JPH0253638B2 - - Google Patents
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- JPH0253638B2 JPH0253638B2 JP61002464A JP246486A JPH0253638B2 JP H0253638 B2 JPH0253638 B2 JP H0253638B2 JP 61002464 A JP61002464 A JP 61002464A JP 246486 A JP246486 A JP 246486A JP H0253638 B2 JPH0253638 B2 JP H0253638B2
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Description
【発明の詳細な説明】
〔発明の技術分野〕
この発明は、固定スクロールと揺動スクロール
とを組合わせて用いるスクロール圧縮機に関する
ものである。 〔従来の技術〕 この発明の詳細説明に先立つて、まず半円弧を
接続させて形成されるスクロールを用いたスクロ
ール圧縮機の構成とその作用について簡単に述べ
る。 第1図は半円弧を順次に接続させて形成される
スクロールを示している。すなわち、この第1図
において、スクロール1は、点Oを中心に半径
(a−t)/2および(a+t)/2の各々半円
を描き、続いて前記点Oからa/2だけ離れた点
O′を中心に前記各半円弧の反対側に半径(2a−
t)/2および(2a+t)/2の各半円を描き、
以下これを繰り返して、この第1図の例では、基
本ピツチa、歯厚tの4つの半円弧群を順次にス
クロール状に接続して形成される。そしてこのよ
うな形状構成を以下2巻きのスクロールと呼ぶ。
なおこのスクロール1の最小半円弧の端末は、歯
厚tを直径とする半円弧におさめられている。 また第2図は前記第1図に示したスクロールの
1組を組合わせて構成したスクロール圧縮機の作
動の態様を原理的に示しており、この第2図にお
いて、2は固定側スクロール、3はこの固定側ス
クロール2に対称的に組合わされた揺動側スクロ
ールである。 こゝで前記固定側スクロール2は配置位置にお
いて静止固定されていて、その前記点Oに対応す
る中心O1は不動であり、またこの固定スクロー
ル2に対して揺動側スクロール3は、その組合わ
せ配置により、固定側スクロール2との間に、閉
ざされた円弧状空間からなる圧縮室4および5が
形成されている。 そして前記揺動側スクロール3の前記点O′に
対応する中心O2を、前記固定側スクロール2の
前記点O′に対応する不動な点Aのまわりに、O2
−Aの距離をa/2−tに保持し、かつその姿勢
を変えることなく回動、すなわち、揺動あるいは
公転させると、この第2図に0゜,90゜,180゜,270゜
の各角位置で示したように、前記圧縮室4,5
は、一旦外周部に開口されたのち、次第に中心部
に向つて容積を減じてゆき、取扱う圧縮対象が流
体であれば、点線で示した吐出口31からその流
体を取出すことができる。なおこの作動に際し
て、揺動スクロール3のスクロール外端中心の点
Bは、固定側スクロール2の前記不動な点Aと中
心O1とを結ぶ線D―D′上の不動な点Cのまわり
に、半径a/2−tの円運動を行なうことにな
る。 このようにして1組のスクロールの対称的な組
合わせによつて圧縮機を構成できるのである。 ところで、この種のスクロール圧縮機として
は、米国特許第4065279号が知られているが、こ
れによれば、固定スクロール、揺動スクロール、
本体によつて形成される圧縮部を上部に、モータ
を下部に配置し、これらを密閉シエル内に収納し
て、密閉シエル内空間に外部より吸入ガスを導入
し、モータを冷却した後、圧縮部に吸引され圧縮
された後、固定スクロール中央部に設けられた吐
出口より密閉シエルに接続された吐出管を介して
外部へ排出される。いわゆる、低圧シエルタイプ
のスクロール圧縮機が記載されてい。またクラン
ク軸は、本体に垂直に支承され、上端部において
揺動スクロールに結合され、本体による支承部を
挾んで、下方端部に回転駆動源のモータ・ロータ
が取り付けられている。そして、クランク軸及び
モータ・ロータの自重によりクランク軸が抜け落
ちないためにクランク軸上端部には、鍔部が形成
され上記本体のクランク軸支承部上端面にて支承
している。 ところで低圧シエルタイプにおいては、クラン
ク軸は上記のようにクランク軸とモータ・ロータ
の自重を支承するだけで良いが、外部より吸入ガ
スを直接圧縮部に吸引し圧縮後上記密閉シエル内
空間を吐出ガスで充満させ、モータを吐出ガスで
冷却した後吐出管を介して外部へ排出させる。い
わゆる高圧シエルタイプに構成した場合、クラン
ク軸が圧縮部を貫通していないというスクロール
圧縮機特有の構成を有するので、高圧状態の密閉
シエル内空間にさらされたクランク軸下端部と、
揺動スクロールと結合するクランク軸上端部との
間にはかなり大きな差圧を生じ、この差圧により
クランク軸上端部は揺動スクロール側へ押しやら
れ、クランク軸上端部と揺動スクロール台板との
間に大きなスラストが生じるため、この両者間に
は大きな摩擦力がかかり摩耗の恐れがある等の問
題点があつた。 〔発明の概要〕 この発明におけるスクロール圧縮機は、密閉シ
エル内に取付けられ、上端部に大径孔による段部
を有する軸孔が上、下に貫通する本体、 この本体の大径孔周縁部に支承される台板と、
この台板から下方に突出される軸と、スクロール
状の歯とを有する揺動スクロール、 この揺動スクロールの上記歯と組合わされて上
記シエル内空間に高圧ガスを吐出する圧縮室を形
成するスクロール状の歯を有する固定スクロー
ル、 上記本体の軸孔内に回転自在に挿入され上記揺
動スクロールの軸と結合される上端部に形成され
た鍔部が上記台板と第1の隙間を介して上記段部
で支承されると共に下端部が上記シエル底部の油
溜め内に貯溜されている潤滑油中に浸されるクラ
ンク軸、 このクランク軸内に上記揺動スクロールの軸と
上記クランク軸との結合部を介して上端部が上記
第1の隙間に連通すると共に下端部が上記潤滑油
中に開口するように形成され上記潤滑油に作用す
るシエル42内圧力との圧力差で潤滑油を給油す
る油路、上記クランク軸の下端側に嵌装されたロ
ータを備え、揺動スクロールの台板とクランク軸
の上端部に形成された鍔部との間の第1の隙間に
潤滑油を供給し、この潤滑油膜でクランク軸上端
部と揺動スクロール台板との間に働くスラスト力
を支承することにより、両者間にかかる大きな摩
擦力を軽減し摩耗を防止するようにしたものであ
る。 〔発明の実施例〕 この発明のスクロール圧縮機の実施例について
説明する。 第3図ないし第6図は前記した揺動側スクロー
ル3の一実施例を示しており、また第7図および
第8図はこの揺動側スクロール3の支持ならびに
揺動機構の一実施例を示している。 これらの第3図ないし第6図において、揺動側
スクロール3は、揺動スクロール歯6と、この揺
動スクロール歯6を一方の面に突設させた揺動ス
クロール台板7と、他方の面に延長させた揺動ス
クロール軸8と、同様に他方の面に同心円上で等
角間隔をおいて形成された揺動ガイド凹部9と、
揺動スクロールバランサ10とからなつており、
かつ符号11は前記揺動スクロール歯6の内面仮
想延長線である。 また第7図および第8図において、前記揺動側
スクロール3の揺動ガイド凹部9に対し、これよ
りも小径の軸端を各々に遊嵌させた各ガイドピン
12は、本体13のフランジ部13aに前記各凹
部9に対応して形成した各ガイドピン孔14に支
持されると共に、その先端のスラスト軸受面15
に前記揺動スクロール台板7が接し、かつ本体1
3中央の突出部13bにその両側に亘つて穿設さ
れた軸孔16に回転自在に枢支されたクランク軸
17の偏心孔18に前記揺動スクロール軸が枢支
してある。従つて、クランク軸が回転すると軸孔
16の内周面とクランク軸17の外周面との間に
摺動面24が形成される。19はクランク軸17
の中心点Jを通つてその一端と偏心孔18とを連
通する油孔(油路)、20,21は油孔19と摺
動面24とを連通する径方向の複数個の油孔で、
突出部13bの端部側で互いに軸線方向に離間し
て穿設されている。22はスラスト軸受面15に
設けられた油溝、23は偏心孔18の内面に設け
られた油溝である。 従つてこれらの第3図ないし第8図実施例によ
ると、揺動側スクロール3は、揺動スクロール軸
8がクランク軸17の偏心孔18に、また各揺動
ガイド凹部9が各ガイドピン12に各々拘束され
ているために、クランク軸17が第9図に示すよ
うに0゜→90゜→180゜→270゜と回転するにつれて、揺
動スクロール3は前記第2図においても示したよ
うに、相対姿勢をそのまゝにして揺動を行なうこ
とになる。 しかしてこの揺動に際して、クランク軸17の
中心Jと揺動スクロール軸8の中心Kとの間隔
は、第2図での説明と同様にa/2−tに保持す
る必要があり、これを実現させるためには、第9
図に示したように、ガイドピン12の直径をbと
すると、揺動ガイド凹部9の直径をa+b−2tと
しなければならない。 なおまた前記第3図、第5図において、E〜
E′,F〜F′およびG〜G′は各々基線、Kは揺動ス
クロール軸の中心、hは揺動スクロール歯高、I
はバランサのないときの揺動スクロール歯部分の
重心位置である。 すなわち、このようにして少なくとも3個所以
上の揺動ガイド凹部9と、これに遊嵌係合される
各ガイドピン12とによつて、所期の揺動軌道を
構成できるのである。 こゝで前記第3図ないし第6図実施例の構成に
よる揺動側スクロール3のバランシングについて
みると、図示からも明らかなように、揺動スクロ
ール歯6の部分のみの重心は、基線G〜G′上の
(I)点付近に位置することになる。これはスク
ロール歯の形状が対称的でないことに基因する。
そしてもしこの揺動側スクロール3を、バランサ
10の無い状態で前記のように揺動運動させると
すると、前記第7図および第8図のクランク軸1
7の中心Jのまわりに一定偏心位置を占めて回転
されるのではなく、別の中心のまわりに偏心回転
運動を行なうことになるもので、これは揺動側ス
クロール3が揺動運動を行なうためで、このよう
な場合にバランシングをとることは非常に困難と
なる。 このために実施例にはハランサ10を設けて、
これらのスクロール歯6とバランサ10との合重
心点が揺動スクロール軸の中心Kに一致するよう
にさせるもので、これには作動を阻害しないため
に、仮想延長線11の外側にあつて、スクロール
歯高hと同一高さにして高さ方向の重心位置をも
一致させた形状とし、かつその質量を選択すれば
よく、これによつて揺動側スクロール3の全体の
重心がKに等しくなり、かつクランク軸の中心J
のまわりにバランシングをとつた偏心回転を行な
わせ得るのである。 つゞいて前記クランク軸17の詳細は、第10
図ないし第12図に示したとおりであつて、軸部
基端側は段付けにより電動機取付け部26とな
る。すなわち、この取り付け部26には、第17
図に示すようにロータ37の上端面の一部が段付
部に当接して取付けられる。従つて、このロータ
37の上端面と前記本体突出部13bの下端面と
の間には、後述する第1の隙間よりも軸線方向長
さの長い第2の隙間が形成されることとなる。ま
たクランク軸17の軸部外周に油溝27を形成さ
せると共に、軸先端部の鍔部28で前記軸孔16
からの脱落を防止している。すなわち、第7図、
第15図及び第17図に示すように本体13の揺
動スクロール3側に、軸孔16と連なる大径孔に
より段部13cが設けられ、この段部13cを設
けることにより揺動スクロール3の台板7の下面
との間に空間25を形成すると共にクランク軸1
7の鍔部28が空間25内を軸線方向へ移動でき
るように第1の隙間25aを介して鍔部28の下
面は段部13c上に配設されている。従つて、ク
ランク軸が回転すると鍔部28の下面と段部13
cとの間に摺動面28aが形成される。 ついでまた前記揺動側スクロール3に組合わさ
れる固定側スクロール2の一実施例を第13図お
よび第14図に示し、特にその吐出口の位置と大
きさとについて述べる。 これらの第13図および第14図において、固
定側スクロール2は、固定スクロール歯29と、
この固定スクロール歯29を前記揺動スクロール
歯6に対応して一方の面に突設させた固定スクロ
ール台板30とからなつており、次に示す位置、
形状および大きさを有する吐出口31を形成して
ある。こゝで前記固定スクロール歯29は揺動ス
クロール歯6に等しい歯高hとされ、かつ吐出口
31は中心点から間隔cだけ偏心して直径dを有
している。 この固定側スクロール2の構成において、吐出
口31の直径dは、前記第2図からも明らかなよ
うに、少なくともスクロール歯厚tよりも小さく
して吐出流体のシールを行なえる大きさとし、か
つ第2図圧縮室4内の流体を完全に吐出させるた
めに、その中心は基線N〜N′上にあつて、内周
の点pを固定スクロール歯29の最内縁に接して
いる必要がある。 すなわち、この吐出口31の諸元に対する要請
は、スクロール台板30の中心から所定の間隔c
(a/2−t≦c<a−t/2)だけ偏心し、か
つその中心が台板中心とスクロール歯最内縁とを
結ぶ基線N〜N′上にあり、開口内周の点pがス
クロール歯最内縁に接した位置を占めると共に、
直径d(d=a−t−2cあるいは0<d≦t)を
もつ円形状のものであることにはほかならない。 こゝで前述した各構成を組み上げてなるスクロ
ール圧縮機構の一実施例は、第15図および第1
6図に示すとおりであつて、前記本体13のフラ
ンジ外縁部にシリンダ32を配し、このシリンダ
32には吸込口33を形成して吸入空間34に連
通させると共に、固定側スクロール2を合わせて
ボルト穴35よりボルト36で結合したものであ
り、このシリンダ32は固定側および揺動側スク
ロール2,3相互の軸方向高さならびに隙間を調
節して設定する役割りをも果している。P―P′,
Q―Q′は基線である。 さらにこのように構成されるスクロール圧縮機
構に電動機を組込んで密閉形式としたスクロール
圧縮機を第17図に示してある。 第17図は密閉形式のシエル内を吐出側圧力に
保持した、いわゆる高圧シエルタイプの一実施例
によるスクロール圧縮機を示しており、この第1
7図において、電動機を構成するロータ37は第
18図からも明らかなようにエンドリング38お
よびバランスウエイト39を有し、かつステータ
40はコイルエンド41を有していて、こゝにい
わゆる、カゴ形誘導電動機をなしており、また全
体を密閉するシエル42の内側上部に周設した取
付けフランジ43には、前記したスクロール圧縮
機構をそのボルト36により取付けると共に、シ
エル42を貫通して導入した吸入管44を前記吸
入口33に接続させ、かつシエル42からは吐出
管45を取出してあり、さらに前記取付けフラン
ジ43にシエル内空間47a,47bを連通させ
る連通口46を形成し、シエル内底部の油溜めに
は潤滑油48を貯溜させてある。そして前記ステ
ータ40のリード線49はハーメチツク端子50
を介してシエル外部に取出し、このステータ40
をシエル42の内面に間隙51を介して固定さ
せ、かつ前記ロータ37はステータ40との間に
エアギヤツプ52を介して対設されるように、そ
の中心部の取付け孔53を前記クランク軸17の
取付け部26に、例えば焼嵌めなどにより固定さ
せたものである。 従つて第17図実施例では、電動機への通電に
よつてクランク軸17が回転駆動されると、偏心
孔18に回転自在に嵌装されている軸8により、
揺動スクロール3がその凹部9を遊嵌係合させた
ガイドピン12に案内されて、前記第2図に示し
た揺動運動を行ない、吸入管44から吸入空間3
4に至つている気体を吸入し、圧縮室4,5で圧
縮して吐出口31からシエル内空間47aに吐出
させ、かつ吐出管45より外部に導出できるので
ある。 しかしてこの圧縮作動中、シエル内空間47b
は連通口46を介して吐出ガスが流通して吐出圧
の高圧雰囲気になる。従つて、シエル内空間47
bに働いている吐出圧によつて、シエル内底部の
油溜めに貯溜されている潤滑油48は、単線矢印
に示すように各油孔19,20,21および油溝
22,23,27から各潤滑部に供給され、摺動
面での摩耗による損失が少なくなる。すなわち、
油孔19を通じて揺動スクロール軸8と偏心孔1
8との結合部に至つた潤滑油及び油孔19から油
孔20,21へ至つた潤滑油は、油孔23及び揺
動スクロール軸8とクランク軸17の偏心孔18
との摺動面並びに第1の隙間25aへ、油溝27
及び本体13の軸孔16の内周面とクランク軸1
7の外周面との摺動面24並びに鍔部28の下面
と段部13cとの摺動面28aへ至る過程におい
て絞られて減圧し、空間25は吐出ガス圧よりも
低圧になるので、その差圧によつて潤滑油が流通
する。さらに、空間25に至つた潤滑油は、油溝
22及びスラスト軸受面7で絞られ、ある程度の
圧力損失を伴なつて最も圧力の低い吸入空間に至
る。また、摺動面24へは、上記差圧及び油孔2
0,21内の潤滑油に作用する遠心力とによつて
給油され、油孔20,21間の摺動面24に充分
に潤滑油が供給される。従つて、油孔20,21
間の摺動面24は潤滑油で満され、油シール膜が
形成されて、突出部13bの端部側摺動面24隙
間からシエル内空間47bの高圧ガスが侵入しよ
うとしても阻止される。 一方、クランク軸17は、始動時では、圧縮室
4,5からの吐出ガス圧が低いため油溜め内の潤
滑油に作用する圧力が小さく、鍔部28が摺動面
28a上に位置して回転する。そして、吐出圧が
高まるに従つて潤滑油に作用する圧力も大きくな
り、クランク軸17が上方へ持上げられ、鍔部2
8の上面が揺動スクロールの台板7の下面に当接
した状態で回転し、スラスト力を受けるが、上述
したように差圧力により強制的に第1の隙間25
a部分に潤滑油が供給され、潤滑作用をなす。こ
の時、第1の隙間25aは前述した第2の隙間3
7aよりも小さく形成されているので、ロータ3
7の上端面は突出部13bの下端面と当接するこ
とがなく、ロータ37は円滑に駆動し、圧縮機の
運転を行なう。そして、潤滑油は、吸入気体と一
緒に固定および揺動スクロール歯29,6間のシ
ールをなしてシエル内空間47aに吐出され、圧
縮気体と分離されて再度シエル内底部に戻る。す
なわち、このようにして差圧を利用したポンピン
グにより、油潤滑、油シールおよび油分離作用を
行なう。特に圧縮作動に際して揺動側スクロール
3には、圧縮室4,5での圧縮作用に伴なつてそ
の台板7と、本体13のスラスト軸受面15との
間にスラスト負荷が発生するが、油溝22への給
油圧力によつて負荷々重を軽減できるのである。 なお前記バランスウエイト39は、クランク軸
17の回転中心Jの回りに偏心運動を行なう揺動
側スクロール3のバランシングを行なう。 また第19図に示すように、ポンピングのため
には前記差圧による給油に加えて、クランク中心
の油孔19内にスクリユウ55を挿着させて、そ
の軸回転に伴なうポンピング作用により潤滑油の
給送を行なわせてもよく、この場合は前記第17
図実施例と全く同様の作用を得ることができる。 〔発明の効果〕 以上のようにこの発明におけるスクロール圧縮
機は、密閉シエル内に取付けられ、上端部に大径
孔による段部を有する軸孔が上、下に貫通する本
体、 この本体の大径孔周縁部により支持される台板
と、この台板から下方に突出される軸と、スクロ
ール状の歯とを有する揺動スクロール、 この揺動スクロールの上記歯と組合わされて上
記シエル内空間に高圧ガスを吐出する圧縮室を形
成するスクロール状の歯を有する固定スクロー
ル、 上記本体の軸孔内に回転自在に挿入され、上記
揺動スクロールの軸と結合される上端部に形成さ
れた鍔部が上記台板と第1の隙間を介して上記段
部で支承されると共に下端部が上記シエル底部の
油溜め内に貯溜されている潤滑油中に浸されるク
ランク軸、 このクランク軸内に上記揺動スクロールの軸と
上記クランク軸との結合部を介して上端部が上記
第1の隙間に連通すると共に下端部が上記潤滑油
中に開口するように形成され上記潤滑油に作用す
るシエル内圧力との圧力差で潤滑油を給油する油
路、上記クランク軸の下端側に嵌装されたロータ
を備えたことにより、揺動スクロールの台板とク
ランク軸の上端部に形成された鍔部との間の第1
の隙間に供給される潤滑油の油膜で、クランク軸
上端部と揺動スクロール台板との間に働く高圧シ
エルタイプ特有のスラスト力を支承するので、ク
ランク軸上端部と揺動スクロール台板との間の摩
擦力を軽減し摩耗を防止し得るという効果を奏す
る。
とを組合わせて用いるスクロール圧縮機に関する
ものである。 〔従来の技術〕 この発明の詳細説明に先立つて、まず半円弧を
接続させて形成されるスクロールを用いたスクロ
ール圧縮機の構成とその作用について簡単に述べ
る。 第1図は半円弧を順次に接続させて形成される
スクロールを示している。すなわち、この第1図
において、スクロール1は、点Oを中心に半径
(a−t)/2および(a+t)/2の各々半円
を描き、続いて前記点Oからa/2だけ離れた点
O′を中心に前記各半円弧の反対側に半径(2a−
t)/2および(2a+t)/2の各半円を描き、
以下これを繰り返して、この第1図の例では、基
本ピツチa、歯厚tの4つの半円弧群を順次にス
クロール状に接続して形成される。そしてこのよ
うな形状構成を以下2巻きのスクロールと呼ぶ。
なおこのスクロール1の最小半円弧の端末は、歯
厚tを直径とする半円弧におさめられている。 また第2図は前記第1図に示したスクロールの
1組を組合わせて構成したスクロール圧縮機の作
動の態様を原理的に示しており、この第2図にお
いて、2は固定側スクロール、3はこの固定側ス
クロール2に対称的に組合わされた揺動側スクロ
ールである。 こゝで前記固定側スクロール2は配置位置にお
いて静止固定されていて、その前記点Oに対応す
る中心O1は不動であり、またこの固定スクロー
ル2に対して揺動側スクロール3は、その組合わ
せ配置により、固定側スクロール2との間に、閉
ざされた円弧状空間からなる圧縮室4および5が
形成されている。 そして前記揺動側スクロール3の前記点O′に
対応する中心O2を、前記固定側スクロール2の
前記点O′に対応する不動な点Aのまわりに、O2
−Aの距離をa/2−tに保持し、かつその姿勢
を変えることなく回動、すなわち、揺動あるいは
公転させると、この第2図に0゜,90゜,180゜,270゜
の各角位置で示したように、前記圧縮室4,5
は、一旦外周部に開口されたのち、次第に中心部
に向つて容積を減じてゆき、取扱う圧縮対象が流
体であれば、点線で示した吐出口31からその流
体を取出すことができる。なおこの作動に際し
て、揺動スクロール3のスクロール外端中心の点
Bは、固定側スクロール2の前記不動な点Aと中
心O1とを結ぶ線D―D′上の不動な点Cのまわり
に、半径a/2−tの円運動を行なうことにな
る。 このようにして1組のスクロールの対称的な組
合わせによつて圧縮機を構成できるのである。 ところで、この種のスクロール圧縮機として
は、米国特許第4065279号が知られているが、こ
れによれば、固定スクロール、揺動スクロール、
本体によつて形成される圧縮部を上部に、モータ
を下部に配置し、これらを密閉シエル内に収納し
て、密閉シエル内空間に外部より吸入ガスを導入
し、モータを冷却した後、圧縮部に吸引され圧縮
された後、固定スクロール中央部に設けられた吐
出口より密閉シエルに接続された吐出管を介して
外部へ排出される。いわゆる、低圧シエルタイプ
のスクロール圧縮機が記載されてい。またクラン
ク軸は、本体に垂直に支承され、上端部において
揺動スクロールに結合され、本体による支承部を
挾んで、下方端部に回転駆動源のモータ・ロータ
が取り付けられている。そして、クランク軸及び
モータ・ロータの自重によりクランク軸が抜け落
ちないためにクランク軸上端部には、鍔部が形成
され上記本体のクランク軸支承部上端面にて支承
している。 ところで低圧シエルタイプにおいては、クラン
ク軸は上記のようにクランク軸とモータ・ロータ
の自重を支承するだけで良いが、外部より吸入ガ
スを直接圧縮部に吸引し圧縮後上記密閉シエル内
空間を吐出ガスで充満させ、モータを吐出ガスで
冷却した後吐出管を介して外部へ排出させる。い
わゆる高圧シエルタイプに構成した場合、クラン
ク軸が圧縮部を貫通していないというスクロール
圧縮機特有の構成を有するので、高圧状態の密閉
シエル内空間にさらされたクランク軸下端部と、
揺動スクロールと結合するクランク軸上端部との
間にはかなり大きな差圧を生じ、この差圧により
クランク軸上端部は揺動スクロール側へ押しやら
れ、クランク軸上端部と揺動スクロール台板との
間に大きなスラストが生じるため、この両者間に
は大きな摩擦力がかかり摩耗の恐れがある等の問
題点があつた。 〔発明の概要〕 この発明におけるスクロール圧縮機は、密閉シ
エル内に取付けられ、上端部に大径孔による段部
を有する軸孔が上、下に貫通する本体、 この本体の大径孔周縁部に支承される台板と、
この台板から下方に突出される軸と、スクロール
状の歯とを有する揺動スクロール、 この揺動スクロールの上記歯と組合わされて上
記シエル内空間に高圧ガスを吐出する圧縮室を形
成するスクロール状の歯を有する固定スクロー
ル、 上記本体の軸孔内に回転自在に挿入され上記揺
動スクロールの軸と結合される上端部に形成され
た鍔部が上記台板と第1の隙間を介して上記段部
で支承されると共に下端部が上記シエル底部の油
溜め内に貯溜されている潤滑油中に浸されるクラ
ンク軸、 このクランク軸内に上記揺動スクロールの軸と
上記クランク軸との結合部を介して上端部が上記
第1の隙間に連通すると共に下端部が上記潤滑油
中に開口するように形成され上記潤滑油に作用す
るシエル42内圧力との圧力差で潤滑油を給油す
る油路、上記クランク軸の下端側に嵌装されたロ
ータを備え、揺動スクロールの台板とクランク軸
の上端部に形成された鍔部との間の第1の隙間に
潤滑油を供給し、この潤滑油膜でクランク軸上端
部と揺動スクロール台板との間に働くスラスト力
を支承することにより、両者間にかかる大きな摩
擦力を軽減し摩耗を防止するようにしたものであ
る。 〔発明の実施例〕 この発明のスクロール圧縮機の実施例について
説明する。 第3図ないし第6図は前記した揺動側スクロー
ル3の一実施例を示しており、また第7図および
第8図はこの揺動側スクロール3の支持ならびに
揺動機構の一実施例を示している。 これらの第3図ないし第6図において、揺動側
スクロール3は、揺動スクロール歯6と、この揺
動スクロール歯6を一方の面に突設させた揺動ス
クロール台板7と、他方の面に延長させた揺動ス
クロール軸8と、同様に他方の面に同心円上で等
角間隔をおいて形成された揺動ガイド凹部9と、
揺動スクロールバランサ10とからなつており、
かつ符号11は前記揺動スクロール歯6の内面仮
想延長線である。 また第7図および第8図において、前記揺動側
スクロール3の揺動ガイド凹部9に対し、これよ
りも小径の軸端を各々に遊嵌させた各ガイドピン
12は、本体13のフランジ部13aに前記各凹
部9に対応して形成した各ガイドピン孔14に支
持されると共に、その先端のスラスト軸受面15
に前記揺動スクロール台板7が接し、かつ本体1
3中央の突出部13bにその両側に亘つて穿設さ
れた軸孔16に回転自在に枢支されたクランク軸
17の偏心孔18に前記揺動スクロール軸が枢支
してある。従つて、クランク軸が回転すると軸孔
16の内周面とクランク軸17の外周面との間に
摺動面24が形成される。19はクランク軸17
の中心点Jを通つてその一端と偏心孔18とを連
通する油孔(油路)、20,21は油孔19と摺
動面24とを連通する径方向の複数個の油孔で、
突出部13bの端部側で互いに軸線方向に離間し
て穿設されている。22はスラスト軸受面15に
設けられた油溝、23は偏心孔18の内面に設け
られた油溝である。 従つてこれらの第3図ないし第8図実施例によ
ると、揺動側スクロール3は、揺動スクロール軸
8がクランク軸17の偏心孔18に、また各揺動
ガイド凹部9が各ガイドピン12に各々拘束され
ているために、クランク軸17が第9図に示すよ
うに0゜→90゜→180゜→270゜と回転するにつれて、揺
動スクロール3は前記第2図においても示したよ
うに、相対姿勢をそのまゝにして揺動を行なうこ
とになる。 しかしてこの揺動に際して、クランク軸17の
中心Jと揺動スクロール軸8の中心Kとの間隔
は、第2図での説明と同様にa/2−tに保持す
る必要があり、これを実現させるためには、第9
図に示したように、ガイドピン12の直径をbと
すると、揺動ガイド凹部9の直径をa+b−2tと
しなければならない。 なおまた前記第3図、第5図において、E〜
E′,F〜F′およびG〜G′は各々基線、Kは揺動ス
クロール軸の中心、hは揺動スクロール歯高、I
はバランサのないときの揺動スクロール歯部分の
重心位置である。 すなわち、このようにして少なくとも3個所以
上の揺動ガイド凹部9と、これに遊嵌係合される
各ガイドピン12とによつて、所期の揺動軌道を
構成できるのである。 こゝで前記第3図ないし第6図実施例の構成に
よる揺動側スクロール3のバランシングについて
みると、図示からも明らかなように、揺動スクロ
ール歯6の部分のみの重心は、基線G〜G′上の
(I)点付近に位置することになる。これはスク
ロール歯の形状が対称的でないことに基因する。
そしてもしこの揺動側スクロール3を、バランサ
10の無い状態で前記のように揺動運動させると
すると、前記第7図および第8図のクランク軸1
7の中心Jのまわりに一定偏心位置を占めて回転
されるのではなく、別の中心のまわりに偏心回転
運動を行なうことになるもので、これは揺動側ス
クロール3が揺動運動を行なうためで、このよう
な場合にバランシングをとることは非常に困難と
なる。 このために実施例にはハランサ10を設けて、
これらのスクロール歯6とバランサ10との合重
心点が揺動スクロール軸の中心Kに一致するよう
にさせるもので、これには作動を阻害しないため
に、仮想延長線11の外側にあつて、スクロール
歯高hと同一高さにして高さ方向の重心位置をも
一致させた形状とし、かつその質量を選択すれば
よく、これによつて揺動側スクロール3の全体の
重心がKに等しくなり、かつクランク軸の中心J
のまわりにバランシングをとつた偏心回転を行な
わせ得るのである。 つゞいて前記クランク軸17の詳細は、第10
図ないし第12図に示したとおりであつて、軸部
基端側は段付けにより電動機取付け部26とな
る。すなわち、この取り付け部26には、第17
図に示すようにロータ37の上端面の一部が段付
部に当接して取付けられる。従つて、このロータ
37の上端面と前記本体突出部13bの下端面と
の間には、後述する第1の隙間よりも軸線方向長
さの長い第2の隙間が形成されることとなる。ま
たクランク軸17の軸部外周に油溝27を形成さ
せると共に、軸先端部の鍔部28で前記軸孔16
からの脱落を防止している。すなわち、第7図、
第15図及び第17図に示すように本体13の揺
動スクロール3側に、軸孔16と連なる大径孔に
より段部13cが設けられ、この段部13cを設
けることにより揺動スクロール3の台板7の下面
との間に空間25を形成すると共にクランク軸1
7の鍔部28が空間25内を軸線方向へ移動でき
るように第1の隙間25aを介して鍔部28の下
面は段部13c上に配設されている。従つて、ク
ランク軸が回転すると鍔部28の下面と段部13
cとの間に摺動面28aが形成される。 ついでまた前記揺動側スクロール3に組合わさ
れる固定側スクロール2の一実施例を第13図お
よび第14図に示し、特にその吐出口の位置と大
きさとについて述べる。 これらの第13図および第14図において、固
定側スクロール2は、固定スクロール歯29と、
この固定スクロール歯29を前記揺動スクロール
歯6に対応して一方の面に突設させた固定スクロ
ール台板30とからなつており、次に示す位置、
形状および大きさを有する吐出口31を形成して
ある。こゝで前記固定スクロール歯29は揺動ス
クロール歯6に等しい歯高hとされ、かつ吐出口
31は中心点から間隔cだけ偏心して直径dを有
している。 この固定側スクロール2の構成において、吐出
口31の直径dは、前記第2図からも明らかなよ
うに、少なくともスクロール歯厚tよりも小さく
して吐出流体のシールを行なえる大きさとし、か
つ第2図圧縮室4内の流体を完全に吐出させるた
めに、その中心は基線N〜N′上にあつて、内周
の点pを固定スクロール歯29の最内縁に接して
いる必要がある。 すなわち、この吐出口31の諸元に対する要請
は、スクロール台板30の中心から所定の間隔c
(a/2−t≦c<a−t/2)だけ偏心し、か
つその中心が台板中心とスクロール歯最内縁とを
結ぶ基線N〜N′上にあり、開口内周の点pがス
クロール歯最内縁に接した位置を占めると共に、
直径d(d=a−t−2cあるいは0<d≦t)を
もつ円形状のものであることにはほかならない。 こゝで前述した各構成を組み上げてなるスクロ
ール圧縮機構の一実施例は、第15図および第1
6図に示すとおりであつて、前記本体13のフラ
ンジ外縁部にシリンダ32を配し、このシリンダ
32には吸込口33を形成して吸入空間34に連
通させると共に、固定側スクロール2を合わせて
ボルト穴35よりボルト36で結合したものであ
り、このシリンダ32は固定側および揺動側スク
ロール2,3相互の軸方向高さならびに隙間を調
節して設定する役割りをも果している。P―P′,
Q―Q′は基線である。 さらにこのように構成されるスクロール圧縮機
構に電動機を組込んで密閉形式としたスクロール
圧縮機を第17図に示してある。 第17図は密閉形式のシエル内を吐出側圧力に
保持した、いわゆる高圧シエルタイプの一実施例
によるスクロール圧縮機を示しており、この第1
7図において、電動機を構成するロータ37は第
18図からも明らかなようにエンドリング38お
よびバランスウエイト39を有し、かつステータ
40はコイルエンド41を有していて、こゝにい
わゆる、カゴ形誘導電動機をなしており、また全
体を密閉するシエル42の内側上部に周設した取
付けフランジ43には、前記したスクロール圧縮
機構をそのボルト36により取付けると共に、シ
エル42を貫通して導入した吸入管44を前記吸
入口33に接続させ、かつシエル42からは吐出
管45を取出してあり、さらに前記取付けフラン
ジ43にシエル内空間47a,47bを連通させ
る連通口46を形成し、シエル内底部の油溜めに
は潤滑油48を貯溜させてある。そして前記ステ
ータ40のリード線49はハーメチツク端子50
を介してシエル外部に取出し、このステータ40
をシエル42の内面に間隙51を介して固定さ
せ、かつ前記ロータ37はステータ40との間に
エアギヤツプ52を介して対設されるように、そ
の中心部の取付け孔53を前記クランク軸17の
取付け部26に、例えば焼嵌めなどにより固定さ
せたものである。 従つて第17図実施例では、電動機への通電に
よつてクランク軸17が回転駆動されると、偏心
孔18に回転自在に嵌装されている軸8により、
揺動スクロール3がその凹部9を遊嵌係合させた
ガイドピン12に案内されて、前記第2図に示し
た揺動運動を行ない、吸入管44から吸入空間3
4に至つている気体を吸入し、圧縮室4,5で圧
縮して吐出口31からシエル内空間47aに吐出
させ、かつ吐出管45より外部に導出できるので
ある。 しかしてこの圧縮作動中、シエル内空間47b
は連通口46を介して吐出ガスが流通して吐出圧
の高圧雰囲気になる。従つて、シエル内空間47
bに働いている吐出圧によつて、シエル内底部の
油溜めに貯溜されている潤滑油48は、単線矢印
に示すように各油孔19,20,21および油溝
22,23,27から各潤滑部に供給され、摺動
面での摩耗による損失が少なくなる。すなわち、
油孔19を通じて揺動スクロール軸8と偏心孔1
8との結合部に至つた潤滑油及び油孔19から油
孔20,21へ至つた潤滑油は、油孔23及び揺
動スクロール軸8とクランク軸17の偏心孔18
との摺動面並びに第1の隙間25aへ、油溝27
及び本体13の軸孔16の内周面とクランク軸1
7の外周面との摺動面24並びに鍔部28の下面
と段部13cとの摺動面28aへ至る過程におい
て絞られて減圧し、空間25は吐出ガス圧よりも
低圧になるので、その差圧によつて潤滑油が流通
する。さらに、空間25に至つた潤滑油は、油溝
22及びスラスト軸受面7で絞られ、ある程度の
圧力損失を伴なつて最も圧力の低い吸入空間に至
る。また、摺動面24へは、上記差圧及び油孔2
0,21内の潤滑油に作用する遠心力とによつて
給油され、油孔20,21間の摺動面24に充分
に潤滑油が供給される。従つて、油孔20,21
間の摺動面24は潤滑油で満され、油シール膜が
形成されて、突出部13bの端部側摺動面24隙
間からシエル内空間47bの高圧ガスが侵入しよ
うとしても阻止される。 一方、クランク軸17は、始動時では、圧縮室
4,5からの吐出ガス圧が低いため油溜め内の潤
滑油に作用する圧力が小さく、鍔部28が摺動面
28a上に位置して回転する。そして、吐出圧が
高まるに従つて潤滑油に作用する圧力も大きくな
り、クランク軸17が上方へ持上げられ、鍔部2
8の上面が揺動スクロールの台板7の下面に当接
した状態で回転し、スラスト力を受けるが、上述
したように差圧力により強制的に第1の隙間25
a部分に潤滑油が供給され、潤滑作用をなす。こ
の時、第1の隙間25aは前述した第2の隙間3
7aよりも小さく形成されているので、ロータ3
7の上端面は突出部13bの下端面と当接するこ
とがなく、ロータ37は円滑に駆動し、圧縮機の
運転を行なう。そして、潤滑油は、吸入気体と一
緒に固定および揺動スクロール歯29,6間のシ
ールをなしてシエル内空間47aに吐出され、圧
縮気体と分離されて再度シエル内底部に戻る。す
なわち、このようにして差圧を利用したポンピン
グにより、油潤滑、油シールおよび油分離作用を
行なう。特に圧縮作動に際して揺動側スクロール
3には、圧縮室4,5での圧縮作用に伴なつてそ
の台板7と、本体13のスラスト軸受面15との
間にスラスト負荷が発生するが、油溝22への給
油圧力によつて負荷々重を軽減できるのである。 なお前記バランスウエイト39は、クランク軸
17の回転中心Jの回りに偏心運動を行なう揺動
側スクロール3のバランシングを行なう。 また第19図に示すように、ポンピングのため
には前記差圧による給油に加えて、クランク中心
の油孔19内にスクリユウ55を挿着させて、そ
の軸回転に伴なうポンピング作用により潤滑油の
給送を行なわせてもよく、この場合は前記第17
図実施例と全く同様の作用を得ることができる。 〔発明の効果〕 以上のようにこの発明におけるスクロール圧縮
機は、密閉シエル内に取付けられ、上端部に大径
孔による段部を有する軸孔が上、下に貫通する本
体、 この本体の大径孔周縁部により支持される台板
と、この台板から下方に突出される軸と、スクロ
ール状の歯とを有する揺動スクロール、 この揺動スクロールの上記歯と組合わされて上
記シエル内空間に高圧ガスを吐出する圧縮室を形
成するスクロール状の歯を有する固定スクロー
ル、 上記本体の軸孔内に回転自在に挿入され、上記
揺動スクロールの軸と結合される上端部に形成さ
れた鍔部が上記台板と第1の隙間を介して上記段
部で支承されると共に下端部が上記シエル底部の
油溜め内に貯溜されている潤滑油中に浸されるク
ランク軸、 このクランク軸内に上記揺動スクロールの軸と
上記クランク軸との結合部を介して上端部が上記
第1の隙間に連通すると共に下端部が上記潤滑油
中に開口するように形成され上記潤滑油に作用す
るシエル内圧力との圧力差で潤滑油を給油する油
路、上記クランク軸の下端側に嵌装されたロータ
を備えたことにより、揺動スクロールの台板とク
ランク軸の上端部に形成された鍔部との間の第1
の隙間に供給される潤滑油の油膜で、クランク軸
上端部と揺動スクロール台板との間に働く高圧シ
エルタイプ特有のスラスト力を支承するので、ク
ランク軸上端部と揺動スクロール台板との間の摩
擦力を軽減し摩耗を防止し得るという効果を奏す
る。
第1図は半径の異なる半円弧を順次スクロール
状に接続してなるスクロールの説明図、第2図は
同上1組のスクロールを相互に組合わせて構成す
るスクロール圧縮機構の作動図、第3図および第
4図は揺動側スクロールの平面および底面図、第
5図および第6図は第3図E―E′およびF―H―
G′部の各々断面図、第7図は揺動側スクロール
の支持ならびに揺動機構を示す要部を縦断した正
面図、第8図は同上支持部の平面図、第9図は揺
動機構の作動図、第10図、第11図および第1
2図はクランク軸の側面断面および端面図、第1
3図は固定側スクロールの平面図、第14図は第
13図N―N′部の断面図、第15図および第1
6図はスクロール圧縮機構の一実施例による相互
にP―P′およびQ―Q′部の各々側断面および平断
面図、第17図は高圧シエルタイプの一実施例に
よるスクロール圧縮機を示す縦断面図、第18図
はクランク軸に組合わされる電動機ロータを示す
斜視図、第19図はスクリユウによる給油方式を
説明する一部断面図である。 1…スクロール、2および3…固定側および揺
動側スクロール、4,5…圧縮室、6…揺動スク
ロール歯、7…揺動スクロール台板、8…揺動ス
クロール軸、13…本体、13a…フランジ部、
13b…突出部、13c…段部、15…スラスト
軸受面、16…軸孔、17…クランク軸、18…
偏心孔、19…油孔(油路)、20,21…油孔、
22,23,27…油溝、24…摺動面、25…
空間、25a…第1の隙間、26…電動機取付け
部、28…鍔部、28a…摺動面、29…固定ス
クロール歯、30…固定スクロール台板、31…
吐出口、32…シリンダ、33…吸入口、34…
吸入空間、37…ロータ、40…ステータ、42
…シエル、43…取付けフランジ、44…吸入
管、45…吐出管、46…連通口、47a,47
b…シエル内空間、48…潤滑油。
状に接続してなるスクロールの説明図、第2図は
同上1組のスクロールを相互に組合わせて構成す
るスクロール圧縮機構の作動図、第3図および第
4図は揺動側スクロールの平面および底面図、第
5図および第6図は第3図E―E′およびF―H―
G′部の各々断面図、第7図は揺動側スクロール
の支持ならびに揺動機構を示す要部を縦断した正
面図、第8図は同上支持部の平面図、第9図は揺
動機構の作動図、第10図、第11図および第1
2図はクランク軸の側面断面および端面図、第1
3図は固定側スクロールの平面図、第14図は第
13図N―N′部の断面図、第15図および第1
6図はスクロール圧縮機構の一実施例による相互
にP―P′およびQ―Q′部の各々側断面および平断
面図、第17図は高圧シエルタイプの一実施例に
よるスクロール圧縮機を示す縦断面図、第18図
はクランク軸に組合わされる電動機ロータを示す
斜視図、第19図はスクリユウによる給油方式を
説明する一部断面図である。 1…スクロール、2および3…固定側および揺
動側スクロール、4,5…圧縮室、6…揺動スク
ロール歯、7…揺動スクロール台板、8…揺動ス
クロール軸、13…本体、13a…フランジ部、
13b…突出部、13c…段部、15…スラスト
軸受面、16…軸孔、17…クランク軸、18…
偏心孔、19…油孔(油路)、20,21…油孔、
22,23,27…油溝、24…摺動面、25…
空間、25a…第1の隙間、26…電動機取付け
部、28…鍔部、28a…摺動面、29…固定ス
クロール歯、30…固定スクロール台板、31…
吐出口、32…シリンダ、33…吸入口、34…
吸入空間、37…ロータ、40…ステータ、42
…シエル、43…取付けフランジ、44…吸入
管、45…吐出管、46…連通口、47a,47
b…シエル内空間、48…潤滑油。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 密閉シエル42内に取り付けられ、上端部に
大径孔による段部13cを有する軸孔16が上、
下に貫通する本体13、 この本体13の大径孔周縁部により支承される
台板7と、この台板7から下方に突出される軸8
と、スクロール状の歯6とを有する揺動スクロー
ル3、 この揺動スクロール3の上記歯6と組合わされ
て上記シエル42内空間に高圧ガスを吐出する圧
縮室4,5を形成するスクロール状の歯29を有
する固定スクロール2、 上記本体13の軸孔16内に回転自在に挿入さ
れ、上記揺動スクロール3の軸8と結合される上
端部に形成された鍔部28が上記台板7と第1の
隙間25aを介して上記段部13cで支承される
と共に下端部が上記シエル42底部の油溜め内に
貯溜されている潤滑油48中に浸されるクランク
軸17、このクランク軸17内に上記揺動スクロ
ール3の軸8と上記クランク軸17との結合部を
介して上端部が上記第1の隙間25aに連通する
と共に下端部が上記潤滑油48中に開口するよう
に形成され上記潤滑油48に作用するシエル42
内圧力との圧力差で潤滑油を給油する油路19、
上記クランク軸17の下端部に嵌装されたロータ
37を備えたことを特徴とするスクロール圧縮
機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP246486A JPS61167191A (ja) | 1986-01-09 | 1986-01-09 | スクロール圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP246486A JPS61167191A (ja) | 1986-01-09 | 1986-01-09 | スクロール圧縮機 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12098878A Division JPS5546081A (en) | 1978-09-29 | 1978-09-29 | Scroll compressor |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS61167191A JPS61167191A (ja) | 1986-07-28 |
| JPH0253638B2 true JPH0253638B2 (ja) | 1990-11-19 |
Family
ID=11530024
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP246486A Granted JPS61167191A (ja) | 1986-01-09 | 1986-01-09 | スクロール圧縮機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS61167191A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2016016917A1 (ja) * | 2014-07-28 | 2016-02-04 | 日立アプライアンス株式会社 | スクロール圧縮機 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4065279A (en) * | 1976-09-13 | 1977-12-27 | Arthur D. Little, Inc. | Scroll-type apparatus with hydrodynamic thrust bearing |
-
1986
- 1986-01-09 JP JP246486A patent/JPS61167191A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS61167191A (ja) | 1986-07-28 |
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