JPH025600B2 - - Google Patents

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JPH025600B2
JPH025600B2 JP57012681A JP1268182A JPH025600B2 JP H025600 B2 JPH025600 B2 JP H025600B2 JP 57012681 A JP57012681 A JP 57012681A JP 1268182 A JP1268182 A JP 1268182A JP H025600 B2 JPH025600 B2 JP H025600B2
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JP
Japan
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water
brass
ink
based ink
dyes
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JP57012681A
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Katsuhiko Kawabata
Ikuo Takagishi
Kazuo Kurauchi
Hidetoshi Hamamoto
Hiroshi Onoe
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Pentel Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、水性インキ金属チツプボールペンに
関するものであり、詳細にはチツプ材質として切
削加工性が良好で、インキに対する耐腐食性を向
上せしめた黄銅を用い、又、水性インキとしてチ
ツプに対する腐食性の改良されたものを使用した
水性インキ金属チツプボールペンに関するもので
ある。 従来、水性インキボールペンのチツプ材質とし
ては、一般にポリアセタール等の樹脂が用いられ
ており、インキとの長期間の接触もしくはインキ
雰囲気中に置かれることによるチツプの腐食とい
う問題はなかつた。又、ペン先のボールポイント
に用いるボールは、化学成分としてW,Co,C
からなる一般に超硬ボールと言われる超硬合金製
であり、本来腐食性は少く、インキの種類により
腐食が発生するような場合においても、防錆剤と
して、ベンゾトリアゾール、エチレンジアミン四
酢酸のナトリウム塩等の添加で十分に抑制する効
果があつた。このような樹脂チツプボールペンの
特長は非常になめらかな書き味と鮮明な筆記線が
得られることにあるが、樹脂チツプであるため強
筆記圧による筆記には弱くボール飛びが発生する
ことがあり、この様な強荷重筆記が必要な感圧複
写性に劣る。又、細字化の進む筆記具に対しての
対応が困難等の欠点があり、近年、水性インキボ
ールペンのチツプ材質としてステンレス鋼、黄
銅、洋白等の金属が用いられる様になり、種々の
細字用の感圧複写可能な水性インキ金属チツプボ
ールペンが開発されているが、チツプ材質が金属
であるため新たな問題点が生じている。即ち、チ
ツプ材質がステンレス鋼のうち、特にインキによ
る腐食性の問題のないSUS304,SUS303,
SUS316等の耐食性ステンレス鋼は、切削加工性
が悪く、又、SUS416に代表される切削加工性の
比較的良好な快削ステンレス鋼においては、イン
キによる腐食が起りやすいという問題があつた。
一方、黄銅、洋白等の銅合金のうち、一般に切削
加工の良好ないわゆる快削黄銅、快削洋白が使用
されているが、インキによる腐食が激しい為にベ
ンゾトリアゾール等の防錆剤を添加することで腐
食を抑制せんとしているが、十分な防錆効果が得
られていないのが現状である。 そこで本発明の目的は、水性インキボールペン
としての一般性能を阻害することなく、チツプ材
質としてインキによる腐食性を改良し、切削加工
性の良い黄銅を用い、水性インキとしてチツプに
対する腐食性の改良されたものを用いることによ
り、経時的な耐腐食性を改良した水性インキ金属
チツプボールペンを提供するものである。 本発明者等は、目的の水性インキ金属チツプボ
ールペンを完成するべく、インキと金属における
腐食にかかわる根本的な研究、即ち、インキ組成
物と金属材料の化学成分、インキ組成物と金属結
晶構造及びインキ組成物と金属結晶粒度等、又、
インキ組成物中の染料の化学構造と金属材料、イ
ンキ組成物中の染料に含まれる無機塩と金属材
料、インキ組成物中の水溶性有機溶剤の種類と金
属材料、インキ組成物中の無機塩含有量と金属材
料及びインキ組成物のPHと金属材料等腐食に関す
る研究を行ない、更には金属材料の化学成分と切
削加工性及び金属材料の結晶構造、結晶粒度及び
硬度と切削加工性等、切削加工性に関する課題に
ついて鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に到つたものである。 即ち、本発明の要旨とするところは、チツプ材
質として下記条件1を満たす黄銅を使用し、イン
キとして下記条件2を満たす水性インキを使用す
ることを特徴とする水性インキ金属チツプボール
ペンであり、具体的な条件は次の各項に示される
ものである。 黄銅に関して〈条件 1〉 化学成分中、Cu成分が59〜63%、Pb成分が
1.8〜3.7%であること、 黄銅の金属結晶構造がα単一相であること、 黄銅の結晶粒度が0.015mm以下であること、 黄銅の硬さが5Kg荷重のビツカース硬さで
150〜200Kg/mm2であること。 水性インキに関して〈条件 2〉 染料がアゾ系染料、キサンテン系染料、トリ
フエニルメタン系染料の中から選ばれる1種も
しくは2種以上の混合物であること、 染料に含まれる無機塩である塩化ナトリウム
及び/又は硫酸ナトリウムの合計の含有量が
30000ppm以下であること、 水性インキ全量中に含まれる無機塩である塩
化ナトリウム及び/又は硫酸ナトリウムの合計
の含有量が3000ppm以下であること、 水溶性有機溶剤がエチレングリコール、ジエ
チレングリコール、プロピレングリコール、ジ
プロピレングリコールの1種もしくは2種以上
の混合物であること、 防錆剤がベンゾトリアゾール及び/又はその
誘導体であること、 水性インキのPHが6.5以上であること。 以上のように本発明はチツプ材質として〈条件
1〉を満足する材質を用い、水性インキとして、
〈条件2〉を満足する水性インキを用いることに
より、初めて初期の目的を満足した水性インキ金
属チツプボールペンを提供するものである。 次に本発明のチツプ材質と腐食性及び切削加工
性について説明する。 チツプ材質に用いられる各種黄銅の特性の分析
値と腐食性及び切削加工性について代表例をまと
めると表−1の様になる。
【表】
【表】 前表に示す様に市中品快削黄銅は、化学成分中
Pb成分が多く、結晶構造もα,β両相よりなつ
ており、又ビツカース硬さも133〜138Kg/mm2であ
ることから、切削加工性は非常に良いが、腐食に
関しては、Pb成分が多いこと、及びβ相が結晶
構造に含まれるため防錆剤であるベンゾトリアゾ
ールを添加した試験インキによつても、腐食が発
生する。又、市中品6:4黄銅は、Pb成分が少
いことにより金属にねばりが出て切削加工性を悪
くしているが、Pb成分が少いこと、及びα単一
相であることより、インキ組成物に対する耐腐食
性は良好である。 以上を含め本発明者等の種々の試験より得た知
見によると、黄銅の場合、黄銅化学成分中のPb
量が多くなればなる程、切削加工性は良くなるが
腐食し易くなる傾向にあり、又、結晶構造におい
て腐食されるのはPb成分とβ相であること、及
びPb成分が微量の場合は結晶粒度の大きさの違
いによる腐食性への影響は見られないが、Pb成
分が多くなると結晶粒度が小さい程、腐食されな
いことを見い出した。 更には、切削加工性に関してPb成分を多くす
ること及び硬さを5Kg荷重におけるビツカース硬
さで150Kg/mm2以上200Kg/mm2以下で切削加工性も
良好で、水性インキを使用した金属チツプボール
ペンにおけるチツプの耐摩耗性が良好であること
を見い出し、本発明に到つたものである。 更にチツプ材質の各特性に関して詳しく説明す
る。 化学成分中、Cu成分は59〜63%であり、63%
以上の場合、材質がねばり強くなり切削加工性が
悪く、59%以下の場合、水性インキに対する耐腐
食性が悪い。 化学成分中のPb成分は1.8〜3.7%であり3.7%
以上では切削加工性は向上するが水性インキに対
する耐腐食性が悪くなり、1.8%以下では切削加
工性が悪くなる。切削加工性及び水性インキに対
する耐腐食性両方における最適値は2.3〜3.3%で
ある。 又、同化学成分中に不純物として含まれるFe
成分及びSn成分は、それぞれ0.5%,0.8%以下が
好ましく、多い場合矢張り切削加工性及び/又は
水性インキに対する耐腐食性に影響を及ぼす。 チツプ材質の黄銅の金属結晶構造は、化学成分
中の第二成分であるZn成分量及び原材料加工工
程における条件によつて決まるが、β相が多く存
在する場合はインキに対する耐腐食性が悪くなる
ため、α単一相がよい。 チツプ材質の黄銅の結晶粒度は、切削加工性を
良好ならしめるために本発明のごとく金属化学成
分中にPb成分を1.8〜3.7%に限定して添加した場
合、0.015mm以下であることが水性インキに対す
る耐腐食性面で重要なことである。0.015mm以上
であると良好な耐腐食性が得られない。 更には、チツプ材質である黄銅の硬さが、切削
加工性及びチツプの耐摩耗性に関して非常に重要
な意味を持つ。市中品の一般の快削黄銅について
は、5Kg荷重におけるビツカース硬さが130〜140
Kg/mm2で良好な切削加工性が得られるが水性イン
キ金属チツプボールペンに用いた時、通常の筆記
時ボールの高速回転によつて一般にボール材質が
超硬合金であるためボールとの接触部においてチ
ツプが摩耗して、ボールがチツプ中にめり込んだ
り、ボールが脱落したりして筆記不能になる。本
発明ではチツプ材質の硬さを5Kg荷重におけるビ
ツカース硬さで150〜200Kg/mm2に設定することに
よりチツプ材料の切削加工性も良好でチツプの耐
摩耗性も良好にすることが可能になつた。5Kg荷
重におけるビツカース硬さが150Kg/mm2以下の場
合チツプの耐摩耗性が悪く、200Kg/mm2以上では
チツプ材料の切削加工ができない。 次に本発明の水性インキについて詳しく説明す
る。 水性インキとチツプ材質である黄銅との腐食の
メカニズムは種々考えられるが、一般のα+βの
二相合金である黄銅の場合、黄銅の化学成分であ
るCu,Zn;Pb,Fe,Sn各成分中、より卑な金
属であるZn含有量の多いβ相がα相に対して陽
極的であるためβ相が優先的に腐食し、脱Znが
起り腐食発生するのである。α単一相黄銅の場合
も若干であるが矢張り脱Znが起る。これら脱Zn
したZn成分とインキ中の染料が反応し染料が不
溶性になり沈殿の発生が起りボールペンにおいて
はボールの回転が阻害され書き味が悪くなつた
り、筆記不能にまでなる。又、脱Zn腐食以外に
黄銅の快削成分として添加されるPb成分は、黄
銅中に粒状に存在し、Pb成分も優先的に腐食さ
れる。この場合Zn成分にも起るが、脱離と表面
上でも腐食が起る。又、黄銅の主成分であるCu
成分においても貴な金属であるので脱離は起らな
いが表面上で矢張り腐食が起る。 これら黄銅中の金属成分の金属表面での腐食
は、いわゆる錆といわれるもので、金属の種類、
反応成分によつて種々あるが、主なものは金属の
酸化物、塩化物、硫化物等である。又、染料との
反応物も作る。これら金属表面での生成物はボー
ルペンとしての機能面では脱Znの場合と同じ様
に矢張りボールの回転が阻害されて、書き味低下
及び筆記不能等を起し、又、外観的にチツプ表面
の変色を起し価値低下をきたす。 本発明者等はチツプ材質として使用する。黄銅
に対する腐食性に関して、これらの理論的な知見
をもとに水性インキ面からも種々の検討を加え、
鋭意研究を行いチツプ材質面にも改良を加えるこ
とにより遂に本発明に到つたものである。 水性インキに関しては過去に防錆剤を中心に
種々提案されているが、本発明者等の知見によれ
ば黄銅に対して最も効果のある防錆剤はベンゾト
リアゾールであるが、近年筆記具においても消費
者の品質に対する要求が高くなり、製品の保証期
間も長くなり、本発明の水性インキ金属チツプボ
ールペンにおいてもベンゾトリアゾールの添加だ
けでは長期間の製品の保証には不十分である。勿
論本発明の水性インキにおいてもベンゾトリアゾ
ール及び/又はその誘導体は必須成分として使用
される。 以下、順次本発明に使用する水性インキについ
て説明する。 先ず、水性インキのPHであるが、これはPH6.5
以上において最適となる。PH6.5以下の場合、特
に酸性物質が存在する場合、本発明のチツプ材質
を用いても腐食が発生する。 本発明水性インキに用いる染料の種類において
はPHが6.5以下になるものもあるが、この場合水
酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウ
ム等のアルカリ性物質の添加によりPHを6.5以上
に調整する必要がある。 次に染料の種類であるが一般に筆記具用水性イ
ンキに用いられる染料として塩基性染料、酸性染
料、直接染料及び食品用色素があるが、塩基性染
料の場合、PHが約4以下でないと筆記具用水性イ
ンキに要求される高濃度での溶解が困難であり使
用できない。酸性染料、直接染料及び食品用色素
のうち、本発明の水性インキに用いることの出来
る染料は染料の化学構造別分類によつて分けるこ
とが出来ることを見い出した。本発明のチツプ材
質である黄銅に対する腐食性の試験の結果、アゾ
系染料、キサンテン系染料及びトリフエニルメタ
ン系染料が好適であつた。本発明においては、こ
れらの中から選ばれる1種もしくは2種以上の組
合せで用いるものである。使用できるアゾ系染
料、キサンテン系染料及びトリフエニルメタン系
染料の具体例を挙げると次の様なものがあるが、
これらは本発明において限定している染料に含ま
れる無機塩である塩化ナトリウム及び/又は硫酸
ナトリウムの合計の含有量が30000ppm以下でな
ければならない。 〈アゾ系染料の例〉 ダイワ黄色4号(カラーインデツクスNO:以
下C.I.と略すフードイエロー4) ウオーターイエロー#1(C.I.アシツドイエロ
ー23) ダイワ黄色5号(C.I.フードイエロー3) ダイレクトフアーストイエローGC(C.I.ダイレ
クトイエロー14) ソーラーライトオレンジGX(C.I.アシツドオレ
ンジ10) スプラノールオレンジG(C.I.アシツドオレン
ジ56) ウオーターオレンジ#18(C.I.アシツドオレン
ジ56類似品) ダイワオレンジ#100(特殊アゾ系染料) ダイレクトフアーストオレンジS(C.I.ダイレ
クトオレンジ26) ダイワ赤色2号(C.I.フードレツド9) ダイワ赤色102号(C.I.フードレツド7) ウオーターレツド#1(C.I.アシツドレツド18) ソーラールビンエクストラ(C.I.アシツドレツ
ド14) ダイレクトフアーストスカーレツト4BS(C.I.ダ
イレクトレツド23) シリアスレツド4B(C.I.ダイレクトレツド81) カヤノールネービーブルーR(C.I.アシツドブ
ルー92) ダイレクトブルー2B(C.I.ダイレクトブルー6) ダイレクトスカイブルー5B(C.I.ダイレクトブ
ルー15) ダイレクトダークグリーンB(C.I.ダイレクト
グリーン1) ウオーターブラツク#100−L(C.I.ダイレクト
ブラツク19) ダイレクトデイープブラツクXA(C.I.ダイレク
トブラツク38類似品) 〈キサンテン系染料の例〉 ダイワ赤色3号(C.I.フードレツド14) ダイワ赤色103号(C.I.アシツドレツド87) ウオーターレツド#2(C.I.アシツドレツド87) ダイワ赤色104号(C.I.アシツドレツド92) ウオーターピンク#2(C.I.アシツドレツド92) ダイワ赤色105号(C.I.アシツドレツド94) アイゼンアシツドローダミンBH(C.I.アシツド
レツド52) 〈トリフエニルメタン系染料の例〉 ダイワ紫色1号(C.I.フードバイオレツト2) アシツドバイオレツド5B(C.I.アシツドバイオ
レツト49) ダイワ青色1号(C.I.フードブルー2) ウオーターブルー#9(C.I.アシツドブルー9) スプラノールブルーB(C.I.アシツドブルー15) オリエントソルブルブルーOBC(C.I.アシツド
ブルー22) ウオーターブルー#115(C.I.アシツドブルー
90) ダイワ緑色2号(C.I.フードグリーン2) ダイワグリーン#70S(特殊トリフエニルメタ
ン系) 以上の様に水性インキにおいて、染料の種類の
違いによるチツプ材質に対する腐食の影響も大き
いが、インキにおいて染料の不純物として混入す
る無機塩である塩化ナトリウム及び又は硫酸ナト
リウムの含有量もチツプ材質に対する腐食に大き
な影響を与えることが本発明を完成するに当り判
明した。 水性インキ全量に含まれる無機塩である塩化ナ
トリウム及び/又は硫酸ナトリウムの合計の含有
量は3000ppm以下でなければならない。水性イン
キ中の無機塩である塩化ナトリウム及び/又は硫
酸ナトリウムは、その殆んどが染料に起因するも
のであり、この無機塩は染料の合成段階で生成す
るもので通常の場合大量に染料に混入する。本発
明において使用する染料は、水性インキ中の無機
塩である塩化ナトリウム及び/又は硫酸ナトリウ
ムの合計の含有量を3000ppm以下にするために、
いずれの染料においてもこれら無機塩である塩化
ナトリウム及び/又は硫酸ナトリウムの合計の含
有量を30000ppm以下にしたものを用いることを
必須条件とするものである。 又、通常ボールペン用水性インキにおいては、
染料の可溶化剤として又、ペン先であるボールポ
イントにおけるインキの乾燥防止剤として更には
寒冷時における水性インキの凍結防止剤として各
種の水溶性有機溶剤が添加されるが、本発明にお
いては、これら三つの機能を同時に満足させチツ
プ材質に対する腐食性で最も良好な水溶性有機溶
剤としてエチレングリコール、ジエチレングリコ
ール、プロピレングリコール及びジプロピレング
リコールが挙げられ、これらの中から選ばれる1
種もしくは2種以上の組合せで用いるものであ
る。 更に、本発明の水性インキには、長期間にわた
る水性インキ金属チツプボールペンとしての初期
の品質の維持のために、防錆剤としてベンゾトリ
アゾール及び/又はその誘導体を必須成分とする
ものである。 本発明は、チツプ材質として本明細書記載の諸
物性を満足する黄銅を用い、更には、水性インキ
においてもPH、染料、無機塩量及び水溶性有機溶
剤を限定するものであるが、金属チツプボールペ
ンのチツプ部分の腐食防止をより確実に、より長
期間にするために、ベンゾトリアゾール及び/又
はその誘導体を水性インキに含有することを特徴
とする。 ベンゾトリアゾール及び/又はその誘導体は、
チツプ材質である黄銅の化学成分中、Cu成分と
選択的に反応して水性インキに不溶性の強固なキ
レート化合物の単分子膜を黄銅表面に形成し腐食
抑制をなすものである。 水性インキ組成物中の水としては、塩素イオ
ン、硫酸イオン等の腐食に影響するイオンが少な
く、カルシウム、マグネシウム等の染料を不溶化
させるイオンが少ないものがよく、具体例を挙げ
るとイオン交換水、蒸留水が好適である。 上述した水性インキの染料、水溶性有機溶剤、
防錆剤、水の使用量は、それぞれ、2.0〜15.0重
量%、3.0〜50.0重量%、0.1〜3.0重量%、30.0〜
95.0重量%が好適である。 以上、本発明の水性インキ金属チツプボールペ
ンのチツプ材質及び水性インキについて説明した
が、水性インキにおいてチツプ材質に対する腐食
性に関して悪い影響がない限り、インキ吐出の調
整及び/又は筆記用紙へのインキの浸透調整の目
的で、アニオン及び/又はノニオン界面活性剤及
び/又は水溶性シリコーン等の添加、水性インキ
の腐敗・黴発生防止の目的で防腐剤防黴剤の添
加、ペン先におけるインキの乾燥防止の目的で尿
素類の添加、及びボールの回転をスムーズにする
ための潤滑剤類の添加等は必要に応じて行つても
よい。 以下本発明を実施例によつて更に詳しく説明す
る。なお水性インキに関する実施例、比較例中単
に部とあるのは重量部を示す。 〈実施例・比較例に用いるチツプ材質〉 いずれも直径2.5mmにセンターレス加工した線
材をチツプ材料とする。
【表】 各チツプ用材料を旋盤によつて切削加工性試験
を行つた。又、それぞれをチツプ自動加工機で水
性インキ用直径0.6mmボール使用ボールペンチツ
プを作成し、実施例、比較例に用いた。 〈実施例・比較例に用いる水性インキ〉
【表】
【表】 いずれの水性インキも水及び水溶性有機溶剤混
合溶液に撹拌しながら染料及びその他の添加剤を
徐々に投入し、2時間撹拌することによつてイン
キとした。インキ中の無機塩含有量は塩化ナトリ
ウム、硫酸ナトリウム共、電気泳動法で測定して
その合計値を無機塩量とした。又、インキPHはPH
メーターで測定した。 〈実施例及び比較例〉 チツプ及びインキ以外、通常の水性インキボー
ルペン用の部品を用いて、実施例及び比較例用各
インキを充填した後、実施例及び比較例用各チツ
プ材質を用いて加工した金属チツプを軸にセツト
して組立て筆記可能状態にして実施例及び比較例
用の水性インキ金属チツプボールペンとした。以
下実施例及び比較例の試験結果を示す。
【表】
【表】
【表】
【表】 〈チツプの表面の腐食〉 強制経時試験したサンプルのキヤツプをとり、
金属チツプ表面の腐食状態を顕微鏡で観察して次
の基準で判定した。 ◎:試験前と全く変化なし 〇:表面が曇つて少し変色している △:表面に少し錆が発生している ×:表面の錆が多い 〈筆記性能〉 強制経時試験したサンプルでJIS,P3201筆記
用紙Aに手書き筆記を行い、次の基準で判定し
た。 :試験前と全く変化なし 〇:書き味が少し劣る △:書き味が劣り、筆記線が破線状になる ×:ボールが回転せず、筆記不能 〈チツプ内部の腐食〉 強制経時試験したサンプルの金属チツプをとり
はずしチツプの後部より針で押してボールをはず
し、チツプ内部の腐食状態を顕微鏡で観察して
〈チツプの表面の腐食〉と同じ基準で判定した。 前記表の結果に示す通り、本発明の水性インキ
金属チツプボールペンは、金属チツプ材質の切削
加工性も良く、長期間の経時によつても腐食する
ことのない優れた性能を有するものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 チツプ材質として下記条件1を満たす黄銅を
    使用し、インキとして下記条件2を満たす水性イ
    ンキを使用することを特徴とする水性インキ金属
    チツプボールペン。 〈条件 1〉 黄銅の化学成分中、Cu成分が59〜63%、Pb
    成分が1.8〜3.7%であること、 黄銅の金属結晶構造がα単一相であること、 黄銅の結晶粒度が0.015mm以下であること、 黄銅の硬さが5Kg荷重のビツカース硬さで
    150〜200Kg/mm2であること。 〈条件 2〉 染料がアゾ系染料、キサンテン系染料、トリ
    フエニルメタン系染料の1種もしくは2種以上
    の混合物であること、 染料に含まれる無機塩である塩化ナトリウム
    及び/又は硫酸ナトリウムの合計の含有量が
    30000ppm以下であること、 水性インキ全量に含まれる無機塩である塩化
    ナトリウム及び/又は硫酸ナトリウムの合計の
    含有量が3000ppm以下であること、 水溶性有機溶剤がエチレングリコール、ジエ
    チレングリコール、プロピレングリコール、ジ
    プロピレングリコールの1種もしくは2種以上
    の混合物であること、 防錆剤がベンゾトリアゾール及び/又はその
    誘導体であること、 水性インキのPHが6.5以上であること。
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