JPH0243507B2 - - Google Patents
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- JPH0243507B2 JPH0243507B2 JP58199926A JP19992683A JPH0243507B2 JP H0243507 B2 JPH0243507 B2 JP H0243507B2 JP 58199926 A JP58199926 A JP 58199926A JP 19992683 A JP19992683 A JP 19992683A JP H0243507 B2 JPH0243507 B2 JP H0243507B2
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- ethylene
- olefin copolymer
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- Materials For Medical Uses (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
発明の背景
技術分野
本発明は、医療用器具に関するものである。詳
しく述べると、輸液セツト、輸血セツト等のごと
きポンピング性筒状部を有する医療用器具に関す
るものである。 先行技術 輸液または輸血等の医療手技や人工透析、人工
心肺等の体外血液処理において、薬液、血液等の
医療用液体を搬送するための回路が用いられてい
る。このような医療用液体搬送回路は、医療用液
体を滴下あるいは流下させてその流量を目視によ
り確認するための点滴筒等の内部に医療用液体を
滴下させるための点滴口をもつた筒状体と、これ
に連設して医療用液体を搬送させるための柔軟な
チユーブとによつて構成されている。 このような医療用液体搬送回路に組込まれる筒
状体としては、軟質または半硬質塩化ビニル樹脂
よりなる円筒体の両端に、医療用液体を搬送させ
る柔軟なチユーブを取りつけ組立てている。この
組立のために、円筒体は、例えば押出成形された
筒状チユーブの両端を押しつぶし高周波融着し別
途成形した点滴口部等の部品と、上記柔軟なチユ
ーブを、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン
等の有機溶剤により接着したものや、あるいは筒
状体の両端に、点滴口部等を成形した硬質キヤツ
プ等を溶剤接着させたもの等がある。 筒状体としては他に軟質または半硬質の塩化ビ
ニル樹脂をブロー成形、射出成形したもの等があ
るが、いずれにしても、軟質材料により形成され
た筒状体に、硬質材料による点滴口を形成された
キヤツプ部を取りつけるために有機溶剤による接
着により接合されているものである。 しかしながら、有機溶剤により接合したもの
は、該溶剤が内部空間あるいは接着部分およびそ
の周辺の材料内部に溶解し、残留するという欠点
があつた。材料内部に溶解残留した溶媒は、材料
の強度を弱くするという欠点の他に、内部空間に
残留した溶剤とともに使用時に於て医療用液体中
に溶出されるおそれがあるという医療用液体搬送
回路にとつて好ましくない問題をもつていた。 また、前記のように筒状体を構成する軟質塩化
ビニル樹脂は、反撥弾性が低いのでポンピング時
に原形復元力が弱く、一方、復元力を高めるため
に可塑剤量を減少させると、該筒状体が数回のポ
ンピングでクレージングを生じるという欠点があ
つた。また、前記樹脂はガンマ線滅菌を行なうと
変色し、かつ溶出物が多くなり、PH変化および過
マンガン酸カリウム消費量が大きいという欠点が
あつた。 さらに、透明でかつポンピング可能な柔軟性を
有する材料としては、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、
スチレン−ブタジエン系共重合体、ポリ(4−メ
チルペンテン−1)の変性重合体等があるが、該
変性重合体の軟質グレードは肉薄成形された場
合、ポンピングのために押しつぶされることによ
りクラツクが発生し、微生物の侵入を許す恐れが
あるので、ポンピング用材質としては好ましくな
い。スチレン−ブタジエン共重合体は、ポンピン
グのために押しつびされた時に元の形状への復元
性に欠けるので実用に向かない。エチレン−エチ
ルアクリレート共重合体は、エチルアクリレート
の毒性に問題があり、エチレン−酢酸ビニル共重
合体は透明度において十分でない。また、これら
の樹脂は、その柔軟性のために超音波ウエルダー
による融着に対し、超音波振動を吸収してしま
い、超音波ウエルダーによる接合には好ましくな
い。 発明の目的 したがつて、本発明の目的は、新規な医療用器
具を提供することにある。本発明の他の目的は、
輸液セツト、輸血セツト等のごとき透明なポンピ
ング性筒状体を有する医療用器具を提供すること
にある。 これらの諸目的は、軟質かつ透明な筒状体を有
してなる医療用器具において、該筒状体をプロピ
レン−α−オレフイン共重合体60〜99重量部およ
びエチレン−α−オレフイン共重合体40〜1重量
部よりなる樹脂組成物により形成したことを特徴
とする医療用器具により達成される。また、本発
明は、プロピレン−α−オレフイン共重合体の中
のα−オレフイン含量が10〜60モル%であり、か
つエチレン−α−オレフイン共重合体中のα−オ
レフイン含量が10〜60モル%である医療用器具で
ある。さらに、本発明は、プロピレン−α−オレ
フイン共重合体中のα−オレフインがエチレンま
たはブテン−1であり、またエチレン−α−オレ
フイン共重合体中のα−オレフインがブテン−1
である医療用器具である。また、本発明は、プロ
ピレン−α−オレフイン共重合体70〜95重量部に
対し、エチレン−α−オレフイン共重合体の配合
量が30〜5重量部である医療用器具である。さら
に、本発明は、筒状体が点滴筒である医療用器具
である。 発明の具体的構成 本発明による医療用器具の形成に使用される樹
脂組成物は、プロピレン−α−オレフイン共重合
体60〜99重量部およびエチレン−α−オレフイン
共重合体40〜1重量部よりなるものである。プロ
ピレン−α−オレフイン共重合体は、プロピレン
とα−オレフインとのランダムまたはブロツク共
重合体であり、その重量平均分子量は20000〜
1000000、好ましくは50000〜500000である。共単
量体であるα−オレフインとしては、エチレン、
ブテン−1、ペンテン−1,4−メチルペンテン
−1等があり、好ましくはエチレンまたはブテン
−1である。該共重合体のα−オレフインの含量
は、10〜60モル%、好ましくは10〜50モル%であ
り、さらに好ましくはエチレンの場合には15〜40
モル%、C4以上のα−オレフインの場合には15
〜35モル%である。一例を挙げると、例えばタフ
マーXR106L、タフマーXR107L、タフマー
XR106(いずれも三井石油化学工業株式会社製)、
SPX−8400(三菱油化株式会社製)等がある。す
なわち、α−オレフインの含量が10モル%未満で
あると、該共重合体を使用した樹脂組成物で製造
された医療用器具の放射線滅菌後の強度が低下
し、ポンピング時にクラツクが入るようになるか
らである。一方、α−オレフインの含量が60モル
%を越えると、該共重合体を使用した樹脂組成物
を用いて製造された医療用器具は超音波による融
着が不可能になり、またポンピング時の復元速度
が低下する。 また、エチレン−α−オレフイン共重合体は、
エチレンとα−オレフインとのランダムまたはブ
ロツク共重合体であり、その重量平均分子量は
20000〜1000000、好ましくは50000〜500000であ
る。共単量体であるα−オレフインとしてはブテ
ン−1、ブテン−2、ペンテン−1,4−メチル
ペンテン−1等があり、好ましくはブテン−1で
ある。該共重合体中のα−オレフインの含量は10
〜60モル%、好ましくは10〜50モル%であり、さ
らに好ましくは15〜40モル%である。一例を挙げ
ると、例えばタフマーA、タフマーP(いずれも
三井石油化学工業株式会社製)等がある。すなわ
ち、α−オレフインの含量が10モル%未満である
と、該共重合体を使用した樹脂組成物を用いて製
造された医療用器具は透明性が低下するからであ
る。また、α−オレフインの含量が60モル%を越
えると、該共重合体を使用した樹脂組成物を用い
て製造された医療用器具は超音波融着が不可能と
なる。 本発明による医療用器具の形成に使用される樹
脂組成物はプロピレン−α−オレフイン共重合体
60〜99重量部に対してエチレン−α−オレフイン
共重合体40〜1重量部、好ましくはプロピレン−
α−オレフイン共重合体70〜95重量部に対してエ
チレン−α−オレフイン共重合体30〜5重量部が
配合される。すなわち、エチレン−α−オレフイ
ン共重合体の配合量が40重量部を越えると、得ら
れる樹脂組成物を使用して形成してた医療用器具
の軟質筒状部が軟らかくなりすぎてポンピング時
の復元力が不充分となるだけでなく、キヤツプ部
等を構成するポリプロピレンとの熱融着性、超音
波融着性等の融着性が悪くなるからである。一
方、エチレン−α−オレフイン共重合体の配合量
が1重量部未満では、これら軟質オレフイン系樹
脂において、一般的傾向として見られるブリード
を抑制することができなくなる。 さらに、前記樹脂組成物中には、核剤を配合す
ることもでき、これによりさらに成形性が向上す
るとともにこれら軟質オレフイン系樹脂におい
て、一般的傾向として見られるブリードを抑制す
ることができる。該核剤の添加量は0.5〜0.05重
量%、好ましくは0.3〜0.1重量%である。このよ
うな核剤としては、例えばジベンザルソルビトー
ル、トリベンザルソルビトール、ジ(メチルベン
ザル)ソルビトール、トリ(メチルベンザル)ソ
ルビトール等があり、具体的にはゲルオールD、
ゲルオールT、ゲルオールMD(いずれも新日本
理化株式会社製)、EC−1(イーシー化学株式会
社製)等がある。 前記樹脂組成物は無色透明であり、例えば、
ASTMD1003により測定した結果、ヘイズ20%
以下、好ましくは15%以下、さらに好ましくは10
%以下である。また、ヤング率は10、000〜1000
Kg/cm2、好ましくは8000〜3000Kg/cm2である。 なお、前記樹脂組成物は、前記プロピレン−α
−オレフイン共重合体およびエチレン−α−オレ
フイン共重合体、さらに必要により核剤、その他
の添加剤を配合して、ドライブレンド、ルーダー
ブレンド等により均一に混練される。また、この
ようにして得られた樹脂組成物は、射出成形、ブ
ロー成形、押出し成形等、目的に応じた成形法に
より所定の形状、構造の医療用器具が得られる。 以下、添付の図面に沿つて本発明による医療用
器具の一例を示す。すなわち、第1図は点滴筒を
有する輸液セツトの一例を示すもので、前記樹脂
組成物を射出成形して製造された軟質かつ透明な
筒状部1の開口部の先端部付近に形成されたフラ
ンジ部2に、ポリプロピレン等を射出成形して製
造された硬質キヤツプ部3の開口部先端付近に形
成されたフランジ部4を当接し、該フランジ部4
側より超音波ウエルダーの振動子(図示せず)を
作動させて超音波融着を行なうことにより点滴筒
が形成される。なお、該キヤツプ部には瓶針5が
一体的に形成されており、該瓶針5は、必要によ
り保護用キヤツプ6がかぶせられる。また、前記
軟質透明筒状部1の一端にはポート7が形成さ
れ、該ポート7には医療用液体を搬送させるため
の柔軟チユーブ8が連結されている。この柔軟チ
ユーブ8の先端には、必要によりゴム製軟質コネ
クタ9および硬質材料によるコネクタ10が連結
され、コネクタ10の先端には、必要により静脈
への刺通針10aが連結され、刺通針10aは、
必要により保護用キヤツプ10bがかぶせられ
る。またその中間部には必要によりクレンメ19
が取付けられており、該柔軟チユーブ8のクラン
プを行なうように構成されている。 第2図は本発明の他の実施態様を示すものであ
る。すなわち、前記樹脂組成物を射出して製造さ
れて軟質かつ透明な筒状部11の開口部の先端部
付近に形成されたフランジ部12に、ポリプロピ
レン等を射出成形して製造された硬質キヤツプ部
13の開口部先端付近に形成されたフランジ部1
4を当接し、該フランジ部14側より超音波ウエ
ルダーの振動子(図示せず)を作動させて超音波
融着を行なうことにより点滴筒が形成される。な
お、該キヤツプ部にはポート15が形成されてお
り、該ポート15には、医療用液体を搬送させる
ための柔軟なチユーブ16が連結されている。ま
た、前記軟質透明筒状部11の一端にはポート1
7が形成され、該ポート17には医療用液体を搬
送させるための柔軟チユーブ18が連結されてい
る。この柔軟チユーブ18の先端には、必要によ
りコネクタ(図示せず)が連結され、またその中
間部には必要によりクレンメ(図示せず)が取付
けられており、該柔軟チユーブ18のクランプを
行なうように構成されている。 第3図は、本発明のさらに他の実施態様を示す
もので、前記樹脂組成物を射出成形して製造され
た軟質かつ透明な筒状部21の両端開口部の先端
部付近に形成されたフランジ部22a,22b
に、ポリプロピレン等を射出成形して製造された
硬質キヤツプ部23a,23bの開口部先端付近
に形成されたフランジ部24a,24bを当接
し、該フランジ24a,24b側より超音波ウエ
ルダーの振動子(図示せず)を作動させて超音波
融着を行なうことにより点適筒が形成される。な
お、該キヤツプ23a,23bにはポート25
a,25bが形成され、該ポート25a,25b
には医療用液体を搬送させるための柔軟なチユー
ブ26a,26bが連結されている。また、これ
らのチユーブ26a,26bの先端部には、必要
によりコネクタや針が連結されている。 第4図は、本発明の他の実施態様である吸引用
器具用ベローズを示すもので、前記樹脂組成物で
ブロー成形により作られた軟質透明なベローズ3
1に排液チユーブ32が接続されており、その先
端にはコネクタ33が連結され、その中間にはク
レンメ34が取付けられている。一方、前記ベロ
ーズ31には吸引チユーブ35が連結され、その
先端に取付けられたコネクタ36には、さらに必
要により吸引用カテーテル37が取付けられてい
る。また、本発明のさらに他の実施態様として
は、第5図に示すような薬液ボトル38、第6図
に示すような呼吸器回路用蛇腹ホース39、第7
図に示すようなスポイト40がある。 前記のごとき医療用器具は、種々の方法により
滅菌される。滅菌方法としては、オートクレーブ
による水蒸気滅菌法、エチレンオキサイドガスに
よるガス滅菌法、放射線照射による放射線滅菌法
等があるが、熱変形および残留ガス等がなくなる
という点から放射線滅菌法が好ましい。放射線と
してはガンマ線、電子線等があるが、特にガンマ
線を使用することにより少ない線量で充分な滅菌
効果が得られる。通常その照射線量は1〜
5Mrad、好ましくは1.5〜4Mradである。 放射線滅菌法を採用することによる他の有利な
点は、超音波融着に代つて紫外線硬化型接着剤を
用いて筒状部とキヤツプを接合し、滅菌処理の放
射線のエネルギーを利用して接着剤を硬化させる
ことができることである。 このようにして製造された本発明による医療用
器具は、つぎのようにして使用される。例えば、
第1図に示すような輸液セツトの場合には、保護
用キヤツプ6を外したのち瓶針5を、輸液バツグ
の混注ポートのゴム栓(図示せず)に挿通し、1
回ないし数回該点滴筒を押圧して内部の空気を輸
液バツグ側に排出させると、該点滴筒内に医療用
液体が流入する。この液体が該点滴筒内に一部分
(例えば約2分の1)貯つたところで柔軟チユー
ブ8より排出させ、コネクタ10に連結された静
脈刺通針10a等より流出し始めたところで該チ
ユーブ8内の空気は完全に排除されるので、人体
(例えば静脈)に連結され、クレンメ10により
流出を調節しながら医療用液体を人体に供給す
る。また、第2〜3図に示す輸液セツトの場合も
同様な操作が行なわれる。 つぎに、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。 参考例 1 重量平均分子量約300000のプロピレン−α−オ
レフイン共重合体(α−オレフイン:ブテン−
1)(商品名SP×8400、三菱油化株式会社製)90
重量部および重量平均分子量約200000のエチレン
−α−オレフイン共重合体(α−オレフイン:ブ
テン−1)(商品名タフマーA20090、三井石油化
学工業株式会社製)10重量部をルーダーブレンド
して医療用樹脂組成物を得た。 この樹脂組成物を肉厚0.6mm、外径15mm、長さ
50mmの円筒形に射出成形した。このものについて
の物性試験の結果は、第1表に示すとおりであつ
た。 参考比較例 1〜6 平均重合度約1000のポリ塩化ビニル100重量部
に対してジ−2−エチルヘキシルフタレート40重
量部を配合してなる軟質塩化ビニル樹脂(以下、
軟質PVCという。)、重量平均分子量約200000の
エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、EVAと
いう。)、重量平均分子量約300000のポリプロピレ
ン(以下、PPという。)、重量平均分子量約
200000のポリエチレン(以下PEという。)、プロ
ピレン−ブテン−1共重合体(タフマー×R106)
(以下、共重合体Aという。)およびプロピレン−
ブテン−1共重合体(タフマー×R106)に核剤
としてジ(メチルベンザル)ソルビトール(ゲル
オールMD;新日本理化株式会社製)を0.1重量
%を配合したもの(以下、共重合体Bという。)
について実施例1と同様な筒状体を射出成形し、
同様な試験を行なつたところ、第1表の結果が得
られた。 なお、本明細書中における各試験は、つぎのよ
うにして行なつた。 (1) 透明性:軸方向に切断し、シート状に押拡
げ、ASTM D1003によりヘイズ度を測定し
た。 (2) 潰し応力:軸と垂直な方向から平板に押し潰
したときの最大応力。 (3) クレージング:(2)の験において応力を取去つ
たときに試料に残る折れ跡が白化するか否かを
みた。 (4) 耐熱性:断面の真円度が±2mm以上くずれる
温度。 (5) 回復時間:(2)の試験で応力を取去つてから断
面の真円度±0.5mmまで回復する時間。 実施例 2〜5 重量平均分子量約300000のプロピレン−α−オ
レフイン共重合体(α−オレフイン:エチレン)
(SPX−8400、三菱油化株式会社製)100重量部
に、重量平均分子量約200000のエチレン−α−オ
レフイン共重合体(α−オレフイン:ブテン−
1)を第2表に示す部数でルーダーブレンドして
医療用樹脂組成物を得た。これらの組成物につい
て、実施例1と同様な試験を行なつたところ、第
2表の結果が得られた。
しく述べると、輸液セツト、輸血セツト等のごと
きポンピング性筒状部を有する医療用器具に関す
るものである。 先行技術 輸液または輸血等の医療手技や人工透析、人工
心肺等の体外血液処理において、薬液、血液等の
医療用液体を搬送するための回路が用いられてい
る。このような医療用液体搬送回路は、医療用液
体を滴下あるいは流下させてその流量を目視によ
り確認するための点滴筒等の内部に医療用液体を
滴下させるための点滴口をもつた筒状体と、これ
に連設して医療用液体を搬送させるための柔軟な
チユーブとによつて構成されている。 このような医療用液体搬送回路に組込まれる筒
状体としては、軟質または半硬質塩化ビニル樹脂
よりなる円筒体の両端に、医療用液体を搬送させ
る柔軟なチユーブを取りつけ組立てている。この
組立のために、円筒体は、例えば押出成形された
筒状チユーブの両端を押しつぶし高周波融着し別
途成形した点滴口部等の部品と、上記柔軟なチユ
ーブを、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン
等の有機溶剤により接着したものや、あるいは筒
状体の両端に、点滴口部等を成形した硬質キヤツ
プ等を溶剤接着させたもの等がある。 筒状体としては他に軟質または半硬質の塩化ビ
ニル樹脂をブロー成形、射出成形したもの等があ
るが、いずれにしても、軟質材料により形成され
た筒状体に、硬質材料による点滴口を形成された
キヤツプ部を取りつけるために有機溶剤による接
着により接合されているものである。 しかしながら、有機溶剤により接合したもの
は、該溶剤が内部空間あるいは接着部分およびそ
の周辺の材料内部に溶解し、残留するという欠点
があつた。材料内部に溶解残留した溶媒は、材料
の強度を弱くするという欠点の他に、内部空間に
残留した溶剤とともに使用時に於て医療用液体中
に溶出されるおそれがあるという医療用液体搬送
回路にとつて好ましくない問題をもつていた。 また、前記のように筒状体を構成する軟質塩化
ビニル樹脂は、反撥弾性が低いのでポンピング時
に原形復元力が弱く、一方、復元力を高めるため
に可塑剤量を減少させると、該筒状体が数回のポ
ンピングでクレージングを生じるという欠点があ
つた。また、前記樹脂はガンマ線滅菌を行なうと
変色し、かつ溶出物が多くなり、PH変化および過
マンガン酸カリウム消費量が大きいという欠点が
あつた。 さらに、透明でかつポンピング可能な柔軟性を
有する材料としては、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体、
スチレン−ブタジエン系共重合体、ポリ(4−メ
チルペンテン−1)の変性重合体等があるが、該
変性重合体の軟質グレードは肉薄成形された場
合、ポンピングのために押しつぶされることによ
りクラツクが発生し、微生物の侵入を許す恐れが
あるので、ポンピング用材質としては好ましくな
い。スチレン−ブタジエン共重合体は、ポンピン
グのために押しつびされた時に元の形状への復元
性に欠けるので実用に向かない。エチレン−エチ
ルアクリレート共重合体は、エチルアクリレート
の毒性に問題があり、エチレン−酢酸ビニル共重
合体は透明度において十分でない。また、これら
の樹脂は、その柔軟性のために超音波ウエルダー
による融着に対し、超音波振動を吸収してしま
い、超音波ウエルダーによる接合には好ましくな
い。 発明の目的 したがつて、本発明の目的は、新規な医療用器
具を提供することにある。本発明の他の目的は、
輸液セツト、輸血セツト等のごとき透明なポンピ
ング性筒状体を有する医療用器具を提供すること
にある。 これらの諸目的は、軟質かつ透明な筒状体を有
してなる医療用器具において、該筒状体をプロピ
レン−α−オレフイン共重合体60〜99重量部およ
びエチレン−α−オレフイン共重合体40〜1重量
部よりなる樹脂組成物により形成したことを特徴
とする医療用器具により達成される。また、本発
明は、プロピレン−α−オレフイン共重合体の中
のα−オレフイン含量が10〜60モル%であり、か
つエチレン−α−オレフイン共重合体中のα−オ
レフイン含量が10〜60モル%である医療用器具で
ある。さらに、本発明は、プロピレン−α−オレ
フイン共重合体中のα−オレフインがエチレンま
たはブテン−1であり、またエチレン−α−オレ
フイン共重合体中のα−オレフインがブテン−1
である医療用器具である。また、本発明は、プロ
ピレン−α−オレフイン共重合体70〜95重量部に
対し、エチレン−α−オレフイン共重合体の配合
量が30〜5重量部である医療用器具である。さら
に、本発明は、筒状体が点滴筒である医療用器具
である。 発明の具体的構成 本発明による医療用器具の形成に使用される樹
脂組成物は、プロピレン−α−オレフイン共重合
体60〜99重量部およびエチレン−α−オレフイン
共重合体40〜1重量部よりなるものである。プロ
ピレン−α−オレフイン共重合体は、プロピレン
とα−オレフインとのランダムまたはブロツク共
重合体であり、その重量平均分子量は20000〜
1000000、好ましくは50000〜500000である。共単
量体であるα−オレフインとしては、エチレン、
ブテン−1、ペンテン−1,4−メチルペンテン
−1等があり、好ましくはエチレンまたはブテン
−1である。該共重合体のα−オレフインの含量
は、10〜60モル%、好ましくは10〜50モル%であ
り、さらに好ましくはエチレンの場合には15〜40
モル%、C4以上のα−オレフインの場合には15
〜35モル%である。一例を挙げると、例えばタフ
マーXR106L、タフマーXR107L、タフマー
XR106(いずれも三井石油化学工業株式会社製)、
SPX−8400(三菱油化株式会社製)等がある。す
なわち、α−オレフインの含量が10モル%未満で
あると、該共重合体を使用した樹脂組成物で製造
された医療用器具の放射線滅菌後の強度が低下
し、ポンピング時にクラツクが入るようになるか
らである。一方、α−オレフインの含量が60モル
%を越えると、該共重合体を使用した樹脂組成物
を用いて製造された医療用器具は超音波による融
着が不可能になり、またポンピング時の復元速度
が低下する。 また、エチレン−α−オレフイン共重合体は、
エチレンとα−オレフインとのランダムまたはブ
ロツク共重合体であり、その重量平均分子量は
20000〜1000000、好ましくは50000〜500000であ
る。共単量体であるα−オレフインとしてはブテ
ン−1、ブテン−2、ペンテン−1,4−メチル
ペンテン−1等があり、好ましくはブテン−1で
ある。該共重合体中のα−オレフインの含量は10
〜60モル%、好ましくは10〜50モル%であり、さ
らに好ましくは15〜40モル%である。一例を挙げ
ると、例えばタフマーA、タフマーP(いずれも
三井石油化学工業株式会社製)等がある。すなわ
ち、α−オレフインの含量が10モル%未満である
と、該共重合体を使用した樹脂組成物を用いて製
造された医療用器具は透明性が低下するからであ
る。また、α−オレフインの含量が60モル%を越
えると、該共重合体を使用した樹脂組成物を用い
て製造された医療用器具は超音波融着が不可能と
なる。 本発明による医療用器具の形成に使用される樹
脂組成物はプロピレン−α−オレフイン共重合体
60〜99重量部に対してエチレン−α−オレフイン
共重合体40〜1重量部、好ましくはプロピレン−
α−オレフイン共重合体70〜95重量部に対してエ
チレン−α−オレフイン共重合体30〜5重量部が
配合される。すなわち、エチレン−α−オレフイ
ン共重合体の配合量が40重量部を越えると、得ら
れる樹脂組成物を使用して形成してた医療用器具
の軟質筒状部が軟らかくなりすぎてポンピング時
の復元力が不充分となるだけでなく、キヤツプ部
等を構成するポリプロピレンとの熱融着性、超音
波融着性等の融着性が悪くなるからである。一
方、エチレン−α−オレフイン共重合体の配合量
が1重量部未満では、これら軟質オレフイン系樹
脂において、一般的傾向として見られるブリード
を抑制することができなくなる。 さらに、前記樹脂組成物中には、核剤を配合す
ることもでき、これによりさらに成形性が向上す
るとともにこれら軟質オレフイン系樹脂におい
て、一般的傾向として見られるブリードを抑制す
ることができる。該核剤の添加量は0.5〜0.05重
量%、好ましくは0.3〜0.1重量%である。このよ
うな核剤としては、例えばジベンザルソルビトー
ル、トリベンザルソルビトール、ジ(メチルベン
ザル)ソルビトール、トリ(メチルベンザル)ソ
ルビトール等があり、具体的にはゲルオールD、
ゲルオールT、ゲルオールMD(いずれも新日本
理化株式会社製)、EC−1(イーシー化学株式会
社製)等がある。 前記樹脂組成物は無色透明であり、例えば、
ASTMD1003により測定した結果、ヘイズ20%
以下、好ましくは15%以下、さらに好ましくは10
%以下である。また、ヤング率は10、000〜1000
Kg/cm2、好ましくは8000〜3000Kg/cm2である。 なお、前記樹脂組成物は、前記プロピレン−α
−オレフイン共重合体およびエチレン−α−オレ
フイン共重合体、さらに必要により核剤、その他
の添加剤を配合して、ドライブレンド、ルーダー
ブレンド等により均一に混練される。また、この
ようにして得られた樹脂組成物は、射出成形、ブ
ロー成形、押出し成形等、目的に応じた成形法に
より所定の形状、構造の医療用器具が得られる。 以下、添付の図面に沿つて本発明による医療用
器具の一例を示す。すなわち、第1図は点滴筒を
有する輸液セツトの一例を示すもので、前記樹脂
組成物を射出成形して製造された軟質かつ透明な
筒状部1の開口部の先端部付近に形成されたフラ
ンジ部2に、ポリプロピレン等を射出成形して製
造された硬質キヤツプ部3の開口部先端付近に形
成されたフランジ部4を当接し、該フランジ部4
側より超音波ウエルダーの振動子(図示せず)を
作動させて超音波融着を行なうことにより点滴筒
が形成される。なお、該キヤツプ部には瓶針5が
一体的に形成されており、該瓶針5は、必要によ
り保護用キヤツプ6がかぶせられる。また、前記
軟質透明筒状部1の一端にはポート7が形成さ
れ、該ポート7には医療用液体を搬送させるため
の柔軟チユーブ8が連結されている。この柔軟チ
ユーブ8の先端には、必要によりゴム製軟質コネ
クタ9および硬質材料によるコネクタ10が連結
され、コネクタ10の先端には、必要により静脈
への刺通針10aが連結され、刺通針10aは、
必要により保護用キヤツプ10bがかぶせられ
る。またその中間部には必要によりクレンメ19
が取付けられており、該柔軟チユーブ8のクラン
プを行なうように構成されている。 第2図は本発明の他の実施態様を示すものであ
る。すなわち、前記樹脂組成物を射出して製造さ
れて軟質かつ透明な筒状部11の開口部の先端部
付近に形成されたフランジ部12に、ポリプロピ
レン等を射出成形して製造された硬質キヤツプ部
13の開口部先端付近に形成されたフランジ部1
4を当接し、該フランジ部14側より超音波ウエ
ルダーの振動子(図示せず)を作動させて超音波
融着を行なうことにより点滴筒が形成される。な
お、該キヤツプ部にはポート15が形成されてお
り、該ポート15には、医療用液体を搬送させる
ための柔軟なチユーブ16が連結されている。ま
た、前記軟質透明筒状部11の一端にはポート1
7が形成され、該ポート17には医療用液体を搬
送させるための柔軟チユーブ18が連結されてい
る。この柔軟チユーブ18の先端には、必要によ
りコネクタ(図示せず)が連結され、またその中
間部には必要によりクレンメ(図示せず)が取付
けられており、該柔軟チユーブ18のクランプを
行なうように構成されている。 第3図は、本発明のさらに他の実施態様を示す
もので、前記樹脂組成物を射出成形して製造され
た軟質かつ透明な筒状部21の両端開口部の先端
部付近に形成されたフランジ部22a,22b
に、ポリプロピレン等を射出成形して製造された
硬質キヤツプ部23a,23bの開口部先端付近
に形成されたフランジ部24a,24bを当接
し、該フランジ24a,24b側より超音波ウエ
ルダーの振動子(図示せず)を作動させて超音波
融着を行なうことにより点適筒が形成される。な
お、該キヤツプ23a,23bにはポート25
a,25bが形成され、該ポート25a,25b
には医療用液体を搬送させるための柔軟なチユー
ブ26a,26bが連結されている。また、これ
らのチユーブ26a,26bの先端部には、必要
によりコネクタや針が連結されている。 第4図は、本発明の他の実施態様である吸引用
器具用ベローズを示すもので、前記樹脂組成物で
ブロー成形により作られた軟質透明なベローズ3
1に排液チユーブ32が接続されており、その先
端にはコネクタ33が連結され、その中間にはク
レンメ34が取付けられている。一方、前記ベロ
ーズ31には吸引チユーブ35が連結され、その
先端に取付けられたコネクタ36には、さらに必
要により吸引用カテーテル37が取付けられてい
る。また、本発明のさらに他の実施態様として
は、第5図に示すような薬液ボトル38、第6図
に示すような呼吸器回路用蛇腹ホース39、第7
図に示すようなスポイト40がある。 前記のごとき医療用器具は、種々の方法により
滅菌される。滅菌方法としては、オートクレーブ
による水蒸気滅菌法、エチレンオキサイドガスに
よるガス滅菌法、放射線照射による放射線滅菌法
等があるが、熱変形および残留ガス等がなくなる
という点から放射線滅菌法が好ましい。放射線と
してはガンマ線、電子線等があるが、特にガンマ
線を使用することにより少ない線量で充分な滅菌
効果が得られる。通常その照射線量は1〜
5Mrad、好ましくは1.5〜4Mradである。 放射線滅菌法を採用することによる他の有利な
点は、超音波融着に代つて紫外線硬化型接着剤を
用いて筒状部とキヤツプを接合し、滅菌処理の放
射線のエネルギーを利用して接着剤を硬化させる
ことができることである。 このようにして製造された本発明による医療用
器具は、つぎのようにして使用される。例えば、
第1図に示すような輸液セツトの場合には、保護
用キヤツプ6を外したのち瓶針5を、輸液バツグ
の混注ポートのゴム栓(図示せず)に挿通し、1
回ないし数回該点滴筒を押圧して内部の空気を輸
液バツグ側に排出させると、該点滴筒内に医療用
液体が流入する。この液体が該点滴筒内に一部分
(例えば約2分の1)貯つたところで柔軟チユー
ブ8より排出させ、コネクタ10に連結された静
脈刺通針10a等より流出し始めたところで該チ
ユーブ8内の空気は完全に排除されるので、人体
(例えば静脈)に連結され、クレンメ10により
流出を調節しながら医療用液体を人体に供給す
る。また、第2〜3図に示す輸液セツトの場合も
同様な操作が行なわれる。 つぎに、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。 参考例 1 重量平均分子量約300000のプロピレン−α−オ
レフイン共重合体(α−オレフイン:ブテン−
1)(商品名SP×8400、三菱油化株式会社製)90
重量部および重量平均分子量約200000のエチレン
−α−オレフイン共重合体(α−オレフイン:ブ
テン−1)(商品名タフマーA20090、三井石油化
学工業株式会社製)10重量部をルーダーブレンド
して医療用樹脂組成物を得た。 この樹脂組成物を肉厚0.6mm、外径15mm、長さ
50mmの円筒形に射出成形した。このものについて
の物性試験の結果は、第1表に示すとおりであつ
た。 参考比較例 1〜6 平均重合度約1000のポリ塩化ビニル100重量部
に対してジ−2−エチルヘキシルフタレート40重
量部を配合してなる軟質塩化ビニル樹脂(以下、
軟質PVCという。)、重量平均分子量約200000の
エチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、EVAと
いう。)、重量平均分子量約300000のポリプロピレ
ン(以下、PPという。)、重量平均分子量約
200000のポリエチレン(以下PEという。)、プロ
ピレン−ブテン−1共重合体(タフマー×R106)
(以下、共重合体Aという。)およびプロピレン−
ブテン−1共重合体(タフマー×R106)に核剤
としてジ(メチルベンザル)ソルビトール(ゲル
オールMD;新日本理化株式会社製)を0.1重量
%を配合したもの(以下、共重合体Bという。)
について実施例1と同様な筒状体を射出成形し、
同様な試験を行なつたところ、第1表の結果が得
られた。 なお、本明細書中における各試験は、つぎのよ
うにして行なつた。 (1) 透明性:軸方向に切断し、シート状に押拡
げ、ASTM D1003によりヘイズ度を測定し
た。 (2) 潰し応力:軸と垂直な方向から平板に押し潰
したときの最大応力。 (3) クレージング:(2)の験において応力を取去つ
たときに試料に残る折れ跡が白化するか否かを
みた。 (4) 耐熱性:断面の真円度が±2mm以上くずれる
温度。 (5) 回復時間:(2)の試験で応力を取去つてから断
面の真円度±0.5mmまで回復する時間。 実施例 2〜5 重量平均分子量約300000のプロピレン−α−オ
レフイン共重合体(α−オレフイン:エチレン)
(SPX−8400、三菱油化株式会社製)100重量部
に、重量平均分子量約200000のエチレン−α−オ
レフイン共重合体(α−オレフイン:ブテン−
1)を第2表に示す部数でルーダーブレンドして
医療用樹脂組成物を得た。これらの組成物につい
て、実施例1と同様な試験を行なつたところ、第
2表の結果が得られた。
【表】
【表】
【表】
実施例 1
エチレン含量0〜3重量%、重量平均分子量約
250000のポリプロピレンを射出成形して、第1図
に示すように瓶針5を有する硬質キヤツプ部3を
製造した。一方、参考例1の樹脂組成物を射出成
形して第1図に示すように一端にポート7を有す
る軟質透明筒状部1を製造した。両者のフランジ
部2,4をそれぞれ当接し、超音波ウエルダーを
用いて融着させて点滴筒を形成させた。このよう
にして得られた点滴筒のポート7に、軟質塩化ビ
ニル樹脂製チユーブ8を連結し、その先端にはコ
ネクタ9および10、静脈刺通針10aを取付け
た。 このようにして得られた輸液セツト3Mradの
ガンマ線を照射して滅菌した。この滅菌輸液セツ
トについて、昭和45年8月10日厚生省告示第301
号「デイスポーザブル輸血セツト、輸液セツト基
準」に準じて溶出試験および生物学試験を行なつ
たところ、第3表の結果が得られた。 実施例 2 エチレン含量0〜3重量%、重量平均分子量約
200000のポリプロピレンにマイカ20重量%を配合
してなるポリプロピレン組成物を射出成形して、
第2図に示すような硬質キヤツプ部13を製造し
た。一方、参考例2の樹脂組成物を射出成形して
第2図に示すように一端にポート17を有する軟
質透明筒状部11を製造した。両者のフランジ部
12,14を実施例1と同様の方法で超音波接合
し、柔軟チユーブを連結して、同様な方法でガン
マ線滅菌および試験を行なつたところ、第3表の
結果が得られた。 比較例 硬質キヤツプ部3を硬質塩化ビニル樹脂(平均
重合度800)で射出成形し、一方、軟質透明筒状
部1を軟質塩化ビニル樹脂(平均重合度1100、ジ
−2−エチルヘキシルフタレート含有量40重量
%)をブロー成形し、両者をシクロヘキサノンに
よる溶剤で接合して点滴筒を製造した以外は、実
施例1と同様な方法で製造し、ガンマ線滅菌を行
ない、試験したところ第3表の結果が得られた。
250000のポリプロピレンを射出成形して、第1図
に示すように瓶針5を有する硬質キヤツプ部3を
製造した。一方、参考例1の樹脂組成物を射出成
形して第1図に示すように一端にポート7を有す
る軟質透明筒状部1を製造した。両者のフランジ
部2,4をそれぞれ当接し、超音波ウエルダーを
用いて融着させて点滴筒を形成させた。このよう
にして得られた点滴筒のポート7に、軟質塩化ビ
ニル樹脂製チユーブ8を連結し、その先端にはコ
ネクタ9および10、静脈刺通針10aを取付け
た。 このようにして得られた輸液セツト3Mradの
ガンマ線を照射して滅菌した。この滅菌輸液セツ
トについて、昭和45年8月10日厚生省告示第301
号「デイスポーザブル輸血セツト、輸液セツト基
準」に準じて溶出試験および生物学試験を行なつ
たところ、第3表の結果が得られた。 実施例 2 エチレン含量0〜3重量%、重量平均分子量約
200000のポリプロピレンにマイカ20重量%を配合
してなるポリプロピレン組成物を射出成形して、
第2図に示すような硬質キヤツプ部13を製造し
た。一方、参考例2の樹脂組成物を射出成形して
第2図に示すように一端にポート17を有する軟
質透明筒状部11を製造した。両者のフランジ部
12,14を実施例1と同様の方法で超音波接合
し、柔軟チユーブを連結して、同様な方法でガン
マ線滅菌および試験を行なつたところ、第3表の
結果が得られた。 比較例 硬質キヤツプ部3を硬質塩化ビニル樹脂(平均
重合度800)で射出成形し、一方、軟質透明筒状
部1を軟質塩化ビニル樹脂(平均重合度1100、ジ
−2−エチルヘキシルフタレート含有量40重量
%)をブロー成形し、両者をシクロヘキサノンに
よる溶剤で接合して点滴筒を製造した以外は、実
施例1と同様な方法で製造し、ガンマ線滅菌を行
ない、試験したところ第3表の結果が得られた。
【表】
試験
発明の具体的効果 以上述べたように、本発明は、軟質かつ透明な
筒状体を有してなる医療用器具において、該筒状
体をプロピレン−α−オレフイン共重合体60〜99
重量部およびエチレン−α−オレフイン共重合体
40〜1重量部よりなる樹脂組成物により形成した
ことを特徴とする医療用器具であるから、エチレ
ン−α−オレフイン共重合体の配合によりさらに
透明性が向上するばかりでなく、機能的に大きな
変形を必要とする医療用器具の前記部材において
折れ跡が白化せず、また変形を取除いた時の回復
時間が従来の軟質塩化ビニル樹脂等より短かい。
また小さな力で大きな変形が可能であるので、ポ
ンピング操作が容易となる。また肉薄化により従
来の軟質塩化ビニル樹脂等よりコストを軽減で
き、さらに移行性を有する可塑剤を必要としない
ので安全である。また、硬質部材として使用され
るポリプロピレンとの接合に、超音波融着、熱融
着等が可能であり、しかも接合強度が極めて高
い。
発明の具体的効果 以上述べたように、本発明は、軟質かつ透明な
筒状体を有してなる医療用器具において、該筒状
体をプロピレン−α−オレフイン共重合体60〜99
重量部およびエチレン−α−オレフイン共重合体
40〜1重量部よりなる樹脂組成物により形成した
ことを特徴とする医療用器具であるから、エチレ
ン−α−オレフイン共重合体の配合によりさらに
透明性が向上するばかりでなく、機能的に大きな
変形を必要とする医療用器具の前記部材において
折れ跡が白化せず、また変形を取除いた時の回復
時間が従来の軟質塩化ビニル樹脂等より短かい。
また小さな力で大きな変形が可能であるので、ポ
ンピング操作が容易となる。また肉薄化により従
来の軟質塩化ビニル樹脂等よりコストを軽減で
き、さらに移行性を有する可塑剤を必要としない
ので安全である。また、硬質部材として使用され
るポリプロピレンとの接合に、超音波融着、熱融
着等が可能であり、しかも接合強度が極めて高
い。
第1〜3図は、本発明による医療用器具の各実
施例を示す断面図であり、第4〜7図は他の各実
施例を示す側面図である。 1,11,21……軟質透明筒状部、2,4,
12,14,22a,22b,24a,24b…
…フランジ部、3,13,23……硬質キヤツプ
部、8,16,18,26a,26b……柔軟チ
ユーブ。
施例を示す断面図であり、第4〜7図は他の各実
施例を示す側面図である。 1,11,21……軟質透明筒状部、2,4,
12,14,22a,22b,24a,24b…
…フランジ部、3,13,23……硬質キヤツプ
部、8,16,18,26a,26b……柔軟チ
ユーブ。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 軟質かつ透明な筒状体を有してなる医療用器
具において、該筒状体をプロピレン−α−オレフ
イン共重合体60〜99重量部およびエチレン−α−
オレフイン共重合体40〜1重量部よりなる樹脂組
成物により形成したことを特徴とする医療用器
具。 2 プロピレン−α−オレフイン共重合体中のα
−オレフイン含量が10〜60モル%であり、かつエ
チレン−α−オレフイン共重合体中のα−オレフ
イン含量が10〜60モル%である特許請求の範囲第
1項に記載の医療用器具。 3 プロピレン−α−オレフイン共重合体中のα
−オレフインがエチレンまたはブテン−1であ
り、またエチレン−α−オレフイン共重合体中の
α−オレフインがブテン−1である特許請求の範
囲第2項に記載の医療用器具。 4 プロピレン−α−オレフイン共重合体70〜95
重量部に対し、エチレン−α−オレフイン共重合
体の配合量が30〜5重量部である特許請求の範囲
第3項に記載の医療用器具。 5 筒状体が点滴筒である特許請求の範囲第1項
ないし第4項のいずれか一つに記載の医療用器
具。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58199926A JPS6092765A (ja) | 1983-10-27 | 1983-10-27 | 医療用器具 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58199926A JPS6092765A (ja) | 1983-10-27 | 1983-10-27 | 医療用器具 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6092765A JPS6092765A (ja) | 1985-05-24 |
| JPH0243507B2 true JPH0243507B2 (ja) | 1990-09-28 |
Family
ID=16415888
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58199926A Granted JPS6092765A (ja) | 1983-10-27 | 1983-10-27 | 医療用器具 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6092765A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3471949B2 (ja) * | 1995-01-27 | 2003-12-02 | テルモ株式会社 | 拡張用カテーテル及びその製造法 |
| JP3549643B2 (ja) * | 1995-09-19 | 2004-08-04 | テルモ株式会社 | 医療用基材 |
| JP2002126081A (ja) * | 2000-10-19 | 2002-05-08 | Jms Co Ltd | プラスチック製微量用点滴芯のキャップ、点滴筒、および点滴セット |
| JP2007023062A (ja) * | 2005-07-12 | 2007-02-01 | Jsr Corp | 熱可塑性エラストマー組成物、その成形品の接着方法、その成形品を含む複合成形品及びその複合成形品を備える医療用輸液セット |
-
1983
- 1983-10-27 JP JP58199926A patent/JPS6092765A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6092765A (ja) | 1985-05-24 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |