JPH0322148B2 - - Google Patents
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- JPH0322148B2 JPH0322148B2 JP58180800A JP18080083A JPH0322148B2 JP H0322148 B2 JPH0322148 B2 JP H0322148B2 JP 58180800 A JP58180800 A JP 58180800A JP 18080083 A JP18080083 A JP 18080083A JP H0322148 B2 JPH0322148 B2 JP H0322148B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- medium
- protoplasts
- enzyme
- chitinase
- cell wall
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- Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
- Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
- Medicines Containing Plant Substances (AREA)
Description
本発明は糸状僅プロトプラストの製造法に関し
糸状菌プロトプラストの形成率を著しく高めるこ
とを目的とするものである。 近年、組織培養科学の発展に伴い、2種類の培
養細胞を互いに接触できるように細胞壁溶解酵素
で処理して、その細胞壁を除いた細胞(プロトプ
ラスト)を得、これを適当な条件下に融合させ、
次いで該融合細胞の周囲の細胞壁を再生させて新
しい細胞を取得する技術が開発され、醸造食品業
界においても、プロトプラスト融合による醤油麹
菌の育種法や、醸造用麹菌の育種法がいくつか知
られている。 しかしながら、麹菌のプロトプラストを形成す
るに際し、従来慣用されるトリコデルマ属起源の
酵素剤あるいは市販のセルラーゼ剤等の細胞壁溶
解酵素を用いた場合には、プロトプラストの形成
率は極めて低く、このことは糸状菌のプロトプラ
スト融合技術の発展に大きな障害となつていた。 そこで本発明者らは、高い形成率でプロトプラ
ストを得る方法について種々研究を重ねた結果、
糸状菌に属する菌体の分生胞子を液体栄養培地に
培養し、発芽胞子の長さがもとの胞子(培養開始
時)の外径の5〜15倍の発芽胞子を得、これをβ
−1,3−グルカナーゼとキチナーゼを含む細胞
壁溶解酵素で酵素処理すると、糸状菌プロトプラ
ストの形成率が著しく高くなることを知り、この
知見に基いて本発明を完成した。 すなわち、本発明は、糸状菌胞子を液体栄養培
地に培養し、発芽胞子の長さがもとの胞子外径の
5〜15倍の発芽胞子を得、これをβ−1,3−グ
ルカナーゼとキチナーゼを含む細胞壁溶解酵素で
酵素処理することを特徴とする糸状菌プロトプラ
ストの製造法である。 以下、本発明を詳細に説明する。 先ず、本発明に用いられる糸状菌胞子としては
例えば醤油、味噌、清酒等の製造に用いられる醸
造用麹菌は言うまでもなく、一般試薬、医薬用の
酵素標品の製造に使用される糸状菌に属する菌株
の分生胞子が挙げられる。それらの具体例として
はアスペルギルス属、リゾプス属、ムコール属及
びペニシリウム属等が挙げられる。 次に、糸状菌を液体培養する際の栄養培地とし
ては、糸状菌に属する菌株が必要とする栄養源を
含有するものであればよく、合成培地、半合成培
地または天然培地が用いられる。合成培地として
は炭素源としてクルコース、サツカロース等、窒
素源として硫安、硝安等が用いられる。その具体
例としては例えばツアペツク(Czapek)培地に
酵母エキス0.5%及びカザミノ酸0.2%を加え、PH
6.0に調製した培地が挙げられる。また天然培地
の組成としては、炭素源として割砕小麦、〓等、
窒素源としてスキムミルク、脱脂大豆粉等が挙げ
られる。また上記培地にリン酸、カリウム、マグ
ネシウム、カルシウム等の適当な無機塩類を適宜
使用することができ、さらに必要に応じて菌の生
育に必要なアミノ酸、ビタミン類等を培地に添加
使用することがきる。 培養方法としては、上記の適当な培地、例えば
スアペツク培地に酵母エキス0.5%及びカザミノ
酸0.2%を加えた培地をPH6.0前後に調整し、常法
による加熱殺菌処理したものに、純粋培養した糸
状菌の分生胞子を接種し、15〜35℃で殆んどの発
芽胞子(胞子と菌糸の長さを合わせたもの)長さ
がもとの胞子(培養開始時)外径の5〜15倍に生
育するのに充分な時間、例えばアスペルギルス属
に属する麹菌の場合5〜15時間、静置、振盪、通
気培養等、好気的に培養する。 本発明において、発芽胞子の長さがもとの胞子
外径の5〜15倍に生育した発芽胞子を用いること
は極めて重要である。即ち5倍未満であるときは
糸状菌のプロトプラストを殆んど形成することが
できず、反対に15倍を越えると、糸状菌のプロト
プラストの形成率が非常に低くなるので好ましく
ない。 次に、こうして得られた糸状菌の発芽胞子から
プロトプラストを得るには、該発芽胞子にβ−
1,3−グルカナーゼとキチナーゼとを含む細胞
壁溶解酵素を反応させる おこにおいて、β−1,3−グルカナーゼとキ
チナーゼを併用することは極めて重要であつて、
各々単独で使用するときは、糸状菌のプロトプラ
ストの形成率を高めることはできない。 上記キチナーゼとしては、キチナーゼ活性を有
する酵素剤が用いられ、例えば米国ICN社製キチ
ナーゼ、No.100466、米国シグマ社製キチナーゼ、
No.C−6137、生化学工業社販売キチナーゼ・フア
ンガル(fungal)No.100290等が挙げられる。 またβ−1,3−グルカナーゼとしてはキリン
ビール社製、ザイモリアーゼ(Zymolyase)
5000、同60000及び本発明者らが微生物バチラ
ス・サーキユランスIAM1165及びスプトマイセ
ス0143(FERM P−7276)のそれぞれの培養液
から調整した2つの粗酵素等が挙げられるが、特
に後者の2つの粗酵素が好ましい。そして、これ
らの酵素は単独或いは併用して用いても良い。 上記バチラス・サーキユランスIAM1165から
調整した粗酵素及びストレプトマイセス0143株か
ら調整した粗酵素は以下のようにして得られたも
のである。 〔〕 バチラス・サーキユランスIAM1165からの
粗酵素調整法 肉エキス1%、ポリペプトン1%、麹菌湿潤
菌体2%及び水からなる培地(PH7.2)1を
5容三角フラスコに入れ、高圧滅菌したもの
に、麺菌湿潤菌体を入れない以外は上記と全く
同じ培地で前培養(30℃で48時間)したバチラ
ス・サーキユランスIAM1165の種菌液10mlを
接種し、30℃で48時間、振盪培養(170r.p.m.)
した。こうして得た培養液から粗酵素を得るに
は、これを遠心分離して上清液を分離取得し、
これに硫安を加えて常法により塩析し、生成し
た沈澱区分を採取した。これを水25mlに溶解
し、セロフアンチユーブに入れ、1夜5℃で蒸
留水を用いて透析処理し、得られた透析内液を
冷凍乾燥し、粗酵素を得た。 〔〕 ストレプトマイセス0143からの粗酵素調製
法 培地組成 1 KH2PO4 0.2% 酵母エキス 0.05% KCl 0.05% グルコース 0.25% MgSO4・7H2O 0.1% ネオペプトン 0.1% NaCl 0.05% NaNO3 0.1% 麹菌湿潤菌体 2.1% 蒸留水 1.0 PH 5.0 上記組成の培地1(PH5.0)に、これと同一組成
の培地にて前培養したストレプトマイセス0143
(FERM P−7276)の種菌液10mlを接種し、30
℃で培養液のPHが7.0に上昇する迄(7日間)、振
盪培養(170r.p.m.)した。以下、上記バチラ
ス・サーキユランスの培養液から粗酵素を得る方
法と全く同様にして、培養液から粗酵素を得た。 尚、上記で得られる2つの粗酵素は、β−1,
3−グルカンを基質として、常法によりβ−1,
3−グルカナーゼ活性の有無を調べた結果、強力
に基質を分解することが確認され、β−1,3−
グルカナーゼとして使用できることが判明した。 また、洗滌し、ホモゲナイズされた麹菌湿潤菌
体を含む寒天平板培地に2つの粗酵素は作用し、
透明なハローを形成することから、該粗酵素はい
ずれも糸状菌菌体の細胞壁を溶解することも確認
された。 次に、糸状菌を発芽胞子と細胞壁溶解酵素との
処理条件について説明する すなわち、細胞壁溶解酵素の使用濃度は、糸状
菌発芽胞子の細胞壁を溶解し、完全なプロトプラ
ストを得るのに充分な濃度とすることが好まし
く、例えばバチラス・サーキユランス起源の粗酵
素の場合、10〜100mg/ml、好ましくは25〜50
mg/mlである。また併用するキチナーゼの使用濃
度は1〜10mg/ml、好ましくは3〜5mg/mlであ
る。酵素処理の時間は糸状菌の細胞壁を溶解し、
プロトプラストを得るのに充分な時間とすること
が必要で、通常30分〜6時間が好ましい。またPH
は6.0〜7.0、特に6.5が好ましい。 以上の説明から明らかなように、本発明によれ
ば、糸菌状のプロトプラストの形成率を著しく高
めることができる。従つて本発明は糸状菌のプロ
トプラスト融合技術の開発、発展に大きく寄与す
ることができる効果を奏する。 以下、実施例を示して、本発明を詳細に説明す
る。 実施例 1 下記第1表の糸状菌を、それぞれ試験管のスラ
ント培地(米麹汁寒天培地)に接種し、室温で分
生胞子の着生が充分になるまで培養し、それぞれ
異なる分生胞子を得た。 次のこの分生胞子を、それぞれ1×107個/ml
となるように、0.01%ソルビタン脂肪酸エステル
溶液「ソルゲンTW−60(第一工業製薬社製)」に
分散懸濁した。 次に、この分生胞子の分散懸濁液1mlを、液体
栄養培地〔ツアペツク培地に酵母エキス0.5%及
びカザミノ酸0.2%加え、PH6.0に調製し、これを
水で10倍に稀釈し得られたもの〕30mlに接種し、
150ml容三角フラスコ内で、30℃で、発芽した胞
子の長さがもとの胞子外径の約10倍となるのに充
分な時間、振盪培養し、それぞれの発芽胞子懸濁
液を得、該懸濁液は更に遠心分離(4500g、20
分)して、そこから発芽胞子を分離した。 次に、こうして得られた発芽胞子は充分水洗滌
したのち、これに細胞壁溶解酵素液1mlを加え、
27℃で2時間、ゆるく振盪(毎分50〜60往復)し
て酵素処理し、それぞれ糸状菌のプロトプラスト
を得た。 ここに用いた細胞壁溶解酵素はバチラス・サー
キユランスIAM1165起源の粗酵素と市販のキチ
ナーゼ(米国ICN社製)をそれぞれ容液1mlに30
mg及び5mgの割合で溶解し、無菌処理して得られ
たものである。 得られた糸状菌のプロトプラストの形成率につ
いて調べたところ、第1表に示す如き結果が得ら
れた。
糸状菌プロトプラストの形成率を著しく高めるこ
とを目的とするものである。 近年、組織培養科学の発展に伴い、2種類の培
養細胞を互いに接触できるように細胞壁溶解酵素
で処理して、その細胞壁を除いた細胞(プロトプ
ラスト)を得、これを適当な条件下に融合させ、
次いで該融合細胞の周囲の細胞壁を再生させて新
しい細胞を取得する技術が開発され、醸造食品業
界においても、プロトプラスト融合による醤油麹
菌の育種法や、醸造用麹菌の育種法がいくつか知
られている。 しかしながら、麹菌のプロトプラストを形成す
るに際し、従来慣用されるトリコデルマ属起源の
酵素剤あるいは市販のセルラーゼ剤等の細胞壁溶
解酵素を用いた場合には、プロトプラストの形成
率は極めて低く、このことは糸状菌のプロトプラ
スト融合技術の発展に大きな障害となつていた。 そこで本発明者らは、高い形成率でプロトプラ
ストを得る方法について種々研究を重ねた結果、
糸状菌に属する菌体の分生胞子を液体栄養培地に
培養し、発芽胞子の長さがもとの胞子(培養開始
時)の外径の5〜15倍の発芽胞子を得、これをβ
−1,3−グルカナーゼとキチナーゼを含む細胞
壁溶解酵素で酵素処理すると、糸状菌プロトプラ
ストの形成率が著しく高くなることを知り、この
知見に基いて本発明を完成した。 すなわち、本発明は、糸状菌胞子を液体栄養培
地に培養し、発芽胞子の長さがもとの胞子外径の
5〜15倍の発芽胞子を得、これをβ−1,3−グ
ルカナーゼとキチナーゼを含む細胞壁溶解酵素で
酵素処理することを特徴とする糸状菌プロトプラ
ストの製造法である。 以下、本発明を詳細に説明する。 先ず、本発明に用いられる糸状菌胞子としては
例えば醤油、味噌、清酒等の製造に用いられる醸
造用麹菌は言うまでもなく、一般試薬、医薬用の
酵素標品の製造に使用される糸状菌に属する菌株
の分生胞子が挙げられる。それらの具体例として
はアスペルギルス属、リゾプス属、ムコール属及
びペニシリウム属等が挙げられる。 次に、糸状菌を液体培養する際の栄養培地とし
ては、糸状菌に属する菌株が必要とする栄養源を
含有するものであればよく、合成培地、半合成培
地または天然培地が用いられる。合成培地として
は炭素源としてクルコース、サツカロース等、窒
素源として硫安、硝安等が用いられる。その具体
例としては例えばツアペツク(Czapek)培地に
酵母エキス0.5%及びカザミノ酸0.2%を加え、PH
6.0に調製した培地が挙げられる。また天然培地
の組成としては、炭素源として割砕小麦、〓等、
窒素源としてスキムミルク、脱脂大豆粉等が挙げ
られる。また上記培地にリン酸、カリウム、マグ
ネシウム、カルシウム等の適当な無機塩類を適宜
使用することができ、さらに必要に応じて菌の生
育に必要なアミノ酸、ビタミン類等を培地に添加
使用することがきる。 培養方法としては、上記の適当な培地、例えば
スアペツク培地に酵母エキス0.5%及びカザミノ
酸0.2%を加えた培地をPH6.0前後に調整し、常法
による加熱殺菌処理したものに、純粋培養した糸
状菌の分生胞子を接種し、15〜35℃で殆んどの発
芽胞子(胞子と菌糸の長さを合わせたもの)長さ
がもとの胞子(培養開始時)外径の5〜15倍に生
育するのに充分な時間、例えばアスペルギルス属
に属する麹菌の場合5〜15時間、静置、振盪、通
気培養等、好気的に培養する。 本発明において、発芽胞子の長さがもとの胞子
外径の5〜15倍に生育した発芽胞子を用いること
は極めて重要である。即ち5倍未満であるときは
糸状菌のプロトプラストを殆んど形成することが
できず、反対に15倍を越えると、糸状菌のプロト
プラストの形成率が非常に低くなるので好ましく
ない。 次に、こうして得られた糸状菌の発芽胞子から
プロトプラストを得るには、該発芽胞子にβ−
1,3−グルカナーゼとキチナーゼとを含む細胞
壁溶解酵素を反応させる おこにおいて、β−1,3−グルカナーゼとキ
チナーゼを併用することは極めて重要であつて、
各々単独で使用するときは、糸状菌のプロトプラ
ストの形成率を高めることはできない。 上記キチナーゼとしては、キチナーゼ活性を有
する酵素剤が用いられ、例えば米国ICN社製キチ
ナーゼ、No.100466、米国シグマ社製キチナーゼ、
No.C−6137、生化学工業社販売キチナーゼ・フア
ンガル(fungal)No.100290等が挙げられる。 またβ−1,3−グルカナーゼとしてはキリン
ビール社製、ザイモリアーゼ(Zymolyase)
5000、同60000及び本発明者らが微生物バチラ
ス・サーキユランスIAM1165及びスプトマイセ
ス0143(FERM P−7276)のそれぞれの培養液
から調整した2つの粗酵素等が挙げられるが、特
に後者の2つの粗酵素が好ましい。そして、これ
らの酵素は単独或いは併用して用いても良い。 上記バチラス・サーキユランスIAM1165から
調整した粗酵素及びストレプトマイセス0143株か
ら調整した粗酵素は以下のようにして得られたも
のである。 〔〕 バチラス・サーキユランスIAM1165からの
粗酵素調整法 肉エキス1%、ポリペプトン1%、麹菌湿潤
菌体2%及び水からなる培地(PH7.2)1を
5容三角フラスコに入れ、高圧滅菌したもの
に、麺菌湿潤菌体を入れない以外は上記と全く
同じ培地で前培養(30℃で48時間)したバチラ
ス・サーキユランスIAM1165の種菌液10mlを
接種し、30℃で48時間、振盪培養(170r.p.m.)
した。こうして得た培養液から粗酵素を得るに
は、これを遠心分離して上清液を分離取得し、
これに硫安を加えて常法により塩析し、生成し
た沈澱区分を採取した。これを水25mlに溶解
し、セロフアンチユーブに入れ、1夜5℃で蒸
留水を用いて透析処理し、得られた透析内液を
冷凍乾燥し、粗酵素を得た。 〔〕 ストレプトマイセス0143からの粗酵素調製
法 培地組成 1 KH2PO4 0.2% 酵母エキス 0.05% KCl 0.05% グルコース 0.25% MgSO4・7H2O 0.1% ネオペプトン 0.1% NaCl 0.05% NaNO3 0.1% 麹菌湿潤菌体 2.1% 蒸留水 1.0 PH 5.0 上記組成の培地1(PH5.0)に、これと同一組成
の培地にて前培養したストレプトマイセス0143
(FERM P−7276)の種菌液10mlを接種し、30
℃で培養液のPHが7.0に上昇する迄(7日間)、振
盪培養(170r.p.m.)した。以下、上記バチラ
ス・サーキユランスの培養液から粗酵素を得る方
法と全く同様にして、培養液から粗酵素を得た。 尚、上記で得られる2つの粗酵素は、β−1,
3−グルカンを基質として、常法によりβ−1,
3−グルカナーゼ活性の有無を調べた結果、強力
に基質を分解することが確認され、β−1,3−
グルカナーゼとして使用できることが判明した。 また、洗滌し、ホモゲナイズされた麹菌湿潤菌
体を含む寒天平板培地に2つの粗酵素は作用し、
透明なハローを形成することから、該粗酵素はい
ずれも糸状菌菌体の細胞壁を溶解することも確認
された。 次に、糸状菌を発芽胞子と細胞壁溶解酵素との
処理条件について説明する すなわち、細胞壁溶解酵素の使用濃度は、糸状
菌発芽胞子の細胞壁を溶解し、完全なプロトプラ
ストを得るのに充分な濃度とすることが好まし
く、例えばバチラス・サーキユランス起源の粗酵
素の場合、10〜100mg/ml、好ましくは25〜50
mg/mlである。また併用するキチナーゼの使用濃
度は1〜10mg/ml、好ましくは3〜5mg/mlであ
る。酵素処理の時間は糸状菌の細胞壁を溶解し、
プロトプラストを得るのに充分な時間とすること
が必要で、通常30分〜6時間が好ましい。またPH
は6.0〜7.0、特に6.5が好ましい。 以上の説明から明らかなように、本発明によれ
ば、糸菌状のプロトプラストの形成率を著しく高
めることができる。従つて本発明は糸状菌のプロ
トプラスト融合技術の開発、発展に大きく寄与す
ることができる効果を奏する。 以下、実施例を示して、本発明を詳細に説明す
る。 実施例 1 下記第1表の糸状菌を、それぞれ試験管のスラ
ント培地(米麹汁寒天培地)に接種し、室温で分
生胞子の着生が充分になるまで培養し、それぞれ
異なる分生胞子を得た。 次のこの分生胞子を、それぞれ1×107個/ml
となるように、0.01%ソルビタン脂肪酸エステル
溶液「ソルゲンTW−60(第一工業製薬社製)」に
分散懸濁した。 次に、この分生胞子の分散懸濁液1mlを、液体
栄養培地〔ツアペツク培地に酵母エキス0.5%及
びカザミノ酸0.2%加え、PH6.0に調製し、これを
水で10倍に稀釈し得られたもの〕30mlに接種し、
150ml容三角フラスコ内で、30℃で、発芽した胞
子の長さがもとの胞子外径の約10倍となるのに充
分な時間、振盪培養し、それぞれの発芽胞子懸濁
液を得、該懸濁液は更に遠心分離(4500g、20
分)して、そこから発芽胞子を分離した。 次に、こうして得られた発芽胞子は充分水洗滌
したのち、これに細胞壁溶解酵素液1mlを加え、
27℃で2時間、ゆるく振盪(毎分50〜60往復)し
て酵素処理し、それぞれ糸状菌のプロトプラスト
を得た。 ここに用いた細胞壁溶解酵素はバチラス・サー
キユランスIAM1165起源の粗酵素と市販のキチ
ナーゼ(米国ICN社製)をそれぞれ容液1mlに30
mg及び5mgの割合で溶解し、無菌処理して得られ
たものである。 得られた糸状菌のプロトプラストの形成率につ
いて調べたところ、第1表に示す如き結果が得ら
れた。
【表】
【表】
実施例 2
供試菌株としてアスペルギス・ソーヤ
ATCC42251を使用し、細胞壁溶解酵素として下
記第2表に記載の酵素を使用する以外は、前記実
施例1と全く同様に酵素処理をして、麹菌のプロ
トプラストを得た。その結果を第2表に示す。
ATCC42251を使用し、細胞壁溶解酵素として下
記第2表に記載の酵素を使用する以外は、前記実
施例1と全く同様に酵素処理をして、麹菌のプロ
トプラストを得た。その結果を第2表に示す。
【表】
【表】
第2表の結果から、麹菌のプロトプラストの形
成に際し、従来慣用されていたセルラーゼ剤や、
トリコデルマ・ハルジアヌム起源の粗酵素は形成
率が極端に低く、またβ−1,3−グルカナーゼ
活性が高いパチラス・サーキユランス起源の粗酵
素及びストレプトマイセス起源の粗酵素はそれぞ
れ単独で用いる場合は、形成率が50%以下と低い
が、これらの粗酵素にキチナーゼを併用する場合
は形成率が70%以上と著しく高くなることが判
る。 実施例 3 上記実施例1において、アスペルギルス・ソー
ヤATCC42251の代りに、アスペルギルス・ソー
ヤ2165(FERM P−7280)を用い、また酵素処
理に供される発芽胞子の長さが下記弟3表に記載
されたものとする以外は、実施例1と全く同様に
して、麹菌のプロトプラストを得た。 その結果を第3表に示す。
成に際し、従来慣用されていたセルラーゼ剤や、
トリコデルマ・ハルジアヌム起源の粗酵素は形成
率が極端に低く、またβ−1,3−グルカナーゼ
活性が高いパチラス・サーキユランス起源の粗酵
素及びストレプトマイセス起源の粗酵素はそれぞ
れ単独で用いる場合は、形成率が50%以下と低い
が、これらの粗酵素にキチナーゼを併用する場合
は形成率が70%以上と著しく高くなることが判
る。 実施例 3 上記実施例1において、アスペルギルス・ソー
ヤATCC42251の代りに、アスペルギルス・ソー
ヤ2165(FERM P−7280)を用い、また酵素処
理に供される発芽胞子の長さが下記弟3表に記載
されたものとする以外は、実施例1と全く同様に
して、麹菌のプロトプラストを得た。 その結果を第3表に示す。
【表】
この結果から、発芽胞子の長さがもとの胞子外
径の5倍未満では、プロトプラストの形成率が極
めて低く、また15倍を越えるとまた低くなるが、
これに対し、5〜15倍においては麹菌のプロトプ
ラストの形成率が著しく高くなることが判る。
径の5倍未満では、プロトプラストの形成率が極
めて低く、また15倍を越えるとまた低くなるが、
これに対し、5〜15倍においては麹菌のプロトプ
ラストの形成率が著しく高くなることが判る。
Claims (1)
- 1 糸状菌胞子を液体栄養培地に培養し、発芽胞
子の長さがもとの胞子外径の5〜15倍の発芽胞子
を得、これをβ−1,3−グルカナーゼとキチナ
ーゼを含む細胞壁溶解酵素で酵素処理することを
特徴とする糸状菌プロトプラストの製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58180800A JPS6075281A (ja) | 1983-09-30 | 1983-09-30 | 糸状菌プロトプラストの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58180800A JPS6075281A (ja) | 1983-09-30 | 1983-09-30 | 糸状菌プロトプラストの製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6075281A JPS6075281A (ja) | 1985-04-27 |
| JPH0322148B2 true JPH0322148B2 (ja) | 1991-03-26 |
Family
ID=16089558
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58180800A Granted JPS6075281A (ja) | 1983-09-30 | 1983-09-30 | 糸状菌プロトプラストの製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6075281A (ja) |
-
1983
- 1983-09-30 JP JP58180800A patent/JPS6075281A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6075281A (ja) | 1985-04-27 |
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