JPH0230361B2 - - Google Patents
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- JPH0230361B2 JPH0230361B2 JP56146185A JP14618581A JPH0230361B2 JP H0230361 B2 JPH0230361 B2 JP H0230361B2 JP 56146185 A JP56146185 A JP 56146185A JP 14618581 A JP14618581 A JP 14618581A JP H0230361 B2 JPH0230361 B2 JP H0230361B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- borate
- iron powder
- magnetic
- heating
- boron oxide
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B22—CASTING; POWDER METALLURGY
- B22F—WORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
- B22F9/00—Making metallic powder or suspensions thereof
- B22F9/16—Making metallic powder or suspensions thereof using chemical processes
- B22F9/18—Making metallic powder or suspensions thereof using chemical processes with reduction of metal compounds
- B22F9/20—Making metallic powder or suspensions thereof using chemical processes with reduction of metal compounds starting from solid metal compounds
- B22F9/22—Making metallic powder or suspensions thereof using chemical processes with reduction of metal compounds starting from solid metal compounds using gaseous reductors
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Manufacture Of Metal Powder And Suspensions Thereof (AREA)
- Hard Magnetic Materials (AREA)
Description
本発明は強磁性鉄粉体の製造方法に関し、さら
に詳しくは高密度磁気記録媒体として用いられる
強磁性鉄粉体の製造方法に関する。 従来、針状のα−FeooHやα−Fe2O3のような
オキシ水酸化物や酸化物(以下針状のゲーサイト
等と略称する。)を加熱下還元して強磁性鉄粉体
を製造する方法は知られている。しかし乍ら、従
来の方法では、加熱下還元するに際して原料であ
る針状のゲーサイト等の折損、破壊、さらには焼
結が不可避的に生じていた。これを改良する方法
として、ホウ酸やホウ酸塩を溶解した水溶液中に
酸化物もしくはオキシ水酸化物を浸漬した後、加
熱還元して強磁性金属粉末を製造する特公昭54−
42832の方法が知られている。 この方法による場合は、ホウ酸やホウ酸塩を溶
解している多量の溶媒を蒸発除去しなければなら
ず、多量のエネルギーを必要とし、更に溶媒中に
溶解しているホウ酸やホウ酸塩は溶媒を蒸発除去
するに際して溶媒とともに蒸発界面へと移動し、
粉体内部にホウ酸やホウ酸塩の濃度分布が不可避
的に生じ、この濃度分布を均一にならすことなく
不均一な状態で加熱還元しなければならない等の
不利益が認められ、その結果として磁気特性の低
下をもひき起している。 本発明はこれらの問題を解決することを目的と
したものであり、酸化硼素や硼酸塩を溶解せずに
針状のゲーサイト等と混合分散して、加熱融解
し、ついで還元することにより、高密度磁気記録
媒体として有用な鉄粉体を品質を一定して製造す
る方法を提供するものである。 すなわち本発明は、針状のゲーサイト等を還元
雰囲気中で加熱下還元して強磁性鉄粉体を得るに
際し、該針状のゲーサイト等を酸化硼素又は硼酸
塩と混合分散し、非還元性雰囲気下に350℃以上
に加熱する工程と、水素ガスと接触させて加熱下
還元する工程とより成る強磁性鉄粉体の製造方法
である。 針状のゲーサイト等と酸化硼素又は硼酸塩とを
混合分散させるためには、らいかい機、ロール式
混合機、撹拌式混合機、ボールミルのような混合
機を用いて実施することができる。 さらに、混合分散するにあたつて、分散媒を用
いることは何ら本発明の効果を妨げるものではな
い。分散媒としては酸化硼素や硼酸塩を溶解しな
いか、又は溶解度が1%未満の極く小さい媒体が
好ましい。というのは分散媒は過又は蒸散によ
り酸化硼素や硼酸塩から分離されるが、溶解度が
大きい場合、酸化硼素や硼酸塩は過に際して分
散媒ととも液側に移行したり、前記の特公昭54
−42832においても指摘した如く、蒸散に際して
酸化硼素や硼酸塩の濃度分布に不均一が生じるか
らである。 酸化硼素や硼酸塩の添加量は硼素と鉄の原子量
比で0.05/100〜5/100であり、好ましくは
0.2/100〜2/100の範囲である。この範囲の下
限以下では効果が顕著でなく、上限を越える領域
においては酸化硼素や硼酸塩で鉄を希釈すること
になり磁気特性の低下をひき起す。本発明の強磁
性鉄粉体は、鉄を主体とするものであり、通常、
90重量%以上を含むものである。而して使用され
る硼酸塩としては、具体的には硼酸アルミニウ
ム、硼酸ニツケル、硼酸銅、硼酸コバルト、硼酸
マンガン等が好ましいものとして挙げられる。 酸化硼素又は硼酸塩を混合分散された針状のゲ
ーサイト等は非還元性雰囲気下たとえば空気中で
350℃以上、好ましくは400〜500℃に30分〜4時
間加熱される。この加熱によつて、オキシ水酸化
物は酸化物へと転移し、酸化硼素や硼酸塩は針状
のゲーサイト等となじむようである。この工程を
経た後で次の還元工程に移行するが、還元工程は
H2ガス又はH2ガスを含む混合ガスを200〜450℃
で該ゲーサイト等に作用させる工程である。該ゲ
ーサイト等に対するH2ガスの供給速度は、気体
空間速度(GHSV)で表示すれば、0.1〜
100Nl/gr−Fe/hr、好ましくは2〜50Nl/gr
−Fe/hrの範囲が適当である。この範囲より少
ない量では反応の進行が遅く現実的ではなく、ま
たこれより多い量では反応器内の圧損が増大する
ので反応操作上必ずしも適切とはいえない。 更に反応温度についても前記条件からはずれる
と、低温側では反応進行速度が遅く、反応完結に
長時間を要して現実的ではなくなり、高温側では
反応速度が早すぎるため不必要な粒子破損、破
壊、さらには焼結をまねきやすくなる傾向があ
る。 本発明の一つの特徴としては、還元温度を低下
させることができたことである。従来法によれば
還元温度を低下させると、充分な磁気特性が発現
しないが、本発明では350℃〜400℃の範囲の還元
温度でも充分な磁気性能が観察される。而して、
本発明により得られる鉄粉末の形態は、高倍率の
電子顕微鏡観察によれば、原料としたゲーサイト
等の形態を殆んど完全に保持しており、粒子の破
損、破壊、さらには粒子間の焼結のような現象は
殆んど観察されない。そしてこの鉄粉末の磁気特
性は、例えば保磁力(Hc)でみると、粒子の大
きさや針状比でも変化するが、375℃で還元した
ときHc=1240(Oe)と極めて高い値を示してい
ることからも優れたものであることが理解され
る。これは高密度磁気記録媒体用材料として要求
される性能を満足しており、磁気テープとした後
の磁気特性もこれを裏付けるものであり極めて実
用価値の高いものである。 次に実施例をあげ本発明を具体的に説明する。 実施例 1 針状のα−FeOOH200gに対し酸化硼素
(B2O3として)2gを加え撹拌式混合機で30分間
かきまぜ、酸化硼素をα−FeOOHに分散させ
た。これを加熱炉に入れ空気の雰囲気で500±5
℃で2時間加熱した後冷却し取りだした。これを
高倍率の透過型電子顕微鏡で観察したところ穴の
少ないα−Fe2O3が確認された(第1図)。別に
酸化硼素を添加しなかつたα−FeOOHを同じ条
件で熱処理したものを観察したところ、α−
FeOOHは大きい穴から成るα−Fe2O3に転移し
ていた(第2図)。このようにして酸化硼素は熱
処理の時すでにα−Fe2O3となじむことを確認し
た。以上が加熱工程であり、つぎに還元工程に移
行する。加熱工程で得られたα−Fe2O3100grを
反応ガス予熱器を有する内径38mmのステンレス鋼
管製反応器へ充填し、H2ガスをGHSV=20Nl−
H2/gr−Fe/hrの供給速度で導入して、375℃で
6時間還元を行なつた。環元後N2ガスで置換し
て冷却したのち反応器より還元された鉄粉をとり
だしトルエン中に浸漬した。この内の一部をホウ
ロウ製のバツト上に拡げてトルエンを蒸散させ
た。トルエンを蒸散させた鉄粉(以後風乾鉄粉と
称す)について磁気特性を測定した。保磁力
(Hc)=1240Oe、飽和磁化(σs)=163emu/gr、
角型比(σr/σs)=0.56であり、非常に優れた磁
気特性を示すことがわかつた。これにたいして上
記の酸化硼素を添加しなかつたα−Fe2O3を同じ
還元条件で鉄にまで還元して得られた鉄粉の磁気
特性は、Hc=540Oe、σs=176emu/gr、σr/σs
=0.31であり、本発明に比して、磁気特性が極め
て低下していることがわかつた。高倍率の電子顕
微鏡で観察した結果、本発明においては鉄粉に還
元された後も依然として針状性が保持されていた
のに対して、比較のための例によつた鉄粉は焼結
状態で観察され、もはや針状性は保持されていな
かつた。但し磁気測定は直流型の磁気履歴測定器
を用いて最高磁場3.7kOeの磁場中で実施した。 実施例 2 本実施例は、B/Fe=0.2/100において、加熱
条件を400℃、2時間とした例である。その他の
条件は実施例1と同じである。すなわち針状のα
−FeOOH100gに対し酸化硼素0.4gを加え撹拌
式混合機で30分間かきまぜ酸化硼素をα−
FeOOHに分散させた。これを加熱炉に入れ空気
の雰囲気で400±5℃で2時間加熱した後とりだ
した。 加熱工程で得られたα−Fe2O350grを実施例1
と同様の反応器で還元した。得られた鉄粉の磁気
特性を測定したところHc=1130Oe、σs=
159emu/gr、σr/σs=0.54であり、高密度磁気
気記録材料として充分な性能を有していた。 実施例 3 本実施例は、B/Fe=2/100において加熱条
件を500℃2時間とした例である。針状のα−
FeOOH100grにたいし、酸化硼素4.0grを加えら
いかい機で1時間混合した。これを加熱炉に入れ
空気の雰囲気で500℃±5℃で2時間加熱した後
とりだした。加熱工程で得られたα−Fe2O350gr
を実施例1と同様の反応器に入れ、H2ガスを
GHSV=20Nl−H2/gr−Fe/hrの供給速度で導
入して、400℃で5時間還元した。実施例1に準
じて風乾して得た鉄粉の磁気特性についてはHc
=1190Oe、σs=156emu/gr、σr/σs=0.55であ
つた。本実施例で得た鉄粉は経日変化による磁気
特性の低下が非常に少ないものであつた。 実施例 4〜8 第1表に示した原料及び条件で実施して得た鉄
粉について第1表にあわせ述べられている磁気特
性を得た。第1表以外の条件は実施例1に準じて
実施した。
に詳しくは高密度磁気記録媒体として用いられる
強磁性鉄粉体の製造方法に関する。 従来、針状のα−FeooHやα−Fe2O3のような
オキシ水酸化物や酸化物(以下針状のゲーサイト
等と略称する。)を加熱下還元して強磁性鉄粉体
を製造する方法は知られている。しかし乍ら、従
来の方法では、加熱下還元するに際して原料であ
る針状のゲーサイト等の折損、破壊、さらには焼
結が不可避的に生じていた。これを改良する方法
として、ホウ酸やホウ酸塩を溶解した水溶液中に
酸化物もしくはオキシ水酸化物を浸漬した後、加
熱還元して強磁性金属粉末を製造する特公昭54−
42832の方法が知られている。 この方法による場合は、ホウ酸やホウ酸塩を溶
解している多量の溶媒を蒸発除去しなければなら
ず、多量のエネルギーを必要とし、更に溶媒中に
溶解しているホウ酸やホウ酸塩は溶媒を蒸発除去
するに際して溶媒とともに蒸発界面へと移動し、
粉体内部にホウ酸やホウ酸塩の濃度分布が不可避
的に生じ、この濃度分布を均一にならすことなく
不均一な状態で加熱還元しなければならない等の
不利益が認められ、その結果として磁気特性の低
下をもひき起している。 本発明はこれらの問題を解決することを目的と
したものであり、酸化硼素や硼酸塩を溶解せずに
針状のゲーサイト等と混合分散して、加熱融解
し、ついで還元することにより、高密度磁気記録
媒体として有用な鉄粉体を品質を一定して製造す
る方法を提供するものである。 すなわち本発明は、針状のゲーサイト等を還元
雰囲気中で加熱下還元して強磁性鉄粉体を得るに
際し、該針状のゲーサイト等を酸化硼素又は硼酸
塩と混合分散し、非還元性雰囲気下に350℃以上
に加熱する工程と、水素ガスと接触させて加熱下
還元する工程とより成る強磁性鉄粉体の製造方法
である。 針状のゲーサイト等と酸化硼素又は硼酸塩とを
混合分散させるためには、らいかい機、ロール式
混合機、撹拌式混合機、ボールミルのような混合
機を用いて実施することができる。 さらに、混合分散するにあたつて、分散媒を用
いることは何ら本発明の効果を妨げるものではな
い。分散媒としては酸化硼素や硼酸塩を溶解しな
いか、又は溶解度が1%未満の極く小さい媒体が
好ましい。というのは分散媒は過又は蒸散によ
り酸化硼素や硼酸塩から分離されるが、溶解度が
大きい場合、酸化硼素や硼酸塩は過に際して分
散媒ととも液側に移行したり、前記の特公昭54
−42832においても指摘した如く、蒸散に際して
酸化硼素や硼酸塩の濃度分布に不均一が生じるか
らである。 酸化硼素や硼酸塩の添加量は硼素と鉄の原子量
比で0.05/100〜5/100であり、好ましくは
0.2/100〜2/100の範囲である。この範囲の下
限以下では効果が顕著でなく、上限を越える領域
においては酸化硼素や硼酸塩で鉄を希釈すること
になり磁気特性の低下をひき起す。本発明の強磁
性鉄粉体は、鉄を主体とするものであり、通常、
90重量%以上を含むものである。而して使用され
る硼酸塩としては、具体的には硼酸アルミニウ
ム、硼酸ニツケル、硼酸銅、硼酸コバルト、硼酸
マンガン等が好ましいものとして挙げられる。 酸化硼素又は硼酸塩を混合分散された針状のゲ
ーサイト等は非還元性雰囲気下たとえば空気中で
350℃以上、好ましくは400〜500℃に30分〜4時
間加熱される。この加熱によつて、オキシ水酸化
物は酸化物へと転移し、酸化硼素や硼酸塩は針状
のゲーサイト等となじむようである。この工程を
経た後で次の還元工程に移行するが、還元工程は
H2ガス又はH2ガスを含む混合ガスを200〜450℃
で該ゲーサイト等に作用させる工程である。該ゲ
ーサイト等に対するH2ガスの供給速度は、気体
空間速度(GHSV)で表示すれば、0.1〜
100Nl/gr−Fe/hr、好ましくは2〜50Nl/gr
−Fe/hrの範囲が適当である。この範囲より少
ない量では反応の進行が遅く現実的ではなく、ま
たこれより多い量では反応器内の圧損が増大する
ので反応操作上必ずしも適切とはいえない。 更に反応温度についても前記条件からはずれる
と、低温側では反応進行速度が遅く、反応完結に
長時間を要して現実的ではなくなり、高温側では
反応速度が早すぎるため不必要な粒子破損、破
壊、さらには焼結をまねきやすくなる傾向があ
る。 本発明の一つの特徴としては、還元温度を低下
させることができたことである。従来法によれば
還元温度を低下させると、充分な磁気特性が発現
しないが、本発明では350℃〜400℃の範囲の還元
温度でも充分な磁気性能が観察される。而して、
本発明により得られる鉄粉末の形態は、高倍率の
電子顕微鏡観察によれば、原料としたゲーサイト
等の形態を殆んど完全に保持しており、粒子の破
損、破壊、さらには粒子間の焼結のような現象は
殆んど観察されない。そしてこの鉄粉末の磁気特
性は、例えば保磁力(Hc)でみると、粒子の大
きさや針状比でも変化するが、375℃で還元した
ときHc=1240(Oe)と極めて高い値を示してい
ることからも優れたものであることが理解され
る。これは高密度磁気記録媒体用材料として要求
される性能を満足しており、磁気テープとした後
の磁気特性もこれを裏付けるものであり極めて実
用価値の高いものである。 次に実施例をあげ本発明を具体的に説明する。 実施例 1 針状のα−FeOOH200gに対し酸化硼素
(B2O3として)2gを加え撹拌式混合機で30分間
かきまぜ、酸化硼素をα−FeOOHに分散させ
た。これを加熱炉に入れ空気の雰囲気で500±5
℃で2時間加熱した後冷却し取りだした。これを
高倍率の透過型電子顕微鏡で観察したところ穴の
少ないα−Fe2O3が確認された(第1図)。別に
酸化硼素を添加しなかつたα−FeOOHを同じ条
件で熱処理したものを観察したところ、α−
FeOOHは大きい穴から成るα−Fe2O3に転移し
ていた(第2図)。このようにして酸化硼素は熱
処理の時すでにα−Fe2O3となじむことを確認し
た。以上が加熱工程であり、つぎに還元工程に移
行する。加熱工程で得られたα−Fe2O3100grを
反応ガス予熱器を有する内径38mmのステンレス鋼
管製反応器へ充填し、H2ガスをGHSV=20Nl−
H2/gr−Fe/hrの供給速度で導入して、375℃で
6時間還元を行なつた。環元後N2ガスで置換し
て冷却したのち反応器より還元された鉄粉をとり
だしトルエン中に浸漬した。この内の一部をホウ
ロウ製のバツト上に拡げてトルエンを蒸散させ
た。トルエンを蒸散させた鉄粉(以後風乾鉄粉と
称す)について磁気特性を測定した。保磁力
(Hc)=1240Oe、飽和磁化(σs)=163emu/gr、
角型比(σr/σs)=0.56であり、非常に優れた磁
気特性を示すことがわかつた。これにたいして上
記の酸化硼素を添加しなかつたα−Fe2O3を同じ
還元条件で鉄にまで還元して得られた鉄粉の磁気
特性は、Hc=540Oe、σs=176emu/gr、σr/σs
=0.31であり、本発明に比して、磁気特性が極め
て低下していることがわかつた。高倍率の電子顕
微鏡で観察した結果、本発明においては鉄粉に還
元された後も依然として針状性が保持されていた
のに対して、比較のための例によつた鉄粉は焼結
状態で観察され、もはや針状性は保持されていな
かつた。但し磁気測定は直流型の磁気履歴測定器
を用いて最高磁場3.7kOeの磁場中で実施した。 実施例 2 本実施例は、B/Fe=0.2/100において、加熱
条件を400℃、2時間とした例である。その他の
条件は実施例1と同じである。すなわち針状のα
−FeOOH100gに対し酸化硼素0.4gを加え撹拌
式混合機で30分間かきまぜ酸化硼素をα−
FeOOHに分散させた。これを加熱炉に入れ空気
の雰囲気で400±5℃で2時間加熱した後とりだ
した。 加熱工程で得られたα−Fe2O350grを実施例1
と同様の反応器で還元した。得られた鉄粉の磁気
特性を測定したところHc=1130Oe、σs=
159emu/gr、σr/σs=0.54であり、高密度磁気
気記録材料として充分な性能を有していた。 実施例 3 本実施例は、B/Fe=2/100において加熱条
件を500℃2時間とした例である。針状のα−
FeOOH100grにたいし、酸化硼素4.0grを加えら
いかい機で1時間混合した。これを加熱炉に入れ
空気の雰囲気で500℃±5℃で2時間加熱した後
とりだした。加熱工程で得られたα−Fe2O350gr
を実施例1と同様の反応器に入れ、H2ガスを
GHSV=20Nl−H2/gr−Fe/hrの供給速度で導
入して、400℃で5時間還元した。実施例1に準
じて風乾して得た鉄粉の磁気特性についてはHc
=1190Oe、σs=156emu/gr、σr/σs=0.55であ
つた。本実施例で得た鉄粉は経日変化による磁気
特性の低下が非常に少ないものであつた。 実施例 4〜8 第1表に示した原料及び条件で実施して得た鉄
粉について第1表にあわせ述べられている磁気特
性を得た。第1表以外の条件は実施例1に準じて
実施した。
【表】
実施例が示す通り、保持力が1100Oeを越え、
飽和磁化が150emu/grを越え、角型比が0.54〜
0.57である高密度磁気記録媒体に適したすぐれた
材料を提供するものである。 実施例 9 実施例1で得られた磁性鉄粉25grを25%熱可塑
性ポリウレタン樹脂のメチルエチルケトン溶液
10gr、メチルエチルケトン38gr、シリコン系添加
剤0.05grとともにステンレス製容器に入れ、アル
ミナ製ビーズを分散用媒体としてペイントコンデ
イシヨナーで8時間処理してミルベースとした。
このミルベースにさらに該該ポリウレタン樹脂の
メルチエチルケトン溶液を10gr追加し、さらにメ
チルエチルケトンを加えて粘度を調整し、磁性塗
料とした。この磁性塗料を12μm厚さの強化ポリ
エチレンテレフタレートフイルムにブレードコー
ターを用いて、乾燥後の磁性層の厚みが約4μm
になるように塗布し、磁界を通して磁性粉の配向
を行なつた後、熱風乾燥を行ないカレンダーロー
ルを通して平滑化を行なつて評価用テープを得
た。このテープの磁気特性はHc=1210Oe、Br/
Bs=0.80、配向度2.0という良好な結果を得た。
Br/Bs、配向度が高いのは鉄に還元されるまで
針状性が保持されており、磁性粉が分散性にすぐ
れていることを示すものである。 比較例 1 針状のα−FeOOH100grに対し、0.5wt%のほ
う酸水溶液1000grを加え、らいかい機で1時間混
合し、吸引濾過した。吸引濾過した濾液は、500
gであり、濾液中のほう酸の分析をICPにより行
つたところ、添加した該ほう酸溶液とほぼ同様の
濃度であり、濾過によりかなりの量のほう酸が被
着されず流失していることが確認された。その後
乾燥機に入れ、150℃10時間乾燥して水分を蒸散
させた後、加熱炉に入れ空気雰囲気下で450℃で
2時間加熱した後取り出した。これを実施例1と
同様に高倍率の透過型電子顕微鏡で観察したとこ
ろかなりの部分が添付図面第2図に近い状態であ
り、多数の大きな穴が観察された。すなわち、ほ
う酸の被着は粒子全体に渡つて、均一かつ充分に
は行われていないことが確認された。次に加熱工
程で得られたα−Fe2O350grを実施例1と同様の
方法で、375℃において7時間還元を行つた。実
施例1に準じて風乾して得た鉄粉の磁気特性につ
いてはHc=858Oe、σs=165emu/g、σr/σs=
0.45であり、磁気記録用磁性鉄粉としては全く適
性にかけるものであつた。特に、Hcが858Oeと
低く、例えば、コンパクトカセツトのオーデイオ
メタルテープ用の鉄粉体のHcの規格値1100〜
1300Oeには到底達しない値であることは非常な
問題である。該磁性鉄粉を高倍率の透過型電子顕
微鏡で観察したところ、部分的に焼結しているこ
とが確認された。乾燥工程でやはりほう酸が不可
避的にマイグレーシヨンし、実質的に著しく不均
一になつた為と推定された。 得られた該磁性鉄を実施例9と同様の方法によ
り評価用磁気テープを作成した。このテープの磁
気特性は、Hc=815Oe、Br/Bs=0.68、配向度
=1.22であり配向性にも乏しいものであつた。す
なわち、乾燥時におけるほう酸の不可避的なマイ
グレーシヨンにより、本比較例の鉄粉体は部分的
に焼結が激しく進行した為、磁気特性が不合格で
あるのみならず、テープ作成に際して非常に重要
な因子である配向特性についても著しく劣る結果
であることがわかつた。 比較例 2 ほう酸の濃度を1wt%と比較例1に対して濃く
したほう酸溶液500gと針状α−FeOOHを、ら
いかい器で混合したが、粘性の高い粘土状で混合
する結果となつた。得られたペーストを濾過せず
そのまま乾燥機に入れ、150℃で10時間乾燥して
水を蒸散させた後、比較例1と同様に加熱し、そ
の後還元した。風乾後の得られた磁性鉄粉の特性
は、Hc=928Oe、σs=155emu/g、σr/σs=
0.45であり、磁気記録用磁性鉄粉としてきわめて
適性に欠けるものであつた。すなわち、得られた
鉄粉は、特にHcが上記したオーデイオ用メタル
の規格値より依然として大幅に低く、産業上の利
用可能性はないことがわかつた。次いで実施例9
の方法で該磁性鉄粉で評価用磁気テープを作成し
た。このテープの磁気特性はHc=870Oe、Br/
Bs=0.68、配向度=1.22であり配向性の乏しいも
のであつた。混合溶媒量を低下したため、濾過に
よる流失はあまりないが、乾燥時のほう酸のマイ
グレーシヨンは依然不可避であり、これにより粒
子の焼結がかなり進行した為に、磁気特性はもち
ろん不合格であるのみならず、テープ化にあたつ
て非常に重要な特性たる配向特性でも大幅に劣る
結果であることがわかつた。 以上比較例1〜比較例2に示したとおり、公知
技術におけるほう酸の如き易水溶性のほう酸(化
合物)を使用したのでは、これが濾液に溶解して
無駄に逃散するのみならず、より本質的な問題
は、濾過行うと行わないにかかわらず、乾燥の際
不可避的にほう酸等が粒子表面をマイグレートし
て仕舞い、結局製品鉄粉の磁気特性、特にHcの
著しい低下を惹起し、メタルテープ用鉄粉の規格
値である1100〜1300Oeには到達せず、メタルテ
ープにおける産業上の利用可能性は全くないこと
がわかる。
飽和磁化が150emu/grを越え、角型比が0.54〜
0.57である高密度磁気記録媒体に適したすぐれた
材料を提供するものである。 実施例 9 実施例1で得られた磁性鉄粉25grを25%熱可塑
性ポリウレタン樹脂のメチルエチルケトン溶液
10gr、メチルエチルケトン38gr、シリコン系添加
剤0.05grとともにステンレス製容器に入れ、アル
ミナ製ビーズを分散用媒体としてペイントコンデ
イシヨナーで8時間処理してミルベースとした。
このミルベースにさらに該該ポリウレタン樹脂の
メルチエチルケトン溶液を10gr追加し、さらにメ
チルエチルケトンを加えて粘度を調整し、磁性塗
料とした。この磁性塗料を12μm厚さの強化ポリ
エチレンテレフタレートフイルムにブレードコー
ターを用いて、乾燥後の磁性層の厚みが約4μm
になるように塗布し、磁界を通して磁性粉の配向
を行なつた後、熱風乾燥を行ないカレンダーロー
ルを通して平滑化を行なつて評価用テープを得
た。このテープの磁気特性はHc=1210Oe、Br/
Bs=0.80、配向度2.0という良好な結果を得た。
Br/Bs、配向度が高いのは鉄に還元されるまで
針状性が保持されており、磁性粉が分散性にすぐ
れていることを示すものである。 比較例 1 針状のα−FeOOH100grに対し、0.5wt%のほ
う酸水溶液1000grを加え、らいかい機で1時間混
合し、吸引濾過した。吸引濾過した濾液は、500
gであり、濾液中のほう酸の分析をICPにより行
つたところ、添加した該ほう酸溶液とほぼ同様の
濃度であり、濾過によりかなりの量のほう酸が被
着されず流失していることが確認された。その後
乾燥機に入れ、150℃10時間乾燥して水分を蒸散
させた後、加熱炉に入れ空気雰囲気下で450℃で
2時間加熱した後取り出した。これを実施例1と
同様に高倍率の透過型電子顕微鏡で観察したとこ
ろかなりの部分が添付図面第2図に近い状態であ
り、多数の大きな穴が観察された。すなわち、ほ
う酸の被着は粒子全体に渡つて、均一かつ充分に
は行われていないことが確認された。次に加熱工
程で得られたα−Fe2O350grを実施例1と同様の
方法で、375℃において7時間還元を行つた。実
施例1に準じて風乾して得た鉄粉の磁気特性につ
いてはHc=858Oe、σs=165emu/g、σr/σs=
0.45であり、磁気記録用磁性鉄粉としては全く適
性にかけるものであつた。特に、Hcが858Oeと
低く、例えば、コンパクトカセツトのオーデイオ
メタルテープ用の鉄粉体のHcの規格値1100〜
1300Oeには到底達しない値であることは非常な
問題である。該磁性鉄粉を高倍率の透過型電子顕
微鏡で観察したところ、部分的に焼結しているこ
とが確認された。乾燥工程でやはりほう酸が不可
避的にマイグレーシヨンし、実質的に著しく不均
一になつた為と推定された。 得られた該磁性鉄を実施例9と同様の方法によ
り評価用磁気テープを作成した。このテープの磁
気特性は、Hc=815Oe、Br/Bs=0.68、配向度
=1.22であり配向性にも乏しいものであつた。す
なわち、乾燥時におけるほう酸の不可避的なマイ
グレーシヨンにより、本比較例の鉄粉体は部分的
に焼結が激しく進行した為、磁気特性が不合格で
あるのみならず、テープ作成に際して非常に重要
な因子である配向特性についても著しく劣る結果
であることがわかつた。 比較例 2 ほう酸の濃度を1wt%と比較例1に対して濃く
したほう酸溶液500gと針状α−FeOOHを、ら
いかい器で混合したが、粘性の高い粘土状で混合
する結果となつた。得られたペーストを濾過せず
そのまま乾燥機に入れ、150℃で10時間乾燥して
水を蒸散させた後、比較例1と同様に加熱し、そ
の後還元した。風乾後の得られた磁性鉄粉の特性
は、Hc=928Oe、σs=155emu/g、σr/σs=
0.45であり、磁気記録用磁性鉄粉としてきわめて
適性に欠けるものであつた。すなわち、得られた
鉄粉は、特にHcが上記したオーデイオ用メタル
の規格値より依然として大幅に低く、産業上の利
用可能性はないことがわかつた。次いで実施例9
の方法で該磁性鉄粉で評価用磁気テープを作成し
た。このテープの磁気特性はHc=870Oe、Br/
Bs=0.68、配向度=1.22であり配向性の乏しいも
のであつた。混合溶媒量を低下したため、濾過に
よる流失はあまりないが、乾燥時のほう酸のマイ
グレーシヨンは依然不可避であり、これにより粒
子の焼結がかなり進行した為に、磁気特性はもち
ろん不合格であるのみならず、テープ化にあたつ
て非常に重要な特性たる配向特性でも大幅に劣る
結果であることがわかつた。 以上比較例1〜比較例2に示したとおり、公知
技術におけるほう酸の如き易水溶性のほう酸(化
合物)を使用したのでは、これが濾液に溶解して
無駄に逃散するのみならず、より本質的な問題
は、濾過行うと行わないにかかわらず、乾燥の際
不可避的にほう酸等が粒子表面をマイグレートし
て仕舞い、結局製品鉄粉の磁気特性、特にHcの
著しい低下を惹起し、メタルテープ用鉄粉の規格
値である1100〜1300Oeには到達せず、メタルテ
ープにおける産業上の利用可能性は全くないこと
がわかる。
第1図は酸化硼素で処理したα−FeOOH粒子
の加熱工程を経た後の粒子構造に関する透過型電
子顕微鏡写真(100000倍)である。第2図は未処
理のα−FeOOH粒子の加熱工程を経た後の粒子
構造に関する透過型電子顕微鏡写真(100000倍)
である。
の加熱工程を経た後の粒子構造に関する透過型電
子顕微鏡写真(100000倍)である。第2図は未処
理のα−FeOOH粒子の加熱工程を経た後の粒子
構造に関する透過型電子顕微鏡写真(100000倍)
である。
Claims (1)
- 1 鉄を主体とするオキシ水酸化物又は酸化物を
還元雰囲気中で加熱下還元して強磁性鉄粉末を得
るに際し、該オキシ水酸化物又は酸化物を、酸化
硼素、硼酸アルミニウム、硼酸ニツケル、硼酸
銅、硼酸コバルト、硼酸マンガンからなる群より
選択される硼素化合物の一種以上と乾式で混合分
散するか、または該硼素化合物を実質的に溶解し
ない分散媒を用いて該硼素化合物と混合分散し、
非還元性雰囲気下に350℃以上に加熱する工程と、
水素ガスと接触させて加熱下還元する工程とより
成ることを特徴とする強磁性鉄粉体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56146185A JPS5848611A (ja) | 1981-09-18 | 1981-09-18 | 強磁性鉄粉体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP56146185A JPS5848611A (ja) | 1981-09-18 | 1981-09-18 | 強磁性鉄粉体の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5848611A JPS5848611A (ja) | 1983-03-22 |
| JPH0230361B2 true JPH0230361B2 (ja) | 1990-07-05 |
Family
ID=15402054
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP56146185A Granted JPS5848611A (ja) | 1981-09-18 | 1981-09-18 | 強磁性鉄粉体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5848611A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5848612A (ja) * | 1981-09-18 | 1983-03-22 | Mitsui Toatsu Chem Inc | 強磁性鉄粉の製造方法 |
| JPH03194905A (ja) * | 1989-12-22 | 1991-08-26 | Ishihara Sangyo Kaisha Ltd | 磁気記録用金属磁性粉末の製造方法 |
| JP4710485B2 (ja) * | 2005-08-25 | 2011-06-29 | 住友電気工業株式会社 | 軟磁性材料の製造方法、および圧粉磁心の製造方法 |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5272354A (en) * | 1975-12-12 | 1977-06-16 | Hitachi Maxell | Method of making ferromagnetic metal powder |
| DE2743298A1 (de) * | 1977-09-27 | 1979-04-05 | Basf Ag | Ferromagnetische, im wesentlichen aus eisen bestehende metallteilchen und verfahren zu deren herstellung |
| JPS5921366B2 (ja) * | 1979-08-10 | 1984-05-19 | 戸田工業株式会社 | 針状晶Fe−Co合金磁性粒子粉末の製造法 |
| JPS5848612A (ja) * | 1981-09-18 | 1983-03-22 | Mitsui Toatsu Chem Inc | 強磁性鉄粉の製造方法 |
-
1981
- 1981-09-18 JP JP56146185A patent/JPS5848611A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5848611A (ja) | 1983-03-22 |
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