JPH0242501B2 - - Google Patents

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JPH0242501B2
JPH0242501B2 JP62261647A JP26164787A JPH0242501B2 JP H0242501 B2 JPH0242501 B2 JP H0242501B2 JP 62261647 A JP62261647 A JP 62261647A JP 26164787 A JP26164787 A JP 26164787A JP H0242501 B2 JPH0242501 B2 JP H0242501B2
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JP
Japan
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vinyl chloride
chloride resin
plasticizer
resin composition
medical
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、医療用軟質塩化ビニル系樹脂組成物
および医療用具に関するものである。詳しく述べ
ると本発明は、極めて高い安全性を有しかつ血液
と接触した際に溶血を起こさせることのない医療
用軟質塩化ビニル系樹脂組成物および医療用具に
関するものである。 (従来の技術) 現在、血液保存容器またはその他の医療用具と
しては、その成形性、柔軟性、透明性、耐熱性お
よび低価格性の良好さゆえに、軟質塩化ビニル樹
脂製のものが広く使用されている。ところでこの
ように医療用として用いられる軟質塩化ビニル樹
脂は、通常可塑剤としてジ−2−エチルヘキシル
フタレート(DOP)を用いている。 しかしながら、一般にフタル酸エステル系の可
塑剤は移行性が大きいため、例えば上記のような
軟質塩化ビニル樹脂を血液と接触させると、血液
中にジ−2−エチルヘキシルフタレートが溶出し
てくることが知られている(医器学54221
(1984))。このジ−2−エチルヘキシルフタレー
トは、血小板の凝集能を抑制する事が報告されて
おり(日本輪血学会雑誌、28(3)282(1981))、例え
ばこのような軟質塩化ビニル樹脂製の保存容器を
用いて血液を保存した場合、輪血の際に保存血と
共にジ−2−エチルヘキシルフタレートが体内に
はいる虞れのあることは、血小板機能への影響の
面から問題のあるものであつた。 このような問題を解決するために、ジ−2−エ
チルヘキシルフタレートを含まない材質の使用が
検討されたが、このようにジ−2−エチルヘキシ
ルフタレートを含まない材質を用いて構成された
保存容器に血液を保存すると、保存中に赤血球が
溶血してしまうことが明らかとなつた。この原因
を調べたところ、これは、ジ−2−エチルヘキシ
ルフタレートに溶血抑制効果があるためである
(ブラツド64 6 1270〜(1984)[Blood 64 6
1 270−(1984)])ということがわかつた。つ
まり、従来のジ−2−エチルヘキシルフタレート
を可塑剤として配合した軟質塩化ビニル樹脂によ
り構成した血液保存容器で血液を保存した場合に
は、血液中に溶出してきたジ−2−エチルヘキシ
ルフタレートが赤血球の溶血を抑制していたもの
である。 このような理由から、生体に対するジ−2−エ
チルヘキシルフタレートの作用を危慎しながら
も、医療用具を構成する医療用軟質塩化ビニル系
樹脂組成物としては、ジ−2−エチルヘキシルフ
タレートを配合した軟質塩化ビニル樹脂が用いら
れているのが現状である。 (発明が解決しようとする問題点) 従つて、本発明は、新規な医療用軟質塩化ビニ
ル系樹脂組成物および医療用具を提供することを
目的とする。本発明はまた、赤血球に対する保存
性に優れる医療用軟質塩化ビニル系樹脂組成物お
よび医療用具を提供することを目的とする。本発
明はさらに生理的安全性の高い医療用軟質塩化ビ
ニル系樹脂組成物および医療用具を提供すること
を目的とする。本発明はさらにまた、オートクレ
ーブ滅菌可能な耐熱性、高い透明性、柔軟性およ
び加工性を有する医療用軟質塩化ビニル系樹脂組
成物および医療用具を提供することを目的とす
る。 (問題点を解決するための手段) 上記諸目的は、塩化ビニル系樹脂可塑剤および
一般式() RCOOR′ () (但し式中RおよびR′はそれぞれ炭素数3以上
の鎖式炭化水素基であり、かつRとR′との炭素
数の和が11〜30である。)で表わされるモノカル
ボン酸エステル含んでなることを特徴とする医療
用軟質塩化ビニル系樹脂組成物により達成され
る。 本発明はまた可塑剤10〜45重量%および一般式
()で表わされるモノカルボン酸エステル1〜
30重量%を配合するものである医療用軟質塩化ビ
ニル系樹脂組成物を示すものである。本発明はま
た一般式()におけるRまたはR′の少なくと
も一方が分岐構造を有するものである医療用軟質
塩化ビニル系樹脂組成物を示すものである。本発
明はまた一般式()におけるRまたはR′の少
なくとも一方が分岐構造を有するものである医療
用軟質塩化ビニル系樹脂組成物を示すものであ
る。本発明はさらに一般式()で表わされる化
合物イソプロピルイソラウレート、イソプロピル
オレエート、2−エチルヘキシルイソステアレー
トまたは2−エチルヘキシル−2−エチルヘキサ
ノエートである医療用軟質塩化ビニル系樹脂組成
物を示すものである。本発明はまた可塑剤が低溶
出性のものである医療用軟質塩化ビニル系樹脂組
成物を示すものである。本発明はさらに可塑剤が
トリアルキルトリメリテート、ジノルマルアルキ
ルフタレートおよびテトラアルキルピロメリテー
トからなる群から選ばれたものである医療用軟質
塩化ビニル系樹脂組成物を示すものである。本発
明はさらに可塑剤がジノルマルデシルフタレート
である医療用軟質塩化ビニル系樹脂組成物を示す
ものである。本発明はまたさらに、可塑剤がトリ
オクチルトリメリテートである医療用軟質塩化ビ
ニル系樹脂組成物を示すものである。 上記諸目的はさらに、塩化ビニル系樹脂、可塑
剤および一般式() RCOOR′ () (但し式中RおよびR′はそれぞれ炭素数3以上
の鎖式炭化水素基であり、かつRとR′との炭素
数の和が11〜30である) で表わされるモノカルボン酸エステルを含んでな
る軟質塩化ビニル系樹脂組成物により実質的に構
成されていることを特徴とする医療用具によつて
達成される。 本発明はまた、可塑剤10〜45重量%および一般
式()で表わされるモノカルボン酸エステル1
〜30重量%を含んでなる軟質塩化ビニル系樹脂組
成物により実質的に構成されていることを特徴と
する医療用具を示すものである。本発明はまた一
般式()におけるRまたはR′の少なくとも一
方が分岐構造を有するものである医療用具を示す
ものである。本発明はさらに一般式()で表わ
される化合物がイソプロピルイソラウレート、イ
ソプロピルオレエート、2−エチルヘキシルイソ
ステアレートまたは2−エチルヘキシル−2−エ
チルヘキサノエートである医療用具を示すもので
ある。本発明はまた可塑剤が低溶出性のものであ
る医療用具を示すものである。本発明はさらに可
塑剤がトリアルキルトリメリテート、ジノルマル
アルキルフタレートおよびテトラアルキルピロメ
リテートからなる群から選ばれたものである医療
用具を示すものである。本発明はさらに可塑剤が
ジノルマルデシルフタレートである医療用具を示
すものである。本発明はさらに可塑剤がトリオク
チルトリメリテートである医療用具を示すもので
ある。本発明はまた血液収納用容器であることを
特徴とする医療用具を示すものである。本発明は
さらにオートクレーブ滅菌に耐え得るものである
医療用具を示すものである。 (作用) しかして、本発明の医療用軟質塩化ビニル系樹
脂組成物は、軟質塩化ビニル系樹脂組成物中に、
一般式() RCOOR′ () (但し式中RおよびR′はそれぞれ炭素数3以上
の鎖式炭化水素基であり、かつRとR′との炭素
数の和が11〜30である。)で表わされるモノカル
ボン酸エステルを添加してなることを最大の特徴
とする。驚くべきことにこの一般式()で表わ
されるモノカルボン酸エステルは、ジ−2−エチ
ルヘキシルフタレートと同様な赤血球溶血防止作
用を有し、また一方、ジ−2−エチルヘキシルフ
タレートとは異なり、血小板凝集能を抑制する作
用は認められないことが見い出された。さらに一
般式()で表わされるモノカルボン酸エステル
は塩化ビニル系樹脂との相溶性も十分なものであ
ることから、該モノカルボン酸エステルを配合す
れば、ジ−2−エチルヘキシルフタレート以外の
他の可塑剤、特により安全性の高いかつ低溶出性
の可塑剤を使用しても、血液と接触した際に赤血
球に対する保存性の良好な軟質塩化ビニル系樹脂
組成物を得ることができることになる。すなわ
ち、該軟質塩化ビニル系樹脂組成物が血液と接触
した場合、樹脂組成物中より溶出移行してくる一
般式()で表わされるモノカルボン酸エステル
の働きにより赤血球の溶血が防止され、一方、ジ
−2−エチルヘキシルフタレートのような血小板
凝集能を抑制するような物質が溶出することはな
いために、生体に対する安全性に優れかつ赤血球
に対する保護作用に優れたものとなるものであ
る。これゆえ本発明の医療用軟質塩化ビニル系樹
脂組成物は、医療用具の素材として適したもので
あり、また該素材を用いて成形された成形物は、
その優れた安全性、加工性、柔軟性、透明性、耐
熱性を有するがゆえに医療用具として用いた場合
にその効果を遺憾なく発揮でき、特に血液などの
体液と接触するような医療用具の場合、その効果
は顕著である。 以下、本発明を実施態様に基づきより詳細に説
明する。 本発明に係る医療用軟質塩化ビニル系樹脂組成
物において使用される塩化ビニル樹脂としては、
塩化ビニルの単独重合体の他にポリ塩化ビニリデ
ン、塩化ビニルを40重量%以上、好ましくは65重
量%以上、最も好ましくは75重量%以上含有する
他の共重合し得る単量体との共重合体等があり、
その平均重合度は400〜3000、好ましくは600〜
2700、最も好ましくは800〜1700である。塩化ビ
ニルに対する共単量体としては、塩化ビニリデ
ン、エチレン、プロピレン、酢酸ビニル、臭化ビ
ニル、弗化ビニル、スチレン、ビニルトルエン、
ビニルピリジン、アクリル酸、アルキルアクリレ
ート(例えばメチルアクリレート、エチルアクリ
レート、イソプロピルアクリレート、n−ブチル
アクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート
等)、メタクリル酸、アルキルメタクリレート
(例えば、メチルメタクリレート、エチルメタク
リレート、2−エチルヘキシルメタクリレート
等)、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等
がある。また、塩化ビニル樹脂には、スチレン−
アクリロニトリル共重合体、スチレン−メタクリ
ロニトリル共重合体を配合することができる。 また本発明に医療用軟質塩化ビニル系樹脂組成
物おいて用いられる可塑剤としては、安全性が高
く、さらに好ましくは低溶出性のものが望まれ、
例えば、ジノルマルオクチルフタレート、ジノル
マルノニルフタレート、ジニルマルデシルフタレ
ート、ジノルマルウンデシルフタレート、ジラウ
リルフタレート等のジノルマルアルキルフタレー
ト類、トリ2−エチルヘキシルトリメリテート、
トリノルマルオクチルトリメリテート等のトリア
ルキルトリメリテート類、テトラ2−エチルヘキ
シルピロメリテート等のテトラアルキルピロメリ
テート類などが挙げられ、特に好ましくはジノル
マルデシルフタレートおよびトリオクチルトリメ
リテートである。本発明の医療用軟質塩化ビニル
系樹脂組成物において、これらの可塑剤は可塑剤
の種類によつて異なるが、通常10〜45重量%、好
ましくは15〜35重量部配合される。可塑剤量が10
重量%未満であると得られる組成物は柔軟性に欠
け、一方45重量%を越えるとブリード現象が生じ
る虞れがあるためである。 しかして、本発明の医療用軟質塩化ビニル系組
成物中には、一般式() RCOOR′ () (但し式中RおよびR′はそれぞれ炭素数3以上、
好ましくは3〜22、最も好ましくは3〜18の鎖式
炭素水素基であり、かつRとR′との炭素数和が
11〜30、好ましくは11〜21である。)で表わされ
るモノカルボン酸エステルが配合される。この一
般式()で表わされるモノカルボン酸エステル
は本発明の医療用軟質塩化ビニル系樹脂組成物に
おいて溶血防止剤として作用する。すなわち本発
明の医療用軟質塩化ビニル系樹脂組成物よりなる
製品に、血液が接触した際に、該組成物中より溶
出移行した一般式()で表わされるモノカルボ
ン酸エステルが赤血球に対して保護作用をもたら
すものである。 一般式()で表わされるモノカルボン酸エス
テルにおいて、RおよびR′の炭素数を3以上と
するのは、炭素数が3未満の鎖式炭化水素鎖であ
る場合、化合物の毒性が生じる虞れがあるため医
療用樹脂組成物中に配合することが適当でなくな
るためである。また、一般式()で表わされる
モノカルボン酸エステルにおいて、RとR′との
炭素数の和を11〜30とするのは、炭素数の和が11
未満であると溶血防止作用を有せず、一方炭素数
の和が30を越えると塩化ビニル樹脂との相溶性が
なくなり、樹脂組成物中への均一な分散が困難と
なるためである。また一般式()であるモノカ
ルボン酸エステルにおいて鎖式炭化水素基Rおよ
びR′のうち少なくとも一方が分岐構造をとるこ
とが塩化ビニル系樹脂との相溶性および溶血防止
効果を高める上からより好ましい。さらに鎖式炭
化水素基RおよびR′は飽和鎖式炭化水素基であ
つてもまた不飽和鎖式炭化水素基であつてもよ
い。一般式()で表わされるモノカルボン酸エ
ステルとしては具体的に、2−エチルヘキシルブ
チレート、2−エチルヘキシルイソブチレート、
イソヘプチルバレレート、2−エチルヘキシルバ
レレート、イソヘプチルピバレート、2−エチル
ヘキシルピバレート、イソペンチルヘキサノエー
ト、イソヘキシルヘキサノエート、2−エチルヘ
キシルヘキサノエート、イソブチル−2−エチル
ヘキサノエート、イソペンチル−2−エチルヘキ
サノエート、2−エチルヘキシル−2−エチルヘ
キサノエート、イソプロピルデカノエート、イソ
ブチルデカノエート、2−エチルヘキシルデカノ
エート、イソプロピルラウレート、イソブチルラ
ウレート、2−エチルヘキシルラウレート、2−
エチルヘキシルイソラウレート、イソプロピルミ
リステート、イソブチルミリステート、2−エチ
ルヘキシルミリステート、イソプロピルパルミテ
ート、イソブチルパルミテート、2−エチルヘキ
シルパルミテート、イソプロピルステアレート、
イソブチルステアレート、2−エチルヘキシルス
テアレート、イソプロピルイソステアレート、イ
ソブチルイソステアレート、2−エチルヘキシル
イソステアレート、イソプロピルオレエート、イ
ソブチルオレエート、2−エチルヘキシルオレエ
ートなどが挙げられるがもちろんこれらに限定さ
れるわけではない。これらの化合物のうち好まし
くは、イソプロピルイソラウレート、イソプロピ
ルオレエート、2−エチルヘキシルイソステアレ
ート、および2−エチルヘキシル2−エチルヘキ
サノエートであり、最も好ましくはイソプロピル
イソラウレートである。 上記のごとき一般式()で表わされるモノカ
ルボン酸エステルは、本発明の医療用軟質塩化ビ
ニル系樹脂組成物において、1〜30重量%、より
好ましくは3〜25重量%の割合で配合される。す
なわち一般式()で表わされるモノカルボン酸
エステルの配合量が1重量%未満であると、赤血
球の溶血を抑制する作用が十分なものとはなら
ず、一方30重量%を越えると軟質塩化ビニル系樹
脂組成物の物性を低下させる虞れがあるためであ
る。 さらに本発明の医療用塩化ビニル系樹脂組成物
には必要に応じて、安定剤兼補助可塑剤としての
エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等のエポ
キシ化植物油類、安定剤としてのカルシウム、亜
鉛等とステアリン酸、ラウリン酸、リシノール
酸、ナフテン酸等との金属石鹸類、その他、滑
剤、酸化防止剤などが配合され得る。安定剤兼補
助可塑剤としてのエポキシ化植物油の配合量は、
3〜10重量%、より好ましくは6〜9重量%であ
り、また安定剤としての金属石鹸の配合量は0.05
〜3重量%、より好ましくは0.1〜1.5重量%であ
る。 本発明の医療用塩化ビニル系樹脂組成物の成形
方法としては、従来の塩化ビニル系樹脂組成物に
関して用いられている方法、例えばカレンダー成
形、押出し成形、プラスチゾル成形等のいずれの
方法によつても成形可能であり、また接着法とし
ても高周波融着、熱融着、超音波融着等が可能で
ある。 本発明の医療用具は、塩化ビニル系樹脂、可塑
剤および上記したような一般式()で表わされ
るモノカルボン酸エステルを含んでなる軟質塩化
ビニル樹脂組成物より実質的に構成されるもので
あり、優れた安全性、加工性、柔軟性、耐熱性等
の諸物性を有するものであつて、特に赤血球の溶
血に対する抑制作用が優れたものである。従つ
て、本発明の医療用具としては、血液バツグ等の
血液収納用容器、カテーテル、輪血セツト、血液
回路などの血液ないし体液と接触する医療用具が
好適に含まれるが、また前記医療用具用包装容
器、錠剤等の薬剤用包装容器なども含まれるもの
である。 つぎに図面を参照しながら、血液バツグを例に
とり、本発明による医療用具の一実施態様を説明
する。すなわち、第1図は血液バツグを示すもの
であり、複数個のピールタブ付き排出口1および
連結用排出口2を備えた上記軟質塩化ビニル系樹
脂組成物製の採血バツグ3は、その周縁部4を高
周波加熱あるいはその他の加熱手段によりヒート
シールされており、また該採血バツグ3の内部空
間5に連通する上記軟質塩化ビニル系樹脂組成物
製の採血チユーブ6が連結されている。また、前
記採血チユーブ6の先端に設けられた針基7には
穿刺針8が取付けられ、この穿刺針8にはキヤツ
プ9が取付けられている。さらに前記採血バツグ
3の連結用排出口2には先端の連結針16により
連結された連結チユーブ17が設けられ、この連
結チユーブ17には分岐管15を介して、ピール
タブ付き排出口10を備え上記軟質塩化ビニル系
樹脂組成物製の同様に周越部11をヒートシール
された第1の子バツグ14の内部空間12に連通
する上記軟質塩化ビニル系樹脂組成物製の連結チ
ユーブ13が連通され、またさらにこれらの連結
チユーブ17および13には、分岐管15を介し
て、ピールタブ付き排出口18を備え上記軟質塩
化ビニル系樹脂組成物製の同様に周縁部19をヒ
ートシールされた第2の子バツグ23の内部空間
20に連通する上記軟質塩化ビニル系樹脂組成物
製の連結チユーブ22が連通されている。 この三連式の血液バツグはクローズドシステム
で採血された血液を成分分離することが可能であ
る。すなわち、まず献血者の静脈に穿刺された穿
刺針8より採血チユーブ6を通り採血バツグ3内
に所定量の血液が採血される。採血完了の後、採
血バツグ3は遠心処理にかけられ血液は上層の多
血小板血漿と下層の血球層とに分離される。次に
採血バツグ3より上層の多血小板血漿を押し出し
連結チユーブ17および13を通して第1の子バ
ツグ14に多血小板血漿を移す。多血小板血漿が
入れられた状態で第1の子バツグ14はさらに遠
心処理にかけられて、上層の濃縮血小板と下層の
乏血小板血漿とに分離され、上層の濃縮血小板は
第1の子バツグ14より押し出されて連結チユー
ブ13および22を通り第2の子バツグ23へと
移されるものである。このように採血された血液
が遠心処理により成分分離されて各血液バツグに
保存されるというように、血液成分が長時間血液
バツグおよびチユーブに接触しても、上記したよ
うに各血液バツグおよびチユーブを構成する本発
明の軟質塩化ビニル系樹脂組成物は赤血球保護硬
化に優れまた血小板の凝集能を阻害することもな
いので安全でかつ有効な成分輪血を可能とするも
のである。 以上は血液バツグを例にとつて説明したが、そ
の他の体液保存容器、カテーテル、輪血セツト、
血液回路等の医療用具、ならびに前記医療用具用
包装容器、錠剤等の薬剤用包装容器などについて
も同様に上記の軟質塩化ビニル系樹脂組成物によ
り好適に構成されるものである。 本発明による医療用具は、その使用前に滅菌処
理されるが、滅菌処理法としては、エチレンオキ
サイド滅菌、オートクレーブ滅菌などが用いら
れ、好ましくはオートクレーブ滅菌が用いられ
る。オートクレーブ滅菌においては、医療用具は
通常約121℃で約60分間処理されるが、上述した
ように本発明の医療用具はこのようなオートクレ
ーブ滅菌処理条件に耐え得る十分な耐熱性を有す
るものである。 (実施例) 以下、本発明を実施例に基づきさらに具体的に
説明する。 実施例 1〜3 第1表に示すような組成を有する軟質塩化ビニ
ル樹脂組成物を150℃で5分間ロール混練した後、
プレス成形機を用いて0.4mm厚さのシートに成形
した。得られたシートを2枚重ね合せて所定部を
高周波シールすることにより20ml容のミニ血液バ
ツグを作製した。該バツグにヘマトクリツト値約
70%に調整したヒトCPD加濃厚赤血球液(以下
CRCと称する。)約20mlを分注し、4℃で4週間
静置保存した。その後、血漿ヘモグロビン濃度を
TMB法(クリニカル ケミストリー23749〜
(1977)[Clin.Chem.23749〜(1977)])で測定し
た。またCRC中への溶出物の濃度を静置保存後
のCRCを0.5ml取出しこれにイソプロピルアルコ
ール5mlおよびジエチルエーテル5mlを加え撹拌
後、1500×gで10分間遠心処理し、上澄を蒸発転
固させ1mlのアセトニトリルに溶解させた後これ
を高速液体クロマトグラフで分析することにより
測定した。結果を第2表に示す。 比較例 1〜3 第1表に示すような組成を有する軟質塩化ビニ
ル樹脂組成物を用いて実施例1と同様なミニ血液
バツグを作製し、血漿ヘモグロビン濃度の変化お
よび溶出物濃度を調べた。結果を第2表に示す。
【表】
【表】 第2表に示す結果から明らかなように、本発明
に係る軟質塩化ビニル樹脂組成物を用いた場合
(実施例1〜3)においては、可塑剤として
DnDPを用いた血液中にほとんど何も溶出しない
場合(比較例2)と比較して溶出が低く抑えられ
ており、可塑剤としてDOPを用いた場合(比較
例1)と比較的近い値を示した。 参考実験 以下の手順で血小板の機能回復実験を行なつ
た。 まず、メタノールにイソプロピルイソラウレー
トに20000ppmを溶解した溶液(参考例1)、メタ
ノールに2−エチルヘキシルイソステアレート
20000ppmを溶解した溶液(参考例2)、メタノー
ルに2−エチルヘキシル−2−エチルヘキサノエ
ート20000ppmを溶解した溶液(参考例3)、メタ
ノールにジ−2−エチルヘキシルフタレート
20000ppmを溶解した溶液(対照例1)、メタノー
ルにジノルマルデシルフタレート20000ppmを溶
解した溶液(対照例2)および何も添加していな
いメタノール(ブランク)を用意した。これらの
溶液をそれぞれヒト乏血小板血漿に1/100量とな
るように添加し、この乏血小板血漿2mlをヒト多
血小板血漿1mlに加えさらにタイロード
[Tyrode]液(1μM PEG14×10-3単位/ml、ア
ピラーゼ、3.5mg/mlBSAを含む)を添加した後
37℃で90分間インキユベートした。この後、血小
板を洗浄し、(レグランドら、ヨーロピアン ジ
ヤーナル オブ バイオケミストリー142、465
(1984)[Legrand et al.、Eur.J.Biochem.142、
465(1984])、アピラーゼ2μg、タンパク質/ml
添加、タイロード[Tyrode]/BSA液(0.2mM
CaCl2、1mM MgCl2、5mMHEPES、3.5
mg/mlBSAを含むタイロード液、PH7.35)に再浮
遊し、0.2mg/mlフイブリノーゲン存在下50μM
ADPおよび10μg/mlコラーゲンに対する最大凝
集能をアグリコーダー(京都第一科学(株)製)を用
いて測定した。結果を第3表に示す。
【表】 第3表に示すようにジ−2−エチルヘキシルフ
タレートには血小板の凝集能回復に対する抑制作
用がみられる。これはジ−2−エチルヘキシルフ
タレートが体内に入つた時に血小板機能を阻害す
る可能性があることを示唆するものであり、医療
用軟質塩化ビニル樹脂組成物中に配合することが
あまり適当でないことを示すものである。これに
対し、イソプロピルイソラウレート、2−エチル
ヘキシルイソステアレートおよび2−エチルヘキ
シル−エチルヘキサノエートならびにジノルマル
デシルフタレートにはこのような抑制作用は認め
られず、より安全性の高い物質であるといえるこ
とから、本発明に係る軟質塩化ビニル系樹脂組成
物が血小板に与える影響も少ないことがわかる。 (発明の効果) 以上述べたように、本発明は、塩化ビニル系樹
脂、可塑剤および一般式()で表わされるモノ
カルボン酸エステルを含んでなることを特徴とす
る医療用軟質塩化ビニル系樹脂組成物であるから
安全性に優れかつ従来のジ−2−エチルヘキシル
フタレートを可塑剤として用いた軟質塩化ビニル
系樹脂組成物を同様に赤血球の溶血抑制作用なら
びに高い成形性、柔軟性、透明性、耐熱性等の諸
物性を有し、従来用いられている成形法、例えば
カレンダー成形、押出成形、プラスチゾル成形等
のいずれの方法によつても成形可能であり、また
接着法としても高周波融着、熱融点などを採用で
き、医療用具、殊に血液収納用容器などのような
血液と接触する医療用具の素材として最適なもの
である。さらに本発明の医療用軟質塩化ビニル系
樹脂組成物において可塑剤10〜45重量%および一
般式()で表わされるモノカルボン酸エステル
1〜30重量%を配合する場合、また一般式()
におけるRまたはR′の少なくとも一方が分岐構
造を有するものである、さらに望ましくは一般式
()で表わされる化合物が、イソプロピルイソ
ラウレート、イソプロピルオレエート、2−エチ
ルヘキシルイソステアレートまたは2−エチルヘ
キシル−2−エチルヘキサノエートである場合、
加えて可塑剤が低溶出性のもの、望ましくはトリ
アルキルトリメリテート、ジノルマルアルキルフ
タレートおよびテトラアルキルピロメリテートか
らなる群から選ばれたもの、より望ましくはジノ
ルマルデシルフタレートまたはトリオクチルトリ
メリテートである場合、安全性、溶血抑制作用な
らびにその他の諸物性が一層優れたものとなる。 本発明はまた、塩化ビニル系樹脂、可塑剤およ
び一般式()で表わされるモノカルボン酸エス
テルを含んでなる軟質塩化ビニル系樹脂組成物に
より実質的に構成されていることを特徴とする医
療用具であるから、安全性に優れ、かつ赤血球に
対する溶血抑制作用を示すものであつて、特に医
療用具が血液収納用容器などのように血液と接触
し得るものである場合にも、血液成分を変成させ
る虞れもなく極めて優れた医療用具であるといえ
る。さらに本発明の医療用具において、該医療用
具を実質的に構成する軟質塩化ビニル系樹脂組成
物が、可塑剤10〜45重量%および一般式()で
表わされるモノカルボン酸エステル1〜30重量%
を含んでなるものである場合、また一般式()
におけるRまたはR′の少なくとも一方が分岐構
成を有するものである。さらに望ましくは一般式
()で表わされる化合物がイソプロピルイソラ
ウレート、イソプロピルオレエート、2−エチル
ヘキシルイソステアレートまたは2−エチルヘキ
シル−エチルヘキサノエートである場合、加えて
可塑剤が低溶性のもの、望ましくはトリアルキル
トリメリテート、ジノルマルアルキルフタレート
およびテトラアルキルピロメリテートからなる群
から選ばれたもの、より望ましくはジノルマルデ
シルフタノートまたはトリオクチルトリメリテー
トである場合には安全性、溶血抑制作用、ならび
に耐熱性、透明性、柔軟性などのその他の点でよ
り優れた医療用具となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の医療用具の一実施例を示す正
面図である。 3……採血バツク、6……採血チユーブ、1
3,17,22……連結チユーブ、14……第1
子バツグ、23……第2子バツグ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 塩化ビニル系樹脂、可塑剤および一般式
    () RCOOR′ () (但し式中RおよびR′はそれぞれ炭素数3以上
    の鎖式炭化水素基であり、かつRとR′との炭素
    数の和が11〜30である。)で表されるモノカルボ
    ン酸エステルを含んでなることを特徴とする医療
    用軟質塩化ビニル系樹脂組成物。 2 可塑剤10〜45重量%および一般式()で表
    わされるモノカルボン酸エステル1〜30重量%を
    配合するものである特許請求の範囲第1項に記載
    の医療用軟質塩化ビニル系樹脂組成物。 3 一般式()におけるRまたはR′の少なく
    とも一方が分岐構造を有するものである特許請求
    の範囲第1項または第2項に記載の医療用軟質塩
    化ビニル系樹脂組成物。 4 一般式()で表わされる化合物が、イソプ
    ロピルイソラウレート、イソプロピルオレエー
    ト、2−エチルヘキシルイソステアレートまたは
    2−エチルヘキシル−2−エチルヘキサノエート
    である特許請求の範囲第1項〜第3項のいずれか
    に記載の医療用軟質塩化ビニル系樹脂組成物。 5 可塑剤が低溶出性のものである特許請求の範
    囲第1項〜第4項のいずれかに記載の医療用軟質
    塩化ビニル系樹脂組成物。 6 可塑剤がトリアルキルトリメリテート、ジノ
    ルマルアルキルフタレートおよびテトラアルキル
    ピロメリテートからなる群から選ばれたものであ
    る特許請求の範囲第1項〜第5項のいずれかに記
    載の医療用軟質塩化ビニル系樹脂組成物。 7 可塑剤がジノルマルデシルフタレートである
    特許請求の範囲第6項に記載の医療用軟質塩化ビ
    ニル系樹脂組成物。 8 可塑剤が、トリオクチルトリメリテートであ
    る特許請求の範囲第6項に記載の医療用軟質塩化
    ビニル系樹脂組成物。 9 塩化ビニル系樹脂、可塑剤および一般式
    () RCOOR′ () (但し式中RおよびR′はそれぞれ炭素数3以上
    の鎖式炭化水素基であり、かつRとR′との炭素
    数の和が11〜30である。) で表わされるモノカルボン酸エステルを含んでな
    る軟質塩化ビニル系樹脂組成物により実質的に構
    成されていることを特徴とする医療用具。 10 可塑剤10〜45重量%および一般式()で
    表わされるモノカルボン酸エステル1〜30重量%
    を含んでなる軟質塩化ビニル系樹脂組成物により
    実質的に構成されていることを特徴とする特許請
    求の範囲第9項に記載の医療用具。 11 一般式()におけるRまたはR′の少な
    くとも一方が分岐構造を有するものである特許請
    求の範囲第9項または第10項に記載の医療用
    具。 12 一般式()で表わされる化合物がイソプ
    ロピルイソラウレート、イソプロピルオレエー
    ト、2−エチルヘキシルイソステアレートまたは
    2−エチルヘキシル−2−エチルヘキサノエート
    である特許請求の範囲第9項〜第11項のいずれ
    かに記載の医療用具。 13 可塑剤が低溶出性のものである特許請求の
    範囲第9項〜第12項のいずれかに記載の医療用
    具。 14 可塑剤が、トリアルキルトリメリテート、
    ジノルマルアルキルフタレートおよびテトラアル
    キルピロメリテートからなる群から選ばれたもの
    である特許請求の範囲第9項〜第13項のいずれ
    かに記載の医療用具。 15 可塑剤がジノルマルデシルフタレートであ
    る特許請求の範囲第14項に記載の医療用具。 16 可塑剤がトリオクチルトリメリテートであ
    る特許請求の範囲第14項に記載の医療用具。 17 血液収納用容器であることを特徴とする特
    許請求の範囲第9項〜第16項のいずれかに記載
    の医療用具。 18 オートクレーブ滅菌に耐え得るものである
    特許請求の範囲第9項〜第17項のいずれかに記
    載の医療用具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02198501A (ja) * 1989-01-30 1990-08-07 Masaki Doi 気泡いりプラスチックスフィルムスリッパ及び、簡易上ばき靴

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH02198501A (ja) * 1989-01-30 1990-08-07 Masaki Doi 気泡いりプラスチックスフィルムスリッパ及び、簡易上ばき靴

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