JPH0254074B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0254074B2 JPH0254074B2 JP58189591A JP18959183A JPH0254074B2 JP H0254074 B2 JPH0254074 B2 JP H0254074B2 JP 58189591 A JP58189591 A JP 58189591A JP 18959183 A JP18959183 A JP 18959183A JP H0254074 B2 JPH0254074 B2 JP H0254074B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- substance
- methanol
- acetone
- chloroform
- molecular weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
- Compounds Of Unknown Constitution (AREA)
Description
本発明は、新規な抗生物質SF―2197A及びそ
の製造法に関するものである。更に詳しく述べれ
ば、新規な抗生物質SF―2197A物質及びミクロ
ビスポラ属に属するSF―2197A物質生産菌を培
養し、培養物からSF―2197A物質を採取するこ
とによりなる該物質の製造法に関するものであ
る。 本発明者らは、種々のグラム陽性菌及び陰性菌
に抗菌活性を有する新規、かつ有用な抗生物質を
探索した結果、ミクロビスポラ属に属する菌株の
培養物中に新規抗生物質SF―2197A物質が生産
されていることを見い出し、その有効物質を培養
物中から純粋に単離し、その理化学的性状及び生
物学的性状を確定することにより、本発明を完成
させた。 すなわち本発明は、下記の理化学的性質を有す
るSF―2197A物質、 1 元素分析値:炭素60.43%,水素8.64%,窒
素10.32%,酸素19.12% 2 分子量:質量分析(FDMS)によりm/
z438に(M++1)のピークが認められること
から分子量は437と考えられる。 3 融点:61℃付近から徐々に融解するが、明瞭
な融点を示さない。 4 比旋光度:〔α〕25 D=−132゜(C1,メタノール) 5 紫外部吸収スペクトル:特徴的吸収を示さな
い。 6 赤外部吸収スペクトル:第1図に示す通りで
ある。 7 溶解度:メタノール,クロロホルム,アセト
ン,酢酸エチルに可溶。水,n―ヘキサンに不
溶。 8 呈色反応:レミユー及びヨウ素試薬陽性。ニ
ンヒドリン及び硫酸試薬陰性。 9 薄層クロマトグラフイーのRf値:シリカゲ
ル60F―254(メルク社製) クロロホルム―メタノール(5:1)0.65 ベンゼン―アセトン(1:1)0.63 10 中性,酸性,塩基性の区別:中性 11 物質の色:白色 12 1H―NMRスペクトル:第2図に示す通りで
ある。 13 13C―NMRスペクトル:第3図に示す通り
である。 であり、さらに本発明はミクロビスポラ属に属
する抗生物質SF―2197A生産菌を培地に培養し、
培養物から上記の理化学的性質を有するSF―
2197A物質を単離することを特徴とする新抗生物
質SF―2197Aの製造法である。 本発明に使用されるSF―2197A物質生産菌の
一例としては、静岡県焼津市の土壌より分離され
た放線菌SF―2197株がある。SF―2197株の菌学
的性状は下記の通りである。 形態的性質 グルコース・アスパラギン寒天,ベネツト寒天
等で単純分枝の気菌糸をよく着生し、気菌糸上に
多数の互生する短い胞子連鎖を形成する。電子顕
微鏡による観察では、胞子の連鎖は2個の場合が
多いが、3個の連鎖もかなり見うけられ、4個の
場合もある。胞子の表面はスムース、胞子の形態
は長円形〜卵形で大きさは0.4〜0.6×0.6〜1.2μm
である。運動性は認められない。基中菌糸はよく
伸長、分枝し分断は見られない。その他胞子の
う,菌核,結束糸等の特殊な構造は観察できなか
つた。
の製造法に関するものである。更に詳しく述べれ
ば、新規な抗生物質SF―2197A物質及びミクロ
ビスポラ属に属するSF―2197A物質生産菌を培
養し、培養物からSF―2197A物質を採取するこ
とによりなる該物質の製造法に関するものであ
る。 本発明者らは、種々のグラム陽性菌及び陰性菌
に抗菌活性を有する新規、かつ有用な抗生物質を
探索した結果、ミクロビスポラ属に属する菌株の
培養物中に新規抗生物質SF―2197A物質が生産
されていることを見い出し、その有効物質を培養
物中から純粋に単離し、その理化学的性状及び生
物学的性状を確定することにより、本発明を完成
させた。 すなわち本発明は、下記の理化学的性質を有す
るSF―2197A物質、 1 元素分析値:炭素60.43%,水素8.64%,窒
素10.32%,酸素19.12% 2 分子量:質量分析(FDMS)によりm/
z438に(M++1)のピークが認められること
から分子量は437と考えられる。 3 融点:61℃付近から徐々に融解するが、明瞭
な融点を示さない。 4 比旋光度:〔α〕25 D=−132゜(C1,メタノール) 5 紫外部吸収スペクトル:特徴的吸収を示さな
い。 6 赤外部吸収スペクトル:第1図に示す通りで
ある。 7 溶解度:メタノール,クロロホルム,アセト
ン,酢酸エチルに可溶。水,n―ヘキサンに不
溶。 8 呈色反応:レミユー及びヨウ素試薬陽性。ニ
ンヒドリン及び硫酸試薬陰性。 9 薄層クロマトグラフイーのRf値:シリカゲ
ル60F―254(メルク社製) クロロホルム―メタノール(5:1)0.65 ベンゼン―アセトン(1:1)0.63 10 中性,酸性,塩基性の区別:中性 11 物質の色:白色 12 1H―NMRスペクトル:第2図に示す通りで
ある。 13 13C―NMRスペクトル:第3図に示す通り
である。 であり、さらに本発明はミクロビスポラ属に属
する抗生物質SF―2197A生産菌を培地に培養し、
培養物から上記の理化学的性質を有するSF―
2197A物質を単離することを特徴とする新抗生物
質SF―2197Aの製造法である。 本発明に使用されるSF―2197A物質生産菌の
一例としては、静岡県焼津市の土壌より分離され
た放線菌SF―2197株がある。SF―2197株の菌学
的性状は下記の通りである。 形態的性質 グルコース・アスパラギン寒天,ベネツト寒天
等で単純分枝の気菌糸をよく着生し、気菌糸上に
多数の互生する短い胞子連鎖を形成する。電子顕
微鏡による観察では、胞子の連鎖は2個の場合が
多いが、3個の連鎖もかなり見うけられ、4個の
場合もある。胞子の表面はスムース、胞子の形態
は長円形〜卵形で大きさは0.4〜0.6×0.6〜1.2μm
である。運動性は認められない。基中菌糸はよく
伸長、分枝し分断は見られない。その他胞子の
う,菌核,結束糸等の特殊な構造は観察できなか
つた。
【表】
SF―2197株の各種培地上での生育状態は、こ
の表に示した通りである。培養は28℃、観察は14
〜21日培養後に行つた。 生理的性質 (1) 生育温度範囲:イースト麦芽寒天において15
〜42℃の温度範囲で生育し25〜30℃で良好に生
育する。 (2) ゼラチンの液化:陰性 (3) スターチの加水分解:陰性 (4) 脱脂乳のペプトン化:陰性 脱脂乳の凝固:陰性 (5) 硝酸塩の還元:陰性 (6) 耐塩性:5%食塩では生育するが、7%以上
では生育しない。 (7) メラニン様色素の生成:疑わしい 炭素源の利用性(プリードハム・ゴツトリー
ブ寒天培地) (1) 利用する糖:D―グルコース,D―フラクト
ース,D―キシロース,グリセロール,L―ア
ラビノース,D―マンニトール,ラフイノー
ス,L―ラムノース,シユークロース (2) 利用しない糖:i―イノシトール 細胞壁組成 ベツカー(Becker)らの方法〔Appl.Micro―
biol.,12,421(1964〕及びシルバリエ
(Lechevalier)の方法〔J.Lab.Clin.Med.,71,
934(1968)〕により分析した結果、全細胞加水分
解物中のジアミノピメリン酸はDL型であり、キ
シロース,アラビノースは検出できなかつた。 以上の菌学的性状から、SF―2197株は放線菌
の中でミクロビスポラ(Microbispora)属とミ
クロテトラスポラ(Microtetraspora)属の中間
的菌株と考えられるが、主として胞子連鎖が2個
であることを重視し、ミクロビスポラ属に所属さ
せることにした。 従つて、本発明者らはSF―2197株をミクロビ
スポラ・エスビー・SF―2197(Microbispora sp.
SF―2197)と命名した。なお、本菌株は微工研
に、受託番号第7213号(FERM P―7213)とし
て寄託されている。 SF―2197株は、他の放線菌の菌株の場合にみ
られるように、その性状が変化しやすく、例えば
紫外線,エツクス線,放射線,薬品等を用いる人
工的変異手段で変異しうるものであり、いずれの
変異株であつてもSF―2197A物質の生産能を有
するものはすべて本発明の方法に使用することが
できる。 本発明の方法では、前記菌株を通常の微生物が
利用しうる栄養物を含有する培地で培養する。栄
養源としては従来より放線菌の培養に利用されて
いる公知のものが使用できる。例えば炭素源とし
てグルコース,グリセロール,シユークロース,
スターチ,水あめ,デキストリン,糖みつ,オー
トミール,食用油等を使用しうる。また、窒素源
としては大豆粉,小麦胚芽,綿実かす,トマトケ
チヤツプ,コーンステイープリカー,肉エキス,
ペプトン,酵母エキス,硫酸アンモニウム,硝酸
ナトリウム等を使用しうる。その他必要に応じて
炭酸カルシウム,塩化ナトリウム,塩化コバル
ト,リン酸塩,硫酸マグネシウム等の無機塩類を
添加する他、菌の生育を助け、SF―2197A物質
の生産を促進するごとき有機及び無機物質を適当
に添加することができる。 培養法としては、一般抗生物質生産の公知の方
法と同じく、好気的条件下での液体培養法、特に
深部培養法が最も適している。培養に適当な温度
は20℃〜35℃であるが、多くの場合25℃〜30℃の
範囲で培養することが好ましい。 SF―2197A物質の生産は、使用する培地や培
養方法によつても異なるが、振盪培養法あるいは
培養タンクを用いる深部培養法では通常2〜7日
の間でその蓄積が最高に達する。 SF―2197A物質の検定にあたつては次の方法
が用いられる。検定用培地としてはガム寒天培地
(日水製薬)を用いる。検定菌としてはバクテロ
イデス・フラギリス(Bacteroides fragilis)を
用いる。 SF―2197A物質は10μg/ml〜100μg/mlにお
いて、濃度の対数と阻止円径との関係は直線関係
を示し、それぞれ13mm〜27mmの阻止円径を与える
(ペーパーデイスク平板法)。 本発明により得られるSF―2197A物質は脂溶
性,中性物質である。これを培養物より採取する
に当つて、その抽出,精製にはアンバーライト
XAD―2(ローム・アンド・ハース社製),ダイ
ヤイオンHP―20(三菱化成社製)等の合成吸着
剤,セフアデツクスLH―20等のゲル過剤,ヘ
キサンによる沈澱法,酢酸エチル等による溶媒抽
出法,シリカゲルによるカラムクロマトグラフイ
ー等が有効であるが、以下の方法が効率的であ
る。即ち、培養液より菌体その他の固型物をケイ
ソウ土等の過助剤を用いて別し、次いで、
液中の有効成分をダイヤイオンHP―20に吸着さ
せる。樹脂部を水洗後、50%メタノール水で予洗
後、有効成分を80%アセトン水で溶出する。活性
画分を減圧濃縮し、アセトンを溜去した濃縮液か
ら酢酸エチルで有効成分を抽出する。この抽出液
を減圧濃縮後、n―ヘキサンを加え有効成分を沈
澱させる。沈澱物をセフアデツクスLH―20,シ
リカゲル等のカラムクロマトグラフイー,高速液
体クロマトグラフイー等を適宜組合わせることに
よりSF―2197A物質の純品を得ることができる。 以下にSF―2197A物質の理化学的性状を示す。 (1) 元素分析値:炭素60.43%,水素8.64%,窒
素10.32%,酸素19.12% (2) 分子量:質量分析(FDMS)によりm/
z438(M++1)のピークが認められることから
分子量は437と考えられる。 (3) 融点:61℃付近から徐々に融解するが、明瞭
な融点を示さない。 (4) 比旋光度:〔α〕25 D=−132゜(C1,メタノール
) (5) 紫外部吸収スペクトル:特徴的吸収を示さな
い。 (6) 赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム錠中で
測定したスペクトルは第1図に示した通りであ
る。 (7) 溶解度:メタノール,クロロホルム,アセト
ン,酢酸エチルに可溶。水,n―ヘキサンに不
溶。 (8) 呈色反応:レミユー及びヨウ素試薬陽性。ニ
ンヒドリン及び硫酸試薬陰性。 (9) 薄層クロマトグラフイーのRf値:シリカゲ
ル60F―254(メルク社製) クロロホルム―メタノール(5:1)0.65 ベンゼン―アセトン (1:1)0.63 (10) 中性,酸性,塩基性の区別:中性 (11) 物質の色:白色 (12) 1H―NMRスペクトル:重クロロホルム中
400MHzで測定したスペクトルを第2図に示す。 (13) 13C―NMRスペクトル:重クロロホルム中
100MHzで測定したスペクトルを第3図に示す。 次に、SF―2197A物質の各種微生物に対する
最小発育阻止濃度は次表に示した通りであり、医
薬あるいは農畜薬またはそれらへの変換中間体と
して用いられる。
の表に示した通りである。培養は28℃、観察は14
〜21日培養後に行つた。 生理的性質 (1) 生育温度範囲:イースト麦芽寒天において15
〜42℃の温度範囲で生育し25〜30℃で良好に生
育する。 (2) ゼラチンの液化:陰性 (3) スターチの加水分解:陰性 (4) 脱脂乳のペプトン化:陰性 脱脂乳の凝固:陰性 (5) 硝酸塩の還元:陰性 (6) 耐塩性:5%食塩では生育するが、7%以上
では生育しない。 (7) メラニン様色素の生成:疑わしい 炭素源の利用性(プリードハム・ゴツトリー
ブ寒天培地) (1) 利用する糖:D―グルコース,D―フラクト
ース,D―キシロース,グリセロール,L―ア
ラビノース,D―マンニトール,ラフイノー
ス,L―ラムノース,シユークロース (2) 利用しない糖:i―イノシトール 細胞壁組成 ベツカー(Becker)らの方法〔Appl.Micro―
biol.,12,421(1964〕及びシルバリエ
(Lechevalier)の方法〔J.Lab.Clin.Med.,71,
934(1968)〕により分析した結果、全細胞加水分
解物中のジアミノピメリン酸はDL型であり、キ
シロース,アラビノースは検出できなかつた。 以上の菌学的性状から、SF―2197株は放線菌
の中でミクロビスポラ(Microbispora)属とミ
クロテトラスポラ(Microtetraspora)属の中間
的菌株と考えられるが、主として胞子連鎖が2個
であることを重視し、ミクロビスポラ属に所属さ
せることにした。 従つて、本発明者らはSF―2197株をミクロビ
スポラ・エスビー・SF―2197(Microbispora sp.
SF―2197)と命名した。なお、本菌株は微工研
に、受託番号第7213号(FERM P―7213)とし
て寄託されている。 SF―2197株は、他の放線菌の菌株の場合にみ
られるように、その性状が変化しやすく、例えば
紫外線,エツクス線,放射線,薬品等を用いる人
工的変異手段で変異しうるものであり、いずれの
変異株であつてもSF―2197A物質の生産能を有
するものはすべて本発明の方法に使用することが
できる。 本発明の方法では、前記菌株を通常の微生物が
利用しうる栄養物を含有する培地で培養する。栄
養源としては従来より放線菌の培養に利用されて
いる公知のものが使用できる。例えば炭素源とし
てグルコース,グリセロール,シユークロース,
スターチ,水あめ,デキストリン,糖みつ,オー
トミール,食用油等を使用しうる。また、窒素源
としては大豆粉,小麦胚芽,綿実かす,トマトケ
チヤツプ,コーンステイープリカー,肉エキス,
ペプトン,酵母エキス,硫酸アンモニウム,硝酸
ナトリウム等を使用しうる。その他必要に応じて
炭酸カルシウム,塩化ナトリウム,塩化コバル
ト,リン酸塩,硫酸マグネシウム等の無機塩類を
添加する他、菌の生育を助け、SF―2197A物質
の生産を促進するごとき有機及び無機物質を適当
に添加することができる。 培養法としては、一般抗生物質生産の公知の方
法と同じく、好気的条件下での液体培養法、特に
深部培養法が最も適している。培養に適当な温度
は20℃〜35℃であるが、多くの場合25℃〜30℃の
範囲で培養することが好ましい。 SF―2197A物質の生産は、使用する培地や培
養方法によつても異なるが、振盪培養法あるいは
培養タンクを用いる深部培養法では通常2〜7日
の間でその蓄積が最高に達する。 SF―2197A物質の検定にあたつては次の方法
が用いられる。検定用培地としてはガム寒天培地
(日水製薬)を用いる。検定菌としてはバクテロ
イデス・フラギリス(Bacteroides fragilis)を
用いる。 SF―2197A物質は10μg/ml〜100μg/mlにお
いて、濃度の対数と阻止円径との関係は直線関係
を示し、それぞれ13mm〜27mmの阻止円径を与える
(ペーパーデイスク平板法)。 本発明により得られるSF―2197A物質は脂溶
性,中性物質である。これを培養物より採取する
に当つて、その抽出,精製にはアンバーライト
XAD―2(ローム・アンド・ハース社製),ダイ
ヤイオンHP―20(三菱化成社製)等の合成吸着
剤,セフアデツクスLH―20等のゲル過剤,ヘ
キサンによる沈澱法,酢酸エチル等による溶媒抽
出法,シリカゲルによるカラムクロマトグラフイ
ー等が有効であるが、以下の方法が効率的であ
る。即ち、培養液より菌体その他の固型物をケイ
ソウ土等の過助剤を用いて別し、次いで、
液中の有効成分をダイヤイオンHP―20に吸着さ
せる。樹脂部を水洗後、50%メタノール水で予洗
後、有効成分を80%アセトン水で溶出する。活性
画分を減圧濃縮し、アセトンを溜去した濃縮液か
ら酢酸エチルで有効成分を抽出する。この抽出液
を減圧濃縮後、n―ヘキサンを加え有効成分を沈
澱させる。沈澱物をセフアデツクスLH―20,シ
リカゲル等のカラムクロマトグラフイー,高速液
体クロマトグラフイー等を適宜組合わせることに
よりSF―2197A物質の純品を得ることができる。 以下にSF―2197A物質の理化学的性状を示す。 (1) 元素分析値:炭素60.43%,水素8.64%,窒
素10.32%,酸素19.12% (2) 分子量:質量分析(FDMS)によりm/
z438(M++1)のピークが認められることから
分子量は437と考えられる。 (3) 融点:61℃付近から徐々に融解するが、明瞭
な融点を示さない。 (4) 比旋光度:〔α〕25 D=−132゜(C1,メタノール
) (5) 紫外部吸収スペクトル:特徴的吸収を示さな
い。 (6) 赤外部吸収スペクトル:臭化カリウム錠中で
測定したスペクトルは第1図に示した通りであ
る。 (7) 溶解度:メタノール,クロロホルム,アセト
ン,酢酸エチルに可溶。水,n―ヘキサンに不
溶。 (8) 呈色反応:レミユー及びヨウ素試薬陽性。ニ
ンヒドリン及び硫酸試薬陰性。 (9) 薄層クロマトグラフイーのRf値:シリカゲ
ル60F―254(メルク社製) クロロホルム―メタノール(5:1)0.65 ベンゼン―アセトン (1:1)0.63 (10) 中性,酸性,塩基性の区別:中性 (11) 物質の色:白色 (12) 1H―NMRスペクトル:重クロロホルム中
400MHzで測定したスペクトルを第2図に示す。 (13) 13C―NMRスペクトル:重クロロホルム中
100MHzで測定したスペクトルを第3図に示す。 次に、SF―2197A物質の各種微生物に対する
最小発育阻止濃度は次表に示した通りであり、医
薬あるいは農畜薬またはそれらへの変換中間体と
して用いられる。
【表】
【表】
本物質の急性毒性をマウスを用いて試験した結
果、100mg/Kg腹空内投与で全例生存した。 以上の生物学的性状,理化学的性状を有する
SF―2197A物質は文献上これに該当するものが
ないが、分子量437を有する放線菌の生産物とし
てセルビオシジン(Cerevioccidin)〔K.Anzai
et al.,J.Antibiotics A8,42(1955)〕及びO―
611B物質〔特開昭55―83797号〕が知られてい
る。しかし、これらはいずれも他の理化学的性状
が異なるのでSF―2197A物質を新規な抗生物質
と判定するに至つた。 以下に本発明の実施例を示すが、これらは単な
る一例であつて、本発明を限定するものではな
い。ここに例示しなかつた多くの変法あるいは修
飾手段を用い得ることはもちろんである。 実施例 1 種菌用培地(グルコース1.0%,スターチ1.0
%,ペプトン0.5%,イーストエキス0.3%,大豆
粉0.2%,ミートエキス0.2%,炭酸カルシウム0.1
%)を100ml容三角フラスコに20ml分注滅菌後、
ミクロビスポラ・エスビーSF―2197株(FERM
P―7213)をイーストスターチ寒天斜面培養より
3〜4白金耳接種し、28℃で3日間培養した。得
られた種菌50mlを、上記培地1を5容三角フ
ラスコ2本に分注滅菌したものに接種し、28℃で
24時間振盪培養した。 次に、この種菌1を、上記培地35を50容
ジヤーフアーメンター2基に入れ滅菌後接種し、
28℃で24時間培養した。この種培養液30を滅菌
した生産培地(水飴6.0%,大豆油0.3%,サング
レイン(サントリー社製)1.0%,綿実油1.5%,
グルテンミール1.2%,小麦胚芽0.8%,炭酸カル
シウム0.2%)200を含む300容ステンレスタ
ンク2基に接種し、28℃で4日間通気撹拌培養し
た(通気量200/分,撹拌初期100回転/分,2
日目から150回転/分)。 培養終了後、培養液のPHを2.0に調節し、ケイ
ソウ土を助剤に用いて過し培養液280を得た。 実施例 2 実施例1で得られた培養液280をPH7.0に調節
後、ダイヤイオンHP―20(三菱化成社製)15
にバツチ法にて有効成分を吸着させた。樹脂を回
収後、塔につめ30の水で洗浄したのち50%メタ
ノール水60にて予洗を行つた。さらに、80%ア
セトン水にて溶離した。活性区分30を集め、減
圧濃縮し、アセトンを溜去した。濃縮液10に酢
酸エチル10を加え、有効物質を抽出した。 この抽出液を減圧下で濃縮し、100mlになつた
ところでn―ヘキサン1を加えて放置すると、
有効物質は沈澱した。上澄を除去した後、沈澱物
をメタノールに溶解させ、セフアデツクスLH―
20(フアルマシア社製)500mlの塔に付し、メタノ
ールで展開すると、20ml分画でフラクシヨン15〜
30に有効物質が溶出した。この活性フラクシヨン
を合併し、減圧下で濃縮乾固すると、SF―
2197A物質の粗粉末6.38gが得られた。 この粗粉末をクロロホルムで充填したワコーゲ
ルC―200(和光純薬製)200mlの塔に付し、クロ
ロホルム―メタノール(50:1)混液で展開する
と、15ml分画でフラクシヨン40〜50に有効物質が
溶出した。活性フラクシヨンを合併し、濃縮乾固
すると、SF―2197A物質の粗粉末835mgが得られ
た。このうち830mgを70%メタノールで充填した
LH―20 500mlの塔に付し70%メタノールにて展
開すると、20ml分画でフラクシヨン20〜25に活性
フラクシヨンが得られた。この活性フラクシヨン
を合併し減圧下で濃縮乾固すると、SF―2197A
物質の粗粉末347mgが得られた。 実施例 3 実施例2で得られたSF―2197A物質の粗粉末
340mgをベンゼンにて充填したワコーゲルC―300
50mlの塔に付し、ベンゼン―アセトン(5:1)
の混液で展開し、有効物質を溶出させた。活性フ
ラクシヨンを濃縮乾固し30mgの粗粉末を得た。こ
の粗粉末30mgを1mlのメタノールに溶解し、マイ
クロボンダパツクC18(ウオータース・アソシエイ
ツ製)のカラム(10φ×250mm)を用いた高速液
体クロマイグラフイーで2ml/分の流速にて70%
メタノールで展開し、活性画分を濃縮乾固して
SF―2197A物質の白色粉末10mgを得た。本物質
は前記した理化学的性質を有している。
果、100mg/Kg腹空内投与で全例生存した。 以上の生物学的性状,理化学的性状を有する
SF―2197A物質は文献上これに該当するものが
ないが、分子量437を有する放線菌の生産物とし
てセルビオシジン(Cerevioccidin)〔K.Anzai
et al.,J.Antibiotics A8,42(1955)〕及びO―
611B物質〔特開昭55―83797号〕が知られてい
る。しかし、これらはいずれも他の理化学的性状
が異なるのでSF―2197A物質を新規な抗生物質
と判定するに至つた。 以下に本発明の実施例を示すが、これらは単な
る一例であつて、本発明を限定するものではな
い。ここに例示しなかつた多くの変法あるいは修
飾手段を用い得ることはもちろんである。 実施例 1 種菌用培地(グルコース1.0%,スターチ1.0
%,ペプトン0.5%,イーストエキス0.3%,大豆
粉0.2%,ミートエキス0.2%,炭酸カルシウム0.1
%)を100ml容三角フラスコに20ml分注滅菌後、
ミクロビスポラ・エスビーSF―2197株(FERM
P―7213)をイーストスターチ寒天斜面培養より
3〜4白金耳接種し、28℃で3日間培養した。得
られた種菌50mlを、上記培地1を5容三角フ
ラスコ2本に分注滅菌したものに接種し、28℃で
24時間振盪培養した。 次に、この種菌1を、上記培地35を50容
ジヤーフアーメンター2基に入れ滅菌後接種し、
28℃で24時間培養した。この種培養液30を滅菌
した生産培地(水飴6.0%,大豆油0.3%,サング
レイン(サントリー社製)1.0%,綿実油1.5%,
グルテンミール1.2%,小麦胚芽0.8%,炭酸カル
シウム0.2%)200を含む300容ステンレスタ
ンク2基に接種し、28℃で4日間通気撹拌培養し
た(通気量200/分,撹拌初期100回転/分,2
日目から150回転/分)。 培養終了後、培養液のPHを2.0に調節し、ケイ
ソウ土を助剤に用いて過し培養液280を得た。 実施例 2 実施例1で得られた培養液280をPH7.0に調節
後、ダイヤイオンHP―20(三菱化成社製)15
にバツチ法にて有効成分を吸着させた。樹脂を回
収後、塔につめ30の水で洗浄したのち50%メタ
ノール水60にて予洗を行つた。さらに、80%ア
セトン水にて溶離した。活性区分30を集め、減
圧濃縮し、アセトンを溜去した。濃縮液10に酢
酸エチル10を加え、有効物質を抽出した。 この抽出液を減圧下で濃縮し、100mlになつた
ところでn―ヘキサン1を加えて放置すると、
有効物質は沈澱した。上澄を除去した後、沈澱物
をメタノールに溶解させ、セフアデツクスLH―
20(フアルマシア社製)500mlの塔に付し、メタノ
ールで展開すると、20ml分画でフラクシヨン15〜
30に有効物質が溶出した。この活性フラクシヨン
を合併し、減圧下で濃縮乾固すると、SF―
2197A物質の粗粉末6.38gが得られた。 この粗粉末をクロロホルムで充填したワコーゲ
ルC―200(和光純薬製)200mlの塔に付し、クロ
ロホルム―メタノール(50:1)混液で展開する
と、15ml分画でフラクシヨン40〜50に有効物質が
溶出した。活性フラクシヨンを合併し、濃縮乾固
すると、SF―2197A物質の粗粉末835mgが得られ
た。このうち830mgを70%メタノールで充填した
LH―20 500mlの塔に付し70%メタノールにて展
開すると、20ml分画でフラクシヨン20〜25に活性
フラクシヨンが得られた。この活性フラクシヨン
を合併し減圧下で濃縮乾固すると、SF―2197A
物質の粗粉末347mgが得られた。 実施例 3 実施例2で得られたSF―2197A物質の粗粉末
340mgをベンゼンにて充填したワコーゲルC―300
50mlの塔に付し、ベンゼン―アセトン(5:1)
の混液で展開し、有効物質を溶出させた。活性フ
ラクシヨンを濃縮乾固し30mgの粗粉末を得た。こ
の粗粉末30mgを1mlのメタノールに溶解し、マイ
クロボンダパツクC18(ウオータース・アソシエイ
ツ製)のカラム(10φ×250mm)を用いた高速液
体クロマイグラフイーで2ml/分の流速にて70%
メタノールで展開し、活性画分を濃縮乾固して
SF―2197A物質の白色粉末10mgを得た。本物質
は前記した理化学的性質を有している。
第1図はSF―2197A物質の臭化カリウム錠中
での赤外部吸収スペクトルである。第2図はSF
―2197A物質の重クロロホルム溶液中での1H―
NMRスペクトルである。第3図はSF―2197A物
質の重クロロホルム溶液中での13C―NMRスペ
クトルである。
での赤外部吸収スペクトルである。第2図はSF
―2197A物質の重クロロホルム溶液中での1H―
NMRスペクトルである。第3図はSF―2197A物
質の重クロロホルム溶液中での13C―NMRスペ
クトルである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 下記の理化学的性質を有するSF―2197A物
質。 1 元素分析値:炭素60.43%,水素8.64%,窒
素10.32%,酸素19.12% 2 分子量:質量分析(FDMS)によりm/
z438に(M++1)のピークが認められること
から分子量は437と考えられる。 3 融点:61℃付近から徐々に融解するが、明瞭
な融点を示さない。 4 比旋光度:〔α〕25 D=−132゜ (C1,メタノール) 5 紫外部吸収スペクトル:特徴的吸収を示さな
い。 6 赤外部吸収スペクトル:第1図に示す通りで
ある。 7 溶解度:メタノール,クロロホルム,アセト
ン,酢酸エチルに可溶。水,n―ヘキサンに不
溶。 8 呈色反応:レミユー及びヨウ素試薬陽性。ニ
ンヒドリン及び硫酸試薬陰性。 9 薄層クロマトグラフイーのRf値:シリカゲ
ル60F―254(メルク社製) クロロホルム―メタノール(5:1)0.65 ベンゼン―アセトン(1:1)0.63 10 中性,酸性,塩基性の区別:中性 11 物質の色:白色 12 1H―NMRスペクトル:第2図に示す通りで
ある。 13 13C―NMRスペクトル:第3図に示す通り
である。 2 ミクロビスポラ属に属する抗生物質SF―
2197A生産菌を培地に培養し、培養物から下記の
理化学的性質を有するSF―2197A物質を単離す
ることを特徴とする新抗生物質SF―2197Aの製
造法。 1 元素分析値:炭素60.43%,水素8.64%,窒
素10.32%,酸素19.12% 2 分子量:質量分析(FDMS)によりm/
z438に(M++1)のピークが認められること
から分子量は437と考えられる。 3 融点:61℃付近から徐々に融解するが、明瞭
な融点を示さない。 4 比旋光度:〔α〕25 D=−132゜ (C1,メタノール) 5 紫外部吸収スペクトル:特徴的吸収を示さな
い。 6 赤外部吸収スペクトル:第1図に示す通りで
ある。 7 溶解度:メタノール,クロロホルム,アセト
ン,酢酸エチルに可溶。水,n―ヘキサンに不
溶。 8 呈色反応:レミユー及びヨウ素試薬陽性。ニ
ンヒドリン及び硫酸試薬陰性。 9 薄層クロマトグラフイーのRf値:シリカゲ
ル60F―254(メルク社製) クロロホルム―メタノール(5:1)0.65 ベンゼン―アセトン(1:1)0.63 10 中性,酸性,塩基性の区別:中性 11 物質の色:白色 12 1H―NMRスペクトル:第2図に示す通りで
ある。 13 13C―NMRスペクトル:第3図に示す通り
である。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58189591A JPS6083585A (ja) | 1983-10-11 | 1983-10-11 | 新抗生物質sf−2197a物質及びその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58189591A JPS6083585A (ja) | 1983-10-11 | 1983-10-11 | 新抗生物質sf−2197a物質及びその製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6083585A JPS6083585A (ja) | 1985-05-11 |
| JPH0254074B2 true JPH0254074B2 (ja) | 1990-11-20 |
Family
ID=16243877
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58189591A Granted JPS6083585A (ja) | 1983-10-11 | 1983-10-11 | 新抗生物質sf−2197a物質及びその製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6083585A (ja) |
-
1983
- 1983-10-11 JP JP58189591A patent/JPS6083585A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6083585A (ja) | 1985-05-11 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP2787458B2 (ja) | 抗生物質l53―18aおよびその製造法 | |
| JPS6254433B2 (ja) | ||
| JPH10130269A (ja) | カルボリン誘導体 | |
| JPH0374677B2 (ja) | ||
| JPH0254074B2 (ja) | ||
| JPH06234784A (ja) | 新規抗生物質sf2768物質及びその製造法 | |
| JPH0625095B2 (ja) | 抗生物質sf−2415物質およびその製造法 | |
| JP3380595B2 (ja) | 新規抗生物質sf2741a物質及びsf2741b物質並びにそれらの製造法 | |
| JPS5813392A (ja) | 新規抗生物質sf−2107a↓2物質及びその製造法 | |
| JPS6246550B2 (ja) | ||
| GB2265147A (en) | Antibiotic eicosenoic acids | |
| JP2594085B2 (ja) | 新規抗腫瘍抗生物質sf2575物質ならびにその製造法 | |
| JP3063804B2 (ja) | 新規マクロライド抗生物質sf2748物質およびその製造法 | |
| JPS6246551B2 (ja) | ||
| JPH05380B2 (ja) | ||
| JPH09100261A (ja) | 抗菌性物質be−44651類 | |
| JPH0374678B2 (ja) | ||
| JPH0377857A (ja) | 新規生理活性物質ジオクタチン及びその製造方法 | |
| JPH041179A (ja) | 抗腫瘍性物質be―14106 | |
| JPH07165761A (ja) | 新規生理活性物質sf2771物質及びその製造法 | |
| JPS6232199B2 (ja) | ||
| JPH04120087A (ja) | 新規抗腫瘍性抗生物質sf2587c物質およびその製造法 | |
| JPH02101090A (ja) | 新規抗生物質sf2543物質およびその製造法 | |
| JPS60224493A (ja) | 新抗生物質sf−2312物質及びその製造法 | |
| JPH0656875A (ja) | 新規マクロライド抗生物質sf2757物質及びその製造法 |