JPH032121B2 - - Google Patents

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JPH032121B2
JPH032121B2 JP58197251A JP19725183A JPH032121B2 JP H032121 B2 JPH032121 B2 JP H032121B2 JP 58197251 A JP58197251 A JP 58197251A JP 19725183 A JP19725183 A JP 19725183A JP H032121 B2 JPH032121 B2 JP H032121B2
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JP
Japan
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group
acid
polymer
copolymer
formula
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JP58197251A
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Toshio Kawaguchi
Shinichiro Kunimoto
Keiji Sako
Koji Kusumoto
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Tokuyama Corp
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Tokuyama Corp
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Publication date
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Publication of JPH032121B2 publication Critical patent/JPH032121B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規な歯牙用被覆材を提供する。詳し
くは、 (i) 式、
【式】(但し、R1は水素原子又 はアルキル基であり、R2はアリール基、アル
キル基、アルコキシ基、アシルオキシ基又はア
ルコキシカルボニル基である)で示される重合
単位と 式、
【式】(但し、R3 は水素又はカルボキシメチル基であり、n及び
mはゼロ又は1の数であり、nがゼロのときは
mは1でR3は水素原子であり、nが1のとき
はmはゼロでR3はカルボキシメチル基であり、
2つのカルボキシル基は無水カルボン酸基を形
成していてもよい)で示される重合単位とを含
む高分子体と (ii) 有機チタネート化合物 とを主成分とする歯牙用被覆材である。 尚、以下の説明にあつては、歯牙用被覆材をわ
かりやすく説明するため、次のような用語を使用
し、説明するものとする。 即ち、「封鎖材」という用語は、歯牙と修復合
金との間を封鎖するのに使用する被覆材を意味
し、「遮断被覆形成材」という用語は、歯質と唾
液、エツチング剤等の溶液或いは空気との間を遮
断するのに使用する被覆材を意味する。 生体硬組織用又は皮膚用被覆材は種々のものが
提案され、そのうち数種類のものについては市販
されている。しかしながら、次のような欠陥のた
め必ずしも満足のいく被覆材は存在しない。 例えば、歯科分野で充填されるアマルガムは充
填直後の辺縁封鎖性が良くないため、コーパライ
トが封鎖材として使用される。しかし、その封鎖
性は満足できるものではない。 従来、生体硬組織例えば歯質とエツチング剤例
えばりん酸水溶液、クエン酸水溶液等間の遮断被
膜形成材は、例えば特公昭43−15519号で提案さ
れているように種々のものが知られている。しか
し歯質特にエナメル質に対しては100Kg/cm2以上
の接着力が必要と言われており、現在上記の要求
を満足させるためにはエナメル質をエッチング剤
で脱灰しアンカー効果を利用しなければ達成出来
ない事情にある。そのため例えば歯科分野に於い
ては歯質を予め高濃度のエツチング剤例えばりん
酸水溶液で処理し機械的に保持形態を作る必要が
あつた。そのため高濃度のエツチング剤に耐える
遮断被膜形成材の開発が望まれていた。 また楔状欠損或いは歯肉の退縮によつて象牙質
が歯牙表面に露出した場合、冷水や外気等が該露
出した部分に接触すると歯髄刺激を起こし痛みを
感じる。同様に皮膚の切損、切りきずにあつても
痛みが生ずる。しかしながらこれらの痛みを保護
するための被覆材は満足なものがなかつた。 本発明者等は前記のような背景のもとに歯牙用
被覆材の開発を鋭意重ねて来た。その結果、疎水
性基と少なくとも2つのカルボキシル基又は1つ
の無水カルボン酸基を結合して有し且つ該カルボ
キシル基又は無水カルボン酸基は隣接する炭素原
子に結合してなる高分子体と、有機チタネート化
合物とよりなる被覆材は強く、透明な膜状物を形
成するだけでなく、形成された被膜は驚ろくべき
ことには強力な抗菌作用を有することを見出し本
発明を完成させここに提案するに至つた。 即ち、本発明は、 (i) 式、
【式】(但し、R1は水素原子又 はアルキル基であり、R2はアリール基、アル
キル基、アルコキシ基、アシルオキシ基又はア
ルコキシカルボニル基である)で示される重合
単位と式、
【式】(但 し、R3は水素又はカルボキシメチル基であり、
n及びmはゼロ又は1の数であり、nがゼロの
ときはmは1でR3は水素原子であり、nが1
のときはmはゼロでR3はカルボキシメチル基
であり、2つのカルボキシル基は無水カルボン
酸基を形成していてもよい)で示される重合単
位とを含む高分子体と (ii) 有機チタネート化合物 とを主成分とする歯牙用被覆材である。 本発明の歯牙用被覆材の主成分の一つは前記特
定の重合単位で構成される高分子体である。 該高分子体に、少なくとも2つのカルボキシル
基又は1つの無水カルボン酸基を結合して有し且
つ該カルボキシル基又は無水カルボン酸基は隣接
する炭素原子に結合している必要性は口腔内のよ
うな湿潤下においても例えば歯質に対しても十分
な接着力を有し使用に耐えうるものとするためで
ある。 前記カルボキシル基又は無水カルボン酸基及び
疎水性基を有する高分子体は特に限定されず公知
のものを用いうるが一般には分子量が1000〜
100000の範囲のものが最も好適である。また該高
分子体を得る方法は特に限定されず公知の方法が
採用出来る。 本発明に用いる前記高分子は、30乃至700、特
に40乃至600の酸価を有するものが好適である。
本明細書において、酸価とは樹脂1gを中和する
に要するKOHのmg数として定義される。この酸
価は高分子中のカルボキシル基及び無水カルボン
酸基の濃度を表わすものであり、この酸価が上記
範囲よりも低いと、有機チタネートとの架橋点が
減少することにより、被膜の強靭性等が低下する
傾向がある。一方、この酸価が上記範囲よりも大
きいと、高分子から形成される膜が過度に親水性
となって、被膜の耐水性が失われる傾向がある。 本発明で用いる前記高分子体に結合した疎水性
基は特に限定されず公知のものが使用出来る。一
般に好適に使用される該疎水性基の代表的なもの
を例示すれば次のものである。 即ち、 (1) フエニル基、ナフチル基等のアリール基 (2) メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基
等のアルキル基 (3) エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等の
アルコキシ基 (4) アセチルオキシ基等のアシルオキシ基 (5) エトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル
基等のアルコキシカルボニル基 また、上記(1)〜(5)で示される疎水性基は疎水性
の性状を損なわない限り他の置換基で置換されて
いてもよい。これらの置換基は例えば塩素、臭
素、沃素、フツ素等のハロゲン原子、アルキル
基、アルコキシ基、フエノキシ基等が一般的であ
る。 またこれらの疎水性基は詳しくは後述するよう
に、一般に本発明の高分子体を製造するときの原
料に基因して付与されることが多い。このような
疎水性基を付与する原料は特に制限されず公知の
ビニルモノマーが好適に使用される。特に好適に
使用される公知のビニルモノマーを例示すれば次
の通りである。即ち、前記(1)の疎水性基を有する
ものとしては、スチレン、ハロゲン化スチレン、
メチルスチレン、ハロゲン化メチルスチレン、ビ
ニルナフタレン等が、前記(2)の疎水性基を有する
ものとしてはプロピレン、イソブテン等が好適で
ある。同様に前記(3)の疎水性基を有するものとし
ては、エチルビニルエーテル、n−ブチルエーテ
ル等が、前記(4)の疎水性基を有するものとして
は、酢酸ビニル等が、前記(5)の疎水性基を有する
ものはメタクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等
が好適である。 本発明に好適に使用される疎水性基導入用モノ
マーは、下記一般式 (式中R1は水素原子又はアルキル基であり、R2
はアリール基、アルキル基、アルコキシ基、ア
シルオキシ基又はアルコキシカルボニル基であ
る) で表わされる。 また本発明で用いる前記高分子に結合したカル
ボキシル基又は無水カルボン酸基は製法の如何に
かかわらず結果的に隣接する炭素原子にこれらの
基が結合しておればよい。一般には次のような方
法で好適に製造される。即ち隣接する炭素原子に
2つのカルボキシル基又は無水カルボン酸基を有
するビニル化合物例えばマレイン酸、フマル酸、
イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、
4−メタクリロキシエチルトリメリット酸又はそ
の無水物等を原料として重合又は共重合すること
によつて高分子体を製造する方法がある。また前
記隣接する炭素原子にそれぞれカルボン酸のエス
テル又は無水カルボン酸を有するビニルモノマー
例えば無水マレイン酸、マレイン酸モノエステ
ル、マレイン酸ジエステル、フマル酸モノエステ
ル、フマル酸ジエステルを1成分とする他の共重
合可能なビニルモノマーとの共重合体を製造して
おき、しかる後に該無水カルボン酸基又はカルボ
ン酸エステル基を加水分解することにより該無水
カルボン酸基又はカルボン酸エステル基の一部又
は全部をカルボキシル基に変換する方法も好適に
採用出来る。 本発明で用いる高分子体は一般には入手の容易
さ或いは取扱いの容易さ等の理由で工業的には分
子量が1000〜100000好ましくは2000〜50000程度
のものが好適である。上記のような高分子体を得
る方法は特に限定されるものではないが工業的に
は前記したような疎水性基を有するビニルモノマ
ーと隣接する炭素原子にそれぞれカルボキシル
基、カルボン酸エステル基、無水カルボン酸基を
結合したビニルモノマーとを共重合することによ
り、或いはその後加水分解することにより得る方
法が好適に採用される。 従つて、本発明を構成する高分子体は、(A)下記
【式】 式中、R1は水素原子又はアルキル基であり、
R2はアリール基、アルキル基、アルコキシ基、
アシルオキシ基又はアルコキシカルボニル基であ
る。 で表わされる単位の少なくとも1種と、(B)下記式 式中、R3は水素又はカルボキシメチル基であ
り、n及びmはゼロ又は1の数であり、nがゼロ
のときはmは1でR3は水素原子であり、nが1
のときはmはゼロでR3はカルボキシメチル基で
あり、2つのカルボキシル基は無水カルボン酸基
を形成していてもよい。 で表わされる単位の少なくとも1種とから成る。 また上記共重合を実施する場合は特に限定され
るものではなく、一般には次のような重合開始剤
で行なわれる重合が好適に採用される。例えば過
酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイルなどの有機過
酸化物やアゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ
化合物、トリブチルホウ素などの有機金属化合物
またはレドツクス系開始剤を用いて行なうラジカ
ル重合が好適に利用出来る。 前記高分子体は、該高分子体に含まれる該疎水
性基が、2つのカルボキシル基又は1つの無水カ
ルボン酸基を1モルとするとき0.7〜9.0モルの割
合で分子内に存在するものが好ましい。該疎水性
基が9.0モルを越えると歯牙との被膜形成力が得
られなくなる。この理由については今のところ明
確ではないが、高分子体の疎水性が高くなるため
に、歯牙との親和性が低くなるためであろうと推
定される。また該疎水性基が0.7モルより少ない
高分子体は、後述するカルボキシル基又は無水カ
ルボン酸基を付与する方法に工業的な良い方法が
ないので、一般に工業的に製造するのが困難とな
るだけでなく、得られる高分子体を用いた被膜の
耐水性が十分でなくなる傾向がある。 また前記カルボン酸エステル基、無水カルボン
酸基を加水分解する方法は特に限定されないが、
一般的には無水マレイン酸基、マレイン酸ジエス
テル、フマル酸ジエステルまたはイタコン酸ジエ
ステルを含む共重合体を適当な有機溶媒に溶解
し、これに水ならびに加水分解反応の促進剤とし
て酸またはアルカリ成分を少量加えて室温あるい
は加熱下に反応する方法が好適である。 また本発明の前記被覆材の他の1つの成分は有
機チタネート化合物である。該有機チタネート化
合物は特に限定されず公知のものが使用できる。
例えば、テトラ−iso−プロピルチタネート、テ
トラ−n−ブチルチタネート、テトラキス(2−
エチルヘキシル)チタネート、テトラステアリル
チタネート、ジ−iso−プロポキシ・ビス(アセ
チルアセトン)チタネート、ジ−n−ブトキシ・
ビス(トリエタノールアミン)チタネート、ジヒ
ドロキシ・ビス(ラクテイクアシド)チタネー
ト、テトラオクチレングリコールチタネート、ト
リ−n−ブトキシモノステアリルチタネート、イ
ソプロピルトリ−iso−ステアロイルチタネート、
イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチ
タネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイ
ロホスフエート)チタネート、テトラ−iso−プ
ロピルビス(ジオクチルホスフアイト)チタネー
ト、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスフア
イト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオ
キシメチル−1−ブチル)ビス(ジ−トリデシ
ル)ホスフアイトチタネート、ビス(ジオクチル
パイロホスフエート)オキシアセテートチタネー
ト、ビス(ジオクチルパイロホスフエート)エチ
レンチタネートなどが単独でまたは組合わせて特
に好適に使用される。また、上記チタネート化合
物のポリマーなどを用いても良い。 本発明においては、有機チタネートとして式 式中、R4はアルキル基であり、pはゼロ又は
20までの数である。 で表わされるチタネート、特にテトラアルキルチ
タネートを用いるのが好ましい。 本発明の被覆材は前記高分子体と有機チタネー
ト化合物を構成成分とするものである。これら主
成分の混合比は本発明の目的が達成される限り特
に制限されるものではない。一般には有機チタネ
ート化合物は、前記高分子体中のカルボキシル基
又は無水カルボン酸基を結合して有するユニツト
1モルに対して有機チタネート化合物が0.02モル
〜2モルの範囲となるように選べば好適である。 また本発明の被覆材の成分として用いる有機チ
タネート化合物をより安定な状態で使用するた
め、しばしば該有機チタネート化合物の安定剤を
使用すると好適である。特に本発明の被覆材の使
用形態に溶媒を使用する場合は、該溶媒の種類に
もよるが含水分を除去せず該溶媒を用いるときは
前記有機チタネート化合物の安定剤を使用すると
好ましい。該安定剤はその種類によつて本発明の
被覆材の使用態様を変えうる。例えばo−メトキ
シ安息香酸、o−エトキシ安息香酸、o−プロポ
キシ安息香酸等のo−アルコキシ安息香酸;ヒド
ロアクリル酸、β−ヒドロキシ酪酸、β−ヒドロ
キシイソバレリン酸等のβ−ヒドロキシカルボン
酸を安定剤として使用する場合は一つの包装容器
中に前記高分子体及び有機チタネート化合物を溶
媒に溶解した一液性タイプ製品とすることが出来
る。また該安定剤として、乳酸、α−ヒドロキシ
−n−酪酸、マンデル酸等のα−ヒドロキシカル
ボン酸;α−ヒドロキシエチルメタクリレート、
β−ヒドロキシプロピルアクリレート、グリセン
ジメタクリレート等のβ−ヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレート;カテコール、グアヤコー
ル、ユージノール等のカテコール誘導体;プロリ
ン、4−メチレン−プロリン、4−メチル−プロ
リン等のプロリン誘導体;β−ブチロラクトン、
γ−ブチロラクトン、β−カプロラクトン等の環
状エステル類等を使用する場合は、溶媒に溶解し
た前記高分子体と同じく溶媒に溶解した有機チタ
ネート化合物及び該安定剤とを別々の容器に保有
し、使用時に両者を混合して被覆材とする二液性
タイプ製品とするのが好ましい。該一液性タイプ
及び該二液性タイプの各製品で使用される溶媒は
特に限定されず公知の溶媒から適宜選択して使用
すればよいが一般にはエチルアルコール、イソプ
ロピルアルコール等のアルコール類;酢酸エチ
ル;ジオキサン;テトラヒドロフラン等が好適で
ある。また前記有機チタネート化合物の安定剤の
添加量は該安定剤の種類によつて異なり一概に限
定出来ないが一般には有機チタネート化合物に対
して0.1モル〜4モル好ましくは0.5モル〜2モル
の範囲から選べば好適である。また該安定剤の添
加方法は有機チタネート化合物と予め混合して用
いても或いは他の成分と一諸に有機チタネート化
合物に添加して用いてもよい。 本発明の被覆材は前記高分子体及び有機チタネ
ート化合物を一液性又は二液性のタイプとして使
用すればよい。一般には前記したような溶媒に適
当な濃度例えば1〜30重量%となるように溶解し
て用いればよい。 また本発明の被覆材は上記濃度の溶液としたも
のを歯牙に塗布し、被膜を形成させることによつ
て使用すればよい。該被膜は使用分野によつて異
なるので必要に応じて該被膜の厚みを調整すれば
よい。より厚い被膜を必要とする場合は被覆材の
塗布を複数回くりかえして実施すればよい。 本発明の被覆材は歯牙表面に塗布し被膜を形成
させることにより、10〜90%濃度のりん酸、クエ
ン酸等のエツチング剤を完全に遮断することが出
来る。勿論唾液、冷水、空気との遮断も完全で、
楔状欠損或いは歯肉の退縮によつて露出した歯の
象牙質部を介した歯髄刺激を防ぐことが出来る。 また本発明の被覆材は上記歯牙に塗布し被膜を
形成させた上に、更に金、銀、アマルガム、金属
合金等の修復合金、歯科用無機セメント等を積層
することも出来る。本発明の被覆材は上記使用形
態では修復合金、無機セメントとの間で接着性が
ないが、歯牙と修復合金又は無機セメントとの間
の封鎖性は十分に発揮する。 本発明の被覆材は前記したように種々の形態で
使用出来るが、被膜及び被覆材自身抗菌作用を有
する優れた性質を発揮する。特に該抗菌作用は嫌
気性菌に対して有効である。このような作用が発
揮されるために本発明の被覆材は生体硬組織(特
に歯科の分野で)に対するものとして好適に使用
される。特に抗菌作用をする菌の代表的なものを
例示すると次ぎの通りである。 Bacteroides gingivalis 381 Actinomyces naeslundii ATCC 12104 Actinomyces viscosus ATCC 15987 Propionibacterium acnes EXC−1 Actinomyces israeli ATCC 12102 本発明を更に具体的に説明するために、以下実
施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施
例に限定されるものではない。 製造例 1 500ml容量のガラス製セパラブルフラスコにシ
クロヘキサン200mlを入れ、これにスチレン5.2
g、無水マレイン酸4.9gならびにベイゾイルパ
ーオキサイド(以下BPOと略記する)0.05gを加
えて充分攪拌した。 次に、容器内を減圧、窒素置換した後、80℃で
4時間攪拌下に加熱重合を行ない室温まで冷却
後、生成した沈澱物を濾別した。得られた固体を
さらにベンゼン300mlで十分洗浄した後乾燥し白
色のポリマー8.7gを得た。このものの元素分析
から生成共重合体の組成を求めた結果、スチレン
48.4mol%、無水マレイン酸51.6mol%であつた。 次に、この生成物を80mlのジオキサンに容か
し、500ml容量のフラスコに入れて充分攪拌しな
がら、5重量パーセントの水酸化カリウム水溶液
100mlを加え10時間室温で反応させた。次に、濃
塩酸を加えて中和しさらに過剰の塩酸を加えるこ
とによつて白色固体の沈澱物を得た。この固体を
濾別後、中性になるまで充分水洗を繰返し、さら
に乾燥して8.0gの共重合体を得た。この生成物
の赤外吸収スペクトルを測定した結果、無水マレ
イン酸のカルボニル基に由来する特性吸収(1850
cm-1、1775cm-1)が完全消失し、新たにマレイン
酸のカルボニル基に由来する特性吸収が1720cm-1
に出現しておりほぼ定量的に加水分解反応が進行
していることが確認できた。すなわち、上記で得
た白色固体はスチレン48.4mol%、マレイン酸
51.6mol%を含有する共重合体であることが確認
できた。なお、このポリマーの酸価は370であつ
た。 製造例 2 スチレン−無水マレイン酸の共重合体として分
子量50000の市販品(モンサント(Monsanto)
社製)10gを200mlのジオキサンに溶かし、500ml
容量のフラスコに入れて充分攪拌しながら蒸留水
10gを加え、100℃で4時間加熱攪拌を行なつた。
次にこの溶液を室温まで冷却した後、2の蒸留
水中に投入することによつて綿状の白色ポリマー
が析出した。このポリマーを水洗乾燥することに
よつて白色固体9.8gを得た。この生成物の元素
分析ならびに赤外吸収スペクトルの結果より、ス
チレン−マレイン酸共重合体が得られたことを確
認した。なお、このポリマーの酸価は367であつ
た。 製造例 3〜4 スチレン−無水マレイン酸の共重合体として表
1に示した組成の異なる二種の市販品(アルコ
ケミカル(Arco Chemical)社製)を用いて、
製造例1と同様な方法で加水分解を行ない、原料
共重合体の元素分析結果及び加水分解後の赤外吸
収スペクトルの測定結果から同じく表1に示した
組成のスチレン−マレイン酸共重合体を得た。分
子量はそれぞれ1700、1900であり、酸価は251、
184であつた。
【表】 製造例 5 内容300mlの耐圧ガラス容器中に、無水マレイ
ン酸35gと90mgのアゾビスイソブチロニトリル
(以下AIBNと略記する)を含むベンゼン50mlを
加え、ドライアイス−メタノール浴で冷却しなが
ら内容を減圧下で窒素置換を行ない、次いで精製
プロピレン12gを液化計量器を通して蒸留により
加えた。次に、60℃で36時間攪拌を続け共重合を
行なつた。重合終了後、内容物を大量の無水エー
テル中に投入して生成共重合体を沈澱させ、傾斜
法でよく洗浄し、すみやかに減圧乾燥器中で乾燥
した。収率は60%であつた。元素分析により無水
マレイン酸55.6mol%、プロピレン44.4mol%、
であつた。 次にこの生成物を、製造例1と同様な方法で加
水分解してプロピレン−マレイン酸共重合体24.2
gを得た。この共重合体の赤外吸収スペクトルを
測定した結果、原料中の無水マレイン酸基はほぼ
定量的にマレイン酸に変換していることが確認さ
れた。なお、このポリマーの酸価は508であつた。 製造例 6 内容300mlの耐圧ガラス容器中に35.7gの無水
マレイン酸と90mgのAIBNを含むベンゼン50mlを
加える。これに12.5gのイソブテンを液化計量器
を通して蒸留により仕込み、次いで60℃で15分間
共重合を行なう。重合終了後内容物を大量の無水
エーテル中に注いで生成共重合体を沈澱させ、傾
斜法により上澄み部を捨て無水エーテルで充分洗
浄した後減圧乾燥する。収率は43.3%であつた。
このものは元素分析よりイソブテンを47.1mol
%、無水マレイン酸52.9mol%含む共重合体であ
つた。 次に、この生成物を製造例1と同様な方法で加
水分解してイソブテン−マレイン酸共重合体20.5
gを得た。この共重合体の赤外吸収スペクトルを
測定した結果、原料中の無水マレイン酸基は、ほ
ぼ定量的にマレイン酸に変換していることが確認
された。なお、この共重合体の酸価は470であつ
た。 製造例 7 500ml容量のガラス製セパラブルフラスコに、
ベンゼン200mlを入れ、これにn−ブチルビニル
エーテル5.3g、無水マレイン酸4.9gならびに
AIBN0.05gを加えて充分攪拌した。 次に、容器を減圧、窒素置換した後、60℃で6
時間加熱重合を行ない、生成した沈澱を濾別し
た。このものの元素分析から生成共重合体の組成
を求めた結果、n−ブチルビニルエーテル
49.8mol%、無水マレイン酸50.2mol%であつた。 次に、この生成物を200mlのジオキサンに溶か
し、500ml容量のフラスコに入れて充分攪拌しな
がら蒸留水10gを加え、60℃で2時間加熱攪拌を
行なつた。得られた高分子溶液を、ドライアイス
−メタノールで固化した後、凍結乾燥することに
よつて10.1gの白色固体が得られた。この生成物
の赤外吸収スペクトルを測定することによつて無
水マレイン酸基の大部分がマレイン酸基に変つた
ことが確認された。ポリマーの酸価は375であつ
た。 製造例 8 n−オクタデシルビニルエーテル−無水マレイ
ン酸の共重合体として、ポリサイエンス
(Polysciences.Inc.)社製のものを用いて製造例
2と同様な方法で加水分解を行ない、原料共重合
体の元素分析結果及び加水分解後の赤外吸収スペ
クトルの測定結果から同じくn−オクタデシルビ
ニルエーテル−マレイン酸の共重合体を得た。こ
のポリマーの酸価は196であつた。 製造例 9 イタコン酸30g、スチレン20gをジオキサン
200gに溶かし、BPOをモノマーに対して0.1%加
え、10℃で5時間重合を行なつた。得られたポリ
マーをヘキサン1に入れて沈澱分離し濾過乾燥
後、さらに蒸留水で洗浄することによつて未反応
のイタコン酸を除去した。収率は4.2%であつた。
元素分析の結果より、イタコン酸49.0モル%、ス
チレン51.0モル%であることが分つた。このポリ
マーの酸価は340であつた。 製造例 10 スチレンとフマル酸ジエチルエステルをAIBN
を開始剤として用い60℃、20時間重合させてポリ
マーを得た。共重合物の組成は、元素分析よりス
チレン56.5モル%、フマル酸ジエスチルエステル
43.5モル%であつた。次にこのポリマーを100ml
のエルレンマイヤーフラスコに0.5g入れたもの
に、濃硫酸30mlを加え室温に放置した。2日間で
ポリマーは完全に溶解し黄色の溶液が得られた。
これを大量の氷水中に注ぐとスチレン−フマル酸
共重合体が沈澱として析出した。これを濾過後、
十分水洗をくり返し最後に乾燥して0.45gの固体
が得られた。このポリマーの酸価は93であつた。 製造例 11 酢酸ビニル−無水マレイン酸の共重合体とし
て、ポリサイエンス(Polysciences.Inc.)社製の
ものを用い、製造例7と同様な方法で加水分解を
行ない、共重合体の元素分析結果及び加水分解後
の赤外吸収スペクトルの測定結果から、酢酸ビニ
ル−マレイン酸の共重合体が得られた。このポリ
マーの酸価は399であつた。 製造例 12 p−クロロスチレンと無水マレイン酸を、
BPOを開始剤として用い製造例1と同じ条件で
重合を行なつた。得られた共重合体の元素分析の
結果から、p−クロロスチレン47.9mol%、無水
マレイン酸52.1mol%であつた。次に、この生成
物を製造例7と同様な方法で加水分解を行ない、
生成重合体の元素分析結果及び加水分解後の赤外
吸収スペクトルの測定結果から酢酸ビニル−マレ
イン酸の共重合体を得た。このポリマーの酸価は
318であつた。 製造例 13 p−クロロメチルスチレンと無水マレイン酸を
BPOを開始剤として用い、製造例1と同じ条件
で重合を行なつた。得られた共重合体の元素分析
の結果から、p−クロロメチルスチレン48.9mol
%、無水マレイン酸51.1mol%であつた。次に、
この生成物を製造例7と同様な方法で加水分解を
行ない、生成共重合体の元素分析結果及び加水分
解後の赤外吸収スペクトルの測定結果からp−ク
ロロメチルスチレン−マレイン酸の共重合体を得
た。このポリマーの酸価は301であつた。 実施例 1 本発明の遮断被膜形成材がリン酸およびクエン
酸水溶液を遮断する能力を有する事を確認するた
めに次の様な方法を用いてテストを行なつた。 まず、孔径3μのメンブランフイルターを蒸留
水に1時間浸漬したものを取り出し、表面を窒素
ガスを吹きつけて乾燥した。 次に遮断材(裏装材)として市販品のコーパラ
イト、ダイカルならびに第1表で示した遮断被膜
形成材を裏面に塗布し、再度窒素ガスを吹きつけ
て溶媒を除去した。エッチング材としては37%オ
ルトリン酸水溶液と10%クエン酸水溶液を用い、
遮断材の上に一滴落して自然放置した。 上記遮断材を透過するリン酸およびクエン酸を
検知するため、PH試験紙を上記メンブランフイ
ルターの下に置き、色が変化した時点を通過時間
とした。 その結果、遮断材を全く使用しないものはリン
酸水溶液ならびにクエン酸水溶液の透過時間が15
秒であり、コーパライト(商品名)を使用したも
のが1分10秒で、またダイカル(商品名)を使用
したものは10分以上であつた。 これに対して表2で示した本発明の接着性被膜
形成材を該遮断材として使用した結果、リン酸水
溶液の透過時間はいずれも10分以上であつた。
【表】
【表】 実施例 2 ヒト抜去歯の唇面に直径3mm、深さ2mmの窩洞
を形成した。次に表2No.1〜No.13で示した封鎖材
ならびに従来使われているものとしてコーパライ
トを各々窩壁にうすく塗布した後、表3に示す合
金をそれぞれ充填した。充填1時間後に37℃の水
中に保存し、1日後は4℃と60℃のフクシン水溶
液中に1分間づつ交互に60回、浸漬するパーコレ
ーシヨンテストを行ない、辺縁封鎖性を試験し
た。 その後抜去歯を中央で切断し、窩洞と充填物の
間に色素(フクシン)の侵入があるかどうかを調
べた。 尚上記テストはそれぞれ1種類の実験について
5個のサンプルを使用して再現性を確かめた。そ
の結果、上記組成物を用いずに直接表3に示す合
金を充填した場合、あるいはコーパライトを塗布
し、その後表3に示す合金を充填したものについ
ては、全部のサンプルに色素の侵入が見られた。 一方、表2No.1〜No.13の封鎖材については、い
ずれも色素の侵入が認められず、良好な封鎖結果
を得た。
【表】 実施例 3 本発明の遮断被膜形成材がリン酸亜鉛セメント
の未反応リン酸を遮断する能力を有する事を確認
するために、次の様な方法を用いてテストを行な
つた。 まず、孔径3μのメンブランフイルターを蒸留
水に1時間浸漬したものを取り出し、表面を窒素
ガスを吹きつけて乾燥した。 次に遮断材として表4に示した遮断被膜形成材
を表面に塗布し、再度窒素ガスを吹きつけて溶媒
を除去した。 さらに市販のリン酸亜鉛セメントとしてエリー
ト100を用い、処方に従つて練和した後、遮断材
の上に盛り、ガラス板を載せ100gの荷重をかけ
放置した。 上記遮断材を透過するリン酸を検知するため、
PH試験紙を上記メンブランフイルターの下に置
き、色が変化した時点を通過時間とした。 その結果、遮断材を全く使用しないものはリン
酸水溶液の透過時間が15秒であるのに対して、本
発明の遮断材を用いたものは、いずれも10分以上
であつた。
【表】
【表】 実施例 4 ヒト抜去歯の唇面に直径3mm、深さ2mmの窩洞
を形成し、その窩洞に表5で示したように製造例
1〜13で得られた共重合体のエタノール溶液から
成るA液と、有機チタネートのエタノール溶液か
ら成るB液を等量ずつ混合した後、塗布した。塗
布後、窒素ガスで乾燥させ、窩洞にフクシン水溶
液を満たし、37℃、100%湿度の恒温室で1日保
存した。次に、本発明の被覆材の耐水性を調べる
ために、抜去歯を中央で切断し、フクシン水溶液
が歯質内部まで侵入しているかどうかを調べた。
その結果、ブランクとして本発明の被覆材を塗布
しなかつたものでは歯質にフクシンによる着色が
見られたが、本発明の被覆材を塗布したものは、
いずれも色素の侵入が見られず、良好な結果が得
られた。
【表】 実施例 5 歯頚部に楔状欠損があり、空気あるいは冷水が
触れた場合に痛みを感じる患者に対して表5のNo.
1に示したA液とB液を混合した後楔状欠損部に
塗布したところ、空気及び冷水との接触による痛
みが解消された。 実施例 6 Brain Heart Infusion培地(寒天とBrain
Heart Infusionから成る培地)でシヤーレ内に
平板を作成した。寒天平板上に培養した下記の菌
の希釈液を400ml滴下して表面に一様に広げた後、
表面を乾燥させた。 実施例1の表2のNo.1の(A)液及び(B)液をよく混
合し、これにロ紙のデイスクをひたした後、エタ
ノールを蒸発させて、平板上にのせて、48hr嫌気
培養を行つた。 48時間後、いずれの菌についてもロ紙のふちに
幅が数mmの抗菌帯が生成していた。 使用した菌 Bacteroides gingivalis 381 Actinomyces naeslundii ATCC 12104 Actinomyces viscosus ATCC 15987 Propionibacterium acnes EXC−1 Actinomyces israeli ATCC 12102

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1(i) 式、【式】(但し、R1は水素原子 又はアルキル基であり、R2はアリール基、ア
    ルキル基、アルコキシ基、アシルオキシ基又は
    アルコキシカルボニル基である)で示される重
    合単位と式【式】(但 し、R3は水素又はカルボキシメチル基であり、
    n及びmはゼロ又は1の数であり、nがゼロの
    ときはmは1でR3は水素原子であり、nが1
    のときはmはゼロでR3はカルボキシメチル基
    であり、2つのカルボキシル基は無水カルボン
    酸基を形成していてもよい)で示される重合単
    位とを含む高分子体と (ii) 有機チタネート化合物 とを主成分とする歯牙用被覆材。
JP58197251A 1983-10-21 1983-10-21 歯牙用被覆材 Granted JPS6088561A (ja)

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