアジンなど、着色または装飾
などを目的とするたとえば亜鉛華、黄鉛、ベンガ
ラなどの顔料、トルイジンレツド、フタロシアニ
ンブルー、フタロシアニングリーンなどの染料、
その他の金属粉、ガラスビーズ、ガラス粉末、ガ
ラスフレークなど、また被着体面への接着力の向
上を目的とするたとえばキシレン樹脂、クマロン
樹脂などの接着性付与樹脂などが挙げられる。 この発明においては、上記の水分散性光硬化型
粘着組成物を、低接着性の樹脂加工紙、プラスチ
ツクフイルムなどの剥離性に富むテープもしくは
シート上、あるいは他の剥離性表面上に流延して
加熱乾燥することにより、テープ状,シート状な
どに成形し、この発明の光硬化型粘着剤成形物と
する。テープ状やシート状物ではその厚みが一般
に10〜300μm程度となるようにすればよい。 なお、この成形物は、補強や衝撃機能を付与す
るために、レーヨン不織布,ナイロン不織布の如
き不織布類,寒冷紗の如き布類などの芯材を埋入
させたものであつてもよい。また、上記の剥離性
に富むテープもしくはシートは、使用時に上記成
形物から剥がして分離する剥離性支持体としてそ
のまま用いられる。 以上のようにして製造されるこの発明の光硬化
型粘着剤成形物は、たとえば少なくとも一方が光
透過能を有するものからなる2つの接合すべき物
品の間に介在させて、その粘着性により両物品を
仮接着したのち、上記光透過能を有する物品を通
して高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライド
ランプ、カーボンアーク灯、キセノン灯などの光
源を用いて0.3秒以上、好ましくは3秒以上の光
照射を行つて光硬化にて硬化させることにより、
両物品を強固に接着する機能を発揮させることが
できる。 しかも、光照射後の粘着層は、エマルジヨンポ
リマー鎖が光重合硬化物とグラフト化し、網目構
造の中に組み込まれることとなるから、耐水性や
耐湿性などが良好な接着特性を示し、また被膜性
も改善されるなど前記提案のものに比しその性能
に著しくすぐれたものとなる。 〔発明の効果〕 以上のように、この発明の光硬化型粘着剤成形
物は、それ自体で両面テープもしくはシートとし
て使用でき、接合すべき2つの物品を仮接着しう
る粘着性を備え、この仮接着後に光照射を行うだ
けで両物品を極めて短時間に強固に接着すること
ができる。さらに、エマルジヨン粒子中に未反応
のエチレン性不飽和結合を残存させることによ
り、光重合性化合物が光重合する際にこれがエマ
ルジヨンポリマーにグラフト化し、その結果光硬
化後の3次元網目構造の中にエマルジヨンポリマ
ーが組み込まれることとなるため、エマルジヨン
自体の耐水性などの特性不良を光重合硬化物によ
つて大幅に補うことが可能となり、良好な接着特
性が得られる。 〔実施例〕 以下に、この発明の実施例を記載する。なお、
以下において部および%とあるのは重量部および
重量%を意味する。 実施例 1 メタクリル酸メチル 40部 アクリル酸ブチル 40部 アクリル酸 3部 エチレングリコールジメタクリレート 15部 ポリエチレングリコールラウリルエーテル
3部 イオン交換水 162部 上記配合組成物を500mlのフラスコに仕込み、
不活性ガス下70℃で1時間加熱撹拌したのち0.05
部の過硫酸アンモニウムを加えて70℃で3時間反
応させることにより、アクリル系重合体エマルジ
ヨンを得た。重合率は99.4%であり、赤外線吸収
スペクトル(IR)により、エマルジヨンポリマ
ー中に未反応のエチレン性不飽和結合が11%残存
していることがわかつた。 つぎに、このエマルジヨン100部(固型分38%)
に、トリメチロールプロパントリアクリレート15
部にベンジルジメチルケタール0.7部を溶解した
ものを添加し、均一に混合して水分散性光硬化型
粘着組成物とした。この組成物をシリコーン処理
紙上に乾燥後の厚みが50μmになるように塗布
し、100℃で5分間乾燥して光硬化型粘着剤シー
トを得た。 実施例 2 メタクリル酸エチル 50部 アクリル酸2―エチルヘキシル 35部 アクリル酸ヒドロキシエチル 3部 リン酸メタクリロイルオキシエチル 3部 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 2部 イオン交換水 165部 上記配合組成物を500mlのフラスコに仕込み、
不活性ガス下70℃で1時間加熱撹拌したのち0.05
部の過硫酸アンモニウムを加えて70℃で3時間反
応させたのち、同温度で過硫酸アンモニウム
0.001部を加え、ついでテトラメチロールメタン
テトラメタクリレート9部を撹拌しながら徐々に
滴下してさらに30分間反応させることにより、ア
クリル系重合体エマルジヨンを得た。重合率は
98.8%であり、IRによりエマルジヨンポリマー中
に未反応のエチレン性不飽和結合が12%残存して
いることがわかつた。 つぎに、このエマルジヨン100部(固型分38%)
に、ネオペンチルグリコールジアクリレート20部
にベンゾインイソプロピルエーテル0.8部を溶解
したものを添加し、均一に混合して水分散性光硬
化型粘着組成物を得た。この組成物をシリコーン
処理紙上に、厚さ50μmのナイロン不織布を芯材
として介在させて、乾燥後の厚みが130μmとな
るように塗布し、100℃で5分間乾燥して光硬化
型粘着剤シートを得た。 実施例 3 メタクリル酸エチル 65部 アクリロニトリル 15部 アクリル酸 5部 トリメチロールプロパントリアクリレート
15部 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 2部 イオン交換水 165部 上記配合組成物を実施例1と同様にして反応さ
せてアクリル系重合体エマルジヨンを得た。重合
率は99.2%であり、IRによりエマルジヨンポリマ
ー中に未反応のエチレン性不飽和結合が17%残存
していることがわかつた。 つぎに、このエマルジヨン100部(固型分38%)
に、ベンゾフエノン0.8部を1・6―ヘキサング
リコールジアクリレート20部に溶解したものを添
加し、均一に混合して水分散性光硬化型粘着組成
物を得た。この組成物を用いて以下実施例1と同
様にして光硬化型粘着剤シートを得た。 比較例 実施例1と配合組成物中、エチレングリコール
ジメタクリレートを用いなかつた以外は、実施例
1と同様にしてアクリル系重合体エマルジヨンを
得た。重合率はほぼ99.5%であり、IRによりエマ
ルジヨンポリマー中に残存するエチレン性不飽和
結合は認められなかつた。このエマルジヨンを用
いて以下実施例1と同様にして光硬化型粘着剤シ
ートを得た。 上記実施例および比較例で得られた各光硬化型
粘着剤シートについて特性試験を行つた結果を下
表に示す。なお、各測定項目の試験方法はつぎの
とおりである。 <剥離接着力> 光硬化型粘着剤シートの一方の粘着面に厚さ
60μmの塩化ビニルシートを貼り付けて幅20mmに
切断し、他方の粘着面をBA仕上げステンレス板
SUS304に貼り付けて30分間放置後、20℃,65%
RHにおいて引き剥がし速度300mm/分で塩化ビ
ニルシートの180度引き剥がし接着力を測定した
(光照射前)。 また、上記同様に塩化ビニルシートおよびステ
ンレス板に貼り付けたものに、高圧水銀灯
(80W/cm/1灯)で塩化ビニルシートの背面よ
り10cmの距離から約5秒間紫外線照射して上記の
粘着剤シートを硬化させ、その後20℃で24時間放
置したもの(室温保存)および20℃のイオン交換
水中で24時間放置したもの(水中保存)につい
て、上記と同様にして180度引き剥がし接着力を
測定した(光照射後)。 <タツク> 傾斜角30度の斜面で20℃,65%RHの条件で助
走距離10cmのところから光硬化型粘着剤シートの
粘着面にステンレス製の球をころがし、粘着面の
10cmのところで停止する最大の球(大きさ=ボー
ルNo.×1/36インチ)のボールNo.で示した。 <剪断接着力> 光硬化型粘着剤シートを20mm×20mmの大きさに
切断し、その両面に厚さ3mmのアクリル板を貼り
付け、高圧水銀灯(80W/cm/1灯)で10cmの距
離から約5秒間紫外線照射後、20℃で24時間放置
したもの(室温保存)および20℃のイオン交換水
中で24時間放置したもの(水中保存)について、
20℃,65%RHの条件で引張り速度50mm/分にて
引つ張り剪断力を測定した。
【表】
上表から明らかなように、この発明の光硬化型
粘着剤成形物は、接合すべき2つの物品を仮接着
するのに充分な粘着性を備えると共に、光照射に
より両物品を強固に接着でき、しかも耐水性が良
好で実用性に優れていることが判る。
粘着剤成形物は、接合すべき2つの物品を仮接着
するのに充分な粘着性を備えると共に、光照射に
より両物品を強固に接着でき、しかも耐水性が良
好で実用性に優れていることが判る。
Claims (1)
- 1 a)エチレン性不飽和結合を2個以上有する
不飽和単量体と、b)(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステルを主体とする不飽和単量体と、c)酸
性基を有する共重合性不飽和単量体とを、a単量
体:b単量体:c単量体の重量比が5:94:1〜
50:40:10となるように乳化重合して得られるエ
マルジヨン粒子中に未反応のエチレン性不飽和結
合が残存するアクリル系重合体エマルジヨンに、
光重合性化合物および光重合開始剤を添加した水
分散性光硬化型粘着組成物をテープ状,シート状
などに成形してなる光硬化型粘着剤成形物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59224971A JPS61101583A (ja) | 1984-10-25 | 1984-10-25 | 光硬化型粘着剤成形物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP59224971A JPS61101583A (ja) | 1984-10-25 | 1984-10-25 | 光硬化型粘着剤成形物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61101583A JPS61101583A (ja) | 1986-05-20 |
| JPH0216943B2 true JPH0216943B2 (ja) | 1990-04-18 |
Family
ID=16822075
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP59224971A Granted JPS61101583A (ja) | 1984-10-25 | 1984-10-25 | 光硬化型粘着剤成形物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61101583A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3334189B2 (ja) * | 1991-10-25 | 2002-10-15 | 日本ゼオン株式会社 | 紫外線硬化性組成物、該硬化性組成物を用いるコート層を有する成形品、その製造方法、及び該硬化性組成物を用いる接着方法 |
| JP2764541B2 (ja) * | 1994-07-22 | 1998-06-11 | 工業技術院長 | 上下温度分布制御装置 |
| CN103687908B (zh) * | 2011-07-20 | 2016-11-02 | 株式会社日本触媒 | 成型材料 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5331898A (en) * | 1976-08-31 | 1978-03-25 | Toyo Boseki | Oil agent for processing polyester fiber |
| JPS57159864A (en) * | 1981-03-30 | 1982-10-02 | Bridgestone Corp | Self-adhesive composition |
| JPS59133641U (ja) * | 1983-02-26 | 1984-09-07 | 大日本印刷株式会社 | 粘着シ−ト |
| JPS59179677A (ja) * | 1983-03-31 | 1984-10-12 | Nitto Electric Ind Co Ltd | 感圧性接着テ−プの製造方法 |
-
1984
- 1984-10-25 JP JP59224971A patent/JPS61101583A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61101583A (ja) | 1986-05-20 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JPH02248482A (ja) | 光硬化性感圧接着剤組成物 | |
| JPS61103908A (ja) | エマルジヨン型光硬化性粘着剤の製造方法 | |
| JPS6183273A (ja) | 光硬化型粘着剤成形物 | |
| JPH0216943B2 (ja) | ||
| JPH03292379A (ja) | 感圧性接着テープもしくはシート | |
| JPH0216942B2 (ja) | ||
| JPS6164773A (ja) | 光硬化型感圧接着剤 | |
| WO1989005827A1 (fr) | Compose photodurcissable | |
| JPH0134451B2 (ja) | ||
| JPS6069178A (ja) | 光硬化型粘着剤成形物 | |
| JP2626978B2 (ja) | 感圧性接着剤組成物 | |
| JPH09111200A (ja) | ウエハ貼着用粘着シート | |
| JPH01263182A (ja) | 感圧性接着テープの製法 | |
| JPS6323232B2 (ja) | ||
| JPS61103574A (ja) | 表面保護層形成方法 | |
| JPH0136874B2 (ja) | ||
| JPS61103573A (ja) | 表面保護層形成方法 | |
| JPS6068083A (ja) | 表面保護層形成方法 | |
| JPS59127761A (ja) | 表面保護層形成方法 | |
| JPS59130568A (ja) | 表面保護層形成方法 | |
| JPH0245510B2 (ja) | Hyomenhogosokeiseihoho | |
| JPS59179677A (ja) | 感圧性接着テ−プの製造方法 | |
| JPS6069179A (ja) | 表面保護シ−トまたはフィルム | |
| JPS60197271A (ja) | 表面保護層形成方法 | |
| JPS6161875B2 (ja) |