JPH0323643B2 - - Google Patents
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- JPH0323643B2 JPH0323643B2 JP62193304A JP19330487A JPH0323643B2 JP H0323643 B2 JPH0323643 B2 JP H0323643B2 JP 62193304 A JP62193304 A JP 62193304A JP 19330487 A JP19330487 A JP 19330487A JP H0323643 B2 JPH0323643 B2 JP H0323643B2
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- yarn
- fiber
- roll
- present
- nylon
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- Artificial Filaments (AREA)
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
Description
<産業上の利用分野>
本発明はポリヘキサメチレンアジパミド(以下
ナイロン66とも称す)繊維、特に産業用資材とし
て好適なナイロン66繊維に関するものである。 ナイロン66繊維は高強力、強靱性、及び耐久性
にすぐれている為、各種産業用途、例えばタイヤ
コード、動力伝達用ベルト、搬送用ベルト等のゴ
ム補強用コード、及びシートベルト、縫糸、漁
網、各種カバーシート等に用いられている。 ナイロン66繊維はナイロン6繊維に比べれば耐
熱性、寸法安定性、初期モジユラスが若干すぐれ
ているとは云え、産業用に用いられる他の素材に
比べると寸法安定性、初期モジユラスが低いこと
が最大の欠点であつた。そこでナイロン66繊維の
すぐれた高強度、強靱性、耐久性に加え、寸法安
定性及び高い初期モジユラス性が付与されれば用
途が更に拡大する為、久しく改良が求められてい
た。 <問題点を解決するための手段および作用> 本発明者らは高強力で、かつ初期モジユラス及
び寸法安定性のすぐれたナイロン66繊維を得る目
的で鋭意努めた結果、本発明に到達した。即ち前
記本発明に係る繊維は、ポリヘキサメチレンアジ
パミドを溶融紡糸、延伸して製造する方法に於い
て、 ヘキサメチレンアジパミドの繰返し構造単位
が95モル%以上、硫酸相対粘度が2.8以上の、
ポリヘキサメチレンアジパミドを溶融したのち
紡糸口金を通じて紡出すること、 該紡糸口金から紡出された糸条を、紡糸口金
面から少なくとも10cm以上の領域をカバーし、
かつポリヘキサメチレンアジパミドの融点以上
に加熱されている加熱ゾーンを通過せしめたの
ち、冷風を吹きつけて急冷すること、 該紡出糸条を2000m/分以上の紡糸速度で引
取り、引取ロールを通過した引取糸条の複屈折
を25×10-3以上45×10-3以下の範囲内、かつ該
引取糸条の単糸デニールを15デニール以下とす
ること、 該引取糸条を一旦捲取つたのち、あるいは一
旦捲取ることなく3.5倍以下の延伸倍率で熱延
伸すること、 によつて得られる。 そして、この方法によつて本発明に係るナイロ
ン66繊維が得られる。 本発明の構成は、 ヘキサメチレンアジパミドの繰返し構造単位が
95モル%以上、硫酸相対粘度が2.8以上の、ポリ
ヘキサメチレンアジパミドからなる繊維であつて
下記特性を同時に有する高強力で、かつ寸法安定
性及び耐疲労性の著しく改善されたポリヘキサメ
チレンアジパミド繊維。 (イ) T/D≧7.5g/d (ロ) 30≧E≧12% (ハ) Mi≧28g/d (ニ) ΔS≦4% (ホ) fc≧0.92 (ヘ) ≦0.70 なお、上記においてT/Dは強度、Eは残留伸
度、Miは初期モジユラス、ΔSは177℃の乾熱収
縮率、fcは結晶配向度、は非晶分子配向度をそ
れぞれ示す。 にある。 本発明にかかるポリヘキサメチレンアジパミド
繊維の極めて重要な構造的特徴は、 (ホ) fc≧0.92:結晶配向度が高いこと (ヘ) ≦0.70:非晶分子配向度が低いこと を同時に満足することである。換言するならば、
本発明にかかる繊維は鮮明な二相構造となつてお
り高結晶配向度が高強力、ハイモジユラスに寄与
し、また低非晶配向度が低収縮、高耐疲労性に寄
与するのである。 本発明にかかる繊維は上記式の(ホ)および(ヘ)を満
足することを必要な条件とするが、両パラメータ
ーのみでは本発明の全ての構造的特徴を示し得な
いので上記式(イ)〜(ニ)で示される補助的パラメータ
ーを用いたのである。 すなわち(イ)T/D≧7.5g/d、(ハ)Mi≧28g/
d、および(ロ)のうちE≦30%を満足させるために
はfc≧0.92にする必要があり、また(ニ)ΔS≦4%
および(ロ)E≧12%を満足させるためにはF≦0.92
にする必要がある。 かかる本発明のポリヘキサメチレンアジパミド
繊維は従来全く例を見ないものであり、とりわけ
高強力、ハイモジユラスと低収縮率を兼備した糸
物性は特徴的なものである。 更に具体的に前記の方法によつて得られた本発
明に係る繊維の特性について詳述する。 原料ポリマは分子鎖の繰返し単位数の95モル%
以上がポリヘキサメチレンアジパミドで、共重合
成分は5モル%未満含有していてもよい。共重合
しうる他のポリアミド成分としては、例えばポリ
−ε−カプラミド、ポリヘキサメチレンセバカミ
ド、ポリヘキサメチレンイソフタラミド、ポリヘ
キサメチレンテレフタラミド、ポリキシリレンフ
タラミド等がある。共重合成分を5モル%以上含
有すると結晶性が低下し、寸法安定性が低下する
為好ましくない。 ナイロン66ポリマ(以下ポリマとも称する)は
オストワルド粘度計を用いて26℃、ポリマ濃度1
重量%で測定した硫酸相対粘度が2.8以上、特に
3.0以上の高重合度ポリマが本発明の高強度糸を
得るのに好ましい。また本発明のナイロン66繊維
は主として産業用途に用いる為、熱、光、酸素等
に対して十分な耐久性を付与する目的でポリマに
酸化防止剤を加える。酸化防止剤として銅塩、例
えば酢酸銅、塩化第一銅、塩化第二銅、臭化第一
銅、臭化第二銅、沃化第一銅、フタル酸銅、ステ
アリン酸銅、ピロリン酸銅等及び各種銅塩と有機
化合物との鎖塩例えば8−オキシキノリン銅、2
−メルカプトベンゾイミダゾールの銅鎖塩好まし
くは酢酸銅、沃化第一銅及び2−メルカプトベン
ゾイミダゾールの銅鎖塩等がアルカリ又はアルカ
リ土類金属のハロゲン化物、例えば沃化ナトリウ
ム、臭化カリウム、塩化カリウム、臭化ナトリウ
ム、沃化亜鉛、沃化カルシウムが有機ハロゲン化
物、例えばペンタヨードベンゼン、ヘキサブロム
ベンゼン、テトラヨードテレフタル酸、ヨウ化メ
チレン、テトラヨードアンモニウムアイオダイ
ド、トリブチルエチルアンモニウムアイオダイド
等や、無機及び有機の隣化合物、例えばピロリン
酸ソーダ、亜リン酸ソーダ、トリフエルフオスフ
アイト、9,10−ジハイドロ−10−(3′,5′−ジ
−t−ブチル−4′−ヒドロキシベンジル)−9−
オキサ−パーフオスフアフエナンスレン−10−オ
キサイド等及びフエノール系抗酸化剤、例えばテ
トラキス−[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフエニル)−プロピオネー
ト]−メタン、1,3,5−トリメチル−2,4,
6−トリス[3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシベンジル)ベンゼン、n−オクタデジル−
3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フエニル)−プロピオネート、4−ヒドロキシ−
3,5−ジ−t−ブチルベンジルリン酸ジエチル
エステル等やアミン系抗酸化剤、例えばN,
N′−βナフチル−P−フエニレンジアミン、2
−メルカプトベンゾイミダゾール、フエニル−β
−ナフチルアミン、N,N′−ジフエニル−P−
フエニレンジアミン、ジフエニルアミンとアリル
ケトンとの縮合反応物等好ましくは沃化カリウ
ム、臭化カリウム等のアルカリ金属ハロゲン化物
と有機隣化合物を併用して含有させ紡糸すること
が好ましい。 酸化防止剤はポリマの重合工程あるいは一旦チ
ツプとしたのちチツプにまぶして含有させること
ができる。含有させる酸化防止剤の量は銅塩は銅
として10〜1000ppm、好ましくは30〜200ppm、
他の酸化防止剤は0.01〜0.5%好ましくは0.05〜
0.2%の範囲で用いる。酸化防止剤は通常銅塩と
他の酸化防止剤の1種又は2種以上を組み合わせ
て使用する。 水分率0.1%以下に乾燥した上記ポリマを第1
図(本発明法の紡糸工程を示す工程図)の如き溶
融紡糸機で紡糸するが、この時好ましくはエクス
トルーダ型紡糸機を用いる。 ところでポリマは、通常溶融紡糸して高強力繊
維が得られる他のポリマ、例えばナイロン66がポ
リエチレンテレフタレートに比べ、結晶化速度が
高く、結晶化しやすい為、紡糸過程で球晶が生成
しやすい。球晶が著しく生長した末延伸糸は延伸
性が悪く、7.5g/d以上の強度は得られない。
特に紡糸と延伸を分離して行なう方式では球晶生
成が延伸性の低下、強度の低下に及ぼす影響が大
きく問題である。球晶の生成は溶融ポリマが紡糸
され、引取られる迄に結晶化温度域に滞留する時
間によつて決定される。球晶の生成を防ぐには、
球晶の生成温度域における滞留時間が小さくなる
よう急冷することが必要である。その為紡出され
たポリマを溶融温度からなるべく早く非結晶化域
まで冷却するよう冷却風の温度を低めたり、高い
風速で冷却する方法もあるが、これらの方法によ
ると各単糸間の冷却速度が異なつたり、単糸断面
内の冷却速度分布の違いによつてそれぞれ配向度
の異なつた不均一な繊維糸条が得られる。特に本
発明法の高速紡糸を採用する場合にはその影響が
無視できない。そこで冷却条件を均一性の保持さ
れる通常の方法、例えば15〜30℃の温度の風を用
い、10〜60m/分の風速で吹きつけ乍ら効果的に
冷却する為には、未延伸糸の単糸繊度を15デニー
ル以下、好ましくは10〜2デニールと細デニール
に設定して紡出することが必要である。未延伸糸
単糸繊度を15デニールを越えるデニールに設定す
ると口金の単孔吐出量が増大するため、均一な冷
却と球晶生成抑制と同時に達成することはできな
い。 さて、紡糸口金1から紡出された紡出糸条Yは
冷却固化されて、引取ローラ6で引取られる。引
取速度は引取ローラ6で調整されたのち、採取し
た糸条の複屈折が25×10-3以上好ましくは30×
10-3〜45×10-3なるように設定する。前記複屈折
に対応する引取速度は通常2000m/分以上、好ま
しくは2500〜6000m/分である。未延伸糸の複屈
折が25×10-3未満では本発明の意図する特性、即
ち4%以下の乾熱収縮率及び0.70以下の非晶分子
配向度が得られず、その結果、本発明の狙いとす
る効果、即ちすぐれた寸法安定性と耐疲労性を備
えたナイロン66繊維が得られない。一方複屈折が
約45×10-3を越えて得られた引取糸は安定的に
7.5g/d以上の高強力糸にはならない。 本発明に係る繊維を得る方法に於いては、2000
m/分以上の高速紡糸を安定して継続維持する為
に、紡糸口金1直下の雰囲気2の温度は極めて重
要である。 前記、雰囲気2と口金1の下面から後述する加
熱筒3で囲まれた領域を云う。例えば口金面から
少なくとも10cm以上に領域に口金から紡出された
糸条をポリマの溶融温度に維持する為に加熱筒3
を設置する。加熱筒3はポリマの融点以上に加熱
され、口金面から少なくとも10cmの雰囲気2は
250℃以上、通常は270〜350℃とする。 加熱筒3の長さLと内径Dは例えば口金1個に
つき、L=0.1〜1m、D=0.05〜0.5mであり、
L/D≧0.2である。 加熱筒3の下位には断熱領域を介して、又は介
することなく冷却装置4を設け、紡出糸条Yを冷
却する。冷却装置4の形式はユニフロー式、環状
自然吸引式、環状吹出し方式等の方法があるが、
本発明に適した方法は均一冷却しやすい環状吹出
し方式ある。この方式は第1図の−断面図で
ある第2図に示されている。 冷却固化された紡出糸条Yは通常の給油装置
5、即ち給油ロール又はガイド給油装置等によつ
て、油剤付与されたのち1対の引取ロール例えば
ネルソンロール6に引取られる。 ところでナイロン66繊維は紡糸速度が約1500
m/分以上3500m/分未満で分子鎖が中間配向域
に達する範囲で捲取中の吸水、吸湿によつて結晶
化を生じ、著しい縦膨潤を起す結果、正常な捲取
は不可能である。その為、本発明に係る繊維を得
る方法では、紡糸速度の範囲のうち2000m/分以
上、3500m/分未満では紡出糸条を引取ロール6
で引取つた後、連続してそれに2.0倍以下の延伸
を延伸ロール7との間で行つたのち捲取る。 この時、引取ロール6は120℃以下、通常は80
℃以下の温度で加熱又は無加熱とする。延伸ロー
ル7としては常温〜150℃好ましくは60〜120℃に
加熱した加熱ロールを用いることが好ましい。 一方4000m/分以上の紡糸速度の場合は、逆に
捲取時の糸条の収縮率が大きい為、紙管がつぶれ
たり、捲取ドラム端面がくずれ易いので、これを
防止する為に好ましくは上記延伸ロール7は引取
ロール6より低速で用い、20%以下、通常は10%
以下の弛緩を与え乍ら捲取る。この場合は引取ロ
ール、延伸ロール共常温のままでよい。前記ロー
ルが設置されている引取室及び延伸室として好ま
しくは高強力糸を得る目的で比較的低湿例えば25
℃、40%RHに調節された部屋を用いる。 延伸方法はナイロン66繊維を安定に得る為、多
段延伸法が好ましいが、引取糸8′は既に比較的
高配向度になつているので、総合延伸倍率は3.5
倍以下、通常は3.0〜1.4倍の一段延伸法を採用す
ることができる。 高強力糸を得る目的で、最高延伸倍率の80%以
上の高倍率で延伸し、残留伸度が15〜30%となる
ようにするが、個々の試料の延伸倍率はそれぞれ
の引取糸の配向度によつて基本的に決定される。
なお最高延伸倍率とは延伸可能な最大延伸倍率を
云う。 本発明に係る繊維を得る場合の延伸方法の1例
は第3図に示されている。具体的に述べると次の
通りである。1FR(第1フイードロール)9は60
℃以下の温度、通常は常温で用いられる。2FR
(第2フイードロール)10は常温〜90℃、1DR
(第1ドローロール)11は80〜150℃、HP(熱
板)12は150〜240℃、2DR(第2ドローロー
ル)13はナイロン66の融点以下、通常は160〜
240℃で且つ前段階で配置されたロールの温度と
同等か、それ以上に高い温度となるようにそれぞ
れが設定される。最後に配置したRR(張力調整
ロール)14は220℃以下とする。 1FR9と2FR10の間の延伸比は実質的な延伸
が起らない1.00〜1.10の範囲に設定される。1FR
9は適当なテンサーによつて置き替えられ採用し
ないでよい場合もある。糸条は2FR10〜1DR1
1間は1.3〜2.0倍、1DR11〜2DR13間は1.2〜
2.0倍で延伸され、2DR13〜RR14間は0.85〜
1.00の範囲で制限収縮を受ける。 なお、一段延伸法を採用する場合には1DR1
1を除いて行なうが、この場合は特に1FR9の設
置は本発明の目的とする繊維を得る為に有利であ
る。 2DR13〜RR14間の張力調整ゾーンは高倍
率延伸するプロセスで特に重要であり、このゾー
ンを設置することによつて前段階の延伸倍率を延
伸性の許容される範囲内で十分に高く設定するこ
とができる。2DR13〜RR14間の収縮を15%
を越えて行なうと2DR13までの延伸で達成し
たナイロン66繊維の結晶配向度が低下して十分な
強度及び初期モジユラスを得ることができない。 又、本発明法に係る繊維を得る方法に於ては、
第1図に示した方法で紡出糸条Yをつくり、これ
を第3図の方法で延伸することなく、紡出糸条Y
を一旦捲取らず連続して延伸する、いわゆる直接
紡糸延伸方法で延伸繊維とすることも可能であ
る。このプロセスは高速で紡糸し、紡糸後連続し
て延伸するので効率的な製造方法である。このプ
ロセスを第4図に示す。直接紡糸延伸法に於ては
引取ロール6に至るまでは前記方法と全く同じで
ある。 延伸工程の一例を示すと第4図に於いて引取ロ
ール6は60℃以下の温度、通常は常温で用いられ
る。 FR(第2フイードロール)17は常温〜90℃、
1DR(第1ドローロール)18は80〜150℃、
2DR(第2ドローロール)19はポリアミドの融
点以下とする。それぞれのロールは前段階に設置
されたロールの温度と同等か、それ以上高い温度
となるように設定する。最後に設置したRR(調
整ロール)20は220℃以下とする。 引取ロール6とFR17との間の延伸比は実質
的に延伸が起らない1.0〜1.10の範囲に設定する。 FR17は引取糸を延伸するに際し、予備スト
レツチを付与する為に引取ロール6と1DR18
間に設置するが、このFR17を設置することに
より引取糸の延伸がスムーズに行なわれ、引取ロ
ール6で引取つたのち、直ちに1DR18との間
で延伸を行なうと引取ロール6上の糸条が安定せ
ず延伸時に単糸切れが発生し、それに誘発されて
全糸切断が生じ、収縮率の低下を招く。一方10%
以上のストレツチをかけると不均一な延伸が生
じ、むしろFR17を設置しない場合よりも不利
である。 なお、一段延伸法を採用する場合には2DR1
9を除いて行うが、この場合特にFR17の設置
は本発明の目的とする繊維を得るのに好ましい。 FR17と1DR18間では1.3〜2.0倍、1DR18
〜2DR19間では1.2〜2.0倍で糸条が延伸を受
け、2DR19〜RR20間では0.85〜1.00の範囲
で制限収縮を受ける。 2DR19〜RR20間の張力調整ゾーンを設置
する理由及びその効果は前記第1〜2図を用いて
説明した方法の場合と同じである。 各ロールユニツトは2000m/分以上、最高6000
m/分以上となるので高速に適したネルソンロー
ルユニツトを採用するのが好ましい。捲取速度は
6000m/分以上となるので本発明に係る繊維を得
る方法において最初の糸掛けを約4000m/分程度
で行ない、徐々にロール及び捲取機8を増強し、
所定の速度になつたら自動的にボビンを切替える
ことが可能となるように、自動切替装置を有する
捲取機を用いることが有利である。 上記方法によつて得られナイロン66繊維は下記
の特徴を有する。 (イ) T/D≧7.5g/d (ロ) 30≧E≧12% (ハ) Mi≧28g/d (ニ) ΔS≦4% (ホ) fc≧0.92 (ヘ) ≦0.70 なお、前記(イ)〜(ヘ)の特性の定義及び測定法は次
の通りである。 (イ) 引張強度T/D、 (ロ) 残留伸度E、 (ニ) 初期モジユラスMi; JIS−L1017の定義による。試料をカセ状に
とり、20℃、65%RHの温湿度調節された部屋
で24時間放置後、“テンシロン”UTM−4L型
引張試験機[東洋ボールドウイン(株)製]を用
い、試長25cm、引張速度30cm/分で測定した。 (ハ) 乾熱収縮率ΔS; 試料をカセ状にとり、20℃、65%RHの温湿
度調節された部屋で24時間以上放置後、試料の
0.1g/dに相当する荷重をかけて測定された
長さl0の試料を、無張力状態で177℃のオーブ
ン中に30分放置したのち、オーブンから取出し
て上記温湿度調節された部屋で24時間放置し、
再び上記荷重をかけて測定し長さl1から次式に
よる算出をした。 乾熱収縮率ΔS =(l0−l1)/l0×100(%) (ホ) 結晶配向度fc; 理学電機(株)製広角×線散乱装置を用いて
CuKaを線源として測定した。結晶部の配向関
数fcとして(2.0.0)赤道線干渉のデバイ環上に
沿つた強度分布の半価巾H゜から次式を用いて
求めた。 結晶配向度fc=180゜−H/180゜ (ヘ) 非晶分子配向度; 試料を蛍光剤“whitexRP”[住友化学(株)製]
の0.2重量%水溶液に20℃、2時間浸漬し、次
いで充分洗浄したのち風乾として測定試料とし
た。日本分光(株)製FOM−1偏光光度計を用い、
偏光蛍光の相対強度を測定し、次式により求め
た。 非晶分子配向度=1−B/A 但し、 A;繊維軸方向の偏光蛍光の相対強度 B;繊維軸と直角方向の相対強度 上記特性をもつ本発明のナイロン66繊維は従来
の産業繊維に用いられているナイロン66繊維に比
べ次の特徴を有する。即ち延伸糸の強度は約10%
低目であるが初期モジユラスは同等かむしろ高目
であり、乾熱収縮率は著しく低い。 繊維構造的には従来糸に比べて、結晶配向が若
干高く、非晶分子配向度は相当低い。つまり結晶
は完全性が高く、よく配向し一方結晶間非晶分子
鎖は弛緩し、結晶、非晶部それぞれが安定構造を
有し、二相構造化が顕著である。本発明のこのよ
うなナイロン66繊維の構造はゴム補強用繊維とし
て、従来から指向してきたものとは著しく異な
る。また、延伸糸のこのような繊維構造の特徴
は、例えば、タイヤ補強用繊維として用いる場
合、高次加工工程特に接着剤付与後のヒートセツ
トで更に増長される。二相構造化が一層顕著にな
つた本発明繊維からなる処理コードは著しく低収
縮率である。もし、収縮率を従来公知の繊維を処
理してなる処理コードと同等レベルに設計する場
合は接着剤付与後のヒートセツト時ストレツチを
大巾にアツプし、高弾性率コードとすることがで
きる。この時本発明の処理コードは従来糸からな
るコードに比べ遜色ないレベルに回復する。 また、本発明のナイロン66繊維のもう一方の特
徴である高度の耐疲労性もこの低非晶分子配向度
に負つている。耐疲労性はASTM−D885による
グツドイヤー・マロリーチユーブ・フアテイギユ
ーテストによると従来のポリアミド繊維の2.5倍
以上の疲労寿命を示す。 従来糸で耐疲労性をよくする為、低非晶分子配
向化しようとすると低倍率延伸糸を適用するか、
高温で高度に弛緩させて製造せざるを得なかつた
が、これらの方法では必然的に弾性率の低いコー
ドしか得られなかつた。本発明のナイロン66繊維
を用いれば高弾性率、低収縮率で、かつ耐疲労性
のすぐれた処理コードが得られ、必要に応じて従
来糸からなるコードと同等レベルの強力に設計す
ることも可能である。 更に本発明繊維からなる処理コードの耐疲労性
が著しくすぐれていることに注目し、撚数を減少
させて耐疲労性を従来糸からなる処理コードのレ
ベルに保持させるよう設計することも可能であ
る。この場合は撚糸速度をアツプでき、コストダ
ウンが図れるばかりか、処理コードとして一層高
強力、高弾性率、低収縮率が図れるというメリツ
トがある。従来から久しく求められていたことが
本発明繊維の提供によつて初めて可能となつた。 このうよな撚数を減少して製造した処理コード
を用いたバイアスタイヤはフラツトスポツト性が
改善され、耐久性の向上が認められた。又タイヤ
コード以外の用途例としてVベルト用コードとし
て使用した時ゴム加硫時の寸法安定性がよい為、
歩溜りが大巾に向上し、又屈曲疲労寿命が大巾に
向上した。樹脂コーテツドフアブリツク用基布と
して用いた時、その寸法安定性が発揮される。 <実施例> 以下、実施例によつて本発明を詳述するが、前
記していない特性及び測定法は次の通りである。 (1) 中間伸度(処理コード)ME; 前記したT/D、E、Miと同様処理コード
の荷重一伸長曲線に於て2.68g/d応力時伸度
を求め中間伸度とした。 (2) 強力利用率 強力利用率=処理コード強力/原糸強力×2×100(
%) 実施例1〜7及び比較例1〜5 沃化第一銅0.03重量%及び沃化カリウム0.06重
量%を含むηr=3.2のナイロン66チツプをエクス
トルーダー型紡糸機で紡出した。口金は孔径0.3
mmφ、孔数204を用い、ポリマ温度は290℃とし
た。口金下15cmの雰囲気を紡出ポリマ温度と同様
290℃に保つた加熱筒中を通過させ、次いで5cm
長さの断熱ゾーンを介して取りつけた30cm長さの
環状チムニーによつて25℃の冷風が風速50m/分
で糸条を周辺から冷却した。糸条は更に4mのダ
クトを通過して冷却されたのち2段に配置された
給油装置で油剤を付与された。 次いで糸条は所定の速度で回転するネルソンタ
イプの引取ロール(第1図の6)で引取られたの
ち直ちに捲巻られた場合、及び連続して延伸ロー
ル(第1図の7)との間でストレツチ又はリラツ
クスを受けて捲取られた場合とがある。 この時の引取、延伸条件および捲取糸の複屈折
率を第1表に示した。捲取糸は次いで第2表の条
件で延伸した。 一方、引取ロールで引取つたのち、連続して第
3表の条件で延伸し、直接残留伸度20〜25%を有
し、840デニールの延伸糸を得る直接紡糸延伸法
で行つた。延伸糸特性はまとめて第4表に示し
た。
ナイロン66とも称す)繊維、特に産業用資材とし
て好適なナイロン66繊維に関するものである。 ナイロン66繊維は高強力、強靱性、及び耐久性
にすぐれている為、各種産業用途、例えばタイヤ
コード、動力伝達用ベルト、搬送用ベルト等のゴ
ム補強用コード、及びシートベルト、縫糸、漁
網、各種カバーシート等に用いられている。 ナイロン66繊維はナイロン6繊維に比べれば耐
熱性、寸法安定性、初期モジユラスが若干すぐれ
ているとは云え、産業用に用いられる他の素材に
比べると寸法安定性、初期モジユラスが低いこと
が最大の欠点であつた。そこでナイロン66繊維の
すぐれた高強度、強靱性、耐久性に加え、寸法安
定性及び高い初期モジユラス性が付与されれば用
途が更に拡大する為、久しく改良が求められてい
た。 <問題点を解決するための手段および作用> 本発明者らは高強力で、かつ初期モジユラス及
び寸法安定性のすぐれたナイロン66繊維を得る目
的で鋭意努めた結果、本発明に到達した。即ち前
記本発明に係る繊維は、ポリヘキサメチレンアジ
パミドを溶融紡糸、延伸して製造する方法に於い
て、 ヘキサメチレンアジパミドの繰返し構造単位
が95モル%以上、硫酸相対粘度が2.8以上の、
ポリヘキサメチレンアジパミドを溶融したのち
紡糸口金を通じて紡出すること、 該紡糸口金から紡出された糸条を、紡糸口金
面から少なくとも10cm以上の領域をカバーし、
かつポリヘキサメチレンアジパミドの融点以上
に加熱されている加熱ゾーンを通過せしめたの
ち、冷風を吹きつけて急冷すること、 該紡出糸条を2000m/分以上の紡糸速度で引
取り、引取ロールを通過した引取糸条の複屈折
を25×10-3以上45×10-3以下の範囲内、かつ該
引取糸条の単糸デニールを15デニール以下とす
ること、 該引取糸条を一旦捲取つたのち、あるいは一
旦捲取ることなく3.5倍以下の延伸倍率で熱延
伸すること、 によつて得られる。 そして、この方法によつて本発明に係るナイロ
ン66繊維が得られる。 本発明の構成は、 ヘキサメチレンアジパミドの繰返し構造単位が
95モル%以上、硫酸相対粘度が2.8以上の、ポリ
ヘキサメチレンアジパミドからなる繊維であつて
下記特性を同時に有する高強力で、かつ寸法安定
性及び耐疲労性の著しく改善されたポリヘキサメ
チレンアジパミド繊維。 (イ) T/D≧7.5g/d (ロ) 30≧E≧12% (ハ) Mi≧28g/d (ニ) ΔS≦4% (ホ) fc≧0.92 (ヘ) ≦0.70 なお、上記においてT/Dは強度、Eは残留伸
度、Miは初期モジユラス、ΔSは177℃の乾熱収
縮率、fcは結晶配向度、は非晶分子配向度をそ
れぞれ示す。 にある。 本発明にかかるポリヘキサメチレンアジパミド
繊維の極めて重要な構造的特徴は、 (ホ) fc≧0.92:結晶配向度が高いこと (ヘ) ≦0.70:非晶分子配向度が低いこと を同時に満足することである。換言するならば、
本発明にかかる繊維は鮮明な二相構造となつてお
り高結晶配向度が高強力、ハイモジユラスに寄与
し、また低非晶配向度が低収縮、高耐疲労性に寄
与するのである。 本発明にかかる繊維は上記式の(ホ)および(ヘ)を満
足することを必要な条件とするが、両パラメータ
ーのみでは本発明の全ての構造的特徴を示し得な
いので上記式(イ)〜(ニ)で示される補助的パラメータ
ーを用いたのである。 すなわち(イ)T/D≧7.5g/d、(ハ)Mi≧28g/
d、および(ロ)のうちE≦30%を満足させるために
はfc≧0.92にする必要があり、また(ニ)ΔS≦4%
および(ロ)E≧12%を満足させるためにはF≦0.92
にする必要がある。 かかる本発明のポリヘキサメチレンアジパミド
繊維は従来全く例を見ないものであり、とりわけ
高強力、ハイモジユラスと低収縮率を兼備した糸
物性は特徴的なものである。 更に具体的に前記の方法によつて得られた本発
明に係る繊維の特性について詳述する。 原料ポリマは分子鎖の繰返し単位数の95モル%
以上がポリヘキサメチレンアジパミドで、共重合
成分は5モル%未満含有していてもよい。共重合
しうる他のポリアミド成分としては、例えばポリ
−ε−カプラミド、ポリヘキサメチレンセバカミ
ド、ポリヘキサメチレンイソフタラミド、ポリヘ
キサメチレンテレフタラミド、ポリキシリレンフ
タラミド等がある。共重合成分を5モル%以上含
有すると結晶性が低下し、寸法安定性が低下する
為好ましくない。 ナイロン66ポリマ(以下ポリマとも称する)は
オストワルド粘度計を用いて26℃、ポリマ濃度1
重量%で測定した硫酸相対粘度が2.8以上、特に
3.0以上の高重合度ポリマが本発明の高強度糸を
得るのに好ましい。また本発明のナイロン66繊維
は主として産業用途に用いる為、熱、光、酸素等
に対して十分な耐久性を付与する目的でポリマに
酸化防止剤を加える。酸化防止剤として銅塩、例
えば酢酸銅、塩化第一銅、塩化第二銅、臭化第一
銅、臭化第二銅、沃化第一銅、フタル酸銅、ステ
アリン酸銅、ピロリン酸銅等及び各種銅塩と有機
化合物との鎖塩例えば8−オキシキノリン銅、2
−メルカプトベンゾイミダゾールの銅鎖塩好まし
くは酢酸銅、沃化第一銅及び2−メルカプトベン
ゾイミダゾールの銅鎖塩等がアルカリ又はアルカ
リ土類金属のハロゲン化物、例えば沃化ナトリウ
ム、臭化カリウム、塩化カリウム、臭化ナトリウ
ム、沃化亜鉛、沃化カルシウムが有機ハロゲン化
物、例えばペンタヨードベンゼン、ヘキサブロム
ベンゼン、テトラヨードテレフタル酸、ヨウ化メ
チレン、テトラヨードアンモニウムアイオダイ
ド、トリブチルエチルアンモニウムアイオダイド
等や、無機及び有機の隣化合物、例えばピロリン
酸ソーダ、亜リン酸ソーダ、トリフエルフオスフ
アイト、9,10−ジハイドロ−10−(3′,5′−ジ
−t−ブチル−4′−ヒドロキシベンジル)−9−
オキサ−パーフオスフアフエナンスレン−10−オ
キサイド等及びフエノール系抗酸化剤、例えばテ
トラキス−[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフエニル)−プロピオネー
ト]−メタン、1,3,5−トリメチル−2,4,
6−トリス[3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシベンジル)ベンゼン、n−オクタデジル−
3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
フエニル)−プロピオネート、4−ヒドロキシ−
3,5−ジ−t−ブチルベンジルリン酸ジエチル
エステル等やアミン系抗酸化剤、例えばN,
N′−βナフチル−P−フエニレンジアミン、2
−メルカプトベンゾイミダゾール、フエニル−β
−ナフチルアミン、N,N′−ジフエニル−P−
フエニレンジアミン、ジフエニルアミンとアリル
ケトンとの縮合反応物等好ましくは沃化カリウ
ム、臭化カリウム等のアルカリ金属ハロゲン化物
と有機隣化合物を併用して含有させ紡糸すること
が好ましい。 酸化防止剤はポリマの重合工程あるいは一旦チ
ツプとしたのちチツプにまぶして含有させること
ができる。含有させる酸化防止剤の量は銅塩は銅
として10〜1000ppm、好ましくは30〜200ppm、
他の酸化防止剤は0.01〜0.5%好ましくは0.05〜
0.2%の範囲で用いる。酸化防止剤は通常銅塩と
他の酸化防止剤の1種又は2種以上を組み合わせ
て使用する。 水分率0.1%以下に乾燥した上記ポリマを第1
図(本発明法の紡糸工程を示す工程図)の如き溶
融紡糸機で紡糸するが、この時好ましくはエクス
トルーダ型紡糸機を用いる。 ところでポリマは、通常溶融紡糸して高強力繊
維が得られる他のポリマ、例えばナイロン66がポ
リエチレンテレフタレートに比べ、結晶化速度が
高く、結晶化しやすい為、紡糸過程で球晶が生成
しやすい。球晶が著しく生長した末延伸糸は延伸
性が悪く、7.5g/d以上の強度は得られない。
特に紡糸と延伸を分離して行なう方式では球晶生
成が延伸性の低下、強度の低下に及ぼす影響が大
きく問題である。球晶の生成は溶融ポリマが紡糸
され、引取られる迄に結晶化温度域に滞留する時
間によつて決定される。球晶の生成を防ぐには、
球晶の生成温度域における滞留時間が小さくなる
よう急冷することが必要である。その為紡出され
たポリマを溶融温度からなるべく早く非結晶化域
まで冷却するよう冷却風の温度を低めたり、高い
風速で冷却する方法もあるが、これらの方法によ
ると各単糸間の冷却速度が異なつたり、単糸断面
内の冷却速度分布の違いによつてそれぞれ配向度
の異なつた不均一な繊維糸条が得られる。特に本
発明法の高速紡糸を採用する場合にはその影響が
無視できない。そこで冷却条件を均一性の保持さ
れる通常の方法、例えば15〜30℃の温度の風を用
い、10〜60m/分の風速で吹きつけ乍ら効果的に
冷却する為には、未延伸糸の単糸繊度を15デニー
ル以下、好ましくは10〜2デニールと細デニール
に設定して紡出することが必要である。未延伸糸
単糸繊度を15デニールを越えるデニールに設定す
ると口金の単孔吐出量が増大するため、均一な冷
却と球晶生成抑制と同時に達成することはできな
い。 さて、紡糸口金1から紡出された紡出糸条Yは
冷却固化されて、引取ローラ6で引取られる。引
取速度は引取ローラ6で調整されたのち、採取し
た糸条の複屈折が25×10-3以上好ましくは30×
10-3〜45×10-3なるように設定する。前記複屈折
に対応する引取速度は通常2000m/分以上、好ま
しくは2500〜6000m/分である。未延伸糸の複屈
折が25×10-3未満では本発明の意図する特性、即
ち4%以下の乾熱収縮率及び0.70以下の非晶分子
配向度が得られず、その結果、本発明の狙いとす
る効果、即ちすぐれた寸法安定性と耐疲労性を備
えたナイロン66繊維が得られない。一方複屈折が
約45×10-3を越えて得られた引取糸は安定的に
7.5g/d以上の高強力糸にはならない。 本発明に係る繊維を得る方法に於いては、2000
m/分以上の高速紡糸を安定して継続維持する為
に、紡糸口金1直下の雰囲気2の温度は極めて重
要である。 前記、雰囲気2と口金1の下面から後述する加
熱筒3で囲まれた領域を云う。例えば口金面から
少なくとも10cm以上に領域に口金から紡出された
糸条をポリマの溶融温度に維持する為に加熱筒3
を設置する。加熱筒3はポリマの融点以上に加熱
され、口金面から少なくとも10cmの雰囲気2は
250℃以上、通常は270〜350℃とする。 加熱筒3の長さLと内径Dは例えば口金1個に
つき、L=0.1〜1m、D=0.05〜0.5mであり、
L/D≧0.2である。 加熱筒3の下位には断熱領域を介して、又は介
することなく冷却装置4を設け、紡出糸条Yを冷
却する。冷却装置4の形式はユニフロー式、環状
自然吸引式、環状吹出し方式等の方法があるが、
本発明に適した方法は均一冷却しやすい環状吹出
し方式ある。この方式は第1図の−断面図で
ある第2図に示されている。 冷却固化された紡出糸条Yは通常の給油装置
5、即ち給油ロール又はガイド給油装置等によつ
て、油剤付与されたのち1対の引取ロール例えば
ネルソンロール6に引取られる。 ところでナイロン66繊維は紡糸速度が約1500
m/分以上3500m/分未満で分子鎖が中間配向域
に達する範囲で捲取中の吸水、吸湿によつて結晶
化を生じ、著しい縦膨潤を起す結果、正常な捲取
は不可能である。その為、本発明に係る繊維を得
る方法では、紡糸速度の範囲のうち2000m/分以
上、3500m/分未満では紡出糸条を引取ロール6
で引取つた後、連続してそれに2.0倍以下の延伸
を延伸ロール7との間で行つたのち捲取る。 この時、引取ロール6は120℃以下、通常は80
℃以下の温度で加熱又は無加熱とする。延伸ロー
ル7としては常温〜150℃好ましくは60〜120℃に
加熱した加熱ロールを用いることが好ましい。 一方4000m/分以上の紡糸速度の場合は、逆に
捲取時の糸条の収縮率が大きい為、紙管がつぶれ
たり、捲取ドラム端面がくずれ易いので、これを
防止する為に好ましくは上記延伸ロール7は引取
ロール6より低速で用い、20%以下、通常は10%
以下の弛緩を与え乍ら捲取る。この場合は引取ロ
ール、延伸ロール共常温のままでよい。前記ロー
ルが設置されている引取室及び延伸室として好ま
しくは高強力糸を得る目的で比較的低湿例えば25
℃、40%RHに調節された部屋を用いる。 延伸方法はナイロン66繊維を安定に得る為、多
段延伸法が好ましいが、引取糸8′は既に比較的
高配向度になつているので、総合延伸倍率は3.5
倍以下、通常は3.0〜1.4倍の一段延伸法を採用す
ることができる。 高強力糸を得る目的で、最高延伸倍率の80%以
上の高倍率で延伸し、残留伸度が15〜30%となる
ようにするが、個々の試料の延伸倍率はそれぞれ
の引取糸の配向度によつて基本的に決定される。
なお最高延伸倍率とは延伸可能な最大延伸倍率を
云う。 本発明に係る繊維を得る場合の延伸方法の1例
は第3図に示されている。具体的に述べると次の
通りである。1FR(第1フイードロール)9は60
℃以下の温度、通常は常温で用いられる。2FR
(第2フイードロール)10は常温〜90℃、1DR
(第1ドローロール)11は80〜150℃、HP(熱
板)12は150〜240℃、2DR(第2ドローロー
ル)13はナイロン66の融点以下、通常は160〜
240℃で且つ前段階で配置されたロールの温度と
同等か、それ以上に高い温度となるようにそれぞ
れが設定される。最後に配置したRR(張力調整
ロール)14は220℃以下とする。 1FR9と2FR10の間の延伸比は実質的な延伸
が起らない1.00〜1.10の範囲に設定される。1FR
9は適当なテンサーによつて置き替えられ採用し
ないでよい場合もある。糸条は2FR10〜1DR1
1間は1.3〜2.0倍、1DR11〜2DR13間は1.2〜
2.0倍で延伸され、2DR13〜RR14間は0.85〜
1.00の範囲で制限収縮を受ける。 なお、一段延伸法を採用する場合には1DR1
1を除いて行なうが、この場合は特に1FR9の設
置は本発明の目的とする繊維を得る為に有利であ
る。 2DR13〜RR14間の張力調整ゾーンは高倍
率延伸するプロセスで特に重要であり、このゾー
ンを設置することによつて前段階の延伸倍率を延
伸性の許容される範囲内で十分に高く設定するこ
とができる。2DR13〜RR14間の収縮を15%
を越えて行なうと2DR13までの延伸で達成し
たナイロン66繊維の結晶配向度が低下して十分な
強度及び初期モジユラスを得ることができない。 又、本発明法に係る繊維を得る方法に於ては、
第1図に示した方法で紡出糸条Yをつくり、これ
を第3図の方法で延伸することなく、紡出糸条Y
を一旦捲取らず連続して延伸する、いわゆる直接
紡糸延伸方法で延伸繊維とすることも可能であ
る。このプロセスは高速で紡糸し、紡糸後連続し
て延伸するので効率的な製造方法である。このプ
ロセスを第4図に示す。直接紡糸延伸法に於ては
引取ロール6に至るまでは前記方法と全く同じで
ある。 延伸工程の一例を示すと第4図に於いて引取ロ
ール6は60℃以下の温度、通常は常温で用いられ
る。 FR(第2フイードロール)17は常温〜90℃、
1DR(第1ドローロール)18は80〜150℃、
2DR(第2ドローロール)19はポリアミドの融
点以下とする。それぞれのロールは前段階に設置
されたロールの温度と同等か、それ以上高い温度
となるように設定する。最後に設置したRR(調
整ロール)20は220℃以下とする。 引取ロール6とFR17との間の延伸比は実質
的に延伸が起らない1.0〜1.10の範囲に設定する。 FR17は引取糸を延伸するに際し、予備スト
レツチを付与する為に引取ロール6と1DR18
間に設置するが、このFR17を設置することに
より引取糸の延伸がスムーズに行なわれ、引取ロ
ール6で引取つたのち、直ちに1DR18との間
で延伸を行なうと引取ロール6上の糸条が安定せ
ず延伸時に単糸切れが発生し、それに誘発されて
全糸切断が生じ、収縮率の低下を招く。一方10%
以上のストレツチをかけると不均一な延伸が生
じ、むしろFR17を設置しない場合よりも不利
である。 なお、一段延伸法を採用する場合には2DR1
9を除いて行うが、この場合特にFR17の設置
は本発明の目的とする繊維を得るのに好ましい。 FR17と1DR18間では1.3〜2.0倍、1DR18
〜2DR19間では1.2〜2.0倍で糸条が延伸を受
け、2DR19〜RR20間では0.85〜1.00の範囲
で制限収縮を受ける。 2DR19〜RR20間の張力調整ゾーンを設置
する理由及びその効果は前記第1〜2図を用いて
説明した方法の場合と同じである。 各ロールユニツトは2000m/分以上、最高6000
m/分以上となるので高速に適したネルソンロー
ルユニツトを採用するのが好ましい。捲取速度は
6000m/分以上となるので本発明に係る繊維を得
る方法において最初の糸掛けを約4000m/分程度
で行ない、徐々にロール及び捲取機8を増強し、
所定の速度になつたら自動的にボビンを切替える
ことが可能となるように、自動切替装置を有する
捲取機を用いることが有利である。 上記方法によつて得られナイロン66繊維は下記
の特徴を有する。 (イ) T/D≧7.5g/d (ロ) 30≧E≧12% (ハ) Mi≧28g/d (ニ) ΔS≦4% (ホ) fc≧0.92 (ヘ) ≦0.70 なお、前記(イ)〜(ヘ)の特性の定義及び測定法は次
の通りである。 (イ) 引張強度T/D、 (ロ) 残留伸度E、 (ニ) 初期モジユラスMi; JIS−L1017の定義による。試料をカセ状に
とり、20℃、65%RHの温湿度調節された部屋
で24時間放置後、“テンシロン”UTM−4L型
引張試験機[東洋ボールドウイン(株)製]を用
い、試長25cm、引張速度30cm/分で測定した。 (ハ) 乾熱収縮率ΔS; 試料をカセ状にとり、20℃、65%RHの温湿
度調節された部屋で24時間以上放置後、試料の
0.1g/dに相当する荷重をかけて測定された
長さl0の試料を、無張力状態で177℃のオーブ
ン中に30分放置したのち、オーブンから取出し
て上記温湿度調節された部屋で24時間放置し、
再び上記荷重をかけて測定し長さl1から次式に
よる算出をした。 乾熱収縮率ΔS =(l0−l1)/l0×100(%) (ホ) 結晶配向度fc; 理学電機(株)製広角×線散乱装置を用いて
CuKaを線源として測定した。結晶部の配向関
数fcとして(2.0.0)赤道線干渉のデバイ環上に
沿つた強度分布の半価巾H゜から次式を用いて
求めた。 結晶配向度fc=180゜−H/180゜ (ヘ) 非晶分子配向度; 試料を蛍光剤“whitexRP”[住友化学(株)製]
の0.2重量%水溶液に20℃、2時間浸漬し、次
いで充分洗浄したのち風乾として測定試料とし
た。日本分光(株)製FOM−1偏光光度計を用い、
偏光蛍光の相対強度を測定し、次式により求め
た。 非晶分子配向度=1−B/A 但し、 A;繊維軸方向の偏光蛍光の相対強度 B;繊維軸と直角方向の相対強度 上記特性をもつ本発明のナイロン66繊維は従来
の産業繊維に用いられているナイロン66繊維に比
べ次の特徴を有する。即ち延伸糸の強度は約10%
低目であるが初期モジユラスは同等かむしろ高目
であり、乾熱収縮率は著しく低い。 繊維構造的には従来糸に比べて、結晶配向が若
干高く、非晶分子配向度は相当低い。つまり結晶
は完全性が高く、よく配向し一方結晶間非晶分子
鎖は弛緩し、結晶、非晶部それぞれが安定構造を
有し、二相構造化が顕著である。本発明のこのよ
うなナイロン66繊維の構造はゴム補強用繊維とし
て、従来から指向してきたものとは著しく異な
る。また、延伸糸のこのような繊維構造の特徴
は、例えば、タイヤ補強用繊維として用いる場
合、高次加工工程特に接着剤付与後のヒートセツ
トで更に増長される。二相構造化が一層顕著にな
つた本発明繊維からなる処理コードは著しく低収
縮率である。もし、収縮率を従来公知の繊維を処
理してなる処理コードと同等レベルに設計する場
合は接着剤付与後のヒートセツト時ストレツチを
大巾にアツプし、高弾性率コードとすることがで
きる。この時本発明の処理コードは従来糸からな
るコードに比べ遜色ないレベルに回復する。 また、本発明のナイロン66繊維のもう一方の特
徴である高度の耐疲労性もこの低非晶分子配向度
に負つている。耐疲労性はASTM−D885による
グツドイヤー・マロリーチユーブ・フアテイギユ
ーテストによると従来のポリアミド繊維の2.5倍
以上の疲労寿命を示す。 従来糸で耐疲労性をよくする為、低非晶分子配
向化しようとすると低倍率延伸糸を適用するか、
高温で高度に弛緩させて製造せざるを得なかつた
が、これらの方法では必然的に弾性率の低いコー
ドしか得られなかつた。本発明のナイロン66繊維
を用いれば高弾性率、低収縮率で、かつ耐疲労性
のすぐれた処理コードが得られ、必要に応じて従
来糸からなるコードと同等レベルの強力に設計す
ることも可能である。 更に本発明繊維からなる処理コードの耐疲労性
が著しくすぐれていることに注目し、撚数を減少
させて耐疲労性を従来糸からなる処理コードのレ
ベルに保持させるよう設計することも可能であ
る。この場合は撚糸速度をアツプでき、コストダ
ウンが図れるばかりか、処理コードとして一層高
強力、高弾性率、低収縮率が図れるというメリツ
トがある。従来から久しく求められていたことが
本発明繊維の提供によつて初めて可能となつた。 このうよな撚数を減少して製造した処理コード
を用いたバイアスタイヤはフラツトスポツト性が
改善され、耐久性の向上が認められた。又タイヤ
コード以外の用途例としてVベルト用コードとし
て使用した時ゴム加硫時の寸法安定性がよい為、
歩溜りが大巾に向上し、又屈曲疲労寿命が大巾に
向上した。樹脂コーテツドフアブリツク用基布と
して用いた時、その寸法安定性が発揮される。 <実施例> 以下、実施例によつて本発明を詳述するが、前
記していない特性及び測定法は次の通りである。 (1) 中間伸度(処理コード)ME; 前記したT/D、E、Miと同様処理コード
の荷重一伸長曲線に於て2.68g/d応力時伸度
を求め中間伸度とした。 (2) 強力利用率 強力利用率=処理コード強力/原糸強力×2×100(
%) 実施例1〜7及び比較例1〜5 沃化第一銅0.03重量%及び沃化カリウム0.06重
量%を含むηr=3.2のナイロン66チツプをエクス
トルーダー型紡糸機で紡出した。口金は孔径0.3
mmφ、孔数204を用い、ポリマ温度は290℃とし
た。口金下15cmの雰囲気を紡出ポリマ温度と同様
290℃に保つた加熱筒中を通過させ、次いで5cm
長さの断熱ゾーンを介して取りつけた30cm長さの
環状チムニーによつて25℃の冷風が風速50m/分
で糸条を周辺から冷却した。糸条は更に4mのダ
クトを通過して冷却されたのち2段に配置された
給油装置で油剤を付与された。 次いで糸条は所定の速度で回転するネルソンタ
イプの引取ロール(第1図の6)で引取られたの
ち直ちに捲巻られた場合、及び連続して延伸ロー
ル(第1図の7)との間でストレツチ又はリラツ
クスを受けて捲取られた場合とがある。 この時の引取、延伸条件および捲取糸の複屈折
率を第1表に示した。捲取糸は次いで第2表の条
件で延伸した。 一方、引取ロールで引取つたのち、連続して第
3表の条件で延伸し、直接残留伸度20〜25%を有
し、840デニールの延伸糸を得る直接紡糸延伸法
で行つた。延伸糸特性はまとめて第4表に示し
た。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
次いでそれぞれの延伸糸を下撚をZ方向に
47T/10cm、かけて上撚をS方向に47T/10cmで
2本合撚糸して生コードとした。生コードはリツ
ラー社製熱風循環式デイツピングm/cによつ
て、接着剤付与及び熱処理した。接着液はレゾル
シン−ホルマリン−ラテツクス液を用い、付着量
5%となるよう調整した。 乾燥ゾーンは150℃で130秒間定長で通過させ、
熱処理ゾーンは210℃で50秒間処理し、10%のス
トレツチをかけた。 ノルマルゾーンは210℃で50秒間、1%の弛緩
を与え乍ら処理した。得られた処理コードの特性
を第4表に示した。 本発明繊維を用いた処理コードはやや低い中間
伸度でありながら低収縮率で、耐疲労性は約2倍
に向上していた。 実施例 9、10 実施例3で用いた原糸(試料ナイロン66繊維
0.3)上撚、下撚共42T/10cm、37T/10cmの生コ
ードとし、実施例3と同様にして接着剤処理及び
熱処理を行ない処理コードとした。撚数を減少し
た処理コード(実施例8、9)を従来の方法で得
られたコード(比較実施例1)と比較して第5表
に示した。本発明試料は撚数を大巾に減少させて
も、従来の方法で得られたコードよりGT疲労寿
命が優れ、且つ強度は従来糸を上まわり、中間伸
度及び乾収共低く特徴ある処理コードが得られ
た。 <発明の効果> 本発明のナイロン66繊維は従来の産業繊維に用
いられているナイロン66繊維に比べ次の特徴を有
する。即ち延伸糸の強度は約10%低目であるが初
期モジユラスは同等かむしろ高目であり、乾熱収
縮率は著しく低い。 繊維構造的には従来糸に比べて、結晶配向が若
干高く、非晶分子配向度は相当低い。つまり結晶
は完全性が高く、よく配向し一方結晶間非晶分子
鎖は弛緩し、結晶、非晶部それぞれが安定構造を
有し、二相構造化が顕著である。本発明のこのよ
うなナイロン66繊維の構造はゴム補強用繊維とし
て、従来から指向してきたものとは著しく異な
る。また、延伸糸のこのような繊維構造の特徴
は、例えば、タイヤ補強用繊維として用いる場
合、高次加工工程特に接着剤付与後のヒートセツ
トで更に増長される。二相構造化が一層顕著にな
つた本発明繊維からなる処理コードは著しく低収
縮率である。もし、収縮率を従来公知の繊維を処
理してなる処理コードと同等レベルに設計する場
合は接着剤付与後のヒートセツト時ストレツチを
大巾にアツプし、高弾性率コードとすることがで
きる。この時本発明の処理コードは従来糸からな
るコードに比べ遜色ないレベルに回復する。 また、本発明のナイロン66繊維のもう一方の特
徴である高度の耐疲労性もこの低非晶分子配向度
に負つている。耐疲労性はASTM−D885による
グツドイヤー・マロリーチユーブ・フアテイギユ
ーテストによると従来のポリアミド繊維の2.5倍
以上の疲労寿命を示す。 従来糸で耐疲労性をよくする為、低非晶分子を
配向化しようとすると低倍率延伸糸を適用する
か、高温で高度に弛緩させて製造せざるを得なか
つたが、これらの方法では必然的に弾性率の低い
コードしか得られなかつた。本発明のナイロン66
繊維を用いれば高弾性率、低収縮率で、かつ耐疲
労性のすぐれた処理コードが得られ、必要に応じ
て従来糸からなるコードと同等レベルの強力に設
計することも可能である。 更に本発明繊維からなる処理コードの耐疲労性
が著しくすぐれていることに注目し、撚数を減少
させて耐疲労性を従来糸からなる処理コードのレ
ベルに保持させるよう設計することも可能であ
る。この場合は撚糸速度をアツプでき、コストダ
ウンが図れるばかりか、処理コードとして一層高
強力、高弾性率、低収縮率が図れるというメリツ
トがある。 このように撚数を減少して製造した処理コード
を用いたバイアスタイヤはフラツトスポツト性が
改善され、耐久性の向上が認められた。又タイヤ
コード以外の用途例としてVベルト用コードとし
て使用した時ゴム加硫時の寸法安定性がよい為、
歩溜りが大巾に向上し、又屈曲疲労寿命が大巾に
向上した。樹脂コーテツドフアブリツク用基布と
して用いた時、その寸法安定性が発揮される。
47T/10cm、かけて上撚をS方向に47T/10cmで
2本合撚糸して生コードとした。生コードはリツ
ラー社製熱風循環式デイツピングm/cによつ
て、接着剤付与及び熱処理した。接着液はレゾル
シン−ホルマリン−ラテツクス液を用い、付着量
5%となるよう調整した。 乾燥ゾーンは150℃で130秒間定長で通過させ、
熱処理ゾーンは210℃で50秒間処理し、10%のス
トレツチをかけた。 ノルマルゾーンは210℃で50秒間、1%の弛緩
を与え乍ら処理した。得られた処理コードの特性
を第4表に示した。 本発明繊維を用いた処理コードはやや低い中間
伸度でありながら低収縮率で、耐疲労性は約2倍
に向上していた。 実施例 9、10 実施例3で用いた原糸(試料ナイロン66繊維
0.3)上撚、下撚共42T/10cm、37T/10cmの生コ
ードとし、実施例3と同様にして接着剤処理及び
熱処理を行ない処理コードとした。撚数を減少し
た処理コード(実施例8、9)を従来の方法で得
られたコード(比較実施例1)と比較して第5表
に示した。本発明試料は撚数を大巾に減少させて
も、従来の方法で得られたコードよりGT疲労寿
命が優れ、且つ強度は従来糸を上まわり、中間伸
度及び乾収共低く特徴ある処理コードが得られ
た。 <発明の効果> 本発明のナイロン66繊維は従来の産業繊維に用
いられているナイロン66繊維に比べ次の特徴を有
する。即ち延伸糸の強度は約10%低目であるが初
期モジユラスは同等かむしろ高目であり、乾熱収
縮率は著しく低い。 繊維構造的には従来糸に比べて、結晶配向が若
干高く、非晶分子配向度は相当低い。つまり結晶
は完全性が高く、よく配向し一方結晶間非晶分子
鎖は弛緩し、結晶、非晶部それぞれが安定構造を
有し、二相構造化が顕著である。本発明のこのよ
うなナイロン66繊維の構造はゴム補強用繊維とし
て、従来から指向してきたものとは著しく異な
る。また、延伸糸のこのような繊維構造の特徴
は、例えば、タイヤ補強用繊維として用いる場
合、高次加工工程特に接着剤付与後のヒートセツ
トで更に増長される。二相構造化が一層顕著にな
つた本発明繊維からなる処理コードは著しく低収
縮率である。もし、収縮率を従来公知の繊維を処
理してなる処理コードと同等レベルに設計する場
合は接着剤付与後のヒートセツト時ストレツチを
大巾にアツプし、高弾性率コードとすることがで
きる。この時本発明の処理コードは従来糸からな
るコードに比べ遜色ないレベルに回復する。 また、本発明のナイロン66繊維のもう一方の特
徴である高度の耐疲労性もこの低非晶分子配向度
に負つている。耐疲労性はASTM−D885による
グツドイヤー・マロリーチユーブ・フアテイギユ
ーテストによると従来のポリアミド繊維の2.5倍
以上の疲労寿命を示す。 従来糸で耐疲労性をよくする為、低非晶分子を
配向化しようとすると低倍率延伸糸を適用する
か、高温で高度に弛緩させて製造せざるを得なか
つたが、これらの方法では必然的に弾性率の低い
コードしか得られなかつた。本発明のナイロン66
繊維を用いれば高弾性率、低収縮率で、かつ耐疲
労性のすぐれた処理コードが得られ、必要に応じ
て従来糸からなるコードと同等レベルの強力に設
計することも可能である。 更に本発明繊維からなる処理コードの耐疲労性
が著しくすぐれていることに注目し、撚数を減少
させて耐疲労性を従来糸からなる処理コードのレ
ベルに保持させるよう設計することも可能であ
る。この場合は撚糸速度をアツプでき、コストダ
ウンが図れるばかりか、処理コードとして一層高
強力、高弾性率、低収縮率が図れるというメリツ
トがある。 このように撚数を減少して製造した処理コード
を用いたバイアスタイヤはフラツトスポツト性が
改善され、耐久性の向上が認められた。又タイヤ
コード以外の用途例としてVベルト用コードとし
て使用した時ゴム加硫時の寸法安定性がよい為、
歩溜りが大巾に向上し、又屈曲疲労寿命が大巾に
向上した。樹脂コーテツドフアブリツク用基布と
して用いた時、その寸法安定性が発揮される。
第1図は本発明の紡糸工程の一実施態様を示す
工程である。第2図は第1図における−断面
図である。第3図は同延伸工程を示す工程図であ
る。第4図は本発明の他の実施態様を示す工程図
である。 Y……紡出糸条、1……口金、2……加熱筒内
雰囲気、3……加熱筒、6……引取ロール、7…
…延伸ロール。
工程である。第2図は第1図における−断面
図である。第3図は同延伸工程を示す工程図であ
る。第4図は本発明の他の実施態様を示す工程図
である。 Y……紡出糸条、1……口金、2……加熱筒内
雰囲気、3……加熱筒、6……引取ロール、7…
…延伸ロール。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ヘキサメチレンアジパミドの繰返し構造単位
が95モル%以上、硫酸相対粘度が2.8以上の、ポ
リヘキサメチレンアジパミドからなる繊維であつ
て下記特性を同時に有する高強力で、かつ寸法安
定性及び耐疲労性の著しく改善されたポリヘキサ
メチレンアジパミド繊維。 (イ) T/D≧7.5g/d (ロ) 30≧E≧12% (ハ) Mi≧28g/d (ニ) ΔS≦4% (ホ) fc≧0.92 (ヘ) ≦0.70 なお、上記においてT/Dは強度、Eは残留伸
度、Miは初期モジユラス、ΔSは177℃の乾熱収
縮率、fcは結晶配向度、は非晶分子配向度をそ
れぞれ示す。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19330487A JPS6350519A (ja) | 1987-07-31 | 1987-07-31 | ポリヘキサメチレンアジパミド繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19330487A JPS6350519A (ja) | 1987-07-31 | 1987-07-31 | ポリヘキサメチレンアジパミド繊維 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15819481A Division JPS6022084B2 (ja) | 1981-10-06 | 1981-10-06 | ポリヘキサメチレンアジパミド繊維及びその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6350519A JPS6350519A (ja) | 1988-03-03 |
| JPH0323643B2 true JPH0323643B2 (ja) | 1991-03-29 |
Family
ID=16305684
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19330487A Granted JPS6350519A (ja) | 1987-07-31 | 1987-07-31 | ポリヘキサメチレンアジパミド繊維 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6350519A (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2770421B2 (ja) * | 1989-05-25 | 1998-07-02 | 東洋紡績株式会社 | 高弾性率ナイロン66繊維およびその製造方法 |
| US5077124A (en) * | 1989-10-20 | 1991-12-31 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Low shrinkage, high tenacity poly (hexamethylene adipamide) yarn and process for making same |
| US5139729A (en) * | 1989-10-20 | 1992-08-18 | E. I. Du Pont De Nemours And Comapny | Process for making low shrinkage, high tenacity poly(epsilon-caproamide) yarn |
| US5104969A (en) * | 1989-10-20 | 1992-04-14 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Low shrinkage, high tenacity poly(epsilon-caproamide) yarn and process for making same |
| JP5060387B2 (ja) * | 2008-05-12 | 2012-10-31 | セーレン株式会社 | エアバッグ用縫い糸およびそれを用いたエアバッグ |
| KR102301292B1 (ko) * | 2016-01-15 | 2021-09-14 | 효성첨단소재 주식회사 | 강력 이용률이 높은 나일론 66 고강도 섬유 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5247596B2 (ja) * | 1973-05-23 | 1977-12-03 | ||
| US4101525A (en) * | 1976-10-26 | 1978-07-18 | Celanese Corporation | Polyester yarn of high strength possessing an unusually stable internal structure |
-
1987
- 1987-07-31 JP JP19330487A patent/JPS6350519A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6350519A (ja) | 1988-03-03 |
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