JPH0226988B2 - - Google Patents

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JPH0226988B2
JPH0226988B2 JP61152166A JP15216686A JPH0226988B2 JP H0226988 B2 JPH0226988 B2 JP H0226988B2 JP 61152166 A JP61152166 A JP 61152166A JP 15216686 A JP15216686 A JP 15216686A JP H0226988 B2 JPH0226988 B2 JP H0226988B2
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Juichi Yamamoto
Tadashi Samejima
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Terumo Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 (技術分野) 本発明は、血液等の体液から特定の成分を吸着
分離する体液成分分離材と、これを用いた体液成
分分離装置に関する。 (先行技術およびその問題点) 近年、体液中の特定成分が重篤な症状を惹起す
る疾患の治療法として、血漿交換療法が行なわれ
ている。この療法は病因物質の透析が困難な場合
に特に効果的で、重症筋無力症、関節リウマチ、
紅斑性狼瘡等の自己免疫疾患、糸球体腎炎、気管
支喘息、多発性神経炎等の免疫関連疾患、臓器移
植に伴う拒絶反応、肝不全、高血圧、癌疾患、そ
の他に対して適用されている。このうち自己免疫
疾患とは、自己の細胞や組織のもつ抗原に対して
体液性あるいは細胞性の免疫応答がおこり、これ
によつて形成された自己に対する抗体が原因とな
つて発症する疾患をいう。 しかし、血漿交換療法は血漿成分の全てを無差
別に除去するため、病因物質以外に血漿の有用成
分をも喪失してしまう問題がある。加えて、補充
液としての血漿や血漿製剤の不足、血清肝炎やア
レルギー等の合併といつた多くの問題が指摘され
ているため、むしろ自己の血漿を浄化した後に再
輸注する方法、即ち、体外循環液浄化療法が望ま
しいとされている。その場合、自己の血液から病
因物質を充分且つ選択的に除去し、治療目的を達
成すると共に低蛋白血症を防止することが必要
で、そのための浄化材として従来次のような吸着
材が知られている。 ・ 多孔性樹脂(例えばRo¨hm&Haas社製の商
品名「アンバーライトXAD―7」等 ・ イオン交換体(例えばカルボキシメチルセル
ロース、ジエチルアミノエチルアガロース等) ・ 無機多孔体(例えば多孔質ガルス、セラミツ
ク等) ・ アフイニテイー吸着材 しかし、多孔性樹脂やイオン交換体は吸着能が
小さく、しかも吸着特異性が低いため体液中のア
ルブミンをも吸着する。その結果、これを血液浄
化材として前記療法に適用すると治療効果が不十
分なでだけでなく、低蛋白血症に特有の浸透圧異
常を来たして浮腫を生じる等、安全性に問題があ
る。また、無機多孔体は吸着能、吸着特性につい
ては比較的良好であるが、未だ実用的には不十分
である。 これに対し、アフイニテイー吸着材は優れた吸
着能および吸着特異性を有し、血液浄化材として
有望視されている。このタイプの吸着材はその吸
着作用の相違から、生物学的アフイニテイー吸着
材と物理化学的アフイニテイー吸着材とに分類さ
れ、その一般的特徴とその問題点を説明すれば次
の通りである。 まず生物学的アフイニテイー吸着材は抗原抗体
結合、補体結合、Fc結合等の生物学的相互作用
で血液中の病因物質と結合し、これを吸着するも
ので、吸着特異性に極めて優れている。しかも、
その多くはDNA、抗LDL抗体、プロテインA等
の生理活性高分子をリガンド(目的とする病因物
質と親和性をもつ物質)として用いるため、原料
が高価で且つ確保が困難である問題がある。ま
た、リガンドの安定性が乏しいため、吸着材やこ
れを充填したカラムの製造、滅菌、貯蔵、運搬、
保管に際して活性を保持するのが難しい。加え
て、リガンドが本来的に生理活性物質であるか
ら、これが血液と接触した場合に所期の親和力を
発揮するに止まらず、本来の生理作用が発現して
副作用を生じることも考慮しなけねばならない。
しかも、リガンドは異種蛋白であるため、これが
吸着材担体から遊離して溶出した場合、その抗原
性による副作用が発生することになる。 これに対し、物理化学的アフイニテイー吸着材
は静電結合や疎水結合等、物理的または化学的相
互作用で血液中の病因物質と結合し、これを吸着
分離して除去するものである。この場合のリガン
ドとしてはポリリジン、メチル化アルブミン、ト
リプトフアン、フエニルアラニン等の合成物を用
いることができる。このため大量製造が可能で価
格も比較的安く、活性が安定である利点を有して
いる。また血液と接触した場合の安全性について
も一般に優れたものが多いため、前記疾患治療の
ための体外循環体液浄化療法に用いる浄化材とし
て最も期待がもたれている。更に、その作用およ
び価格からして、上記療法のための血液浄化材と
してのみならず、免疫グロブリン、免疫複合体お
よび免疫関連可溶性因子等の体液特定成分の分離
精製、またはこれら成分の検査にも用途が期待さ
れる。この分類に属する吸着材で従来知られてい
るものを挙げれば次の通りである。 カルボキシル基またはスルホン酸基を表面に
有する多孔体(特開昭56―147710、同57―
56038、同57―75141、同57―170263、同57―
197294) 疎水性アミノ酸が結合されている親水性担体
(特開昭57―122875、同58―15924、同58―
165859、同58―165861) 変性免疫グロブリン(lgG)が結合されてい
る親水性担体(特開昭57―77624、同57―
77625、同57―156035) メチル化アルブミンが結合されている多孔体
(特開昭55―120875、同55―125872) 糖が結合されている親水性担体(特開昭57―
134164、同58―133257) プリン塩基またはピリミジン塩基、或いは糖
燐酸が結合されている多孔体(特開昭57―
192560、同58―61752、同58―98142) しかし、これら従来の物理化学的アフイニテイ
ー吸着材も、前記体外循環液浄化療法による自己
免疫疾患等の治療には未だ充分とはいえず、更に
高い効率および特異性で病因物質を除去すること
ができ、また体液に対する悪影響の少ない浄化材
が望まれている。 発明の目的 本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、そ
の目的は血液、リンパ液、腹水等の体液中に含ま
れる特定成分を高効率かつ高い特異性で吸着分離
できると共に、活性が安定で滅菌操作や保管も容
易な体液成分分離材、並びにこれを用いた体液成
分分離装置を提供することである。 本発明の第一の目的である体液成分分離材は、
オキシラン基を有する不飽和のラジカル重合性モ
ノマー及び架橋性モノマーを含むモノマー混合物
を重合して得たアクリル系ポリマーのうち、オキ
シラン基含有量が乾燥重量1g当り0.1〜10mmol
であるオキシラン―アクリルビーズに、複素環式
化合物を結合させることによつて得られる。その
際、前記複素環式化合物の複素環以外の原子が前
記オキシラン―アクリルビーズ表面に露出したオ
キシラン基を構成する一方の炭素に共有結合され
ると共に、前記オキシラン基は閉環され、その酸
素原子は水酸基として他方の炭素原子に共有結合
されることになる。 本発明の第二の目的である体液成分分離装置
は、相互に連通した体液導入口および体液導出口
を有する容器内に、上記の体液成分分離材を充填
することによつて得られる。必要に応じ、体液循
環ポンプ等の要素を付加する。 本発明は自己免疫疾患等の治療を目的とした体
外循環体液浄化療法において、特に好適に用いる
ことができる。 発明の具体的説明 本発明の体液成分分離材は、既述した物理化学
的アフイニテイー吸着材に属する。その対象とす
る被吸着物質は体液中の蛋白質であるが、より詳
細に説明すれば次の通りである。即ち、通常の免
疫グロブリン(A,D,E,G,M)、各種自己
抗体、免疫グロブリン相互間または免疫グロブリ
ンと他の物質(特に抗体)との複合物、補体、フ
イブリノーゲン、可溶性フイブリン、低密度リポ
プロテイン、癌細胞増殖因子、免疫関連可溶性因
子(IRA:lmmuno―regulatory α―globulin)
Tセル成長因子(TCGF:T―cell growth
factor)、GSF(Growth soluble factor)、SSF
(Suppresor soluble factor)、TRF(T―cell
replacing factor)、KHF(Killer cell helper
factor)、LSF(Lymphocyte―stimulating
factor)、CIF(Competence―inducing factor)、
TDF(Thymocyto―differ entiation factor)、
インターロイキン等である。このうち、自己抗
体の例としては、細胞表面抗体、胃壁細胞ミクロ
ゾーム抗体、副腎皮質細副質抗体等の臓器特異型
(第群)、アセチルコリンレセプターに対する抗
体、赤血球抗体、平桑滑筋抗体、インシユリンレ
セプター抗体等の中間型(第群)、DNA抗体、
凝固因子抗体、抗核抗体、抗lgG抗体等の臓器非
特異型(第群)が挙げられる。なお、本発明に
おける分離対象であるこれら病因蛋白物質は、何
れも体液蛋白分画のうちのグロブリン分画に含ま
れている。 本発明の体液成分分離材はオキシラン―アクリ
ルビーズを不溶性担体とし、その表面に複素環式
化合物を結合したものである。そこで不溶性担
体、複素環式化合物およびこれらの結合方法等に
ついて夫々説明する。 不溶性担体として用いるオキシラン―アクリル
ビーズは、メタクリル酸グリシジルまたはアリル
グリシジルエーテル、メタクリルアミド、メチレ
ン―ビス―メタクリルアミドの共重合により得ら
れる。その製法はローム・フアルマ社(Ro¨hm
Pharma)により開示されている(英国特許第
1329062号、ドイツ国特許公告第2237316号、ドイ
ツ国特許第2263289号)。このオキシラン―アクリ
ルビーズの内、本発明における不溶性担体として
特に好適に用いられるものは、架橋性モノマーの
比率が5重量%以上、オキシラン基を有するラジ
カル重合性モノマーの比率が5〜60重量%のモノ
マー混合物から得られたものである。このように
特に好ましいオキシラン―アクリルビーズの例と
しては、ローム・フアルマ社から「オイパーギツ
トC」の商品名で提供されているものが挙げられ
る。これは、国内において樋口商会により輸入販
売されている。 上記オキシラン―アクリルビーズの形状は細胞
に損傷を与えず、また砕けや欠けが生じ難いよう
に球形とされている。平均粒径は、体液の流量や
流通圧力を考慮し、0.05mm〜5mmの範囲、好まし
くは0.1mm〜0.2mmの範囲のものが用いられる。平
均粒径を求めるにはJIS―Z―8801に規定されて
いる篩を用いて分級した後、各級については上限
粒径と下限粒径の中間値を当該級の粒径とし、こ
れらの重量平均として全体の平均粒径を算出す
る。 オキシラン―アクリルビーズは、病因物質を高
い効率で吸着除去するために表面積の大きい多孔
体であることが好ましい。また、該多孔体の平均
孔径が小さ過ぎると吸着される病因物質の量が少
なく、大き過ぎると多孔体の強度が低下し且つ表
面積が減少するため、何れの場合も実用的でな
い。この意味から好ましい平均孔径は100Å〜
5000Åの範囲であり、より好ましくは200Å〜
3000Åの範囲である。平均孔径の測定は水銀圧入
式ポロシメータによるのが良い。この方法は多孔
体に水銀を圧入して行き、侵入した水銀量から気
孔量を、圧入に要した圧力から孔径を求めるもの
である。 オキシラン―アクリルビーズは、その表面にオ
キシラン基を有している。後述するように、この
オキシラン基が複素環式化合物をビーズ表面に固
定する能力を有している。オキシラン―アクリル
ビーズにおけるオキシラン基の含有量は、チオサ
ルフエート法(R.Axen,as quoted by L―
Sundberg and J―Porath in J,
Chromatgraphy,90(1974),89)で測定した場
合に800〜1000μmol/g―dryの範囲が望ましい。 次に、上記オキシラン―アクリルビーズに結合
される複素環式化合物について説明する。複素環
式化合物とは、環中に炭素原子と共に窒素、酸
素、硫黄等のヘテロ原子を含む有機化合物で、複
素環としては5員環または6員環が多い。その例
を挙げれば次の通りである。即ち、フランとその
誘導体、チイフエンとその誘導体およびジチオラ
ン誘導体、ピロールとその誘導体、アゾール類、
ピリジンとその誘導体、キノリンとその関連化合
物、アクリジンとその関連化合物、ピリジンとそ
の関連化合物、ピラジンとその関連化合物、ピラ
ン及びピロンとその関連化合物、フエノキサジ
ン、フエノチアジン、プテリン及びアロキサジン
化合物、プリン塩基、核酸、ヘミン、クロロフイ
ル、ビタミンB12、フタロシアニン、アルカロイ
ド、縮合環系複素環式化合物等である。これら多
数の複素環式化合物の中でも、サルフア剤として
知られるスルホンアミド類(複素環を有するもの
に限る)とその誘導体、およびルミノールが好ま
しい結果を与える。また、サルフア剤の中ではス
ルフアチアゾールが等に好ましい結果を与える。 上記の複素環式化合物は、前記オキシラン―ア
クリルビーズの表面に存在するオキシラン基に結
合される。両者間の結合形成位置は、複素環式化
合物の複素環以外の原子と、オキシラン基を構成
する一方の炭素原子との間であり、その形態は共
有結合である。この結合の形成にはオキシランの
開環を伴い、オキシラン基を形成していた酸素原
子は水酸基になつて結合する。第1図は、上記の
ようにしてスルフアチアゾールが結合された「オ
イパーギツトC」の表面を示している。図中破線
で囲んだ部分は開環したオキシラン基を示してお
り、またこの場合は図示のようにスルフアチアゾ
ールのアニリン窒素がオキシラン炭素に結合して
いる。オキシラン基の開環を伴う上記の結合形成
反応は比較的容易である。特に、複素環式化合物
に水酸基、アミノ基、チオール基、カルボニル基
を含む場合には、広いPH域において反応させるこ
とが可能で、これら窒素原子または酸素原子とオ
キシラン炭素原子との間に結合を生じさせること
ができる。しかも、この場合の反応は室温(21〜
25℃)において16〜72時間で終了するが、三フツ
化硼素エーテラート、フエノールナトリウム、ト
リエチルアミン、ピリジン等の触媒を用いれば反
応速度を更に加速できる。 次に、上記のようにして得られた本発明の体液
成分分離材について説明する。その一つの特徴
は、不溶性担体として用いたオキシラン―アクリ
ルビーズと、リガンドとして用いた複素環式化合
物とが、上記のように共有結合を介して強固に結
合されている点にある。リガンドを不溶性担体表
面に固定する方法としては、共有結合以外にもイ
オン結合、物理吸着、包埋、担体表面への沈澱不
溶化等が一般に行なわれているが、共有結合以外
の方法で固定した場合には体液中でリガンドが脱
離し易く、安定性に欠ける。このため、例えば体
外循環体液浄化療法に用いた場合、リガンドが血
液中に混入して副作用が生じる等の重大な問題を
生じる。これに対し、本発明の体液成分分離材は
上記のようにリガンドが強固に不溶性担体に結合
されて安定であるため、このような問題は生じな
い。 本発明による体液成分分離材の最も大きな特徴
は、後述する実施例の結果に示されるように、既
述した分離堤象物質に対して高効率、且つ高い特
異性をもつた吸着能力を有する点にある。この特
徴はリガンドに用いた復素環式化合物の寄与のみ
ならず、担体として用いたオキシラン―アクリル
ビーズによる寄与との組合せによつて始めて得ら
れたものである。 一般に、疎水性化合物だけで構成された吸着
材、即ち疎水結合性の強い吸着材には体液中のア
ルブミン分画等、除去対象以外の有用な蛋白質が
多く付着するため、病因物質の選択的除去には適
さない。逆に水素結合性の強い親水性化合物、或
いは静電結合性の強い荷電基を多く有する化合物
で構成された吸着材では、蛋白質の付着量が著し
く低いため病因物質を吸着できない。従つて、体
液中の病因物質を分離するには種々の相互作用力
が適度に組合さつた吸着材が好適となる。この観
点から本発明の体液成分分離材を検討すれば次の
通りである。 まず、前記複素環式化合物のヘテロ原子(第1
図の例ではチアゾール環の窒素原子および硫黄原
子)は最外殻軌道に孤立電子対を有し、これがプ
ロトンアクセプターとして働くと共に、解離基の
少ない複素環は疎水性を示す。また複素環式化合
物のうち、サルフア剤のスルホンアミド部分、ル
ミノールのカルボニル基およびイミノ基は水素結
合性を有している。他方、複素環式化合物を結合
したアクリルビーズは、高分子炭素鎖の表面に疎
水性を示すメチル基と、水素結合性を示す酸アミ
ド基を有している。更に、オキシラン基の開環で
形成された水酸基は親水性を示す。これらの要素
によつて、本発明の分離材は病因物質のアミノ酸
残基との間に疎水性結合、静電結合、水素結合の
組合さつた相互作用を生じ、また前記複素環式化
合物部分が病因物質の分子内間〓に適度に嵌り込
むため、好ましい結果が得られたものと解釈され
る。 次に、本発明の体液成分分離装置について説明
する。 本発明の分離装置は、既述したように体液の導
入口および導出口を有する容器内に、上記の体液
成分分離材を充填保持したものである。容器の材
質としてはガラス、ステンレス、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリスチレ
ン、ポリメチルメタクリレート等を使用できる
が、オートクレーブ滅菌が可能で取扱い易いポリ
プロピレンやポリカーボネート等が特に好まし
い。また、容器本体の出入口部と分離材層との間
に、体液は通過するが分離材は通過できない網目
をもつフイルターを備えているものが好ましい。
該フイルターの材質は、生理学的に不活性で強度
の高いものであれば良いが、特にポリエステル
製、ポリアミド製のものが好ましく使用される。 第2図は、本発明による体液成分分離装置の一
実施例を示す断面図である。体液は導入口4から
導入され、体液成分分離材2で吸着処理された
後、導出口5から導出される。分離材はフイルタ
ー3,3′によるカラム内に保持されている。 上記本発明の装置を体外循環体液浄化療法に適
用する場合には、二通りの方法がある。第一は、
体内から取出した血液を血漿成分と血球成分とに
分離した後、血漿成分のみを上記分離装置で浄化
処理した後、血球成分と合わせて体内に戻す方法
である。この場合、血球/血漿の分離には遠心分
離機、または膜型もしくは中空糸型血漿分離機が
用いられる。第二の方法は、体内から取出した血
液を上記装置内に直接通過させて浄化する方法で
ある。このうち、前者の方法に適用した一例を第
3図に示す。この場合、血液は血液導入口6から
導入され、ポンプ7を通つて血漿分離装置8へ供
給され、血球と血漿に分離される。分離された血
漿はポンプ7′を通つて本発明に係る体液成分分
離装置1に供給され、吸着処理された後に血漿/
血球混合装置9で血球と混合されて血液導出口1
0から導出される。なお、体液の循環方法として
は、臨床上の必要および設備の状況に応じ、連続
的に行なつてもよく、また断続的に行なつてもよ
い。 以下、実施例に従つて更に詳細に説明する。 実施例 1 まず、濃度0.2mol/の炭酸バツフアー(PH
10)とジメチルホルムアミドの混合液(容量比
2:3)100ml中に、濃度0.1mol/になるよう
にスルフアチアゾール溶解した。該溶液中にオキ
シラン―アクリルビーズ(Ro¨hm Pharma社製
「オイパーギツトC」;架橋性モノマーの比率は30
重量%)を0.1〜0.2g/mlの割合で投入し、脱気
した後に触媒としてトリ―n―ブチルアミン及び
ピリジン1.0mlを添加した。これを80℃の水浴中
で1時間加温した後に、ブラツドミキサー(萱垣
医理科工業製のBM―101型)を使用して室温で
一晩撹拌した。次いで、未反応のオキシラン基を
除去するために濃度1mol/(PH8)のエタノ
ールアミン溶液100mlを添加し、一晩撹拌した。
その後、蒸溜水、塩化ナトリウム0.5molを含む
濃度0.02mol/(PH4)の酢酸バツフアー溶
液、濃度0.2mol/(PH10)の炭酸バツフアー
溶液で順次洗浄した。こうした得られた吸着材ビ
ーズは、第1図に示したようにスルフアチアゾー
ルのアニリン窒素が「オイパーキツドC」のオキ
シラン基を開環させて結合したものと推定され
る。 上記で得られた吸着材ビーズ3gをガラス製試
験管内(テルモ社製「ラルボ」)に秤量し、下記
の吸着実験に供した。 吸着実験に際しては、まず上記吸着材を収納し
た試験管に、塩化ナトリウム137mmolおよび塩
化カリウム2.6mmolを含む濃度8mmol(PH7.2)の
燐酸バツフアー溶液(PBS)を3ml入れ、アス
ピレータ(東京理化器機製「A―2S」)で脱気し
た。次に、抗凝固剤としてヘパリン6IU/mlおよ
びACD―A液50μl/mlを添加したウシの血漿3
mlを加え、ブラツドミキサーを用いて撹拌しなが
ら、37℃の熱風循環式恒温槽で90分間インキユベ
ートすることにより吸着処理を行なつた。その
後、次の方法によりアルブミン(Alb.)、グロブ
リン(Glob.)、免疫グロブリンG(IgG)の吸着
量を測定した。 即ち、容量5mlのテルモ株式会社製デイスポー
ザブルシリンジを利用して作成したミニカラム内
に、PBS1mlを用いて上記試験管内容物を移した
後、PBS5mlでカラムを洗浄して流出液を捕集し
た。その流出液量を測定した後、その中に含まれ
るAlb.量および総蛋白質(Prot.)の量について、
夫々ブロムクレゾールグリーン(BCG)法、ビ
ウレツト法で測定した。また、Glob.量はProt.量
Alb.量との差として求めた。即ち、フイブリノー
ゲンも便宜上Glob.に含めて計算した。これとは
別に、吸着材を用いないで上記と同様の操作を行
ない、その場合の流出液について得られたAlb.の
量、Glob.の量を前記夫々の値から差引くことに
より吸着量を算出し、これらの値で前記の値を除
すことにより夫々の吸着率を計算した。 また、前記流出液中のIgGの量を一元放射免疫
拡散法(SRID)にて測定し、上記と同様にして
IgGの吸着量および吸着率を求めた。 上記の吸着実験の結果を第1表に示す。 実施例 2 実施例1で用いたスルフアチアゾール溶液の代
りに、濃度0.1mmol/のルミノール溶液を用
い、それ以外は実施例1と全く同様にして吸着材
を調製した。 得られた吸着材を用い、実施例1の場合と同様
の吸着実験を行なつた。その結果を第1表に示
す。 実施例 3 実施例1で用いた「オイパーギツトC」(架橋
性モノマーの割合が30重量%)の代りに、架橋性
モノマー(N,N′―メチレン―ビス―アクリル
アミド)の割合が5重量%つであるモノマー混合
物から重合されたオキシラン―アクリルビーズを
用いた。それ以外は実施例1と全く同様にして吸
着材を調製した。 得られた吸着材1gを用い、実施例1と同様の
吸着実験を行なつた結果を第1表に示す。 実施例 4 スルフアチアゾールの代りにルミノールを用
い、それ以外は実施例3と同様に行なつた。得ら
れた吸着材による実施例1と同様の吸着試験の結
果を第1表に示す。 比較例 1 実施例1で用いたスルフアチアゾール溶液の代
りに、濃度0.1mmol/のフエニルアラニン溶液
を用い、それ以外は実施例1と全く同様にして吸
着材を調製した。 得られた吸着材を用い、実施例1の場合と同様
の吸着実験を行なつた。その結果を第1表に示
す。 比較例 2〜4 これらの比較例では、実施例1で用いたオキシ
ラン―アクリルビーズの代りに、N―ヒドロキサ
クシンイミド活性エステル―アガロースビーズ
(Bio―Rad社製「Affi―Gel―10」)を用いた。 また、比較例2では実施例1におけると同じ
く、濃度0.1mmol/のスルフアチアゾール溶液
を用い、それ以外は実施例1と全く同様にして吸
着材を調製した。 比較例3では、実施例1で用いたスルフアチア
ゾール溶液の代りに、濃度0.1mmol/のルミノ
ール溶液を用い、それ以外は実施例1と全く同様
にして吸着材を調製した。 比較例4では、実施例1で用いたスルフアチア
ゾール溶液の代りに、濃度0.1mmol/のフエニ
ルアラニン溶液を用い、それ以外は実施例1と全
く同様にして吸着材を調製した。 上記の比較例2〜4で得られた夫々の吸着材を
用い、実施例1の場合と同様の吸着実験を行なつ
た結果を第1表に示す。 比較例 5〜8 これらの比較例では、実施例1で用いたオキシ
ラン―アクリルビーズの代りに、オキシラン―ポ
リスチレンビーズ(三菱化成社製「EX―438」)
を用いた。 また複素環式化合物として、比較例5ではスル
フアチアゾール、比較例6ではスルフアメチアゾ
ール、比較例7ではスルフアソメゾール、比較例
8ではルミノールを用いた。 それ以外は実施例1と同様に行なつた。得られ
た吸着材についての吸着実験の結果を第1表に示
す。 比較例 9 アクリルアミドと、N,N′―メチレン―ビス
―アクリルアミドとの共重合により製造されたポ
リアクリルアミドビーズ(Bio―Rad社製「Bio
―Gel P―300」;膨潤時粒径100〜200メツシユ、
分画分子量範囲6万〜40万、30ml/g―dry)を
不溶性担体に用いた。このポリアクリルアミドビ
ーズ側鎖のアミド基を、炭素塩でデアミデーシヨ
ンしてカルボキシル基に転化した後、このカルボ
キシル基に対して下記の複素環式化合物を脱水縮
合により結合させた。その際、水溶性カルボジイ
ミドメトである1―シクロヘキシル―3―(2―
モルホリノエチル)カルボジイミドp―トルエン
スルホネートを脱水縮合剤として用いた。 スルフアチアゾール(比較例9) ルミノール(比較例10) フエニルアラニン(比較例11) 上記で得られた吸着材について、夫々実施例1
の場合と同じ吸着実験を行ない、第1表に示す結
果を得た。
【表】
【表】 発明の具体的効果 上記実施例および比較例における吸着実験結果
から明らかなように、本発明の体液成分分離材
は、病因物質である免疫グロブリン、免疫複合体
および免疫関連可溶性因子等の蛋白質を効率かつ
高い選択性で吸着除去することが可能である。ま
た、リガンドが低分子の合成有機化合物であるた
め、滅菌操作も容易且つ確実に行うことができ
る。更に、その構成成分であるオキシラン―アク
リルビーズ、複素環式化合物は何れも毒性が低
く、安全性が高い。即ち、オキシラン―アクリル
ビーズのLD50値は、ラツトにおける経口投与で
15g/Kgより大きく、また複素環式化合物のうち
スルフアゾールのLD50値はマウスにおける静脈
注射990mg/Kgである。 これらの特徴から、本発明の体液成分分離材は
体液中の病因物質を吸着除去し、体液を浄化する
のに極めて適しており、体外循環体液浄化療法に
よる自己免疫疾患、免疫関連疾患等の治療に効果
的である。 また、上記治療目的のみならず免疫グロブリ
ン、免疫複合体、および免疫関連可溶性因子等の
蛋白質の分離、精製用、またはこれら物質の検査
用としても有効に利用できる。 他方、本発明の体液成分分離装置は構造が簡単
であるから、これを用いることにより、上記体液
成分分離材による病因物質の分離、精製、あるい
は体液浄化による各種疾患の治療等を容易に行な
うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はオキシラン―アクリルビーズ表面にス
ルフアチアゾールが結合された状態を示す説明
図、第2図は本発明による体液成分分離装置の一
実施例を示す断面図であり、第3図はこれを用い
た体外循環体液浄化療法の一例を示すフローチヤ
ートである。 1…体液成分分離装置、2…体液成分分離材、
3,3′…フイルター、4…体液導入口、5…体
液導出口、6…血液導入口、7,7′…ポンプ、
8…血漿分離装置、9…血漿/血球混合装置、1
0…血液導出口。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 オキシラン基を有する不飽和のラジカル重合
    性モノマー及び架橋性モノマーを含むモノマー混
    合物を重合して得たアクリル系ポリマーのうち、
    オキシラン基含有量が乾燥重量1g当り0.1〜
    10mmolであるオキシラン―アクリルビーズに複
    素環式化合物が結合された体液成分分離材であつ
    て、前記複素環式化合物の複素環以外の原子が前
    記オキシラン―アクリルビーズ表面に露出したオ
    キシラン基を構成する一方の炭素に結合されると
    共に、前記オキシラン基は開環されてその酸素原
    子が水酸基として他方の炭素原子に結合されてい
    ることを特徴とする体液成分分離材。 2 前記オキシラン基を有する不飽和のラジカル
    重合性モノマーが5〜60重量%、前記架橋性モノ
    マー5重量%以上であることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の体液成分分離材。 3 前記複素環式化合物がサルフア剤またはその
    誘導体、およびルミノールからなる群から選択さ
    れたものであることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項または2項記載の体液成分分離材。 4 オキシラン基を有する不飽和のラジカル重合
    性モノマー及び架橋性モノマーを含むモノマー混
    合物を重合して得たアクリル系ポリマーのうち、
    オキシラン基含有量が乾燥重量1g当り0.1〜
    10mmolであるオキシラン―アクリルビーズに複
    素環式化合物が結合された体液成分分離材であつ
    て、前記複素環式化合物の複素環以外の原子が前
    記オキシラン―アクリルビーズ表面に露出したオ
    キシラン基を構成する一方の炭素に結合されると
    共に、前記オキシラン基は開環されてその酸素原
    子が水酸基として他方の炭素原子に結合されてい
    る体液成分分離材を、液体導入口および液体導出
    口を有する容器内に収納したことを特徴とする体
    液成分分離装置。
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