JPH0241356B2 - - Google Patents
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- JPH0241356B2 JPH0241356B2 JP57043385A JP4338582A JPH0241356B2 JP H0241356 B2 JPH0241356 B2 JP H0241356B2 JP 57043385 A JP57043385 A JP 57043385A JP 4338582 A JP4338582 A JP 4338582A JP H0241356 B2 JPH0241356 B2 JP H0241356B2
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Description
本発明は詰綿材料に関するものです。
従来、防寒衣服や寝具類の詰綿で最も好ましい
ものとして天然ダウンが用いられている。ダウン
はそのすぐれた諸性質の故に世界中で重宝されて
いるのであるが、生産量が極めて限られているた
めに非常に高価なものとなつている。このため近
時これを人工的に生産せんとする試みがなされ始
めている。例えば天然ダウンにポリエステル繊維
を配合する方法、或いはポリエステル繊維にシリ
コン処理を施して使用する方法等が試みられてい
るが、これらはいづれも満足し得るものではな
く、天然ダウンの具有する他に類のないすぐれた
諸性質をもつ材料は未だ実現されていないのが現
状である。さらにこれらの人工材料は使用或いは
洗濯により、へたりを生じたり、材料同志が絡み
合つたり、綿切れを起こして側地の中で材料が一
方に片寄つたりし、しかもダウンのように軽く叩
くと再び元の状態に復することがない、或いは側
地から詰綿材料が吹出す等、実用上重大な欠陥を
も有するものである。 一方、つめものに関しては、フイラメント或い
は短繊維塊を特定容器に入れ回転摺擦運動を与え
て球状体とし、接着性成分で形態固定する方法が
特公昭51−39134号公報に記載されているが、使
用中或いは洗濯によるへたりの防止や吹出し防止
が不充分であり、また風合的、物性的に所謂ダウ
ンライクでない。 本発明者等は、斯様な従来の欠陥を排除すべく
鋭意研究の結果、本発明を完成したものである。 本発明の目的は、使用、洗濯時に側地内で片寄
つても復元性に優れ、しかもへたりにくく、更に
諸物性の変化の少ない詰綿材料を提供するにあ
る。他の目的は、内部の繊維が側地から吹出すこ
とのない詰綿材料を提供するにある、又他の目的
は、使用に際しては嵩高性に富み、且つ適度の腰
があり、またドレープ性に富んでいて肌ぞいが良
く、感触もソフトな、軽量にして保温性にすぐれ
た詰綿材料を提供するにある。更に他の目的は、
収納に当つて小さく折りたたみ易くてコンパクト
に収納でき、且つまた再使用時には嵩回復にすぐ
れ、再び初期の特性をとり戻すことのできる詰綿
材料を提供するにある。 上記目的は、繊度3〜10デニール、捲縮率15%
以上のポリエステル系短繊維A〜90〜10重量%
と、繊度が短繊維Aの繊度より小さく且つ0.7〜
4デニールで捲縮率15%未満の合成重合体からな
るポリエステル系短繊維B10〜90重量%を配合混
綿してなる繊維材料100重量部に対して、ポリウ
レタンとポリオルガノシリコン化合物の混合重量
比が1:1〜1:0.01である混合物が、0.2〜20
重量部付着されてなる詰綿材料によつて達成され
る。 本発明に適用される前記繊維としては、各種力
学的性質から見てポリエステル系繊維が適当であ
る。 また、所謂中空繊維や複合繊維も適宜選定して
使用すれば、保温性及び嵩高性に優れたものが得
られる。 これらの繊維材料の繊度等は任意であるが、通
常繊度は0.1〜15デニール、繊維長は20〜200mm
で、この場合バイアスカツトしたものでもよい。
捲縮率は概して30%以下である。そして繊度、繊
維長、捲縮率等が単一のものは勿論のこと、これ
らがそれぞれ異なるものを二種以上配合してもよ
い。 本発明の諸効果を最大に発揮せしめるには、繊
維材料として繊度が3〜10デニールで捲縮率が15
%以上の短繊維A90〜10重量%と、繊度が短繊維
Aのそれより小さく且つ0.7〜4デニールで捲縮
率が15%未満の合成重合体からなる短繊維B10〜
90重量%を配合混綿したものを用いると好まし
い。短繊維Aの繊維長としては、通常のもの、即
ち概して20〜120mmのものが用い得るが、20〜100
mmであれば好ましく、20〜80mmであれば一層好ま
しい。短繊維Aの繊度と捲縮率が詰綿材料の嵩高
性やコンパクトな圧縮性、風合等ダウンライクな
物性に影響を与え、この観点から繊度は3〜10デ
ニール、好ましくは4〜7デニールであり、ま捲
縮率は15%以上、好ましくは18%以上である。但
し、捲縮率の上限は捲縮繊維の製造面からの制約
により通常たかだか30%程度である。 短繊維Bの繊維長としては通常20〜200mm程度
のものが用いられ、20〜150mmであれば好ましく、
20〜120mmであればより好ましい。この場合特に
バイアスカツトしたものでもよい。短繊維Bの繊
度及び捲縮率もまた短繊維Aの場合と同様詰綿材
料の物性に影響し、このため特に繊度は短繊維A
のそれより小さく、且つ0.7〜4デニール、好ま
しくは1〜3デニールである。また短繊維Bの捲
縮率は高々15%以下、好ましくは10%以下であ
り、捲縮率零即ち、捲縮のないものも含めて通常
使用されていないような捲縮率の小さな領域の繊
維を用いる場合にのみ効果が充分発揮されるもの
で、特にコンパクトに収納していたものを再使用
する場合にこれを軽く叩くなど機械的な刺激或い
は振動を与えるとよく嵩が回復するなどの効果を
示す。 更に短繊維Aに複合中空繊維を使用すれば捲縮
を与え易く、しかも堅牢であり、軽くて嵩高性に
すぐれ保温性も良いため特に好ましい。この場合
通常中空率は5〜30%程度である。 短繊維Aと短繊維Bの配合比率によつても詰綿
材料の物性が変化し、本発明の効果を充分発揮す
るには短繊維Aを90〜10重量%、好ましくは80〜
20重量%、更に好ましくは70〜30重量%と、短繊
維Bを10〜90重量%、好ましくは20〜80重量%、
更に好ましくは30〜70重量%とを配合すると良
い。 又、短繊維A及び短繊維Bの他の繊維、例えば
素材の異なるものや、繊度、捲縮率の大きなもの
や小さなものなどを全体の30重量%程度以下配合
することができる。 また本発明に於ては、前記繊維材料にフイルム
状構造素子Cを配合してもよい。 ここに謂うフイルム状構造素子Cとは、合成又
は半合成重合体から成る薄片状物である。上記重
合体としては力学的性質等に優れたポリエステル
系のものが好ましい。ここで薄片状物とは縦、横
の長さに比して厚さの薄いものであり、それらの
寸法は、本発明の詰綿材料に最高の特性を与える
ために適宜選択することができるが、概して5〜
200μ、好ましくは10〜80μ程度である。フイルム
状構造子の平面形状は、長方形、樹枝状形など任
意であるが、長方形は単純にして且つ比較的諸効
果が大きくて好ましい。それらの大きさもまた最
高の効果を引き出すべく、或程度任意に選択する
ことができるが、長方形の場合を例にとると、概
して縦の長さは1〜20cm、好ましくは1.5〜15cm、
更に好ましくは2〜10cm、横の長さは0.01〜1cm
程度、好ましくは0.01〜0.8cm、更に好ましくは
0.02〜0.5cmである。これを面積即ち、展延面積
で表わすと0.01〜20cm2、好ましくは0.02〜10cm2、
更に好ましくは0.03〜5cm2の範囲である。これら
の薄片状物は縦、横の長さの比が通常10以上、特
に15以上のものが好ましい。所謂、扁平糸がこの
薄片状物に含まれることは勿論である。 そしてこれらは適宜屈曲させたり、捲縮を与え
たりして立体的に変形してもよい。また、上記の
形状、大きさ等の単一のものは勿論、それぞれが
異なるものを二種以上任意の比率で配合して用い
ることができる。 本発明に適用するフイルム状構造素子は、例え
ば二軸延伸したポリエステルフイルムを適宜の巾
及び長さに切断して得られる。また、本発明には
斯様なフイルムばかりでなく、例えば金属蒸着し
たものも使用し得る。この中では赤外線反射率が
50%以上のものが特に好ましい。これらのものと
しては薄片状物の表面に反射材が蒸着、塗布、鍍
金された構造物、或いは反射材が練込み等によつ
て薄片状物の内部に含まれた構造物、或いは反射
材が二つの薄片状物間に挟み込まれた構造物など
が含まれるが、特にアルミニウムを蒸着したもの
は赤外線反射率が高いので好適である。ここで蒸
着したものと、しないものとを混合して使用し得
ることは言う迄もない。 本発明に適用するフイルム状構造素子は、前記
繊維に対して1〜50重量部、好ましくは2〜30重
量部、さらに好ましくは3〜25重量部、特に好ま
しくは4〜20重量部の割合で配合すると良い。フ
イルム状構造素子を適当量配合すれば嵩高性やビ
ートバツク性並びに圧縮性や腰等本発明の効果が
最もよく得られる。 本発明に於ては、さらに低融点合成繊維を配合
してもよい。ここに謂う低融点合成繊維とは、前
記繊維及びフイルム状構造素子よりも通常20℃以
上、好ましくは30℃以上低い融点を持つ成分を少
なくとも一部に有するものである。即ち、低融点
合成繊維には上記の如き低融点成分単独から成る
ものの他、低融点成分と、これとは上記温度差以
上の高融点を有する異質若しくは同質の重合体な
どをサイドバイサイド型又は同芯乃至偏芯型に複
合した所謂コンジユゲート繊維をも含むものであ
る。 上記の低融点成分としては、一般に用いられて
いる公知のポリエステル系、ポリアミド系、ポリ
エチレン系等のポリマーの他、各種変性乃至共重
合したポリマーが用い得る。 低融点合成繊維の繊度は、後記の如く熱融着に
際して、細いと接着密度が高くなり、又太いと接
着強度が大きくなるため繊度は通常1〜15デニー
ル、好ましくは1.5〜10デニールである。一方繊
維長は通常2〜200mm、好ましくは5〜100mmであ
る。 本発明に適用する低融点合成繊維は、前記繊維
若しくは前記繊維とフイルム状構造素子との混合
物100重量部に対し、100重量部以下、好ましくは
2〜50重量部、更に好ましくは3〜40重量部、特
に好ましくは4〜30重量部配合混綿すると良い。
低融点合成繊維を適当量配合すると、ダウンライ
クな物性を維持しつつ、ビートバツク性、繊維の
吹出しやへたりの防止性が一層向上する。 本発明の繊維或いはフイルム状構造素子や低融
点合成繊維を配合した材料は、通常の方法で混綿
配合することができる。また、フイルム状構造素
子や低融点合成繊維はその大きさにより前記繊維
と共にカーデイングすることもでき、場合によつ
ては前記繊維のカード工程以後で配合することも
できる。 配合した材料は、ウエツブ状としてばかりでな
く、ランダム繊維塊、例えばウエツブの配列を乱
したり、或いは機械、風力、又は人力で比較的小
さな繊維塊に分離してもよい。本発明に於てはこ
れを機械、風力、或いは人力によりさらに丸めて
使用することができる。 この繊維塊は、各構成繊維が互いにもつれ合つ
ており、繊維1本に着目した場合に、その周辺に
存在する他の1本乃至複数本と互いに交差した
り、ねじれ合つたりしてもつれ合つているもの
で、糸巻きに糸を巻いたように単に重なり合うだ
けで成るものではない。そしてこれの表面部、中
間部、中心部の繊維の詰まり具合を見た場合に特
に表面部や中心部に繊維が密に存在する等のこと
がなく、全体として実質的に均一な密度の球状或
いはこれに近い形状、細長いものや扁平なものな
どの形状を成すものである。その直径は、10〜50
mm、好ましくは20〜40mmであり、密度は0.03g/
cm3以下、好ましくは0.02g/cm3以下である。直径
が小さ過ぎると嵩が減り、逆に大き過ぎると繊維
塊の接触部分に隙間ができ保温性が低下して好ま
しくない。また、密度が高過ぎると嵩高性に劣
り、圧縮もし難くなり、感触も硬くて好ましくな
い。 また、低融点合成繊維を配合したものは、さら
に加熱により低融点合成繊維を軟化、溶融せしめ
て繊維材料等を接着固定する。この場合、温度は
繊維材料及びフイルム状構造素子のいづれの融点
よりも低く、且つ低融点合成繊維の融点よりも高
く設定する。加熱時間は低融点成分の組成、デニ
ール、設定温度等によつて変化するが、予めテス
トにより条件を選定することができ、概してたか
だか10分程度である。尚、ウエツブ状で融着した
後、これを繊維塊に分割してもよい。 本発明に於ては、上記の如き繊維層や分離した
繊維塊、さらにこれを丸めたもの、或いはまた加
熱融着したものに、ポリオルガノシリコン化合物
とポリウレタンの混合物を施与する。 かかるポリオルガノシリコン化合物、ポリウレ
タンは柔軟剤、平滑剤等として公知のものが用い
得る。 本発明に使用するポリウレタンとポリオルガノ
シリコン化合物の混合物は、その重量比は1:1
〜1:0.01、特に1:05〜1:0.02であれば好ま
しい。 該シリコン化合物が上記範囲から逸脱して多い
とぬめり感が強くなり過ぎ、またへたり防止効果
も不充分になる。逆にポリウレタンが多過ぎると
風合が硬化して好ましくない。 また、本発明に於てはポリオルガノシリコン化
合物とポリウレタンの混合物が固形分として、前
記繊維或いはフイルム状構造素子や低融点合成繊
維との混合物重量に対して0.2〜20重量%、好ま
しくは0.5〜15重量%施与されることが必要であ
る。 施与量が少な過ぎると、該混合物の効果が不充
分であり、また効果の耐久性も低い。一方施与量
が多過ぎると風合が硬くなつて好ましくない。 施与方法には種々あるが、一例を挙げると、水
溶性又はエマルジヨン型のポリオルガノシリコン
化合物と、同じく水溶性又はエマルジヨン型のポ
リウレタンの適宜濃度の混合液に前記繊維層や繊
維塊を含浸、脱液するなり、前記混合液をスプレ
ーするなりして混合液を付着させた後乾燥し、必
要に応じてさらにキユアする。乾燥並びにキユア
の条件は、使用する加工剤、前記混合液の施与量
等によつて異なり、予め実験により選定すること
ができるが、概して乾燥は100〜140℃で高高10分
程度、キユアは130〜180℃で高々10分程度でよ
い。この場合、温度は前記繊維やフイルム状構造
素子Cの融点より低いことが必要であるが、低融
点合成繊維配合の場合に、上記乾燥又はキユアと
同時に融着させてもよい。 本発明の詰綿材料は、適当な側地で包むなどし
て、布団などの寝装品や防寒保温を必要とする衣
服、或いは断熱を必要とする各種産業資材用等に
用いられるが、この場合本発明の詰綿材料のみを
使用することができるばかりでなく、多層として
使用する場合に上下面の片面又は両面、或いは中
間層として使用することもできる。 本発明の詰綿材料の奏する効果として、一つに
はすぐれた着用性能や耐洗濯性がある。従来、一
般の詰綿材料は、着用や洗濯によつてへたりを生
じたり、線切れを起こして一方に片寄つたりする
などの欠陥があつた。天然ダウンにも同様の問題
があつて、家庭での水洗濯は困難であり、また片
寄りも生じ易い。ただ片寄りについてはダウンは
軽く叩くなどにより元の状態に返る。この点本発
明の詰綿材料は水洗濯でもへたりが少なく、また
詰綿が片寄つてもダウン同様原型に復し易い。 また、天然ダウンをはじめとする一般の詰綿
は、側地を通して外部に吹出すので、これを防止
するために高密度織物や樹脂コーテイング等を施
した所謂ダウンプルーフ生地を側地として用いて
いるが、ダウンプルーフは高価であり、吹出しを
完全に防止することも困難である。これに対して
本発明の詰綿材料はほとんど吹出しがないのであ
る。 さらにまた、風合的にはぬめり過ぎたり、逆に
がさがさすることもなく、適度のぬめり感があつ
て好ましく、軽く触れた時に柔かくて感触も良
い。 本発明の詰綿材料の奏する効果は、二つにはダ
ウンライクな物性を示すことである。即ち、ま
ず、初期の嵩高性が挙げられる。通常、同重量の
試料を採ると、最も嵩が高いのは天然ダウンであ
り、これに比較すると一般の詰綿材料は概して約
半分、良いものでも7割程度の嵩に過ぎない。こ
れに対して本発明に係る詰綿材料は天然ダウンに
優るとも劣らない嵩高さえ得られるのである。 次に本発明の詰綿材料は、天然ダウンと同様の
高圧縮性が得られる。天然ダウンは高嵩高にも拘
らず、逆に圧縮に要する荷重が小さくて済み、非
常に小さな容積に圧縮することができるので、こ
れを収納する時に場所を取らない利点がある。一
方、一般の詰綿では圧縮応力をダウンと同等若し
くはそれ以上に小さくすることは可能であるが、
このような場合嵩高性の悪くなるのが常であり、
且つまた圧縮応力が小さ過ぎると腰のないものと
なつて好ましくない。この様に従来一般の詰綿で
はダウンのように嵩高性と圧縮性並びに適度の腰
を両立させることができないのである。これに対
して本発明の詰綿材料は圧縮応力がダウンと同程
度で、従つてコンパクトに収納することができる
と共に使用時に適度の腰もあつてしかも先に述べ
たように嵩高性もあり、この両者が両立できるの
である。 さらに他の効果は、嵩復元性にある。上記のよ
うにコンパクトに収納した後再びこれを使用する
時嵩が充分回復しなければならない。長時間コン
パクトな形で収納しておくと詰綿は次第に歪み、
復元力が無くなつて来るため従来の詰綿では嵩回
復が悪い。この点ダウンの回復後の嵩高は初期の
嵩高と相俟つて至極良好である。特に手で叩くな
どの機械的な力を加えた時の回復性(ビートバツ
ク性)にすぐれているが、本発明の詰綿材料もま
たビートバツク性を含む嵩回復性は従来の詰綿に
ないすぐれたものがある。またドレープ性が悪く
体に沿わない布団や衣服は折角体温で暖められた
空気が隙間から散逸するのであるが、本発明の詰
綿材料は肌沿いも良くて暖められた空気を逃がさ
ず、また上記の様に使用時には何時も嵩高である
ことと相俟つて保温性は良好である。特に金属、
例えばアルミニウムを蒸着したフイルムを配合し
たものは特に保温性に優れたものが得られる。さ
らに天然ダウンは硬過ぎもまた柔らか過ぎもせず
適度にソフトな肌ざわりを有するが、本発明の詰
綿材料もまた同様のすぐれた肌ざわりを持つもの
であり、あらゆる点で天然ダウンに優るとも劣ら
ない性能を有するのである。 さらに、上記のように種々のすぐれた性能を有
するが簡易な構造であるため極めて安価で経済的
に生産でき、その工業的利用価値は極めて大き
い。 以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
るが、実施例中「部」は「重量部」を示す。また
各種測定評価は次の方法により行つた。 風合:5人の風合専門家が中綿材料を側地に詰め
たものを指に挾んで滑らせてぬめり具合を判断
し、中綿材料として好ましい適度のぬめりを○、
ぬめりがなくてがさがさし詰綿材料として好まし
くないものを×、中間的な感触を△とした。 柔かさ:5人の風合専門家が中綿材料を側地に詰
めたものを軽く押えた時の柔かさを判断し、中綿
材料として好ましい柔かさを○、硬くて好ましく
ないものを×、中間的なものを△とした。 吹出し数:中綿材料を側地に詰めたもの同志を
100回こすり合わせた後、側地100cm2から吹出した
繊維個数を測定した。 実施例 1 ポリエステルの中空複合系よりなる中空率18.5
%、繊度7デニール、捲縮率21.4%、繊維長68mm
の短繊維Aを65部、繊度2デニール、捲縮率9.7
%、繊維長40mmのポリエステル短繊維Bを35部、
展延面積が0.12cm2の短冊形で捲縮を与えたアルミ
ニウム蒸着ポリエステルフイルム15部、融点が
130℃のポリエステルからなる繊度4デニール、
繊維長50mmの低融点合成繊維20部を配合したもの
をカーデイングした後、繊維塊に分割、これを丸
め、さらに150℃、2分間加熱融着して直径25mm、
密度0.01g/cm3の球状の詰綿材料を製した。 このものに水溶性ポリウレタン(ハイドラン
HW−100)エマルジヨン型ポリオルガノシリコ
ン化合物(アミノ変性シロキサン及びエポキシ変
性シロキサン)の配合比を第1表のように変化さ
せた混合液を固形分が2%になるようにスプレー
した後、130℃で3分間乾燥、150℃で2分間ベー
キングした。これらのものを測定した結果を第1
表に示す。
ものとして天然ダウンが用いられている。ダウン
はそのすぐれた諸性質の故に世界中で重宝されて
いるのであるが、生産量が極めて限られているた
めに非常に高価なものとなつている。このため近
時これを人工的に生産せんとする試みがなされ始
めている。例えば天然ダウンにポリエステル繊維
を配合する方法、或いはポリエステル繊維にシリ
コン処理を施して使用する方法等が試みられてい
るが、これらはいづれも満足し得るものではな
く、天然ダウンの具有する他に類のないすぐれた
諸性質をもつ材料は未だ実現されていないのが現
状である。さらにこれらの人工材料は使用或いは
洗濯により、へたりを生じたり、材料同志が絡み
合つたり、綿切れを起こして側地の中で材料が一
方に片寄つたりし、しかもダウンのように軽く叩
くと再び元の状態に復することがない、或いは側
地から詰綿材料が吹出す等、実用上重大な欠陥を
も有するものである。 一方、つめものに関しては、フイラメント或い
は短繊維塊を特定容器に入れ回転摺擦運動を与え
て球状体とし、接着性成分で形態固定する方法が
特公昭51−39134号公報に記載されているが、使
用中或いは洗濯によるへたりの防止や吹出し防止
が不充分であり、また風合的、物性的に所謂ダウ
ンライクでない。 本発明者等は、斯様な従来の欠陥を排除すべく
鋭意研究の結果、本発明を完成したものである。 本発明の目的は、使用、洗濯時に側地内で片寄
つても復元性に優れ、しかもへたりにくく、更に
諸物性の変化の少ない詰綿材料を提供するにあ
る。他の目的は、内部の繊維が側地から吹出すこ
とのない詰綿材料を提供するにある、又他の目的
は、使用に際しては嵩高性に富み、且つ適度の腰
があり、またドレープ性に富んでいて肌ぞいが良
く、感触もソフトな、軽量にして保温性にすぐれ
た詰綿材料を提供するにある。更に他の目的は、
収納に当つて小さく折りたたみ易くてコンパクト
に収納でき、且つまた再使用時には嵩回復にすぐ
れ、再び初期の特性をとり戻すことのできる詰綿
材料を提供するにある。 上記目的は、繊度3〜10デニール、捲縮率15%
以上のポリエステル系短繊維A〜90〜10重量%
と、繊度が短繊維Aの繊度より小さく且つ0.7〜
4デニールで捲縮率15%未満の合成重合体からな
るポリエステル系短繊維B10〜90重量%を配合混
綿してなる繊維材料100重量部に対して、ポリウ
レタンとポリオルガノシリコン化合物の混合重量
比が1:1〜1:0.01である混合物が、0.2〜20
重量部付着されてなる詰綿材料によつて達成され
る。 本発明に適用される前記繊維としては、各種力
学的性質から見てポリエステル系繊維が適当であ
る。 また、所謂中空繊維や複合繊維も適宜選定して
使用すれば、保温性及び嵩高性に優れたものが得
られる。 これらの繊維材料の繊度等は任意であるが、通
常繊度は0.1〜15デニール、繊維長は20〜200mm
で、この場合バイアスカツトしたものでもよい。
捲縮率は概して30%以下である。そして繊度、繊
維長、捲縮率等が単一のものは勿論のこと、これ
らがそれぞれ異なるものを二種以上配合してもよ
い。 本発明の諸効果を最大に発揮せしめるには、繊
維材料として繊度が3〜10デニールで捲縮率が15
%以上の短繊維A90〜10重量%と、繊度が短繊維
Aのそれより小さく且つ0.7〜4デニールで捲縮
率が15%未満の合成重合体からなる短繊維B10〜
90重量%を配合混綿したものを用いると好まし
い。短繊維Aの繊維長としては、通常のもの、即
ち概して20〜120mmのものが用い得るが、20〜100
mmであれば好ましく、20〜80mmであれば一層好ま
しい。短繊維Aの繊度と捲縮率が詰綿材料の嵩高
性やコンパクトな圧縮性、風合等ダウンライクな
物性に影響を与え、この観点から繊度は3〜10デ
ニール、好ましくは4〜7デニールであり、ま捲
縮率は15%以上、好ましくは18%以上である。但
し、捲縮率の上限は捲縮繊維の製造面からの制約
により通常たかだか30%程度である。 短繊維Bの繊維長としては通常20〜200mm程度
のものが用いられ、20〜150mmであれば好ましく、
20〜120mmであればより好ましい。この場合特に
バイアスカツトしたものでもよい。短繊維Bの繊
度及び捲縮率もまた短繊維Aの場合と同様詰綿材
料の物性に影響し、このため特に繊度は短繊維A
のそれより小さく、且つ0.7〜4デニール、好ま
しくは1〜3デニールである。また短繊維Bの捲
縮率は高々15%以下、好ましくは10%以下であ
り、捲縮率零即ち、捲縮のないものも含めて通常
使用されていないような捲縮率の小さな領域の繊
維を用いる場合にのみ効果が充分発揮されるもの
で、特にコンパクトに収納していたものを再使用
する場合にこれを軽く叩くなど機械的な刺激或い
は振動を与えるとよく嵩が回復するなどの効果を
示す。 更に短繊維Aに複合中空繊維を使用すれば捲縮
を与え易く、しかも堅牢であり、軽くて嵩高性に
すぐれ保温性も良いため特に好ましい。この場合
通常中空率は5〜30%程度である。 短繊維Aと短繊維Bの配合比率によつても詰綿
材料の物性が変化し、本発明の効果を充分発揮す
るには短繊維Aを90〜10重量%、好ましくは80〜
20重量%、更に好ましくは70〜30重量%と、短繊
維Bを10〜90重量%、好ましくは20〜80重量%、
更に好ましくは30〜70重量%とを配合すると良
い。 又、短繊維A及び短繊維Bの他の繊維、例えば
素材の異なるものや、繊度、捲縮率の大きなもの
や小さなものなどを全体の30重量%程度以下配合
することができる。 また本発明に於ては、前記繊維材料にフイルム
状構造素子Cを配合してもよい。 ここに謂うフイルム状構造素子Cとは、合成又
は半合成重合体から成る薄片状物である。上記重
合体としては力学的性質等に優れたポリエステル
系のものが好ましい。ここで薄片状物とは縦、横
の長さに比して厚さの薄いものであり、それらの
寸法は、本発明の詰綿材料に最高の特性を与える
ために適宜選択することができるが、概して5〜
200μ、好ましくは10〜80μ程度である。フイルム
状構造子の平面形状は、長方形、樹枝状形など任
意であるが、長方形は単純にして且つ比較的諸効
果が大きくて好ましい。それらの大きさもまた最
高の効果を引き出すべく、或程度任意に選択する
ことができるが、長方形の場合を例にとると、概
して縦の長さは1〜20cm、好ましくは1.5〜15cm、
更に好ましくは2〜10cm、横の長さは0.01〜1cm
程度、好ましくは0.01〜0.8cm、更に好ましくは
0.02〜0.5cmである。これを面積即ち、展延面積
で表わすと0.01〜20cm2、好ましくは0.02〜10cm2、
更に好ましくは0.03〜5cm2の範囲である。これら
の薄片状物は縦、横の長さの比が通常10以上、特
に15以上のものが好ましい。所謂、扁平糸がこの
薄片状物に含まれることは勿論である。 そしてこれらは適宜屈曲させたり、捲縮を与え
たりして立体的に変形してもよい。また、上記の
形状、大きさ等の単一のものは勿論、それぞれが
異なるものを二種以上任意の比率で配合して用い
ることができる。 本発明に適用するフイルム状構造素子は、例え
ば二軸延伸したポリエステルフイルムを適宜の巾
及び長さに切断して得られる。また、本発明には
斯様なフイルムばかりでなく、例えば金属蒸着し
たものも使用し得る。この中では赤外線反射率が
50%以上のものが特に好ましい。これらのものと
しては薄片状物の表面に反射材が蒸着、塗布、鍍
金された構造物、或いは反射材が練込み等によつ
て薄片状物の内部に含まれた構造物、或いは反射
材が二つの薄片状物間に挟み込まれた構造物など
が含まれるが、特にアルミニウムを蒸着したもの
は赤外線反射率が高いので好適である。ここで蒸
着したものと、しないものとを混合して使用し得
ることは言う迄もない。 本発明に適用するフイルム状構造素子は、前記
繊維に対して1〜50重量部、好ましくは2〜30重
量部、さらに好ましくは3〜25重量部、特に好ま
しくは4〜20重量部の割合で配合すると良い。フ
イルム状構造素子を適当量配合すれば嵩高性やビ
ートバツク性並びに圧縮性や腰等本発明の効果が
最もよく得られる。 本発明に於ては、さらに低融点合成繊維を配合
してもよい。ここに謂う低融点合成繊維とは、前
記繊維及びフイルム状構造素子よりも通常20℃以
上、好ましくは30℃以上低い融点を持つ成分を少
なくとも一部に有するものである。即ち、低融点
合成繊維には上記の如き低融点成分単独から成る
ものの他、低融点成分と、これとは上記温度差以
上の高融点を有する異質若しくは同質の重合体な
どをサイドバイサイド型又は同芯乃至偏芯型に複
合した所謂コンジユゲート繊維をも含むものであ
る。 上記の低融点成分としては、一般に用いられて
いる公知のポリエステル系、ポリアミド系、ポリ
エチレン系等のポリマーの他、各種変性乃至共重
合したポリマーが用い得る。 低融点合成繊維の繊度は、後記の如く熱融着に
際して、細いと接着密度が高くなり、又太いと接
着強度が大きくなるため繊度は通常1〜15デニー
ル、好ましくは1.5〜10デニールである。一方繊
維長は通常2〜200mm、好ましくは5〜100mmであ
る。 本発明に適用する低融点合成繊維は、前記繊維
若しくは前記繊維とフイルム状構造素子との混合
物100重量部に対し、100重量部以下、好ましくは
2〜50重量部、更に好ましくは3〜40重量部、特
に好ましくは4〜30重量部配合混綿すると良い。
低融点合成繊維を適当量配合すると、ダウンライ
クな物性を維持しつつ、ビートバツク性、繊維の
吹出しやへたりの防止性が一層向上する。 本発明の繊維或いはフイルム状構造素子や低融
点合成繊維を配合した材料は、通常の方法で混綿
配合することができる。また、フイルム状構造素
子や低融点合成繊維はその大きさにより前記繊維
と共にカーデイングすることもでき、場合によつ
ては前記繊維のカード工程以後で配合することも
できる。 配合した材料は、ウエツブ状としてばかりでな
く、ランダム繊維塊、例えばウエツブの配列を乱
したり、或いは機械、風力、又は人力で比較的小
さな繊維塊に分離してもよい。本発明に於てはこ
れを機械、風力、或いは人力によりさらに丸めて
使用することができる。 この繊維塊は、各構成繊維が互いにもつれ合つ
ており、繊維1本に着目した場合に、その周辺に
存在する他の1本乃至複数本と互いに交差した
り、ねじれ合つたりしてもつれ合つているもの
で、糸巻きに糸を巻いたように単に重なり合うだ
けで成るものではない。そしてこれの表面部、中
間部、中心部の繊維の詰まり具合を見た場合に特
に表面部や中心部に繊維が密に存在する等のこと
がなく、全体として実質的に均一な密度の球状或
いはこれに近い形状、細長いものや扁平なものな
どの形状を成すものである。その直径は、10〜50
mm、好ましくは20〜40mmであり、密度は0.03g/
cm3以下、好ましくは0.02g/cm3以下である。直径
が小さ過ぎると嵩が減り、逆に大き過ぎると繊維
塊の接触部分に隙間ができ保温性が低下して好ま
しくない。また、密度が高過ぎると嵩高性に劣
り、圧縮もし難くなり、感触も硬くて好ましくな
い。 また、低融点合成繊維を配合したものは、さら
に加熱により低融点合成繊維を軟化、溶融せしめ
て繊維材料等を接着固定する。この場合、温度は
繊維材料及びフイルム状構造素子のいづれの融点
よりも低く、且つ低融点合成繊維の融点よりも高
く設定する。加熱時間は低融点成分の組成、デニ
ール、設定温度等によつて変化するが、予めテス
トにより条件を選定することができ、概してたか
だか10分程度である。尚、ウエツブ状で融着した
後、これを繊維塊に分割してもよい。 本発明に於ては、上記の如き繊維層や分離した
繊維塊、さらにこれを丸めたもの、或いはまた加
熱融着したものに、ポリオルガノシリコン化合物
とポリウレタンの混合物を施与する。 かかるポリオルガノシリコン化合物、ポリウレ
タンは柔軟剤、平滑剤等として公知のものが用い
得る。 本発明に使用するポリウレタンとポリオルガノ
シリコン化合物の混合物は、その重量比は1:1
〜1:0.01、特に1:05〜1:0.02であれば好ま
しい。 該シリコン化合物が上記範囲から逸脱して多い
とぬめり感が強くなり過ぎ、またへたり防止効果
も不充分になる。逆にポリウレタンが多過ぎると
風合が硬化して好ましくない。 また、本発明に於てはポリオルガノシリコン化
合物とポリウレタンの混合物が固形分として、前
記繊維或いはフイルム状構造素子や低融点合成繊
維との混合物重量に対して0.2〜20重量%、好ま
しくは0.5〜15重量%施与されることが必要であ
る。 施与量が少な過ぎると、該混合物の効果が不充
分であり、また効果の耐久性も低い。一方施与量
が多過ぎると風合が硬くなつて好ましくない。 施与方法には種々あるが、一例を挙げると、水
溶性又はエマルジヨン型のポリオルガノシリコン
化合物と、同じく水溶性又はエマルジヨン型のポ
リウレタンの適宜濃度の混合液に前記繊維層や繊
維塊を含浸、脱液するなり、前記混合液をスプレ
ーするなりして混合液を付着させた後乾燥し、必
要に応じてさらにキユアする。乾燥並びにキユア
の条件は、使用する加工剤、前記混合液の施与量
等によつて異なり、予め実験により選定すること
ができるが、概して乾燥は100〜140℃で高高10分
程度、キユアは130〜180℃で高々10分程度でよ
い。この場合、温度は前記繊維やフイルム状構造
素子Cの融点より低いことが必要であるが、低融
点合成繊維配合の場合に、上記乾燥又はキユアと
同時に融着させてもよい。 本発明の詰綿材料は、適当な側地で包むなどし
て、布団などの寝装品や防寒保温を必要とする衣
服、或いは断熱を必要とする各種産業資材用等に
用いられるが、この場合本発明の詰綿材料のみを
使用することができるばかりでなく、多層として
使用する場合に上下面の片面又は両面、或いは中
間層として使用することもできる。 本発明の詰綿材料の奏する効果として、一つに
はすぐれた着用性能や耐洗濯性がある。従来、一
般の詰綿材料は、着用や洗濯によつてへたりを生
じたり、線切れを起こして一方に片寄つたりする
などの欠陥があつた。天然ダウンにも同様の問題
があつて、家庭での水洗濯は困難であり、また片
寄りも生じ易い。ただ片寄りについてはダウンは
軽く叩くなどにより元の状態に返る。この点本発
明の詰綿材料は水洗濯でもへたりが少なく、また
詰綿が片寄つてもダウン同様原型に復し易い。 また、天然ダウンをはじめとする一般の詰綿
は、側地を通して外部に吹出すので、これを防止
するために高密度織物や樹脂コーテイング等を施
した所謂ダウンプルーフ生地を側地として用いて
いるが、ダウンプルーフは高価であり、吹出しを
完全に防止することも困難である。これに対して
本発明の詰綿材料はほとんど吹出しがないのであ
る。 さらにまた、風合的にはぬめり過ぎたり、逆に
がさがさすることもなく、適度のぬめり感があつ
て好ましく、軽く触れた時に柔かくて感触も良
い。 本発明の詰綿材料の奏する効果は、二つにはダ
ウンライクな物性を示すことである。即ち、ま
ず、初期の嵩高性が挙げられる。通常、同重量の
試料を採ると、最も嵩が高いのは天然ダウンであ
り、これに比較すると一般の詰綿材料は概して約
半分、良いものでも7割程度の嵩に過ぎない。こ
れに対して本発明に係る詰綿材料は天然ダウンに
優るとも劣らない嵩高さえ得られるのである。 次に本発明の詰綿材料は、天然ダウンと同様の
高圧縮性が得られる。天然ダウンは高嵩高にも拘
らず、逆に圧縮に要する荷重が小さくて済み、非
常に小さな容積に圧縮することができるので、こ
れを収納する時に場所を取らない利点がある。一
方、一般の詰綿では圧縮応力をダウンと同等若し
くはそれ以上に小さくすることは可能であるが、
このような場合嵩高性の悪くなるのが常であり、
且つまた圧縮応力が小さ過ぎると腰のないものと
なつて好ましくない。この様に従来一般の詰綿で
はダウンのように嵩高性と圧縮性並びに適度の腰
を両立させることができないのである。これに対
して本発明の詰綿材料は圧縮応力がダウンと同程
度で、従つてコンパクトに収納することができる
と共に使用時に適度の腰もあつてしかも先に述べ
たように嵩高性もあり、この両者が両立できるの
である。 さらに他の効果は、嵩復元性にある。上記のよ
うにコンパクトに収納した後再びこれを使用する
時嵩が充分回復しなければならない。長時間コン
パクトな形で収納しておくと詰綿は次第に歪み、
復元力が無くなつて来るため従来の詰綿では嵩回
復が悪い。この点ダウンの回復後の嵩高は初期の
嵩高と相俟つて至極良好である。特に手で叩くな
どの機械的な力を加えた時の回復性(ビートバツ
ク性)にすぐれているが、本発明の詰綿材料もま
たビートバツク性を含む嵩回復性は従来の詰綿に
ないすぐれたものがある。またドレープ性が悪く
体に沿わない布団や衣服は折角体温で暖められた
空気が隙間から散逸するのであるが、本発明の詰
綿材料は肌沿いも良くて暖められた空気を逃がさ
ず、また上記の様に使用時には何時も嵩高である
ことと相俟つて保温性は良好である。特に金属、
例えばアルミニウムを蒸着したフイルムを配合し
たものは特に保温性に優れたものが得られる。さ
らに天然ダウンは硬過ぎもまた柔らか過ぎもせず
適度にソフトな肌ざわりを有するが、本発明の詰
綿材料もまた同様のすぐれた肌ざわりを持つもの
であり、あらゆる点で天然ダウンに優るとも劣ら
ない性能を有するのである。 さらに、上記のように種々のすぐれた性能を有
するが簡易な構造であるため極めて安価で経済的
に生産でき、その工業的利用価値は極めて大き
い。 以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
るが、実施例中「部」は「重量部」を示す。また
各種測定評価は次の方法により行つた。 風合:5人の風合専門家が中綿材料を側地に詰め
たものを指に挾んで滑らせてぬめり具合を判断
し、中綿材料として好ましい適度のぬめりを○、
ぬめりがなくてがさがさし詰綿材料として好まし
くないものを×、中間的な感触を△とした。 柔かさ:5人の風合専門家が中綿材料を側地に詰
めたものを軽く押えた時の柔かさを判断し、中綿
材料として好ましい柔かさを○、硬くて好ましく
ないものを×、中間的なものを△とした。 吹出し数:中綿材料を側地に詰めたもの同志を
100回こすり合わせた後、側地100cm2から吹出した
繊維個数を測定した。 実施例 1 ポリエステルの中空複合系よりなる中空率18.5
%、繊度7デニール、捲縮率21.4%、繊維長68mm
の短繊維Aを65部、繊度2デニール、捲縮率9.7
%、繊維長40mmのポリエステル短繊維Bを35部、
展延面積が0.12cm2の短冊形で捲縮を与えたアルミ
ニウム蒸着ポリエステルフイルム15部、融点が
130℃のポリエステルからなる繊度4デニール、
繊維長50mmの低融点合成繊維20部を配合したもの
をカーデイングした後、繊維塊に分割、これを丸
め、さらに150℃、2分間加熱融着して直径25mm、
密度0.01g/cm3の球状の詰綿材料を製した。 このものに水溶性ポリウレタン(ハイドラン
HW−100)エマルジヨン型ポリオルガノシリコ
ン化合物(アミノ変性シロキサン及びエポキシ変
性シロキサン)の配合比を第1表のように変化さ
せた混合液を固形分が2%になるようにスプレー
した後、130℃で3分間乾燥、150℃で2分間ベー
キングした。これらのものを測定した結果を第1
表に示す。
【表】
尚、本発明の詰綿材料は、嵩高で圧縮もし易
く、且つ回復性も良好であつた。 上記の結果からポリウレタンとポリオルガノシ
リコン化合物の混合物の配合比が特定の範囲内で
あれぱダウンライクな物性を示す上に、風合や柔
かさが良く、吹出しも少なくて良いことが判る。 実施例 2 中空復合糸よりなる中空率16.9%、繊度5デニ
ール、捲縮率23.1%、繊維長60mmのポリエテル短
繊維A50部、繊度1.5デニール、捲縮率8.6%、繊
維長48mmのポリエステル短繊維B50部、低融点成
分の融点が125℃、高融点成分の融点が245℃のポ
リエステル複合繊維からなる低融点合成繊維15部
を混綿・カーデイングした後、繊維塊に分割、こ
れを丸め、さらに160℃で1分間加熱融着して、
直径30mm、密度0.007g/cm3の球状の詰綿材料を
製した。このものを水溶性ポリウレタン(エラス
トロンF−29)とポリオルガノシリコン化合物
(デイツクシリコンソフナーA−900)の混合比が
1:0.1の混合液に浸漬し、第2表に示す固形分
付着量になるように遠心脱水機で脱液し、110℃
で5分間乾燥した後150℃で2分間ベーキングし
た。これらのものを測定した結果を第2表に示
す。
く、且つ回復性も良好であつた。 上記の結果からポリウレタンとポリオルガノシ
リコン化合物の混合物の配合比が特定の範囲内で
あれぱダウンライクな物性を示す上に、風合や柔
かさが良く、吹出しも少なくて良いことが判る。 実施例 2 中空復合糸よりなる中空率16.9%、繊度5デニ
ール、捲縮率23.1%、繊維長60mmのポリエテル短
繊維A50部、繊度1.5デニール、捲縮率8.6%、繊
維長48mmのポリエステル短繊維B50部、低融点成
分の融点が125℃、高融点成分の融点が245℃のポ
リエステル複合繊維からなる低融点合成繊維15部
を混綿・カーデイングした後、繊維塊に分割、こ
れを丸め、さらに160℃で1分間加熱融着して、
直径30mm、密度0.007g/cm3の球状の詰綿材料を
製した。このものを水溶性ポリウレタン(エラス
トロンF−29)とポリオルガノシリコン化合物
(デイツクシリコンソフナーA−900)の混合比が
1:0.1の混合液に浸漬し、第2表に示す固形分
付着量になるように遠心脱水機で脱液し、110℃
で5分間乾燥した後150℃で2分間ベーキングし
た。これらのものを測定した結果を第2表に示
す。
【表】
【表】
尚、本発明の詰綿材料は、嵩高で圧縮もし易
く、且つ回復性も良好であつた。 上記の結果からポリウレタンとポリオルガノシ
リコン化合物の混合物の付着量が特定範囲であれ
ばダウンライクな物性を示す上に、柔かく、また
吹出しも少ないことが判る。 実施例 3 中空複合系からなる中空率17.3%、繊度6デニ
ール、捲縮率20.8%、繊維長65mmのポリエステル
短繊維A40部、繊度1.3デニール、捲縮率7.6%、
繊維長50mmのポリエステル短繊維B60部を混合、
カーデイングした後これを積層し、これに水溶性
ポリウレタン(エラストロンF−29)とポリオル
ガノシリコン化合物(デイツクシリコンソフナー
500)との混合物の配合比が1:0.05で固形分付
着量が6%になるようスプレーし、105℃で10分
間乾燥後160℃で3分間ベーキングした。 このものについて測定した結果、ぬめりは適
度、吹出し数2個と良好であつた。また、このも
のは嵩高で適度の圧縮性と良好な回復性を示し
た。
く、且つ回復性も良好であつた。 上記の結果からポリウレタンとポリオルガノシ
リコン化合物の混合物の付着量が特定範囲であれ
ばダウンライクな物性を示す上に、柔かく、また
吹出しも少ないことが判る。 実施例 3 中空複合系からなる中空率17.3%、繊度6デニ
ール、捲縮率20.8%、繊維長65mmのポリエステル
短繊維A40部、繊度1.3デニール、捲縮率7.6%、
繊維長50mmのポリエステル短繊維B60部を混合、
カーデイングした後これを積層し、これに水溶性
ポリウレタン(エラストロンF−29)とポリオル
ガノシリコン化合物(デイツクシリコンソフナー
500)との混合物の配合比が1:0.05で固形分付
着量が6%になるようスプレーし、105℃で10分
間乾燥後160℃で3分間ベーキングした。 このものについて測定した結果、ぬめりは適
度、吹出し数2個と良好であつた。また、このも
のは嵩高で適度の圧縮性と良好な回復性を示し
た。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 繊度3〜10デニール、捲縮率15%以上のポリ
エステル系短繊維A90〜10重量%と、繊度が短繊
維Aの繊度より小さく且つ0.7〜4デニールで捲
縮率15%未満の合成重合体からなるポリエステル
系短繊維B10〜90重量%を配合混綿してなる繊維
材料100重量部に対して、ポリウレタンとポリオ
ルガノシリコン化合物の混合重量比が1:1〜
1:0.01である混合物が、0.2〜20重量部付着さ
れてなる詰綿材料。 2 繊維材料がフイルム状構造素子Cを短繊維A
及び短繊維B100重量部当り1〜50重量部配合さ
れたものである特許請求の範囲第1項記載の詰綿
材料。 3 フイルム状構造素子Cが0.01〜20cm2の展延面
積を有する特許請求の範囲第2項記載の詰綿材
料。 4 フイルム状構造素子Cが合成重合体又は半合
成重合体からなる薄片状物である特許請求の範囲
第2又は3項記載の詰綿材料。 5 フイルム状構造素子Cがポリエステルからな
る特許請求の範囲第2又は3項記載の詰綿材料。 6 フイルム状構造素子Cが厚さ5〜200μ、巾
0.01〜1cm、長さ1〜20cmで、長さと巾の比が10
以上である特許請求の範囲第2〜5の何れかの1
項記載の詰綿材料。 7 フイルム状構造素子Cが赤外線に対して50%
以上の反射率を有する特許請求の範囲第2〜6の
何れれかの1項記載の詰綿材料。 8 フイルム状構造素子Cが金属を蒸着されたも
のである特許請求の範囲第2〜7の何れかの1項
記載の詰綿材料。 9 繊維材料が、短繊維A、短繊維B及び、フイ
ルム状構造素子Cのいずれよりも20℃以上低い融
点を有する低融点合成繊維を、短繊維A及び短繊
維B100重量部当り100重量部以下配合されたもの
である特許請求の範囲第2〜8の何れかの1項記
載の詰綿材料。 10 低融点合成繊維がポリエステルから成る特
許請求の範囲第9項記載の詰綿材料。 11 低融点合成繊維が高融点成分と低融点成分
とからなる複合繊維であり、且つ低融点成分が短
繊維A、短繊維B及びフイルム状構造素子Cのい
ずれよりも20℃以上低い融点を有する合成重合体
である特許請求の範囲第9又は10項記載の詰綿
材料。 12 低融点成分がポリエチレンからなる特許請
求の範囲第11項記載の詰綿材料。 13 低融点成分がポリエステルからなる特許請
求の範囲第11項記載の詰綿材料。 14 ポリウレタンとポリオルガノシリコン化合
物の混合重量比が1:0.5〜1:0.02である特許
請求の範囲第1〜13の何れかの1項記載の詰綿
材料。 15 ポリウレタンとポリオルガノシリコン化合
物の混合物の繊維材料100重量部に対する付着量
が0.5〜15重量部である特許請求の範囲第1〜1
4の何れかの1項記載の詰綿材料。 16 繊維材料が繊維塊である特許請求の範囲第
1〜15の何れかの1項記載の詰綿材料。 17 繊維塊がその構成繊維が互いにもつれ合つ
て構成された直径10〜50mm、密度0.03g/cm3以下
の実質的に均一な密度の球状である特許請求の範
囲第16項記載の詰綿材料。
Priority Applications (8)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57043385A JPS58159781A (ja) | 1982-03-17 | 1982-03-17 | 詰綿材料 |
| US06/437,765 US4477515A (en) | 1981-10-29 | 1982-10-27 | Wadding materials |
| EP19820305773 EP0078682B1 (en) | 1981-10-29 | 1982-10-29 | Wadding materials |
| AT82305773T ATE17380T1 (de) | 1981-10-29 | 1982-10-29 | Fuellmaterialien. |
| DE8282305773T DE3268456D1 (en) | 1981-10-29 | 1982-10-29 | Wadding materials |
| EP19840105871 EP0137101A1 (en) | 1981-10-29 | 1982-10-29 | Wadding materials |
| CA000414493A CA1172776A (en) | 1981-10-29 | 1982-10-29 | Wadding materials |
| KR1019830001077A KR860000833B1 (ko) | 1982-03-17 | 1983-03-17 | 심사 재료 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP57043385A JPS58159781A (ja) | 1982-03-17 | 1982-03-17 | 詰綿材料 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS58159781A JPS58159781A (ja) | 1983-09-22 |
| JPH0241356B2 true JPH0241356B2 (ja) | 1990-09-17 |
Family
ID=12662337
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP57043385A Granted JPS58159781A (ja) | 1981-10-29 | 1982-03-17 | 詰綿材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS58159781A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2024508779A (ja) * | 2021-02-17 | 2024-02-28 | プリマロフト,インコーポレイテッド | 耐久性を有するピリング耐性の不織布断熱材 |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS60163683A (ja) * | 1984-02-06 | 1985-08-26 | 株式会社クラレ | 詰め物材 |
| JP5578185B2 (ja) * | 2011-03-28 | 2014-08-27 | 東レ株式会社 | 混綿詰め綿 |
-
1982
- 1982-03-17 JP JP57043385A patent/JPS58159781A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2024508779A (ja) * | 2021-02-17 | 2024-02-28 | プリマロフト,インコーポレイテッド | 耐久性を有するピリング耐性の不織布断熱材 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS58159781A (ja) | 1983-09-22 |
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