JPH027372B2 - - Google Patents
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- JPH027372B2 JPH027372B2 JP60261933A JP26193385A JPH027372B2 JP H027372 B2 JPH027372 B2 JP H027372B2 JP 60261933 A JP60261933 A JP 60261933A JP 26193385 A JP26193385 A JP 26193385A JP H027372 B2 JPH027372 B2 JP H027372B2
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Description
(産業上の利用分野)
本発明は、金属管とくに各種鋼管の熱処理時の
水冷において変形を生じさせない冷却方法に関す
る。 (従来の技術) 近年サワー性の強い原油やガスの掘削チヤンス
が増え、それらの輸送に用いられるラインパイプ
にも優れた耐サワー特性を要求されることが多く
なつている。従来は、この種のサワー性を求めら
れるのは×60以上の比較的高強度材が主であつた
のに対し、最近の傾向としてはより低強度側のラ
インパイプにおいても耐サワー特性を要求される
ケースが増えてきた。このような変化に対応し、
これまで熱間圧延のまま、もしくは焼準で製造さ
れていた低強度ラインパイプも、耐サワー特性保
証の目的で焼入れ焼もどしの熱処理を実施する必
要が生じてきた。低強度の鋼管は一般に熱間強度
も低いため、熱処理中に曲りの発生しやすい傾向
にあり、とくに焼入れのための水冷時には大きな
曲りが生じやすい。 金属管とくに鋼管の冷却に関しては、すでに多
くの提案があり、いずれも冷却に伴なう変形の防
止と均一さを妨げずに焼入れ冷却能力を高めるこ
とによる生産性向上が配慮されている。例えば特
公昭53−32097号公報では、鋼管を回転させなが
ら搬送し、その外周方向から鋼管に対して接線方
向に流体ジエツト流を多数かつ均一に噴射して均
一冷却する装置が塗案されている。また特公昭56
−19370号公報では円周方向に等間隔に配列した
多数のノズルから鋼管の進行方向に対して45゜な
いし80゜の方向に幕状噴流を当てて均一に冷却す
る方法と装置が示されている。これらの提案は通
常の鋼管の冷却において一定の効果を与えるもの
ではあるが、先に述べた低強度ラインパルプなど
の熱間強度が低く、とくに肉厚の薄い鋼管に適用
する場合には十分満足のいく結果を得られるもの
ではない。 低強度の金属管冷却時に曲りの発生しやすい理
由は、高強度材であれば高い剛性で十分吸収し得
る程度の応力不均一によつても、熱間強度の低い
金属管は容易に変形してしまうことによるものと
考えられる。冷却中に金属管の部位により応力不
均一を生じる原因は、金属管の冷却速度が鋼管の
部位によつて異なることによつて発生し、その冷
却速度の変動は、金属管表面(伝熱面)の粗さや
ミルスケール付着状況などの不均一に、主として
起因するものである。このような金属管表面のミ
クロ的な不均一性に原因する冷却速度のバラツキ
を抑制して金属管の変形を防止する効果的な方法
に関しては、これまでに提案されていないのが実
情である。 (発明が解決しようとする問題点) 前述の通り、広い意味で熱処理される金属管の
表面特性は、表面粗さ、ミルスケールの付着状
態、ミルスケールの表面状態その他がバラツキを
有し、特に、金属管の熱間強度が低い場合や肉厚
が薄い等によりその剛性が低い場合に、該金属管
を水で冷却する時大きな変形を生ずる原因とな
る。 本発明はこのように曲がり易い金属管の熱処理
冷却による変形を防止することを目的としてい
る。 又本発明は熱間強度が低く且つ剛性の弱い金属
管の冷却に伴なう変形を防止することができ、通
常の金属管の無歪冷却法としても有効である。 (問題点を解決するための手段) 本発明は上述の如き諸問題点を有利に解決した
ものであり、その要旨とするところは、 金属管を所定の焼入温度に加熱し冷却する熱処
理方法において、表面にミルスケールの付着した
金属管の場合、冷却の開始0.5〜3秒間で、その
管表面(伝熱面)温度が、加熱から450〜650℃と
なるように、またミルスケールを除去した金属管
の場合、冷却の開始から0.5〜3秒間で、その管
表面(伝熱面)温度が、550〜700℃となるような
緩冷却を行つて、金属管表面(伝熱面)各部の温
度差を小さくし、次いでその温度から通常の強冷
却を行うことを特徴とする金属管の熱処理方法で
ある。 以下本発明を図面に基づいて具体的に説明す
る。 まず、金属管の表面条件に起因する冷却後の変
形について説明する。高温金属を冷却する時、最
初に、膜沸騰熱伝達が生じ、次いで遷移沸騰熱伝
達から核沸騰熱伝達を経由して対流熱伝達で常温
まで冷却される。これを模式的に示したのが、冷
却曲線と呼ばれる第1図である。第1図中に示し
たクエンチ点と呼ばれる伝熱面温度は蒸気膜が安
定して存在できず、蒸気膜が崩壊する温度と関連
がある。 すなわち、焼入時の冷却速度は、均一ではなく
同一条件で水冷を行なつても、クエンチ点以上の
温度域は比較的徐冷となり、クエンチ点をすぎる
と、急激に冷却が加速される。しかもクエンチ点
が前述したように伝熱面の表面条件によつて変動
する。 一般に、表面が粗いとクエンチ点へ上昇する。
換言すると冷却が促進する。逆に、表面が滑かで
あると、クエンチ点は降下し、冷却が遅延する。 このように金属管表面(伝熱面)部位によつて
冷却曲線のクエンチ点が異なる場合、冷却の比較
的初期に大きな温度差が生ずる。この温度差に基
ずく熱応力あるいは、この温度域に存在する変態
点に関連する変態応力等によつて、変形が生じ冷
却後も残存する。 つまり、膜沸騰領域からの金属管表面の冷却に
おいて発生する変形は高温域における温度差、特
にクエンチ点の不揃いに起因するのである。 従つて、このような冷却特性を示す実用金属管
の冷却において金属管表面の各部位における冷却
曲線を揃える冷却方法を具現化することが、極め
て重要な意味をもつ。 金属管の冷却の初期において冷却水が十分供給
される場合には、第2図に示した通り、クエンチ
点以降は非常に促進され、まだ蒸気膜が崩壊せず
クエンチ点に達していない表面(伝熱面)部位と
の温度差が著しく大きくなる(図中A,Bはクエ
ンチ点を示す)。したがつて冷却開始後一定期間
内は、部分的にクエンチ点を高めに引き上げる恐
れのある強冷却をさけて緩冷却にすることによ
り、第2図中に示したクエンチ点到達時の温度差
△Tを△T1から△T2に減少させることができる
(BD=△T1、BC=△T2)。しかる後に緩冷却か
ら強冷却に移れば各部位全体を、均一に、遷移沸
騰から核沸騰熱伝達に移行させることができ、金
属管各部の冷却条件のバラツキを著しく小さくで
きるため、変形も激減する。 ここでいう緩冷却の条件は、上述のごとくクエ
ンチ点を部分的に引き上げる恐れのない冷却条件
であり、実際的な冷却水の水量密度で表わせば、
4m3/m2・minを越えない範囲を意味する。 また、金属管表面の各部位のクエンチ点をそろ
えるもうひとつの方法は伝熱面を粗面化すること
である。粗面の突起が伝熱面に対する蒸気膜厚さ
よりも大きくすることが望ましく、前記突起が蒸
気膜を突き破り、冷却水と直接接触させると、そ
の突起を核として蒸気膜の崩壊が促進され、クエ
ンチ点が上昇する。例えばシミツトブラスト等で
ミルスケールを除去すると表面が清浄化されかつ
突起が均一に形成されるので、各表面(伝熱面)
部位のクエンチ点温度が揃い前述の方法と組合せ
ると更に効果的である。 本発明等の研究によれば、実用的な20〜45℃の
水温の冷却水の場合、実用金属のクエンチ点温度
は伝熱面の条件によつて変化するが、500℃〜850
℃の範囲内であつた。 それ故、被冷却金属の熱間強度や剛性により、
冷却初期の緩冷却温度範囲は異なるが、ミルスケ
ールの付着した状態では伝熱面温度を450℃〜650
℃まで、またミルスケールを除去し粗面化した状
態では550℃〜700℃まで低下させて、その後強冷
却するとよいことが確認された。 実用熱処理金属管で、ミルスケールの付着した
状態では、クエンチ点温度の下限はほぼ500℃で
あるから、金属管表面(伝熱面)温度を450℃以
下に緩冷却する必要はなく、伝熱面温度650℃以
上から急冷すると熱間強度が低く剛性の弱い金属
管の場合、曲りが大きく効果が小さいことが確認
された。またミルスケールを除去し、粗面化した
状態ではクエンチ点温度の下限はほぼ600℃であ
るから金属管表面(伝熱面)温度を550℃以下に
緩冷却する必要はなく、金属管表面(伝熱面)温
度700℃以上から急冷すると熱間強度が低く剛性
の弱い金属管は、曲りが大きく効果が小さいこと
も確認された。 実際上の緩冷却の程度については、種々の実験
の結果、ミルスケールの付着した状態では冷却開
始から0.5sec乃至3sec間で金属管表面(伝熱面)
温度が加熱温度から450℃〜650℃に低下する冷却
条件がよく、またミルスケールを除去し、粗面化
した状態では0.5sec乃至3sec間で金属管表面(伝
熱面)温度が加熱温度から550℃〜700に低下する
冷却条件がよい。こうすることにより、冷却初期
の緩冷却は伝達面の温度を実測することなく、時
間によつて管理でき、実際的である。緩冷却時間
が0.5sec以下の場合、各部位の温度不揃いが生じ
その後、急冷すると大きな曲がりを生ずることが
ある。緩冷却時間が3sec以上の場合、肉厚内部の
温度も低下し、特に、焼入れ等の熱処理冷却にお
いては、厚い表層が完全焼入組織にならない場合
があり不適当である。 (作用) シームレス鋼管の焼入れを例に具体的に述べ
る。 最近、サワー性の強い原油やガスの掘削が進
み、原油やガスの輸送に用いられる低強度ライン
パイプ等についても焼入れ−焼戻し熱処理を施す
ことが要求されるようになつている。この等の鋼
管は従来は、熱間圧延のままあるいは焼準で製造
されていたものであるが、耐サワー性の観点から
焼入れ−焼戻し熱処理が要求されるようになつて
来たものである。 これ等の熱間強度が低く且つ肉厚も薄く鋼管の
剛性が通常の鋼管と比較して非常に低い場合、従
来の冷却初期から強冷却する方法では、冷却に伴
なう曲がりが大きく、既存の焼戻し炉に装入でき
ない。あるいは焼戻し炉内の搬送がうまく行か
ず、作業トラブルが発生し、焼入れ−焼戻し熱処
理低強度ラインパイプの生産性が非常に悪く、コ
ストも大幅に上昇している。又、従来の焼入れ作
業では、治金学的観点から800℃〜500℃間を可及
的強冷却することが推奨されている。 それに対し、本発明による条件で、前段緩冷却
して鋼管の伝熱面温度を揃え、冷却面中の最低ク
エンチ点温度近傍から急冷することにより、焼入
変形が激減し、殆んど真直に近い鋼管が得られ
る。本発明の冷却方法により、焼入変形の問題は
解消し、低強度−低剛性鋼管の焼入れ−焼戻し熱
処理が安定してできるようになつた。 実施例 第3図に示すようにパイプ1進行方向に多数の
ブロツクQ1〜Q10より構成される鋼管外面冷却装
置(特公昭56−19370号公報)で、下記の低強度
シームレスラインパイプ材を用いて本発明を適用
し、その結果を第一表に示す。第1図中2はパイ
プ1の搬送装置、3の矢印はパイプ1の進行方向
を示す。 供試材 (1)規格 API−5LB (2)サイズ 140.3φ×4.5t×11.800L
水冷において変形を生じさせない冷却方法に関す
る。 (従来の技術) 近年サワー性の強い原油やガスの掘削チヤンス
が増え、それらの輸送に用いられるラインパイプ
にも優れた耐サワー特性を要求されることが多く
なつている。従来は、この種のサワー性を求めら
れるのは×60以上の比較的高強度材が主であつた
のに対し、最近の傾向としてはより低強度側のラ
インパイプにおいても耐サワー特性を要求される
ケースが増えてきた。このような変化に対応し、
これまで熱間圧延のまま、もしくは焼準で製造さ
れていた低強度ラインパイプも、耐サワー特性保
証の目的で焼入れ焼もどしの熱処理を実施する必
要が生じてきた。低強度の鋼管は一般に熱間強度
も低いため、熱処理中に曲りの発生しやすい傾向
にあり、とくに焼入れのための水冷時には大きな
曲りが生じやすい。 金属管とくに鋼管の冷却に関しては、すでに多
くの提案があり、いずれも冷却に伴なう変形の防
止と均一さを妨げずに焼入れ冷却能力を高めるこ
とによる生産性向上が配慮されている。例えば特
公昭53−32097号公報では、鋼管を回転させなが
ら搬送し、その外周方向から鋼管に対して接線方
向に流体ジエツト流を多数かつ均一に噴射して均
一冷却する装置が塗案されている。また特公昭56
−19370号公報では円周方向に等間隔に配列した
多数のノズルから鋼管の進行方向に対して45゜な
いし80゜の方向に幕状噴流を当てて均一に冷却す
る方法と装置が示されている。これらの提案は通
常の鋼管の冷却において一定の効果を与えるもの
ではあるが、先に述べた低強度ラインパルプなど
の熱間強度が低く、とくに肉厚の薄い鋼管に適用
する場合には十分満足のいく結果を得られるもの
ではない。 低強度の金属管冷却時に曲りの発生しやすい理
由は、高強度材であれば高い剛性で十分吸収し得
る程度の応力不均一によつても、熱間強度の低い
金属管は容易に変形してしまうことによるものと
考えられる。冷却中に金属管の部位により応力不
均一を生じる原因は、金属管の冷却速度が鋼管の
部位によつて異なることによつて発生し、その冷
却速度の変動は、金属管表面(伝熱面)の粗さや
ミルスケール付着状況などの不均一に、主として
起因するものである。このような金属管表面のミ
クロ的な不均一性に原因する冷却速度のバラツキ
を抑制して金属管の変形を防止する効果的な方法
に関しては、これまでに提案されていないのが実
情である。 (発明が解決しようとする問題点) 前述の通り、広い意味で熱処理される金属管の
表面特性は、表面粗さ、ミルスケールの付着状
態、ミルスケールの表面状態その他がバラツキを
有し、特に、金属管の熱間強度が低い場合や肉厚
が薄い等によりその剛性が低い場合に、該金属管
を水で冷却する時大きな変形を生ずる原因とな
る。 本発明はこのように曲がり易い金属管の熱処理
冷却による変形を防止することを目的としてい
る。 又本発明は熱間強度が低く且つ剛性の弱い金属
管の冷却に伴なう変形を防止することができ、通
常の金属管の無歪冷却法としても有効である。 (問題点を解決するための手段) 本発明は上述の如き諸問題点を有利に解決した
ものであり、その要旨とするところは、 金属管を所定の焼入温度に加熱し冷却する熱処
理方法において、表面にミルスケールの付着した
金属管の場合、冷却の開始0.5〜3秒間で、その
管表面(伝熱面)温度が、加熱から450〜650℃と
なるように、またミルスケールを除去した金属管
の場合、冷却の開始から0.5〜3秒間で、その管
表面(伝熱面)温度が、550〜700℃となるような
緩冷却を行つて、金属管表面(伝熱面)各部の温
度差を小さくし、次いでその温度から通常の強冷
却を行うことを特徴とする金属管の熱処理方法で
ある。 以下本発明を図面に基づいて具体的に説明す
る。 まず、金属管の表面条件に起因する冷却後の変
形について説明する。高温金属を冷却する時、最
初に、膜沸騰熱伝達が生じ、次いで遷移沸騰熱伝
達から核沸騰熱伝達を経由して対流熱伝達で常温
まで冷却される。これを模式的に示したのが、冷
却曲線と呼ばれる第1図である。第1図中に示し
たクエンチ点と呼ばれる伝熱面温度は蒸気膜が安
定して存在できず、蒸気膜が崩壊する温度と関連
がある。 すなわち、焼入時の冷却速度は、均一ではなく
同一条件で水冷を行なつても、クエンチ点以上の
温度域は比較的徐冷となり、クエンチ点をすぎる
と、急激に冷却が加速される。しかもクエンチ点
が前述したように伝熱面の表面条件によつて変動
する。 一般に、表面が粗いとクエンチ点へ上昇する。
換言すると冷却が促進する。逆に、表面が滑かで
あると、クエンチ点は降下し、冷却が遅延する。 このように金属管表面(伝熱面)部位によつて
冷却曲線のクエンチ点が異なる場合、冷却の比較
的初期に大きな温度差が生ずる。この温度差に基
ずく熱応力あるいは、この温度域に存在する変態
点に関連する変態応力等によつて、変形が生じ冷
却後も残存する。 つまり、膜沸騰領域からの金属管表面の冷却に
おいて発生する変形は高温域における温度差、特
にクエンチ点の不揃いに起因するのである。 従つて、このような冷却特性を示す実用金属管
の冷却において金属管表面の各部位における冷却
曲線を揃える冷却方法を具現化することが、極め
て重要な意味をもつ。 金属管の冷却の初期において冷却水が十分供給
される場合には、第2図に示した通り、クエンチ
点以降は非常に促進され、まだ蒸気膜が崩壊せず
クエンチ点に達していない表面(伝熱面)部位と
の温度差が著しく大きくなる(図中A,Bはクエ
ンチ点を示す)。したがつて冷却開始後一定期間
内は、部分的にクエンチ点を高めに引き上げる恐
れのある強冷却をさけて緩冷却にすることによ
り、第2図中に示したクエンチ点到達時の温度差
△Tを△T1から△T2に減少させることができる
(BD=△T1、BC=△T2)。しかる後に緩冷却か
ら強冷却に移れば各部位全体を、均一に、遷移沸
騰から核沸騰熱伝達に移行させることができ、金
属管各部の冷却条件のバラツキを著しく小さくで
きるため、変形も激減する。 ここでいう緩冷却の条件は、上述のごとくクエ
ンチ点を部分的に引き上げる恐れのない冷却条件
であり、実際的な冷却水の水量密度で表わせば、
4m3/m2・minを越えない範囲を意味する。 また、金属管表面の各部位のクエンチ点をそろ
えるもうひとつの方法は伝熱面を粗面化すること
である。粗面の突起が伝熱面に対する蒸気膜厚さ
よりも大きくすることが望ましく、前記突起が蒸
気膜を突き破り、冷却水と直接接触させると、そ
の突起を核として蒸気膜の崩壊が促進され、クエ
ンチ点が上昇する。例えばシミツトブラスト等で
ミルスケールを除去すると表面が清浄化されかつ
突起が均一に形成されるので、各表面(伝熱面)
部位のクエンチ点温度が揃い前述の方法と組合せ
ると更に効果的である。 本発明等の研究によれば、実用的な20〜45℃の
水温の冷却水の場合、実用金属のクエンチ点温度
は伝熱面の条件によつて変化するが、500℃〜850
℃の範囲内であつた。 それ故、被冷却金属の熱間強度や剛性により、
冷却初期の緩冷却温度範囲は異なるが、ミルスケ
ールの付着した状態では伝熱面温度を450℃〜650
℃まで、またミルスケールを除去し粗面化した状
態では550℃〜700℃まで低下させて、その後強冷
却するとよいことが確認された。 実用熱処理金属管で、ミルスケールの付着した
状態では、クエンチ点温度の下限はほぼ500℃で
あるから、金属管表面(伝熱面)温度を450℃以
下に緩冷却する必要はなく、伝熱面温度650℃以
上から急冷すると熱間強度が低く剛性の弱い金属
管の場合、曲りが大きく効果が小さいことが確認
された。またミルスケールを除去し、粗面化した
状態ではクエンチ点温度の下限はほぼ600℃であ
るから金属管表面(伝熱面)温度を550℃以下に
緩冷却する必要はなく、金属管表面(伝熱面)温
度700℃以上から急冷すると熱間強度が低く剛性
の弱い金属管は、曲りが大きく効果が小さいこと
も確認された。 実際上の緩冷却の程度については、種々の実験
の結果、ミルスケールの付着した状態では冷却開
始から0.5sec乃至3sec間で金属管表面(伝熱面)
温度が加熱温度から450℃〜650℃に低下する冷却
条件がよく、またミルスケールを除去し、粗面化
した状態では0.5sec乃至3sec間で金属管表面(伝
熱面)温度が加熱温度から550℃〜700に低下する
冷却条件がよい。こうすることにより、冷却初期
の緩冷却は伝達面の温度を実測することなく、時
間によつて管理でき、実際的である。緩冷却時間
が0.5sec以下の場合、各部位の温度不揃いが生じ
その後、急冷すると大きな曲がりを生ずることが
ある。緩冷却時間が3sec以上の場合、肉厚内部の
温度も低下し、特に、焼入れ等の熱処理冷却にお
いては、厚い表層が完全焼入組織にならない場合
があり不適当である。 (作用) シームレス鋼管の焼入れを例に具体的に述べ
る。 最近、サワー性の強い原油やガスの掘削が進
み、原油やガスの輸送に用いられる低強度ライン
パイプ等についても焼入れ−焼戻し熱処理を施す
ことが要求されるようになつている。この等の鋼
管は従来は、熱間圧延のままあるいは焼準で製造
されていたものであるが、耐サワー性の観点から
焼入れ−焼戻し熱処理が要求されるようになつて
来たものである。 これ等の熱間強度が低く且つ肉厚も薄く鋼管の
剛性が通常の鋼管と比較して非常に低い場合、従
来の冷却初期から強冷却する方法では、冷却に伴
なう曲がりが大きく、既存の焼戻し炉に装入でき
ない。あるいは焼戻し炉内の搬送がうまく行か
ず、作業トラブルが発生し、焼入れ−焼戻し熱処
理低強度ラインパイプの生産性が非常に悪く、コ
ストも大幅に上昇している。又、従来の焼入れ作
業では、治金学的観点から800℃〜500℃間を可及
的強冷却することが推奨されている。 それに対し、本発明による条件で、前段緩冷却
して鋼管の伝熱面温度を揃え、冷却面中の最低ク
エンチ点温度近傍から急冷することにより、焼入
変形が激減し、殆んど真直に近い鋼管が得られ
る。本発明の冷却方法により、焼入変形の問題は
解消し、低強度−低剛性鋼管の焼入れ−焼戻し熱
処理が安定してできるようになつた。 実施例 第3図に示すようにパイプ1進行方向に多数の
ブロツクQ1〜Q10より構成される鋼管外面冷却装
置(特公昭56−19370号公報)で、下記の低強度
シームレスラインパイプ材を用いて本発明を適用
し、その結果を第一表に示す。第1図中2はパイ
プ1の搬送装置、3の矢印はパイプ1の進行方向
を示す。 供試材 (1)規格 API−5LB (2)サイズ 140.3φ×4.5t×11.800L
位上説明したように本発明によれば、低強度−
低剛性金属管の無歪冷却法が確立され、例えば、
前述の通り、従来は、焼入れ−焼戻し熱処理の不
可能であつた鋼管等の熱処理冷却が可能となり、
耐サワー性等のパイプの特性向上に大いに役立
つ。 また通常の金属管の熱処理冷却における無歪化
冷却法が具現化し、工業的に大きな効果を発揮す
る。
低剛性金属管の無歪冷却法が確立され、例えば、
前述の通り、従来は、焼入れ−焼戻し熱処理の不
可能であつた鋼管等の熱処理冷却が可能となり、
耐サワー性等のパイプの特性向上に大いに役立
つ。 また通常の金属管の熱処理冷却における無歪化
冷却法が具現化し、工業的に大きな効果を発揮す
る。
第1図は本発明を説明するための高温金属の冷
却過程を示す模式図、第2図は本発明を説明する
ための金属管の冷却過程を示す図、第3図は本発
明を適用する焼入装置のブロツクダイヤフラムで
ある。 1:パイプ、2:パイプ搬送装置、3:パイプ
進行方向、Q:水冷装置。
却過程を示す模式図、第2図は本発明を説明する
ための金属管の冷却過程を示す図、第3図は本発
明を適用する焼入装置のブロツクダイヤフラムで
ある。 1:パイプ、2:パイプ搬送装置、3:パイプ
進行方向、Q:水冷装置。
Claims (1)
- 1 金属管を所定の焼入温度に加熱し冷却する熱
処理方法において、表面にミルスケールの付着し
た金属管の場合、冷却の開始0.5〜3秒間で、そ
の管表面(伝熱面)温度が、加熱から450〜650℃
となるように、またミルスケールを除去した金属
管の場合、冷却の開始から0.5〜3秒間で、その
管表面(伝熱面)温度が、550〜700℃となるよう
な緩冷却を行つて、金属管表面(伝熱面)各部の
温度差を小さくし、次いでその温度から通常の強
冷却を行うことを特徴とする金属管の熱処理方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26193385A JPS62124226A (ja) | 1985-11-21 | 1985-11-21 | 金属管の熱処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26193385A JPS62124226A (ja) | 1985-11-21 | 1985-11-21 | 金属管の熱処理方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62124226A JPS62124226A (ja) | 1987-06-05 |
| JPH027372B2 true JPH027372B2 (ja) | 1990-02-16 |
Family
ID=17368710
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26193385A Granted JPS62124226A (ja) | 1985-11-21 | 1985-11-21 | 金属管の熱処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62124226A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2007139158A1 (ja) | 2006-05-30 | 2007-12-06 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | 鋼管の冷却方法 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP6720686B2 (ja) * | 2016-05-16 | 2020-07-08 | 日本製鉄株式会社 | 継目無鋼管の製造方法 |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5478316A (en) * | 1977-12-03 | 1979-06-22 | Kawasaki Steel Co | Quenching of steel pipe |
-
1985
- 1985-11-21 JP JP26193385A patent/JPS62124226A/ja active Granted
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2007139158A1 (ja) | 2006-05-30 | 2007-12-06 | Sumitomo Metal Industries, Ltd. | 鋼管の冷却方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62124226A (ja) | 1987-06-05 |
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