JPH0321648B2 - - Google Patents
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- JPH0321648B2 JPH0321648B2 JP57011905A JP1190582A JPH0321648B2 JP H0321648 B2 JPH0321648 B2 JP H0321648B2 JP 57011905 A JP57011905 A JP 57011905A JP 1190582 A JP1190582 A JP 1190582A JP H0321648 B2 JPH0321648 B2 JP H0321648B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- filament
- heterocomponent
- adhesive component
- component
- fibers
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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- Multicomponent Fibers (AREA)
- Nonwoven Fabrics (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は加熱することにより接着することの可
能な異成分系フイラメントおよびその製造方法に
関する。
能な異成分系フイラメントおよびその製造方法に
関する。
[従来の技術]
不織布を製造するのに加熱することにより接着
することの可能な異成分系フイラメントを用いる
ことは既に良く知られているところである。通
常、この様な異成分系フイラメントはサイドバイ
サイド又は鞘と芯の関係で配置された2種類の熱
可塑性材料から形成されている。これらの熱可塑
性材料の一方はいわゆる可接着性成分と呼ばれて
いるもので、フイラメント中に含まれているもう
一方の熱可塑性材料よりかなり低い融点を有し、
加熱し次いで冷却した場合に、接着性を示して不
織布中の他の繊維と結合するようなものから選択
される。このような接着は異成分系フイラメント
同志の間や、もし不織布が通常の非接着性フイラ
メントを含んでいる場合は、異成分系フイラメン
トと非接着性フイラメントとの間で生ずる。異成
分系フイラメント中のもう一方の成分は繊維の構
造材即ち形状保持材としての機能を有する。
することの可能な異成分系フイラメントを用いる
ことは既に良く知られているところである。通
常、この様な異成分系フイラメントはサイドバイ
サイド又は鞘と芯の関係で配置された2種類の熱
可塑性材料から形成されている。これらの熱可塑
性材料の一方はいわゆる可接着性成分と呼ばれて
いるもので、フイラメント中に含まれているもう
一方の熱可塑性材料よりかなり低い融点を有し、
加熱し次いで冷却した場合に、接着性を示して不
織布中の他の繊維と結合するようなものから選択
される。このような接着は異成分系フイラメント
同志の間や、もし不織布が通常の非接着性フイラ
メントを含んでいる場合は、異成分系フイラメン
トと非接着性フイラメントとの間で生ずる。異成
分系フイラメント中のもう一方の成分は繊維の構
造材即ち形状保持材としての機能を有する。
異成分系フイラメントは、主として、軽量不織
布即ち単位面積当りの重量が比較的少ない不織布
を製造するために開発されたものであるが、現状
では種々の欠点があるためにその用途にはまだ余
り使用されるに至つていない。これらの欠点のう
ち最も問題となつているのは、加熱接着を行う際
に過度の収縮が起つて得られる不織布の密度や厚
さが不均一になつたり、繊維間の結合力が不十分
なために得られる不織布の引張強さが不十分であ
つたり、また得られる不織布が、ドレープ性、復
元性、あるいはかさ高性即ちふわつとした感じ等
の織物が伝統的に持つている好ましい特性を欠い
ている点である。
布即ち単位面積当りの重量が比較的少ない不織布
を製造するために開発されたものであるが、現状
では種々の欠点があるためにその用途にはまだ余
り使用されるに至つていない。これらの欠点のう
ち最も問題となつているのは、加熱接着を行う際
に過度の収縮が起つて得られる不織布の密度や厚
さが不均一になつたり、繊維間の結合力が不十分
なために得られる不織布の引張強さが不十分であ
つたり、また得られる不織布が、ドレープ性、復
元性、あるいはかさ高性即ちふわつとした感じ等
の織物が伝統的に持つている好ましい特性を欠い
ている点である。
勿論、そのような欠点を解消すべくいろいろな
試みがなされて来ている。1981年5月発行の「不
織布工業」誌(Nonwovens Industry)の23−31
頁に掲載された富岡氏の論文には、チツソ株式会
社より市販されている二成分系材料である「ES
フアイバー」の特性が記載されている。いわゆる
変形「サイドバイサイド」型(実際には、鞘と芯
が高度な偏心型配置をとつている)に配置された
ポリエチレンとポリプロピレンとから成るこの繊
維はアメリカ特許第4189338号(発明者:江島
他;特許権者:チツソ株式会社)に開示されたも
のと同じであると思われる。この繊維の特長をも
たらした要因の中で、富岡氏はこの繊維の接着工
程でこの繊維が比較的低度の熱収縮しか起こさな
い点について仔細に言及し、それによつて密度や
厚さの均一性にすぐれた、ふわふわとした感じ
で、手ざわりが良くかつドレープ性の良好な不織
布が得られることに気づいたと述べている。
試みがなされて来ている。1981年5月発行の「不
織布工業」誌(Nonwovens Industry)の23−31
頁に掲載された富岡氏の論文には、チツソ株式会
社より市販されている二成分系材料である「ES
フアイバー」の特性が記載されている。いわゆる
変形「サイドバイサイド」型(実際には、鞘と芯
が高度な偏心型配置をとつている)に配置された
ポリエチレンとポリプロピレンとから成るこの繊
維はアメリカ特許第4189338号(発明者:江島
他;特許権者:チツソ株式会社)に開示されたも
のと同じであると思われる。この繊維の特長をも
たらした要因の中で、富岡氏はこの繊維の接着工
程でこの繊維が比較的低度の熱収縮しか起こさな
い点について仔細に言及し、それによつて密度や
厚さの均一性にすぐれた、ふわふわとした感じ
で、手ざわりが良くかつドレープ性の良好な不織
布が得られることに気づいたと述べている。
富岡氏により紹介された繊維は確かにそれまで
の加熱することによつて接着することの可能な繊
維の技術水準を大幅に改善するものであるが、こ
の新しい繊維自体まだ幾つかの点で不十分なこと
はいなめない。一例として、この新しい繊維の熱
収縮度はそれまでの繊維に比べて確かに低いもの
ではあるが、それでもまだかなり熱収縮を起こ
し、その熱収縮度が大きすぎる点が確認されてい
る。また、熱収縮を解消しようという試みは熱接
着性繊維の品質を改善するという見地からは理論
的にはよい試みであるが、このような方法による
改善効果は余り多くを期待できないものと思われ
る。
の加熱することによつて接着することの可能な繊
維の技術水準を大幅に改善するものであるが、こ
の新しい繊維自体まだ幾つかの点で不十分なこと
はいなめない。一例として、この新しい繊維の熱
収縮度はそれまでの繊維に比べて確かに低いもの
ではあるが、それでもまだかなり熱収縮を起こ
し、その熱収縮度が大きすぎる点が確認されてい
る。また、熱収縮を解消しようという試みは熱接
着性繊維の品質を改善するという見地からは理論
的にはよい試みであるが、このような方法による
改善効果は余り多くを期待できないものと思われ
る。
熱収縮自体は熱接着性繊維にとつて望ましくな
いものであるかも知れないが、フイラメント間ボ
ンドが形成されてから不織布内に収縮力が発生す
ることは実際上望ましいことと考えられる。この
時点で生起する収縮力は実際には殆んど不織布を
収縮させず、むしろ、得られる不織布のかさ高
性、復元性、ドレープ性あるいは風合等の布帛の
諸特性を改善する内蔵された張力として不織布中
に残存していると推定する方が妥当と思われる。
いものであるかも知れないが、フイラメント間ボ
ンドが形成されてから不織布内に収縮力が発生す
ることは実際上望ましいことと考えられる。この
時点で生起する収縮力は実際には殆んど不織布を
収縮させず、むしろ、得られる不織布のかさ高
性、復元性、ドレープ性あるいは風合等の布帛の
諸特性を改善する内蔵された張力として不織布中
に残存していると推定する方が妥当と思われる。
[発明が解決しようとする課題]
本発明の目的は、不織布、特に軽中量不織布の
製造に有用な異成分系フイラメントおよびその製
造方法を提供することにある。
製造に有用な異成分系フイラメントおよびその製
造方法を提供することにある。
本発明のより具体的な目的は熱接着の際には最
低限度の熱収縮しか示さないが、熱接着後は引張
り強さを強化しかつ復元性、ドレープ性、かさ高
性あるいは風合等を改善する不織布の製造用の異
成分系フイラメントを提供することにある。
低限度の熱収縮しか示さないが、熱接着後は引張
り強さを強化しかつ復元性、ドレープ性、かさ高
性あるいは風合等を改善する不織布の製造用の異
成分系フイラメントを提供することにある。
本発明の更に具体的な応用上の目的は、加熱接
着の前又は間に収縮力即ち収縮を余り起さない
が、不織布内にフイラメント間ボンドが形成され
た後にはかなりの収縮力を発生する異成分系フイ
ラメントを提供することにある。
着の前又は間に収縮力即ち収縮を余り起さない
が、不織布内にフイラメント間ボンドが形成され
た後にはかなりの収縮力を発生する異成分系フイ
ラメントを提供することにある。
本発明のさらに別の目的は個々の要求に合わせ
て得られる異成分系フイラメントの熱的特性を調
節又は変更することの可能な製造方法を提供する
ことにある。
て得られる異成分系フイラメントの熱的特性を調
節又は変更することの可能な製造方法を提供する
ことにある。
本発明の最終の目的は、能率良く少ないエネル
ギー消費でかつ特性の改善された不織布を製造す
ることのできる異成分系フイラメントを提供する
ことである。
ギー消費でかつ特性の改善された不織布を製造す
ることのできる異成分系フイラメントを提供する
ことである。
[課題を解決するための手段]
すなわち、本発明の第1の発明は、加熱及びそ
れに引き続いて冷却した際にフイラメント間ボン
ドを形成するための可接着性成分及びポリエステ
ルからなる別の成分とから成る種類の異成分系フ
イラメントであつて、前記可接着性成分を溶融す
るのに十分な加熱を施し引き続き冷却した場合に
前記可接着性成分が再凝固した後にのみ約0.01
g/デニール(0.0091g/dtex)よりも大きい収
縮力が前記別の成分中に生起する熱機械的応答特
性を有することを特徴とする異成分系フイラメン
トであり、 第2の発明は、加熱及びそれに引き続いて冷却
した際にフイラメント間ボンドを形成するための
可接着性成分及びポリエステルからなる別の成分
とから成り、前記可接着性成分を溶融するのに十
分な加熱を施し引き続き冷却した場合に前記可接
着性成分が再凝固した後にのみ約0.01g/デニー
ル(0.0091g/dtex)よりも大きい収縮力が前記
別の成分中に生起する熱機械的応答特性を有する
ことを特徴とする異成分系フイラメントの製造方
法であつて、 (イ) 前記両成分から成る異成分系フイラメントを
紡糸する工程;および (ロ) 前記工程(イ)で紡糸した異成分系フイラメント
を前記熱機械的応答特性を生起させるために、
低融点成分の融点以下の所定の温度において少
なくとも所定時間加熱するコンデイシヨニング
用熱処理を施す工程とから成ることを特徴とす
る異成分系フイラメントの製造方法である。
れに引き続いて冷却した際にフイラメント間ボン
ドを形成するための可接着性成分及びポリエステ
ルからなる別の成分とから成る種類の異成分系フ
イラメントであつて、前記可接着性成分を溶融す
るのに十分な加熱を施し引き続き冷却した場合に
前記可接着性成分が再凝固した後にのみ約0.01
g/デニール(0.0091g/dtex)よりも大きい収
縮力が前記別の成分中に生起する熱機械的応答特
性を有することを特徴とする異成分系フイラメン
トであり、 第2の発明は、加熱及びそれに引き続いて冷却
した際にフイラメント間ボンドを形成するための
可接着性成分及びポリエステルからなる別の成分
とから成り、前記可接着性成分を溶融するのに十
分な加熱を施し引き続き冷却した場合に前記可接
着性成分が再凝固した後にのみ約0.01g/デニー
ル(0.0091g/dtex)よりも大きい収縮力が前記
別の成分中に生起する熱機械的応答特性を有する
ことを特徴とする異成分系フイラメントの製造方
法であつて、 (イ) 前記両成分から成る異成分系フイラメントを
紡糸する工程;および (ロ) 前記工程(イ)で紡糸した異成分系フイラメント
を前記熱機械的応答特性を生起させるために、
低融点成分の融点以下の所定の温度において少
なくとも所定時間加熱するコンデイシヨニング
用熱処理を施す工程とから成ることを特徴とす
る異成分系フイラメントの製造方法である。
本発明においては可接着性成分としてポリエス
テルより少なくとも15℃以上低い融点を有する熱
可塑性プラスチツクを用いることが好ましく、ま
た可接着性成分とポリエステルからなる別の成分
をサイドバイサイドの関係、即ち、並列的に配置
することも可能であるが、ポリエステルが芯部分
を占める鞘と芯の関係で配置するのが好ましい。
通常の方法で紡糸、延伸及び捲き取り工程を終え
たのち、本発明に従つて製造した異成分系フイラ
メントをコンデイシヨニング熱処理工程にかけ
る。この工程では上記フイラメントを可接着性成
分、すなわち低融点成分の融点以下の所定の温度
において少なくとも所定の時間加熱し、フイラメ
ントの熱応答を改変することにより、可接着性成
分を溶融するのに十分な加熱を行つてから冷却す
ると、その可接着成分の再凝固後にのみ約0.01グ
ラム/デニール(0.0091g/dtex)よりも大きい
収縮力がポリエステル成分内に生起する。上記の
収縮力が発生する時点での温度を「調整熱応答温
度(Conditioned responsetemperature)」と呼
ぶ、上記の方法で繊維特性を適当に調整するため
に用いなければならない温度及び時間といつた条
件を一概に正確に規定することは無理である。後
述の説明から明らかなように、加熱調整に要求さ
れる条件は、使用する個々の繊維の熱履歴や、使
用された個々の可接着性成分により決定され、ま
た不織布を製造する際の加熱接着温度等により決
められる。
テルより少なくとも15℃以上低い融点を有する熱
可塑性プラスチツクを用いることが好ましく、ま
た可接着性成分とポリエステルからなる別の成分
をサイドバイサイドの関係、即ち、並列的に配置
することも可能であるが、ポリエステルが芯部分
を占める鞘と芯の関係で配置するのが好ましい。
通常の方法で紡糸、延伸及び捲き取り工程を終え
たのち、本発明に従つて製造した異成分系フイラ
メントをコンデイシヨニング熱処理工程にかけ
る。この工程では上記フイラメントを可接着性成
分、すなわち低融点成分の融点以下の所定の温度
において少なくとも所定の時間加熱し、フイラメ
ントの熱応答を改変することにより、可接着性成
分を溶融するのに十分な加熱を行つてから冷却す
ると、その可接着成分の再凝固後にのみ約0.01グ
ラム/デニール(0.0091g/dtex)よりも大きい
収縮力がポリエステル成分内に生起する。上記の
収縮力が発生する時点での温度を「調整熱応答温
度(Conditioned responsetemperature)」と呼
ぶ、上記の方法で繊維特性を適当に調整するため
に用いなければならない温度及び時間といつた条
件を一概に正確に規定することは無理である。後
述の説明から明らかなように、加熱調整に要求さ
れる条件は、使用する個々の繊維の熱履歴や、使
用された個々の可接着性成分により決定され、ま
た不織布を製造する際の加熱接着温度等により決
められる。
本発明に従つて製造した異成分系フイラメント
の場合、収縮力が生起する前にフイラメント間ボ
ンドが異成分系フイラメント間に形成されること
が観察されている。以下に詳述するように、この
特性により不織布内のフイラメント間ボンドの強
度が増し、不織布のドレープ性、風合、かさ高性
あるいは復元性が更に一段と改善される。
の場合、収縮力が生起する前にフイラメント間ボ
ンドが異成分系フイラメント間に形成されること
が観察されている。以下に詳述するように、この
特性により不織布内のフイラメント間ボンドの強
度が増し、不織布のドレープ性、風合、かさ高性
あるいは復元性が更に一段と改善される。
本発明の目的を達成した結果として、本発明の
異成分系フイラメントから不織布が製造でき、そ
の場合、比較的ゆるやかな製造・加工条件を選べ
る。
異成分系フイラメントから不織布が製造でき、そ
の場合、比較的ゆるやかな製造・加工条件を選べ
る。
本発明の異成分系フイラメント(以下、単に繊
維と略称する)から製造した不織布の顕微鏡写真
を第1図に示す。このような不織布を製造する場
合、繊維をウエブ状に形成した後、可接着性成分
の機能を発揮するのに十分な加熱を施し、次いで
個々のフイラメント間の交叉点で溶融した成分に
より形成されたボンド2を凝固させるために冷却
する。
維と略称する)から製造した不織布の顕微鏡写真
を第1図に示す。このような不織布を製造する場
合、繊維をウエブ状に形成した後、可接着性成分
の機能を発揮するのに十分な加熱を施し、次いで
個々のフイラメント間の交叉点で溶融した成分に
より形成されたボンド2を凝固させるために冷却
する。
そのような加熱冷却処理を施した繊維の熱機械
的(thermo mechamical)応答特性は形成され
たボンドの性質に影響するだけでなく得られる不
織布の全体的特性にも影響を及ぼすと思われるの
で、幾種類かの熱機械的分析法により、これらの
繊維の特性を調べるのが望ましい。従つて、熱応
力試験(TSA)として知られている手法を使つ
て本発明の繊維を調べた。この試験においては、
温度を変えながら試料を一定の長さで保持し、試
料中に発生する張力を一定時間毎に記録する。こ
のTSA法は1977年11月発行の“Textile
Research Journal”の732頁に掲載された
Buchanan及びHardegreeの論文に説明されてい
る。しかしながら、本発明者らが知る限りに於い
て、上記著者並びにこの方法を用いた研究結果を
発表した者は温度を上げていつた場合の試料の反
応についてのみ研究を限定していた。それとは反
対に、本発明の研究過程に於いては、温度を下げ
る際に示す試料の反応についても同じ注意が払わ
れた。これは、上述のような不織布の製造過程に
於いて不織布構成材料に施される熱処理をその全
てに亘つて適切に再現するには温度を下げる際の
試料の反応も調べるのが必要と思われたからであ
る。
的(thermo mechamical)応答特性は形成され
たボンドの性質に影響するだけでなく得られる不
織布の全体的特性にも影響を及ぼすと思われるの
で、幾種類かの熱機械的分析法により、これらの
繊維の特性を調べるのが望ましい。従つて、熱応
力試験(TSA)として知られている手法を使つ
て本発明の繊維を調べた。この試験においては、
温度を変えながら試料を一定の長さで保持し、試
料中に発生する張力を一定時間毎に記録する。こ
のTSA法は1977年11月発行の“Textile
Research Journal”の732頁に掲載された
Buchanan及びHardegreeの論文に説明されてい
る。しかしながら、本発明者らが知る限りに於い
て、上記著者並びにこの方法を用いた研究結果を
発表した者は温度を上げていつた場合の試料の反
応についてのみ研究を限定していた。それとは反
対に、本発明の研究過程に於いては、温度を下げ
る際に示す試料の反応についても同じ注意が払わ
れた。これは、上述のような不織布の製造過程に
於いて不織布構成材料に施される熱処理をその全
てに亘つて適切に再現するには温度を下げる際の
試料の反応も調べるのが必要と思われたからであ
る。
本研究用の試料を作成するにあたり、100〜500
の範囲の相当デニールを有する束を作るために、
適当数の独立繊維を一緒にまとめた。使用したと
りまとめ手法は米国コネテイカツト州ノーウオー
クのPerkin−Elmer Coがこの会社のTMS−1
型熱機械的分析装置に使用するために設計したも
のであつた。0.02g/デニールの標準プリテンシ
ヨンを試験条件の均一性を上げるために選択し
た。全ての試験において、約15℃/分の割合で昇
温した。
の範囲の相当デニールを有する束を作るために、
適当数の独立繊維を一緒にまとめた。使用したと
りまとめ手法は米国コネテイカツト州ノーウオー
クのPerkin−Elmer Coがこの会社のTMS−1
型熱機械的分析装置に使用するために設計したも
のであつた。0.02g/デニールの標準プリテンシ
ヨンを試験条件の均一性を上げるために選択し
た。全ての試験において、約15℃/分の割合で昇
温した。
第2図は本発明の繊維のTSA試験の代表的結
果を示す。この場合、本発明の繊維として高密度
ポリエチレン−ポリエステルを用い、従来技術に
係る繊維として高密度ポリエチレン−ポリプロピ
レンを用いた。試料の張力を縦軸、即ち、Y軸に
プロツトし、試料温度を横軸、即ち、X軸にプロ
ツトした。曲線上の矢印は時間の経過と共に変化
がどのように進行したかを示す。まず200デニー
ルの試料を用い、室温にて4グラムのプリテンシ
ヨンをかける。以降の試験中試料の長さを一定に
保つ。温度が上昇するに従つて、試料が通常示す
張力緩和及び熱膨張により、いずれの場合でもこ
のプリテンシヨンがほゞ0まで減少するのがわか
る。しかしながら、最初かけたプリテンシヨンが
緩和した後では、試験した試料は全く異つた熱応
力挙動を示している。即ち、先行技術に係る試料
である高密度ポリエチレン−ポリプロピレンは温
度が150℃まで上昇する間その張力も増大し、そ
して更に重要なことであるが試料が冷却される際
急激な張力増加がみられる。加熱によるこの張力
蓄積及び次の冷却による急激な張力増大は不織布
の製造にとつて望ましくないものと考えられてい
ることを念頭に置くべきである。従来技術に係る
試料の上記熱応力挙動に反して、本発明の試料
は、ウエブ中に繊維がある場合、新たに形成され
た繊維間ボンドに収縮力を及ぼさずにこれらの繊
維間ボンドが確実に凝固するように束を形成する
繊維を十分に冷却するまで、加熱段階及び冷却段
階のいずれにおいても張力は全く上昇していな
い。
果を示す。この場合、本発明の繊維として高密度
ポリエチレン−ポリエステルを用い、従来技術に
係る繊維として高密度ポリエチレン−ポリプロピ
レンを用いた。試料の張力を縦軸、即ち、Y軸に
プロツトし、試料温度を横軸、即ち、X軸にプロ
ツトした。曲線上の矢印は時間の経過と共に変化
がどのように進行したかを示す。まず200デニー
ルの試料を用い、室温にて4グラムのプリテンシ
ヨンをかける。以降の試験中試料の長さを一定に
保つ。温度が上昇するに従つて、試料が通常示す
張力緩和及び熱膨張により、いずれの場合でもこ
のプリテンシヨンがほゞ0まで減少するのがわか
る。しかしながら、最初かけたプリテンシヨンが
緩和した後では、試験した試料は全く異つた熱応
力挙動を示している。即ち、先行技術に係る試料
である高密度ポリエチレン−ポリプロピレンは温
度が150℃まで上昇する間その張力も増大し、そ
して更に重要なことであるが試料が冷却される際
急激な張力増加がみられる。加熱によるこの張力
蓄積及び次の冷却による急激な張力増大は不織布
の製造にとつて望ましくないものと考えられてい
ることを念頭に置くべきである。従来技術に係る
試料の上記熱応力挙動に反して、本発明の試料
は、ウエブ中に繊維がある場合、新たに形成され
た繊維間ボンドに収縮力を及ぼさずにこれらの繊
維間ボンドが確実に凝固するように束を形成する
繊維を十分に冷却するまで、加熱段階及び冷却段
階のいずれにおいても張力は全く上昇していな
い。
試料を冷却するときに張力が発生し始める温度
が本発明の繊維を従来技術に係るものから区別す
る点で最も重要な点となるのは明らかである。こ
の温度を決定するための手段として、本発明者ら
は張力の蓄積開始を形状保持成分のデニールに基
づき張力が0.01グラム/デニールの閾値を越える
温度として定義した。この値を実用上使用可能な
最小値として選択したが、記録された張力値にお
ける測定機器からの誤差を考慮に入れても、なお
はつきりと識別できるものである。一例として、
上記のように試験用に両成分が半々の試料を300
デニールの束に形成したものは形状保持用繊維と
しては150デニールしかなく、従つてこの試料の
張力閾値は1.5グラムである。
が本発明の繊維を従来技術に係るものから区別す
る点で最も重要な点となるのは明らかである。こ
の温度を決定するための手段として、本発明者ら
は張力の蓄積開始を形状保持成分のデニールに基
づき張力が0.01グラム/デニールの閾値を越える
温度として定義した。この値を実用上使用可能な
最小値として選択したが、記録された張力値にお
ける測定機器からの誤差を考慮に入れても、なお
はつきりと識別できるものである。一例として、
上記のように試験用に両成分が半々の試料を300
デニールの束に形成したものは形状保持用繊維と
しては150デニールしかなく、従つてこの試料の
張力閾値は1.5グラムである。
このような望ましい冷却曲線を有する繊維がど
のようにして作られるかを示す手段として、同一
の紡糸及び延伸条件で製造した繊維に幾つかの異
なつたコンデンシヨニング処理を施した場合に得
られた結果を第3図に示す。下記表1に使用した
それぞれのコンデイシヨニング処理条件を示す。
第3図には、それぞれ独自の熱処理条件で熱処理
された数種類の異つた試料のTSA曲線が一緒に
示されている。
のようにして作られるかを示す手段として、同一
の紡糸及び延伸条件で製造した繊維に幾つかの異
なつたコンデンシヨニング処理を施した場合に得
られた結果を第3図に示す。下記表1に使用した
それぞれのコンデイシヨニング処理条件を示す。
第3図には、それぞれ独自の熱処理条件で熱処理
された数種類の異つた試料のTSA曲線が一緒に
示されている。
表 1
試 料 コンデイシヨニング処理条件
A 処理せず
B 90℃、3分間
C 100℃、3分間
D 110℃、3分間
E 120℃、3分間
F 130℃、3分間
第2図の場合と同様に張力を縦軸にとつたが、
第3図の目盛りは第2図の目盛りと違つて、最初
の6グラムのプリテンシヨンをグラフの左側最下
部にプロツトしてある。試験の初めに温度を上げ
ると、これらの試験はいずれも同じパターンで張
力が減少する傾向を示している。この初期加熱段
階を越えると、試料間の違いがはつきりとしてく
る。
第3図の目盛りは第2図の目盛りと違つて、最初
の6グラムのプリテンシヨンをグラフの左側最下
部にプロツトしてある。試験の初めに温度を上げ
ると、これらの試験はいずれも同じパターンで張
力が減少する傾向を示している。この初期加熱段
階を越えると、試料間の違いがはつきりとしてく
る。
延伸後に熱処理を施さなかつた試料Aの場合、
温度が約100℃に上がると張力の蓄積がみられ、
約120℃でこの張力は最大値に達し、140℃で最小
値(但し0ではない)まで減少することがわか
る。これはポリエステルの特徴であり、前述の
Buchanan及びHardegreeの論文中にも記載され
ている。冷却すると、この試料は当初張力が増大
し、130℃以下で急激な張力の増大がみられる。
実際に、この試料は高温域に於いてはずつと上記
0.01グラム/デニールの閾値を越える張力を示
し、結局のところ張力蓄積開始値を示すことは不
可能である。
温度が約100℃に上がると張力の蓄積がみられ、
約120℃でこの張力は最大値に達し、140℃で最小
値(但し0ではない)まで減少することがわか
る。これはポリエステルの特徴であり、前述の
Buchanan及びHardegreeの論文中にも記載され
ている。冷却すると、この試料は当初張力が増大
し、130℃以下で急激な張力の増大がみられる。
実際に、この試料は高温域に於いてはずつと上記
0.01グラム/デニールの閾値を越える張力を示
し、結局のところ張力蓄積開始値を示すことは不
可能である。
90℃で3分間処理した試料Bでは曲線の加熱過
程で張力が当初の最大値よりかなり減少し、冷却
の際の張力蓄積曲線は試料Aのものよりほんの僅
か低いだけであつた。
程で張力が当初の最大値よりかなり減少し、冷却
の際の張力蓄積曲線は試料Aのものよりほんの僅
か低いだけであつた。
試料C、D及びEの場合、加熱の際張力は発生
せず、鞘形成材料の再凝固温度よりかなり低く冷
却したとき初めて認識できる程度の張力が発生し
ている。これらの試料は本発明により製造された
繊維の代表的なものである。
せず、鞘形成材料の再凝固温度よりかなり低く冷
却したとき初めて認識できる程度の張力が発生し
ている。これらの試料は本発明により製造された
繊維の代表的なものである。
試料Fは熱処理を過度に行うと冷却の際に張力
が発生する傾向さえも完全に奪つてしまうことを
示している。
が発生する傾向さえも完全に奪つてしまうことを
示している。
理論的にはまだ解明を待たなければならない面
も多々あるが、本発明により製造された繊維から
成る不織布においては、第1図の交叉結合部2の
ようなフイラメント間ボンドの強度が、繊維の鞘
を溶融するために繊維を加熱し次いでフイラメン
ト間のボンドを凝固させるために冷却しても、鞘
の凝固温度範囲以下に温度が下がつてかかるボン
ドが実際に形成されるまでは繊維内に殆んど又は
全然張力が生起しない事実により、強化されるも
のと思われる。換言すれば、本発明の繊維を使用
した場合、フイラメント間ボンドの強度を増加す
る、応力のかかつていない状態でボンドが形成さ
れるものと思われる。
も多々あるが、本発明により製造された繊維から
成る不織布においては、第1図の交叉結合部2の
ようなフイラメント間ボンドの強度が、繊維の鞘
を溶融するために繊維を加熱し次いでフイラメン
ト間のボンドを凝固させるために冷却しても、鞘
の凝固温度範囲以下に温度が下がつてかかるボン
ドが実際に形成されるまでは繊維内に殆んど又は
全然張力が生起しない事実により、強化されるも
のと思われる。換言すれば、本発明の繊維を使用
した場合、フイラメント間ボンドの強度を増加す
る、応力のかかつていない状態でボンドが形成さ
れるものと思われる。
やはり理論的にはまだ完全に説明しきれていな
いが、フイラメント間ボンドが形成された後で本
発明の繊維内に発生する張力即ち収縮力は前記繊
維から成る不織布の種々の布帛としての特性を改
善するのに役立つているものと考えられる。従つ
て、新規な繊維の持つ独特の熱機械的挙動が不織
布内に張力を封じ込める働きをして、この張力が
本発明により製造された繊維から成る不織布の好
ましい復元性、ドレープ性、かさ高性及び風合を
増進するのに少くなくとも一部役立つているもの
と思われる。
いが、フイラメント間ボンドが形成された後で本
発明の繊維内に発生する張力即ち収縮力は前記繊
維から成る不織布の種々の布帛としての特性を改
善するのに役立つているものと考えられる。従つ
て、新規な繊維の持つ独特の熱機械的挙動が不織
布内に張力を封じ込める働きをして、この張力が
本発明により製造された繊維から成る不織布の好
ましい復元性、ドレープ性、かさ高性及び風合を
増進するのに少くなくとも一部役立つているもの
と思われる。
さて、本発明の対象である繊維の組成やその製
造方法についての更に詳細な説明を行うために、
かかる繊維を大量に作る方法を記載する下記実施
例を参照する。各実施例において、形状保持用ポ
リマーがポリエステルである例を作成した。また
各実施例において、繊維形成性品質を有するポリ
エチレン及びポリプロピレンから成る群から可接
着性成分を選択した。なお、この目的のために
は、ポリエステルの融点より少くなくとも約15℃
低い融点を有する他のポリマーも同じように使用
し得るものと推定される。
造方法についての更に詳細な説明を行うために、
かかる繊維を大量に作る方法を記載する下記実施
例を参照する。各実施例において、形状保持用ポ
リマーがポリエステルである例を作成した。また
各実施例において、繊維形成性品質を有するポリ
エチレン及びポリプロピレンから成る群から可接
着性成分を選択した。なお、この目的のために
は、ポリエステルの融点より少くなくとも約15℃
低い融点を有する他のポリマーも同じように使用
し得るものと推定される。
各実施例の繊維はポリエステル成分がコア部分
を占める鞘−芯構造で、鞘と芯の部分はそれぞれ
偏心的に形成されている。また鞘と芯の部分がそ
れぞれ同心的に形成された繊維も使用した。しか
しながら、サイドバイサイドの関係で配置された
繊維も本発明の範囲に含まれるものと解釈すべき
である。
を占める鞘−芯構造で、鞘と芯の部分はそれぞれ
偏心的に形成されている。また鞘と芯の部分がそ
れぞれ同心的に形成された繊維も使用した。しか
しながら、サイドバイサイドの関係で配置された
繊維も本発明の範囲に含まれるものと解釈すべき
である。
各実施例の繊維に対して非常に異つたコンデイ
シヨニング熱処理条件が適用されたが、コンデイ
シヨニング処理後に種々の繊維の示した熱機械的
応答は同じであつたことに特に注目すべきであ
る。即ち、各繊維において、可接着性成分を溶融
するのに十分な熱を与えてから冷却したら、この
可接着性成分が再凝固した後でポリエステル成分
内にのみかなりの収縮力が発生した。コンデイシ
ヨニング熱処理を適切に行うために必要な条件を
具体的に述べることは難しいが、以下の実施例か
ら、これらの条件が使用する個々の繊維の過去の
熱履歴、不織布が接着される時の温度(この温度
は使用する個々の可接着性成分により決まつてく
る)、及び繊維内に発生するのが希望されている
収縮の程度等の要因により決定されることが理解
される。一般的基準として、可接着性成分と必要
とされる加熱コンデイシヨニング温度との間には
何らかの直接関係があるように思われ、可接着性
成分の融点が高い繊維の場合、必要とされるコン
デイシヨニング熱処理温度も高くなるものと思わ
れる。はつきりとした具体的指標を挙げるわけに
はいかないが、特定の繊維に対する正確なコンデ
イシヨニング熱処理条件は本明細書の内容を参考
にすれば最少限の実験を行うだけで決められるも
のと考える。
シヨニング熱処理条件が適用されたが、コンデイ
シヨニング処理後に種々の繊維の示した熱機械的
応答は同じであつたことに特に注目すべきであ
る。即ち、各繊維において、可接着性成分を溶融
するのに十分な熱を与えてから冷却したら、この
可接着性成分が再凝固した後でポリエステル成分
内にのみかなりの収縮力が発生した。コンデイシ
ヨニング熱処理を適切に行うために必要な条件を
具体的に述べることは難しいが、以下の実施例か
ら、これらの条件が使用する個々の繊維の過去の
熱履歴、不織布が接着される時の温度(この温度
は使用する個々の可接着性成分により決まつてく
る)、及び繊維内に発生するのが希望されている
収縮の程度等の要因により決定されることが理解
される。一般的基準として、可接着性成分と必要
とされる加熱コンデイシヨニング温度との間には
何らかの直接関係があるように思われ、可接着性
成分の融点が高い繊維の場合、必要とされるコン
デイシヨニング熱処理温度も高くなるものと思わ
れる。はつきりとした具体的指標を挙げるわけに
はいかないが、特定の繊維に対する正確なコンデ
イシヨニング熱処理条件は本明細書の内容を参考
にすれば最少限の実験を行うだけで決められるも
のと考える。
なお、各実施例に挙げた種々の繊維試料につい
て用いた「調整熱応答温度」が相当分散している
のに気づくと思われる。このようなばらつきはス
テープル繊維試料に特有のものと考えるべきであ
る。
て用いた「調整熱応答温度」が相当分散している
のに気づくと思われる。このようなばらつきはス
テープル繊維試料に特有のものと考えるべきであ
る。
以下、実施例に従つて本発明を説明する。
実施例 1
分子量46000で分子量分布(分散性)が約3.6と
狭い、メルトインデツクス42の高密度ポリエチレ
ン(Fortiflex−F−381;Soltex Polymer
Corp.製)から成る鞘と標準繊維品質のセミダル
ポリエステルから成る芯とのステープル繊維を、
鞘と芯が相互に偏心的配置になるように紡糸し
て、高密度ポリエチレン50重量パーセントとポリ
エステル50重量パーセントとから成る繊維を得
た。使用した高密度ポリエチレンの密度は0.96
g/c.c.で、ポリエステルの密度は1.38g/c.c.であ
つた。得られた繊維自体の密度は1.12g/c.c.であ
つた。高密度ポリエチレン及びポリエステルの融
点はそれぞれ132℃及び約260℃であつた。
狭い、メルトインデツクス42の高密度ポリエチレ
ン(Fortiflex−F−381;Soltex Polymer
Corp.製)から成る鞘と標準繊維品質のセミダル
ポリエステルから成る芯とのステープル繊維を、
鞘と芯が相互に偏心的配置になるように紡糸し
て、高密度ポリエチレン50重量パーセントとポリ
エステル50重量パーセントとから成る繊維を得
た。使用した高密度ポリエチレンの密度は0.96
g/c.c.で、ポリエステルの密度は1.38g/c.c.であ
つた。得られた繊維自体の密度は1.12g/c.c.であ
つた。高密度ポリエチレン及びポリエステルの融
点はそれぞれ132℃及び約260℃であつた。
上記2種類のポリマーをそれぞれ別個のスクリ
ユー式押出機中で溶融し、別個のポリマー供給ラ
イン及びポンプ室を介して共通の紡糸口金に供給
した。高密度ポリエチレンを押出機中で265−270
℃の温度に加熱したのち、ポンプを介して紡糸口
金に送り、一方、別の押出機内でポリエステルを
285℃に加熱したのち、ポンプを介して、前記紡
糸口金に供給した。紡糸口金内のフイラメント押
出用キヤピラリー開口部に入るすぐ前の場所でこ
れらのポリマーを初めて合流した。溶融ポリエチ
レンが溶融ポリエステルに接触するやいなや、ブ
ローボツクス中で冷却され凝固される前の短時間
の間に約285℃までポリエチレンの温度は急上昇
した。3.0dpfのステープルを紡糸する場合、各ポ
リマー成分を0.583g/分/孔の流量で紡糸口金
に送つた。即ちこの場合の両ポリマー成分の合計
流量は1.166g/分/孔であつた。紡糸口金の各
孔径は400μmであつた。まだトウ形態にあるフ
イラメントを冷却したのち、オレフイン系フイラ
メントにおいて従来から行つているように紡糸油
剤を水車にて付与し、得られたトウを1752m/分
の速度で捲き取つた。配向性と繊維性能を改善す
るために、フイラメントを二段階に亘つて延伸し
た。この場合、一回目の延伸は室温で実施し、延
伸率は1.05であつた。また、二回目の延伸はトウ
の温度が80℃になるように水蒸気中で実施し、延
伸率は2.50であつた。従つて総延伸率は2.62にな
つた。延伸の過程で、張力がゆるめられる毎に自
然にカール状の捲縮がトウに発生した。これは二
種類のポリマー相間の張力が違うためで、この捲
縮は永久的なものではなかつた。ステープル繊維
としては加工性を上げるために、慣用的なスタツ
フアーボツクス捲縮法により上記トウを捲縮処理
した。しかる後、繊維を230〓(110℃)の強制空
気加熱炉中で、張力をかけずに、240秒間加熱し
てコンデイシヨニング熱処理を行つた。次に、得
られた繊維を下記特性を有する1.5インチ長のス
テープル繊維に切断した。
ユー式押出機中で溶融し、別個のポリマー供給ラ
イン及びポンプ室を介して共通の紡糸口金に供給
した。高密度ポリエチレンを押出機中で265−270
℃の温度に加熱したのち、ポンプを介して紡糸口
金に送り、一方、別の押出機内でポリエステルを
285℃に加熱したのち、ポンプを介して、前記紡
糸口金に供給した。紡糸口金内のフイラメント押
出用キヤピラリー開口部に入るすぐ前の場所でこ
れらのポリマーを初めて合流した。溶融ポリエチ
レンが溶融ポリエステルに接触するやいなや、ブ
ローボツクス中で冷却され凝固される前の短時間
の間に約285℃までポリエチレンの温度は急上昇
した。3.0dpfのステープルを紡糸する場合、各ポ
リマー成分を0.583g/分/孔の流量で紡糸口金
に送つた。即ちこの場合の両ポリマー成分の合計
流量は1.166g/分/孔であつた。紡糸口金の各
孔径は400μmであつた。まだトウ形態にあるフ
イラメントを冷却したのち、オレフイン系フイラ
メントにおいて従来から行つているように紡糸油
剤を水車にて付与し、得られたトウを1752m/分
の速度で捲き取つた。配向性と繊維性能を改善す
るために、フイラメントを二段階に亘つて延伸し
た。この場合、一回目の延伸は室温で実施し、延
伸率は1.05であつた。また、二回目の延伸はトウ
の温度が80℃になるように水蒸気中で実施し、延
伸率は2.50であつた。従つて総延伸率は2.62にな
つた。延伸の過程で、張力がゆるめられる毎に自
然にカール状の捲縮がトウに発生した。これは二
種類のポリマー相間の張力が違うためで、この捲
縮は永久的なものではなかつた。ステープル繊維
としては加工性を上げるために、慣用的なスタツ
フアーボツクス捲縮法により上記トウを捲縮処理
した。しかる後、繊維を230〓(110℃)の強制空
気加熱炉中で、張力をかけずに、240秒間加熱し
てコンデイシヨニング熱処理を行つた。次に、得
られた繊維を下記特性を有する1.5インチ長のス
テープル繊維に切断した。
デニール 3.00dpf
強度 3.29gpd
伸度 55.9%
捲縮数/インチ 24
この繊維の試料を7例作成し、先に概略説明し
た試験手順に従い、各試料を熱応力試験した。こ
の試験で到達最高温度は150℃であつた。この温
度の近くで個々の繊維が互いに接着結合して不織
布になるはずであつた。各試料とも、試験の加熱
過程において繊維束内にかなりの収縮力が発生す
ることはなかつた。しかしながら、冷却過程にお
いては、それぞれ、顕著な張力が発生した。「調
整熱応答温度」、即ち、1デニール当り0.01グラ
ムの張力の閾値に等しい収縮力が繊維の冷却過程
で初めて観察された温度を各試料毎に以下に示
す。
た試験手順に従い、各試料を熱応力試験した。こ
の試験で到達最高温度は150℃であつた。この温
度の近くで個々の繊維が互いに接着結合して不織
布になるはずであつた。各試料とも、試験の加熱
過程において繊維束内にかなりの収縮力が発生す
ることはなかつた。しかしながら、冷却過程にお
いては、それぞれ、顕著な張力が発生した。「調
整熱応答温度」、即ち、1デニール当り0.01グラ
ムの張力の閾値に等しい収縮力が繊維の冷却過程
で初めて観察された温度を各試料毎に以下に示
す。
試料 調整熱応答温度
1 80℃
2 70℃
3 52℃
4 33℃
5 48℃
6 86℃
7 88℃
応用例 1
(不織布の製造)
実施例1のステープル繊維の試料を手作業でマ
ツト状にしてから実験室用カード機を通した。得
られたウエブを巻回して4層にした。この試料を
更に5インチのラムにより2000psiの圧力で圧縮
してマツト状にして、5分後に取り出し、周囲を
切り取つて形を整えた。この試料を145℃の強制
空気加熱炉中で約90秒加熱して接着した。加熱時
間を60秒及び120秒とそれぞれ変えて他の試料も
同様に作成した。得られたマツトを手で少々引張
つても元の形状に戻ることから、試料はいずれも
かなり高度の保全性を有している。また、小さい
圧縮力、例えば、手で圧力をかけてマツトを押し
つぶしてから元の容積に戻ることから、試料はい
ずれも高度の弾力性を復元性を有している。
ツト状にしてから実験室用カード機を通した。得
られたウエブを巻回して4層にした。この試料を
更に5インチのラムにより2000psiの圧力で圧縮
してマツト状にして、5分後に取り出し、周囲を
切り取つて形を整えた。この試料を145℃の強制
空気加熱炉中で約90秒加熱して接着した。加熱時
間を60秒及び120秒とそれぞれ変えて他の試料も
同様に作成した。得られたマツトを手で少々引張
つても元の形状に戻ることから、試料はいずれも
かなり高度の保全性を有している。また、小さい
圧縮力、例えば、手で圧力をかけてマツトを押し
つぶしてから元の容積に戻ることから、試料はい
ずれも高度の弾力性を復元性を有している。
実施例 2
第一次延伸過程と第二次延伸過程で延伸率をそ
れぞれ1.10及び2.136とした以外、実施例1と
ほゞ同じ方法で試料を紡糸した。得られたステー
プル繊維の特性は次の通りであつた。
れぞれ1.10及び2.136とした以外、実施例1と
ほゞ同じ方法で試料を紡糸した。得られたステー
プル繊維の特性は次の通りであつた。
デニール 2.97dpf
強度 3.43gpd
伸度 54%
捲縮数/インチ 23
この繊維の試料を4例作成し、実施例1と同様
に、熱応力試験を行つた。やはり同じように、試
験の加熱過程ではどの試料も殆んど収縮力を発生
しなかつたが、冷却過程ではいずれも収縮力の発
生が認められた。これら4例の調整熱応答温度は
次の通りであつた。
に、熱応力試験を行つた。やはり同じように、試
験の加熱過程ではどの試料も殆んど収縮力を発生
しなかつたが、冷却過程ではいずれも収縮力の発
生が認められた。これら4例の調整熱応答温度は
次の通りであつた。
試料 調整熱応答温度
1 98℃
2 111℃
3 78℃
4 62℃
実施例 3
相称的な鞘−芯構造のフイラメントを作るため
に別の紡糸口金を使用した以外、実施例1と全く
同じ方法で試料を紡糸した。総延伸率は2.28であ
つた。得られたステープル繊維の特性は次の通り
であつた。
に別の紡糸口金を使用した以外、実施例1と全く
同じ方法で試料を紡糸した。総延伸率は2.28であ
つた。得られたステープル繊維の特性は次の通り
であつた。
デニール 3.03dpf
強度 3.28gpd
伸度 43.2%
捲縮数/インチ 16
繊維長 1.5インチ
この繊維の試料を2例作成し、実施例1と同様
に、熱応力分析を行つた。試験の加熱過程ではど
ちらの試料もやはり殆ど収縮力を発生しなかつた
が、冷却過程ではいずれも収縮力の発生がみられ
た。両試料の調整熱応答温度は次の通りである。
に、熱応力分析を行つた。試験の加熱過程ではど
ちらの試料もやはり殆ど収縮力を発生しなかつた
が、冷却過程ではいずれも収縮力の発生がみられ
た。両試料の調整熱応答温度は次の通りである。
試料 調整熱応答温度
1 87℃
2 64℃
実施例2とほぼ同じ方法により、上記繊維で不
織布を作成した。得られた不織布は実施例2の不
織布とほゞ同じ特性を示した。
織布を作成した。得られた不織布は実施例2の不
織布とほゞ同じ特性を示した。
実施例 4
実施例1の高密度ポリエチレン及びポリエステ
ルを偏心した鞘−芯の関係でそれぞれ50重量パー
セントずつ配置したステープル繊維を両ポリマー
ともそれぞれ別個のスクリユープレス式溶融室か
ら供給して紡糸した。紡糸の際、各ポリマーを紡
糸口金にそれぞれ0.501g/分/孔の流量、即ち、
合わせて1.002g/分/孔の流量で送つた。紡糸
口金の各孔径は250μmであつた。トウ形態のフ
イラメントを冷却したのち、水車にて通常ポリオ
レフイン系フイラメントに施こしているのと同じ
紡糸仕上げ油剤処理を行い、得られたトウを1000
m/分の速度で捲き取つた。配向性と繊維性能を
改善するため、50℃の水槽を通して4.53の延伸率
でフイラメントを延伸した。慣用的なスタツフア
ーボツクス捲縮法によりトウを捲縮処理したの
ち、捲縮を安定化しかつ所望の調整された熱応答
挙動が取れるように、200秒間100℃の強制空気加
熱炉内で張力をかけずに処理した。1.5インチ長
のステープルに切断した繊維は下記の特性を示し
た。
ルを偏心した鞘−芯の関係でそれぞれ50重量パー
セントずつ配置したステープル繊維を両ポリマー
ともそれぞれ別個のスクリユープレス式溶融室か
ら供給して紡糸した。紡糸の際、各ポリマーを紡
糸口金にそれぞれ0.501g/分/孔の流量、即ち、
合わせて1.002g/分/孔の流量で送つた。紡糸
口金の各孔径は250μmであつた。トウ形態のフ
イラメントを冷却したのち、水車にて通常ポリオ
レフイン系フイラメントに施こしているのと同じ
紡糸仕上げ油剤処理を行い、得られたトウを1000
m/分の速度で捲き取つた。配向性と繊維性能を
改善するため、50℃の水槽を通して4.53の延伸率
でフイラメントを延伸した。慣用的なスタツフア
ーボツクス捲縮法によりトウを捲縮処理したの
ち、捲縮を安定化しかつ所望の調整された熱応答
挙動が取れるように、200秒間100℃の強制空気加
熱炉内で張力をかけずに処理した。1.5インチ長
のステープルに切断した繊維は下記の特性を示し
た。
デニール 3.06dps
強度 3.62gpd
伸度 49%
捲縮数/インチ 18
このようにして得られた繊維の試料6例を、実
施例1と同様に、熱応力試験した。試験の加熱過
程ではどの試料も殆んど張力を発生しなかつた
が、試料繊維をポリエチレン鞘の融点(凝固点)
以下に冷却した後の冷却過程ではいずれも張力の
発生があつた。各試料の調整熱応答温度を以下に
示す。
施例1と同様に、熱応力試験した。試験の加熱過
程ではどの試料も殆んど張力を発生しなかつた
が、試料繊維をポリエチレン鞘の融点(凝固点)
以下に冷却した後の冷却過程ではいずれも張力の
発生があつた。各試料の調整熱応答温度を以下に
示す。
試料 調整熱応答温度
1 96℃
2 93℃
3 69℃
4 60℃
5 64℃
6 114℃
実施例 5
実施例1の高密度ポリエチレン及びポリエステ
ルを偏心した鞘−芯の関係でそれぞれ50重量パー
セントずつ配置したステープル繊維を両ポリマー
をそれぞれ別個のスクリユー式押出機から供給し
て紡糸した。紡糸の際、各ポリマーを紡糸口金に
それぞれ0.50g/分/孔の流量、即ち、合わせて
1000g/分/孔の流量で送つた。紡糸口金の各孔
径は400μmであつた。そのようにして押出した
フイラメントを冷却したのち、水車を通してポリ
オレフイン系フイラメントに施こしているのと同
じ紡糸仕上げ油剤処理を行い、得られたトウを
1000m/分の速度で捲き取つた。フイラメントを
70℃の水槽を通して2.50の延伸率で延伸したの
ち、更に85℃の水槽で1.3の延伸率で延伸した。
従つて総延伸率は3.25であつた。慣用的なスタツ
フアボツクス捲縮法による捲縮処理を行つてか
ら、所望の調整された熱応答挙動が取れるよう
に、300秒間90℃の強制空気加熱炉中で張力をか
けずに処理した。1.5インチ長に切断した繊維の
特性は次の通りであつた。
ルを偏心した鞘−芯の関係でそれぞれ50重量パー
セントずつ配置したステープル繊維を両ポリマー
をそれぞれ別個のスクリユー式押出機から供給し
て紡糸した。紡糸の際、各ポリマーを紡糸口金に
それぞれ0.50g/分/孔の流量、即ち、合わせて
1000g/分/孔の流量で送つた。紡糸口金の各孔
径は400μmであつた。そのようにして押出した
フイラメントを冷却したのち、水車を通してポリ
オレフイン系フイラメントに施こしているのと同
じ紡糸仕上げ油剤処理を行い、得られたトウを
1000m/分の速度で捲き取つた。フイラメントを
70℃の水槽を通して2.50の延伸率で延伸したの
ち、更に85℃の水槽で1.3の延伸率で延伸した。
従つて総延伸率は3.25であつた。慣用的なスタツ
フアボツクス捲縮法による捲縮処理を行つてか
ら、所望の調整された熱応答挙動が取れるよう
に、300秒間90℃の強制空気加熱炉中で張力をか
けずに処理した。1.5インチ長に切断した繊維の
特性は次の通りであつた。
デニール 5.37dpf
強度 1.95gpd
伸度 81.8%
捲縮数/インチ 31
上記のようにして作成された繊維の試料を一
例、実施例1と同様に、熱応力試験した。試験の
加熱過程では張力は殆んど発生しなかつたが、繊
維試料がポリエチレン鞘の融点(凝固点)以下に
冷却された後の冷却過程では張力が発生した。こ
の試料の調整熱応答温度は98℃であつた。
例、実施例1と同様に、熱応力試験した。試験の
加熱過程では張力は殆んど発生しなかつたが、繊
維試料がポリエチレン鞘の融点(凝固点)以下に
冷却された後の冷却過程では張力が発生した。こ
の試料の調整熱応答温度は98℃であつた。
実施例 6
メルトフローインデツクス33のポリプロピレン
(Fortilene HY−602A、Soltex Polymers
Corp.製)から成る鞘50重量パーセントと通常の
繊維品質のセミダル(半つや消し)ポリエステル
から成る芯50重量パーセントとのステープル繊維
を鞘と芯が偏心関係で配置されるように紡糸し
た。ポリプロピレン及びポリエステルの融点はそ
れぞれ162℃及び260℃であつた。
(Fortilene HY−602A、Soltex Polymers
Corp.製)から成る鞘50重量パーセントと通常の
繊維品質のセミダル(半つや消し)ポリエステル
から成る芯50重量パーセントとのステープル繊維
を鞘と芯が偏心関係で配置されるように紡糸し
た。ポリプロピレン及びポリエステルの融点はそ
れぞれ162℃及び260℃であつた。
実施例1と同様に、上記ポリプロピレン及びポ
リエステルをそれぞれ別個のスクリユー式押出機
中で溶融し、紡糸し、捲き取つた。配向性を最大
にして布地用繊維としての特性を改善するために
フイラメントを延伸倍率2.6で延伸した。ステー
プル繊維の加工をしやすくするために慣用的なス
タツフアーボツクス捲縮法により捲縮加工を行つ
た後、トウを230〓(110℃)で240秒間、張力を
かけずに、コンデイシヨニング熱処理した。得ら
れた繊維の特性は次の通りであつた。
リエステルをそれぞれ別個のスクリユー式押出機
中で溶融し、紡糸し、捲き取つた。配向性を最大
にして布地用繊維としての特性を改善するために
フイラメントを延伸倍率2.6で延伸した。ステー
プル繊維の加工をしやすくするために慣用的なス
タツフアーボツクス捲縮法により捲縮加工を行つ
た後、トウを230〓(110℃)で240秒間、張力を
かけずに、コンデイシヨニング熱処理した。得ら
れた繊維の特性は次の通りであつた。
デニール 2.60dpf
強度 4.04gpd
伸度 20.2%
捲縮数/インチ 12
本発明による望ましい熱応答を達成するために
観察しておかなければならない温度及び時間的条
件に関する各繊維の熱履歴の影響を強調するため
に、上記繊維の試料2例について実施例1に記載
したのと同じ方法で熱応力試験を実施した。本実
施例でこの試験に関して用いた熱コンデイシヨニ
ングは実施例1で採用したものと同じであつた
が、熱応力分析の結果は違うものとなつた。望ま
しい熱応答が得られた場合と同じく、両試験の加
熱過程では収縮力の発生は見られなかつた。しか
しながら冷却過適の、実施例1で記録されたもの
よりずつと高い調整熱応答温度で、いずれの試料
の場合でもかなりの張力が蓄積されたことがはつ
きりわかつた。この調整熱応答温度は具体的には
それぞれ約136℃及び137℃であつた。理論的な裏
付けはまだないが、より高い融点を有する鞘形成
材料を用いたことに大部分起因して、より高い温
度で芯部に導入された本実施例の繊維のポリエス
テル成分が実施例1で作られた繊維が遭遇したの
と別の熱機械的履歴を経て、これにより実施例1
に於いて観察されたのとは違つた調整された熱応
答が繊維内に発生したことは明白である。
観察しておかなければならない温度及び時間的条
件に関する各繊維の熱履歴の影響を強調するため
に、上記繊維の試料2例について実施例1に記載
したのと同じ方法で熱応力試験を実施した。本実
施例でこの試験に関して用いた熱コンデイシヨニ
ングは実施例1で採用したものと同じであつた
が、熱応力分析の結果は違うものとなつた。望ま
しい熱応答が得られた場合と同じく、両試験の加
熱過程では収縮力の発生は見られなかつた。しか
しながら冷却過適の、実施例1で記録されたもの
よりずつと高い調整熱応答温度で、いずれの試料
の場合でもかなりの張力が蓄積されたことがはつ
きりわかつた。この調整熱応答温度は具体的には
それぞれ約136℃及び137℃であつた。理論的な裏
付けはまだないが、より高い融点を有する鞘形成
材料を用いたことに大部分起因して、より高い温
度で芯部に導入された本実施例の繊維のポリエス
テル成分が実施例1で作られた繊維が遭遇したの
と別の熱機械的履歴を経て、これにより実施例1
に於いて観察されたのとは違つた調整された熱応
答が繊維内に発生したことは明白である。
鞘形成材料の融点、すなわちポリプロピレンの
場合は162℃であるが、この重要性を強調するた
めに、本実施例の繊維が不織布へと接着されると
思われる200℃まで到達最高温度を上げたこと以
外、実施例1に記載した方法と同様に上記繊維の
試料4例について熱応力試験を実施した。高い到
達最高温度を使用したことによつてもたらされた
効果の1つは、繊維を単に150℃まで加熱した時
には全くみられなかつたのであるが、試験の加熱
過程に於いて各試料内に収縮力が蓄積したことで
あつた。さらに、一例を除いてその他のすべての
試料に関して、試験の冷却過程で先の実施例の場
合よりずつと高い温度で張力が蓄積されたのが認
められたことであつた。
場合は162℃であるが、この重要性を強調するた
めに、本実施例の繊維が不織布へと接着されると
思われる200℃まで到達最高温度を上げたこと以
外、実施例1に記載した方法と同様に上記繊維の
試料4例について熱応力試験を実施した。高い到
達最高温度を使用したことによつてもたらされた
効果の1つは、繊維を単に150℃まで加熱した時
には全くみられなかつたのであるが、試験の加熱
過程に於いて各試料内に収縮力が蓄積したことで
あつた。さらに、一例を除いてその他のすべての
試料に関して、試験の冷却過程で先の実施例の場
合よりずつと高い温度で張力が蓄積されたのが認
められたことであつた。
本発明の要求に沿う調整された熱応答挙動を示
す繊維を本実施例に於いて作成した繊維から作る
ために、上記のように作成した繊維に140℃で300
秒間加熱することから成る更に別のコンデイシヨ
ニング熱処理を施した。そのように処理した試料
2例を、到達最高温度を200℃とした以外、実施
例1と同じ熱応力試験にかけた。その結果、本発
明の繊維に特有の熱応答を示した。換言すれば、
加熱過程に於いては、いずれの試料においても収
縮力の発生が殆んど見られなかつたが、冷却過程
において鞘形成材料の凝固点である162℃よりず
つと低くなつて始めてかなりの収縮力が各試料中
に発生した。両試料の調整された熱応答温度はそ
れぞれ110℃及び135℃であつた。
す繊維を本実施例に於いて作成した繊維から作る
ために、上記のように作成した繊維に140℃で300
秒間加熱することから成る更に別のコンデイシヨ
ニング熱処理を施した。そのように処理した試料
2例を、到達最高温度を200℃とした以外、実施
例1と同じ熱応力試験にかけた。その結果、本発
明の繊維に特有の熱応答を示した。換言すれば、
加熱過程に於いては、いずれの試料においても収
縮力の発生が殆んど見られなかつたが、冷却過程
において鞘形成材料の凝固点である162℃よりず
つと低くなつて始めてかなりの収縮力が各試料中
に発生した。両試料の調整された熱応答温度はそ
れぞれ110℃及び135℃であつた。
最後に、過度のコンデイシヨニング熱処理を行
つた場合の影響を示すために、別のバツチの繊維
を上記のように第2のコンデイシヨニング熱処理
工程にかけた。但し、今回は145℃で300秒間熱処
理を行つた。上記繊維から試料2例を作成し、倒
達最高温度を再度200℃に設定して、熱機械的試
験を実施した。いずれの試料の場合も、加熱冷却
の両過程に於いて張力の蓄積が認められなかつ
た。
つた場合の影響を示すために、別のバツチの繊維
を上記のように第2のコンデイシヨニング熱処理
工程にかけた。但し、今回は145℃で300秒間熱処
理を行つた。上記繊維から試料2例を作成し、倒
達最高温度を再度200℃に設定して、熱機械的試
験を実施した。いずれの試料の場合も、加熱冷却
の両過程に於いて張力の蓄積が認められなかつ
た。
本発明を上記の具体例及び説明の為の実施例に
基づいて説明して来たが、前記特許請求の範囲の
欄に記載した限定事項を除いて本発明の範囲がか
かる具体例や実施例の範囲に限定されるものでは
ないことは当然である。
基づいて説明して来たが、前記特許請求の範囲の
欄に記載した限定事項を除いて本発明の範囲がか
かる具体例や実施例の範囲に限定されるものでは
ないことは当然である。
第1図は本発明の異成分系フイラメントで製造
した不織布の顕微鏡写真で、不織布に存在するフ
イラメント間ボンドを説明するためのものであ
る。第2図は本発明の異成分系フイラメントのポ
リエステル成分内の収縮力を温度の函数として従
来技術に係るポリプロピレン成分内の収縮力を対
比して示すグラフである。第3図はポリエステル
成分を含む異成分系フイラメントから成る繊維の
収縮力応答に対するコンデイシヨニング熱処理の
影響を示すグラフである。 2……フイラメント間ボンド。
した不織布の顕微鏡写真で、不織布に存在するフ
イラメント間ボンドを説明するためのものであ
る。第2図は本発明の異成分系フイラメントのポ
リエステル成分内の収縮力を温度の函数として従
来技術に係るポリプロピレン成分内の収縮力を対
比して示すグラフである。第3図はポリエステル
成分を含む異成分系フイラメントから成る繊維の
収縮力応答に対するコンデイシヨニング熱処理の
影響を示すグラフである。 2……フイラメント間ボンド。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 加熱及びそれに引き続いて冷却した際にフイ
ラメント間ボンドを形成するための可接着性成分
及びポリエステルからなる別の成分とから成る種
類の異成分系フイラメントであつて、前記可接着
性成分を溶融するのに十分な加熱を施し引き続き
冷却した場合に前記可接着性成分が再凝固した後
にのみ約0.01グラム/デニール(0.0091g/
dtex)よりも大きい収縮力が前記別の成分中に
生起する熱機械的応答特性を有することを特徴と
する異成分系フイラメント。 2 前記可接着性成分がポリエチレンであること
を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の異成分
系フイラメント。 3 前記可接着性成分が高密度ポリエチレンであ
ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
異成分系フイラメント。 4 前記可接着性成分がポリプロピレンであるこ
とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の異成
分系フイラメント。 5 前記二成分がサイドバイサイドで配置されて
いることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
の異成分系フイラメント。 6 前記二成分が、前記別の成分が芯部分を占め
る、鞘と芯の関係で配置されていることを特徴と
する特許請求の範囲第1項記載の異成分系フイラ
メント。 7 前記二成分が偏心的に配置されていることを
特徴とする特許請求の範囲第6項記載の異成分系
フイラメント。 8 加熱及びそれに引き続いて冷却した際にフイ
ラメント間ボンドを形成するための可接着性成分
及びポリエステルからなる別の成分とから成り、
前記可接着性成分を溶融するのに十分な加熱を施
し引き続き冷却した場合に前記可接着性成分が再
凝固した後にのみ約0.01グラム/デニール
(0.0091g/dtex)よりも大きい収縮力が前記別
の成分中に生起する熱機械的応答特性を有するこ
とを特徴とする異成分系フイラメントの製造方法
であつて、 (イ) 前記両成分から成る異成分系フイラメントを
紡糸する工程;および (ロ) 前記工程(イ)で紡糸した異成分系フイラメント
を前記熱機械的応答特性を生起させるために、
低融点成分の融点以下の所定の温度において少
なくとも所定時間加熱するコンデイシヨニング
用熱処理を施す工程とから成ることを特徴とす
る異成分系フイラメントの製造方法。 9 前記コンデイシヨニング用熱処理工程の前
に、前記工程(イ)で紡糸した異成分系フイラメント
を延伸する工程を更に含むことを特徴とする特許
請求の範囲第8項記載の製造方法。 10 前記可接着性成分がポリエチレンであるこ
とを特徴とする特許請求の範囲第8項記載の製造
方法。 11 前記可接着性成分がポリプロピレンである
ことを特徴とする特許請求の範囲第8項記載の製
造方法。 12 前記コンデイシヨニング用熱処理温度が約
90℃〜120℃の範囲で、前記コンデイシヨニング
用熱処理時間が約180秒−約300秒の範囲であるこ
とを特徴とする特許請求の範囲第10項記載の製
造方法。 13 前記工程(イ)で紡糸した異成分系フイラメン
トを少なくとも約300秒の間、約140℃以上の温度
で加熱することを特徴とする特許請求の範囲第1
1項記載の製造方法。 14 前記延伸工程の後、前記工程(イ)で紡糸しか
つ延伸処理を施した異成分系フイラメントを捲き
取ることを特徴とする特許請求の範囲第9項記載
の製造方法。
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| US23005181A | 1981-01-29 | 1981-01-29 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS57176217A JPS57176217A (en) | 1982-10-29 |
| JPH0321648B2 true JPH0321648B2 (ja) | 1991-03-25 |
Family
ID=22863762
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP57011905A Granted JPS57176217A (en) | 1981-01-29 | 1982-01-29 | Two-component type fiber, nonwoven fabric comprising same and production thereof |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS57176217A (ja) |
Families Citing this family (14)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4547420A (en) * | 1983-10-11 | 1985-10-15 | Minnesota Mining And Manufacturing Company | Bicomponent fibers and webs made therefrom |
| JPS6269822A (ja) * | 1985-09-19 | 1987-03-31 | Chisso Corp | 熱接着性複合繊維 |
| JPS6340549A (ja) * | 1986-08-05 | 1988-02-20 | ユニ・チヤ−ム株式会社 | 吸収性物品の表面シ−トおよびその製造方法 |
| JPH0814069B2 (ja) * | 1986-12-26 | 1996-02-14 | ユニチカ株式会社 | 熱接着性不織シ−ト |
| JPS63196718A (ja) * | 1987-02-09 | 1988-08-15 | Toyobo Co Ltd | 消臭機能を有する熱接着性複合繊維 |
| JP2534256B2 (ja) * | 1987-05-08 | 1996-09-11 | 株式会社クラレ | 熱融着性複合繊維の製造方法 |
| JP2538602B2 (ja) * | 1987-08-03 | 1996-09-25 | 旭化成工業株式会社 | スパンボンド不織布用繊維 |
| JP2600764B2 (ja) * | 1988-02-26 | 1997-04-16 | 三菱化学株式会社 | 通気性を有する袋の製造法 |
| JP2598688B2 (ja) * | 1988-08-12 | 1997-04-09 | 大和紡績株式会社 | 潜在捲縮性複合繊維及びその製造方法 |
| JPH0726252B2 (ja) * | 1988-11-16 | 1995-03-22 | 帝人株式会社 | 熱接着性複合繊維 |
| JP2581201B2 (ja) * | 1988-12-29 | 1997-02-12 | 東レ株式会社 | 長繊維不織布およびその製造方法 |
| JPH04100920A (ja) * | 1990-08-15 | 1992-04-02 | Chisso Corp | 複合型熱接着性繊維およびこれを用いた不織布 |
| US6565344B2 (en) | 2001-03-09 | 2003-05-20 | Nordson Corporation | Apparatus for producing multi-component liquid filaments |
| US6814555B2 (en) | 2001-03-09 | 2004-11-09 | Nordson Corporation | Apparatus and method for extruding single-component liquid strands into multi-component filaments |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB1524713A (en) * | 1975-04-11 | 1978-09-13 | Ici Ltd | Autogeneously bonded non-woven fibrous structure |
| JPS541833A (en) * | 1977-06-07 | 1979-01-09 | Hitachi Maxell | Dry battery |
-
1982
- 1982-01-29 JP JP57011905A patent/JPS57176217A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS57176217A (en) | 1982-10-29 |
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