JPH027300B2 - - Google Patents
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- JPH027300B2 JPH027300B2 JP20825182A JP20825182A JPH027300B2 JP H027300 B2 JPH027300 B2 JP H027300B2 JP 20825182 A JP20825182 A JP 20825182A JP 20825182 A JP20825182 A JP 20825182A JP H027300 B2 JPH027300 B2 JP H027300B2
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- general formula
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
本発明は一般式()
で示されるδ,ε−不飽和カルボニル化合物の製
造方法に関する。 上記一般式()において、R1、R2、R3、R4
及びR5は同一又は異なり、各々水素原子;メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、3−メ
チルブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチ
ル基、オクチル基、3,7−ジメチルオクチル基
などのアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘ
キシル基、メンチル基などのシクロアルキル基;
ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、イソプ
ロペニル基、2−メチルアリル基、1−ブテニル
基、2−ブテニル基、プレニル基、3−メチル−
3−ブテニル基、2,3−ジメチル−2−ブテニ
ル基、3−メチル−2−ペンテニル基、3−メチ
ル−3−ペンテニル基、3,7−ジメチル−2−
オクテニル基、3,7−ジメチル−6−オクテニ
ル基、ゲラニル基、ネリル基、3−エチル−7−
メチル−2,6−ノナジエニル基などのアルケニ
ル基;プロパルギル基、2−ブチニル基、3−ブ
チニル基などのアルキニル基;フエニル基、トリ
ル基、キシリル基、ナフチル基などのアリール
基;又はベンジル基、1−フエニルエチル基、2
−フエニルエチル基、1−フエニルプロピル基、
3−フエニルプロピル基、2−メチル−1−フエ
ニルプロピル基、2−ナフチルエチル基などのア
ラルキル基などを表わす。またR4とR5とはそれ
らが結合している炭素原子と一緒になつて環を形
成していてもよい。 一般式()で示されるδ,ε−不飽和カルボ
ニル化合物はそれ自体香料として使用できるばか
りでなく、香料、化粧品基材、医薬、農薬などの
製造中間体としても有用な化合物である。 従来、δ,ε−不飽和ケトンはメシチルオキシ
ドをアルカリ縮合剤の存在下にハロゲン化炭化水
素と反応させてα位が炭化水素基で置換された
β,γ−不飽和ケトンとし、ついでこれをビニル
グリニヤール試薬と反応させるか、エチニル化反
応後、部分水素添加することによりアリル型アル
コールとし、該アリル型アルコールを加熱異性化
することにより製造されている(特開昭52−
83409号参照)。この従来法は安価なメシチルオキ
サイドを原料としていること、操作が容易である
ことなどから該δ,ε−不飽和ケトンの工業的な
製造方法として優れているが、その反面、使用す
る原料に起因して製造されるδ,ε−不飽和ケト
ンはその基本骨格のδ位の位置にメチル基を有
し、かつε位の位置に1つの炭化水素基を有する
ものに限定されてしまい、多様のδ,ε−不飽和
ケトンの製造には適していない。 本発明者らはメシチルオキシドを原料とする従
来法における上記問題点を解決すべく鋭意検討し
た結果、前記一般式()で示されるような極め
て多様のδ,ε−不飽和カルボニル化合物が容易
に製造される方法を見出し、本発明に至つた。 すなわち、本発明によれば、一般式() 〔式中、R1、R2、R3、R4及びR5は一般式()
におけると同じ意味を有し、R6はアルキル基又
はアリール基を表わす。〕 で示される含硫黄ホモアリル型アルコールを酸化
して対応するスルホキシドとし、ついで該スルホ
キシドを加熱下に反応させることにより前記一般
式()で示されるδ,ε−不飽和カルボニル化
合物を製造することができる。また、一般式
()で示される含硫黄ホモアリル型アルコール
は一般式() 〔式中、R1、R2及びR3は一般式()における
と同じ意味を有し、Xは塩素原子、臭素原子又は
ヨウ素原子を表わす。〕 で示されるアリルグリニヤール試薬と一般式
() 〔式中、R4、R5及びR6は一般式()における
と同じ意味を有する。〕 で示されるβ−チオカルボニル化合物とを反応さ
せることによつて高収率で得られる。 一般式()で示される含硫黄ホモアリル型ア
ルコールを酸化することにより対応するスルホキ
シドが得られる。この酸化反応は通常の酸化方法
に従つて行なうことができるが、過ギ酸、過酢
酸、過プロピオン酸、過フタル酸、過安息香酸、
m−クロル過安息香酸などの有機過酸、過酸化水
素のような適当な酸化剤で処理する自体公知の方
法により行なうのが簡便である。酸化剤としては
扱い易さ、目的とするスルホキシドへの選択性の
観点からm−クロル過安息香酸が特に好ましい。
〔D.Heissler、Tetrahedron Letters 4879(1976)
参照〕。酸化剤の使用量は含硫黄ホモアリル型ア
ルコールに対してほぼ1当量が最適である。反応
温度は−30℃〜+50℃の範囲が適当である。ま
た、この酸化反応は溶媒の存在下で行なうのが好
ましく、溶媒としてはクロロホルム、塩化メチレ
ン、四塩化炭素、ベンゼン、トルエンなどの不活
性溶媒が用いられる。反応終了後、反応混合液か
ら生成した有機酸及び未反応の酸化剤を塩基で中
和後除去し、ついで溶媒を留去することによりス
ルホキシドを得る。このスルホキシドは精製する
ことなく、次に加熱下の反応に付すことができ
る。 酸化剤としてm−クロル過安息香酸を使用する
場合の好ましい実施態様においては、一般式
()で示される含硫黄ホモアリル型アルコール
を溶解した塩化メチレン溶液中に、該含硫黄ホモ
アリル型アルコールに対してほぼ1当量のm−ク
ロル過安息香酸の塩化メチレン溶液を0〜5℃で
滴下し、ついで室温で約1時間攪拌することによ
り反応を行なう。反応終了後、反応混合液に使用
したm−クロル過安息香酸に対して約3倍モル量
の10%水酸化カリウム水溶液を加え、生成したm
−クロル安息香酸及び未反応のm−クロル過安息
香酸を中和する。ついで、この混合溶液を水洗、
乾燥した後、これより塩化メチレンを減圧下に留
去し、得られたスルホキシドを含む残渣を次の加
熱下の反応に付す。 上記の酸化反応により得られた一般式()で
示される含硫黄ホモアリル型アルコールに対応す
るスルホキシドを、加熱下に反応させることによ
り一般式()で示されるδ,ε−不飽和カルボ
ニル化合物を得ることができる。この反応は液相
又は気相で、温度約100〜600℃に加熱することに
より行なうことができるが、反応速度、選択率の
面から温度約130〜250℃、好ましくは150〜230℃
で液相にて行なうのが実際的である。反応系の雰
囲気に特に制限はないが、一般には窒素、ヘリウ
ムなどの不活性ガス雰囲気が好ましい。また、こ
の反応は溶媒の不存在下に行なうこともできる
が、溶媒の存在下で行なうのが好ましい。溶媒と
してはN,N−ジメチルホルムアミド、ε−カプ
ロラクタム、N−メチル−2−ピロリドン、N−
エチル−2−ピロリドンなどの含窒素化合物が特
に好ましく用いられる。反応時間は反応温度によ
つて大きく影響されるが、N−メチル−2−ピロ
リドンを溶媒とする液相系で温度165℃で反応が
行なわれる場合、約6時間で反応は完了する。こ
の加熱下での反応は次式に示すように2段階の反
応を経て進行していると思われるが、特にこの反
応機構に限定されるものではない。 反応終了後、溶媒不存在下で得られた反応混合
物の場合にはこれをそのまま蒸留することによ
り、また溶媒存在下で得られた反応混合物の場合
にはこれを水に注ぎ、例えばヘキサンなどで抽出
し、抽出液を蒸留するか又はカラムクロマトグラ
フイーに付することにより一般式()で示され
るδ,ε−不飽和カルボニル化合物を単離するこ
とができる。 前記一般式()で示されるアリルグリニヤー
ル試薬は、対応するアリルハライドと金属マグネ
シウムとを窒素、ヘリウムなどの不活性ガス雰囲
気下、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルな
どのエーテル系の溶媒中で−30℃〜50℃好ましく
は−5℃〜30℃の温度で反応させることによつて
調製することができる。この反応に要する時間は
アリルハライドの種類及び反応温度によつてかな
り影響されるが、通常約1時間である。この反応
系に一般式()で示されるβ−チオカルボニル
化合物を−30℃〜50℃好ましくは−10℃〜30℃の
温度で滴下し、そのままの温度ないしは室温下で
約1時間攪拌することにより一般式()で示さ
れる含硫黄ホモアリル型アルコールを含む反応混
合物が得られる。一般式()で示されるβ−チ
オカルボニル化合物の使用量は一般式()で示
されるアリルグリニヤール試薬に対して約0.3〜
1当量好ましくは約0.5〜0.9当量である。反応混
合物からの含硫黄ホモアリル型アルコールの分離
回収は通常の方法により行なうことができる。例
えば、反応混合物に塩化アンモニウム水溶液を加
え、ついでジエチルエーテル、ヘキサンなどで抽
出し、抽出液を水洗、乾燥したのち、溶媒を留去
することにより一般式()で示される含硫黄ホ
モアリル型アルコールを得る。この含硫黄ホモア
リル型アルコールは精製することなく、次の酸化
反応に付することができるが、さらに蒸留又はカ
ラムクロマトグラフイーにより精製した含硫黄ホ
モアリル型アルコールを該酸化反応に付すること
も何らさしつかえない。 原料として用いる一般式()で示されるβ−
チオカルボニル化合物は一般式() 〔式中、R4及R5は一般式()におけると同じ
意味を有する。〕 で示されるα,β−不飽和カルボニル化合物と一
般式() R6SH ……() 〔式中、R6は一般式()におけると同じ意味
を有する。〕 で示されるチオールを1,5−ジアザビシクロ
〔5,4,0〕ウンデセンー5(通称DBU)、1,
4−ジアザビシクロ〔2,2,2〕オクタン(通
称DABCO)などの有機窒素塩基の存在下に反応
させることにより容易に製造することができる。
一般式()で示されるα,β−不飽和カルボニ
ル化合物としては、例えばメチルビニルケトン、
エチルビニルケトン、メチルイソプロペニルケト
ン、イソブテニルアルデヒドなどを挙げることが
でき、また一般式()で示されるチオールの好
ましい例としてメタンチオール、エタンチオー
ル、ベンゼンチオールなどを挙げることができ
る。 以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 実施例 1 1−(2−エチルチオ)エチル−1,2,2−
トリメチル−3−ブテン−1−オールの合成 100mlの三つ口フラスコに金属マグネシウム
0.32g、乾燥テトラヒドロフラン30mlをとり、窒
素ガス気流下、内温20〜25℃に保ちながら、塩化
プレニル1.37gを徐々に滴下し、グリニヤール試
薬を調製した。次に、このグリニヤール試薬に4
−エチルチオ−2−ブタノン(純度94%)1.40g
の5mlテトラヒドロフラン溶液を内温20〜23℃で
滴下した。1時間、室温で攪拌したのち、反応混
合物を大量の塩化アンモニウム水溶液中に注ぎ、
これをジエチルエーテルで抽出した。抽出液を数
回水洗したのち、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し
た。エーテルを減圧下に留去したのち、その残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフイー(溶出
液:酢酸エチル/ヘキサン混合溶液、容量比1/
10)に付すことにより、油状物1.91g(純度98
%)を得た。収率93%。このものはH1−NMR及
びIR分析により、1−(2−エチルチオ)エチル
−1,2,2−トリメチル−3−ブテン−1−オ
ールと確認した。代表的なシグナルを次に記し
た。 H1−NMR(CDCl3、ppm) 1.00(6H、s)
造方法に関する。 上記一般式()において、R1、R2、R3、R4
及びR5は同一又は異なり、各々水素原子;メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、3−メ
チルブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチ
ル基、オクチル基、3,7−ジメチルオクチル基
などのアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘ
キシル基、メンチル基などのシクロアルキル基;
ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、イソプ
ロペニル基、2−メチルアリル基、1−ブテニル
基、2−ブテニル基、プレニル基、3−メチル−
3−ブテニル基、2,3−ジメチル−2−ブテニ
ル基、3−メチル−2−ペンテニル基、3−メチ
ル−3−ペンテニル基、3,7−ジメチル−2−
オクテニル基、3,7−ジメチル−6−オクテニ
ル基、ゲラニル基、ネリル基、3−エチル−7−
メチル−2,6−ノナジエニル基などのアルケニ
ル基;プロパルギル基、2−ブチニル基、3−ブ
チニル基などのアルキニル基;フエニル基、トリ
ル基、キシリル基、ナフチル基などのアリール
基;又はベンジル基、1−フエニルエチル基、2
−フエニルエチル基、1−フエニルプロピル基、
3−フエニルプロピル基、2−メチル−1−フエ
ニルプロピル基、2−ナフチルエチル基などのア
ラルキル基などを表わす。またR4とR5とはそれ
らが結合している炭素原子と一緒になつて環を形
成していてもよい。 一般式()で示されるδ,ε−不飽和カルボ
ニル化合物はそれ自体香料として使用できるばか
りでなく、香料、化粧品基材、医薬、農薬などの
製造中間体としても有用な化合物である。 従来、δ,ε−不飽和ケトンはメシチルオキシ
ドをアルカリ縮合剤の存在下にハロゲン化炭化水
素と反応させてα位が炭化水素基で置換された
β,γ−不飽和ケトンとし、ついでこれをビニル
グリニヤール試薬と反応させるか、エチニル化反
応後、部分水素添加することによりアリル型アル
コールとし、該アリル型アルコールを加熱異性化
することにより製造されている(特開昭52−
83409号参照)。この従来法は安価なメシチルオキ
サイドを原料としていること、操作が容易である
ことなどから該δ,ε−不飽和ケトンの工業的な
製造方法として優れているが、その反面、使用す
る原料に起因して製造されるδ,ε−不飽和ケト
ンはその基本骨格のδ位の位置にメチル基を有
し、かつε位の位置に1つの炭化水素基を有する
ものに限定されてしまい、多様のδ,ε−不飽和
ケトンの製造には適していない。 本発明者らはメシチルオキシドを原料とする従
来法における上記問題点を解決すべく鋭意検討し
た結果、前記一般式()で示されるような極め
て多様のδ,ε−不飽和カルボニル化合物が容易
に製造される方法を見出し、本発明に至つた。 すなわち、本発明によれば、一般式() 〔式中、R1、R2、R3、R4及びR5は一般式()
におけると同じ意味を有し、R6はアルキル基又
はアリール基を表わす。〕 で示される含硫黄ホモアリル型アルコールを酸化
して対応するスルホキシドとし、ついで該スルホ
キシドを加熱下に反応させることにより前記一般
式()で示されるδ,ε−不飽和カルボニル化
合物を製造することができる。また、一般式
()で示される含硫黄ホモアリル型アルコール
は一般式() 〔式中、R1、R2及びR3は一般式()における
と同じ意味を有し、Xは塩素原子、臭素原子又は
ヨウ素原子を表わす。〕 で示されるアリルグリニヤール試薬と一般式
() 〔式中、R4、R5及びR6は一般式()における
と同じ意味を有する。〕 で示されるβ−チオカルボニル化合物とを反応さ
せることによつて高収率で得られる。 一般式()で示される含硫黄ホモアリル型ア
ルコールを酸化することにより対応するスルホキ
シドが得られる。この酸化反応は通常の酸化方法
に従つて行なうことができるが、過ギ酸、過酢
酸、過プロピオン酸、過フタル酸、過安息香酸、
m−クロル過安息香酸などの有機過酸、過酸化水
素のような適当な酸化剤で処理する自体公知の方
法により行なうのが簡便である。酸化剤としては
扱い易さ、目的とするスルホキシドへの選択性の
観点からm−クロル過安息香酸が特に好ましい。
〔D.Heissler、Tetrahedron Letters 4879(1976)
参照〕。酸化剤の使用量は含硫黄ホモアリル型ア
ルコールに対してほぼ1当量が最適である。反応
温度は−30℃〜+50℃の範囲が適当である。ま
た、この酸化反応は溶媒の存在下で行なうのが好
ましく、溶媒としてはクロロホルム、塩化メチレ
ン、四塩化炭素、ベンゼン、トルエンなどの不活
性溶媒が用いられる。反応終了後、反応混合液か
ら生成した有機酸及び未反応の酸化剤を塩基で中
和後除去し、ついで溶媒を留去することによりス
ルホキシドを得る。このスルホキシドは精製する
ことなく、次に加熱下の反応に付すことができ
る。 酸化剤としてm−クロル過安息香酸を使用する
場合の好ましい実施態様においては、一般式
()で示される含硫黄ホモアリル型アルコール
を溶解した塩化メチレン溶液中に、該含硫黄ホモ
アリル型アルコールに対してほぼ1当量のm−ク
ロル過安息香酸の塩化メチレン溶液を0〜5℃で
滴下し、ついで室温で約1時間攪拌することによ
り反応を行なう。反応終了後、反応混合液に使用
したm−クロル過安息香酸に対して約3倍モル量
の10%水酸化カリウム水溶液を加え、生成したm
−クロル安息香酸及び未反応のm−クロル過安息
香酸を中和する。ついで、この混合溶液を水洗、
乾燥した後、これより塩化メチレンを減圧下に留
去し、得られたスルホキシドを含む残渣を次の加
熱下の反応に付す。 上記の酸化反応により得られた一般式()で
示される含硫黄ホモアリル型アルコールに対応す
るスルホキシドを、加熱下に反応させることによ
り一般式()で示されるδ,ε−不飽和カルボ
ニル化合物を得ることができる。この反応は液相
又は気相で、温度約100〜600℃に加熱することに
より行なうことができるが、反応速度、選択率の
面から温度約130〜250℃、好ましくは150〜230℃
で液相にて行なうのが実際的である。反応系の雰
囲気に特に制限はないが、一般には窒素、ヘリウ
ムなどの不活性ガス雰囲気が好ましい。また、こ
の反応は溶媒の不存在下に行なうこともできる
が、溶媒の存在下で行なうのが好ましい。溶媒と
してはN,N−ジメチルホルムアミド、ε−カプ
ロラクタム、N−メチル−2−ピロリドン、N−
エチル−2−ピロリドンなどの含窒素化合物が特
に好ましく用いられる。反応時間は反応温度によ
つて大きく影響されるが、N−メチル−2−ピロ
リドンを溶媒とする液相系で温度165℃で反応が
行なわれる場合、約6時間で反応は完了する。こ
の加熱下での反応は次式に示すように2段階の反
応を経て進行していると思われるが、特にこの反
応機構に限定されるものではない。 反応終了後、溶媒不存在下で得られた反応混合
物の場合にはこれをそのまま蒸留することによ
り、また溶媒存在下で得られた反応混合物の場合
にはこれを水に注ぎ、例えばヘキサンなどで抽出
し、抽出液を蒸留するか又はカラムクロマトグラ
フイーに付することにより一般式()で示され
るδ,ε−不飽和カルボニル化合物を単離するこ
とができる。 前記一般式()で示されるアリルグリニヤー
ル試薬は、対応するアリルハライドと金属マグネ
シウムとを窒素、ヘリウムなどの不活性ガス雰囲
気下、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルな
どのエーテル系の溶媒中で−30℃〜50℃好ましく
は−5℃〜30℃の温度で反応させることによつて
調製することができる。この反応に要する時間は
アリルハライドの種類及び反応温度によつてかな
り影響されるが、通常約1時間である。この反応
系に一般式()で示されるβ−チオカルボニル
化合物を−30℃〜50℃好ましくは−10℃〜30℃の
温度で滴下し、そのままの温度ないしは室温下で
約1時間攪拌することにより一般式()で示さ
れる含硫黄ホモアリル型アルコールを含む反応混
合物が得られる。一般式()で示されるβ−チ
オカルボニル化合物の使用量は一般式()で示
されるアリルグリニヤール試薬に対して約0.3〜
1当量好ましくは約0.5〜0.9当量である。反応混
合物からの含硫黄ホモアリル型アルコールの分離
回収は通常の方法により行なうことができる。例
えば、反応混合物に塩化アンモニウム水溶液を加
え、ついでジエチルエーテル、ヘキサンなどで抽
出し、抽出液を水洗、乾燥したのち、溶媒を留去
することにより一般式()で示される含硫黄ホ
モアリル型アルコールを得る。この含硫黄ホモア
リル型アルコールは精製することなく、次の酸化
反応に付することができるが、さらに蒸留又はカ
ラムクロマトグラフイーにより精製した含硫黄ホ
モアリル型アルコールを該酸化反応に付すること
も何らさしつかえない。 原料として用いる一般式()で示されるβ−
チオカルボニル化合物は一般式() 〔式中、R4及R5は一般式()におけると同じ
意味を有する。〕 で示されるα,β−不飽和カルボニル化合物と一
般式() R6SH ……() 〔式中、R6は一般式()におけると同じ意味
を有する。〕 で示されるチオールを1,5−ジアザビシクロ
〔5,4,0〕ウンデセンー5(通称DBU)、1,
4−ジアザビシクロ〔2,2,2〕オクタン(通
称DABCO)などの有機窒素塩基の存在下に反応
させることにより容易に製造することができる。
一般式()で示されるα,β−不飽和カルボニ
ル化合物としては、例えばメチルビニルケトン、
エチルビニルケトン、メチルイソプロペニルケト
ン、イソブテニルアルデヒドなどを挙げることが
でき、また一般式()で示されるチオールの好
ましい例としてメタンチオール、エタンチオー
ル、ベンゼンチオールなどを挙げることができ
る。 以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 実施例 1 1−(2−エチルチオ)エチル−1,2,2−
トリメチル−3−ブテン−1−オールの合成 100mlの三つ口フラスコに金属マグネシウム
0.32g、乾燥テトラヒドロフラン30mlをとり、窒
素ガス気流下、内温20〜25℃に保ちながら、塩化
プレニル1.37gを徐々に滴下し、グリニヤール試
薬を調製した。次に、このグリニヤール試薬に4
−エチルチオ−2−ブタノン(純度94%)1.40g
の5mlテトラヒドロフラン溶液を内温20〜23℃で
滴下した。1時間、室温で攪拌したのち、反応混
合物を大量の塩化アンモニウム水溶液中に注ぎ、
これをジエチルエーテルで抽出した。抽出液を数
回水洗したのち、無水硫酸ナトリウム上で乾燥し
た。エーテルを減圧下に留去したのち、その残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフイー(溶出
液:酢酸エチル/ヘキサン混合溶液、容量比1/
10)に付すことにより、油状物1.91g(純度98
%)を得た。収率93%。このものはH1−NMR及
びIR分析により、1−(2−エチルチオ)エチル
−1,2,2−トリメチル−3−ブテン−1−オ
ールと確認した。代表的なシグナルを次に記し
た。 H1−NMR(CDCl3、ppm) 1.00(6H、s)
【式】
1.10(3H、s)
【式】
1.20(3H、t)
【式】
1.50〜1.92(2H、m)
【式】
2.34〜2.78(4H、m)
【式】
4.87〜5.18(2H、m)=CH2
5.80〜6.20(1H、m)−CH=
IR(cm-1)3480、3080、2960、2920、2880、
1635、1450、1420、1375、1275、1110、1010、
920、790 7−メチル−6−オクテン−2−オンの合成 1−(2−エチルチオ)エチル−1,2,2−
トリメチル−3−ブテン−1−オール0.51gを塩
化メチレン5mlに溶解し、約0℃に冷却した。次
に、この溶液にm−クロル過安息香酸(純度80
%)0.53gの塩化メチレン20mlの溶液を同一温度
で滴下した。ついで、温度を室温にもどし1時間
攪拌した。反応混合液に使用したm−クロル過安
息香酸に対して3倍当量の10%水酸化ナトリウム
水溶液を加えて1時間攪拌した。塩化メチレン層
を分離し、さらに水層を塩化メチレンで抽出し
た。塩化メチレン層と塩化メチレン抽出液とを合
わせ、この混合溶液を水洗し、ついで無水硫酸ナ
トリウム上で乾燥した。塩化メチレンを減圧下に
留去した。その残渣をN−メチル−2−ピロリド
ン2gに溶解し、窒素雰囲気下、175±2℃の浴
温で6時間加熱した。次に、反応混合液を大量の
水に注ぎ、ヘキサンで抽出した。ヘキサン層を水
洗し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。ヘキサ
ンを減圧下に留去したのち、その残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフイー(溶出液:酢酸エチ
ル−ヘキサン系)で精製することにより、油状の
7−メチル−6−オクテン−2−オンを0.18g得
た。収率51%。生成物のGC−MASSスペクトル
における特徴的フラグメントを次に示した。 GC条件:カラム充填剤PEG20M、カラム長2
m、温度120℃ MASSスペクトルm/e:〔M〕+140、122、82、
67、47 実施例 2〜6 種々のアリルグリニヤール試薬()とβ−チ
オカルボニル化合物()とを実施例1と同様の
条件下で反応させ、分離回収することにより含硫
黄ホモアリル型アルコール()を得、ついで該
含硫黄ホモアリル型アルコール()を実施例1
と同様の条件下で加熱反応させ、分離精製するこ
とによりδ,ε−不飽和カルボニル化合物()
を得た。結果は第1表に示したとおりである。
1635、1450、1420、1375、1275、1110、1010、
920、790 7−メチル−6−オクテン−2−オンの合成 1−(2−エチルチオ)エチル−1,2,2−
トリメチル−3−ブテン−1−オール0.51gを塩
化メチレン5mlに溶解し、約0℃に冷却した。次
に、この溶液にm−クロル過安息香酸(純度80
%)0.53gの塩化メチレン20mlの溶液を同一温度
で滴下した。ついで、温度を室温にもどし1時間
攪拌した。反応混合液に使用したm−クロル過安
息香酸に対して3倍当量の10%水酸化ナトリウム
水溶液を加えて1時間攪拌した。塩化メチレン層
を分離し、さらに水層を塩化メチレンで抽出し
た。塩化メチレン層と塩化メチレン抽出液とを合
わせ、この混合溶液を水洗し、ついで無水硫酸ナ
トリウム上で乾燥した。塩化メチレンを減圧下に
留去した。その残渣をN−メチル−2−ピロリド
ン2gに溶解し、窒素雰囲気下、175±2℃の浴
温で6時間加熱した。次に、反応混合液を大量の
水に注ぎ、ヘキサンで抽出した。ヘキサン層を水
洗し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥した。ヘキサ
ンを減圧下に留去したのち、その残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフイー(溶出液:酢酸エチ
ル−ヘキサン系)で精製することにより、油状の
7−メチル−6−オクテン−2−オンを0.18g得
た。収率51%。生成物のGC−MASSスペクトル
における特徴的フラグメントを次に示した。 GC条件:カラム充填剤PEG20M、カラム長2
m、温度120℃ MASSスペクトルm/e:〔M〕+140、122、82、
67、47 実施例 2〜6 種々のアリルグリニヤール試薬()とβ−チ
オカルボニル化合物()とを実施例1と同様の
条件下で反応させ、分離回収することにより含硫
黄ホモアリル型アルコール()を得、ついで該
含硫黄ホモアリル型アルコール()を実施例1
と同様の条件下で加熱反応させ、分離精製するこ
とによりδ,ε−不飽和カルボニル化合物()
を得た。結果は第1表に示したとおりである。
【表】
【表】
実施例 7〜10
種々のアリルグリニヤール試薬()とβ−チ
オカルボニル化合物()とを実施例1と同様の
条件下で反応させ、分離回収することにより含硫
黄ホモアリル型アルコール()を得、ついで該
含硫黄ホモアリル型アルコール()を200℃で
加熱する以外は実施例1と同様の条件下で加熱反
応させ、分離精製することによりδ,ε−不飽和
カルボニル化合物()を得た。結果は第2表に
示したとおりである。
オカルボニル化合物()とを実施例1と同様の
条件下で反応させ、分離回収することにより含硫
黄ホモアリル型アルコール()を得、ついで該
含硫黄ホモアリル型アルコール()を200℃で
加熱する以外は実施例1と同様の条件下で加熱反
応させ、分離精製することによりδ,ε−不飽和
カルボニル化合物()を得た。結果は第2表に
示したとおりである。
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式 (式中、R1、R2、R3、R4及びR5は同一又は異な
り、各々水素原子、アルキル基、シクロアルキル
基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基又
はアラルキル基を表わし、またR4とR5とはそれ
らが結合している炭素原子と一緒になつて環を形
成していてもよい。R6はアルキル基又はアリー
ル基を表わす。)で示される含硫黄ホモアリル型
アルコールを酸化して対応するスルホキシドと
し、ついで該スルホキシドを加熱下に反応させる
ことを特徴とする一般式 (式中、R1、R2、R3、R4及びR5は上記の定義の
とおりである。) で示されるδ,ε−不飽和カルボニル化合物の製
造方法。 2 一般式 (式中、R1、R2及びR3は同一又は異なり、各々
水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アル
ケニル基、アルキニル基、アリール基又はアラル
キル基を表わし、Xは塩素原子、臭素原子又はヨ
ウ素原子を表わす。) で示されるアリルグリニヤール試薬と一般式 (式中、R4及びR5は同一又は異なり、各々水素
原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニ
ル基、アルキニル基、アリール基又はアラルキル
基を表わし、またR4とR5とはそれらが結合して
いる炭素原子と一緒になつて環を形成していても
よい。R6はアルキル基又はアリール基を表わ
す。) で示されるβ−チオカルボニル化合物とを反応さ
せて一般式 (式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は上記の定
義のとおりである。) で示される含硫黄ホモアリル型アルコールを得、
該含硫黄ホモアリル型アルコールを酸化して対応
するスルホキシドとし、ついで該スルホキシドを
加熱下に反応させることを特徴とする一般式 (式中、R1、R2、R3、R4及びR5は上記の定義の
とおりである。) で示されるδ,ε−不飽和カルボニル化合物の製
造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20825182A JPS5998030A (ja) | 1982-11-26 | 1982-11-26 | δ,ε−不飽和カルボニル化合物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP20825182A JPS5998030A (ja) | 1982-11-26 | 1982-11-26 | δ,ε−不飽和カルボニル化合物の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS5998030A JPS5998030A (ja) | 1984-06-06 |
| JPH027300B2 true JPH027300B2 (ja) | 1990-02-16 |
Family
ID=16553153
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP20825182A Granted JPS5998030A (ja) | 1982-11-26 | 1982-11-26 | δ,ε−不飽和カルボニル化合物の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS5998030A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP4768465A1 (en) * | 2024-12-27 | 2026-07-01 | V. Mane Fils | FLORAL CHEMICAL COMPOUNDS AS SUBSTITUTES FOR 3-(4-TERT-BUTYLPHENYL)-2-METHYLPROPANAL |
-
1982
- 1982-11-26 JP JP20825182A patent/JPS5998030A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS5998030A (ja) | 1984-06-06 |
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