JPH0218700B2 - - Google Patents
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- JPH0218700B2 JPH0218700B2 JP58167525A JP16752583A JPH0218700B2 JP H0218700 B2 JPH0218700 B2 JP H0218700B2 JP 58167525 A JP58167525 A JP 58167525A JP 16752583 A JP16752583 A JP 16752583A JP H0218700 B2 JPH0218700 B2 JP H0218700B2
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Description
本発明はポリアミド樹脂組成物に関し、更に詳
しくは、ポリアミドの機械的強靭性、耐久性が優
れている点を保持したまま、吸湿性、寸法安定
性、成形安定性を改良し、かつ流動性のバランス
を改良した成形性良好なポリアミド樹脂組成物に
係るものである。 ポリアミドの吸湿性を改良する目的でポリスチ
レン、スチレン−アクリロニトリル共重合体を溶
融混合することが提案(特公昭40−7380号)され
ているが、これらはポリアミドとの相溶性が悪
く、成形品が層状剥離状態を示し機械的強度が著
しく低下して良好な成形材料とはならないことが
知られている。 オレフイン系重合体とポリアミドを混合するに
際し、該オレフイン系重合体として酸、エステ
ル、アミド、酸無水物、エポキシド基の少なくと
も1つを導入した変性オレフイン系重合体を使用
することにより分散性良好な重合体組成物の製造
方法が提案(特公昭45−30954)されているがこ
の変性ポリオレフインはポリオレフイン例えばポ
リプロピレンに無水マレイン酸を反応させたもの
とか、またはポリプロピレンにメタアクリル酸と
スチレンを7:3の割合でグラフト共重合したと
述べられており、かつポリプロピレンに対して無
水マレイン酸が0.05〜0.1重量%又はメタアクリ
ル酸−スチレンのグラフト率3重量%と低い範囲
である。この改質の目的はポリプロピレンとポリ
アミドまたはポリエチレンテレフタレートとのブ
レンド品の紡糸の際の雨ふり、糸ゆれ性改良およ
び延伸の際のゲバ発生、糸切れ改良が主でありか
つ変性ポリオレフインとポリアミドまたはポリエ
チレンテレフタレートとの重合体組成物の製造方
法に関する発明である。 一方、ポリアミド樹脂の吸湿性を低下させ、寸
法精度を改良するための提案として、ポリアミド
樹脂にガラス繊維と10〜40重量%の熱可塑性樹脂
を含有せしめたポリアミド樹脂組成物が提案され
ている(特公昭48−13944)。この場合熱可塑性樹
脂は吸湿性の低下に寄与させることを目的として
添加され、ガラス繊維はこの熱可塑性樹脂とポリ
アミド樹脂との界面での剥離現象を防止するため
に添加されているものである。この樹脂組成物は
吸湿性を低下させ寸法精度を改良するという目的
は達成するものの、ガラス繊維によつて押出機の
スクリユーや金型等の成形装置の各部位が摩耗
し、また、成形品となつた後には、イオンプレー
テイング、スパツタリング、塗装等の二次加工が
困難になり、流動性も余り良くないといつた問題
がある。 また、特開昭56−62844にはスチレン系化合物
とα,β不飽和カルボン酸からなる共重合体又は
スチレン系化合物とα,β不飽和カルボン酸およ
びα,β不飽和カルボン酸エステルからなる共重
合体20〜80重量%(樹脂成分基準)とポリアミド
樹脂80〜20重量%(樹脂成分基準)よりなる樹脂
組成物に対してガラス繊維を5〜60重量%(全組
成物基準)添加してなる樹脂組成物が開示されて
いる。しかしながら、この樹脂組成物とてもガラ
ス繊維による成形装置の摩耗という問題があり、
また、金型内での流動性も余り良くはなく、成形
条件もある程度限定されたものとならざるを得な
かつた。 ガラス繊維を添加しないでも、ポリアミド自体
の有する機械的強靭性、耐久性を備え、更に吸湿
性、寸法安定性、成形安定性が改良され、なおか
つバランスのとれた良好な流動性を有し、成形性
に優れたポリアミド樹脂組成物の出現が望まれて
いた。 本発明者らは上記の問題を解決するために鋭意
検討した結果、スチレン系化合物とα,β不飽和
カルボン酸からなる特定の共重合体とポリアミド
樹脂を特定組成範囲で配合することにより、ポリ
アミドが海の状態で、スチレン系化合物とα,β
不飽和カルボン酸からなる共重合体が安定的にミ
クロ分散した構造を有し、ポリアミドの機械的強
靭性を保持しつつ吸湿性の低下した寸法安定性の
よいポリアミド樹脂組成物が得られること、そし
てこの組成物が成形安定性の優れたものであるこ
とを発見した。更には、前記性能の改良効果がス
チレン系化合物とα,β不飽和カルボン酸からな
る共重合体、ポリアミドの各々の重量平均分子量
と両者の量比のある特定条件において著しいもの
であるとの知見を得た。 しかして、本発明はスチレン系化合物とα,β
不飽和カルボン酸からなる共重合体30〜55重量%
とポリアミド樹脂70〜45重量%からなり、スチレ
ン系化合物とα,β不飽和カルボン酸からなる共
重合体とポリアミドの重量平均分子量の比が1.1
〜12.5であることを特徴するポリアミド樹脂組成
物である。 スチレン系化合物とα,β不飽和カルボン酸か
らなる共重合体はスチレン系単量体とα,β不飽
和カルボン酸を共重合させることにより得ること
ができる。 スチレン系単量体としてはスチレン、α−メチ
ルスチレン、p−メチルスチレンなどが単独又は
混合して使用でき、α,β不飽和カルボン酸とし
てはメタアクリル酸、アクリル酸などが用いられ
る。 本発明に用いる好適なポリアミドとしては、ポ
リカプロラクタム(ナイロン−6)、ポリヘキサ
メチレンアジパミド)(ナイロン−6,6)が挙
げられる。 ポリアミドが海の状態で、スチレン系化合物と
α,β不飽和カルボン酸からなる共重合体が島の
状態でミクロ分散した構造にすることにより、ナ
イロンの特長である優れた耐久性例えば耐油性、
滑り性が保持でき、また、優れた機械的強靭性が
保持できる。 樹脂組成物において、ポリアミドを海の状態に
するにはポリアミド45〜70重量%とスチレン系化
合物−α,β不飽和カルボン酸共重合体55〜30重
量%の範囲の配合とする必要がある。この配合割
合とすることにより、吸湿性低下による寸法安定
性、成形安定性も同時に改良することができる。
ポリアミドが45〜60重量%の領域では上記改良効
果が大きい。また、60重量%を越える領域では殊
に耐衝撃強度の要求される用途、例えば大型の成
形品の製造に好適である。 ポリアミドの海の中にスチレン系化合物とα,
β不飽和カルボン酸からなる共重合体をミクロ分
散させるには、スチレン系化合物85〜95重量%、
α,β不飽和カルボン酸15〜5重量%からなる組
成比で可能であるが、好ましくはスチレン系化合
物88〜93重量%、α,β不飽和カルボン酸12〜7
重量%がよい。スチレン系化合物とα,β不飽和
カルボン酸からなる共重合体中のα,β不飽和カ
ルボン酸の割合が5重量%未満であればポリアミ
ドとの相溶性が悪くなり成形材料として成形品剥
離などの現象がみられる。一般的にいつて本発明
の組成物における共重合体の分散は約3μ以下の
共重合体粒子がポリアミドの海の中に分散した安
定した均一な状態にある。また、α,β不飽和カ
ルボン酸の割合が15重量%を越える場合は共重合
体を製造する際ゲル状物質が生成するため高分子
量化が難しい欠点をもつている。 スチレン系化合物−α,β不飽和カルボン酸共
重合体のゲルパーミエーシヨンクロマトグラフイ
ーによる分子量測定によるスチレン系化合物ポリ
マー換算分子量で重量平均分子量100000〜
500000、好ましくは150000〜400000の範囲が望ま
しい。またポリアミドは種類としてはポリカプロ
ラクタムとポリヘキサメチレンアジパミドで重量
平均分子量として40000〜90000好ましくは45000
〜80000の範囲が望ましい。すなわちスチレン系
化合物−α,β不飽和カルボン酸共重合体とポリ
アミドの重量平均分子量の比として1.1〜12.5、
好ましくは1.9〜8.9の範囲であれば射出成形品の
物性が良くなる。スチレン系化合物−α,β不飽
和カルボン酸共重合体とポリアミドの重量平均分
子量の比が1.0以下の場合は引張強さが低下し、
また比が12.6以上になると流動性が極端に低下し
成形上好ましくない。 次に実施例及び比較例を挙げて本発明を説明す
る。 なお、以下の実施例及び比較例においては、混
合物を射出成形にて試験片を作成し、引張強さ
(ASTM−D638)、アイゾツト衝撃強さ(ASTM
−D256)、加熱変形温度(ASTM−D648)、メル
トフローインデツクス(230℃、3.8Kg荷重、ISO
−R1133)、吸水率(ASTM−D570)、成形収縮
率(第3図参照但し、A=150mm、B=150mm、厚
み3mm、片ビンゲートの条件である。)を測定し
た。 また、成形品の剥離状態は試験片破断面に接着
テープを付着させ、後にとりはずすという方法で
剥離試験を行つた後の状態を肉眼にて観察した。 実施例1、比較例1 ポリカプロラクタム(2300、旭化成工業(株))50
重量部と重量平均分子量210000のスチレン−メタ
アクリル酸共重合体(メタアクリル酸含有量8重
量%)50重量部(実施例1)またはスチレン−ア
クリロニトリル共重合体(アクリロニトリル含有
量30重量%)50重量部(比較例1)ペレツト状態
にて混合し、250℃で40mmφ単軸押出機にて溶融
混練した。この各々の混合物について電子顕微鏡
により観察した。 第1図に本発明のスチレン−メタアクリル酸共
重合体とポリカプロラクタムの混合物の電子顕微
鏡写真を、第2図にスチレン−アクリロニトリル
共重合体とポリカプロラクタムの混合物の電子顕
微鏡写真を示す。ミクロ分散は第1図0.5〜3μ、
第2図20μであり、また海−島の関係はナイロン
が海の状態でスチレン−メタアクリル酸共重合体
が島の状態であり、成形品外観及び剥離も無く極
めて良好であり、かつ機械的物性バランス的にも
良く成形材料としては好ましい。吸水率も0.86%
と低下しかつ成形収縮率もA側0.78、B側0.72%
と低減していた。スチレン−アクリルニトリル共
重合体とポリアミドからなる樹脂組成物の場合は
成形品外観にフローマークが出、かつ剥離が目立
ち成形材料としては使用不可であつた。 実施例 2 実施例1におけるスチレン−メタアクリル酸共
重合体の重量平均分子量210000の代りに350000の
スチレン−メタアクリル酸共重合体を用いて実施
例1と同様に溶融混練した。その物性試験の結果
を表−1に示した。 実施例 3 実施例1におけるポリカプロラクタムの代りに
ポリヘキサメチレンアジパミド(レオナ
1200S、旭化成工業(株))を用いて、溶融混練温度
を280℃にする以外は実施例1と同様に実施した。
その物性試験の結果を表−1に示した。 実施例 4 実施例2におけるSMAA/N−6 ブレンド
比(重量%)50/50を30/70に代え、その他は実
施例2と同様に溶融混練した。その物性試験の結
果を表−1に示した。 比較例 2 実施例1のスチレン−メタアクリル酸共重合体
のメタアクリル酸含有量8重量%の代りにメタア
クリル酸含有量2重量%を用いて同様の溶融混練
を行つた。得た混合物の電子顕微鏡写真から16μ
程度の粗大な粒子分散状態であることがわかつ
た。更に射出成形した成形品は外観がフローマー
クが激しくかつ著しい剥離がみられ成形材料とし
ては使用不可であつた。 比較例 3 実施例1のスチレン−メタアクリル酸共重合体
のメタアクリル酸含有量8重量%で重量平均分子
量の210000の代りにメタアクリル酸含有量19重量
%にし、かつ重量平均分子量300000を用いて同様
に溶融混練を行つた。得た混合物の電子顕微鏡写
真からは8μ程度の粗大な粒子分散状態が観察さ
れた、またメルトフローインデツクスが極端に下
がり、かつ成形外観のフローマークが目立ち、成
形品の剥離も若干観察された。 比較例 4 実施例1のスチレン−メタアクリル酸共重合体
の重量平均分子量210000の代りに10000を用いた。
すなわちこれらの比0.5の両者を溶融混練した。
得た混合物は電子顕微鏡写真からは0.9〜2.1μの
粒子が分散しているのが観察された。成形品のフ
リーマーク及び剥離はみられないが、機械的物
性、特に引張強さが極端に低く、成形材料として
使用に適さない。 比較例 5 実施例1のスチレン−メタアクリル酸共重合体
とポリカプロラクタムの混合重量比50:50の代り
に90:10にして溶融混練した。得た混合物の電子
顕微鏡写真からはスチレン−メタアクリル酸共重
合体が海の状態になつているのが観察された。ま
た機械的特性、特に引張強さが極端に低く成形材
料として使用に適さない。 比較例 6 実施例1のスチレン−メタアクリル酸共重合体
とポリカプロラクタムの混合重量比50:50の代り
に10:90にして溶融混練した。得られた混合物の
物性試験では加熱変形温度が低く、かつ吸水率が
1.9%低減出来ずポリアミドの改質の目標は達成
出来なかつた。 比較例 7 綬施例1のスチレン−メタアクリル酸共重合体
の重量平均分子量210000の代りに500000、ポリア
ミドの重量平均分子量50000の代りに33000を用い
た。すなわちこれらの比が15.1の両者を溶融混練
した。得られた混合物の物性試験ではメルトフロ
ーインデツクスが極端に低下し、成形品外観にフ
ローマークが発生するので成形材料としては使用
に適さない。
しくは、ポリアミドの機械的強靭性、耐久性が優
れている点を保持したまま、吸湿性、寸法安定
性、成形安定性を改良し、かつ流動性のバランス
を改良した成形性良好なポリアミド樹脂組成物に
係るものである。 ポリアミドの吸湿性を改良する目的でポリスチ
レン、スチレン−アクリロニトリル共重合体を溶
融混合することが提案(特公昭40−7380号)され
ているが、これらはポリアミドとの相溶性が悪
く、成形品が層状剥離状態を示し機械的強度が著
しく低下して良好な成形材料とはならないことが
知られている。 オレフイン系重合体とポリアミドを混合するに
際し、該オレフイン系重合体として酸、エステ
ル、アミド、酸無水物、エポキシド基の少なくと
も1つを導入した変性オレフイン系重合体を使用
することにより分散性良好な重合体組成物の製造
方法が提案(特公昭45−30954)されているがこ
の変性ポリオレフインはポリオレフイン例えばポ
リプロピレンに無水マレイン酸を反応させたもの
とか、またはポリプロピレンにメタアクリル酸と
スチレンを7:3の割合でグラフト共重合したと
述べられており、かつポリプロピレンに対して無
水マレイン酸が0.05〜0.1重量%又はメタアクリ
ル酸−スチレンのグラフト率3重量%と低い範囲
である。この改質の目的はポリプロピレンとポリ
アミドまたはポリエチレンテレフタレートとのブ
レンド品の紡糸の際の雨ふり、糸ゆれ性改良およ
び延伸の際のゲバ発生、糸切れ改良が主でありか
つ変性ポリオレフインとポリアミドまたはポリエ
チレンテレフタレートとの重合体組成物の製造方
法に関する発明である。 一方、ポリアミド樹脂の吸湿性を低下させ、寸
法精度を改良するための提案として、ポリアミド
樹脂にガラス繊維と10〜40重量%の熱可塑性樹脂
を含有せしめたポリアミド樹脂組成物が提案され
ている(特公昭48−13944)。この場合熱可塑性樹
脂は吸湿性の低下に寄与させることを目的として
添加され、ガラス繊維はこの熱可塑性樹脂とポリ
アミド樹脂との界面での剥離現象を防止するため
に添加されているものである。この樹脂組成物は
吸湿性を低下させ寸法精度を改良するという目的
は達成するものの、ガラス繊維によつて押出機の
スクリユーや金型等の成形装置の各部位が摩耗
し、また、成形品となつた後には、イオンプレー
テイング、スパツタリング、塗装等の二次加工が
困難になり、流動性も余り良くないといつた問題
がある。 また、特開昭56−62844にはスチレン系化合物
とα,β不飽和カルボン酸からなる共重合体又は
スチレン系化合物とα,β不飽和カルボン酸およ
びα,β不飽和カルボン酸エステルからなる共重
合体20〜80重量%(樹脂成分基準)とポリアミド
樹脂80〜20重量%(樹脂成分基準)よりなる樹脂
組成物に対してガラス繊維を5〜60重量%(全組
成物基準)添加してなる樹脂組成物が開示されて
いる。しかしながら、この樹脂組成物とてもガラ
ス繊維による成形装置の摩耗という問題があり、
また、金型内での流動性も余り良くはなく、成形
条件もある程度限定されたものとならざるを得な
かつた。 ガラス繊維を添加しないでも、ポリアミド自体
の有する機械的強靭性、耐久性を備え、更に吸湿
性、寸法安定性、成形安定性が改良され、なおか
つバランスのとれた良好な流動性を有し、成形性
に優れたポリアミド樹脂組成物の出現が望まれて
いた。 本発明者らは上記の問題を解決するために鋭意
検討した結果、スチレン系化合物とα,β不飽和
カルボン酸からなる特定の共重合体とポリアミド
樹脂を特定組成範囲で配合することにより、ポリ
アミドが海の状態で、スチレン系化合物とα,β
不飽和カルボン酸からなる共重合体が安定的にミ
クロ分散した構造を有し、ポリアミドの機械的強
靭性を保持しつつ吸湿性の低下した寸法安定性の
よいポリアミド樹脂組成物が得られること、そし
てこの組成物が成形安定性の優れたものであるこ
とを発見した。更には、前記性能の改良効果がス
チレン系化合物とα,β不飽和カルボン酸からな
る共重合体、ポリアミドの各々の重量平均分子量
と両者の量比のある特定条件において著しいもの
であるとの知見を得た。 しかして、本発明はスチレン系化合物とα,β
不飽和カルボン酸からなる共重合体30〜55重量%
とポリアミド樹脂70〜45重量%からなり、スチレ
ン系化合物とα,β不飽和カルボン酸からなる共
重合体とポリアミドの重量平均分子量の比が1.1
〜12.5であることを特徴するポリアミド樹脂組成
物である。 スチレン系化合物とα,β不飽和カルボン酸か
らなる共重合体はスチレン系単量体とα,β不飽
和カルボン酸を共重合させることにより得ること
ができる。 スチレン系単量体としてはスチレン、α−メチ
ルスチレン、p−メチルスチレンなどが単独又は
混合して使用でき、α,β不飽和カルボン酸とし
てはメタアクリル酸、アクリル酸などが用いられ
る。 本発明に用いる好適なポリアミドとしては、ポ
リカプロラクタム(ナイロン−6)、ポリヘキサ
メチレンアジパミド)(ナイロン−6,6)が挙
げられる。 ポリアミドが海の状態で、スチレン系化合物と
α,β不飽和カルボン酸からなる共重合体が島の
状態でミクロ分散した構造にすることにより、ナ
イロンの特長である優れた耐久性例えば耐油性、
滑り性が保持でき、また、優れた機械的強靭性が
保持できる。 樹脂組成物において、ポリアミドを海の状態に
するにはポリアミド45〜70重量%とスチレン系化
合物−α,β不飽和カルボン酸共重合体55〜30重
量%の範囲の配合とする必要がある。この配合割
合とすることにより、吸湿性低下による寸法安定
性、成形安定性も同時に改良することができる。
ポリアミドが45〜60重量%の領域では上記改良効
果が大きい。また、60重量%を越える領域では殊
に耐衝撃強度の要求される用途、例えば大型の成
形品の製造に好適である。 ポリアミドの海の中にスチレン系化合物とα,
β不飽和カルボン酸からなる共重合体をミクロ分
散させるには、スチレン系化合物85〜95重量%、
α,β不飽和カルボン酸15〜5重量%からなる組
成比で可能であるが、好ましくはスチレン系化合
物88〜93重量%、α,β不飽和カルボン酸12〜7
重量%がよい。スチレン系化合物とα,β不飽和
カルボン酸からなる共重合体中のα,β不飽和カ
ルボン酸の割合が5重量%未満であればポリアミ
ドとの相溶性が悪くなり成形材料として成形品剥
離などの現象がみられる。一般的にいつて本発明
の組成物における共重合体の分散は約3μ以下の
共重合体粒子がポリアミドの海の中に分散した安
定した均一な状態にある。また、α,β不飽和カ
ルボン酸の割合が15重量%を越える場合は共重合
体を製造する際ゲル状物質が生成するため高分子
量化が難しい欠点をもつている。 スチレン系化合物−α,β不飽和カルボン酸共
重合体のゲルパーミエーシヨンクロマトグラフイ
ーによる分子量測定によるスチレン系化合物ポリ
マー換算分子量で重量平均分子量100000〜
500000、好ましくは150000〜400000の範囲が望ま
しい。またポリアミドは種類としてはポリカプロ
ラクタムとポリヘキサメチレンアジパミドで重量
平均分子量として40000〜90000好ましくは45000
〜80000の範囲が望ましい。すなわちスチレン系
化合物−α,β不飽和カルボン酸共重合体とポリ
アミドの重量平均分子量の比として1.1〜12.5、
好ましくは1.9〜8.9の範囲であれば射出成形品の
物性が良くなる。スチレン系化合物−α,β不飽
和カルボン酸共重合体とポリアミドの重量平均分
子量の比が1.0以下の場合は引張強さが低下し、
また比が12.6以上になると流動性が極端に低下し
成形上好ましくない。 次に実施例及び比較例を挙げて本発明を説明す
る。 なお、以下の実施例及び比較例においては、混
合物を射出成形にて試験片を作成し、引張強さ
(ASTM−D638)、アイゾツト衝撃強さ(ASTM
−D256)、加熱変形温度(ASTM−D648)、メル
トフローインデツクス(230℃、3.8Kg荷重、ISO
−R1133)、吸水率(ASTM−D570)、成形収縮
率(第3図参照但し、A=150mm、B=150mm、厚
み3mm、片ビンゲートの条件である。)を測定し
た。 また、成形品の剥離状態は試験片破断面に接着
テープを付着させ、後にとりはずすという方法で
剥離試験を行つた後の状態を肉眼にて観察した。 実施例1、比較例1 ポリカプロラクタム(2300、旭化成工業(株))50
重量部と重量平均分子量210000のスチレン−メタ
アクリル酸共重合体(メタアクリル酸含有量8重
量%)50重量部(実施例1)またはスチレン−ア
クリロニトリル共重合体(アクリロニトリル含有
量30重量%)50重量部(比較例1)ペレツト状態
にて混合し、250℃で40mmφ単軸押出機にて溶融
混練した。この各々の混合物について電子顕微鏡
により観察した。 第1図に本発明のスチレン−メタアクリル酸共
重合体とポリカプロラクタムの混合物の電子顕微
鏡写真を、第2図にスチレン−アクリロニトリル
共重合体とポリカプロラクタムの混合物の電子顕
微鏡写真を示す。ミクロ分散は第1図0.5〜3μ、
第2図20μであり、また海−島の関係はナイロン
が海の状態でスチレン−メタアクリル酸共重合体
が島の状態であり、成形品外観及び剥離も無く極
めて良好であり、かつ機械的物性バランス的にも
良く成形材料としては好ましい。吸水率も0.86%
と低下しかつ成形収縮率もA側0.78、B側0.72%
と低減していた。スチレン−アクリルニトリル共
重合体とポリアミドからなる樹脂組成物の場合は
成形品外観にフローマークが出、かつ剥離が目立
ち成形材料としては使用不可であつた。 実施例 2 実施例1におけるスチレン−メタアクリル酸共
重合体の重量平均分子量210000の代りに350000の
スチレン−メタアクリル酸共重合体を用いて実施
例1と同様に溶融混練した。その物性試験の結果
を表−1に示した。 実施例 3 実施例1におけるポリカプロラクタムの代りに
ポリヘキサメチレンアジパミド(レオナ
1200S、旭化成工業(株))を用いて、溶融混練温度
を280℃にする以外は実施例1と同様に実施した。
その物性試験の結果を表−1に示した。 実施例 4 実施例2におけるSMAA/N−6 ブレンド
比(重量%)50/50を30/70に代え、その他は実
施例2と同様に溶融混練した。その物性試験の結
果を表−1に示した。 比較例 2 実施例1のスチレン−メタアクリル酸共重合体
のメタアクリル酸含有量8重量%の代りにメタア
クリル酸含有量2重量%を用いて同様の溶融混練
を行つた。得た混合物の電子顕微鏡写真から16μ
程度の粗大な粒子分散状態であることがわかつ
た。更に射出成形した成形品は外観がフローマー
クが激しくかつ著しい剥離がみられ成形材料とし
ては使用不可であつた。 比較例 3 実施例1のスチレン−メタアクリル酸共重合体
のメタアクリル酸含有量8重量%で重量平均分子
量の210000の代りにメタアクリル酸含有量19重量
%にし、かつ重量平均分子量300000を用いて同様
に溶融混練を行つた。得た混合物の電子顕微鏡写
真からは8μ程度の粗大な粒子分散状態が観察さ
れた、またメルトフローインデツクスが極端に下
がり、かつ成形外観のフローマークが目立ち、成
形品の剥離も若干観察された。 比較例 4 実施例1のスチレン−メタアクリル酸共重合体
の重量平均分子量210000の代りに10000を用いた。
すなわちこれらの比0.5の両者を溶融混練した。
得た混合物は電子顕微鏡写真からは0.9〜2.1μの
粒子が分散しているのが観察された。成形品のフ
リーマーク及び剥離はみられないが、機械的物
性、特に引張強さが極端に低く、成形材料として
使用に適さない。 比較例 5 実施例1のスチレン−メタアクリル酸共重合体
とポリカプロラクタムの混合重量比50:50の代り
に90:10にして溶融混練した。得た混合物の電子
顕微鏡写真からはスチレン−メタアクリル酸共重
合体が海の状態になつているのが観察された。ま
た機械的特性、特に引張強さが極端に低く成形材
料として使用に適さない。 比較例 6 実施例1のスチレン−メタアクリル酸共重合体
とポリカプロラクタムの混合重量比50:50の代り
に10:90にして溶融混練した。得られた混合物の
物性試験では加熱変形温度が低く、かつ吸水率が
1.9%低減出来ずポリアミドの改質の目標は達成
出来なかつた。 比較例 7 綬施例1のスチレン−メタアクリル酸共重合体
の重量平均分子量210000の代りに500000、ポリア
ミドの重量平均分子量50000の代りに33000を用い
た。すなわちこれらの比が15.1の両者を溶融混練
した。得られた混合物の物性試験ではメルトフロ
ーインデツクスが極端に低下し、成形品外観にフ
ローマークが発生するので成形材料としては使用
に適さない。
【表】
第1図は本発明の実施例としてのスチレン−メ
タアクリル酸共重合体とポリカプロラクタムより
なる樹脂組成物におけるスチレン−メタアクリル
酸共重合体粒子がポリカプロラクタム中にミクロ
分散した構造を示す電子顕微鏡写真、第2図は比
較例としてのスチレン−アクリロニトリル共重合
体とポリカプロラクタムよりなる樹脂組成物にお
けるスチレン−アクリロニトリル共重合体粒子が
ポリカプロラクタム中に分散した構造を示す電子
顕微鏡写真、第3図は成形収縮率測定のための試
料の形状を示す平面図である。
タアクリル酸共重合体とポリカプロラクタムより
なる樹脂組成物におけるスチレン−メタアクリル
酸共重合体粒子がポリカプロラクタム中にミクロ
分散した構造を示す電子顕微鏡写真、第2図は比
較例としてのスチレン−アクリロニトリル共重合
体とポリカプロラクタムよりなる樹脂組成物にお
けるスチレン−アクリロニトリル共重合体粒子が
ポリカプロラクタム中に分散した構造を示す電子
顕微鏡写真、第3図は成形収縮率測定のための試
料の形状を示す平面図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 スチレン系化合物とα,β不飽和カルボン酸
からなる共重合体30〜55重量%とポリアミド樹脂
70〜45重量%からなり、スチレン系化合物とα,
β不飽和カルボン酸からなる共重合体とポリアミ
ドの重量平均分子量の比が1.1〜12.5であること
を特徴とするポリアミド樹脂組成物。 2 スチレン系化合物とα,β不飽和カルボン酸
からなる共重合体が85〜95重量%のスチレン系化
合物と15〜5重量%のα,β不飽和カルボン酸共
重合体である特許請求の範囲第1項記載のポリア
ミド樹脂組成物。 3 スチレン系化合物とα,β不飽和カルボン酸
からなる共重合体がスチレン85〜95重量%とメタ
アクリル酸15〜5重量%からなるスチレン−メタ
アクリル酸共重合体である特許請求の範囲第1項
記載のポリアミド樹脂組成物。 4 ポリアミドがポリカプロラクタムである特許
請求の範囲第1項記載のポリアミド樹脂組成物。 5 ポリアミドがポリヘキサメチレンアジパミド
である特許請求の範囲第1項記載のポリアミド樹
脂組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16752583A JPS6060158A (ja) | 1983-09-13 | 1983-09-13 | ポリアミド樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16752583A JPS6060158A (ja) | 1983-09-13 | 1983-09-13 | ポリアミド樹脂組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6060158A JPS6060158A (ja) | 1985-04-06 |
| JPH0218700B2 true JPH0218700B2 (ja) | 1990-04-26 |
Family
ID=15851308
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16752583A Granted JPS6060158A (ja) | 1983-09-13 | 1983-09-13 | ポリアミド樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6060158A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62185724A (ja) * | 1986-02-10 | 1987-08-14 | Japan Synthetic Rubber Co Ltd | ポリアミド系樹脂組成物 |
| CA1332992C (en) * | 1986-08-27 | 1994-11-08 | Susan Marie Liwak | Impact-strength modifiers for thermoplastic polymers |
| KR101276430B1 (ko) * | 2009-12-29 | 2013-06-19 | 주식회사 삼양사 | 열가소성 수지 조성물 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE2612011A1 (de) * | 1976-03-20 | 1977-09-22 | Bayer Ag | Verfahren zur herstellung von schlagzaehen thermoplastischen formmassen |
| JPS6047304B2 (ja) * | 1980-02-08 | 1985-10-21 | 旭化成株式会社 | 新規熱可塑性樹脂組成物 |
| JPS6059257B2 (ja) * | 1979-11-14 | 1985-12-24 | 旭化成株式会社 | ガラス繊維強化樹脂組成物 |
| JPS5681361A (en) * | 1979-12-07 | 1981-07-03 | Hitachi Ltd | Resin composition |
-
1983
- 1983-09-13 JP JP16752583A patent/JPS6060158A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6060158A (ja) | 1985-04-06 |
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