JPH0322842B2 - - Google Patents
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- JPH0322842B2 JPH0322842B2 JP58116838A JP11683883A JPH0322842B2 JP H0322842 B2 JPH0322842 B2 JP H0322842B2 JP 58116838 A JP58116838 A JP 58116838A JP 11683883 A JP11683883 A JP 11683883A JP H0322842 B2 JPH0322842 B2 JP H0322842B2
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- Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
- Dental Preparations (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Description
本発明は複合充填材特に歯科用の複合修復材に
用いる好適な複合充填材に関する。さらに詳しく
は表面滑沢性に優れ、なおかつ表面硬度が高く、
熱膨張係数の小さい複合修復材に用いる複合充填
材に関するものである。 従来の複合充填材は、例えば、特開昭54−
107189号に記載されているように粒子径が20mμ
以下の超微粒子シリカと公知のビニルモノマーと
の混合物を重合し、粉砕して得られている。この
超微粒子シリカの粒子径が20mμ以下であるため
に、ビニルモノマーとの混合割合は、シリカの割
合が30重量%以下と少なくせざるを得ない。その
結果、従来の複合充填材を複合修復材に用いる
と、表面硬度が低く熱膨張係数が大きく欠点を有
している。 本発明者らは、上記欠点を解決すべく、鋭意研
究を重ねた結果、粒径が0.1μmから1.0μmの範囲
であり、且つ球形である無機酸化物を含むビニル
ポリマーからなる複合充填材を複合修復材に用い
ることによつて、表面滑沢性に優れ、表面硬度が
高くなおかつ熱膨張係数の小さい複合修復材を得
ることができることを見出し、既に提案した。 本発明は、上記の複合充填材の表面を、エチレ
ン性不飽和結合を有する酸ハライド化合物で処理
した複合充填材を提案するものである。 本発明で用いる無機酸化物は、周期律表第
族、同第族、同第族および同第族からなる
群から選ばれた少くとも1種の金属酸化物および
シリカを主な構成成分とし、粒子径が0.1〜1.0μm
で且つ形状が球形である無機酸化物等である。 本発明で用いる無機酸化物の粒子径の分布は特
に限定されないが本発明の目的をもつとも良好に
発揮するのは該分布の標準偏差値が1.30以内にあ
るようなシヤープなものである。上記粒子径及び
粒子形状はいずれも非常に重要な要因となり、い
ずれの条件が欠けても本発明の目的を達成するこ
とが出来ない。例えば無機酸化物の粒子径が
0.1μmより小さい場合には重合可能なビニルモノ
マーと練和してペースト状の混合物とする際に粘
度の上昇が著しく、配合割合を増加させて粘度上
昇を防ごうとすれば操作性が悪化するので実質的
に実用に供する材料となり得ない。また該粒子径
が1.0μmより大きい場合は、ビニルモノマーを重
合硬化後の樹脂の表面の滑沢性が低下し、更に表
面硬度も低下する等の欠陥があるため好ましくな
い。また該粒子径の分布の標準偏差値が1.30より
大きくなると複合組成物の操作性が低下する場合
もあるので一般的には該粒子径の分布は標準偏差
値が1.30以内のものを使用するのが好ましい。更
にまた無機酸化物が前記粒子径0.1〜1.0μmの範囲
で、粒子径の分布の標準偏差値が1.30以内の粒子
であつても、該粒子の形状が球形でなければ前記
したような本発明の効果特に表面の滑沢性、表面
硬度等に於いて満足のいくものとはなり得ない。 該無機酸化物の製法は特に限定されるものでは
なく、如何なる方法を採用してもよいが一般的に
は次の方法が好適に採用される。 加水分解可能な有機珪素化合物と、加水分解可
能な周期律表第族、第族、第族および第
族の金属よりなる群から選ばれた少なくとも1種
の金属の有機化合物とを含む混合溶液を該有機珪
素化合物及び周期律表第族、第族、第族お
よび第族の金属の有機化合物は溶解するが反応
生成物は実質的に溶解しないアルカリ性溶媒中に
添加し加水分解を行い反応生成物を析出させて得
る、周期律表第族、第族、第族および第
族の金属酸化物よりなる群から選ばれた少なくと
も1種の金属酸化物とシリカとを主な構成成分と
する無機酸化物の製造方法が好適に採用される。
また一般に工業的に得られる無機酸化物は表面安
定性を保持するため表面のシラノール基を減ずる
のが好ましい。そのために球形の無機酸化物を乾
燥後更に500〜1000℃の温度で焼成する手段がし
ばしば好適に採用される。該焼成に際しては無機
酸化物の一部が焼結し凝集する場合もあるので、
通常は擂潰機、振動ボールミル、ジエツト粉砕機
等を用いて凝集粒子をときほぐすのが好ましい。
また一般に前記焼成した無機酸化物は安定性を保
持するため有機珪素化合物を用いて表面処理を行
つた後使用するのが最も好適である。上記表面処
理の方法は特に限定されず公知の方法例えば無機
酸化物とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン等の公知の
有機珪素化合物とを、アルコール/水の混合溶媒
中で一定時間接触させた後、該溶媒を除去する方
法が採用される。 本発明で使用する無機酸化物の形状は顕微鏡写
真をとることにより、その粒子径、形状を確認す
ることが出来、粒子径の分布の標準偏差値は顕微
鏡写真の単位面積或いは顕微鏡の単位視野内に存
在する粒子の数とそれぞれの直径から、後述する
算出式によつて算出することが出来る。上記顕微
鏡写真は無機酸化物の粒子形状が観察出来るもの
であればどんなものでもよいが、一般には走査型
電子顕微鏡写真、透過型電子顕微鏡写真等が好適
である。 本発明で使用する前記無機酸化物は前記したよ
うに球状粒子が使用されるが該球形であるかどう
かは上記顕微鏡の他に無機酸化物の比表面積を測
定することによつて確認することが出来る。例え
ば粒子径0.1〜1.0μmの範囲にある無機酸化物はそ
の比表面積が4.0〜40.0m2/g程度であれば完全
な球形と仮定して計算される比表面積とほぼ一致
する。従つて本発明で使用する無機酸化物はその
比表面積が4.0〜40.0m2/gの範囲のものを使用
するのが好適である。本発明で用いるビニルポリ
マーは重合可能なビニルモノマーを重合して得ら
れる。 重合可能なビニルモノマーは特に限定されず、
公知のモノマーが用いられる。これらの代表的な
ものを具体的に例示すれば、次の通りである。 イ 単官能性ビニルモノマー メチルメタクリレート;エチルメタクリレー
ト;イソプロピルメタクリレート;ヒドロキシ
エチルメタクリレート;テトラヒドロフルフリ
ルメタクリレート;グリシジルメタクリレー
ト;およびこれらのアクリレート ロ 二官能性ビニルモノマー (i) 芳香族化合物系のもの 2,2−ビス(メタクリロキシフエニル)
プロパン;2,2−ビス〔4−(3−メタク
リロキシ)−2−ヒドロキシプロポキシフエ
ニル)プロパン;2,2−ビス(4−メタク
リロキシエトキシフエニル)プロパン;2,
2−ビス(4−メタクリロキシジエトキシフ
エニル)プロパン;2,2−ビス(4−メタ
クリロキシテトラエトキシフエニル)プロパ
ン;2,2−ビス(4−メタクリロキシペン
タエトキシフエニル)プロパン;2,2−ビ
ス(4−メタクリロキシジプロポキシフエニ
ル)プロパン;2(4−メタクリロキシエト
キシフエニル)−2(4−メタクリロキシジエ
トキシフエニル)プロパン;2(4−メタク
リロキシジエトキシフエニル)−2(4−メタ
クリロキシトリエトキシフエニル)プロパ
ン;2(4−メタクリロキシジプロポキシフ
エニル)−2(4−メタクリロキシトリエトキ
シフエニル)プロパン;2.2−ビス(4−メ
タクリロキシプロポキシフエニル)プロパ
ン;2,2−ビス(4−メタクリロキシイソ
プロポキシフエニル)プロパンおよびこれら
のアクリレート (ii) 脂肪族化合物系のもの エチレングリコールジメタクリレート;ジ
エチレングリコールジメタクリレート;トリ
エチレングリコールジメタクリレート;ブチ
レングリコールジメタクリレート;ネオペン
チルグリコールジメタクリレート;プロピレ
ングリコールジメタクリレート;1,3−ブ
タンジオールジメタクリレート;1,4−ブ
タンジオールジメタクリレート;1,6−ヘ
キサンジオールジメタクリレートおよびこれ
らのアクリレート ハ 三官能性ビニルモノマー トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、トリメチロールエタントリメタクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリメタクリレー
ト、トリメチロールメタントリメタクリレート
およびこれらのアクリレート ニ 四官能性ビニルモノマー ペンタエリスリトールテトラメタクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラアクリレート
及び下記で示す構造式を有するウレタン系のモ
ノマー 本発明の無機酸化物を含むビニルポリマーから
なる複合充填材中の無機酸化物の割合は無機酸化
物の種類、ビニルモノマーの種類等によつても異
なり一概に特定出来ないので必要に応じて予め適
宜決定して用いればよい。一般には無機酸化物が
50〜9重量%の範囲となるように選べば好適であ
る。 無機酸化物が前記説明のものを用いた複合充填
材、特にその割合が上記の範囲である複合充填材
を複合修復材として用いると、表面滑沢性、表面
硬度、熱膨張係数に於て良好なものが得られる。 本発明における、上記の無機酸化物を含むビニ
ルポリマーを製造する方法は特に限定されない。
例えば、前記した重合してビニルポリマーを構成
する重合可能なビニルモノマーと無機酸化物とを
混合して重合する方法、前記の方法により重合し
た後、別途に重合可能なビニルモノマーを重合し
たビニルポリマーを混合する方法、又は前記の方
法により重合した後、これに無機酸化物を混合す
る方法等がある。 以下に、前記の方法のうち、重合可能なビニル
モノマーと無機酸化物とを混合して重合する方法
について説明する。 重合可能なビニルモノマーを重合させるために
は、重合開始剤を用いると良い。重合開始剤は特
に限定されず公知のラジカル発生剤が何ら制限な
く使用し得る。例えば、ベンゾイルパーオキサイ
ド、パラクロロベンゾイルパーオキサイド、2,
4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、アセチ
ルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、
ターシヤルブチルハイドロパーオキサイド、クメ
ンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘ
キサン2,5−ジハイドロパーオキサイド、メチ
ルエチルケトンパーオキサイド、ターシヤリーブ
チルパーオキシベンゾエート等の有機過酸化物、
アゾビスイソブチロニトリルのようなアゾ化合
物、トリブチルホウ酸のような有機金属化合物等
が好適である。さらに、重合開始剤として、光増
感剤を用いることができる。この光増感剤として
は、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエー
テル、ベンゾインエチルエーチル、アセトインベ
ンゾフエノン、P−クロロベンゾフエノン、P−
メトキシベンゾフエノン等があげられる。 重合開始剤の添加量は、重合可能なビニルモノ
マーに対して0.1〜3重量%の範囲から選べば良
い。 又、一般に重合は、重合体が変色しないように
窒素やアルゴンのような不活性ガス雰囲気下で行
なうことも出来る。また一般に大気圧下の重合で
十分であるが必要に応じて加圧下で行なうことも
できる。更に、重合温度は重合開始剤の分解温度
に応じて適当に選ばれるが、通常は20〜200℃の
範囲から適宜選択し得る。 次に、本発明の複合充填材の粒径と平均粒径は
実用上適当な範囲が選ばれる。通常粒径は0.1μm
から150μmの範囲で、平均粒径は1μmから40μm
の範囲にあることが好ましい。 上記の粒径範囲の複合充填材は前記方法で重合
することによつて得られるが、一旦無機酸化物を
含むブロツク状のビニルポリマーとして重合後、
重合体を粉砕することによつても得ることが出来
る。 上記粉砕する方法は特に限定されないが一般に
は、ボールミル、擂潰機、振動ボールミル、ジエ
ツト粉砕機のような機械、乳鉢のような器具を用
いる方法が好適である。また上記粉砕する時に、
粉砕物が酸化されて着色しないように、不活性ガ
ス雰囲気の中で、あるいはアルコール、ベンゼン
などの溶媒中で行なうこともできる。又、酸化防
止剤例えば、2,5−ジターシヤリ−ブチル−4
−メチルフエノール、ハイドロキノンモノメチル
エーテルなどの公知のフエノール化合物等を用い
て粉砕することも出来る。 本発明の複合充填材はさらにエチレン性不飽和
結合を有する酸ハライド化合物で表面処理され
る。上記の酸ハライド化合物で表面処理された複
合充填材を用いることによつて、硬化した複合修
復材の圧縮強度、曲げ強度が向上する。 エチレン性不飽和結合としては、例えば、ビニ
ル基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイ
ル基等が挙げられる。 このようなエチレン性不飽和結合を有する酸ハ
ライド化合物としては、公知の化合物が特に制限
されずに使用される。上記の酸ハライド重合の中
でも、分子の一端にエチレン性不飽和結合を有
し、他端に酸ハライド基を持つものが、表面処理
の効果をより発現するために好ましい。このよう
な酸ハライド化合物としては、例えば、次の構造
式で示されるものが挙げられる。 ただし、R1=−H又は−CH3、R2は−
CH2CH2O−、
用いる好適な複合充填材に関する。さらに詳しく
は表面滑沢性に優れ、なおかつ表面硬度が高く、
熱膨張係数の小さい複合修復材に用いる複合充填
材に関するものである。 従来の複合充填材は、例えば、特開昭54−
107189号に記載されているように粒子径が20mμ
以下の超微粒子シリカと公知のビニルモノマーと
の混合物を重合し、粉砕して得られている。この
超微粒子シリカの粒子径が20mμ以下であるため
に、ビニルモノマーとの混合割合は、シリカの割
合が30重量%以下と少なくせざるを得ない。その
結果、従来の複合充填材を複合修復材に用いる
と、表面硬度が低く熱膨張係数が大きく欠点を有
している。 本発明者らは、上記欠点を解決すべく、鋭意研
究を重ねた結果、粒径が0.1μmから1.0μmの範囲
であり、且つ球形である無機酸化物を含むビニル
ポリマーからなる複合充填材を複合修復材に用い
ることによつて、表面滑沢性に優れ、表面硬度が
高くなおかつ熱膨張係数の小さい複合修復材を得
ることができることを見出し、既に提案した。 本発明は、上記の複合充填材の表面を、エチレ
ン性不飽和結合を有する酸ハライド化合物で処理
した複合充填材を提案するものである。 本発明で用いる無機酸化物は、周期律表第
族、同第族、同第族および同第族からなる
群から選ばれた少くとも1種の金属酸化物および
シリカを主な構成成分とし、粒子径が0.1〜1.0μm
で且つ形状が球形である無機酸化物等である。 本発明で用いる無機酸化物の粒子径の分布は特
に限定されないが本発明の目的をもつとも良好に
発揮するのは該分布の標準偏差値が1.30以内にあ
るようなシヤープなものである。上記粒子径及び
粒子形状はいずれも非常に重要な要因となり、い
ずれの条件が欠けても本発明の目的を達成するこ
とが出来ない。例えば無機酸化物の粒子径が
0.1μmより小さい場合には重合可能なビニルモノ
マーと練和してペースト状の混合物とする際に粘
度の上昇が著しく、配合割合を増加させて粘度上
昇を防ごうとすれば操作性が悪化するので実質的
に実用に供する材料となり得ない。また該粒子径
が1.0μmより大きい場合は、ビニルモノマーを重
合硬化後の樹脂の表面の滑沢性が低下し、更に表
面硬度も低下する等の欠陥があるため好ましくな
い。また該粒子径の分布の標準偏差値が1.30より
大きくなると複合組成物の操作性が低下する場合
もあるので一般的には該粒子径の分布は標準偏差
値が1.30以内のものを使用するのが好ましい。更
にまた無機酸化物が前記粒子径0.1〜1.0μmの範囲
で、粒子径の分布の標準偏差値が1.30以内の粒子
であつても、該粒子の形状が球形でなければ前記
したような本発明の効果特に表面の滑沢性、表面
硬度等に於いて満足のいくものとはなり得ない。 該無機酸化物の製法は特に限定されるものでは
なく、如何なる方法を採用してもよいが一般的に
は次の方法が好適に採用される。 加水分解可能な有機珪素化合物と、加水分解可
能な周期律表第族、第族、第族および第
族の金属よりなる群から選ばれた少なくとも1種
の金属の有機化合物とを含む混合溶液を該有機珪
素化合物及び周期律表第族、第族、第族お
よび第族の金属の有機化合物は溶解するが反応
生成物は実質的に溶解しないアルカリ性溶媒中に
添加し加水分解を行い反応生成物を析出させて得
る、周期律表第族、第族、第族および第
族の金属酸化物よりなる群から選ばれた少なくと
も1種の金属酸化物とシリカとを主な構成成分と
する無機酸化物の製造方法が好適に採用される。
また一般に工業的に得られる無機酸化物は表面安
定性を保持するため表面のシラノール基を減ずる
のが好ましい。そのために球形の無機酸化物を乾
燥後更に500〜1000℃の温度で焼成する手段がし
ばしば好適に採用される。該焼成に際しては無機
酸化物の一部が焼結し凝集する場合もあるので、
通常は擂潰機、振動ボールミル、ジエツト粉砕機
等を用いて凝集粒子をときほぐすのが好ましい。
また一般に前記焼成した無機酸化物は安定性を保
持するため有機珪素化合物を用いて表面処理を行
つた後使用するのが最も好適である。上記表面処
理の方法は特に限定されず公知の方法例えば無機
酸化物とγ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン等の公知の
有機珪素化合物とを、アルコール/水の混合溶媒
中で一定時間接触させた後、該溶媒を除去する方
法が採用される。 本発明で使用する無機酸化物の形状は顕微鏡写
真をとることにより、その粒子径、形状を確認す
ることが出来、粒子径の分布の標準偏差値は顕微
鏡写真の単位面積或いは顕微鏡の単位視野内に存
在する粒子の数とそれぞれの直径から、後述する
算出式によつて算出することが出来る。上記顕微
鏡写真は無機酸化物の粒子形状が観察出来るもの
であればどんなものでもよいが、一般には走査型
電子顕微鏡写真、透過型電子顕微鏡写真等が好適
である。 本発明で使用する前記無機酸化物は前記したよ
うに球状粒子が使用されるが該球形であるかどう
かは上記顕微鏡の他に無機酸化物の比表面積を測
定することによつて確認することが出来る。例え
ば粒子径0.1〜1.0μmの範囲にある無機酸化物はそ
の比表面積が4.0〜40.0m2/g程度であれば完全
な球形と仮定して計算される比表面積とほぼ一致
する。従つて本発明で使用する無機酸化物はその
比表面積が4.0〜40.0m2/gの範囲のものを使用
するのが好適である。本発明で用いるビニルポリ
マーは重合可能なビニルモノマーを重合して得ら
れる。 重合可能なビニルモノマーは特に限定されず、
公知のモノマーが用いられる。これらの代表的な
ものを具体的に例示すれば、次の通りである。 イ 単官能性ビニルモノマー メチルメタクリレート;エチルメタクリレー
ト;イソプロピルメタクリレート;ヒドロキシ
エチルメタクリレート;テトラヒドロフルフリ
ルメタクリレート;グリシジルメタクリレー
ト;およびこれらのアクリレート ロ 二官能性ビニルモノマー (i) 芳香族化合物系のもの 2,2−ビス(メタクリロキシフエニル)
プロパン;2,2−ビス〔4−(3−メタク
リロキシ)−2−ヒドロキシプロポキシフエ
ニル)プロパン;2,2−ビス(4−メタク
リロキシエトキシフエニル)プロパン;2,
2−ビス(4−メタクリロキシジエトキシフ
エニル)プロパン;2,2−ビス(4−メタ
クリロキシテトラエトキシフエニル)プロパ
ン;2,2−ビス(4−メタクリロキシペン
タエトキシフエニル)プロパン;2,2−ビ
ス(4−メタクリロキシジプロポキシフエニ
ル)プロパン;2(4−メタクリロキシエト
キシフエニル)−2(4−メタクリロキシジエ
トキシフエニル)プロパン;2(4−メタク
リロキシジエトキシフエニル)−2(4−メタ
クリロキシトリエトキシフエニル)プロパ
ン;2(4−メタクリロキシジプロポキシフ
エニル)−2(4−メタクリロキシトリエトキ
シフエニル)プロパン;2.2−ビス(4−メ
タクリロキシプロポキシフエニル)プロパ
ン;2,2−ビス(4−メタクリロキシイソ
プロポキシフエニル)プロパンおよびこれら
のアクリレート (ii) 脂肪族化合物系のもの エチレングリコールジメタクリレート;ジ
エチレングリコールジメタクリレート;トリ
エチレングリコールジメタクリレート;ブチ
レングリコールジメタクリレート;ネオペン
チルグリコールジメタクリレート;プロピレ
ングリコールジメタクリレート;1,3−ブ
タンジオールジメタクリレート;1,4−ブ
タンジオールジメタクリレート;1,6−ヘ
キサンジオールジメタクリレートおよびこれ
らのアクリレート ハ 三官能性ビニルモノマー トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、トリメチロールエタントリメタクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリメタクリレー
ト、トリメチロールメタントリメタクリレート
およびこれらのアクリレート ニ 四官能性ビニルモノマー ペンタエリスリトールテトラメタクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラアクリレート
及び下記で示す構造式を有するウレタン系のモ
ノマー 本発明の無機酸化物を含むビニルポリマーから
なる複合充填材中の無機酸化物の割合は無機酸化
物の種類、ビニルモノマーの種類等によつても異
なり一概に特定出来ないので必要に応じて予め適
宜決定して用いればよい。一般には無機酸化物が
50〜9重量%の範囲となるように選べば好適であ
る。 無機酸化物が前記説明のものを用いた複合充填
材、特にその割合が上記の範囲である複合充填材
を複合修復材として用いると、表面滑沢性、表面
硬度、熱膨張係数に於て良好なものが得られる。 本発明における、上記の無機酸化物を含むビニ
ルポリマーを製造する方法は特に限定されない。
例えば、前記した重合してビニルポリマーを構成
する重合可能なビニルモノマーと無機酸化物とを
混合して重合する方法、前記の方法により重合し
た後、別途に重合可能なビニルモノマーを重合し
たビニルポリマーを混合する方法、又は前記の方
法により重合した後、これに無機酸化物を混合す
る方法等がある。 以下に、前記の方法のうち、重合可能なビニル
モノマーと無機酸化物とを混合して重合する方法
について説明する。 重合可能なビニルモノマーを重合させるために
は、重合開始剤を用いると良い。重合開始剤は特
に限定されず公知のラジカル発生剤が何ら制限な
く使用し得る。例えば、ベンゾイルパーオキサイ
ド、パラクロロベンゾイルパーオキサイド、2,
4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、アセチ
ルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、
ターシヤルブチルハイドロパーオキサイド、クメ
ンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘ
キサン2,5−ジハイドロパーオキサイド、メチ
ルエチルケトンパーオキサイド、ターシヤリーブ
チルパーオキシベンゾエート等の有機過酸化物、
アゾビスイソブチロニトリルのようなアゾ化合
物、トリブチルホウ酸のような有機金属化合物等
が好適である。さらに、重合開始剤として、光増
感剤を用いることができる。この光増感剤として
は、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエー
テル、ベンゾインエチルエーチル、アセトインベ
ンゾフエノン、P−クロロベンゾフエノン、P−
メトキシベンゾフエノン等があげられる。 重合開始剤の添加量は、重合可能なビニルモノ
マーに対して0.1〜3重量%の範囲から選べば良
い。 又、一般に重合は、重合体が変色しないように
窒素やアルゴンのような不活性ガス雰囲気下で行
なうことも出来る。また一般に大気圧下の重合で
十分であるが必要に応じて加圧下で行なうことも
できる。更に、重合温度は重合開始剤の分解温度
に応じて適当に選ばれるが、通常は20〜200℃の
範囲から適宜選択し得る。 次に、本発明の複合充填材の粒径と平均粒径は
実用上適当な範囲が選ばれる。通常粒径は0.1μm
から150μmの範囲で、平均粒径は1μmから40μm
の範囲にあることが好ましい。 上記の粒径範囲の複合充填材は前記方法で重合
することによつて得られるが、一旦無機酸化物を
含むブロツク状のビニルポリマーとして重合後、
重合体を粉砕することによつても得ることが出来
る。 上記粉砕する方法は特に限定されないが一般に
は、ボールミル、擂潰機、振動ボールミル、ジエ
ツト粉砕機のような機械、乳鉢のような器具を用
いる方法が好適である。また上記粉砕する時に、
粉砕物が酸化されて着色しないように、不活性ガ
ス雰囲気の中で、あるいはアルコール、ベンゼン
などの溶媒中で行なうこともできる。又、酸化防
止剤例えば、2,5−ジターシヤリ−ブチル−4
−メチルフエノール、ハイドロキノンモノメチル
エーテルなどの公知のフエノール化合物等を用い
て粉砕することも出来る。 本発明の複合充填材はさらにエチレン性不飽和
結合を有する酸ハライド化合物で表面処理され
る。上記の酸ハライド化合物で表面処理された複
合充填材を用いることによつて、硬化した複合修
復材の圧縮強度、曲げ強度が向上する。 エチレン性不飽和結合としては、例えば、ビニ
ル基、アリル基、アクリロイル基、メタクリロイ
ル基等が挙げられる。 このようなエチレン性不飽和結合を有する酸ハ
ライド化合物としては、公知の化合物が特に制限
されずに使用される。上記の酸ハライド重合の中
でも、分子の一端にエチレン性不飽和結合を有
し、他端に酸ハライド基を持つものが、表面処理
の効果をより発現するために好ましい。このよう
な酸ハライド化合物としては、例えば、次の構造
式で示されるものが挙げられる。 ただし、R1=−H又は−CH3、R2は−
CH2CH2O−、
【式】−
CH2CH2CH2O−又は−CH2CH2CH2CH2O−、
nは1〜10の整数、R3は−CH=CH−又は−
CH2CH2−を表わす。Xは−F、−Cl、−Br又は
−Iである。 上記の構造式で示される酸ハライド化合物の中
でも、複合充填剤表面との反応の容易さ及び取扱
いの容易さから、酸クロライド化合物が最も好ま
しく用いられる。 上記のエチレン性不飽和結合を有する酸ハライ
ド化合物で複合充填材の表面処理方法としては、
公知の方法が採用される。例えば、ベンゼン、ト
ルエン、シクロヘキサン、塩化メチレン、クロロ
ホルム、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチ
ルエーテル等の酸ハライド化合物と反応しない不
活性溶媒中でエチレン性不飽和結合を有する酸ハ
ライド化合物と複合充填材とを接触させる方法が
挙げられる。両者を接触させる時の温度は室温か
ら用いる溶媒の沸点までの範囲で選択すれば良
い。酸ハライド化合物の使用量は、複合充填材
100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲から選ぶ
ことが好ましい。 上記の酸ハライド化合物と複合充填材とを接触
させた時に、酸ハライド化合物は複合充填材と反
応して、塩化水素、フツ化水素等のハロゲン化水
素を発生するので、そのトラツプ剤としてトリエ
チルアミンのような三級アミンを添加することが
好ましい。 上記のエチレン性不飽和結合を有する酸ハライ
ド化合物で表面処理された複合充填材を複合修復
材の成分として用いた場合、複合修復材の諸性能
が向上する理由は次のように推定される。複合充
填材の表面に存在する水酸基と酸ハライド化合物
の酸ハライド基とが反応し、他方、複合修復材の
成分である重合可能なビニルモノマーと酸ハライ
ド化合物のエチレン性不飽和結合とが重合反応す
る。従つて、酸ハライド化合物は、複合修復材中
の複合充填材と重合可能なビニルモノマーが重合
したビニルポリマーとを結合する役目をしている
ものと考えられる。 以上に説明した本発明の表面処理された複合充
填材を用いることによつて、複合修復材の諸性能
が向上する。即ち、複合修復材の表面滑沢性(表
面粗さで表わされる)は極めて滑らかであり、表
面硬度が高く、熱膨張係数が小さい。しかも、圧
縮強度及び曲げ強度の高い複合修復材が得られ
る。 従つて、本発明の表面処理された複合充填材を
用いた複合修復材は、例えば歯科用複合修復材と
しては極めて良好な材料となる。しかも、上記の
複合修復材を用いて歯科材に築盛するための操作
性が改良される。その操作性の評価方法は詳しい
方法は後述するがペースト状の複合修復材の糸引
きの最大長さで表わすことができる。糸引きの最
大長さが短かいほど、操作性が良く、長いほど操
作性が悪いと評価される。通常、糸引きの最大長
さは0〜20cmの範囲が好ましい。 以上のように、本発明の表面処理された複合充
填材は、極めて理想的な複合修復材を提供するこ
とができるものであり、その有用性は極めて大き
いものである。 以下実施例を挙げ、本発明をさらに具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されす
ものではない。なお以下の実施例に示した無機酸
化物の諸物性(粒子径、粒子径分布の標準偏差
値、比表面積)の測定、硬化した複合修復材の物
性値(圧縮強度、表面粗さ、表面硬度、熱膨張係
数)の測定およびペーストの糸引きの最大長さの
測定は以下の方法に従つた。 (1) 粒子径および粒子径分布の標準偏差値 粉体の走査型電子顕微鏡写真を撮り、その写
真の単位視野内に観察される粒子の数(n)、
および粒子径(直径Xi)を求め、次式により算
出される。 標準偏差値=+σo-1/X 但し (2) 比表面積 柴田化学器機工業(株)迅速表面測定装置SA−
1000を用いた。測定原理はBET法である。 (3) 複合修復材のペースト調製および硬化方法 先ず、複合充填材とビニルモノマーを所定の
割合でメノウ乳鉢に入れ均一なペーストとなる
まで十分混練した。次いで該ペーストを二等分
し、一方のペーストにはさらに重合促進剤を加
え十分混合した(これをペーストAとする)。
また他方のペーストには有機過酸化物触媒を加
え十分混合した(これをペーストBとする)。
次にペーストA及びペーストBの等量を約30秒
間混練し、型枠に充填し硬化させた。 (4) 圧縮強度 ペーストA及びペーストBを混合して、室温
で30分間重合させた後、37℃、水中24時間浸漬
したものを試験片とした。その大きさ、形状は
直径6mm、高さ12mmの円柱状のものである。こ
の試験片を試機(東洋ボードウイン製UTM−
5T)に装着し、クロスヘツドスピード10mm/
minで圧縮強度を測定した。 (5) 表面粗さ ペーストA及びペーストBを混合して室温で
30分間重合させた後、37℃、水中24時間浸漬し
たものを試片とした。その大きさ、形状は1.5
×10×10mmの板状のものである。試験片を荷重
400gで歯ブラシで1500m摩耗した後、表面粗
さ計(サーフコムA−100)で十点平均あらさ
を求めた。 (6) 表面硬度 ペーストA及びペーストBを混合して室温で
30分間重合させた後、37℃、水中24時間浸漬し
たものを試験片とした。その大きさ、形状は
2.5×10mmの円板状のものである。測定はミク
ロプリネル硬さ試験を用いた。 (7) 熱膨張係数 ペーストA及びペーストBを混合して室温で
30分間重合させた後、37℃、24時間放置したも
のを試験片とした。その大きさは4mmφ×12mm
の円柱状のものである。測定は理学電機製の熱
膨張測定装置(TM−12)を用い、測定温度範
囲は20℃〜50℃である。 (8) 糸引きの最大長さ 深さ10mm、口径30mmの円柱状ガラス製容器に
ペーストをおよそ10g入れ、ペーストの表面を
平滑に整える。直径5mm、長さ100mmのガラス
棒をペーストの平滑な表面に、45℃の角度で深
さ5mmまで差し込む。 容器を固定し、ガラス棒を垂直方向に一定速
度(10cm/sec)で引き上げペーストの糸引き
を起こす。糸引きが切れるまでの長さを糸引き
の最大長さとする。 (9) 曲げ強度 ペーストA及びペーストBを混合して室温で
30分間重合させた後、37℃、水中24時間浸漬し
たものを試験片とした。その大きさ、形状は2
×2×25mmの角柱状のものである。曲げ試験は
支点間距離20mmの曲げ試験装置を東洋ボードウ
イン製UTM−5Tに装着して行ない、クロスへ
ツドスピード0.5mm/minとした。 尚、実施例で使用した略記は特に記さない限
り次の通りである。 Bis−GMA;2,2−ビス(4−(2−ハイド
ロキシ−3−メタクリロキシフエニル)プ
ロパン Bis−MPP;ジ(4−メタクリロキシエトキシ
フエニル)プロパン TEGDMA;トリエチレングリコールジメタク
リレート DEGDMA;ジエチレングリコールジメタクリ
レート TMPT;トリメチロールプロパントリアクリ
レート TMM−3M;ペンタエリスリトールトリメタ
クリレート TMM−4M;ペンタエリスリトールテトラメ
タクリレート MMA;メチルメタクリレート NPG;ネオペンチルグリコールジメタクリレ
ート IPA;イソプロピルアルコール MeCH;メチルアルコール EtOH;エチルアルコール MAE;マレイン酸クロライドモノ〔アクリロ
イルオキシエチル〕エステル MMAE;マレイン酸クロライドモノ〔メタク
リロイルオキシエチル〕エステル MAD;マレイン酸クロライドモノ〔アクリロ
イルオキシジエチレングリコール〕エステ
ル MAT;マレイン酸クロライドモノ〔アクリロ
イルオキシトリエチレングリコール〕エス
テル SAE;コハク酸クロライドモノ〔アクリロイ
ルオキシエチル〕エステル SAP;コハク酸クロライドモノ〔アクリロイ
ルオキシプロピレングリコール〕エステル TAE;トリメリツト酸クロライドモノ〔アク
リロイルオキシエチル〕エステル PAE;ピロメリツト酸クロライドモノ〔アク
リロイルオキシエチル〕エステル PHAE;フタル酸クロライドモノ〔アクリロ
イルオキシエチル〕エステル MMAD;マレイン酸クロライドモノ〔メタク
リロイルオキシジエチレングリコール〕エ
ステル MMAT;マレイン酸クロライドモノ〔メタク
リロイルオキシトリエチレングリコール〕
エステル SMAE;コハク酸クロライドモノ〔メタクリ
ロイルオキシエチル〕エステル TMAE;トリメリツト酸クロライドモノ〔メ
タクリロイルオキシエチル〕エステル PMAE;ピロメリツト酸クロライドモノ〔メ
タクリロイルオキシエチル〕エステル 実施例 1 無機酸化物の製造方法 0.1%塩酸4.0gとテトラエチルシリケート158
g(Si(OC2H5)4、日本コルコート化学社製、製
品名エチルシリケート28)とをメタノール1.2
に溶かし、この溶液を室温で約2時間撹拌しなが
ら加水分解した。その後、これをテトラブチルチ
タネート(Ti(O−nC4H9)4、日本曹達製)40.9
gをイソプロパノール0.5に溶かした溶液に撹
拌しながら添加し、テトラエチルシリケートの加
水分解物とテトラブチルチタネートとの混合溶液
を調製した。次に撹拌機付きの内容積10のガラ
ス製反応容器にメタノール2.5を導入し、これ
に500gのアンモニア水溶液(濃度25Wt%)を加
えてアンモニア性アルコール溶液を調製し、これ
にシリカの種子を作るための有機珪素化合物溶液
としてテトラエチルシリケート4.0gをメタノー
ル100mlに溶かした溶液を約5分間かけて添加し、
添加終了5分後反応液がわずか乳白色のところ
で、さらに続けて上記の混合溶液を反応容器の温
度を20℃に保ちながら約2時間かけて添加し反応
生成物を析出させた。その後さらに続けてテトラ
エチルシリケート128gをメタノール0.5に溶か
した溶液を該反応生成物が析出した系に約2時間
かけて添加した。添加終了後、更に1時間撹拌を
続けた後乳白色の反応液からエバポレーターで溶
媒を除き、さらに80℃、減圧乾燥することにより
乳白色の粉体を得た。 さらに、この乳白色の粉体を900℃、4時間焼
成した後、メノウ乳鉢で分散しシリカとチタニア
を主な構成成分とする無機酸化物を得た。この無
機酸化物は走査型電子顕微鏡の観察から、粒子径
は0.10〜0.20μmの範囲にあり、平均粒子径は
0.13μmであり形状は真球で、さらに粒子径の分
布の標準偏差値は1.08で、比表面積20m2/gであ
つた。得られた無機酸化物はさらにγ−メタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシランで表面処理し
た。 表面処理は無機酸化物に対してγ−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシランを8重量%添加
し、水−エタノール溶媒中で80℃、2時間還流し
た後エバポレーターで溶媒を除去し、さらに真空
乾燥させる方法によつた。 次に上記無機酸化物を用いた複合充填材の製造
方法について述べる。 複合充填材の製造方法 上記表面処理した無機酸化物にBis−GMAと
TEGDMAとのビニルモノマーの混合物(混合割
合はBis−GMA60重量%、TEGDMA40重量%)、
アゾビスイソブチロニトリル(ビニルモノマー混
合物100重量部に対して0.5部)およびエタノール
(ビニルモノマー混合物100重量部に対して15重量
部)を配合した充分練和することによりペースト
を得た。このペーストを真空下に置き気泡とエタ
ノールを除去した。気泡とエタノールを除去した
ペースト中の無機酸化物の充填量は78.0重量%で
あつた。その後このペーストを5Kg/cm2の窒素加
圧下、重合温度120℃、重合時間1時間で重合し、
重合体を得た。この重合体を乳鉢で、径5mm以下
の大きさに粉砕後、さらに擂潰機で1時間粉砕し
た。粉砕後250メツシユふるい通過の複合充填材
を得た。 複合充填材の比重は2.21で、表面硬度72であつ
た。 次に、上記複合充填材100重量部に対して、メ
タクリル酸クロライド2.5重量部、トリエチルア
ミン5.0重量部、トルエン250重量部を密栓した三
角フラスコ中に混合し、12時間撹拌した。次に、
三角フラスコ中の混合液をロ過し、さらに、メタ
ノールで洗浄し、室温で減圧乾燥して表面処理し
た複合充填材を得た。 次に、上記の表面処理した複合充填材と上記の
表面処理した無機酸化物との充填材混合物(混合
割合 複合充填材50重量%、無機酸化物50重量
%)10g、Bis−GMAとTEGDMAとのビニルモ
ノマー混合物(混合割合はBis−GMA60重量%、
TEGDMA40重量%)3.2g、ベンゾイルパーオ
キサイド(ビニルモノマー混合物100重量部に対
して2.0重量部)および2,5−ジターシヤリ−
ブチル−4−メチルフエノール(ビニルモノマー
混合物100重量部に対して0.1重量部)を混合して
ペーストを得た。(このペーストをペーストBと
する) 上記と同様な充填材混合物10g、上記ビニルモ
ノマー混合物3.2g、N,N−ビス−(2−ヒドロ
キシエチル)−4−メチルアニリン(上記ビニル
モノマー混合物中に1.2重量%)および2,5−
ジターシヤリ−ブチル−4−メチルフエノール
(上記ビニルモノマー混合物中に0.02重量%)を
混合してペーストを得た。(このペーストをペー
ストAとする。) ペーストBとペーストAをそれぞれ等量取り、
30秒間室温で練和し硬化させた複合修復材の物性
を測定した結果、圧縮強度3840Kg/cm2、表面粗さ
0.5μm、表揚硬度62、曲れ強度1230Kg/cm2、熱膨
張係数31×10-6/℃、ペーストBの糸引き最大長
さは5cmであつた。 実施例 2 無機酸化物の製造方法 0.5%塩酸1.8gと蒸留したテトラエチルシリケ
ート(Si(OC2H5)4、日本コルコート化学社製、
製品名エチルシリケート28)104gをメタノール
0.2に溶かし、この溶液を室温で約1時間撹拌
しながら加水分解した。その後、これにテトラブ
チルチタネート(Ti(O−nC4H9)4、日本曹達製)
17.0gをイソプロパノール1.0に溶かした溶液
に撹拌しながら添加し、テトラエチルシリケート
の加水分解物とテトラブチルチタネートとの混合
溶液(A)を調製した。次に、バリウムビスイソペン
トキサイド7.8gとテトラエチルシリケート104g
とアルミニウムトリsec−ブトキサイド0.2gをメ
タノール1.0に溶かし、その溶液を90℃、窒素
雰囲気下で30分間還流した。その後室温まで戻
し、これを混合溶液(B)とした。さらに混合溶液(A)
と混合溶液(B)とを室温で混合し、これを混合溶液
(C)とした。 次に撹拌機つきの内容積10のガラス製反応容
器にメタノール2.5を満し、これに500gのアン
モニア水溶液(濃度25wt%)を加えてアンモニ
ア性アルコール溶液を調製し、この溶液に先に調
製した混合溶液(C)を反応容器の温度を20℃に保ち
ながら約4時間かけて添加した。添加開始後数分
間で反応液は乳白色になつた。添加終了後更に1
時間撹拌を続けた後、乳白色の反応液からエバポ
レーターで溶媒を除き、さらに80℃で減圧乾燥す
ることにより乳白色の粉体を得た。さらに、この
乳白色の粉体を900℃、4時間焼成した後、擂潰
機で凝集をほぐし、シリカ、チタニアおよび酸化
バリウムとを主な構成成分とする無機酸化物を得
た。走査型電子顕微鏡写真による観察の結果、こ
の無機酸化物の形状は球形で、その粒径は0.12〜
0.26μmの範囲にあり、その粒径の標準偏差値は
1.06であつた。またBET法による比表面積は30
m2/gであつた。X線分析によるとおよそ2θ=
25′を中心にしてゆるやかな山形の吸収が見られ
非晶質構造を有するものであることが確認され
た。 さらに、この乳白色の粉体を900℃、4時間焼
成した後、擂潰機で凝集をほぐし、シリカ、チタ
ニアおよび酸化バリウムとを主な構成成分とする
無機酸化物を得た。この無機酸化物はさらにγ−
メタクリロキシプロピルトリメトキシシランで実
施例1と同様な方法で表面処理した。 複合充填材の製造方法 上記の表面処理した無機酸化物に、TMM−
3MとTMM−4Mとのビニルモノマーの混合物
(混合割合はTMM−3M30重量%、TMM−
4M70重量%)、ラウロイルパーオキサイド(ビニ
ルモノマー混合物100重量部に対して0.2重量部)
およびエタノール(ビニルモノマー混合物100重
量部に対して10重量部)を配合し充分練和するこ
とによりペーストを得た。このペーストを真空下
に置き気泡とエタノールを除去した。気泡とエタ
ノールを除去したペースト中の無機酸化物の充填
量は76重量%であつた。その後このペーストを3
Kg/cm2のアルゴン加圧下、90℃で11時間重合し、
重合体を得た。この重合体をボールミルで5時間
粉砕後、さらに擂潰機で1時間粉砕した。粉砕後
400メツシユのふるい通過の複合充填材を得た。
複合充填材の比重は2.40で、表面硬度65であつ
た。 次に、上記複合充填材100重量部に対してメタ
クリル酸フロライド1.2重量部、トリエチルアミ
ン2.5重量部、ベンゼン250重量部を乾燥した窒素
で置換した還流器付きの三角フラスコ中に混合
し、2時間撹拌した。 次に、三角フラスコ中の混合液をロ過し、さら
に、メタノールで洗浄し、50℃で減圧乾燥して表
面処理した複合充填材を得た。 次に上記表面処理した複合充填材と上記表面処
理した無機酸化物との充填材混合物(混合割合は
複合充填材60重量%、無機酸化物40重量%であ
る)10g、Bis−GMAとTEGDMAとTMPTと
のビニルモノマー混合物(混合割合はBis−
GMA42重量%、TEGDMA21重量%、TAPT30
重量%)3.5g、ベンゾイルパーオキサイド(ビ
ニルモノマー混合物100重量部に対して2.0重量
部)および2,5−ジターシヤリ−ブチル−4−
メチルフエノール(ビニルモノマー混合物100重
量部に対して0.1重量部)を混合してペーストを
得た。(このペーストをペーストBとする。) 上記と同様な充填材混合物10g、Bis−GMA
とTEGDMAとTMPTとのビニルモノマー混合
物(混合割合はBis−GMA42重量%、
TEGDMA21重量%、TAPT30重量%)3.2g、
N,N−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−4−メ
チルアニリン(上記ビニルモノマー混合物100重
量部に対して1.2重量%)およびハイドロキノン
モメチルエーテル(上記ビニルモノマー混合物
100重量部に対して0.02重量部)を混合してペー
ストを得た。(このペーストをペーストAとす
る。) 実施例1と同様な方法で、上記ペーストAと上
記ペーストBを等量混合して得られる硬化させた
複合修復材の物性を測定した結果、圧縮強度3990
Kg/cm2、表面粗さ0.6μm、表面硬度63、曲げ強度
1310Kg/cm2、熱膨張係数30×10-6/℃であつた。
ペーストBの糸引きの最大長さは5cmであつた。 実施例 3 無機酸化物の製法 実施例1で用いたものと同様なテトラエチルシ
リケート52g、およびジルコニウムテトラブトキ
シサイド(Zr(OC4H9)4)15.6gをイソプロピル
アルコール0.2に溶かし、この溶液を100℃、窒
素雰囲気下で30分間還流した。その後室温まで戻
し、これを混合溶液(A)とした。次に、テトラエチ
ルシリケート52gおよびストロンチウムビスメト
キサイド6.1gをメタノール0.2に仕込み、この
溶液を80℃、窒素雰囲気下で30分間還流した。そ
の後室温まで戻し、これを混合溶液(B)とした。混
合溶液(A)と混合溶液(B)とを室温で混合し、これを
混合溶液(C)とした。 次に撹拌機つきの内容積10のガラス製反応容
器にメタノール2.4を満し、これに500gのアン
モニア水(濃度25重量%)を加えてアンモニア性
アルコール溶液を調製し、この溶液に先に調製し
た混合溶液(C)を、反応容器を20℃に保ちながら、
約4時間かけて添加し、反応生成物を析出させ
た。その後さらに続けて、テトラエチルシリケー
ト50gを含むメタノール0.5からなる溶液を該
反応生成物が析出した系に約2時間かけて添加し
た。添加終了後更に1時間撹拌を続けた後、乳白
色の反応液からエバポレーターで溶媒を除きさら
に、減圧乾燥することにより乳白色の粉体を得
た。 さらに、この乳白色の粉体を900℃、3時間焼
成した後、擂潰機でほぐし、シリカとジルコニア
と酸化ストロンチウムとを主な構成成分とする無
機酸化物を得た。この無機酸化物は走査型電子顕
微鏡の観察から、粒子径は0.10〜0.25μmの範囲に
あり、平均粒径は0.17μmであり、形状は球形で、
さらに粒子径の分布の標準偏差値は1.25で、比表
面積26m2/gであつた。この無機酸化物はさらに
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
で実施例1と同様な方法で表面処理した。 複合充填材の製法 上記の表面処理した無機酸化物に、Bis−
GMAとTEGDMAのビニルモノマー混合物(混
合割合はBis−GMA70重量%、TEGDMA30重量
%)、メチルエチルケトンパーオキサイド(ビニ
ルモノマー混合物100重量部に対して1.0重量部)
およびメタノール(ビニルモノマー混合物100重
量部に対して20重量部)を配合し充分練和するこ
とによりペーストを得た。このペーストを真空下
に置き気泡とメタノールを除去した。気泡とメタ
ノールを除去したペースト中の無機酸化物の充填
量は80重量%であつた。その後このペーストを2
Kg/cm2の窒素加圧下、120℃で4時間重合し、重
合体を得た。この重合体をボールミルで6時間粉
砕後、さらに擂潰機で1時間粉砕した。粉砕後
200メツシユのふるい通過の複合充填材を得た。
複合充填材の比重は2.51で、表面硬度は75であつ
た。 次に、上記複合充填材100重量部に対して、ア
クリル酸クロライド5重量部、トリエチルアミン
5.0重量部、塩化メチレン200重量部を密栓した三
角フラスコ中に混合し、12時間撹拌した。次に、
三角フラスコ中の混合液をロ過し、さらに、メタ
ノールで洗浄し、室温で減圧乾燥して、表面処理
した複合充填材を得た。 次に、上記の表面処理した複合充填材と上記表
面処理した無機酸化物を用いた以外は全て、実施
例2と同様な方法でペーストAとペーストBを調
製した。 実施例1と同様な方法で、上記ペーストAと上
記ペーストBを等量混合して得られる硬化させた
複合修復材の物性を測定した結果、圧縮強度
4.120Kg/cm2、表面硬度60、表面粗さ0.6μm、曲げ
強度1210Kg/cm2、熱膨張係数32×10-6/℃であつ
た。ペーストBの糸引きの最大長さは6cmであつ
た。 実施例 4 無機酸化物の製法 0.1%塩酸水4.0gと実施例1で用いたと同様な
テトラエチルシリケート158gとをメタノール1.2
に溶かし、この溶液を室温で約1時間撹拌しな
がら加水分解した。その後、これをテトラブチル
チタネート40.9gをイソプロパノール0.5に溶
かした溶液に撹拌しながら添加し、テトラエチル
シリケートの加水分解物とテトラブチルチタネー
トとの混合溶液(A)を調製した。一方、ナトリウム
メチラート0.2gをメタノール0.5に溶した溶液
を混合溶液(A)と混合し、これを混合溶液(B)とし
た。 次に、撹拌機付きの内容積10のガラス製反応
容器にイソプロパノール2.5を導入し、これに
500gのアンモニア水溶液(濃度25重量%)を加
えてアンモニア性アルコール溶液を調製した。こ
れにテトラエチルシリケート5.0gをメタノール
100mlに溶かした溶液を約10分間かけて添加し、
添加終了後ただちに先に調製した混合溶液(B)を反
応容器の温度を20℃に保ちながら約6時間かけて
添加し反応生成物を析出させた。その後さらに続
けてテトラエチルシリケート128gおよびナトリ
ウムメチラート0.1gをメタノール0.5に溶かし
た溶液を、該反応生成物が析出した系に約3時間
かけて添加した。添加終了後更に1時間撹拌を続
けた後、乳白色の反応液からエバポレーターで溶
媒を除き、さらに100℃、減圧乾燥することによ
り乳白色の粉体を得た。 さらに、この乳白色の粉体を1000℃、1時間焼
成した後、擂潰機でほぐしシリカ、チタニアおよ
び酸化ナトリウムを主な構成成分とする無機酸化
物を得た。この無機酸化物は走査型電子顕微鏡の
観察から、粒子径は0.20〜0.40μmの範囲にあり、
平均粒径は0.28μmであり、形状は球形で、さら
に粒子径の分布の標準偏差値は1.25で、比表面積
15m2/gであつた。得られた無機酸化物はさらに
γ−メタクリロキシシランを用いて実施例1と同
様な方法で表面処理した。 複合充填材の製法 上記の表面処理した無機酸化物に、Bis−
GMAとTEGDMAとTMPTのビニルモノマー混
合物(混合割合はBis−GMA42重量%、
TEGDMA18重量%、TMPT30重量%)および
ベンゾイルパーオキサイド(ビニルモノマー混合
物100重量部に対して0.1重量部)を配合し充分練
和することによりペーストを得た。このペースト
を真空下に置き気泡を除去した。気泡を除去した
ペースト中の無機酸化物の充填量は65重量%であ
つた。その後このペーストを5Kg/cm2の窒素加圧
下、90℃で4時間重合し、重合体を得た。この重
合体を振動ボールミルで1時間粉砕後、さらに擂
潰機でエタノール溶媒中で1時間粉砕した。その
後、エタノールで洗浄し濾過して250メツシユの
ふるい通過の複合充填材を得た。これをさらに80
℃で8時間真空乾燥した。乾燥した複合充填材の
比重は2.10で、表面硬度は70であつた。 次に、上記複合充填材100重量部に対してメタ
クリル酸ブロマイド1.0重量部、トリエチルアミ
ン2.0重量部、ジオキサン300重量部を密栓した三
角フラスコ中に混合し、8時間撹拌した。次に三
角フラスコ中の混合液をロ過し、さらにメタノー
ルで洗浄し、室温で減圧乾燥して、表面処理した
複合充填材を得た。 次に、上記の表面処理した複合充填材と上記表
面処理した無機酸化物を用いた以外は全て、実施
例1と同様な方法で、ペーストAとペーストBを
調製した。 実施例1と同様な方法で、上記ペーストAと上
記ペーストBを等量混合して得られる硬化させた
複合修復材の物性を測定した結果、圧縮強度3840
Kg/cm2、表面粗さ0.6μm、表面硬度61、曲げ強度
1300Kg/cm2、熱膨張係数31×10-6/℃であつた。
ペーストBの糸引きの最大長さは2cmであつた。 実施例 5 表1に示した混合溶液の原料組成とした以外は
全て実施例1と同様な方法で表面処理した無機酸
化物を得た。次に、この無機酸化物と表1に示し
たビニルモノマー混合物を用いた以外は全て実施
例1と同様な方法で表面処理した複合充填材を得
た。 次に、上記の表面処理した複合充填材と上記の
表面処理した無機酸化物を用いた以外は全て実施
例1と同様な方法で、ペーストAとペーストBを
調製した。 実施例1と同様な方法で、上記ペーストAと上
記ペーストBを等量混合して得られる硬化させた
複合修復材の物性を測定した結果を合せて表1に
示した。
nは1〜10の整数、R3は−CH=CH−又は−
CH2CH2−を表わす。Xは−F、−Cl、−Br又は
−Iである。 上記の構造式で示される酸ハライド化合物の中
でも、複合充填剤表面との反応の容易さ及び取扱
いの容易さから、酸クロライド化合物が最も好ま
しく用いられる。 上記のエチレン性不飽和結合を有する酸ハライ
ド化合物で複合充填材の表面処理方法としては、
公知の方法が採用される。例えば、ベンゼン、ト
ルエン、シクロヘキサン、塩化メチレン、クロロ
ホルム、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチ
ルエーテル等の酸ハライド化合物と反応しない不
活性溶媒中でエチレン性不飽和結合を有する酸ハ
ライド化合物と複合充填材とを接触させる方法が
挙げられる。両者を接触させる時の温度は室温か
ら用いる溶媒の沸点までの範囲で選択すれば良
い。酸ハライド化合物の使用量は、複合充填材
100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲から選ぶ
ことが好ましい。 上記の酸ハライド化合物と複合充填材とを接触
させた時に、酸ハライド化合物は複合充填材と反
応して、塩化水素、フツ化水素等のハロゲン化水
素を発生するので、そのトラツプ剤としてトリエ
チルアミンのような三級アミンを添加することが
好ましい。 上記のエチレン性不飽和結合を有する酸ハライ
ド化合物で表面処理された複合充填材を複合修復
材の成分として用いた場合、複合修復材の諸性能
が向上する理由は次のように推定される。複合充
填材の表面に存在する水酸基と酸ハライド化合物
の酸ハライド基とが反応し、他方、複合修復材の
成分である重合可能なビニルモノマーと酸ハライ
ド化合物のエチレン性不飽和結合とが重合反応す
る。従つて、酸ハライド化合物は、複合修復材中
の複合充填材と重合可能なビニルモノマーが重合
したビニルポリマーとを結合する役目をしている
ものと考えられる。 以上に説明した本発明の表面処理された複合充
填材を用いることによつて、複合修復材の諸性能
が向上する。即ち、複合修復材の表面滑沢性(表
面粗さで表わされる)は極めて滑らかであり、表
面硬度が高く、熱膨張係数が小さい。しかも、圧
縮強度及び曲げ強度の高い複合修復材が得られ
る。 従つて、本発明の表面処理された複合充填材を
用いた複合修復材は、例えば歯科用複合修復材と
しては極めて良好な材料となる。しかも、上記の
複合修復材を用いて歯科材に築盛するための操作
性が改良される。その操作性の評価方法は詳しい
方法は後述するがペースト状の複合修復材の糸引
きの最大長さで表わすことができる。糸引きの最
大長さが短かいほど、操作性が良く、長いほど操
作性が悪いと評価される。通常、糸引きの最大長
さは0〜20cmの範囲が好ましい。 以上のように、本発明の表面処理された複合充
填材は、極めて理想的な複合修復材を提供するこ
とができるものであり、その有用性は極めて大き
いものである。 以下実施例を挙げ、本発明をさらに具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例に限定されす
ものではない。なお以下の実施例に示した無機酸
化物の諸物性(粒子径、粒子径分布の標準偏差
値、比表面積)の測定、硬化した複合修復材の物
性値(圧縮強度、表面粗さ、表面硬度、熱膨張係
数)の測定およびペーストの糸引きの最大長さの
測定は以下の方法に従つた。 (1) 粒子径および粒子径分布の標準偏差値 粉体の走査型電子顕微鏡写真を撮り、その写
真の単位視野内に観察される粒子の数(n)、
および粒子径(直径Xi)を求め、次式により算
出される。 標準偏差値=+σo-1/X 但し (2) 比表面積 柴田化学器機工業(株)迅速表面測定装置SA−
1000を用いた。測定原理はBET法である。 (3) 複合修復材のペースト調製および硬化方法 先ず、複合充填材とビニルモノマーを所定の
割合でメノウ乳鉢に入れ均一なペーストとなる
まで十分混練した。次いで該ペーストを二等分
し、一方のペーストにはさらに重合促進剤を加
え十分混合した(これをペーストAとする)。
また他方のペーストには有機過酸化物触媒を加
え十分混合した(これをペーストBとする)。
次にペーストA及びペーストBの等量を約30秒
間混練し、型枠に充填し硬化させた。 (4) 圧縮強度 ペーストA及びペーストBを混合して、室温
で30分間重合させた後、37℃、水中24時間浸漬
したものを試験片とした。その大きさ、形状は
直径6mm、高さ12mmの円柱状のものである。こ
の試験片を試機(東洋ボードウイン製UTM−
5T)に装着し、クロスヘツドスピード10mm/
minで圧縮強度を測定した。 (5) 表面粗さ ペーストA及びペーストBを混合して室温で
30分間重合させた後、37℃、水中24時間浸漬し
たものを試片とした。その大きさ、形状は1.5
×10×10mmの板状のものである。試験片を荷重
400gで歯ブラシで1500m摩耗した後、表面粗
さ計(サーフコムA−100)で十点平均あらさ
を求めた。 (6) 表面硬度 ペーストA及びペーストBを混合して室温で
30分間重合させた後、37℃、水中24時間浸漬し
たものを試験片とした。その大きさ、形状は
2.5×10mmの円板状のものである。測定はミク
ロプリネル硬さ試験を用いた。 (7) 熱膨張係数 ペーストA及びペーストBを混合して室温で
30分間重合させた後、37℃、24時間放置したも
のを試験片とした。その大きさは4mmφ×12mm
の円柱状のものである。測定は理学電機製の熱
膨張測定装置(TM−12)を用い、測定温度範
囲は20℃〜50℃である。 (8) 糸引きの最大長さ 深さ10mm、口径30mmの円柱状ガラス製容器に
ペーストをおよそ10g入れ、ペーストの表面を
平滑に整える。直径5mm、長さ100mmのガラス
棒をペーストの平滑な表面に、45℃の角度で深
さ5mmまで差し込む。 容器を固定し、ガラス棒を垂直方向に一定速
度(10cm/sec)で引き上げペーストの糸引き
を起こす。糸引きが切れるまでの長さを糸引き
の最大長さとする。 (9) 曲げ強度 ペーストA及びペーストBを混合して室温で
30分間重合させた後、37℃、水中24時間浸漬し
たものを試験片とした。その大きさ、形状は2
×2×25mmの角柱状のものである。曲げ試験は
支点間距離20mmの曲げ試験装置を東洋ボードウ
イン製UTM−5Tに装着して行ない、クロスへ
ツドスピード0.5mm/minとした。 尚、実施例で使用した略記は特に記さない限
り次の通りである。 Bis−GMA;2,2−ビス(4−(2−ハイド
ロキシ−3−メタクリロキシフエニル)プ
ロパン Bis−MPP;ジ(4−メタクリロキシエトキシ
フエニル)プロパン TEGDMA;トリエチレングリコールジメタク
リレート DEGDMA;ジエチレングリコールジメタクリ
レート TMPT;トリメチロールプロパントリアクリ
レート TMM−3M;ペンタエリスリトールトリメタ
クリレート TMM−4M;ペンタエリスリトールテトラメ
タクリレート MMA;メチルメタクリレート NPG;ネオペンチルグリコールジメタクリレ
ート IPA;イソプロピルアルコール MeCH;メチルアルコール EtOH;エチルアルコール MAE;マレイン酸クロライドモノ〔アクリロ
イルオキシエチル〕エステル MMAE;マレイン酸クロライドモノ〔メタク
リロイルオキシエチル〕エステル MAD;マレイン酸クロライドモノ〔アクリロ
イルオキシジエチレングリコール〕エステ
ル MAT;マレイン酸クロライドモノ〔アクリロ
イルオキシトリエチレングリコール〕エス
テル SAE;コハク酸クロライドモノ〔アクリロイ
ルオキシエチル〕エステル SAP;コハク酸クロライドモノ〔アクリロイ
ルオキシプロピレングリコール〕エステル TAE;トリメリツト酸クロライドモノ〔アク
リロイルオキシエチル〕エステル PAE;ピロメリツト酸クロライドモノ〔アク
リロイルオキシエチル〕エステル PHAE;フタル酸クロライドモノ〔アクリロ
イルオキシエチル〕エステル MMAD;マレイン酸クロライドモノ〔メタク
リロイルオキシジエチレングリコール〕エ
ステル MMAT;マレイン酸クロライドモノ〔メタク
リロイルオキシトリエチレングリコール〕
エステル SMAE;コハク酸クロライドモノ〔メタクリ
ロイルオキシエチル〕エステル TMAE;トリメリツト酸クロライドモノ〔メ
タクリロイルオキシエチル〕エステル PMAE;ピロメリツト酸クロライドモノ〔メ
タクリロイルオキシエチル〕エステル 実施例 1 無機酸化物の製造方法 0.1%塩酸4.0gとテトラエチルシリケート158
g(Si(OC2H5)4、日本コルコート化学社製、製
品名エチルシリケート28)とをメタノール1.2
に溶かし、この溶液を室温で約2時間撹拌しなが
ら加水分解した。その後、これをテトラブチルチ
タネート(Ti(O−nC4H9)4、日本曹達製)40.9
gをイソプロパノール0.5に溶かした溶液に撹
拌しながら添加し、テトラエチルシリケートの加
水分解物とテトラブチルチタネートとの混合溶液
を調製した。次に撹拌機付きの内容積10のガラ
ス製反応容器にメタノール2.5を導入し、これ
に500gのアンモニア水溶液(濃度25Wt%)を加
えてアンモニア性アルコール溶液を調製し、これ
にシリカの種子を作るための有機珪素化合物溶液
としてテトラエチルシリケート4.0gをメタノー
ル100mlに溶かした溶液を約5分間かけて添加し、
添加終了5分後反応液がわずか乳白色のところ
で、さらに続けて上記の混合溶液を反応容器の温
度を20℃に保ちながら約2時間かけて添加し反応
生成物を析出させた。その後さらに続けてテトラ
エチルシリケート128gをメタノール0.5に溶か
した溶液を該反応生成物が析出した系に約2時間
かけて添加した。添加終了後、更に1時間撹拌を
続けた後乳白色の反応液からエバポレーターで溶
媒を除き、さらに80℃、減圧乾燥することにより
乳白色の粉体を得た。 さらに、この乳白色の粉体を900℃、4時間焼
成した後、メノウ乳鉢で分散しシリカとチタニア
を主な構成成分とする無機酸化物を得た。この無
機酸化物は走査型電子顕微鏡の観察から、粒子径
は0.10〜0.20μmの範囲にあり、平均粒子径は
0.13μmであり形状は真球で、さらに粒子径の分
布の標準偏差値は1.08で、比表面積20m2/gであ
つた。得られた無機酸化物はさらにγ−メタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシランで表面処理し
た。 表面処理は無機酸化物に対してγ−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシランを8重量%添加
し、水−エタノール溶媒中で80℃、2時間還流し
た後エバポレーターで溶媒を除去し、さらに真空
乾燥させる方法によつた。 次に上記無機酸化物を用いた複合充填材の製造
方法について述べる。 複合充填材の製造方法 上記表面処理した無機酸化物にBis−GMAと
TEGDMAとのビニルモノマーの混合物(混合割
合はBis−GMA60重量%、TEGDMA40重量%)、
アゾビスイソブチロニトリル(ビニルモノマー混
合物100重量部に対して0.5部)およびエタノール
(ビニルモノマー混合物100重量部に対して15重量
部)を配合した充分練和することによりペースト
を得た。このペーストを真空下に置き気泡とエタ
ノールを除去した。気泡とエタノールを除去した
ペースト中の無機酸化物の充填量は78.0重量%で
あつた。その後このペーストを5Kg/cm2の窒素加
圧下、重合温度120℃、重合時間1時間で重合し、
重合体を得た。この重合体を乳鉢で、径5mm以下
の大きさに粉砕後、さらに擂潰機で1時間粉砕し
た。粉砕後250メツシユふるい通過の複合充填材
を得た。 複合充填材の比重は2.21で、表面硬度72であつ
た。 次に、上記複合充填材100重量部に対して、メ
タクリル酸クロライド2.5重量部、トリエチルア
ミン5.0重量部、トルエン250重量部を密栓した三
角フラスコ中に混合し、12時間撹拌した。次に、
三角フラスコ中の混合液をロ過し、さらに、メタ
ノールで洗浄し、室温で減圧乾燥して表面処理し
た複合充填材を得た。 次に、上記の表面処理した複合充填材と上記の
表面処理した無機酸化物との充填材混合物(混合
割合 複合充填材50重量%、無機酸化物50重量
%)10g、Bis−GMAとTEGDMAとのビニルモ
ノマー混合物(混合割合はBis−GMA60重量%、
TEGDMA40重量%)3.2g、ベンゾイルパーオ
キサイド(ビニルモノマー混合物100重量部に対
して2.0重量部)および2,5−ジターシヤリ−
ブチル−4−メチルフエノール(ビニルモノマー
混合物100重量部に対して0.1重量部)を混合して
ペーストを得た。(このペーストをペーストBと
する) 上記と同様な充填材混合物10g、上記ビニルモ
ノマー混合物3.2g、N,N−ビス−(2−ヒドロ
キシエチル)−4−メチルアニリン(上記ビニル
モノマー混合物中に1.2重量%)および2,5−
ジターシヤリ−ブチル−4−メチルフエノール
(上記ビニルモノマー混合物中に0.02重量%)を
混合してペーストを得た。(このペーストをペー
ストAとする。) ペーストBとペーストAをそれぞれ等量取り、
30秒間室温で練和し硬化させた複合修復材の物性
を測定した結果、圧縮強度3840Kg/cm2、表面粗さ
0.5μm、表揚硬度62、曲れ強度1230Kg/cm2、熱膨
張係数31×10-6/℃、ペーストBの糸引き最大長
さは5cmであつた。 実施例 2 無機酸化物の製造方法 0.5%塩酸1.8gと蒸留したテトラエチルシリケ
ート(Si(OC2H5)4、日本コルコート化学社製、
製品名エチルシリケート28)104gをメタノール
0.2に溶かし、この溶液を室温で約1時間撹拌
しながら加水分解した。その後、これにテトラブ
チルチタネート(Ti(O−nC4H9)4、日本曹達製)
17.0gをイソプロパノール1.0に溶かした溶液
に撹拌しながら添加し、テトラエチルシリケート
の加水分解物とテトラブチルチタネートとの混合
溶液(A)を調製した。次に、バリウムビスイソペン
トキサイド7.8gとテトラエチルシリケート104g
とアルミニウムトリsec−ブトキサイド0.2gをメ
タノール1.0に溶かし、その溶液を90℃、窒素
雰囲気下で30分間還流した。その後室温まで戻
し、これを混合溶液(B)とした。さらに混合溶液(A)
と混合溶液(B)とを室温で混合し、これを混合溶液
(C)とした。 次に撹拌機つきの内容積10のガラス製反応容
器にメタノール2.5を満し、これに500gのアン
モニア水溶液(濃度25wt%)を加えてアンモニ
ア性アルコール溶液を調製し、この溶液に先に調
製した混合溶液(C)を反応容器の温度を20℃に保ち
ながら約4時間かけて添加した。添加開始後数分
間で反応液は乳白色になつた。添加終了後更に1
時間撹拌を続けた後、乳白色の反応液からエバポ
レーターで溶媒を除き、さらに80℃で減圧乾燥す
ることにより乳白色の粉体を得た。さらに、この
乳白色の粉体を900℃、4時間焼成した後、擂潰
機で凝集をほぐし、シリカ、チタニアおよび酸化
バリウムとを主な構成成分とする無機酸化物を得
た。走査型電子顕微鏡写真による観察の結果、こ
の無機酸化物の形状は球形で、その粒径は0.12〜
0.26μmの範囲にあり、その粒径の標準偏差値は
1.06であつた。またBET法による比表面積は30
m2/gであつた。X線分析によるとおよそ2θ=
25′を中心にしてゆるやかな山形の吸収が見られ
非晶質構造を有するものであることが確認され
た。 さらに、この乳白色の粉体を900℃、4時間焼
成した後、擂潰機で凝集をほぐし、シリカ、チタ
ニアおよび酸化バリウムとを主な構成成分とする
無機酸化物を得た。この無機酸化物はさらにγ−
メタクリロキシプロピルトリメトキシシランで実
施例1と同様な方法で表面処理した。 複合充填材の製造方法 上記の表面処理した無機酸化物に、TMM−
3MとTMM−4Mとのビニルモノマーの混合物
(混合割合はTMM−3M30重量%、TMM−
4M70重量%)、ラウロイルパーオキサイド(ビニ
ルモノマー混合物100重量部に対して0.2重量部)
およびエタノール(ビニルモノマー混合物100重
量部に対して10重量部)を配合し充分練和するこ
とによりペーストを得た。このペーストを真空下
に置き気泡とエタノールを除去した。気泡とエタ
ノールを除去したペースト中の無機酸化物の充填
量は76重量%であつた。その後このペーストを3
Kg/cm2のアルゴン加圧下、90℃で11時間重合し、
重合体を得た。この重合体をボールミルで5時間
粉砕後、さらに擂潰機で1時間粉砕した。粉砕後
400メツシユのふるい通過の複合充填材を得た。
複合充填材の比重は2.40で、表面硬度65であつ
た。 次に、上記複合充填材100重量部に対してメタ
クリル酸フロライド1.2重量部、トリエチルアミ
ン2.5重量部、ベンゼン250重量部を乾燥した窒素
で置換した還流器付きの三角フラスコ中に混合
し、2時間撹拌した。 次に、三角フラスコ中の混合液をロ過し、さら
に、メタノールで洗浄し、50℃で減圧乾燥して表
面処理した複合充填材を得た。 次に上記表面処理した複合充填材と上記表面処
理した無機酸化物との充填材混合物(混合割合は
複合充填材60重量%、無機酸化物40重量%であ
る)10g、Bis−GMAとTEGDMAとTMPTと
のビニルモノマー混合物(混合割合はBis−
GMA42重量%、TEGDMA21重量%、TAPT30
重量%)3.5g、ベンゾイルパーオキサイド(ビ
ニルモノマー混合物100重量部に対して2.0重量
部)および2,5−ジターシヤリ−ブチル−4−
メチルフエノール(ビニルモノマー混合物100重
量部に対して0.1重量部)を混合してペーストを
得た。(このペーストをペーストBとする。) 上記と同様な充填材混合物10g、Bis−GMA
とTEGDMAとTMPTとのビニルモノマー混合
物(混合割合はBis−GMA42重量%、
TEGDMA21重量%、TAPT30重量%)3.2g、
N,N−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−4−メ
チルアニリン(上記ビニルモノマー混合物100重
量部に対して1.2重量%)およびハイドロキノン
モメチルエーテル(上記ビニルモノマー混合物
100重量部に対して0.02重量部)を混合してペー
ストを得た。(このペーストをペーストAとす
る。) 実施例1と同様な方法で、上記ペーストAと上
記ペーストBを等量混合して得られる硬化させた
複合修復材の物性を測定した結果、圧縮強度3990
Kg/cm2、表面粗さ0.6μm、表面硬度63、曲げ強度
1310Kg/cm2、熱膨張係数30×10-6/℃であつた。
ペーストBの糸引きの最大長さは5cmであつた。 実施例 3 無機酸化物の製法 実施例1で用いたものと同様なテトラエチルシ
リケート52g、およびジルコニウムテトラブトキ
シサイド(Zr(OC4H9)4)15.6gをイソプロピル
アルコール0.2に溶かし、この溶液を100℃、窒
素雰囲気下で30分間還流した。その後室温まで戻
し、これを混合溶液(A)とした。次に、テトラエチ
ルシリケート52gおよびストロンチウムビスメト
キサイド6.1gをメタノール0.2に仕込み、この
溶液を80℃、窒素雰囲気下で30分間還流した。そ
の後室温まで戻し、これを混合溶液(B)とした。混
合溶液(A)と混合溶液(B)とを室温で混合し、これを
混合溶液(C)とした。 次に撹拌機つきの内容積10のガラス製反応容
器にメタノール2.4を満し、これに500gのアン
モニア水(濃度25重量%)を加えてアンモニア性
アルコール溶液を調製し、この溶液に先に調製し
た混合溶液(C)を、反応容器を20℃に保ちながら、
約4時間かけて添加し、反応生成物を析出させ
た。その後さらに続けて、テトラエチルシリケー
ト50gを含むメタノール0.5からなる溶液を該
反応生成物が析出した系に約2時間かけて添加し
た。添加終了後更に1時間撹拌を続けた後、乳白
色の反応液からエバポレーターで溶媒を除きさら
に、減圧乾燥することにより乳白色の粉体を得
た。 さらに、この乳白色の粉体を900℃、3時間焼
成した後、擂潰機でほぐし、シリカとジルコニア
と酸化ストロンチウムとを主な構成成分とする無
機酸化物を得た。この無機酸化物は走査型電子顕
微鏡の観察から、粒子径は0.10〜0.25μmの範囲に
あり、平均粒径は0.17μmであり、形状は球形で、
さらに粒子径の分布の標準偏差値は1.25で、比表
面積26m2/gであつた。この無機酸化物はさらに
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
で実施例1と同様な方法で表面処理した。 複合充填材の製法 上記の表面処理した無機酸化物に、Bis−
GMAとTEGDMAのビニルモノマー混合物(混
合割合はBis−GMA70重量%、TEGDMA30重量
%)、メチルエチルケトンパーオキサイド(ビニ
ルモノマー混合物100重量部に対して1.0重量部)
およびメタノール(ビニルモノマー混合物100重
量部に対して20重量部)を配合し充分練和するこ
とによりペーストを得た。このペーストを真空下
に置き気泡とメタノールを除去した。気泡とメタ
ノールを除去したペースト中の無機酸化物の充填
量は80重量%であつた。その後このペーストを2
Kg/cm2の窒素加圧下、120℃で4時間重合し、重
合体を得た。この重合体をボールミルで6時間粉
砕後、さらに擂潰機で1時間粉砕した。粉砕後
200メツシユのふるい通過の複合充填材を得た。
複合充填材の比重は2.51で、表面硬度は75であつ
た。 次に、上記複合充填材100重量部に対して、ア
クリル酸クロライド5重量部、トリエチルアミン
5.0重量部、塩化メチレン200重量部を密栓した三
角フラスコ中に混合し、12時間撹拌した。次に、
三角フラスコ中の混合液をロ過し、さらに、メタ
ノールで洗浄し、室温で減圧乾燥して、表面処理
した複合充填材を得た。 次に、上記の表面処理した複合充填材と上記表
面処理した無機酸化物を用いた以外は全て、実施
例2と同様な方法でペーストAとペーストBを調
製した。 実施例1と同様な方法で、上記ペーストAと上
記ペーストBを等量混合して得られる硬化させた
複合修復材の物性を測定した結果、圧縮強度
4.120Kg/cm2、表面硬度60、表面粗さ0.6μm、曲げ
強度1210Kg/cm2、熱膨張係数32×10-6/℃であつ
た。ペーストBの糸引きの最大長さは6cmであつ
た。 実施例 4 無機酸化物の製法 0.1%塩酸水4.0gと実施例1で用いたと同様な
テトラエチルシリケート158gとをメタノール1.2
に溶かし、この溶液を室温で約1時間撹拌しな
がら加水分解した。その後、これをテトラブチル
チタネート40.9gをイソプロパノール0.5に溶
かした溶液に撹拌しながら添加し、テトラエチル
シリケートの加水分解物とテトラブチルチタネー
トとの混合溶液(A)を調製した。一方、ナトリウム
メチラート0.2gをメタノール0.5に溶した溶液
を混合溶液(A)と混合し、これを混合溶液(B)とし
た。 次に、撹拌機付きの内容積10のガラス製反応
容器にイソプロパノール2.5を導入し、これに
500gのアンモニア水溶液(濃度25重量%)を加
えてアンモニア性アルコール溶液を調製した。こ
れにテトラエチルシリケート5.0gをメタノール
100mlに溶かした溶液を約10分間かけて添加し、
添加終了後ただちに先に調製した混合溶液(B)を反
応容器の温度を20℃に保ちながら約6時間かけて
添加し反応生成物を析出させた。その後さらに続
けてテトラエチルシリケート128gおよびナトリ
ウムメチラート0.1gをメタノール0.5に溶かし
た溶液を、該反応生成物が析出した系に約3時間
かけて添加した。添加終了後更に1時間撹拌を続
けた後、乳白色の反応液からエバポレーターで溶
媒を除き、さらに100℃、減圧乾燥することによ
り乳白色の粉体を得た。 さらに、この乳白色の粉体を1000℃、1時間焼
成した後、擂潰機でほぐしシリカ、チタニアおよ
び酸化ナトリウムを主な構成成分とする無機酸化
物を得た。この無機酸化物は走査型電子顕微鏡の
観察から、粒子径は0.20〜0.40μmの範囲にあり、
平均粒径は0.28μmであり、形状は球形で、さら
に粒子径の分布の標準偏差値は1.25で、比表面積
15m2/gであつた。得られた無機酸化物はさらに
γ−メタクリロキシシランを用いて実施例1と同
様な方法で表面処理した。 複合充填材の製法 上記の表面処理した無機酸化物に、Bis−
GMAとTEGDMAとTMPTのビニルモノマー混
合物(混合割合はBis−GMA42重量%、
TEGDMA18重量%、TMPT30重量%)および
ベンゾイルパーオキサイド(ビニルモノマー混合
物100重量部に対して0.1重量部)を配合し充分練
和することによりペーストを得た。このペースト
を真空下に置き気泡を除去した。気泡を除去した
ペースト中の無機酸化物の充填量は65重量%であ
つた。その後このペーストを5Kg/cm2の窒素加圧
下、90℃で4時間重合し、重合体を得た。この重
合体を振動ボールミルで1時間粉砕後、さらに擂
潰機でエタノール溶媒中で1時間粉砕した。その
後、エタノールで洗浄し濾過して250メツシユの
ふるい通過の複合充填材を得た。これをさらに80
℃で8時間真空乾燥した。乾燥した複合充填材の
比重は2.10で、表面硬度は70であつた。 次に、上記複合充填材100重量部に対してメタ
クリル酸ブロマイド1.0重量部、トリエチルアミ
ン2.0重量部、ジオキサン300重量部を密栓した三
角フラスコ中に混合し、8時間撹拌した。次に三
角フラスコ中の混合液をロ過し、さらにメタノー
ルで洗浄し、室温で減圧乾燥して、表面処理した
複合充填材を得た。 次に、上記の表面処理した複合充填材と上記表
面処理した無機酸化物を用いた以外は全て、実施
例1と同様な方法で、ペーストAとペーストBを
調製した。 実施例1と同様な方法で、上記ペーストAと上
記ペーストBを等量混合して得られる硬化させた
複合修復材の物性を測定した結果、圧縮強度3840
Kg/cm2、表面粗さ0.6μm、表面硬度61、曲げ強度
1300Kg/cm2、熱膨張係数31×10-6/℃であつた。
ペーストBの糸引きの最大長さは2cmであつた。 実施例 5 表1に示した混合溶液の原料組成とした以外は
全て実施例1と同様な方法で表面処理した無機酸
化物を得た。次に、この無機酸化物と表1に示し
たビニルモノマー混合物を用いた以外は全て実施
例1と同様な方法で表面処理した複合充填材を得
た。 次に、上記の表面処理した複合充填材と上記の
表面処理した無機酸化物を用いた以外は全て実施
例1と同様な方法で、ペーストAとペーストBを
調製した。 実施例1と同様な方法で、上記ペーストAと上
記ペーストBを等量混合して得られる硬化させた
複合修復材の物性を測定した結果を合せて表1に
示した。
【表】
【表】
実施例 6
表2に示した混合溶液の原料組成とした以外は
全て実施例1と同様な方法で表面処理した無機酸
化物を得た。次に、この無機酸化物と表2に示し
たビニルモノマー混合物と酸ハライド化合物を用
いた以外は全て実施例2と同様な方法で表面処理
した複合充填材を得た。 次に、上記の表面処理した複合充填材と上記表
面処理した無機酸化物を用いた以外は全て実施例
2と同様な方法で、ペーストAとペーストBを調
製し、両方のペーストを等量混合して得られる硬
化させた複合修復材の物性を測定した。結果を合
せて表2に示した。
全て実施例1と同様な方法で表面処理した無機酸
化物を得た。次に、この無機酸化物と表2に示し
たビニルモノマー混合物と酸ハライド化合物を用
いた以外は全て実施例2と同様な方法で表面処理
した複合充填材を得た。 次に、上記の表面処理した複合充填材と上記表
面処理した無機酸化物を用いた以外は全て実施例
2と同様な方法で、ペーストAとペーストBを調
製し、両方のペーストを等量混合して得られる硬
化させた複合修復材の物性を測定した。結果を合
せて表2に示した。
【表】
【表】
実施例 7
表3に示した混合溶液中の組成とした以外は全
て実施例3と同様な方法で表面処理した無機酸化
物を得た。次に、この無機酸化物と表3に示した
ビニルモノマー混合物と酸ハライド化合物を用い
た以外は全て実施例3と同様な方法で表面処理し
た複合充填材を得た。 次に、上記の表面処理した複合充填材と上記の
表面処理した無機酸化物を用いた以外は全て実施
例3と同様な方法で、ペーストAとペーストBを
調製し、両方のペーストを等量混合して得られる
硬化させた複合修復材の物性を測定した。結果を
合せて表3に示した。
て実施例3と同様な方法で表面処理した無機酸化
物を得た。次に、この無機酸化物と表3に示した
ビニルモノマー混合物と酸ハライド化合物を用い
た以外は全て実施例3と同様な方法で表面処理し
た複合充填材を得た。 次に、上記の表面処理した複合充填材と上記の
表面処理した無機酸化物を用いた以外は全て実施
例3と同様な方法で、ペーストAとペーストBを
調製し、両方のペーストを等量混合して得られる
硬化させた複合修復材の物性を測定した。結果を
合せて表3に示した。
【表】
【表】
【表】
Claims (1)
- 1 シリカと結合可能な周期律表第族、同第
族、同第族及び同第族からなる群から選ばれ
た少くとも1種の金属酸化物及びシリカを主な構
成成分とし、粒子径0.1〜1.0μmで且つ形状が球形
である無機酸化物を含むビニルポリマーからなる
複合充填剤であり、その表面がエチレン性不飽和
結合を有する酸ハライド化合物で処理されてなる
複合充填材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58116838A JPS6011407A (ja) | 1983-06-30 | 1983-06-30 | 複合充填材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58116838A JPS6011407A (ja) | 1983-06-30 | 1983-06-30 | 複合充填材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6011407A JPS6011407A (ja) | 1985-01-21 |
| JPH0322842B2 true JPH0322842B2 (ja) | 1991-03-27 |
Family
ID=14696874
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58116838A Granted JPS6011407A (ja) | 1983-06-30 | 1983-06-30 | 複合充填材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6011407A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6730156B1 (en) * | 1999-10-28 | 2004-05-04 | 3M Innovative Properties Company | Clustered particle dental fillers |
| JP2007134647A (ja) * | 2005-11-14 | 2007-05-31 | Yamaha Corp | 組立式スライド操作装置 |
| SE1551112A1 (en) * | 2015-08-27 | 2017-02-28 | Sp Sveriges Tekniska Forskningsinstitut Ab | Functionalized particles |
-
1983
- 1983-06-30 JP JP58116838A patent/JPS6011407A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6011407A (ja) | 1985-01-21 |
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